(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の液晶組成物は、一般式(I−1)
【0016】
【化2】
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【0018】
一般式(I−1)で表される重合性化合物を含む液晶組成物は、適度に速い重合速度であると、短い紫外線照射時間で目的のプレチルト角を付与することができる。更に、適度に速い重合速度であると、重合性化合物の残留量を少なくできる。そのため、PSA型液晶表示素子製造の生産効率を向上できる。また、プレチルト角の変化による表示不良(例えば、焼き付きなどの不具合)が生じないか、又は極めて少ないといった効果を奏する。なお、本明細書における表示不良は、プレチルト角が経時的に変化することによる表示不良、未反応の重合性化合物の残留量に起因する表示不良、電圧保持率の低下による表示不良を考慮している。
【0019】
一般式(I−1)中、Zは水素原子、炭素原子数1から12のアルキル基、炭素原子数1から12のアルコキシ基又はP
12−Sp
12−を表すが、ZはP
12−S
12−を表すことが好ましい。また、Zが複数存在する場合は、それぞれ、同一であっても異なっていても良い。
【0020】
一般式(I−1)中、R
11はP
11−Sp
11−を表し、P
11及びP
12は、それぞれ独立して、式(R−1)から式(R−15)
【0021】
【化3】
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【0022】
のいずれかを表す。上記式(R−1)〜式(R−15)で表される15個の重合性官能基はラジカル重合、ラジカル付加重合、カチオン重合及びアニオン重合により硬化する。特に重合方法として紫外線重合を行う場合には、式(R−1)、式(R−2)、式(R−4)、式(R−5)、式(R−7)、式(R−11)、式(R−13)又は式(R−15)が好ましく、式(R−1)、式(R−2)、式(R−7)、式(R−11)又は式(R−13)がより好ましく、式(R−1)又は式(R−2)がより好ましい。
【0023】
一般式(I−1)中、Sp
11及びSp
12は、それぞれ独立的に、単結合又は炭素原子数1から15のアルキレン基を表し、該アルキレン基中の1つ又は2つ以上の−CH
2−は、酸素原子が直接隣接しないように、−O−、−OCO−又は−COO−で置換されても良いが、単結合又は炭素原子数1から6のアルキレン基が好ましく、単結合であることが更に好ましい。液晶組成物との溶解性を重視する場合は、炭素原子数1から6のアルキレン基であることが好ましく、炭素原子数1から3のアルキレン基であることが更に好ましく、炭素原子数1から2のアルキレン基であることが更に好ましく、該アルキレン基中の1つ又は2つ以上の−CH
2−は、酸素原子が直接隣接しないように、−O−、−OCO−又は−COO−で置換されても良い。また、Sp
11及び存在するSp
12の内、少なくとも1つは単結合であることが好ましく、Sp
11及び存在するSp
12の全てが単結合であることが好ましい。
【0024】
一般式(I−1)中、n
11は1から3の整数を表し、n
12は1から3の整数を表すが、n
11+n
12は1から6の整数であり、R
11、Zが複数存在する場合には、それぞれ、同一であっても異なっていても良い。n
11は1から2の整数であることが好ましく、n
12は1から2の整数であることが好ましい。なお、n
11+n
12は1から5の整数であることが好ましく、1から4の整数であることが好ましく、1から3の整数であることが好ましく、2から3の整数であることが更に好ましい。またn
11+n
12が3の整数である場合、n
11は1、n
12は2であることが好ましい。
【0025】
一般式(I−1)中、m
11は1から4の整数を表し、L
11、M
12が複数存在する場合は、それぞれ、同一であっても良く異なっていても良い。なお、m
11は1から3の整数であることが好ましく、重合速度を重視する場合にはm
11は2から4の整数であることが好ましく、m
11は2又は3であることがより好ましく、液晶組成物との相溶性を重視する場合にはm
11は1から2の整数であることが好ましく、m
11は1であることがより好ましい。
【0026】
一般式(I−1)中、m
12は1から4の整数を表し、M
13が複数存在する場合は、それぞれ、同一であっても良く異なっていても良い。なお、m
12は1から3の整数であることが好ましく、重合速度を重視する場合にはm
12は2から4の整数であることが好ましく、m
12は2又は3であることがより好ましく、液晶組成物との相溶性を重視する場合にはm
12は1から2の整数であることが好ましく、m
12は1であることがより好ましい。
【0027】
一般式(I−1)中、M
11は、1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、インダン−2,5−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基、又はフェナントレン−2,7−ジイル基から選択される2価の環状基を表すが、M
11は1,4−フェニレン基、ナフタレン−2,6−ジイル基、フェナントレン−2,7−ジイル基から選択される2価の環状基が好ましく、n
11が2又は3を表す場合、上記2価の環状基の任意の位置にさらに結合手を有する。
【0028】
M
12は、それぞれ独立して、1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、インダン−2,5−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基、又はフェナントレン−2,7−ジイル基から選択される2価の環状基を表すが、M
12は、それぞれ独立して、1,4−フェニレン基、ナフタレン−2,6−ジイル基、フェナントレン−2,7−ジイル基から選択される2価の環状基が好ましい。
【0029】
一般式(I−1)中、M
13は、それぞれ独立して1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、インダン−2,5−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基、又はフェナントレン−2,7−ジイル基から選択される2価の環状基を表すが、M
13は1,4−フェニレン基、ナフタレン−2,6−ジイル基、フェナントレン−2,7−ジイル基から選択される2価の環状基が好ましい。n
12が2又は3を表す場合、Zが連結するM
13は、上記2価の環状基の任意の位置にさらに結合手を有するが、Zが連結しないM
13は、それぞれ独立して、上記2価の環状基から選択される。
【0030】
上記M
11、M
12及びM
13上の水素原子は、それぞれ独立して、1つ以上のフッ素原子に置換されてもよい炭素原子数1〜12のアルキル基、フッ素原子に置換されてもよい炭素原子数1〜12のアルコキシ基、又はフッ素原子で置換されていても良い。また、M
11、M
12及びM
13上の水素原子が置換される場合、フッ素原子で置換されることが好ましく、M
11、M
12及びM
13上の水素原子のうち、1〜3つ置換されることが好ましく、1〜2つ置換されることがより好ましく、1つ置換されることが特に好ましい。
【0031】
一般式(I−1)中、L
11は、それぞれ独立して、単結合、−O−、−S−、−CH
2−、−OCH
2−、−CH
2O−、−CO−、−C
2H
4−、−COO−、−OCO−、−OCOOCH
2−、−CH
2OCOO−、−OCH
2CH
2O−、−CO−NR
a−、−NR
a−CO−、−SCH
2−、−CH
2S−、−CH=CR
a−COO−、−CH=CR
a−OCO−、−COO−CR
a=CH−、−OCO−CR
a=CH−、−COO−CR
a=CH−COO−、−COO−CR
a=CH−OCO−、−OCO−CR
a=CH−COO−、−OCO−CR
a=CH−OCO−、−(CH
2)
Y−C(=O)−O−、−(CH
2)
Y−O−(C=O)−、−O−(C=O)−(CH
2)
Y−、−(C=O)−O−(CH
2)
Y−、−CH=CH−、−CF=CF−、−CF=CH−、−CH=CF−、−CF
2−、−CF
2O−、−OCF
2−、−CF
2CH
2−、−CH
2CF
2−、−CF
2CF
2−又は−C≡C−(式中、R
aはそれぞれ独立して水素原子又は炭素原子数1〜4のアルキル基を表し、Yは1〜4の整数を表す。)を表す。L
11は、それぞれ独立して、チルト安定性の点から単結合、−OCH
2CH
2O−、−O−(C=O)−(CH
2)
Y−(Yは1〜4の整数を表す。)が特に好ましい。
【0032】
一般式(I−1)中、L
12は、−O−(CH
2)
p−O−を表し、pは2〜10の整数を表す。重合性化合物中に、L
12で表される基を含有することにより高チルト安定性の液晶組成物とすることができる。pは2〜8の整数を表すことが好ましく、pは2〜6の整数を表すことがより好ましく、pは2又は4の整数を表すことが特に好ましい。
【0033】
一般式(I−1)で表される重合性化合物として、具体的には、以下の一般式(I−1−1)から一般式(I−1−22)で表される化合物が好ましい。
【0034】
【化4】
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【0035】
【化5】
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【0036】
【化6】
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【0037】
【化7】
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【0038】
【化8】
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【0039】
一般式(I−1)で表される重合性化合物は、以下の一般式(I−1−A)で表される化合物群から選ばれる化合物を1種又は2種以上用いることが好ましい。
【0040】
【化9】
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【0041】
上記一般式(I−1−A)中、R
11、n
11、L
12、Z及びn
12は、前記一般式(I−1)で定義したものと同一のものを表す。
【0042】
また、一般式(I−1−A)中、3つの1,4−フェニレン基上の水素原子は、それぞれ独立して、1つ以上のフッ素原子に置換されてもよい炭素原子数1〜12のアルキル基、フッ素原子に置換されてもよい炭素原子数1〜12のアルコキシ基、又はフッ素原子で置換されていても良い。
【0043】
また、一般式(I−1−A)中、3つの1,4−フェニレン基上の水素原子が置換される場合、フッ素原子で置換されることが好ましく、一般式(I−1−A)中、3つの1,4−フェニレン基上の水素原子のうち、1〜3つ置換されることが好ましく、1〜2つ置換されることがより好ましく、1つ置換されることがさらに好ましい。
【0044】
そして、少なくとも連結基L
12に連結する1,4−フェニレン基上の水素原子がフッ素原子に置換されることが良好であり、少なくとも連結基L
12に連結する1,4−フェニレン基のうち、ビフェニル骨格側の1,4−フェニレン基上のラテラル位の水素原子がフッ素原子に置換されることがより良好である。具体的には、上記一般式(I−1−2)、一般式(I−1−5)、一般式(I−1−6)、一般式(I−1−11)、一般式(I−1−12)、一般式(I−1−13)、一般式(I−1−15)、一般式(I−1−16)、一般式(I−1−19)で表される化合物が特に良好である。
【0045】
一般式(I−1−A)中、R
11は、前記一般式(I−1)で定義したものと同一であるP
11−S
11−を表すが、R
11はP
11−が好ましく、P
11は前記一般式(I−1)で定義した式(R−1)から式(R−15)のいずれかを表し、式(R−1)から式(R−15)で表される15個の重合性官能基のうち好ましい重合性官能基は前記一般式(I−1)で好ましいとしたものと同一である。
【0046】
一般式(I−1−A)中、n
11は、前記一般式(I−1)で定義したものと同一である1から3の整数を表すが、n
11は1または2であることが好ましく、n
11は1であることがより好ましい。
【0047】
一般式(I−1−A)中、L
12は、前記一般式(I−1)で定義したものと同一である−O−(CH
2)
p−O−を表し、pは2〜10の整数を表すが、pは2〜6の整数を表すことがより好ましく、pは2又は4の整数を表すことが特に好ましい。
【0048】
一般式(I−1−A)中、Zは、前記一般式(I−1)で定義したものと同一である水素原子、炭素原子数1から12のアルキル基、炭素原子数1から12のアルコキシ基又はP
12−S
12−を表すが、ZはP
12−が好ましく、P
11は前記一般式(I−1)で定義した式(R−1)から式(R−15)のいずれかを表し、式(R−1)から式(R−15)で表される15個の重合性官能基のうち好ましい重合性官能基は前記一般式(I−1)で好ましいとしたものと同一である。
【0049】
一般式(I−1−A)中、n
12は、前記一般式(I−1)で定義したものと同一である1から3の整数を表すが、n
12は、1又は2が好ましい。また、一般式(I−1−A)中、n
11+n
12は2から3の整数であることが好ましく、一般式(I−1−A)中、n
11+n
12は3であることがより好ましい。
【0050】
また、一般式(I−1)で表される重合性化合物のうち、上記一般式(I−1−11)、一般式(I−1−12)、一般式(I−1−17)及び一般式(I−1−18)で表される化合物群から選ばれる化合物を1種又は2種以上用いることが好ましい。具体的には、3つ以上の環を有するメソゲン構造であって、環と環を連結する連結基のうち、末端に存在する環への連結基として−OCO−CH
2−CH
2−O−を有し、少なくとも連結基L
12に連結する1,4−フェニレン基のうち、ビフェニル骨格側の1,4−フェニレン基上のラテラル位の水素原子がフッ素原子に置換され、更に、重合性基を3つ有する化合物が、液晶組成物との相溶性が良好であり、モノマーの反応性が速く、安定したプレチルトが得られ、プレチルト形成後のVHRが良好であるためより好ましい。
【0051】
本発明の液晶組成物は、一般式(I−1)で表される重合性化合物を本発明の液晶組成物の総量に対して、0.01から5質量%(以下本発明の明細書において、特段断りがない場合、%は、質量%を意図する。)含有するが、含有量の下限は0.05%が好ましく、0.1%が好ましく、0.15%が好ましく、0.2%が好ましく、0.25%が好ましく、一般式(I−1)で表される重合性化合物の含有量の上限は本発明の液晶組成物の総量に対して、4.5%が好ましく、4%が好ましく、3.5%が好ましく、3%が好ましく、2.5%が好ましく、2%が好ましく、1.5%が好ましく、1%が好ましく、0.95%が好ましく、0.9%が好ましく、0.85%が好ましく、0.8%が好ましく、0.75%が好ましく、0.7%が好ましく、0.65%が好ましく、0.6%が好ましく、0.55%が好ましい。
【0052】
更に詳述すると、十分なプレチルト角又は少ない残留モノマー又は高い電圧保持率(VHR)を得るには、その含有量は本発明の組成物の総量に対して、0.2から0.6質量%が好ましいが、低温における析出の抑制を重視する場合にはその含有量は0.01から0.5質量%が好ましい。また、一般式(I−1)で表される重合性化合物を複数含有する場合は、それぞれの含有量が0.01から0.4質量%であることが好ましい。従って、これら全ての課題を解決するためには、一般式(I−1)で表される重合性化合物を0.1から0.5質量%の範囲で調整することが特に望ましい。
【0053】
本発明の液晶組成物は、一般式(N−1)、一般式(N−2)及び一般式(N−3)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種の液晶化合物ならびに、一般式(J)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種の液晶化合物を含有することを特徴とする。
【0054】
本発明の液晶組成物は、一般式(N−1)、一般式(N−2)及び一般式(N−3)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種の液晶化合物を含有するか、又は、一般式(J)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種の液晶化合物を含有することが好ましく、一般式(N−1)、一般式(N−2)及び一般式(N−3)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種の液晶化合物、及び、一般式(J)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種の液晶化合物を併用することも好ましい。
【0055】
上記のとおり本発明の組成物は、一般式(N−1)、(N−2)及び(N−3)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種の液晶化合物を含有することが好ましい。これら化合物は誘電的に負の化合物(Δεの符号が負で、その絶対値が2より大きい。)に該当する。
【0056】
【化10】
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【0057】
(式中、R
N11、R
N12、R
N21、R
N22、R
N31及びR
N32はそれぞれ独立して炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、該アルキル基中の1個又は非隣接の2個以上の−CH
2−はそれぞれ独立して−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−によって置換されていてもよく、
A
N11、A
N12、A
N21、A
N22、A
N31及びA
N32はそれぞれ独立して
(a) 1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の−CH
2−又は隣接していない2個以上の−CH
2−は−O−に置き換えられてもよい。)及び
(b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられてもよい。)
(c) ナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又はデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基(ナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられても良い。)
(d) 1,4−シクロヘキセニレン基
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(a)、基(b)、基(c)及び基(d)はそれぞれ独立してシアノ基、フッ素原子又は塩素原子で置換されていても良く、
Z
N11、Z
N12、Z
N21、Z
N22、Z
N31及びZ
N32はそれぞれ独立して単結合、−CH
2CH
2−、−(CH
2)
4−、−OCH
2−、−CH
2O−、−COO−、−OCO−、−OCF
2−、−CF
2O−、−CH=N−N=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−を表し、
X
N21は水素原子又はフッ素原子を表し、
T
N31は−CH
2−又は酸素原子を表し、
n
N11、n
N12、n
N21、n
N22、n
N31及びn
N32はそれぞれ独立して0〜3の整数を表すが、n
N11+n
N12、n
N21+n
N22及びn
N31+n
N32はそれぞれ独立して1、2又は3であり、A
N11〜A
N32、Z
N11〜Z
N32が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良い。)
一般式(N−1)、(N−2)及び(N−3)で表される化合物は、Δεが負でその絶対値が3よりも大きな化合物であることが好ましい。
【0058】
一般式(N−1)、(N−2)及び(N−3)中、R
N11、R
N12、R
N21、R
N22、R
N31及びR
N32はそれぞれ独立して、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基、炭素原子数2〜8のアルケニル基又は炭素原子数2〜8のアルケニルオキシ基が好ましく、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数1〜5のアルコキシ基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数2〜5のアルケニルオキシ基が好ましく、炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が更に好ましく、炭素原子数2〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜3のアルケニル基が更に好ましく、炭素原子数3のアルケニル基(プロペニル基)が特に好ましい。
【0059】
また、それが結合する環構造がフェニル基(芳香族)である場合には、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び炭素原子数4〜5のアルケニル基が好ましく、それが結合する環構造がシクロヘキサン、ピラン及びジオキサンなどの飽和した環構造の場合には、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び直鎖状の炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましい。ネマチック相を安定化させるためには炭素原子及び存在する場合酸素原子の合計が5以下であることが好ましく、直鎖状であることが好ましい。
【0060】
アルケニル基としては、式(R1)から式(R5)のいずれかで表される基から選ばれることが好ましい。(各式中の黒点は環構造中の炭素原子を表す。)
【0061】
【化11】
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【0062】
A
N11、A
N12、A
N21、A
N22、A
N31及びA
N32はそれぞれ独立してΔnを大きくすることが求められる場合には芳香族であることが好ましく、応答速度を改善するためには脂肪族であることが好ましく、トランス−1,4−シクロへキシレン基、1,4−フェニレン基、2−フルオロ−1,4−フェニレン基、3−フルオロ−1,4−フェニレン基、3,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン基、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキセニレン基、1,4−ビシクロ[2.2.2]オクチレン基、ピペリジン−1,4−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基を表すことが好ましく、下記の構造を表すことがより好ましく、
【0063】
【化12】
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【0064】
トランス−1,4−シクロへキシレン基、1,4−シクロヘキセニレン基又は1,4−フェニレン基を表すことがより好ましい。
【0065】
Z
N11、Z
N12、Z
N21、Z
N22、Z
N31及びZ
N32はそれぞれ独立して−CH
2O−、−CF
2O−、−CH
2CH
2−、−CF
2CF
2−又は単結合を表すことが好ましく、−CH
2O−、−CH
2CH
2−又は単結合が更に好ましく、−CH
2O−又は単結合が特に好ましい。
【0068】
n
N11+n
N12、n
N21+n
N22及びn
N31+n
N32は1又は2が好ましく、n
N11が1でありn
N12が0である組み合わせ、n
N11が2でありn
N12が0である組み合わせ、n
N11が1でありn
N12が1である組み合わせ、n
N11が2でありn
N12が1である組み合わせ、n
N21が1でありn
N22が0である組み合わせ、n
N21が2でありn
N22が0である組み合わせ、n
N31が1でありn
N32が0である組み合わせ、n
N31が2でありn
N32が0である組み合わせ、が好ましい。
【0069】
本発明の組成物の総量に対しての式(N−1)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、10%であり、20%であり、30%であり、40%であり、50%であり、55%であり、60%であり、65%であり、70%であり、75%であり、80%である。好ましい含有量の上限値は、95%であり、85%であり、75%であり、65%であり、55%であり、45%であり、35%であり、25%であり、20%である。
【0070】
本発明の組成物の総量に対しての式(N−2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、10%であり、20%であり、30%であり、40%であり、50%であり、55%であり、60%であり、65%であり、70%であり、75%であり、80%である。好ましい含有量の上限値は、95%であり、85%であり、75%であり、65%であり、55%であり、45%であり、35%であり、25%であり、20%である。
【0071】
本発明の組成物の総量に対しての式(N−3)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、10%であり、20%であり、30%であり、40%であり、50%であり、55%であり、60%であり、65%であり、70%であり、75%であり、80%である。好ましい含有量の上限値は、95%であり、85%であり、75%であり、65%であり、55%であり、45%であり、35%であり、25%であり、20%である。
【0072】
本発明の組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値が低く上限値が低いことが好ましい。さらに、本発明の組成物のTniを高く保ち、温度安定性の良い組成物が必要な場合は上記の下限値が低く上限値が低いことが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高く上限値が高いことが好ましい。
【0073】
一般式(N−1)で表される化合物として、下記の一般式(N−1a)〜(N−1g)で表される化合物群を挙げることができる。
【0074】
【化13】
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【0075】
(式中、R
N11及びR
N12は一般式(N−1)におけるR
N11及びR
N12と同じ意味を表し、n
Na11は0又は1を表し、n
Nb11は0又は1を表し、n
Nc11は0又は1を表し、n
Nd11は0又は1を表し、n
Ne11は1又は2を表し、n
Nf11は1又は2を表し、n
Ng11は1又は2を表し、A
Ne11はトランス−1,4−シクロへキシレン基又は1,4−フェニレン基を表し、A
Ng11はトランス−1,4−シクロへキシレン基、1,4−シクロヘキセニレン基又は1,4−フェニレン基を表すが少なくとも1つは1,4−シクロヘキセニレン基を表し、Z
Ne 11は単結合又はエチレンを表すが少なくとも1つはエチレンを表す。)
より具体的には、一般式(N−1)で表される化合物は一般式(N−1−1)〜(N−1−22)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0076】
一般式(N−1−1)で表される化合物は下記の化合物である。
【0077】
【化14】
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【0078】
(式中、R
N111及びR
N112はそれぞれ独立して、一般式(N)におけるR
N11及びR
N12と同じ意味を表す。)
R
N111は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、プロピル基、ペンチル基又はビニル基が好ましい。R
N112は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基又はブトキシ基が好ましい。
【0079】
一般式(N−1−1)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0080】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、T
NIを重視する場合は含有量を少なめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0081】
本発明の組成物の総量に対しての式(N−1−1)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%であり、23%であり、25%であり、27%であり、30%であり、33%であり、35%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、50%であり、40%であり、38%であり、35%であり、33%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、7%であり、6%であり、5%であり、3%である。
【0082】
さらに、一般式(N−1−1)で表される化合物は、式(N−1−1.1)から式(N−1−1.22)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N−1−1.1)〜(N−1−1.4)で表される化合物であることが好ましく、式(N−1−1.1)及び式(N−1−1.3)で表される化合物が好ましい。
【0083】
【化15】
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【0084】
式(N−1−1.1)〜(N−1−1.22)で表される化合物は単独で使用することも、組み合わせて使用することも可能であるが、本発明の組成物の総量に対しての単独又はこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%であり、23%であり、25%であり、27%であり、30%であり、33%であり、35%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、50%であり、40%であり、38%であり、35%であり、33%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、7%であり、6%であり、5%であり、3%である。
【0085】
一般式(N−1−2)で表される化合物は下記の化合物である。
【0086】
【化16】
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【0087】
(式中、R
N121及びR
N122はそれぞれ独立して、一般式(N)におけるR
N11及びR
N12と同じ意味を表す。)
R
N121は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基、ブチル基又はペンチル基が好ましい。R
N122は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、メチル基、プロピル基、メトキシ基、エトキシ基又はプロポキシ基が好ましい。
【0088】
一般式(N−1−2)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0089】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を少なめに設定すると効果が高く、T
NIを重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0090】
本発明の組成物の総量に対しての一般式(N−1−2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、7%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%であり、23%であり、25%であり、27%であり、30%であり、33%であり、35%であり、37%であり、40%であり、42%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、50%であり、48%であり、45%であり、43%であり、40%であり、38%であり、35%であり、33%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、7%であり、6%であり、5%である。
【0091】
さらに、一般式(N−1−2)で表される化合物は、式(N−1−2.1)から式(N−1−2.22)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N−1−2.3)から式(N−1−2.7)、式(N−1−2.10)、式(N−1−2.11)、式(N−1−2.13)及び式(N−1−2.20)で表される化合物であることが好ましく、Δεの改良を重視する場合には式(N−1−2.3)から式(N−1−2.7)で表される化合物が好ましく、T
NIの改良を重視する場合には式(N−1−2.10)、式(N−1−2.11)及び式(N−1−2.13)で表される化合物であることが好ましく、応答速度の改良を重視する場合には式(N−1−2.20)で表される化合物であることが好ましい。
【0092】
【化17】
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【0093】
式(N−1−2.1)から式(N−1−2.22)で表される化合物は単独で使用することも、組み合わせて使用することも可能であるが、本発明の組成物の総量に対しての単独又はこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%であり、23%であり、25%であり、27%であり、30%であり、33%であり、35%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、50%であり、40%であり、38%であり、35%であり、33%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、7%であり、6%であり、5%であり、3%である。
【0094】
一般式(N−1−3)で表される化合物は下記の化合物である。
【0095】
【化18】
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【0096】
(式中、R
N131及びR
N132はそれぞれ独立して、一般式(N)におけるR
N11及びR
N12と同じ意味を表す。)
R
N131は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。R
N132は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数3〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、1−プロペニル基、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
【0097】
一般式(N−1−3)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0098】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、T
NIを重視する場合は含有量をおおめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0099】
本発明の組成物の総量に対しての一般式(N−1−3)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0100】
さらに、一般式(N−1−3)で表される化合物は、式(N−1−3.1)から式(N−1−3.21)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N−1−3.1)〜(N−1−3.7)及び式(N−1−3.21)で表される化合物であることが好ましく、式(N−1−3.1)、式(N−1−3.2)、式(N−1−3.3)、式(N−1−3.4)及び式(N−1−3.6)で表される化合物が好ましい。
【0101】
【化19】
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【0102】
式(N−1−3.1)〜式(N−1−3.4)、式(N−1−3.6)及び式(N−1−3.21)で表される化合物は単独で使用することも、組み合わせて使用することも可能であるが、式(N−1−3.1)及び式(N−1−3.2)の組み合わせ、式(N−1−3.3)、式(N−1−3.4)及び式(N−1−3.6)から選ばれる2種又は3種の組み合わせが好ましい。本発明の組成物の総量に対しての単独又はこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0103】
一般式(N−1−4)で表される化合物は下記の化合物である。
【0104】
【化20】
[この文献は図面を表示できません]
【0105】
(式中、R
N141及びR
N142はそれぞれ独立して、一般式(N)におけるR
N11及びR
N12と同じ意味を表す。)
R
N141及びR
N142はそれぞれ独立して、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、メチル基、プロピル基、エトキシ基又はブトキシ基が好ましい。
【0106】
一般式(N−1−4)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0107】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、T
NIを重視する場合は含有量を少なめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0108】
本発明の組成物の総量に対しての一般式(N−1−4)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、3%であり、5%であり、7%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、11%であり、10%であり、8%である。
【0109】
さらに、一般式(N−1−4)で表される化合物は、式(N−1−4.1)から式(N−1−4.14)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N−1−4.1)〜(N−1−4.4)で表される化合物であることが好ましく、式(N−1−4.1)、式(N−1−4.2)及び式(N−1−4.4)で表される化合物が好ましい。
【0110】
【化21】
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【0111】
式(N−1−4.1)〜(N−1−4.14)で表される化合物は単独で使用することも、組み合わせて使用することも可能であるが、本発明の組成物の総量に対しての単独又はこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、3%であり、5%であり、7%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、11%であり、10%であり、8%である。
【0112】
一般式(N−1−5)で表される化合物は下記の化合物である。
【0113】
【化22】
[この文献は図面を表示できません]
【0114】
(式中、R
N151及びR
N152はそれぞれ独立して、一般式(N)におけるR
N11及びR
N12と同じ意味を表す。)
R
N151及びR
N152はそれぞれ独立して、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましくエチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。
【0115】
一般式(N−1−5)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0116】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を少なめに設定すると効果が高く、T
NIを重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0117】
本発明の組成物の総量に対しての一般式(N−1−5)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、33%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0118】
さらに、一般式(N−1−5)で表される化合物は、式(N−1−5.1)から式(N−1−5.6)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N−1−5.1)、式(N−1−5.2)及び式(N−1−5.4)で表される化合物が好ましい。
【0119】
【化23】
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【0120】
式(N−1−5.1)、式(N−1−5.2)及び式(N−1−5.4)で表される化合物は単独で使用することも、組み合わせて使用することも可能であるが、本発明の組成物の総量に対しての単独又はこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、33%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0121】
一般式(N−1−10)で表される化合物は下記の化合物である。
【0122】
【化24】
[この文献は図面を表示できません]
【0123】
(式中、R
N1101及びR
N1102はそれぞれ独立して、一般式(N)におけるR
N11及びR
N12と同じ意味を表す。)
R
N1101は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基、ブチル基、ビニル基又は1−プロペニル基が好ましい。R
N1102は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
【0124】
一般式(N−1−10)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0125】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高く、T
NIを重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0126】
本発明の組成物の総量に対しての一般式(N−1−10)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0127】
さらに、一般式(N−1−10)で表される化合物は、式(N−1−10.1)から式(N−1−10.21)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N−1−10.1)〜(N−1−10.5)式(N−1−10.20)及び式(N−1−10.21)で表される化合物であることが好ましく、式(N−1−10.1)、式(N−1−10.2)、式(N−1−10.20)及び式(N−1−10.21)で表される化合物が好ましい。
【0128】
【化25】
[この文献は図面を表示できません]
【0129】
式(N−1−10.1)、式(N−1−10.2)、式(N−1−10.20)及び式(N−1−10.21)で表される化合物は単独で使用することも、組み合わせて使用することも可能であるが、本発明の組成物の総量に対しての単独又はこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0130】
一般式(N−1−11)で表される化合物は下記の化合物である。
【0131】
【化26】
[この文献は図面を表示できません]
【0132】
(式中、R
N1111及びR
N1112はそれぞれ独立して、一般式(N)におけるR
N11及びR
N12と同じ意味を表す。)
R
N1111は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基、ブチル基、ビニル基又は1−プロペニル基が好ましい。R
N1112は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
【0133】
一般式(N−1−11)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0134】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を低めに設定すると効果が高く、T
NIを重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0135】
本発明の組成物の総量に対しての一般式(N−1−11)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0136】
さらに、一般式(N−1−11)で表される化合物は、式(N−1−11.1)から式(N−1−11.15)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N−1−11.1)〜(N−1−11.15)で表される化合物であることが好ましく、式(N−1−11.2及び式(N−1−11.4)で表される化合物が好ましい。
【0137】
【化27】
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【0138】
式(N−1−11.2)及び式(N−1−11.4)で表される化合物は単独で使用することも、組み合わせて使用することも可能であるが、本発明の組成物の総量に対しての単独又はこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0139】
一般式(N−1−12)で表される化合物は下記の化合物である。
【0140】
【化28】
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【0141】
(式中、R
N1121及びR
N1122はそれぞれ独立して、一般式(N)におけるR
N11及びR
N12と同じ意味を表す。)
R
N1121は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。R
N1122は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
【0142】
一般式(N−1−12)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0143】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、T
NIを重視する場合は含有量をおおめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0144】
本発明の組成物の総量に対しての一般式(N−1−12)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0145】
一般式(N−1−13)で表される化合物は下記の化合物である。
【0146】
【化29】
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【0147】
(式中、R
N1131及びR
N1132はそれぞれ独立して、一般式(N)におけるR
N11及びR
N12と同じ意味を表す。)
R
N1131は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。R
N1132は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
【0148】
一般式(N−1−13)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0149】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、T
NIを重視する場合は含有量をおおめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0150】
本発明の組成物の総量に対しての一般式(N−1−13)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0151】
一般式(N−1−14)で表される化合物は下記の化合物である。
【0152】
【化30】
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【0153】
(式中、R
N1141及びR
N1142はそれぞれ独立して、一般式(N)におけるR
N11及びR
N12と同じ意味を表す。)
R
N1141は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。R
N1142は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
【0154】
一般式(N−1−14)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0155】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、T
NIを重視する場合は含有量をおおめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0156】
本発明の組成物の総量に対しての一般式(N−1−14)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0157】
一般式(N−1−15)で表される化合物は下記の化合物である。
【0158】
【化31】
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【0159】
(式中、R
N1151及びR
N1152はそれぞれ独立して、一般式(N)におけるR
N11及びR
N12と同じ意味を表す。)
R
N1151は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。R
N1152は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
【0160】
一般式(N−1−15)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0161】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、T
NIを重視する場合は含有量をおおめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0162】
本発明の組成物の総量に対しての一般式(N−1−15)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0163】
一般式(N−1−16)で表される化合物は下記の化合物である。
【0164】
【化32】
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【0165】
(式中、R
N1161及びR
N1162はそれぞれ独立して、一般式(N)におけるR
N11及びR
N12と同じ意味を表す。)
R
N1161は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。R
N1162は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
【0166】
一般式(N−1−16)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0167】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、T
NIを重視する場合は含有量をおおめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0168】
本発明の組成物の総量に対しての一般式(N−1−16)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0169】
一般式(N−1−17)で表される化合物は下記の化合物である。
【0170】
【化33】
[この文献は図面を表示できません]
【0171】
(式中、R
N1171及びR
N1172はそれぞれ独立して、一般式(N)におけるR
N11及びR
N12と同じ意味を表す。)
R
N1171は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。R
N1172は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
【0172】
一般式(N−1−17)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0173】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、T
NIを重視する場合は含有量をおおめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0174】
本発明の組成物の総量に対しての一般式(N−1−17)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0175】
一般式(N−1−18)で表される化合物は下記の化合物である。
【0176】
【化34】
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【0177】
(式中、R
N1181及びR
N1182はそれぞれ独立して、一般式(N)におけるR
N11及びR
N12と同じ意味を表す。)
R
N1181は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。R
N1182は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
【0178】
一般式(N−1−18)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0179】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、T
NIを重視する場合は含有量をおおめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0180】
本発明の組成物の総量に対しての一般式(N−1−18)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0181】
さらに、一般式(N−1−18)で表される化合物は、式(N−1−18.1)から式(N−1−18.5)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N−1−18.1)〜(N−1−11.3)で表される化合物であることが好ましく、式(N−1−18.2及び式(N−1−18.3)で表される化合物が好ましい。
【0182】
【化35】
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【0183】
一般式(N−1−20)で表される化合物は下記の化合物である。
【0184】
【化36】
[この文献は図面を表示できません]
【0185】
(式中、R
N1201及びR
N1202はそれぞれ独立して、一般式(N)におけるR
N11及びR
N12と同じ意味を表す。)
R
N1201及びR
N1202はそれぞれ独立して、炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。
【0186】
一般式(N−1−20)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0187】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、T
NIを重視する場合は含有量をおおめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0188】
本発明の組成物の総量に対しての一般式(N−1−20)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0189】
一般式(N−1−21)で表される化合物は下記の化合物である。
【0190】
【化37】
[この文献は図面を表示できません]
【0191】
(式中、R
N1211及びR
N1212はそれぞれ独立して、一般式(N)におけるR
N11及びR
N12と同じ意味を表す。)
R
N1211及びR
N1212はそれぞれ独立して、炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。
【0192】
一般式(N−1−21)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0193】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、T
NIを重視する場合は含有量をおおめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0194】
本発明の組成物の総量に対しての一般式(N−1−21)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0195】
一般式(N−1−22)で表される化合物は下記の化合物である。
【0196】
【化38】
[この文献は図面を表示できません]
【0197】
(式中、R
N1221及びR
N1222はそれぞれ独立して、一般式(N)におけるR
N11及びR
N12と同じ意味を表す。)
R
N1221及びR
N1222はそれぞれ独立して、炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。
【0198】
一般式(N−1−22)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0199】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、T
NIを重視する場合は含有量をおおめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0200】
本発明の組成物の総量に対しての一般式(N−1−22)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、5%である。
【0201】
さらに、一般式(N−1−22)で表される化合物は、式(N−1−22.1)から式(N−1−22.12)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N−1−22.1)〜(N−1−22.5)で表される化合物であることが好ましく、式(N−1−22.1)〜(N−1−22.4)で表される化合物が好ましい。
【0202】
【化39】
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【0203】
本発明の液晶組成物は、一般式(J)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種の液晶化合物を含有せず、一般式(N−1)、一般式(N−2)及び一般式(N−3)で表される化合物からなる群のうち、一般式(N−1)で表される化合物からなる群のみから選択される化合物を少なくとも1種以上用いる場合、上記一般式(N−1−2)、一般式(N−1−3)、一般式(N−1−5)、一般式(N−1−11)、一般式(N−1−13)、一般式(N−1−15)、一般式(N−1−16)、一般式(N−1−17)、一般式(N−1−18)、一般式(N−1−20)、及び一般式(N−1−22)から選択される、化合物中に環構造を3つ有する液晶化合物を必須成分として含有することが、本発明の液晶組成物に用いる一般式(I−1)で表される重合性化合物との相溶性の観点、更には、得られる液晶表示素子を高い電圧保持率(VHR)にすることができるため好ましい。特に、前記一般式(N−1−2)〜一般式(N−1−22)から選択される化合物のうち、一般式(N−1−2)、一般式(N−1−3)、一般式(N−1−5)、一般式(N−1−11)、一般式(N−1−13)、一般式(N−1−18)、及び一般式(N−1−22)から選択される液晶化合物を必須成分として含有することがより好ましく、一般式(N−1−2)、一般式(N−1−3)、一般式(N−1−5)、一般式(N−1−11)、及び一般式(N−1−18)から選択される液晶化合物を必須成分として含有することがより好ましい。一般式(N−2)で表される化合物は下記一般式(N−2−1)〜一般式(N−2−3)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0204】
一般式(N−2−1)〜一般式(N−2−3)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0205】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、T
NIを重視する場合は含有量を少なめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0206】
本発明の組成物の総量に対しての一般式(N−2−1)〜一般式(N−2−3)で表される化合物の好ましい含有量の合計の下限値は、3%であり、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%であり、23%であり、25%であり、27%であり、30%であり、33%であり、35%である。好ましい含有量の合計の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、50%であり、40%であり、38%であり、35%であり、33%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、7%であり、6%であり、5%である。
【0207】
一般式(N−2−1)で表される化合物は下記の化合物である。
【0208】
【化40】
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【0209】
(式中、R
N211及びR
N212はそれぞれ独立して、一般式(N)におけるR
N11及びR
N12と同じ意味を表す。)
一般式(N−2−2)で表される化合物は下記の化合物である。
【0210】
【化41】
[この文献は図面を表示できません]
【0211】
(式中、R
N221及びR
N222はそれぞれ独立して、一般式(N)におけるR
N11及びR
N12と同じ意味を表す。)
一般式(N−2−3)で表される化合物は下記の化合物である。
【0212】
【化42】
[この文献は図面を表示できません]
【0213】
(式中、R
N231及びR
N232はそれぞれ独立して、一般式(N)におけるR
N11及びR
N12と同じ意味を表す。)
一般式(N−3)で表される化合物は一般式(N−3−2)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0214】
【化43】
[この文献は図面を表示できません]
【0215】
(式中、R
N321及びR
N322はそれぞれ独立して、一般式(N)におけるR
N11及びR
N12と同じ意味を表す。)
R
N321及びR
N322は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、プロピル基又はペンチル基が好ましい。
【0216】
一般式(N−3−2)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0217】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、T
NIを重視する場合は含有量を少なめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0218】
本発明の組成物の総量に対しての式(N−3−2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、3%であり、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%であり、23%であり、25%であり、27%であり、30%であり、33%であり、35%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、50%であり、40%であり、38%であり、35%であり、33%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、7%であり、6%であり、5%である。
【0219】
さらに、一般式(N−3−2)で表される化合物は、式(N−3−2.1)から式(N−3−2.3)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0220】
【化44】
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【0221】
上記のとおり本発明の組成物は、一般式(J)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種の液晶化合物を含有することが好ましい。これら化合物は誘電的に正の化合物(Δεが2より大きい。)に該当する。
【0222】
【化45】
[この文献は図面を表示できません]
【0223】
(一般式(J)中、R
J1は炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、該アルキル基中の1個又は非隣接の2個以上の−CH
2−はそれぞれ独立して−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−によって置換されていてもよく、
n
J1は、0、1、2、3又は4を表し、
A
J1、A
J2及びA
J3はそれぞれ独立して、
(a) 1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の−CH
2−又は隣接していない2個以上の−CH
2−は−O−に置き換えられてもよい。)
(b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられてもよい。)及び
(c) (c)ナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又はデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基(ナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられても良い。)
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(a)、基(b)及び基(c)はそれぞれ独立してシアノ基、フッ素原子、塩素原子、メチル基、トリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基で置換されていても良く、
Z
J1及びZ
J2はそれぞれ独立して単結合、−CH
2CH
2−、−(CH
2)
4−、−OCH
2−、−CH
2O−、−OCF
2−、−CF
2O−、−COO−、−OCO−又は−C≡C−を表し、
n
J1が2、3又は4であってA
J2が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良く、n
J1が2、3又は4であってZ
J1が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良く、
X
J1はフッ素原子、塩素原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基又は2,2,2−トリフルオロエチル基を表す。)
一般式(J)中、R
J1は、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基、炭素原子数2〜8のアルケニル基又は炭素原子数2〜8のアルケニルオキシ基が好ましく、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数1〜5のアルコキシ基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数2〜5のアルケニルオキシ基が好ましく、炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が更に好ましく、炭素原子数2〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜3のアルケニル基が更に好ましく、炭素原子数3のアルケニル基(プロペニル基)が特に好ましい。
【0224】
信頼性を重視する場合にはR
J1はアルキル基であることが好ましく、粘性の低下を重視する場合にはアルケニル基であることが好ましい。
【0225】
また、それが結合する環構造がフェニル基(芳香族)である場合には、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び炭素原子数4〜5のアルケニル基が好ましく、それが結合する環構造がシクロヘキサン、ピラン及びジオキサンなどの飽和した環構造の場合には、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び直鎖状の炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましい。ネマチック相を安定化させるためには炭素原子及び存在する場合酸素原子の合計が5以下であることが好ましく、直鎖状であることが好ましい。
【0226】
アルケニル基としては、式(R1)から式(R5)のいずれかで表される基から選ばれることが好ましい。(各式中の黒点はアルケニル基が結合している環構造中の炭素原子を表す。)
【0227】
【化46】
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【0228】
A
J1、A
J2及びA
J3はそれぞれ独立してΔnを大きくすることが求められる場合には芳香族であることが好ましく、応答速度を改善するためには脂肪族であることが好ましく、トランス−1,4−シクロへキシレン基、1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキセニレン基、1,4−ビシクロ[2.2.2]オクチレン基、ピペリジン−1,4−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基を表すことが好ましく、それらはフッ素原子により置換されていてもよく、下記の構造を表すことがより好ましく、
【0229】
【化47】
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【0230】
下記の構造を表すことがより好ましい。
【0231】
【化48】
[この文献は図面を表示できません]
【0232】
Z
J1及びZ
J2はそれぞれ独立して−CH
2O−、−OCH
2−、−CF
2O−、−CH
2CH
2−、−CF
2CF
2−又は単結合を表すことが好ましく、−OCH
2−、−CF
2O−、−CH
2CH
2−又は単結合が更に好ましく、−OCH
2−、−CF
2O−又は単結合が特に好ましい。
【0233】
X
J1はフッ素原子又はトリフルオロメトキシ基が好ましく、フッ素原子が好ましい。
【0234】
n
J1は、0、1、2又は3が好ましく、0、1又は2が好ましく、Δεの改善に重点を置く場合には0又は1が好ましく、Tniを重視する場合には1又は2が好ましい。
【0235】
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの所望の性能に応じて組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類である。またさらに、本発明の別の実施形態では4種類であり、5種類であり、6種類であり、7種類以上である。
【0236】
本発明の組成物において、一般式(J)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整する必要がある。
【0237】
本発明の組成物の総量に対しての一般式(J)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、10%であり、20%であり、30%であり、40%であり、50%であり、55%であり、60%であり、65%であり、70%であり、75%であり、80%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、例えば本発明の一つの形態では95%であり、85%であり、75%であり、65%であり、55%であり、45%であり、35%であり、25%である。
【0238】
本発明の組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。さらに、本発明の組成物のTniを高く保ち、温度安定性の良い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高めに、上限値を高めにすることが好ましい。
【0239】
信頼性を重視する場合にはR
J1はアルキル基であることが好ましく、粘性の低下を重視する場合にはアルケニル基であることが好ましい。
【0240】
一般式(J)で表される化合物としては一般式(M)で表される化合物及び一般式(K)で表される化合物が好ましい。
【0241】
本発明の組成物は、一般式(M)で表される化合物を1種類又は2種類以上含有することが好ましい。これら化合物は誘電的に正の化合物(Δεが2より大きい。)に該当する。
【0242】
【化49】
[この文献は図面を表示できません]
【0243】
(式中、R
M1は炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、該アルキル基中の1個又は非隣接の2個以上の−CH
2−はそれぞれ独立して−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−によって置換されていてもよく、
n
M1は、0、1、2、3又は4を表し、
A
M1及びA
M2はそれぞれ独立して、
(a) 1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の−CH
2−又は隣接していない2個以上の−CH
2−は−O−又は−S−に置き換えられてもよい。)及び
(b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられてもよい。)
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(a)及び基(b)上の水素原子はそれぞれ独立してシアノ基、フッ素原子又は塩素原子で置換されていても良く、
Z
M1及びZ
M2はそれぞれ独立して単結合、−CH
2CH
2−、−(CH
2)
4−、−OCH
2−、−CH
2O−、−OCF
2−、−CF
2O−、−COO−、−OCO−又は−C≡C−を表し、
n
M1が2、3又は4であってA
M2が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良く、n
M1が2、3又は4であってZ
M1が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良く、
X
M1及びX
M3はそれぞれ独立して水素原子、塩素原子又はフッ素原子を表し、
X
M2は、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基又は2,2,2−トリフルオロエチル基を表す。)
一般式(M)中、R
M1は、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基、炭素原子数2〜8のアルケニル基又は炭素原子数2〜8のアルケニルオキシ基が好ましく、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数1〜5のアルコキシ基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数2〜5のアルケニルオキシ基が好ましく、炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が更に好ましく、炭素原子数2〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜3のアルケニル基が更に好ましく、炭素原子数3のアルケニル基(プロペニル基)が特に好ましい。
【0244】
信頼性を重視する場合にはR
M1はアルキル基であることが好ましく、粘性の低下を重視する場合にはアルケニル基であることが好ましい。
【0245】
また、それが結合する環構造がフェニル基(芳香族)である場合には、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び炭素原子数4〜5のアルケニル基が好ましく、それが結合する環構造がシクロヘキサン、ピラン及びジオキサンなどの飽和した環構造の場合には、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び直鎖状の炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましい。ネマチック相を安定化させるためには炭素原子及び存在する場合酸素原子の合計が5以下であることが好ましく、直鎖状であることが好ましい。
【0246】
アルケニル基としては、式(R1)から式(R5)のいずれかで表される基から選ばれることが好ましい。(各式中の黒点はアルケニル基が結合している環構造中の炭素原子を表す。)
【0247】
【化50】
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【0248】
A
M1及びA
M2はそれぞれ独立してΔnを大きくすることが求められる場合には芳香族であることが好ましく、応答速度を改善するためには脂肪族であることが好ましく、トランス−1,4−シクロへキシレン基、1,4−フェニレン基、2−フルオロ−1,4−フェニレン基、3−フルオロ−1,4−フェニレン基、3,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン基、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキセニレン基、1,4−ビシクロ[2.2.2]オクチレン基、ピペリジン−1,4−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基を表すことが好ましく、下記の構造を表すことがより好ましく、
【0249】
【化51】
[この文献は図面を表示できません]
【0250】
下記の構造を表すことがより好ましい。
【0251】
【化52】
[この文献は図面を表示できません]
【0252】
Z
M1及びZ
M2はそれぞれ独立して−CH
2O−、−CF
2O−、−CH
2CH
2−、−CF
2CF
2−又は単結合を表すことが好ましく、−CF
2O−、−CH
2CH
2−又は単結合が更に好ましく、−CF
2O−又は単結合が特に好ましい。
【0253】
n
M1は、0、1、2又は3が好ましく、0、1又は2が好ましく、Δεの改善に重点を置く場合には0又は1が好ましく、Tniを重視する場合には1又は2が好ましい。
【0254】
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの所望の性能に応じて組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類である。またさらに、本発明の別の実施形態では4種類であり、5種類であり、6種類であり、7種類以上である。
【0255】
本発明の組成物において、一般式(M)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整する必要がある。
【0256】
本発明の組成物の総量に対しての式(M)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、10%であり、20%であり、30%であり、40%であり、50%であり、55%であり、60%であり、65%であり、70%であり、75%であり、80%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、例えば本発明の一つの形態では95%であり、85%であり、75%であり、65%であり、55%であり、45%であり、35%であり、25%である。
【0257】
本発明の組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。さらに、本発明の組成物のTniを高く保ち、温度安定性の良い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高めに、上限値を高めにすることが好ましい。
【0258】
一般式(M)で表される化合物は、例えば一般式(M−1)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0259】
【化53】
[この文献は図面を表示できません]
【0260】
(式中、R
M11は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表し、X
M11からX
M15はそれぞれ独立して水素原子又はフッ素原子を表し、Y
M11はフッ素原子又はOCF
3を表す。)
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの所望の性能に応じて組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類以上である。
【0261】
本発明の組成物の総量に対しての式(M−1)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%であり、22%であり、25%であり、30%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0262】
本発明の組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。さらに、本発明の組成物のTniを高く保ち、温度安定性の良い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高めに、上限値を高めにすることが好ましい。
【0263】
さらに、一般式(M−1)で表される化合物は、具体的には式(M−1.1)から式(M−1.4)で表される化合物であることが好ましく、式(M−1.1)又は式(M−1.2)で表される化合物が好ましく、式(M−1.2)で表される化合物がさらに好ましい。また、式(M−1.1)又は式(M−1.2)で表される化合物を同時に使用することも好ましい。
【0264】
【化54】
[この文献は図面を表示できません]
【0265】
本発明の組成物の総量に対しての式(M−1.1)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、5%であり、6%である。好ましい含有量の上限値は、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0266】
本発明の組成物の総量に対しての式(M−1.2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、5%であり、6%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%である。
【0267】
本発明の組成物の総量に対しての式(M−1.1)及び式(M−1.2)で表される化合物の合計の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、5%であり、6%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%である。
【0268】
さらに、一般式(M)で表される化合物は、例えば一般式(M−2)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0269】
【化55】
[この文献は図面を表示できません]
【0270】
(式中、R
M21は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表し、X
M21及びX
M22はそれぞれ独立して水素原子又はフッ素原子を表し、Y
M21はフッ素原子、塩素原子又はOCF
3を表す。)
本発明の組成物の総量に対しての式(M−1)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%であり、22%であり、25%であり、30%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0271】
本発明の組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。さらに、本発明の組成物のTniを高く保ち、焼きつきの発生しにくい組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高めに、上限値を高めにすることが好ましい。
【0272】
さらに、一般式(M−2)で表される化合物は、式(M−2.1)から式(M−2.5)で表される化合物であることが好ましく、式(M−2.3)又は/及び式(M−2.5)で表される化合物であることが好ましい。
【0273】
【化56】
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【0274】
本発明の組成物の総量に対しての式(M−2.2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、5%であり、6%である。好ましい含有量の上限値は、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0275】
本発明の組成物の総量に対しての式(M−2.3)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、5%であり、6%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%である。
【0276】
本発明の組成物の総量に対しての式(M−2.5)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、5%であり、6%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%である。
【0277】
本発明の組成物の総量に対しての式(M−2.2)、(M−2.3)及び式(M−2.5)で表される化合物の合計の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、5%であり、6%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%である。
【0278】
含有量は、本発明の組成物の総量に対して1%以上であることが好ましく、5%以上がより好ましく、8%以上がさらに好ましく、10%以上がさらに好ましく、14%以上がさらに好ましく、16%以上が特に好ましい。また、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性などを考慮して、最大比率を30%以下にとどめることが好ましく、25%以下がさらに好ましく、22%以下がより好ましく、20%未満が特に好ましい。
【0279】
本発明の組成物に使用される一般式(M)で表される化合物は、一般式(M−3)で表される化合物であることが好ましい。
【0280】
【化57】
[この文献は図面を表示できません]
【0281】
(式中、R
M31は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表し、X
M31からX
M36はそれぞれ独立して水素原子又はフッ素原子を表し、Y
M31はフッ素原子、塩素原子又はOCF
3を表す。)
組み合わせることのできる化合物に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などを考慮して1種から2種類以上組み合わせることが好ましい。
【0282】
一般式(M−3)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの特性を考慮して実施形態ごとに上限値と下限値がある。
【0283】
本発明の組成物の総量に対しての式(M−3)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0284】
さらに、本発明の組成物に使用される一般式(M−3)で表される化合物は、具体的には式(M−3.1)から式(M−3.4)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(M−3.1)及び/又は式(M−3.2)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0285】
【化58】
[この文献は図面を表示できません]
【0286】
本発明の組成物の総量に対しての式(M−3.1)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0287】
本発明の組成物の総量に対しての式(M−3.2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0288】
本発明の組成物の総量に対しての式(M−3.1)及び式(M−3.2)で表される化合物の合計の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0289】
さらに、一般式(M)で表される化合物は、一般式(M−4)で表される群より選ばれる化合物であることが好ましい。
【0290】
【化59】
[この文献は図面を表示できません]
【0291】
(式中、R
M41は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表し、X
M41からX
M48はそれぞれ独立してフッ素原子又は水素原子を表し、Y
M41はフッ素原子、塩素原子又はOCF
3を表す。)
組み合わせることのできる化合物に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などを考慮して1種、2種又は3種類以上組み合わせることが好ましい。
【0292】
一般式(M−4)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの特性を考慮して実施形態ごとに上限値と下限値がある。
【0293】
本発明の組成物の総量に対しての一般式(M−4)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0294】
本発明の組成物が、セルギャップの小さい液晶表示素子用に用いられる場合は、一般式(M−4)で表される化合物の含有量を多めにすることが適している。駆動電圧の小さい液晶表示素子用に用いられる場合は、一般式(M−4)で表される化合物の含有量を多めにすることが適している。また、低温の環境で用いられる液晶表示素子用に用いられる場合は一般式(M−4)で表される化合物の含有量を少なめにすることが適している。応答速度の速い液晶表示素子に用いられる組成物である場合は、一般式(M−4)で表される化合物の含有量を少なめにすることが適している。
【0295】
さらに、本発明の組成物に使用される一般式(M−4)で表される化合物は、具体的には式(M−4.1)から式(M−4.4)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(M−4.2)から式(M−4.4)で表される化合物を含有することが好ましく、式(M−4.2)で表される化合物を含有することがより好ましい。
【0296】
【化60】
[この文献は図面を表示できません]
【0297】
さらに、一般式(M)で表される化合物は、一般式(M−5)で表される化合物であることが好ましい。
【0298】
【化61】
[この文献は図面を表示できません]
【0299】
(式中、R
M51は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表し、X
M51及びX
M52はそれぞれ独立して水素原子又はフッ素原子を表し、Y
M51はフッ素原子、塩素原子又はOCF
3を表す。)
組み合わせることのできる化合物の種類に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などを考慮して、実施形態ごとに適宜組み合わせて使用する。例えば、本発明の一つの実施形態では1種類、別の実施形態では2種類、さらに別の実施形態では3種類、またさらに別の実施形態では4種類、またさらに別の実施形態では5種類、またさらに別の実施形態では6種類以上組み合わせる。
【0300】
本発明の組成物の総量に対しての一般式(M−5)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%であり、22%であり、25%であり、30%である。好ましい含有量の上限値は、50%であり、45%であり、40%であり、35%であり、33%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0301】
本発明の組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。さらに、本発明の組成物のTniを高く保ち、焼きつきの発生しにくい組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高めに、上限値を高めにすることが好ましい。
【0302】
さらに、一般式(M−5)で表される化合物は、式(M−5.1)から式(M−5.4)で表される化合物であることが好ましく、式(M−5.1)から式(M−5.4)で表される化合物であることが好ましい。
【0303】
【化62】
[この文献は図面を表示できません]
【0304】
本発明の組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0305】
さらに、一般式(M−5)で表される化合物は、式(M−5.11)から式(M−5.17)で表される化合物であることが好ましく、式(M−5.11)、式(M−5.13)及び式(M−5.17)で表される化合物であることが好ましい。
【0306】
【化63】
[この文献は図面を表示できません]
【0307】
本発明の組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0308】
さらに、一般式(M−5)で表される化合物は、式(M−5.21)から式(M−5.28)で表される化合物であることが好ましく、式(M−5.21)、式(M−5.22)、式(M−5.23)及び式(M−5.25)で表される化合物であることが好ましい。
【0309】
【化64】
[この文献は図面を表示できません]
【0310】
本発明の組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%であり、22%であり、25%であり、30%である。好ましい含有量の上限値は、40%であり、35%であり、33%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0311】
さらに、一般式(M)で表される化合物は、一般式(M−6)で表される化合物であることが好ましい。
【0312】
【化65】
[この文献は図面を表示できません]
【0313】
(式中、R
M61は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表し、X
M61からX
M64はそれぞれ独立してフッ素原子又は水素原子を表し、Y
M61はフッ素原子、塩素原子又はOCF
3を表す。)
組み合わせることのできる化合物の種類に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などを考慮して実施形態ごとに適宜組み合わせる。
【0314】
本発明の組成物の総量に対しての一般式(M−6)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0315】
本発明の組成物が、駆動電圧の小さい液晶表示素子用に用いられる場合は、一般式(M−6)で表される化合物の含有量を多めにすることが適している。また応答速度の速い液晶表示素子に用いられる組成物である場合は、一般式(M−6)で表される化合物の含有量を少なめにすることが適している。
【0316】
さらに、一般式(M−6)で表される化合物は具体的には式(M−6.1)から式(M−6.4)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(M−6.2)及び式(M−6.4)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0317】
【化66】
[この文献は図面を表示できません]
【0318】
本発明の組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0319】
さらに、一般式(M−6)で表される化合物は具体的には式(M−6.11)から式(M−6.14)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(M−6.12)及び式(M−6.14)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0320】
【化67】
[この文献は図面を表示できません]
【0321】
本発明の組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0322】
さらに、一般式(M−6)で表される化合物は具体的には式(M−6.21)から式(M−6.24)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(M−6.21)、式(M−6.22)及び式(M−6.24)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0323】
【化68】
[この文献は図面を表示できません]
【0324】
本発明の組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0325】
さらに、一般式(M−6)で表される化合物は具体的には式(M−6.31)から式(M−6.34)で表される化合物が好ましい。中でも式(M−6.31)及び式(M−6.32)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0326】
【化69】
[この文献は図面を表示できません]
【0327】
本発明の組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0328】
さらに、一般式(M−6)で表される化合物は具体的には式(M−6.41)から式(M−6.44)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(M−6.42)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0329】
【化70】
[この文献は図面を表示できません]
【0330】
本発明の組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0331】
更に、一般式(M)で表される化合物は、一般式(M−7)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0332】
【化71】
[この文献は図面を表示できません]
【0333】
(式中、X
M71からX
M76はそれぞれ独立してフッ素原子又は水素原子を表し、R
M71は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表し、Y
M71はフッ素原子又はOCF
3を表す。)
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、これらの化合物の中から1種〜2種類含有することが好ましく、1種〜3種類含有することがより好ましく、1種〜4種類含有することが更に好ましい。
【0334】
一般式(M−7)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの特性を考慮して実施形態ごとに上限値と下限値がある。
【0335】
本発明の組成物の総量に対しての一般式(M−7)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0336】
本発明の組成物が、セルギャップの小さい液晶表示素子用に用いられる場合は、一般式(M−7)で表される化合物の含有量を多めにすることが適している。駆動電圧の小さい液晶表示素子用に用いられる場合は、一般式(M−7)で表される化合物の含有量を多めにすることが適している。また、低温の環境で用いられる液晶表示素子用に用いられる場合は一般式(M−7)で表される化合物の含有量を少なめにすることが適している。応答速度の速い液晶表示素子に用いられる組成物である場合は、一般式(M−7)で表される化合物の含有量を少なめにすることが適している。
【0337】
さらに、一般式(M−7)で表される化合物は、式(M−7.1)から式(M−7.4)で表される化合物であることが好ましく、式(M−7.2)で表される化合物であることが好ましい。
【0338】
【化72】
[この文献は図面を表示できません]
【0339】
本発明の組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0340】
さらに、一般式(M−7)で表される化合物は、式(M−7.11)から式(M−7.14)で表される化合物であることが好ましく、式(M−7.11)及び式(M−7.12)で表される化合物であることが好ましい。
【0341】
【化73】
[この文献は図面を表示できません]
【0342】
本発明の組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0343】
さらに、一般式(M−7)で表される化合物は、式(M−7.21)から式(M−7.24)で表される化合物であることが好ましく、式(M−7.21)及び式(M−7.22)で表される化合物であることが好ましい。
【0344】
【化74】
[この文献は図面を表示できません]
【0345】
本発明の組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0346】
さらに、一般式(M)で表される化合物は、一般式(M−8)で表される化合物であることが好ましい。
【0347】
【化75】
[この文献は図面を表示できません]
【0348】
(式中、X
M81からX
M84はそれぞれ独立してフッ素原子又は水素原子を表し、Y
M81はフッ素原子、塩素原子又は−OCF
3を表し、R
M81は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表し、A
M81及びA
M82はそれぞれ独立して、1,4−シクロヘキシレン基、1,4-フェニレン基又は
【0349】
【化76】
[この文献は図面を表示できません]
【0350】
を表すが、1,4-フェニレン基上の水素原子はフッ素原子によって置換されていてもよい。)
本発明の組成物の総量に対しての一般式(M−8)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0351】
本発明の組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。さらに、焼き付きの発生しにくい組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高めに、上限値を高めにすることが好ましい。
【0352】
さらに、本発明の組成物に使用される一般式(M−8)で表される化合物は、具体的には式(M−8.1)から式(M−8.4)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(M−8.1)及び式(M−8.2)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0353】
【化77】
[この文献は図面を表示できません]
【0354】
本発明の組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0355】
さらに、本発明の組成物に使用される一般式(M−8)で表される化合物は、具体的には式(M−8.11)から式(M−8.14)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(M−8.12)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0356】
【化78】
[この文献は図面を表示できません]
【0357】
本発明の組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0358】
さらに、本発明の組成物に使用される一般式(M−8)で表される化合物は、具体的には式(M−8.21)から式(M−8.24)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(M−8.22)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0359】
【化79】
[この文献は図面を表示できません]
【0360】
本発明の組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0361】
さらに、本発明の組成物に使用される一般式(M−8)で表される化合物は、具体的には式(M−8.31)から式(M−8.34)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(M−8.32)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0362】
【化80】
[この文献は図面を表示できません]
【0363】
本発明の組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0364】
さらに、本発明の組成物に使用される一般式(M−8)で表される化合物は、具体的には式(M−8.41)から式(M−8.44)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(M−8.42)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0365】
【化81】
[この文献は図面を表示できません]
【0366】
本発明の組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0367】
さらに、本発明の組成物に使用される一般式(M−8)で表される化合物は、具体的には式(M−8.51)から式(M−8.54)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(M−8.52)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0368】
【化82】
[この文献は図面を表示できません]
【0369】
本発明の組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0370】
さらに、一般式(M)で表される化合物は、その構造中に下記の部分構造を有していてもよい。
【0371】
【化83】
[この文献は図面を表示できません]
【0372】
(式中の黒点は上記部分構造が結合している環構造中の炭素原子を表す。)
上記部分構造を有する化合物として、一般式(M−10)〜(M−18)で表される化合物であることが好ましい。
【0373】
一般式(M−10)で表される化合物は下記のものである。
【0374】
【化84】
[この文献は図面を表示できません]
【0375】
(式中、X
M101及びX
M102はそれぞれ独立してフッ素原子又は水素原子を表し、Y
M101はフッ素原子、塩素原子又は−OCF
3を表し、R
M101は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表し、W
M101及びW
M102はそれぞれ独立して、−CH
2−又は−O−を表す。)
本発明の組成物の総量に対しての一般式(M−10)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0376】
本発明の組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。さらに、焼き付きの発生しにくい組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高めに、上限値を高めにすることが好ましい。
【0377】
さらに、本発明の組成物に使用される一般式(M−10)で表される化合物は、具体的には式(M−10.1)から式(M−10.12)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(M−10.5)から式(M−10.12)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0378】
【化85】
[この文献は図面を表示できません]
【0379】
【化86】
[この文献は図面を表示できません]
【0380】
本発明の組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0381】
一般式(M−11)で表される化合物は下記のものである。
【0382】
【化87】
[この文献は図面を表示できません]
【0383】
(式中、X
M111〜X
M114はそれぞれ独立してフッ素原子又は水素原子を表し、Y
M111はフッ素原子、塩素原子又は−OCF
3を表し、R
M111は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表す。)
本発明の組成物の総量に対しての一般式(M−11)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0384】
本発明の組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。さらに、焼き付きの発生しにくい組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高めに、上限値を高めにすることが好ましい。
【0385】
さらに、本発明の組成物に使用される一般式(M−11)で表される化合物は、具体的には式(M−11.1)から式(M−11.8)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(M−11.1)から式(M−11.4)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0386】
【化88】
[この文献は図面を表示できません]
【0387】
本発明の組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0388】
一般式(M−12)で表される化合物は下記のものである。
【0389】
【化89】
[この文献は図面を表示できません]
【0390】
(式中、X
M121及びX
M122はそれぞれ独立してフッ素原子又は水素原子を表し、Y
M121はフッ素原子、塩素原子又は−OCF
3を表し、R
M121は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表し、W
M121及びW
M122はそれぞれ独立して、−CH
2−又は−O−を表す。)
本発明の組成物の総量に対しての一般式(M−12)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0391】
本発明の組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。さらに、焼き付きの発生しにくい組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高めに、上限値を高めにすることが好ましい。
【0392】
さらに、本発明の組成物に使用される一般式(M−12)で表される化合物は、具体的には式(M−12.1)から式(M−12.12)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(M−12.5)から式(M−12.8)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0393】
【化90】
[この文献は図面を表示できません]
【0394】
【化91】
[この文献は図面を表示できません]
【0395】
本発明の組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0396】
一般式(M−13)で表される化合物は下記のものである。
【0397】
【化92】
[この文献は図面を表示できません]
【0398】
(式中、X
M131〜X
M134はそれぞれ独立してフッ素原子又は水素原子を表し、Y
M131はフッ素原子、塩素原子又は−OCF
3を表し、R
M131は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表し、W
M131及びW
M132はそれぞれ独立して、−CH
2−又は−O−を表す。)
本発明の組成物の総量に対しての一般式(M−13)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0399】
本発明の組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。さらに、焼き付きの発生しにくい組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高めに、上限値を高めにすることが好ましい。
【0400】
さらに、本発明の組成物に使用される一般式(M−13)で表される化合物は、具体的には式(M−13.1)から式(M−13.28)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(M−13.1)から(M−13.4)、(M−13.11)から(M−13.14)、(M−13.25)から(M−13.28)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0401】
【化93】
[この文献は図面を表示できません]
【0402】
【化94】
[この文献は図面を表示できません]
【0403】
【化95】
[この文献は図面を表示できません]
【0404】
本発明の組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0405】
一般式(M−14)で表される化合物は下記のものである。
【0406】
【化96】
[この文献は図面を表示できません]
【0407】
(式中、X
M141〜X
M144はそれぞれ独立してフッ素原子又は水素原子を表し、Y
M141はフッ素原子、塩素原子又は−OCF
3を表し、R
M141は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表し、W
M141及びW
M142はそれぞれ独立して、−CH
2−又は−O−を表す。)
本発明の組成物の総量に対しての一般式(M−14)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0408】
本発明の組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。さらに、焼き付きの発生しにくい組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高めに、上限値を高めにすることが好ましい。
【0409】
さらに、本発明の組成物に使用される一般式(M−14)で表される化合物は、具体的には式(M−14.1)から式(M−14.8)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(M−14.5)及び式(M−14.8)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0410】
【化97】
[この文献は図面を表示できません]
【0411】
本発明の組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0412】
一般式(M−15)で表される化合物は下記のものである。
【0413】
【化98】
[この文献は図面を表示できません]
【0414】
(式中、X
M151及びX
M152はそれぞれ独立してフッ素原子又は水素原子を表し、Y
M151はフッ素原子、塩素原子又は−OCF
3を表し、R
M151は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表し、W
M151及びW
M152はそれぞれ独立して、−CH
2−又は−O−を表す。)
本発明の組成物の総量に対しての一般式(M−15)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0415】
本発明の組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。さらに、焼き付きの発生しにくい組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高めに、上限値を高めにすることが好ましい。
【0416】
さらに、本発明の組成物に使用される一般式(M−15)で表される化合物は、具体的には式(M−15.1)から式(M−15.14)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(M−15.5)から式(M−15.8)、式(M−15.11)から式(M−15.14)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0417】
【化99】
[この文献は図面を表示できません]
【0418】
【化100】
[この文献は図面を表示できません]
【0419】
本発明の組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0420】
一般式(M−16)で表される化合物は下記のものである。
【0421】
【化101】
[この文献は図面を表示できません]
【0422】
(式中、X
M161〜X
M164はそれぞれ独立してフッ素原子又は水素原子を表し、Y
M161はフッ素原子、塩素原子又は−OCF
3を表し、R
M161は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表す。)
本発明の組成物の総量に対しての一般式(M−16)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0423】
本発明の組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。さらに、焼き付きの発生しにくい組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高めに、上限値を高めにすることが好ましい。
【0424】
さらに、本発明の組成物に使用される一般式(M−16)で表される化合物は、具体的には式(M−16.1)から式(M−16.8)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(M−16.1)から式(M−16.4)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0425】
【化102】
[この文献は図面を表示できません]
【0426】
本発明の組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0427】
一般式(M−17)で表される化合物は下記のものである。
【0428】
【化103】
[この文献は図面を表示できません]
【0429】
(式中、X
M171〜X
M174はそれぞれ独立してフッ素原子又は水素原子を表し、Y
M171はフッ素原子、塩素原子又は−OCF
3を表し、R
M171は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表し、W
M171及びW
M172はそれぞれ独立して、−CH
2−又は−O−を表す。)
本発明の組成物の総量に対しての一般式(M−17)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0430】
本発明の組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。さらに、焼き付きの発生しにくい組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高めに、上限値を高めにすることが好ましい。
【0431】
さらに、本発明の組成物に使用される一般式(M−17)で表される化合物は、具体的には式(M−17.1)から式(M−17.52)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(M−17.9)から式(M−17.12)、式(M−17.21)から式(M−17.28)、式(M−17.45)から式(M−17.48)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0432】
【化104】
[この文献は図面を表示できません]
【0433】
【化105】
[この文献は図面を表示できません]
【0434】
【化106】
[この文献は図面を表示できません]
【0435】
【化107】
[この文献は図面を表示できません]
【0436】
【化108】
[この文献は図面を表示できません]
【0437】
【化109】
[この文献は図面を表示できません]
【0438】
本発明の組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0439】
一般式(M−18)で表される化合物は下記のものである。
【0440】
【化110】
[この文献は図面を表示できません]
【0441】
(式中、X
M181〜X
M186はそれぞれ独立してフッ素原子又は水素原子を表し、Y
M181はフッ素原子、塩素原子又は−OCF
3を表し、R
M181は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表す。)
本発明の組成物の総量に対しての一般式(M−18)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0442】
本発明の組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。さらに、焼き付きの発生しにくい組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高めに、上限値を高めにすることが好ましい。
【0443】
さらに、本発明の組成物に使用される一般式(M−18)で表される化合物は、具体的には式(M−18.1)から式(M−18.12)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(M−18.5)から式(M−18.8)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0444】
【化111】
[この文献は図面を表示できません]
【0445】
【化112】
[この文献は図面を表示できません]
【0446】
本発明の組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0447】
本発明の組成物は、一般式(K)で表される化合物を1種類又は2種類以上含有することが好ましい。これら化合物は誘電的に正の化合物(Δεが2より大きい。)に該当する。
【0448】
【化113】
[この文献は図面を表示できません]
【0449】
(式中、R
K1は炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、該アルキル基中の1個又は非隣接の2個以上の−CH
2−はそれぞれ独立して−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−によって置換されていてもよく、
n
K1は、0、1、2、3又は4を表し、
A
K1及びA
K2はそれぞれ独立して、
(a) 1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の−CH
2−又は隣接していない2個以上の−CH
2−は−O−又は−S−に置き換えられてもよい。)及び
(b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられてもよい。)
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(a)及び基(b)上の水素原子はそれぞれ独立してシアノ基、フッ素原子又は塩素原子で置換されていても良く、
Z
K1及びZ
K2はそれぞれ独立して単結合、−CH
2CH
2−、−(CH
2)
4−、−OCH
2−、−CH
2O−、−OCF
2−、−CF
2O−、−COO−、−OCO−又は−C≡C−を表し、
n
K1が2、3又は4であってA
K2が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良く、n
K1が2、3又は4であってZ
K1が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良く、
X
K1及びX
K3はそれぞれ独立して水素原子、塩素原子又はフッ素原子を表し、
X
K2は、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基又は2,2,2−トリフルオロエチル基を表す。)
一般式(K)中、R
K1は、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基、炭素原子数2〜8のアルケニル基又は炭素原子数2〜8のアルケニルオキシ基が好ましく、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数1〜5のアルコキシ基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数2〜5のアルケニルオキシ基が好ましく、炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が更に好ましく、炭素原子数2〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜3のアルケニル基が更に好ましく、炭素原子数3のアルケニル基(プロペニル基)が特に好ましい。
【0450】
信頼性を重視する場合にはR
K1はアルキル基であることが好ましく、粘性の低下を重視する場合にはアルケニル基であることが好ましい。
【0451】
また、それが結合する環構造がフェニル基(芳香族)である場合には、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び炭素原子数4〜5のアルケニル基が好ましく、それが結合する環構造がシクロヘキサン、ピラン及びジオキサンなどの飽和した環構造の場合には、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び直鎖状の炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましい。ネマチック相を安定化させるためには炭素原子及び存在する場合酸素原子の合計が5以下であることが好ましく、直鎖状であることが好ましい。
【0452】
アルケニル基としては、式(R1)から式(R5)のいずれかで表される基から選ばれることが好ましい。(各式中の黒点はアルケニル基が結合している環構造中の炭素原子を表す。)
【0453】
【化114】
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【0454】
A
K1及びA
K2はそれぞれ独立してΔnを大きくすることが求められる場合には芳香族であることが好ましく、応答速度を改善するためには脂肪族であることが好ましく、トランス−1,4−シクロへキシレン基、1,4−フェニレン基、2−フルオロ−1,4−フェニレン基、3−フルオロ−1,4−フェニレン基、3,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン基、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキセニレン基、1,4−ビシクロ[2.2.2]オクチレン基、ピペリジン−1,4−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基を表すことが好ましく、下記の構造を表すことがより好ましく、
【0455】
【化115】
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【0456】
下記の構造を表すことがより好ましい。
【0457】
【化116】
[この文献は図面を表示できません]
【0458】
Z
K1及びZ
K2はそれぞれ独立して−CH
2O−、−CF
2O−、−CH
2CH
2−、−CF
2CF
2−又は単結合を表すことが好ましく、−CF
2O−、−CH
2CH
2−又は単結合が更に好ましく、−CF
2O−又は単結合が特に好ましい。
【0459】
n
K1は、0、1、2又は3が好ましく、0、1又は2が好ましく、Δεの改善に重点を置く場合には0又は1が好ましく、Tniを重視する場合には1又は2が好ましい。
【0460】
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの所望の性能に応じて組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類である。またさらに、本発明の別の実施形態では4種類であり、5種類であり、6種類であり、7種類以上である。
【0461】
本発明の組成物において、一般式(K)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整する必要がある。
【0462】
本発明の組成物の総量に対しての式(K)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、10%であり、20%であり、30%であり、40%であり、50%であり、55%であり、60%であり、65%であり、70%であり、75%であり、80%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、例えば本発明の一つの形態では95%であり、85%であり、75%であり、65%であり、55%であり、45%であり、35%であり、25%である。
【0463】
本発明の組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。さらに、本発明の組成物のTniを高く保ち、温度安定性の良い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高めに、上限値を高めにすることが好ましい。
【0464】
一般式(K)で表される化合物は、例えば一般式(K−1)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0465】
【化117】
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【0466】
(式中、R
K11は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表し、X
K11〜X
K14はそれぞれ独立して水素原子又はフッ素原子を表し、Y
K11はフッ素原子又はOCF
3を表す。)
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの所望の性能に応じて組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類以上である。
【0467】
本発明の組成物の総量に対しての式(K−1)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%であり、22%であり、25%であり、30%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0468】
本発明の組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。さらに、本発明の組成物のTniを高く保ち、温度安定性の良い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高めに、上限値を高めにすることが好ましい。
【0469】
さらに、一般式(K−1)で表される化合物は、具体的には式(K−1.1)から式(K−1.4)で表される化合物であることが好ましく、式(K−1.1)又は式(K−1.2)で表される化合物が好ましく、式(K−1.2)で表される化合物がさらに好ましい。また、式(K−1.1)又は式(K−1.2)で表される化合物を同時に使用することも好ましい。
【0470】
【化118】
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【0471】
本発明の組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0472】
一般式(K)で表される化合物は、例えば一般式(K−2)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0473】
【化119】
[この文献は図面を表示できません]
【0474】
(式中、R
K21は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表し、X
K21〜X
K24はそれぞれ独立して水素原子又はフッ素原子を表し、Y
K21はフッ素原子又はOCF
3を表す。)
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの所望の性能に応じて組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類以上である。
【0475】
本発明の組成物の総量に対しての式(K−2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%であり、22%であり、25%であり、30%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0476】
本発明の組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。さらに、本発明の組成物のTniを高く保ち、温度安定性の良い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高めに、上限値を高めにすることが好ましい。
【0477】
さらに、一般式(K−2)で表される化合物は、具体的には式(K−2.1)から式(K−2.6)で表される化合物であることが好ましく、式(K−2.5)又は式(K−2.6)で表される化合物が好ましく、式(K−2.6)で表される化合物がさらに好ましい。また、式(K−2.5)又は式(K−2.6)で表される化合物を同時に使用することも好ましい。
【0478】
【化120】
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【0479】
本発明の組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0480】
一般式(K)で表される化合物は、例えば一般式(K−3)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0481】
【化121】
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【0482】
(式中、R
K31は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表し、X
K31〜X
K36はそれぞれ独立して水素原子又はフッ素原子を表し、Y
K31はフッ素原子又はOCF
3を表す。)
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの所望の性能に応じて組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類以上である。
【0483】
本発明の組成物の総量に対しての式(K−3)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%であり、22%であり、25%であり、30%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0484】
本発明の組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。さらに、本発明の組成物のTniを高く保ち、温度安定性の良い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高めに、上限値を高めにすることが好ましい。
【0485】
さらに、一般式(K−3)で表される化合物は、具体的には式(K−3.1)から式(K−3.4)で表される化合物であることが好ましく、式(K−3.1)又は式(K−3.2)で表される化合物であることがより好ましい。また、式(K−3.1)および式(K−3.2)で表される化合物を同時に使用することも好ましい。
【0486】
【化122】
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【0487】
本発明の組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0488】
一般式(K)で表される化合物は、例えば一般式(K−4)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0489】
【化123】
[この文献は図面を表示できません]
【0490】
(式中、R
K41は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表し、X
K41〜X
K46はそれぞれ独立して水素原子又はフッ素原子を表し、Y
K41はフッ素原子又はOCF
3を表し、Z
K41は−OCH
2−、−CH
2O−、−OCF
2−又は−CF
2O−を表す。)
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの所望の性能に応じて組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類以上である。
【0491】
本発明の組成物の総量に対しての式(K−4)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%であり、22%であり、25%であり、30%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0492】
本発明の組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。さらに、本発明の組成物のTniを高く保ち、温度安定性の良い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高めに、上限値を高めにすることが好ましい。
【0493】
さらに、一般式(K−4)で表される化合物は、具体的には式(K−4.1)から式(K−4.18)で表される化合物であることが好ましく、式(K−4.1)、式(K−4.2)、式(K−4.11)、(K−4.12)で表される化合物がより好ましい。また、式(K−4.1)、式(K−4.2)、式(K−4.11)、(K−4.12)で表される化合物を同時に使用することも好ましい。
【0494】
【化124】
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【0495】
【化125】
[この文献は図面を表示できません]
【0496】
本発明の組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0497】
一般式(K)で表される化合物は、例えば一般式(K−5)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0498】
【化126】
[この文献は図面を表示できません]
【0499】
(式中、R
K51は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表し、X
K51〜X
K56はそれぞれ独立して水素原子又はフッ素原子を表し、Y
K51はフッ素原子又はOCF
3を表し、Z
K51は−OCH
2−、−CH
2O−、−OCF
2−又は−CF
2O−を表す。)
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの所望の性能に応じて組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類以上である。
【0500】
本発明の組成物の総量に対しての式(K−5)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%であり、22%であり、25%であり、30%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0501】
本発明の組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。さらに、本発明の組成物のTniを高く保ち、温度安定性の良い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高めに、上限値を高めにすることが好ましい。
【0502】
さらに、一般式(K−5)で表される化合物は、具体的には式(K−5.1)から式(K−5.18)で表される化合物であることが好ましく、式(K−5.11)から式(K−5.14)で表される化合物が好ましく、式(K−5.12)で表される化合物がさらに好ましい。
【0503】
【化127】
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【0504】
【化128】
[この文献は図面を表示できません]
【0505】
本発明の組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0506】
一般式(K)で表される化合物は、例えば一般式(K−6)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0507】
【化129】
[この文献は図面を表示できません]
【0508】
(式中、R
K61は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表し、X
K61〜X
K68はそれぞれ独立して水素原子又はフッ素原子を表し、Y
K61はフッ素原子又はOCF
3を表し、Z
K61は−OCH
2−、−CH
2O−、−OCF
2−又は−CF
2O−を表す。)
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの所望の性能に応じて組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類以上である。
【0509】
本発明の組成物の総量に対しての式(K−6)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%であり、22%であり、25%であり、30%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0510】
本発明の組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。さらに、本発明の組成物のTniを高く保ち、温度安定性の良い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高めに、上限値を高めにすることが好ましい。
【0511】
さらに、一般式(K−6)で表される化合物は、具体的には式(K−6.1)から式(K−6.18)で表される化合物であることが好ましく、式(K−6.15)から式(K−6.18)で表される化合物が好ましく、式(K−6.16)及び式(K−6.17)で表される化合物がさらに好ましい。また、式(K−6.16)と式(K−6.17)で表される化合物を同時に使用することも好ましい。
【0512】
【化130】
[この文献は図面を表示できません]
【0513】
【化131】
[この文献は図面を表示できません]
【0514】
本発明の組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0515】
本発明の組成物は、さらに、一般式(L)で表される化合物を1種類又は2種類以上含有することが好ましい。一般式(L)で表される化合物は誘電的にほぼ中性の化合物(Δεの値が−2〜2)に該当する。
【0516】
【化132】
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【0517】
(式中、R
L1及びR
L2はそれぞれ独立して炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、該アルキル基中の1個又は非隣接の2個以上の−CH
2−はそれぞれ独立して−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−によって置換されていてもよく、
n
L1は0、1、2又は3を表し、
A
L1、A
L2及びA
L3はそれぞれ独立して
(a) 1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の−CH
2−又は隣接していない2個以上の−CH
2−は−O−に置き換えられてもよい。)
(b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられてもよい。)及び
(c) (c)ナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又はデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基(ナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられても良い。)
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(a)、基(b)及び基(c)はそれぞれ独立してシアノ基、フッ素原子又は塩素原子で置換されていても良く、
Z
L1及びZ
L2はそれぞれ独立して単結合、−CH
2CH
2−、−(CH
2)
4−、−OCH
2−、−CH
2O−、−COO−、−OCO−、−OCF
2−、−CF
2O−、−CH=N−N=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−を表し、
n
L1が2又は3であってA
L2が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良く、n
L1が2又は3であってZ
L2が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良いが、一般式(N−1)、一般式(N−2)一般式(N−3)及び一般式(J)で表される化合物を除く。)
一般式(L)で表される化合物は単独で用いてもよいが、組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの所望の性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類である。あるいは本発明の別の実施形態では2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類であり、6種類であり、7種類であり、8種類であり、9種類であり、10種類以上である。
【0518】
本発明の組成物において、一般式(L)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整する必要がある。
【0519】
本発明の組成物の総量に対しての式(L)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、10%であり、20%であり、30%であり、40%であり、50%であり、55%であり、60%であり、65%であり、70%であり、75%であり、80%である。好ましい含有量の上限値は、95%であり、85%であり、75%であり、65%であり、55%であり、45%であり、35%であり、25%である。
【0520】
本発明の組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値が高く上限値が高いことが好ましい。さらに、本発明の組成物のTniを高く保ち、温度安定性の良い組成物が必要な場合は上記の下限値が高く上限値が高いことが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を低く上限値が低いことが好ましい。
【0521】
分子内に存在するハロゲン原子は0、1、2又は3個が好ましく、0又は1が好ましく、他の液晶分子との相溶性を重視する場合には1が好ましい。
【0522】
信頼性を重視する場合にはR
L1及びR
L2はともにアルキル基であることが好ましく、化合物の揮発性を低減させることを重視する場合にはアルコキシ基であることが好ましく、粘性の低下を重視する場合には少なくとも一方はアルケニル基であることが好ましい。
【0523】
R
L1及びR
L2は、それが結合する環構造がフェニル基(芳香族)である場合には、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び炭素原子数4〜5のアルケニル基が好ましく、それが結合する環構造がシクロヘキサン、ピラン及びジオキサンなどの飽和した環構造の場合には、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び直鎖状の炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましい。ネマチック相を安定化させるためには炭素原子及び存在する場合酸素原子の合計が5以下であることが好ましく、直鎖状であることが好ましい。
【0524】
アルケニル基としては、式(R1)から式(R5)のいずれかで表される基から選ばれることが好ましい。(各式中の黒点はアルケニル基が結合している環構造中の炭素原子を表す。)
【0525】
【化133】
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【0526】
n
L1は応答速度を重視する場合には0が好ましく、ネマチック相の上限温度を改善するためには2又は3が好ましく、これらのバランスをとるためには1が好ましい。また、組成物として求められる特性を満たすためには異なる値の化合物を組み合わせることが好ましい。
【0527】
A
L1、A
L2及びA
L3はΔnを大きくすることが求められる場合には芳香族であることが好ましく、応答速度を改善するためには脂肪族であることが好ましく、それぞれ独立してトランス−1,4−シクロへキシレン基、1,4−フェニレン基、2−フルオロ−1,4−フェニレン基、3−フルオロ−1,4−フェニレン基、3,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキセニレン基、1,4−ビシクロ[2.2.2]オクチレン基、ピペリジン−1,4−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基を表すことが好ましく、下記の構造を表すことがより好ましく、
【0528】
【化134】
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【0529】
トランス−1,4−シクロへキシレン基又は1,4−フェニレン基を表すことがより好ましい。
【0530】
Z
L1及びZ
L2は応答速度を重視する場合には単結合であることが好ましい。
【0531】
分子内のハロゲン原子数は0個又は1個が好ましい。
【0532】
一般式(L)で表される化合物は一般式(L−1)〜一般式(L−8)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0533】
一般式(L−1)で表される化合物は下記の化合物である。
【0534】
【化135】
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【0535】
(式中、R
L11及びR
L12はそれぞれ独立して、一般式(L)におけるR
L1及びR
L2と同じ意味を表す。)
R
L11及びR
L12は、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び直鎖状の炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましい。
【0536】
一般式(L−1)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0537】
好ましい含有量の下限値は、本発明の組成物の総量に対して、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%であり、15%であり、20%であり、25%であり、30%であり、35%であり、40%であり、45%であり、50%であり、55%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、95%であり、90%であり、85%であり、80%であり、75%であり、70%であり、65%であり、60%であり、55%であり、50%であり、45%であり、40%であり、35%であり、30%であり、25%である。
【0538】
本発明の組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値が高く上限値が高いことが好ましい。さらに、本発明の組成物のTniを高く保ち、温度安定性の良い組成物が必要な場合は上記の下限値が中庸で上限値が中庸であることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値が低く上限値が低いことが好ましい。
【0539】
一般式(L−1)で表される化合物は一般式(L−1−1)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0540】
【化136】
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【0541】
(式中R
L12は一般式(L−1)における意味と同じ意味を表す。)
一般式(L−1−1)で表される化合物は、式(L−1−1.1)から式(L−1−1.3)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(L−1−1.2)又は式(L−1−1.3)で表される化合物であることが好ましく、特に、式(L−1−1.3)で表される化合物であることが好ましい。
【0542】
【化137】
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【0543】
本発明の組成物の総量に対しての式(L−1−1.3)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、20%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、7%であり、6%であり、5%であり、3%である。
【0544】
一般式(L−1)で表される化合物は一般式(L−1−2)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0545】
【化138】
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【0546】
(式中R
L12は一般式(L−1)における意味と同じ意味を表す。)
本発明の組成物の総量に対しての式(L−1−2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、5%であり、10%であり、15%であり、17%であり、20%であり、23%であり、25%であり、27%であり、30%であり、35%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、60%であり、55%であり、50%であり、45%であり、42%であり、40%であり、38%であり、35%であり、33%であり、30%である。
【0547】
さらに、一般式(L−1−2)で表される化合物は、式(L−1−2.1)から式(L−1−2.4)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(L−1−2.1)及び式(L−1−2.2)で表される化合物が好ましく、特に、式(L−1−2.2)で表される化合物は本発明の組成物の応答速度を特に改善するため好ましい。また、応答速度よりも高いTniを求めるときは、式(L−1−2.3)又は式(L−1−2.4)で表される化合物を用いることが好ましい。式(L−1−2.3)及び式(L−1−2.4)で表される化合物の含有量は、低温での溶解度を良くするために10%以上にすることは好ましくない。
【0548】
【化139】
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【0549】
本発明の組成物の総量に対しての式(L−1−2.1)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、10%であり、15%であり、18%であり、20%であり、23%であり、25%であり、27%であり、30%であり、33%であり、35%であり、38%であり、40%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、60%であり、55%であり、50%であり、45%であり、43%であり、40%であり、38%であり、35%であり、32%であり、30%であり、27%であり、25%であり、22%である。
【0550】
本発明の組成物の総量に対しての式(L−1−2.2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、10%であり、15%であり、18%であり、20%であり、23%であり、25%であり、27%であり、30%であり、33%であり、35%であり、38%であり、40%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、60%であり、55%であり、50%であり、45%であり、43%であり、40%であり、38%であり、35%であり、32%であり、30%であり、27%であり、25%であり、22%である。
【0551】
本発明の組成物の総量に対しての式(L−1−1.3)で表される化合物及び式(L−1−2.2)で表される化合物の合計の好ましい含有量の下限値は、10%であり、15%であり、20%であり、25%であり、27%であり、30%であり、35%であり、40%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、60%であり、55%であり、50%であり、45%であり、43%であり、40%であり、38%であり、35%であり、32%であり、30%であり、27%であり、25%であり、22%である。
【0552】
一般式(L−1)で表される化合物は一般式(L−1−3)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0553】
【化140】
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【0554】
(式中R
L13及びR
L14はそれぞれ独立して炭素原子数1〜8のアルキル基又は炭素原子数1〜8のアルコキシ基を表す。)
R
L13及びR
L14は、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び直鎖状の炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましい。
【0555】
本発明の組成物の総量に対しての一般式(L−1−3)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%であり、23%であり、25%であり、30%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、60%であり、55%であり、50%であり、45%であり、40%であり、37%であり、35%であり、33%であり、30%であり、27%であり、25%であり、23%であり、20%であり、17%であり、15%であり、13%であり、10%である。
さらに、一般式(L−1−3)で表される化合物は、式(L−1−3.1)から式(L−1−3.12)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(L−1−3.1)、式(L−1−3.3)又は式(L−1−3.4)で表される化合物であることが好ましい。特に、式(L−1−3.1)で表される化合物は本発明の組成物の応答速度を特に改善するため好ましい。また、応答速度よりも高いTniを求めるときは、式(L−1−3.3)、式(L−1−3.4)、式(L−1−3.11)及び式(L−1−3.12)で表される化合物を用いることが好ましい。式(L−1−3.3)、式(L−1−3.4)、式(L−1−3.11)及び式(L−1−3.12)で表される化合物の合計の含有量は、低温での溶解度を良くするために20%以上にすることは好ましくない。
【0556】
【化141】
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【0557】
本発明の組成物の総量に対しての式(L−1−3.1)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、20%であり、17%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、7%であり、6%である。
【0558】
一般式(L−1)で表される化合物は一般式(L−1−4)及び/又は(L−1−5)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0559】
【化142】
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【0560】
(式中R
L15及びR
L16はそれぞれ独立して炭素原子数1〜8のアルキル基又は炭素原子数1〜8のアルコキシ基を表す。)
R
L15及びR
L16は、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び直鎖状の炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましい。
【0561】
本発明の組成物の総量に対しての一般式(L−1−4)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、25%であり、23%であり、20%であり、17%であり、15%であり、13%であり、10%である。
【0562】
本発明の組成物の総量に対しての一般式(L−1−5)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、25%であり、23%であり、20%であり、17%であり、15%であり、13%であり、10%である。
【0563】
さらに、一般式(L−1−4)及び一般式(L−1−5)で表される化合物は、式(L−1−4.1)から式(L−1−5.3)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(L−1−4.2)又は式(L−1−5.2)で表される化合物であることが好ましい。
【0564】
【化143】
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【0565】
本発明の組成物の総量に対しての式(L−1−4.2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、20%であり、17%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、7%であり、6%である。
【0566】
式(L−1−1.3)、式(L−1−2.2)、式(L−1−3.1)、式(L−1−3.3)、式(L−1−3.4)、式(L−1−3.11)及び式(L−1−3.12)で表される化合物から選ばれる2種以上の化合物を組み合わせることが好ましく、式(L−1−1.3)、式(L−1−2.2)、式(L−1−3.1)、式(L−1−3.3)、式(L−1−3.4)及び式(L−1−4.2)で表される化合物から選ばれる2種以上の化合物を組み合わせることが好ましく、これら化合物の合計の含有量の好ましい含有量の下限値は、本発明の組成物の総量に対して、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%であり、23%であり、25%であり、27%であり、30%であり、33%であり、35%であり、上限値は、本発明の組成物の総量に対して、80%であり、70%であり、60%であり、50%であり、45%であり、40%であり、37%であり、35%であり、33%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%である。組成物の信頼性を重視する場合には、式(L−1−3.1)、式(L−1−3.3)及び式(L−1−3.4))で表される化合物から選ばれる2種以上の化合物を組み合わせることが好ましく、組成物の応答速度を重視する場合には、式(L−1−1.3)、式(L−1−2.2)で表される化合物から選ばれる2種以上の化合物を組み合わせることが好ましい。
【0567】
一般式(L−2)で表される化合物は下記の化合物である。
【0568】
【化144】
[この文献は図面を表示できません]
【0569】
(式中、R
L21及びR
L22はそれぞれ独立して、一般式(L)におけるR
L1及びR
L2と同じ意味を表す。)
R
L21は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、R
L22は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましい。
【0570】
一般式(L−1)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0571】
低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、反対に、応答速度を重視する場合は含有量を少なめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0572】
本発明の組成物の総量に対しての式(L−2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、20%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、7%であり、6%であり、5%であり、3%である。
【0573】
さらに、一般式(L−2)で表される化合物は、式(L−2.1)から式(L−2.6)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(L−2.1)、式(L−2.3)、式(L−2.4)及び式(L−2.6)で表される化合物であることが好ましい。
【0574】
【化145】
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【0575】
一般式(L−3)で表される化合物は下記の化合物である。
【0576】
【化146】
[この文献は図面を表示できません]
【0577】
(式中、R
L31及びR
L32はそれぞれ独立して、一般式(L)におけるR
L1及びR
L2と同じ意味を表す。)
R
L31及びR
L32はそれぞれ独立して炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましい。
【0578】
一般式(L−3)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0579】
本発明の組成物の総量に対しての一般式(L−3)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、20%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、7%であり、6%であり、5%であり、3%である。
【0580】
高い複屈折率を得る場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、反対に、高いTniを重視する場合は含有量を少なめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0581】
さらに、一般式(L−3)で表される化合物は、式(L−3.1)から式(L−3.4)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(L−3.2)から式(L−3.7)で表される化合物であることが好ましい。
【0582】
【化147】
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【0583】
一般式(L−4)で表される化合物は下記の化合物である。
【0584】
【化148】
[この文献は図面を表示できません]
【0585】
(式中、R
L41及びR
L42はそれぞれ独立して、一般式(L)におけるR
L1及びR
L2と同じ意味を表す。)
R
L41は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、R
L42は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましい。)
一般式(L−4)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0586】
本発明の組成物において、一般式(L−4)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整する必要がある。
【0587】
本発明の組成物の総量に対しての一般式(L−4)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%であり、14%であり、16%であり、20%であり、23%であり、26%であり、30%であり、35%であり、40%である。本発明の組成物の総量に対しての一般式(L−4)で表される化合物の好ましい含有量の上限値は、50%であり、40%であり、35%であり、30%であり、20%であり、15%であり、10%であり、5%である。
【0588】
一般式(L−4)で表される化合物は、例えば式(L−4.1)から式(L−4.3)で表される化合物であることが好ましい。
【0589】
【化149】
[この文献は図面を表示できません]
【0590】
低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて、式(L−4.1)で表される化合物を含有していても、式(L−4.2)で表される化合物を含有していても、式(L−4.1)で表される化合物と式(L−4.2)で表される化合物との両方を含有していても良いし、式(L−4.1)から式(L−4.3)で表される化合物を全て含んでいても良い。本発明の組成物の総量に対しての式(L−4.1)又は式(L−4.2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、3%であり、5%であり、7%であり、9%であり、11%であり、12%であり、13%であり、18%であり、21%であり、好ましい上限値は、45であり、40%であり、35%であり、30%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%である。
【0591】
式(L−4.1)で表される化合物と式(L−4.2)で表される化合物との両方を含有する場合は、本発明の組成物の総量に対しての両化合物の好ましい含有量の下限値は、15%であり、19%であり、24%であり、30%であり、好ましい上限値は、45であり、40%であり、35%であり、30%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0592】
一般式(L−4)で表される化合物は、例えば式(L−4.4)から式(L−4.6)で表される化合物であることが好ましく、式(L−4.4)で表される化合物であることが好ましい。
【0593】
【化150】
[この文献は図面を表示できません]
【0594】
低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて、式(L−4.4)で表される化合物を含有していても、式(L−4.5)で表される化合物を含有していても、式(L−4.4)で表される化合物と式(L−4.5)で表される化合物との両方を含有していても良い。
【0595】
本発明の組成物の総量に対しての式(L−4.4)又は式(L−4.5)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、3%であり、5%であり、7%であり、9%であり、11%であり、12%であり、13%であり、18%であり、21%である。好ましい上限値は、45であり、40%であり、35%であり、30%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%である。
【0596】
式(L−4.4)で表される化合物と式(L−4.5)で表される化合物との両方を含有する場合は、本発明の組成物の総量に対しての両化合物の好ましい含有量の下限値は、15%であり、19%であり、24%であり、30%であり、好ましい上限値は、45であり、40%であり、35%であり、30%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0597】
一般式(L−4)で表される化合物は、式(L−4.7)から式(L−4.10)で表される化合物であることが好ましく、特に、式(L−4.9)で表される化合物が好ましい。
【0598】
【化151】
[この文献は図面を表示できません]
【0599】
一般式(L−5)で表される化合物は下記の化合物である。
【0600】
【化152】
[この文献は図面を表示できません]
【0601】
(式中、R
L51及びR
L52はそれぞれ独立して、一般式(L)におけるR
L1及びR
L2と同じ意味を表す。)
R
L51は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、R
L52は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましい。
【0602】
一般式(L−5)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0603】
本発明の組成物において、一般式(L−5)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整する必要がある。
【0604】
本発明の組成物の総量に対しての一般式(L−5)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%であり、14%であり、16%であり、20%であり、23%であり、26%であり、30%であり、35%であり、40%である。本発明の組成物の総量に対しての式(L−5)で表される化合物の好ましい含有量の上限値は、50%であり、40%であり、35%であり、30%であり、20%であり、15%であり、10%であり、5%である
一般式(L−5)で表される化合物は、式(L−5.1)又は式(L−5.2)で表される化合物であることが好ましく、特に、式(L−5.1)で表される化合物であることが好ましい。
【0605】
本発明の組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%である。これら化合物の好ましい含有量の上限値は、20%であり、15%であり、13%であり、10%であり、9%である。
【0606】
【化153】
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【0607】
一般式(L−5)で表される化合物は、式(L−5.3)又は式(L−5.4)で表される化合物であることが好ましい。
【0608】
本発明の組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%である。これら化合物の好ましい含有量の上限値は、20%であり、15%であり、13%であり、10%であり、9%である。
【0609】
【化154】
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【0610】
一般式(L−5)で表される化合物は、式(L−5.5)から式(L−5.7)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、特に式(L−5.7)で表される化合物であることが好ましい。
【0611】
本発明の組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%である。これら化合物の好ましい含有量の上限値は、20%であり、15%であり、13%であり、10%であり、9%である。
【0612】
【化155】
[この文献は図面を表示できません]
【0613】
一般式(L−6)で表される化合物は下記の化合物である。
【0614】
【化156】
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【0615】
(式中、R
L61及びR
L62はそれぞれ独立して、一般式(L)におけるR
L1及びR
L2と同じ意味を表し、X
L61及びX
L62はそれぞれ独立して水素原子又はフッ素原子を表す。)
R
L61及びR
L62はそれぞれ独立して炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、X
L61及びX
L62のうち一方がフッ素原子他方が水素原子であることが好ましい。
【0616】
一般式(L−6)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0617】
本発明の組成物の総量に対しての一般式(L−6)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%であり、14%であり、16%であり、20%であり、23%であり、26%であり、30%であり、35%であり、40%である。本発明の組成物の総量に対しての式(L−6)で表される化合物の好ましい含有量の上限値は、50%であり、40%であり、35%であり、30%であり、20%であり、15%であり、10%であり、5%である。Δnを大きくすることに重点を置く場合には含有量を多くした方が好ましく、低温での析出に重点を置いた場合には含有量は少ない方が好ましい。
【0618】
一般式(L−6)で表される化合物は、式(L−6.1)から式(L−6.9)で表される化合物であることが好ましい。
【0619】
【化157】
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【0620】
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、これらの化合物の中から1種〜3種類含有することが好ましく、1種〜4種類含有することがさらに好ましい。また、選ぶ化合物の分子量分布が広いことも溶解性に有効であるため、例えば、式(L−6.1)又は(L−6.2)で表される化合物から1種類、式(L−6.4)又は(L−6.5)で表される化合物から1種類、式(L−6.6)又は式(L−6.7)で表される化合物から1種類、式(L−6.8)又は(L−6.9)で表される化合物から1種類の化合物を選び、これらを適宜組み合わせることが好ましい。その中でも、式(L−6.1)、式(L−6.3)式(L−6.4)、式(L−6.6)及び式(L−6.9)で表される化合物を含むことが好ましい。
【0621】
さらに、一般式(L−6)で表される化合物は、例えば式(L−6.10)から式(L−6.17)で表される化合物であることが好ましく、その中でも、式(L−6.11)で表される化合物であることが好ましい。
【0622】
【化158】
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【0623】
本発明の組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%である。これら化合物の好ましい含有量の上限値は、20%であり、15%であり、13%であり、10%であり、9%である。
【0624】
一般式(L−7)で表される化合物は下記の化合物である。
【0625】
【化159】
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【0626】
(式中、R
L71及びR
L72はそれぞれ独立して一般式(L)におけるR
L1及びR
L2と同じ意味を表し、A
L71及びA
L72はそれぞれ独立して一般式(L)におけるA
L2及びA
L3と同じ意味を表すが、A
L71及びA
L72上の水素原子はそれぞれ独立してフッ素原子によって置換されていてもよく、Z
L71は一般式(L)におけるZ
L2と同じ意味を表し、X
L71及びX
L72はそれぞれ独立してフッ素原子又は水素原子を表す。)
式中、R
L71及びR
L72はそれぞれ独立して炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、A
L71及びA
L72はそれぞれ独立して1,4-シクロヘキシレン基又は1,4-フェニレン基が好ましく、A
L71及びA
L72上の水素原子はそれぞれ独立してフッ素原子によって置換されていてもよく、Q
L71は単結合又はCOO−が好ましく、単結合が好ましく、X
L71及びX
L72は水素原子が好ましい。
【0627】
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて組み合わせる。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類である。
【0628】
本発明の組成物において、一般式(L−7)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整する必要がある。
【0629】
本発明の組成物の総量に対しての一般式(L−7)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%であり、14%であり、16%であり、20%である。本発明の組成物の総量に対しての式(L−7)で表される化合物の好ましい含有量の上限値は、30%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、10%であり、5%である。
【0630】
本発明の組成物が高いTniの実施形態が望まれる場合は式(L−7)で表される化合物の含有量を多めにすることが好ましく、低粘度の実施形態が望まれる場合は含有量を少なめにすることが好ましい。
【0631】
さらに、一般式(L−7)で表される化合物は、式(L−7.1)から式(L−7.4)で表される化合物であることが好ましく、式(L−7.2)で表される化合物であることが好ましい。
【0632】
【化160】
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【0633】
さらに、一般式(L−7)で表される化合物は、式(L−7.11)から式(L−7.13)で表される化合物であることが好ましく、式(L−7.11)で表される化合物であることが好ましい。
【0634】
【化161】
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【0635】
さらに、一般式(L−7)で表される化合物は、式(L−7.21)から式(L−7.23)で表される化合物である。式(L−7.21)で表される化合物であることが好ましい。
【0636】
【化162】
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【0637】
さらに、一般式(L−7)で表される化合物は、式(L−7.31)から式(L−7.34)で表される化合物であることが好ましく、式(L−7.31)又は/及び式(L−7.32)で表される化合物であることが好ましい。
【0638】
【化163】
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【0639】
さらに、一般式(L−7)で表される化合物は、式(L−7.41)から式(L−7.44)で表される化合物であることが好ましく、式(L−7.41)又は/及び式(L−7.42)で表される化合物であることが好ましい。
【0640】
【化164】
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【0641】
一般式(L−8)で表される化合物は下記の化合物である。
【0642】
【化165】
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【0643】
(式中、R
L81及びR
L82はそれぞれ独立して一般式(L)におけるR
L1及びR
L2と同じ意味を表し、A
L81は一般式(L)におけるA
L1と同じ意味又は単結合を表すが、A
L81上の水素原子はそれぞれ独立してフッ素原子によって置換されていてもよく、X
L81〜X
L86はそれぞれ独立してフッ素原子又は水素原子を表す。)
式中、R
L81及びR
L82はそれぞれ独立して炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、A
L81は1,4-シクロヘキシレン基又は1,4-フェニレン基が好ましく、A
L71及びA
L72上の水素原子はそれぞれ独立してフッ素原子によって置換されていてもよく、一般式(L−8)中の同一の環構造上にフッ素原子は0個又は1個が好ましく、分子内にフッ素原子は0個又は1個であることが好ましい。
【0644】
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて組み合わせる。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類である。
【0645】
本発明の組成物において、一般式(L−8)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整する必要がある。
【0646】
本発明の組成物の総量に対しての一般式(L−8)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%であり、14%であり、16%であり、20%である。本発明の組成物の総量に対しての一般式(L−8)で表される化合物の好ましい含有量の上限値は、30%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、10%であり、5%である。
【0647】
本発明の組成物が高いTniの実施形態が望まれる場合は一般式(L−8)で表される化合物の含有量を多めにすることが好ましく、低粘度の実施形態が望まれる場合は含有量を少なめにすることが好ましい。
【0648】
さらに、一般式(L−8)で表される化合物は、式(L−8.1)から式(L−8.4)で表される化合物であることが好ましく、式(L−8.3)、式(L−8.5)、式(L−8.6)、式(L−8.13)、式(L−8.16)から式(L−8.18)、式(L−8.23)から式(L−8.28)で表される化合物であることがより好ましい。
【0649】
【化166】
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【0650】
【化167】
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【0651】
【化168】
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【0652】
本発明の液晶組成物は、一般式(I−1)で表される重合性化合物を含有するが、その他の重合性化合物を併用しても良い。具体的には、一般式(II)で表される化合物群から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有することが好ましい。
【0653】
【化169】
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【0654】
(式中、R
201、R
202、R
203、R
204、R
205、R
206、R
207、R
208、R
209及びR
210は、それぞれ独立して、P
21−Sp
21−、フッ素原子に置換されてもよい炭素原子数1から5のアルキル基、フッ素原子に置換されてもよい炭素原子数1から5のアルコキシ基、フッ素原子又は水素原子のいずれかを表し、P
21は上記一般式(I)の式(R−1)から式(R−15)のいずれかを表し、
Sp
21は、単結合又は炭素数1〜15のアルキレン基を表し、該アルキレン基中の1つ又は2つ以上の−CH
2−は、酸素原子が直接隣接しないように、−O−、−OCO−又は−COO−で置換されてよく、
n
21は、0、1又は2を表し、
A
21は、
(a) 1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の−CH
2−又は隣接していない2個以上の−CH
2−は−O−に置き換えられてもよい。)及び
(b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられてもよい。)
(c) (c)ナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又はデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基(ナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられても良い。)
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(a)、基(b)及び基(c)は、それぞれ独立して、炭素原子数1〜12のアルキル基、炭素原子数1〜12のアルコキシ基、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基又はP
21−S
21−で置換されていても良く、
上記一般式(II)の1分子内に少なくとも1以上のP
21−S
21−を有し、
L
21は単結合、−OCH
2−、−CH
2O−、−C
2H
4−、−COO−、−OCO−、−CH=CR
a−COO−、−CH=CR
a−OCO−、−COO−CR
a=CH−、−OCO−CR
a=CH−、−(CH
2)
z−COO−、−(CH
2)
z−OCO−、−OCO−(CH
2)
z−、−COO−(CH
2)
z−、−CH=CH−、−CF
2O−、−OCF
2−又は−C≡C−(式中、R
aはそれぞれ独立して水素原子又は炭素原子数1〜3のアルキル基を表し、前記式中、zは1〜4の整数を表す。)を表すが、
P
21、Sp
21、及びA
21が複数存在する場合は、それぞれ同一であっても異なっていても良い。)で表される重合性化合物が好ましい。
【0655】
一般式(I−1)で表される重合性化合物と、上記一般式(II)で表される重合性化合物とを含む液晶組成物は、プレチルト角の変化による表示不良の発生をより低減できるという観点で効果がある。
【0656】
上記一般式(II)において、当該一般式(II)で表される化合物の1分子内に1又は2以上のP
21−Sp
21−を有することが好ましく、4以下のP
21−Sp
21−を有することが好ましく、前記一般式(II)の1分子内に存在するP
21−Sp
21−の数は、1以上4以下が好ましく、1以上3以下がより好ましく、上記一般式(II)で表される化合物の分子内におけるP
21−Sp
21−の数は、2又は3であることが特に好ましい。
【0657】
すなわち、一般式(II)で表される化合物は、2つのベンゼン環と、必要により環A
21とが連結した構造であり、これら2つのベンゼン環および環A
21においてP
21−Sp
21−を少なくとも一つ有していることから、一般式(II)で表される化合物は重合性化合物としての作用・効果を奏する。
【0658】
上記一般式(II)において、R
201、R
202、R
203、R
204、R
205、R
206、R
207、R
208、R
209及びR
210からなる群から選択される1種または2種以上がP
21−Sp
21−である場合は、R
201、R
202、R
204、R
207、R
209又はR
210のいずれか1種または2種以上がP
21−Sp
21−であることが好ましく、R
201及びR
210がP
21−Sp
21−であることがより好ましい。
【0659】
上記一般式(II)において、R
201及びR
210は、それぞれ独立して、P
21−Sp
21−であることが好ましく、この場合、R
201及びR
210は同一のP
21−Sp
21−であっても、異なるP
21−Sp
21−であってもよい。
【0660】
上記一般式(II)において、R
202、R
203、R
204、R
205、R
206、R
207、R
208及びR
209は、それぞれ独立して、P
21−Sp
21−、炭素原子数1から3のアルキル基、フッ素原子又は水素原子であることが好ましく、P
21−Sp
21−、フッ素原子又は水素原子であることが更に好ましく、フッ素原子又は水素原子であることがより好ましい。
【0661】
P
21は上記一般式(I)に記載の式(R−1)又は式(R−2)であることが好ましく、アクリル基またはメタクリル基であることがより好ましく、メタクリル基であることがさらに好ましい。
【0662】
Sp
21は、単結合又は炭素数1〜3のアルキレン基であることが好ましく、単結合であることが更に好ましい。
【0663】
上記一般式(II)において、n
21は、0又は1が好ましい。
【0664】
上記一般式(II)において、A
21は、1,4−フェニレン基又はナフタレン−2,6−ジイル基であることが好ましく、1,4−フェニレン基であることが更に好ましい。
【0665】
上記一般式(II)において、L
21は、単結合、−OCH
2−、−CH
2O−、−C
2H
4−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−C
2H
4−COO−、−C
2H
4−OCO−、−OCO−C
2H
4−、−COO−C
2H
4−、−CH=CH−、−CF
2O−、−OCF
2−又は−C≡C−が好ましい。
【0666】
一般式(II)で表される重合性化合物の含有量は、0.01から5質量%含有するが、含有量の下限は0.02質量%が好ましく、0.03質量%が好ましく、0.04質量%が好ましく、0.05質量%が好ましく、0.06質量%が好ましく、0.07質量%が好ましく、0.08質量%が好ましく、0.09質量%が好ましく、0.1質量%が好ましく、0.15質量%が好ましく、0.2質量%が好ましく、0.25質量%が好ましく、0.3質量%が好ましく、0.35質量%が好ましく、0.4質量%が好ましく、0.5質量%が好ましく、0.55質量%が好ましく、含有量の上限は、4.5質量%が好ましく、4質量%が好ましく、3.5質量%が好ましく、3質量%が好ましく、2.5質量%が好ましく、2質量%が好ましく、1.5質量%が好ましく、1質量%が好ましく、0.95質量%が好ましく、0.9質量%が好ましく、0.85質量%が好ましく、0.8質量%が好ましく、0.75質量%が好ましく、0.7質量%が好ましく、0.65質量%が好ましく、0.6質量%が好ましく、0.55質量%が好ましい。
【0667】
本発明に係る液晶組成物全体(100質量%)のうち、一般式(I−1)および一般式(II)で表される重合性化合物との合計含有量の上限値は、6質量%が好ましく、5.8質量%が好ましく、5.5質量%が好ましく、5.2質量%が好ましく、5質量%が好ましく、4.8質量%が好ましく、4.6質量%が好ましく、4.4質量%が好ましく、4.2質量%が好ましく、4質量%が好ましく、3.5質量%が好ましく、3質量%が好ましく、2.5質量%が好ましく、2質量%が好ましく、1.5質量%が好ましく、1質量%が好ましく、0.95質量%が好ましく、0.9質量%が好ましく、0.85質量%が好ましく、0.8質量%が好ましく、0.75質量%が好ましく、0.7質量%が好ましく、0.65質量%が好ましく、0.6質量%が好ましく、0.55質量%が好ましい。
前記一般式(I−1)および一般式(II)で表される重合性化合物との合計含有量の下限値は、0.02質量%が好ましく、0.03質量%が好ましく、0.04質量%が好ましく、0.05質量%が好ましく、0.06質量%が好ましく、0.07質量%が好ましく、0.08質量%が好ましく、0.09質量%が好ましく、0.1質量%が好ましく、0.15質量%が好ましく、0.2質量%が好ましく、0.25質量%が好ましく、0.3質量%が好ましく、0.35質量%が好ましく、0.4質量%が好ましく、0.5質量%が好ましい。
【0668】
上記一般式(II)で表される化合物は、下記一般式(II−2)で表される化合物を用いることが好ましい。
【0669】
【化170】
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【0670】
(式中、R
101、R
102、R
103、R
104、R
105、R
106、R
107及びR
108は、それぞれ独立して、P
13−Sp
13−、フッ素原子に置換されてもよい炭素原子数1から18のアルキル基、フッ素原子に置換されてもよい炭素原子数1から18のアルコキシ基、フッ素原子又は水素原子のいずれかを表すが、R
101、R
102、R
103、R
104、R
105、R
106、R
107及びR
108の少なくとも1つ以上は、フッ素原子に置換されてもよい炭素原子数1から18のアルコキシ基を表し、
P
11、P
12及び存在するP
13は、それぞれ独立して、式(R−2−1)から式(R−2−9)
【0671】
【化171】
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【0672】
(式中、R
11、R
12、R
13、R
14及びR
15は、それぞれ独立して、炭素原子数1から5のアルキル基、フッ素原子又は水素原子のいずれかを表し、m
r5、m
r7、n
r5及び
r7は、それぞれ独立して、0、1、又は2を表す。)から選ばれる基を表し、
Sp
11、Sp
12及び存在するSp
13は、それぞれ独立して、単結合又は炭素原子数1〜15のアルキレン基を表し、該アルキレン基中の1個の−CH
2−又は隣接していない2個以上の−CH
2−は、酸素原子が直接隣接しないように、−O−、−OCO−又は−COO−で置換されても良く、
P
13及びSp
13が複数存在する場合は、それぞれ、同一であっても異なっていても良い。)
上記一般式(II−2)において、R
101、R
102、R
103、R
104、R
105、R
106、R
107及びR
108は、それぞれ独立して、P
13−Sp
13−、フッ素原子に置換されてもよい炭素原子数1から18のアルキル基、フッ素原子に置換されてもよい炭素原子数1から18のアルコキシ基、フッ素原子又は水素原子のいずれかを表すが、この場合、前記アルキル基およびアルコキシ基の好ましい炭素原子数は、1〜16であり、より好ましくは1〜10であり、さらに好ましくは1〜8であり、よりさらに好ましくは1〜6であり、さらにより好ましくは1〜4である。また、前記アルキル基およびアルコキシ基は、直鎖状または分岐状であってもよいが、直鎖状が特に好ましい。
【0673】
また、R
101、R
102、R
103、R
104、R
105、R
106、R
107及びR
108の少なくとも1つ以上が、フッ素原子に置換されてもよい炭素原子数1から18のアルコキシ基を表すが、この場合、前記アルコキシ基の好ましい炭素原子数は、1〜15であり、より好ましくは1〜11であり、さらに好ましくは1〜7であり、よりさらに好ましくは1〜5であり、さらにより好ましくは1〜3であり、特に好ましくは1である。また、前記アルコキシ基は、直鎖状または分岐状であってもよいが、直鎖状が特に好ましい。
【0674】
上記一般式(II−2)において、R
101、R
102、R
103、R
104、R
105、R
106、R
107及びR
108は、それぞれ独立して、P
13−Sp
13−、フッ素原子に置換されてもよい炭素原子数1から3のアルコキシ基、フッ素原子又は水素原子のいずれかを表すことが好ましく、P
13−Sp
13−、炭素原子数1から3のアルコキシ基又は水素原子のいずれかを表すことが更に好ましい。
【0675】
前記フッ素原子に置換されてもよい炭素原子数1から18のアルコキシ基としては、直鎖状のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基もしくはブトキシ基またはこれらの基の水素原子がフッ素原子に置換されたフッ化アルコキシ基などが挙げられ、その内、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、モノフルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基が好ましく、メトキシ基またはエトキシ基が更により好ましく、メトキシ基が特に好ましい。
【0676】
上記一般式(II−2)において、炭素原子数1から18のアルコキシ基、特に炭素原子数1から5のアルコキシ基を分子内に備えているとUV吸収端が長くなるため、重合工程の紫外線照射時に、効率的な光吸収が可能になるため重合性化合物の重合速度が速くなるという観点で好ましい。また、炭素原子数が増えるごとに置換基が嵩高くなり、重合速度及び重合度の低下を引き起こしやすくなるため、メトキシ基であることが特に好ましい。
【0677】
上記一般式(II−2)において、メトキシ基を置換したベンゼン環からなる2環の重合性化合物を含有する液晶組成物は、プレチルト角の変化による表示不良の発生を少なくすると共に、重合性化合物の重合速度を速くできるという観点で好ましい。メトキシ基を置換した単環の重合性化合物を含有する液晶組成物は、重合性化合物の重合速度が遅いため、プレチルト角の形成及び重合性化合物の残留量の低減に必要な紫外線照射時間が長くなる。また、メトキシ基を置換したベンゼン環からなる3環の重合性化合物を含有する液晶組成物は、重合性化合物の残留量は少なくなるものの、プレチルト角の変化による表示不良が発生しやすい。
【0678】
上記一般式(II−2)において、R
101、R
102、R
103、R
104、R
105、R
106、R
107及びR
108のうち、フッ素原子に置換されてもよい炭素原子数1から18のアルコキシ基を表すものの数が、1以上3以下であることが好ましく、1以上2以下であることがより好ましく、1であることが特に好ましい。
【0679】
上記一般式(II−2)において、R
101、R
102、R
103、R
104、R
105、R
106、R
107及びR
108のいずれか3つがフッ素原子に置換されてもよい炭素原子数1から18のアルコキシ基である場合の態様としては、R
101、R
104及びR
107の3つの基の組み合わせ、R
101、R
103及びR
106の3つの基の組み合わせ、又はR
101、R
102及びR
104の3つの基の組み合わせがフッ素原子に置換されてもよい炭素原子数1から18のアルコキシ基を表すことが好ましい。
【0680】
上記一般式(II−2)において、R
101、R
102、R
103、R
104、R
105、R
106、R
107及びR
108のいずれか2つがフッ素原子に置換されてもよい炭素原子数1から18のアルコキシ基である場合の態様としては、R
101及びR
104の2つの基の組み合わせ、R
101及びR
102の2つの基の組み合わせ、又はR
101及びR
106の2つの基の組み合わせがフッ素原子に置換されてもよい炭素原子数1から18のアルコキシ基を表すことが好ましい。
【0681】
上記一般式(II−2)において、R
101、R
102、R
103、R
104、R
105、R
106、R
107及びR
108のいずれか1つがフッ素原子に置換されてもよい炭素原子数1から18のアルコキシ基である場合の態様としては、R
101又はR
102がフッ素原子に置換されてもよい炭素原子数1から18のアルコキシ基を表すことが好ましく、R
101又はR
102がフッ素原子に置換されてもよい炭素原子数1から5のアルコキシ基を表すことが特に好ましい。
【0682】
R
101がフッ素原子に置換されてもよい炭素原子数1から18のアルコキシ基を表す場合、UV吸収端が長くなるため、重合工程の紫外線照射時に効率的に光吸収が可能になるため重合性化合物の重合速度が速くなるという観点で好ましい。
【0683】
R
102がフッ素原子に置換されてもよい炭素原子数1から18のアルコキシ基を表す場合、溶解性を高める観点で好ましい。
【0684】
上記一般式(II−2)において、R
101、R
102、R
103、R
104、R
105、R
106、R
107及びR
108のうち、P
13−S
13−を表すものの数は、0、1又は2であることが好ましく、0又は1であることがより好ましく、0であることが特に好ましい。
【0685】
上記一般式(II−2)において、R
101、R
102、R
103、R
104、R
105、R
106、R
107及びR
108のうち、P
13−S
13−を表すものの数が1つ以上である場合、R
101、R
104、R
105及びR
108のうち1又は2つ以上がP
13−S
13−を表すことが好ましい。
【0686】
また、P
11、P
12及びP
13は、全て同一の重合性基(式(R−1)〜(R−9))であっても、異なる重合性基でもよい。
【0687】
上記一般式(II−2)において、P
11、P
12及びP
13は、それぞれ独立して、式(R−1)、式(R−2)、式(R−3)、式(R−4)、式(R−5)または式(R−7)であることが好ましく、式(R−1)、式(R−2)、式(R−3)または式(R−4)であることがより好ましく、式(R−1)であることがより好ましく、アクリル基またはメタクリル基であることが更に好ましい。
【0688】
P
11及びP
12の少なくとも一方が、式(R−1)であることが好ましく、アクリル基又はメタクリル基であることがより好ましく、メタクリル基であることがさらに好ましく、P
11及びP
12がメタクリル基であることが特に好ましい。
【0689】
例えば、上記一般式(II−2)において、R
101、R
102、R
103、R
104、R
105、R
106、R
107及びR
108は、それぞれ独立して、フッ素原子に置換されてもよい炭素原子数1から18のアルキル基、フッ素原子に置換されてもよい炭素原子数1から18のアルコキシ基、フッ素原子又は水素原子のいずれかを表すが、R
101、R
102、R
103、R
104、R
105、R
106、R
107及びR
108の1つまたは2つは、炭素原子数1から18のアルコキシ基を表す場合、P
11およびP
12は、それぞれ独立して、式(R−1)であることが好ましく、P
11およびP
12の少なくとも一方が、メタクリル基であることが好ましい。
【0690】
R
11、R
12、R
13、R
14及びR
15は、それぞれ独立して、メチル基又は水素原子であることが好ましく、重合性化合物の重合速度を重視する場合は水素原子であることが好ましく、プレチルト角の変化による表示不良の低減を重視する場合はメチル基であることが好ましい。
【0691】
上記一般式(II−2)において、Sp
11、Sp
12及び存在するS
13は、それぞれ独立して、単結合又は炭素原子数1〜5のアルキレン基であることが好ましく、単結合であることが特に好ましい。S
11、S
12及びS
13が単結合である場合、紫外線照射後の重合性化合物の残留量が十分に少なく、プレチルト角の変化による表示不良が発生しにくくなる。
【0692】
本発明に係る液晶組成物全体(100質量%)のうち、一般式(I−1)および一般式(II−2)で表される重合性化合物との合計含有量の上限値は、6質量%が好ましく、5.8質量%が好ましく、5.5質量%が好ましく、5.2質量%が好ましく、5質量%が好ましく、4.8質量%が好ましく、4.6質量%が好ましく、4.4質量%が好ましく、4.2質量%が好ましく、4質量%が好ましく、3.5質量%が好ましく、3質量%が好ましく、2.5質量%が好ましく、2質量%が好ましく、1.5質量%が好ましく、1質量%が好ましく、0.95質量%が好ましく、0.9質量%が好ましく、0.85質量%が好ましく、0.8質量%が好ましく、0.75質量%が好ましく、0.7質量%が好ましく、0.65質量%が好ましく、0.6質量%が好ましく、0.55質量%が好ましい。
前記一般式(I−1)および一般式(II−2)で表される重合性化合物との合計含有量の下限値は、0.02質量%が好ましく、0.03質量%が好ましく、0.04質量%が好ましく、0.05質量%が好ましく、0.06質量%が好ましく、0.07質量%が好ましく、0.08質量%が好ましく、0.09質量%が好ましく、0.1質量%が好ましく、0.15質量%が好ましく、0.2質量%が好ましく、0.25質量%が好ましく、0.3質量%が好ましく、0.35質量%が好ましく、0.4質量%が好ましく、0.5質量%が好ましい。
【0693】
本発明に係る一般式(II−2)で表される重合性化合物として、具体的には、一般式(II−1−1−1)から(II−1−1−2)、一般式(II−1−2−1)から(II−1−2−7)、一般式(II−1−3−1)から(II−1−3−9)、一般式(II−1−4−1)から(II−1−4−4)、一般式(II−1−5−1)から(II−1−5−2)、一般式(II−1−6−1)から(II−1−6−4)、一般式(II−1−7−1)から(II−1−7−6)で表される化合物が好ましい。
【0694】
【化172】
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【0695】
【化173】
[この文献は図面を表示できません]
【0696】
【化174】
[この文献は図面を表示できません]
【0697】
【化175】
[この文献は図面を表示できません]
【0698】
【化176】
[この文献は図面を表示できません]
【0699】
【化177】
[この文献は図面を表示できません]
【0700】
【化178】
[この文献は図面を表示できません]
【0701】
上記式中、R
M1、R
M2及びR
M3は、それぞれ独立して、炭素原子数1から5のアルキル基、フッ素原子又は水素原子のいずれかを表すが、炭素原子数1のアルキル基又は水素原子を表すことがより好ましい。
【0702】
上記一般式(II−1−1−1)から(II−1−1−2)、一般式(II−1−2−1)から(II−1−2−7)、一般式(II−1−3−1)から(II−1−3−9)、一般式(II−1−4−1)から(II−1−4−4)、一般式(II−1−5−1)から(II−1−5−2)、一般式(II−1−6−1)から(II−1−6−4)、一般式(II−1−7−1)から(II−1−7−6)で表される化合物のうち、一般式(II−1−1−1)、(II−1−1−2)、(II−1−4−1)、(II−1−4−2)、(II−1−7−1)及び(II−1−7−2)がより好ましく、一般式(II−1−1−1)及び(II−1−1−2)が更に好ましく、一般式(II−1−1−1)が特に好ましい。
【0703】
上記一般式(I−1)で表される重合性化合物と共に、上記一般式(II−1−1−1)のような重合性化合物を併用して含有する液晶組成物は、応答性能に優れ、なおかつ、十分なプレチルト角を有し、重合性化合物の残留量が少なく、プレチルトの変化等に起因した配向不良や表示不良といった不具合が無いか、あるいは極めて少ないPSA型又はPSVA型液晶表示素子を効率よく製造できるため、特に好ましい。 本発明に係る一般式(II)で表される化合物は、一般式(IV)で表される重合性化合物であることが好ましい。
【0704】
【化179】
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【0705】
上記一般式(IV)中、R
7及びR
8は、それぞれ独立して、下記の式(R−1)から式(R−15)のいずれかを表す。
【0706】
【化180】
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【0707】
上記式(R−1)〜式(R−15)で表される15個の重合性官能基はラジカル重合、ラジカル付加重合、カチオン重合及びアニオン重合により硬化する。特に重合方法として紫外線重合を行う場合には、式(R−1)、式(R−2)、式(R−4)、式(R−5)、式(R−7)、式(R−11)、式(R−13)又は式(R−15)が好ましく、式(R−1)、式(R−2)、式(R−7)、式(R−11)又は式(R−13)がより好ましく、式(R−1)又は式(R−2)がより好ましい。
【0708】
上記一般式(IV)中、X
1からX
8は、それぞれ独立して、トリフルオロメチル基、フッ素原子または水素原子を表す。
【0709】
上記一般式(IV)中、R
7及びR
8は、それぞれ独立して、メタクリル基またはアクリル基であることが好ましい。
【0710】
前記一般式(IV)で表される化合物は、式(IV−11)〜式(IV−15)からなる群から選択される1種または2種以上であることが更に好ましく、式(IV−11)であることが特に好ましい。
【0711】
【化181】
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【0712】
一般式(IV−11)から一般式(IV−15)中、R
7及びR
8は、それぞれ独立して、メタクリル基又はアクリル基を表す。
【0713】
一般式(IV−11)から一般式(IV−15)で表される重合性化合物と一般式(I−1)とを併用した場合、更に良好な配向状態が得られる。
【0714】
本発明に係る一般式(II)で表される化合物は、具体的には、例えば一般式(XX−1)から一般式(XX−13)で表される化合物が好ましく、一般式(XX−1)から一般式(XX−7)が更に好ましい。
【0715】
【化182】
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【0716】
一般式(XX−8)から一般式(XX−13)中、Sp
xxは炭素原子数1〜8のアルキレン基または−O−(CH
2)
s−(式中、sは1から7の整数を表し、酸素原子は環に結合するものとする。)を表す。
【0717】
一般式(XX−1)から一般式(XX−13)中、1,4−フェニレン基中の水素原子は、更に、−F、−Cl、−CF
3、−CH
3または式(R−1)から式(R−15)のいずれかによって置換されていても良い。
【0718】
また、一般式(II)で表される化合物として、例えば、式(M1)から式(M18)で表される重合性化合物が好ましい。
【0719】
【化183】
[この文献は図面を表示できません]
【0720】
また、式(M19)から式(M34)で表される重合性化合物も好ましい。
【0721】
【化184】
[この文献は図面を表示できません]
【0722】
【化185】
[この文献は図面を表示できません]
【0723】
式(M19)から式(M34)中の1,4−フェニレン基及びナフタレン基中の1つ又は2つ以上の水素原子は、更に、それぞれ独立して−F、−Cl、−CF
3、−CH
3によって置換されていても良い。
【0724】
また、一般式(II)で表される化合物は、式(M35)〜式(M65)で表される重合性化合物も好ましい。
【0725】
【化186】
[この文献は図面を表示できません]
【0726】
【化187】
[この文献は図面を表示できません]
【0727】
【化188】
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【0728】
【化189】
[この文献は図面を表示できません]
【0729】
【化190】
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【0730】
本発明に係る液晶組成物において、式(M1)〜式(M65)で表される重合性化合物の液晶組成物全体に対する含有量は、0.01から5質量%含有するが、含有量の下限は0.02質量%が好ましく、0.03質量%が好ましく、0.04質量%が好ましく、0.05質量%が好ましく、0.06質量%が好ましく、0.07質量%が好ましく、0.08質量%が好ましく、0.09質量%が好ましく、0.1質量%が好ましく、0.15質量%が好ましく、0.2質量%が好ましく、0.25質量%が好ましく、0.3質量%が好ましく、0.35質量%が好ましく、0.4質量%が好ましく、0.5質量%が好ましく、0.55質量%が好ましく、含有量の上限は4.5質量%が好ましく、4質量%が好ましく、3.5質量%が好ましく、3質量%が好ましく、2.5質量%が好ましく、2質量%が好ましく、1.5質量%が好ましく、1質量%が好ましく、0.95質量%が好ましく、0.9質量%が好ましく、0.85質量%が好ましく、0.8質量%が好ましく、0.75質量%が好ましく、0.7質量%が好ましく、0.65質量%が好ましく、0.6質量%が好ましく、0.55質量%が好ましい。
【0731】
本発明の液晶組成物は、上述の化合物以外に、通常のネマチック液晶、スメクチック液晶、コレステリック液晶、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤又は赤外線吸収剤等を含有しても良い。
【0732】
酸化防止剤として、一般式(H−1)から一般式(H−4)で表されるヒンダードフェノールが挙げられる。
【0733】
【化191】
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【0734】
一般式(H−1)から一般式(H−4)中、R
H1は炭素原子数1から10のアルキル基、炭素原子数1から10のアルコキシ基、炭素原子数2から10のアルケニル基又は炭素原子数2から10のアルケニルオキシ基を表すが、基中に存在する1個の−CH
2−又は非隣接の2個以上の−CH
2−はそれぞれ独立的に−O−又は−S−に置換されても良く、また、基中に存在する1個又は2個以上の水素原子はそれぞれ独立的にフッ素原子又は塩素原子に置換されても良い。更に具体的には、炭素原子数2から7のアルキル基、炭素原子数2から7のアルコキシ基、炭素原子数2から7のアルケニル基又は炭素原子数2から7のアルケニルオキシ基であることが好ましく、炭素原子数3から7のアルキル基又は炭素原子数2から7のアルケニル基であることが更に好ましい。
【0735】
一般式(H−4)中、M
H4は炭素原子数1から15のアルキレン基(該アルキレン基中の1つ又は2つ以上の−CH
2−は、酸素原子が直接隣接しないように、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−に置換されていても良い。)、−OCH
2−、−CH
2O−、−COO−、−OCO−、−CF
2O−、−OCF
2−、−CF
2CF
2−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−C≡C−、単結合、1,4−フェニレン基(1,4−フェニレン基中の任意の水素原子はフッ素原子により置換されていても良い。)又はトランス−1,4−シクロヘキシレン基を表すが、炭素原子数1から14のアルキレン基であることが好ましく、揮発性を考慮すると炭素原子数は大きい数値が好ましいが、粘度を考慮すると炭素原子数は大き過ぎない方が好ましいことから、炭素原子数2から12が更に好ましく、炭素原子数3から10が更に好ましく、炭素原子数4から10が更に好ましく、炭素原子数5から10が更に好ましく、炭素原子数6から10が更に好ましい。
【0736】
一般式(H−1)から一般式(H−4)中、1,4−フェニレン基中の1個又は非隣接の2個以上の−CH=は−N=によって置換されていても良い。また、1,4−フェニレン基中の水素原子はそれぞれ独立的に、フッ素原子又は塩素原子で置換されていても良い。
【0737】
一般式(H−1)から一般式(H−4)中、1,4−シクロヘキシレン基中の1個又は非隣接の2個以上の−CH
2−は−O−又は−S−によって置換されていても良い。また、1,4−シクロヘキシレン基中の水素原子はそれぞれ独立的に、フッ素原子又は塩素原子で置換されていても良い。
【0738】
更に具体的には、例えば、式(H−11)から式(H−15)が挙げられる。
【0739】
【化192】
[この文献は図面を表示できません]
【0740】
本発明の液晶組成物に酸化防止剤が含有する場合、10質量ppm以上が好ましく、20質量ppm以上が好ましく、50質量ppm以上が好ましい。酸化防止剤の含有する場合の上限は10000質量ppmであるが、1000質量ppmが好ましく、500質量ppmが好ましく、100質量ppmが好ましい。
【0741】
本発明の液晶組成物は、20℃における屈折率異方性(Δn)が0.08から0.14であるが、0.09から0.13がより好ましく、0.09から0.12が特に好ましい。更に詳述すると、薄いセルギャップに対応する場合は0.10から0.13であることが好ましく、厚いセルギャップに対応する場合は0.08から0.10であることが好ましい。
【0742】
本発明の液晶組成物は、20℃における粘度(η)が10から50mPa・sであるが、10から45mPa・sであることが好ましく、10から40mPa・sであることが好ましく、10から35mPa・sであることが好ましく、10から30mPa・sであることが好ましく、10から25mPa・sであることが更に好ましく、10から22mPa・sであることが特に好ましい。
【0743】
本発明の液晶組成物は、25℃における回転粘性(γ
1)が50から160mPa・sであるが、55から160mPa・sであることが好ましく、60から160mPa・sであることが好ましく、60から150mPa・sであることが好ましく、60から140mPa・sであることが好ましく、60から130mPa・sであることが好ましく、60から125mPa・sであることが好ましく、60から120mPa・sであることがより好ましく、60から115mPa・sであることがより好ましく、60から110mPa・sであることがより好ましく、60から100mPa・sであることが特に好ましい。
【0744】
本発明の液晶組成物は、ネマチック相−等方性液体相転移温度(T
ni)が60℃から120℃であるが、70℃から100℃がより好ましく、70℃から85℃が特に好ましい。
【0745】
本発明に係る液晶組成物の好適な実施形態は、液晶組成物全体が正の誘電率異方性を示す場合と、液晶組成物全体が負の誘電率異方性を示す場合と、に分けることが好ましい。
【0746】
例えば、本発明に係る液晶組成物全体が正の誘電率異方性を示す場合、一般式(I−1)で表される重合性化合物と、一般式(J)で表される化合物から選ばれる化合物を1種類又は2種類以上と、一般式(L)で表される化合物と、必要に応じて一般式(II−1)で表される重合性化合物とを含むことが好ましい。
【0747】
本発明に係る液晶組成物全体のうち、一般式(I−1)、一般式(J)および一般式(L)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の上限値は、100質量%、99質量%、98質量%、97質量%、96質量%、95質量%、94質量%、93質量%、92質量%、91質量%、90質量%、89質量%、88質量%、87質量%、86質量%、85質量%、84質量%であることが好ましい。
【0748】
また、本発明に係る液晶組成物全体のうち、一般式(I−1)、一般式(J)および一般式(L)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の下限値は、78質量%、80質量%、81質量%、83質量%、85質量%、86質量%、87質量%、88質量%、89質量%、90質量%、91質量%、92質量%、93質量%、94質量%、95質量%、96質量%、97質量%、98質量%、99質量%であることが好ましい。
【0749】
本発明に係る液晶組成物全体のうち、一般式(I−1)、一般式(M)および一般式(L)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の上限値は、100質量%、99質量%、98質量%、97質量%、96質量%、95質量%、94質量%、93質量%、92質量%、91質量%、90質量%、89質量%、88質量%、87質量%、86質量%、85質量%、84質量%であることが好ましい。
【0750】
また、本発明に係る液晶組成物全体のうち、一般式(I−1)、一般式(M)および一般式(L)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の下限値は、78質量%、80質量%、81質量%、83質量%、85質量%、86質量%、87質量%、88質量%、89質量%、90質量%、91質量%、92質量%、93質量%、94質量%、95質量%、96質量%、97質量%、98質量%、99質量%であることが好ましい。
【0751】
例えば、本発明に係る液晶組成物全体が負の誘電率異方性を示す場合、一般式(I−1)で表される重合性化合物と、一般式(N−1)、(N−2)及び(N−3)で表される化合物から選ばれる化合物を1種類又は2種類以上と、一般式(L)で表される化合物と、必要に応じて一般式(II−1)で表される重合性化合物とを含むことが好ましい。
【0752】
本発明に係る液晶組成物全体のうち、一般式(I−1)で表される重合性化合物と、一般式(N−1)、一般式(N−2)、一般式(N−3)で表される化合物から選ばれる化合物を1種類又は2種類以上と、一般式(L)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の上限値は、100質量%、99質量%、98質量%、97質量%、96質量%、95質量%、94質量%、93質量%、92質量%、91質量%、90質量%、89質量%、88質量%、87質量%、86質量%、85質量%、84質量%であることが好ましい。
【0753】
また、本発明に係る液晶組成物全体のうち、一般式(I−1)で表される重合性化合物と、一般式(N−1)、一般式(N−2)、一般式(N−3)で表される化合物から選ばれる化合物を1種類又は2種類以上と、一般式(L)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の下限値は、78質量%、80質量%、81質量%、83質量%、85質量%、86質量%、87質量%、88質量%、89質量%、90質量%、91質量%、92質量%、93質量%、94質量%、95質量%、96質量%、97質量%、98質量%、99質量%であることが好ましい。
【0754】
本発明に係る液晶組成物全体のうち、一般式(I−1)、一般式(N−1a)、一般式(N−1b)、一般式(N−1c)、一般式(N−1d)、一般式(N−1e)および一般式(L)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の上限値は、100質量%、99質量%、98質量%、97質量%、96質量%、95質量%、94質量%、93質量%、92質量%、91質量%、90質量%、89質量%、88質量%、87質量%、86質量%、85質量%、84質量%であることが好ましい。
【0755】
また、本発明に係る液晶組成物全体のうち、一般式(I−1)、一般式(N−1a)、一般式(N−1b)、一般式(N−1c)、一般式(N−1d)、一般式(N−1e)および一般式(L)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の下限値は、78質量%、80質量%、81質量%、83質量%、85質量%、86質量%、87質量%、88質量%、89質量%、90質量%、91質量%、92質量%、93質量%、94質量%、95質量%、96質量%、97質量%、98質量%、99質量%であることが好ましい。
【0756】
本発明に係る液晶組成物全体のうち、一般式(I−1)、一般式(N−1−4)、一般式(N−1b)、一般式(N−1c)、一般式(N−1d)、一般式(N−1e)および一般式(L)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の上限値は、100質量%、99質量%、98質量%、97質量%、96質量%、95質量%、94質量%、93質量%、92質量%、91質量%、90質量%、89質量%、88質量%、87質量%、86質量%、85質量%、84質量%であることが好ましい。
【0757】
また、本発明に係る液晶組成物全体のうち、一般式(I−1)、一般式(N−1−4)、一般式(N−1b)、一般式(N−1c)、一般式(N−1d)、一般式(N−1e)および一般式(L)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の下限値は、78質量%、80質量%、81質量%、83質量%、85質量%、86質量%、87質量%、88質量%、89質量%、90質量%、91質量%、92質量%、93質量%、94質量%、95質量%、96質量%、97質量%、98質量%、99質量%であることが好ましい。
【0758】
本発明に係る液晶組成物全体のうち、一般式(I−1)、一般式(N−1a)、一般式(N−1b)、一般式(N−1c)、一般式(N−1d)、一般式(N−1e)、一般式(L−1)、一般式(L−3)、一般式(L−4)、一般式(L−5)および一般式(L−6)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の上限値は、100質量%、99質量%、98質量%、97質量%、96質量%、95質量%、94質量%、93質量%、92質量%、91質量%、90質量%、89質量%、88質量%、87質量%、86質量%、85質量%、84質量%、83質量%、82質量%、81質量%、80質量%であることが好ましい。
【0759】
また、本発明に係る液晶組成物全体のうち、一般式(I−1)、一般式(N−1a)、一般式(N−1b)、一般式(N−1c)、一般式(N−1d)、一般式(N−1e)および一般式(L−1)、一般式(L−3)、一般式(L−4)、一般式(L−5)および一般式(L−6)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の下限値は、68質量%、70質量%、71質量%、73質量%、75質量%、78質量%、80質量%、81質量%、83質量%、85質量%、86質量%、87質量%、88質量%、89質量%、90質量%、91質量%、92質量%、93質量%、94質量%、95質量%、96質量%、97質量%、98質量%、99質量%であることが好ましい。
【0760】
本発明に係る液晶組成物全体のうち、一般式(I−1)、一般式(N−1a)、一般式(L−1)、一般式(L−3)、一般式(L−4)、一般式(L−5)および一般式(L−6)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の上限値は、100質量%、99質量%、98質量%、97質量%、96質量%、95質量%、94質量%、93質量%、92質量%、91質量%、90質量%、89質量%、88質量%、87質量%、86質量%、85質量%、84質量%、83質量%、82質量%、81質量%、80質量%、79質量%、78質量%、77質量%、76質量%、75質量%、74質量%、73質量%、72質量%、71質量%、70質量%、69質量%、68質量%、67質量%、66質量%、65質量%、64質量%、63質量%、62質量%、であることが好ましい。
【0761】
また、本発明に係る液晶組成物全体のうち、一般式(I−1)、一般式(N−1a)、一般式(L−1)、一般式(L−3)、一般式(L−4)、一般式(L−5)および一般式(L−6)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の下限値は、38質量%、40質量%、41質量%、43質量%、45質量%、48質量%、50質量%、61質量%、63質量%、65質量%、66質量%、67質量%、68質量%、69質量%、70質量%、72質量%、74質量%、76質量%、78質量%、80質量%、82質量%、84質量%、86質量%、88質量%、90質量%、92質量%であることが好ましい。
【0762】
本発明に係る液晶組成物全体のうち、一般式(I−1)、一般式(N−1d)、一般式(L−1)、一般式(L−3)、一般式(L−4)、一般式(L−5)および一般式(L−6)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の上限値は、100質量%、99質量%、98質量%、97質量%、96質量%、95質量%、94質量%、93質量%、92質量%、91質量%、90質量%、89質量%、88質量%、87質量%、86質量%、85質量%、84質量%、83質量%、82質量%、81質量%、80質量%、79質量%、78質量%、77質量%、76質量%、75質量%、74質量%、73質量%、72質量%、71質量%、70質量%、69質量%、68質量%、67質量%、66質量%、65質量%、64質量%、63質量%、62質量%、であることが好ましい。
【0763】
また、本発明に係る液晶組成物全体のうち、一般式(I−1)、一般式(N−1d)、一般式(L−1)、一般式(L−3)、一般式(L−4)、一般式(L−5)および一般式(L−6)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の下限値は、38質量%、40質量%、41質量%、43質量%、45質量%、48質量%、50質量%、61質量%、63質量%、65質量%、66質量%、67質量%、68質量%、69質量%、70質量%、72質量%、74質量%、76質量%、78質量%、80質量%、82質量%、84質量%、86質量%、88質量%、90質量%、92質量%であることが好ましい。
【0764】
本発明の液晶組成物を用いた液晶表示素子は、高速応答という顕著な特徴を有しており、加えて、チルト角が十分に得られ、残留モノマーがないか、問題にならないほど少なく、電圧保持率(VHR)が高いため、配向不良や表示不良といった不具合がないか、十分に抑制されている。また、チルト角及び残留モノマーを容易に制御できるため、製造のためのエネルギーコストの最適化及び削減が容易であるため、生産効率の向上と安定した量産に最適である。
【0765】
本発明の液晶組成物を用いた液晶表示素子は、特に、アクティブマトリックス駆動用液晶表示素子に有用であり、PSAモード、PSVAモード、VAモード、PS−IPSモード又はPS−FFSモード用液晶表示素子に用いることができる。
【0766】
本発明に係る液晶表示素子は、対向に配置された第1の基板および第2の基板と、前記第1の基板または前記第2の基板に設けられる共通電極と、前記第1の基板または前記第2の基板に設けられ、薄膜トランジスタを有する画素電極と、前記第1の基板と第2の基板間に設けられる液晶組成物を含有する液晶層と、を有することが好ましい。必要により前記液晶層と当接するように第1の基板および/または第2の基板の少なくとも一つの基板の対向面側に、液晶分子の配向方向を制御する配向膜を設けてもよい。該配向膜としては、液晶表示素子の駆動モードに併せて、垂直配向膜や水平配向膜など適宜選択することができ、ラビング配向膜(例えば、ポリイミド)または光配向膜(分解型ポリイミドなど)などの公知の配向膜を使用することができる。さらに、カラーフィルターを、第1の基板または第2の基板上に適宜設けてもよく、また前記画素電極や共通電極上にカラーフィルターを設けることができる。
【0767】
本発明に係る液晶表示素子に使用される液晶セルの2枚の基板はガラス又はプラスチックの如き柔軟性をもつ透明な材料を用いることができ、一方はシリコン等の不透明な材料でも良い。透明電極層を有する透明基板は、例えば、ガラス板等の透明基板上にインジウムスズオキシド(ITO)をスパッタリングすることにより得ることができる。
【0768】
カラーフィルターは、例えば、顔料分散法、印刷法、電着法又は、染色法等によって作成することができる。顔料分散法によるカラーフィルターの作成方法を一例に説明すると、カラーフィルター用の硬化性着色組成物を、該透明基板上に塗布し、パターニング処理を施し、そして加熱又は光照射により硬化させる。この工程を、赤、緑、青の3色についてそれぞれ行うことで、カラーフィルター用の画素部を作成することができる。その他、該基板上に、TFT、薄膜ダイオード、金属絶縁体金属比抵抗素子等の能動素子を設けた画素電極を設置してもよい。
【0769】
前記第1の基板および前記第2の基板を、共通電極や画素電極層が内側となるように対向させることが好ましい。
【0770】
第1の基板と第2の基板との間隔はスペーサーを介して、調整してもよい。このときは、得られる調光層の厚さが1〜100μmとなるように調整するのが好ましい。1.5から10μmが更に好ましく、偏光板を使用する場合は、コントラストが最大になるように液晶の屈折率異方性Δnとセル厚dとの積を調整することが好ましい。又、二枚の偏光板がある場合は、各偏光板の偏光軸を調整して視野角やコントラトが良好になるように調整することもできる。更に、視野角を広げるための位相差フィルムも使用することもできる。スペーサーとしては、例えば、ガラス粒子、プラスチック粒子、アルミナ粒子、フォトレジスト材料等が挙げられる。その後、エポキシ系熱硬化性組成物等のシール剤を、液晶注入口を設けた形で該基板にスクリーン印刷し、該基板同士を貼り合わせ、加熱しシール剤を熱硬化させる。
【0771】
2枚の基板間に液晶組成物を狭持させる方法は、通常の真空注入法又はODF法などを用いることができる。
【0772】
本発明の液晶組成物に含まれる重合性化合物を重合させる方法としては、液晶の良好な配向性能を得るためには、適度な重合速度が望ましいので、紫外線又は電子線等の活性エネルギー線を単一又は併用又は順番に照射することによって重合させる方法が好ましい。紫外線を使用する場合、偏光光源を用いても良いし、非偏光光源を用いても良い。また、液晶組成物を2枚の基板間に挟持させた状態で重合を行う場合には、少なくとも照射面側の基板は活性エネルギー線に対して適当な透明性が与えられていなければならない。また、光照射時にマスクを用いて特定の部分のみを重合させた後、電場や磁場又は温度等の条件を変化させることにより、未重合部分の配向状態を変化させて、更に活性エネルギー線を照射して重合させるという手段を用いても良い。特に紫外線露光する際には、液晶組成物に交流電界を印加しながら紫外線露光することが好ましい。印加する交流電界は、周波数10Hzから10kHzの交流が好ましく、周波数60Hzから10kHzがより好ましく、電圧は液晶表示素子の所望のプレチルト角に依存して選ばれる。つまり、印加する電圧により液晶表示素子のプレチルト角を制御することができる。PSVAモードの液晶表示素子においては、配向安定性及びコントラストの観点からプレチルト角を80度から89.9度に制御することが好ましい。
【0773】
本発明の液晶組成物に含まれる重合性化合物を重合させる際に使用する紫外線又は電子線等の活性エネルギー線の照射時の温度は特に制限されることはない。例えば、配向膜を有する基板を備えた液晶表示素子に本発明の液晶組成物を適用する場合は、前記液晶組成物の液晶状態が保持される温度範囲内であることが好ましい。室温に近い温度、即ち、典型的には15〜35℃で重合させることが好ましい。
【0774】
一方、例えば、配向膜を有していない基板を備えた液晶表示素子に本発明の液晶組成物を適用する場合は、上記の配向膜を有する基板を備えた液晶表示素子に適用する照射時の温度範囲より広い温度範囲でもよい。
【0775】
紫外線を発生させるランプとしては、メタルハライドランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ等を用いることができる。また、照射する紫外線の波長としては、液晶組成物の吸収波長域でない波長領域の紫外線を照射することが好ましく、必要に応じて、紫外線をカットして使用することが好ましい。照射する紫外線の強度は、0.1mW/cm
2〜100W/cm
2が好ましく、2mW/cm
2〜50W/cm
2が更に好ましい。照射する紫外線のエネルギー量は、適宜調整することができるが、10mJ/cm
2から500J/cm
2が好ましく、100mJ/cm
2から200J/cm
2が更に好ましい。紫外線を照射する際に、強度を変化させても良い。紫外線を照射する時間は照射する紫外線強度により適宜選択されるが、10秒から3600秒が好ましく、10秒から600秒が更に好ましい。
【実施例】
【0776】
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳述するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。また、以下の実施例及び比較例の組成物における「%」は「質量%」を意味する。実施例において化合物の記載について以下の略号を用いる。
【0777】
(側鎖)
−n −C
nH
2n+1 炭素数nの直鎖状のアルキル基
n− C
nH
2n+1− 炭素数nの直鎖状のアルキル基
−On −OC
nH
2n+1 炭素数nの直鎖状のアルコキシ基
nO− C
nH
2n+1O− 炭素数nの直鎖状のアルコキシ基
−V −CH=CH
2
V− CH
2=CH−
−V− −CH=CH−
−V1 −CH=CH−CH
3
1V− CH
3−CH=CH−
−2V −CH
2−CH
2−CH=CH
2
V2− CH
2=CH−CH
2−CH
2−
−2V1 −CH
2−CH
2−CH=CH−CH
3
1V2− CH
3−CH=CH−CH
2−CH
2−
−F −F
−OCF3 −OCF
3
(連結基)
−CF2O− −CF
2−O−
−OCF2− −O−CF
2−
−1O− −CH
2−O−
−O1− −O−CH
2−
−COO− −COO−
−OCO− −OCO−
−n− ―C
nH
2n―
(環構造)
【0778】
【化193】
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【0779】
実施例中、測定した特性は以下の通りである。
【0780】
T
ni :ネマチック相−等方性液体相転移温度(℃)
Δn :20℃における屈折率異方性
η :20℃における粘度(mPa・s)
γ
1 :20℃における回転粘性(mPa・s)
Δε :20℃における誘電率異方性
K
33 :20℃における弾性定数K
33(pN)
(液晶表示素子の製造方法及び評価方法)
まず、重合性化合物を含有する液晶組成物をセルギャップ3.5μmで垂直配向を誘起するポリイミド配向膜を塗布した後、前記ポリイミド配向膜をラビング処理したITO付き基板を含む液晶セルに真空注入法で注入した。垂直配向膜形成材料として、JSR社製のJALS2096を用いた。
【0781】
その後、重合性化合物を含有する液晶組成物を注入した液晶セルに周波数100Hzで電圧を10V印加した状態で高圧水銀灯を用い、325nm以下の紫外線をカットするフィルターを介して紫外線を照射した。このとき、中心波長365nmの条件で測定した照度が100mW/cm
2になるように調整し、積算光量7J/cm
2の紫外線を照射した。前記の紫外線照射条件を照射条件1とした。この照射条件1により液晶セル中の液晶分子にプレチルト角が付与される。
【0782】
次に、蛍光UVランプを用いて、中心波長313nmの条件で測定した照度が3mW/cm
2になるように調整し、積算光量10J/cm
2の紫外線を更に照射し、液晶表示素子を得た。前記の紫外線照射条件を照射条件2とした。照射条件2により、照射条件1で未反応の液晶セル中の重合性化合物の残留量を低減させる。
【0783】
紫外線照射後、プレチルト角の変化による表示不良(焼き付き)評価を行った。まず、液晶表示素子のプレチルト角を測定し、プレチルト角(初期)とした。なお、本発明においては回転検光子法により算出された角度をプレチルト角として測定した。この液晶表示素子に周波数100Hzで電圧を30V印加しながらバックライトを24時間照射した。その後、プレチルト角を測定し、プレチルト角(試験後)とした。測定したプレチルト角(初期)からプレチルト角(試験後)を引いた値をプレチルト角変化量(=プレチルト角変化の絶対値)[°]とした。プレチルト角は、シンテック製OPTIPROを用いて測定した。
【0784】
プレチルト角変化量は、0[°]に近いほどプレチルト角の変化による表示不良が発生する可能性がより低くなり、0.5[°]以上となると、プレチルト角の変化による表示不良の発生する可能性がより高くなる。
【0785】
上述の照射条件1と、照射条件1及び照射条件2との条件でそれぞれ紫外線を照射した後の液晶表示素子中の重合性化合物の残留量[ppm]を測定した。この重合性化合物の残留量の測定方法を説明する。まず液晶表示素子を分解し、液晶組成物、重合物、未反応の重合性化合物を含む溶出成分のアセトニトリル溶液を得た。これを高速液体クロマトグラフで分析し、各成分のピーク面積を測定した。指標とする液晶化合物のピーク面積と未反応の重合性化合物のピーク面積比から、残存する重合性化合物の量を決定した。この値と当初添加した重合性化合物の量から重合性化合物の残留量を決定した。なお、重合性化合物の残留量の検出限界は100ppmであった。照射条件1及び照射条件2の紫外線照射後に重合性化合物が残存している場合は、残存した重合性化合物による表示不良が発生する可能性が高くなる。
【0786】
(実施例1〜4、比較例1、2)
下記の表1に記載されている液晶組成物(LC−001)99.6質量部に対して、下記の表2に記載されている重合性化合物を0.4質量部混合して、重合性化合物を含む液晶組成物を調製した。具体的には、液晶組成物(LC−001)99.6質量部に対して、重合性化合物(RM−R1)を0.4質量部添加したLC−R1(比較例1)、液晶組成物(LC−001)99.6質量部に対して、重合性化合物(RM−R2)を0.4質量部添加したLC−R2(比較例2)、液晶組成物(LC−001)99.6質量部に対して、重合性化合物(RM−1)を0.4質量部添加したLC−A(実施例1)、液晶組成物(LC−001)99.6質量部に対して、重合性化合物(RM−2)を0.4質量部添加したLC−B(実施例2)、液晶組成物(LC−001)99.6質量部に対して、重合性化合物(RM−2)を0.3質量部および重合性化合物(RM−R1)を0.1質量部添加したLC−C(実施例3)、液晶組成物(LC−001)99.6質量部に対して、重合性化合物(RM−3)を0.4質量部添加したLC−D(実施例4)の液晶組成物を調製し、それぞれの物性値を測定した。液晶組成物の構成とその物性値の結果を表2及び表3に示す。
【0787】
【表1】
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【0788】
【表2】
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【0789】
【表3】
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【0790】
【化194】
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【0791】
上記の結果、UV1条件でUV照射した場合、比較例1(LC−R1)の重合性化合物の残存量が3450[ppm]、比較例2(LC−R2)の重合性化合物の残存量が2200[ppm]であったのに対して、実施例1(LC−A)の重合性化合物の残存量は1400[ppm]、実施例2(LC−B)の重合性化合物の残存量は1600[ppm]、実施例3(LC−C)の重合性化合物の残存量は1750[ppm]、実施例4(LC−D)の重合性化合物の残存量は1700[ppm]であった。
【0792】
以上のことから、本発明の一般式(I−1)で表される重合性化合物を含有する液晶組成物である実施例1〜4(LC−A、LC−B、LC−C及びLC−D)中の重合性化合物の残存量は、十分に少なく、より少ないUV照射によって十分に重合が進むことが確認された。一方、比較例1であるLC−R1は、重大な表示不良の1つである焼き付きを発生させる原因となる、未反応の重合性化合物の残存量が多い結果となった。
【0793】
また、プレチルト角安定性評価を行ったところ、比較例2(LC−R2)のプレチルト角変化が0.5[°]であったのに対して、実施例1(LC−A)のプレチルト角変化は−0.3[°]、実施例2(LC−B)のプレチルト角変化は0.2[°]、実施例3(LC−C)のプレチルト角変化は0.1[°]、実施例4(LC−D)のプレチルト角変化は0.2[°]であった。であった。また、実施例3は、(LC−R1)および(RM−3)を含有しているが、プレチルト角変化は0.1[°]であり、高いプレチルト角安定性を示した。
【0794】
以上のことから、本発明の一般式(I−1)で表される重合性化合物を含有する液晶組成物である実施例1〜4(LC−A、LC−B、LC−C及びLC−D)は、比較例2である液晶組成物(LC−R2)と比較して、プレチルト角安定性が高いことが確認できた。
【0795】
実施例1〜実施例4の液晶組成物を用いた液晶表示素子の応答速度を測定したところ、十分に高速応答であることが確認された。なお、セル厚は3.5um、配向膜はJALS2096であり、応答速度の測定条件は、Vonは6V、Voffは1V、測定温度は25℃で、測定機器はAUTRONIC−MELCHERS社のDMS703を用いた。
(実施例5及び比較例4)
下記の表4に記載されている液晶組成物(LC−002)99.6質量部に対して、下記の表5に記載されている重合性化合物を0.4質量部混合して、重合性化合物を含む液晶組成物を調製した。具体的には、液晶組成物(LC−002)99.6質量部に対して、上記重合性化合物(RM−R2)を0.4質量部添加したLC−R3(比較例3)及び液晶組成物(LC−002)99.6質量部に対して、上記重合性化合物(RM−1)を0.4質量部添加したLC−E(実施例5)の液晶組成物を調製し、その物性値を測定した。液晶組成物の構成とその物性値の結果を表5に示す。
【0796】
【表4】
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【0797】
【表5】
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【0798】
上記の結果、UV1条件でUV照射した場合、比較例3(LC−R3)の重合性化合物の残存量が1800[ppm]であったのに対して、実施例5(LC−E)の重合性化合物の残存量は900[ppm]であった。
【0799】
以上のことから、本発明の一般式(I−1)で表される重合性化合物を含有する液晶組成物である実施例5(LC−E)中の重合性化合物の残存量は、十分に少なく、より少ないUV照射によって十分に重合が進むことが確認された。
【0800】
プレチルト角安定性評価を行ったところ、比較例3(LC−R3)のプレチルト角変化が0.5[°]であったのに対して、実施例5(LC−E)のプレチルト角変化は0.3[°]であった。
【0801】
以上のことから、本発明の一般式(I−1)で表される重合性化合物を含有する液晶組成物である実施例5(LCE)は、比較例3である液晶組成物(LC−R3)と比較して、プレチルト角安定性が高いことが確認できた。
【0802】
実施例5の液晶組成物を用いた液晶表示素子の応答速度を測定したところ、十分に高速応答であることが確認された。なお、セル厚は3.5um、配向膜はJALS2096であり、応答速度の測定条件は、Vonは6V、Voffは1V、測定温度は25℃で、測定機器はAUTRONIC−MELCHERS社のDMS703を用いた。
(実施例6及び比較例4)
下記の表6に記載されている液晶組成物(LC−003)99.6質量部に対して、下記の表7に記載されている重合性化合物を0.4質量部混合して重合性化合物を含む液晶組成物を調製した。具体的には、液晶組成物(LC−003)99.6質量部に対して、上記重合性化合物(RM−R2)を0.4質量部添加したLC−R4(比較例4)及び液晶組成物(LC−003)99.6質量部に対して、上記重合性化合物(RM−1)を0.4質量部添加したLC−F(実施例6)の液晶組成物を調製し、その物性値を測定した。液晶組成物の構成とその物性値の結果を表7に示す。
【0803】
【表6】
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【0804】
【表7】
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【0805】
上記の結果、UV1条件でUV照射した場合、比較例4(LC−R4)の重合性化合物の残存量が2150[ppm]であったのに対して、実施例6(LC−F)の重合性化合物の残存量は1500[ppm]であった。
【0806】
以上のことから、本発明の一般式(I−1)で表される重合性化合物を含有する液晶組成物である実施例6(LC−F)中の重合性化合物の残存量は、十分に少なく、より少ないUV照射によって十分に重合が進むことが確認された。
【0807】
また、プレチルト角安定性評価を行ったところ、比較例4(LC−R4)のプレチルト角変化が0.5[°]であったのに対して、実施例5(LC−E)のプレチルト角変化は0.3[°]であった。
【0808】
以上のことから、本発明の一般式(I−1)で表される重合性化合物を含有する液晶組成物である実施例6(LC−F)は、比較例4である液晶組成物(LC−R4)と比較して、プレチルト角安定性が高いことが確認できた。
【0809】
実施例6の液晶組成物を用いた液晶表示素子の応答速度を測定したところ、十分に高速応答であることが確認された。なお、セル厚は3.5um、配向膜はJALS2096であり、応答速度の測定条件は、Vonは6V、Voffは1V、測定温度は25℃で、測定機器はAUTRONIC−MELCHERS社のDMS703を用いた。
(実施例7及び比較例5)
下記の表8に記載されている液晶組成物(LC−004)99.6質量部に対して、下記の表9に記載されている重合性化合物を0.4質量部混合して、重合性化合物を含む液晶組成物を調製した。具体的には、液晶組成物(LC−004)99.6質量部に対して、重合性化合物(RM−R2)を0.4質量部添加したLC−R5(比較例5)及び液晶組成物(LC−004)99.6質量部に対して、重合性化合物(RM−1)を0.4質量部添加したLC−G(実施例7)の液晶組成物を調製し、その物性値を測定した。液晶組成物の構成とその物性値の結果を表9に示す。
【0810】
【表8】
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【0811】
【表9】
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【0812】
上記の結果、UV1条件でUV照射した場合、比較例5(LC−R5)の重合性化合物の残存量が2300[ppm]であったのに対して、実施例7(LC−G)の重合性化合物の残存量は1700[ppm]であった。
【0813】
以上のことから、本発明の一般式(I−1)で表される重合性化合物を含有する液晶組成物である実施例7(LC−G)中の重合性化合物の残存量は、十分に少なく、より少ないUV照射によって十分に重合が進むことが確認された
プレチルト角安定性評価を行ったところ、比較例5(LC−R5)のプレチルト角変化が0.5[°]であったのに対して、実施例7(LC−G)のプレチルト角変化は0.3[°]であった。
【0814】
以上のことから、本発明の一般式(I−1)で表される重合性化合物を含有する液晶組成物である実施例7(LC−G)は、比較例5である液晶組成物(LC−R5)と比較して、プレチルト角安定性が高いことが確認できた。
【0815】
実施例7の液晶組成物を用いた液晶表示素子の応答速度を測定したところ、十分に高速応答であることが確認された。なお、セル厚は3.5um、配向膜はJALS2096であり、応答速度の測定条件は、Vonは6V、Voffは1V、測定温度は25℃で、測定機器はAUTRONIC−MELCHERS社のDMS703を用いた。
(実施例8及び比較例6)
下記の表10に記載されている液晶組成物(LC−002)99.6質量部に対して、下記の表11に記載されている重合性化合物を0.4質量部混合して、重合性化合物を含む液晶組成物を調製した。具体的には、液晶組成物(LC−005)99.6質量部に対して、上記重合性化合物(RM−R2)を0.4質量部添加したLC−R6(比較例6)及び液晶組成物(LC−005)99.6質量部に対して、上記重合性化合物(RM−1)を0.4質量部添加したLC−H(実施例8)の液晶組成物を調製し、その物性値を測定した。液晶組成物の構成とその物性値の結果は表11に示す。
【0816】
【表10】
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【0817】
【表11】
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【0818】
上記の結果、UV1条件でUV照射した場合、比較例6(LC−R6)の重合性化合物の残存量が2500[ppm]であったのに対して、実施例8(LC―H)の重合性化合物の残存量は1900[ppm]であった。
【0819】
以上のことから、本発明の重合性化合物を含有する液晶組成物である実施例8(LC−H)中の重合性化合物の残存量は、十分に少なく、より少ないUV照射によって十分に重合が進むことが確認された。
【0820】
プレチルト角安定性評価を行ったところ、比較例6(LC−R6)のプレチルト角変化が0.5[°]であったのに対して、実施例8(LC−H)のプレチルト角変化は0.3[°]であった。
【0821】
以上のことから、本発明の重合性化合物を含有する液晶組成物である実施例8(LC−H)は、比較例である液晶組成物(LC−R6)と比較して、プレチルト角安定性が高いことが確認できた。
【0822】
実施例8の液晶組成物を用いた液晶表示素子の応答速度を測定したところ、十分に高速応答であることが確認された。なお、セル厚は3.5um、配向膜はJALS2096であり、応答速度の測定条件は、Vonは6V、Voffは1V、測定温度は25℃で、測定機器はAUTRONIC−MELCHERS社のDMS703を用いた。
(実施例9及び比較例7)
下記の表12に記載されている液晶組成物(LC−006)99.6質量部に対して、下記の表13に記載されている重合性液晶化合物を0.4質量部混合して、重合性化合物を含む液晶組成物を調製した。具体的には、液晶組成物(LC−006)99.6質量部に対して、上記重合性化合物(RM−R2)を0.4質量部添加したLC−R8(比較例8)及び液晶組成物(LC−006)99.6質量部に対して、上記重合性化合物(RM−1)を0.4質量部添加したLC−I(実施例9)の液晶組成物を調製し、その物性値を測定した。液晶組成物の構成とその物性値の結果を表13に示す。
【0823】
【表12】
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【0824】
【表13】
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【0825】
上記の結果、UV1条件でUV照射した場合、比較例7(LC−R7)の重合性化合物の残存量が2350[ppm]であったのに対して、実施例9(LC―I)の重合性化合物の残存量は2000[ppm]であった。
【0826】
以上のことから、本発明の一般式(I−1)で表される重合性化合物を含有する液晶組成物である実施例9(LC−I)中の重合性化合物の残存量は、十分に少なく、より少ないUV照射によって十分に重合が進むことが確認された。
【0827】
プレチルト角安定性評価を行ったところ、比較例7(LC−R7)のプレチルト角変化が0.5[°]であったのに対して、実施例9(LC−I)のプレチルト角変化は0.3[°]であった。
【0828】
以上のことから、本発明の一般式(I−1)で表される重合性化合物を含有する液晶組成物である実施例9(LC−I)は、比較例7である液晶組成物(LC−R7)と比較して、プレチルト角安定性が高いことが確認できた。
【0829】
実施例9の液晶組成物を用いた液晶表示素子の応答速度を測定したところ、十分に高速応答であることが確認された。なお、セル厚は3.5um、配向膜はJALS2096であり、応答速度の測定条件は、Vonは6V、Voffは1V、測定温度は25℃で、測定機器はAUTRONIC−MELCHERS社のDMS703を用いた。
(実施例10及び比較例8)
下記の表14に記載されている液晶組成物(LC−007)99.6質量部に対して、下記の表15に記載されている重合性化合物を0.4質量部混合して、重合性化合物を含む液晶組成物を調製した。具体的には、液晶組成物(LC−007)99.6質量部に対して、上記重合性化合物(RM−R2)を0.4質量部添加したLC−R9(比較例9)及び液晶組成物(LC−007)99.6質量部に対して、上記重合性化合物(RM−1)を0.4質量部添加したLC−J(実施例10)の液晶組成物を調製し、その物性値を測定した。液晶組成物の構成とその物性値の結果を表15に示す。
【0830】
【表14】
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【0831】
【表15】
[この文献は図面を表示できません]
【0832】
上記の結果、UV1条件でUV照射した場合、比較例8(LC−R8)の重合性化合物の残存量が2300[ppm]であったのに対して、実施例10(LC―J)の重合性化合物の残存量は2000[ppm]であった。
【0833】
以上のことから、本発明の一般式(I−1)で表される重合性化合物を含有する液晶組成物である実施例10(LC−J)中の重合性化合物の残存量は、十分に少なく、より少ないUV照射によって十分に重合が進むことが確認された。
【0834】
プレチルト角安定性評価を行ったところ、比較例8(LC−R8)のプレチルト角変化が0.5[°]であったのに対して、実施例10(LC−J)のプレチルト角変化は0.3[°]であった。
【0835】
以上のことから、本発明の一般式(I−1)で表される重合性化合物を含有する液晶組成物である実施例10(LC−J)は、比較例8である液晶組成物(LC−R8)と比較して、プレチルト角安定性が高いことが確認できた。
【0836】
実施例10の液晶組成物を用いた液晶表示素子の応答速度を測定したところ、十分に高速応答であることが確認された。なお、セル厚は3.5um、配向膜はJALS2096であり、応答速度の測定条件は、Vonは6V、Voffは1V、測定温度は25℃で、測定機器はAUTRONIC−MELCHERS社のDMS703を用いた。
(実施例11、実施例12及び実施例13)
下記の表16、表17に記載されている液晶組成物(LC−008、LC−009、LC−010)99.6質量部に対して、重合性液晶化合物を0.4質量部混合して、重合性化合物を含む液晶組成物を調製した。具体的には、液晶組成物(LC−008、LC−009、LC−010)99.6質量部に対して、上記重合性化合物(RM−1)を0.4質量部添加した実施例11、実施例12、実施例13の液晶組成物を調製し、その物性値を測定した。液晶組成物の構成は表16、表17に示す。
【0837】
【表16】
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【0838】
【表17】
[この文献は図面を表示できません]
【0839】
液晶組成物LC−008を99.6重量部に対して、式(RM−1)で表される化合物を0.4重量部添加した重合性化合物を含有する液晶組成物を実施例11とした。
【0840】
液晶組成物LC−009を99.6重量部に対して、式(RM−1)で表される化合物を0.4重量部添加した重合性化合物を含有する液晶組成物を実施例12とした。
【0841】
液晶組成物LC−010を99.6重量部に対して、式(RM−1)で表される化合物を0.4重量部添加した重合性化合物を含有する液晶組成物を実施例13とした。
【0842】
実施例11、実施例12及び実施例13についても、実施例1から実施例10と同様に、UV照射後の重合性化合物の残存量は、比較例1に対して十分に少なく、少ないUV照射によって十分に重合が進むことが確認された。
【0843】
実施例11〜13の液晶組成物を用いた液晶表示素子の応答速度を測定したところ、十分に高速応答であることが確認された。なお、セル厚は3.5um、配向膜はJALS2096であり、応答速度の測定条件は、Vonは6V、Voffは0V、測定温度は25℃で、測定機器はAUTRONIC−MELCHERS社のDMS703を用いた。
【0844】
(実施例14、実施例15及び実施例16)
下記の表18、表19に記載されている液晶組成物(LC−011、LC−012、LC−013)99.6質量部に対して、重合性液晶化合物を0.4質量部混合して、重合性化合物を含む液晶組成物を調製した。具体的には、液晶組成物(LC−011、LC−012、LC−013)99.6質量部に対して、上記重合性化合物(RM−1)を0.4質量部添加した実施例14、実施例15、実施例16の液晶組成物を調製し、その物性値を測定した。液晶組成物の構成は表18、表19に示す。
【0845】
【表18】
[この文献は図面を表示できません]
【0846】
【表19】
[この文献は図面を表示できません]
【0847】
液晶組成物LC−011を99.6重量部に対して、式(RM−1)で表される化合物を0.4重量部添加した重合性化合物を含有する液晶組成物を実施例14とした。
【0848】
液晶組成物LC−012を99.6重量部に対して、式(RM−1)で表される化合物を0.4重量部添加した重合性化合物を含有する液晶組成物を実施例15とした。
【0849】
液晶組成物LC−013を99.6重量部に対して、式(RM−1)で表される化合物を0.4重量部添加した重合性化合物を含有する液晶組成物を実施例16とした。
【0850】
実施例14、実施例15及び実施例16についても、実施例1から実施例10と同様に、UV照射後の重合性化合物の残存量は、比較例1に対して十分に少なく、少ないUV照射によって十分に重合が進むことが確認された。
【0851】
実施例14〜16の液晶組成物を用いた液晶表示素子の応答速度を測定したところ、十分に高速応答であることが確認された。なお、セル厚は3.5um、配向膜はJALS2096であり、応答速度の測定条件は、Vonは6V、Voffは0V、測定温度は25℃で、測定機器はAUTRONIC−MELCHERS社のDMS703を用いた。
【0852】
なお、本願の書類は、日本国特許庁に2016年6月17日に出願した特願2016−120786の優先権を主張し、その全内容を参照することによって本明細書中に援用する。