(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記半導体ウエハの上に前記マスクを形成することが、前記金属バンプ/パッドの上に1から5μmの厚さを有する前記マスクを堆積させることを含む、請求項1に記載の方法。
前記マスクをパターニングすることが、540ナノメートル以下の波長及び500フェムト秒以下のレーザパルス幅を有するフェムト秒レーザでパターンを直接書き込むことをさらに含む、請求項1に記載の方法。
前記複数のICを個片化し前記金属バンプ/パッドから前記酸化層を除去するために、前記パターン化されたマスクの前記間隙を通じて前記半導体ウエハをプラズマエッチングすることが、
前記パターン化されたマスクの前記間隙を通じて前記半導体ウエハを異方性エッチングすることと、
異方性エッチングされたトレンチを等方性エッチングすることと、
前記半導体ウエハの表面上、並びに異方性及び等方性エッチングによって新たに形成された表面上にポリマーを堆積させることと、
を反復することを含む、請求項5に記載の方法。
前記マスクをパターニングすることが、540ナノメートル以下の波長及び500フェムト秒以下のレーザパルス幅を有するフェムト秒レーザでパターンを直接書き込むことをさらに含む、請求項7に記載の方法。
前記レーザスクライビングモジュールが、540ナノメートル以下の波長及び500フェムト秒以下のパルス幅を有するフェムト秒レーザを備える、請求項13に記載のシステム。
【発明を実施するための形態】
【0011】
各ウエハがその上に複数の集積回路(IC)を有する、半導体ウエハのダイシング方法が、記載される。以下の記載では、本発明の実施形態の徹底した理解を提供するために、レーザ及びプラズマエッチングによるウエハダイシング手法といった、複数の具体的な詳細が記載される。本発明の実施形態が、これらの具体的な詳細なしに実施され得ることは、当業者には明らかであろう。他の例においては、集積回路の製造といった周知の態様は、本発明の実施形態を不要に不明瞭にしないため、詳細に記載しない。さらに、各図面で示される様々な実施形態は例示のためのものであり、必ずしも縮尺どおりに描かれていないことは理解されるべきである。
【0012】
実施形態においては、ハイブリッドウエハ/基板のダイシングプロセスには、初めのレーザスクライビング、及びそれに続く、ダイを個片化すると同時にダイ上の金属バンプ/パッドから酸化層を除去するプラズマエッチングが含まれる。方法は、ウエハ/基板の上にマスク層を適用することを伴う。マスク層には、金属バンプ/パッドの上の薄い層が含まれる。レーザスクライビング処理は、ダイシングストリート中のマスク層、有機及び無機の誘電体層、並びにデバイス層をクリーンに除去するために使用され得る。レーザエッチング処理は、ウエハ/基板が露出したとき、またはその一部がエッチングされたときに、終了され得る。次いで、ウエハ/基板のバルクを貫通して(例えば単一の結晶シリコンのバルクを貫通して)エッチングし、ダイを作り出すかまたはチップを個片化もしくはダイシングするため、ダイシングプロセス中のプラズマエッチング部分が用いられ得る。プラズマエッチング処理はまた、金属バンプ/パッド上の薄いマスク層をエッチングし、金属バンプ/パッドから酸化層を除去する。こうして、本発明の実施形態により、金属バンプ/パッドから酸化層が除去され、フラックスなしのはんだ付けが可能になる。
【0013】
上記のように、本発明の実施形態によって、典型的にはウエハレベル処理の最終フェーズでありダイパッケージングの開始時であるダイ個片化ステップにおいて、金属バンプ/パッドは洗浄される。ダイ個片化の後は、金属バンプ及びパッドが酸化する可能性は最小化されている。ダイシング及びバンプ洗浄を単一のステップで実現することによって、付加的な処理のステップの必要性が除去され、コストが低減される。より薄いマスク層が適用され、マスク材料の消費量が減少することによってもまた、コストは低減され得る。さらに、所与のマスク材料について、マスク層がより薄くなることは、レーザスクライビングの間により正確にマスク層及びウエハデバイス層を切り開くプロファイルを形成する助けとなり、プラズマダイシングの間のトレンチ側壁の品質向上(即ち、より平滑なトレンチ壁)につながり得る。さらに、より平滑なトレンチ側壁を実現することによって、側壁を平滑にするための努力に使われていたエッチングの時間が減少または除去され得る。これはより高いエッチングスループットと、エッチャントのより大きな節約を意味する。また、薄いマスクを採り入れた実施形態によって、必要なレーザ出力を低減し、レーザスクライビングのスループットを向上させることも可能である。
【0014】
図1は、本発明の実施形態による、複数の集積回路を含む半導体ウエハをダイシングする方法中の工程を表す。
図2A及び
図2Bは、
図1の方法の実施中の、複数の集積回路を含む半導体ウエハの断面図である。ただし、
図1に記載された薄いマスクの適用の代わりに厚いマスクを適用したものである。
図4A及び
図4Bもまた、
図1の方法の実施中の、複数の集積回路を含む半導体ウエハの断面図である。ただし、本発明の実施形態に従って薄いマスクを適用したものである。
【0015】
図1の方法100の第1の工程102の間、
図2A及び
図4Aに対応して、前面マスク202、402が半導体ウエハ/基板204の上に形成される。一実施形態によると、半導体ウエハ/基板204は、少なくとも300mmの直径を有し、300μmから800μmの厚さを有する。一実施形態においては、半導体基板204は、10μmから800μmの厚さを有する。一実施形態においては、半導体基板204は、75μm以下(例えば10μmから75μm)の厚さを有する。一実施形態においては、マスク202、402はウエハ上に(マスクの下に)存在するパターンと形状またはトポグラフィが共形のコンフォーマルマスクであり、その結果、ダイシングストリート208内と金属バンプ/パッド206上とでは、マスクの厚さは本質的に同じになる。しかし、代替的な実施形態においては、マスクは非コンフォーマルである。非コンフォーマルなマスクでは、バンプ/パッドの上では谷の上よりもマスクは薄く、ダイシングストリート208内ではバンプ/パッド206の最上部よりも実質的に厚くなり得る。
図2A、2B、4A、及び4Bで示されるマスク202、402は、非コンフォーマルなマスクである。マスク202、402の形成は、化学気相堆積(CDV)法、スピンコート法、スプレーコート法、ドライフィルムシート真空積層法、または当該技術分野で公知の他の任意のプロセスによってなされ得る。CDV及びドライフィルム真空積層法は、典型的にはよりコンフォーマル性の高いマスクを実現し、一方でスピンコーティング法及びスプレーコーティング法はよりコンフォーマル性の低いマスクという結果になる傾向がある。
【0016】
一実施形態においては、マスク202、402は半導体ウエハ表面上に形成された(図示せぬ)集積回路(IC)を覆い且つ保護し、半導体ウエハ204の表面から上に突き出しているあるいは張り出している金属バンプ/パッド206もまた、覆う。幾つかの実施例によると、金属バンプ/パッド206の高さは、10〜50μmであり得る。マスク202はまた、近接する集積回路の間に形成された、介在するストリート208も覆う。
【0017】
既存の方法では典型的には、プラズマエッチング処理の継続中存続しバンプ/パッドをエッチングから保護するのに十分な厚さを有するマスクを、金属バンプ/パッド上に形成することが模索される。例えば、
図2A及び2Bには、厚いマスク202で被覆されたウエハが示される。エッチング処理全体でバンプ/パッド206を保護する一方で50μm分のシリコンをエッチングするために、方法には、プラズマエッチングに先立ってバンプ/パッド206の最上部に5μmのマスクを適用することが、含まれ得る。金属バンプ/パッドを含むそのような例の1つにおいては、方法には、35μm高のバンプ/パッドの上のマスクを5μm以下にすることを実現するため、25μm以下のマスクをダイシングストリートに適用することが含まれ得る。本例においては、プラズマエッチング処理の間、バンプ/パッドはプラズマエッチングから保護される。このような例の1つにおいては、バンプ/パッドの保護を実現するため、ウエハの谷に不必要に厚いマスク層が適用される。
【0018】
対照的に一実施形態においては、方法には、半導体ウエハにより薄いマスクを適用することが含まれる。これによって、プラズマエッチング処理の間に意図的に金属バンプ/パッドを露出させるため、金属バンプ/パッド上のマスク層を薄くする結果になる。例えば、
図4A及び4Bには、薄いマスク402で被覆された半導体ウエハ/基板204が示される。一実施形態においては、方法には、金属バンプ/パッド206上のマスク層402が1〜2μmであり、その結果、プラズマエッチング処理の終期に向けて金属バンプ/パッド206が露出されるように、マスクを適用することが含まれる。別の実施形態においては、方法には、1〜5μmの厚さのマスク層402を金属バンプ/パッド206上に適用することが含まれる。適用されるマスク402の厚さは、バンプ/パッドの高さに依存し得る。例えば、実施形態によれば、方法には、1μm以下の厚さを有するマスク402を、35μm以下の高さを有するバンプ/パッド206上に適用することが含まれる。別の例においては、方法には、5μm以下の厚さを有するマスク402を、50μmの高さを有するバンプ/パッド206上に適用することが含まれる。以下でさらに述べられるように、金属バンプ/パッドをプラズマエッチングに曝すことによって、ダイシング工程の間に金属バンプ/パッドから酸化層が除去されるという結果になる。マスクの他の厚さもプラズマ処理の間に金属バンプ/パッドを露出させるのに十分薄いものであり得、厚さはプラズマ処理パラメータ及びマスクの組成に依存し得る。
【0019】
本発明の実施形態によると、マスク402を形成することには、限定しないが例としては、水溶性の層(PVAなど)、及び/またはフォトレジスト層、及び/またはi線パターニング層といった層を形成することが含まれる。例えば、フォトレジスト層といったポリマー層は、他の用途としてはリソグラフィ処理で使われるのに好適な材料から成り得る。複数のマスク層を有する実施形態においては、非水溶性のオーバーコートの下に水溶性のベースコートが配置され得る。次いで、オーバーコートがプラズマエッチング耐性及び/またはレーザスクライビング処理によって良好なマスクのアブレーションを提供する一方で、ベースコートはオーバーコートを剥がす方法を提供する。例えば、スクライビング処理で使われるレーザ波長に対して透過性のあるマスク材料が、ダイエッジの強度の低下に寄与することが見出されてきた。したがって、マスク全体が、その下にある集積回路(IC)の薄いフィルム層によって持ち上げられ/除去され得るように、例えばPVAの水溶性のベースコートは、第1のマスク材料層として、プラズマ耐性を持ちレーザエネルギーを吸収するマスクのオーバーコート層の、下部を切り取る(undercutting)手段として機能し得る。水溶性のベースコートはさらに、エネルギー吸収マスク層を剥がすための処理からIC薄膜層を保護するバリアとしても機能し得る。実施形態においては、レーザエネルギー吸収マスク層は、紫外線硬化性であるか、及び/または紫外線吸収性であるか、及び/または緑色帯(500〜540nm)吸収性である。例示の材料には、従来からICチップのパッシベーション層に用いられてきた、多数のフォトレジスト及びポリイミド(PI)材料が含まれ得る。一実施形態においては、フォトレジスト層は、限定しないが例としては、248ナノメータ(nm)レジスト、193nmレジスト、157nmレジスト、極端紫外線(EUV)レジスト、またはジアゾナフトキノン増感剤を伴うフェノール樹脂母材といった、ポジ型フォトレジスト材料からなる。別の実施形態においては、フォトレジスト層は、限定しないが例としては、ポリシスイソプレン及びポリビニルシンナメートといった、ネガ型フォトレジスト材料からなる。
【0020】
再び
図2A、2B、4A、及び4Bを参照すると、半導体ウエハ/基板204の上または中に、半導体装置及び金属バンプ/パッド206の列が配置されている。その種の半導体装置の例には、限定しないが、シリコン基板に製造され誘電体層に収納された、メモリ装置または相補型金属酸化膜半導体(CMOS)トランジスタが含まれる。複数の金属インターコネクトが、装置またはトランジスタの上、及び周辺の誘電体層の内部に形成され得、装置またはトランジスタが集積回路を形成するように電気的に結合されるのに使われ得る。導電性のバンプ/パッド及びパッシベーション層は、インターコネクト層の上に形成され得る。ストリートを構成する材料は、集積回路を形成するのに使われる材料と同様または同一であり得る。例えば、ストリートは誘電体材料の層、半導体材料の層、及びメタライズ層から構成され得る。一実施形態においては、1またはそれ以上のストリートに、集積回路の実際の装置と同様のテスト装置が含まれる。以下でより詳細に記載される
図6には、ダイシングストリートを構成する材料のスタックの一例が示される。
【0021】
図1に戻ると、そして対応する
図2A及び
図4Aを見ると、方法100は工程104においてバルクターゲット層材料の除去に進む。誘電体の剥離及び亀裂を最小限に抑えるため、フェムト秒レーザが好適である。しかし、装置の構造によっては、紫外線(UV)レーザ、ピコ秒レーザ、またはナノ秒レーザ光源もまた、適用され得る。レーザは、80kHzから1MHzの範囲の、理想的には100kHzから500kHzの範囲の、パルス繰り返し周波数を有する。
【0022】
レーザスクライビング処理は、一般的には、集積回路間に存在するストリートの材料を除去するために実施される。本発明の実施形態によると、レーザスクライビング処理によってマスクをパターニングすることには、集積回路間の半導体ウエハ領域の一部にトレンチ210を形成することが含まれる。一実施形態においては、マスク202、402をレーザスクライビング処理でパターニングすることには、フェムト秒の範囲のパルス幅を有するレーザを使ってパターンを直接書き込むことが含まれる。
【0023】
具体的には、可視スペクトルまたは紫外線(UV)または赤外線(IR)の範囲(3つの合計は広帯域光スペクトル)の波長をもつレーザが、フェムト秒ベースのレーザ、即ちフェムト秒(10
−15秒)程度のパルス幅を有するレーザを提供するために使用され得る。一実施形態においては、アブレーションは波長に依存しない、または実質的に依存しない。したがって、マスク202や402、ストリート208、及び、場合によっては半導体ウエハ/基板204の一部の膜といった、複合膜に好適である。
【0024】
パルス幅のようなレーザのパラメータの選択は、クリーンなレーザスクライビング切断を実現するために、チッピング、微小亀裂、および剥離を最小限に抑えるようなレーザスクライビング及びダイシングの処理を成功裏に展開することにとって、重大であり得る。レーザスクライビング切断がクリーンになればなるほど、最終的なダイの個片化のために実施され得るエッチング処理が、より円滑になる。半導体装置のウエハには、典型的にはその上に、種々の材料タイプ(例えば導体、絶縁体、半導体)及び厚さの、多くの機能層が配置され得る。その種の材料には、限定しないが、ポリマーといった有機材料、金属、または二酸化ケイ素及び窒化ケイ素といった無機誘電体が含まれ得る。
【0025】
上記のように、ウエハ/基板204上に配置された個別の集積回路間のストリート208には、集積回路自体と同様または同一の層が含まれ得る。例えば、
図6は、本発明の実施形態による、半導体ウエハ/基板のストリート領域で使われ得る、材料のスタックの断面図である。
図6を参照すると、ストリート領域600には、シリコン基板最上部602、第1の二酸化ケイ素層604、第1のエッチング停止層606、(例えば、二酸化ケイ素の誘電率4.0よりも低い誘電率を有する)第1の低誘電率(low k)誘電体層608、第2のエッチング停止層610、第2の低誘電率誘電体層612、第3のエッチング停止層614、非ドープケイ素ガラス(USG)層616、第2の二酸化ケイ素層618、及びフォトレジスト層620または他のマスクの層が含まれる。銅メタライゼーション622が、第1のエッチング停止層606と第3のエッチング停止層614の間に、及び第2のエッチング停止層610を貫通して、配置される。具体的な一実施形態においては、第1、第2及び第3のエッチング停止層606、610及び614は、窒化ケイ素からなる。一方、低誘電率誘電体層608及び612は、炭素ドープ酸化ケイ素材料からなる。
【0026】
従来のレーザ照射(例えばナノ秒ベースまたはピコ秒ベースのレーザ照射)の下では、ストリート600の材料は、光吸収及びアブレーションのメカニズムという点で、かなり異なるように動作し得る。例えば、二酸化ケイ素のような誘電体層は、通常の条件下では、全ての市販のレーザの波長に対して本質的に透明である。対照的に、金属、有機物(例えば低誘電率材料)及びケイ素は、ナノ秒ベースまたはピコ秒ベースのレーザ照射に応答すると特に、非常に簡単に光子を結合できる。しかし、一実施形態においては、二酸化ケイ素層、低誘電率材料層及び銅層について、二酸化ケイ素の層を低誘電率材料層及び銅層に先立ってアブレートすることでこれらをパターニングするのに、フェムト秒ベースのレーザ処理が使用されている。具体的な一実施形態においては、マスク、ストリート、及びシリコン基板の一部を除去するため、フェムト秒ベースレーザ照射プロセスにおいて、約400フェムト秒以下のやや短いパルスが使用される。一実施形態においては、約500フェムト秒以下のやや短いパルスが使用される。
【0027】
本発明の一実施形態によると、好適なフェムト秒ベースのレーザ処理は、通常、様々な材料の非線形相互作用につながる、高いピーク強度(放射照度)によって特徴づけられる。そのような一実施形態においては、フェムト秒レーザ光源は、およそ10フェムト秒から500フェムト秒の範囲の、だが好ましくは100フェムト秒から500フェムト秒の範囲の、パルス幅を有する。一実施形態においては、フェムト秒レーザ光源は、およそ1570ナノメートルから200ナノメートルの範囲の、だが好ましくは540ナノメートルから250ナノメートルの範囲の、波長を有する。一実施形態においては、レーザ及び対応する光学系には、作業面におよそ3ミクロンから15ミクロンの範囲で、だが好ましくはおよそ5ミクロンから10ミクロンの範囲で、焦点を設ける。
【0028】
作業面における空間ビームプロファイルは、シングルモード(ガウシアン)であり得るか、または成形されたトップハット型プロファイルを有し得る。一実施形態においては、レーザ光源は、およそ200kHzから10MHzの範囲の、だが好ましくはおよそ500kHzから5MHzの範囲の、パルス繰り返し率を有する。一実施形態においては、レーザ光源は、およそ0.5μJから100μJの範囲の、だが好ましくはおよそ1μJから5μJの範囲の、パルスエネルギーを作業面に送達する。一実施形態においては、レーザスクライビング処理は、およそ500mm/秒から5m/秒の範囲の、だが好ましくはおよそ600mm/秒から2m/秒の範囲の速度で、ワークピース表面に沿って実行される。
【0029】
スクライビング処理は、単一パスのみででも複数パスででも実行され得るが、一実施形態においては、好ましくは1〜2パスである。一実施形態においては、ワークピースのスクライビング深さはおよそ5ミクロンから50ミクロンの範囲の、だが好ましくはおよそ10ミクロンから20ミクロンの範囲の深さである。レーザは、所定のパルス繰り返し率による単一のパルスの列または、パルスバーストの列のどちらかとして適用され得る。一実施形態においては、生成されたレーザビームのカーフ幅は、およそ2ミクロンから15ミクロンの範囲であるが、シリコンウエハのスクライビング/ダイシングにおいては(装置/シリコンのインターフェースにおいて測定したとき)、好ましくはおよそ6ミクロンから10ミクロンの範囲である。
【0030】
レーザのパラメータは、例えば、無機誘電体(例えば二酸化ケイ素)のイオン化を実現するため、及び無機誘電体の直接的アブレーションに先立って下層の損傷によって生じる層間剥離及びチッピングを最小限に抑えるため、十分に高いレーザ強度を提供するといった、便益と利点によって選択され得る。パラメータはまた、正確に制御されたアブレーション幅(例えばカーフ幅)及び深さを有する産業用途に対して、有意の処理スループットを提供するためにも選択され得る。上記のように、フェムト秒ベースのレーザは、ピコ秒ベース及びナノ秒ベースのレーザアブレーション処理と比較して、このような利点を提供するのにはるかに好適である。しかし、フェムト秒ベースのレーザアブレーションの中でも、ある波長は他の波長よりもより良い性能を提供し得る。例えば、一実施形態においては、UVの範囲内またはそれに近接した波長を有するフェムト秒ベースのレーザ処理は、IRの範囲内またはそれに近接した波長を有するフェムト秒ベースのレーザ処理よりも、よりクリーンなアブレーション処理を提供する。そのような具体的一実施形態においては、半導体ウエハ/基板のスクライビングに好適なフェムト秒ベースのレーザ処理は、約540ナノメートル以下の波長を有するレーザに基づく。そのような具体的一実施形態においては、約540ナノメートル以下の波長を有するレーザの、約500フェムト秒以下のパルスが使用される。しかし、代替的な実施形態においては、デュアルレーザ波長(例えば、IRレーザ及びUVレーザの組み合わせ)が使用される。
【0031】
図1に戻ると、そして対応する
図2B及び
図4Bを見ると、半導体ウエハ/基板204は、次に、工程106においてプラズマエッチングされる。一実施形態によると、
図4Bに示すように薄いマスク層402が金属バンプ/パッド206に適用される場合、半導体ウエハ/基板204をプラズマエッチングすることによって、各ICが個片化されるのと共に、金属バンプ/パッド206から酸化層が除去される。しかし、
図2Bに示すように、厚いマスク202が堆積している場合は、金属バンプ/パッド206の最上部は、エッチングプロセスの持続期間にわたって引き続きマスク202によって保護される。
【0032】
図2B及び4Bに示すように、プラズマエッチングの前部は、パターニングされたマスク202の間隙を通って進む。図に示すように、実施形態においては、部分的には薄いマスクを適用したことによって平滑な側壁を有するトレンチが実現しており、その結果、レーザスクライビング処理によってより正確にデバイス層を切り開くプロファイルという結果になり得る。しかし他の実施形態には、波打った(scalloped)側壁という結果になるようなプラズマエッチング処理も含まれ得る。そのような一実施形態においては、側壁のさらなる平滑化処理が用いられ得る。
【0033】
図2B及び4Bに示す実施形態においては、半導体ウエハ/基板204はダイの個片化を完了するために貫通してエッチングされる。しかし他の実施形態には、半導体ウエハ/基板204を部分的にのみプラズマエッチングし(例えば、半導体ウエハ/基板204を完全にエッチングしてしまわないように、レーザスクライビング処理によって形成されたトレンチ210をエッチングし)、裏面研削といった他の処理によってウエハのダイシングを完了することが含まれる。
【0034】
一実施形態においては、ダイを個片化するプラズマエッチングには、3つの工程の繰り返しを伴うボッシュプロセスを含む。3つには、堆積(例えばテフロンまたは他のポリマーの堆積)、エッチングされたトレンチ210を前進させるため、パターニングされたマスク202、402の間隙を通じて、半導体ウエハ/基板204を異方性エッチングすること、及び異方性エッチングされたトレンチを、等方性エッチングすること、が含まれる。ポリマーの堆積によって、トレンチ側壁が保護される。異方性エッチングによって、水平方向の平面からポリマーが除去され、シリコンの深度方向へのエッチングが行われる。等方性エッチングによって、トレンチの底面及び側面のシリコンがエッチングされ、垂直のテーパを持ったトレンチの側壁(例えば約90度の側壁)が生成される。
【0035】
異方性エッチングと等方性エッチングの両方を用いるそのような具体的一実施形態においては、どちらかまたは両方のエッチング工程によって、バンプ/パッド206の表面から酸化層が除去される。具体的な一実施形態においては、エッチング処理の間、半導体ウエハ204のシリコン材料のエッチング速度は、分速25μmよりも速い。ダイ個片化プロセスのプラズマエッチングの部分には、超高密度プラズマ源が使用され得る。このようなプラズマエッチ処理を実施するのに好適な処理チャンバの一例は、米国カリフォルニア州サニーベールのApplied Materialsから市販されているApplied Centura(登録商標) Silvia(商標) Etchシステムである。Applied Centura(登録商標) Silvia(商標) Etchシステムは、容量性及び誘導性のRF結合を組み合わせ、それによって、容量性結合のみの場合に比べて、イオン密度及びイオンエネルギーのより独立した制御をもたらし、さらには磁気強化によって提供される改善をももたらす。この組み合わせによって、非常に低い圧力下であっても損傷を与える可能性がある、高いDCバイアスレベルなしで比較的高密度のプラズマが実現されるように、イオン密度がイオンエネルギーから効果的に分離されることが可能になる。複数のRF源の構成はまた、並はずれて広いプロセスウインドウという結果ももたらす。しかし、シリコンのエッチングが可能な、任意のプラズマエッチングチャンバが用いられ得る。例示的な実施形態においては、本質的に正確なプロファイルの制御を維持しながら、また側面が実質的に波打たないようにしながら、従来のシリコンエッチング速度(例えば40μmかそれ以上)の約40%よりも速いエッチング速度で、単一の結晶シリコン基板または半導体ウエハ204をエッチングするのに、ディープシリコンエッチングが使われる。具体的な実施形態においては、シリコン貫通電極タイプのエッチングプロセスが使われる。本エッチングプロセスは、例えばSF
6、C
4F
6、C
4F
8、CF
4、CHF
3、XeF
2といったフッ素系のガスを含む反応性ガス、または比較的速いエッチング速度でシリコンをエッチングすることが可能な任意の他の反応ガスから生成されるプラズマに基づく。
【0036】
図1、2A、2B、4A及び4Bを要約すると、ダイの個片化プロセスには、マスク層を適用すること、シリコン基板をクリーンに露出するためマスク層、パッシベーション層、及びデバイス層にトレンチを形成するためのレーザスクライビングを行うこと、続いてシリコン基板まで貫通してダイシングするためのプラズマエッチングを行うこと、が含まれ得る。
図4A及び4Bのようにバンプに薄いマスク層が適用された場合、ダイを個片化するプラズマエッチングによって、同時に、露出した金属バンプ/パッドからの酸化層の除去も行われる。したがって、金属バンプ/パッドはフラックスに依存することなく、またさらなるプラズマ処理ステップを伴わず、洗浄される。
【0037】
プラズマエッチングの後は、方法にはウエハの洗浄、ダイのピッキング及びはんだ付けといった、さらなる工程が含まれ得る。はんだ付けには、フラックスを用いたはんだ付けとフラックスなしのはんだ付けが含まれ得る。
【0038】
はんだ付けにフラックスが用いられる実施形態においては、方法には、はんだ付けに先立ってプラズマエッチングから残留したフッ素のような残留物を除去するためのダイ側壁及び/または表面の洗浄(例えば酸素プラズマ洗浄)が含まれ得る。フラックスを用いたはんだ付けは、はんだ、フラックス及び熱の組み合わせが、電気的に接続されるべき2つのICまたはボードの金属バンプ/パッドに適用されるリフローはんだ付けといった、当該技術分野で公知のプロセスによってなされ得る。フラックスを用いたはんだ付けを用いる実施形態には、ICに残ったフラックスの残留物を洗浄する、及び/またはアンダーフィル(例えばエポキシもしくは他の好適なアンダーフィル材)を適用する、といった付加的な工程を含み得る。
【0039】
上記のように、本発明の実施形態もまた、フラックスなしのはんだ付けを可能にする。このような方法には、フラックスなしのはんだ付けに先立って、最初にウエハの洗浄及びダイのピッキングの工程が含まれ得る。
【0040】
フラックスなしのはんだ付けには、2つのダイを(または1つのダイをボード、ウエハその他に対して)互いに前面が向き合った状態で一緒に配置し、圧迫し(例えば圧力を印加し)、クランプすることが含まれ得る。これはしばしば、熱圧着接合として知られる。ダイが、互いの前面が向き合うように配置または位置合わせされる場合、各ダイのバンプ/パッドは、もう一方の対応部分と機械的に接触する。フラックスなしのはんだ付け方法では、次いで、例えばクランプされたダイをマイクロ波オーブンに入れることによって、クランプされたダイに対して熱を適用する。そのような一実施形態においては、電子レンジはあらかじめ175°Cに加熱されており、クランプされたダイはレンジの中に2〜5分間放置される。他の実施形態は、他の加熱方法を用い得る。方法には、次に、クランプされたダイをレンジから取り出して、クランプを外すことが含まれる。
【0041】
実施形態によると、ダイの側壁には、ダイシング及び/またはフラックスなしのはんだ付けに由来する副生成物が付着している。例えば、一実施形態においては、ダイの側壁にはダイシング後(例えば、ダイを個片化するためにウエハをプラズマエッチングした後)のフッ素がある。フッ素を除去することによって、ダイ表面及びダイを封入するエポキシをアンダーフィル材で効果的に濡らす(例えば、エポキシ/ポリマーで濡らす)ことが可能になる。
【0042】
こうして、フラックスなしのはんだ付けは、本明細書の実施形態によって、バンプ/パッドを有するダイを、表面を酸化させずに電気的に接続するために使われ得る。
【0043】
図3A、3B、5A、5B、5C、5E、5F、及び5Gは、厚いマスクかまたは薄いマスクかのいずれかによって被覆されたダイの、そのようなフラックスなしのはんだ付け処理の結果を示す。
図3A及び3Bは、プラズマエッチングに先立って厚いマスクで被覆され、次いでフラックスなしのはんだ付け処理が施されたバンプの画像である。
図5A及び5Bは、プラズマエッチングに先立って薄いマスクで被覆され、次いでフラックスなしのはんだ付け処理が施されたバンプの画像である。
図5C、5D、5E、5F及び5Gは、プラズマエッチングに先立って薄いマスクで被覆され、次いでフラックスなしのはんだ付け処理が施されたバンプの拡大画像である。
【0044】
図2A及び2Bに関連して上記で説明されたように、
図3A及び3Bのバンプのように厚いマスクで被覆されたバンプは、ダイシング処理の間、プラズマに露出されていない。結果として各ダイのバンプは変形されたが、うまくリフローされていない。したがって、プラズマエッチング処理の間に露出していなかったバンプは、互いに接合されない。
【0045】
対照的に、プラズマエッチングに先立って薄いマスクで被覆されたバンプは、プラズマエッチング処理の間に露出されており、
図5A〜5Gに示すようにフラックスなしのはんだ付けが可能になる。
図5A〜5Gに示すように、各ダイのバンプは良くリフローされており、フラックスに依存することなく共に接合することが可能であった。したがって、ウエハを個片化するプラズマエッチング工程がバンプからの酸化層の除去をも行う、本明細書に記載される実施形態によって、フラックスなしのはんだ付けが可能になる。上記のように、金属バンプ/パッドを接合するフラックスなしのはんだ付けには、長期的な信頼性を持たないICをもたらす、フラックスを用いるはんだ付けによって残されたフラックス残留物を除去するという利点がある。
【0046】
図7を参照すると、処理ツール700には、複数のロードロック704が結合された、ファクトリインターフェース702(FI)が含まれる。クラスタツール706は、ファクトリインターフェース702と結合される。クラスタツール706には、異方性プラズマエッチングチャンバ708及び等方性プラズマエッチングチャンバ714といった、1またはそれ以上のプラズマエッチングチャンバが含まれる。レーザスクライビング装置710もまた、ファクトリインターフェース702と連結される。一実施形態における処理ツール700の総設置面積は、
図7に示すとおり、約3500ミリメートル(3.5メートル)×約3800ミリメートル(3.8メートル)であり得る。
【0047】
一実施形態においては、レーザスクライビング装置710は、フェムト秒ベースのレーザを内蔵する。フェムト秒ベースのレーザは、ハイブリッドのレーザ及びエッチングによる個片化処理のうちのレーザアブレーション部分、例えば上記のレーザアブレーション処理を実施するのに好適である。一実施形態によると、レーザスクライビング装置710には、移動可能なステージもまた含まれる。移動可能なステージは、フェムト秒ベースのレーザに対してウエハ/基板(またはそのキャリア)を移動するように構成される。具体的な一実施形態においては、フェムト秒ベースのレーザもまた移動可能である。一実施形態におけるレーザスクライビング装置710の総設置面積は、
図7に示すとおり、約2240ミリメートル×約1270ミリメートルであり得る。
【0048】
一実施形態においては、1またはそれ以上のプラズマエッチングチャンバ708は、複数の集積回路を個片化するためにパターニングされたマスクにある間隙を通じて、ウエハ/基板をエッチングするように構成される。そのような一実施形態においては、1またはそれ以上のプラズマエッチングチャンバ708は、ディープシリコンエッチング処理を実施するように構成される。具体的な一実施形態においては、1またはそれ以上のプラズマエッチングチャンバ708は、米国カリフォルニア州サニーベールのApplied Materialsから市販されているApplied Centura(登録商標) Silvia(商標) Etchシステムである。本エッチングチャンバは、単一の結晶シリコン基板もしくはウエハの上または中に収納された、個片化された集積回路を作り出すために、特にディープシリコンエッチング用に設計したものであり得る。一実施形態においては、プラズマエッチングチャンバ708には、高いシリコンエッチング速度を促すために高密度プラズマ源が含まれる。一実施形態においては、個片化またはダイシングのプロセスにおける高い製造スループットを可能にするため、処理ツール700のクラスタツール706部分には、1以上のエッチングチャンバが含まれる。
【0049】
ファクトリインターフェース702は、レーザスクライビング装置710を有する外部製造設備とクラスタツール706との間の、インターフェースとなるのに好適な大気ポートであり得る。ファクトリインターフェース702には、ストレージユニット(例えば前面開口型統一ポッド)から、クラスタツール706またはレーザスクライビング装置710のどちらかまたは両方へウエハ(またはそのキャリア)を移動するために、アームまたはブレードを持ったロボットが含まれ得る。
【0050】
クラスタツール706は、個片化の方法中の諸機能の実施に好適な他のチャンバも含み得る。例えば一実施形態においては、追加のエッチングチャンバの代わりに、堆積チャンバ712が含まれる。堆積チャンバ712は、ウエハ/基板のレーザスクライビングに先立って、例えば均一性のあるスピンオンプロセスによって、ウエハ/基板のデバイス層上またはその上方にマスクを堆積させるように構成され得る。そのような一実施形態においては、堆積チャンバ712は、約10%以内の共形性ファクターを持った均一な層が堆積されるのに好適である。
【0051】
実施形態においては、等方性プラズマエッチングチャンバ714には、高周波マグネトロンまたは誘導結合されたプラズマ源といった、本明細書の他の箇所に記載された等方性エッチング処理の間に基板が収納された処理チャンバの上流に距離を置いて配置された、下流プラズマ源が用いられている。実施形態においては、等方性プラズマエッチングチャンバ714は、NF
3またはSF
6、Cl
2またはSiF
4の中の1またはそれ以上といった例示的な非重合性プラズマエッチング源ガス、並びにO
2といった1またはそれ以上の酸化剤を、使用するように配管されている。
【0052】
図8は、本明細書に記載されたスクライビングの方法のうちの1またはそれ以上をマシンに実施させるための命令セットが内部で実行され得る、コンピュータシステム800を示す。例示のコンピュータシステム800には、バス830を介して互いに通信し合う、プロセッサ802、メインメモリ804(例えば、読み出し専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリ、例えば同期DRAM(SDRAM)またはランバスDRAM(RDRAM)といったダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)など)、スタティックメモリ806(例えば、フラッシュメモリ、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)など)、及び補助記憶装置818(例えば、データストレージ装置)が含まれる。
【0053】
プロセッサ802は、マイクロプロセッサ、中央処理装置などの1または複数の汎用処理装置を表している。より具体的には、プロセッサ802は、複雑命令セットコンピューティング(CISC)マイクロプロセッサ、縮小命令セットコンピューティング(RISC)マイクロプロセッサ、超長命令語(VLIW)マイクロプロセッサ、などであってよい。プロセッサ802はまた、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、ネットワークプロセッサなどの、1または複数の特殊用途処理装置であってもよい。プロセッサ802は、本明細書に記載される動作及びステップを実施するための処理論理826を実行するように構成される。
【0054】
コンピュータシステム800は、ネットワークインターフェース装置808をさらに含み得る。コンピュータシステム800は、ビデオディスプレイ装置810(例えば液晶ディスプレイ(LCD)または陰極線管(CRT))、英数字入力装置812(例えばキーボード)、カーソル制御装置814(例えばマウス)、及び信号生成装置816(例えばスピーカー)もまた含み得る。
【0055】
補助記憶装置818は、本明細書に記載される1または複数の任意の方法または機能を具現化する、1または複数の命令セット(例えばソフトウェア822)が中に記憶される、マシンアクセス可能記憶媒体(またはより具体的にはコンピュータ可読記憶媒体)831を含み得る。このソフトウェア822はまた、完全にまたは少なくとも部分的に、コンピュータシステム800によって実行される間、メインメモリ804内、及び/またはプロセッサ802内に存在しても良い。メインメモリ804とプロセッサ802もまた、マシン可読記憶媒体を構成している。このソフトウェア822は更に、ネットワークインターフェース装置808を介して、ネットワーク820上で送信又は受信され得る。
【0056】
例示の実施形態において、マシンアクセス可能記憶媒体831を単一の媒体として示したが、「マシン可読記憶媒体」という語は、1または複数の命令セットを記憶する単一の媒体または複数の媒体(例えば集中データベースもしくは分散データベース、並びに/または関連キャッシュ及びサーバ)を含むと理解すべきである。「マシン可読記憶媒体」という語は、マシンによって実行される命令セットを記憶する、または符号化することができ、マシンに、本発明の任意の一又は複数の方法を実施させる任意の媒体を含むとも理解すべきである。したがって、「マシン可読記憶媒体」という語は、固体メモリ、光及び磁気媒体、並びに他の持続性マシン可読記憶媒体を、非限定的に含むと理解すべきである。
【0057】
上記記載は、例示的であり、限定するものではないことを意図していることは理解されるべきである。例えば、図面中のフロー図には、本発明のある実施形態で実施される工程の具体的な順番が示されているが、そのような順番が要求されている訳ではない(例えば、代替的な実施形態においては工程は異なる順番で実施され得たり、ある工程が組み合わされ得たり、ある工程が重複し得たりする)ことは理解されるべきである。さらに、上記記載を読み且つ理解すれば、多くの他の実施形態が、当業者にとって明らかになるだろう。本発明は具体的な実施例に関連して記載されてきたが、本発明は記載された実施形態に限定されず、添付の特許請求の範囲の精神及び範囲の中で、修正及び変更を伴って実施され得ることは認識されよう。それゆえ、本発明の範囲は、当該権利が与えられる均等物の完全な範囲と共に、添付の特許請求の範囲を参照して、決定されるべきである。