【実施例】
【0032】
以下本発明を実施例及び比較例によって、さらに具体的に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
【0033】
実施例1(ピロリン酸メラミンの製造:熱風乾燥機使用)
オルトリン酸メラミン100g、メチルフェニルシリコーンオイル(信越シリコーンKF−50、信越化学工業(株)製)0.2gの混合物の入ったステンレス製バットを、熱風乾燥機(espec社製LC−234)中に入れ、時々、ステンレス製の撹拌羽根で撹拌しながら加熱し、温度200〜260℃で焼成を3時間行い、ピロリン酸メラミンの白色粉末94g(理論収量96gに対する収率98%)を得た。焼成後の撹拌羽根及びバットには付着物がほとんど見られなかった。
【0034】
実施例2(ピロリン酸メラミンの製造:ニーダー使用)
オルトリン酸メラミン 1,000g、メチルフェニルシリコーンオイル(信越シリコーンKF−50、信越化学工業(株)製)2gを、オイルジャケット付きのニーダーを使用して加熱撹拌し、温度200〜250℃で焼成を3時間行い、ピロリン酸メラミンの白色粉末 920g(理論収量 960gに対する収率 96%)を得た。焼成後のニーダーのブレード及び内壁には付着物がほとんど見られなかった。
【0035】
実施例3(ピロリン酸メラミンの製造:ヘンシェルミキサー使用)
オルトリン酸メラミン 30Kg、メチルフェニルシリコーンオイル(信越シリコーンKF−50、信越化学工業(株)製)60gを、熱媒を通したヘンシェルミキサー(三井鉱山製、FM150J/T)を使用して加熱撹拌し、温度200〜250℃で焼成を3時間行い、ピロリン酸メラミンの白色粉末28kg(理論収量28.8Kgに対する収率97%)を得た。焼成後のヘンシェルミキサーの羽根及び内壁には付着物がほとんど見られなかった。
【0036】
実施例4(ピロリン酸メラミンの製造:流動層乾燥機使用)
オルトリン酸メラミン100質量部に対して、メチルフェニルシリコーンオイル(信越シリコーンKF−50、信越化学工業(株)製)0.2質量部混合した混合物を、流動層乾燥機((株)大川原製作所製)に、1時間当たり、5Kgの割合で、トータルで250Kg投入し、温度230〜260℃で焼成を連続で行った。合計50時間の連続運転でピロリン酸メラミンの白色粉末を216Kg(理論収量240Kgに対する収率90%)得た。連続運転後の流動層乾燥機の内壁には付着物がほとんど見られなかった。
【0037】
実施例5(ピロリン酸メラミンの製造:ロータリーキルン使用)
オルトリン酸メラミン100質量部に対して、メチルフェニルシリコーンオイル(信越シリコーンKF−50、信越化学工業(株)製)0.2質量部混合した混合物を、ロータリーキルン((株)栗本鐵工所製IRK−100)に、1時間当たり、5Kgの割合で、トータルで250Kg投入し、温度200〜260℃で焼成を連続で行った。合計50時間の連続運転でピロリン酸メラミンの白色粉末を216Kg(理論収量240Kgに対する収率90%)得た。連続運転後のロータリーキルンの内壁には付着物がほとんど見られなかった。
【0038】
実施例6(ピロリン酸メラミンの製造:パドルドライヤー使用)
オルトリン酸メラミン100質量部に対して、メチルフェニルシリコーンオイル(信越シリコーンKF−50、信越化学工業(株)製)0.2質量部混合した混合物を、パドルドライヤー((株)奈良機械製作所製NPD−3W−G)に、1時間当たり、3Kgの割合で、トータルで210Kg投入し、温度200〜260℃で焼成を連続で行った。合計70時間の連続運転でピロリン酸メラミンの白色粉末を180Kg(理論収量200Kgに対する収率90%)得た。連続運転後のパドルドライヤーの羽根及び内壁には付着物がほとんど見られなかった。
【0039】
実施例7(ピロリン酸メラミンの製造:押出し機使用)
オルトリン酸メラミン100質量部に対して、メチルフェニルシリコーンオイル(信越シリコーンKF−50、信越化学工業(株)製)0.2質量部混合した混合物を、押出し機(日本製鋼所製、TEX44αII−52.5BW)に、1時間当たり、5Kgの割合で、トータルで250Kg投入し、温度120〜280℃で焼成を連続で行った。合計50時間の連続運転でピロリン酸メラミンの白色粉末を218Kg(理論収量240Kgに対する収率91%)得た。連続運転後の押出し機のスクリュー及びシリンダー内壁には付着物がほとんど見られなかった。
【0040】
実施例8(ピロリン酸メラミンの製造:振動乾燥機使用)
オルトリン酸メラミン22Kg、メチルフェニルシリコーンオイル(信越シリコーンKF−50、信越化学工業(株)製)40gを、振動乾燥機(中央加工機(株)製)を使用して加熱撹拌し、温度200〜260℃で焼成を3時間行い、ピロリン酸メラミンの白色粉末20.5Kg(理論収量21Kgに対する収率98%)を得た。焼成後の振動乾燥機の内壁には付着物がほとんど見られなかった。
【0041】
実施例9(ピロリン酸メラミンの製造:遠赤外線コンベア炉使用)
オルトリン酸メラミン100質量部に対して、メチルフェニルシリコーンオイル(信越シリコーンKF−50、信越化学工業(株)製)0.2質量部混合した混合物を、遠赤外線コンベア炉((株)ノリタケカンパニ−リミテド製LF−AN2−154)に、1時間当たり3Kgの割合で、トータルで150Kg投入し、温度220〜230℃で焼成反応を連続で行った。合計50時間の連続運転でピロリン酸メラミンの白色粉末130Kg(理論収量144Kgに対する収率90%)を得た。連続運転後の遠赤外線コンベア炉のコンベアには付着物がほとんど見られなかった。
【0042】
実施例10(ピロリン酸メラミンの製造:マイクロ波焼成炉使用)
オルトリン酸メラミン100g、メチルフェニルシリコーンオイル(信越シリコーンKF−50、信越化学工業(株)製)0.2gの混合物の入ったセラミックス製容器をマイクロ波焼成炉((株)小松原社製)中に入れ、時々焼成炉から出して撹拌しながら加熱し、温度200〜280℃で焼成を行い、ピロリン酸メラミンの白色粉末94g(理論収量96gに対する収率98%)を得た。焼成後の容器内壁には付着物がほとんど見られなかった。
【0043】
比較例1(熱風乾燥機使用)
メチルフェニルシリコーンオイルを使用しない以外は実施例1と同様にして焼成を行い、ピロリン酸メラミンの白色粉末75g(理論収量96gに対する収率78%)を得た。焼成後の撹拌羽及びバットには付着物が多く見られた。
【0044】
比較例2(ニーダー使用)
メチルフェニルシリコーンオイルを使用しない以外は実施例2と同様にして焼成を行い、ピロリン酸メラミンの白色粉末768g(理論収量960gに対する収率80%)を得た。焼成後のニーダーのブレード及び内壁には付着物が多く見られた。
【0045】
比較例3(ヘンシェルミキサー使用)
メチルフェニルシリコーンオイルを使用しない以外は実施例3と同様にして焼成を行い、ピロリン酸メラミンの白色粉末23Kg(理論収量28.8Kgに対する収率80%)を得た。焼成後のヘンシェルミキサーの羽根及び内壁には付着物が多く見られた。
【0046】
比較例4(流動層乾燥機使用)
メチルフェニルシリコーンオイルを使用しない以外は実施例4と同様にして焼成を行ったが、内壁への付着が多く過反応が進行してしまい、30時間の運転で終了した。ピロリン酸メラミンの白色粉末は120Kg(理論収量144Kgに対する収率83%)得た。連続運転後の流動層乾燥機の内壁には付着物が多く見られた。
【0047】
比較例5(ロータリーキルン使用)
メチルフェニルシリコーンオイルを使用しない以外は実施例5と同様にして焼成を行ったが、内壁への付着が多く過反応が進行してしまい、25時間の運転で終了した。ピロリン酸メラミンの白色粉末を95Kg(理論収量112Kgに対する収率85%)得た。連続運転後のロータリーキルンの内壁には付着物が多く見られた。
【0048】
比較例6(パドルドライヤー使用)
メチルフェニルシリコーンオイルを使用しない以外は実施例6と同様にして焼成を行ったが、内壁への付着が多く過反応が進行してしまい、35時間の運転で終了した。ピロリン酸メラミンの白色粉末を80Kg(理論収量100Kgに対する収率80%)得た。連続運転後のパドルドライヤーの羽根及び内壁には付着物が多く見られた。
【0049】
比較例7(押出し機使用)
メチルフェニルシリコーンオイルを使用しない以外は実施例7と同様にして焼成を行ったが、トルク上昇及び過反応が進行してしまい20時間の運転で終了した。ピロリン酸メラミンの白色粉末を75Kg(理論収量96Kgに対する収率78%)得た。連続運転後の押出し機のスクリュー及びシリンダー内壁には付着物が多く見られた。
【0050】
比較例8(振動乾燥機使用)
メチルフェニルシリコーンオイルを使用しない以外は実施例8と同様にして焼成を行い、ピロリン酸メラミンの白色粉末 18Kg(理論収量21Kgに対する収率86%)を得た。焼成後の振動乾燥機の内壁には付着物が多く見られた。
【0051】
比較例9(遠赤外線コンベア炉使用)
メチルフェニルシリコーンオイルを使用しない以外は実施例9と同様にして焼成を行ったが、内壁への付着が多く過反応が進行してしまい、30時間の運転で終了した。ピロリン酸メラミンの白色粉末73Kg(理論収量86Kgに対する収率85%)を得た。連続運転後の遠赤外線コンベア炉のコンベアには付着物が多く見られた。
【0052】
比較例10(マイクロ波焼成炉使用)
メチルフェニルシリコーンオイルを使用しない以外は実施例10と同様にして焼成を行い、ピロリン酸メラミンの白色粉末75g(理論収量96gに対する収率78%)を得た。焼成後の容器内壁には付着物が多く見られた。