【文献】
テイルズ オブ アスタリア,月刊アプリスタイル 9月号,株式会社アプリスタイル,2014年 7月28日,第1巻 第2号,p.014〜015
【文献】
テイルズ オブ アスタリア クロススライドバトル指南所,テイルズオブアスタリア攻略データベース[online],2014年 4月10日,[2018年 6月29日検索],URL,https://www.dopr.net/t_o_a/クロススライドバトル指南所
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来のソーシャルゲームにおいて、プレーヤキャラクタが敵キャラクタを攻撃する対戦ゲームにおいて戦略性に乏しく面白みに欠けるものがあった。
【0006】
本発明は、以上の課題に鑑みたものであり、その目的は、プレーヤキャラクタの配置やプレーヤキャラクタの属性を考慮したゲームを提供し、プレーヤが戦略を練ってゲームプレイすることが可能なプログラム及び端末を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本発明は、
プレーヤキャラクタと敵キャラクタとが対戦するゲームのためのプログラムであって、
行方向及び列方向に複数のマス目が配列された配置領域の各マス目に、属性が設定されたプレーヤキャラクタを配置するプレーヤキャラクタ配置部と、
前記配置領域の各行又は各列に対応するトラックを設定し、複数のプレーヤキャラクタを各トラックに配置する設定部と、
プレーヤキャラクタ及び敵キャラクタの少なくとも一方のパラメータを制御するパラメータ制御部として、コンピュータを機能させ、
前記プレーヤキャラクタ配置部が、
トラック毎に、トラック上の各プレーヤキャラクタの並び順を維持しながら移動入力情報に基づいて当該トラックを移動させることによって、前記配置領域のマス目にトラック上のプレーヤキャラクタを配置し、
前記パラメータ制御部が、
前記配置領域のプレーヤキャラクタ毎に、プレーヤキャラクタが位置する行又は列に設定された属性と、当該プレーヤキャラクタに設定された属性とが所定の関係にあるか否か
を判断し、
前記配置領域において前記所定の関係にあるプレーヤキャラクタが存在する場合に、プレーヤキャラクタ及び敵キャラクタの少なくとも一方のパラメータを変動させることを特徴とするプログラムに関する。
【0008】
また、本発明は、コンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体であって、上記各部としてコンピュータを機能させるためのプログラムを記憶した情報記憶媒体に関する。また本発明は、上記各部を含む端末に関する。
【0009】
本発明によれば、配置領域においてプレーヤキャラクタが位置する行又は列に設定された属性と、当該プレーヤキャラクタに設定された属性とが所定の関係(例えば、一致の関係)にあるプレーヤキャラクタが存在する場合に、プレーヤキャラクタ及び敵キャラクタの少なくとも一方のパラメータを変動させるので、プレーヤはプレーヤキャラクタの属性や配置位置を深く考えることになり、奥深い戦略的なゲームを提供することができる。
【0010】
また、プレーヤの操作は、各トラックを移動させる単純な操作であるので、本発明によればプレーヤにとってストレスのない操作環境を提供することができる。
【0011】
なお、所定の関係とは、配置領域においてプレーヤキャラクタが位置する行又は列に設定された属性と、当該プレーヤキャラクタに設定された属性とが一致する関係にあること、配置領域においてプレーヤキャラクタが位置する行又は列に設定された属性と、当該プレーヤキャラクタに設定された属性とが3すくみの関係にあること等であり、予め決められた関係にあればよい。
【0012】
また、「トラック」とは、対戦ゲームで用いるプレーヤキャラクタをゲーム空間に配置するための領域であり、デッキや、リールのような回動状のものを含む。
【0013】
(2)また、本発明に係るプログラム、情報記憶媒体及び端末は、
前記配置領域の各行又は各列に異なる属性を設定してもよい。
【0014】
本発明によれば、配置領域の各行又は各列に異なる属性されるので、配置領域においてプレーヤキャラクタが位置する行又は列に設定された属性と、当該プレーヤキャラクタに設定された属性との組み合わせのバリエーションが増えることになる。つまり、プレーヤは、配置領域においてプレーヤキャラクタが位置する行又は列に設定された属性と、当該プレーヤキャラクタに設定された属性との関係性が種々存在する中で、所定の関係(例えば、一致の関係)になるように、各トラックを移動させる操作入力が必要になり、更に戦略性のあるゲームを提供することができる。
【0015】
(3)また、本発明に係るプログラム、情報記憶媒体及び端末は、
前記配置領域の各行又は各列に異なる役割が設定され、
前記パラメータ制御部が、
前記配置領域のプレーヤキャラクタ毎に、プレーヤキャラクタが位置する行又は列に設定された役割に応じた当該プレーヤキャラクタのパラメータを変動させるようにしてもよい。
【0016】
本発明によれば、プレーヤは、プレーヤキャラクタが当該役割を発揮できる配置を考えるようになり、更に戦略性のあるゲームを提供することができる。
【0017】
(4)また、本発明に係るプログラム、情報記憶媒体及び端末は、
前記パラメータ制御部が、
前記配置領域において前記所定の関係にあるプレーヤキャラクタの数に応じて、プレーヤキャラクタ及び敵キャラクタの少なくとも一方のパラメータを変動させるようにしてもよい。
【0018】
本発明によれば、配置領域においてプレーヤキャラクタが位置する行又は列に設定された属性と、当該プレーヤキャラクタに設定された属性とが所定の関係(例えば、一致の関係)にあるプレーヤキャラクタ数が多ければ多い程、プレーヤキャラクタ及び敵キャラクタの少なくとも一方のパラメータを変動させる(例えば、プレーヤキャラクタの攻撃力を上昇させる)ので、プレーヤは、所定の関係にあるプレーヤキャラクタ数が増えるようなプレーヤキャラクタの配置を考えるようになり、更に戦略性に富んだゲームを提供することができる。
【0019】
(5)また、本発明に係るプログラム、情報記憶媒体及び端末は、
前記パラメータ制御部が、
前記配置領域の各行及び各列の少なくとも1つにおいて、各マス目に配置されたプレーヤキャラクタの属性が全て同じ場合に、プレーヤキャラクタ及び敵キャラクタの少なくとも一方のパラメータを変動させるようにしてもよい。
【0020】
本発明によれば、プレーヤは、配置領域の各行及び各列の少なくとも1つにおいて、各マス目に配置されたプレーヤキャラクタの属性が全て同じになるように、プレーヤキャラクタの配置を考えるようになり、更に戦略性に富んだゲームを提供することができる。
【0021】
(6)また、本発明に係るプログラム、情報記憶媒体及び端末は、
前記プレーヤキャラクタ配置部が、
配置決定入力情報を受け付けた場合に、前記配置領域におけるプレーヤキャラクタの配置を決定するようにしてもよい。
【0022】
本発明によれば、プレーヤは配置決定入力の操作を行うことができるので、プレーヤにストレスを与えない操作環境を提供することができる。例えば、所定期間内に移動入力情報を受け付けている場合において、プレーヤが配置領域にプレーヤキャラクタを素早く配置できた場合には、所定期間が終了するまで待つことなく配置決定することができるので、プレーヤにストレスを与えないゲーム環境を提供することができる。
【0023】
(7)また、本発明に係るプログラム、情報記憶媒体及び端末は、
前記パラメータ制御部が、
各トラックのプレーヤキャラクタ毎に、プレーヤキャラクタが前記配置領域に配置された際の敵キャラクタへの攻撃効果及び味方キャラクタへの回復効果の少なくとも一方に基づいて貢献度を算出し、当該貢献度に基づいて、各プレーヤキャラクタのゲーム進行に応じて成長するパラメータを算出してもよい。
【0024】
本発明によれば、プレーヤキャラクタが前記配置領域に配置された際の敵キャラクタへの攻撃効果及び味方キャラクタへの回復効果の少なくとも一方に基づいて貢献度を算出することにより、貢献度の高いプレーヤは貢献度の低いプレーヤよりも、ゲーム進行に応じて成長するパラメータ(例えば、経験値、得点、レベル等)を高くすることができ、貢献度の高いプレーヤが継続してゲームプレイするモチベーションを高めることができる。
【0025】
(8)また、本発明に係るプログラム、情報記憶媒体及び端末は、
所定条件下で、配置領域のプレーヤキャラクタの属性を、当該プレーヤキャラクタが位置する行又は列に設定された属性に変化させる、又は、配置領域のプレーヤキャラクタの属性を、当該プレーヤキャラクタが位置する行又は列の他のプレーヤキャラクタの属性に
変化させるプレーヤキャラクタ属性制御部として、コンピュータを更に機能させるようにしてもよい。
【0026】
本発明によれば、所定条件下で、配置領域のプレーヤキャラクタの属性を、当該プレーヤキャラクタが位置する行又は列に設定された属性に変化させる、又は、配置領域のプレーヤキャラクタの属性を、当該プレーヤキャラクタが位置する行又は列の他のプレーヤキャラクタの属性に変化させるので、プレーヤにとって有利な状況でゲーム対戦するチャンスを与えることができ、ゲームの面白みを向上させることができる。
【0027】
(9)また、本発明に係るプログラム、情報記憶媒体及び端末は、
前記移動入力情報に基づくトラックの移動方向を示す表示体を表示させる表示制御部として、コンピュータを更に機能させるようにしてもよい。
【0028】
本発明によれば、移動入力情報に基づくトラックの移動方向を示す表示体を表示させるので、プレーヤはトラックを移動させるための移動方向を容易に認識することができる。
【0029】
(10)また、本発明に係るプログラム、情報記憶媒体及び端末は、
前記表示制御部が、
トラックの移動可能範囲に基づいて、前記表示体の大きさ及び色の少なくとも一方を変化させるようにしてもよい。
【0030】
本発明によれば、プレーヤは表示体の大きさ、色等を見ることにより、トラックの移動可能範囲を容易に認識することができ、プレーヤにとって操作し易い環境を提供することができる。
【0031】
(11)また、本発明に係るプログラム、情報記憶媒体及び端末は、
前記表示制御部が、
画面に表示されていないオブジェクトの種類及び数の少なくとも一方に応じて、トラックを移動させる方向を示す表示体を表示させる表示制御部として、コンピュータを更に機能させるようにしてもよい。
【0032】
本発明によれば、画面に表示されていないオブジェクトの種類及び数の少なくとも一方に応じて、トラックを移動させる方向を示す表示体を表示させるので、プレーヤは画面に表示されていないオブジェクトの種類及び数の少なくとも一方を容易に認識することができ、プレーヤにとって操作し易い環境を提供することができる。
【0033】
なお、本発明の「移動」は、画面に収まりきらないオブジェクトを水平または垂直にスライドさせて表示するスクロールのような移動も含む。
【0034】
(12)また、本発明に係るプログラム、情報記憶媒体及び端末は、
前記設定部が、
所与の条件に基づきプレーヤキャラクタをトラックから削除し、当該トラック上で残存するプレーヤキャラクタを詰めて配置するようにしてもよい。
【0035】
本発明によれば、所与の条件に基づき(例えば、体力値が所定値(例えば零)に到達した場合)プレーヤキャラクタをトラックから削除し、当該トラック上で残存するプレーヤキャラクタを詰めるので、プレーヤは残存するプレーヤキャラクタで効率よくトラック移動の操作入力を行うことができる。つまり、トラックの移動距離が短くなり操作入力を簡単にすることができる。
【0036】
(13)また、本発明に係るプログラム、情報記憶媒体及び端末は、
前記設定部が、
所与の条件に基づき削除されたプレーヤキャラクタがアイテムを所有している場合に、当該アイテムを当該プレーヤキャラクタの代わりに配置し、
前記パラメータ制御部が、
前記アイテムが前記配置領域に配置された場合には、前記アイテムに応じたパラメータに基づいて、プレーヤキャラクタ及び敵キャラクタの少なくとも一方のパラメータを変動させるようにしてもよい。
【0037】
本発明によれば、所与の条件に基づきプレーヤキャラクタが削除されても、そのプレーヤキャラクタが所有していたアイテムを有効に活用することができ、更にゲームの面白みを向上させることができる。
【0038】
(14)また、本発明に係るプログラム、情報記憶媒体及び端末は、
前記配置領域において敵キャラクタの攻撃範囲を設定する攻撃範囲設定部と、
前記攻撃範囲を表示する表示制御部として、コンピュータを更に機能させるようにしてもよい。
【0039】
本発明によれば、プレーヤは攻撃範囲を考慮してプレーヤキャラクタの配置領域への配置を行うことになり、更に戦略的にゲームプレイすることができる。例えば、プレーヤは、体力値の少ないプレーヤキャラクタを攻撃範囲に属さないマス目に配置することを考えるようになり、より戦略的にゲームプレイすることができる。
【0040】
(15)また、本発明に係るプログラム、情報記憶媒体及び端末は、
前記攻撃範囲設定部が、
前記配置領域において前記所定の関係にあるプレーヤキャラクタが存在する場合に、前記攻撃範囲を変更してもよい。
【0041】
本発明によれば、配置領域においてプレーヤキャラクタが位置する行又は列に設定された属性と、当該プレーヤキャラクタに設定された属性とが所定の関係(例えば、一致の関係)にあるプレーヤキャラクタが存在する場合に、攻撃範囲が変更(例えば、攻撃範囲が拡大又は縮小)されるので、プレーヤはいずれのプレーヤキャラクタを配置するのかを深く考えることになり、奥深い戦略的なゲームを提供することができる。
【0042】
(16)また、本発明に係るプログラム、情報記憶媒体及び端末は、
前記プレーヤキャラクタ配置部が、
前記配置領域にプレーヤキャラクタを配置決定後、敵キャラクタのターンが到来した場合であって配置変更条件を満たす場合に、トラックを移動させることによって前記配置領域のプレーヤキャラクタの配置位置を変更するようにしてもよい。
【0043】
本発明によれば、プレーヤが望む形でプレーヤキャラクタを配置領域に配置できたとしても、敵のターンが到来した場合にプレーヤキャラクタの配置位置が変更される可能性もあるので、プレーヤにとって飽きのこないゲームを提供することができる。
【0044】
(17)また、本発明に係るプログラム、情報記憶媒体及び端末は、
複数のトラックを選択する選択入力情報を受け付け後、選択された当該複数のトラックを一括で移動させる移動入力情報を受け付ける受け付け部として、コンピュータを更に機能させるようにしてもよい。
【0045】
本発明によれば、プレーヤは、複数のトラックを選択して当該複数のトラックをまとめ
て移動させることができるので、ストレスを感じることのない操作環境を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0047】
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必要構成要件であるとは限らない。
【0048】
1.ゲームシステム
図1は、本実施形態のゲームシステム(ネットワークシステム)を示す。本実施形態では、複数の端末10とサーバ20(サーバシステム)とによって構成される。つまり、
図1に示すように、本実施形態のゲームシステムは、サービスを提供するサーバ20と、端末10とが、ネットワーク(例えば、インターネット)に接続可能に構成される。
【0049】
サーバ20は、複数のユーザ(プレーヤ)間でコミュニケーションを提供することが可能なサービスを提供する情報処理装置であり、本実施形態ではSNS(ソーシャル・ネッ
トワーキング・サービス)と呼ばれるコミュニティ型のサービスを提供するサーバである。つまり、サーバ20は、ユーザの情報(ユーザ名、日記、掲示情報、ゲームフィールドの状況など)をログインしたユーザだけでなく、当該ユーザとフレンド関係にある他のユーザにも送信し、ユーザ間でコミュニケーションを図るようにしている。サーバ20は、会員登録を行ったユーザに限定してサービスを提供するようにしてもよい。サーバ20は、1又は複数のサーバ(認証サーバ、ゲーム処理サーバ、通信サーバ、課金サーバ、データベースサーバ等)により構成してもよい。
【0050】
また、本実施形態のサーバ20は、端末10からの要求に応じて、オンラインゲームサービス(ソーシャルゲーム)を提供する。本実施形態では、端末10においてゲームプログラムが実行され、サーバ20では、プレーヤのアカウント情報や、端末10で実行されるゲームのゲーム結果、当該ゲームで使用可能なゲーム媒体(キャラクタ、アイテム等)、当該ゲームで使用可能なゲーム内通貨などの情報、当該ゲームを構成するステージに関する情報等が管理される。
【0051】
端末10は、携帯端末(スマートフォン、携帯電話、携帯型ゲーム機等)、パーソナルコンピュータ(PC)、ゲーム装置、画像生成装置などの情報処理装置であり、インターネット(WAN)、LANなどのネットワークを介してサーバ20に接続可能な装置である。なお、端末10とサーバ20との通信回線は、有線でもよいし無線でもよい。
【0052】
2.構成
2.1 端末の構成
図2に本実施形態の端末10(ゲーム装置)の機能ブロック図の一例を示す。なお本実施形態の端末は
図2の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0053】
入力部160は、プレーヤからの入力情報を入力(検出)するための機器であり、プレーヤの入力情報(操作入力)を処理部100に出力する。入力部160の機能は、タッチパネル、タッチパッド、マウス、方向キーやボタン、キーボード等の入力機器により実現することができる。検出部162は、プレーヤの接触操作(タッチ操作)を接触検出領域(タッチパネル)から検出する。
【0054】
記憶部170は、処理部100の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラムや各種データを記憶するとともに、処理部100のワーク領域として機能し、その機能はハードディスク、RAMなどにより実現できる。また、記憶部170は、プレーヤが所有する(プレーヤが使用可能な)キャラクタに関する情報(種類、パラメータ、属性、レベル等)、ゲームで用いるプレーヤキャラクタの設定情報(各トラックに設定されたプレーヤキャラクタの情報、プレーヤキャラクタの並び順の情報等(ゲームで用いるプレーヤキャラクタの設定情報を「デッキ情報」と言い換えてもよい))、プレーヤが所有するアイテムに関する情報、敵キャラクタに関する情報(種類、パラメータ、属性、レベル等)、ゲームを構成するステージに関する情報、各ステージに出現する敵キャラクタに関する情報等の各種データを記憶する。
【0055】
つまり、記憶部170は、プレーヤが所有するキャラクタに関する情報や、設定用キャラクタとして設定されたキャラクタの設定情報(デッキ情報)、プレーヤが所有するアイテムに関する情報、ゲーム内通貨等の情報をプレーヤ情報173として記憶する。
【0056】
表示部190は、処理部100で生成されたゲーム画像を出力するものであり、その機能は、タッチパネル型ディスプレイ、LCD或いはCRTなどのディスプレイにより実現できる。
【0057】
音出力部192は、処理部100で生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカ、或いはヘッドフォンなどにより実現できる。
【0058】
通信部196はサーバ20との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
【0059】
なお、サーバ20が有する情報記憶媒体や記憶部に記憶されているプログラムや各種データを、ネットワークを介して受信し、受信したプログラムやデータを記憶部170に記憶してもよい。このようにプログラムや各種データを受信して端末の処理部100の各部としてコンピュータを機能させる場合も本発明の範囲内に含む。
【0060】
処理部100(プロセッサ)は、入力部160からの入力情報(操作入力)、プログラム、通信部196を介して受信したデータなどに基づいて、ゲーム処理、画像生成処理、音生成処理、などの処理を行う。処理部100の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0061】
処理部100は、設定部110、プレーヤキャラクタ配置部112、パラメータ制御部113、ゲーム処理部114、受け付け部115、プレーヤキャラクタ属性制御部116、表示制御部117、通信制御部118、攻撃範囲設定部119、画像生成部120、音生成部130を含む。
【0062】
設定部110は、プレーヤが所有する(プレーヤが使用可能な)複数のキャラクタのうち、入力部160からの操作入力に基づきプレーヤによって選択された複数のキャラクタをゲームで用いる設定用キャラクタとして設定する。
【0063】
特に、本実施形態の設定部110は、配置領域の各行又は各列に対応するトラックを設定し、属性が設定された複数のプレーヤキャラクタを各トラックに配置する。
【0064】
また、設定部110は、所与の条件に基づき(例えば、体力値が所定値に到達した場合)プレーヤキャラクタをトラックから削除(消去)し、当該トラック上で残存するプレーヤキャラクタを詰めて配置するようにしてもよい。
【0065】
また、設定部110は、所与の条件に基づき削除されたプレーヤキャラクタ(例えば、体力値が所定値に到達したプレーヤキャラクタ)がアイテムを所有している場合に、当該プレーヤキャラクタをトラックから削除(消去)し、当該アイテムを当該プレーヤキャラクタの代わりに配置してもよい。
【0066】
プレーヤキャラクタ配置部112は、行方向及び列方向に複数のマス目が配列された配置領域の各マス目にプレーヤキャラクタを配置する。
【0067】
なお、配置領域の各行又は各列には、属性が設定される。なお、各行又は各列において、異なる属性を設定してもよい。また、配置領域の各行又は各列に役割を設定してもよい。
【0068】
また、プレーヤキャラクタ配置部112は、トラック毎に、トラック上の各プレーヤキャラクタの並び順を維持しながら移動入力情報に基づいて当該トラックを移動させることによって、配置領域のマス目にトラック上のプレーヤキャラクタを配置する。
【0069】
また、プレーヤキャラクタ配置部112は、所定期間内に、各トラックを移動させることによって、前記配置領域のマス目に各トラック上のプレーヤキャラクタを配置してもよい。
【0070】
また、プレーヤキャラクタ配置部112は、配置決定入力情報を受け付けた場合、配置領域におけるプレーヤキャラクタの配置位置を決定してもよい。
【0071】
また、プレーヤキャラクタ配置部112は、配置領域にプレーヤキャラクタを配置決定後、敵キャラクタのターンが到来した場合であって配置変更条件を満たす場合に、トラックを移動させることによって配置領域のプレーヤキャラクタの配置位置を変更してもよい。
【0072】
また、プレーヤキャラクタ配置部112は、複数のプレーヤが参加して対戦ゲームをする場合に、サーバから受信した各端末のトラックの割り当て結果に基づき配置制御する。つまり、プレーヤキャラクタ配置部112は、プレーヤに割り当てられたトラックについて、トラック上の各プレーヤキャラクタの並び順を維持しながら、当該プレーヤの入力情報に基づいて配置領域のマス目に当該トラック上のプレーヤキャラクタを配置し、他のプレーヤに割り当てられたトラックについて、当該トラック上の各プレーヤキャラクタの並び順を維持しながら、サーバから当該他のプレーヤの入力情報又は配置内容を受信し、当該入力情報又は当該配置内容に基づいて配置領域のマス目に当該トラック上のプレーヤキャラクタを配置する。また、プレーヤキャラクタ配置部112は、サーバから受信したトラックの入力順に従い、配置制御してもよい。すなわち、プレーヤキャラクタ配置部112は、各プレーヤに割り当てられたトラックの入力順に従い、配置領域のマス目に各トラック上のプレーヤキャラクタを順次配置決定してもよい。
【0073】
パラメータ制御部113は、プレーヤキャラクタ及び敵キャラクタの少なくとも一方のパラメータ(体力値、攻撃力、アシスト力、回復力、経験値などのゲームパラメータ)を制御する。
【0074】
例えば、パラメータ制御部113は、配置領域のプレーヤキャラクタ毎に、プレーヤキャラクタが位置する行又は列に設定された属性と、当該プレーヤキャラクタに設定された属性とが所定の関係(例えば、一致の関係)にあるか否かを判断し、配置領域において前記所定の関係にあるプレーヤキャラクタが存在する場合に、プレーヤキャラクタ及び敵キャラクタの少なくとも一方のパラメータを変動させる。例えば、プレーヤキャラクタが位置する行又は列に設定された属性と、当該プレーヤキャラクタに設定された属性とが所定の関係(例えば、一致の関係)にあるプレーヤキャラクタが存在する場合に、プレーヤキャラクタの攻撃力、アシスト力、回復力の少なくとも1つの値を通常時(当該所定の関係のあるプレーヤキャラクタが存在しない場合)よりも高い値に変動させる。
【0075】
また、パラメータ制御部113は、配置領域のプレーヤキャラクタ毎に、プレーヤキャラクタが位置する行又は列に設定された役割に応じた当該プレーヤキャラクタのパラメータを変動させるようにしてもよい。
【0076】
また、パラメータ制御部113は、配置領域においてプレーヤキャラクタが位置する行又は列に設定された属性と、当該プレーヤキャラクタに設定された属性とが所定の関係(例えば、一致の関係)にあるプレーヤキャラクタの数に応じて、プレーヤキャラクタ及び敵キャラクタの少なくとも一方のパラメータを変動させるようにしてもよい。
【0077】
また、パラメータ制御部113は、配置領域の各行及び各列の少なくとも1つにおいて、各マス目に配置されたプレーヤキャラクタの属性が全て同じ場合に、プレーヤキャラク
タ及び敵キャラクタの少なくとも一方のパラメータを変動させるようにしてもよい。
【0078】
また、パラメータ制御部113は、各トラックのプレーヤキャラクタ毎に、プレーヤキャラクタが配置領域に配置された際の敵キャラクタへの攻撃効果及び味方キャラクタへの回復効果の少なくとも一方に基づいて貢献度を算出し、当該貢献度に基づいて、各プレーヤキャラクタのゲーム進行に応じて成長するパラメータを算出してもよい。
【0079】
また、パラメータ制御部113は、プレーヤキャラクタ属性制御部116によって属性が変化したプレーヤキャラクタが存在する場合には、属性変化後のプレーヤキャラクタに基づいて、敵キャラクタ及びプレーヤキャラクタの少なくとも一方のパラメータを制御するようにしてもよい。
【0080】
また、パラメータ制御部113は、アイテムが配置領域に配置された場合には、アイテムに応じたパラメータに基づいて、プレーヤキャラクタ及び敵キャラクタの少なくとも一方のパラメータを変動させるようにしてもよい。
【0081】
なお、パラメータ制御部113は、一のキャラクタ(ベースキャラクタ)に他のキャラクタ(素材キャラクタ)を合成する処理を行う。つまり、合成によりプレーヤが所有するキャラクタ数を減らし、ベースキャラクタのパラメータを増加(強化)させてもよい。
【0082】
ゲーム処理部114は、設定用キャラクタとして設定された複数のプレーヤキャラクタ(各トラックに設定された複数のプレーヤキャラクタ)と、プレーヤによって選択されたステージに出現する敵キャラクタとの対戦を実行し、対戦結果に基づきステージをクリアしたか否かを判定するゲーム処理を行う。
【0083】
また、ゲーム処理部114は、ゲームの進捗度(例えば、ログイン回数、ゲームのプレイ回数、前回ログインしてから再度ログインするまでの時間、クリアしたゲームのステージ数、時間経過)に基づいて、プレーヤに新たなプレーヤキャラクタを付与するか否かを判断してもよい。
【0084】
受け付け部115は、入力部160からの入力情報を受け付ける処理を行う。
【0085】
特に、本実施形態の受け付け部115は、トラックの移動方向に沿ったスライド操作又はフリック操作によって、当該トラックを移動させる移動入力情報を受け付けるようにしてもよい。なお、スライド操作とは、プレーヤが指やタッチペン等でタッチパネルにタッチ(接触)したまま指又はタッチペンを移動して最後にタッチパネルから離す操作である。フリック操作とは、プレーヤが指やタッチペン等でタッチパネルにタッチ(接触)したまま指又はタッチペンを弾くように移動して最後にタッチパネルからはなす操作である。受け付け部115は、スライド操作、フリック操作等により、入力部150が検出した接触期間中(タッチ期間中)の接触位置を取得する。また、受け付け部115は、スライド操作、フリック操作等により、入力部150が検出したプレーヤの操作方向、操作量を取得する。
【0086】
また、受け付け部115は、タッチパネルから検出された接触位置を指示位置(2次元の指示位置)として受け付ける。受け付け部115は、所定周期(例えば、1/60秒毎)に入力された指示位置を取得する。なお、指示位置は、マウス(入力部の一例)などによって指示された2次元の位置座標としてもよい。かかる場合には、プレーヤがマウスのボタンを押し、そのままの状態でマウスを移動(ドラッグ)させて、マウスのボタンをはなすまでの期間中におけるマウスが指示(移動)した位置座標を受け付ける。
【0087】
また、受け付け部115は、所定期間内にトラックの入力情報(例えば、トラックを移動させる移動入力情報)を受け付けるようにしてもよい。
【0088】
また、受け付け部115は、配置領域におけるプレーヤキャラクタの配置位置を決定するための配置決定入力情報を受け付けてもよい。
【0089】
また、受け付け部115は、複数のトラックを選択する選択入力情報を受け付け後、選択された当該複数のトラックを一括で移動させる移動入力情報を受け付けるようにしてもよい。
【0090】
なお、受け付け部115は、複数のプレーヤが参加する対戦ゲームを行う際は、各端末間で共通の開始タイミングから所定期間内にトラックの入力情報を受け付けるようにしてもよいし、サーバが決定したトラックの入力順に従い、プレーヤの入力情報を受け付けるようにしてもよい。
【0091】
また、プレーヤキャラクタ属性制御部116は、所定条件下で、配置領域のプレーヤキャラクタの属性を、当該プレーヤキャラクタが位置する行又は列に設定された属性に変化させる、又は、配置領域のプレーヤキャラクタの属性を、当該プレーヤキャラクタが位置する行又は列の他のプレーヤキャラクタの属性に変化させるようにしてもよい。
【0092】
また、表示制御部117は、表示部190にゲーム画面を表示する制御を行う。例えば、表示制御部117は、オブジェクト(プレーヤキャラクタ、敵キャラクタ等のキャラクタ)を表示する制御を行う。例えば、表示制御部117は、ゲーム空間(トラック上)に配置されたプレーヤキャラクタのうち画面に表示されるプレーヤキャラクタ(例えば、配置領域のプレーヤキャラクタ)を表示する制御を行う。
【0093】
特に、本実施形態の表示制御部117は、ゲーム画面に配置領域を表示させる。また、表示制御部117は、移動入力情報に基づくトラックの移動方向を示す表示体を表示させるようにしてもよい。例えば、表示制御部117は、トラックの移動可能範囲に基づいて、当該表示体の大きさ及び色の少なくとも一方を変化させるようにしてもよい。
【0094】
また、表示制御部117は、画面に表示されていないオブジェクトの種類及び画面に表示されていないオブジェクトの数の少なくとも一方に応じて、トラックを移動させる方向を示す表示体を表示させるようにしてもよい。
【0095】
また、表示制御部117は、体力値が所定値(例えば、0)に到達したプレーヤキャラクタをトラックから消去し、当該トラック上で残存するプレーヤキャラクタを詰めて表示してもよい。
【0096】
また、表示制御部117は、配置領域において、プレーヤキャラクタが位置する行又は列に設定された属性と、当該プレーヤキャラクタに設定された属性とが所定の関係(例えば、一致の関係)にあるプレーヤキャラクタが存在する場合に、当該プレーヤキャラクタを識別表示してもよい。
【0097】
また、表示制御部117は、攻撃範囲設定部119において設定された攻撃範囲をゲーム画面に表示してもよい。
【0098】
なお、表示制御部117は、複数のプレーヤが参加する対戦ゲームを行う場合には、各プレーヤに割り振られたトラックが移動する様子をゲーム画面にリアルタイムに表示してもよい。
【0099】
通信制御部118は、サーバ20又は他の端末10とネットワークを介してデータを送受信する処理を行う。例えば、通信制御部118は、ゲームを開始した場合には、ゲームを開始したことを通知するための情報をサーバ20に送信し、ゲームが終了した場合には、ゲーム結果や各種ゲームパラメータに関するゲーム結果情報をサーバ20に送信する。
【0100】
また、通信制御部118は、記憶部170に記憶されるプレーヤが所有するキャラクタに関する情報や各トラックに設定されたプレーヤキャラクタの設定情報、配置内容、プレーヤが所有するアイテムに関する情報、ゲーム内通貨等の情報等を、サーバ20に送信してもよい。
【0101】
また、通信制御部118は、プレーヤが所有するキャラクタに関する情報や設定用キャラクタとして設定されたキャラクタの設定情報、プレーヤが所有するアイテムに関する情報、ゲーム内通貨等の情報が変更された場合に、変更後の情報をサーバ20に送信する。
【0102】
また、通信制御部118は、サーバ20から各プレーヤの端末のトラックの割り当て結果の情報を受信する。また、通信制御部118は、サーバ20に、プレーヤに割り当てられたトラックの入力情報又は配置内容(トラックに対応する列又は行のマス目に配置されたプレーヤキャラクタの情報)を送信する。
【0103】
攻撃範囲設定部119は、配置領域において敵キャラクタの攻撃範囲を設定する。例えば、攻撃範囲設定部119は、配置領域においてプレーヤキャラクタが位置する行又は列に設定された属性と、当該プレーヤキャラクタに設定された属性とが所定の関係(例えば、一致の関係)にあるプレーヤキャラクタが存在する場合に、攻撃範囲を変更するようにしてもよい。
【0104】
画像生成部120は、処理部100で行われる種々の処理の結果に基づいて描画処理を行い、これによりゲーム画像(プレーヤキャラクタ、敵キャラクタ、判定結果に応じた内容等を含むゲーム画像)を生成し、表示部190に出力する。画像生成部120は、オブジェクト空間(ゲーム空間)内において仮想カメラ(所与の視点)から見える画像(いわゆる3次元画像)を生成してもよい。
【0105】
音生成部130は、処理部100で行われる種々の処理の結果に基づいて音処理を行い、BGM、効果音、又は音声などのゲーム音を生成し、音出力部192に出力する。
【0106】
2.2 サーバの構成
図3に本実施形態のサーバ20の機能ブロック図の例を示す。本実施形態のサーバ20は
図3の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0107】
記憶部270は、処理部200や通信部296などのワーク領域となるもので、その機能はRAM(VRAM)などにより実現できる。記憶部270は、主記憶部272、格納部260(例えば、データベース)を含む。
【0108】
格納部260には、サーバ20が管理する端末の端末識別情報又はプレーヤ識別情報(ユーザアカウント、ユーザ識別情報)に対応付けて、プレーヤパスワード、メールアドレス、課金情報等を格納してもよい。
【0109】
情報記憶媒体280(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)など
により実現できる。処理部200は、情報記憶媒体280に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。即ち情報記憶媒体280には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)が記憶される。
【0110】
通信部296は外部(例えば、端末、他のサーバや他のゲームシステム)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
【0111】
処理部200(プロセッサ)は、情報記憶媒体280に記憶されるプログラム等に基づいて、処理を行う。具体的には、端末からの要求に応じてサービスを提供する。
【0112】
また、処理部200は記憶部270内の主記憶部272をワーク領域として各種処理を行う。処理部200の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0113】
特に、本実施形態のサーバの処理部200は、ネットワーク設定部210、通信制御部211、ゲーム制御部214、割り当て制御部215と、を含む。なお、これらの一部を省略する構成としてもよい。
【0114】
ネットワーク設定部210は、プレーヤ識別情報又は端末識別情報を端末10から受信し、受信したプレーヤ識別情報又は端末識別情報に対応づけて、プレーヤのネットワーク情報を、格納部260に格納する。
【0115】
通信制御部211は、端末10とネットワークを介してデータを送受信する処理を行う。つまり、通信制御部211は、プレーヤの端末10からの要求に基づいて、要求に応じた情報を当該端末10に送信する。
【0116】
特に、本実施形態の通信制御部211は、複数のプレーヤが共同でゲームプレイする場合に、各プレーヤの端末に、各プレーヤのトラックの割り当て結果の情報を送信する。また、通信制御部211は、各プレーヤの端末から、プレーヤに割り当てたトラックの入力情報を受信する。また、通信制御部211は、一の端末から他の端末へ、当該一の端末から受信したトラックの入力情報又は配置内容を送信する。
【0117】
ゲーム制御部214は、ゲームに関する種々の制御を行う。例えば、ゲーム制御部214は、ゲーム装置(端末10)から送信されたゲーム結果情報を受信し、当該ゲーム結果情報に基づいて、各プレーヤに対応付けられた各種データの更新処理を行う。
【0118】
また、割り当て制御部215は、複数のプレーヤが参加して同時にゲームプレイする場合において、プレーヤ毎に、操作対象のトラックを割り当てる処理を行う。また、割り当て制御部215は、プレーヤ毎に、操作対象のトラックの入力順を決定する処理を行ってもよい。
【0119】
なお、本実施形態のサーバ20の処理部200は、端末10の処理部100の一部又は全部の処理を行うようにしてもよい。
【0120】
サーバ20は、プレーヤが所有するキャラクタに関する情報や、設定用キャラクタとして設定されたキャラクタの設定情報(デッキ情報)、プレーヤが所有するアイテムに関する情報、ゲーム内通貨等の情報をプレーヤ情報として端末10から受信し、サーバの記憶部270(格納部260)に当該プレーヤ情報を記憶する処理を行う。つまり、サーバ2
0は、プレーヤ毎に、プレーヤの識別情報に対応づけて、プレーヤが所有するキャラクタに関する情報や設定用キャラクタとして設定されたキャラクタの設定情報(デッキ情報)、プレーヤが所有するアイテムに関する情報、ゲーム内通貨等のプレーヤ情報を記憶する処理を行う。
【0121】
また、サーバ20は、プレーヤが所有するキャラクタに関する情報や、設定用キャラクタとして設定されたキャラクタの設定情報(デッキ情報)、プレーヤが所有するアイテムに関する情報、ゲーム内通貨等の情報が変更された場合において、当該変更後の情報を端末10から受信した場合には、変更後の内容に更新する処理を行う。
【0122】
3.本実施形態の手法
3.1 概要
本実施形態のゲームは、プレーヤキャラクタと敵キャラクタとを対戦させるゲームに関する。
図4は、本実施形態のゲーム画面(ゲーム画像)の一例を示す図である。ゲーム画面GIは、端末10の表示部190(タッチパネルを備えたディスプレイ)に表示され、プレーヤは、指先やタッチペン等をタッチパネルに接触させる接触操作(タッチ操作)を行うことで操作入力を行うことができる。
【0123】
図4に示すゲーム画面GIは、敵キャラクタを表示するための第1の表示領域A1と、複数のプレーヤキャラクタを表示するための第2の表示領域A2とを含む。
図4に示すように、第1の表示領域A1に敵キャラクタが配置され、第2の表示領域A2にプレーヤキャラクタが配置される。本実施形態では、行方向(横方向)及び列方向(縦方向)に3×3のマス目からなる配置領域Fの各マス目にプレーヤキャラクタを配置する。
【0124】
特に、本実施形態では、
図5に示すように、3つのトラックC1、C2、C3を設けている。各トラックC1、C2、C3はそれぞれ配置領域Fの1列目、2列目、3列目に対応している。各トラックには、プレーヤが所有するプレーヤキャラクタのうち複数(例えば6体)のプレーヤキャラクタが配置される。
【0125】
そして、ゲーム(ダンジョン)が開始されプレーヤのターンが到来すると、所定期間内にプレーヤが各トラックを上下に移動させる操作(例えば、スライド操作、フリック操作等)を行うことにより配置領域Fの各マス目にトラック上のプレーヤキャラクタの配置を行うことができるように制御している。つまり、1列あたり3つのマス目があるので、例えば、トラック上の6体のプレーヤキャラクタうち3体のプレーヤキャラクタが配置領域のマス目に配置される。
【0126】
また、本実施形態では、配置領域Fの各行に役割を設定し、各プレーヤキャラクタが配置された行の役割に基づいてゲーム処理を行う。例えば、
図4に示すように、1行目(前段)の各マス目に配置されたプレーヤキャラクタPA、PK、PRは、敵キャラクタに対して「攻撃」の役割を行うプレーヤキャラクタとして決定され、攻撃処理を行う。また、2行目(中段)に配置されたプレーヤキャラクタPB、PL、PMは「アシスト」の役割を行うプレーヤキャラクタとして決定され、アシスト処理を行う。また、3行目(後段)に配置されたプレーヤキャラクタPC、PG、PNは「回復」の役割を行うプレーヤキャラクタとして決定され、回復処理を行う。
【0127】
このように、本実施形態では、各行の役割を考慮して、各プレーヤキャラクタを配置領域Fのいずれの行に配置するのかを考慮することになり、奥深い戦略性のあるゲームを提供することができる。
【0128】
また、本実施形態では、配置領域Fの各行に属性(例えば、R(赤)、B(青)、G(
緑)の色の属性)を設定し、更に、各プレーヤキャラクタに属性(例えば、R(赤)、B(青)、G(緑)の色の属性)を設定し、配置領域Fの各行の属性と、配置領域Fに配置された各プレーヤキャラクタの属性との関係に基づいて、ゲーム処理を行う。例えば、配置領域Fの各行の属性と、配置領域Fに配置された各プレーヤキャラクタの属性が一致している場合、プレーヤにとって通常時(配置領域Fの各行の属性と、各プレーヤキャラクタの属性が一致していない場合)よりも有利になるようにパラメータ演算を行う。
【0129】
このように、本実施形態のゲームでは、各行に設定された属性や各プレーヤキャラクタの属性を考慮したゲームを行うので、更に戦略性のあるゲームを提供することができる。
【0130】
3.2 プレーヤキャラクタの説明
本実施形態では、
図6に示すように、各プレーヤキャラクタの識別情報(例えば、プレーヤキャラクタ名)に対応づけて、属性や攻撃力等のパラメータを管理している。
【0131】
特に、本実施形態では、各プレーヤキャラクタに予め属性を設定している。ここで、属性とは、特性や能力を示す情報等である。例えば、属性は、三竦みの関係性のある情報とすることができる。三竦みの関係性とは、「R(赤)」、「B(青)」、「G(緑)」の3つの属性を例にとると、「R」は「G」に強く、「G」は「B」に強く、「B」は「R」に強いという関係性である。
【0132】
本実施形態では、「R」、「B」、「G」の3つの属性のうちいずれか一の属性をプレーヤキャラクタに設定し、当該プレーヤキャラクタ(プレーヤキャラクタのマス或いはプレーヤキャラクタそのもの)を設定された属性色で表示する。つまり、本実施形態では、「R」の属性を有するプレーヤキャラクタを「赤」で表示し、「B」の属性を有するプレーヤキャラクタを「青」で表示し、「G」の属性を有するプレーヤキャラクタを「緑」で表示する。なお、R、B、Gに限らず特殊な属性「Y(黄)」を設定したプレーヤキャラクタが存在していてもよい。
【0133】
また、本実施形態では、各プレーヤキャラクタにゲーム開始前に予めアイテム(装備品)を設定できるようにしてもよい。例えば、アイテムとは、アイテムを使用することにより所与のパラメータ値を変動させるものである。
【0134】
3.3 トラックの説明
本実施形態では、対戦ゲーム開始前に、トラックを設定する処理を行う。「トラック」とは、対戦ゲームで用いるプレーヤキャラクタをゲーム空間に配置するための領域であり、デッキや、リールのような回動状のものを含む。また、本実施形態では、トラックに設定された複数のプレーヤキャラクタの情報を、対戦ゲームで用いる設定用のプレーヤキャラクタの情報として管理し(記憶、更新、削除等を行い)、トラックに設定されたプレーヤキャラクタの配置情報も管理する(記憶、更新、削除等を行う)。特に、本実施形態では、予めトラックに設定するための複数のプレーヤキャラクタをプレーヤが所有する複数のプレーヤキャラクタの中から選択できるように制御する。
【0135】
例えば、本実施形態では、プレーヤの入力情報に基づき、プレーヤが所有するプレーヤキャラクタの中から、1つのトラックあたり所定数(例えば6体)のプレーヤキャラクタを選択する。
【0136】
本実施形態では、
図6に示すように、プレーヤキャラクタ毎に、属性、体力値(HP)、攻撃力、アシスト力等のパラメータが種々に設定されている。プレーヤは、プレーヤキャラクタの属性等を考慮して設定用のプレーヤキャラクタを選ぶことになる。
【0137】
そして、本実施形態では、対戦ゲーム開始前に、各トラックにおいて、プレーヤによって選択された6体のプレーヤキャラクタの並び順を決定する。本実施形態では、端末或いはサーバが、選択された6体のプレーヤキャラクタの並び順をランダムに決定する。つまり、プレーヤは各トラックのプレーヤキャラクタの並び順を決めることができず、対戦ゲームが開始されて初めて並び順を確認することになり、ゲームの面白みを向上させるようにしている。
【0138】
なお、本実施形態では、3つのトラックのうち一部(例えば、トラックC1、C2)について、プレーヤが所有するプレーヤキャラクタの中から6体ずつ選択を受け付け各トラックに選択されたプレーヤキャラクタを配列させ、他のトラック(例えば、トラックC3)については、当該プレーヤのフレンド関係にある他のプレーヤが所有するプレーヤキャラクタの中から任意に6体を抽出して配列させてもよい。このようにすれば、バリエーションに富んだトラック設定が可能となる。また、フレンドが、攻撃力等が高いプレーヤキャラクタを所有している場合には、プレーヤにとって有利な状況となる。
【0139】
3.4 プレーヤキャラクタを配置領域に配置させる手法
本実施形態では、
図5に示すように、各トラックにおいて、トラック上の各プレーヤキャラクタの並び順を維持しながら、プレーヤのトラックの移動入力情報に基づきトラックを移動させることによって、配置領域Fにプレーヤキャラクタを配置する。つまり、トラック上のプレーヤキャラクタの並び順を維持したまま、トラックを移動させて連続する3体のプレーヤキャラクタを縦3マス(列方向3マス)に配置する。プレーヤは操作入力により一括で列方向(縦方向)3マスに3体のキャラクタを同時に配置する(言い換えると、プレーヤはトラック上の各プレーヤキャラクタの並び順を変更できないので、例えば、
図5に示すように、トラックC1の場合、1行目にプレーヤキャラクタPAを配置した場合には、必然的に2行目にプレーヤキャラクタPBが配置され、3行目にキャラクタPCが配置される)。
【0140】
また、本実施形態では、静止状態の各トラックを回動(回転移動)するように操作することができる。つまり、配置領域Fにおいて、プレーヤキャラクタPAの直ぐ上にはプレーヤキャラクタPFを配置することができる(プレーヤキャラクタPFの直ぐ下にはプレーヤキャラクタPAを配置することができる)。
【0141】
要するに、本実施形態では、
図5に示すように、トラックC1、C2、C3を上下に制限を設けることなく、トラックの最上部と最下部のキャラクタが連接して配列して回動させることができる。例えば、トラックC2では上から順にプレーヤキャラクタPG、PH、PI、PJ、PK、PLの並び順で配置されている場合、配置領域Fにおいて、トラック上での一番上に配置されたプレーヤキャラクタPGの上の行に、トラック上で一番下に配置されたプレーヤキャラクタPLが配置される。
【0142】
なお、本実施形態では、回動操作をできないものであってもよい。つまり、配置領域Fにおいて、各トラックの最上部に配置されたプレーヤキャラクタPA、PG、PMの上の行に各トラックの最下部のプレーヤキャラクタPF、PL、PRを配置できないように移動制限してもよい。
【0143】
次に、プレーヤのトラックに関する操作入力について説明すると、本実施形態では、各トラックについて、プレーヤがトラックの移動方向(上下方向、列方向)に沿ったスライド操作又はフリック操作によって、トラックを移動させる入力情報(操作量、操作方向)を受け付け、当該入力情報に基づきトラックを移動させる。プレーヤの操作方向が下方向である場合には、トラックを下方向に移動させる(プレーヤキャラクタを下方向に移動させる)。一方、プレーヤの操作方向が上方向である場合には、トラックを上方向に移動さ
せる(プレーヤキャラクタを上方向に移動させる)。また操作量に応じた移動量で、トラックを移動させる処理を行う。プレーヤはトラックの移動方向に沿ったスライド操作又はフリック操作を行うだけで、簡単にトラック上のプレーヤキャラクタを配置領域に配置させることができるので、プレーヤにとってストレスのない操作環境を提供することができる。
【0144】
3.5 配置領域の属性及び役割設定
本実施形態では、
図4に示す配置領域Fの各行に属性及び役割を設定する。
【0145】
例えば、
図4に示すように、配置領域Fの1行目に「R(赤)」の属性及び「攻撃」の役割を設定する。また、配置領域Fの2行目に「B(青)」の属性及び「アシスト」の役割を設定する。また、配置領域Fの3行目に「G(緑)」の属性及び「回復」の役割を設定する。なお、各属性と役割は対応関係にある。
【0146】
3.6 敵キャラクタの説明
図7は敵キャラクタのパラメータ等の情報を示す。敵キャラクタには、体力値(HP値)、攻撃力が予め設定されている。なお、図示していないが、本実施形態では、プレーヤキャラクタと同様に「R(赤)」、「B(青)」、「G(緑)」の属性のいずれかを敵キャラクタに設定してもよいし、敵キャラクタにアイテムを設定していてもよい。
【0147】
特に、本実施形態では、
図4に示すように、画面の左上部に敵キャラクタQA及び敵キャラクタQBの少なくとも一方の攻撃範囲AAを表示している。
【0148】
ここで、攻撃範囲は、敵キャラクタの攻撃対象を示したものである。つまり、敵キャラクタの攻撃ターンが到来した場合に、敵キャラクタが、配置領域Fに配置決定されたプレーヤキャラクタのうち、攻撃範囲に位置する(該当する)プレーヤキャラクタを攻撃する。つまり、敵キャラクタの攻撃力に基づき、攻撃範囲に位置するプレーヤキャラクタの体力値を減算する。
【0149】
例えば、
図8に示すように、攻撃範囲AAはプレーヤキャラクタの配置領域に対応する3×3のマス目で表示され、攻撃対象のマス目に表示体Eを表示する。配置領域Fの各マス目が攻撃範囲AAの各マス目に対応している。
【0150】
図8の例では、攻撃範囲AAの1行目の3マス、2行目の3マス、3行目の2列目の1マスに表示体Eが表示されているので、配置領域Fの1行目の3マス、2行目の3マス、3行目の2列目の1マスに配置されたプレーヤキャラクタが、敵のターンで敵キャラクタから攻撃を受けることになることを示している。
図4の例では、配置領域Fの1行目のプレーヤキャラクタPA、PK、PR、2行目のプレーヤキャラクタPB、PL、PM、3行目2列目のプレーヤキャラクタPGが攻撃対象となる。
【0151】
本実施形態では、プレーヤのターンの際にゲーム画面GIに攻撃範囲AAを表示し、プレーヤが、攻撃範囲AAを見ながら配置領域Fに配置させるプレーヤキャラクタを検討することができるようにしている。プレーヤは、攻撃範囲AAを確認して、表示体Eが非表示のマス目に対応する配置領域Fのマス目(攻撃非対象のマス目)に体力値が低いプレーヤキャラクタを配置させるように操作入力を行うことにより、当該プレーヤキャラクタが敵キャラクタからの攻撃を受けないようにすることができる。
【0152】
また、本実施形態では、敵キャラクタに「R(赤)」、「B(青)」、「G(緑)」の属性のいずれかを設定した場合には、敵キャラクタの属性色で攻撃範囲AAの色(表示体Eの色)を表示してもよい。また、敵キャラクタの属性と、プレーヤキャラクタの属性と
の関係(3すくみの関係)に基づいてパラメータ演算を行う場合には、敵キャラクタの属性に強いプレーヤキャラクタの属性を配置させることが得策である。プレーヤは、攻撃範囲AAの属性色を確認して、敵キャラクタの属性に強い属性を有するプレーヤキャラクタを攻撃対象のマス目に配置させるように操作入力を行うことにより、当該プレーヤキャラクタが敵キャラクタからの攻撃に対するダメージを少なくすることができる。
【0153】
3.7 対戦ゲームの説明
次に、本実施形態の対戦ゲームの処理について説明する。本実施形態では、プレーヤが操作入力をして配置領域Fに配置するプレーヤキャラクタを決定し、敵キャラクタに攻撃する処理を一単位、或いは、敵キャラクタがプレーヤキャラクタに攻撃する処理を一単位とし、この一単位を1ターン(ゲーム進行単位)として対戦ゲームが進行するように処理を行う。
【0154】
例えば、プレーヤのターンにおいて、プレーヤは所定のタイミング(例えば、プレーヤのターン到来時点、又は、対戦ゲーム開始時点)から所定期間内に操作入力により各トラックを移動させて配置領域Fの各マス目にプレーヤキャラクタを配置する。プレーヤは、プレーヤキャラクタを配置するための操作入力を所定期間内(制限時間内)に行わなければならないので、プレーヤは緊張感をもって迅速に操作するように促すことができ、更に興趣性の高いゲームを提供することができる。なお、本実施形態では、所定期間の開始時点をプレーヤがタッチ操作を開始した時点としてもよい。また、例えば、
図9に示すように、所定期間の残り時間L1を表示してもよい。なお、本実施形態では、所定期間を、トラック上に配置されたプレーヤキャラクタ数に応じて変動させてもよい。例えば、プレーヤキャラクタ数が多いほど所定期間を長くするようにしてもよい。また、本実施形態では、プレーヤが所与のアイテムを消費したことを条件に、所定期間を長くするようにしてもよい。
【0155】
また、本実施形態では、所定期間が終了する前に、プレーヤがキャラクタの配置を決定したい場合には、
図9に示すように、プレーヤが所定の配置決定の入力エリアL2をタッチ(入力操作)することにより、配置決定をできるように制御する。つまり、配置決定入力情報を受け付けた場合(入力エリアL2のタッチ(接触)を検出した場合)に、配置領域Fのプレーヤキャラクタの配置を決定する。
【0156】
そして、本実施形態では、所定期間を経過した場合、或いは、プレーヤから配置決定入力情報を受け付けた場合に、プレーヤ側の攻撃処理を行う。プレーヤ側の攻撃処理は配置領域Fの各行に設定された役割に応じて処理(1)(2)(3)を行う。すなわち、(1)配置領域Fの1行目に配置されたプレーヤキャラクタの役割は「攻撃」であるので、攻撃力のパラメータに基づき敵キャラクタの体力値を減算する攻撃処理を行う。なお、敵キャラクタに防御力が設定されている場合には、プレーヤキャラクタの攻撃力から敵キャラクタの防御力を減算し、減算した値(ダメージ力)を当該敵キャラクタの体力値から減算する。つまり、プレーヤは1行目に攻撃力の値の大きいプレーヤキャラクタを配置することによって、敵キャラクタにダメージを大きく与えることができる。(2)また、配置領域Fの2行目に配置されたプレーヤキャラクタが敵キャラクタに対してアシストの処理を行う。アシストの処理とは、味方キャラクタを後援することを目的とする処理であり、例えば、敵キャラクタの体力値からアシスト力の値を減算する処理、味方のプレーヤキャラクタ(例えば、回復の役割が設定されたプレーヤキャラクタ)の体力値にアシスト力の値を加算する処理等である。なお、アシスト処理では、敵のターンで敵キャラクタの攻撃力を0(無効)にする処理やプレーヤキャラクタのスキルを発動する処理等でもよい。つまり、プレーヤはアシスト力の高いプレーヤキャラクタを2行目に配置させることによって、プレーヤにとって有利にゲームを進行させることができる。(3)また、配置領域Fの3行目に配置されたプレーヤキャラクタの体力値を増加させる回復処理を行う。つまり、
3行目に配置されたプレーヤキャラクタの体力値に、予め決められた回復値(例えば、プレーヤキャラクタの最大体力値の25%分)を加算する。このようにすれば、3行目に配置されたプレーヤキャラクタの体力値を増加させることができるので、プレーヤはいずれのプレーヤキャラクタの体力を回復させるのかを考えることになる。
【0157】
以上のように、本実施形態では、役割に応じた処理を行うので、プレーヤは、どのプレーヤをどの行に配置するかをよく検討して戦略的にゲームプレイすることができる。
【0158】
そして、プレーヤのターンが終了すると、敵キャラクタのターンが到来する。なお、本実施形態では、プレーヤが所定のターン数(1又は複数のターン)を実行した後に、敵キャラクタのターンが到来するようにしてもよいし、プレーヤのターンと、敵キャラクタのターンが交互に到来するようにしてもよい。
【0159】
敵キャラクタのターンにおいては、敵キャラクタが、攻撃対象のプレーヤキャラクタに攻撃処理を行う。特に、本実施形態では、攻撃範囲AAを設定しているので、配置領域Fのうち、攻撃範囲AAに示された対象のプレーヤキャラクタのみが攻撃対象となる。
【0160】
そして、配置領域Fのうち、攻撃対象のプレーヤキャラクタの体力値から敵キャラクタの攻撃力を減算する攻撃処理を行う。なお、プレーヤキャラクタに防御力が設定されている場合には、敵キャラクタの攻撃力からプレーヤキャラクタの防御力を減算し、減算した値(ダメージ力)を当該プレーヤキャラクタの体力値から減算する。
【0161】
なお、敵キャラクタの体力値が0(所定値の一例)に到達した場合、例えば、プレーヤキャラクタに攻撃されて体力値が0になった場合、当該敵キャラクタを消去している。一の対戦ゲームに、予め所定数(例えば、5体)の敵キャラクタを参加させており、新たに追加する敵キャラクタがいなくなった場合には、順次、次の敵キャラクタを配置させる。
【0162】
本実施形態では、このようにプレーヤのターン、敵キャラクタのターンを交互に実行し、最終的には、プレーヤキャラクタの体力値(HP値)と、敵キャラクタの体力値とに基づいて勝敗を決定する。
【0163】
例えば、本実施形態では、全てのトラックC1、C2、C3に配置されている全プレーヤキャラクタの体力値が0になる前に、一の対戦ゲームに登場する全ての敵キャラクタの体力値が0になると、プレーヤの勝ち、敵キャラクタの負けと判定する。
【0164】
一方、一の対戦ゲームに登場する全ての敵キャラクタの体力値が0になる前に、全てのトラックC1、C2、C3に配置されている全プレーヤキャラクタの体力値が0になると、プレーヤの負け、敵キャラクタの勝ちと判定する。
【0165】
つまり、一の対戦ゲームにおいて、全プレーヤキャラクタの体力値の合計と、全敵キャラクタの体力値の合計とを比較し、先に体力値の合計値が0に達した方が敗者とし他方を勝者とするように判定する。
【0166】
また、本実施形態では、
図4に示すように、各キャラクタ(敵キャラクタ、プレーヤキャラクタ)の近傍に各キャラクタの体力値(HP値)を表す体力値ゲージを表示してプレーヤゲーム中に各キャラクタの体力値を確認できるようにしている。
【0167】
なお、敵キャラクタに「R」、「B」、「G」の属性のいずれかを設定している場合には、敵キャラクタの属性と、プレーヤキャラクタの属性との関係(3すくみの関係)に基づいてパラメータ演算を行ってもよい。なお、3すくみの関係とは、例えば、「R」、「
B」、「G」の3つの属性を例にとると、「R」は「G」に強く、「G」は「B」に強く、「B」は「R」に強いという関係性である。例えば、相手に対して強い属性の場合は、攻撃力を1.5倍にし、相手に対して弱い属性の場合には、攻撃力を0.5倍にして、攻撃処理を行う。
【0168】
3.8 パラメータ演算
本実施形態では、配置領域Fに配置決定された各プレーヤキャラクタの属性と、各行に設定された属性との関係に基づいて、パラメータ演算処理を行う。
【0169】
例えば、配置領域Fの行毎に、行に設定された属性と、当該行に配置されたプレーヤキャラクタの属性との関係が所定の関係(例えば、一致関係)である場合、攻撃力やアシスト力、回復力等の当該行の役割に応じたパラメータを変化させる。
【0170】
特に、本実施形態では、配置領域Fにおいて、各行に設定された属性と一致するプレーヤキャラクタの数(コンボ数)を値Kとし、値Kに応じて、行の役割に応じたパラメータを増大させる処理を行う。
【0171】
例えば、
図4の例では、配置領域Fの1行目は「R」の属性であり、1行目に配置された「R」の属性のプレーヤキャラクタ数は3である。また、配置領域Fの2行目は「B」の属性であり、2行目に配置された「B」の属性のプレーヤキャラクタ数は2である。また、配置領域Fの3行目は「G」の属性であり、3行目に配置された「G」の属性のプレーヤキャラクタ数は1である。つまり、
図4において、配置領域Fにおいて行に設定された属性とプレーヤキャラクタの属性とが一致する数は「6」(K=6)となる。
【0172】
そして、本実施形態では、プレーヤキャラクタの予め決められた攻撃力、アシスト力、回復力を値Kに基づき増加させる処理を行う。例えば、上昇率(増加率)をK(K%)とし、1行目の攻撃役割のプレーヤキャラクタの攻撃力を上昇率Kに基づき上昇(増加)させ、2行目のアシスト役割のプレーヤキャラクタのアシスト力を上昇率Kに基づき上昇させ、3行目の回復役割のプレーヤキャラクタの回復力を上昇率Kに基づき上昇させる。
【0173】
より具体的に説明すると、K=6の場合は上昇率が6%である。つまり、
図4の例では、敵キャラクタに対して攻撃の役割を行う1行目のプレーヤキャラクタPAの攻撃力が「100」であるとすると、攻撃力を6%上昇させて「106」に変動(補正)する。同様に、プレーヤキャラクタPK、PRの攻撃力を6%上昇させる。また、アシストの役割を行う2行目のプレーヤキャラクタPB、PL、PMのアシスト力を6%上昇させ、3行目に配置されたプレーヤキャラクタPC、PG、PNの回復値を6%上昇させる。
【0174】
つまり、配置領域Fにおいてプレーヤキャラクタが位置する行の属性と、プレーヤキャラクタに設定された属性とが一致しているほど、「攻撃」の役割のプレーヤキャラクタは攻撃力が上昇し、「アシスト」の役割のプレーヤキャラクタはアシスト力が上昇し、「回復」の役割のプレーヤキャラクタは回復力が上昇するので、プレーヤは有利にゲームを進行させることができる。
【0175】
3.9 属性が揃った場合の効果
本実施形態では、配置領域Fの各行又は各列で属性が揃った場合に、特殊な技(特殊プログラム)を発動するようにしてもよい。
【0176】
例えば、
図10に示すように、配置領域Fの1行目の3マスに配置された各プレーヤキャラクタの属性が全て「R」の場合、配置領域Fの2行目の3マスに配置された各プレーヤキャラクタの属性が全て「B」の場合、配置領域Fの3行目の3マスに配置された各プ
レーヤキャラクタの属性が全て「G」の場合、の少なくとも1つを満たす場合に、敵キャラクタの体力値から所定値(例えば、1000)を減算するようにしてもよい。
【0177】
なお、
図10に示すように、配置領域Fの1行目の3マスに配置された各プレーヤキャラクタの属性が全て「R」の場合、かつ、配置領域Fの2行目の3マスに配置された各プレーヤキャラクタの属性が全て「B」の場合、かつ、配置領域Fの3行目の3マスに配置された各プレーヤキャラクタの属性が全て「G」の場合は、全ての行で属性が揃うので、更に特殊技の効果を大きなものとしてもよい。例えば、敵キャラクタの体力値から所定値の2倍の値(2000)を減算するようにしてもよい。
【0178】
3.10 貢献度
本実施形態では、各プレーヤキャラクタの貢献度を算出し、各プレーヤキャラクタの貢献度に基づいて各プレーヤキャラクタの経験値や得点など、ゲーム進行に応じて成長するパラメータを算出してもよい。
【0179】
ここで、貢献度とは、一の対戦ゲームにおいて、トラックに配置されたプレーヤキャラクタが他のプレーヤキャラクタに貢献した度合いを示す。
【0180】
本実施形態では、各トラックのプレーヤキャラクタ毎に、プレーヤキャラクタが配置領域Fに配置された際の敵キャラクタへの攻撃効果及び味方キャラクタへの回復効果の少なくとも一方に基づいて貢献度を算出する。
【0181】
例えば、ゲーム開始時に、各トラックのプレーヤキャラクタ毎に、貢献度の値aに初期値(例えば、1)を設定する。そして、プレーヤキャラクタが配置領域Fの1行目(「攻撃」の役割)で配置決定される度に、値aに1を加算する。また、プレーヤキャラクタが配置領域Fの2行目(「アシスト」の役割)で配置決定される度に、値aに1を加算してもよい。
【0182】
そして、対戦ゲームでトラック上に配置されたプレーヤキャラクタ毎に、プレーヤキャラクタの経験値に所与の値bを加算する場合には、値bに貢献度aを乗算し、乗算後の値bをプレーヤキャラクタの経験値に加算する。なお、得点cについても同様に、貢献度に基づいて算出する。つまり、対戦ゲームでトラック上に配置されたプレーヤキャラクタ毎に、プレーヤキャラクタの得点に所与の値cを加算する場合には、値cに貢献度aを乗算し、乗算後の値cをプレーヤキャラクタの得点に加算する。
【0183】
3.11 属性制御の説明
本実施形態では、
図11(A)に示すように、同一行である1行目の複数のプレーヤキャラクタPA、PY、PRのうち、一のプレーヤキャラクタPYの属性が「Y」であり他のプレーヤキャラクタPA、PRの属性「R」とは異なる場合に、一のプレーヤキャラクタPYの属性が「Y」であることを条件に(所定条件の一例)で、
図11(B)に示すように、当該一のプレーヤキャラクタPYの属性「Y」を当該他のプレーヤキャラクタPA、PRの属性「R」と同じ属性「R」に変化させてもよい(或いは、配置領域のプレーヤキャラクタPYの属性を、当該プレーヤキャラクタPYが位置する1行目に設定された属性「R」に変化させるようにしてもよい)。
【0184】
そして、プレーヤキャラクタPYの属性を変化させた場合には、属性変化後のプレーヤキャラクタPYに基づいて、パラメータ演算を行うように制御する。つまり、
図11(B)に示す配置状態で、プレーヤキャラクタ側の対戦処理を行う。
図11(B)の例では、1行目に攻撃の属性「R」が3つ揃っているので、特殊技を発動することもでき、プレーヤに有利にゲームを進行させることができる。
【0185】
なお、本実施形態では、一のプレーヤキャラクタPYが属性変更のアイテムを所有している場合にも、所定条件を満たしたと判断し、当該一のプレーヤキャラクタPYの属性を当該他のプレーヤキャラクタPA、PRの属性と同じ属性に変化させてもよい。
【0186】
3.12 トラックの移動方向を示す表示体の説明
本実施形態では、
図12に示すように、配置領域Fの各行又は各列に対応するトラックの移動方向を示す表示体J(矢印)をゲーム画面GIに表示してもよい。例えば、プレーヤが配置領域Fの1列目において操作方向が下方向である場合(例えば、下方向にスライド操作した場合)には、1列目に下方向の矢印を示す表示体Jを表示させる。
【0187】
また、本実施形態では、トラックの移動可能範囲に基づいて、表示体の大きさ及び色の少なくとも一方を変化させるようにしてもよい。つまり、配置領域Fにおいて、各トラックの最上部に配置されたプレーヤキャラクタの上の行に各トラックの最下部のプレーヤキャラクタを配置できないように移動制限されている場合、移動可能範囲に基づいて、表示体Jの大きさ及び色の少なくとも一方を変化させる。
【0188】
例えば、トラックの移動可能なマスの数が多い程、表示体Jが大きくなるように倍率を変化する処理を行う。或いは、トラックの移動可能なマスの数が多い程、表示体Jの輝度値、色値、或いはアルファ値(半透明度値)が大きな値になるように変化させる処理を行う。
【0189】
例えば、
図13(A)〜(D)に示すように、プレーヤキャラクタPA、PB、PC、PD、PE、PFが最上部から順に配置されるトラックC1を例にとり説明する。
【0190】
まず、
図13(A)に示すように、配置領域Fの1列目においてプレーヤキャラクタPA、PB、PCが配置されている場合であって操作方向が上方向である場合、トラックC1を上方向3マス分移動させることができるので表示体Jを基準の大きさの3倍に表示する。
【0191】
また、配置領域Fの1列目においてプレーヤキャラクタPA、PB、PCが配置されている場合であって操作方向が下方向である場合、トラックC1を下方向に移動させることができないので表示体Jを非表示にする。
【0192】
また、
図13(B)に示すように、配置領域Fの1列目においてプレーヤキャラクタPB、PC、PDが配置されている場合であって操作方向が上方向である場合、トラックC1を上方向2マス分移動させることができるので表示体Jを基準の大きさの2倍に表示する。
【0193】
また、配置領域Fの1列目においてプレーヤキャラクタPB、PC、PDが配置されている場合であって操作方向が下方向である場合、トラックC1を下方向1マス分移動させることができるので表示体Jを基準の大きさの1倍に表示する。
【0194】
また、
図13(C)に示すように、配置領域Fの1列目においてプレーヤキャラクタPC、PD、PEが配置されている場合であって操作方向が上方向である場合、トラックC1を上方向1マス分移動させることができるので表示体Jを基準の大きさの1倍に表示する。
【0195】
また、配置領域Fの1列目においてプレーヤキャラクタPC、PD、PEが配置されている場合であって操作方向が下方向である場合、トラックC1を下方向2マス分移動させ
ることができるので表示体Jを基準の大きさの2倍に表示する。
【0196】
また、
図13(D)に示すように、配置領域Fの1列目においてプレーヤキャラクタPD、PE、PFが配置されている場合であって操作方向が上方向である場合、トラックC1を上方向に移動させることができないので表示体Jを非表示にする。
【0197】
また、配置領域Fの1列目においてプレーヤキャラクタPD、PE、PFが配置されている場合であって操作方向が下方向である場合、トラックC1を下方向3マス分移動させることができるので表示体Jを基準の大きさの3倍に表示する。
【0198】
3.13 体力値が0(零)に到達したプレーヤキャラクタに関する処理
本実施形態では、体力値が0(所定値の一例)に到達したプレーヤキャラクタのパラメータ演算を行わないように制御する。
【0199】
例えば、
図14に示すように、体力値が0に到達したプレーヤキャラクタのマス目を廃盤とし、背景色を灰色などの所定の色で表示して識別表示してもよいし、体力値が0に到達したプレーヤキャラクタそのものを消去して当該プレーヤキャラクタが配置されたマス目を空状態(プレーヤキャラクタが無い状態)にしてもよい。
【0200】
また、本実施形態では、体力値が0に到達したプレーヤキャラクタをトラックから消去し、当該トラック上で残存するプレーヤキャラクタを詰めて配置するようにしてもよい。
【0201】
例えば、
図5において、トラックC1のプレーヤキャラクタPAの体力値が0に到達した場合、
図15に示すように、当該プレーヤキャラクタPAをトラックC1から消去して、当該トラックC1上で残存するプレーヤキャラクタを詰めて配置する。つまり、配置領域FにおいてもプレーヤキャラクタPAが消去されてトラックC1上で残存するプレーヤキャラクタの並び順を維持したまま詰めて(例えば、上方向に詰めて)プレーヤキャラクタPB、PC、PDを表示する。トラックC2、C3についても体力値が0に到達したプレーヤキャラクタPI、PL、PN、POをトラックから消去し残存するプレーヤキャラクタを詰めて配置する。このようにすれば、残存するプレーヤキャラクタを配置領域に配置させるためのトラックの移動距離が短くなり操作入力を簡単にすることができる。
【0202】
また、本実施形態では、体力値が0に到達したプレーヤキャラクタがアイテム(スキル)を所有しているにおいて、当該プレーヤキャラクタをトラックから消去し、当該プレーヤキャラクタが所有するアイテムを、当該プレーヤキャラクタの代わりに配置してもよい。
【0203】
そして、アイテムが配置領域Fに配置された場合には、アイテムに応じたパラメータに基づいて、敵キャラクタ及び残存するプレーヤキャラクタの少なくとも一方のパラメータを演算してもよい。
【0204】
例えば、
図5において、トラックC1のプレーヤキャラクタPAの体力値が0に到達した場合、
図16に示すように、当該プレーヤキャラクタPAをトラックC1から消去し、プレーヤキャラクタPAが所有するアイテムPAIを、プレーヤキャラクタPAの代わりに配置する。そして、
図16に示すように、配置領域Fにおいて、アイテムPAIが配置された場合には、アイテムPAIが攻撃アイテムである場合には、敵キャラクタの体力値からアイテムPAIの攻撃力パラメータを減算する。
【0205】
また、
図5において、トラックC3のプレーヤキャラクタPNの体力値が0に到達した場合、
図16に示すように、当該プレーヤキャラクタPNをトラックC3から消去し、プ
レーヤキャラクタPNが所有するアイテムPNIを、プレーヤキャラクタPNの代わりに配置する。そして、
図16に示すように、配置領域Fにおいて、アイテムPNIが配置された場合には、アイテムPNIが回復アイテムである場合には、全プレーヤキャラクタの体力値にアイテムPNIの回復値を加算する。
【0206】
このようにすれば、プレーヤキャラクタが消去されても、そのプレーヤキャラクタが所有していたアイテムを有効に活用することができ、更にゲームの面白みを向上させることができる。
【0207】
3.14 攻撃範囲の変更
本実施形態では、配置領域Fにおいてプレーヤキャラクタが位置する行又は列に設定された属性と、当該プレーヤキャラクタに設定された属性との関係に基づいて、攻撃範囲を変更するようにしてもよい。
【0208】
例えば、プレーヤのターンにおいて配置決定された配置領域Fにおいて、各行に設定された属性と一致するプレーヤキャラクタの数(コンボ数)を示す値Kが所定値以下(例えば、1以下)の場合、当該プレーヤのターンの後に到来する敵キャラクタのターンにおいて攻撃範囲を拡大する。
【0209】
例えば、
図8に示すよう攻撃範囲AAでは、3行目の1、3列目のプレーヤキャラクタを攻撃の非対象であるが、プレーヤのターンにおいて配置決定された配置領域Fにおいて、値Kが所定値以下(例えば、1以下)の場合、
図17に示すように、当該プレーヤのターンの後に到来する敵キャラクタのターンの攻撃範囲AAでは、攻撃の非対象のプレーヤキャラクタを攻撃対象に切り替えるように制御する。つまり、3行目の1、3列目のプレーヤキャラクタを攻撃非対象から攻撃対象に切り替えるように制御する。
【0210】
このように、攻撃範囲が変更されることにより、プレーヤはいずれの属性をもつプレーヤキャラクタをいずれの行に配置するのかを深く考えることになり、奥深い戦略的なゲームを提供することができる。
【0211】
3.15 敵キャラクタの攻撃時に配置を変更する処理
本実施形態では、配置領域Fにプレーヤキャラクタを配置決定後、敵キャラクタの攻撃ターンが到来した場合に、トラックを移動させることによって配置領域Fの配置状態を変更するようにしてもよい。
【0212】
例えば、プレーヤのターンにおいて配置決定された配置領域Fにおいて、
図18(A)に示すように、1行目に属性「R」が揃うようにプレーヤキャラクタPA、PK、PRが配置されていたとする。そして、当該プレーヤのターンの後に到来する敵キャラクタのターンにおいて、敵キャラクタが配置変更可能な特殊なスキルを発動した場合(配置変更条件の一例)、
図18(B)に示すように、2列目のトラックが2マス分上方向に移動し、3列目のトラックが2マス分した方向に移動するように制御する。
【0213】
このようにすれば、プレーヤが1行目を属性「R」で揃うように配置できたとしても、敵の攻撃ターンが到来し、当該敵キャラクタが配置変更可能な特殊なスキルを発動した場合に、配置状態が変更されることになるので、プレーヤにとって飽きのこないゲームを提供することができる。
【0214】
3.16 複数のトラックを一括で移動させる例
本実施形態では、複数のトラックの選択入力情報を受け付け後、一の移動入力情報に基づき、当該複数のトラックを同じ移動量及び同じ移動方向で移動させるようにしてもよい
。
【0215】
つまり、本実施形態の端末は、行方向の入力情報を複数のトラックの選択入力情報として受け付け、その後、列方向の入力情報を移動入力情報として、選択されたトラックを一括で同じ移動量、移動方向に移動させるようにしてもよい。
【0216】
例えば、
図19(A)に示すように、プレーヤが配置領域Fの2列目、3列目に対応するトラックC2、C3をまとめて下方向に移動させたい場合には、まず、2列目3列目を横断するように行方向の右方向M1にスライド操作し、その後、
図19(B)に示すように、列方向(下方向)M2にスライド操作する。このようにすれば、配置領域Fの2列目、3列目に対応するトラックC2、C3の両方を、一括で、下方向に同じ移動量及び移動方向M2で移動させることができる。
【0217】
3.17 ゲーム結果
本実施形態では、プレーヤキャラクタが敵キャラクタに勝利した場合には、プレーヤに新たなアイテムや新たなキャラクタを付与してもよい。つまり、プレーヤはゲームに勝利することにより所有するプレーヤキャラクタ数を増加させることができる。
【0218】
3.18 フローチャート
次に、
図20を用いて、本実施形態の処理の流れについて説明する。
【0219】
まず、トラックにプレーヤキャラクタを配置する処理を行う(ステップS1)。次に、プレーヤのターンが到来したか否か判断し(ステップS2)、プレーヤのターンである場合には(ステップS2のY)、トラックの移動入力があるか否か(トラックの移動入力情報を受け付けたか否か)を判断し(ステップS3)、トラックの移動入力がある場合(ステップS3のY)、トラックを移動させて、配置領域にプレーヤキャラクタを配置させる処理を行う(ステップS4)。次に、所定期間が終了したか否かを判断する(ステップS5)。例えば、所定タイミング(ターン開始時)から所定期間が終了したか否かを判断する。
【0220】
そして、所定期間が終了した場合(ステップS5のY)は、プレーヤキャラクタ側の攻撃処理を行う(ステップS7)。
【0221】
一方、所定期間が終了していない場合には(ステップS5のN)、配置決定入力があるか否か(配置決定入力情報を受け付けたか否か)を判断する(ステップS6)。
【0222】
配置決定入力がある場合(ステップS6のY),プレーヤ側の攻撃処理を実行する(ステップS7)。一方、配置決定入力がない場合(ステップS6のN)、ステップS3に戻る。
【0223】
なお、プレーヤのターンでない場合(ステップS2のN)は敵キャラクタ側の攻撃処理を行う(ステップS8)。例えば、攻撃範囲が示す攻撃対象の各プレーヤキャラクタの体力値から敵キャラクタの攻撃力を減算する処理を行う。
【0224】
そして、ステップS7又はステップS8の後、勝敗が決定したか否かを判断し(ステップS9)、勝敗が決定していない場合(ステップS9のN)はステップS2の戻り、勝敗が決定した場合(ステップS9のY)は処理を終了する。以上で処理が終了する。
【0225】
図21は、プレーヤキャラクタ側の攻撃処理(ステップS7)の詳細の処理である。
【0226】
まず、配置領域において、プレーヤキャラクタの属性と、当該プレーヤキャラクタが位置する行に設定された属性とが一致している数(プレーヤキャラクタ数)を示すKを算出する(ステップS10)。そして、Kが1以上(K≧1)であるか否かを判断し(ステップS11)、Kが1以上(K≧1)である場合(ステップS11のY)、1行目のプレーヤキャラクタの攻撃力をKに応じて増大させる処理、2行目のプレーヤキャラクタのアシスト力をKに応じて増大させる処理、3行目のプレーヤキャラクタの回復力をKに応じて増大させる処理を行う(ステップS12)。そして、1行目のプレーヤキャラクタの攻撃処理、2行目のプレーヤキャラクタのアシスト処理、3行目のプレーヤキャラクタの回復処理を行う(ステップS13)。
【0227】
つまり、K≧1の場合は、配置領域の1行目の各プレーヤキャラクタの攻撃力を増大させ、敵キャラクタの体力値から「増大後の当該1行目の各プレーヤキャラクタの攻撃力の合計値」を減算する処理を行い、K≧1でない場合は、敵キャラクタの体力値から、「通常時(既定値)の当該1行目の各プレーヤキャラクタの攻撃力の合計値」を減算する処理を行う。
【0228】
また、K≧1の場合は、配置領域の2行目の各プレーヤキャラクタのアシスト力を増大させ、「増大後の当該2行目の各プレーヤキャラクタのアシスト力の合計値」に基づき敵キャラクタの体力値を減算する或いは味方プレーヤキャラクタ(例えば、3行目の各プレーヤキャラクタ)の体力値を増加する処理を行い、K≧1でない場合は、「通常時(既定値)の当該各プレーヤキャラクタのアシスト力の合計値」に基づき敵キャラクタの体力値を減算する或いは味方プレーヤキャラクタ(例えば、3行目の各プレーヤキャラクタ)の体力値を増加する処理を行う。
【0229】
また、K≧1の場合は、配置領域の3行目の各プレーヤキャラクタの回復力を増大させ、当該3行目の各プレーヤキャラクタそれぞれにおいて、増大後の回復力をプレーヤキャラクタの体力値に加算する処理を行い、K≧1でない場合は、当該3行目の各プレーヤキャラクタそれぞれにおいて、通常時(既定値)の回復力をプレーヤキャラクタの体力値に加算する処理を行う。以上で処理が終了する。
【0230】
4.複数のプレーヤが参加するゲームシステム
4.1 概要
本実施形態では、
図22に示すように、複数の端末10−1〜10−3がネットワークを介して接続され、複数のプレーヤが同時にプレイするゲーム(マルチプレイゲーム)のためのゲームシステムを実現してもよい。例えば、複数の端末とサーバ間でデータの送受信を行いながらゲームを実行するサーバ・クライアント方式とするゲームシステムを実現している。
【0231】
以下の説明では、複数のプレーヤP1、P2、P3がリアルタイムに同じゲームに参加する場合を例にとり説明する。なお、プレーヤP1の操作対象の端末は10−1、プレーヤP2の操作対象の端末は10−2、プレーヤP3の操作対象の端末は10−3である。
【0232】
4.2 配置領域にプレーヤキャラクタを配置する手法
まず、サーバは、
図22に示すように、予めゲームに参加する各プレーヤ(或いは、端末10−1、10−2、10−3)にトラックを割り当てる処理を行う。例えば、プレーヤのログイン順に従い、左の列に対応するトラックから順に割り当てる。例えば、サーバは、プレーヤP1、P2、P3の順にログインした場合、端末10−1を操作するプレーヤP1にトラックC1を割り当て、端末10−2を操作するプレーヤP2にトラックC2を割り当て、端末10−3を操作するプレーヤP3にトラックC3を割り当てる。なお、トラックの割り当てを、プレーヤのログイン順ではなくランダムに決めてもよい。
【0233】
なお、サーバは、トラックの数とプレーヤ数が同じ場合には、一のプレーヤに一のトラックを割り当てているが、トラックの数とプレーヤ数が同じでない場合には、一のプレーヤに複数のトラックを割り当ててもよい。また、操作性を鑑みると、複数のプレーヤに異なるトラックを割り当てることが好適であるが、複数のプレーヤに共通の一のトラックを割り当ててもよい。
【0234】
そして、サーバは、いずれのプレーヤがいずれのトラックを担当するかを示した割り当て結果の情報を各端末10−1、10−2、10−3に送信する。例えば、プレーヤP1の識別情報とトラックC1の識別情報とを対応付け、プレーヤP2の識別情報とトラックC2の識別情報とを対応付け、プレーヤP3の識別情報とトラックC3の識別情報とを対応付け、各端末に送信する。
【0235】
そして、端末10−1において、プレーヤP1はトラックC1を操作することにより、配置領域Fの1列目の各マスにプレーヤキャラクタを配置する。また、端末10−2は、トラックC2を操作することにより、配置領域Fの2列目の各マスにプレーヤキャラクタを配置する。また、端末10−3は、トラックC3を操作することにより、配置領域Fの3列目の各マスにプレーヤキャラクタを配置する。つまり、各プレーヤP1、P2、P3は、他のプレーヤの操作に基づくトラックの移動の様子をリアルタイムで確認して、自身に割り当てられたトラックの操作を行い、配置領域において最適なプレーヤキャラクタの配置を行う。
【0236】
なお、トラックC1に配置される6体のプレーヤキャラクタはプレーヤP1の所有している複数のプレーヤキャラクタの中からプレーヤP1の入力に基づき選択され、トラックC1上の並び順はサーバ(コンピュータ)でランダムに決められる。同様に、トラックC2に配置される6体のプレーヤキャラクタはプレーヤP2の所有している複数のプレーヤキャラクタの中からプレーヤP2の入力に基づき選択され、トラックC2上の並び順はサーバ(コンピュータ)でランダムに決められる。また、トラックC3に配置される6体のプレーヤキャラクタはプレーヤP3の所有している複数のプレーヤキャラクタの中からプレーヤP3の入力に基づき選択され、トラックC3上の並び順はサーバ(コンピュータ)でランダムに決められる。
【0237】
また、本実施形態では、
図23に示すように、プレーヤP1、P2、P3のターンにおいて、所定のタイミングT1(プレーヤのターン到来時点)から所定期間XP1内に操作入力により各トラックを移動させて配置領域Fの各マス目に配置する。つまり、各プレーヤは、プレーヤキャラクタの配置するための操作入力を所定期間XP1内(制限時間内)に行わなければならないので緊張感をもって素早く配置を決めなければならない。なお、所定期間XP1が終了する前に、プレーヤP1、P2、P3が配置決定入力を行った場合、つまり、サーバが端末10−1、10−2、10−3から配置決定入力情報を受信した場合には、配置領域の配置状態を決定する処理を行い、パラメータ演算を行う。
【0238】
また、本実施形態では、サーバが、プレーヤ毎に、操作対象のトラックの入力順を決定する処理を行い、各プレーヤの操作対象のトラックの入力順に従い、配置領域のマス目に各トラック上のプレーヤキャラクタを順次配置決定するようにしてもよい。
【0239】
例えば、
図24に示すように、サーバがプレーヤP1、P2、P3の順に入力順を決めた場合には、プレーヤP1の端末10−1において、所定のタイミングT10から所定期間YP1内にプレーヤP1の操作入力によりトラックC1を移動させて配置領域Fの1列目の各マス目にプレーヤキャラクタを配置する。次に、所定のタイミングT11(例えば、所定期間YP1終了時点)から所定期間YP2内にプレーヤP2の操作入力によりトラ
ックC2を移動させて配置領域Fの2列目の各マス目にプレーヤキャラクタを配置する。次に、所定のタイミングT12(例えば、所定期間YP2終了時点)から所定期間YP3内にプレーヤP3の操作入力によりトラックC3を移動させて配置領域Fの3列目の各マス目にプレーヤキャラクタを配置する。
【0240】
なお、所定期間YP1が終了する前に、プレーヤP1が配置決定入力を行った場合、つまり、サーバが端末10−1から配置決定入力情報を受信した場合には、トラックC1に対応する配置領域1列目の配置状態を決定する処理を行い、プレーヤP2の入力受付を開始する。また、所定期間YP2が終了する前に、プレーヤP2が配置決定入力を行った場合、つまり、サーバが端末10−2から配置決定入力情報を受信した場合には、トラックC2に対応する配置領域2列目の配置状態を決定する処理を行い、プレーヤP3の入力受付を開始する。また、所定期間YP3が終了する前に、プレーヤP3が配置決定入力を行った場合、つまり、サーバが端末10−3から配置決定入力情報を受信した場合には、トラックC3に対応する配置領域3列目の配置状態を決定する処理を行う。その後、パラメータ演算に移行する。
【0241】
また、本実施形態では、
図25に示すように、ゲーム画面GIにおいて、配置領域Fに配置されたプレーヤキャラクタ毎に、プレーヤキャラクタが位置する行に設定された属性と、当該プレーヤキャラクタに設定された属性とが一致している場合には、当該プレーヤキャラクタを識別表示(例えば、マスを太い枠で表示)するようにしてもよい。例えば、
図25に示すように、配置領域Fにおいて1行目に設定された「R」の属性と一致するプレーヤキャラクタPK、PRを識別表示し、2行目に設定された「B」の属性と一致するプレーヤキャラクタPB、PMを識別表示し、3行目に設定された「G」の属性と一致するプレーヤキャラクタPNを識別表示する。このようにすれば、プレーヤは、自分に割り当てられたトラックの操作入力に集中していても、配置領域においてプレーヤキャラクタが位置する行に設定された属性と、当該プレーヤキャラクタに設定された属性とが一致の関係にあるか否かを容易に認識することができる。
【0242】
なお、本実施形態では、マルチプレイに限らずシングルプレイ時においても、配置領域において、プレーヤキャラクタが位置する行又は列に設定された属性と、当該プレーヤキャラクタに設定された属性とが所定の関係(例えば、一致の関係)にあるプレーヤキャラクタが存在する場合に、当該プレーヤキャラクタを識別表示してもよい。
【0243】
また、本実施形態では、マルチプレイ又はシングルプレイにおいて、配置領域の各行及び各列の少なくとも1つにおいて、一のプレーヤキャラクタを除く他の全てのプレーヤキャラクタの属性が同じ場合に、当該プレーヤキャラクタを識別表示してもよい。例えば、1行目の3マスに配置された3つのプレーヤキャラクタのうち、1つのプレーヤキャラクタは「B」の属性、他の2つのプレーヤキャラクタが「R」の属性である場合には、「R」の属性の各プレーヤキャラクタを識別表示(例えば、「R」の属性の各プレーヤキャラクタのマス目を太い枠で表示)してもよい。
【0244】
4.3 入力無効期間の説明
また、本実施形態のゲームシステムでは、ネットワークを介してデータ送受信を行うので、必然的に通信遅延が発生する。本実施形態のサーバは、
図26に示すように、プレーヤP1の端末10−1から入力情報を受信したタイミングから通信遅延時間内に受信した他のプレーヤP2、P3の端末10−2、10−3の入力情報を無効にする処理を行う。
【0245】
例えば、
図26に示すように、プレーヤP1が1行目で「R」属性を揃えようとした場合に、1マス分の移動量及び上方向へのスライド操作に関する入力情報DTを端末10−1が受け付け、当該入力情報DTをサーバにタイミングT20で送信する。そして、通信
遅延によりサーバが当該入力情報DTをタイミングT22で受信し、即時に当該入力情報DTを端末10−2、10−3に送信する。そして、通信遅延により端末10−2、10−3が当該入力情報DTをタイミングT24で受信する。
【0246】
つまり、プレーヤP2、P3の端末10−2、10−3において、T24時点以後においてプレーヤP1の入力情報DTが反映されるので、プレーヤP1が1行目で「R」属性を揃えようとする入力(1マス分の移動量及び上方向へのスライド操作)を知らずに、プレーヤP2、P3が操作をしてしまうおそれがある。例えば、T20〜T24の間に、プレーヤP2、プレーヤP3が2行目で「R」属性を揃えようとする入力(1マス分の移動量及び下方向へのスライド操作)をしてしまうと、結果的に、1行目或いは2行目で「R」属性を行方向3マスで揃えることができなくなってしまう。
【0247】
そこで、本実施形態のサーバは、複数のプレーヤが参加する対戦ゲームを行う場合において、一のプレーヤの端末から入力情報を受信したタイミングから、端末及びサーバ間の双方向への通信遅延期間Z2の間は、各プレーヤ端末から受信した入力情報を無効にする。なお、通信遅延期間Z2は、端末から送信されたデータをサーバが受信するまでの通信遅延期間Z1及びサーバから送信されたデータを端末が受信するまでの通信遅延期間Z1の合計期間(例えば、10フレーム(1フレーム1/60秒)の期間)である。
【0248】
例えば、
図26に示すように、サーバは、プレーヤP1の端末からタイミングT22で入力情報を受信した場合において、タイミングT22からタイミングT25までの期間Z2の間は、一の端末から受信した入力情報を、他の各端末に送信しないように制御し、当該入力情報をサーバ側でもゲーム処理で用いないように制御する。
【0249】
このようにすれば、通信遅延によって多少の操作反映が遅延することがあっても、一のプレーヤの操作が反映された後に、他のプレーヤが確実に操作することができるので、各プレーヤにとってストレスの少ない環境を提供することができる。
【0250】
4.4 ゲームシステムの詳細な説明
次に、マルチプレイ時のゲームシステムの詳細な説明を行う。まず、サーバは、各端末に所定のタイミングでゲーム進行を同期させるための情報(ゲーム開始時刻等の情報)を送信する。また、サーバは、各端末に、各プレーヤに割り当てたトラックの情報を送信する。
【0251】
そして、ゲーム開始後、各端末は、サーバに入力情報を送信し、サーバは、各端末から送信された入力情報を受信し、送信側端末以外の各端末に当該入力情報を送信する。なお、サーバは、通信遅延時間内に受信した入力情報は、各端末に当該入力情報を送信しないように制御する。
【0252】
そして、サーバは、対戦ゲーム中において、各プレーヤのターンが到来すると、各プレーヤの所定期間(制限時間)の開始タイミングを送信する。
【0253】
なお、サーバは、各端末から入力情報を受信する際には、入力情報と共にプレーヤの識別情報(或いは端末の識別情報)を受信する。つまり、サーバにおいて、受信した入力情報がいずれのプレーヤ(端末)に関する入力情報であるのかを特定できるように制御している。また、サーバは、端末から受信した入力情報を他の端末に送信する際には、当該入力情報と共に入力したプレーヤの識別情報(或いは端末の識別情報)を送信する。つまり、端末において、受信した入力情報がいずれのプレーヤ(端末)に関する入力情報であるのかを特定できるように制御している。
【0254】
また、サーバは、ゲーム終了後、各端末から勝敗決定結果(ゲーム結果)を受信してもよいし、サーバ側でゲーム中に各端末から受信する入力情報に基づき、パラメータ演算を行って勝敗判定をしてもよい。
【0255】
5.応用例
本発明は、上記実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。例えば、明細書又は図面中の記載において広義や同義な用語として引用された用語は、明細書又は図面中の他の記載においても広義や同義な用語に置き換えることができる。
【0256】
5.1 配置領域
本実施形態では、行方向及び列方向に3マスのマス目(3×3のマス目)を配列した配置領域の例を説明したが、行方向及び列方向に少なくとも2マスのマス目を配列した配置領域であってもよい。また、行方向及び列方向に4マス以上のマス目を配列した配置領域であってもよい。
【0257】
5.2 トラック
本実施形態では、列方向に各トラックを移動することができる態様で説明したが、行方向に各トラックを移動するようにしてもよい。
【0258】
また、トラックに配置されるプレーヤキャラクタ数は、少なくとも2体以上であればよく6体以上であってもよい。例えば、ゲーム開始前にトラックに配置可能なプレーヤキャラクタ数を、プレーヤの課金により増加できるように制御してもよい。
【0259】
本実施形態では、プレーヤのターン開始時にトラックの自動回転が始まり、プレーヤの操作入力でトラックを停止させて、トラック上のプレーヤキャラクタを配置領域に配置させるようにしてもよい。
【0260】
5.3 配置領域の役割、属性の設定
本実施形態では、配置領域の各行に役割及び属性を設定する例について説明したが、配置領域の各列に役割及び属性を設定してもよい。
【0261】
5.4 属性の種類
本実施形態では、複数の種類の属性を一のキャラクタに設定してもよい。例えば、本実施形態では、一のキャラクタに色の属性(R、G、B等)を設定する例を説明したが、一のキャラクタに色の属性に加えてキャラクタ種類の属性(例えば、人間キャラクタ、ロボットキャラクタ、動物キャラクタ等)を設定してもよい。また、色属性ではなく、キャラクタ種類の属性が行又は列で揃った場合に、特殊技を実行してもよい。
【0262】
5.5 攻撃範囲の応用例
なお、本実施形態では、敵キャラクタから受ける攻撃度合い(攻撃力の強さ)を表示体の大きさに基づいて表示してもよい。例えば、
図8に示すように、表示体E3は表示体E2よりも小さいので、敵キャラクタから受ける攻撃力を弱くしてもよい。また、2列目の3マス分を占める表示体E1は、1マス分の表示体E2、E3よりも大きいので、2列目のプレーヤキャラクタは、1列目、2列目の1、2行目のプレーヤキャラクタよりも大きな攻撃力を与えるようにしてもよい。
【0263】
また。本実施形態では、配置領域においてプレーヤキャラクタが位置する行又は列に設定された属性と、当該プレーヤキャラクタに設定された属性とが所定の関係にある場合、攻撃範囲を縮小するように変更してもよい。
【0264】
5.6 プレーヤにとって不利な状況となる処理
本実施形態では、配置領域においてプレーヤキャラクタが位置する行又は列に設定された属性と、当該プレーヤキャラクタに設定された属性とが所定の関係(例えば、一致する関係)にある場合に、プレーヤにとって有利に働くパラメータ演算を行ったが、逆に、プレーヤにとって不利に働くように処理を行ってもよい。
【0265】
例えば、配置領域においてプレーヤキャラクタが位置する行又は列に設定された属性と、当該プレーヤキャラクタに設定された属性とが所定の関係にある場合、攻撃力、アシスト力、回復力が通常時(既定値)よりも減算される、或いは、敵キャラクタの攻撃力を上昇させるように制御してもよい。
【0266】
また、配置領域においてプレーヤキャラクタが位置する行又は列に設定された属性と、当該プレーヤキャラクタに設定された属性とが所定の関係にある場合、攻撃範囲を拡大するように変更してもよい。
【0267】
5.7 ゲームシステムの応用例
(1)本実施形態において複数のプレーヤが参加するゲームを実行中に、途中で退席(中断)したプレーヤがいる場合には、当該プレーヤに割り当てられたトラック制御をCPU(コンピュータプログラム)が行うように制御してもよい。
【0268】
(2)また、本実施形態では、プレーヤの端末は、当該プレーヤの入力情報をサーバに送信する例について説明したが、入力情報の代わりにプレーヤキャラクタの配置内容を送信してもよい。
【0269】
例えば、
図25に示すように、プレーヤP1に割り当てられたトラックに対応する1列目の配置内容をサーバに送信する。例えば、プレーヤP1に割り当てられたトラックに対応する1列目の配置内容とは、1列目の1行目のプレーヤキャラクタPRの情報(例えば、プレーヤキャラクタの識別情報PR、属性「B」、各種パラメータ(攻撃力、アシスト力、回復力、体力値などのパラメータ等))、1列目の2行目のプレーヤキャラクタの情報(例えば、プレーヤキャラクタの識別情報PB、属性「B」、各種パラメータ)、1列目の3行目のプレーヤキャラクタの情報(例えば、プレーヤキャラクタの識別情報PC、属性「B」、各種パラメータ)である。端末において、配置内容が変更された場合には、変更後の配置内容をサーバに送信する。
【0270】
また、端末、サーバ間において、入力情報の代わりにプレーヤキャラクタの配置内容を送受信する場合には、一のプレーヤの端末から配置内容を受信したタイミングから、端末及びサーバ間の双方向への通信遅延期間Z2の間、サーバは各プレーヤの端末から受信した配置内容を無効にするようにしてもよい。例えば、
図26に示すように、サーバは、プレーヤP1の端末からタイミングT22において配置内容を受信した場合、タイミングT22からT25までの間(通信遅延期間Z2の間)は、一の端末から受信した配置内容を、他の各端末に送信しないように制御し、当該配置内容をサーバ側でもゲーム処理で用いないように制御する。
【0271】
(3)ピア・ツー・ピア(いわゆるP2P)方式とするゲームシステム
複数の端末間でデータの送受信を行いながらゲームを実行するピア・ツー・ピア(いわゆるP2P)方式とするゲームシステムを実現してもよい。
【0272】
つまり、本実施形態では、複数のプレーヤの端末がネットワークを介して接続され、プレーヤキャラクタと敵キャラクタとが対戦するゲームシステムであって、前記各プレーヤの端末が行方向及び列方向に複数のマス目が配列された配置領域の各マス目に、属性が設
定されたプレーヤキャラクタを配置するプレーヤキャラクタ配置部と、前記配置領域の各行又は各列に対応するトラックを設定し、複数のプレーヤキャラクタを各トラックに配置する設定部と、プレーヤキャラクタ及び敵キャラクタの少なくとも一方のパラメータを制御するパラメータ制御部と、前記他の端末とデータを送受信する通信制御部と、を含み、前記複数の端末の一の代表端末が、プレーヤ毎に、操作対象のトラックを割り当てる割り当て制御部を更に含み、前記代表端末の通信制御部が、他の各プレーヤの端末に、各プレーヤのトラックの割り当て結果の情報を送信し、前記各プレーヤの端末の通信制御部が、前記他の端末に、プレーヤに割り当てられたトラックの入力情報又は配置内容を送信し、
前記各プレーヤの端末のプレーヤキャラクタ配置部が、プレーヤに割り当てられたトラックについて、トラック上の各プレーヤキャラクタの並び順を維持しながら、当該プレーヤの入力情報に基づいて前記配置領域のマス目に当該トラック上のプレーヤキャラクタを配置し、他のプレーヤに割り当てられたトラックについて、当該他のプレーヤの端末から当該他のプレーヤの入力情報又は配置内容を受信し、当該トラック上の各プレーヤキャラクタの並び順を維持しながら、当該入力情報又は当該配置内容に基づいて前記配置領域のマス目に当該トラック上のプレーヤキャラクタを配置し、前記各プレーヤの端末のパラメータ制御部が、前記配置領域のプレーヤキャラクタ毎に、プレーヤキャラクタが位置する行又は列に設定された属性と、当該プレーヤキャラクタに設定された属性とが所定の関係にあるか否かを判断し、前記配置領域において前記所定の関係にあるプレーヤキャラクタが存在する場合に、プレーヤキャラクタ及び敵キャラクタの少なくとも一方のパラメータを変動させるゲームシステムとしてもよい。
【0273】
(4)サーバ・クライアント方式の他の例
本実施形態のゲームシステムは、端末の処理部100の機能の一部または全部をサーバ20にて実現する構成としてもよい。
【0274】
つまり、本実施形態はクラウドコンピューティングで実現されるゲームシステムでもよい。すなわち、クラウドコンピューティングではサーバ上でプレーヤ毎の情報(プレーヤ情報など)を記憶、管理し、ゲーム処理を行う。つまり、端末10は、入力部160から入力された各種の入力情報をサーバ20に送信する。そして、サーバ20は、トラックの移動制御、配置領域のプレーヤキャラクタ配置処理などの処理部100の各部の処理を行って、画像を生成するための画像生成用データを生成し、生成した画像生成用データを各端末に対して送信する。ここで、画像生成用データとは、本実施形態の手法により生成された画像を各端末において表示するためのデータであり、画像データそのものでもよいし、各端末が画像を生成するために用いる各種データ(オブジェクトデータ、ゲーム処理結果データ等)であってもよい。また、処理部100の各部の処理を、サーバと端末で分散して実行するようにゲームシステムを構成してもよい。
【0275】
つまり、本実施形態では、複数のプレーヤの端末とネットワークを介して接続され、プレーヤキャラクタと敵キャラクタとが対戦するゲームのためのサーバであって、行方向及び列方向に複数のマス目が配列された配置領域の各マス目に、属性が設定されたプレーヤキャラクタを配置するプレーヤキャラクタ配置部と、前記配置領域の各行又は各列に対応するトラックを設定し、複数のプレーヤキャラクタを各トラックに配置する設定部と、プレーヤキャラクタ及び敵キャラクタの少なくとも一方のパラメータを制御するパラメータ制御部と、プレーヤ毎に、操作対象のトラックを割り当てる割り当て制御部と、前記各プレーヤの端末に、各プレーヤの端末のトラックの割り当て結果の情報を送信する通信制御部と、を含み、前記プレーヤキャラクタ配置部が、トラック毎に、トラックを割り当てたプレーヤの端末から入力情報又は配置内容を受信し、当該トラック上の各プレーヤキャラクタの並び順を維持しながら、当該入力情報又は当該配置内容に基づいて前記配置領域のマス目にトラック上のプレーヤキャラクタを配置し、前記パラメータ制御部が、前記配置領域のプレーヤキャラクタ毎に、プレーヤキャラクタが位置する行又は列に設定された属
性と、当該プレーヤキャラクタに設定された属性とが所定の関係にあるか否かを判断し、前記配置領域において前記所定の関係にあるプレーヤキャラクタが存在する場合に、プレーヤキャラクタ及び敵キャラクタの少なくとも一方のパラメータを変動させるサーバであってもよい。
【0276】
5.8 表示体の応用例
本実施形態では、トラックの移動可能範囲に基づいて、表示体の大きさ及び色の少なくとも一方を変化させる例について説明したが、種々のゲームにおいて、画面に表示されていないオブジェクト(例えば、プレーヤキャラクタ、敵キャラクタ等のオブジェクト)の種類、数等に基づいて、表示体(例えば、矢印形状の表示体)を画面に表示してもよい。
【0277】
例えば、ゲーム空間(例えば、トラック上)に配置されたオブジェクトのうち画面(端末の表示部)に表示されていないオブジェクトが存在する場合、或いは、オブジェクトが画面をまたいで移動(例えば、スクロール移動)することにより画面に表示されていないオブジェクトが存在する場合、画面に表示されていないオブジェクトの種類(例えば、属性、プレーヤキャラクタ或いは敵キャラクタ等のキャラクタの種別等)、数、大きさの少なくとも1つに応じて、移動対象物(トラック、スクロールバー等)を移動させる方向を示す表示体(矢印)の大きさ、形状及び色の少なくとも1つを変更するようにしてもよい。このようにすれば、プレーヤは非表示のオブジェクトの種類等を容易に認識することができ、操作し易い環境を提供することができる。
【0278】
例えば、移動対象物(トラック、スクロールバー等)を移動させる方向を示す表示体(矢印)は、プレーヤの操作入力期間に基づき表示する。プレーヤの操作入力期間は、例えば、スライド操作期間、フリック操作期間、スクロールバーの操作期間(例えば、スクロールバーにカーソルをあわせてマウスをドラッグしている期間)等である。また、表示体(矢印)の方向は、操作方向に応じて決定する。例えば、操作方向が上方向であれば上方向の矢印の表示体を表示する。
【0279】
そして、例えば、画面上方に画面に表示されていないキャラクタが存在し、そのキャラクタの種類(属性)が「R」の場合であって、操作方向が上方向である場合に、赤色で上方向の矢印の表示体Jを表示させる。また、例えば、画面下方に画面に表示されていないキャラクタの種類が「G」の場合であって、操作方向が下方向である場合に、緑色で下方向の矢印の表示体を表示させる。このようにすれば、プレーヤは画面に表示されていないキャラクタであっても、どのような種類(属性)を有するキャラクタがどの方向に存在するのかを容易に認識することができる。
【0280】
また、例えば、画面上方に画面に表示されていないキャラクタが2つ存在する場合であって、操作方向が上方向である場合に、予め決められた基準値の2倍の大きさで上方向の矢印の表示体Jを表示させる。また、画面下方に画面に表示されていないキャラクタが3つ存在する場合であって、操作方向が下方向である場合に、予め決められた基準値の3倍の大きさで下方向の矢印の表示体を表示させる。このようにすれば、プレーヤは、画面に表示されていないキャラクタであっても、どの方向にどのくらいのキャラクタ数が存在するのかを容易に認識することができる。
【0281】
また、例えば、画面上方に画面に表示されていない基準値と同じ(1倍)の大きさのキャラクタが存在する場合であって、操作方向が上方向である場合に、予め決められた基準値の1倍の大きさで上方向の矢印の表示体Jを表示させる。また、画面下方に画面に表示されていない基準値の5倍の大きさキャラクタが存在する場合であって、操作方向が下方向である場合に、予め決められた基準値の5倍の大きさで下方向の矢印の表示体を表示させる。このようにすれば、プレーヤは、画面に表示されていないキャラクタであっても、
画面のどの方向にどのくらいの大きさのキャラクタが存在するのかを容易に認識することができる。例えば、プレーヤは、敵キャラクタの大きさが敵キャラクタの攻撃力に応じて決められている場合、表示体の大きさを確認することにより、どの方向に非表示の強敵がいるのかを容易に認識することができる。
【0282】
なお、表示体は矢印形状のものに限らない。例えば、キャラクタの種類に応じて異なる表示体を表示してもよい。例えば、画面上方に画面に表示されていないプレーヤキャラクタが存在する場合、第1の形状(例えば、円形)の表示体を表示させる。また、画面上方に画面に表示されていない敵キャラクタが存在する場合、第2の形状(例えば、三角形)の表示体を表示させる。
【0283】
また、本実施形態では、操作方向が特定できない入力、つまり、単なるタッチ操作入力、ボタン入力等があったことを検出した場合でも、画面に表示されていないオブジェクトの種類(例えば、属性)、数、大きさの少なくとも1つに応じて、表示体を表示するようにしてもよい。つまり、画面の各方向(上下左右)それぞれにおいて、画面に表示されていないオブジェクトの種類(例えば、属性)、数、大きさの少なくとも1つに基づく表示体を表示してもよい。例えば、タッチ操作を検出した場合に、画面上方において非表示のキャラクタの属性、数、大きさの少なくとも1つに基づいて上方向の矢印の表示体を画面上部に表示する。また、タッチ操作を検出した場合に、画面下方において非表示のキャラクタの属性、数、大きさの少なくとも1つに基づいて下方向の矢印の表示体を画面下部に表示する。また、タッチ操作を検出した場合に、画面左方において非表示のキャラクタの属性、数、大きさの少なくとも1つに基づいて左方向の矢印の表示体を画面左部に表示する。また、タッチ操作を検出した場合に、画面右方において非表示のキャラクタの属性、数、大きさの少なくとも1つに基づいて右方向の矢印の表示体を画面右部に表示する。このようにすれば、プレーヤは画面の各方面においてゲーム空間に存在する非表示のオブジェクトの種類等を容易に認識することができ、より戦略的なゲームプレイをすることができる。