【実施例】
【0033】
以下、実施例によって本発明を更に具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。
【0034】
〔チョコレート生地の製造〕
砂糖、カカオマス、ココアパウダー、ハードバター、全粉乳、脱脂粉乳を下記の分量で配合し、常法に従って混合した。続いてリファイナーに通し粒子を微細化した。その後、レシチンを加えコンチェにて50〜60℃で18時間コンチング処理し、その間に常法に従いハードバターの一部を加えてチョコレート生地を調製した。
【0035】
<チョコレート生地Iの配合>
砂糖 46質量部
カカオマス 10質量部
ココアパウダー 6質量部
テンパー型ハードバター 25質量部
全粉乳 9質量部
脱脂粉乳 4質量部
レシチン 0.4質量部
【0036】
<チョコレート生地IIの配合>
砂糖 36.7質量部
カカオマス 3質量部
ココアパウダー 15質量部
ノーテンパー型ハードバター 32.4質量部
全粉乳 9質量部
脱脂粉乳 4質量部
レシチン 0.4質量部
【0037】
〔焼成チョコレート用生地の製造〕
[実施例1]
上記チョコレート生地Iを100質量部、30℃に調温した(このときの粘度は28000mPa・sであった)。次に、粉末のチョコレート成分として以下の配合により得られた粉末チョコレート(油分25質量%、粒度20μm)を15質量部添加し混合した後、さらに水3質量部を添加・混合して本発明の焼成チョコレート用生地Aを得た。
粉末チョコレートの配合:
砂糖46質量部、カカオマス10質量部、ココアパウダー6質量部、テンパー型ハードバター13.8質量部、全粉乳9質量部、脱脂粉乳4質量部、レシチン0.4質量部。
得られた焼成チョコレート用生地Aの水分含量は3.6質量%であった。
続いて焼成チョコレート用生地Aを成形し冷却固化させた後、成型物を天板に載せ、200℃のオーブンで4分焼成し、本発明の焼成チョコレートAを得た。
焼成時のダレはまったく見られず、また得られた焼成チョコレートAは風味良好で非常に口どけのよいものであった。
【0038】
[実施例2]
上記チョコレート生地Iを100質量部、30℃に調温した(このときの粘度は28000mPa・sであった)。次に、粉末のチョコレート成分として以下の配合により得られた粉末チョコレート(油分25質量%、粒度20μm)を40質量部添加し混合して本発明の焼成チョコレート用生地Bを得た。
粉末チョコレートの配合:
砂糖46質量部、カカオマス10質量部、ココアパウダー6質量部、テンパー型ハードバター13.8質量部、全粉乳9質量部、脱脂粉乳4質量部、レシチン0.4質量部。
得られた焼成チョコレート用生地Bの水分含量は1質量%であった。
続いて焼成チョコレート用生地Bを成形し冷却固化させた後、成型物を天板に載せ、200℃のオーブンで4分焼成し、本発明の焼成チョコレートBを得た。
焼成時のダレはほとんど見られず、また得られた焼成チョコレートBはわずかに雑味が感じられるものの、風味良好で口どけのよいものであった。
【0039】
[実施例3]
上記チョコレート生地Iを100質量部、30℃に調温した(このときの粘度は28000mPa・sであった)。次に、粉末のチョコレート成分として以下の配合により得られた粉末チョコレート(油分30質量%、粒度20μm)を15質量部添加し混合した後、さらに水3質量部を添加・混合して本発明の焼成チョコレート用生地Cを得た。
粉末チョコレートの配合:
砂糖46質量部、カカオマス10質量部、ココアパウダー6質量部、テンパー型ハードバター20.2質量部、全粉乳9質量部、脱脂粉乳4質量部、レシチン0.4質量部。
得られた焼成チョコレート用生地Cの水分含量は3.6質量%であった。
続いて焼成チョコレート用生地Cを成形し冷却固化させた後、成型物を天板に載せ、200℃のオーブンで4分焼成し、本発明の焼成チョコレートCを得た。
焼成時のダレはほとんど見られず、また得られた焼成チョコレートCは非常に口どけのよいものであった。
【0040】
[実施例4]
上記チョコレート生地Iを100質量部、30℃に調温した(このときの粘度は28000mPa・sであった)。次に、粉末のチョコレート成分としてココアパウダー(油分15質量%、粒度20μm)を15質量部添加し混合した後、さらに水3質量部を添加・混合して本発明の焼成チョコレート用生地Dを得た。
得られた焼成チョコレート用生地Dの水分含量は3.6質量%であった。
続いて焼成チョコレート用生地Dを成形し冷却固化させた後、成型物を天板に載せ、200℃のオーブンで4分焼成し、本発明の焼成チョコレートDを得た。
焼成時のダレはまったく見られず、また得られた焼成チョコレートDは多少ざらつきが感じられるものの口どけのよいものであった。
【0041】
[実施例5]
上記チョコレート生地IIを100質量部、30℃に調温した(このときの粘度は28000mPa・sであった)。次に、粉末のチョコレート成分として以下の配合により得られた粉末チョコレート(油分25質量%、粒度20μm)を15質量部添加し混合した後、さらに水3質量部を添加・混合して本発明の焼成チョコレート用生地Eを得た。
粉末チョコレートの配合:
砂糖36.7質量部、カカオマス3質量部、ココアパウダー15質量部、ノーテンパー型ハードバター15.4質量部、全粉乳9質量部、脱脂粉乳5質量部、レシチン0.4質量部。
得られた焼成チョコレート用生地Eの水分含量は3.6質量%であった。
続いて焼成チョコレート用生地Eを成形し冷却固化させた後、成型物を天板に載せ、200℃のオーブンで4分焼成し、本発明の焼成チョコレートEを得た。
焼成時のダレはまったく見られず、また得られた焼成チョコレートEは風味良好で非常に口どけのよいものであった。
【0042】
[実施例6]
上記チョコレート生地Iを100質量部、30℃に調温した(このときの粘度は28000mPa・sであった)。次に、粉末のチョコレート成分として以下の配合により得られた粉末チョコレート(油分25質量%、粒度20μm)を5質量部添加し混合した後、さらに水3質量部を添加・混合して本発明の焼成チョコレート用生地Fを得た。
粉末チョコレートの配合:
砂糖46質量部、カカオマス10質量部、ココアパウダー6質量部、テンパー型ハードバター13.8質量部、全粉乳9質量部、脱脂粉乳4質量部、レシチン0.4質量部。
得られた焼成チョコレート用生地Fの水分含量は3.8質量%であった。
続いて焼成チョコレート用生地Fを成形し冷却固化させた後、成型物を天板に載せ、200℃のオーブンで4分焼成し、本発明の焼成チョコレートFを得た。
焼成時のダレはほとんど見られず、また得られた焼成チョコレートFは風味良好で非常に口どけのよいものであった。
【0043】
[実施例7]
上記チョコレート生地Iを100質量部、30℃に調温した(このときの粘度は28000mPa・sであった)。次に、粉末のチョコレート成分として以下の配合により得られた粉末チョコレート(油分25質量%、粒度20μm)を25質量部添加し混合した後、さらに水3質量部を添加・混合して本発明の焼成チョコレート用生地Gを得た。
粉末チョコレートの配合:
砂糖46質量部、カカオマス10質量部、ココアパウダー6質量部、テンパー型ハードバター13.8質量部、全粉乳9質量部、脱脂粉乳4質量部、レシチン0.4質量部。
得られた焼成チョコレート用生地Gの水分含量は3.4質量%であった。
続いて焼成チョコレート用生地Gを成形し冷却固化させた後、成型物を天板に載せ、200℃のオーブンで4分焼成し、本発明の焼成チョコレートGを得た。
焼成時のダレはまったく見られず、また得られた焼成チョコレートGはややざらつきを感じるものの風味良好で口どけのよいものであった。
【0044】
[実施例8]
上記チョコレート生地Iを100質量部、30℃に調温した(このときの粘度は28000mPa・sであった)。次に、粉末のチョコレート成分として以下の配合により得られた粉末チョコレート(油分28質量%、粒度20μm)を20質量部添加し混合した後、さらに水3質量部を添加・混合して本発明の焼成チョコレート用生地Hを得た。
粉末チョコレートの配合:
砂糖46質量部、カカオマス10質量部、ココアパウダー6質量部、テンパー型ハードバター17.6質量部、全粉乳9質量部、脱脂粉乳4質量部、レシチン0.4質量部。
得られた焼成チョコレート用生地Hの水分含量は3.5質量%であった。
続いて焼成チョコレート用生地Hを成形し冷却固化させた後、成型物を天板に載せ、200℃のオーブンで4分焼成し、本発明の焼成チョコレートHを得た。
焼成時のダレはまったく見られず、また得られた焼成チョコレートHは風味良好で非常に口どけのよいものであった。
【0045】
[実施例9]
上記チョコレート生地Iを100質量部、30℃に調温した(このときの粘度は28000mPa・sであった)。次に、粉末のチョコレート成分として以下の配合により得られた粉末チョコレート(油分25質量%、粒度20μm)を15質量部添加し混合した後、さらに水6質量部を添加・混合して本発明の焼成チョコレート用生地Iを得た。
粉末チョコレートの配合:
砂糖46質量部、カカオマス10質量部、ココアパウダー6質量部、テンパー型ハードバター13.8質量部、全粉乳9質量部、脱脂粉乳4質量部、レシチン0.4質量部。
得られた焼成チョコレート用生地Iの水分含量は6.2質量%であった。
続いて焼成チョコレート用生地Iを成形し冷却固化させた後、成型物を天板に載せ、200℃のオーブンで4分焼成し、本発明の焼成チョコレートIを得た。
焼成時のダレはほとんど見られず、また得られた焼成チョコレートIはわずかにざらついた食感であったが風味良好で口どけのよいものであった。
【0046】
[実施例10]
上記チョコレート生地Iを100質量部、30℃に調温した(このときの粘度は28000mPa・sであった)。次に、粉末のチョコレート成分として以下の配合により得られた粉末チョコレート(油分22質量%、粒度20μm)を20質量部添加し混合した後、さらに水6質量部を添加・混合して本発明の焼成チョコレート用生地Jを得た。
粉末チョコレートの配合:
砂糖46質量部、カカオマス10質量部、ココアパウダー6質量部、テンパー型ハードバター10.4質量部、全粉乳9質量部、脱脂粉乳4質量部、レシチン0.4質量部。
得られた焼成チョコレート用生地Jの水分含量は3.5質量%であった。
続いて焼成チョコレート用生地Jを成形し冷却固化させた後、成型物を天板に載せ、200℃のオーブンで4分焼成し、本発明の焼成チョコレートJを得た。
焼成時のダレはまったく見られず、また得られた焼成チョコレートJは風味良好で非常に口どけのよいものであった。
【0047】
[比較例1]
上記チョコレート生地Iを100質量部、そのまま焼成チョコレート用生地とし、成形し冷却固化させた後、成型物を天板に載せ、200℃のオーブンで4分焼成し、比較例である焼成チョコレートKを得た。
得られた焼成チョコレート用生地Kの水分含量は1質量%であった。
焼成時には激しくダレが生じ、保形性の悪いものであった。また得られた焼成チョコレートKはややぼそぼそとした食感であった。
【0048】
[比較例2]
上記チョコレート生地Iを100質量部、30℃に調温した(このときの粘度は28000mPa・sであった)。次に、水3質量部を添加・混合して比較例である焼成チョコレート用生地Lを得た。
得られた焼成チョコレート用生地Lの水分含量は3.9質量%であった。
続いて焼成チョコレート用生地Lを成形し冷却固化させた後、成型物を天板に載せ、200℃のオーブンで4分焼成し、比較例である焼成チョコレートLを得た。
焼成時にはダレが生じ保形性が不十分であった。また得られた焼成チョコレートLはややぼそぼそとした食感であった。