(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0013】
図1は、本実施形態に係る画像転送システム10の構成を示す。画像転送システム10では、撮像装置12が、記憶した画像PCのうち、転送を許可されている画像PCを情報処理装置14へ転送して表示画面18内に貼り付けることによって、意図しない画像PCが転送されることを防止する。
図1に示すように、画像転送システム10は、撮像装置12と、情報処理装置14とを備える。
【0014】
撮像装置12は、各種のアプリケーションプログラムを実行できるコンピュータを含むデジタルカメラである。撮像装置12は、ライブビュー等による撮像中の画像PC、及び、記憶している画像または文字情報等を表示画面16に表示する。また、撮像装置12は、被写体を撮像して生成した画像PCを記憶する。撮像装置12は、ユーザの指示に応じて、記憶した画像PCを情報処理装置14へ転送して表示画面18に貼り付ける。
【0015】
情報処理装置14は、各種のアプリケーションプログラムを実行できるコンピュータである。情報処理装置14は、大型コンピュータであってもよく、携帯型コンピュータであってもよい。情報処理装置14は、記憶している画像(例えば、情報処理装置14で動作するプログラムが表示する画像)、撮像装置12から転送された転送用の画像PC等を表示画面18に表示する。
【0016】
図2は、画像転送システム10の制御系を説明するブロック図である。
図2に示すように、撮像装置12は、表示画面16と、撮像部22と、入力部20と、通信部24と、処理部26と、記憶部28とを備える。
【0017】
表示画面16は、一例として、撮像装置12の裏面に設けられた液晶表示装置、または、有機EL表示装置である。表示画面16は、処理部26から入力された画像等を表示する。
【0018】
入力部20は、一例として、表示画面16の全面に設けられたタッチパネル、及び、筐体に設けられた設定スイッチである。入力部20は、ユーザによって入力された操作に関する情報を処理部26へ出力する。例えば、入力部20は、表示画面16に表示された情報処理装置14上のユーザが指定した画像の貼付位置を受け付ける。
【0019】
撮像部22は、一例として、一例として、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ、または、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサである。撮像部22は、入力部20が受け付けたユーザの操作を処理部26を介して受け付けて、被写体を撮像して画像を生成する。撮像部22が撮像する被写体は、一例として、情報処理装置14の表示画面16である。撮像部22は、撮像した画像を処理部26へ出力する。
【0020】
通信部24は、無線通信によって、画像等の情報を情報処理装置14との間で送受信する。通信部24は、処理部26から入力された情報を情報処理装置14へと送信する。通信部24は、情報処理装置14から受信した情報を処理部26へ出力する。
【0021】
処理部26は、一例として、CPU(Central Processing Unit)等を含む演算及び制御回路を含むコンピュータである。処理部26は、表示画面16、撮像部22、入力部20、及び、記憶部28と接続されている。処理部26は、記憶部28に記憶されているプログラムを実行する。例えば、処理部26は、記憶部28に記憶されている画像転送用プログラムを読み出して実行することにより、表示部30、設定部32、及び、貼付処理部34として機能する。尚、表示部30、設定部32、及び、貼付処理部34を回路等のハードウエアによって構成してもよい。
【0022】
表示部30は、表示画面16に画像を表示させる。尚、表示部30が表示させる画像は、撮像した画像、設定用の文字情報等を含む。表示部30は、例えば、画像転送の許可を設定する設定用の画面を表示画面16に表示させる。また、表示部30は、貼付位置の指定用の画面として、撮像部22が撮像した情報処理装置14の表示画面18を表示画面16に表示させる。
【0023】
設定部32は、入力部20から受け付けたユーザの指示に応じて情報処理装置14への転送を許可するか否かを画像に対して設定する。設定部32は、いずれかの画像に転送の許可が指示されると、転送の許可設定を当該画像に関連付けて、記憶部28に記憶させる。また、設定部32は、入力部20からユーザの指定した貼付位置を取得して、画像と関連付けて貼付位置を記憶部28に記憶させる。
【0024】
貼付処理部34は、画像が転送を許可されていることを条件として、通信部24を介して、情報処理装置14に対して画像を送信し、情報処理装置14の表示画面18上の指定された貼付位置に貼り付けさせる。
【0025】
記憶部28は、情報を記憶する。記憶部28が記憶する情報は、一例として、画像転送用のプログラム、及び、画像等である。
【0026】
情報処理装置14は、表示画面18と、入力部40と、撮像部42と、通信部44と、処理部46と、記憶部48とを有する。
【0027】
表示画面18は、一例として、情報処理装置14の前面に設けられた液晶表示装置、または、有機EL表示装置である。表示画面18は、処理部46から入力された画像等を表示する。表示画面18が表示する画像は、一例として、撮像装置12から転送された転送用の画像である。
【0028】
入力部40は、一例として、キーボード、マウス、タッチパッドを含む。入力部40は、ユーザによって入力された情報を処理部46へ出力する。
【0029】
撮像部42は、一例として、CCDイメージセンサ、または、CMOSイメージセンサである。撮像部42は、入力部40が受け付けたユーザの操作を処理部46介して受け付けて、被写体を撮像して画像を生成する。撮像部42が撮像する被写体は、一例として、撮像部42は、撮像した画像を処理部46へ出力する。
【0030】
通信部44は、無線通信によって、画像等の情報を撮像装置12との間で送受信する。通信部44は、処理部46から入力された情報を撮像装置12へ送信する。通信部44は、撮像装置12から受信した情報を処理部46へ出力する。
【0031】
記憶部48は、情報を記憶する。記憶部48が記憶する情報は、プログラム、及び、画像である。例えば、記憶部48は、転送を許可されているユーザの情報を記憶している。
【0032】
処理部46は、例えば、CPU等を含む演算及び制御回路である。処理部46は、表示画面18、入力部40、撮像部42、通信部44、及び、記憶部48と接続されている。処理部46は、記憶部48に記憶されているプログラムを実行する。これにより、処理部46は、認証部50及び判定部52として機能する。尚、認証部50及び判定部52の一部を回路等のハードウエアによって構成してもよい。
【0033】
認証部50は、ユーザを認証する。例えば、認証部50は、撮像部42にユーザを撮像させて、当該撮像されたユーザの画像に基づいて、記憶部48に記憶されたユーザを認証する。
【0034】
判定部52は、認証部50によって認証されたユーザが情報処理装置14に対する画像の貼り付けを許可されていることか否かを判定する。例えば、判定部52は、認証されたユーザが記憶部48に貼り付けを許可されているユーザとして記憶されている場合、当該ユーザによる貼り付けを許可する。
【0035】
図3は、撮像装置12による画像転送処理のフローチャートである。
【0036】
図3に示すように、画像転送処理では、設定部32が、ユーザによるいずれかの画像の転送を許可する許可設定を入力部20から受け付けたか否かを判定する(SA10)。例えば、ユーザは、表示画面16に表示された画像をタッチパネル等の入力部20によって選択することにより、当該画像の許可設定を入力する。設定部32は、許可設定を受け付けたと判定するまで、待機状態となる(SA10:No)。設定部32は、入力部20から許可設定が入力されて、許可設定を受け付けたと判定すると(SA10:Yes)、ユーザによって設定された画像と関連付けて許可設定を記憶部28に記憶させる(SA12)。
【0037】
次に、設定部32は、ユーザによる情報処理装置14の表示画面18上の画像の貼付位置を入力部20から受け付けたか否かを判定する(SA14)。例えば、ユーザは、表示画面16に表示された情報処理装置14の表示画面18上の位置をタッチパネル等の入力部20によって指定することによって、当該画像の貼付位置を入力する。設定部32は、入力部20から貼付位置が入力されて、貼付位置を受け付けたと判定すると(SA14:Yes)、貼付位置を許可設定された画像と関連付けて記憶部28に記憶させる(SA16)。一方、設定部32は、貼付位置を受け付けていないと判定すると(SA14:No)、ステップSA16を実行しない。
【0038】
次に、設定部32は、転送用の画像がユーザによって選択されたか否かを判定する(SA18)。例えば、ユーザは、表示画面16に表示された画像のいずれかをタッチパネル等の入力部20によって選択することにより、転送用の画像を入力する。設定部32は、転送用の画像が選択されていないと判定すると(SA18:No)、ステップSA10以降を繰り返す。
【0039】
一方、設定部32は、入力部20から転送用の画像が入力されて、転送用の画像が選択されたと判定すると(SA18:Yes)、転送指示を受け付けたか否かを判定する(SA20)。例えば、ユーザは、表示画面16に表示された転送ボタンをタッチパネル等の入力部20によって選択することにより、転送指示を入力する。設定部32は、転送指示を受け付けていないと判定すると(SA20:No)、画像転送処理を終了する。一方、設定部32は、転送指示を入力部20から受け付けたと判定すると(SA20:Yes)、転送指示を貼付処理部34に出力する。
【0040】
貼付処理部34は、転送指示を受け付けると、転送用の画像が転送を許可されていることを条件として、転送用の画像を転送する。具体的には、貼付処理部34は、転送指示を受け付けると、選択されている転送用の画像に許可設定があるか否かを判定する(SA22)。貼付処理部34は、記憶部28に記憶されている転送用の画像に許可設定が関連付けられている場合、許可設定ありと判定する(SA22:Yes)。貼付処理部34は、許可設定ありと判定すると、通信部24を介して、転送用の画像を貼付位置とともに情報処理装置14に転送して貼り付ける(SA24)。尚、貼付位置が転送用の画像に設定されていない場合、貼付処理部34は、初期設定の貼付位置(例えば、表示画面18の中心位置)を転送用の画像とともに転送すればよい。また、複数の転送用の画像が選択されている状態で転送指示を受け付けた場合、貼付処理部34は、複数の転送用の画像のうち、許可設定がある転送用の画像のみを転送すればよい。これにより、画像転送処理が終了する。一方、貼付処理部34は、選択されている転送用の画像に許可設定がないと判定すると(SA22:No)、画像を転送することなく、画像転送処理を終了する。
【0041】
図4は、情報処理装置14による画像転送処理のフローチャートである。
【0042】
図4に示すように、認証部50は、通信部44が転送用の画像を撮像装置12から受信したか否かを判定する(SB50)。認証部50は、通信部44が転送用の画像を受信するまで待機状態となる(SB50:No)。
【0043】
一方、認証部50は、転送用の画像を受信したと判定すると(SB50:Yes)、撮像部42に、転送用の画像を転送したユーザを撮像させる(SB52)。尚、認証部50は、表示画面18に撮像したユーザの画像を表示させてもよい。認証部50は、撮像部42が撮像したユーザの画像に基づいてユーザを認証して、認証したユーザの情報を判定部52へ出力する(SB54)。
【0044】
判定部52は、認証されたユーザが、転送が許可されているユーザか否かを判定する(SB56)。判定部52は、認証されたユーザが記憶部48に記憶されている転送が許可されているユーザであると判定すると(SB56:Yes)、受信した転送用の画像を表示画面18に貼り付けて(SB58)、画像転送処理を終了する。一方、判定部52は、認証されたユーザが記憶部48に記憶されている転送が許可されているユーザに含まれていないと判定すると(SB56:No)、受信した転送用の画像を貼り付けることなく画像転送処理を終了する。
【0045】
図5、
図6、
図7は、撮像装置12における画像転送処理での表示画面16に表示される画像及び入力を説明する図である。
【0046】
図5は、いずれかの画像に転送の許可を設定する画面である。
図5に示すように、許可設定では、表示部30は、表示画面16に複数の画像PCを表示させるとともに、許可ボタンBAを表示させる。この表示状態で、ユーザは、入力部20上を指FNでタッチして、転送を許可する画像PC(例えば、右上の画像PC)を選択した後、許可ボタンBAを選択する。これにより、入力部20は、ユーザによって選択された画像PCと、選択された画像PCの転送が許可されたことを受け付ける。入力部20は、当該画像PCと、許可設定された旨を設定部32に出力することにより、設定部32は、当該画像PCに関連付けて許可設定を記憶部28に記憶する。
【0047】
図6は、情報処理装置14上の画像の貼付位置を設定する画面である。
図6に示すように、表示部30は、撮像部22が撮像している情報処理装置14を表示画面16に表示させる。この表示状態で、ユーザは、入力部20上を指FNでタッチすることにより、情報処理装置14の表示画面18上のいずれかの位置を選択する。これにより、入力部20は、ユーザによってタッチされた座標を設定部32へ出力する。設定部32は、入力部20から入力された座標と表示画面16上に表示されている情報処理装置14の表示画面18の画像から、表示画面18上の位置を特定して、当該特定した位置を貼付位置として記憶部28に記憶させる。
【0048】
図7は、画像の転送指示を入力する画面である。
図7に示すように、表示部30は、表示画面16に複数の画像PCを表示させるとともに、転送ボタンBTを表示させる。尚、表示部30は、許可設定されている画像PCのみを表示画面16に表示させてもよく、許可設定されている画像PCと許可設定されていない画像PCとを区別して表示させてもよい。この表示状態で、ユーザは、入力部20上を指FNでタッチして、転送させる画像PC(例えば、右上の画像PC)を選択した後、転送ボタンBTを選択する。これにより、入力部20は、ユーザによって転送を指示された画像PCと、転送が指示された旨とを設定部32へ出力する。これにより、設定部32は、転送を指示された画像PC及び転送指示を貼付処理部34へ出力する。この後、貼付処理部34は、転送が指示された画像PCに許可設定がされていれば、画像PCを情報処理装置14へ転送する。
【0049】
図8は、情報処理装置14における画像転送処理での表示画面18に表示されている画像を説明する図である。
図5から
図7に示すユーザの入力によって画像PCが転送されると、
図8に示すように、判定部52は、ユーザによって選択された画像PCを、ユーザによって指定された表示画面18上の貼付位置に貼り付ける。
【0050】
上述したように画像転送システム10の撮像装置12は、転送が許可されている画像を転送して、転送が許可されていない画像を転送しない。これにより、撮像装置12は、ユーザが転送を意図していない画像を転送することを抑制できる。
【0051】
また、情報処理装置14は、ユーザを認証して、認証されたユーザが転送を許可されているユーザである場合に、受信した画像PCを表示画面18に貼り付ける。これにより、情報処理装置14は、意図しないユーザの撮像装置12から転送された画像PCを貼り付けることを抑制できる。
【0052】
上述した実施形態において、各部材の機能、各部材間の接続関係、各部材の個数等の数値は、適宜変更してよい。
【0053】
例えば、上述の実施形態では、情報処理装置14の判定部52は、認証部50が認証したユーザが画像の貼付を許可されているユーザであると判定した場合に、受信した画像PCを表示画面18に貼り付けたが、これに限られない。例えば、判定部52は、転送したユーザに基づいて判定することなく、受信した画像PCを全て貼り付けてもよい。
【0054】
設定部32は、転送を許可する情報処理装置14を選択可能としてもよい。例えば、表示部30が表示画面16に転送可能な複数の情報処理装置14を表示させて、設定部32は、ユーザが入力部20を介して選択した情報処理装置14を転送可能な情報処理装置14としてもよい。これにより、撮像装置12が、ユーザが意図しない情報処理装置14に画像PCを転送することを抑制できる。
【0055】
また、設定部32は、ユーザが指定する許可設定に加えて、別の条件で転送を許可する画像を設定してもよい。尚、設定部32は、別の条件によって転送の許可を設定する場合、ステップSA10とステップSA12の間で当該転送の許可の可否を判定すればよい。例えば、設定部32は、ユーザが選択した画像に対応付けられた撮像時の位置情報に基づいて、転送の許否を設定してもよい。具体的には、設定部32は、撮像時の位置情報が会社内である画像PCについて転送を許可しないようにしてもよい。これにより、撮像装置12は、会社内で撮像された機密を含む画像PCの転送を制限することができる。また、設定部32は、画像PCを撮像した時刻及び場所の組み合わせに基づいて、転送の許否を設定してもよい。具体的には、設定部32は、会社内の位置情報が関連付けられ、会社内で行われた会議の時刻と一致する時刻情報を有する画像の転送を許可しないようにしてもよい。これにより、撮像装置12は、会社内で行われた会議の様子を撮像した画像PCの転送を制限することができる。
【0056】
設定部32は、ユーザが選択した画像PCに人物が写っているか否かによって転送の許否を設定してもよい。例えば、設定部32は、画像PCに人物が写っている場合に転送の許可を設定してもよい。また、設定部32は、画像PCに写っている人物が情報処理装置14のユーザであることを条件として、画像PCの転送を許可してもよい。この場合、記憶部28は、情報処理装置14のユーザの情報、例えば、ユーザの画像情報を記憶する。
【0057】
設定部32は、画像PCに対する転送の許否を別の方法によって受け付けてもよい。例えば、設定部32は、マイク等の入力部20に入力されたユーザの音声によって、画像PCに対する転送の許否の指示を受け付けて設定してもよい。設定部32は、入力部20に「社外秘」、「マル」等の音声がユーザによって入力されたら、当該画像PCの転送を許可設定にして、「バツ」等の音声が入力されたら当該画像PCの転送を許可設定にしない。
【0058】
上述の実施形態では、情報処理装置14の表示部30が、受信した転送用の画像PCを表示画面18の撮像装置12から指定された貼付位置に表示する例を示したが、表示する形態はこれに限られない。例えば、表示部30は、先の転送用の画像PCが表示されている範囲に新たに受信した転送用の画像PCを置換して表示してもよい。この場合、表示部30は、先の転送用の画像PCの位置及び大きさに一致させて、新たな転送用の画像PCを表示してもよい。また、表示部30は、撮像装置12から転送された転送用の画像PC以外の画像が表示している領域に転送用の画像PCを表示してもよい。表示部30は、ユーザによって選択された転送用の画像PCの位置に新たな転送用の画像PCを表示してもよい。更に、表示部30は、新たな転送用の画像PCを表示する場合、ユーザによって選択された置換対象の先の転送用の画像PCを記憶部48から削除してもよい。
【0059】
上述した実施形態では、情報処理装置14の表示部30は転送用の画像PCを単独で表示する例をあげたが、表示部30は、転送用の画像PCに加えて画像に関する情報を表示画面18に表示させてもよい。例えば、表示部30は、転送用の画像PCを説明するキャプション情報を画像に関する情報として表示画面18に表示させてもよい。また、表示部30は、撮像装置12の記憶部28及び情報処理装置14の記憶部48を検索することにより、表示する転送用の画像PCに関連する情報を抽出して、キャプション情報を生成してもよい。例えば、表示部30は、転送用の画像PCに含まれる撮像した位置及び日時に基づいて、予定表の情報を検索して予定の名称を含むキャプション情報を生成してもよい。また、表示部30は、転送用の画像PCに含まれる情報を画像認識によって認識して、認識した対象に関連するキャプション情報を生成してもよい。例えば、表示部30は、転送用の画像PCに含まれる人物を画像認識によって判別して、当該人物の名前、メールアドレス等をキャプション情報としてもよい。更に、表示部30は、転送用の画像PCを表示する範囲がアプリケーションのアイコンであった場合、当該アプリケーションを起動して、転送用の画像PCを表示してもよい。例えば、アプリケーションがメールに関するアプリケーションであった場合、表示部30は、メールのアプリケーションを起動させて、送信メールに転送用の画像PCを添付してもよい。
【0060】
図9は、本実施形態に係るコンピュータ1900のハードウエア構成の一例を示す。本実施形態に係るコンピュータ1900は、処理部の一例である。コンピュータ1900は、ホスト・コントローラ2082により相互に接続されるCPU2000、RAM2020、グラフィック・コントローラ2075、及び表示部2080を有するCPU周辺部と、入出力コントローラ2084によりホスト・コントローラ2082に接続される通信インターフェイス2030、及び、ハードディスクドライブ2040を有する入出力部と、入出力コントローラ2084に接続されるROM2010、メモリドライブ2050及び入出力チップ2070を有するレガシー入出力部とを備える。
【0061】
ホスト・コントローラ2082は、RAM2020と、高い転送レートでRAM2020をアクセスするCPU2000及びグラフィック・コントローラ2075とを接続する。CPU2000は、ROM2010及びRAM2020に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。グラフィック・コントローラ2075は、CPU2000等がRAM2020内に設けたフレーム・バッファ上に生成する画像データを取得し、表示部2080上に表示させる。これに代えて、グラフィック・コントローラ2075は、CPU2000等が生成する画像データを格納するフレーム・バッファを、内部に含んでもよい。
【0062】
入出力コントローラ2084は、ホスト・コントローラ2082と、比較的高速な入出力装置である通信インターフェイス2030、ハードディスクドライブ2040を接続する。通信インターフェイス2030は、ネットワークを介して他の装置と通信する。ハードディスクドライブ2040は、コンピュータ1900内のCPU2000が使用する表示プログラム等のプログラム及びデータを格納する。
【0063】
また、入出力コントローラ2084には、ROM2010と、メモリドライブ2050、及び入出力チップ2070の比較的低速な入出力装置とが接続される。ROM2010は、コンピュータ1900が起動時に実行するブート・プログラム、及び/又は、コンピュータ1900のハードウエアに依存するプログラム等を格納する。メモリドライブ2050は、メモリカード2090から例えば表示プログラム等のプログラム又はデータを読み取り、RAM2020を介してハードディスクドライブ2040に提供する。入出力チップ2070は、メモリドライブ2050を入出力コントローラ2084へと接続すると共に、例えばパラレル・ポート、シリアル・ポート、キーボード・ポート、マウス・ポート等を介して各種の入出力装置を入出力コントローラ2084へと接続する。
【0064】
RAM2020を介してハードディスクドライブ2040に提供されるプログラムは、メモリカード2090、又はICカード等の記録媒体に格納されて利用者によって提供される。表示プログラム等のプログラムは、記録媒体から読み出され、RAM2020を介してコンピュータ1900内のハードディスクドライブ2040にインストールされ、CPU2000において実行される。
【0065】
コンピュータ1900にインストールされ、コンピュータ1900を撮像装置12として機能させるプログラムは、表示モジュール、設定モジュール、及び、貼付処理モジュールとを備える。これらのプログラム又はモジュールは、CPU2000等に働きかけて、コンピュータ1900を、表示モジュール、設定モジュール、及び、貼付処理モジュールとしてそれぞれ機能させる。
【0066】
これらのプログラムに記述された情報処理は、コンピュータ1900に読込まれることにより、ソフトウェアと上述した各種のハードウエア資源とが協働した具体的手段である表示モジュール、設定モジュール、及び、貼付処理モジュールとして機能する。そして、これらの具体的手段によって、本実施形態におけるコンピュータ1900の使用目的に応じた情報の演算又は加工を実現することにより、使用目的に応じた特有の撮像装置12が構築される。
【0067】
コンピュータ1900にインストールされ、コンピュータ1900を情報処理装置14として機能させるプログラムは、認証モジュール、及び、判定モジュールとを備える。これらのプログラム又はモジュールは、CPU2000等に働きかけて、コンピュータ1900を、認証モジュール、及び、判定モジュールとしてそれぞれ機能させる。
【0068】
これらのプログラムに記述された情報処理は、コンピュータ1900に読込まれることにより、ソフトウェアと上述した各種のハードウエア資源とが協働した具体的手段である認証モジュール、及び、判定モジュールとして機能する。そして、これらの具体的手段によって、本実施形態におけるコンピュータ1900の使用目的に応じた情報の演算又は加工を実現することにより、使用目的に応じた特有の情報処理装置14が構築される。
【0069】
一例として、コンピュータ1900と外部の装置等との間で通信を行う場合には、CPU2000は、RAM2020上にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理内容に基づいて、通信インターフェイス2030に対して通信処理を指示する。通信インターフェイス2030は、CPU2000の制御を受けて、RAM2020、ハードディスクドライブ2040、又はメモリカード2090等の記憶装置上に設けた送信バッファ領域等に記憶された送信データを読み出してネットワークへと送信し、もしくは、ネットワークから受信した受信データを記憶装置上に設けた受信バッファ領域等へと書き込む。このように、通信インターフェイス2030は、DMA(ダイレクト・メモリ・アクセス)方式により記憶装置との間で送受信データを転送してもよく、これに代えて、CPU2000が転送元の記憶装置又は通信インターフェイス2030からデータを読み出し、転送先の通信インターフェイス2030又は記憶装置へとデータを書き込むことにより送受信データを転送してもよい。
【0070】
また、CPU2000は、ハードディスクドライブ2040、メモリドライブ2050(メモリカード2090)等の外部記憶装置に格納されたファイルまたはデータベース等の中から、全部または必要な部分をDMA転送等によりRAM2020へと読み込ませ、RAM2020上のデータに対して各種の処理を行う。そして、CPU2000は、処理を終えたデータを、DMA転送等により外部記憶装置へと書き戻す。このような処理において、RAM2020は、外部記憶装置の内容を一時的に保持するものとみなせるから、本実施形態においてはRAM2020および外部記憶装置等をメモリ、記憶部、または記憶装置等と総称する。本実施形態における各種のプログラム、データ、テーブル、データベース等の各種の情報は、このような記憶装置上に格納されて、情報処理の対象となる。なお、CPU2000は、RAM2020の一部をキャッシュメモリに保持し、キャッシュメモリ上で読み書きを行うこともできる。このような形態においても、キャッシュメモリはRAM2020の機能の一部を担うから、本実施形態においては、区別して示す場合を除き、キャッシュメモリもRAM2020、メモリ、及び/又は記憶装置に含まれるものとする。
【0071】
また、CPU2000は、RAM2020から読み出したデータに対して、プログラムの命令列により指定された、本実施形態中に記載した各種の演算、情報の加工、条件判断、情報の検索・置換等を含む各種の処理を行い、RAM2020へと書き戻す。例えば、CPU2000は、条件判断を行う場合においては、本実施形態において示した各種の変数が、他の変数または定数と比較して、大きい、小さい、以上、以下、等しい等の条件を満たすかどうかを判断し、条件が成立した場合(又は不成立であった場合)に、異なる命令列へと分岐し、またはサブルーチンを呼び出す。また、CPU2000は、記憶装置内のファイルまたはデータベース等に格納された情報を検索することができる。
【0072】
以上に示したプログラム又はモジュールは、外部の記録媒体に格納されてもよい。記録媒体としては、メモリカード2090の他に、DVD又はCD等の光学記録媒体、MO等の光磁気記録媒体、テープ媒体、ICカード等の半導体メモリ等を用いることができる。また、専用通信ネットワーク又はインターネットに接続されたサーバシステムに設けたハードディスク又はRAM等の記憶装置を記録媒体として使用し、ネットワークを介してプログラムをコンピュータ1900に提供してもよい。
【0073】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0074】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。