特許第6381888号(P6381888)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6381888
(24)【登録日】2018年8月10日
(45)【発行日】2018年8月29日
(54)【発明の名称】油脂含有食品
(51)【国際特許分類】
   A23L 3/00 20060101AFI20180820BHJP
   A23D 7/00 20060101ALI20180820BHJP
   A23L 23/00 20160101ALN20180820BHJP
【FI】
   A23L3/00 101C
   A23D7/00 510
   !A23L23/00
【請求項の数】4
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2013-220808(P2013-220808)
(22)【出願日】2013年10月24日
(65)【公開番号】特開2015-80459(P2015-80459A)
(43)【公開日】2015年4月27日
【審査請求日】2016年9月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】000227009
【氏名又は名称】日清オイリオグループ株式会社
(72)【発明者】
【氏名】戸田 徹
(72)【発明者】
【氏名】將野 喜之
(72)【発明者】
【氏名】島田 雅子
(72)【発明者】
【氏名】上原 秀隆
【審査官】 北田 祐介
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−341933(JP,A)
【文献】 特開平06−253795(JP,A)
【文献】 特開2006−149296(JP,A)
【文献】 社団法人日本油化学協会編, 改訂三版 油脂化学便覧, 丸善株式会社, 1990年2月28日, p.107
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L 3/00−3/54
A23D 7/00−7/06
A23L 5/20
A23L 23/00−23/10
A23L 27/00−27/29
A23L 35/00
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/FSTA/WPIDS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器に充填密封後の加熱殺菌処理による、3〜30質量%の油脂を含有する油脂含有食品の風味変化を抑制する方法であって、当該油脂含有食品が
中鎖脂肪酸トリグリセリド(MCT)、及び/又は、
MCTと構成脂肪酸として炭素数16以上の脂肪酸が90質量%以上の油脂との質量比が20:80〜80:20である混合油脂のエステル交換油脂、
に由来する1〜12質量%の中鎖脂肪酸含有トリグリセリドを含有した状態で加熱殺菌処理する、前記方法。
【請求項2】
前記油脂含有食品が乳脂肪を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記油脂含有食品がスパイスを含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記充填密封がレトルトパウチである、請求項1〜3の何れか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加熱殺菌処理による風味変化が抑制された油脂含有食品に関する。
【背景技術】
【0002】
缶詰、瓶詰、レトルトパウチ等の加工食品は、常温でも長期に渡って保管することができ、また簡単な調理で手軽に食べることができるので、様々な食品について開発が行われている。しかしながら、缶詰、瓶詰、レトルトパウチ等の加工食品は、高温での加熱殺菌がその製造工程に入るため、加工食品特有の臭い、いわゆる加熱殺菌臭が生じる。また、加熱殺菌臭とまでは言わないものの、風味のボケが生じる。これは油脂を含有する食品の場合でも同様である。
【0003】
この加熱殺菌臭を防止する方法としては、例えば、ポリデキストロースを添加する方法(特許文献1)、香辛料を添加する方法(特許文献2)、酵母抽出物を添加する方法(特許文献3)等、様々な方法が提案されている。しかしながら、これら添加物による方法は、加熱殺菌臭とは別に、食品本来の風味を変えてしまうという難点があった。従って、加熱殺菌処理を経て製造される油脂含有食品に有効な加熱殺菌による風味変化を防止する方法が望まれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平9−28315号公報
【特許文献2】特開2003−169644号公報
【特許文献3】特開2002−191298号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
解決しようとする課題は、加熱殺菌処理を経て製造される油脂含有食品において、加熱殺菌による風味変化が抑制された油脂含有食品を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、意外にも、油脂含有食品の油脂中に中鎖脂肪酸含有トリグリセリドを含ませることにより、加熱殺菌処理による風味変化が抑制されることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち本発明の態様の1つは、中鎖脂肪酸含有トリグリセリドを含み、容器に充填密封後、加熱殺菌処理される油脂含有食品である。
本発明の好ましい態様としては、上記中鎖脂肪酸含有トリグリセリドの含量が0.5〜30質量%である油脂含有食品である。
本発明の好ましい態様としては、上記油脂含有食品が乳脂肪を含む油脂含有食品である。
本発明の好ましい態様としては、上記油脂含有食品がスパイスを含む油脂含有食品である。
本発明の好ましい態様としては、上記油脂含有食品がレトルトパウチされたものである油脂含有食品である。
本発明のまた別の態様としては、油脂含有食品中に中鎖脂肪酸含有トリグリセリドを使用することにより、容器に充填密封後加熱殺菌処理される、当該油脂含有食品の加熱殺菌処理による風味変化を抑制する方法である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、加熱殺菌処理を経て製造される容器に封入された油脂含有食品において、加熱殺菌による風味変化が抑制された油脂含有食品を提供することができる。特に、風味変化が抑制された、乳脂肪もしくはスパイスを含む油脂含有食品を提供することができる。本発明はまた、上記油脂含有食品を製造するための加熱殺菌による風味変化を抑制する方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の油脂含有食品は、中鎖脂肪酸含有トリグリセリドを含有する。本発明における中鎖脂肪酸は、炭素数6〜10の脂肪酸である。本発明の中鎖脂肪酸は、飽和の直鎖脂肪酸であることが好ましく、より具体的には、n−ヘキサン酸、n−オクタン酸、n−デカン酸であることが好ましく、n−オクタン酸、n−デカン酸であることがより好ましい。油脂食品中に中鎖脂肪酸を含有するトリグリセリドを使用することで、加熱殺菌処理による風味変化を抑制することができる。
【0010】
本発明における中鎖脂肪酸含有トリグリセリド(以下、MTGとも表す)は、上記中鎖脂肪酸を構成脂肪酸の一部もしくは全部とするトリグリセリドである。構成脂肪酸の全部が中鎖脂肪酸であるトリグリセリドは、中鎖脂肪酸トリグリセリド(以下、MCTとも表す)であり、MTGに含まれる。
【0011】
本発明における中鎖脂肪酸含有トリグリセリドの中鎖以外の脂肪酸は、長鎖脂肪酸であることが好ましい。長鎖脂肪酸とは炭素数が12以上、好ましくは12〜22の飽和および不飽和脂肪酸を言い、例えばラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸等が挙げられる。長鎖脂肪酸は、炭素数16〜22であることがより好ましい。
【0012】
本発明における中鎖脂肪酸含有トリグリセリドが長鎖脂肪酸を含む場合、中鎖脂肪酸をM、長鎖脂肪酸をLとすると、そのトリグリセリドが、MLL、LML、LLM、MML、MLM、LMMの構造を有するものを意味する。また、中鎖脂肪酸トリグリセリドの構造は、MMMである。中鎖脂肪酸含有トリグリセリドの分析及び計算方法は、当技術分野に周知の方法を用いることができ、詳しくは、R.J.VANDER WALの総説(Jarnal of American Oil Chemists' Society 40, 242−247 (1963))等を参照できる。
【0013】
本発明における中鎖脂肪酸含有トリグリセリドは、油脂加工において通常行われるエステル交換及び/又はエステル化により得られる。例えば、中鎖脂肪酸トリグリセリド(MCT)の場合、常法に従って、中鎖脂肪酸とグリセリンとを、触媒下、好ましくは無触媒下で、また、好ましくは減圧下で、120〜180℃に加熱し、脱水縮合させることにより製造できる。反応後必要に応じて、触媒の除去、通常の食用油脂の精製工程で行われる脱色、脱臭処理を施すことができる。
【0014】
本発明における中鎖脂肪酸含有トリグリセリドが長鎖脂肪酸を含む場合、当該トリグリセリドは、例えば、MCTと、菜種油、パーム油等の構成脂肪酸として炭素数16以上の脂肪酸が90質量%以上の油脂とを、質量比で好ましくは10:90〜90:10、より好ましくは20:80〜80:20で混合した混合油脂をエステル交換することにより得られる。エステル交換の方法としては、特に制限はなく、化学的エステル交換、酵素的エステル交換のどちらの方法でもよい。なお、化学的エステル交換は、触媒としてナトリウムメチラート等の化学触媒を用いて行われるものであり、反応は位置選択性の低い非選択的エステル交換となる。
【0015】
化学的エステル交換は、例えば、常法に従って、原料油脂を十分に乾燥させ、触媒を原料油脂に対して0.1〜1質量%添加した後、減圧下、80〜120℃で0.5〜1時間攪拌しながら反応を行うことができる。エステル交換反応終了後は、水洗にて触媒を洗い流した後、通常の食用油脂の精製工程で行われる脱色、脱臭処理を施すことができる。
【0016】
酵素的エステル交換は、触媒としてリパーゼ製剤を用いて行われるものであり、リパーゼ製剤の選択により、1,3位選択性のあるエステル交換が可能である。酵素的エステル交換は、例えば、常法に従って、原料油脂にリパーゼ製剤を対油脂0.01〜5質量%添加した後、30〜70℃で、1〜40時間攪拌しながら反応を行うことができる。エステル交換反応終了後は、ろ過によりリパーゼ製剤を除去した後、通常の食用油脂の精製工程で行われる脱色、脱臭処理を施すことができる。
【0017】
上記中鎖脂肪酸含有トリグリセリドの油脂含有食品中の含量は、油脂含有食品の種類によって一概に規定できない部分はあるが、中鎖脂肪酸含有トリグリセリドは油脂含有食品中に概ね0.5〜30質量%含有されることが好ましく、1〜20質量%含有されることがより好ましく、2〜16質量%含有されることがさらに好ましく、2〜12質量%含有されることが最も好ましい。油脂含有食品中の中鎖脂肪酸含有トリグリセリドの含量が上記範囲にあると、加熱殺菌処理による風味変化を効果的に抑制することができる。
【0018】
本発明の油脂含有食品は、容器に充填密封後、加熱殺菌処理されるものであり、中鎖脂肪酸含有トリグリセリドを含む食品であれば特に制限はなく、通常食される加熱殺菌処理済みである油脂含有食品を挙げることができる。より具体的には、缶詰、瓶詰、プラスチックフィルムの張り合わせやプラスチックトレーとプラスチックフィルムとの張り合わせ等のレトルトパウチ等で密封された加工食品であることが好ましい。レトルトパウチはプラスチックフィルムやトレーにアルミ箔等の金属箔を張り合わせたものでもよい。特に、日本農林規格(JAS法:レトルトパウチ食品品質表示基準)上の定義によるレトルトパウチ食品(プラスチックフィルムもしくは金属箔又はこれを多層に合わせたものを袋状その他の形状に成型した容器(気密性及び遮光性を有するものに限る。)に調製した食品を詰め、熱溶融により密封し、加圧加熱殺菌したものをいう)であることが好ましい。
【0019】
本発明における、容器に充填密封後、加熱殺菌処理される油脂含有食品としては、より具体的には、ツナ、サバ、イワシ、カキ等の各種魚介類の調理品、やきとり、くじら煮、牛角煮、ハンバーグ、ミートボール、コンビーフ等の各種畜肉・鯨肉類の調理品、カレー、ハヤシ、シチュー、コーンスープ、ホワイトソース、パスタソース、タルタルソース、マヨネーズ、ドレッシング等の各種ソース・シチュー・スープ・汁物類、焼き肉のたれ、うなぎのたれ、マーボー豆腐の素、混ぜご飯の素、どんぶりの素等の各種たれ類や米飯類が挙げられる。
【0020】
本発明における、容器に充填密封後、加熱殺菌処理される油脂含有食品は、本発明の効果をより明確に得るために、油脂を、3〜90質量%含有する食品であることが好ましく、3〜60質量%含有する食品であることがより好ましく、3〜40質量%含有する食品であることがさらに好ましく、5〜30質量%含有することが最も好ましい。
【0021】
本発明における、容器に充填密封後、加熱殺菌処理される油脂含有食品の製造は、食品原材料の一部に中鎖脂肪酸含有トリグリセリドを使用し、該中鎖脂肪酸含有トリグリセリドを含んだ状態で加熱殺菌処理する以外は、通常の缶詰、瓶詰、レトルトパウチ等を製造する方法を適用することができる。例えば、レトルト殺菌、オートクレーブ殺菌、UHT殺菌等が挙げられる。本発明の効果をより明確に得るために、加熱殺菌処理の殺菌温度は、100〜140℃であることが好ましく、105〜135℃であることがより好ましく、110〜130℃であることがさらに好ましい。また、加熱殺菌の際の圧力は1〜5気圧が好ましく、1〜3気圧がより好ましく、1〜2気圧が更に好ましい。また、加熱殺菌時間は10秒間〜120分間であることが好ましく、3分間〜100分間であることがより好ましく、10分間〜90分間であることがさらに好ましい。
【0022】
本発明における、容器に充填密封後、加熱殺菌処理される油脂含有食品の製造の好ましい態様の1つとしては、中鎖脂肪酸含有トリグリセリドを含む調理済みの食材をアルミ箔付きプラスチックフィルムの張り合わせたレトルト容器に充填し、1〜2気圧、115〜125℃で、5〜30分間加熱殺菌する、いわゆるレトルト殺菌処理による製造が挙げられる。
【0023】
本発明の油脂含有食品は、中鎖脂肪酸含油トリグリセリドを含む以外に、本発明の効果を損なわない範囲において、その他の動植物油脂を1種あるいは2種以上含んでも良い。本発明でいう動植物油脂は、食用に適したものであればよく、例えば、従来食用に供される大豆油、ナタネ油、綿実油、ヒマワリ種子油、落花生油、米糠油、コーン油、サフラワー油、オリーブ油、ゴマ油、イリッペ脂、サル脂、シア脂、パーム油、パーム核油、ヤシ油、牛脂、豚脂、乳脂等、並びに、これらに、硬化、分別、エステル交換(油脂と脂肪酸または脂肪酸エステルとのエステル交換も含む)等の加工を加えた加工油脂の中から1種あるいは2種以上を選択して使用できる。
【0024】
本発明の油脂含有食品は、特に乳脂肪を含む場合に、中鎖脂肪酸含有トリグリセリドの加熱殺菌による風味変化の抑制効果が顕著である。本発明の油脂含有食品が乳脂肪を含む場合、乳脂肪の含量は、0.5質量%以上であることが好ましく、1質量%以上であることがより好ましく、2〜12質量%であることがさらに好ましい。乳脂肪を含む油脂含有食品中に中鎖脂肪酸含有トリグリセリドが存在することで、加熱殺菌による乳脂肪の風味のボケを抑制できるので好ましい。
【0025】
本発明の油脂含有食品は、また、特にスパイス(香辛料及び/又は香草類)を含む場合に、中鎖脂肪酸含有トリグリセリドの加熱殺菌による風味変化の抑制効果が顕著である。スパイスとしては、コショウ、パセリ、カルダモン、ターメリック、ジンジャー、ガーリック、キャラウェー、マスタード、パプリカ、アジョワン、アニス、サボリ、バジル、オレガノ、セージ、タイム、トウガラシ、ローズマリー、ゴマ、ナツメグ、メース、ローレル、シナモン、桂皮、山椒、陳皮、クミン、クローブ、オールスパイス、コリアンダー、フェンネル、花椒等を例示することができる。また、それらを適宜混合した、七味唐辛子、ガラムマサラ、カレー粉等を例示できる。スパイスの含量は、油脂含有食品の種類によって一概に規定できない部分はあるが、0.01〜10質量%であることが好ましく、0.01〜5質量%であることがより好ましく、0.05〜3質量%であることがさらに好ましい。スパイスを含む油脂含有食品中に中鎖脂肪酸含有トリグリセリドが存在することで、加熱殺菌によるスパイスの風味のボケを抑制できるので好ましい。
【0026】
以下、具体的な実施例に基づいて、本発明について詳しく説明する。なお、本発明は、以下に示す実施例の内容に、何ら限定されるものではない。
【実施例】
【0027】
(使用油脂の調製)
中鎖脂肪酸トリグリセリド(MCT1):トリグリセリドを構成する脂肪酸がn−オクタン酸(炭素数8)とn−デカン酸(炭素数10)であり、その質量比が75:25であるMCT(MTG含量100質量%、日清オイリオグループ株式会社製)をMCT1として使用した。
エステル交換油脂1:MCT1を50質量部とパームステアリン極度硬化油(ヨウ素価1)50質量部とを混合した混合油を、減圧下120℃に加熱することにより十分に乾燥させた後、対油0.1質量%のナトリウムメチラートを添加し、減圧下、110℃で0.5時間攪拌しながらエステル交換反応を行った。反応終了後、ナトリウムメチラートを水洗除去し、常法の精製方法に従って、脱色、脱臭処理して、エステル交換油脂1(MTG含量94.1質量%)として使用した。
菜種油:菜種サラダ油(日清オイリオグループ株式会社製)を使用した。
パーム油:精製パーム油(日清オイリオグループ株式会社製)を使用した。
【0028】
<ホワイトソースのレトルトパウチ調製及び評価>
油脂としてMCT1と菜種油をそれぞれ使用し、以下の方法に従って実施例1と比較例1のホワイトソースのレトルトパウチを調製した。調製したホワイトソースについて、パネル5名で試食評価を行ったところ、5名全員がMCTを使用したホワイトソースの方が乳味の変化が少なくかつ乳味がよいと回答した(表1)。
【0029】
(ホワイトソースレトルトパウチの調製方法)
バター4質量部、油脂4質量部、小麦粉10質量部を、鍋に入れ加熱攪拌する。さらに沸騰させた牛乳200質量部とコンソメ粉末3.5質量部を加えてダマにならないよう攪拌し、ホワイトソースを調製した。該ホワイトソースをアルミ箔付きプラスチックフィルムの袋に詰めて密封シールし、1.5気圧、120℃で30分間加熱殺菌してホワイトソースのレトルトパウチを得た。
【0030】
【表1】
【0031】
<カレーソースのレトルトパウチ調製及び評価>
油脂としてエステル交換油1とパーム油をそれぞれ使用して、以下の方法に従って実施例2と比較例2のカレーソースのレトルトパウチを調製した。調製したカレーソースのレトルトパウチについて、パネル5名で試食評価を行ったところ、5名全員がエステル交換油1を使用したカレーソースの方が風味の変化が少なく、スパイスの立ちが良いと回答した(表2)。
【0032】
(カレーソースのレトルトパウチ調製方法)
油脂100質量部及び小麦粉100質量部を、加熱攪拌鍋に入れ、かき混ぜながら120℃に達するまで加熱した。次に油脂及び小麦粉の混合物を、攪拌混合しながら品温を約110℃まで下げ、カレー粉30質量部、食塩28質量部、調味料26質量部、砂糖17質量部を順次添加し、さらに攪拌混合することでカレールウを調製した。該カレールウ24質量部と水76質量部とを混合し、アルミ箔付きプラスチックフィルムの袋に詰めて密封シールし、1.5気圧、120℃で30分間加熱殺菌してカレーソースのレトルトパウチを得た。
【0033】
【表2】