(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本実施の形態にかかる接合システム1の構成の概略を示す平面図である。
図2は、接合システム1の内部構成の概略を示す側面図である。
【0024】
接合システム1では、
図3に示すように例えば2枚の基板としてのウェハW
U、W
Lを接合する。以下、上側に配置されるウェハを、第1の基板としての「上ウェハW
U」といい、下側に配置されるウェハを、第2の基板としての「下ウェハW
L」という。また、上ウェハW
Uが接合される接合面を「表面W
U1」といい、当該表面W
U1と反対側の面を「裏面W
U2」という。同様に、下ウェハW
Lが接合される接合面を「表面W
L1」といい、当該表面W
L1と反対側の面を「裏面W
L2」という。そして、接合システム1では、上ウェハW
Uと下ウェハW
Lを接合して、重合基板としての重合ウェハW
Tを形成する。
【0025】
接合システム1は、
図1に示すように例えば外部との間で複数のウェハW
U、W
L、複数の重合ウェハW
Tをそれぞれ収容可能なカセットC
U、C
L、C
Tが搬入出される搬入出ステーション2と、ウェハW
U、W
L、重合ウェハW
Tに対して所定の処理を施す各種処理装置を備えた処理ステーション3とを一体に接続した構成を有している。
【0026】
搬入出ステーション2には、カセット載置台10が設けられている。カセット載置台10には、複数、例えば4つのカセット載置板11が設けられている。カセット載置板11は、水平方向のX方向(
図1中の上下方向)に一列に並べて配置されている。これらのカセット載置板11には、接合システム1の外部に対してカセットC
U、C
L、C
Tを搬入出する際に、カセットC
U、C
L、C
Tを載置することができる。このように、搬入出ステーション2は、複数の上ウェハW
U、複数の下ウェハW
L、複数の重合ウェハW
Tを保有可能に構成されている。なお、カセット載置板11の個数は、本実施の形態に限定されず、任意に設定することができる。また、カセットの1つを異常ウェハの回収用として用いてもよい。すなわち、種々の要因で上ウェハW
Uと下ウェハW
Lとの接合に異常が生じたウェハを、他の正常な重合ウェハW
Tと分離することができるカセットである。本実施の形態においては、複数のカセットC
Tのうち、1つのカセットC
Tを異常ウェハの回収用として用い、他のカセットC
Tを正常な重合ウェハW
Tの収容用として用いている。
【0027】
搬入出ステーション2には、カセット載置台10に隣接してウェハ搬送部20が設けられている。ウェハ搬送部20には、X方向に延伸する搬送路21上を移動自在なウェハ搬送装置22が設けられている。ウェハ搬送装置22は、鉛直方向及び鉛直軸周り(θ方向)にも移動自在であり、各カセット載置板11上のカセットC
U、C
L、C
Tと、後述する処理ステーション3の第3の処理ブロックG3のトランジション装置50、51との間でウェハW
U、W
L、重合ウェハW
Tを搬送できる。
【0028】
処理ステーション3には、各種装置を備えた複数例えば3つの処理ブロックG1、G2、G3が設けられている。例えば処理ステーション3の正面側(
図1のX方向負方向側)には、第1の処理ブロックG1が設けられ、処理ステーション3の背面側(
図1のX方向正方向側)には、第2の処理ブロックG2が設けられている。また、処理ステーション3の搬入出ステーション2側(
図1のY方向負方向側)には、第3の処理ブロックG3が設けられている。
【0029】
例えば第1の処理ブロックG1には、ウェハW
U、W
Lの表面W
U1、W
L1を改質する表面改質装置30が配置されている。表面改質装置30では、例えば減圧雰囲気下において、処理ガスである酸素ガス又は窒素ガスが励起されてプラズマ化され、イオン化される。この酸素イオン又は窒素イオンが表面W
U1、W
L1に照射されて、表面W
U1、W
L1がプラズマ処理され、改質される。
【0030】
例えば第2の処理ブロックG2には、例えば純水によってウェハW
U、W
Lの表面W
U1、W
L1を親水化すると共に当該表面W
U1、W
L1を洗浄する表面親水化装置40、ウェハW
U、W
Lを接合する接合装置41が、搬入出ステーション2側からこの順で水平方向のY方向に並べて配置されている。
【0031】
表面親水化装置40では、例えばスピンチャックに保持されたウェハW
U、W
Lを回転させながら、当該ウェハW
U、W
L上に純水を供給する。そうすると、供給された純水はウェハW
U、W
Lの表面W
U1、W
L1上を拡散し、表面W
U1、W
L1が親水化される。なお、接合装置41の構成については後述する。
【0032】
例えば第3の処理ブロックG3には、
図2に示すようにウェハW
U、W
L、重合ウェハW
Tのトランジション装置50、51が下から順に2段に設けられている。
【0033】
図1に示すように第1の処理ブロックG1〜第3の処理ブロックG3に囲まれた領域には、ウェハ搬送領域60が形成されている。ウェハ搬送領域60には、例えばウェハ搬送装置61が配置されている。
【0034】
ウェハ搬送装置61は、例えば鉛直方向、水平方向(Y方向、X方向)及び鉛直軸周りに移動自在な搬送アームを有している。ウェハ搬送装置61は、ウェハ搬送領域60内を移動し、周囲の第1の処理ブロックG1、第2の処理ブロックG2及び第3の処理ブロックG3内の所定の装置にウェハW
U、W
L、重合ウェハW
Tを搬送できる。
【0035】
以上の接合システム1には、
図1に示すように制御部70が設けられている。制御部70は、例えばコンピュータであり、プログラム格納部(図示せず)を有している。プログラム格納部には、接合システム1におけるウェハW
U、W
L、重合ウェハW
Tの処理を制御するプログラムが格納されている。また、プログラム格納部には、上述の各種処理装置や搬送装置などの駆動系の動作を制御して、接合システム1における後述のウェハ接合処理を実現させるためのプログラムも格納されている。なお、前記プログラムは、例えばコンピュータ読み取り可能なハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)、コンパクトディスク(CD)、マグネットオプティカルデスク(MO)、メモリーカードなどのコンピュータに読み取り可能な記憶媒体Hに記録されていたものであって、その記憶媒体Hから制御部70にインストールされたものであってもよい。
【0036】
次に、上述した接合装置41の構成について説明する。接合装置41は、
図4に示すように内部を密閉可能な処理容器100を有している。処理容器100のウェハ搬送領域60側の側面には、ウェハW
U、W
L、重合ウェハW
Tの搬入出口101が形成され、当該搬入出口101には開閉シャッタ102が設けられている。
【0037】
処理容器100の内部は、内壁103によって、搬送領域T1と処理領域T2に区画されている。上述した搬入出口101は、搬送領域T1における処理容器100の側面に形成されている。また、内壁103にも、ウェハW
U、W
L、重合ウェハW
Tの搬入出口104が形成されている。
【0038】
搬送領域T1のX方向正方向側には、ウェハW
U、W
L、重合ウェハW
Tを一時的に載置するためのトランジション110が設けられている。トランジション110は、例えば2段に形成され、ウェハW
U、W
L、重合ウェハW
Tのいずれか2つを同時に載置することができる。
【0039】
搬送領域T1には、ウェハ搬送機構111が設けられている。ウェハ搬送機構111は、
図4及び
図5に示すように例えば鉛直方向、水平方向(Y方向、X方向)及び鉛直軸周りに移動自在な搬送アームを有している。そして、ウェハ搬送機構111は、搬送領域T1内、又は搬送領域T1と処理領域T2との間でウェハW
U、W
L、重合ウェハW
Tを搬送できる。
【0040】
搬送領域T1のX方向負方向側には、ウェハW
U、W
Lの水平方向の向きを調節する位置調節機構120が設けられている。位置調節機構120は、ウェハW
U、W
Lを保持して回転させる保持部(図示せず)を備えた基台121と、ウェハW
U、W
Lのノッチ部の位置を検出する検出部122と、を有している。そして、位置調節機構120では、基台121に保持されたウェハW
U、W
Lを回転させながら検出部122でウェハW
U、W
Lのノッチ部の位置を検出することで、当該ノッチ部の位置を調節してウェハW
U、W
Lの水平方向の向きを調節している。なお、基台121においてウェハW
U、W
Lを保持する構造は特に限定されるものではなく、例えばピンチャック構造やスピンチャック構造など、種々の構造が用いられる。
【0041】
また、搬送領域T1には、上ウェハW
Uの表裏面を反転させる反転機構130が設けられている。反転機構130は、上ウェハW
Uを保持する保持アーム131を有している。保持アーム131は、水平方向(Y方向)に延伸している。また保持アーム131には、上ウェハW
Uを保持する保持部材132が例えば4箇所に設けられている。
【0042】
保持アーム131は、例えばモータなどを備えた駆動部133に支持されている。この駆動部133によって、保持アーム131は水平軸周りに回動自在である。また保持アーム131は、駆動部133を中心に回動自在であると共に、水平方向(Y方向)に移動自在である。駆動部133の下方には、例えばモータなどを備えた他の駆動部(図示せず)が設けられている。この他の駆動部によって、駆動部133は鉛直方向に延伸する支持柱134に沿って鉛直方向に移動できる。このように駆動部133によって、保持部材132に保持された上ウェハW
Uは、水平軸周りに回動できると共に鉛直方向及び水平方向に移動できる。また、保持部材132に保持された上ウェハW
Uは、駆動部133を中心に回動して、位置調節機構120から後述する上チャック140との間を移動できる。
【0043】
処理領域T2には、上ウェハW
Uを下面で吸着保持する第1のチャックとしての上チャック140と、下ウェハW
Lを上面で載置して吸着保持する第2のチャックとしての下チャック141とが設けられている。下チャック141は、上チャック140の下方に設けられ、上チャック140と対向配置可能に構成されている。すなわち、上チャック140に保持された上ウェハW
Uと下チャック141に保持された下ウェハW
Lは対向して配置可能となっている。
【0044】
上チャック140は、当該上チャック140の上方に設けられた上チャック保持部150に保持されている。上チャック保持部150は、処理容器100の天井面に設けられている。すなわち、上チャック140は、上チャック保持部150を介して処理容器100に固定されて設けられている。
【0045】
上チャック保持部150には、下チャック141に保持された下ウェハW
Lの表面W
L1を撮像する上部撮像部151が設けられている。すなわち、上部撮像部151は上チャック140に隣接して設けられている。上部撮像部151には、例えばCCDカメラが用いられる。
【0046】
下チャック141は、当該下チャック141の下方に設けられた第1の下チャック移動部160に支持されている。第1の下チャック移動部160は、後述するように下チャック141を水平方向(Y方向)に移動させるように構成されている。また、第1の下チャック移動部160は、下チャック141を鉛直方向に移動自在、且つ鉛直軸回りに回転可能に構成されている。
【0047】
第1の下チャック移動部160には、上チャック140に保持された上ウェハW
Uの表面W
U1を撮像する下部撮像部161が設けられている。すなわち、下部撮像部161は下チャック141に隣接して設けられている。下部撮像部161には、例えばCCDカメラが用いられる。
【0048】
第1の下チャック移動部160は、当該第1の下チャック移動部160の下面側に設けられ、水平方向(Y方向)に延伸する一対のレール162、162に取り付けられている。そして、第1の下チャック移動部160は、レール162に沿って移動自在に構成されている。
【0049】
一対のレール162、162は、第2の下チャック移動部163に配設されている。第2の下チャック移動部163は、当該第2の下チャック移動部163の下面側に設けられ、水平方向(X方向)に延伸する一対のレール164、164に取り付けられている。そして、第2の下チャック移動部163は、レール164に沿って移動自在に構成され、すなわち下チャック141を水平方向(X方向)に移動させるように構成されている。なお、一対のレール164、164は、処理容器100の底面に設けられた載置台165上に配設されている。
【0050】
次に、接合装置41の上チャック140と上チャック保持部150の詳細な構成について説明する。
【0051】
上チャック140には、
図6〜
図8に示すようにピンチャック方式が採用されている。上チャック140は、平面視において少なくとも上ウェハW
Uより大きい径を有する本体部170を有している。本体部170の下面には、上ウェハW
Uの裏面W
U2に接触する複数のピン171が設けられている。
【0052】
また、本体部170の下面には、上ウェハW
Uを真空引きして吸着する複数の吸引部172、173が設けられている。吸引部172、173は、それぞれピン171と同じ高さを有し、上ウェハW
Uの裏面W
U2に接触する。また、吸引部172、173は、それぞれ平面視において円弧形状を有している。内側吸引部172は、本体部170の内周部において(外側吸引部173の内側)、本体部170と同一円周上に複数、例えば3つ設けられている。外側吸引部173は、本体部170の外周部において(内側吸引部172の外側)、本体部170と同一円周上に複数、例えば3つ設けられている。
【0053】
なお、吸引部172、173が上ウェハW
Uを真空引きする力は、各吸引部172、173の大きさ(開口面積)で決まる。そこで、上ウェハW
Uを適切に吸着保持するように、吸引部172、173の大きさが決定される。
【0054】
また、吸引部172、173数や配置は、本実施の形態に限定されず、任意に設定することができる。例えば吸引部172、173は、それぞれ同一円周上に2つ設けられていてもよいし、あるいは4つ以上設けられていてもよい。また、本体部170において、吸引部172、173は2重の円周上に設けられていたが、いずれか一方を省略して1重としてもよいし、あるいは3重以上設けられていてもよい。
【0055】
内側吸引部172には、第1の吸引管174aが接続されている。さらに第1の吸引管174aには、第1の真空ポンプ175aが接続されている。外側吸引部173には、第2の吸引管174bが接続されている。さらに第2の吸引管174bには、第2の真空ポンプ175bが接続されている。
【0056】
そして、吸引部172、173からの真空引きによって、上チャック140に上ウェハW
Uが吸着保持される。このとき、従来のように本体部170の全面で上ウェハW
Uを真空引きする場合に比べて、真空引きする領域を小さくした分、上チャック140に対する上ウェハW
Uの剥離性を向上させることができる。
【0057】
しかも、本体部170の下面において吸引部172、173以外の部分では、上ウェハW
Uの裏面W
U2は複数のピン171に支持されているので、上チャック140に対する上ウェハW
Uの剥離性をさらに向上させることができる。
【0058】
また、本体部170の下面において複数のピン171の高さが均一なので、上チャック140の下面の平面度をさらに小さくすることができる。このように上チャック140の下面を平坦にすることで(下面の平面度を小さくして)、上チャック140に保持された上ウェハW
Uを平坦にして、鉛直方向の歪みを抑制することができる。
【0059】
上チャック140において、本体部170の中心部には、当該本体部170を厚み方向に貫通する貫通孔176が形成されている。この本体部170の中心部は、上チャック140に吸着保持される上ウェハW
Uの中心部に対応している。そして貫通孔176には、後述する押動部材190におけるアクチュエータ部191の先端部が挿通するようになっている。
【0060】
上チャック保持部150は、
図5に示すように上チャック140の本体部170の上面に設けられた支持部材180を有している。支持部材180は、平面視において少なくとも本体部170の上面を覆うように設けられ、且つ本体部170に対して例えばネジ止めによって固定されている。支持部材180は、処理容器100の天井面に設けられた複数の支持柱181に支持されている。
【0061】
支持部材180の上面には、
図6に示すように上ウェハW
Uの中心部を押圧する押動部材190がさらに設けられている。押動部材190は、アクチュエータ部191とシリンダ部192とを有している。
【0062】
アクチュエータ部191は、電空レギュレータ(図示せず)から供給される空気により一定方向に一定の圧力を発生させるもので、圧力の作用点の位置によらず当該圧力を一定に発生させることができる。そして、電空レギュレータからの空気によって、アクチュエータ部191は、上ウェハW
Uの中心部と当接して当該上ウェハW
Uの中心部にかかる押圧荷重を制御することができる。また、アクチュエータ部191の先端部は、電空レギュレータからの空気によって、貫通孔176を挿通して鉛直方向に昇降自在になっている。
【0063】
アクチュエータ部191は、シリンダ部192に支持されている。シリンダ部192は、例えばモータを内蔵した駆動部によってアクチュエータ部191を鉛直方向に移動させることができる。
【0064】
以上のように押動部材190は、アクチュエータ部191によって押圧荷重の制御をし、シリンダ部192によってアクチュエータ部191の移動の制御をしている。そして、押動部材190は、後述するウェハW
U、W
Lの接合時に、上ウェハW
Uの中心部と下ウェハW
Lの中心部とを当接させて押圧することができる。
【0065】
次に、接合装置41の下チャック141の詳細な構成について説明する。
【0066】
下チャック141には、
図6及び
図9に示すように上チャック140と同様にピンチャック方式が採用されている。下チャック141は、平面視において少なくとも下ウェハW
Lより大きい径を有する本体部200を有している。本体部200の上面には、下ウェハW
Lの裏面W
L2に接触する複数のピン201が設けられている。また、本体部200の上面の外周部には、ピン201と同じ高さを有し、下ウェハW
Lの裏面W
L2の外周部を支持する外側リブ202が設けられている。外側リブ202は、複数のピン201の外側に環状に設けられている。
【0067】
また、本体部200の上面には、外側リブ202の内側において、ピン201と同じ高さを有し、下ウェハW
Lの裏面W
L2を支持する内側リブ203が設けられている。内側リブ203は、外側リブ202と同心円状に環状に設けられている。そして、外側リブ202の内側の領域204(以下、吸引領域204という場合がある。)は、内側リブ203の内側の第1の吸引領域204aと、内側リブ203の外側の第2の吸引領域204bとに区画されている。
【0068】
本体部200の上面には、第1の吸引領域204aにおいて、下ウェハW
Lを真空引きするための第1の吸引口205aが形成されている。第1の吸引口205aは、例えば第1の吸引領域204aにおいて1箇所に形成されている。第1の吸引口205aには、本体部200の内部に設けられた第1の吸引管206aが接続されている。さらに第1の吸引管206aには、第1の真空ポンプ207aが接続されている。
【0069】
また、本体部200の上面には、第2の吸引領域204bにおいて、下ウェハW
Lを真空引きするための第2の吸引口205bが形成されている。第2の吸引口205bは、例えば第2の吸引領域204bにおいて2箇所に形成されている。第2の吸引口205bには、本体部200の内部に設けられた第2の吸引管206bが接続されている。さらに第2の吸引管206bには、第2の真空ポンプ207bが接続されている。
【0070】
このように下チャック141は、第1の吸引領域204aと第2の吸引領域204b毎に下ウェハW
Lを真空引き可能に構成されている。なお、吸引口205a、205bの配置は、本実施の形態に限定されず、任意に設定することができる。
【0071】
そして、下ウェハW
L、本体部200及び外側リブ202に囲まれて形成された吸引領域204a、204bをそれぞれ吸引口205a、205bから真空引きし、吸引領域204a、204bを減圧する。このとき、吸引領域204a、204bの外部の雰囲気が大気圧であるため、下ウェハW
Lは減圧された分だけ大気圧によって吸引領域204a、204b側に押され、下チャック141に下ウェハW
Lが吸着保持される。
【0072】
かかる場合、外側リブ202が下ウェハW
Lの裏面W
L2の外周部を支持するので、下ウェハW
Lはその外周部まで適切に真空引きされる。このため、下チャック141に下ウェハW
Lの全面が吸着保持され、当該下ウェハW
Lの平面度を小さくして、下ウェハW
Lを平坦にすることができる。
【0073】
しかも、複数のピン201の高さが均一なので、下チャック141の上面の平面度をさらに小さくすることができる。このように下チャック141の上面を平坦にして(上面の平坦度を小さくして)、下チャック141に保持された下ウェハW
Lの鉛直方向の歪みを抑制することができる。
【0074】
また、下ウェハW
Lの裏面W
L2は複数のピン201に支持されているので下チャック141による下ウェハW
Lの真空引きを解除する際、当該下ウェハW
Lが下チャック141から剥がれ易くなる。
【0075】
下チャック141において、本体部200の中心部付近には、当該本体部200を厚み方向に貫通する貫通孔208が例えば3箇所に形成されている。そして貫通孔208には、第1の下チャック移動部160の下方に設けられた昇降ピンが挿通するようになっている。
【0076】
本体部200の外周部には、ウェハW
U、W
L、重合ウェハW
Tが下チャック141から飛び出したり、滑落するのを防止するガイド部材209が設けられている。ガイド部材209は、本体部200の外周部に複数個所、例えば4箇所に等間隔に設けられている。
【0077】
なお、接合装置41における各部の動作は、上述した制御部70によって制御される。
【0078】
次に、以上のように構成された接合システム1を用いて行われるウェハW
U、W
Lの接合処理方法について説明する。
図10は、かかるウェハ接合処理の主な工程の例を示すフローチャートである。
【0079】
先ず、複数枚の上ウェハW
Uを収容したカセットC
U、複数枚の下ウェハW
Lを収容したカセットC
L、及び空のカセットC
Tが、搬入出ステーション2の所定のカセット載置板11に載置される。その後、ウェハ搬送装置22によりカセットC
U内の上ウェハW
Uが取り出され、処理ステーション3の第3の処理ブロックG3のトランジション装置50に搬送される。
【0080】
次に上ウェハW
Uは、ウェハ搬送装置61によって第1の処理ブロックG1の表面改質装置30に搬送される。表面改質装置30では、所定の減圧雰囲気下において、処理ガスである酸素ガス又は窒素ガスが励起されてプラズマ化され、イオン化される。この酸素イオン又は窒素イオンが上ウェハW
Uの表面W
U1に照射されて、当該表面W
U1がプラズマ処理される。そして、上ウェハW
Uの表面W
U1が改質される(
図10の工程S1)。
【0081】
次に上ウェハW
Uは、ウェハ搬送装置61によって第2の処理ブロックG2の表面親水化装置40に搬送される。表面親水化装置40では、スピンチャックに保持された上ウェハW
Uを回転させながら、当該上ウェハW
U上に純水を供給する。そうすると、供給された純水は上ウェハW
Uの表面W
U1上を拡散し、表面改質装置30において改質された上ウェハW
Uの表面W
U1に水酸基(シラノール基)が付着して当該表面W
U1が親水化される。また、当該純水によって、上ウェハW
Uの表面W
U1が洗浄される(
図10の工程S2)。
【0082】
次に上ウェハW
Uは、ウェハ搬送装置61によって第2の処理ブロックG2の接合装置41に搬送される。接合装置41に搬入された上ウェハW
Uは、トランジション110を介してウェハ搬送機構111により位置調節機構120に搬送される。そして位置調節機構120によって、上ウェハW
Uの水平方向の向きが調節される(
図10の工程S3)。
【0083】
その後、位置調節機構120から反転機構130の保持アーム131に上ウェハW
Uが受け渡される。続いて搬送領域T1において、保持アーム131を反転させることにより、上ウェハW
Uの表裏面が反転される(
図10の工程S4)。すなわち、上ウェハW
Uの表面W
U1が下方に向けられる。
【0084】
その後、反転機構130の保持アーム131が、駆動部133を中心に回動して上チャック140の下方に移動する。そして、反転機構130から上チャック140に上ウェハW
Uが受け渡される。上ウェハW
Uは、上チャック140にその裏面W
U2が吸着保持される(
図10の工程S5)。具体的には、真空ポンプ175a、175bを作動させ、吸引部172、173で上ウェハW
Uを真空引きし、上ウェハW
Uが上チャック140に吸着保持される。このとき、上チャック140の上面が平坦になっているので、上チャック140に保持された上ウェハW
Uも平坦になっている。
【0085】
上ウェハW
Uに上述した工程S1〜S5の処理が行われている間、当該上ウェハW
Uに続いて下ウェハW
Lの処理が行われる。先ず、ウェハ搬送装置22によりカセットC
L内の下ウェハW
Lが取り出され、処理ステーション3のトランジション装置50に搬送される。
【0086】
次に下ウェハW
Lは、ウェハ搬送装置61によって表面改質装置30に搬送され、下ウェハW
Lの表面W
L1が改質される(
図10の工程S6)。なお、工程S6における下ウェハW
Lの表面W
L1の改質は、上述した工程S1と同様である。
【0087】
その後、下ウェハW
Lは、ウェハ搬送装置61によって表面親水化装置40に搬送され、下ウェハW
Lの表面W
L1が親水化される共に当該表面W
L1が洗浄される(
図10の工程S7)。なお、工程S7における下ウェハW
Lの表面W
L1の親水化及び洗浄は、上述した工程S2と同様である。
【0088】
その後、下ウェハW
Lは、ウェハ搬送装置61によって接合装置41に搬送される。接合装置41に搬入された下ウェハW
Lは、トランジション110を介してウェハ搬送機構111により位置調節機構120に搬送される。そして位置調節機構120によって、下ウェハW
Lの水平方向の向きが調節される(
図10の工程S8)。
【0089】
その後、下ウェハW
Lは、ウェハ搬送機構111によって下チャック141に搬送され、下チャック141にその裏面W
L2が吸着保持される(
図10の工程S9)。具体的には、真空ポンプ207a、207bを作動させ、吸引領域204a、204bにおいて吸引口205a、205bを介して下ウェハW
Lを真空引きし、下ウェハW
Lが下チャック141に吸着保持される。このとき、下チャック141の上面が平坦になっているので、下チャック141に保持された下ウェハW
Lも平坦になっている。
【0090】
次に、上チャック140に保持された上ウェハW
Uと下チャック141に保持された下ウェハW
Lとの水平方向の位置調節を行う。具体的には、第1の下チャック移動部160と第2の下チャック移動部163によって下チャック141を水平方向(X方向及びY方向)に移動させ、上部撮像部151を用いて、下ウェハW
Lの表面W
L1上の予め定められた基準点を順次撮像する。同時に、下部撮像部161を用いて、上ウェハW
Uの表面W
U1上の予め定められた基準点を順次撮像する。撮像された画像は、制御部70に出力される。制御部70では、上部撮像部151で撮像された画像と下部撮像部161で撮像された画像に基づいて、上ウェハW
Uの基準点と下ウェハW
Lの基準点がそれぞれ合致するような位置に、第1の下チャック移動部160と第2の下チャック移動部163によって下チャック141を移動させる。こうして上ウェハW
Uと下ウェハW
Lの水平方向位置が調節される(
図10の工程S10)。
【0091】
その後、第1の下チャック移動部160によって下チャック141を鉛直上方に移動させて、上チャック140と下チャック141の鉛直方向位置の調節を行い、当該上チャック140に保持された上ウェハW
Uと下チャック141に保持された下ウェハW
Lとの鉛直方向位置の調節を行う(
図10の工程S11)。そして、
図11に示すように上ウェハW
Uと下ウェハW
Lが所定の位置に対向配置される。
【0092】
次に、上チャック140に保持された上ウェハW
Uと下チャック141に保持された下ウェハW
Lの接合処理が行われる。
【0093】
先ず、
図12に示すように押動部材190のシリンダ部192によってアクチュエータ部191を下降させる。そうすると、このアクチュエータ部191の下降に伴い、上ウェハW
Uの中心部が押圧されて下降する。このとき、電空レギュレータから供給される空気によって、アクチュエータ部191には、所定の押圧荷重がかけられる。そして、押動部材190によって、上ウェハW
Uの中心部と下ウェハW
Lの中心部を当接させて押圧する(
図10の工程S12)。このとき、第1の真空ポンプ175aの作動を停止して、内側吸引部172からの上ウェハW
Uの真空引きを停止すると共に、第2の真空ポンプ175bは作動させたままにし、外側吸引部173で上ウェハW
Uを真空引きする。そして、押動部材190で上ウェハW
Uの中心部を押圧する際にも、上チャック140によって上ウェハW
Uの外周部を保持することができる。
【0094】
そうすると、押圧された上ウェハW
Uの中心部と下ウェハW
Lの中心部との間で接合が開始する(
図12中の太線部)。すなわち、上ウェハW
Uの表面W
U1と下ウェハW
Lの表面W
L1はそれぞれ工程S1、S6において改質されているため、先ず、表面W
U1、W
L1間にファンデルワールス力(分子間力)が生じ、当該表面W
U1、W
L1同士が接合される。さらに、上ウェハW
Uの表面W
U1と下ウェハW
Lの表面W
L1はそれぞれ工程S2、S7において親水化されているため、表面W
U1、W
L1間の親水基が水素結合し(分子間力)、表面W
U1、W
L1同士が強固に接合される。
【0095】
その後、
図13に示すように押動部材190によって上ウェハW
Uの中心部と下ウェハW
Lの中心部を押圧した状態で第2の真空ポンプ175bの作動を停止して、外側吸引部173からの上ウェハW
Uの真空引きを停止する。そうすると、上ウェハW
Uが下ウェハW
L上に落下する。そして上ウェハW
Uが下ウェハW
L上に順次落下して当接し、上述した表面W
U1、W
L1間のファンデルワールス力と水素結合による接合が順次拡がる。こうして、
図14に示すように上ウェハW
Uの表面W
U1と下ウェハW
Lの表面W
L1が全面で当接し、上ウェハW
Uと下ウェハW
Lが接合される(
図10の工程S13)。
【0096】
この工程S13において、上ウェハW
Uの裏面W
U2は複数のピン171に支持されているので、上チャック140による上ウェハW
Uの真空引きを解除した際、当該上ウェハW
Uが上チャック140から剥がれ易くなっている。このため、上ウェハW
Uと下ウェハW
Lの接合の拡がり(ボンディングウェーブ)が真円状になり、上ウェハW
Uと下ウェハW
Lが適切に接合される。
【0097】
その後、
図15に示すように押動部材190のアクチュエータ部191を上チャック140まで上昇させる。また、真空ポンプ207a、207bの作動を停止し、吸引領域204における下ウェハW
Lの真空引きを停止して、下チャック141による下ウェハW
Lの吸着保持を停止する。このとき、下ウェハW
Lの裏面W
L2は複数のピン201に支持されているので、下チャック141による下ウェハW
Lの真空引きを解除した際、当該下ウェハW
Lが下チャック141から剥がれ易くなっている。
【0098】
上ウェハW
Uと下ウェハW
Lが接合された重合ウェハW
Tは、ウェハ搬送装置61によってトランジション装置51に搬送され、その後搬入出ステーション2のウェハ搬送装置22によって所定のカセット載置板11のカセットC
Tに搬送される。こうして、一連のウェハW
U、W
Lの接合処理が終了する。
【0099】
以上の実施の形態によれば、上チャック140において複数の吸引部172、173で上ウェハW
Uを真空引きするので、従来のように上ウェハW
Uを全面で真空引きする場合に比べて、真空引きする領域を小さくすることができる。したがって、上チャック140に対する上ウェハW
Uの剥離性を向上させることができ、重合ウェハW
Tの鉛直方向の歪みを抑制することができる。また、複数の吸引部172、173で上ウェハW
Uを真空引きするので、上チャック140に保持された上ウェハW
Uが水平方向にずれることがない。したがって、ウェハW
U、W
L同士を適切に接合することができる。
【0100】
また、本実施の形態の接合システム1は、接合装置41に加えて、ウェハW
U、W
Lの表面W
U1、W
L1を改質する表面改質装置30と、表面W
U1、W
L1を親水化すると共に当該表面W
U1、W
L1を洗浄する表面親水化装置40も備えているので、一のシステム内でウェハW
U、W
Lの接合を効率よく行うことができる。したがって、ウェハ接合処理のスループットをより向上させることができる。
【0101】
以上の実施の形態において、上チャック140において隣り合うピン171の間隔は、下チャック141において隣り合うピン201の間隔よりも大きくてもよい。上チャック140において複数のピン171が設けられている領域では、上ウェハW
Uを真空引きしないため、ピン171の数が多すぎるとその分、上ウェハW
Uが歪む。このため、上チャック140のピン171の数は少ない方が好ましい。これに対して、下チャック141では、複数のピン201が設けられた吸引領域204で下ウェハW
Lを真空引きするため、下ウェハW
Lを平坦にするためにはピン201の数が多い方が好ましい。したがって、上述したように上チャック140のピン171の間隔を下チャック141のピン201の間隔より大きくすることにより、重合ウェハW
Tの鉛直方向の歪みをさらに抑制することができる。
【0102】
以上の実施の形態では、上チャック140の本体部170と上チャック保持部150の支持部材180は固定して設けられていたが、本体部170は支持部材180に対して移動可能に設けられていてもよい。
【0103】
支持部材180の上面には、
図16及び
図17に示すように本体部170の鉛直方向の移動及び固定を制御する複数、例えば3つの移動制御機構210が設けられている。3つの移動制御機構210は、本体部170において同心円状に配置されている。なお、移動制御機構210の数や配置は、本実施の形態に限定されず、任意に設定することができる。
【0104】
移動制御機構210は、
図18に示すようにブロック211、ガイド212、押し引きネジ213、及びシャフト214を有している。ブロック211は、支持部材180の上面において、その底部211aが埋め込まれて固定されている。ブロック211の内部は中空部211bを形成し、中空部211bの天井面211cは水平方向から傾斜している。
【0105】
ガイド212は、ブロック211の中空部211bに設けられ、天井面211cと同じ勾配で傾斜した上面を備えたくさび形状(三角形状)を有している。ガイド212の両側面には、当該ガイド212を水平方向に押し引きする一対の押し引きネジ213、213が設けられている。押し引きネジ213は、ブロック211の側面を挿通している。
【0106】
また、ガイド212の底面には、鉛直方向に延伸するシャフト214が設けられている。シャフト214は、支持部材180を挿通し、その先端部214aが上チャック140の本体部170の上面に固定されている。
【0107】
以上の構成を有する移動制御機構210では、押し引きネジ213でガイド212を天井面211cに沿って移動させることにより、シャフト214を介して本体部170が鉛直方向に移動する。そして、複数の移動制御機構210によって本体部170を面内で鉛直方向に移動させることで、当該本体部170の位置を調節することができる。すなわち、本体部170の傾斜を抑制して、その平行度を保つことができる。
【0108】
また、移動制御機構210では、ガイド212が天井面211cに面接触し、ブロック211も支持部材180の上面に面接触して固定されている。さらに、移動制御機構210による本体部170の位置調節によって、本体部170の上面と支持部材180の下面に僅かな隙間が形成される場合があるものの、その大部分において本体部170と支持部材180は面接触している。したがって、本体部170の位置調節を行った後は、支持部材180に対して本体部170を固定することができ、本体部170の平行度を保つことができる。
【0109】
かかる場合、上述した工程S5において、上チャック140で上ウェハW
Uを吸着保持する際、移動制御機構210によって、本体部170の傾斜が抑制され、当該本体部170の平行度が保たれている。このため、上チャック140に保持された上ウェハW
Uの鉛直方向の歪みを抑制することができ、上ウェハW
Uの平行度を保つことができる。
【0110】
また、工程S12において、押動部材190で上ウェハW
Uの中心部を押圧すると、上チャック140の外側吸引部173において上ウェハW
Uが吸着保持されているので、上ウェハW
Uと上チャック140の間に応力が発生し、上チャック140が下方に引っ張られる。この点、移動制御機構210によって上チャック140の本体部170が鉛直方向に固定されているので、上チャック140が下方に引っ張られず、平行度を保つことができる。
【0111】
また、このように上チャック140の平行度を保つことができるので、上チャック140を下チャック141に近づけることができ、上ウェハW
Uと下ウェハW
Lの隙間を小さくすることができる。したがって、重合ウェハW
Tの鉛直方向の歪みをさらに抑制することができる。
【0112】
さらに、上チャック140の平行度を保つことができるので、ウェハW
U、W
L同士の接合処理を安定して複数回行うことができ、量産での接合処理の安定化が可能となる。
【0113】
なお、移動制御機構210の構造は、本実施の形態に限定されず、本体部170の鉛直方向の移動及び固定を制御する構造であれば、任意に設定することができる。例えばガイド212に代えて、アクチュエータ等を用いてもよい。
【0114】
また、以上の実施の形態の接合装置41において、下チャック141はピンチャック構造であれば、任意の構造を取り得る。例えば下チャック141の本体部200の外周部には、外側リブ202に代えて、ピン201より低い高さのリブが設けられていてもよい。かかる場合、下チャック141の外周部では、いわゆる静圧シールによって下ウェハW
Lの外周部を適切に保持することができる。したがって、下チャック141は下ウェハW
Lを平坦に保持することができる。
【0115】
また、以上の実施の形態の接合システム1において、接合装置41でウェハW
U、W
Lを接合した後、さらに接合された重合ウェハW
Tを所定の温度で加熱(アニール処理)してもよい。重合ウェハW
Tにかかる加熱処理を行うことで、接合界面をより強固に結合させることができる。
【0116】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。本発明はこの例に限らず種々の態様を採りうるものである。本発明は、基板がウェハ以外のFPD(フラットパネルディスプレイ)、フォトマスク用のマスクレチクルなどの他の基板である場合にも適用できる。