(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6388547
(24)【登録日】2018年8月24日
(45)【発行日】2018年9月12日
(54)【発明の名称】切削装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/301 20060101AFI20180903BHJP
B24B 27/06 20060101ALI20180903BHJP
【FI】
H01L21/78 F
B24B27/06 M
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-12193(P2015-12193)
(22)【出願日】2015年1月26日
(65)【公開番号】特開2016-139645(P2016-139645A)
(43)【公開日】2016年8月4日
【審査請求日】2017年11月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】000134051
【氏名又は名称】株式会社ディスコ
(74)【代理人】
【識別番号】100075384
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 昂
(74)【代理人】
【識別番号】100172281
【弁理士】
【氏名又は名称】岡本 知広
(72)【発明者】
【氏名】花島 聡
(72)【発明者】
【氏名】平賀 洋行
(72)【発明者】
【氏名】吉村 栄一
【審査官】
中田 剛史
(56)【参考文献】
【文献】
特開2001−144034(JP,A)
【文献】
特開2005−303057(JP,A)
【文献】
米国特許第05934973(US,A)
【文献】
特表2010−506422(JP,A)
【文献】
特開平05−208881(JP,A)
【文献】
特開2006−310396(JP,A)
【文献】
特開2011−066340(JP,A)
【文献】
特開平11−008327(JP,A)
【文献】
特開2011−079098(JP,A)
【文献】
特開2014−154719(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/301
B24B 27/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被加工物を保持するチャックテーブルと、駆動手段により回転駆動されるスピンドルと、該スピンドルの先端部に装着され中央部に装着穴が形成された円形基台の外周に固着された切刃を有する切削ブレードを含み、該チャックテーブルに保持された被加工物を切削する切削手段と、を備えた切削装置であって、
該切削ブレードに関する使用履歴データを記憶する記憶手段を有する制御手段と、
該切削ブレードの該円形基台の側面にレーザービームで印字するレーザーマーキング手段と、を更に備え、
該レーザーマーキング手段は、該記憶手段に記憶された該使用履歴データを該切削ブレードの該円形基台の側面に記録することを特徴とする切削装置。
【請求項2】
該スピンドルに装着された該切削ブレードの刃先位置を検出する刃先位置検出手段を更に備え、
該制御手段は、使用開始前の該切削ブレードの刃先位置と使用後の該切削ブレードの刃先位置とを該記憶手段に記憶させ、該記憶手段に記憶された使用開始前の該切削ブレードの刃先位置と使用後の該切削ブレードの刃先位置との差から該切削ブレードの摩耗量を算出する摩耗量算出部を含み、
該使用履歴データには該摩耗量算出部で算出された該摩耗量が少なくとも含まれることを特徴とする請求項1記載の切削装置。
【請求項3】
該制御手段は該切削ブレードの該使用履歴データを2次元バーコードデータに変換する変換部を有し、該レーザーマーキング手段は該変換部で2次元バーコードデータに変換された該使用履歴データを該切削ブレードの該円形基台に記録することを特徴とする請求項1又は2記載の切削装置。
【請求項4】
該スピンドルから取り外された該切削ブレードを収容する印字位置に配設された収容ラックを更に備え、
該レーザーマーキング手段は該収容ラックに収容された該切削ブレードの該円形基台に印字を行うことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の切削装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウエーハ等の被加工物に切削加工を行う切削装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイスの製造プロセスにおいては、略円板形状である半導体ウエーハの表面に格子状に配列された多数の領域にIC、LSI等の回路を形成し、回路が形成された領域を区画する格子状に形成された複数の分割予定ラインに沿ってウエーハを分割することにより、個々の半導体チップを製造している。
【0003】
半導体ウエーハを個々の半導体チップに分割する装置としては、一般的に切削装置が用いられている。切削装置は、ウエーハを保持するチャックテーブルと、チャックテーブルに保持されたウエーハを分割予定ラインに沿って切削する切削ブレードを回転可能に支持した切削ユニットと、チャックテーブルを加工送り方向に移動する加工送りユニットと、切削ユニットを該加工送り方向と直交する方向に割り出し送りする割り出し送りユニットとを具備している。
【0004】
切削ユニットは、モータにより回転駆動されるスピンドルと、スピンドルの先端部に着脱可能に取り付けられた切削ブレードとを含んでいる。切削ブレードには、円形ハブを有する円形基台と、円形基台の外周に固着された切刃(砥石部)とからなるハブブレードと、全体が切刃(砥石部)からなるワッシャータイプブレードとがある。
【0005】
切削ブレードはその製造段階で生じた大きさや形状に微妙なばらつきが生じるため、これらの情報をバーコード化してシール等に印字して切削ブレードのケースに貼付するようにしている。
【0006】
これにより、切削ブレードを交換する度に実際に切削を行って被加工物の形状を解析し、試行錯誤を繰り返して個々の切削ブレードについて個別にばらつきの程度を判断して切削条件を決定するという煩雑な作業を回避している(例えば、特許第4387010号公報参照)。
【0007】
特に、円形基台と円形基台の外周に固着された切刃とからなるハブブレードについては、円形基台の側面にレーザーマーカーにより使用前の情報を2次元バーコードで記録しておくことによって、切削ブレードとケースの入れ違いに対する対策も取られている。
【0008】
切削装置においては一つの切削ブレードを必ずしも全部使い切ってから交換する訳ではなく、まだ使用できる切削ブレードを複数使用しながら異なる被加工物を加工したり、異なる加工条件で加工したりする場合がある。
【0009】
このような場合、例えば、その切削ブレードが使用前の状態からどれだけ摩耗したり、切刃の残り量がどれだけあるかは次にその切削ブレードを使用する場合に、使用限界を判断する上で重要な情報となってくる。
【0010】
切削装置には、スピンドルに装着された切削ブレードの刃先位置を測定する機能が一般的に搭載されており、使用前と使用後に切削ブレードの切刃位置を測定することによって切削ブレード単体の摩耗量を算出することができる。
【0011】
この摩耗量の値は切削ブレードのシリアル番号と関連付けられて切削装置のコントローラに記憶されており、切削ブレード交換後にオートブレードチェンジャーのブレード収容ラック等に収容されて装置内に留まっている場合には、その切削ブレードを再度使用する場合にも前回の摩耗量のデータを呼び出して使用することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特許第4387010号公報
【特許文献2】特開平7−276227号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
しかし、ある切削装置で使用した切削ブレードを取り外した後に別の切削装置で再使用する場合には、前回の使用履歴データを呼び出して使用することができない。この対策としては、切削装置に通信機能を持たせて複数の切削装置を通信ケーブルで繋いでデータ交換を行うことが考えられるが、切削装置への通信機能の追加や通信ケーブルの設置等コストアップの要因なってしまう。
【0014】
また、前回の摩耗データを含む使用履歴データを作業者が手書きでハブブレードの円形基台やブレードのケースに書き込むことも考えられるが、交換の度に使用履歴データを呼び出して記入するという作業が発生し、作業が煩雑となり作業効率が低下する要因となってしまう。更に、手作業の記入ではデータの記入間違い等も発生する可能性がある。
【0015】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ハブブレードタイプの切削ブレードを使用限界が来る前に交換して別の切削装置で使用する場合に、前回の使用履歴データを別の切削装置でも使用することを可能とする機能を有する切削装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明によると、被加工物を保持するチャックテーブルと、駆動手段により回転駆動されるスピンドルと、該スピンドルの先端部に装着され中央部に装着穴が形成された円形基台の外周に固着された切刃を有する切削ブレードを含み、該チャックテーブルに保持された被加工物を切削する切削手段と、を備えた切削装置であって、該切削ブレードに関する使用履歴データを記憶する記憶手段を有する制御手段と、該切削ブレードの該円形基台の側面にレーザービームで印字するレーザーマーキング手段と、を更に備え、該レーザーマーキング手段は、該記憶手段に記憶された該使用履歴データを該切削ブレードの該円形基台の側面に記録することを特徴とする切削装置が提供される。
【0017】
好ましくは、該スピンドルに装着された該切削ブレードの刃先位置を検出する刃先位置検出手段を更に備え、該制御手段は、使用開始前の該切削ブレードの刃先位置と使用後の該切削ブレードの刃先位置とを該記憶手段に記憶させ、該記憶手段に記憶された使用開始前の該切削ブレードの刃先位置と使用後の該切削ブレードの刃先位置との差から該切削ブレードの摩耗量を算出する摩耗量算出部を含み、該使用履歴データには該摩耗量算出部で算出された該摩耗量が少なくとも含まれる。
【0018】
好ましくは、該制御手段は該切削ブレードの該使用履歴データを2次元バーコードデータに変換する変換部を有し、該レーザーマーキング手段は該変換部で2次元バーコードデータに変換された該使用履歴データを該切削ブレードの該円形基台に記録する。
【0019】
好ましくは、該スピンドルから取り外された該切削ブレードを収容する印字位置に配設された収容ラックを更に備え、該レーザーマーキング手段は該収容ラックに収容された該切削ブレードの該円形基台に印字を行う。
【発明の効果】
【0020】
本発明の切削装置によると、切削装置の制御手段が切削ブレードに関する使用履歴データを記憶する記憶手段を有し、この記憶手段に記憶された使用履歴データをレーザーマーキング手段により切削ブレードの円形基台の側面に記録するため、切削装置に通信機能等を追加する必要がなく、また、前回使用した際の摩耗量等の使用履歴データを作業者が手で書き込む必要がなく、前回の使用履歴データを別の切削装置でも使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明実施形態に係る切削装置の斜視図である。
【
図2】ハブブレードをスピンドルに装着する様子を示す分解斜視図である。
【
図5】収容ラックに収容されたハブブレードの円形基台にレーザーマーキング手段により使用履歴データを印字している様子を示す斜視図である。
【
図6】2次元バーコードが円形基台に印字されたハブブレードの正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1を参照すると、本発明実施形態に係る切削装置の斜視図が示されている。4は切削装置2のベースであり、ベース4の凹部4aにはチャックテーブル6が回転可能且つ図示しない加工送り機構によりX軸方向に往復動可能に配設されている。
【0023】
チャックテーブル6の周囲には複数(本実施形態では4個)のクランプ8及びウォーターカバー10が配設されており、このウォーターカバー10とベース4にわたり加工送り機構の軸部を保護するための蛇腹12が連結されている。
【0024】
ベース4の後方には門型形状のコラム14が立設されている。コラム14にはY軸方向に伸長する一対のガイドレール15が固定されている。コラム14にはY軸移動ブロック16がボールねじ18と図示しないモータとからなるY軸移動機構(割り出し送り機構)20により、ガイドレール15に沿ってY軸方向に移動可能に搭載されている。
【0025】
Y軸移動ブロック16にはZ軸方向に伸長する一対のガイドレール22が固定されている。Y軸移動ブロック16上には、Z軸移動ブロック26がボールねじ28とパルスモータ30とからなるZ軸移動機構32により、ガイドレール22に案内されてZ軸方向に移動可能に搭載されている。
【0026】
Z軸移動ブロック26には、切削ユニット34と撮像ユニット36が取り付けられている。
図2に示すように、切削ユニット34は、スピンドルハウジング38中に回転可能に収容されたスピンドルを有しており、スピンドルハウジング38から突出したスピンドル先端部40が先端に行くにつれて細くなるテーパー形状に形成されている。スピンドル先端部40の端面にはねじ穴42が形成されている。
【0027】
44はブレードマウントであり、円筒状ボス部46と、円筒状ボス部と一体的に形成されたフランジ部(鍔部)48とから構成される。フランジ部48は切削ブレード56に接触して切削ブレード56を支持する支持面(端面)48aを有している。
【0028】
円筒状ボス部46の外周には雄ねじ50が形成されていると共に、その内周には雌ねじ52が形成されている。ブレードマウント44は更に、スピンドル先端部40のテーパー形状に対応したテーパー状の係合穴54を有している。
【0029】
ブレードマウント44の係合穴54をテーパー状のスピンドル先端部40に挿入し、ねじ58をブレードマウント44の係合穴54を通してねじ穴42に螺合して締め付けることにより、ブレードマウント44はテーパー状のスピンドル先端部40に装着される。
【0030】
切削ブレード56はアルミニウム合金から形成された円形基台57の外周に電鋳された切刃56aを有するハブブレードである。円形基台57の中央部には装着穴59が形成されている。60は固定ナットであり、内周にブレードマウント44の円筒状ボス部46に形成された雄ねじ50に螺合する雌ねじ62が形成されている。
【0031】
切削ブレード56をテーパー状のスピンドル先端部40に装着するには、切削ブレード56の装着穴59をブレードマウント44の円筒状ボス部46に挿入し、その外側から固定ナット60の雌ねじ62をブレードマウント44の円筒状ボス部46に形成された雄ねじ50に螺合して締め付けることにより、切削ブレード56がブレードマウント44のフランジ部48と固定ナット60とで挟持されてテーパー状のスピンドル先端部40に装着される。
【0032】
再び
図1を参照すると、スピンドルに装着された切削ブレード56はその略上半分がホイールカバー66により覆われている。ベース4の印字位置には、レーザーマーキング手段(レーザーマーキングユニット)68と、突起部87を有する収容ラック86が配設されている。切削装置2の各部の動作及びレーザーマーキング手段68の動作は制御手段90により制御される。
【0033】
チャックテーブル6の周囲に配設されたウォーターカバー10には、切削ユニット34のスピンドルに装着された切削ブレード56の刃先位置を検出する刃先位置検出手段84が取り付けられている。刃先位置検出手段は従来公知の構成であり、発光部と受光部を有するフォトインタラプタにより切削ブレード56の刃先位置を検出する。
【0034】
次に、
図3を参照して、レーザーマーキング手段68の構成について説明する。レーザーマーキング手段68のケーシング70中にはYAGレーザー発振器又はYVO4レーザー発振器等のレーザー発振器と、レーザー発振器の繰り返し周波数を設定したりパルス幅を調整する手段が内蔵されている。レーザー発振器から出射されたレーザービームは集光器(レーザーヘッド)72を通して照射される。
【0035】
レーザーマーキング手段68のケーシング70はエアシリンダ76のピストン部材84により上下動可能に支持されている。切削装置2のベース4には、X軸方向に伸長する一対のガイドレール74が固定されており、エアシリンダ76で支持されたレーザーマーキング手段68は、ボールねじ78とボールねじ78の一端に連結されたパルスモータ80から構成されるX軸移動機構82により、ガイドレール74に案内されたX軸方向に移動可能である。
【0036】
図4に示すように、制御手段(コントローラ)90はCPU92と、スピンドルの先端部に装着された切削ブレード(ハブブレード)56に関する使用履歴データを記憶する記憶手段94と、記憶手段94に記憶された使用開始前の切削ブレード56の刃先位置と使用後の切削ブレード56の刃先位置との差から切削ブレード56の摩耗量を算出する摩耗量算出部と、記憶手段94に記憶された切削ブレード56の使用履歴データを2次元バーコードに変換する変換部98を有している。
【0037】
次に、上述したように構成されたレーザーマーキング手段68による切削ブレード56の円形基台57への切削ブレード56の使用履歴データの印字方法について説明する。まず、新たな切削ブレード又は他の切削装置で使用されていた切削ブレードが切削ユニット34のスピンドルに装着された際には、この切削ブレードで被加工物を切削する前に刃先位置検出手段84により刃先位置を検出し、制御手段90の記憶手段94にその刃先位置のデータ及び該切削ブレードに関連する他のデータを記憶する。
【0038】
この切削ブレードで被加工物の切削加工を継続した後、切削ブレード56をスピンドルから取り外す必要がある場合には、取り外す前に切削ブレード56の使用後の刃先位置を刃先位置検出手段84で検出し、この使用後の刃先位置を記憶手段94に記憶する。刃先位置を検出した後、切削ブレード56をスピンドルから取り外して、
図5に示すように、収容ラック86の突起部87に引っ掛けて収容ラック86に収容する。
【0039】
制御手段90の摩耗量算出部96では、記憶手段94に記憶された使用開始前の切削ブレード56の刃先位置と使用後の切削ブレード56の刃先位置との差から切削ブレード56の摩耗量を算出し、この摩耗量を記憶手段94に記憶する。
【0040】
変換部98では、切削ブレード56の摩耗量を含む切削ブレード56の使用履歴データを2次元バーコードデータに変換し、この2次元バーコードデータをレーザーマーキング手段68に出力する。
【0041】
レーザーマーキング手段68では、X軸移動機構82及びエアシリンダ76を駆動して、
図5に示すように、集光器72が収容ラック86に収容された切削ブレード56の円形基台57の所定箇所に向くように集光器72を位置付ける。
【0042】
そして、2次元バーコードデータに基づいてレーザー発振器を駆動し、集光器72をX軸方向及びZ軸方向に移動しながら集光器72から出射されるレーザービームを用いて、
図6に示すように、切削ブレード56の円形基台57に切削ブレード56の使用履歴データを2次元バーコード100として印字する(レーザーマーキングする)。
【0043】
上述した実施形態によると、切削ブレード56の円形基台57に切削ブレード56の摩耗量を含む使用履歴データが2次元バーコード100としてレーザーマーキングされるため、使用後に取り外した切削ブレード56を別の切削装置で再使用する場合にも、2次元バーコード100をバーコードリーダーにより読み取ることにより、新たな切削装置で前回の使用履歴データを利用することができる。
【符号の説明】
【0044】
2 切削装置
34 切削ユニット
40 テーパー状のスピンドル先端部
44 ブレードマウント
56 切削ブレード
56a 切刃
57 円形基台
68 レーザーマーキング手段
72 集光器
76 エアシリンダ
84 刃先位置検出手段
86 収容ラック