特許第6397946号(P6397946)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ インテグリス・インコーポレーテッドの特許一覧

特許6397946廃電気電子機器のリサイクル中にはんだ金属を剥離するための装置及び方法
<>
  • 特許6397946-廃電気電子機器のリサイクル中にはんだ金属を剥離するための装置及び方法 図000004
  • 特許6397946-廃電気電子機器のリサイクル中にはんだ金属を剥離するための装置及び方法 図000005
  • 特許6397946-廃電気電子機器のリサイクル中にはんだ金属を剥離するための装置及び方法 図000006
  • 特許6397946-廃電気電子機器のリサイクル中にはんだ金属を剥離するための装置及び方法 図000007
  • 特許6397946-廃電気電子機器のリサイクル中にはんだ金属を剥離するための装置及び方法 図000008
  • 特許6397946-廃電気電子機器のリサイクル中にはんだ金属を剥離するための装置及び方法 図000009
  • 特許6397946-廃電気電子機器のリサイクル中にはんだ金属を剥離するための装置及び方法 図000010
  • 特許6397946-廃電気電子機器のリサイクル中にはんだ金属を剥離するための装置及び方法 図000011
  • 特許6397946-廃電気電子機器のリサイクル中にはんだ金属を剥離するための装置及び方法 図000012
  • 特許6397946-廃電気電子機器のリサイクル中にはんだ金属を剥離するための装置及び方法 図000013
  • 特許6397946-廃電気電子機器のリサイクル中にはんだ金属を剥離するための装置及び方法 図000014
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6397946
(24)【登録日】2018年9月7日
(45)【発行日】2018年9月26日
(54)【発明の名称】廃電気電子機器のリサイクル中にはんだ金属を剥離するための装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   C22B 7/00 20060101AFI20180913BHJP
   C22B 3/04 20060101ALI20180913BHJP
   C22B 11/00 20060101ALI20180913BHJP
【FI】
   C22B7/00 G
   C22B3/04
   C22B11/00 101
【請求項の数】10
【外国語出願】
【全頁数】47
(21)【出願番号】特願2017-36050(P2017-36050)
(22)【出願日】2017年2月28日
(62)【分割の表示】特願2014-527370(P2014-527370)の分割
【原出願日】2012年12月13日
(65)【公開番号】特開2017-95810(P2017-95810A)
(43)【公開日】2017年6月1日
【審査請求日】2017年3月29日
(31)【優先権主張番号】61/576,035
(32)【優先日】2011年12月15日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/589,583
(32)【優先日】2012年1月23日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】505307471
【氏名又は名称】インテグリス・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】チェン,チャンニュ
(72)【発明者】
【氏名】コルゼンスキー,マイケル ビー.
(72)【発明者】
【氏名】ジアン,ピン
【審査官】 神田 和輝
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−190551(JP,A)
【文献】 特開2001−148566(JP,A)
【文献】 特開平07−336042(JP,A)
【文献】 特開平10−314713(JP,A)
【文献】 国際公開第2011/130622(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B09B 1/00− 5/00
B09C 1/00− 1/10
C22B 1/00−61/00
B23K 1/018
H05K 3/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの構成要素を含む廃棄プリント配線基板(PWB)を処理するための装置であって、
(a)前記PWBの表面からのはんだの少なくとも一部の機械的な除去を達成する機械的はんだ除去モジュールと、
(b)前記PWBの表面からのはんだの少なくとも一部の化学的な除去を達成する化学的はんだ除去モジュールと、
(c)前記化学的はんだ除去モジュールの上流及び/又は下流に配置された加熱モジュールであって、前記加熱モジュールは、エポキシ又ははんだの融点よりも1℃から20℃低い温度に加熱する加熱機構及び当該加熱機構を通して前記PWBを移動させるための手段を備え、前記移動させるための手段はローラチェーン、トラック、ベルト、又は、リンクチェーンを備える、前記加熱モジュールと、
を含み、
前記機械的はんだ除去モジュール及び前記化学的はんだ除去モジュールが順に存在しており、はんだ除去により少なくとも1つの構成要素が前記装置を使用して前記PWBから分離される、装置。
【請求項2】
前記機械的はんだ除去モジュールが、はんだを表面から機械的に除去するために、少なくとも1つのブレード、研磨材、グラインダ、及び高圧水からなる群から選択される機械的はんだ除去手段を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
化学的はんだ除去モジュールは、少なくとも1つの酸化剤を含み、前記少なくとも1つの酸化剤は、オゾン、硝酸、気泡、シクロヘキシルアミノスルホン酸、過酸化水素、カリウムペルオキシモノスルフェート、アンモニウムペルオキソモノスルフェート、亜塩素酸アンモニウム、塩素酸アンモニウム、ヨウ素酸アンモニウム、過ホウ酸アンモニウム、過塩素酸アンモニウム、過ヨウ素酸アンモニウム、過硫酸アンモニウム、次亜塩素酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、次亜塩素酸ナトリウム、ヨウ素酸カリウム、過マンガン酸カリウム、過硫酸カリウム、次亜塩素酸カリウム、亜塩素酸テトラメチルアンモニウム、塩素酸テトラメチルアンモニウム、ヨウ素酸テトラメチルアンモニウム、過ホウ酸テトラメチルアンモニウム、過塩素酸テトラメチルアンモニウム、過ヨウ素酸テトラメチルアンモニウム、過硫酸テトラメチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウムペルオキソモノスルフェート、ペルオキソモノ硫酸、過酸化水素尿素、過酢酸、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸アンモニウム、硫酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、n−プロパンスルホン酸、イソプロパンスルホン酸、イソブテンスルホン酸、n−ブタンスルホン酸、n−オクタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4−メトキシベンゼンスルホン酸、4−ヒドロキシベンゼンスルホン酸、4−アミノベンゼンスルホン酸、4−ニトロベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ヘキシルベンゼンスルホン酸、ヘプチルベンゼンスルホン酸、オクチルベンゼンスルホン酸、ノニルベンゼンスルホン酸、デシルベンゼンスルホン酸、ウンデシルベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、トリデシルベンゼンスルホン酸、テトラデシルベンゼンスルホン酸、ヘキサデシルベンゼンスルホン酸、3−ニトロベンゼンスルホン酸、2−ニトロベンゼンスルホン酸、2−ニトロナフタレンスルホン酸、3−ニトロナフタレンスルホン酸、2,3−ジニトロベンゼンスルホン酸、2,4−ジニトロベンゼンスルホン酸、2,5−ジニトロベンゼンスルホン酸、2,6−ジニトロベンゼンスルホン酸、3,5−ジニトロベンゼンスルホン酸、2,4,6−トリニトロベンゼンスルホン酸、3−アミノベンゼンスルホン酸、2−アミノベンゼンスルホン酸、2−アミノナフタレンスルホン酸、3−アミノナフタレンスルホン酸、2,3−ジアミノベンゼンスルホン酸、2,4−ジアミノベンゼンスルホン酸、2,5−ジアミノベンゼンスルホン酸、2,6−ジアミノベンゼンスルホン酸、3,5−ジアミノベンゼンスルホン酸、2,4,6−トリアミノベンゼンスルホン酸、3−ヒドロキシベンゼンスルホン酸、2−ヒドロキシベンゼンスルホン酸、2−ヒドロキシナフタレンスルホン酸、3−ヒドロキシナフタレンスルホン酸、2,3−ジヒドロキシベンゼンスルホン酸、2,4−ジヒドロキシベンゼンスルホン酸、2,5−ジヒドロキシベンゼンスルホン酸、2,6−ジヒドロキシベンゼンスルホン酸、3,5−ジヒドロキシベンゼンスルホン酸、2,3,4−トリヒドロキシベンゼンスルホン酸、2,3,5−トリヒドロキシベンゼンスルホン酸、2,3,6−トリヒドロキシベンゼンスルホン酸、2,4,5−トリヒドロキシベンゼンスルホン酸、2,4,6−トリヒドロキシベンゼンスルホン酸、3,4,5−トリヒドロキシベンゼンスルホン酸、2,3,4,5−テトラヒドロキシベンゼンスルホン酸、2,3,4,6−テトラヒドロキシベンゼンスルホン酸、2,3,5,6−テトラヒドロキシベンゼンスルホン酸、2,4,5,6−テトラヒドロキシベンゼンスルホン酸、3−メトキシベンゼンスルホン酸、2−メトキシベンゼンスルホン酸、2,3−ジメトキシベンゼンスルホン酸、2,4−ジメトキシベンゼンスルホン酸、2,5−ジメトキシベンゼンスルホン酸、2,6−ジメトキシベンゼンスルホン酸、3,5−ジメトキシベンゼンスルホン酸、2,4,6−トリメトキシベンゼンスルホン酸、及びこれらの組合せからなる群から選択される種を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
貴金属浸出モジュールをさらに含み、前記貴金属が、金、銀、パラジウム、白金、ロジウム、イリジウム、オスミウム、レニウム、及びルテニウムからなる群から選択される少なくとも1種を含む、請求項1〜3のいずれかに記載の装置。
【請求項5】
少なくとも1つの構成要素を含む廃棄プリント配線基板(PWB)をリサイクルする方法であって、
機械的はんだ除去モジュールを使用して、少なくとも1つの構成要素を前記PWBの表面から除去する工程と、
化学的はんだ除去モジュールを使用して、前記PWBの表面からはんだの少なくとも一部を除去する工程であって、前記化学的はんだ除去モジュールが、第1の組成物を収容する容器及び任意に少なくとも1つの第2のかくはん機を含み、PWBが前記第1の組成物に部分的又は完全に浸漬される、工程と、
加熱モジュールを使用して、ケーシング、少なくとも1つの構成要素、又はその両方を前記PWBの表面から除去する工程であって、前記加熱モジュールは、エポキシ又ははんだの融点よりも1℃から20℃低い温度に加熱する加熱機構及び当該加熱機構を通して前記PWBを移動させるための手段を備え、前記移動させるための手段はローラチェーン、トラック、ベルト、又は、リンクチェーンを備える、工程と、
を含み、
前記機械的はんだ除去モジュール及び前記化学的はんだ除去モジュールが順に存在しており、少なくとも1つの構成要素が前記方法を使用して前記PWBから分離される、方法。
【請求項6】
前記第1の組成物が少なくとも1つの酸化剤を含む、請求項5記載の方法。
【請求項7】
浸出モジュールを使用して、前記PWBから少なくとも1つの貴金属を除去する工程をさらに含み、前記浸出モジュールは浸出組成物を含み、前記貴金属が、金、銀、パラジウム、白金、ロジウム、イリジウム、オスミウム、レニウム、及びルテニウムからなる群から選択される少なくとも1種を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記少なくとも1つの酸化剤は、オゾン、硝酸、気泡、シクロヘキシルアミノスルホン酸、過酸化水素、カリウムペルオキシモノスルフェート、アンモニウムペルオキソモノスルフェート、亜塩素酸アンモニウム、塩素酸アンモニウム、ヨウ素酸アンモニウム、過ホウ酸アンモニウム、過塩素酸アンモニウム、過ヨウ素酸アンモニウム、過硫酸アンモニウム、次亜塩素酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、次亜塩素酸ナトリウム、ヨウ素酸カリウム、過マンガン酸カリウム、過硫酸カリウム、次亜塩素酸カリウム、亜塩素酸テトラメチルアンモニウム、塩素酸テトラメチルアンモニウム、ヨウ素酸テトラメチルアンモニウム、過ホウ酸テトラメチルアンモニウム、過塩素酸テトラメチルアンモニウム、過ヨウ素酸テトラメチルアンモニウム、過硫酸テトラメチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウムペルオキソモノスルフェート、ペルオキソモノ硫酸、過酸化水素尿素、過酢酸、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸アンモニウム、硫酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、n−プロパンスルホン酸、イソプロパンスルホン酸、イソブテンスルホン酸、n−ブタンスルホン酸、n−オクタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4−メトキシベンゼンスルホン酸、4−ヒドロキシベンゼンスルホン酸、4−アミノベンゼンスルホン酸、4−ニトロベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ヘキシルベンゼンスルホン酸、ヘプチルベンゼンスルホン酸、オクチルベンゼンスルホン酸、ノニルベンゼンスルホン酸、デシルベンゼンスルホン酸、ウンデシルベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、トリデシルベンゼンスルホン酸、テトラデシルベンゼンスルホン酸、ヘキサデシルベンゼンスルホン酸、3−ニトロベンゼンスルホン酸、2−ニトロベンゼンスルホン酸、2−ニトロナフタレンスルホン酸、3−ニトロナフタレンスルホン酸、2,3−ジニトロベンゼンスルホン酸、2,4−ジニトロベンゼンスルホン酸、2,5−ジニトロベンゼンスルホン酸、2,6−ジニトロベンゼンスルホン酸、3,5−ジニトロベンゼンスルホン酸、2,4,6−トリニトロベンゼンスルホン酸、3−アミノベンゼンスルホン酸、2−アミノベンゼンスルホン酸、2−アミノナフタレンスルホン酸、3−アミノナフタレンスルホン酸、2,3−ジアミノベンゼンスルホン酸、2,4−ジアミノベンゼンスルホン酸、2,5−ジアミノベンゼンスルホン酸、2,6−ジアミノベンゼンスルホン酸、3,5−ジアミノベンゼンスルホン酸、2,4,6−トリアミノベンゼンスルホン酸、3−ヒドロキシベンゼンスルホン酸、2−ヒドロキシベンゼンスルホン酸、2−ヒドロキシナフタレンスルホン酸、3−ヒドロキシナフタレンスルホン酸、2,3−ジヒドロキシベンゼンスルホン酸、2,4−ジヒドロキシベンゼンスルホン酸、2,5−ジヒドロキシベンゼンスルホン酸、2,6−ジヒドロキシベンゼンスルホン酸、3,5−ジヒドロキシベンゼンスルホン酸、2,3,4−トリヒドロキシベンゼンスルホン酸、2,3,5−トリヒドロキシベンゼンスルホン酸、2,3,6−トリヒドロキシベンゼンスルホン酸、2,4,5−トリヒドロキシベンゼンスルホン酸、2,4,6−トリヒドロキシベンゼンスルホン酸、3,4,5−トリヒドロキシベンゼンスルホン酸、2,3,4,5−テトラヒドロキシベンゼンスルホン酸、2,3,4,6−テトラヒドロキシベンゼンスルホン酸、2,3,5,6−テトラヒドロキシベンゼンスルホン酸、2,4,5,6−テトラヒドロキシベンゼンスルホン酸、3−メトキシベンゼンスルホン酸、2−メトキシベンゼンスルホン酸、2,3−ジメトキシベンゼンスルホン酸、2,4−ジメトキシベンゼンスルホン酸、2,5−ジメトキシベンゼンスルホン酸、2,6−ジメトキシベンゼンスルホン酸、3,5−ジメトキシベンゼンスルホン酸、2,4,6−トリメトキシベンゼンスルホン酸、及びこれらの組合せからなる群から選択される種を含む、請求項に記載の方法。
【請求項9】
前記浸出組成物から貴金属を回収する工程をさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
コンベヤベルト、搬送ローラ、又は搬送ホイールを使用してモジュールからモジュールへとPWB及び/又はPWBの構成要素を移動させることを含む、請求項1に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本発明は、一般に、それだけには限らないが貴金属、卑金属、はんだ金属、及び動作集積回路を含む材料を分離するように、プリント配線基板などの廃電気電子機器をリサイクルするための装置及びプロセスに関する。
【背景技術】
【0002】
[0002] 旧式の又は損傷したコンピュータ、コンピュータモニタ、テレビ受像機、携帯電話機、及び類似の製品を含めた中古電子機器の処分は、急速に増大している。電子機器が埋立て地に投棄された場合、一般に生物及び環境に著しい危険があると認識されている。同様に不正な解体は、手作業で解体を行う人々の健康及び安全性に、目に見える危険をもたらすことが理解されている。
【0003】
[0003] プリント配線基板(PWB)は、多くの電子システムの一般的な要素である。PWBは、典型的には、ガラス繊維プレートマトリックス上に支持された清浄な銅箔上にドライフィルムを積層することによって、製造される。フィルムを、回路基板デザインのネガのフィルムを用いて露光し、エッチャを使用して、マスクされていない銅箔をプレートから除去する。次いではんだを、基板上のエッチングされていない銅を覆うように付着させる。特定のPWBの使用及びデザインに応じて、鉛、スズ、ニッケル、鉄、亜鉛、アルミニウム、銀、金、白金、パラジウム、及び水銀を含めた様々なその他の金属を製造プロセスで使用してもよい。PWBは、多くの追加の構成要素、例えばトランジスタ、コンデンサ、ヒートシンク、集積回路(IC)、抵抗器、集積スイッチ、プロセッサなどを含む。
【0004】
[0004] PWBは、一般に、実装された電気システムから取り外されると有用性がほとんどなくなるので、潜在的に処理するのが難しい廃材である。さらにPWBは、典型的には、有害又は「特殊」不用流出物(waste stream)として分類される材料からなる。PWBは、その他の無害な固体不用流出物から分別し、別々に取り扱わなければならない。廃材として取り扱われるPWBは、いくつかの利用可能な処分の選択肢のいずれか1つを使用して、処理しなければならない。これらの選択肢は費用がかかるだけではなく、排出者がかなりの量の努力及び取扱いをしなければならない。さらに、これらの処分の選択肢のいくつかは廃回路基板の破壊を含まないので、排出者は不正な取扱い又は処分に関連した責務も負ったままである。
【0005】
[0005] 原材料の廃棄物、及びスクラップ電子廃棄物の負荷が増大し続けることによって引き起こされる環境汚染を無くそうと試みる、種々の方法が提示されてきた。今日に至るまで、リサイクルできるように材料を分離するには、高エネルギー需要を求める方法が必要である。機械式及び湿式冶金法は、廃PWBをリサイクルする伝統的な方法であり、全廃棄物を粉砕した後に異なる材料の流れを分離し濃縮しようとする工程を含む。不都合なことに、PWBを粉砕する場合、プラスチック部分しか金属から有効に遊離することができず、有毒ガスが発生する。したがって機械式方法は、特に貴金属に関して高い回収率をもたらさない。湿式冶金法では大量の化学物質が使用され、膨大な廃酸及びスラッジが発生し、これらを有害廃棄物として処分しなければならない。さらに、化学プロセスにより様々な金属をリサイクルするプロセス全体は、非常に長く複雑である。廃PWBの乾式冶金処理を含めた熱的方法は、エポキシの熱分解(ダイオキシン及びフランの形成)及び金属(Pb、Sb、As、及びGaを含む。)の揮発の結果、大気中及び水中への有害化学物質の放出をもたらす。熱的方法はさらに、高いエネルギー消費量と、高価な排ガス精製システム及び耐食機器を使用する必要性とによって特徴付けられる。
【0006】
[0006] さらに不都合なことに、材料から貴金属(例えば、金)を抽出する現在の方法は、材料から金を浸出させるのに有毒及び/又は高価な化学物質(即ち、浸出剤)を使用する工程を含む。金を溶解するための、最も古い商用プロセスの1つは、いわゆる「青化法」であり、シアン化物イオンが、金とそのような安定な錯体を形成する。青化法の有効性により、金のその鉱石からの抽出と、金でコーティングされたスクラップ部品からの金の再生利用との両方で、青化法の商業利用が行われるようになった。一般に、シアン化カリウム溶液は「青化法」で使用される。不都合なことに、この溶液は非常に有毒であり、使用済みのシアン化物溶液の処分が、重大且つ増大し続ける廃棄物処理及び汚染軽減管理の課題となっている。また金は、錯塩化金酸HAuClを得るために、「王水」として知られている塩酸及び硝酸の混合物を使用して溶解させていた。しかし王水は、極めて腐食性が高く、有毒ガスをもたらし、貴金属に対するいかなる選択性も持たない。
【0007】
[0007] いかなる構成要素及びはんだも無いプリント配線基板(即ち、剥き出しの基板)は、剥き出しの基板そのものが、その表面にいくらかの金/ニッケル/銅めっきがなされた状態でエポキシにより接着された銅及びガラス繊維箔のみからなるので、搭載された構成要素で実装済みの回路基板よりもリサイクルするのがはるかに容易な材料である。剥き出しの基板は、平均的な実装済みプリント回路基板の65〜70重量%を占めるので、基板から構成要素を除去することによって容易にリサイクル可能な材料部分が形成され、全体積の65〜70%になる。この手法は、搬入される材料量全体に適用されるサイズリダクションの一般的な実施に比べ、より有利である。さらに基板から除去した後に、回収された構成要素は、タンタルを含有する構成要素又は再使用できる構成要素など、タイプに応じて選別され販売されてもよく、それによって、構成要素を混合しただけよりも高い小売価格を有する多数の製品の流れが発生する。
【0008】
[0008] したがって、上記にて参照した課題を克服し又は最小限に抑える、プリント配線基板構成要素などの廃電気電子機器をリサイクルする方法が求められている。
【発明の概要】
【0009】
[0009] 本発明は、一般に、再使用及び/又は回収を目的として材料が分離されるようにプリント配線基板をリサイクルするための装置及びプロセスに関する。より詳細には、本発明は一般に、使用される汎用化学製品及びその他の資源の量を最小限に抑えつつ、貴金属、卑金属、はんだ金属、及び動作集積回路を効率的に回収するように、PWBをリサイクルするための装置及びプロセスに関する。
【0010】
[0010] 一態様では、e−廃棄物を処理するための装置について記述され、前記装置は、
(a)機械的はんだ除去モジュールと、
(b)化学的はんだ除去モジュールと、
を含み、これらモジュールは、隣接して互いに取り付けられている。
【0011】
[0011] 別の態様では、e−廃棄物をリサイクルする方法について記述され、前記方法は、
機械的はんだリムーバを使用して、はんだの少なくとも一部を除去する工程であって、この機械的はんだリムーバが、はんだを表面から機械的に除去するために少なくとも1つのブレード及び少なくとも1つのかくはん機を含む工程と、
化学的はんだリムーバを使用して、はんだの少なくとも一部を除去する工程であって、この化学的はんだリムーバが、第1の組成物用の容器、及び少なくとも1つのかくはん機を含み、PWBが第1の組成物に部分的に浸漬される工程と、
浸出組成物を使用して、貴金属の少なくとも一部を除去する工程と、
を含む。
【0012】
[0012] さらに別の態様では、e−廃棄物を処理するための装置について記述され、前記装置は、
(a)ケーシング又はエポキシ接着された構成要素をPWBから除去するための加熱モジュールと、
(b)化学的はんだ除去モジュールと、
を含み、これらモジュールは隣接して互いに取り付けられている。
【0013】
[0013] さらになお別の態様では、e−廃棄物をリサイクルする方法について記述され、前記方法は、
加熱モジュールを使用して、少なくとも1つのケーシングをPWBから除去する工程であって、この加熱モジュールが、加熱機構、及びこの加熱機構を通してPWBを移動させるための手段を含む工程と、
化学的はんだリムーバを使用して、はんだの少なくとも一部を除去する工程であって、この化学的はんだリムーバが、第1の組成物用の容器及び少なくとも1つのかくはん機を含み、PWBが、第1の組成物に部分的に浸漬される工程と、
浸出組成物を使用して貴金属の少なくとも一部を除去する工程と、
含む。
【0014】
[0014] その他の態様では、次の開示及び添付される特許請求の範囲から、特徴及び利点がより十分に明らかにされよう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】[0015]プリント配線基板をリサイクルするための、一般化された装置及びプロセスを示す図である。
図2】[0016]化学的はんだリムーバ組成物中での、リサイクリングするプリント配線基板の部分浸漬を示す図である。
図3】[0017]プリント配線基板からはんだを除去するための装置の実施形態を示す図である。
図4】[0018]プリント配線基板からはんだを除去するための装置の、別の実施形態を示す図である。
図5】[0019]プリント配線基板及び/又はプリント配線基板構成要素から金を浸出させるための装置の実施形態を示す図である。
図6】[0020]プリント配線基板をリサイクルするための、一般化された装置を示す図である。
図7】[0021]熱的はんだ吸取りユニットの内部構成要素の上面図である。
図8】[0022]図7の、熱的はんだ吸取りユニットの内部構成要素の、正面図である。
図9】[0023]図7の、熱的はんだ吸取りユニットの内部構成要素の、側面図である。
図10】[0024]加熱前(A)及び加熱後(B)の、携帯電話PWBを示す図である。
図11】[0025]化学的はんだ吸取り前(A)及び化学的はんだ吸取り後の、図10(A)の携帯電話PWBを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
[0026] 本発明は、一般に、再使用及び/又は回収のために材料が分離されるように、プリント配線基板、集積回路、及びプリント配線基板構成要素をリサイクルするための装置及びプロセスに関する。より詳細には、本発明は一般に、金属及び動作構成要素をより効率的に回収し分離するようにPWBをリサイクルし、それと同時に汎用化学製品及びその他の資源の使用を最小限に抑えるための、装置及びプロセスに関する。
【0017】
[0027] 背景技術のセクションで紹介されたように、廃PWBをリサイクルする伝統的な方法は、環境汚染、高コスト支出、及び低効率をもたらす。対照的に、本明細書に記述される装置及び方法は、材料をリサイクルする差別的手法に基づき、廃PWBの様々な部品は、外観と物理的及び化学的性質とに基づいて分離される。
【0018】
[0028] 少なくとも1種のリサイクル可能な材料をプリント配線基板(PWB)から除去するためのプロセスは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるAndre Brosseauらの名義で2011年4月15日に出願された、「Method for Recycling of Obsolete Printed Circuit Boards」という名称の、国際特許出願番号PCT/US2011/032675で既に述べた。概して、PCT/US2011/032675に記述された方法は、(a)、(b)、(c)、すなわち
(a)構成要素をPWBから解放する工程、
(b)貴金属を、PWB及び/又はPWB構成要素から回収する工程、
(c)卑金属をPWBから回収する工程
の少なくとも1つ、又はこれらの任意の組合せを含んでいた。
【0019】
[0029] 本開示の目的で、「電子廃棄物」又は「e−廃棄物」は、コンピュータ、コンピュータモニタ、テレビ受像機、電子パッド、携帯電話機、ビデオカメラ、デジタルカメラ、DVDプレーヤ、ビデオゲームコンソール、ファクシミリ機、コピー機、MP3プレーヤ、及びそれらの耐用寿命の終わりに到達し又はその他の理由で処分された類似の製品に該当する。電子廃棄物又はe−廃棄物には、プリント配線基板及びその上に収容された構成要素(例えば、トランジスタ、コンデンサ、ヒートシンク、IC、抵抗器、集積スイッチ、チップ、及びプロセッサ)など、これら周知の物品内に含有された構成要素が含まれる。
【0020】
[0030] 概略的な開示の目的で、剥き出しの基板には、紙、低誘電率プラスチック、薄く柔軟なプラスチック、セラミック/金属、ガラス繊維、エポキシ、及び銅箔が含まれるものとして記載される。当業者に理解されるように、「ガラス繊維」はガラス強化プラスチック又はガラス繊維強化プラスチックであり、プラスチック及びガラスを含む任意の材料に該当することになる。
【0021】
[0031] 本明細書で使用される「貴金属」には、金属である金、銀、白金、パラジウム、ロジウム、イリジウム、オスミウム、レニウム、ルテニウム、及びこれらを含む合金が含まれる。
【0022】
[0032] 本明細書で使用される「卑金属」は、鉄、ニッケル、亜鉛、銅、アルミニウム、タングステン、モリブデン、タンタル、マグネシウム、コバルト、ビスマス、カドミウム、チタン、ジルコニウム、アンチモン、マンガン、ベリリウム、クロム、ゲルマニウム、バナジウム、ガリウム、ハフニウム、インジウム、ニオブ、レニウム、タリウム、これらを含む合金、及びこれらの組合せに該当する。
【0023】
[0033] 本明細書で使用される「銅」は、Cu(0)金属、並びにCu(0)を含む合金に該当する。
【0024】
[0034] 「実質的に無い」は、本明細書では、2重量%未満、好ましくは1重量%未満、より好ましくは0.5重量%未満、最も好ましくは0.1重量%未満と定義される。「無い」は、0重量%に該当する。
【0025】
[0035] 本明細書で使用される「約」は、表示値の±5%に該当するものとする。
【0026】
[0036] 本明細書で定義される「錯化剤」には、錯化剤、キレート剤、金属イオン封鎖剤、及びこれらの組合せであることが当業者に理解される化合物が含まれる。錯化剤は、本明細書に記述される組成物を使用して除去される金属原子及び/又は金属イオンと化学的に組み合わされ又は物理的に関連付けられることになる。
【0027】
[0037] 本発明の記述内容を目的に、「プリント配線基板」及び「プリント回路基板」は同義に使用され、区別なく使用されてもよい。
【0028】
[0038] 本明細書で使用される「分離」という用語は、PWBからの(1種又は複数の)構成要素の完全な除去、又はPWBからの(1種又は複数の)構成要素の部分的な分離に該当し、PWBからの構成要素の部分的な分離は、PWBに対する、(1種又は複数の)構成要素を保持するはんだの脆弱化に該当し、分離の残りは別の方法によって実施されてもよい。
【0029】
[0039] 本明細書で使用される、貴金属、卑金属、及び/又はタンタル含有金属に対して鉛又はスズ含有はんだを「除去すること」は、鉛若しくはスズ含有はんだ金属の少なくとも一部が機械的に除去されること、又は鉛若しくはスズ含有はんだ金属若しくはイオンが除去組成物に実質的に溶解し、若しくはその他の方法で可溶化し、好ましくは溶解すること、その一方で、その他の金属は、機械的に除去されず、実質的溶解せず、又はその他の方法で可溶化しないことを意味する。「実質的に溶解した」は、本明細書では、当初存在する材料の95重量%超が溶解し又はその他の方法で可溶化したと定義され、好ましくは98重量%超、より好ましくは99重量%超、最も好ましくは99.9重量%超である。「実質的に溶解しない」は、本明細書では、当初存在する材料の5重量%未満が溶解し又はその他の方法で可溶化したと定義され、好ましくは2重量%未満、より好ましくは1重量%未満、最も好ましくは0.1重量%未満である。
【0030】
[0040] 本明細書で使用される「浸出する」という用語は、PWB及び/若しくはPWB構成要素から浸出組成物中への、金若しくはその他の貴金属の完全な除去若しくは抽出、又は、PWB及び/若しくはPWB構成要素から浸出組成物中への、金若しくはその他の貴金属の部分的な除去若しくは抽出に該当する。金又はその他の貴金属は、浸出組成物に溶解し又はさもなければ可溶化し、好ましくは溶解する。
【0031】
[0041] 本明細書で定義される、PWB及び/又はPWB構成要素を「破砕すること」は、PWB及び/又はPWB構成要素の金及びその他の貴金属を浸出組成物に実質的に曝すこと、例えばPWB及び/又はPWB構成要素に亀裂を入れること、微粉砕すること、又は細断することに該当する。好ましくは、PWB構成要素には亀裂を入れ、それによって、微粉砕又は細断の結果失われる金又はその他の貴金属の量を最小限に抑える。貴金属は、スクラップを微粉砕した場合に失われる可能性があり、金の粉塵が別の流れに接着し且つ磁性部分中に失われる。したがって破砕は、微粉砕又は細断などのプロセスで失われる金又はその他の貴金属が10%以下であるというプロセスであるとさらに定義され、好ましくは5%以下、さらにより好ましくは2%以下である。さらに、e−廃棄物の破砕は、有害な金属及び臭素化した難燃剤を含有する粉塵の放出を最小限に抑えることによって、人間の健康に対する危険性を最小限に抑える。
【0032】
[0042] 「ヨウ素」はI分子に該当するが、「ヨウ化物」(I)は陰イオンであり且つ塩として提供されることが、当業者に十分理解される。ヨウ化物塩には、ヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、ヨウ化アンモニウム、ヨウ化カルシウム、ヨウ化マグネシウム、及びヨウ化テトラアルキルアンモニウムであって、アルキル基が互いに同じでも異なっていてもよく且つ直鎖C〜Cアルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル)及び分枝状C〜Cアルキルからなる群から選択されるもの含まれるが、これらに限定するものではない。
【0033】
[0043] 本明細書で定義される「炭素」には、結晶質黒鉛、非晶質黒鉛、グラフェン、熱分解黒鉛、黒鉛酸化物、黒鉛繊維、カーボンナノチューブ、伝導性炭素、黒鉛化炭素、又はα(六角形に配置構成された炭素原子)若しくはβ(菱面体に配置構成された炭素原子)形態の黒鉛を含む任意の炭素質種が含まれる。
【0034】
[0044] 組成物は、以下により十分に記述されるように、広く様々な特定の配合物に具体化されてもよい。組成物の特定の構成成分が、ゼロ下限を含む重量パーセンテージの範囲に関して論じられている、そのような全ての組成物において、そのような構成成分は、組成物の様々な特定の実施形態で存在していてもいなくてもよく、そのような構成成分が存在する場合には、そのような構成成分が用いられる組成物の全重量に対して0.001重量パーセント程度に低い濃度で存在してもよいことが理解されよう。
【0035】
はんだをPWBから選択的に除去するための第1の装置及び方法
[0045] 構成要素は、典型的には、鉛、スズ、又は鉛−スズはんだであって通常は70Sn/30Pb、60Sn/40Pb、又は63Sn/37Pbの組合せになるはんだにより、PWBの表面に取り付けられる。ある適用例では、Ag−Snはんだが使用される。現在、構成要素除去のためのPWBのはんだ吸取りでは、はんだを融解温度に加熱することによって、遊離した構成要素をPWBから分離し、液体はんだを収集することを必要とする。PWBをリサイクルするため適用されるこの方法には、2つの主な欠点、(i)鉛及びスズは低揮発性金属であるので、そのような加熱及び融解は高レベルの汚染排出を周囲空気にもたらすことになること、並びに(ii)熱が構成要素に損傷を及ぼし、再使用するのに受け入れられなくなることがある。
【0036】
[0046] 本発明者らは、組成物を使用して、PCT/US2011/032675でプリント配線基板からプリント配線基板構成要素を分離する方法を既に開示した。概して、前記方法は、第1の組成物とプリント配線基板とを接触させて、はんだ又はいくつかのその他の添着手段を使用してプリント配線基板に取り付けられているプリント配線基板構成要素を前記プリント配線基板から選択的に除去する工程を含んでいた。効果的ではあるが、本発明者らは、PWB構成要素をPWBから除去するために第1の組成物の効率を増大させようとした。
【0037】
[0047] そのために、一態様では、はんだを表面から除去するための装置であって、機械的はんだ除去手段及び化学的はんだ除去手段を含む装置について記述される(例えば、図1参照)。機械的はんだ除去手段には、切刃、研磨材(例えば、酸化アルミニウム、炭化ケイ素、炭化タングステン、若しくはガーネットを含んだ結合された材料、又はサンドペーパなどのコーティングされた材料)、グラインダ、高圧水、又は任意のその他の手段であって、はんだの少なくとも一部を表面から除去できるもの含まれるが、これらに限定するものではない。機械的はんだ除去手段は、好ましくは液体(例えば、水)に浸漬され、はんだの除去を支援するようにPWBに平行に及び/又は直交して配置されたブラシ、レーキ、又は吹込みガス若しくは液体などのかくはん機をさらに含むことができる。好ましくは、機械的はんだ除去手段は、はんだの少なくとも約25%、より好ましくははんだの少なくとも約35%、さらにより好ましくははんだの少なくとも約45%を機械的に除去することが可能な、水中に浸漬された切刃を含む。切刃の数は、装置の設定及びスループットに応じて約1〜約500の範囲とすることができる。この態様は、鉛ベースのはんだを有する構成要素を含むPWBに、特に有用である。
【0038】
[0048] 化学的はんだ除去手段は、表面を第1の組成物に曝して、そこからのはんだの化学的除去を行う任意の装置を含む。第1の組成物に対する表面の曝露は、任意の適切な手法によって、行うことができると理解すべきである。例えば、第1の組成物を表面に噴霧することによる。表面を、ある体積の第1の組成物に浸漬することによる。表面を別の材料に、例えば吸収された第1の組成物を有するパッド若しくは繊維状収着アプリケータ要素に表面を接触させることによる。表面を再循環組成物に接触させることによる。あるいは、第1の組成物を、除去される(1種又は複数の)材料に接触させる、任意のその他の適切な手段、手法、若しくは技法による。好ましい実施形態では、表面は、ある体積の第1の組成物に浸漬されるが、この体積は、表面を含めた全PWBを浸漬させるのに、あるいははんだを含む表面だけが第1の組成物中にあるようにPWBを部分的に浸漬させるのに、実質的に十分であるとすることができる(例えば図2参照)。部分浸漬は、PWBが基板の片面上にだけはんだを有する場合に特に好ましい。図2では、はんだを含むPWBの表面が浸漬され、基板の全体ではない。図2におけるPWB厚に対する液体のレベルは、視覚に訴えるようにしただけであり、当業者によって容易に決定されるように変更してもよいことを理解すべきである。さらに図2に示される「プラットフォーム」は、容器の底面よりも上にPWBを上昇させることを意図しただけであり、ローラ(図示されるように)に限定するものではなく、静的平面(中実な、又は細孔若しくは穴を有するものの両方)、ベルト、足場、突起(曲線を描き、鋭い、又は平らなピークを有する。)、又は任意のその他の手段であってPWBを容器の底面よりも上に持ち上げることができるものを含むことができる。化学的はんだ除去手段はさらに、はんだの除去を支援するためにPWBに平行に及び/又は直交して配置されたブラシ、レーキ、又は吹込みガス若しくは液体などのかくはん機を含むことができる。
【0039】
[0049] 第1の態様の一実施形態では、図3に示すように、はんだをプリント配線基板(PWB)の表面から除去するための装置は、
機械的はんだリムーバと、
化学的はんだリムーバと、
すすぎモジュールと、
乾燥モジュールと、
を含む。
好ましくは装置は、PWBが自動的に又は手動で機械的はんだリムーバから化学的はんだリムーバに、すすぎモジュールに、さらに乾燥モジュールに移動するように設計される。特に好ましい実施形態では、PWBは、コンベヤベルト、搬送ローラ、又は搬送ホイールで装置内を移動する。
【0040】
[0050] 第1の態様の別の実施形態では、図3に示されるように、はんだをプリント配線基板(PWB)の表面から除去するための装置は、
機械的はんだリムーバと、
第1の組成物用の容器及び少なくとも1つのかくはん機を含み、PWBが第1の組成物に部分的に浸漬される、化学的はんだリムーバと、
すすぎモジュールと、
乾燥モジュールと、
を含む。
好ましくは装置は、PWBが自動的に機械的はんだリムーバから化学的はんだリムーバに、すすぎモジュールに、さらに乾燥モジュールに移動するように設計される。特に好ましい実施形態では、PWBはコンベヤベルト、搬送ローラ、又は搬送ホイールで装置内を移動する。好ましくはかくはん機は、少なくとも1つのブラシ、レーキ、又は吹込みガス若しくは液体を含む。
【0041】
[0051] 第1の態様の別の実施形態では、図3に示すように、はんだをプリント配線基板(PWB)の表面から除去するための装置は、
はんだを表面から機械的に除去するために少なくとも1つのブレード及び少なくとも1つのかくはん機を含む、機械的はんだリムーバと、
第1の組成物用の容器及び少なくとも1つかくはん機を含む化学的はんだリムーバと、
すすぎモジュールと、
乾燥モジュールと、
を含む。
好ましくは装置は、PWBが自動的に機械的はんだリムーバから化学的はんだリムーバに、すすぎモジュールに、さらに乾燥モジュールに移動するように設計される。特に好ましい実施形態では、PWBは、コンベヤベルト、搬送ローラ、又は搬送ホイールで装置内を移動する。好ましくはかくはん機は、少なくとも1つのブラシ、レーキ、又は吹込みガス若しくは液体を含む。
【0042】
[0052] 第1の態様のさらに別の実施形態では、図3に示すように、はんだをプリント配線基板(PWB)の表面から除去するための装置は、
はんだを表面から機械的に除去するために少なくとも1つのブレード及び少なくとも1つのかくはん機を含む、機械的はんだリムーバと、
第1の組成物用の容器及び少なくとも1つのかくはん機を含み、PWBが第1の組成物に部分的に浸漬される、化学的はんだリムーバと、
すすぎモジュールと、
乾燥モジュールと、
を含む。
好ましくは装置は、PWBが自動的に機械的はんだリムーバから化学的はんだリムーバに、すすぎモジュールに、さらに乾燥モジュールに移動するように設計される。特に好ましい実施形態では、PWBは、コンベヤベルト、搬送ローラ、又は搬送ホイールで装置内を移動する。好ましくはかくはん機は、少なくとも1つのブラシ、レーキ、又は吹込みガス若しくは液体を含む。
【0043】
[0053] いくつかの集積回路(IC)はエポキシを使用してPWBに添着され(例えば、ノースブリッジ及びサウスブリッジIC及びCPU)、したがって、本明細書に記述される機械的及び化学的除去手段を使用して容易に除去されない。したがって別の実施形態では、はんだをプリント配線基板(PWB)の表面から除去するための装置はさらに、エポキシを軟化させる加熱モジュールを含み、ICが容易に除去されて、PWBからの構成要素及びはんだの除去が完了するようにする。
【0044】
[0054] 好ましくは加熱モジュール110は、エポキシを加熱しその後にエポキシ接着されたICをPWBから除去するための、振動手段を含む加熱機構を通して、PWBを移動させるための手段を含んだユニットを含む。例えば図7は、本明細書で企図される加熱モジュールの上面図を示し、PWBを移動させるための手段はローラチェーン130であるが、トラック、ベルト、及びリンクチェーンを含めたPWBを移動させるその他の手段が企図される。例えばPWBを移動させるための手段は、トラックの上部に沿って進むホイールを備えたトラックとすることができる。図示されるローラチェーン機構はスプロケット140を含み、1つのスプロケットはシャフト駆動することができ且つ可変速度で動作することができ、残りのスプロケットはフリーホイールとすることができる。ローラチェーン又はPWBを移動させるためのその他の手段は、ほぼ長方形の外周を想定しているが、代替の外周形状が企図される。
【0045】
[0055] ローラチェーン又はPWB150を移動させるためのその他の手段には、クリップ若しくはクランプ(本明細書で企図される加熱モジュールの正面図及び側面図をそれぞれ示す図8及び9の190参照)、又はその他の保持手段が取り付けられ、PWBはローラチェーン130に手動で又は自動的に掛けることができる。好ましくはPWBは、加熱機構120に進入する直前に、取着領域170にクリップ留めされる。クリップ190は、クリップ支持クランプ210により案内され、ローラチェーン又はPWBを移動させるためのその他の手段を一周する。PWBは、取外し領域180において手動で又は自動的に除去され、PWBはローラチェーンからクリップ解除される。例えばソレノイドは、クリップ190が開き、且つ基板を収集するおけ230内にPWBが落下するように、取外し領域180に配置することができる。
【0046】
[0056] 加熱機構120に関しては、例えば抵抗加熱コイルを使用して加熱することのできる、2つの等しくサイズが決められた平行なユニットとして示されている。除去される特定の材料に応じて、加熱機構120を適切な温度に加熱することができ、PWBを通過させることができる。エポキシの融点未満の温度を維持することにより、有害な又は有毒な蒸気を同時に放出することなく、エポキシを軟化させることができる。したがって例えば、加熱機構120は、好ましくは約100〜約400℃の範囲の温度に加熱することができる。最も好ましくは、温度は、除去されるはんだ又はエポキシの融点よりも少なくとも1℃〜約20℃低く設定される。加熱機構を含む領域は、当業者に容易に理解されるように、ベント処理することができ且つ空気をスクラブ処理又は濾過できることを理解すべきである。
【0047】
[0057] 図9を参照すると、ブラシ220は、エポキシの軟化に従ってエポキシ接着されたICをPWBチップから容易に払い落とすことができるように、加熱機構内に配置される。ブラシ220のその他の位置も考えられ、例えば加熱機構120の外側が考えられる。好ましくは、ブラシ220はステンレス鋼の毛状突起を有する。ブラシの代替例には、高圧ガス又は液体、レーキ、音波エネルギー、及びレーザエネルギーが含まれるが、これらに限定するものではない。1つの特定の実施形態では、加熱機構120は、好ましくは、加熱機及びブラシをPWBに押し込み又は引き戻すことができるような手段を含む。例えば加熱機及びブラシは、機械的に、空気圧により、液圧により、又は電磁的に、押し込み又は引き戻すことができる。
【0048】
[0058] 実際に、PWB150は、取着領域でローラチェーンに取り付けられ、次いで加熱機構120に進入するが、そこでの温度はエポキシの融点よりも低い。同時にブラシ220は、エポキシ接着されたICをPWB150から除去し、このICは部品用引出し200内に落下する。ICの無いPWBは加熱機構120から出て、例えば室温にまですぐに冷却される。PWBがローラチェーンに沿って進むにつれ、取外し領域180に到達し、PWBはクリップ解除されて開口おけ230内に落下する。IC及び/又はPWBは引き続き、手動で又は自動的に(例えば、搬送されて)化学的はんだ除去手段に移動する。
【0049】
[0059] したがって、エポキシ接着された構成要素をPWBから除去するための加熱モジュール装置は、加熱機構と、PWBを加熱機構を通して移動させるための手段と、を含み、この加熱機構は、構成要素をPWBから除去することができるように、エポキシが軟化したら構成要素を除去するための振動手段を含む。一実施形態では、振動手段はブラシを含み、PWBを加熱機構を通して移動させるための手段はローラチェーンを含む。PWBは、クリップ又はその他のクランプ留め手段を使用して、ローラチェーンから吊るすことができる。特に好ましい実施形態では、加熱機構は、エポキシの融点より少なくとも1℃〜約20℃低く維持される。
【0050】
[0060] エポキシでコーティングされたICの加熱及び除去の後に、図3に選択肢として示されるように、PWBを化学的はんだリムーバ、すすぎモジュール、及び乾燥モジュールに再導入できることがさらに考えられる。
【0051】
[0061] したがって、第1の態様の別の実施形態では、図3に示されるように、はんだをプリント配線基板(PWB)の表面から除去するための装置は、
機械的はんだリムーバと、
化学的はんだリムーバと、
加熱モジュールと、
すすぎモジュールと、
乾燥モジュールと、
を含む。
【0052】
[0062] 好ましくは、装置は、PWBが自動的に又は手動で機械的はんだリムーバから化学的はんだリムーバに、すすぎモジュールに、さらに乾燥モジュールに移動するように設計される。加熱モジュールは、化学的はんだリムーバとすすぎモジュールとの間に配置することができ、あるいは加熱モジュールは、乾燥モジュールの後に配置することができる。加熱モジュールが乾燥モジュールの後に配置された場合、PWBを同じすすぎ及び乾燥モジュールに送ることによって(図3に概略的に示されるように)、あるいはPWBを第2のすすぎモジュール及び第2の乾燥モジュールに送ることによって、表面が好ましくは再びすすがれ乾燥されることを理解すべきである。エポキシでコーティングされたICの加熱及び除去の後、図3に選択肢として示されるように、PWBを化学的はんだリムーバに、すすぎモジュールに、さらに乾燥モジュールに再導入できることが、さらに考えられる。特に好ましい実施形態では、PWBは、コンベヤベルト、搬送ローラ、又は搬送ホイールで装置内を移動する。好ましくは、機械的はんだリムーバは、はんだを表面から機械的に除去するために、少なくとも1つのブレード及び少なくとも1つのかくはん機を含む。好ましくは、化学的はんだリムーバは、第1の組成物用の容器及び少なくとも1つのかくはん機を含み、PWBは第1の組成物に部分的に浸漬される。好ましくは、かくはん機は、少なくとも1つのブラシ、レーキ、又は吹込みガス若しくは液体を含む。
【0053】
[0063] いずれの場合も、すすぎモジュールは、PWBをすすいでそこから第1の組成物を除去する手段を含む。表面のすすぎは、任意の適切な手法、例えばすすぎ組成物を表面に噴霧することによって、表面を、ある体積のすすぎ組成物に浸漬することによって、表面を別の材料に、例えば吸収されたすすぎ組成物を有するパッド若しくは繊維状収着アプリケータ要素に表面を接触させることによって、表面を再循環すすぎ組成物に接触させることによって、又は、すすぎ組成物を、除去される(1種又は複数の)材料に接触させる、任意のその他の適切な手段、手法、若しくは技法によって、行うことができることを理解すべきである。好ましくは、すすぎ組成物は水を含む。
【0054】
[0064] いずれの場合も、乾燥モジュールは、PWBを乾燥させる手段を含む。好ましい乾燥手段は、窒素ガス、イソプロパノール、再生空気、高温空気、又はSEZ(スピンプロセス技術)を含むが、これらに限定するものではない。
【0055】
[0065] 装置の各実施形態は、乾燥工程の後に配置された構成要素収集機をさらに含むことができることを理解すべきである。
【0056】
[0066] 第2の態様では、第1の態様の装置は、はんだをプリント配線基板(PWB)の表面から除去するプロセスで使用され、前記プロセスは一般に、機械的はんだ除去手段を使用してはんだの少なくとも一部を除去する工程と、化学的はんだ除去手段を使用してはんだの少なくとも一部を除去する工程とを含む。この態様は、鉛ベースのはんだを有する構成要素を含むPWBに、特に有用である。好ましくは、はんだの少なくとも約25%が機械的はんだ除去手段を使用して除去され、より好ましくははんだの少なくとも約35%、さらにより好ましくははんだの少なくとも約45%が除去される。好ましくは、はんだの少なくとも約90%がこのプロセスを使用して除去され、より好ましくははんだの少なくとも約95%、より好ましくははんだの少なくとも約99%が除去される。
【0057】
[0067] 第2の態様の一実施形態では、はんだをPWBの表面から除去するプロセスは、
機械的はんだリムーバを使用してはんだの少なくとも一部を除去する工程であって、機械的はんだリムーバが、はんだを表面から機械的に除去するために少なくとも1つのブレード及び少なくとも1つのかくはん機を含む工程と、
化学的はんだリムーバを使用してはんだの少なくとも一部を除去する工程と、
を含む。
このプロセスは、PWBのすすぎ及び乾燥の工程をさらに含むことができる。好ましくは、かくはん機は、少なくとも1つのブラシ、レーキ、又は吹込みガス若しくは液体を含む。
【0058】
[0068] 第2の態様の別の実施形態では、はんだをPWBの表面から除去するプロセスは、
機械的はんだリムーバを使用してはんだの少なくとも一部を除去する工程と、
化学的はんだリムーバを使用してはんだの少なくとも一部を除去する工程であって、化学的はんだリムーバが、第1の組成物用の容器及び少なくとも1つのかくはん機を含み、PWBが第1の組成物に部分的に浸漬される工程と、
を含む。
このプロセスは、PWBのすすぎ及び乾燥の工程をさらに含むことができる。好ましくは、かくはん機は、少なくとも1つのブラシ、レーキ、又は吹込みガス若しくは液体を含む。
【0059】
[0069] 第2の態様のさらに別の実施形態では、はんだをPWBの表面から除去するプロセスは、
機械的はんだリムーバを使用してはんだの少なくとも一部を除去する工程であって、機械的はんだリムーバが、はんだを表面から機械的に除去するために少なくとも1つのブレード及び少なくとも1つのかくはん機を含む工程と、
化学的はんだリムーバを使用してはんだの少なくとも一部を除去する工程であって、化学的はんだリムーバが、第1の組成物用の容器及び少なくとも1つのかくはん機を含み、PWBが第1の組成物に部分的に浸漬される工程と、
を含む。
このプロセスは、PWBのすすぎ及び乾燥の工程をさらに含むことができる。好ましくは、かくはん機は、少なくとも1つのブラシ、レーキ、又は吹込みガス若しくは液体を含む。
【0060】
[0070] 第2の態様のプロセスは、エポキシでコーティングされた構成要素が除去されるように、PWBの表面を加熱する工程をさらに含むことができる。したがって、第2の態様のさらになお別の実施形態では、はんだをPWBの表面から除去するプロセスは、
機械的はんだリムーバを使用してはんだの少なくとも一部を除去する工程と、
化学的はんだリムーバを使用してはんだの少なくとも一部を除去する工程と、
加熱手段を使用して、エポキシで覆われた構成要素を除去する工程と、
を含む。
このプロセスは、PWBのすすぎ及び乾燥の工程をさらに含むことができる。好ましくは、機械的はんだリムーバは、はんだを表面から機械的に除去するために、少なくとも1つのブレード及び少なくとも1つのかくはん機を含む。好ましくは、化学的はんだリムーバは、第1の組成物用の容器及び少なくとも1つのかくはん機を含み、PWBは第1の組成物に部分的に浸漬される。好ましくは、かくはん機は、少なくとも1つのブラシ、レーキ、又は吹込みガス若しくは液体を含む。
【0061】
[0071] 有利には、第1の態様の装置及び第2の態様のプロセスは、構成要素及びはんだを廃PWBから除去するための、より環境に優しい方法を提供する。プロセスは、約35℃未満のプロセス温度で実施することができ、したがって、放出される鉛の蒸気が無くなり且つ大量の空気をベント処理しスクラブ処理する必要が無くなる。さらに、機械的はんだ除去は液体中で優先的に実施されるので(例えば、ブレードが水に浸漬される。)、危険な鉛含有粉塵が発生しない。さらに、第1の組成物にPWBを部分的に浸漬させることに関連した利点には、湿潤化学物質の消費が少なく、処分する必要のある湿潤化学物質が少なく、使用されるすすぎ組成物が少ないことが含まれるが、これらに限定するものではない。さらに、好ましくは装置が完全に自動化され、PWBはモジュールからモジュールへと搬送される。はんだをPWBの表面から除去するためのプロセスは、PWBの表面からの電子構成要素の分離をもたらし、プリント回路積層体の貴金属及び卑金属と露出したエポキシとが影響を受けることなく、はんだ金属が選択的に除去される。装置及びプロセスは、電子構成要素の再生利用を含み、且つ銅、ガラス繊維強化エポキシ、及び金/ニッケル/銅めっきを含有するさらに容易にリサイクル可能な剥き出しの基板の流れを形成する、廃PWBをリサイクル/再加工するための素早く且つ経済的に効率的なプロセスを提供する。
【0062】
[0072] 第1の組成物は、前記PWB上に同時に存在する貴金属、タンタル含有金属、及び/又は卑金属に対してはんだを選択的に除去するように配合される。好ましくは、はんだは、鉛、スズ、又は鉛及びスズの組合せを含む。鉛及び/又はスズ含有材料を、これらを表面に有するPWBから除去するための、本明細書に記述される組成物の使用中、第1の組成物は、典型的には、約5秒〜約180分、好ましくは約1分〜60分、最も好ましくは約5分〜約45分にわたり、約20℃〜約85℃の範囲、好ましくは約20℃〜約40℃の範囲の温度で表面に接触する。そのような接触時間及び温度は例示であり、除去されるはんだをPWBから除去するのに効果のある、任意のその他の適切な時間及び温度条件を用いてもよい。
【0063】
[0073] 一実施形態では、第1の組成物は、少なくとも1種の酸化剤を含むか、少なくとも1種の酸化剤からなるか、本質的に少なくとも1種の酸化剤からなる。第1の組成物はさらに、少なくとも1種の鉛及び/若しくはスズ錯化剤、少なくとも1種の有機溶媒、並びに/又は、貴金属、タンタル含有金属、及び/若しくは卑金属を不動態化するための少なくとも1種の不動態化剤を含んでいてもよい。したがって、一実施形態では、第1の組成物は、少なくとも1種の酸化剤と組み合わせた少なくとも1種の鉛及び/又はスズ錯化剤を含むか、少なくとも1種の酸化剤と組み合わせた少なくとも1種の鉛及び/又はスズ錯化剤からなるか、あるいは少なくとも1種の酸化剤と組み合わせた少なくとも1種の鉛及び/又はスズ錯化剤から本質的になる。別の実施形態では、第1の組成物は、少なくとも1種の鉛及び/又はスズ錯化剤、少なくとも1種の酸化剤、並びに貴金属、タンタル含有金属、及び/又は卑金属材料を不動態化させるための少なくとも1種の不動態化剤を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなる。さらに別の実施形態では、第1の組成物は、少なくとも1種の鉛及び/又はスズ錯化剤、少なくとも1種の酸化剤、並びに少なくとも1種の有機溶媒を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなる。さらになお別の実施形態では、第1の組成物は、少なくとも1種の鉛及び/又はスズ錯化剤、少なくとも1種の酸化剤、少なくとも1種の有機溶媒、並びに貴金属、タンタル含有金属、及び/又は卑金属材料を不動態化するための少なくとも1種の不動態化剤を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなる。別の実施形態では、第1の組成物は、少なくとも1種の酸化剤及び少なくとも1種の有機溶媒を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなり、第1の組成物には、硝酸、硫酸、又はこれらの組合せが実質的に無い。さらに別の実施形態では、第1の組成物は、少なくとも1種の酸化剤並びに、貴金属、タンタル含有金属、及び/又は卑金属を不動態化させるための少なくとも1種の不動態化剤を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなり、第1の組成物には、硝酸、硫酸、又はこれらの組合せが実質的に無い。さらになお別の実施形態では、第1の組成物は、少なくとも1種の酸化剤、少なくとも1種の有機溶媒、並びに貴金属及び/又は銅材料を不動態化するための少なくとも1種の不動態化剤を含むか、これらの物質からなるか、又は本質的にこれらの物質からなり、第1の組成物には、硝酸、硫酸、又はこれらの組合せが実質的に無い。さらに別の実施形態では、第1の組成物は、少なくとも1種の酸化剤、少なくとも1種の有機溶媒、並びに貴金属、タンタル含有金属、及び/又は卑金属材料を不動態化するための少なくとも1種の不動態化剤を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなり、第1の組成物には、硫酸が実質的に無い。これらの組成物は、貴金属、タンタル含有金属、及び/又は卑金属と比較して、鉛及び/又はスズ含有材料に選択性を有し、それによってはんだに対する浴の負荷が増大し、第1の組成物の浴寿命が増大する。鉛及び/又はスズに選択性のあるイオン交換樹脂を第1の組成物と組み合わせて使用して、浴の寿命をさらに延ばすことができる。第1の組成物は、水性組成物であることを理解すべきである。
【0064】
[0074] 本明細書に記述される第1の組成物は、第2の態様のプロセスの第1の組成物の単なる1種であることを、当業者なら理解すべきである。当業者により容易に決定されるように、第2の態様の目的で使用されるその他の組成物が考えられる。
【0065】
[0075] 酸化剤は、除去される金属を酸化してイオン形態にし、且つ溶解した金属の高度に可溶性の塩を蓄積するために、組成物に含まれる。本明細書で企図される酸化剤には、オゾン、硝酸(HNO)、気泡、シクロヘキシルアミノスルホン酸、過酸化水素(H)、オキソン(カリウムペルオキシモノスルフェート、2KHSO・KHSO・KSO)、アンモニウム多原子塩(例えば、アンモニウムペルオキソモノスルフェート、亜塩素酸アンモニウム(NHClO)、塩素酸アンモニウム(NHClO)、ヨウ素酸アンモニウム(NHIO)、過ホウ酸アンモニウム(NHBO)、過塩素酸アンモニウム(NHClO)、過ヨウ素酸アンモニウム(NHIO)、過硫酸アンモニウム((NH)、次亜塩素酸アンモニウム(NHClO))、ナトリウム多原子塩(例えば、過硫酸ナトリウム(Na)、次亜塩素酸ナトリウム(NaClO))、カリウム多原子塩(例えば、ヨウ素酸カリウム(KIO)、過マンガン酸カリウム(KMnO)、過硫酸カリウム、過硫酸カリウム(K)、次亜塩素酸カリウム(KClO))、テトラメチルアンモニウム多原子塩(例えば、亜塩素酸テトラメチルアンモニウム((N(CH)ClO)、塩素酸テトラメチルアンモニウム((N(CH)ClO)、ヨウ素酸テトラメチルアンモニウム((N(CH)IO)、過ホウ酸テトラメチルアンモニウム((N(CH)BO)、過塩素酸テトラメチルアンモニウム((N(CH)ClO)、過ヨウ素酸テトラメチルアンモニウム((N(CH)IO)、過硫酸テトラメチルアンモニウム((N(CH)S))、テトラブチルアンモニウム多原子塩(例えば、テトラブチルアンモニウムペルオキソモノスルフェート)、ペルオキソモノ硫酸、過酸化水素尿素((CO(NH)H)、過酢酸(CH(CO)OOH)、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸アンモニウム、硫酸、及びこれらの組合せが含まれるが、これらに限定するものではない。それ自体は酸化剤ではないが、本開示のために、酸化剤にはさらに、アルカンスルホン酸(例えば、メタンスルホン酸(MSA)、エタンスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、n−プロパンスルホン酸、イソプロパンスルホン酸、イソブテンスルホン酸、n−ブタンスルホン酸、n−オクタンスルホン酸)、ベンゼンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸誘導体(例えば、4−メトキシベンゼンスルホン酸、4−ヒドロキシベンゼンスルホン酸、4−アミノベンゼンスルホン酸、4−ニトロベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ヘキシルベンゼンスルホン酸、ヘプチルベンゼンスルホン酸、オクチルベンゼンスルホン酸、ノニルベンゼンスルホン酸、デシルベンゼンスルホン酸、ウンデシルベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、トリデシルベンゼンスルホン酸、テトラデシルベンゼンスルホン酸、ヘキサデシルベンゼンスルホン酸、3−ニトロベンゼンスルホン酸、2−ニトロベンゼンスルホン酸、2−ニトロナフタレンスルホン酸、3−ニトロナフタレンスルホン酸、2,3−ジニトロベンゼンスルホン酸、2,4−ジニトロベンゼンスルホン酸、2,5−ジニトロベンゼンスルホン酸、2,6−ジニトロベンゼンスルホン酸、3,5−ジニトロベンゼンスルホン酸、2,4,6−トリニトロベンゼンスルホン酸、3−アミノベンゼンスルホン酸、2−アミノベンゼンスルホン酸、2−アミノナフタレンスルホン酸、3−アミノナフタレンスルホン酸、2,3−ジアミノベンゼンスルホン酸、2,4−ジアミノベンゼンスルホン酸、2,5−ジアミノベンゼンスルホン酸、2,6−ジアミノベンゼンスルホン酸、3,5−ジアミノベンゼンスルホン酸、2,4,6−トリアミノベンゼンスルホン酸、3−ヒドロキシベンゼンスルホン酸、2−ヒドロキシベンゼンスルホン酸、2−ヒドロキシナフタレンスルホン酸、3−ヒドロキシナフタレンスルホン酸、2,3−ジヒドロキシベンゼンスルホン酸、2,4−ジヒドロキシベンゼンスルホン酸、2,5−ジヒドロキシベンゼンスルホン酸、2,6−ジヒドロキシベンゼンスルホン酸、3,5−ジヒドロキシベンゼンスルホン酸、2,3,4−トリヒドロキシベンゼンスルホン酸、2,3,5−トリヒドロキシベンゼンスルホン酸、2,3,6−トリヒドロキシベンゼンスルホン酸、2,4,5−トリヒドロキシベンゼンスルホン酸、2,4,6−トリヒドロキシベンゼンスルホン酸、3,4,5−トリヒドロキシベンゼンスルホン酸、2,3,4,5−テトラヒドロキシベンゼンスルホン酸、2,3,4,6−テトラヒドロキシベンゼンスルホン酸、2,3,5,6−テトラヒドロキシベンゼンスルホン酸、2,4,5,6−テトラヒドロキシベンゼンスルホン酸、3−メトキシベンゼンスルホン酸、2−メトキシベンゼンスルホン酸、2,3−ジメトキシベンゼンスルホン酸、2,4−ジメトキシベンゼンスルホン酸、2,5−ジメトキシベンゼンスルホン酸、2,6−ジメトキシベンゼンスルホン酸、3,5−ジメトキシベンゼンスルホン酸、2,4,6−トリメトキシベンゼンスルホン酸)、及びこれらの組合せが含まれる。酸化剤は、酸化剤として本明細書で定義された化学種のいずれかの組合せを含むことができる。酸化剤は、製造業者において、第1の組成物をPWBに導入する前に、あるいはPWBで、即ちその場所で、第1の組成物に導入されてもよい。酸化剤は、好ましくは、0.1〜90体積%、より好ましくは10〜60体積%、最も好ましくは25〜45体積%に及ぶ量で、第1の組成物中に存在する。好ましくは酸化剤は、過酸化物化合物、オキソン、硝酸、及び/又はメタンスルホン酸を含む。最も好ましくは、酸化剤はメタンスルホン酸を含む。
【0066】
[0076] 存在する場合、有効量の硝酸は、はんだ除去プロセスの促進剤として働くと考えられる。したがって、いくつかの実施形態では、第1の組成物中の酸化剤は、好ましくはアルカンスルホン酸(例えば、MSA)及び硝酸を含み、アルカンスルホン酸は、0.1〜90体積%、より好ましくは10〜60体積%、最も好ましくは25〜45体積%に及ぶ量で存在し、硝酸は、約0.1〜80体積%、好ましくは約1〜45体積%、最も好ましくは5〜15体積%の量で存在する。
【0067】
[0077] 錯化剤は、酸化剤によって生成されたイオンと錯体形成するために含まれる。本明細書で企図される錯化剤には、β−ジケトネート化合物、例えばアセチルアセトネート、1,1,1−トリフルオロ−2,4−ペンタンジオン、及び1,1,1,5,5,5−ヘキサフルオロ−2,4−ペンタンジオン;カルボキシレート、例えばホルメート及びアセテート並びにその他の長鎖カルボキシレート;並びにアミド(及びアミン)、例えばビス(トリメチルシリルアミド)テトラマーが含まれるが、これらに限定するものではない。追加のキレート剤には、アミン及びアミノ酸(即ち、グリシン、セリン、プロリン、ロイシン、アラニン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン、バリン、及びリジン)、クエン酸、酢酸、マレイン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、ホスホン酸、ホスホン酸誘導体であって例えばヒドロキシエチリデンジホスホン酸(HEDP)、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、ニトリロ−トリス(メチレンホスホン酸)、ニトリロ三酢酸、イミノ二酢酸、エチドロン酸、エチレンジアミン、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、及び(1,2−シクロヘキシレンジニトリロ)四酢酸(CDTA)、尿酸、テトラグライム、ペンタメチルジエチレントリアミン(PMDETA)、1,3,5−トリアジン−2,4,6−チチオール三ナトリウム塩溶液、1,3,5−トリアジン−2,4,6−チチオール三アンモニウム塩溶液、ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム、二置換ジチオカルバメート(R(CHCHO)NRCSNa)であって1個のアルキル基(R=ヘキシル、オクチル、デセイル、又はドデシル)及び1個のオリゴエーテル(R(CHCHO)、但しR=エチル又はブチル)を有するもの、硫酸アンモニウム、モノエタノールアミン(MEA)、Dequest2000、Dequest2010、Dequest2060s、ジエチレントリアミン五酢酸、プロピレンジアミン四酢酸、2−ヒドロキシピリジン1−オキシド、エチレンジアミン二コハク酸(EDDS)、N−(2−ヒドロキシエチル)イミノ二酢酸(HEIDA)、五塩基性三リン酸ナトリウム、これらのナトリウム及びアンモニウム塩、塩化アンモニウム、塩化ナトリウム、塩化リチウム、塩化カリウム、硫酸アンモニウム、塩酸、硫酸、並びにこれらの組合せが含まれる。好ましくは錯化剤は、HEDP、HEIDA、EDDS、これらのナトリウム若しくアンモニウム塩、硫酸、又はこれらの組合せを含む。酸化剤と錯化剤との量は、約10:1〜約1:10、好ましくは約5:1〜約1:5、さらにより好ましくは約2:1〜約1:2の体積パーセント比の範囲にあり、酸化剤構成成分は希薄で、約1重量%〜約50重量%の重量パーセントで存在し、例えば30重量%の過酸化水素の体積であり、錯化剤構成成分は希薄で、約1重量%〜約50重量%の重量パーセントで存在し、例えば1重量%のHEDPの体積である。例えば第1の組成物は、30重量%の過酸化水素1体積部に加えて、1重量%の錯化剤を1体積部含むことができる。
【0068】
[0078] 貴金属、タンタル含有金属、及び/又は卑金属を不動態化するための不動態化剤には、アスコルビン酸、アデノシン、L(+)−アスコルビン酸、イソアスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体、クエン酸、エチレンジアミン、没食子酸、シュウ酸、タンニン酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、尿酸、1,2,4−トリアゾール(TAZ)、トリアゾール誘導体(例えば、ベンゾトリアゾール(BTA)、トリルトリアゾール、5−フェニル−ベンゾトリアゾール、5−ニトロ−ベンゾトリアゾール、3−アミノ−5−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、1−アミノ−1,2,4−トリアゾール、ヒドロキシベンゾトリアゾール、2−(5−アミノ−ペンチル)−ベンゾトリアゾール、1−アミノ−1,2,3−トリアゾール、1−アミノ−5−メチル−1,2,3−トリアゾール、3−アミノ−1,2,4−トリアゾール、3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、3−イソプロピル−1,2,4−トリアゾール、5−フェニルチオール−ベンゾトリアゾール、ハロ−ベンゾトリアゾール(ハロ=F、Cl、Br、又はI)、ナフトトリアゾール)、4−アミノ−1,2,4−トリアゾール(ATAZ)、2−メルカプトベンゾイミダゾール(MBI)、2−メルカプトベンゾチアゾール、4−メチル−2−フェニルイミダゾール、2−メルカプトチアゾール、5−アミノテトラゾール(ATA)、5−アミノ−1,3,4−チアジアゾール−2−チオール、2,4−ジアミノ−6−メチル−1,3,5−トリアジン、チアゾール、トリアジン、メチルテトラゾール、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,5−ペンタメチレンテトラゾール、1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール、ジアミノメチルトリアジン、イミダゾリンチオン、メルカプトベンゾイミダゾール、4−メチル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−チオール、5−アミノ−1,3,4−チアジアゾール−2−チオール、ベンゾチアゾール、リン酸トリトリル、イミダゾール、インジアゾール、安息香酸、ホウ酸、マロン酸、安息香酸アンモニウム、カテコール、ピロガロール、レゾルシノール、ヒドロキノン、シアヌル酸、バルビツール酸及び1,2−ジメチルバルビツール酸などの誘導体、ピルビン酸などのα−ケト酸、アデニン、プリン、ホスホン酸及びその誘導体、グリシン/アスコルビン酸、Dequest2000、Dequest7000、p−トリルチオ尿素、コハク酸、ホスホノブタントリカルボン酸(PBTCA)、モリブデン酸ナトリウム、モリブデン酸アンモニウム、クロメートの塩(例えば、ナトリウム、カリウム、カルシウム、バリウム)、タングステン酸ナトリウム、ジクロメートの塩(例えば、ナトリウム、カリウム、アンモニウム)、スベリン酸、アザレイン酸、セバシン酸、アジピン酸、オクタメチレンジカルボン酸、ピメリン酸、ドデカンジカルボン酸、ジメチルマロン酸、3,3−ジエチルコハク酸、2,2−ジメチルグルタル酸、2−メチルアジピン酸、トリメチルアジピン酸、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカロキシル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,4−フェニレンジオキシ二酢酸、1,3−フェニレンジオキシ二酢酸、ジフェン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、4,4’−オキシ二安息香酸、ジフェニルメタン−4,4’−ジカルボン酸、ジフェニルスルホン−4,4’−ジカルボン酸、デカメチレンジカルボン酸、ウンデカメチレンジカルボン酸、ドデカメチレンジカルボン酸、オルトフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、パラフェニレンジカルボン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、リン酸ナトリウム(例えば、ヘキサメタリン酸ナトリウム)、ケイ酸ナトリウム、アミノ酸及びその誘導体であって例えばl−アルギニン、ヌクレオシド及び核酸塩基であって例えばそれぞれがアデノシン及びアデニンであるもの、並びにこれらの組合せが含まれるが、これらに限定するものではない。最も好ましくは、不動態化剤は、BTA、ATAZ、TAZ、トリアゾール誘導体、アスコルビン酸、モリブデン酸ナトリウム、又はこれらの組合せを含む。特に好ましい実施形態では、不動態化剤はモリブデン酸ナトリウムを含む。より特別には、不動態化剤の役割は、銅に対する組成物の侵襲を低減させることである。これは、銅が溶解するにつれ銅上の薄い金めっきがアンダーカットされて失われるのを防止し、そのようなめっきを、さらなる金抽出プロセスに向けて安全に保つ。存在する場合、不動態化剤の量は、第1の組成物の全重量に対して約0.01〜5重量%、好ましくは約0.1重量%〜約1重量%の範囲にある。
【0069】
[0079] 理論に拘泥するものではないが、有機溶媒は、マイクロエレクトロニクスデバイス構造の表面を湿潤させることによって、金属エッチング速度を速めると考えられる。本明細書で企図される有機溶媒には、アルコール、エーテル、ピロリジノン、グリコール、カルボン酸、グリコールエーテル、アミン、ケトン、アルデヒド、アルカン、アルケン、アルキン、カーボネート、及びアミド、より好ましくはアルコール、エーテル、ピロリジノン、グリコール、カルボン酸、及びグリコールエーテル、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、及び高級アルコール(ジオール、トリオールなどを含む。)、テトラヒドロフラン(THF)、N−メチルピロリジノン(NMP)、シクロヘキシルピロリジノン、N−オクチルピロリジノン、N−フェニルピロリジノン、ギ酸メチル、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、テトラメチレンスルホン(スルホラン)、ジエチルエーテル、フェノキシ−2−プロパノール(PPh)、プロプリオフェネオン、乳酸エチル、酢酸エチル、安息香酸エチル、アセトニトリル、アセトン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジオキサン、ブチリルラクトン、炭酸ブチレン、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、ジプロピレングリコール、両親媒性種(ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(即ち、ブチルカルビトール)、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールフェニルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル(DPGME)、トリプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコールn−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールn−プロピルエーテル(DPGPE)、トリプロピレングリコールn−プロピルエーテル、プロピレングリコールn−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールn−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールn−ブチルエーテル、プロピレングリコールフェニルエーテル、及びこれらの組合せ)、分枝状非フッ素化エーテル結合カルボン酸(CHCHO(CHCOOH(式中、n=1〜10及びm=1〜10である。)、非分枝状非フッ素化エーテル結合カルボン酸(CHCHO(CHCOOH(式中、n=1〜10及びm=1〜10である。)、分枝状非フッ素化非エーテル結合カルボン酸(CH(CHCOOH、式中n=1〜10である。)、非分枝状非フッ素化非エーテル結合カルボン酸(CH(CHCOOH、式中n=1〜10である。)、ジカルボン酸、トリカルボン酸、及びこれらの組合せが含まれるが、これらに限定するものではない。好ましくは有機溶媒は、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールプロピルエーテル、プロピレングリコール、又はこれらの混合物を含む。存在する場合、有機溶媒の量は、第1の組成物の全重量に対して約0.01重量%〜約25重量%、好ましくは約0.1重量%〜約10重量%、最も好ましくは約0.1重量%〜約5重量%の範囲にある。
【0070】
[0080] 典型的には、過酸化水素は、有機物又は金属に曝されると分解し、したがって過酸化水素を含有する組成物は保存寿命が短く、したがって使用する時点で混合しなければならない。一部の使用者の現場ではインフラストラクチャが不十分であるために、適正な配管設備及び化学送出システムが不十分であるという理由で混合時点での使用は選択肢になく、それが製造プラントに対するコストを高める。有利には、第1の組成物が鉛及び/又はスズ錯化剤を少なくとも1種の酸化剤と組み合わせて含む場合、酸化剤は安定化し、したがって予備混合することができるが、前記錯化剤及び少なくとも1種の酸化剤は、依然として使用時点で混合してもよいことを理解すべきである。
【0071】
[0081] 別の実施形態では、第1の組成物は、少なくとも1種の酸化剤;任意選択により少なくとも1種の鉛及び/又はスズ錯化剤;任意選択により少なくとも1種の有機溶媒;任意選択により、貴金属、タンタル含有金属、及び/又は卑金属を不動態化するための少なくとも1種の不動態化剤;並びにはんだ材料を含み、これらの物質からなり、又は本質的にこれらの物質からなる。好ましくは、はんだ材料は、鉛及び/又はスズ含有材料を含む。鉛及び/又はスズ含有材料は、本明細書に記述される組成物に溶解及び/又は懸濁した鉛及び/又はスズイオンであってもよい。
【0072】
[0082] さらに別の実施形態では、第1の組成物が硝酸を含む場合、組成物はさらに、スルファミン酸アンモニウム又はスルファミン酸を含むことができる。スルファミックイオンは、硝酸を安定化させ且つ有毒NOフュームの発生を抑制すると考えられる。存在する場合、スルファメートイオンの量は、第1の組成物の全重量に対して約0.1〜20重量%、好ましくは約1〜10重量%、最も好ましくは約1〜5重量%の範囲にある。
【0073】
[0083] 特に好ましい実施形態では、第1の組成物は、MSA、少なくとも1種の有機溶媒、及び少なくとも1種の不動態化剤を含か、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなり、この組成物には、硝酸、硫酸、又はこれらの組合せが実質的に無い。別の特に好ましい実施形態では、第1の組成物は、MSA、少なくとも1種のグリコールエーテル、及び少なくとも1種の不動態化剤を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなり、この組成物には、硝酸、硫酸、又はこれらの組合せが実質的に無い。さらに別の特に好ましい実施形態では、第1の組成物は、MSA、少なくとも1種のグリコールエーテル、及びモリブデン酸ナトリウムを含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなり、この組成物には、硝酸、硫酸、又はこれらの組合せが実質的に無い。さらにより好ましくは、第1の組成物は、MSA、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、モリブデン酸ナトリウム、及び水を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなり、この組成物には、硝酸、硫酸、又はこれらの組合せが実質的に無い。さらに別の実施形態では、第1の組成物は、MSA、少なくとも1種の有機溶媒、及び少なくとも1種の不動態化剤を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなり、この組成物には、硫酸が実質的に無い。さらになお別の実施形態では、第1の組成物は、MSA、硝酸、スルファミン酸アンモニウム、BTA、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、及び水を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなり、この組成物には、硫酸が実質的に無い。別の実施形態では、第1の組成物は、MSA、硝酸、スルファミン酸アンモニウム、BTA、及び水を含むか、これらの物質からなるか、又は本質的にこれらの物質からなり、この組成物には、硫酸が実質的に無い。第1の組成物の追加の実施形態は、(i)MSA、硝酸、BTA、及び水を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなる第1の組成物;(ii)MSA、硝酸、TAZ、及び水を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなる第1の組成物;(iii)MSA、硝酸、1−アミノ−1,2,4−トリアゾール、及び水を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなる第1の組成物;(iv)MSA、硝酸、1−アミノ−1,2,3−トリアゾール、及び水を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなる第1の組成物;(v)MSA、硝酸、1−アミノ−5−メチル−1,2,3−トリアゾール、及び水を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなる第1の組成物;(vi)MSA、硝酸、3−アミノ−1,2,4−トリアゾール、及び水を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなる第1の組成物;(vii)MSA、硝酸、3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、及び水を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなる第1の組成物;(viii)MSA、硝酸、3−イソプロピル−1,2,4−トリアゾール、及び水を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなる第1の組成物;(ix)MSA、硝酸、MBI、及び水を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなる第1の組成物;(x)MSA、硝酸、ATA、及び水を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなる第1の組成物;(xi)MSA、硝酸、2,4−ジアミノ−6−メチル−1,3,5−トリアジン、及び水を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなる第1の組成物;(xii)MSA、硝酸、アスコルビン酸、及び水を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなる第1の組成物;(xiii)MSA、硝酸、モリブデン酸ナトリウム、及び水を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなる第1の組成物;並びに(xiv)MSA、硝酸、3−アミノ−5−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、及び水を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなる第1の組成物を含む。別の第1の組成物は、硫酸、オキソン、及びプロピレングリコールを含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなる。
【0074】
[0084] PWBの表面からの電子部品の取外し及び遊離は、硝酸が第1の組成物中で使用される場合には、硝酸第二鉄を添加することなく実現できることが見出された。さらに第1の組成物では、フッ化物塩、その他の第二鉄塩、チタン(IV)塩、研磨材、フルオロホウ酸、及びエチレン基、例えばエチレン、ジエチレン、トリエチレンなどを含む有機溶媒、及びその他のHAP有機溶媒の少なくとも1種を実質的に無くすことができる。本明細書で使用される「フッ化物」種は、イオン性フッ化物(F)又は共有結合したフッ素を含めた化学種に該当する。フッ化物種は、フッ化物種として含めてもよく又はその場で発生させてもよいことが理解されよう。
【0075】
[0085] 有利には、容易にリサイクル可能な化学組成物を、最小限の廃棄物を発生させる閉ループプロセスに用いることができる。例えば、第1の組成物がMSAを含む場合、MSAは容易にリサイクルされる。例えば、第1の組成物がMSA、グリコールエーテル、及びモリブデン酸ナトリウムを含み、前記組成物がPb/Snはんだに接触する場合、Pb/Sn金属を含んで得られる組成物は、組成物をカーボンフィルタに通してグリコールエーテルを除去し、Pb及びSnが再生利用されるように電解採取することにより、リサイクルすることができる。MSAを含む残りの溶液は、再使用することができる。もはや可能ではない場合、第1の組成物は、Pb及びSnを電解採取して過剰な酸性度を中和することにより、本質的に無毒にすることができる。
【0076】
[0086] 記述される第1の組成物は、鉛及び/又はスズ含有材料を選択的に除去するのに使用することができ、PWB構成要素、例えばトランジスタ、コンデンサ、ヒートシンク、IC、抵抗器、集積スイッチ、プロセッサなど、並びに前記PWB表面に露出する貴金属、タンタル含有金属、及び/又は卑金属に適合性がある。さらに第1の組成物は、水溶性、非腐食性、不燃性、且つ低毒性のものである。
【0077】
[0087] 第1の組成物は、配合されたままの状態で又は水で希釈した後に、使用の時点で使用できることを理解すべきである。好ましくは、希釈剤は脱イオン水であり、希釈の程度は約1:1〜約10:1(水と第1の組成物の濃縮物)である。
【0078】
[0088] 本明細書に記述される第1の組成物は、約1〜約12の範囲のpHを有し、使用される錯化剤(存在する場合)に応じて調節することができる。例えば、錯化剤がHEDP、HEIDA、又はこれらの塩を含む場合、組成物のpHは酸性度が高く、例えば約1〜約4の範囲にある。錯化剤がEDDSを含む場合、組成物のpHは有利には、EDDSの異なるナトリウム塩を使用することによって調整してもよい。例えば、3個のナトリウムイオンを有するEDDSを含んだ組成物は、約4〜約8、好ましくは約5〜約7の範囲のpHを有することになる。4個のナトリウムイオンを有するEDDSを含んだ組成物は、約8〜約12、好ましくは約9〜約11の範囲のpHを有することになる。
【0079】
[0089] 本明細書に記述される第1の組成物の好ましい実施形態は、(i)EDDS/H、(ii)HEIDA/H、及び(iii)MSA、硝酸、スルファミン酸アンモニウム、BTA、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、及び(iv)MSA、硝酸、ATAZを含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなる組成物を含む。
【0080】
[0090] 本明細書に記述される第1の組成物は、それぞれの成分を単に添加し、均質状態に混合することによって、容易に配合される。さらに第1の組成物は、単一パッケージ配合物、又は使用時若しくは使用前に混合される多重配合物として容易に配合することができ、例えば多重配合物の個々の部分は、工作機で又は工作機の上流にある貯蔵タンクで混合することができる。それぞれの成分の濃度は、組成の特定の倍数で広く様々に変えてもよく、即ち、より希釈し又はより濃縮してもよく、本明細書に記述される組成物は、様々に且つ代替として、本明細書の開示と矛盾のない成分の任意の組合せを含むことができるし、この組合せからなることもできるし、あるいは本質的にこの組合せからなることもできることが理解されよう。
【0081】
[0091] はんだは、トランジスタ、コンデンサ、抵抗器、ヒートシンク、集積回路、集積スイッチ、プロセッサ、チップなどの「構成要素」をPWBに取り付けることを、当業者なら理解すべきである。有利には、第1の組成物は、この第1の組成物が鉛及び/又はスズ金属で飽和されるまで、追加のPWB表面から構成要素が分離されるようにはんだを除去するのに使用することができる。はんだの除去により、構成要素は解放され、前記構成要素は光学システムを使用して、再使用可能であり且つ再度販売できるものと、処分のため、有用な材料の再生利用などのためにさらに処理できるものとに、分離することができる。鉛及び/又はスズはんだの除去に使用される組成物は、電解採取されて、純粋な鉛及び/若しくはスズを再生利用し、並びに/又は代替として、金属イオンを濃縮するために拡散透析技術を使用して処理することができる。
【0082】
はんだをPWBから選択的に除去するための第2の装置及び方法
[0092] いくつかのプリント配線基板、例えばWiFi能を有する携帯電話に見出されるものは、Ag−Snなどのはんだで表面に添着された鋼などのケーシングにより覆われた構成要素をしばしば含む。鋼ケーシングを機械的に除去すること、例えばブレードでの切断は、方法論的に好ましくない。したがって、容易に鋼ケーシングを除去し且つ廃PWBをリサイクルする方法が、求められている。
【0083】
[0093] そのために、第3の態様では、加熱モジュール及び化学的はんだ除去手段を含む、はんだを表面から除去するための装置について記述する(例えば、図4参照)。第3の態様の装置は、2面PWB、特殊形状PWB、及び/又は前述のケーシングを含むPWBに、特に有用である。第3の態様の装置は、ケーシングを片面PWBからも除去するのに使用できることを理解すべきである。加熱モジュールは、ケーシングがPWBから容易に除去されるように、はんだ及び接着剤、エポキシ及びにかわを軟化するのに使用される。
【0084】
[0094] 一態様では、加熱モジュール110は、はんだが軟化したらケーシングをPWBから除去するための振動手段を含む加熱機構を通して、廃PWBを移動させるための手段を含んだユニットを含む。例えば図7は、本明細書で企図される加熱モジュールの上面図を示し、廃PWBを移動させるための手段はローラチェーン130であるが、トラック、ベルト、及びリンクチェーンを含めた廃PWBを移動させるその他の手段が企図される。例えば、廃PWBを移動させるための手段は、トラックの上部に沿って進むホイールを備えたトラックとすることができる。図示されるローラチェーン機構はスプロケット140を含み、1つのスプロケットはシャフト駆動することができ且つ可変速度で動作することができ、残りのスプロケットはフリーホイールとすることができる。ローラチェーン、又は廃PWBを移動させるためのその他の手段は、ほぼ長方形の外周を想定しているが、代替の外周形状が企図される。
【0085】
[0095] ローラチェーン又は廃PWB150を移動させるためのその他の手段には、クリップ若しくはクランプ(本明細書で企図される加熱モジュールの正面図及び側面図をそれぞれ示す図8及び9の190参照)、又はその他の保持手段が取り付けられ、廃PWBはローラチェーン130に手動で又は自動的に掛けることができる。好ましくは廃PWBは、加熱機構120に進入する直前に、取着領域170にクリップ留めされる。クリップ190は、クリップ支持クランプ210により案内され、ローラチェーン又は廃PWBを移動させるためのその他の手段を一周する。廃PWBは、取外し領域180において手動で又は自動的に除去され、廃PWBはローラチェーンからクリップ解除される。例えばソレノイドは、クリップ190が開き、且つ基板を収集するおけ230内にPWBが落下するように、取外し領域180に配置することができる。
【0086】
[0096] 加熱機構120に関しては、抵抗加熱コイルを使用して加熱することのできる、2つの等しくサイズが決められた平行なユニットとして示されている。除去される特定の材料に応じて、加熱機構120を適切な温度に加熱することができ、PWBを通過させることができる。はんだの融点未満の温度を維持することにより、有害な又は有毒な蒸気を同時に放出することなく、はんだを軟化させることができる。したがって例えば、加熱機構120は、好ましくは約100〜約400℃の範囲の温度に加熱することができる。最も好ましくは、温度は、軟化させるはんだの融点よりも少なくとも1℃〜約20℃低く設定される。加熱機構を含む領域は、当業者に容易に理解されるように、ベント処理することができ且つ空気をスクラブ処理又は濾過できることを理解すべきである。
【0087】
[0097] 図9を参照すると、ブラシ220は、はんだの軟化に従ってケーシングを廃PWBチップから容易に払い落とすことができるように、加熱機構内に配置される。好ましくは、ブラシ220はステンレス鋼の毛状突起を有する。ブラシの代替例には、高圧ガス又は液体、レーキ、音波エネルギー、及びレーザエネルギーが含まれるが、これらに限定するものではない。加熱機構120は、好ましくは、加熱機及びブラシを廃PWBに押し込み又は引き戻すことができるような手段を含む。例えば加熱機及びブラシは、機械的に、空気圧により、液圧により、又は電磁的に、押し込み又は引き戻すことができる。
【0088】
[0098] 実際に、廃PWB150は、取着領域でローラチェーンに取り付けられ、次いで加熱機構120に進入するが、そこでの温度ははんだの融点よりも低い。同時にブラシ220は、ケーシングを廃PWB150から除去し、除去されたケーシングは部品用引出し200内に落下する。ケーシングの無い廃PWBは加熱機構120から出て、例えば室温にまですぐに冷却される。廃PWBがローラチェーンに沿って進むにつれ、取外し領域180に到達し、廃PWBはクリップ解除されて開口おけ230内に落下する。ケーシング及び/又は廃PWBは引き続き、手動で又は自動的に(例えば、搬送されて)化学的はんだ除去手段に移動する。
【0089】
[0099] したがって、ケーシングを廃PWBから除去するための加熱モジュール装置は、加熱機構と、廃PWBを加熱機構を通して移動させるための手段とを含み、この加熱機構は、はんだが軟化したはんだになったらケーシングをPWBから除去するための振動手段を含む。一実施形態では、振動手段はブラシを含み、廃PWBを加熱機構を通して移動させるための手段はローラチェーンを含む。廃PWBは、クリップ又はその他のクランプ留め手段を使用して、ローラチェーンから吊るすことができる。特に好ましい実施形態では、加熱機構は、はんだの融点より少なくとも1℃〜約20℃低く維持される。
【0090】
[0100] 有利には、加熱モジュールは、Pb−Snはんだ、Ag−Snはんだ、及びエポキシを除去するために、必要に応じて使用することができる。
【0091】
[0101] 図10(A)を参照すると、廃PWBは、構成要素及びプリント回路を覆う金属ケーシングを有することがわかる。約200℃の温度での3〜5分の熱処理の後、ケーシングをブラシで容易に除去することにより、図10(B)に示される廃PWBが得られる。
【0092】
[0102] 化学的はんだ除去手段は、表面を第1の組成物に曝してそこからのはんだの化学的除去を行う、任意の装置を含む。第1の組成物に対する表面の曝露は、任意の適切な手法で、例えば第1の組成物を表面に噴霧することによって、あるいはある体積の第1の組成物に表面を浸漬することによって、あるいは表面を別の材料に、例えば吸収された第1の組成物を有するパッド若しくは繊維状収着アプリケータ要素に表面を接触させることによって、あるいは表面を再循環組成物に接触させることによって、あるいは第1の組成物を、除去される(1種又は複数の)材料に接触させる、任意のその他の適切な手段、手法、若しくは技法によって、行うことができると理解すべきである。好ましい実施形態では、表面は、ある体積の第1の組成物に浸漬され、この体積は、表面を含めた廃PWBを浸漬するのに実質的に十分であるとすることができる。完全な浸漬は、PWBの構造が非平面である場合に特に好ましい。穿孔ドラムを含む大きな容器も企図され、この場合、多数のPWBを容器に挿入して化学的はんだ除去を行うことができる。好ましくは容器は、第1の組成物がPWBの表面を流通するようにかくはんされる。さらにケーシングは、残留するはんだが除去されるように第1の組成物に浸漬することができる。ケーシングは、PWBが浸漬されるのと同じ又は異なる第1の組成物に浸漬できることを、理解すべきである。図11を参照すると、第1の組成物に40℃で5〜10分間浸漬する前(図11(A))及び後(図11(B))の、金属ケーシングが無い廃PWBが示されている。
【0093】
[0103] 第3の態様の一実施形態では、図4に示されるように、はんだをプリント配線基板(PWB)の表面から除去するための装置は、
加熱モジュールと、
化学的はんだリムーバと、
すすぎモジュールと、
乾燥モジュールと、
を含む。
好ましくは、装置は、PWBが加熱モジュールから化学的はんだリムーバに、すすぎモジュールに、さらに乾燥モジュールに自動的に又は手動で移動するように設計される。特に好ましい実施形態では、PWBは、コンベヤベルト、搬送ローラ、又は搬送ホイールで装置内を移動する。
【0094】
[0104] 第3の態様の別の実施形態では、図4に示されるように、はんだをプリント配線基板(PWB)の表面から除去するための装置は、
加熱モジュールと、
第1の組成物用の容器を含む化学的はんだリムーバと、
すすぎモジュールと、
乾燥モジュールと、
を含む。
好ましくは、装置は、PWBが加熱モジュールから化学的はんだリムーバに、すすぎモジュールに、さらに乾燥モジュールに自動的に又は手動で移動するように設計される。特に好ましい実施形態では、PWBは、コンベヤベルト、搬送ローラ、又は搬送ホイールで装置内を移動する。
【0095】
[0105] 第3の態様の別の実施形態では、図4に示されるように、はんだをプリント配線基板(PWB)の表面から除去するための装置は、
加熱機構、及びこの加熱機構を通して廃PWBを移動させるための手段を含む、加熱モジュールと、
化学的はんだリムーバと、
すすぎモジュールと、
乾燥モジュールと、
を含む。
好ましくは、装置は、PWBが加熱モジュールから化学的はんだリムーバに、すすぎモジュールに、さらに乾燥モジュールに自動的に又は手動で移動するように設計される。特に好ましい実施形態では、PWBは、コンベヤベルト、搬送ローラ、又は搬送ホイールで装置内を移動する。好ましくは、加熱モジュールは、ブラシを含んだ振動手段を含み、廃PWBを加熱機構を通して移動させるための手段は、ローラチェーンを含む。廃PWBは、クリップ又はその他のクランプ留め手段を使用して、ローラチェーンから吊るすことができる。特に好ましい実施形態では、加熱機構は、はんだ又はエポキシの融点より少なくとも1℃〜約20℃低く維持される。
【0096】
[0106] 第3の態様のさらに別の実施形態では、図4に示されるように、はんだをプリント配線基板(PWB)の表面から除去するための装置は、
加熱機構、及びこの加熱機構を通して廃PWBを移動させるための手段を含む、加熱モジュールと、
第1の組成物用の容器を含む化学的はんだリムーバと、
すすぎモジュールと、
乾燥モジュールと、
を含む。
好ましくは、装置は、PWBが加熱モジュールから化学的はんだリムーバに、すすぎモジュールに、さらに乾燥モジュールに自動的に又は手動で移動するように設計される。特に好ましい実施形態では、PWBは、コンベヤベルト、搬送ローラ、又は搬送ホイールで装置内を移動する。好ましくは、加熱モジュールは、ブラシを含んだ振動手段を含み、廃PWBを加熱機構を通して移動させるための手段は、ローラチェーンを含む。廃PWBは、クリップ又はその他のクランプ留め手段を使用して、ローラチェーンから吊るすことができる。特に好ましい実施形態では、加熱機構は、はんだ又はエポキシの融点より少なくとも1℃〜約20℃低く維持される。
【0097】
[0107] いずれの場合も、すすぎモジュールは、PWBをすすいでそこから第1の組成物を除去する手段を含む。表面のすすぎは、任意の適切な手法、例えばすすぎ組成物を表面に噴霧することによって、あるいは表面を、ある体積のすすぎ組成物に浸漬することによって、あるいは表面を別の材料に、例えば吸収されたすすぎ組成物を有するパッド若しくは繊維状収着アプリケータ要素に表面を接触させることによって、あるいは表面を再循環すすぎ組成物に接触させることによって、あるいはすすぎ組成物を、除去される(1種又は複数の)材料に接触させる、任意のその他の適切な手段、手法、若しくは技法によって、行うことができることを理解すべきである。好ましくは、すすぎ組成物は水を含む。
【0098】
[0108] いずれの場合も、乾燥モジュールは、PWBを乾燥させる手段を含む。好ましい乾燥手段は、窒素ガス、イソプロパノール、再生空気、高温空気、又はSEZ(スピンプロセス技術)を含むが、これらに限定するものではない。
【0099】
[0109] 第4の態様では、はんだをプリント配線基板(PWB)の表面から除去するプロセスで第3の態様の装置を使用し、前記プロセスは一般に、熱を使用して、ケーシング又はエポキシ接着された構成要素をPWBの表面から除去する工程と、化学的はんだ除去手段を使用して、はんだの少なくとも一部を除去する工程とを含む。この態様は、Ag−Snベースのはんだを使用して表面に添着されたケーシングを含むPWBに特に有用であるが、Pb−Snはんだ又はエポキシが使用される場合にも使用することができる。好ましくは、ケーシング又はエポキシ接着された構成要素は、ブラシを含む振動手段を使用して除去される。特に好ましい実施形態では、熱は、はんだ又はエポキシの融点より少なくとも1℃〜約20℃低く維持される。前述のように、「ケーシング」は、PWB上の構成要素を覆う、しばしば材料が鋼製のカバーに該当する。ケーシングは、典型的にはAg−Snベースのはんだを使用してPWBに添着される。
【0100】
[0110] 第4の態様の一実施形態では、はんだをPWBの表面から除去するプロセスは、
ケーシングを、熱を使用してPWBの表面から除去する工程と、
はんだの少なくとも一部を、化学的はんだリムーバを使用して除去する工程と
を含む。
プロセスはさらに、PWBのすすぎ及び乾燥の工程を含むことができる。特定の好ましい実施形態では、熱は、はんだ又はエポキシの融点より少なくとも1℃〜約20℃低く維持される。
【0101】
[0111] 第4の態様の別の実施形態では、はんだをPWBの表面から除去するプロセスは、
ケーシングを、熱及び少なくとも1つのかくはん機を使用してPWBの表面から除去する工程と、
はんだの少なくとも一部を、第1の組成物用の容器を含む化学的はんだリムーバを使用して除去する工程と
を含む。
プロセスはさらに、PWBのすすぎ及び乾燥の工程を含むことができる。好ましくは、かくはん機はブラシを含む。特定の好ましい実施形態では、加熱機構は、はんだ又はエポキシの融点より少なくとも1℃〜約20℃低く維持される。
【0102】
[0112] 第4の態様のさらに別の実施形態では、はんだをPWBの表面から除去するプロセスは、
少なくとも1つのケーシング及び/又はエポキシ接着された構成要素を、加熱モジュールを使用してPWBから除去する工程であって、加熱モジュールが、加熱機構、及びこの加熱機構を通してPWBを移動させるための手段を含む工程と、
はんだの少なくとも一部を、化学的はんだリムーバを使用して除去する工程であって、化学的はんだリムーバが、第1の組成物用の容器、及び少なくとも1つのかくはん機を含み、PWBが第1の組成物に部分的に浸漬される工程と、
貴金属の少なくとも一部を、浸出組成物を使用して除去する工程と、
を含む。
【0103】
[0113] 有利には、第3の態様の装置及び第4の態様のプロセスは、構成要素及びはんだを廃PWBから除去するための、より環境に優しい方法を提供する。
【0104】
[0114] はんだは、いくらかの銀、例えば3.5重量%〜10重量%を含むことができるが、上記にて導入された第1の組成物は、はんだが実質的にスズを含むので、前記PWB上に同時に存在する貴金属、タンタル含有金属、及び/又は卑金属に対してはんだを選択的に除去する。実質的にスズを含有するはんだを、これを表面に有するPWBから除去するための、本明細書に記述される組成物の使用中、第1の組成物は、典型的には、約5秒〜約180分、好ましくは約1分〜60分、最も好ましくは約5分〜約45分にわたり、約20℃〜約85℃の範囲、好ましくは約20℃〜約40℃の範囲の温度で表面に接触する。そのような接触時間及び温度は例示であり、除去されるはんだをPWBから除去するのに効果のある、任意のその他の適切な時間及び温度条件を用いてもよい。
PWBから貴金属を浸出させるための装置及び方法
【0105】
[0115] 第5の態様では、プリント配線基板(PWB)をリサイクルするための装置について記述され、前記装置は一般に、貴金属浸出手段を含む。
【0106】
[0116] 本発明者らは、国際特許出願PCT/US2011/032675で、貴金属、例えば金を、貴金属含有材料から回収する組成物及び方法を既に紹介しており、前記方法は、貴金属含有材料を、三ヨウ化物を含む浸出組成物に導入する工程を含むものであった。前記貴金属含有材料には、PWB及び/又はPWB構成要素などの電子廃棄物(e-廃棄物)が含まれるが、これらに限定するものではない。好ましくは、貴金属には金が含まれる。貴金属含有材料は、そのままで、粉末に微粉砕して、小片に細断して、硬質シェル(例えば、プラスチック)に亀裂が入って内部に含有される金属が露出するように破砕して、又は、貴金属含有材料に含有される金属が容易に露出してこの材料から除去される範囲内での任意のその他の形で、浸出組成物に添加することができた。
【0107】
[0117] 使用中、貴金属を貴金属含有材料から浸出させるための浸出組成物を、約5秒〜約180分、好ましくは約1分〜60分、最も好ましくは約5分〜約45分にわたり、約20℃〜約60℃の範囲、好ましくは約20℃〜約40℃の範囲の温度で貴金属含有材料に接触させた。そのような接触時間及び温度は例示であり、貴金属を貴金属含有材料から除去するのに効果のある、任意のその他の適切な時間及び温度条件を用いてもよい。適用の際、浸出組成物は、任意の適切な手法で、例えば組成物をPWB及び/若しくはPWB構成要素に噴霧することによって、あるいはPWB及び/若しくはPWB構成要素を浸漬する(ある体積の組成物に)ことによって、あるいはPWB及び/若しくはPWB構成要素を別の材料、例えば吸収された組成物を有するパッド若しくは繊維状収着アプリケータ要素に表面を接触させることによって、あるいは浸出組成物がPWB及び/若しくはPWB構成要素に接触するようになる任意のその他の適切な手段、手法、若しくは技法によって、貴金属含有材料に接触させる。好ましくは、PWB及び/又はPWB構成要素は、ある体積の浸出組成物に完全に浸漬される。
【0108】
[0118] 貴金属含有材料を浸出組成物に曝した後、存在し得る金又はその他の貴金属を含む浸出組成物を、PWB及び/又はPWB構成要素から単離し、沈殿させることができる。単離技法には、濾過、遠心分離、デカンテーション、又はこれらの任意の組合せが含まれる。貴金属は、PCT/US2011/032675に記述されるように、浸出組成物から遊離することができる。例えば固体金属は、浸出組成物中の金又はその他の貴金属を還元することによって(例えば、そのような目的に適した還元剤で)、得ることができる。
【0109】
[0119] 貴金属浸出プロセス中、卑金属の溶解は一般に阻止されるが、いくらかの卑金属が、数回反復される浸出サイクルの後に依然として組成物中に蓄積される可能性がある。これらの卑金属を除去するために、浸出組成物を、イオン交換樹脂を含有する充填カラム内に流すことができ、そこでは溶解した卑金属が選択的に捕捉されると共に三ヨウ化物イオン及び溶解した貴金属が通過することになる。この目的で使用することができる樹脂は、市販されている、強度に酸性の陽イオン交換体(例えば、The Dow Chemical Company製のDOWEXイオン交換樹脂)である。卑金属除去による浸出組成物の精製は、必ずしも各浸出サイクルの一部でなくてもよいが、その有効性に悪影響を及ぼす点まで溶液が汚染されるごとに繰り返すことができる。卑金属は、浸出プロセス中に又は浸出プロセス及び金めっきの後に、電気めっきを介して除去することもできる。これは、金の浸出が再び始まる前には卑金属の負荷が低減するので、浸出の化学作用を何回も繰り返すことが可能になる。
【0110】
[0120] 浸出プロセスが終わり且つ投入された三ヨウ化物溶液が、浸出された材料から分離されるや否や、浸出された材料をすすいで(例えば、水で)、非常に有意な量の三ヨウ化物及び溶解した金を含有する可能性のある浸出組成物を回収することができる。浸出された材料がPWBを含む場合、ガラス繊維、銅板、及びエポキシを含む剥き出しの基板が残される。浸出組成物は、すすぎ組成物を使用して予め付着されていたPWBから、容易に除去することができる。好ましくは、すすぎ組成物は水を含む。その後、PWBを、窒素又はスピン乾燥サイクルを使用して乾燥してもよい。
【0111】
[0121] したがって一実施形態では、第5の態様は、PWB及び/又はPWB構成要素をリサイクルするための装置を含み、前記装置は、
貴金属浸出モジュールと、
すすぎモジュールと、
乾燥モジュールと、
を含んだ貴金属除去手段を含む。
好ましくは、装置は、PWB及び/又はPWB構成要素が貴金属浸出モジュールからすすぎモジュールに、さらに乾燥モジュールに自動的に又は手動で移動するように設計される。特に好ましい実施形態では、PWB及び/又はPWB構成要素は、コンベヤベルト、搬送ローラ、又は搬送ホイールで装置内を移動する。
【0112】
[0122] 別の実施形態では、PWB及び/又はPWB構成要素をリサイクルするための装置であって、
三ヨウ化物を含んだ浸出組成物用の容器を含む貴金属浸出モジュールと、
すすぎモジュールと、
乾燥モジュールと、
を含んだ貴金属除去手段を含む装置について記述される。
好ましくは、装置は、PWB及び/又はPWB構成要素が貴金属浸出モジュールからすすぎモジュールに、さらに乾燥モジュールに自動的に又は手動で移動するように設計される。特に好ましい実施形態では、PWB及び/又はPWB構成要素は、コンベヤベルト、搬送ローラ、又は搬送ホイールで装置内を移動する。
【0113】
[0123] 別の実施形態では、PWB及び/又はPWB構成要素をリサイクルするための装置であって、
破砕モジュールと、
三ヨウ化物を含んだ浸出組成物用の容器を含む貴金属浸出モジュールと、
すすぎモジュールと、
乾燥モジュールと、
を含んだ貴金属除去手段を含む装置について記述される。
好ましくは、装置は、PWB及び/又はPWB構成要素が貴金属浸出モジュールからすすぎモジュールに、さらに乾燥モジュールに自動的に又は手動で移動するように設計される。特に好ましい実施形態では、PWB及び/又はPWB構成要素は、コンベヤベルト、搬送ローラ、又は搬送ホイールで装置内を移動する。
【0114】
[0124] 別の実施形態では、PWB及び/又はPWB構成要素をリサイクルするための装置であって、
破砕モジュールと、
塩ブライン/酸混合物又は第1の組成物を含んだ浸出組成物用の容器を含む貴金属浸出モジュールと、
すすぎモジュールと、
乾燥モジュールと、
を含んだ貴金属除去手段を含む装置について記述される。
好ましくは、装置は、PWB及び/又はPWB構成要素が貴金属浸出モジュールからすすぎモジュールに、さらに乾燥モジュールに自動的に又は手動で移動するように設計される。特に好ましい実施形態では、PWB及び/又はPWB構成要素は、コンベヤベルト、搬送ローラ、又は搬送ホイールで装置内を移動する。
【0115】
[0125] 第5の態様の各装置において、装置は任意選択により、加熱モジュール、例えば第1の態様の場合に類似しているものを含むことができ、この場合PWBは、任意の追加のエポキシでコーティングされた構成要素が基板上に残されている場合は、前記構成要素が容易に除去されるよう、エポキシが軟化するように加熱モジュールに向けられる。加熱モジュールは、貴金属浸出モジュールの後に装置に容易に組み込むことができ、好ましくは、エポキシを使用してPWBに添着されたICが軟化するように約100〜400℃の範囲の温度を実現することができる、ベント処理された炉を含む。加熱モジュール内に配置されたブラシ、レーキ、又は吹込みガス若しくは液体などのかくはん機は、エポキシが軟化すると構成要素の除去を容易に行う。ベント処理された炉は、鉛の蒸気が加熱プロセスの副生成物になる可能性があるので、好ましくはスクラブ処理手段を含む。
【0116】
[0126] 破砕モジュールは、使用の際にインライン式にすることができ、又は破砕は別に行うことができ、破砕されたPWB及び/又はPWB構成要素は装置内に自動的に又は手動で送り込まれる。破砕手段には、当業者によって容易に決定されるように、硬質シェル(例えば、プラスチック)に亀裂が入るようにPWB及び/又はPWB構成要素を微粉砕するための手段、細断するための手段、及び破砕するための手段が含まれるが、これらに限定するものではない。好ましくは、PWBが処理される場合、PWBは、基板に亀裂が入るように破砕される。好ましくは、PWB構成要素が処理される場合、この要素は粉末に微粉砕される。
【0117】
[0127] いずれの場合も、すすぎモジュールは、そこから浸出組成物を除去するためにPWB及び/又はPWB構成要素を濯ぐ手段を含む。表面のすすぎは、任意の適切な手法で、例えばすすぎ組成物を表面に噴霧することによって、ある体積のすすぎ組成物に表面を浸漬することによって、表面を別の材料に、例えば表面に吸収されたすすぎ組成物を有するパッド若しくは繊維状収着アプリケータ要素に接触させることによって、表面を再循環すすぎ組成物に接触させることによって、又は、すすぎ組成物を、除去される(1種又は複数の)材料に接触させる、任意のその他の適切な手段、手法、若しくは技法によって、行うことができることを理解すべきである。好ましくは、すすぎ組成物は水を含む。
【0118】
[0128] いずれの場合も、乾燥モジュールは、PWBを乾燥させる手段を含む。好ましい乾燥手段は、窒素ガス、イソプロパノール、再生空気、高温空気、又はSEZ(スピンプロセス技術)を含むが、これらに限定するものではない。
【0119】
[0129] 三ヨウ化物イオンは、ヨウ化物(例えば、KI、NaI、NHI)又はヨウ化水素酸の水溶液へのヨウ素の溶解;その場でヨウ素を発生させて、過剰なヨウ化物と反応させることにより三ヨウ化物を形成すること;硝酸、オゾン、及び次亜塩素酸塩などによるヨウ化物の水溶液の酸化;並びにヨウ化物とヨウ素酸塩との酸性媒体中での反応を含むが、これらに限定することのない、任意の公知の方法によって、浸出組成物に導入することができる。いくつかについて、以下に詳細に記述する。
【0120】
[0130] ヨウ素(I)は非常に高価であり、水に対する溶解度が低いが、その場で発生させることができる。ヨウ化物の水溶液中のヨウ素は、三ヨウ化物イオンとして存在する。このプロセスは、金を酸化するのにヨウ素を利用し、それと共にヨウ化物は、ヨウ化金錯体を形成することによって、酸化した金の可溶化に寄与する。
【0121】
[0131] 一実施形態では、浸出組成物は、少なくとも1種の酸化剤、少なくとも1種のヨウ化物塩又はヨウ化水素酸、及び水を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなる。別の実施形態では、浸出組成物は、少なくとも1種の酸化剤、少なくとも1種のヨウ化物塩又はヨウ化水素酸、水、任意選択により少なくとも1種の有機溶媒、任意選択により少なくとも1種の金属不動態化剤、任意選択により少なくとも1種の界面活性剤、任意選択により少なくとも1種の緩衝剤を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなる。別の実施形態では、浸出組成物は、少なくとも1種の酸化剤、少なくとも1種のヨウ化物塩又はヨウ化水素酸、水、及び少なくとも1種の有機溶媒を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなる。さらに別の実施形態では、浸出組成物は、少なくとも1種の酸化剤、少なくとも1種のヨウ化物塩又はヨウ化水素酸、水、及び少なくとも1種の金属不動態化剤を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなる。さらに別の実施形態では、浸出組成物は、少なくとも1種の酸化剤、少なくとも1種のヨウ化物塩又はヨウ化水素酸、水、少なくとも1種の金属不動態化剤、及び少なくとも1種の緩衝剤を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなる。さらに別の実施形態では、浸出組成物は、少なくとも1種の酸化剤、少なくとも1種のヨウ化物塩又はヨウ化水素酸、水、及び少なくとも1種の界面活性剤を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなる。さらになお別の実施形態では、浸出組成物は、少なくとも1種の酸化剤、少なくとも1種のヨウ化物塩又はヨウ化水素酸、水、少なくとも1種の有機溶媒、及び少なくとも1種の金属不動態化剤を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなる。さらになお別の実施形態では、浸出組成物は、少なくとも1種の酸化剤、少なくとも1種のヨウ化物塩又はヨウ化水素酸、水、少なくとも1種の有機溶媒、及び少なくとも1種の界面活性剤を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなる。さらになお別の実施形態では、浸出組成物は、少なくとも1種の酸化剤、少なくとも1種のヨウ化物塩又はヨウ化水素酸、水、少なくとも1種の界面活性剤、及び少なくとも1種の金属不動態化剤を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなる。さらになお別の実施形態では、浸出組成物は、少なくとも1種の酸化剤、少なくとも1種のヨウ化物塩又はヨウ化水素酸、水、少なくとも1種の有機溶媒、少なくとも1種の界面活性剤、及び少なくとも1種の金属不動態化剤を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなる。浸出組成物中に存在するヨウ化物塩又はヨウ化水素酸及び酸化剤は、反応してその場でヨウ素を形成するようになり、ヨウ化物イオンが過剰になり、その結果、三ヨウ化物が形成されることが理解される。したがって浸出組成物は、その場での反応の後、三ヨウ化物及び水を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなることになる。別の実施形態では、浸出組成物は、その場での反応の後、三ヨウ化物、水、及び少なくとも1種の有機溶媒を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなることになる。さらに別の実施形態では、浸出組成物は、その場での反応の後、三ヨウ化物、水、及び少なくとも1種の不動態化剤を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなることになる。さらに別の実施形態では、浸出組成物は、その場での反応の後、三ヨウ化物、水、及び少なくとも1種の界面活性剤を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなることになる。さらになお別の実施形態では、浸出組成物は、その場での反応の後、三ヨウ化物、水、少なくとも1種の有機溶媒、及び少なくとも1種の不動態化剤を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなることになる。さらになお別の実施形態では、浸出組成物は、その場での反応の後、三ヨウ化物、水、少なくとも1種の有機溶媒、及び少なくとも1種の界面活性剤を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなることになる。さらになお別の実施形態では、浸出組成物は、その場での反応の後、三ヨウ化物、水、少なくとも1種の界面活性剤、及び少なくとも1種の不動態化剤を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなることになる。さらになお別の実施形態では、浸出組成物は、その場での反応の後、三ヨウ化物、水、少なくとも1種の有機溶媒、少なくとも1種の界面活性剤、及び少なくとも1種の不動態化剤を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなることになる。浸出組成物は、e−廃棄物から金を画分中に選択的に且つ実質的に浸出させ、この画分をさらに処理して前記金を再生利用できるように配合される。例えば一実施形態では、浸出組成物は、金又はその他の貴金属を、固体として残される卑金属から分離するのに使用することができる。
【0122】
[0132] 潜在的な酸化剤は、第1の組成物で使用するため本明細書で既に定義された。好ましくは、浸出組成物中の酸化剤は、オキソン、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、硝酸、過酸化水素、塩化第二鉄、硝酸第二鉄、又はこれらの組合せを含む。さらにより好ましくは、浸出組成物中の酸化剤は、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、硝酸、過ヨウ素酸、オキソン、次亜塩素酸ナトリウム、又はこれらの組合せを含む。浸出組成物中の酸化剤の量は、約0.01重量%〜約25重量%、好ましくは約1重量%〜約20重量%、最も好ましくは約1重量%〜約10重量%の範囲にある。
【0123】
[0133] ヨウ化物塩には、ヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、ヨウ化アンモニウム、ヨウ化カルシウム、ヨウ化マグネシウム、及びヨウ化テトラアルキルアンモニウムであって、アルキル基が互いに同じでも異なっていてもよく且つ直鎖C〜Cアルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル)及び分枝状C〜Cアルキルからなる群から選択されるものが含まれるが、これらに限定するものではない。好ましくは、ヨウ化物塩にはヨウ化カリウムが含まれる。ヨウ化水素酸は、ヨウ化物塩の代わりに使用することができる。ヨウ化物塩の量は、約0.1重量%〜約50重量%、好ましくは約1重量%〜約40重量%、最も好ましくは約10重量%〜約35重量%の範囲にある。
【0124】
[0134] 潜在的な有機溶媒は、第1の組成物で使用するため本明細書で既に定義された。最も好ましくは、存在する場合に浸出組成物中の有機溶媒は、アルコール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコール、ジプロピレングリコールn−ブチルエーテル、炭酸エチレンなどのカーボネート、及びこれらの組合せを含む。含まれる場合に浸出組成物中の有機溶媒の量は、約0.01重量%〜約20重量%、好ましくは約1重量%〜約10重量%、最も好ましくは約1重量%〜約5重量%の範囲にある。
【0125】
[0135] 潜在的な不動態化剤は、第1の組成物で使用するため本明細書で既に定義された。含まれる場合に浸出組成物中の不動態化剤の量は、約0.01重量%〜約10重量%、好ましくは約0.05重量%〜約5重量%、最も好ましくは約0.05重量%〜約2重量%の範囲にある。
【0126】
[0136] 企図される界面活性剤には、酸及び塩基、非イオン性界面活性剤、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、両性イオン界面活性剤、及びこれらの組合せが含まれるが、これらに限定するものではない。好ましい酸性又は塩基性界面活性剤には、酸若しくは塩基官能基(「頭部」)及び直鎖若しくは分枝状炭化水素基(「尾部」)を有する界面活性剤、並びに/又は、酸官能基(「頭部」)及び過フッ化炭化水素基(「尾部」)を有する界面活性剤が含まれるが、これらに限定するものではない。好ましい酸又は塩基官能基には、リン酸、ホスホン酸、ホスホン酸モノエステル、リン酸モノエステル及びジエステル、カルボン酸、ジカルボン酸モノエステル、トリカルボン酸モノ−及びジエステル、硫酸モノエステル、スルホン酸、アミン、並びにこれらの塩が含まれる。炭化水素基は、好ましくは、少なくとも10個、例えば10〜20個の炭素原子(例えば、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、エイコシル)を有するが、但し、分子が2個のアルキル鎖を含有する、例えば、リン酸ジエステル及びホスホン酸モノエステルの場合、6〜16個の炭素のいくらか短い炭化水素基(例えば、ヘキシル、2−エチルヘキシル、ドデシル)が好ましい。過フッ化炭化水素基は、好ましくは7〜14個の炭素原子を有する(例えば、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル)。好ましい界面活性剤には、デシルホスホン酸、ドデシルホスホン酸、テトラデシルホスホン酸、ヘキサデシルホスホン酸、ビス(2−エチルヘキシル)ホスフェート、オクタデシルホスホン酸、パーフルオロヘプタン酸、パーフルオロデカン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ホスホノ酢酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、及びドデシルアミンが含まれる。
【0127】
[0137] 企図される非イオン性界面活性剤には、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(Emalmin NL-100(Sanyo)、Brij 30、Brij 98)、ドデセニルコハク酸モノジエタノールアミド(DSDA、Sanyo)、エチレンジアミンテトラキス(エトキシレート−ブロック−プロポキシレート)テトロール(Tetronic 90R4)、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール(Newpole PE-68(Sanyo)、Pluronic L31、Pluronic 31R1)、ポリオキシプロピレンスクロースエーテル(SN008S、Sanyo)、t−オクチルフェノキシポリエトキシエタノール(Triton X100)、ポリオキシエチレン(9)ノニルフェニルエーテル、分枝状(IGEPAL CO-250)、ポリオキシエチレンソルビトールヘキサオレエート、ポリオキシエチレンソルビトールテトラオレエート、ポリエチレングリコールソルビタンモノオレエート(Tween 80)、ソルビタンモノオレエート(Span 80)、アルキル−ポリグルコシド、エチルパーフルオロブチレート、1,1,3,3,5,5−ヘキサメチル−1,5−ビス[2−(5−ノルボルネン−2−イル)エチル]トリシロキサン、モノマーオクタデシルシラン誘導体、例えばSIS6952.0(Siliclad、Gelest)、シロキサン変性ポリシラザン、例えばPP1−SG10 Siliclad Glide 10(Gelest)、シリコーン−ポリエーテルコポリマー、例えばSilwet L−77(Setre Chemical Company)、Silwet ECO Spreader(Momentive)、及びアルコールエトキシレート(Natsurf(商標)265、Croda)が含まれるが、これらに限定するものではない。
【0128】
[0138] 企図される陽イオン界面活性剤には、ヘプタデカンフルオロオクタンスルホン酸テトラエチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアンモニウムクロリド(Econol TMS-28、Sanyo)、4−(4−ジエチルアミノフェニルアゾ)−1−(4−ニトロベンジル)ピリジウムブロミド、塩化セチルピリジニウム一水和物、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンジルジメチルドデシルアンモニウム、塩化ベンジルジメチルヘキサデシルアンモニウム、臭化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、塩化ジメチルジオクタデシルアンモニウム、塩化ドデシルトリメチルアンモニウム、p−トルエンスルホン酸ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、臭化ジドデシルジメチルアンモニウム、塩化ジ(水素化獣脂)ジメチルアンモニウム、臭化テトラヘプチルアンモニウム、臭化テトラキス(デシル)アンモニウム、Aliquat(登録商標)336、及び臭化オキシフェノニウムが含まれるが、これらに限定するものではない。炭化水素基は、好ましくは、少なくとも10個、例えば10〜20個の炭素原子を有するが(例えば、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、エイコシル)、但し、分子が2個の官能化アルキル鎖を含む、例えば塩化ジメチルジオクタデシルアンモニウム、臭化ジメチルジヘキサデシルアンモニウム、及び塩化ジ(水素化獣脂)ジメチルアンモニウムの場合、6〜20個の炭素のいくらか短い炭化水素基(例えば、ヘキシル、2−エチルヘキシル、ドデシル)が好ましい。
【0129】
[0139] 企図される陰イオン界面活性剤には、ナトリウムポリオキシエチレンラウリルエーテル、ナトリウムジヘキシルスルホスクシネート、ジシクロヘキシルスルホスクシネートナトリウム塩、ナトリウム7−エチル−2−メチル−4−ウンデシルスルフェート(Tergitol 4)、SODOSIL RM02、及びZonyl FSJなどのリン酸フルオロ界面活性剤が含まれるが、これらに限定するものではない。
【0130】
[0140] 両性イオン界面活性剤には、エチレンオキシドアルキルアミン(AOA-8、Sanyo)、Ν,Ν−ジメチルドデシルアミンN−オキシド、ナトリウムコカミンプロピネート(LebonApl-D、Sanyo)、3−(N,N−ジメチルミリスチルアンモニオ)プロパンスルホネート、及び(3−(4−ヘプチル)フェニル−3−ヒドロキシプロピル)ジメチルアンモニオプロパンスルホネートが含まれるが、これらに限定するものではない。
【0131】
[0141] 無機酸は、任意選択により浸出組成物に添加されてもよい。例えば浸出組成物は、硫酸、塩酸、臭化水素酸、又はヨウ化水素酸をさらに含んでいてもよい。
【0132】
[0142] 浸出組成物のpHは、好ましくは約3〜約10、より好ましくは約4〜約8、最も好ましくは約6〜約8である。好ましい実施形態では、緩衝剤を、浸出組成物のpHを約5〜約8の範囲に維持するために添加する。緩衝剤は、当技術分野で周知であり、例えば、リン酸一ナトリウム/リン酸二ナトリウム又はリン酸一カリウム/リン酸二カリウムなどのリン酸緩衝液を含むことができる。
【0133】
[0143] 浸出組成物は、それぞれの成分を単に添加し、均質状態にまで混合することによって、容易に配合される。さらに組成物は、使用時又は使用前に混合される多重配合物として容易に配合することができ、例えば多重配合物の個々の部分は、工作機で又は工作機の上流にある貯蔵タンクで混合することができる。それぞれの成分の濃度は、組成の特定の倍数で広く様々に変えてもよく、即ち、より希釈し又はより濃縮してもよく、組成物は、様々に且つ代替として、本明細書の開示と矛盾のない成分の任意の組合せを含むことができるし、この組合せからなることもできるし、あるいは本質的にこの組合せからなることもできることが理解されよう。
【0134】
[0144] 好ましくは、一実施形態では、浸出組成物は、ヨウ化カリウム、過硫酸ナトリウム、及び水、より好ましくはヨウ化カリウム約20重量%〜約30重量%、過硫酸ナトリウム約4重量%〜約10重量%、及び水を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなる。別の実施形態では、浸出組成物は、ヨウ化カリウム、過硫酸アンモニウム、及び水、より好ましくはヨウ化カリウム約20重量%〜約30重量%、過硫酸アンモニウム約4重量%〜約10重量%、及び水を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなる。さらになお別の実施形態では、浸出組成物は、ヨウ化カリウム、過硫酸ナトリウム、BTA、及び水を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなる。さらになお別の実施形態では、浸出組成物は、ヨウ化カリウム、過硫酸ナトリウム、BTA、リン酸緩衝液、及び水を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなる。さらに別の実施形態では、浸出組成物は、ヨウ化カリウム、硝酸、及び水を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなる。別の実施形態では、浸出組成物は、ヨウ化カリウム、過ヨウ素酸、塩酸、及び水を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなる。別の実施形態での浸出組成物は、ヨウ化カリウム、オキソン、及び水を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなる。さらに別の実施形態では、浸出組成物は、ヨウ化カリウム、次亜塩素酸ナトリウム、塩酸、及び水を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなる。さらになお別の実施形態では、浸出組成物は、ヨウ化カリウム、その場で発生させたヨウ素、及び水を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなる。浸出組成物には、王水及びシアン化物含有構成成分が実質的に無い。好ましくは浸出組成物は、水溶性、非腐食性、不燃性、且つ低毒性のものである。
【0135】
[0145] 金又はその他の貴金属をPWB及び/又はPWB構成要素から浸出させたら、残りの(1種又は複数の)材料を処分し、リサイクルし、又はさらなる再生利用に供してもよいことを、当業者なら理解すべきである。金又はその他の貴金属を浸出組成物中に抽出/浸出させた後、金又はその他の貴金属は、PCT/US2011/032675で十分に論じられるように、金属イオンを還元することによって得ることができる。好ましくは還元剤は、いわゆる環境に優しい化学物質である。好ましい還元剤には、アスコルビン酸、マロン酸ジエチル、メタ重亜硫酸ナトリウム、ポリフェノン60(P60、緑茶エキス)、グルコース、及びクエン酸ナトリウムが含まれるが、これらに限定するものではない。例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる2010年8月20日に出願された「Sustainable Process for Reclaiming Precious Metals and Base Metals from e−Waste」という名称の米国仮特許出願第61/375,273号で紹介されたように、pH1のAu3+イオンを含む組成物に導入されたアスコルビン酸は、高純度の金の金属を生成する。メタ重亜硫酸ナトリウム(SMB)は、pH1又はpH7でAu3+イオンを含む組成物に添加し、高純度の金の金属を生成することができる。あるいは金イオンは、電解採取又は電気化学的技法を介して、金の金属に変換することができる。任意の適切な手段を使用して、沈殿した金を除去することができる。フィルタプレス又は遠心分離を通した溶液の沈降及びデカンテーション、濾過は、そのような除去に都合の良い処置である。
【0136】
[0146] 浸出組成物を使用して、炭素及び貴金属をPWB固体材料から同時に分離できることも企図される。特に、貴金属浸出モジュールはさらに、フロス浮選のための手段を含むことができ、このフロス浮選を使用して炭素をその他の材料から分離する。フロス浮選は起泡剤を用い、安定な泡沫層(「フロス」)を水性カラムの最上部に、且つ炭素を濃縮する働きをする収集剤をフロス層内に発生させる。一般に、e−廃棄物から炭素を分離する方法は、前記炭素及び貴金属を含むe−廃棄物を、本明細書に記述される三ヨウ化物並びに少なくとも1種の起泡剤及び少なくとも1種の収集剤を含む浸出組成物に接触させて、混合物を形成する工程と、フロス層及び液層を発生させる工程と、炭素を含むフロス層を、貴金属を含む液層から分離する工程とを含む。残りの固体e−廃棄物は、処分し又はさらに処理することができる。フロス層は、混合物にガスを通して導入することにより発生させる。
【0137】
[0147] e−廃棄物、三ヨウ化物、少なくとも1種の起泡剤、及び少なくとも1種の収集剤を含む混合物は、当業者に容易に理解されるように、好ましくはかくはんされ、例えばかき混ぜられる。浮選は、長方形又は円筒形の機械的にかくはんされたセル若しくはタンク、浮選カラム、Jamesonセル、又は脱墨浮選機内で、室温で行うことができる。フロスを生成するために導入されたガスは、空気、窒素、酸素、アルゴン、ヘリウム、二酸化炭素、一酸化二窒素、水素、及びこれらの任意の組合せを含むことができることを理解すべきである。好ましくは、ガスは空気を含み、フロスはバブリングにより生成される。当業者なら、バブリング速度は、フロスの形成が行われるように容易に決定されることを理解すべきである。ガスは、フリット管を使用して、セル、タンク、又はカラムに導入することができる。フロス層は、当業者に容易に理解されるように、「スキミング」によって又はその他の手法で液層からフロスをかき取ることによって、液層から容易に分離することができる。さらにフロス層は、スキミング又はかき取りをすることなく、セル又は容器の縁から流出させることができる。液層からのフロス層の分離の後、フロス層は、内部に含有される濃縮された炭素質材料が再生利用されるように処理することができ、液層は、貴金属が再生利用されるように処理することができる。残りの固体e−廃棄物は、処分することができ又はさらに処理することができる。好ましくは、液層は水性である。
【0138】
[0148] 理論に拘泥するものではないが、起泡剤は、泡の層内で上昇する気泡を安定させ、その上で親水性材料、例えば炭素が収集されるように、水の表面張力を低減させると考えられる。少なくとも1種の起泡剤は、好ましくは環境に優しく、以下に例示されるように、テルピネオール、シトロネロール、メントール、リナロオール、ボルネオール、イソボルネオール、フェンキルアルコール、ジヒドロミルセノール、ネロール、及びこれらの組合せを含むがこれらに限定することのない形式上水和されたテルペンを含む。その他の起泡剤には、メチルイソブチルカルビノール(MIBC)が含まれる。気泡剤には、好ましくは、メチルイソブチルカルビノール及び非再生可能資源から誘導されたその他の起泡剤が実質的に無い。好ましくは、起泡剤はテルピネオールを含む。
【0139】
【化1】
【0140】
[0149] 理論に拘泥するものではないが、収集剤は、混合物中の構成成分の1種、例えば炭素を優先的に吸収し、上昇する気泡に関連付けられるようにさらに疎水性になると考えられる。少なくとも1種の収集剤は、好ましくは環境に優しく、以下に例示されるように、リモネン、フェランドレン、テルピネン、ピネン、カンフェン、カラ−3−エン、サビネン、ツジェン、アロ−オシメン、オシメン、ミルセン、ジヒドロミルセン、及びこれらの組合せを含むがこれらに限定することのない不飽和炭化水素テルペンを含む。収集剤には、好ましくは、ケロセン及び非再生可能資源から誘導されたその他の収集剤が実質的に無い。好ましくは、収集剤はリモネンを含む。
【0141】
【化2】

好ましくは、収集剤はリモネンを含み、起泡剤はテルピネオールを含む。
【0142】
[0150] したがって、さらになお別の実施形態では、PWB及び/又はPWB構成要素をリサイクルするための装置であって、
三ヨウ化物、少なくとも1種の起泡剤、及び少なくとも1種の収集剤を含む浸出組成物用の容器を含んだ貴金属浸出モジュールと、
すすぎモジュールと、
乾燥モジュールと
を含んだ炭素及び貴金属除去手段を含む装置について記述される。
好ましくは、装置は、PWB及び/又はPWB構成要素が貴金属浸出モジュールからすすぎモジュールに、さらに乾燥モジュールに自動的に又は手動で移動するように設計される。特に好ましい実施形態では、PWB及び/又はPWB構成要素は、コンベヤベルト、搬送ローラ、又は搬送ホイールで装置内を移動する。好ましくは、PWB構成要素は微粉砕される。
【0143】
[0151] さらに別の実施形態では、PWB及び/又はPWB構成要素をリサイクルするための装置であって、
破砕モジュールと、
三ヨウ化物、少なくとも1種の起泡剤、及び少なくとも1種の収集剤を含む浸出組成物用の容器を含んだ貴金属浸出モジュールと、
すすぎモジュールと、
乾燥モジュールと
を含んだ炭素及び貴金属除去手段を含む装置について記述される。
好ましくは、装置は、PWB及び/又はPWB構成要素が貴金属浸出モジュールからすすぎモジュールに、さらに乾燥モジュールに自動的に又は手動で移動するように設計される。特に好ましい実施形態では、PWB及び/又はPWB構成要素は、コンベヤベルト、搬送ローラ、又は搬送ホイールで装置内を移動する。好ましくは、PWB構成要素は微粉砕される。
【0144】
[0152] 炭素及び貴金属除去手段を含む装置は、貴金属浸出モジュールに続けて装置に容易に組み込むことができる、本明細書に記述される加熱モジュールをさらに含むことができる。
【0145】
[0153] 浸出組成物に関し、e−廃棄物から炭素及び貴金属を除去するための浸出組成物は、少なくとも1種の酸化剤、少なくとも1種のヨウ化物塩又はヨウ化水素酸、少なくとも1種の起泡剤、少なくとも1種の収集剤、及び水を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなる。別の実施形態では、浸出組成物は、少なくとも1種の酸化剤、少なくとも1種のヨウ化物塩又はヨウ化水素酸、水、少なくとも1種の起泡剤、少なくとも1種の収集剤、及び少なくとも1種の有機溶媒を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなる。さらに別の実施形態では、浸出組成物は、少なくとも1種の酸化剤、少なくとも1種のヨウ化物塩又はヨウ化水素酸、水、少なくとも1種の起泡剤、少なくとも1種の収集剤、及び少なくとも1種の金属不動態化剤を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなる。さらに別の実施形態では、浸出組成物は、少なくとも1種の酸化剤、少なくとも1種のヨウ化物塩又はヨウ化水素酸、水、少なくとも1種の金属不動態化剤、少なくとも1種の起泡剤、少なくとも1種の収集剤、及び少なくとも1種の緩衝剤を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなる。さらに別の実施形態では、浸出組成物は、少なくとも1種の酸化剤、少なくとも1種のヨウ化物塩又はヨウ化水素酸、水、少なくとも1種の起泡剤、少なくとも1種の収集剤、及び少なくとも1種の界面活性剤を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなる。さらになお別の実施形態では、浸出組成物は、少なくとも1種の酸化剤、少なくとも1種のヨウ化物塩又はヨウ化水素酸、水、少なくとも1種の有機溶媒、少なくとも1種の起泡剤、少なくとも1種の収集剤、及び少なくとも1種の金属不動態化剤を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなる。さらになお別の実施形態では、浸出組成物は、少なくとも1種の酸化剤、少なくとも1種のヨウ化物塩又はヨウ化水素酸、水、少なくとも1種の有機溶媒、少なくとも1種の起泡剤、少なくとも1種の収集剤、及び少なくとも1種の界面活性剤を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなる。さらになお別の実施形態では、浸出組成物は、少なくとも1種の酸化剤、少なくとも1種のヨウ化物塩又はヨウ化水素酸、水、少なくとも1種の界面活性剤、少なくとも1種の起泡剤、少なくとも1種の収集剤、及び少なくとも1種の金属不動態化剤を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなる。さらになお別の実施形態では、浸出組成物は、少なくとも1種の酸化剤、少なくとも1種のヨウ化物塩又はヨウ化水素酸、水、少なくとも1種の有機溶媒、少なくとも1種の界面活性剤、少なくとも1種の起泡剤、少なくとも1種の収集剤、及び少なくとも1種の金属不動態化剤を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなる。浸出組成物中に存在するヨウ化物塩又はヨウ化水素酸及び酸化剤は反応して、その場でヨウ素を形成することになり、ヨウ化物イオンは過剰になり、その結果、三ヨウ化物が形成されることが理解される。したがって、その場での反応の後、浸出組成物は、三ヨウ化物、少なくとも1種の起泡剤、少なくとも1種の収集剤、及び水を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなることになる。別の実施形態では、その場での反応の後、浸出組成物は、三ヨウ化物、水、少なくとも1種の起泡剤、少なくとも1種の収集剤、及び少なくとも1種の有機溶媒を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなることになる。さらに別の実施形態では、その場での反応の後、浸出組成物は、三ヨウ化物、水、少なくとも1種の起泡剤、少なくとも1種の収集剤、及び少なくとも1種の不動態化剤を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなることになる。さらに別の実施形態では、その場での反応の後、浸出組成物は、三ヨウ化物、水、少なくとも1種の起泡剤、少なくとも1種の収集剤、及び少なくとも1種の界面活性剤を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなることになる。さらになお別の実施形態では、その場での反応の後、浸出組成物は、三ヨウ化物、水、少なくとも1種の有機溶媒、少なくとも1種の起泡剤、少なくとも1種の収集剤、及び少なくとも1種の不動態化剤を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなることになる。さらになお別の実施形態では、その場での反応の後、浸出組成物は、三ヨウ化物、水、少なくとも1種の有機溶媒、少なくとも1種の起泡剤、少なくとも1種の収集剤、及び少なくとも1種の界面活性剤を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなることになる。さらになお別の実施形態では、その場での反応の後、浸出組成物は、三ヨウ化物、水、少なくとも1種の界面活性剤、少なくとも1種の起泡剤、少なくとも1種の収集剤、及び少なくとも1種の不動態化剤を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなることになる。さらになお別の実施形態では、その場での反応の後、浸出組成物は、三ヨウ化物、水、少なくとも1種の有機溶媒、少なくとも1種の界面活性剤、少なくとも1種の起泡剤、少なくとも1種の収集剤、及び少なくとも1種の不動態化剤を含むか、これらの物質からなるか、あるいは本質的にこれらの物質からなることになる。
【0146】
[0154] したがって、第6の態様では、炭素及び少なくとも1種の貴金属をe−廃棄物から除去する方法について記述され、前記方法は、
PWB及び/又はPWB構成要素を、三ヨウ化物、少なくとも1種の起泡剤、及び少なくとも1種の収集剤を含む浸出組成物に導入する工程と、
フロス層及び液層を発生させる工程と、
フロス層を液層から分離する工程と、
を含み、貴金属が液体中に実質的に除去され且つ炭素がフロス内に実質的に除去される。
【0147】
PWBをリサイクルするための装置及び方法
[0155] 第7の態様では、e−廃棄物、例えばPWBをリサイクルするための装置について記述され、前記装置は一般に、はんだ吸取り装置及び貴金属浸出装置を含む(図6参照)。はんだ吸取り装置は、本明細書に記述される第1又は第3の態様の場合に対応させることができるが、その他のはんだ吸取り装置を使用できることを理解すべきである。貴金属浸出装置は、本明細書に記述される第5の態様の場合に対応させることができるが、その他の貴金属浸出装置を使用できることを理解すべきである。好ましくは装置は、e−廃棄物、例えばPWB、破砕されたIC粉末などが、はんだ吸取り装置から貴金属浸出装置に自動的に又は手動で移動するように設計される。特に好ましい実施形態では、e−廃棄物、例えばPWBは、コンベヤベルト、搬送ローラ、又は搬送ホイールで装置内を移動する。好ましくは、はんだ吸取り装置及び貴金属浸出装置は、e−廃棄物が一方から他方に自動的に且つ連続して移動するように取り付けられる。
【0148】
[0156] 第7の態様の一実施形態では、e−廃棄物をリサイクルするための装置は、
機械的はんだ除去モジュールと、
化学的はんだ除去モジュールと、
すすぎモジュールと、
乾燥モジュールと、
貴金属浸出モジュールと、
すすぎモジュールと、
乾燥モジュールと、
を含む。
好ましくは、装置は、e−廃棄物がモジュールからモジュールに自動的に又は手動で移動するように設計される。特に好ましい実施形態では、e−廃棄物は、コンベヤベルト、搬送ローラ、又は搬送ホイールで装置内を移動する。好ましくはモジュールは、e−廃棄物が一方から他方に自動的に且つ連続して移動するように取り付けられる。特に好ましい実施形態では、e−廃棄物にはPWBが含まれ、貴金属には金が含まれる。
【0149】
[0157] 第7の態様の別の実施形態では、e−廃棄物をリサイクルするための装置は、
はんだを表面から機械的に除去するために少なくとも1つのブレード及び少なくとも1つのかくはん機を含む機械的はんだ除去モジュールと、
第1の組成物用の容器及び少なくとも1つのかくはん機を含み、第1の組成物にPWBが部分的に浸漬される、化学的はんだ除去モジュールと、
すすぎモジュールと、
乾燥モジュールと、
三ヨウ化物を含む浸出組成物用の容器を含んだ貴金属浸出モジュールと、
すすぎモジュールと、
乾燥モジュールと、
を含む。
好ましくは、装置は、e−廃棄物がモジュールからモジュールに自動的に又は手動で移動するように設計される。特に好ましい実施形態では、e−廃棄物は、コンベヤベルト、搬送ローラ、又は搬送ホイールで装置内を移動する。好ましくはモジュールは、e−廃棄物が一方から他方に自動的に且つ連続して移動するように取り付けられる。特に好ましい実施形態では、e−廃棄物にはPWBが含まれ、貴金属には金が含まれる。好ましくは、かくはん機は、少なくとも1つのブラシ、レーキ、又は吹込みガス若しくは液体を含む。
【0150】
[0158] 第7の態様のさらになお別の実施形態では、e−廃棄物をリサイクルするための装置は、
機械的はんだ除去モジュールと、
化学的はんだ除去モジュールと、
加熱モジュールと、
すすぎモジュールと、
乾燥モジュールと、
任意選択により破砕モジュールと、
貴金属浸出モジュールと、
すすぎモジュールと、
乾燥モジュールと、
を含む。
好ましくは、装置は、e−廃棄物がモジュールからモジュールに自動的に又は手動で移動するように設計される。特に好ましい実施形態では、e−廃棄物は、コンベヤベルト、搬送ローラ、又は搬送ホイールで装置内を移動する。好ましくはモジュールは、e−廃棄物が一方から他方に自動的に且つ連続して移動するように取り付けられる。特に好ましい実施形態では、e−廃棄物にはPWBが含まれ、貴金属には金が含まれる。加熱モジュールの後に、図3で選択肢として示されるように且つ本明細書で記述されるように、e−廃棄物を化学的はんだリムーバ、すすぎモジュール、及び乾燥モジュールに再導入できることが企図される。存在する場合に破砕モジュールは、当業者により容易に決定されるように、硬質シェル(例えばプラスチック)に亀裂が入るようにPWB及び/又はPWB構成要素を微粉砕するための手段、細断するための手段、及び破砕するための手段を含むが、これらに限定するものではない。
【0151】
[0159] 第7の態様のさらに別の実施形態では、e−廃棄物をリサイクルするための装置は、
はんだを表面から機械的に除去するために少なくとも1つのブレード及び少なくとも1つのかくはん機を含む機械的はんだ除去モジュールと、
第1の組成物用の容器及び少なくとも1つのかくはん機を含み、第1の組成物にPWBが部分的に浸漬される化学的はんだ除去モジュールと、
加熱モジュールと、
すすぎモジュールと、
乾燥モジュールと、
任意選択により破砕モジュールと、
三ヨウ化物を含む浸出組成物用の容器を含んだ貴金属浸出モジュールと、
すすぎモジュールと、
乾燥モジュールと、
を含む。
好ましくは、装置は、e−廃棄物がモジュールからモジュールに自動的に又は手動で移動するように設計される。特に好ましい実施形態では、e−廃棄物は、コンベヤベルト、搬送ローラ、又は搬送ホイールで装置内を移動する。好ましくはモジュールは、e−廃棄物が一方から他方に自動的に且つ連続して移動するように取り付けられる。特に好ましい実施形態では、e−廃棄物にはPWBが含まれ、貴金属には金が含まれる。加熱モジュールの後に、図3で選択肢として示されるように且つ本明細書で記述されるように、e−廃棄物を化学的はんだリムーバ、すすぎモジュール、及び乾燥モジュールに再導入できることが企図される。存在する場合に破砕モジュールは、当業者により容易に決定されるように、硬質シェル(例えばプラスチック)に亀裂が入るようにPWB及び/又はPWB構成要素を微粉砕するための手段、細断するための手段、及び破砕するための手段を含むが、これらに限定するものではない。好ましくは、かくはん機は、少なくとも1つのブラシ、レーキ、又は吹込みガス若しくは液体を含む。
【0152】
[0160] 第7の態様の別の実施形態では、e−廃棄物をリサイクルするための装置は、
機械的はんだ除去モジュールと、
化学的はんだ除去モジュールと、
任意選択により加熱モジュールと、
すすぎモジュールと、
乾燥モジュールと、
破砕モジュールと、
貴金属浸出モジュールと、
すすぎモジュールと、
乾燥モジュールと、
を含む。
好ましくは、装置は、e−廃棄物がモジュールからモジュールに自動的に又は手動で移動するように設計される。特に好ましい実施形態では、e−廃棄物は、コンベヤベルト、搬送ローラ、又は搬送ホイールで装置内を移動する。好ましくはモジュールは、e−廃棄物が一方から他方に自動的に且つ連続して移動するように取り付けられる。特に好ましい実施形態では、e−廃棄物にはPWBが含まれ、貴金属には金が含まれる。存在する場合に加熱モジュールの後には、図3で選択肢として示されるように且つ本明細書で記述されるように、e−廃棄物を化学的はんだリムーバ、すすぎモジュール、及び乾燥モジュールに再導入できることが企図される。破砕モジュールは、当業者により容易に決定されるように、硬質シェル(例えばプラスチック)に亀裂が入るようにPWB及び/又はPWB構成要素を微粉砕するための手段、細断するための手段、及び破砕するための手段を含むが、これらに限定するものではない。
【0153】
[0161] 第7の態様のさらに別の実施形態では、e−廃棄物をリサイクルするための装置は、
はんだを表面から機械的に除去するために少なくとも1つのブレード及び少なくとも1つのかくはん機を含む機械的はんだ除去モジュールと、
第1の組成物用の容器及び少なくとも1つのかくはん機を含み、第1の組成物にPWBが部分的に浸漬される化学的はんだ除去モジュールと、
任意選択により加熱モジュールと、
すすぎモジュールと、
乾燥モジュールと、
破砕モジュールと、
三ヨウ化物を含む浸出組成物用の容器を含んだ貴金属浸出モジュールと、
すすぎモジュールと、
乾燥モジュールと、
を含む。
好ましくは、装置は、e−廃棄物がモジュールからモジュールに自動的に又は手動で移動するように設計される。特に好ましい実施形態では、e−廃棄物は、コンベヤベルト、搬送ローラ、又は搬送ホイールで装置内を移動する。好ましくはモジュールは、e−廃棄物が一方から他方に自動的に且つ連続して移動するように取り付けられる。特に好ましい実施形態では、e−廃棄物にはPWBが含まれ、貴金属には金が含まれる。存在する場合に加熱モジュールの後には、図3で選択肢として示されるように且つ本明細書で記述されるように、e−廃棄物を化学的はんだリムーバ、すすぎモジュール、及び乾燥モジュールに再導入できることが企図される。破砕モジュールは、当業者により容易に決定されるように、硬質シェル(例えばプラスチック)に亀裂が入るようにPWB及び/又はPWB構成要素を微粉砕するための手段、細断するための手段、及び破砕するための手段を含むが、これらに限定するものではない。好ましくはかくはん機は、少なくとも1つのブラシ、レーキ、又は吹込みガス若しくは液体を含む。
【0154】
[0162] 第7の態様のさらに別の実施形態では、e−廃棄物をリサイクルするための装置は、
加熱機構、及びこの加熱機構を通して廃PWBを移動させるための手段を含む、加熱モジュールと、
第1の組成物用の容器及び少なくとも1つのかくはん機を含み、第1の組成物にPWBが部分的に浸漬される化学的はんだ除去モジュールと、
すすぎモジュールと、
乾燥モジュールと、
三ヨウ化物を含む浸出組成物用の容器を含んだ貴金属浸出モジュールと、
すすぎモジュールと、
乾燥モジュールと、
を含む。
好ましくは、装置は、e−廃棄物がモジュールからモジュールに自動的に又は手動で移動するように設計される。特に好ましい実施形態では、e−廃棄物は、コンベヤベルト、搬送ローラ、又は搬送ホイールで装置内を移動する。好ましくはモジュールは、e−廃棄物が一方から他方に自動的に且つ連続して移動するように取り付けられる。特に好ましい実施形態では、e−廃棄物にはPWBが含まれ、貴金属には金が含まれる。好ましくは、加熱モジュールは、ブラシを含む振動手段と、ローラチェーンを含む加熱機構を通して廃PWBを移動させるための手段とを含む。廃PWBは、クリップ又はその他のクランプ留め手段を使用して、ローラチェーンから吊るすことができる。特に好ましい実施形態では、加熱機構は、はんだ又はエポキシの融点よりも少なくとも1℃〜約20℃低く維持される。
【0155】
[0163] 第7の態様のさらになお別の実施形態では、e−廃棄物をリサイクルするための装置は、
加熱機構、及びこの加熱機構を通して廃PWBを移動させるための手段を含む、加熱モジュールと、
第1の組成物用の容器及び少なくとも1つのかくはん機を含み、第1の組成物にPWBが部分的に浸漬される化学的はんだ除去モジュールと、
すすぎモジュールと、
乾燥モジュールと、
破砕モジュールと、
三ヨウ化物を含む浸出組成物用の容器を含んだ貴金属浸出モジュールと、
すすぎモジュールと、
乾燥モジュールと、
を含む。
好ましくは、装置は、e−廃棄物がモジュールからモジュールに自動的に又は手動で移動するように設計される。特に好ましい実施形態では、e−廃棄物は、コンベヤベルト、搬送ローラ、又は搬送ホイールで装置内を移動する。好ましくはモジュールは、e−廃棄物が一方から他方に自動的に且つ連続して移動するように取り付けられる。特に好ましい実施形態では、e−廃棄物にはPWBが含まれ、貴金属には金が含まれる。破砕モジュールは、当業者により容易に決定されるように、硬質シェル(例えばプラスチック)に亀裂が入るようにPWB及び/又はPWB構成要素を微粉砕するための手段、細断するための手段、及び破砕するための手段を含むが、これらに限定するものではない。好ましくは、加熱モジュールは、ブラシを含む振動手段と、ローラチェーンを含む加熱機構を通して廃PWBを移動させるための手段とを含む。廃PWBは、クリップ又はその他のクランプ留め手段を使用して、ローラチェーンから吊るすことができる。特に好ましい実施形態では、加熱機構は、はんだ又はエポキシの融点よりも少なくとも1℃〜約20℃低く維持される。
【0156】
[0164] 第7の態様のどの実施形態が使用されるかにかかわらず、本明細書の開示に矛盾することなく、はんだは、鉛、スズ、又は鉛及びスズの組合せを含むことができる。好ましくは、e−廃棄物は、PWBを含んだ表面を含み、リサイクル可能な材料は、構成要素(例えば、IC)、貴金属、卑金属、又は構成要素、貴金属、及び卑金属の任意の組合せを含む。解放された構成要素は収集することができ、再使用可能であり且つ再度販売できるものと、処分のため、有用な材料の再生利用などのためにさらに処理できるものとに分離することができる。第1の組成物は、好ましくは、貴金属及び/又は卑金属に対してはんだ(例えば、鉛、スズ、これらの合金、及びこれらの組合せ)を選択的に除去し、はんだ除去の後に遊離した構成要素は容易に収集され、再使用又は再生利用の目的で分別される。はんだ除去の後、鉛及び/又はスズイオンを含む第1の組成物を、さらなる処理(例えば電解採取)に供して鉛及び/又はスズを再生利用することができる。好ましくは、貴金属浸出モジュールを導入する前に、e−廃棄物を破砕する。浸出後、本明細書で記述されるように金を沈殿させることができる。接触の条件(即ち、時間及び温度)は、本明細書で紹介した。有利には、この装置によれば、使用者は、旧式及び中古のプリント配線基板を得て電子部品及びそこに収容されている金属を再使用するためにリサイクルすることが可能になる。
【0157】
[0165] 第8の態様では、e−廃棄物をリサイクルする方法について記述され、前記方法はであって、
機械的はんだリムーバを使用して、はんだの少なくとも一部を除去する工程と、
化学的はんだリムーバを使用して、はんだの少なくとも一部を除去する工程と、
浸出組成物を使用して、貴金属の少なくとも一部を除去する工程と、
を含む。
プロセスは、e−廃棄物のすすぎ及び乾燥の工程をさらに含むことができる。好ましくはe−廃棄物は、PWBを含む。
【0158】
[0166] 第8の態様の一実施形態では、e−廃棄物をリサイクルする方法について記述され、前記方法は、
はんだを表面から機械的に除去するために少なくとも1つのブレード及び少なくとも1つのかくはん機を含む機械的はんだリムーバを使用して、はんだの少なくとも一部を除去する工程と、
第1の組成物用の容器及び少なくとも1つのかくはん機を含み、第1の組成物にPWBが部分的に浸漬される、化学的はんだリムーバを使用して、はんだの少なくとも一部を除去する工程と、
浸出組成物を使用して、貴金属の少なくとも一部を除去する工程と、
を含む。
プロセスは、e−廃棄物のすすぎ及び乾燥の工程をさらに含むことができる。好ましくは、e−廃棄物はPWBを含む。好ましくはかくはん機は、少なくとも1つのブラシ、レーキ、又は吹込みガス若しくは液体を含む。
【0159】
[0167] 第8の態様のさらになお別の実施形態では、e−廃棄物をリサイクルするための方法は、
機械的はんだリムーバを使用して、はんだの少なくとも一部を除去する工程と、
化学的はんだリムーバを使用して、はんだの少なくとも一部を除去する工程と、
加熱手段を使用して、エポキシで覆われた構成要素を除去する工程と、
浸出組成物を使用して、貴金属の少なくとも一部を除去する工程と、
を含む。
プロセスは、e−廃棄物のすすぎ及び乾燥の工程をさらに含むことができる。好ましくは、e−廃棄物はPWBを含む。好ましくは、機械的はんだリムーバは、はんだをe−廃棄物の表面から機械的に除去するために、少なくとも1つのブレード及び少なくとも1つのかくはん機を含む。好ましくは、化学的はんだリムーバは、第1の組成物用の容器及び少なくとも1つのかくはん機を含み、第1の組成物には、e−廃棄物が部分的に浸漬される。好ましくは、かくはん機は少なくとも1つのブラシ、レーキ、又は吹込みガス若しくは液体を含む。
【0160】
[0168] 本発明について、例示的な実施形態及び特徴を参照しながら本明細書で様々に開示してきたが、上述の実施形態及び特徴は本発明を限定するものではなく、本明細書の開示に基づいてその他の変更例、修正例、及びその他の実施形態を当業者なら思い浮かべるであろう、ということが理解されよう。したがって本発明は、以下に述べるクレームの精神及び範囲内で、そのような変更例、修正例、及び代替の実施形態の全てを包含するものと広く解釈される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11