(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
請求項1に記載の走査プローブであって、前記複数スポット位置検出部は、前記可変偏向軸方向検出用光ビームによって成形される軸方向検出スポット又はラインの位置光検出器のZ検知軸に沿う位置に応じた前記Z位置信号を出力する前記位置光検出器を備えることを特徴とする走査プローブ。
請求項2に記載の走査プローブであって、前記可変偏向軸方向検出用光ビームは、前記位置光検出器上の前記軸方向検出スポット又はラインを成形するために、前記軸方向検出デフレクタによって少なくとも部分的に集光され、前記軸方向に対する横方向である第1方向に沿う前記軸方向検出デフレクタの動きは、前記位置光検出器上の前記軸方向検出スポット又はラインの有効な位置を実質的に変更することなく、該軸方向検出スポット又はラインを変更することを特徴とする走査プローブ。
請求項1に記載の走査プローブであって、前記走査プローブは、更に、ハウジングを備え、前記光源構成体と前記複数スポット位置検出部とは該ハウジングに堅固に結合されていることを特徴とする走査プローブ。
請求項8に記載の走査プローブであって、前記Z位置信号との組み合わせで前記X及びYの位置信号は、前記ハウジングに対する前記スタイラス結合部の絶対的な3次元位置の決定を可能にすることを特徴とする走査プローブ。
請求項10に記載の走査プローブであって、前記回転位置検出構成体は、前記可変偏向回転検出用光ビームが、前記位置光検出器上に前記回転検出スポットを成形するように、前記回転検出デフレクタによって少なくとも部分的に集光されるように構成されていることを特徴とする走査プローブ。
請求項21に記載の方法であって、前記X、Y及びZ位置信号を処理することは、該X又はYの位置信号の少なくとも一方から前記軸方向運動のクロスカップリングの成分を除去するために前記走査プローブの既知の三角法と組み合わせて前記Z位置信号を利用することを含むことを特徴とする方法。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は、本明細書に開示されている走査プローブ300を利用するCMM200を備える測定システム100の様々な典型的な要素を示す図である。測定システム100は、操作ユニット110、CMM200の動きを制御するモーションコントローラ115、ホストコンピュータ120、及びCMM200を備える。操作ユニット110は、モーションコントローラ115に接続され、CMM 200を手動で操作するためのジョイスティック111を備えることできる。ホストコンピュータ120は、モーションコントローラ115に結合され、CMM200を操作し、ワークWの測定データを処理する。ホストコンピュータ120は、例えば、測定条件の入力のための入力手段125(例えば、キーボード、等)と、例えば、測定結果を出力するための出力手段130(例えば、ディスプレイ、プリンタ、等)と、を備える。
【0013】
CMM200は、定盤210に配置される駆動機構220と、駆動機構220に走査プローブ300を取り付けるための取付部224と、を備える。駆動機構220は、X軸、Y軸、及びZ軸スライド機構222、221、及び223をそれぞれ備え、走査プローブ300を3次元に移動させる。走査プローブ300の端部に取り付けられたスタイラス306は、接触部348を備える。以下に詳細に説明されるように、スタイラス306は走査プローブ300のスタイラス懸架部に取り付けられる。そのスタイラス懸架部は、接触部348がワークWの表面の測定経路に沿って移動するときに、接触部348が自由に3方向の位置を変更することを許容している。
【0014】
図2は、CMM200に接続され、X、Y及びZ位置信号を出力する走査プローブ300の様々な要素を示すブロック図である。走査プローブ300は、スタイラス懸架部307とスタイラス位置検出部311が組み込まれたプローブ本体302を備える。スタイラス懸架部307は、スタイラス結合部342と、スタイラス運動機構309と、を備える。スタイラス結合部342は堅固にスタイラス306に結合されている。
図3及び4に関して以下でより詳細に説明されるように、スタイラス運動機構309は、軸方向に沿ってスタイラス結合部342と取り付けられたスタイラス306との軸方向運動を可能にする構成とされている。同時に、スタイラス運動機構309は、回転中心回りのスタイラス結合部342と取り付けられたスタイラス306の回転運動を可能に構成されている。
【0015】
図2に示すように、スタイラス位置検出部311は、光源構成体317、複数スポット位置検出部321、多重化信号処理及び制御回路350、回転位置検出構成体313、及び軸方向位置検出構成体325を備える。光源構成体317は、制御可能な回転検出用光源318Aと、制御可能な軸方向検出用光源318Bと、を備える。多重
化信号処理及び制御回路350は、回転検出用ファンクションジェネレータ354A、軸方向検出用ファンクションジェネレータ354B、及びデマルチプレクサ356を備える。
【0016】
回転位置検出構成体313は、制御可能な回転検出用光源318Aから回転検出用光ビームを受け、複数スポット位置検出部321に可変偏向回転検出用光ビームを出力する。軸方向位置検出構成体325は、制御可能な回転検出用光源318Bから軸方向検出用光ビームを受け、複数スポット位置検出部321に可変偏向軸方向検出用光ビームを出力する。回転検出用ファンクションジェネレータ354Aと軸方向検出用ファンクションジェネレータ354Bとは、それぞれ、制御可能な回転検出用光源318Aと制御可能な軸方向検出用光源318Bとを制御し、複数スポット位置検出部321に可変偏向回転検出用光ビームと可変偏向軸方向検出用光ビームを多重化する。
【0017】
複数スポット位置検出部321は、可変偏向回転検出用光ビームを受け、且つそれに対応して、回転中心回りのスタイラス結合部342の回転を示すX及びY位置信号を出力し、更に、軸方向におけるスタイラス結合部342の位置を示すZ位置信号を出力する。デマルチプレクサ356は、複数スポット位置検出部321から多重化されたX、Y及びZ位置信号を受け、Z位置信号からX及びY位置信号を分離するように逆多重化の動作を行う。様々な実施形態では、1以上の受信部(例えば、CMM200において、モーションコントローラ115、ホストコンピュータ120、等)は、デマルチプレクサ356からX、Y、及びZ位置信号を受信することができる。そして、1以上の関連する処理部は、接触部が測定されるワークWの表面に沿って移動することで、スタイラス結合部342、及び/又は、取り付けられたスタイラス306の接触部の3次元位置を決定するように利用することができる。以下でより詳細に記載されるように、様々な実施形態では、X、Y、及びZ位置信号の処理は、XとY位置信号から軸方向運動のクロスカップリングの成分を除去するために走査プローブの既知の三角法と組み合わせてZ位置信号を利用することを含むことができる。様々な実施形態では、走査プローブ300の特定の部分(例えば、デマルチプレクサ356の部分、及び/又は、回転検出用ファンクションジェネレータ354A及び軸方向検出用ファンクションジェネレータ354B)は、プローブ本体302(例えば、CMM200中に含まれる、モーションコントローラ115、ホストコンピュータ120、等)の外に含むことができる。
【0018】
単一の複数スポット位置検出部321(例えば、複数の位置光検出器を用いる実施形態とは対照的に単一の位置検出器に対応する)の使用は、当然に、様々な利点を有する。例えば、得られた構成は、よりコンパクト(例えば、XY光ビームの、より短い光路長を可能にする、プローブの全体のZ高さをより低くする、等)にでき、より安価(光検出器のコストの低減、等)にすることができる。様々な実施形態では、このような構成のために必要とされる多重化信号処理及び制御回路350は、異なるタイプの多重化技術(例えば、周波数領域多重化、時間領域多重化、等)を利用することができる。位置検出器によって受信された複数の光ビームによる構成で多重化することを使用する測定技術の例は、米国特許第5552883と、「デジタル周波数ドメイン多重化を使用する高速マイクロスケール光学式トラッキング」(マクラクラン,R.A.,リヴィエール,C.N.,計装と測定に関するIEEEトランザクション,第58巻,第6号2009年6月,1991−2001頁)の記事に記載されており、これらのそれぞれは本明細書にその全体が参照として本明細書に組み込まれている。
【0019】
周波数領域多重化を利用する実施形態では、回転検出用ファンクションジェネレータ354Aと軸方向検出用ファンクションジェネレータ354Bは、それぞれ、異なる周波数で、制御可能な回転検出用光源318Aと制御可能な軸方向検出用光源318B(例えば、LEDを含む)とを駆動するために利用することができる。その結果、複数スポット位置検出部321(例えば、1つの位置光検出器を含む)に入射する可変偏向回転検出用光ビームと可変偏向軸方向検出用光ビームとは、2つの異なる周波数を有することができる。これに対応して、複数スポット位置検出部321からの出力は、2つの異なる周波数のAC周波数変調で符号化することができる。信号を逆多重化するために、デマルチプレクサ356は、バンドパスフィルタ(例えば、2つの異なる周波数に対応する)、ハードウェア、及び/又は、ソフトウェア復調器、などのような要素を備えることができる。
【0020】
動作において、複数スポット位置検出部321に入射した光(例えば、回転検出スポット又は軸方向検出スポットの少なくとも1つに対応する)が位置を変更するときに、出力されるAC振幅が変化する。様々な実施形態において、周波数領域多重化の利用は、1/Fドリフトを軽減することができる。いくつかの実施形態では、ダイナミックレンジの約25%から50%は、最小のAC変調深度に割り当てられてもよい。いくつかの実施形態では、変調搬送波周波数が所望のセンサ位置信号を損ないにくくなるように、(例えば、回転検出用ファンクションジェネレータ354Aからの)第1駆動周波数が、所望のセンサ帯域幅よりも、指定された量(例えば、特定の一実施形態では少なくとも10倍大きい)より大きいことが望ましい。そのような実施形態では、第2駆動周波数のための周波数(例えば、軸方向検出用ファンクションジェネレータ354Bに対応する)は、所望のセンサ帯域幅とフィルタの極数に応じて、十分な分離を決定するためにシミュレートすることができる。より具体的には、第1及び第2駆動周波数は、それらが帯域通過フィルタを介して識別することができるように十分に分離することができる。一般的に、値は、所望の第2駆動周波数が少なくとも特定のマージン(例えば、一実施形態では、少なくともセンサ帯域幅の4倍に等しいマージン)によって第1駆動周波数よりも大きくなるように設定することができる。
【0021】
時間領域多重化を利用する実施形態では、制御可能な回転検出用光源318Aが第1の時間期間の間オンとされ、そして複数スポット位置検出部321からの対応する出力が読み取られる。次に、制御可能な軸方向検出用光源318Bがオンとされ、そして複数スポット位置検出部321からの対応する出力が読み取られる第2の時間期間が続くこととなる。特定の実施形態において、そのような時間領域多重化の技術は、周波数領域多重化を利用する上述の技術よりも簡単であると考えることができる。しかしながら、そのような実施形態では、回転位置検出構成体313と軸方向位置検出構成体325とに対応する出力信号が同時に読み出されないことがあり、サンプル間の時間遅れが望ましくない測定結果を作成しないように、時間領域多重化のサイクルレートが十分速く作製されることが望ましい。特定の一実施形態では、約2.5kHZの位置スループットが実現され、所定量(例えば、4倍、10倍、など)だけ大きい対応するサイクルレートが利用される。様々な実施形態では、オーバーサンプリング技術は、読み取りの平均化を実施可能とするために利用することができる。
【0022】
図3は、スタイラス406に結合されるスタイラス懸架部407を概略的/部分的に示す第1実施形態の一部を示す図である。
図3において特定の番号が付与された要素4XXは、
図2において類似した番号が付与された対応する要素3XXに対応し、及び/又は、
図2において類似した番号が付与された対応する要素3XXと同様の動作をし、そしてそのような類推によって理解されるが、理解されない場合は以下に説明される。類似する設計、及び/又は、機能を有する要素を示すために、このような番号付け方式を以下の
図4−11にも適用する。
図3に示すように、スタイラス懸架部407は、スタイラス運動機構409と、スタイラス結合部442と、を備える。スタイラス結合部442は、ワークW(図示せず)の表面Sに接触する接触部448を有するスタイラス406に堅固に結合されるように構成されている。
【0023】
図4に関して以下でより詳細に記載されるように、接触部448が表面Sの形状に沿って3方向でその位置を変更することができるように、スタイラス運動機構409は、スタイラス結合部442と取り付けられたスタイラス406の軸方向運動及び回転運動を可能にするように構成されている。図示の目的のために、
図3の紙面に垂直な方向及び水平な方向をそれぞれ、Z方向及びY方向として定義し、紙面に垂直な方向をX方向と定義する。測定プローブ300の中心軸O(軸方向O)の方向は、この図のZ方向に一致する。
【0024】
図3において、スタイラス運動機構409の回転運動部は、回転部材436(また、回転部材RPとして参照される)、曲げ要素440、及び回転部材436内に配置された移動部材412を備えるように図示されている。
図4に関して以下でより詳細に説明するように、曲げ要素440は、回転中心RC回りの回転部材436の回転運動を可能にしている。
図5に関して以下でより詳細に説明するように、スタイラス位置検出部(完全には示されていない)は、移動部材412の端部に取り付けられた回転検出デフレクタ416(例えば、凹面ミラー)を備えることができ、位置光検出器422を備える複数スポット位置検出部421に向かって光を反射する。したがって、位置光検出器422は、X及びY方向において、移動部材412の回転位置を検出することができる。回転検出デフレクタ416の凹面は、位置光検出器422によって検出される反射光に対して所望の「偏向関係」を提供するように成形することができる。そのような構成により様々な利点を有することができる(例えば、位置光検出器422の小型化を可能にする、長さの異なるより広い範囲のスタイラスを使用可能にする、など)。以下の近いものは、システムのさまざまな側面(例えば、傾斜感度など)を理解するために利用することができる。
【0025】
図3に示した構成例に関して、一実施形態では、回転検出デフレクタ416の凹面は半径Rを有することができ、回転検出デフレクタに入射する光ビームは、その偏向されない光軸の方向(例えば、
図3で破線で示す光路LP)に沿ってコリメートすることができる。位置光検出器422は、回転検出デフレクタ416から光路長L=R/2に配置することができる。なお、光路長Lは、回転検出デフレクタ416からの反射光ビーム(例えば、可変偏向回転検出用光ビーム)によって得られる焦点距離にほぼ等しくされている。そのような実施形態において、位置光検出器422上の回転検出スポット(例えば、回転検出デフレクタ416からの可変偏向回転検出用光ビームによって成形される)のヌル(null)から離れてX方向に沿う移動又は変位ΔX
PSDには、X方向と平行な面で回転部材436の回転運動傾斜θ
Yによる2つの寄与度が含まれている(即ち、回転中心RCでY軸と平行な軸回りの回転)。2つの寄与度は、次のように概算することができる。
【0026】
傾斜寄与度=(L *θ
Y) (式1)
変換寄与度=(L *θ
Y* H/R)=(L *θ
Y* H/2L) (式2)
【0027】
ここで、Hは、回転検出デフレクタ416への回転中心RCからの距離である。
傾斜寄与度は回転によるデフレクタ416の表面の傾斜変化によるものであり、変換寄与度はデフレクタ416の光軸からの距離の関数としてそのデフレクタの湾曲依存面の角度変化によるものである。そこで、次のように、式1及び2に示された寄与度を組み合わせる。
【0028】
ΔX
PSD=Lθ
Y(1+H/2L) (式3)
【0029】
回転運動傾斜成分θ
Yに関係するスタイラス406の接触部448のヌルから離れるX方向の移動又は変位ΔX
STYLUSは、次のように概算することができる。
【0030】
ΔX
STYLUS=θ
Y*(h
S+l
S) (式4)
【0031】
式3と4を組み合わせて、接触部448でX方向の変位との関係で、光検出器422のX方向のスポットの変位の割合は、次のように概算することができる。
【0032】
ΔX
PSD/ΔX
STYLUS=(L+(H/2))/(h
S+l
S) (式5)
【0033】
Y座標運動成分は、上述した表記に類似しており、本明細書で更に詳細に説明する必要はない。種々のスタイラスのためのスタイラスの長さl
Sは、XY検出点位置に基づいて、接触部448のXY位置を決定するための等式(例えば、システムの三角法に関して)で利用することができる。
【0034】
図4は、走査プローブ400のプローブ本体402の本体ハウジング408内に備えられる、
図3に示されるスタイラス懸架部407として使用可能なスタイラス懸架部407'の断面の一例を示す部分概略図である。
図4に示すように、スタイラス懸架部407'は、スタイラス運動機構409と、スタイラス406に結合されたスタイラス結合部442と、を備える。スタイラス運動機構409は、移動部材412、回転部材436、回転部材436の回転運動を可能に支持する本体ハウジング408に結合された曲げ要素440、及び移動部材412の軸方向運動を可能にするために、回転部材436に結合され、且つ移動部材412を支持する曲げ要素414及び415を備えることができる。走査プローブ400は、
図5を参照して、以下により詳細に説明される要素と動作を持つスタイラス位置検出部511を備えており、それがスタイラス運動機構409、及び/又は、スタイラス406の接触部448の位置、及び/又は、動きを決定する。
【0035】
曲げ要素(すなわち、第2曲げ要素として参照)440は、軸方向Oにおいて、1対の曲げ要素(すなわち、第1曲げ要素として参照)414及び415のそれぞれの面の間に配置することができる。例えば、曲げ要素414、415、及び440は、
図10A及び10Bに関して以下でより詳細に説明される。回転部材436は、第2曲げ要素440に対して形状の対称性を有しており、2つのリング部436Aと、2つの接続部436Bと、1つの円筒部436Cと、を一体に備えることができる。第1曲げ要素414及び415の周辺部は、リング部436Aに固定されている。接続部436Bは、中空中心を持つ円筒部436Cに接続するように、リング部436Aの内側に延びている。第1曲げ要素414及び415は、第2曲げ要素440に関して対称な距離に配置することができるが、そのような実施形態は例示的にすぎず、これに限定されない。
【0036】
移動部材412を備える軸方向運動機構410は、回転部材436の内部に支持され、回転部材436及び軸方向運動機構410はともに、スタイラス運動機構409の一部である運動モジュールを構成する。軸方向運動機構410は、接触部448が軸方向Oに移動することを可能にしている。回転部材436を備える回転運動機構434は、スタイラス406の接触部448が回転中心RC回りの回転運動により、軸方向Oに対する横方向(例えば、ほぼ垂直方向)に移動することを可能にしている。
【0037】
移動部材412は、下部412Aと、ロッド部412Bと、上部412Cと、を一体に備える。ブラケット437は、上部412Cに回転検出デフレクタ416(例えば、曲面ミラー)と軸方向検出デフレクタ426(例えば、レンズ)を堅固に取り付けるために利用されている。
図5に示されるスタイラス位置検出部511に関して先に概説し、更に後述するように、回転検出デフレクタ416は回転位置検出構成体の一部として備えられており、軸方向検出デフレクタ426は軸方向位置検出構成体の一部として備えられている。ロッド部412Bは、1対の第1曲げ要素414及び415の間に配置されている。ロッド部412Bは、回転部材436内に収容されている。
【0038】
下部412Aは、ロッド部412Bの下に成形され、スタイラス結合部442(例えば、フランジ部材)は、下部412Aに取り付けられている。フランジ部444は、スタイラス406の取り付けのために設けられている。フランジ部444とスタイラス結合部442はともに、脱着可能な結合機構(例えば、既知のキネマティックジョイント又はキネマティックカップリング)を構成することができる。この結合機構は、(例えば、衝突でスタイラスを脱落させた場合や、意図的にスタイラスを変更した場合において)繰り返し位置決めを伴う種々のスタイラス406とスタイラス結合部442との間の取り付けと取り外しとを可能としている。
【0039】
図5は、プローブ体及びハウジングに対して移動する回転検出デフレクタ516と軸方向検出デフレクタ526とを備えるスタイラス位置検出部511の第1実施形態を示す図である。特に断らない限り、スタイラス位置検出部511の様々な他の要素は、プローブ体、及び/又は、ハウジングに対して固定することができる。
図5で示すように、スタイラス位置検出部511は、光源構成体517、複数スポット位置検出部521、多重化信号処理及び制御回路550、回転位置検出構成体513、及び軸方向位置検出構成体525を備える。以下でより詳細に記載されるように、複数スポット位置検出部521は、多重化信号処理及び制御回路550に結合され、表面平面を有する位置光検出器522を備える。
図5に示すように、光源構成体517は、制御可能な回転検出用光源518A及び制御可能な軸方向検出用光源518B(例えば、LED光源)を備え、それぞれ、(例えば、コリメータレンズ518A'と518B'を使用して)コリメート又はほとんどコリメートされた回転検出用光ビーム519A及び軸方向検出用光ビーム519Bを出力可能に構成することができる。回転検出用光ビーム519Aは回転位置検出構成体513に備えられている回転検出ビーム経路523に沿って導かれ、軸方向検出用光ビーム519Bは軸方向位置検出構成体525に備えられている軸方向検出ビーム経路529に沿って導かれる。
【0040】
回転位置検出構成体513は、回転検出ビーム経路523と回転検出デフレクタ516とを備える。図で示された実施形態では、回転検出用光ビーム519Aは、光学部品520(例えば、偏光ビームスプリッタ)を通過し、それが反射される回転検出デフレクタ516への軸方向に沿う回転検出ビーム経路523に沿って進行する。回転検出デフレクタ516の動作は、一般的に、回転検出デフレクタ416、位置光検出器422、及び式1−5に対する前述の説明から類推して理解することができる。図に示すように、回転検出用光ビーム519Aは、光学部品520の反射表面に向かって戻ってくるように可変偏向ビーム経路523'に沿って進行する可変偏向回転検出用光ビーム519A'として凹状の回転検出デフレクタ516により反射される。光学部品の反射表面は、位置光検出器522の表面上の位置で回転検出スポットを成形するために、光軸方向に対する横方向に沿う可変偏向ビーム経路523'に沿って進む少なくとも可変偏向回転検出用光ビーム519A'の一部を反射する。位置光検出器522は、X軸方向とY軸方向それぞれに沿う回転検出スポット位置に関係する信号を出力する既知のタイプでよい。様々な実施形態では、このような信号は、回転中心回りのスタイラス結合部の回転を示すX及びY位置信号として指定することができる。より具体的には、位置光検出器522は、位置光検出器522の第1軸に沿う回転検出スポットの位置に対応するX位置信号を出力し、そして、位置光検出器522の第2軸に沿う回転検出スポットの位置に対応するY位置信号を出力するように構成されている。様々な実施形態では、回転位置検出構成体513は、名目上、回転中心回りのスタイラス結合部の回転がないときには、X及びY位置信号が軸方向に沿う回転検出デフレクタ516の動きに実質的に応答しないように構成される。
【0041】
光学部品520に関係して、1/4波長板533は、光学部品520と回転検出デフレクタ516との間の回転検出ビーム経路の一部に沿って配置することができる。1/4波長板533は、既知の方法に従って、光学部品520からの直線偏光を円偏光に変化させる。回転検出デフレクタ516から反射される可変偏向回転検出用光ビーム519A'は、1/4波長板533を通過して戻り、光学部品520が位置光検出器522に向かう全て又は大部分の光を反射させることで生じる回転偏光で、再び直線偏光になる。このような偏光を行う構成は、反射光から光源518Aを分離し、偏向を行わない構成に比べ、スタイラス位置検出のための消費電力効率を大幅に改善することができる。
【0042】
軸方向位置検出構成体525は、軸方向検出ビーム経路529と軸方向検出デフレクタ526とを備える。図で示された実施形態では、軸方向検出用光ビーム519Bは、軸方向検出ビーム経路529に沿って進行し、軸方向検出デフレクタ526に向かって進行するように反射要素531(例えば、ミラー)で反射される。軸方向検出デフレクタ526は、軸方向に対する横方向に配向する軸方向検出ビーム経路529の一部に沿って延びるその光軸に配置されている。そして、軸方向検出デフレクタ526は、位置光検出器522の表面平面上の位置で軸方向検出スポットを成形するために、可変偏向ビーム経路529'に沿って伝達した可変偏向軸方向検出用光ビーム519B'を導く。位置光検出器522は、Z検知軸に沿う軸方向検出スポットの位置に関係する信号を出力する既知のタイプのものとすることができる。様々な実施形態では、Z検知軸は、回転位置検出構成体513に関して先に参照された位置光検出器の第1軸又は第2軸のいずれかに対応することができる。先の説明に従えば、位置光検出器522は、軸方向位置検出構成体525からの軸方向検出スポットと回転位置検出構成体513からの回転検出スポットの両方をその表面に受光する。
図2に関して先に述べたように
、多重化信号処理及び制御回路550は、それぞれのX、Y及びZ位置信号を決定するためのスポットから得られる信号を区別するのに利用される。
【0043】
軸方向検出デフレクタ526は、スタイラス懸架部の移動部材(例えば、先に
図4を参照して記載した移動部材412)に結合されている。一実施形態では、軸方向検出デフレクタ526と回転検出デフレクタ516はともに、移動部材412に結合されたブラケット537に取り付けられている。移動部材の軸方向運動は、その光軸に対する横方向である軸方向に沿って、且つ軸方向検出ビーム経路529に対する横方向(例えば、ほぼZ軸方向に沿って)に軸方向検出デフレクタ526を移動させる。この移動により、入力された軸方向検出ビーム経路529に対する軸方向検出デフレクタ526が再配置される。軸方向検出デフレクタ526のレンズ形状は、デフレクタ526の光軸からの距離に応じて、伝達した可変偏向軸方向検出用光ビーム519B'及び対応する可変偏向ビーム経路529'を屈折又は偏光させる伝達光を生じさせる。このように、位置光検出器522上の得られる軸方向検出スポットの位置は、それが取り付けられている軸方向検出デフレクタ526及び移動部材の軸方向運動を示している。
【0044】
図5に示す構成に関して、軸方向検出デフレクタ526へ入力される軸方向検出用光ビーム519Bは、その偏向されていない光軸方向に沿ってコリメートすることができる。位置光検出器522は、軸方向検出デフレクタ526から出力される可変偏向軸方向検出用光ビーム519B'の焦点距離にほぼ等しい光路長で配置することができる。そのような実施形態では、スタイラスの接触部(例えば、
図3に示される接触部448)におけるZ方向の変位ΔZ
STYLUSに対するZ方向のスポットの変位ΔZ
PSD(例えば、位置光検出器522のZ検知軸に沿う軸方向検出スポットの変位に対応している)の比率は、以下のように概算することができる。
【0046】
様々な実施形態で、もし軸方向検出デフレクタ526が軸方向に対する横方向である少なくとも1つの方向に移動するならば、機械的な複雑さは回避される。例えば、
図5に示すように、軸方向検出デフレクタ526と回転検出デフレクタ516の両方が3方向に移動する。しかしながら、本明細書に開示される原理に従えば、軸方向に対する横方向(すなわち、略Y軸方向)となる、光軸方向にほぼ沿う軸方向検出デフレクタ526の動きは、位置光検出器522上の軸方向検出スポット又はラインの有効な位置を実質的に変更することなく、得られる軸方向検出スポット又はライン焦点の程度を変更することができる。このようにして、得られるZ位置信号は、そのようなデフォーカスの動きに対して実質的に応答しない。加えて、スタイラスの小さなθ
Y回転によって生じるX軸方向にほぼ沿う軸方向検出デフレクタ526の期待される動きの範囲は、そのようなX軸への動きに実質的に応答しないZ位置信号を生成し、実質的にZ位置を変更することなく、「検知しない」X軸に沿う位置光検出器522上のZ位置スポット(ラインではない)の有効な位置を変更することができる。しかし、軸方向検出デフレクタ526が比較的単純な円形レンズ(例えば、
図5に示すように)であるとき、スタイラスの大きなθ
Y回転によって生じる軸方向検出デフレクタの円弧状の動きは、スポットの望ましくない、及び/又は、応答しないX軸位置変化成分に加え、小さいZ位置変化成分を含む位置光検出器522のZ位置スポットの円弧運動を生成することができることに注目すべきである。較正又は補償は、信号処理に関係した残留Z誤差の影響を低減する又は排除するために使用することができる。又は、2つの交差したシリンドリカルレンズの少なくとも1つを備える、より複雑な軸方向検出デフレクタは、スポットの望ましくない、及び/又は、応答しないX軸位置変化成分を光学的に低減するのに使用することができ、更には、以下でより詳細に概説されるように、円弧状の動きによる位置光検出器522上のZ位置スポットの任意のマイナーな望ましくないZ軸位置変化成分の修正を低減させ、及び/又は、簡略化させるために使用することができる。
【0047】
上述したように、その光軸に沿う(すなわち、ほぼ軸方向、及び/又は、Z軸方向に沿う)回転検出デフレクタ516の動きで、位置光検出器522上の得られる軸方向検出スポットの焦点の程度を変更することができる。しかし、それは、得られるZ位置信号において比較的重要でないかもしれない。様々な実施形態では、また、軸方向運動とXとY位置信号との間でいくらかの比較的望ましくないクロスカップリングが存在するかもしれない。例えば、式3及び5は、X方向スポットの変位ΔX
PSD(例えば、位置光検出器522のX方向に沿う回転検出スポットの変位に対応)は、回転検出デフレクタ516と位置光検出器522との間の光路長Lに敏感であることを示している。同様の影響がY方向スポットの変位ΔY
PSD(例えば、位置光検出器522のY方向に沿う回転検出スポットの変位に対応)に注目される。
図3に示されるように、光路長Lは軸方向運動に影響される。しかし、先に概説した原理によれば、軸方向又はZ位置信号は、比較的正確であるので、式5でΔX
PSDから生じる信号に基づいたΔX
STYLUSの比較的正確な決定をするように、Lを補正するために使用可能とされている。より具体的には、様々な実施形態では、Z位置信号は、X及びY位置信号から軸方向運動のクロスカップリングの成分を除去するために、走査プローブの既知の三角法と組み合わせて利用することができる。加えて、所望の場合に、既知のタイプのクロスカップリングの誤差を低減するためのキャリブレーション、及び/又は、反復/相互依存の位置座標決定方法は、更に、測定されたX、Y及びZ位置、又は変位値の精度を改善するために使用することができる。
【0048】
図6は、走査プローブの本体ハウジング608に結合される、
図5のスタイラス位置検出部511の様々な部分を示す図である。上記で概説したように、軸方向検出デフレクタ526と回転検出デフレクタ516は両方とも、移動部材412と移動部材412が取り付けられたスタイラス結合部442(図示せず)とに結合されたブラケット537に堅固に取り付けられている。そうでなければ、図に示されている様々な要素は、本体ハウジング608に対して直接的又は間接的に固定(例えば、堅固に取り付け)することができる。様々な実施形態では、位置光検出器522上の回転検出スポットの位置及び軸方向検出スポットの位置により、多重
化信号処理及び制御回路が、対応するX、Y及びZ位置信号を決定可能となる。X、Y及びZ位置信号の決定は、回転検出デフレクタ516と軸方向検出デフレクタ526の位置決定を可能とする。これは、相応に、本体ハウジング608に対する移動部材412(と対応するスタイラス結合部442と取り付けられたスタイラス406と接触部448、図示せず)の絶対的な3次元位置を示している。
【0049】
光源518A及び518Bの位置合わせは、システム全体のパフォーマンスに影響を与えることができる。光源518A、518B及び/又はコリメータレンズ518'、518B'の適切な位置合わせを可能にするために、Z位置管642、XY管643、及びホルダ/バッフル644を備えるアセンブリ641のような位置合わせアセンブリは、いくつかの実施形態に使用することができる。
【0050】
図7は、
図5に関する先の説明と同様に理解されるスタイラス位置検出部711の第2実施形態を示す図である。
図5の実施形態からの大きな差異は、光学部品720(例えば、偏光ビームスプリッタ)と1/4波長板733とを再配置していること、ミラー743と光学部品745(例えば、ビームスプリッタ)を追加していることを含む。このような変化は、
図5の対応する回転検出デフレクタ516及び軸方向検出デフレクタ526よりもそれぞれ長い焦点距離を持つ回転検出デフレクタ716(例えば、凹面ミラー)及び軸方向検出デフレクタ726(例えば、レンズ)を一緒に使用することでなされる。図で示された実施形態では、回転検出デフレクタ716の焦点距離の増加率は、軸方向検出デフレクタ726の焦点距離の増加率よりも大きくされている。このような実施形態は、回転検出デフレクタ716によって提供される回転検出スポットの所望の動きの範囲、及び/又は、焦点感度を達成するために、及び/又は、移動部材412の対応する動きに対する光検出器722上の軸方向検出スポットの動きと比較して回転検出スポットの動きとの関係を調整するためにより多くの自由度を許容することができる。加えて、そのような実施形態は、様々な他の要素がよりコンパクトに配置される、より効率的、又は、より経済的である等にするように変更可能である。
【0051】
図8は、
図5に関する先の説明と同様に理解されるスタイラス位置検出部811の第3実施形態を示す図である。
図5の実施形態からの大きな差異は、位置光検出器822を再配置することと、ミラー839を加えていることを含む。そのような変更は、
図5の対応する回転検出デフレクタ516及び軸方向検出デフレクタ526よりそれぞれ長い焦点距離を持つ回転検出デフレクタ816及び軸方向検出デフレクタ826を一緒に使用することでなされる。
図8に示された実施形態は、このように対応して、回転検出デフレクタ816と軸方向検出デフレクタ826それぞれによって提供される回転検出スポット、及び/又は、軸方向検出スポットの所望の動きの範囲、及び/又は、焦点感度を達成するために、より多くの自由度を許容することができる。このような構成において、当然のことながら、位置光検出器821は、共通の回路基板に取り付けられた、又はそうでなければ多重信号処理及び制御回路の極近傍(例えば、プローブの上部近く)で接続されるように、光源818A及び818Bに接近して配置することができる。加えて、そのような実施形態では、よりコンパクトに配置される、より効率的、又は、より経済的である等にするように、様々な他の要素が変更可能である。
【0052】
図5−8に示す変形例は、当然のことながら、本明細書に開示される原理に関連して概説した利点の多く又は全てを保持しながら、様々な光学素子及び関係する光路のさらなる再配置、及び/又は、調整の可能性を示すものである。例えば、先に示したように、軸方向検出デフレクタは、Z位置光検出器(例えば、位置光検出器522)上に集光される焦点距離を有する2つの交差したシリンドリカルレンズの少なくとも1つを備えることができる。一実施形態では、そのシリンドリカルレンズの1つはスタイラスの撓みに応じて移動するように取り付けられ(例えば、ブラケット537に取り付けられ)、その焦点を合わせる能力がY−Z平面内であるように調整される。他のシリンドリカルレンズは、X−Y平面内のその焦点を合わせる能力で軸方向検出ビーム経路529に(例えば、誘導部535、又はそのマウントに)固定することができる。単純な円形レンズとは対照的に、このような構成のために、スタイラスのθ
Y回転によって生じる軸方向検出デフレクタの円弧状の動きは、理想的には、Z位置光検出器上のスポットの重大な望ましくない、及び/又は、検知しないX軸位置変動成分を生成せず、その円弧状の動きによる位置光検出器522上のスポットの任意のマイナーな望ましくないZ軸位置変動成分の低減、及び/又は、補正の簡略化をすることができる。別の例として、いくつかの実施形態では、回転検出デフレクタ、及び/又は、軸方向検出デフレクタは、より長い又はより短い焦点距離を有していてもよく、及び/又は、位置検出器に対応する光路がより長くてもより短くてもよい。いくつかの実施形態では、軸方向検出デフレクタと回転検出デフレクタとが取り付けられているブラケットの構成が変更されていてもよい。例えば、軸方向検出デフレクタが取り付けられた軸方向のアームの相対的な長さは増加していてもよいし減少していてもよい。そのような変更は、当然のことながら、それに対応して、回転運動に応答し軸方向検出デフレクタの移動量を変化させてもよい。他の実施形態では、光路は、軸方向検出デフレクタが透過型素子(例えば、レンズ)であるよりもむしろ反射型素子(例えば、凹面反射素子)であるように構成されていてもよい。更に、様々な実施形態では、光路に沿って様々な偏光子の界面で光エネルギー、及び/又は、信号強度の浪費を回避するように配向された偏光光源を使用することが望ましい。したがって、本明細書に開示される様々な実施形態は、単なる例示であり、限定するものではないことが理解される。
【0053】
図9は、走査プローブ900のプローブ本体902の本体ハウジング908内に備えられた、
図3に示すスタイラス懸架部407として使用可能なスタイラス懸架部907の第2実施形態の断面を示す部分概略図である。走査プローブ900は、スタイラス懸架部907の第2実施形態がスタイラス懸架部407'の実施形態と異なる以外は、先に
図4を参照して説明した走査プローブ400と同様とすることができる。簡単に言えば、先に
図4を参照して説明したように、スタイラス懸架部407'において、(軸方向への)移動部材412を備える軸方向運動機構410は、回転部材436の内部で入れ子にされ、又は支持されている。これとは対照的に、スタイラス懸架部907の本実施形態では、回転部材436'は、(軸方向への)移動部材412'を備える軸方向運動機構410'の内部で入れ子にされ、又は支持されている。
【0054】
図9に示すように、スタイラス懸架部907は、スタイラス運動機構909と、スタイラス406に結合されたスタイラス結合部442と、を備える。スタイラス運動機構909は、移動部材412'と、円盤状の曲げ要素414'及び415'(すなわち、第1曲げ要素として参照)と、を備える。ここで、曲げ要素414'及び415'は、移動部材412'を支持し、且つ、移動部材412'の軸方向運動を可能にするための本体ハウジング908に結合して、その内部に支持されている。移動部材412'の内側に支持されている要素は、回転部材436'を構成する回転運動機構434'と、回転部材436'の回転運動を可能に支持するための移動部材412'と結合した円盤状の曲げ要素440'(第2曲げ要素として参照)と、を備える。走査プローブ900は、
図5を参照して先に説明した要素及び動作を持つスタイラス位置検出部511を備えており、それがスタイラス運動機構909、及び/又は、スタイラス406の接触部448の位置、及び/又は、動きを決定する。
【0055】
第2曲げ要素440'は、軸方向Oにおける1対の第1曲げ要素414'及び415'のそれぞれの平面の間に配置することができる。回転部材436'は、第2曲げ要素440'に関して対称形状とすることができる。第1曲げ要素414'及び415'は、第2曲げ要素440'に関して対称な距離に配置することができる。しかしながら、このような実施形態は限定的な一例であり、これに限られない。
【0056】
回転部材436'を備える回転運動機構434'は、(軸方向への)移動部材412'の内部に支持されている。そして、移動部材412'と回転運動機構434'はともに、スタイラス運動機構909の一部である運動モジュールを構成している。軸方向運動機構410'は、スタイラス406の接触部448が軸方向Oに動くことを可能にしている。回転部材436'を備える回転運動機構434'は、回転中心RC回りの回転運動によって、接触部448が軸方向Oに対する横方向(例えば、ほぼ垂直方向)に移動することを可能にしている。
【0057】
回転部材436'は、下部と、第2曲げ要素440'に接続された中央ロッド部と、上部と、を一体的に備える。スタイラス結合部442(例えば、フランジ部材)は、回転部材436'の下部に取り付けられている。フランジ部444は、スタイラス406の取り付けのために設けられている。フランジ部444とスタイラス結合部442はともに、脱着可能な結合機構(例えば、既知タイプであるキネマティックジョイント又はキネマティックカップリング)を構成することができる。この結合機構は、(例えば、衝突でスタイラスを脱落させた場合や、意図的にスタイラスを変更した場合において)繰り返し位置決めを伴う種々のスタイラス406とスタイラス結合部442との間の取り付けと取り外しとを可能としている。
【0058】
ブラケット437は、回転部材436'の上部に回転検出デフレクタ416(例えば、曲面ミラー)と軸方向検出デフレクタ426(例えば、レンズ)を堅固に取り付けるために利用されている。
図5に示したスタイラス位置検出部511に関して先に説明したように、回転検出デフレクタ416は回転位置検出構成体の一部として備えられており、軸方向検出デフレクタ426は軸方向位置検出構成体の一部として備えられている。
【0059】
スタイラス位置検出部511、及びここに開示された原理に従う他のスタイラス位置検出部は、本明細書に概説されたスタイラス懸架システムのタイプに併せて使用される場合には、特定の利点を有する。しかしながら、上記に基づいて、本明細書に開示された原理に従うスタイラス位置検出部は、当然に、このような懸架機構での使用に限定されない。より一般的には、位置検出デフレクタ(例えば、回転、及び/又は、軸方向検出デフレクタ)がある作業手法で強固にスタイラスに結合することができることで、所望の場合には、いくつかの完全な回転的又は直線的懸架システムを備えることが可能などんな互換性のあるタイプのスタイラス懸架システムが使用されてもよい。
【0060】
図10A及び10Bは、軸方向運動及び回転運動を可能にするためのスタイラス懸架部に利用することができる、弾性変形可能な円盤状の曲げ要素1014及び1040のいくつかの具体的な実施形態を示す図である。他の実施形態では、当然に、他の材料が利用されてもよいが、曲げ要素の材料の一例としては、リン青銅である。一実施形態では、第1曲げ要素1014は、1対とされた第1曲げ要素と同一(例えば、曲げ要素414及び415と同様)とすることができ、他の実施形態では、1対の第1曲げ要素は互いに異なるようにされていてもよい。
【0061】
第1曲げ要素1014には、周辺部1014A、接合部1014B、及び中央部1014Cを成形するように、周方向に120度だけ互いにオフセットされた3つの切り欠き部1014Dが設けられている。周辺部1014Aは、対応する要素(例えば、回転部材436のリング部)に固定される最外周の部分である。接合部1014Bの反対側の端部はそれぞれ、周辺部1014Aと中央部1014Cに結合されている。中央部1014Cは、対応する要素(例えば、移動部材412)に固定される部分である。軸方向(又はZ方向)の取り付け要素(例えば、移動部材412)の変位により、中央部1014Cは曲げ要素1014の面に垂直(例えば、軸方向)に移動する。他の実施形態では、当然に、他の形状が、曲げ要素のために利用されてもよい。
【0062】
図10Bの実施形態では、第2曲げ要素1040には、周方向に180度だけ互いにオフセットされた2つの円弧状の切欠部1040Eが設けられており、2つのヒンジ部1040Cがその間に成形されている。周方向に180度だけ互いにオフセットされた2つの円弧状の切欠部1040Fは、更に、切欠部1040Eの径方向内側に設けられ、2つのヒンジ部1040Dは、その間に成形されている。これにより、周辺部1040A、接合部1040G、及び中央部1040Bが成形されている。周辺部1040Aは、それぞれの要素(例えば、本体ハウジング408)に固定される部分である。中央部1040Bは、それぞれの要素(例えば、回転部材436の円筒部436Cの中央)に固定される部分である。切欠部1040E及び1040F、それで得られるヒンジは、90度だけ互いにオフセットされている。このように、中央部1040Bは、回転中心RCとして使用される第2曲げ要素1040の中心でこれらのヒンジにより傾動可能(回転可能)とされている。他の実施形態では、当然に、他の形状が曲げ要素の各々のために利用できる。
【0063】
図11は、走査プローブから受信した位置信号に基づいて、スタイラスの接触部の3次元位置を決定するための手順1100の実施形態の一例を示すフロー図である。ブロック1110において、スタイラス結合部によって取り付けられているスタイラスの接触部が測定されているワークの表面に接触するように、走査プローブが配置されることを決定する。ブロック1120において、X及びY位置信号とZ位置信号とは、走査プローブの複数スポット位置検出部上の可変偏向回転検出用光ビーム及び可変偏向軸方向
検出用光ビームを多重化するように構成されている多重化信号処理及び制御回路から受信される。
【0064】
複数スポット位置検出部は、可変偏向回転検出用光ビームを受け、それに応答するように、回転中心回りのスタイラス結合部の回転を示すX及びY位置信号を出力するように構成されている。また、複数スポット位置検出部は、可変偏向軸方向検出用光ビームを受け、それに応答するように、軸方向におけるスタイラス結合部の位置を示すZ位置信号を出力するように構成されている。様々な実施形態では、多重化信号処理及び制御回路は、複数スポット位置検出部からの出力を受信し、Z位置信号からのX及びY位置信号を分離するように構成されたデマルチプレクサを含む。ブロック1130では、X又はY位置信号の少なくとも1つから軸方向運動のクロスカップリングの成分を除去するために、走査プローブの既知の三角法と組み合わせてZ位置信号を利用することを含み、X、Y及びZ位置信号が、スタイラスの接触部の3次元位置を決定するために処理される。
【0065】
本発明の好適な実施形態についての図示及び記載をしたが、機能の配列及び動作の手順の図示及び記載における多くの変更は、本開示に基づいて当業者には明らかであろう。様々な代替形態が、本明細書に開示された原理を実施するために使用されてもよい。加えて、上述の様々な実施形態は、さらなる実施形態を提供するために組み合わされてもよい。本明細書において言及された米国特許及び米国特許出願の全ては、その全体が、参照として本明細書に組み込まれている。更に別の実施形態を提供するために、様々な特許及び出願の概念を使用することが必要な場合には、実施形態の態様を変更することができる。
【0066】
これら及び他の変更は、上記詳細な説明に照らして実施形態となされる。一般的には、以下の特許請求の範囲において、使用される用語は、明細書及び特許請求の範囲に開示された特定の実施形態に特許請求の範囲を限定するように解釈されるべきではなく、このような特許請求の範囲が権利を与えるような均等物の全範囲と共にすべての可能な実施形態を含むように解釈されるべきである。