(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ステムと前記ペデスタルの間の境界面に沿って画定された、かつ前記ステムと前記ペデスタルの間に熱を遮蔽する熱バリアを生成する第2のパージ流路を提供するように構成された、第2のパージチャネルをさらに備える、請求項1に記載の基板支持アセンブリ。
【発明を実施するための形態】
【0013】
添付の図では、類似の構成要素および/または特徴は、同じ数字参照標示を有することがある。さらに、同じ種類の様々な構成要素は、これら類似の構成要素および/または特徴の間で区別する文字が参照標示の後に続くことによって区別されることがある。第1の数字参照標示だけが明細書で使用されている場合には、その説明は、接尾文字にかかわらず、同じ第1の数字参照標示を有する類似の構成要素および/または特徴のいずれか1つに当てはまる。
【0014】
本技術は、半導体処理動作時の加熱分布および冷却分布に対するペデスタル設計の改善を含む。従来のペデスタルでは、動作時の基板の全体的な温度を制御することができるが、本明細書で説明される技術により、ペデスタルおよびステムの表面および外部の全体にわたる温度特性の制御の改善が可能になる。この技術により、多数の個別ゾーン内でペデスタルが制御できるようになる。そうすることで、ペデスタル上にある基板を表面全体にわたってより均一な温度プロファイルに維持することができるので、改善された動作を行うことができる。これらおよびその他の利益について、以下で詳細に説明する。
【0015】
図1は、例示的な半導体製造プロセスにおいて使用され、本技術によるペデスタルを見出すことができる処理ツール100の一実施形態の上面図である。図では、1対のFOUP(前面開口一体化ポッド)102が様々な寸法の基板を供給し、この基板は、ロボットアーム104によって受け取ることができ、またタンデム処理チャンバ109a〜cの基板処理部108a〜fの1つに入れる前に低圧保持領域106に入れることができる。基板を保持領域106から処理チャンバ108a〜fへ輸送し、戻すには、第2のロボットアーム110を使用することができる。
【0016】
タンデム処理チャンバ109a〜cの基板処理部108a〜fは、基板上で膜を堆積、アニーリング、硬化および/またはエッチングするための、1つまたは複数のシステム構成要素を含むことができる。1つの構成では、処理チャンバのタンデム処理部のうちの2対(例えば、108c〜dおよび108e〜f)を、基板上に流動性誘電材料を堆積するために使用することができ、またタンデム処理部の第3の対(例えば、108a〜b)は、堆積誘電体をアニールするために使用することができる。別の構成では、処理チャンバのタンデム処理部のうちの2対(例えば、108c〜dおよび108e〜f)は、基板上で流動性誘電材料を堆積もアニールもするように構成することができ、タンデム処理部の第3の対(例えば、108a〜b)は、堆積膜をUV硬化またはEビーム硬化するのに使用することができる。さらに別の構成では、タンデム処理部の3対すべて(例えば、108e〜f)を、基板上に堆積された誘電体膜をエッチングするように構成することができる。
【0017】
さらに別の構成では、タンデム処理部のうちの2対(例えば、108c〜dおよび108e〜f)を、誘電体を堆積するのにもUV硬化またはEビーム硬化するのにも使用することができ、タンデム処理部の第3の対(例えば、108a〜b)は、誘電体膜をアニーリングするのに使用することができる。流動性誘電体膜用の堆積チャンバ、アニーリングチャンバおよび硬化チャンバからなる追加の構成も、システム100で考えられることを理解されたい。
【0018】
加えて、タンデム処理部108a〜fのうちの1つまたはそれ以上を湿式処理チャンバとして構成することもできる。これらの処理チャンバでは、湿気を含む雰囲気中で誘電体膜を加熱することを含み得る。したがって、システム100の実施形態は、堆積誘電体膜に対し湿式と乾式の両アニーリングを行うために、湿式処理タンデム処理部108a〜bおよびアニールタンデム処理部108c〜dを含み得る。
【0019】
図2は、本技術の実施形態による、仕切られたプラズマ発生領域を処理チャンバ内に含むことができる処理システム200の簡略化断面図を示す。この処理システムは、処理チャンバ205の外側に設置された流体供給システム210などの構成要素を任意選択で含むことができる。処理チャンバ205は、周囲の圧力とは異なる内部圧力を保持することができる。例えば、処理チャンバ内部の圧力は、処理時に約10ミリトールから約20トールとすることができる。
【0020】
動作時、処理ガスを第1のプラズマ領域235の中に、ガス入り口アセンブリ240を通して流し込むことができる。プロセスガスは、第1のプラズマ領域235に入る前に、遠隔プラズマシステム(RPS)215の中で励起することができる。蓋220、シャワーヘッド225、および基板255が上に配置された
ペデスタル245が、開示された実施形態によって示されている。蓋220は、ピラミッド形、円錐形、または他の同様の、狭い上部が広い底部に向かって広がる構造とすることができ、あるいは図示のように比較的平坦にすることができる。蓋220は、印加AC電圧源を含むことができ、シャワーヘッド225は、第1のプラズマ領域235におけるプラズマ発生に適合して、接地することができる。絶縁リング230が蓋220とシャワーヘッド225の間に配置されて、容量性結合プラズマ(CCP)を第1のプラズマ領域235に形成することが可能になり得る。
【0021】
蓋220は、開示された実施形態による処理チャンバと共に使用するための2供給源蓋とすることができる。流体入り口アセンブリ240は、ガスなどの流体を第1のプラズマ領域235に導入することができる。流体入り口アセンブリ240は、アセンブリの中に2つの別個の流体供給チャネルを含むことができる。第1のチャネルは、RPS 215を通過するガスなどの流体を輸送することができ、第2のチャネルは、RPS 215をバイパスするガスなどの流体を輸送することができる。開示された実施形態では、第1のチャネルは処理ガス用に使用することができ、第2のチャネルは処置ガス用に使用することができる。各ガスは、プラズマ領域235に流れ込むことができ、またバッフル(図示せず)によって分散させることができる。蓋220およびシャワーヘッド225は間に、シャワーヘッド225に対してAC電位を蓋220に印加できるようにする絶縁リング230を有して示されている。
【0022】
本明細書に記載のシャワーヘッド225の実施形態によって、前駆体などの流体を第2のプラズマ領域250に流し込むことができる。プラズマ領域235内の処理ガスから導出された励起核種がシャワーヘッド225の開孔を通って移動し、シャワーヘッドから第2のプラズマ領域250に流れ込む前駆体と反応することができる。第2のプラズマ領域250内にはプラズマがほとんど、または全く存在することができない。処理ガスと前駆体の励起誘導体は、基板上方の領域内で結合することができる。
【0023】
第1のプラズマ領域235内で処理ガスを直接励起することで、またはRPS 215内で処理ガスを励起することで、または両方で、いくつかの利益を得ることができる。処理ガスから導出される励起核種の濃度は、第1のプラズマ領域235内のプラズマのゆえに、第2のプラズマ領域250の中で増大させることができる。この増大は、第1のプラズマ領域235内のプラズマの位置の結果として生じ得る。第2のプラズマ領域250は、RPS 215よりも第1のプラズマ領域235に近接して設置することができ、それによって、励起核種が他のガス分子、チャンバの壁、およびシャワーヘッドの表面と衝突することによって励起状態を脱するのに残される時間が少なくなる。
【0024】
処理ガスから導出される励起核種の濃度の均一性もまた、第2のプラズマ領域250の中で向上させることができる。この向上は、第2のプラズマ領域250の形状によりいっそう類似することができる、第1のプラズマ領域235の形状の結果として生じうる。RPS 215内で生成される励起核種は、シャワーヘッド225の端面近くの開孔を通るのに、シャワーヘッド225の中心に近い開孔を通る各種と比べて、より大きい距離を移動する可能性がある。距離がより大きいと、励起核種の励起が低減することになる可能性があり、例えば、基板の端面近くで成長速度が遅くなる可能性がある。第1のプラズマ領域235内で処理ガスを励起すると、この変化の程度を軽減することができる。
【0025】
処理ガスは、RPS 215内で励起することができ、また第2のプラズマ領域250まで励起状態でシャワーヘッド225を通過させることができる。あるいは、電力を第1の処理領域に印加して、プラズマガスを励起するか、またはすでに励起されたRPS 215からの処理ガスを増強することができる。プラズマは、第2のプラズマ領域250で発生させることができるが、別法としてプラズマを第2のプラズマ領域では発生させないこともある。一例では、処理ガスまたは前駆体の唯一の励起は、RPS 215内での処理ガスの励起によるものとして、第2のプラズマ領域250内で前駆体と反応させることができる。
【0026】
プラズマ発生ガスおよび/またはプラズマ励起核種は、プラズマ励起領域235の中により均一に送出するために、蓋220の複数の孔(図示せず)を通過させることができる。例示的な構成には、ガス/核種が蓋220の孔を通過してプラズマ励起領域235に入るように、プラズマ領域235から蓋220によって仕切られたガス供給領域260の中に開く入り口240を有することが含まれる。構造的および動作的な特徴は、プラズマ励起領域235から供給領域260、入口240、および流体供給システム210の中へ戻る大幅なプラズマの逆流を防止するように選択することができる。構造的な特徴として、逆流プラズマを不活性化する蓋220の孔の寸法および断面形状寸法を選択することが含まれ得る。動作的な特徴としては、シャワーヘッド225を通るプラズマの単方向の流れを維持する、ガス供給領域260とプラズマ励起領域235の間の圧力差を維持することが含まれ得る。
【0027】
シャワーヘッド225は、帯電していない中性核種またはラジカル核種がシャワーヘッド225を通過できるようにしながらもイオン的に帯電した核種がプラズマ励起領域235の外へ移動することを抑制する、複数の孔を含むことができる。これらの帯電していない核種は、低反応性キャリアガスと共に孔を通して輸送される高反応性核種を含み得る。上記のように、孔を通るイオン核種の移動は低減させることができ、場合によっては完全に抑制することができる。シャワーヘッド225を通過するイオン核種の量を制御することにより、下にあるウエハ基板と接触させる混合ガスに対する制御を向上させることができるので、混合ガスの堆積特性および/またはエッチング特性の制御が向上する。
【0028】
シャワーヘッド225の複数の孔は、シャワーヘッド225を通る活性化ガス(すなわち、イオン核種、ラジカル核種、および/または中性核種)の通過を制御するように構成することができる。例えば、孔のアスペクト比(すなわち、孔直径対長さ)および/または孔の形状寸法は、シャワーヘッド225を通過する活性化ガス中のイオン的に帯電した核種の流れが低減されるように調節することができる。シャワーヘッド225が、シャワーヘッドと電気的に結合したイオン抑制器を含む実施形態では、シャワーヘッドの上方に配置できるイオン遮断物の孔は、プラズマ励起領域235に面するテーパ部分と、シャワーヘッドに面する円筒形部分とを含むことができる。円筒形部分は、シャワーヘッドに向かって通過するイオン核種の流れを制御するように形成し寸法設定することができる。調整可能な電気的バイアスもまた、イオン核種の流れを制御する追加の手段としてシャワーヘッド225に加えることができる。
【0029】
堆積またはエッチング処理が行われるかどうかに応じて、ガスおよびプラズマ励起核種をシャワーヘッド225に通し、基板まで誘導することができる。シャワーヘッドはまた、ガスまたはプラズマ核種の流れを誘導することもできる。シャワーヘッドは、1つまたは複数のガスの流れを誘導するための複数の流体チャネルを含むことができる2ゾーンシャワーヘッドとすることができる。2ゾーンシャワーヘッドは、プラズマ励起核種が反応領域250の中に向かって通過できるようにするチャネルの第1の組と、第2のガス/前駆体混合物を反応領域250の中へ送出するチャネルの第2の組とを有することができる。
【0030】
流体送出源をシャワーヘッドと結合して前駆体を送出することができ、この前駆体は、プラズマ励起領域235をバイパスして、シャワーヘッドの中からチャネルの第2の組を通って反応領域260に入る。シャワーヘッド内のチャネルの第2の組は、行われるべき処理に対して選択されるソースガス/前駆体混合物(図示せず)と流体結合することができる。例えば、処理システムが基板表面のエッチングを行うように構成される場合、ソースガス/前駆体混合物は、オキシダント、ハロゲン、水蒸気および/またはキャリアガスなどのエッチャントを含むことができ、これらのエッチャントは、シャワーヘッド内のチャネルの第1の組から分散されたプラズマ励起核種と反応領域250の中で混合する。プラズマ励起核種中の過剰なイオンは、核種がシャワーヘッド225の孔を通って移動するときに低減させることができ、また核種がシャワーヘッド内のチャネルを通って移動するときにさらに低減させることができる。
【0031】
ペデスタル245は、基板またはウエハ255を支持および移動するように動作可能とすることができる。ペデスタル245とシャワーヘッド225の底部との間の間隔は、反応領域250を画定する助けになる。ペデスタル245は、シャワーヘッド225を通過したガスに対してウエハ基板を再配置することによって、反応領域250を増大または減少させ、かつウエハ基板の堆積またはエッチングに影響を及ぼすように、処理チャンバ205の中で垂直または軸方向に調整可能とすることができる。
【0032】
ペデスタル245はまた、抵抗加熱要素などの加熱要素を用いて、基板を加熱温度(例えば、約90℃から約1100℃まで)に維持するように構成することもできる。例示的な加熱要素は、基板支持プラッタに埋め込まれる単一ループヒータ要素を含むことができ、このヒータ要素は、平行同心円の形で2つ以上の完全ターンを作る。ヒータ要素の外側部分を支持プラッタの外周に隣接して通すことができ、内側部分は、より小さい半径を有する同心円の軌道上に通すことができる。ヒータ要素への配線は、ペデスタルのステム中に通すことができる。
【0033】
2ゾーンシャワーヘッド、ならびに処理システムおよびチャンバが、2011年10月3日出願の特許出願第13/251,714号にもっと完全に記載されており、同出願は、本明細書の特許請求される特徴および説明と一致しないことはない範囲で、あらゆる目的のための参照により本明細書に組み込まれる。
【0034】
次に
図3を参照すると、本技術の実施形態による基板支持アセンブリ300の断面図が示されている。
基板支持アセンブリ300は、ペデスタル305およびステム310を含む。ステム310はまた、ペデスタル305が上に設置されているベース312を含むこともできる。ペデスタル305は、半導体処理動作時に基板を支持するように構成されている基板支持面315を含むことができる。基板支持面315は、アルミニウムなどの金属、またはセラミックもしくは他の材料から作ることができ、また耐腐食性の改善、基板との接触の改善などを実現する他の材料で処理またはコーティングすることができる。
【0035】
ステム310は、基板支持面315の反対側でペデスタル305に取り付けることができる。ステム310は、温度制御された流体、加圧流体、またはガスをペデスタル305へ送出しペデスタル305から受け入れるように構成された1つまたは複数の内部チャネル320を含むことができる。例示的なステム310は、対に分割することができる4つの内部チャネル320を含むことができる。代替配列では、より多くの、またはより少ないチャネルを含むことができ、流体送出のための1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、10個、12個など、またはそれより多いチャネルを含むことができる。内部チャネル320の第1の対は、そのチャネルをそれぞれ通して、第1の温度制御された流体のペデスタル305に対する送出および受入れをするように構成することができる。内部チャネル320の第2の対は、そのチャネルをそれぞれ通して、第2の温度制御された流体のペデスタル305に対する送出および受入れをするように構成することができる。ステムはまた、ペデスタル内で維持されている温度と異なるステムの温度を維持するように動作可能な1つまたは複数の加熱手段を含むこともできる。例えば、ステムは、ステムの周りに被せられた、またはその中に組み込まれた流体循環システムを含むことができる。あるいは、ステム310はまた、ある特定の温度(例えば、約90℃から約1100℃まで)にステムを維持するように、抵抗加熱要素などの加熱要素を用いて構成することもできる。ヒータ要素への配線は、ペデスタルのステムに通すことができ、または別の方法でチャンバに通して導くことができる。ステムを適切な温度に維持することにより、
基板支持アセンブリ300のステム部分上の堆積を制限または防止することが可能になり得る。
【0036】
第1および第2の温度制御された流体は、ペデスタル305内に設置された流体チャネルを通してペデスタルの同じ領域または異なる領域まで送出することができる。例えば、第1の温度制御された流体は、ペデスタル305の第1の領域330内の第1の流体チャネル325まで送出することができる。第2の温度制御された流体は、ペデスタル305の第2の領域340内の第2の流体チャネル335まで送出することができる。これら2つの流体は、同じ流体または異なる流体とすることができ、2つの領域330、340を同様の温度または異なる温度に維持するために、同じ温度または異なる温度で供給することができる。例えば、第2の温度制御された流体は、第1の温度制御された流体よりも高い温度または低い温度で送出することができ、これにより、第2の領域340を第1の領域330よりもそれぞれ高い温度、または低い温度にすることができる。これを用いて、ウエハ全体にわたってエッチングプロファイルおよび堆積プロファイルに影響を及ぼすことができ、またこれを用いて、異なる場所でどれだけ堆積またはエッチングが行われるかに影響を及ぼすこともできる。温度制御された流体の循環により、基板温度を比較的低い温度に、例えば約−20℃から約150℃に維持すること、ならびにずっと高い温度に、例えば約90℃から約1100℃に維持することが可能になる。温度は、約0℃と100℃、100℃未満または100℃超などの間で二者択一的に維持することができる。例示的な熱交換流体には、エチレングリコールおよび水が含まれるが、他の流体を利用することもできる。代替
の基板支持アセンブリ300では、基板を加熱する加熱エネルギーを供給するために、抵抗加熱要素がチャネル内に配置される。さらに別の代替形態では、流体チャネルは、抵抗加熱要素だけでなく、温度制御された流体の循環のためのスペースも含むように構成され、その結果、温度制御の複数の選択肢が得られるようになる。
【0037】
第1および第2の流体チャネルのそれぞれは、温度制御された流体を受け入れ送出するための入り口と出口の両方で、ステム内部チャネル320と結合することができる。温度制御された流体は次に、ペデスタル領域内で実質的に均一な温度制御を行うために、流体チャネルを通して循環させることができる。いくつかの実施形態では、第1と第2の流体チャネルは、互いに流体分離される。流体チャネルは、温度制御された流体をペデスタル領域に通して循環させる、螺旋、コイルまたは他の、幾何学的なパターンを含む様々なパターンで配列することができる。
【0038】
流体チャネル循環は、第1と第2の領域で同様とすることができ、本明細書では第1の領域330に関して説明する。第1の流体チャネル325は、第1の温度制御された流体を受け入れるように、第1の入り口327でステム内部チャネル320の第1の対の一方と結合することができる。第1の流体チャネル325は、第1の温度制御された流体をペデスタル305の第1の領域330を通して循環させた後に送出するように、第1の出口329でステム内部チャネル320の第1の対のもう一方と結合することができる。第1の流体チャネル325は、
第1の入り口327と
第1の出口329の間に、第1の部分331および第2の部分333を含むことができる。第2の部分333は、第1の部分331から垂直に配置することができ、代替実施形態では、第1の部分331の上方または下方に設置することができる。代替配列では、第2の部分333は第1の部分331から水平に配置することができる。第1と第2の部分はまた、互いに正確に垂直の配列で配置することもでき、例えば、第1の部分331が第2の部分333の真上に配置される。あるいは、第2の部分333は、どちらかの側と全く垂直の関係から変位させることもできる。
【0039】
第1の流体チャネルの第1と第2の部分の配列は、第1の温度制御された流体の様々な流量パターンのうちの1つを作り出すようなものとすることができる。一実施形態では、第1と第2の部分は、第1の温度制御された流体の平行逆向き流量パターンを生成するように配列される。具体的には、温度制御された流体は、第1の入り口327で受け入れられた後、第1の流体チャネルの第1の部分を通って、ステム内部チャネルに近い位置から外向きに、第1の領域330の遠位部分へと流れることができる。次に、温度制御された流体は、第1の流体チャネルの第1と第2の部分の間で移送することができ、第1の領域330の遠位部分から内向きに、ステム内部チャネルに近い位置へと流れることができる。温度制御された流体は次に、第1の出口329でステム内部チャネル320へ送出することができる。
【0040】
2つのチャネルが近接している平行逆向き流れ配列にすると、より均一な温度プロファイルを基板支持面の全体にわたり生成することによって、温度制御の改善を行うことができる。例えば、図示のようにチャネルが全く垂直に位置合わせされている場合、流体の流れの全体領域が平均して均一な温度になり得る。流体がチャネルを通して流されると、熱が流体の温度に応じて消散または吸収され得る。流体の温度が変化すると、ペデスタルの温度は、すべての場所で均一のままではなくなる可能性がある。しかし、垂直に位置合わせされたチャネルの平行逆向き流れ配列にすると、流体温度平均化が起きる。例えば、流体が冷却に使用される場合、入口点は最低流体温度を有する可能性があり、出口点は最高流体温度を有する可能性がある。したがって、チャネルのこれらの部分が近接することができるので、流体は、その領域内である特定の温度になり得る。その領域の遠位部分では、流体は、入り口の流体温度と出口の流体温度の間の温度になることができ、流体が遠位領域で流れが逆になるので、その領域内の特定の温度は、ステム近くの平均温度と同様になり得る。したがって、流体流速およびチャネル配向に基づいて、従来の設計では得ることができない、ペデスタル全体にわたってより均一な温度プロファイルを得ることができる。
【0041】
第2の流体チャネル335の構成要素のいくつかは、入り口および出口を含め、図を簡単にするために
図3には示されていないが、第2の流体チャネル335は、第2の領域340の中に同様に配列することができる。例えば、第2の流体チャネル335は、ペデスタル305の第2の領域340内で実質的に均一な温度制御を行うように構成することができる。第2の流体チャネル335は、ステム内部チャネル320の第2の対の一方から第2の温度制御された流体を受け入れるための第2の入り口と結合することができ、またステム内部チャネル320の第2の対のもう一方へ第2の温度制御された流体を送出するための第2の出口と結合することができる。第2の流体チャネルは、第3の部分337および第4の部分339を含むことができ、この第3の部分337は、第4の部分339から垂直に配置され、また第4の部分339との平行逆向きパターンとして配列される。このようにして、第2の入り口で受け入れられる流体は、第4の部分339を通って流れる前に第3の部分337に通し、その後に第2の出口に通して循環させることができる。この流体の循環、およびチャネルの配列は、第1の流体チャネルの配列と同様にすることができ、あるいは上記で論じた代替構成のうちの1つとすることができる。第1の流体チャネルと同様に、第2の流体チャネルの第3および第4の部分は、互いに垂直に配置すること、または1つの代替構成として配置することができる。第3と第4の部分はまた、互いに正確に垂直の配列で配置することもでき、例えば、第3の部分337が第4の部分339の真上に配置される。あるいは、第4の部分339は、どちらかの側と全く垂直の関係から変位させることもできる。さらに別の代替形態では、第4の部分339は、第2の流体チャネル335の第3の部分337の上方に配置することができ、あるいは流れの方向を逆にすることもできる。
図3は、第2の流体チャネルでは単一のループを示しているが、チャネル配向および寸法、ならびにペデスタル寸法に基づいて任意の数のループを設けることができる。第1の流体チャネルと同様に第2の流体チャネルは、その領域の周りに任意の数の接続リングまたは螺旋リングを含むことができ、異なる実施形態では、1つまたは複数のリング、ならびに3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個以上など、またはそれより多いチャネルのループを含むことができる。
【0042】
基板支持面315は、円形、楕円形、または他の幾何学的形状を含む、様々な形状とすることができる。1つの例示的な技術のペデスタルは、実質的に円形であり、第1の領域330がペデスタル上の中心に設置され、また第2の領域340が環形状であり、第1の領域を取り囲んでいる。それぞれの領域はまた、他のものと類似または異なる外形とすることができる。追加の領域を同様に、別個の流体チャネルを有する領域の部分として、または互いに半径方向外向きに配置された追加の環状部として創り出すことができる。
【0043】
ペデスタル305とステム310は
基板支持アセンブリ300では互いに分離することができる。例えば、接触点345および350に、ペデスタル305とステム310を互いに電気的および/または熱的に分離できるようにする追加の材料を配置することができる。第1の接触位置345で、Oリング、セラミックリング、または他の絶縁性材料をペデスタル305とステム310の間に、
基板支持アセンブリ300のこれら2つの部分が直接に物理的に接触しないように、または限定的に物理的に接触するように置くことができる。同様に、接触位置350で、Oリング、セラミックリング、または他の絶縁性材料をペデスタル305とステム310の間に置くことができる。この配列の1つの利益は、基板は堆積動作時に比較的低い温度に保つことができるように、しかしステムは
基板支持アセンブリ300の表面への堆積を制限する高い温度に保つことができるように、ステムを例えばペデスタルよりもかなり高い温度に維持できることである。これらの部分の間の熱分離をすることによって、ステムの温度は、どの場所でも基板の温度に影響を及ぼさなくなるか、または及ぼす影響が最小限になり得る。加えて、接触位置350で利用される材料は、ペデスタル305の端面をステム310と同様に加熱できるがステムからは電気的に分離されるように、電気的に絶縁性であるが伝導性熱伝達が得られる材料とすることができる。
【0044】
基板支持面315は、接合、溶接、融合、または別の方法で互いに結合された複数のプレートを含み得る基板支持アセンブリ
300の1つの構成要素プレートとすることができる。例示的な実施形態では、基板支持アセンブリ
300は5つのプレートを含み、代替実施形態では、基板支持アセンブリ
300は5つ未満のプレート、5つ以上のプレート、少なくとも3つのプレートなどを含む。基板支持面315は、
基板支持アセンブリ
300の第1のプレートとすることができる。
基板支持アセンブリ300は、流体チャネルを少なくとも部分的に画定する第2のプレートを含み得る。プレート配列および構成については、以下でさらに説明する。
【0045】
図4は、本技術の実施形態による基板支持アセンブリ400の部分断面図を示す。
基板支持アセンブリ400は、
図3に関して上述したものと類似の構成要素を含むことができる。図示のように、
基板支持アセンブリ400はペデスタル405およびステム410を含む。ペデスタルは、前に論じたように基板支持面415を含むことができる。ペデスタル405は、例えば第1の領域430および第2の領域440を含み得る複数の領域を含むことができる。各領域は、ペデスタル405を既定の温度まで加熱または冷却するように構成された、温度制御された流体を循環させる流体チャネルを含むことができる。このチャネルは、別法として、または加えて、ペデスタル405のさらなる温度調整のためにチャネルを通した抵抗加熱を行えるようにできる加熱要素を含むことができる。第1の領域430は第1の
流体チャネル425を含むことができ、第2の領域440は第2の
流体チャネル435を含むことができる。前に論じたように、第1と第2のチャネルは、別の温度制御された流体を第1および第2の領域のそれぞれに通して循環できるように、流体分離することができる。一例では、第2の領域は約100℃に維持することができ、第1の領域は約50℃に維持することができ、またはその逆にすることができる。前述した範囲内の任意の特定の温度を、第1または第2の領域のどちらかで別個に維持することができる。このようにして、複数の温度配列を利用することができ、それぞれの領域が他の領域と同じ温度、または異なる温度に維持される。
【0046】
ペデスタル405はまた、ペデスタルの中で画定された、かつパージ流路が得られるように構成された1つまたは複数のパージチャネルを含むこともできる。例えば、第1のパージ
チャネル450は、ペデスタル405の一部分によって画定することができる。例示的なペデスタル405は、第1のパージ
チャネル450を画定するプレートを含み得る複数の接合プレートを含むことができる。第1のパージ
チャネル450は、ペデスタル405内に画定された複数のパージ出口455を通して排気されるペデスタル全体にわたって、パージ流体を循環させることができる。
図4は1つのパージ出口455を示すが、任意の数のパージ出口が別々の構成で含まれてよく、また出口の1つまたは複数のリングとしてペデスタルの中に含まれてもよい。この特徴については、以下で
図5を参照してより詳細に論じる。
【0047】
第1のパージ
チャネル450は、任意の数のパターンとしてペデスタル405の中に構成することができる。例えば、第1のパージ
チャネル405は、基板支持面415と、上述のように加熱することができるステム410との間の熱分離をするために、ペデスタル405全体にわたってコイルパターンとして構成することができる。あるいは、パージ流体を真っ直ぐパージ出口455まで導く複数の直線チャネルをペデスタル内に形成することもできる。多くの異なる変形形態が、第1のパージチャネル450を備えることができ、またペデスタル全体にわたって均一なパージ流量を与えるように配列され得る。パージ流体は、ステム410内の内部チャネル420から第1のパージチャネル450に通し、パージ出口455に通して外へ送出することができる。パージ流体は、不活性ガスを含むガスとすることができ、このガスは、基板支持面405の孔またはチャネルの中に処理副生成物が形成されることを制限または防止するために利用される。堆積処理および/またはエッチング処理が行われるとき、処理の副生成物は、基板支持アセンブリの上を含めて、基板処理チャンバ内の領域に常に凝縮する。これらの副生成物が基板支持面415の上または中に蓄積した場合、その面に置かれた後続の基板が傾斜することがあり、そのため不均一な堆積またはエッチングが結果として生じる可能性がある。ペデスタルを通して送出されるパージガスには、基板支持面から反応物質を取り除き排除する能力があり得る。
【0048】
第1のパージチャネル450は、第1のパージチャネル450の遠位部分に垂直分離空洞460を付加的に含むことができる。垂直分離空洞は、第1の領域430の周辺に設置することができ、また第1のパージチャネル450を通してパージガス流の一部分を受け入れるように構成することができ、パージガスの一部分が、第1の領域430と第2の領域440の間の熱分離をするために
垂直分離空洞460内に維持される。いくつかの配列では、
垂直分離空洞460およびパージ出口455まで別々にガスを送出するために、複数のパージチャネルが含まれる。
垂直分離空洞460と結合されたチャネルは、チャネルを流体によって加圧できるように外側で閉じることができる。加圧ガスまたは加圧流体は、
垂直分離空洞まで送出して、または空洞の中で加圧して、
垂直分離空洞の場所にバリアまたは温度カーテンを設けることができる。
垂直分離空洞460は、ペデスタル全体の周囲で第1と第2の領域430、440を分離することができるチャネルとして配列することができる。バージガスまたはパージ流体は、ペデスタル領域中で循環させる温度制御された流体の温度制御に影響を及ぼさないように、加熱または冷却して
垂直分離空洞460まで送出することができる。あるいは、パージガスは、ペデスタル全体にわたって温度プロファイルを調整するように選択された温度で送出することもできる。例示的なペデスタルでは、
垂直分離空洞460は、ペデスタルの複数のプレートにわたって分散させることができる。例えば、基板支持面は、ペデスタルの第1のプレートとすることができ、第1および第2の流体チャネル425、435は、ペデスタルの第2のプレート内で少なくとも部分的に画定することができる。第2のプレートはまた、
垂直分離空洞460の第1の部分を少なくとも部分的に画定することもできる。第3のプレートは、第1のパージチャネル450ならびに、第2のプレートによって画定された
垂直分離空洞の第1の部分と流体連通している、
垂直分離空洞460の第2の部分を少なくとも部分的に画定することができる。このようにして、
垂直分離空洞460は、第1と第2の流体チャネル425、435の間、およびペデスタル405の第1の領域430と第2の領域440の間に熱バリア作り出すことができる空洞まで、パージガスの一部分を送出することによって利用することができる。
【0049】
ペデスタル405はまた、ステム410とペデスタル405の間の境界面に沿って画定することができる第2のパージチャネル465を含むこともできる。第2のパージチャネル465は、ステム410とペデスタル405の間に追加の熱バリアを生成することができるパージガスの第2のパージ流路を提供するように構成することができる。したがって、一例では、処理副生成物の堆積量を制限するためにステム410に加えられる熱が、ペデスタル405によって適用される温度制御方式に影響を及ぼす可能性がない。第2のパージチャネル465は、
パージ出口付きの第2の
垂直分離空
洞470を付加的に含むことができる。第2の
垂直分離空
洞470は、第2のパージチャネル465を通して送出されるパージガスの一部分を受け入れるように構成することができ、またペデスタルの端面475とペデスタル405の第2の領域440との間の付加的な熱分離をすることができる。したがって、ペデスタルの端面475は、第2の領域440の基板支持面415で均一な温度プロファイルがより容易に得られるようにペデスタル405にバリアを提供しながら、機器上の副生成物堆積の量を低減するために、ステム410と同様のやり方で加熱することができる。
【0050】
第2の
垂直分離空洞470は、第1の
垂直分離空洞460と同様に機能し、また配列することができる。パージガスまたはパージ流体は、ステム410の内部チャネル420から送出することができ、また、パージガスを第1のパージチャネル450へ送出するものと同じ、または異なる内部チャネル420とすることができる。第1および第2のパージチャネル450、465へ送出されるパージガスは、代替実施形態では同じであることも異なることもある。パージガスは、
第2の垂直分離空洞470の上部のパージ出口を通して放出される前に、第2のパージチャネル465を通して第2の
垂直分離空洞470の中へ送出することができる。
第2の垂直分離空洞470の上部のパージ出口は、第1のパージガスが通されて放出される出口455と同様とすることができる。あるいは、パージガスが流れるように、第2の
垂直分離空洞470の上部全体の周りに空間を作り出すこともできる。あるいは、第2の
垂直分離空洞470は、流体増強または加圧を第2の
垂直分離空洞内で実施して、ペデスタルの外側端面で熱バリアの強化を実現できるように、外側で閉じることもできる。
【0051】
図5は、本技術の実施形態によるペデスタルの構成要素プレート500の上面図を示す。プレート500は、ペデスタルを形成するいくつかの構成要素プレートのうちの1つとすることができる。プレート500は、第1の領域530内に配置された第1の流体チャネル525、ならびに第2の領域540内に配置された第2の流体チャネル535を含む。第1の流体チャネルは、コイルパターンとして配列されているが、別法として、螺旋または他の、温度制御された流体の循環のための幾何学的パターンとして配列することもできる。
図5は、チャネルの第1の部分、すなわち上部分を示しているが、プレートは、チャネルの第2の部分を追加して下に画定することができる。これら上部分および底部分は、互いの鏡像とすること、すなわち反転パターンとすることができる。1つの例示的なプレート500では、温度制御された流体がプレートの中心を通って第1の流体チャネル525まで送出され、また第1の流体チャネル525の遠位位置の方へ外向きに送出される。次に、温度制御された流体は、流体チャネルの底部分(図示せず)まで移送され、ここで、
第1の流体チャネル525の上部分と比較して平行逆向きパターンで、元のプレートの中心の方へ循環される。温度制御された流体の、第1の流体チャネルとの受入れおよび送出は、
基板支持アセンブリのステムの内部チャネルとの接続部を通して行われ得る。
【0052】
プレート500はまた、第1の流体チャネル525を通して送出される温度制御された流体と同じであることも異なることもある温度制御された流体の循環のための、プレート500の第2の領域540の周りにコイルとして配列された第2の流体チャネル535を含む。単一の通路配列として示されているが、プレート500のサイズに応じて複数の通路またはコイル構成を利用することができる。第2の流体チャネル535はまた、第2の温度制御された流体の平行逆向き循環配列にするために、プレートの下側に第2の部分(図示せず)を含むこともできる。
【0053】
プレート500はまた、プレート500の第1の領域530と第2の領域540の間に熱バリアを生成するために利用できる、
垂直分離空洞560を含むこともできる。この
垂直分離空洞は、
垂直分離空洞560を充填できるパージ流体を受け入れるように構成することができる。キャビティ560は、単一のチャネルとして配列することも、
図5に示されるように複数のチャネルとして配列することもできる。複数の領域を含むアセンブリが利用される場合、流体チャネルのパターンが、複数の領域を含むことができることに影響を及ぼす可能性がある。例えば、第1の流体チャネル525として
図5に示されるようなコイルパターンを設けることによって、ある領域がコイル間に設けられて、第2の流体チャネルx535へのアクセスを得ることが可能になる。例えば、第1の流体チャネル525に螺旋チャネルを利用することもできるが、このような構成は第2の流体チャネルへのアクセスを妨げる可能性があり、この場合、そうでなければ2つのチャネルが交差する可能性がある。同一の流体が供給される場合、この交差点をチャネル機構に設けることができるが、異なる流体、または異なる温度の流体が利用される場合には、このような交差配列は実用的であり得ない。
【0054】
プレート500はさらに、処理副生成物がペデスタル基板支持面に堆積されることを解消、制限または防止するために利用できるパージ出口555を含むことができる。パージ出口555は、1つまたは複数のリングとして構成することができ、または別法として、プレート500全体にわたって様々な位置に配置することもできる。一例として
図5に示されるように、出口は2つのリングに置かれるが、0個、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個など、またはそれより多いリングを含めて、任意の数のリングを使用することができる。
図5に示された実施形態に表されているように、内側リングがパージ出口555aを含み、外側リングがパージ出口555bを含む。任意の数の出口をプレート500上に配列することができる。図示のように、内側リングは約12個以下のパージ出口555aを含むことができる。あるいは、内側リングは、約10個、8個、6個、4個、または2個未満の出口555aを含むことができ、いくつかの実施形態では、パージ出口555aの内側リングを含まないことが可能である。加えて、外側リングは、約48より多い、またはこれより少ないパージ出口555bを含むことができる。あるいは、外側リングは、約40個、32個、24個、20個、16個、12個、8個、4個、または2個の、またはこれらより少ないパージ出口555bを含むことができる。再び、いくつかのプレート構成では、パージ出口555bの外側リングを含まないことが可能である。説明した内側または外側リングとして同じ数または異なる数のパージ出口555を含む、追加のリングもまた利用することができる。
【0055】
図6は、本技術の実施形態によるペデスタルの構成要素プレートの分解組立斜視図を示す。図に示されているように、5つの構成要素プレートが使用されているが、もっと多くの、または少ないプレートを本技術の様々な実施形態に利用することができる。第1のプレート610は、処理のために上に基板を置くことができる基板支持面を備えることができる。プレートは、パージガス出口618の少なくとも一部分を含むことができる。第1のプレート610の下は、第2のプレート620とすることができる。第2のプレート620は、第1の流体チャネル622の第1および第2の部分の少なくとも一部と、第2の流体チャネル624の第3および第4の部分の少なくとも一部と、第1のパージチャネル626の少なくとも第1の部分とを画定する領域を含むことができる。第2のプレート620は、プレート全体にわたって分散されたパージ出口628の一部分を追加して含むことができる。
【0056】
第2のプレート620の下は第3のプレート630とすることができる。第3のプレート630は、第1のパージチャネル636の少なくとも第2の部分を画定する領域を含むことができる。第1のパージチャネル636の部分は、第2のプレート620によって画定される第1のパージチャネル626の第1の部分と流体連通するように構成することができる。第3のプレートはまた、プレート全体にわたって分散されたパージ出口638の一部分を含むこともできる。第3のプレート630の下は第4のプレート640とすることができる。第4のプレートは、基板支持面とステムの間の付加的な絶縁をすることができ、加えて、第3のプレート630の裏側に少なくとも部分的に配置できる第1のパージチャネルを少なくとも部分的に画定することができる。最後に、第5のプレート650は、第4のプレートの下に設置することができる。第5のプレートは、基板支持面とステムの間のさらなる付加的な熱分離をすることができ、いくつかの実施形態では、第5のプレートは、第2の流体チャネル655の第3および第4の部分の少なくとも一部を画定する領域を含むことができる。第2の温度制御された流体は、前述したようにステム内部チャネルから送出することができ、またペデスタルの第2の領域を通る循環のために、温度制御された流体を第2のプレート620まで送出する接続部(図示せず)に向けて第5のプレート全体にわたって循環させることができる。プレート620、630、640、および650のそれぞれは追加の接続部を含むことができ、この接続部を通して、第1の温度制御された流体を第2のプレート620の第1の流体チャネル622まで送出することができる。
【0057】
図7は、本技術の実施形態によるペデスタル700の構成要素プレートの上面斜視図を示す。図示のように、ペデスタル700はさらに、前述の第2のパージチャネルを少なくとも部分的に画定するパージ分配プレート710を含むことができる。分配プレート710は、セラミックまたは他の、低い熱伝導率を有し得る材料で作ることができる。第2のパージチャネルは、ペデスタルとステムの間の熱分離をして、基板全体にわたる温度プロファイルの均一性を改善することができる。
図6の一例に示されたように、ペデスタル構成要素プレートの下に含まれた場合に、第2のパージチャネルを完全に画定することができる。第2のパージチャネル内にパージガスの流路をさらに画定するために、複数のオリフィスを利用することができる。
【0058】
例えば、パージガスはステム中を上へ、内部チャネル705を通して送出することができる。次にパージガスは、
図6の例示的な設計の第5のプレート、すなわち底部プレートの下で、パージ分配プレート710の最初のオリフィス712まで進むことができる。パージガスは、オリフィス712を通ってパージ分配プレート710の下を、ステムベース708によって少なくとも部分的に画定することができる領域まで流れ得る。パージガスは、オリフィス714を通って上へ、オリフィス716を通って下へ、オリフィス718を通って上へ、オリフィス720を通って下へと還流することができ、次いでパージガスは、第2の
垂直分離空洞725へ送出することができる。パージ分配プレートは、用途に応じてもっと多数または少数のオリフィス通路を含むことができる。パージ分配プレートは、金属、セラミック、プラスチックまたは他の、パージガスを流れやすくし、かつ/またはステムとペデスタルの間の熱伝達を最小限にすることができる材料で作ることができる。
【0059】
以上の記述では、説明を目的として、本技術の様々な実施形態についての理解が得られるように多数の細部が示されてきた。しかし、当業者には、いくつかの実施形態はこれらの細部のいくつかを用いなくても実践できること、または追加の細部を用いて実践できることが明らかであろう。
【0060】
いくつかの実施形態を開示したが、当業者には、開示された諸実施形態の趣旨から逸脱することなく様々な修正、代替構造物、および等価物を使用できることが認識されよう。加えて、いくつかのよく知られた処理および要素は、本技術を不必要に不明瞭にしないようにするために、説明されていない。それゆえに、上記の説明は、本技術の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
【0061】
ある範囲の値が与えられている場合、その範囲の上限と下限の間の、特に明確に指示されていない限り下限の最小の断片の単位までの各介在値もまた、明確に開示されていることを理解されたい。提示された範囲内の任意の提示値または介在値と、その提示された範囲内の別の任意の提示値または介在値との間のそれぞれのより小さい範囲が包容されている。これらのより小さな範囲の上限および下限は、別個にその範囲内に含まれることも除外されることもあり、そのより小さな範囲内に上下限のどちらかまたは両方が含まれ、あるいはどちらも含まれないそれぞれの範囲もまた、提示された範囲内で明確に除外されたどの限度も条件として、本発明の中に包容される。提示された範囲がこれら限度の一方または両方を含む場合、これらの含まれた限度のどちらかまたは両方を除外する範囲もまた含まれる。
【0062】
本明細書および添付の特許請求の範囲では、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その(the)」は、特に指示されていない限り複数の指示物を含む。すなわち、例えば、「1つの誘電体材料」に言及することには、複数のこのような材料に言及することが含まれ、「その用途」に言及することには、1つまたは複数の用途、および当業者に知られているその等価物を示すことが含まれる、などである。
【0063】
また、「備える(comprise)」、「備える(comprising)」、「含む(contains)」、「含む(containing)」「含む(include)」、「含む(including)」、および「含む(includes)」という語は、本明細書および添付の特許請求の範囲では、提示された特徴、完全体、構成要素、またはステップの存在を明示するものであるが、他の1つまたは複数の特徴、完全体、構成要素、ステップ、動作または群の、存在または追加を排除しない。
以下、当初請求項の記載を付記として、転記する。
[付記1]
基板処理動作時に基板を支持する基板支持面が設けられたペデスタルと、
前記基板支持面の反対側で前記ペデスタルに取り付けられたステムであって、第1の温度制御された流体を前記ペデスタルに送出し受入れる第1の対のステム内部チャネル、および第2の温度制御された流体を前記ペデスタルに送出し受入れる第2の対のステム内部チャネルを有するステムと、
前記ペデスタルの第1の領域内で実質的に均一な温度制御を行うため、前記第1の領域内に設けられた第1の流体チャネルと、
当該第1の流体チャネルは、第1の入り口から、前記第1の対の一方のステム内部チャネルより前記第1の温度制御された流体を受け入れ、第1の出口から、前記第1の対の他方のステム内部チャネルへ前記第1の温度制御された流体を送出し、前記入り口と前記出口の間に第1の部分および第2の部分が設けられ、前記第2の部分は、前記第1の部分とは垂直な位置関係にあって前記第1の部分と逆向きの平行なパターンとして配置されていて、前記第1の入り口から受け入れた流体が、まず前記第1の部分を通り、その後で前記第2の部分を通り、その後で前記第1の出口を通ること、
前記ペデスタルの第2の領域内で実質的に均一な温度制御を行うため、前記第2の領域内に設けられた第2の流体チャネルと、
当該第2の流体チャネルは、第2の入り口から、前記第2の対の一方のステム内部チャネルより前記第2の温度制御された流体を受け入れ、第2の出口から、前記第2の対の他方のステム内部チャネルへ前記第2の温度制御された流体を送出し、前記入り口と前記出口の間に第3の部分および第4の部分が設けられ、前記第3の部分は、前記第4の部分とは垂直な位置関係にあって前記第4の部分と逆向きの平行なパターンとして配置されていて、前記第2の入り口から受け入れた流体が、まず前記第3の部分を通り、その後で前記第4の部分を通り、その後で前記第2の出口を通ること、
を備える、基板支持アセンブリ。
[付記2]
前記第1および第2の流体チャネルがそれぞれコイルパターンとして配列される、付記1に記載の基板支持アセンブリ。
[付記3]
前記ステムがさらに、前記第1および第2のペデスタル領域と異なる前記ステムの温度を維持するように動作可能な加熱手段を備える、付記1に記載の基板支持アセンブリ。
[付記4]
前記第1と第2の流体チャネルが互いに流体分離される、付記1に記載の基板支持アセンブリ。
[付記5]
前記基板支持面が円形であり、前記第1の領域が中心に設置され、前記第2の領域が、前記第1の領域を取り囲む環状領域である、付記1に記載の基板支持アセンブリ。
[付記6]
前記ペデスタルおよびステムが、互いに電気的に分離された2つの別個の構成要素である、付記1に記載の基板支持アセンブリ。
[付記7]
前記第1の流体チャネルの前記第1と第2の部分が、全く垂直に位置合わせされて互いに垂直に配置される、付記1に記載の基板支持アセンブリ。
[付記8]
前記第2の流体チャネルの前記第3と第4の部分が、全く垂直に位置合わせされて互いに垂直に配置される、付記1に記載の基板支持アセンブリ。
[付記9]
前記ペデスタル内で画定され、パージガスの第1のパージ流路を提供するように構成された第1のパージチャネルをさらに備え、前記第1のパージチャネルが、前記ペデスタルの前記第1の領域と前記第2の領域の間に画定された垂直分離空洞を含み、前記分離空洞が、前記パージガスの一部分を受け入れるように構成される、付記1に記載の基板支持アセンブリ。
[付記10]
前記ペデスタルが複数のプレートを備え、
第1のプレートが前記基板支持面を備え、
前記第1のプレートの下に設置された少なくとも1つのプレートが、前記第1の流体チャネルの前記第1および第2の部分と、前記第2の流体チャネルの前記第3および第4の部分の少なくとも一部と、前記分離空洞の少なくとも一部と、前記第1のパージチャネルとを画定する領域を備え、
前記第1のプレートの下に設置された第2のプレートが、前記第2の流体チャネルの前記第3および第4の部分の少なくとも一部と、前記分離空洞の少なくとも一部とを画定する領域を備える、付記9に記載の基板支持アセンブリ。
[付記11]
前記少なくとも1つのプレートが、
前記第1のプレートの下に設置された第3のプレートであって、前記第1の流体チャネルの前記第1および第2の部分の少なくとも一部と、前記第2の流体チャネルの前記第3および第4の部分の少なくとも一部と、前記分離空洞の第1の部分とを画定する領域を備える、第3のプレートと、
前記第3のプレートの下に設置された第4のプレートであって、前記第1のパージチャネルの少なくとも一部分、ならびに、前記第3のプレートによって画定された前記分離空洞の前記第1の部分と流体連通している前記分離空洞の少なくとも第2の部分を画定する領域を備える、第4のプレートと
を含む少なくとも2つのプレートを備える、付記10に記載の基板支持アセンブリ。
[付記12]
前記分離空洞が、前記ペデスタルの前記第1の領域と前記ペデスタルの前記第2の領域の間に熱バリアを生成する、付記9に記載の基板支持アセンブリ。
[付記13]
前記ステムと前記ペデスタルの間の境界面に沿って画定された、かつ前記ステムと前記ペデスタルの間に熱バリアを生成する第2のパージ流路を提供するように構成された、第2のパージチャネルをさらに備える、付記9に記載の基板支持アセンブリ。
[付記14]
前記ペデスタルが、前記第2のパージチャネルを少なくとも部分的に画定するパージ分配プレートをさらに備える、付記13に記載の基板支持アセンブリ。
[付記15]
基板支持面を有するペデスタルと、
前記基板支持面の反対側で前記ペデスタルと結合されたステムであって、温度制御された流体の前記ペデスタルに対する送出および受入れをするように構成された対のステム内部チャネルを含むステムと、
前記ペデスタルの中心領域内に画定された流体チャネルであって、入り口部で前記対のステム内部チャネルの一方と結合され、前記温度制御された流体を前記対のステム内部チャネルの一方から受け入れるように構成され、出口部で前記対のステム内部チャネルの他方と結合され、前記温度制御された流体を前記対のステム内部チャネルの他方へ導くように構成され、かつ前記入り口部と前記出口部の間に第1のチャネル部分および第2のチャネル部分を含み、前記第2のチャネル部分は、前記第1のチャネル部分とは垂直な位置関係にあって、前記第1のチャネル部分と逆向きの平行なパターンとして結合され、前記入り口部で受け入れた流体が、まず前記第1のチャネル部分を通り、その後で前記第2のチャネル部分を通り、その後で前記出口部を通るように、前記第1および第2のチャネル部分が構成される、流体チャネルと
を備える、基板支持アセンブリ。
[付記16]
前記流体チャネルが、前記温度制御された流体を前記入り口部から半径方向外向きに前記ペデスタルに通して導くように構成されたコイルパターンとして配列される、付記15に記載の基板支持アセンブリ。
[付記17]
前記ステムが、前記ステム内部チャネルとは別個である、また前記ペデスタルと異なる温度にステムを維持するように動作可能である、加熱手段を備える、付記15に記載の基板支持アセンブリ。
[付記18]
前記流体チャネルの前記第1と第2の部分が、全く垂直に位置合わせされて互いに垂直に配置される、付記15に記載の基板支持アセンブリ。
[付記19]
遠位に設置され外側が閉じた空洞を有するパージチャネルをさらに備え、前記パージチャネルが、前記ペデスタル内で少なくとも部分的に前記流体チャネルの下に画定され、かつ、前記パージチャネル全体にわたって前記ペデスタル内に流体バリアを作り出すために、前記パージチャネル内に含まれるステムパージチャネルから加圧流体を受け入れるように構成される、付記15に記載の基板支持アセンブリ。
[付記20]
前記ペデスタルが、前記ペデスタルを形成するように互いに結合された複数のプレートを備える、付記1に記載の基板支持アセンブリ。
符号の説明
300、400:基板支持アセンブリ
305、405、700:ペデスタル
310、410:ステム
325、425、525、622:第1の流体チャネル
335、435、535、624、655:第2の流体チャネル
320:ステム内部チャネル(第1の対および第2の対を含む)
327:第1の入り口
329:第1の出口
331:第1の部分
333:第2の部分
337:第3の部分
339:第4の部分
450:第1のパージチャネル
460:垂直分離空洞(第1の垂直分離空洞)
465:第2のパージチャネル
470:垂直分離空洞(第2の垂直分離空洞)
725:第2の垂直分離空洞