(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
《第1の実施形態》
以下、第1の実施形態について、
図1〜
図7に基づいて説明する。
【0014】
図1(a)、
図1(b)は、第1の実施形態に係る搬送システム10を示す正面図である。
【0015】
図1(a)、
図1(b)に示すように、搬送システム10は、フレキシブルコンテナバッグ(フレコンバッグ)11、容器12、及びフレコンバッグ11を容器12の上方に搬送するとともに、フレコンバッグ11を容器12内に搬入する搬送装置90を備える。搬送システム10は、例えば消石灰などの搬送物が収納されたフレコンバッグ11を他所から容器12内まで搬入するものであり、容器12内に搬入されたフレコンバッグ11が作業者により開放されることで、フレコンバッグ11から容器12に搬送物が移し替えられる。
【0016】
フレコンバッグ11は搬送物を収納する袋であり、その上部に設けられた上部開口から搬送物を装入できるようになっている。また、フレコンバッグ11には、フレコンバッグ11を吊り下げるためのベルト3が設けられている。また、フレコンバッグ11の底部には袋口14が設けられており、該袋口14には、袋口14を封止する封止器具20が設けられている。フレコンバッグ11内に搬送物が封入された状態で、袋口14が封止された状態から開放された状態に遷移すると、
図2(a)に示すように、搬送物はフレコンバッグ11外に排出されるようになっている。なお、封止器具20の詳細については後述する。
【0017】
容器12は、搬送物の搬送先となる、例えば金属製の箱またはホッパーなどであり、容器12の側壁には開閉可能な開口13が設けられている。開口13を開いた状態では、容器12外部から内部への作業者によるアクセスが可能になっている。
【0018】
搬送装置90は、レール2と、レール2に沿って移動可能なクレーン1と、を有する。
【0019】
クレーン1は、クレーン1をレール2の伸びる方向から見た図である
図2(b)から分かるように、フック1aと、巻上げ部1bと、を有する。フック1aには、フレコンバッグ11に設けられたベルト3を引っ掛けることが可能である。巻上げ部1bは、例えばベルトやチェーン、滑車などを含み、フック1aを上下動させる。搬送装置90は、
図1(a)に示すように、フレコンバッグ11を、クレーン1を用いて吊下げた状態で、容器12の上方まで運搬するとともに、
図1(b)に示すように、フレコンバッグ11を閉じたまま、容器12の内部に搬入する。
【0020】
次に、フレコンバッグ11の袋口14を封止する封止器具20について、
図3、
図4に基づいて詳細に説明する。
【0021】
図3には、封止器具20が示されている。封止器具20は、略リング形状の第1金具21と、略棒形状の第2金具30と、を備える。なお、
図3では、第2金具30の長手方向をX軸方向、X軸方向に垂直な第1金具21の半径方向をY軸方向、X,Y軸方向に垂直な方向をZ軸方向として示している。また、
図4(a)には、
図3から第1金具21を取り出した状態が示され、
図4(b)には、第1金具21を+X方向から見た状態が示されている。また、
図4(c)には、
図3から第2金具30を取り出した状態が示されている。
【0022】
第1金具21は、
図4(a)に示すように、リング形状(環状)の周壁を有する環状部材27と、環状部材27の外周面に設けられた紐通し部材23とを有する。環状部材27の周壁は、Z軸方向に貫通する中央開口22を形成する。中央開口22の直径D1は、一例として125mmであるものとする。また、環状部材27の周壁には、+X方向に貫通する2つの貫通孔26,28が形成されている。なお、貫通孔26、28は、
図4(b)に示すように、YZ断面が円形となっている。紐通し部材23は、
図4(a)に示すように、+Z方向から見て、正六角形形状を有しており、その中央部には、円形開口24が形成されている。なお、第1金具21は、例えば鉄、ステンレスなどの金属により形成されている。
【0023】
第2金具30は、
図4(c)に示すように、棒状部材31と、棒状部材31の−X端部に設けられた2つの紐通し部材32,34と、を有する。棒状部材31の長さL1は、第1金具21の中央開口22の直径D1より大きく、一例として、135mmであるものとする。また、棒状部材31のYZ断面の直径D2は、環状部材27の貫通孔26、28の直径以下であり、例えば10mmであるものとする。紐通し部材32,34は、+Z方向から見て正六角形形状を有しており、各中央部には、円形開口36,38がそれぞれ形成されている。紐通し部材32には、
図3に示すように、第1連結部材としての連結紐40の一端が結束されており、該連結紐40の他端は、第1金具21の紐通し部材23に結束されている。すなわち、連結紐40によって、第1金具21と第2金具30とが連結された状態となっている。また、紐通し部材34には、紐状部材としての引掛け紐41の一端が結束されている。なお、第2金具30も、第1金具21と同様、例えば鉄、ステンレスなどの金属により形成されている。
【0024】
上記のような構成を有する封止器具20は、使用時(フレコンバッグ11の袋口14を封止する場合)において、
図3のような係合状態となる。この
図3の係合状態では、第2金具30の棒状部材31が、第1金具21の環状部材27の貫通孔26,28に挿通されており、この状態では、棒状部材31により、環状部材27の中央開口22(環状部材27の周壁が形成する空間)が二分されるようになっている。
【0025】
次に、
図5(a)、
図5(b)を用いて、封止器具20を用いた、フレコンバッグ11の袋口14の封止方法について説明する。なお、
図5(a)、
図5(b)では、図示の便宜上、連結紐40及び引掛け紐41の図示を省略している。なお、以下においては、フレコンバッグの袋口14近傍の部分を袋口部分114と呼ぶものとする。
【0026】
作業者は、まず、
図5(a)示すように、フレコンバッグ11の下側に
図3のような係合状態とした封止器具20を配置し、第2金具30により二分された第1金具21の中央開口22の一方の側に、袋口部分114を上側から通す。
【0027】
次いで、作業者は、
図5(b)に示すように、第2金具30により二分された第1金具21の中央開口22の他方の側に、袋口部分114を下側から通す。
【0028】
このようにすることで、フレコンバッグ11に搬送物を収納した状態では、フレコンバッグ11の袋口部分114は、
図5(b)において楕円で示す位置A1、A2において、フレコンバッグ11(内部に収納された搬送物の重み)と第1金具21の環状部材27とにより上下から挟まれる。これにより、
図5(b)の状態では、袋口部分114が、2箇所においてフレコンバッグ11と環状部材27とにより挟まれた状態となるため、封止器具20による袋口14が封止され、搬送物が袋口14から排出されるのを防止することができる。
【0029】
一方、袋口14を開放する場合、作業者は、第1金具21と第2金具30との係合状態を解除すればよく、具体的には、第2金具30(棒状部材31)を第1金具21から引き抜けばよい。
【0030】
次に、搬送システム10における搬送物の搬送方法について説明する。
【0031】
図6は、搬送システム10における搬送物の搬送方法を示すフローチャートである。
【0032】
まず、作業者は、前述したような方法(
図5(a),
図5(b)の方法)で、フレコンバッグ11に封止器具20を装着する(S1)。次いで、作業者は、封止器具20により封止されたフレコンバッグ11の内部にフレコンバッグ11の上部開口から搬送物を装入する(S2)。なお、搬送物の装入は、フレコンバッグ11を搬送装置90(クレーン1)に吊り下げた状態で行ってもよい。あるいは、フレコンバッグ11に搬送物の装入を行った後に、フレコンバッグ11を搬送装置90(クレーン1)に吊り下げるようにしてもよい。
【0033】
次いで、作業者は、搬送装置90を操作して、フレコンバッグ11を
図1(a)に示すように、容器12上方まで搬送する(S3)。次いで、作業者は、搬送装置90(巻上げ部1b)を操作して、
図1(b)に示すように、容器12内にフレコンバッグ11を搬入する(S4)。
【0034】
そして、作業者は、
図1(b)のようにフレコンバッグ11を容器12内に収納した状態で、第2金具30を第1金具21から離脱させ、フレコンバッグ11の袋口14を開放する(S5)。
【0035】
ここで、
図7(a)、
図7(b)に基づいて、作業者が第2金具30を第1金具21から離脱させる場合の手順について説明する。なお、
図7(a)および
図7(b)ではクレーン1およびベルト3の図示は省略したが、フレコンバッグ11は、
図1(b)のようにクレーン1に吊下げられているものとする。
【0036】
フレコンバッグ11が容器12内に搬入された状態(
図1(b)の状態)で、作業者は、容器12の開口13を開放状態にする。次いで、作業員は、
図7(a)に示すように、先端がフック状に加工された棒状の冶具50を容器12の開口13から容器12内に挿入する。そして、作業者は、冶具50の先端のフック状部分を用いて、
図7(b)に示すように、引掛け紐41を容器12の外側に引き出す。
【0037】
この状態から、作業員は引掛け紐41を
図7(b)の矢印の方向に引っ張ることで、第2金具30を第1金具21から引き抜く。これにより第1金具21はフレコンバッグ11から離脱するので、フレコンバッグ11内の搬送物は容器12内に移し替えられる。
【0038】
なお、第2金具30と第1金具21とは連結紐40により連結されているので、作業者が
図7(b)のように引掛け紐41を引っ張ることで、第2金具30及び第1金具21を容器12内から回収することができる。
【0039】
以上、詳細に説明したように、本第1の実施形態に係る封止器具20によると、環状部材27を有する第1金具21と、環状部材27に係合した状態で、環状部材27に囲まれた中央開口22を二分する第2金具30と、を備えており、第2金具30は、第1金具21からの着脱が自在となっている。これにより、フレコンバッグ11の袋口部分114を第2金具30により二分された環状部材27の中央開口22に順に通して、フレコンバッグ11の袋口14を封止した状態から、第2金具30を第1金具21から離脱させることにより、フレコンバッグ11の袋口14を簡易に開放することができる。したがって、作業者の作業性を向上させることができる。また搬送効率を向上させることができる。
【0040】
また、本第1の実施形態によれば、
図5(a)、
図5(b)に示したように、第2金具30が第1金具21の環状部材27の中央開口22を二分した状態で、袋口14の先端を、二分された中央開口22の一方と他方に順次通すことで、袋口14を封止することができる。これにより、紐等を用いて固い結び目などを作ることなく、簡易に、フレコンバッグ11の袋口14を封止することができる。この点からも、作業者の作業性を向上させることができ、また搬送効率を向上させることができる。
【0041】
また、本第1の実施形態によれば、第2金具30には引掛け紐41が設けられているので、
図7(a)、
図7(b)に示したように、フレコンバッグ11を容器12内に搬入した状態で、引掛け紐41を引き出すことで、容器12の外部から第2金具30を第1金具21から離脱させることができる。容器12内においてフレコンバッグ11が開放されるため、搬送物が消石灰などの粉粒体であっても搬送物の容器12外部への飛散を抑制することができる。これにより、作業者の粉塵被害を抑制することができる。
【0042】
また、本第1の実施形態によれば、第2金具30と第1金具21とを連結する連結紐40を備えているので、作業者が引掛け紐41を引っ張ることで、第2金具30とともに第1金具21を容器12内から回収することができる。これにより、回収した封止器具20を再利用できるようになる。なお、第1金具21と第2金具30との連結には紐以外の部材、例えば鎖、ワイヤ、連結金具(フックなど)を用いてもよい。
【0043】
また、本第1の実施形態によれば、容器12の側壁には、容器12の外部から冶具50を挿入可能な開口13が形成されているので、容器12外部から内部への作業者のアクセスが容易となっている。
【0044】
《第2の実施形態》
図8には、第2の実施形態に係る封止器具60が示されている。封止器具60は、第1金具21a、第2金具30a、および管状部材としての第3金具62を備える。
図9(a)には、
図8から第1金具21aを取り出した状態が示され、
図9(b)には、第1金具21aを+X方向から見た状態が示されている。また、
図9(c)には、
図8から第3金具62を取り出した状態が示され、
図9(d)には、第3金具62を+X方向から見た状態が示されている。
【0045】
第1金具21a、第2金具30aは、第1の実施形態の第1金具21、第2金具30と同様の構成を有している。ただし、
図4(b)と
図9(b)とを比較すると分かるように、第1金具21aにおいては、第1金具21の貫通孔28に代えて、断面逆U字状の切り欠き29を有している。
【0046】
第3金具62は、例えば鉄、ステンレスなどの金属により形成された管状(円筒状)の部材であり、
図9(d)に示すように内部は空洞である。
図9(c)に示す第3金具62の長さL2は、第1金具21aの直径D1より小さく設定されている(
図8参照)。また、
図9(d)に示す第3金具62の内径D3は、第3金具62の空洞部分に第2金具30aの棒状部材31を挿通できるようにするために、棒状部材31の直径(D2:
図4(c)参照)より大きく設定されている。
【0047】
第3金具62の側壁には穴63が形成されている。この穴63を介して、
図8に示すように、第2連結部材としての連結紐42により、第1金具21aの紐通し部材23と連結された状態となっている。
【0048】
上記のような構成を有する封止器具60を使用する場合(フレコンバッグ11の袋口14を封止する場合)、作業者は、封止器具60を
図8のような係合状態とする。ここで、第1金具21a(環状部材27)には、切り欠き29が形成されているため、作業者は、第2金具30aを第3金具62に挿入した後に、第2金具30a(棒状部材31)の−X端部を貫通孔26に通し、+X端部を切り欠き29に係合させることで、第2金具30aおよび第3金具62を第1金具21aの中央開口22に配置するようにすればよい。この
図8の係合状態では、棒状部材31および第3金具62により、環状部材27の中央開口22(環状部材27の周壁が形成する空間)が二分された状態となる。したがって、本第2の実施形態においても、
図5(a)および
図5(b)と同様の方法で、封止器具60を用いてフレコンバッグ11を封止することができる。
【0049】
そして、フレコンバッグ11を開放する場合には、作業者は、
図7(a)および
図7(b)に示したものと同様の方法で、第2金具30aを第1金具21aから引き抜く。ここで、本第2の実施形態では、
図5(b)のようなフレコンバッグ11の封止状態では、棒状部材31とフレコンバッグ11との間に第3金具62が介在するので、棒状部材31とフレコンバッグ11は接触しなくなる。このため、フレコンバッグ11を開放するために第2金具30aを引き抜く場合にも、棒状部材31とフレコンバッグ11との間の抵抗(摩擦力)がないため、第2金具30aを簡易に引き抜く(第1金具21aとの係合を解除する)ことが可能である。なお、第2金具30aと第1金具21aの間は、連結紐40により連結され、第1金具21aと第3金具62の間は、連結紐42により連結されているので、作業者が
図7(b)のように引掛け紐41を引っ張ることで、第2金具30a、第1金具21a、第3金具62を容器12内から回収することができる。
【0050】
以上、説明したように、本第2の実施形態に係る封止器具60によると、第1金具21a(環状部材27)に形成された中央開口22を二分する位置に設けられる管状の第3金具62を備えており、第3金具62の内部には、環状部材27に係合した第2金具30a(棒状部材)が挿通されるので、棒状部材31とフレコンバッグ11との間に第3金具62が介在することで、棒状部材31とフレコンバッグ11とが非接触となる。これにより、第2金具30aを引き抜く際に、棒状部材31とフレコンバッグ11との間の抵抗(摩擦力)がないので、第2金具30aを引き抜くことによる、フレコンバッグ11の開放を簡易に行うことが可能となる。特に、フレコンバッグ11の材質として、表面粗さの大きいものを採用する場合に、有用である。
【0051】
また、本第2の実施形態によれば、第2金具30aと第1金具21aとを連結する連結紐40を備え、さらに第3金具62と第1金具21aとを連結する連結紐42を備えている。このため、作業者が引掛け紐41を引っ張ることで、第1金具21a、第2金具30aおよび第3金具62を容器12内から回収することができる。これにより、回収した封止器具60を再利用できるようになる。なお、これらの連結には紐以外の部材、例えば鎖、ワイヤ、連結金具(フックなど)を用いてもよい。なお、第3金具62は、第2金具30aと連結されていてもよい。
【0052】
また、本第2の実施形態では、棒状部材31を環状部材27に対して簡易に係合させることが可能である。
【0053】
また、本第2の実施形態によれば、第1金具21a(環状部材27)に棒状部材31が係合するための切り欠き29が形成されているので、第2金具30aを第3金具62に挿入した後に、第2金具30aおよび第3金具62を第1金具21aの中央開口22に配置することができる。これにより封止器具60を簡単に
図8の係合状態にすることができる。なお、第1の実施形態においても第1金具21の貫通孔28を切り欠き29に変更してもよい。また、第2の実施形態においては、第1金具21aの切り欠き29を貫通孔28に変更してもよい。
【0054】
なお、上記各実施形態においては、引掛け紐41に代えて、例えば鎖またはワイヤなどを用いることとしてもよい。また、
図7(a)に示した冶具50に代えて、例えば、引掛け紐41を把持するための器具(例えば、マジックハンド)を用いてもよい。また、例えば、冶具50を第2金具30、30aの一部に直接係合させることで、第2金具30,30aを第1金具21から離脱させることができるような場合には、封止器具20に引掛け紐41を設けなくてもよい。
【0055】
なお、上記各実施形態においては、環状部材27が+Z方向から見て円形である場合について説明したが、これに限らず、例えば楕円形などの閉曲線形状または多角形状などであってもよい。ただし、フレコンバッグ11の重量が均等に加わるようにする観点からは、環状部材27は+Z方向から見て円形であることが好ましい。
【0056】
なお、上記各実施形態においては、フレコンバッグ11が
図1(a)等に示すような搬送装置90により搬送される場合について説明したが、これに限られるものではない。例えば、フォークリフトのフォーク部分において吊り下げた状態で、フレコンバッグ11を搬送することとしてもよい。また、フォークリフト以外の重機を用いてフレコンバッグ11を搬送することとしてもよい。
【0057】
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。