【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、改善された自己保持型ビア・プローブを提供するものであり、上述した欠点を解決し、上述の従来技術の全てに比較して進歩したものである。
【0009】
これを実現するため、本発明の好ましい実施形態は、平面部材を有し、平面部材のエッジが被試験デバイスのビアの側壁に係合することで、ポイント電気コンタクトを形成すると共に、平面部材は、ビアに挿入後、平面部材がビアから抜け難いようにしている。平面部材のエッジに、ポイント電気コンタクトを形成すると共に、ビアに挿入後、平面部材をビアから抜け難くするための「さかとげ(Barb)」を設けても良い。ビアに挿入される一端部には、挿入が容易になるように先が細くなったチップを設けても良い。ビアに挿入される一端部に、ビアに挿入後に、平面部材をビアから抜け難くするための別のさかとげを設けても良い。平面部材のエッジに止め部を設けて、平面部材が、この止め部を超えて挿入されないようにしても良い。本発明には他にも特徴があり、それについては以下で説明する。
【0010】
具体的には、本発明の概念1は、自己保持型ビア・プローブであって、
平面部材を具え、
該平面部材が互いに対抗するエッジ及び互いに対抗する端部を有し、
上記平面部材の一端部が被試験デバイスのビアに挿入されたときに、上記エッジが上記ビアの側壁に係合してポイント電気コンタクトを形成するよう構成され、
上記平面部材の挿入後、上記平面部材が上記ビアから抜け難いように構成されることを特徴としている。
【0011】
本発明の概念2は、概念1のプローブであって、上記平面部材の上記エッジが上記ビアの上記側壁と係合し、上記ポイント電気コンタクトを形成すると共に、上記平面部材が上記ビアから抜け難いようにする複数のさかとげを有することを特徴としている。
【0012】
本発明の概念3は、概念1のプローブであって、上記ビアに挿入される上記平面部材の上記一端部が、挿入が容易となるように先が細くなるチップを形成していることを特徴としている。
【0013】
本発明の概念4は、概念1のプローブであって、上記ビアに挿入される上記平面部材の上記一端部に、上記平面部材の上記エッジから外方向へと上記ビアの直径より長く伸びて、被試験デバイスの主面(例えば、裏面)と係合し、挿入後に上記平面部材が上記ビアから抜け難くするようにする複数のさかとげを有することを特徴としている。
【0014】
本発明の概念5は、概念1のプローブであって、上記平面部材の上記エッジに、上記平面部材の上記エッジから外方向へと上記ビアの直径より長く伸びて、被試験デバイスの主面(例えば、上面)と係合する複数の止め部を有し、上記平面部材が上記止め部を超えて上記ビアに挿入されないようにすることを特徴としている。
【0015】
本発明の概念6は、概念1のプローブであって、上記ビアに挿入されない上記平面部材の上記端部を、ケーブルと電気接続を形成するよう構成された非永続性コンタクトで終端させ、上記ビアからの電気信号を上記ケーブルに送るようにすることを特徴としている。
【0016】
本発明の概念7は、概念6のプローブであって、上記ケーブルがロジック・アナライザ又はオシロスコープに接続されることを特徴としている。
【0017】
本発明の概念8は、概念1のプローブであって、上記平面部材が、受動型絶縁回路網又はオシロスコープのプローブに装着されるパッドを有することを特徴としている。
【0018】
本発明の概念9は、概念1のプローブであって、上記平面部材が、上記ビアに挿入される前に、弧形状に曲げられることを特徴としている。
【0019】
本発明の概念10は、概念9のプローブであって、上記平面部材が、上記ビアに挿入される前に、ツールによって曲げられることを特徴としている。
【0020】
本発明の概念11は、概念1のプローブであって、上記平面部材が、上記ビアに挿入されるときに、ゆがめることによって正弦曲線形状に曲げられることを特徴としている。
【0021】
本発明の概念12は、ロジック分析システムであって、
ロジック・アナライザと、
該ロジック・アナライザに一端部が接続されたケーブルと、
該ケーブルの他端部が接続された中間端末と、
該中間端末で上記ケーブルから分離された複数のケーブルより線と、
該ケーブルより線の夫々と接続され、該ケーブルより線並びに信号ビア・プローブ及び接地ビア・プローブとの間に非永続性電気接続部を形成する小型ポッドとを具え、
上記信号ビア・プローブ及び上記接地ビア・プローブの夫々がビア固定部を有し、
該ビア固定部の夫々が平面部材を有し、
該平面部材が互いに対抗するエッジ及び互いに対抗する端部を有し、
上記平面部材の一端部が被試験デバイスのビアに挿入されたときに、上記エッジが上記ビアの側壁に係合してポイント電気コンタクトを形成するよう構成され、
上記平面部材の挿入後、上記平面部材が上記ビアから抜け難いように構成されることを特徴としている。
【0022】
本発明の概念13は、概念12のシステムであって、上記信号ビア・プローブ及び上記接地ビア・プローブ間の間隔を調整可能なように、上記信号ビア・プローブ及び上記接地ビア・プローブが曲げられることを特徴としている。
【0023】
本発明の概念14は、概念12のシステムであって、上記平面部材の上記エッジが上記ビアの上記側壁と係合し、上記ポイント電気コンタクトを形成する複数のさかとげを有することを特徴としている。
【0024】
本発明の概念15は、概念12のシステムであって、上記ビアに挿入される上記平面部材の上記一端部が、先が細くなるチップを形成していることを特徴としている。
【0025】
本発明の概念16は、概念12のシステムであって、上記ビアに挿入される上記平面部材の上記一端部に、上記平面部材の上記エッジから外方向へと上記ビアの直径より長く伸びて、被試験デバイスの主面(例えば、裏面)と係合し、挿入後に上記平面部材が上記ビアから抜け難くするようにする複数のさかとげを有することを特徴としている。
【0026】
本発明の概念17は、概念12のシステムであって、上記平面部材の上記エッジに、上記平面部材の上記エッジから外方向へと上記ビアの直径より長く伸びて、被試験デバイスの主面(例えば、上面)と係合する複数の止め部を有し、上記平面部材が上記止め部を超えて上記ビアに挿入されないようにすることを特徴としている。
【0027】
本発明の概念18は、概念12のシステムであって、上記信号ビア・プローブの上記ビア固定部の上記平面部材が、上記ケーブルより線及び上記信号ビア・プローブ間の上記非永続性電気接続部と、上記ビア固定部との間に受動型絶縁回路網を装着するよう構成されたパッドを有することを特徴としている。
【0028】
本発明の概念19は、信号プロービング・システムであって、
オシロスコープと、
該オシロスコープに一端部が接続されたケーブルと、
該ケーブルの他端部が接続された差動プローブと、
該差動プローブで上記ケーブルから分離された複数のケーブルと、
該ケーブルが接続されたプローブ導入部と、
該プローブ導入部が接続され、上記プローブ導入部並びに信号ビア・プローブ及び接地ビア・プローブとの間に非永続性電気接続部を形成する抵抗性チップ・クリップ構体とを具え、
上記信号ビア・プローブ及び上記接地ビア・プローブの夫々がビア固定部を有し、
該ビア固定部の夫々が平面部材を有し、
該平面部材が互いに対抗するエッジ及び互いに対抗する端部を有し、
上記平面部材の一端部が被試験デバイスのビアに挿入されたときに、上記エッジが上記ビアの側壁に係合してポイント電気コンタクトを形成するよう構成され、
上記平面部材の挿入後、上記平面部材が上記ビアから抜け難いように構成されることを特徴としている。
【0029】
本発明の概念20は、概念19のシステムであって、上記信号ビア・プローブ及び上記接地ビア・プローブ間の間隔を調整可能なように、上記信号ビア・プローブ及び上記接地ビア・プローブが曲げられることを特徴としている。
【0030】
本発明の概念21は、概念19のシステムであって、上記平面部材の上記エッジが上記ビアの上記側壁と係合し、上記ポイント電気コンタクトを形成する複数のさかとげを有することを特徴としている。
【0031】
本発明の概念22は、概念19のシステムであって、上記ビアに挿入される上記平面部材の上記一端部が、先が細くなるチップを形成していることを特徴としている。
【0032】
本発明の概念23は、概念19のシステムであって、上記ビアに挿入される上記平面部材の上記一端部に、上記平面部材の上記エッジから外方向へと上記ビアの直径より長く伸びて、被試験デバイスの主面と係合し、挿入後に上記平面部材が上記ビアから抜け難くするようにする複数のさかとげを有することを特徴としている。
【0033】
本発明の概念24は、概念19のシステムであって、上記平面部材の上記エッジに、上記平面部材の上記エッジから外方向へと上記ビアの直径より長く伸びて、被試験デバイスの主面と係合する複数の止め部を有し、上記平面部材が上記止め部を超えて上記ビアに挿入されないようにすることを特徴としている。
【0034】
本発明の概念25は、概念19のシステムであって、上記抵抗性チップ・クリップ構体が、自由端のワイヤ部分を有する抵抗器に接続される複数のケーブルを具え、
上記信号ビア・プローブの上記ビア固定部の上記平面部材及び上記接地ビア・プローブの上記ビア固定部の上記平面部材の夫々が、上記抵抗性チップ・クリップ構体の上記ワイヤ部分の上記自由端に装着されるように構成されたパッドを有することを特徴としている。
【0035】
本発明の更に広く、重要な特徴を以下で説明することで、本発明をより良く理解でき、従来技術に対する進歩もより良く理解できるであろう。