(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
エピタキシャル膜を成長させる反応室と、前記反応室を密閉開放可能な連通部を介して前記反応室にシリコンウェーハを搬送可能に設けられたウェーハ移載室と、前記反応室に接続された排気管を介して前記反応室を排気する排気装置とを備えた気相成長装置を用いて、前記シリコンウェーハにエピタキシャル膜を形成するエピタキシャルシリコンウェーハの製造方法において、
前記ウェーハ移載室の圧力が前記反応室の圧力より高く、かつ、前記排気装置が前記反応室を排気している状態で前記連通部を開き、前記ウェーハ移載室内のシリコンウェーハを前記反応室に搬送した後、前記連通部を閉じてから前記反応室の圧力を、前記連通部を閉じた時点の圧力よりも一旦上昇させた後に下降させることで、前記排気管内の付着物を前記排気装置側に送った後、前記エピタキシャル膜の形成を開始することを特徴とするエピタキシャルシリコンウェーハの製造方法。
前記連通部を閉じてから、前記排気装置の駆動状態を変更することなく、前記排気調整部が前記反応室の排気を調整することで、前記反応室の圧力を上昇させた後、前記反応室の圧力と前記排気調整部よりも前記排気装置側の圧力との差、および、前記排気装置を利用した前記反応室の排気に伴い、前記排気管内の付着物を前記排気装置側に送ることを特徴とする請求項2に記載のエピタキシャルシリコンウェーハの製造方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に記載のような装置には、排気管を介して反応室を排気する排気装置が設けられている。排気管内には、エピタキシャル膜の原料である付着物としてのシリコンの生成物が存在することがある。
排気管内に生成物が存在する状態で、ウェーハ移載室のシリコンウェーハを反応室に載置するために、ウェーハ移載室の圧力を反応室の圧力よりも高めた状態で仕切り可動機構を開放すると、ウェーハ移載室の窒素ガスが反応室に流入するため、ウェーハ移載室の圧力が反応室の圧力より低くなることがある。ウェーハ移載室の圧力が反応室の圧力より低くなると、排気装置で反応室を排気していても、ウェーハ移載室の圧力を高めようとするガスの流れが排気管内で発生し、排気管内の生成物が反応室に流入するおそれがある。
反応室に流入した生成物は、シリコンウェーハに付着し、LPD(Light Point Defect:ライト・ポイント・デフェクト)の発生原因となるおそれがある。
【0005】
本発明の目的は、LPD密度が小さい高品質のエピタキシャルシリコンウェーハを得ることが可能なエピタキシャルシリコンウェーハの製造方法、および、気相成長装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、ウェーハ移載室のシリコンウェーハを反応室に載置後の反応室の圧力変化に着目し、本発明を完成するに至ったものである。
【0007】
すなわち、本発明のエピタキシャルシリコンウェーハの製造方法は、エピタキシャル膜を成長させる反応室と、前記反応室を密閉開放可能な連通部を介して前記反応室にシリコンウェーハを搬送可能に設けられたウェーハ移載室と、前記反応室に接続された排気管を介して前記反応室を排気する排気装置とを備えた気相成長装置を用いて、前記シリコンウェーハにエピタキシャル膜を形成するエピタキシャルシリコンウェーハの製造方法において、前記ウェーハ移載室の圧力が前記反応室の圧力より高く、かつ、前記排気装置が前記反応室を排気している状態で前記連通部を開き、前記ウェーハ移載室内のシリコンウェーハを前記反応室に搬送した後、前記連通部を閉じてから前記反応室の圧力を、前記連通部を閉じた時点の圧力よりも一旦上昇させた後に下降させることで、前記排気管内の付着物を前記排気装置側に送った後、前記エピタキシャル膜の形成を開始することを特徴とする。
【0008】
本発明のエピタキシャルシリコンウェーハの製造方法では、前記排気管内に設けた排気調整部により前記反応室の圧力を上昇させることが望ましい。
【0009】
本発明のエピタキシャルシリコンウェーハの製造方法では、前記連通部を閉じてから、前記排気装置の駆動状態を変更することなく、前記排気調整部が前記反応室の排気を調整することで、前記反応室の圧力を上昇させた後、前記反応室の圧力と前記排気調整部よりも前記排気装置側の圧力との差、および、前記排気装置を利用した前記反応室の排気に伴い、前記排気管内の付着物を前記排気装置側に送ることが望ましい。
【0010】
本発明のエピタキシャルシリコンウェーハの製造方法では、前記排気調整部は、前記反応室側の第1開口が前記排気装置側の第2開口よりも大きい錐台筒状に形成された第1調整部と、前記第1調整部より前記排気装置側に設けられ、前記反応室側の第3開口が前記排気装置側の第4開口よりも大きい錐台筒状に形成された第2調整部とを備え、前記排気管の内径、前記第1開口の径、および、前記第3開口の径をA、前記第2開口の径をB、前記第4開口の径をCとして、B/AおよびC/Aが、0.33以下であり、B/AおよびC/Aの少なくとも一方が、0.26以下であり、(B+C)/Aが、0.59以下に構成されていることが望ましい。
なお、本発明における「排気管の内径」とは、排気管が円筒状の場合には、開口の直径を意味し、角筒状の場合には、開口の最大径と最小径との平均値を意味する。同様に「第1〜第4開口の径」とは、例えば第1,第2調整部が円錐台筒状であり、開口が円形の場合には、開口の直径を意味し、例えば角錐台筒状であり、開口が多角形の場合には、開口の最大径と最小径との平均値を意味する。
【0011】
本発明の気相成長装置は、エピタキシャル膜を成長させる反応室と、前記反応室を密閉開放可能な連通部を介して前記反応室にシリコンウェーハを搬送可能に設けられたウェーハ移載室と、前記ウェーハ移載室内の前記シリコンウェーハを前記反応室に搬送する搬送部と、前記反応室に接続され、排気装置の駆動により前記反応室を排気可能に構成された排気管とを備え、シリコンウェーハにエピタキシャル膜を形成する気相成長装置であって、前記排気管内に設けられ、前記反応室の排気を調整する排気調整部を備え、前記排気調整部は、前記反応室側の第1開口が前記排気装置側の第2開口よりも大きい錐台筒状に形成された第1調整部と、前記第1調整部より前記排気装置側に設けられ、前記反応室側の第3開口が前記排気装置側の第4開口よりも大きい錐台筒状に形成された第2調整部とを備え、前記第1調整部および前記第2調整部は、前記排気管の内径、前記第1開口の径、および、前記第3開口の径をA、前記第2開口の径をB、前記第4開口の径をCとして、B/AおよびC/Aが0.33以下、B/AおよびC/Aの少なくとも一方が0.26以下、(B+C)/Aが0.59以下の条件を満たすように形成されていることを特徴とする。
【0012】
本発明によれば、LPD密度が小さい高品質のエピタキシャルシリコンウェーハを得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
図1に示すように、気相成長装置1は、エピタキシャル膜を成長させる反応室2と、連通部3を介して反応室2にシリコンウェーハWを搬送可能に設けられたウェーハ移載室4と、連通部3を密閉開放する開閉部5と、ウェーハ移載室4内のシリコンウェーハWを反応室2に搬送する搬送部6と、反応室2に接続され、排気装置7の駆動により反応室2を排気可能に構成された円筒状の排気管8とを備えている。
反応室2には、当該反応室2内に水素ガス(H
2)を供給する水素ガス供給部21が接続されている。連通部3には、ウェーハ移載室4内に窒素ガス(N
2)を供給する窒素ガス供給部31が接続されている。
【0015】
シリコンウェーハWにシリコンエピタキシャル膜を形成する場合、通常、反応室2内の水素ガスがウェーハ移載室4内に流入しないように、ウェーハ移載室4の圧力を反応室2の圧力よりも高めた状態で開閉部5が連通部3を開く。そして、搬送部6が、ウェーハ移載室4のシリコンウェーハWを、反応室2内に配置したサセプタ22上に載置する。
連通部3を開いた際、ウェーハ移載室4の窒素ガスは反応室2に流入するが、連通部3を閉じることにより反応室2への窒素ガスの供給が停止され、所定の水素ガス雰囲気下の圧力になった時点で、反応室2内を所定温度まで昇温させ、水素ガス雰囲気下でベーク処理を行う。その後、反応室2内に水素ガスをキャリアガスとしてトリクロロシラン(SiHCl
3)等の原料ガスを供給し、所定の温度、時間でエピタキシャル成長処理をする。エピタキシャル層が所定厚さに達した後、原料ガスの供給を停止し、キャリアガスのみの供給に切り替える。
エピタキシャル成長処理が終了した後、サセプタ22上に載置されたエピタキシャルシリコンウェーハを装置外へ搬出することにより、エピタキシャルシリコンウェーハが得られる。
【0016】
ウェーハ移載室4内のシリコンウェーハWを反応室2内に搬入する際、連通部3が開いているときには、反応室2と排気管8のガスは、排気装置7の駆動による排気(以下、第1排気力という場合がある)に加えて、ウェーハ移載室4と反応室2との圧力差(以下、第2排気力という場合がある)によって、排気装置7側に送られる。そして、連通部3が閉じると、ウェーハ移載室4と反応室2とが遮断されるため第2排気力が発生せず、反応室2と排気管8のガスは、第1排気力のみによって排気装置7側に送られる。すなわち、反応室2の圧力は、連通部3が閉じた後、上昇することなく、直ちに下降するため、排気管8内に存在する生成物を排気装置7に向けて排出する効果が弱まり、反応室2内に生成物が流入する可能性が高まる。
【0017】
一方、連通部3が閉じた後に、反応室2の圧力を連通部3を閉じた時点の圧力よりも一旦上昇させてから下降するように圧力を調整することにより、反応室2と当該反応室2より排気装置7側の位置との間に圧力差が生じ、この圧力差(以下、第3排気力という場合がある)と第1排気力とによって、連通部3が開いているときよりも強い流れで、反応室2と排気管8のガスが排気装置7側に送られる。この強い流れによって、排気管8内の生成物を、反応室2から離れた位置まで送ることが可能となる。
【0018】
この連通部3が閉じた後の反応室2の圧力調整は、
図2に示すように排気管8内に反応室2の排気を調整する排気調整部9を設けることにより達成することができる。具体的には、排気管8内に、第1調整部としての上流バッフル91と第2調整部としての下流バッフル92とを設けることにより圧力調整することができる。
このような構成では、排気管8は、例えば、第1配管81と、第2配管82と、第3配管83とを備えている。
上流バッフル91、下流バッフル92、第1〜第3配管81〜83は、例えば、剛性および耐酸性を有するステンレスにより形成されている。第1配管81および第3配管83は、円筒状に形成されている。第2配管82は、蛇腹状に形成され、伸縮可能に構成されている。なお、第2配管82は、円筒状配管であってもよい。
【0019】
上流バッフル91は、反応室2側の第1開口91Aが排気装置7側の第2開口91Bよりも大きい円錐台筒状に形成されている。上流バッフル91の反応室2側の端部は、第1配管81と第2配管82とに挟持されている。第1開口91Aの径は、第1配管81の内径および第2配管82の内径と同じ大きさに設定されている。
下流バッフル92は、上流バッフル91より排気装置7側に設けられている。下流バッフル92は、反応室2側の第3開口92Aが排気装置7側の第4開口92Bよりも大きい円錐台筒状に形成されている。下流バッフル92の反応室2側の端部は、第2配管82と第3配管83とに挟持されている。第3開口92Aの径は、第2配管82の内径および第3配管83の内径と同じ大きさに設定されている。
このような構成により、排気管8に、排気装置7側から流れてくる生成物をそれぞれ捕集する上流捕集部93と、下流捕集部94とが設けられる。上流捕集部93は、上流バッフル91の外周面と第2配管82の内周面との間の領域で構成され、下流捕集部94は、下流バッフル92の外周面と第3配管83の内周面との間の領域で構成されている。
【0020】
特に、第1〜第3配管81〜83の内径Aと、第2開口91Bの内径Bと、第4開口92Bの内径Cとが、以下の条件(1)〜(3)を全て満たすことが望ましい。
(1)B/AおよびC/Aが0.33以下
(2)B/AおよびC/Aの少なくとも一方が0.26以下
(3)(B+C)/Aが0.59以下
【0021】
なお、上流バッフル91および下流バッフル92の形状は、上記条件(1)〜(3)を全て満たせば特に限定されず、円錐台筒状であってもよいし角錐台筒状であってもよい。上流バッフル91および下流バッフル92の一方が円錐台筒状であり、他方が角錐台筒状であってもよい。また、上流バッフル91の第1開口91Aが円形であり、第2開口91Bが多角形であってもよいし、下流バッフル92についても第3,第4開口92A,92Bで形状が異なっていてもよい。
第2開口91Bおよび第4開口92Bの径は、生成物による詰まりを抑制するために、6mm以上であることが好ましい。上流バッフル91の高さDは、45mm以上69mm以下が好ましく、下流バッフル92の高さEは、25mm以上37mm以下が好ましい。
上流バッフル91の下端から下流バッフル92の上端までの距離Fは、41mm以上65mm以下が好ましい。
第1〜第3配管81〜83は、円筒状であってもよいし角筒状であってもよい。
【0022】
上述したように、上記実施形態では、ウェーハ移載室4内のシリコンウェーハWを反応室2に搬送し、連通部3を閉じてから、反応室2の圧力を一旦上昇させた後に下降させることで、排気管8内の生成物を排気装置7側に送る。
このため、連通部3を閉じてから反応室2の圧力が上昇せずに下降する構成と比べて、生成物を反応室2から離れた位置に送ることができ、生成物が反応室2内に流入することが抑制される。その結果、LPD密度が小さい高品質のエピタキシャルシリコンウェーハを得ることができる。
特に、排気調整部9を上流バッフル91および下流バッフル92で構成しているため、これらを所定形状に形成するだけの簡単な方法で、LPD密度が小さい高品質のエピタキシャルシリコンウェーハを得ることができる。
【0023】
[他の実施形態]
なお、本発明は上記実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の改良ならびに設計の変更などが可能である。
【0024】
すなわち、上流バッフル91および下流バッフル92を第1〜第3配管81〜83で挟持する構成としたが、配管の中に収容して固定する構成としてもよいし、配管と一体的に形成してもよい。
排気調整部9としては、上流バッフル91および下流バッフル92の代わりに、これらが設けられた位置を開閉する弁等の開閉手段を設けてもよい。この場合、開閉手段が、連通部3が閉じるタイミングとほぼ同じタイミングで排気管8の流路を閉じることで、反応室2の圧力を一旦上昇させ、排気管8の流路を開くことで、連通部3が開いているときよりも強いガスの流れにより生成物を排気装置7側に送ってもよい。
連通部3を閉じてから反応室2の圧力を一旦上昇させた後に下降させる方法としては、排気調整部9を設けずに、排気装置7の駆動状態を変更する方法であってもよい。
【実施例】
【0025】
以下、本発明の実施例について説明する。
まず、第1開口91Aの内径A、第2開口91Bの内径B、第3開口92Aの内径A、第4開口92Bの内径C、高さD、高さEを、
図3に示すように設定した上流バッフル91、下流バッフル92を準備した。排気管8を構成する第1〜第3配管81〜83の内径Aは、第1開口91Aおよび第3開口92Aの内径Aと同じ31mmにした。また、直径が300mmのシリコンウェーハWを準備した。
そして、第2開口91Bの内径Bが12mmかつ高さDが45mmの上流バッフル91と、第4開口92Bの内径Cが12mmかつ高さEが25mmの下流バッフル92を、
図1に示すような気相成長装置1の排気管8に配置し、以下の条件で複数のエピタキシャルシリコンウェーハを製造した(実験例1)。
まず、ウェーハ移載室4の圧力を反応室2の圧力よりも高めた状態で、連通部3を開いてウェーハ移載室4の窒素ガスを反応室2に流入させる。その後、ウェーハ移載室4のシリコンウェーハWを反応室2に載置した後、連通部3を閉じて反応室2への窒素ガスの供給を停止し、シリコンウェーハWにシリコンエピタキシャル膜を形成した。なお、排気装置7の駆動状態(排気状態)は、連通部3を開く前から、エピタキシャル膜の形成が終了するまでの間、変更していない。また、反応室2およびウェーハ移載室4のそれぞれの圧力、排気装置7の排気状態等は、以下の表1に示すように、一般的なエピタキシャルシリコンウェーハの製造条件と同じにした。なお、表1において、SLM(Standard Liter/Min)とは、1atm(1.013×10
5Pa)、0℃における1分間あたりの流量をリットルで表示した単位を表す。
【0026】
【表1】
【0027】
また、実験例2〜24として、
図3に示す条件の上流バッフル91、下流バッフル92を配置し、それぞれの実験例において、実験例1と同様の条件で複数のエピタキシャルシリコンウェーハを製造した。なお、実験例11,23では、下流バッフル92を配置せず、実験例12,24では、上流バッフル91を配置しなかった。
【0028】
次に、実験例1〜24で製造したエピタキシャルシリコンウェーハのLPDを、以下の条件で評価した。
[LPD評価条件]
使用装置:表面検査装置(SP−2:KLA Tencor社製)
測定対象:サイズ250nm以上のLPD
【0029】
エピタキシャルシリコンウェーハ1枚あたりのLPDの平均個数を、
図3に示す。また、LPDの平均個数が0.1個未満の場合を合格(OK)とし、0.1個以上の場合を不合格(NG)として、品質を評価した。その結果を、
図3に示す。
図3に示すように、実験例6,8,9,10,18,20,21,22(以下、当該実験例をまとめて合格実験例という場合がある)の品質が合格レベル(高品質)であることが分かった。また、実験例1〜5,7,11〜17,19,23,24(以下、当該実験例をまとめて不合格実験例という場合がある)の品質が不合格レベル(高品質でない)であることが分かった。
そして、この結果から、LPD密度が小さい高品質のエピタキシャルシリコンウェーハを得るためには、第1〜第3配管81〜83の内径Aと、第2開口91Bの内径Bと、第4開口92Bの内径Cとが、以下の条件(1)〜(3)を全て満たせばよいことが分かった。
(1)B/AおよびC/Aが0.33以下
(2)B/AおよびC/Aの少なくとも一方が0.26以下
(3)(B+C)/Aが0.59以下
【0030】
また、上記実験例1〜24において、連通部3を開いてウェーハ移載室4の窒素ガスを反応室2に流入させ、シリコンウェーハWを反応室2に載置した後、連通部3を閉じてからの反応室2の圧力変化を圧力センサにより測定した。
合格実験例の結果を
図4に示し、不合格実験例の結果を
図5、
図6に示す。
なお、
図4〜
図6の縦軸は、連通部3が閉じられた時の圧力を1とした場合の比率を表す。
【0031】
図4〜
図6に示すように、合格実験例では、反応室2の圧力は、連通部3が閉じられた後、この閉じられた時点の圧力よりも一旦上昇してから下降し、不合格実験例では、連通部3が閉じられた後、上昇することなく直ちに下降することがわかった。なお、
図3において、「オーバーシュート」とは、連通部3が閉じられた後、反応室2の圧力が、一旦、上昇してから下降する現象を意味する。