【実施例】
【0014】
以下の説明ではCD−SEMを用いた半導体検査装置を例にとって説明するが、それに限られることはなく、他の荷電粒子線を用いた装置(例えば、透過電子顕微鏡、走査透過電子顕微鏡、電子線描画装置、イオン顕微鏡、集束イオンビーム加工装置等)、荷電粒子線を用いない装置(例えば、検査装置、製造装置、加工装置、評価装置、計測装置)等にも、適用が可能である。試料としては、半導体ウェハの他に、露光装置の露光光をマスクするレチクル、液晶や有機ELの表示装置のTFT基板等を用いることができる。
【0015】
<構成>
図1は、実施例に係る半導体検査装置の概略を説明するための側面図である。半導体検査装置101は、光学系を格納する筒42と試料室12とロードロック室9とミニエンバイロメント41と制御系43と表示/編集装置26とを有する。
制御装置1は、図示しないユーザーインターフェースからオペレータによって入力された加速電圧、試料(半導体デバイス)情報、測定位置情報、ウェハカセット情報などをもとに、光学系制御装置2、ステージ制御装置3、試料搬送制御装置4、及び試料交換室制御装置5の制御を行っている。
【0016】
制御装置1から命令を受けた試料搬送制御装置4は、ミニエンバイロメント41内にある搬送用ロボット8を、FOUP6から任意のウェハ7が、ロードロック室(試料交換室)9のホルダ50の位置に移動するように制御する。FOUP6にはドア40があり、開閉機構を有している。制御装置1はFOUP6のドア40の開閉を制御することができるようになる。
【0017】
試料交換室制御装置5は、ロードロック室9へのウェハ7の出入りに連動して、ゲートバルブ10、11が開閉するような制御を行う。更に、試料交換室制御装置5は、試料交換室9内を真空排気する真空ポンプ(図示せず)を制御し、ゲートバルブ11が開くときには、試料室12と同等の真空を、試料交換室9内にて形成する。試料交換室9に入ったウェハ7は、ゲートバルブ11を介して、試料室12に送られ、ステージ13上に固定される。試料搬送制御装置4または試料交換制御装置5で制御される機構を搬入/搬出機構ともいう。
【0018】
光学系制御装置2は、制御装置1からの命令に従い、高電圧制御装置14、コンデンサレンズ制御部15、増幅器16、偏向信号制御部17、及び対物レンズ制御部18を制御する。
【0019】
引き出し電極19により、電子源20から引き出された電子ビーム21は、コンデンサレンズ22、対物レンズ23によって集束され、試料ステージ13上に配置されたウェハ7に照射される。電子ビーム21は、偏向信号制御部17から信号を受けた偏向器24によりウェハ7上を、一次元的、或いは二次元的に走査される。
【0020】
ウェハ7への電子ビーム21の照射に起因して、ウェハ7から放出される二次荷電粒子25は、二次電子変換電極27によって、二次電子35に変換され、その二次電子35は二次荷電粒子検出器36により捕捉され、増幅器16を介して表示/編集装置26の表示画面の輝度信号として使用される。
【0021】
また、表示/編集装置26の偏向信号と、偏向器24の偏向信号とを同期させることにより、表示/編集装置26にはウェハ上のパターン形状を再現することができる。
【0022】
<動作>
(1)搬入動作
図2は、実施例に係る半導体検査装置の上面図である。
図15は実施例に係る半導体検査装置の搬入動作を示すフロー図である。
図16は実施例に係る半導体検査装置の搬出動作を示すフロー図である。
半導体検査装置101は、
図2に示すようにロードロック室9を複数有する構成であり、FOUP6を複数接続できる構成である。FOUP6内のウェハ7を試料室12へ搬入される(以後、「搬入動作」という。)。搬入動作は、
図15に示すように以下の動作を順番に実行することで行われる。
【0023】
FOUP6のドア40を開ける(ステップSCI1)。FOUP6内のウェハ7を搬送用ロボット8で取出す(ステップSCI2)。搬送用ロボット8で保持しているウェハ7をゲートバルブ10の手前まで移動する(ステップSCI3)。ロードロック室9内を大気状態にする(ステップSCI4)。ゲートバルブ10を開ける(ステップSCI5)。搬送用ロボット8に保持しているウェハ7をホルダ50に搬入する(ステップSCI6)。ゲートバルブ10を閉じる(ステップSCI7)。ロードロック室9を真空状態にする(ステップSCI8)。ロードロック室9のゲートバルブ11を開ける(ステップSCI9)。ステージ13をロードロック室9側に移動する(ステップSCI10)。ホルダ50のウェハ7をステージ13に搬入する(ステップSCI11)。ゲートバブル11を閉じる。
【0024】
(2)計測動作
その後、ウェハ7上に存在するパターンの寸法を計測する。
【0025】
(3)搬出動作
試料室12内で計測が終了したウェハ7は、FOUP6に回収される(以後、「搬出動作」という。)。搬出動作は、
図16に示すように以下の動作を順番に実行することで行われる。
【0026】
ステージ13をロードロック室9側に移動する(ステップSCO1)。ゲートバルブ11を開ける(ステップSCO2)。ステージ13のウェハ7をホルダ50に搬出する(ステップSCO3)。ゲートバルブ11を閉じる(ステップSCO4)。ロードロック室9内を大気状態にする(ステップSCO5)。ゲートバルブ10を開ける(ステップSCO6)。ホルダ50上のウェハ7を搬送用ロボット8で取出す(ステップSCO7)。ゲートバルブ10を閉じる(ステップSCO8)。ロードロック室9を真空状態にする(ステップSCO9)。搬送用ロボット8に保持しているウェハ7をFOUP6に回収する(ステップSCO10)。FOUP6のドア40を閉める(ステップSCO11)。
【0027】
<発塵源の特定方法>
ウェハ面上に付着する異物は、搬入動作又は搬出動作中の何れかの動作中に付着する可能性が高い。従って、特定部位の動作を故意に繰返すことで、発塵を促して発塵源を特定する方法を以下に説明する。
【0028】
図3は実施例に係るソフトウェア部品の一覧表(ライブラリ)を示す図である。
図3示すソフトウェア部品とは、搬入動作及び搬出動作内のひとつの動作を単体で実行可能とした単位である。これらソフトウェア部品は、制御装置1内のハードディスクや半導体不揮発性メモリの記憶装置44に登録されている。ソフトウェア部品の記憶装置44への登録は、装置をユーザに納入する前に、遅くとも後述するスクリプトの編集や実行をする前までに登録される。搬入動作や搬出動作内の特定部位を繰返す動作を作るためには、表示/編集装置26上でソフトウェア部品を編集してスクリプトを作り出すことができる。スクリプトとは、ソフトウェア部品を順番に並べてある纏まりのある動作を実行するための簡易プログラムのことである。スクリプトもソフトウェア部品と同様に記憶装置44に登録しておくこともできる。スクリプトの記憶装置44への登録は、装置をユーザに納入する前に、遅くともサービスエンジニアが発塵源の特定のためにスクリプトの実行をする前までに登録される。スクリプトは、制御装置1内のCPU(中央処理装置)45によって実行される。
【0029】
図4、
図5および
図6は、実施例に係るソフトウェア部品を組合せて作成したスクリプトと発塵用繰返し動作の例を示した図である。
【0030】
図4に示す第1のスクリプト(スクリプトa)46aは、以下の動作を行う。ドア40を開ける(FP-OP)。FOUP6内のウェハ7を搬送用ロボット8で取出す(FP-RO pos)。ここで、「pos」はFOUP6内のウェハの位置(Slot番号)を指定する。搬送用ロボット8で保持しているウェハ7をゲートバルブ10の手前まで移動して停止する(RO-LB1)。ロードロック室9内を大気状態にする(LC1-AR)。ゲートバルブ10を開ける(GB11-OP)。搬送用ロボット8に保持しているウェハ7をホルダ50に搬入する(RO-LC1)。本状態でゲートバルブ10を開ける動作(GB11-OP)とゲートバルブ10を閉じる動作(GB11-CL)を指定回数繰返す。第1のスクリプト46a内のREPEAT countとNEXTのソフトウェア部品を実行することで、指定回数を繰返す。指定回数は、スクリプト作成者が自由に変更することが可能な仕組みを有する。第1のスクリプト46aの動作の目的は、ゲートバルブ10の開閉動作による発塵の有無を確認することにある。ゲートバルブ10の開閉動作で異物が発塵した場合は、ホルダ50にあるウェハ7に異物が付着する。異物が付着したウェハ7は、指定回数の繰返し動作終了後に次の動作によってFOUP6に回収される。ホルダ50のウェハ7を搬送用ロボット8で取出す(LC1−RO)。ゲートバルブ10を閉じる(GB11−CL)。ロードロック室9を真空状態にする(LC1−EV)。搬送用ロボット8に保持しているウェハ7をFOUP6に回収する(RO−FP pos)。ドア40を閉める(FP−CL)。
【0031】
図5に示す第2のスクリプト(スクリプトb)46bは、以下の動作を行う。ドア40を開ける(FP-OP)。FOUP6内のウェハ7を搬送用ロボット8で取出す(FP-RO pos)。搬送用ロボット8で保持しているウェハ7をゲートバルブ51の手前まで移動して停止する(RO-LB1)。ロードロック室52内を大気状態にする(LC2-AR)。ゲートバルブ51を開ける(GB21-OP)。搬送用ロボット8に保持しているウェハ7をホルダ53に搬入する(RO-LC2)。ゲートバルブ51を閉じる(GB21-CL)。ロードロック室52を真空状態にする(LC2-EV)。ステージ13をロードロック室52側に移動する(ST-MV2)。ゲートバルブ54を開ける(GB22-OP)。本状態で、ホルダ53上のウェハ7をステージ13に搬入する(LC2-SC)。ステージ13のウェハ7をホルダ53に搬出する(SC-LC2)。動作を指定回数繰返す。第2のスクリプト46bの動作の目的は、ホルダ53の搬入と搬出を繰返すことによる発塵の有無を確認することである。指定回数の繰返し動作終了後、ウェハ7は、FOUP6に回収される。ウェハ7がFOUP6に回収される動作については、
図5のスクリプトbのNEXT以降のソフトウェア部品の動作によって行われる。その動作は、
図3を参照することによって容易に理解することができるので、説明は省略する。
【0032】
図6に示す第3のスクリプト(スクリプトc)46cは、以下の動作を行う。ドア40を開ける(FP-OP)。FOUP6内のウェハ7を搬送用ロボット8で取出す(FP-RO pos)。搬送用ロボット8で保持しているウェハ7をゲートバルブ51の手前まで移動して停止する(RO-LB1)。ロードロック室52内を大気状態にする(LC2-AR)。ゲートバルブ51を開ける(GB21-OP)。搬送用ロボット8に保持しているウェハ7をホルダ53に搬入する(RO-LC2)。ゲートバルブ51を閉じる(GB21-CL)。ロードロック室52を真空状態にする(LC2-EV)。ステージ13をロードロック室52側に移動する(ST-MV2)。本状態で、ゲートバルブ54を開ける(GB22-OP)。ホルダ53上のウェハ7をステージ13に搬入する(LC2-SC)。ステージ13のウェハ7をホルダ53に搬出する(SC-LC2)。ゲートバルブ54を閉じる(GB22-CL)。動作を指定回数繰返す。第3のスクリプト46cの動作の目的は、ホルダ53の搬入、搬出動作とゲートバルブ54の開閉動作を組合せた場合の発塵の有無を確認することである。指定回数の繰返し動作終了後、ウェハ7は、FOUP6に回収される。ウェハ7がFOUP6に回収される動作については、
図6の第3のスクリプト46cのLC2−AR以降のソフトウェア部品は
図5の第2のスクリプト46bと同じであるので、その説明は省略する。
【0033】
図5に示す第2のスクリプト46bと
図6に示す第3のスクリプト46cの違いのように、繰返す機構の組合せを変えることにより、発塵部位と原因メカニズムをより明確にすることが可能となる。
【0034】
図7は実施例に係る効率を考慮した発塵用繰返し動作のイメージを示す図である。
図7に示す動作は、
図4に示す第1のスクリプト46aと
図5に示す第2のスクリプト46bとを組合せたものである。それぞれの動作については、
図4および
図5の説明と重複するので省略する。
図7のように繰返し動作は、複数の動作を同時に実行可能とする。これにより、処理時間を大幅に短縮することが可能である。
【0035】
図8は実施例に係る異物発塵レシピの例を示す図である。異物発塵レシピ100とは、FOUP6内の各ウェハに対して
図4、
図5、
図6等に示したスクリプトを割当てて、一つの実行形式として記憶装置44に登録したものである。FOUP6内に複数のウェハが存在し、下側からSlot 1、Slot 2〜Slot nのように昇順に番号付けがされている。
図8の例では、Slot 1にスクリプトa、Slot 5にスクリプトb、Slot nにスクリプトcを割当てることで、それを一つのレシピとする。本レシピを実行すると、Slot 1のウェハをFOUP6から取出して、
図4に示したスクリプトaの動作を指定回数分繰返す。スクリプトaの動作の開始と同時にSlot 5のウェハをFOUP6から取出して、
図5に示したスクリプトbの動作を指定回数分繰返す。Slot 5のウェハに対する動作が終了し、FOUP6に回収(スクリプトbの動作が終了)後、Slot nのウェハをFOUP6から取出し
図6に示したスクリプトcの動作を指定回数分繰返す。スクリプトcの動作が終了してFOUP6にウェハが回収されたらレシピは終了となる。
【0036】
図9は
図8の異物発塵レシピが実行している最中の表示/編集装置の画面を示す図である。表示/編集装置はGUI(Graphical User Interface)によって、
図9に示す画面26Dには、FOUP6内のSlot番号とSlot番号に割り当てたスクリプト名称と現在の動作回数を表示する。現在の動作回数は、1回の繰返し動作が行われるごとに更新される。更に半導体検査装置101内で現在繰返し動作を行っている部位を表示する。GUIで画面26Dに表示した情報より、半導体検査装置101内で動作している部位とレシピが終了するまでの時間を予測することができる。また、GUIによって、FOUP6内のSlot番号に割り当てるスクリプトと動作回数を容易に設定することができる。
【0037】
異物発塵レシピ100において、複数の部位から構成される搬入及び搬出機構のそれぞれの部位の動作を繰り返すスクリプトを各Slotに割り当てる。各Slotに格納されたウェハを異物検査装置で調べて、異物が付着したウェハが見つかったときは、そのウェハが格納されたSlotに対応するスクリプトから、発塵部位(発塵源)を特定することができる。
【0038】
<発塵原因特定システム>
図10は実施例に係る異物発塵源の発塵原因を特定するシステム構成図である。システムDFAは、半導体検査装置(第1の装置)101と異物検査装置(第2の装置)102と発塵要因分析装置(第3の装置)103から構成される。発塵要因分析装置は、CPUと記憶装置とプログラム等によって実現される。ただし、異物検査装置102の機能と発塵要因分析装置103の機能を半導体検査装置101内に集約した構成とすることもできる。また、発塵要因分析装置103の機能を半導体検査装置101に配置することもできる。さらに、発塵要因分析装置103の機能を半導体検査装置101および異物検査装置102等の装置を統括的に管理するホストコンピュータ内のCPUと記憶装置とプログラム等によって構成することもできる。半導体検査装置101内には、
図8に記載した異物発塵レシピ100を有しており、異物発塵レシピ100の動作を終了後すると異物が付着している可能性のあるウェハ7WFOを出力する。ウェハ7WFOは、異物検査装置102で処理され、ウェハ7WFOに対するSlot番号と異物マップと元素分析結果などのデータIDATA1を発塵要因分析装置103に出力するデータIDATA1は、発塵要因分析装置103の入力となる。発塵要因分析装置103内には、発塵要因データベース(第1のデータベース)104と装置有寿命品管理データベース(第2のデータベース)105がある。装置有寿命品管理データベース105は発塵要因分析装置103とは別の装置(第4の装置)内にあってもよい。半導体検査装置101は、Slot番号とスクリプト名称と装置有寿命品管理情報などのデータIDATA2を発塵要因分析層103に出力する。装置有寿命品管理情報には有寿命品の装置立上げからの経過時間などが含まれている。
【0039】
図11は実施例に係る発塵要因可能性データベース104の内容を示す図である。発塵要因データベース104は、異物マップ1041と、元素分析結果1042と、元素分析結果に対する発塵機構・原因1043と、対処方法1044とが蓄積されているデータベースである。発塵要因データベース104には、過去に発生した異物に対する情報が蓄積されている。発塵要因分析装置103は、異物検査装置102からの出力データである異物マップおよび元素分析結果と、発塵要因データベース104に蓄積されている異物マップ1041および元素分析結果1042とを突き合わせて、発塵箇所と可能性のある発塵機構・原因と対処方法(対策の候補)とを含む分析結果ARを出力する(表示する)。異物マップでは、ウェハに付着している異物の分布、異物の大きさと発塵要因データベース104に登録されている異物の分布、異物の大きさとを突き合わせる。元素分析では、ウェハに付着している異物の元素と発塵要因データベース104に登録されている異物の元素との突き合わせを行う。本突き合わせにより、異物の発塵部位(発塵箇所)と発塵原因を容易に導き出すことが可能となる。また、異物発塵源を特定するまでのプロセスが確立されるので、原因究明と処置(対処)に多大な時間を要することがなくなる。
【0040】
図12は実施例に係る装置有寿命品時間管理データベースの内容記載した図である。装置有寿命時間管理データベース105は、半導体検査装置101内の機構の有寿命品1051におけるメンテナンス推奨時間1052を登録したものである。装置有寿命時間管理データベース105を設けた理由は、半導体検査装置101内にメンテナンス推奨時間を超えてメンテナンスを行わない場合、その寿命品の摩耗がきっかけで、異物を発塵している可能性があるためである。例えば、発塵要因分析装置103は、装置有寿命時間管理データベース105の有寿命品Aのメンテナンス推奨時間eaと半導体検査装置101から取得した装置立上げからの経過時間nnとを比較し、nnがea以上であれば、有寿命品Aのメンテナンス推奨時間を超えていると判断する。次に有寿命品Bのメンテナンス推奨時間ebとnnを比較する。nnがeb以上であれば、有寿命品Bのメンテナンス推奨時間を超えたことを意味する。このように半導体検査装置101内の有寿命品におけるメンテナンス推奨時間と装置立上げからの経過時間とを比較して、メンテナンス推奨時間を超えている場合は、メンテナンス推奨部品(メンテナンス対象有寿命品)MPをアナウンスする(表示する)。これにより、有寿命品の交換時期を容易に知ることができる。
【0041】
図13Aおよび
図13Bは実施例に係る異物発塵源と発塵原因の可能性がわかるまでの流れを示す図である。半導体検査装置101内で、異物発塵レシピ100を実行する(ステップS1)。1スロット(Slot)に対する処理が終了したらSlot番号とスクリプト名称を発塵要因分析装置103に転送する(ステップS2)。次に異物発塵レシピ100の実行が全Slot分終了したか を確認する(ステップS3)。これは、
図9に示すスクリプトが全て終了したかを判断する。全て終了したら、異物発塵レシピ100の実行が終了したFOUP6を異物検査装置102に搬入する(ステップS4)。 異物検査装置102では、FOUP6内全てのウェハに対する異物検査を実施する(ステップS5)。ウェハ上の異物数は、規定数以内か否かを判断する(ステップS6)。規定数はユーザにより異なるため、カスタマイズできるようにしている。ウェハ上の異物数が規定数以上の場合は、ウェハのSlot番号とウェハ上の異物マップデータと異物元素分析結果を発塵要因分析装置103に転送する(ステップS7)。本処理(ステップS5,S6,S7)は、FOUP6内全てのウェハに対する異物検査が終了するまで行う(ステップS8)。全てのウェハに対してウェハ上の異物マップ、異物元素分析結果と発塵要因データベース104内の異物マップ、異物元素分析結果データの突き合わせを実施し(ステップS9)、発塵要因分析装置103内に発塵機構・原因・対処方法を表示する(ステップS10)。
【0042】
図14は実施例に係るメンテナンス推奨部品を抽出するまでの流れを示す図である。半導体検査装置101より現在の半導体検査装置の立上げからの経過時間を取得する(ステップ20)。 次に装置有寿命時間管理データベース105に登録されている時間とステップS20で取得した時間を比較する(ステップS21)。半導体検査装置101から取得した装置立上げからの経過時間が装置有寿命時間管理データベース105に登録されている時間以上の有寿命品があるかを判断し(ステップS22)。寿命時間を超えた有寿命品があれば、メンテナンスを推奨する有寿命品名を表示する(ステップS23)。上記メンテナンス推奨部品の抽出は、発塵要因分析装置103が行うが、装置有寿命時間管理データベース105を別の装置(第4の装置)内に設けて、その装置(第4の装置)で行ってよい。
【0043】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態および実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は、上記実施の形態および実施例に限定されるものではなく、種々変更可能であることはいうまでもない。