(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記コンパレータでの前記被監視電圧と前記比較用電圧との比較結果を前記被給電回路に出力し、かつ、前記比較結果を制御用電圧に変換して前記制御用電圧を前記制御回路に出力する出力バッファを更に含み、
前記制御回路は、前記被監視電圧及び前記出力バッファから入力された前記制御用電圧を用いて前記生成回路を制御する請求項2に記載のパワーオンリセット回路。
前記生成回路は、前記第1カレントミラー回路に接続され、前記第1カレントミラー回路で生成された前記バイアス電流を調節して前記コンパレータに供給する第2カレントミラー回路を有し、
前記制御回路は、前記第2カレントミラー回路に接続され、前記コンパレータでの前記被監視電圧と前記比較用電圧との比較結果が変換されて得られた制御用電圧に応じてオン及びオフが切り替えられる第2トランジスタと、前記第2カレントミラー回路に接続され、前記被監視電圧に応じてオン及びオフが切り替えられる第3トランジスタとを有し、前記第2トランジスタ及び前記第3トランジスタのオン及びオフを切り替えることで前記第2カレントミラー回路を制御する請求項9又は請求項10に記載のパワーオンリセット回路。
前記制御回路は、前記第2トランジスタ及び前記第3トランジスタを順にオンさせることで前記第2カレントミラー回路による前記コンパレータに対する前記バイアス電流の供給量を段階的に増大させる請求項11に記載のパワーオンリセット回路。
前記コンパレータは、一方の入力端子に前記被監視電圧が供給された入力差動対、及び前記入力差動対に接続され、前記バイアス電流が供給される第5トランジスタを有し、
前記入力差動対は、プルダウンされたDMOSトランジスタ、及び前記被監視電圧に応じてオン及びオフが切り替えられるNMOSトランジスタによる入力差動対である請求項1から請求項12の何れか1項に記載のパワーオンリセット回路。
被給電回路に供給される電源電圧に基づいてバイアス電流を生成する生成回路と、前記生成回路で生成された前記バイアス電流が供給された状態で、被監視電圧と比較用電圧とを比較し、被監視電圧が前記比較用電圧を超えた場合に、前記被給電回路のリセット状態を解除するリセット解除電圧を出力するコンパレータと、を含むパワーオンリセット回路の制御方法であって、
前記被監視電圧及び前記コンパレータにより出力された前記リセット解除電圧に応じて、前記コンパレータに対する前記バイアス電流の供給が遮断されるように前記生成回路を制御することを含むパワーオンリセット回路の制御方法。
【背景技術】
【0002】
電源電圧VDDが供給されることによって駆動するCPU(Central Processing Unit)やメモリ等の被給電回路が搭載されている半導体装置には、パワーオンリセット回路が設けられている。不安定な状態の電源電圧VDDが被給電回路に供給されると被給電回路が誤動作してしまう虞があるため、パワーオンリセット回路は、電源電圧VDDが安定するまで被給電回路をリセット状態とし、電源電圧VDDが安定した場合にリセット状態を解除する。
【0003】
近年、パワーオンリセット回路の消費電流の増大が問題視されており、特許文献1には、消費電流を低減可能なパワーオンリセット回路が開示されている。
【0004】
図3には、消費電流を低減可能なパワーオンリセット回路100が示されている。パワーオンリセット回路100は、基準電圧生成回路B1、第1の電圧検出回路D1、第2の電圧検出回路D2及びスタンバイスイッチM1,M2を含む。なお、スタンバイスイッチM1,M2は何れもNチャネル型MOS電界効果トランジスタである。
【0005】
なお、以下では、説明の便宜上、Nチャネル型MOS電界効果トランジスタをNMOSトランジスタと称する。また、以下では、説明の便宜上、Pチャネル型MOS電界効果トランジスタをPMOSトランジスタと称する。更に、以下では、説明の便宜上、ディプレッション型MOS電界効果トランジタスタをDMOSトランジスタと称する。
【0006】
第1の電圧検出回路D1は、抵抗分圧回路W1及びコンパレータC2を含む。抵抗分圧回路W1は、抵抗R3,R4による直列回路であり、グランドパターンと電源電圧VDDとの間に挿入されている。抵抗分圧回路W1は、電源電圧VDDを抵抗R3,R4で分圧し、分圧して得た被監視電圧V
Cを出力する。
【0007】
コンパレータC2は、被監視電圧V
Cと基準電圧V
refとが比較入力される入力差動対と、リセット電圧又はリセット解除電圧を電圧PORとして出力する出力回路とを備えている。基準電圧V
refは、基準電圧生成回路B1によって電源電圧VDDに基づいて生成された電圧である。基準電圧V
refは、入力差動対の非反転入力端子に入力され、被監視電圧V
Cは、入力差動対の反転入力端子に入力される。
【0008】
コンパレータC2は、被監視電圧V
Cが基準電圧V
refを下回っているとき、ハイレベルの電圧PORをリセット電圧として出力し、被監視電圧V
Cが基準電圧V
refを上回っているとき、ローレベルの電圧PORをリセット解除電圧として出力する。
【0009】
スタンバイスイッチM1,M2は、第1の電圧検出回路D1に流れる電流を抑制可能な電流遮断素子である。すなわち、スタンバイスイッチM1は、抵抗分圧回路W1に流れる電流を遮断する電流遮断素子であり、スタンバイスイッチM2は、コンパレータC2に流れる電流を遮断する電流遮断素子である。スタンバイスイッチM1,M2は、第2の電圧検出回路D2から入力された電圧V
eに応じて動作する。
【0010】
基準電圧生成回路B1は、DMOSトランジタスタM3及びNMOSトランジスタM4を含む。DMOSトランジスタM3のソースはNMOSトランジスタM4のドレインに接続されている。DMOSトランジスタM3のドレインには電源電圧VDDが供給されており、NMOSトランジスタM4のソースは接地されている。NMOSトランジスタM4はダイオード接続されている。
【0011】
DMOSトランジスタM3ではゲートとソースが接続されており、ゲートとソースとの間の電圧は0Vであるため、DMOSトランジスタM3に一定のドレイン電流が流れる。従って、基準電圧生成回路B1は、電源電圧VDDに基づいて、電源電圧VDDよりも低い一定の基準電圧V
refを生成する。
【0012】
第2の電圧検出回路D2は、インバータA1、PMOSトランジスタM5、及びNMOSトランジスタM6を含む。
【0013】
PMOSトランジスタM5のドレインはNMOSトランジスタM6のドレインに接続されている。PMOSトランジスタM5のソースには電源電圧VDDが供給されており、NMOSトランジスタM6のソースは接地されている。基準電圧V
refは、バイアス電圧V
biasとしてPMOSトランジスタM5及びNMOSトランジスタM6の各ゲートに供給される。
【0014】
PMOSトランジスタM5とNMOSトランジスタM6との接続点から出力された電圧は、インバータA1に入力される。インバータA1により出力される電圧V
eがスタンバイスイッチM1,M2のゲートに供給される。
【0015】
このように構成されたパワーオンリセット回路100では、第2の電圧検出回路D2が電圧V
eをローレベルにすることで、スタンバイスイッチM1,M2がオフされる。スタンバイスイッチM1,M2がオフされると、抵抗分圧回路W1に流れる電流とコンパレータC2に流れる電流とが遮断される。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態例について詳細に説明する。
【0025】
一例として
図1に示す半導体装置10は、被給電回路12、パワーオンリセット回路14、電源配線16、及び接地配線18を含む。電源配線16は、電源電圧VDDが供給された配線であり、接地配線18は、接地された配線である。
【0026】
被給電回路12は、電源配線16及び接地配線18に接続されており、電源電圧VDDの供給を受けて駆動する。また、被給電回路12は、パワーオンリセット回路14の出力端に接続されており、パワーオンリセット回路14によってリセットされ、パワーオンリセット回路14によってリセットが解除される。なお、以下では、説明の便宜上、被給電回路12がリセットされた状態を「リセット状態」と称する。
【0027】
パワーオンリセット回路14は、レギュレータ19、生成回路20、コンパレータ22、及び出力バッファ26を含む。
【0028】
レギュレータ19は、電源配線16及び接地配線18に接続されており、コンパレータ22によって監視される電圧である被監視電圧VDDLを電源電圧VDDに基づいて生成する。レギュレータ19による被監視電圧VDDLの生成開始タイミング及び生成停止タイミングは、制御装置(図示省略)によって制御される。
【0029】
生成回路20は、電源電圧VDDに基づいてコンパレータ22のバイアス電流を生成し、生成したバイアス電流をコンパレータ22に供給する。なお、バイアス電流とは、例えば、後述のNMOSトランジスタN1のソース及びドレイン間に流れる電流、及び後述のNMOSトランジスタN2のソース及びドレイン間に流れる電流を指す。従って、バイアス電流の供給とは、例えば、NMOSトランジスタN1のソース及びドレイン間、及びNMOSトランジスタN2のソース及びドレイン間にバイアス電流を流すことを意味する。
【0030】
コンパレータ22は、被監視電圧VDDLと比較用電圧とを比較し、被監視電圧VDDLが比較用電圧未満の場合に、被給電回路12をリセット状態にするリセット電圧を出力する。また、コンパレータ22は、生成回路20で生成されたバイアス電流が供給された状態で、被監視電圧VDDLと比較用電圧とを比較し、被監視電圧が比較用電圧を超えた場合に、被給電回路12のリセット状態を解除するリセット解除電圧を出力する。
【0031】
生成回路20は、制御回路24、第1カレントミラー回路28、第2カレントミラー回路30、及びカレントミラー用のNMOSトランジスタN0を有する。
【0032】
第1カレントミラー回路28は、制御回路24の制御下で、コンパレータ22のバイアス電流を生成する回路である。
【0033】
第1カレントミラー回路28は、PMOSトランジスタP27,P28を有する。PMOSトランジスタP27のソース及びバックゲートは電源配線16に接続されており、PMOSトランジスタP27のゲートはPMOSトランジスタP27のドレインに接続されている。PMOSトランジスタP28のソース及びバックゲートは電源配線16に接続されており、PMOSトランジスタP28のゲートはPMOSトランジスタP27のゲートに接続されている。
【0034】
第2カレントミラー回路30は、第1カレントミラー回路28に接続され、制御回路24の制御下で、第1カレントミラー回路28で生成されたバイアス電流を調節してコンパレータ22に供給する回路である。
【0035】
第2カレントミラー回路30は、PMOSトランジスタP16,P24を有する。PMOSトランジスタP24のソース及びバックゲートは電源配線16に接続されており、PMOSトランジスタP24のゲートはPMOSトランジスタP24のドレインに接続されている。PMOSトランジスタP16のソース及びバックゲートは電源配線16に接続されており、PMOSトランジスタP16のゲートはPMOSトランジスタP24のゲートに接続されている。
【0036】
PMOSトランジスタP16のドレインは、本発明に係る第4トランジスタの一例であるNMOSトランジスタN0のドレインに接続されている。PMOSトランジスタP16のドレインとNMOSトランジスタN0のドレインとの接続点αは、PMOSトランジスタP28のドレイン、NMOSトランジスタN0のゲート、及びコンパレータ22に接続されている。NMOSトランジスタN0のソース及びバックゲートは接地配線18に接続されている。
【0037】
生成回路20は、被監視電圧VDDL及びコンパレータ22により出力されたリセット電圧を利用して、コンパレータ22に対してバイアス電流を供給する。また、生成回路20は、被監視電圧VDDL及びコンパレータ22により出力されたリセット解除電圧を利用して、コンパレータ22に対するバイアス電流の供給を遮断する。
【0038】
生成回路20は、制御回路24を備えており、生成回路20によるバイアス電流の制御、すなわち、生成回路20によるコンパレータ22に対するバイアス電流の供給及び遮断は、制御回路24によって実現される。
【0039】
制御回路24は、被監視電圧VDDL及びコンパレータ22により出力されたリセット電圧を利用して、コンパレータ22に対してバイアス電流が供給されるように生成回路20を制御する。また、制御回路24は、被監視電圧VDDL及びコンパレータ22により出力されたリセット解除電圧を利用して、コンパレータ22に対するバイアス電流の供給が遮断されるように生成回路20を制御する。
【0040】
制御回路24は、PMOSトランジスタP0、DMOSトランジスタN6、NMOSトランジスタN21,N22、コンデンサC0、及び第1直列回路40を有する。
【0041】
本発明に係る第1トランジスタの一例であるPMOSトランジスタP0のソースは、DMOSトランジスタN6のソースに接続されており、PMOSトランジスタP0のバックゲートは、本発明に係る第1容量性素子の一例であるコンデンサC0を介して接地配線18に接続されている。また、PMOSトランジスタP0とDMOSトランジスタN6との接続点はPMOSトランジスタP0のバックゲートに接続されている。DMOSトランジスタN6のドレインはPMOSトランジスタP27のドレインに接続されており、DMOSトランジスタN6のバックゲートはNMOSトランジスタN22のバックゲートに接続されている。
【0042】
NMOSトランジスタN22のドレインは、PMOSトランジスタP0のドレインに接続されており、NMOSトランジスタN22のバックゲートは、NMOSトランジスタN21のバックゲートに接続されている。NMOSトランジスタN22のドレインとPMOSトランジスタP0のドレインとの接続点は、NMOSトランジスタN22のゲート及びDMOSトランジスタN6のゲートに接続されている。
【0043】
NMOSトランジスタN21のソース及びバックゲートは、接地配線18に接続されており、NMOSトランジスタN21のドレインは、NMOSトランジスタN22のソースに接続されている。NMOSトランジスタN21のドレインとNMOSトランジスタN22のソースとの接続点は、NMOSトランジスタN21のゲートに接続されている。
【0044】
PMOSトランジスタP0のゲートには、被監視電圧VDDLがゲート電圧として供給され、被監視電圧VDDLの電圧レベルに応じてPMOSトランジスタP0のオンとオフとが切り替えられる。従って、第1カレントミラー回路28は、PMOSトランジスタP0のオンとオフとが切り替えられることによって制御される。すなわち、第1カレントミラー回路28では、PMOSトランジスタP0にゲート電圧として供給された被監視電圧VDDLに応じて定まる電流が生成され、生成された電流がPMOSトランジスタP28にカレントミラーされる。また、第1カレントミラー回路28による電流の生成は、PMOSトランジスタP0がオフされることによって停止される。
【0045】
第1直列回路40は、本発明に係る第2トランジスタの一例であるNMOSトランジスタN17と本発明に係る第3トランジスタの一例であるNMOSトランジスタN20とが直列に接続された回路である。
【0046】
NMOSトランジスタN17のソース及びバックゲートは、接地配線18に接続されており、NMOSトランジスタN17のドレインはNMOSトランジスタN20のソースに接続されている。NMOSトランジスタN20のバックゲートは、NMOSトランジスタN17のバックゲートに接続されており、NMOSトランジスタN20のドレインは、PMOSトランジスタP24のドレインに接続されている。
【0047】
NMOSトランジスタN20のゲートには、被監視電圧VDDLがゲート電圧として供給され、被監視電圧VDDLの電圧レベルに応じてNMOSトランジスタN20のオンとオフとが切り替えられる。また、NMOSトランジスタN17のゲートには、コンパレータ22により出力される電圧OUT1が変換されて得られた制御用電圧OUTbが供給され、制御用電圧OUTbの電圧レベルに応じてNMOSトランジスタN17のオンとオフとが切り替えられる。
【0048】
従って、制御回路24は、NMOSトランジスタN17及びNMOSトランジスタN20のオン及びオフを切り替えることで第2カレントミラー回路30を制御する。すなわち、第2カレントミラー回路30では、NMOSトランジスタN17及びNMOSトランジスタN20のオン及びオフが切り替えられることで、被監視電圧VDDL及び制御用電圧OUTbに応じて定まる電流が生成される。そして、生成された電流がPMOSトランジスタP16にカレントミラーされる。
【0049】
また、NMOSトランジスタN17及びNMOSトランジスタN20が選択的にオフされることで、第2カレントミラー回路30による電流の生成量が少なくなる。第2カレントミラー回路30による電流の生成量の減少は、第2カレントミラー回路30によるコンパレータ22に対するバイアス電流の供給量の減少を意味する。
【0050】
更に、NMOSトランジスタN20及びNMOSトランジスタN17が順にオンされることで、第2カレントミラー回路30による電流の生成量が段階的に増大する。第2カレントミラー回路30による電流の生成量の段階的な増大は、第2カレントミラー回路30によるコンパレータ22に対するバイアス電流の供給量の段階的な増大を意味する。
【0051】
コンパレータ22は、監視回路41及び出力回路46を有する。監視回路41は、被監視電圧VDDLを監視する回路であり、出力回路46は、監視回路41での監視結果である被監視電圧VDDLと比較用電圧との比較結果を出力バッファ26に出力する回路である。
【0052】
監視回路41は、入力差動対42、第3カレントミラー回路44、及び本発明に係る第5トランジスタの一例であるNMOSトランジスタN1を有する。
【0053】
NMOSトランジスタN1のソース及びバックゲートは、接地配線18に接続されている。NMOSトランジスタN1のゲートは、生成回路20の出力端、すなわち、接続点αに接続されており、接続点αの電圧がゲート電圧としてNMOSトランジスタN1のゲートに供給される。これにより、第1カレントミラー回路28のPMOSトランジスタP28にカレントミラーされた電流、及び第2カレントミラー回路30のPMOSトランジスタP16にカレントミラーされた電流が、NMOSトランジスタN0に流れ込む。NMOSトランジスタN0に流れ込んだ電流はNMOSトランジスタN1にカレントミラーされてNMOSトランジスタN1にバイアス電流として供給される。
【0054】
入力差動対42は、DMOSトランジスタN5及びNMOSトランジスタN4を有する。DMOSトランジスタN5及びNMOSトランジスタN4の各閾値電圧は互いに異なっており、例えば、DMOSトランジスタN5の閾値電圧は−0.5ボルトであり、NMOSトランジスタN4の閾値電圧は0.33ボルトである。
【0055】
DMOSトランジスタN5のソースは、NMOSトランジスタN4のソースに接続されている。DMOSトランジスタN5のソースとNMOSトランジスタN4のソースとの接続点は、NMOSトランジスタN1のドレインに接続されている。DMOSトランジスタN5及びNMOSトランジスタN4の各バックゲートは、NMOSトランジスタN1のバックゲートに接続されている。
【0056】
DMOSトランジスタN5は、DMOSトランジスタN5のゲートが接地配線18に接続されることでプルダウンされている。また、NMOSトランジスタN4のゲートには被監視電圧VDDLがゲート電圧として供給され、NMOSトランジスタN4のオン及びオフは被監視電圧VDDLに応じて切り替えられえる。
【0057】
第3カレントミラー回路44は、入力差動対42に供給された被監視電圧VDDLに応じた電流を生成して出力回路46に出力する。
【0058】
第3カレントミラー回路44は、PMOSトランジスタP20,P21を有する。PMOSトランジスタP20のソース及びバックゲートは電源配線16に接続されており、PMOSトランジスタP20のゲートはPMOSトランジスタP20のドレインに接続されている。PMOSトランジスタP21のソース及びバックゲートは電源配線16に接続されており、PMOSトランジスタP21のゲートはPMOSトランジスタP20のゲートに接続されている。PMOSトランジスタP20のドレインは、DMOSトランジスタN5のドレインに接続されており、PMOSトランジスタP21のドレインは、NMOSトランジスタN4のドレインに接続されている。
【0059】
出力回路46は、第3カレントミラー回路44で生成された電流に対応する電圧OUT1を、監視回路41での被監視電圧VDDLと比較用電圧との比較結果として出力する。出力回路46は、第2直列回路48を有しており、第2直列回路48を用いて電圧OUT1を生成する。第2直列回路48は、本発明に係る第6トランジスタの一例であるPMOSトランジスタP22と本発明に係る第7トランジスタの一例であるNMOSトランジスタN2とが直列に接続された回路である。PMOSトランジスタP22のソース及びバックゲートは、電源配線16に接続されており、PMOSトランジスタP22のドレインは、NMOSトランジスタN2のドレインに接続されている。
【0060】
PMOSトランジスタP22のゲートは、本発明に係る第2容量性素子の一例であるコンデンサC1を介して電源配線16に接続されている。すなわち、コンデンサC1の一方の電極は電源配線16に接続されており、コンデンサC1の他方の電極はPMOSトランジスタP22のゲートに接続されている。また、コンデンサC1の他方の電極とPMOSトランジスタP22のゲートとの接続点は、PMOSトランジスタP21のドレインとNMOSトランジスタN4のドレインとの接続点に接続されている。従って、PMOSトランジスタP22は第3カレントミラー回路44によってオン及びオフが切り替えられる。
【0061】
NMOSトランジスタN2のソース及びバックゲートは、接地配線18に接続されている。NMOSトランジスタN2のゲートは、NMOSトランジスタN1のゲートに接続されている。従って、接続点αの電圧は、ゲート電圧としてNMOSトランジスタN2のゲートに供給され、NMOSトランジスタN0に流れ込む電流がNMOSトランジスタN2にカレントミラーされてNMOSトランジスタN2にバイアス電流として供給される。
【0062】
出力回路46は、PMOSトランジスタP22のドレインとNMOSトランジスタN2のドレインとの接続点から電圧OUT1を出力する。電圧OUT1は、コンパレータ22での被監視電圧VDDLと比較用電圧との比較結果を示す電圧である。電圧OUT1の電圧レベルは、被監視電圧VDDLに応じて電源電圧レベルと接地電圧レベルとに切り替わる。
【0063】
出力バッファ26は、電圧レベルが電圧OUT1と同レベルの電圧OUT2を被給電回路12に出力する。また、出力バッファ26は、電圧OUT1を制御用電圧OUTbに変換し、変換して得た制御用電圧OUTbを制御回路24のNMOSトランジスタN17のゲートにゲート電圧として供給する。
【0064】
出力バッファ26は、第1変換出力回路50及び第2変換出力回路52を有する。
【0065】
第1変換出力回路50は、電圧OUT1を制御用電圧OUTbに変換し、変換して得た制御用電圧OUTbを制御回路24に出力する回路である。
【0066】
第1変換出力回路50は、PMOSトランジスタP23及びNMOSトランジスタN3を有する。PMOSトランジスタP23のソース及びバックゲートは、電源配線16に接続されており、PMOSトランジスタP23のゲートは、NMOSトランジスタN3のゲートに接続されている。PMOSトランジスタP23のドレインは、NMOSトランジスタN3のドレインに接続されている。NMOSトランジスタN3のソース及びバックゲートは、接地配線18に接続されている。
【0067】
PMOSトランジスタP23のゲートとNMOSトランジスタN3のゲートとの接続点は、PMOSトランジスタP22のドレインとNMOSトランジスタN2のドレインとの接続点に接続されている。これにより、PMOSトランジスタP23のゲートとNMOSトランジスタN3のゲートとの接続点には、電圧OUT1が供給される。
【0068】
PMOSトランジスタP23のドレインとNMOSトランジスタN3のドレインとの接続点は、制御回路24のNMOSトランジスタN17のゲートに接続されている。従って、第1変換出力回路50は、コンパレータ22から電圧OUT1が供給されると、電圧OUT1を制御用電圧OUTbに変換し、変換して得た制御用電圧OUTbをゲート電圧としてNMOSトランジスタN17のゲートに供給する。
【0069】
第1変換出力回路50では、コンパレータ22から供給された電圧OUT1の電圧レベルが電源電圧レベルの場合、接地電圧レベルの制御用電圧OUTbが生成される。また、第1変換出力回路50では、コンパレータ22から供給された電圧OUT1の電圧レベルが接地電圧レベルの場合、電源電圧レベルの制御用電圧OUTbが生成される。このように、制御用電圧OUTbは、本発明に係る第1制御用電圧の一例である電源電圧レベルの制御用電圧OUTbと、本発明に係る第2制御用電圧の一例である接地電圧レベルの制御用電圧OUTbとに類別される。
【0070】
第2変換出力回路52は、制御用電圧OUTbを電圧OUT2に変換し、変換して得た電圧OUT2を被給電回路12に出力する回路である。なお、電圧OUT2は、コンパレータ22での被監視電圧VDDLと比較用電圧との比較結果を示す電圧である。
【0071】
第2変換出力回路52は、PMOSトランジスタP25及びNMOSトランジスタN19を有する。PMOSトランジスタP25のソース及びバックゲートは、電源配線16に接続されており、PMOSトランジスタP25のゲートは、NMOSトランジスタN19のゲートに接続されている。PMOSトランジスタP25のドレインは、NMOSトランジスタN19のドレインに接続されている。NMOSトランジスタN19のソース及びバックゲートは、接地配線18に接続されている。
【0072】
PMOSトランジスタP25のゲートとNMOSトランジスタN19のゲートとの接続点は、PMOSトランジスタP23のドレインとNMOSトランジスタN3のドレインとの接続点に接続されている。これにより、PMOSトランジスタP25のゲートとNMOSトランジスタN19のゲートとの接続点には、制御用電圧OUTbが供給される。
【0073】
PMOSトランジスタP25のドレインとNMOSトランジスタN19のドレインとの接続点は、レベルシフタ11を介して被給電回路12に接続されている。従って、第2変換出力回路52は、第1変換出力回路50から制御用電圧OUTbが供給されると、供給された制御用電圧OUTbを、電圧レベルが電圧OUT1と同レベルの電圧OUT2に変換し、変換して得た電圧OUT2を、レベルシフタ11を介して被給電回路12に供給する。なお、ここでは、被監視電圧VDDLで駆動する被給電回路12を想定しているため、第2変換出力回路52と被給電回路12との間にレベルシフタ11を介在させているが、レベルシフタ11は無くても良い。
【0074】
第2変換出力回路52では、第1変換出力回路50から供給された制御用電圧OUTbの電圧レベルが電源電圧レベルの場合、接地電圧レベルの電圧OUT2が生成される。接地電圧レベルの電圧OUT2は、リセット電圧として第2変換出力回路52によって被給電回路12に供給される。
【0075】
また、第2変換出力回路52では、第1変換出力回路50から供給された制御用電圧OUTbの電圧レベルが接地電圧レベルの場合、電源電圧レベルの電圧OUT2が生成される。電源電圧レベルの電圧OUT2は、リセット解除電圧として第2変換出力回路52によって被給電回路12に供給される。
【0076】
次に、本実施形態に係る半導体装置10の動作について
図2を参照しながら説明する。なお、以下では、説明の便宜上、半導体装置10に対する電源電圧VDDの供給が開始されてから電源電圧VDDが目標電圧の一例である3ボルトに到達したことを条件に、半導体装置10に対する被監視電圧VDDLの供給が開始されることを前提として説明する。また、以下では、説明の便宜上、被監視電圧VDDLの最大の電圧レベルは、電源電圧VDDの最大の電圧レベルの半分以下であり、被監視電圧VDDLの最小の電圧レベルは、接地電圧レベルであることを前提として説明する。
【0077】
一例として
図2に示すように、半導体装置10に供給される電源電圧VDDが0ボルトから目標電圧にかけて徐々に大きくなる過程において、被監視電圧VDDLが0ボルトの場合、PMOSトランジスタP0がオンされる。PMOSトランジスタP0がオンされると、PMOSトランジスタP27に電流が流れる。PMOSトランジスタP27に流れる電流は第1カレントミラー回路28によってカレントミラーされる。第1カレントミラー回路28によってカレントミラーされた電流はNMOSトランジスタN0に流れ込み、NMOSトランジスタN0によってNMOSトランジスタN1にカレントミラーされることで、コンパレータ22にバイアス電流が供給される。
【0078】
ここで、被監視電圧VDDLは0ボルトのため、NMOSトランジスタN4はオフされ、PMOSトランジスタP22のゲートに電源電圧VDDがゲート電圧として供給されるので、PMOSトランジスタP22もオフされる。そのため、電圧OUT1及び電圧OUT2が0ボルトとなり、出力バッファ26によって電源電圧レベルの制御用電圧OUTbが制御回路24に出力される。すなわち、NMOSトランジスタN17のゲートに電源電圧レベルの制御用電圧OUTbがゲート電圧として供給される。これにより、NMOSトランジスタN17はオンされる。しかし、このとき、NMOSトランジスタN20のゲートに供給されるゲート電圧である被監視電圧VDDLは0ボルトであるため、NMOSトランジスタN20はオフされている。よって、PMOSトランジスタP24に電流は流れない。
【0079】
次に、被監視電圧VDDLが徐々に大きくなると、やがてNMOSトランジスタN20がオンされ、PMOSトランジスタP24に電流が流れる。PMOSトランジスタP24に流れる電流はPMOSトランジスタP16にカレントミラーされる。PMOSトランジスタP16にカレントミラーされた電流はNMOSトランジスタN0に流れ込み、NMOSトランジスタN0によってNMOSトランジスタN1にカレントミラーされることで、コンパレータ22にバイアス電流が供給される。
【0080】
このように、電源電圧VDDの供給が開始されてから被監視電圧VDDLが徐々に大きくなる過程で、NMOSトランジスタN17及びNMOSトランジスタN20が順にオンされると、第2カレントミラー回路30によるコンパレータ22に対するバイアス電流の供給量は段階的に増大する。
【0081】
コンパレータ22では、被監視電圧VDDLが徐々に大きくなって比較用電圧を超えると、PMOSトランジスタP22のゲート電圧が小さくなり、PMOSトランジスタP22がオンされる。コンデンサC1は、少なくとも被監視電圧VDDLが再び比較用電圧未満に低下する迄の間、PMOSトランジスタP22のゲート電圧を、PMOSトランジスタP22の閾値電圧を超える電圧に保持する。そのため、PMOSトランジスタP22のオン状態は、少なくとも被監視電圧VDDLが再び比較用電圧未満に低下する迄の間、保持される。
【0082】
PMOSトランジスタP22がオンされると、リセット解除電圧として電源電圧レベルの電圧OUT1が出力回路46によって出力バッファ26に出力される。ここで、比較用電圧とは、NMOSトランジスタN4の閾値電圧からDMOSトランジスタN5の閾値電圧を減じて得た電圧を指す。なお、閾値電圧とは、MOSトランジスタN5がオフ状態からオン状態に遷移するのに要する電圧を意味する。
【0083】
出力バッファ26では、出力回路46からリセット解除電圧として入力された電圧OUT1と同電圧レベルの電圧OUT2がリセット解除電圧として被給電回路12に出力される。これにより、被給電回路12のリセット状態が解除される。
【0084】
また、出力バッファ26では、出力回路46からリセット解除電圧として入力された電圧OUT1が第1変換出力回路50によって接地電圧レベルの制御用電圧OUTbに変換され、変換されて得られた制御用電圧OUTbが制御回路24に出力される。すなわち、接地電圧レベルの制御用電圧OUTbがゲート電圧としてNMOSトランジスタN17のゲートに供給される。
【0085】
出力回路46により電圧OUT1がリセット解除電圧として出力された場合、接地電圧レベルの制御用電圧OUTbがNMOSトランジスタN17のゲートに供給され、NMOSトランジスタN17がオフされる。これにより、PMOSトランジスタP24に流れていた電流は、NMOSトランジスタN17によって遮断される。
【0086】
被監視電圧VDDLが比較用電圧を超えると、PMOSトランジスタP0のゲートとソースとの間の電圧がPMOSトランジスタP0の閾値電圧未満になるため、PMOSトランジスタP0はオフされる。PMOSトランジスタP0はオフされると、PMOSトランジスタP27に流れていた電流がPMOSトランジスタP0によって遮断され、NMOSトランジスタN0に流れ込む電流もなくなるので、コンパレータ22に対してもバイアス電流が供給されなくなる。このとき、生成回路20における消費電流は“0”となる。
【0087】
次に、被監視電圧VDDLが徐々に小さくなり、PMOSトランジスタP0のゲートとソースとの間の電圧がPMOSトランジスタP0を超えると、PMOSトランジスタP0がオンされる。PMOSトランジスタP0がオンされると、PMOSトランジスタP27に電流が流れる。PMOSトランジスタP27に流れる電流は第1カレントミラー回路28によってカレントミラーされる。第1カレントミラー回路28によってカレントミラーされた電流はNMOSトランジスタN0に流れ込み、NMOSトランジスタN0によってNMOSトランジスタN1にカレントミラーされることで、コンパレータ22にバイアス電流が供給される。
【0088】
そして、コンパレータ22では、被監視電圧VDDLが比較用電圧未満になると、PMOSトランジスタP22のゲート電圧が大きくなり、リセット電圧として接地電圧レベルの電圧OUT1が出力回路46によって出力バッファ26に出力される。
【0089】
出力バッファ26では、出力回路46からリセット電圧として入力された電圧OUT1と同電圧レベルの電圧OUT2がリセット電圧として被給電回路12に出力される。これにより、被給電回路12がリセットされる。
【0090】
また、出力バッファ26では、出力回路46からリセット電圧として入力された電圧OUT1が第1変換出力回路50によって電源電圧レベルの制御用電圧OUTbに変換され、変換されて得られた制御用電圧OUTbが制御回路24に出力される。すなわち、電源電圧レベルの制御用電圧OUTbがゲート電圧としてNMOSトランジスタN17のゲートに供給される。
【0091】
電源電圧レベルの制御用電圧OUTbがNMOSトランジスタN17のゲートに供給されると、NMOSトランジスタN17はオンされる。ここで、NMOSトランジスタN17はオンされるものの、被監視電圧VDDLが被給電回路12をリセット状態にする電圧として予め定められた電圧に低下すると、NMOSトランジスタN20はオフされる。すなわち、被監視電圧VDDLの低下に伴ってNMOSトランジスタN20のゲートとソースとの間の電圧がNMOSトランジスタN20の閾値電圧未満になると、NMOSトランジスタN20はオフされる。そのため、PMOSトランジスタP24に流れる電流はNMOSトランジスタN20によって抑制される。
【0092】
以上説明したように、半導体装置10では、被監視電圧VDDL及びコンパレータ22によりリセット解除電圧として出力された電圧OUT1に応じて、コンパレータ22に対するバイアス電流の供給が遮断されるように生成回路20が制御される。従って、半導体装置10は、被監視電圧VDDL及びリセット解除電圧として出力された電圧OUT1を利用せずにコンパレータ22に対するバイアス電流の供給を遮断する場合に比べ、消費電流を抑制することができる。
【0093】
半導体装置10では、被監視電圧VDDL及びコンパレータ22によりリセット電圧として出力された電圧OUT1を利用して、コンパレータ22に対してバイアス電流が供給されるように生成回路20が制御される。従って、半導体装置10は、被監視電圧VDDL及び電圧OUT1を利用せずにバイアス電流を供給する場合に比べ、被給電回路12がリセット状態の場合のコンパレータ22に対するバイアス電流の供給を簡易な構成で実現することができる。
【0094】
半導体装置10では、出力バッファ26により、コンパレータ22での被監視電圧VDDLと比較用電圧との比較結果を示す電圧OUT2が被給電回路12に出力される。また、出力バッファ26により、コンパレータ22での被監視電圧VDDLと比較用電圧との比較結果を示す電圧OUT1が制御用電圧OUTbに変換され、変換された制御用電圧OUTbが制御回路24に出力される。そして、制御回路24により、被監視電圧VDDL及び出力バッファ26により出力された制御用電圧OUTbを用いて生成回路20が制御される。従って、半導体装置10は、制御用電圧OUTbを制御回路24に出力せずに電圧OUT1を被給電回路12に出力する場合に比べ、簡易な構成で、リセットとリセット解除との切り替え、及び消費電流の抑制を両立させることができる。
【0095】
半導体装置10では、電圧OUT1を制御用電圧OUTbに変換して制御用電圧OUTbを制御回路24に出力する第1変換出力回路50が出力バッファ26に含まれている。また、制御用電圧OUTbを電圧OUT2に変換して電圧OUT2を被給電回路12に出力する第2変換出力回路52が出力バッファ26に含まれている。従って、半導体装置10は、出力バッファ26を用いずに、制御用電圧OUTb及び電圧OUT2を出力する場合に比べ、簡易な構成で、制御用電圧OUTbを制御回路24に出力し、電圧OUT2を被給電回路12に出力することができる。
【0096】
半導体装置10では、出力バッファ26により、リセット解除電圧として出力された電圧OUT1が変換されて得られた電源電圧レベルの制御用電圧OUTbが出力される。また、出力バッファ26により、リセット電圧として出力された電圧OUT1が変換されて得られた接地電圧レベルの制御用電圧OUTbが出力される。そして、被監視電圧VDDL及び電源電圧レベルの制御用電圧OUTbを利用して、バイアス電流の供給が遮断されるように生成回路20が制御される。また、被監視電圧VDDL及び接地電圧レベルの制御用電圧OUTbを利用して、コンパレータ22に対してバイアス電流が供給されるように生成回路20が制御される。従って、半導体装置10は、リセット状態であるか否かに拘わらず常に同じ電圧レベルの制御用電圧OUTbを利用して生成回路20を制御する場合に比べ、コンパレータ22に対するバイアス電流の供給及び遮断を簡易に実現することができる。
【0097】
半導体装置10では、バイアス電流を生成する第1カレントミラー回路28が被監視電圧VDDLに応じて制御される。従って、半導体装置10は、第1カレントミラー回路28が被監視電圧VDDL以外の電圧に応じて制御される場合に比べ、簡易な構成でバイアス電流を生成することができる。
【0098】
半導体装置10では、第1カレントミラー回路28に接続されたPMOSトランジスタP0のオン及びオフが被監視電圧VDDLに応じて切り替えられる。そして、PMOSトランジスタP0のオン及びオフが切り替えられることで第1カレントミラー回路28が制御される。従って、半導体装置10は、被監視電圧VDDL以外の電圧に応じてオン及びオフが切り替えられるトランジスタによって第1カレントミラー回路28が制御される場合に比べ、簡易な構成でバイアス電流を生成することができる。
【0099】
半導体装置10では、PMOSトランジスタP0がオフされることで第1カレントミラー回路28によるバイアス電流の生成が停止される。従って、半導体装置10は、PMOSトランジスタP0以外の手段で第1カレントミラー回路28によるバイアス電流の生成が停止される場合に比べ、簡易な構成でバイアス電流の生成を停止することができる。
【0100】
半導体装置10では、PMOSトランジスタP0のバックゲートがコンデンサC0を介して接地配線18に接続されている。従って、半導体装置10は、PMOSトランジスタP0のバックゲートが接地配線18に直接接続された場合に比べ、生成回路20を高精度に制御することができる。
【0101】
半導体装置10では、第1カレントミラー回路28に接続された第2カレントミラー回路30が生成回路20に含まれている。また、第1カレントミラー回路28で生成されたバイアス電流は、第2カレントミラー回路30によって調整されてコンパレータ22に供給される。また、第2カレントミラー回路30に接続され、制御用電圧OUTbに応じてオン及びオフが切り替えられるNMOSトランジスタN17が制御回路24に含まれている。また、第2カレントミラー回路30に接続され、被監視電圧VDDLに応じてオン及びオフが切り替えられるNMOSトランジスタN20が制御回路24に含まれている。そして、NMOSトランジスタN17,N20のオン及びオフが切り替えられることで第2カレントミラー回路30が制御される。従って、半導体装置10は、第2カレントミラー回路30にNMOSトランジスタN17のみ又はNMOSトランジスタN20のみが接続されている場合に比べ、第2カレントミラー回路30を高精度に制御することができる。
【0102】
半導体装置10では、NMOSトランジスタN17及びNMOSトランジスタN20を選択的にオフさせることで第2カレントミラー回路30によるコンパレータ22に対するバイアス電流の供給量を少なくしている。従って、半導体装置10は、NMOSトランジスタN17,N20をオフさせる以外の手段でバイアス電流の供給量を少なくする場合に比べ、簡易な構成で、バイアス電流の供給量を少なくすることができる。
【0103】
半導体装置10では、NMOSトランジスタN17が、コンパレータ22によりリセット解除電圧が出力された場合にオフされる。従って、半導体装置10は、リセット解除電圧以外の電圧が出力された場合にNMOSトランジスタN17がオフされる場合に比べ、被給電回路12のリセット状態が解除された場合のバイアス電流の遮断を簡易な構成で実現することができる。
【0104】
半導体装置10では、被監視電圧VDDLが被給電回路12をリセット状態にする電圧として予め定められた電圧の場合にNMOSトランジスタN20がオフされる。従って、半導体装置10は、被監視電圧VDDLがリセット状態を解除する電圧の場合にNMOSトランジスタN20がオフされる場合に比べ、被給電回路12がリセット状態の場合に第2カレントミラー回路30での消費電流を抑制することができる。
【0105】
半導体装置10では、NMOSトランジスタN17及びNMOSトランジスタN20を順にオンすることでコンパレータ22に対するバイアス電流の供給量を段階的に増大させている。従って、半導体装置10は、NMOSトランジスタN17及びNMOSトランジスタN20を同時にオンする場合に比べ、バイアス電流の急激な増大に起因するコンパレータ22の破損を回避することができる。
【0106】
半導体装置10では、第1カレントミラー回路28及び第2カレントミラー回路30の各々でカレントミラーされた電流が、NMOSトランジスタN0によってコンパレータ22にバイアス電流としてカレントミラーされる。従って、半導体装置10は、第1カレントミラー回路28及び第2カレントミラー回路30でカレントミラーされた電流をNMOSトランジスタN0を用いずにカレントミラーする場合に比べ、簡易な構成でコンパレータ22にバイアス電流を供給することができる。
【0107】
半導体装置10では、入力差動対42に接続され、バイアス電流が供給されるNMOSトランジスタN1がコンパレータ22に含まれている。従って、半導体装置10は、NMOSトランジスタN1を用いずにコンパレータ22にバイアス電流を供給する場合に比べ、簡易な構成で、入力差動対42を駆動させることができる。
【0108】
半導体装置10では、DMOSトランジスタN5及びNMOSトランジスタN4による入力差動対42が採用されている。従って、半導体装置10は、PMOSトランジスタ及びNMOSトランジスタによる入力差動対を用いる場合に比べ、簡易な構成で、被監視電圧VDDLを監視することができる。
【0109】
半導体装置10では、比較用電圧が、DMOSトランジスタN5の閾値電圧とNMOSトランジスタN4の閾値電圧との差分を用いた電圧とされている。従って、半導体装置10は、比較用電圧として使用する基準電圧を他の回路で生成する場合に比べ、簡易な構成で、被監視電圧と比較用電圧とを比較することができる。
【0110】
例えば、PMOSトランジスタ及びNMOSトランジスタによる入力差動対を用いた場合、比較用電圧として使用する基準電圧を0.78ボルトとすると、レギュレータを用いて0.78ボルトの基準電圧を生成する必要がある。これに対し、半導体装置10では、DMOSトランジスタN5及びNMOSトランジスタN4を用いている。そのため、コンパレータ22の閾値は、NMOSトランジスタの閾値電圧の一例である0.33ボルトとDMOSトランジスタN5の閾値電圧の一例である−0.45ボルトとの差電圧である0.78ボルト(=0.33−(−0.45)となる。よって、半導体装置10は、レギュレータを用いて0.78ボルトの基準電圧を比較用電圧として生成する場合に比べ、回路規模を小さくすることができる。
【0111】
半導体装置10では、第3カレントミラー回路44により、入力差動対42に供給された被監視電圧VDDLに応じて定まる電流が生成される。また、出力回路46により、第3カレントミラー回路44で生成された電流に対応する電圧が、被監視電圧VDDLと比較用電圧との比較結果として出力される。従って、半導体装置10は、第3カレントミラー回路44及び出力回路46以外の手段で被監視電圧VDDLと比較用電圧との比較結果を出力する場合に比べ、簡易な構成で、被監視電圧VDDLと比較用電圧との比較結果を出力することができる。
【0112】
半導体装置10では、第3カレントミラー回路44によってオン及びオフが切り替えられるPMOSトランジスタP22が出力回路46に含まれている。また、PMOSトランジスタP22と直列に接続され、生成回路20によってバイアス電流が供給されるNMOSトランジスタN2が出力回路46に含まれている。従って、半導体装置10は、PMOSトランジスタP22及びNMOSトランジスタN2を用いない場合に比べ、簡易な構成で、被監視電圧VDDLと比較用電圧との比較結果を出力することができる。
【0113】
半導体装置10では、一方の電極に電源電圧VDDが供給され、他方の電極にPMOSトランジスタP22のゲートが接続されたコンデンサC1が出力回路46に含まれている。従って、半導体装置10は、コンデンサC1がPMOSトランジスタP22に接続されていない場合に比べ、簡易な構成で、PMOSトランジスタP22のゲート電圧の電圧レベルを、電圧OUT1の電圧レベルの保持に必要な電圧レベルに保持することができる。
【0114】
なお、上記実施形態では、比較用電圧の一例として、NMOSトランジスタN4の閾値電圧からDMOSトランジスタN5の閾値電圧を減じて得た電圧を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、NMOSトランジスタN4とPMOSトランジスタ(図示省略)による入力差動対を採用し、入力差動対のPMOSトランジスタのゲートに、レギュレータ(図示省略)で生成された基準電圧を比較用電圧として供給するようにしてもよい。
【0115】
以上の実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
【0116】
(付記1)
バイアス電流が供給された状態で、被監視電圧と比較用電圧とを比較し、被監視電圧が前記比較用電圧を超えた場合に、電源電圧が供給される被給電回路のリセット状態を解除するリセット解除電圧を出力するコンパレータと、
前記電源電圧に基づいて前記バイアス電流を生成する生成回路であって、前記被監視電圧及び前記コンパレータにより出力された前記リセット解除電圧に応じて、前記コンパレータに対する前記バイアス電流の供給を停止する生成回路と、を含むパワーオンリセット回路。
【0117】
(付記2)
前記コンパレータは、前記被監視電圧が前記比較用電圧未満の場合に、前記被給電回路をリセットするリセット電圧を出力し、
前記生成回路は、前記被監視電圧及び前記コンパレータにより出力された前記リセット電圧を利用して、前記コンパレータに対して前記バイアス電流を供給する付記1に記載のパワーオンリセット回路。
【0118】
(付記3)
前記コンパレータでの前記被監視電圧と前記比較用電圧との比較結果を前記被給電回路に出力し、かつ、前記比較結果を制御用電圧に変換して前記制御用電圧を前記生成回路に出力する出力バッファを更に含み、
前記生成回路は、前記被監視電圧及び前記出力バッファから入力された前記制御用電圧を用いて前記バイアス電流を制御する付記1又は付記2に記載のパワーオンリセット回路。
【0119】
(付記4)
前記出力バッファは、前記比較結果を前記制御用電圧に変換して前記制御用電圧を前記生成回路に出力する第1変換出力回路と、前記制御用電圧を前記比較結果に変換して前記比較結果を前記被給電回路に出力する第2変換出力回路と、を有する付記3に記載のパワーオンリセット回路。
【0120】
(付記5)
前記制御用電圧は、前記リセット解除電圧が変換されて得られた第1制御用電圧、及び前記リセット電圧が変換されて得られた第2制御用電圧に類別され、
前記生成回路は、前記被監視電圧及び前記出力バッファから入力された前記第1制御用電圧を利用して、前記コンパレータに対する前記バイアス電流の供給を停止し、前記被監視電圧及び前記出力バッファから入力された前記第2制御用電圧を利用して、前記コンパレータに対して前記バイアス電流を供給する付記3又は付記4に記載のパワーオンリセット回路。
【0121】
(付記6)
前記生成回路は、前記被監視電圧に応じて前記バイアス電流を生成する第1カレントミラー回路を有する付記1から付記5の何れか1つに記載のパワーオンリセット回路。
【0122】
(付記7)
前記生成回路は、前記第1カレントミラー回路に接続され、かつ、前記被監視電圧に応じてオン及びオフが切り替えられる第1トランジスタを有し、前記第1トランジスタのオン及びオフが切り替えられることで前記第1カレントミラー回路が制御される付記6に記載のパワーオンリセット回路。
【0123】
(付記8)
前記生成回路は、前記第1トランジスタをオフさせることで前記第1カレントミラー回路による前記バイアス電流の生成を停止させる付記7に記載のパワーオンリセット回路。
【0124】
(付記9)
前記第1トランジスタは、バックゲートが第1容量性素子を介して低電圧源に接続されたPMOSトランジスタである付記7又は付記8に記載のパワーオンリセット回路。
【0125】
(付記10)
前記生成回路は、前記第1カレントミラー回路に接続され、前記第1カレントミラー回路で生成された前記バイアス電流を調節して前記コンパレータに供給する第2カレントミラー回路と、前記第2カレントミラー回路に接続され、前記コンパレータでの前記被監視電圧と前記比較用電圧との比較結果が変換されて得られた制御用電圧に応じてオン及びオフが切り替えられる第2トランジスタと、前記第2カレントミラー回路に接続され、前記被監視電圧に応じてオン及びオフが切り替えられる第3トランジスタとを有し、前記第2トランジスタ及び前記第3トランジスタのオン及びオフが切り替えられることで前記第2カレントミラー回路が制御される付記6から付記9の何れか1つに記載のパワーオンリセット回路。
【0126】
(付記11)
前記生成回路は、前記第2トランジスタ及び前記第3トランジスタを選択的にオフさせることで前記第2カレントミラー回路による前記コンパレータに対する前記バイアス電流の供給量を少なくする付記9に記載のパワーオンリセット回路。
【0127】
(付記12)
前記第2トランジスタは、前記コンパレータにより前記リセット解除電圧が出力された場合にオフされる付記10又は付記11に記載のパワーオンリセット回路。
【0128】
(付記13)
前記第3トランジスタは、前記被監視電圧が前記被給電回路を前記リセット状態にする電圧として予め定められた電圧の場合にオフされる付記10から付記12の何れか1つに記載のパワーオンリセット回路。
【0129】
(付記14)
前記生成回路は、前記第2トランジスタ及び前記第3トランジスタを順にオンさせることで前記第2カレントミラー回路による前記コンパレータに対する前記バイアス電流の供給量を段階的に増大させる付記10から付記13の何れか1つに記載のパワーオンリセット回路。
【0130】
(付記15)
前記第2トランジスタ及び前記第3トランジスタは何れもNMOSトランジスタである付記10から付記14の何れか1つに記載のパワーオンリセット回路。
【0131】
(付記16)
前記生成回路は、前記第1カレントミラー回路及び前記第2カレントミラー回路の各々でカレントミラーされた電流を前記コンパレータに前記バイアス電流としてカレントミラーする第4トランジスタを有する付記10から付記15の何れか1つに記載のパワーオンリセット回路。
【0132】
(付記17)
前記コンパレータは、一方の入力端子に前記被監視電圧が供給された入力差動対、及び前記入力差動対に接続され、前記バイアス電流が供給される第5トランジスタを有する付記1から付記16の何れか1つに記載のパワーオンリセット回路。
【0133】
(付記18)
前記入力差動対は、プルダウンされたDMOSトランジスタ、及び前記被監視電圧に応じてオン及びオフが切り替えられるNMOSトランジスタによる入力差動対である付記17に記載のパワーオンリセット回路。
【0134】
(付記19)
前記比較用電圧は、前記DMOSトランジスタの閾値電圧と前記NMOSトランジスタの閾値電圧との差分を用いた電圧である付記18に記載のパワーオンリセット回路。
【0135】
(付記20)
前記コンパレータは、前記入力差動対に供給された前記被監視電圧に応じて定まる電流を生成する第3カレントミラー回路、及び前記第3カレントミラー回路で生成された電流に対応する電圧を、前記被監視電圧と前記比較用電圧との比較結果として出力する出力回路を有する付記17から付記19の何れか1つに記載のパワーオンリセット回路。
【0136】
(付記21)
前記出力回路は、前記第3カレントミラー回路によってオン及びオフが切り替えられる第6トランジスタと、及び前記第6トランジスタに直列に接続され、前記生成回路によって前記バイアス電流が供給される第7トランジスタとを有する付記20に記載のパワーオンリセット回路。
【0137】
(付記22)
前記第6トランジスタは、PMOSトランジスタであり、前記第7トランジスタは、NMOSトランジスタである付記21に記載のパワーオンリセット回路。
【0138】
(付記23)
一端に前記電源電圧が供給され、他端に前記第5トランジスタの制御端子が接続された第2容量性素子を更に含む付記21又は付記22に記載のパワーオンリセット回路。
【0139】
(付記24)
付記1から付記23の何れか1つに記載のパワーオンリセット回路と、
電源電圧が供給される被給電回路であって、前記パワーオンリセット回路に含まれるコンパレータにより出力されるリセット解除電圧に応じてリセット状態が解除される被給電回路と、を含む半導体装置。
【0140】
(付記25)
バイアス電流が供給された状態で、被監視電圧と比較用電圧とを比較し、被監視電圧が前記比較用電圧を超えた場合に、電源電圧が供給される被給電回路のリセット状態を解除するリセット解除電圧を出力するコンパレータを含むパワーオンリセット回路のバイアス電流供給方法であって、
前記電源電圧に基づいて前記バイアス電流を生成する生成回路であって、前記被監視電圧及び前記コンパレータにより出力された前記リセット解除電圧に応じて、前記コンパレータに対する前記バイアス電流の供給を停止するパワーオンリセット回路のバイアス電流供給方法。
【0141】
(付記26)
被給電回路に供給される電源電圧に基づいてバイアス電流を生成する生成回路と、
前記生成回路で生成された前記バイアス電流が供給された状態で、被監視電圧と比較用電圧とを比較し、被監視電圧が前記比較用電圧を超えた場合に、前記被給電回路のリセット状態を解除するリセット解除電圧を出力するコンパレータと、
前記被監視電圧及び前記コンパレータにより出力された前記リセット解除電圧に応じて、前記コンパレータに対する前記バイアス電流の供給が遮断されるように前記生成回路を制御する制御回路と、を含むパワーオンリセット回路。
【0142】
(付記27)
前記コンパレータは、前記被監視電圧が前記比較用電圧未満の場合に、前記被給電回路をリセットするリセット電圧を出力し、
前記制御回路は、前記被監視電圧及び前記コンパレータにより出力された前記リセット電圧を利用して、前記コンパレータに対して前記バイアス電流が供給されるように前記生成回路を制御する付記26に記載のパワーオンリセット回路。
【0143】
(付記28)
前記コンパレータでの前記被監視電圧と前記比較用電圧との比較結果を前記被給電回路に出力し、かつ、前記比較結果を制御用電圧に変換して前記制御用電圧を前記制御回路に出力する出力バッファを更に含み、
前記制御回路は、前記被監視電圧及び前記出力バッファから入力された前記制御用電圧を用いて前記生成回路を制御する付記26又は付記27に記載のパワーオンリセット回路。
【0144】
(付記29)
前記出力バッファは、前記比較結果を前記制御用電圧に変換して前記制御用電圧を前記制御回路に出力する第1変換出力回路と、前記制御用電圧を前記比較結果に変換して前記比較結果を前記被給電回路に出力する第2変換出力回路と、を有する付記28に記載のパワーオンリセット回路。
【0145】
(付記30)
前記制御用電圧は、前記リセット解除電圧が変換されて得られた第1制御用電圧、及び前記リセット電圧が変換されて得られた第2制御用電圧に類別され、
前記制御回路は、前記被監視電圧及び前記出力バッファから入力された前記第1制御用電圧を利用して、前記コンパレータに対する前記バイアス電流の供給が遮断されるように前記生成回路を制御し、前記被監視電圧及び前記出力バッファから入力された前記第2制御用電圧を利用して、前記コンパレータに対して前記バイアス電流が供給されるように前記生成回路を制御する付記28又は付記29に記載のパワーオンリセット回路。
【0146】
(付記31)
前記生成回路は、前記バイアス電流を生成する第1カレントミラー回路を有し、
前記制御回路は、前記被監視電圧に応じて前記第1カレントミラー回路を制御する付記26から付記30の何れか1つに記載のパワーオンリセット回路。
【0147】
(付記32)
前記制御回路は、前記第1カレントミラー回路に接続され、かつ、前記被監視電圧に応じてオン及びオフが切り替えられる第1トランジスタを有し、前記第1トランジスタのオン及びオフを切り替えることで前記第1カレントミラー回路を制御する付記31に記載のパワーオンリセット回路。
【0148】
(付記33)
前記制御回路は、前記第1トランジスタをオフさせることで前記第1カレントミラー回路による前記バイアス電流の生成を停止させる付記32に記載のパワーオンリセット回路。
【0149】
(付記34)
前記第1トランジスタは、バックゲートが第1容量性素子を介して低電圧源に接続されたPMOSトランジスタである付記32又は付記33に記載のパワーオンリセット回路。
【0150】
(付記35)
前記生成回路は、前記第1カレントミラー回路に接続され、前記第1カレントミラー回路で生成された前記バイアス電流を調節して前記コンパレータに供給する第2カレントミラー回路を有し、
前記制御回路は、前記第2カレントミラー回路に接続され、前記コンパレータでの前記被監視電圧と前記比較用電圧との比較結果が変換されて得られた制御用電圧に応じてオン及びオフが切り替えられる第2トランジスタと、前記第2カレントミラー回路に接続され、前記被監視電圧に応じてオン及びオフが切り替えられる第3トランジスタとを有し、前記第2トランジスタ及び前記第3トランジスタのオン及びオフを切り替えることで前記第2カレントミラー回路を制御する付記31から付記34の何れか1つに記載のパワーオンリセット回路。
【0151】
(付記36)
前記制御回路は、前記第2トランジスタ及び前記第3トランジスタを選択的にオフさせることで前記第2カレントミラー回路による前記コンパレータに対する前記バイアス電流の供給量を少なくする付記35に記載のパワーオンリセット回路。
【0152】
(付記37)
前記第2トランジスタは、前記コンパレータにより前記リセット解除電圧が出力された場合にオフされる付記35又は付記36に記載のパワーオンリセット回路。
【0153】
(付記38)
前記第3トランジスタは、前記被監視電圧が前記被給電回路を前記リセット状態にする電圧として予め定められた電圧の場合にオフされる付記35から付記37の何れか1つに記載のパワーオンリセット回路。
【0154】
(付記39)
前記制御回路は、前記第2トランジスタ及び前記第3トランジスタを順にオンさせることで前記第2カレントミラー回路による前記コンパレータに対する前記バイアス電流の供給量を段階的に増大させる付記35から付記38の何れか1つに記載のパワーオンリセット回路。
【0155】
(付記40)
前記第2トランジスタ及び前記第3トランジスタは何れもNMOSトランジスタである付記35から付記39の何れか1つに記載のパワーオンリセット回路。
【0156】
(付記41)
前記生成回路は、前記第1カレントミラー回路及び前記第2カレントミラー回路の各々でカレントミラーされた電流を前記コンパレータに前記バイアス電流としてカレントミラーする第4トランジスタを有する付記35から付記40の何れか1つに記載のパワーオンリセット回路。
【0157】
(付記42)
前記コンパレータは、一方の入力端子に前記被監視電圧が供給された入力差動対、及び前記入力差動対に接続され、前記バイアス電流が供給される第5トランジスタを有する付記26から付記41の何れか1つに記載のパワーオンリセット回路。
【0158】
(付記43)
前記入力差動対は、プルダウンされたDMOSトランジスタ、及び前記被監視電圧に応じてオン及びオフが切り替えられるNMOSトランジスタによる入力差動対である付記42に記載のパワーオンリセット回路。
【0159】
(付記44)
前記比較用電圧は、前記DMOSトランジスタの閾値電圧と前記NMOSトランジスタの閾値電圧との差分を用いた電圧である付記43に記載のパワーオンリセット回路。
【0160】
(付記45)
前記コンパレータは、前記入力差動対に供給された前記被監視電圧に応じて定まる電流を生成する第3カレントミラー回路、及び前記第3カレントミラー回路で生成された電流に対応する電圧を、前記被監視電圧と前記比較用電圧との比較結果として出力する出力回路を有する付記42から付記44の何れか1つに記載のパワーオンリセット回路。
【0161】
(付記46)
前記出力回路は、前記第3カレントミラー回路によってオン及びオフが切り替えられる第6トランジスタと、前記第6トランジスタに直列に接続され、前記生成回路によって前記バイアス電流が供給される第7トランジスタとを有する付記45に記載のパワーオンリセット回路。
【0162】
(付記47)
前記第6トランジスタは、PMOSトランジスタであり、
前記第7トランジスタは、NMOSトランジスタである付記46に記載のパワーオンリセット回路。
【0163】
(付記48)
前記コンパレータは、一端に前記電源電圧が供給され、他端に前記第6トランジスタの制御端子が接続された第2容量性素子を有する付記46又は付記47に記載のパワーオンリセット回路。
【0164】
(付記49)
付記26から付記48の何れか1つに記載のパワーオンリセット回路と、
電源電圧が供給される被給電回路であって、前記パワーオンリセット回路に含まれるコンパレータにより出力されるリセット解除電圧に応じてリセット状態が解除される被給電回路と、を含む半導体装置。
【0165】
(付記50)
被給電回路に供給される電源電圧に基づいてバイアス電流を生成する生成回路と、前記生成回路で生成された前記バイアス電流が供給された状態で、被監視電圧と比較用電圧とを比較し、被監視電圧が前記比較用電圧を超えた場合に、前記被給電回路のリセット状態を解除するリセット解除電圧を出力するコンパレータと、を含むパワーオンリセット回路の制御方法であって、
前記被監視電圧及び前記コンパレータにより出力された前記リセット解除電圧に応じて、前記コンパレータに対する前記バイアス電流の供給が遮断されるように前記生成回路を制御することを含むパワーオンリセット回路の制御方法。