特許第6411322号(P6411322)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6411322データ処理システム、データ処理方法、カスタマイズドサービス管理制御装置及びカスタマイズドサービス管理制御プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6411322
(24)【登録日】2018年10月5日
(45)【発行日】2018年10月24日
(54)【発明の名称】データ処理システム、データ処理方法、カスタマイズドサービス管理制御装置及びカスタマイズドサービス管理制御プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 9/445 20180101AFI20181015BHJP
   G06F 8/60 20180101ALI20181015BHJP
   G06F 13/00 20060101ALI20181015BHJP
   H04L 12/717 20130101ALI20181015BHJP
【FI】
   G06F9/445
   G06F8/60
   G06F13/00 520C
   H04L12/717
【請求項の数】4
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2015-247543(P2015-247543)
(22)【出願日】2015年12月18日
(65)【公開番号】特開2017-111744(P2017-111744A)
(43)【公開日】2017年6月22日
【審査請求日】2017年12月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004226
【氏名又は名称】日本電信電話株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100119677
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 賢治
(74)【代理人】
【識別番号】100115794
【弁理士】
【氏名又は名称】今下 勝博
(72)【発明者】
【氏名】南 勇貴
(72)【発明者】
【氏名】持田 康弘
(72)【発明者】
【氏名】市川 潤紀
【審査官】 多賀 実
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−153330(JP,A)
【文献】 国際公開第2015/118874(WO,A1)
【文献】 坪内 宏司 外2名,「要求に応じネットワークサービスを自動構築するNFV管理・制御技術」,電子情報通信学会技術研究報告,一般社団法人電子情報通信学会,2014年 9月 4日,第114巻,第206号,pp.107−112
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 8/00− 8/77
G06F 9/44− 9/54
G06F 13/00
H04L 12/00−12/26
H04L 12/50−12/955
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介してデータを送受信し、前記データに応じてアプリケーション及びサービスに対し追加で行うデータ処理を含めたカスタマイズドサービスを管理制御するとともに前記データ処理の指示命令を出力し、ファンクションを管理制御するカスタマイズドサービス管理制御装置と、
入力された前記指示命令により前記データ処理を行い、前記データ処理の処理結果に応じて前記カスタマイズドサービス管理制御装置から取得した前記ファンクションを配置するファンクション配置用装置と、
前記ネットワークを制御し前記指示命令に応じてデータを外部に転送するネットワーク装置と、
を備えることを特徴とするデータ処理システム。
【請求項2】
ネットワークを介してデータを送受信し、前記データに応じてアプリケーション及びサービスに対し追加で行うデータ処理を含めたカスタマイズドサービスを管理制御するとともに前記データ処理の指示命令を出力し、ファンクションを管理制御するカスタマイズドサービス管理制御手順と、
入力された前記指示命令により前記データ処理を行い、前記データ処理の処理結果に応じて前記カスタマイズドサービス管理制御手順で取得した前記ファンクションを配置するファンクション配置用手順と、
前記ネットワークを制御し前記指示命令に応じてデータを外部に転送するネットワーク制御手順と、
を行うことを特徴とするデータ処理方法。
【請求項3】
カスタマイズドサービスに使用するファンクションの情報、アプリケーションとファンクション間の接続可否の情報、ファンクションとファンクション間の接続可否の情報を管理するファンクション管理部と、
前記ファンクション管理部から前記情報を取得し、前記情報に応じて前記カスタマイズドサービスの提供要求を受け付け、受付内容を出力する要求処理部と、
前記要求処理部から入力された前記受付内容に応じてカスタマイズ処理を決定し、前記カスタマイズ処理の指示命令を出力するカスタマイズ処理決定部と、
ユーザ及びファンクションのネットワーク上の位置を管理する位置管理部と、
前記カスタマイズ処理決定部からの前記指示命令に応じてネットワークを介して接続されたファンクション配置用装置にファンクションを配置し、前記ファンクション配置用装置に配置したファンクションの制御を行い、ファンクションの配置が完了した後に当該のファンクションの位置を前記位置管理部に登録するファンクション制御部と、
前記カスタマイズ処理決定部からの指示命令に応じてネットワークを介して接続されたネットワーク装置の設定を更新し経路制御を行うネットワーク制御部と、
を備えることを特徴とするカスタマイズドサービス管理制御装置。
【請求項4】
カスタマイズドサービスに使用するファンクションの情報、アプリケーションとファンクション間の接続可否の情報、ファンクションとファンクション間の接続可否の情報を管理するファンクション管理手順と、
前記ファンクション管理手順から前記情報を取得し、前記情報に応じて前記カスタマイズドサービスの提供要求を受け付け、受付内容を出力する要求処理手順と、
前記要求処理手順から入力された前記受付内容に応じてカスタマイズ処理を決定し、前記カスタマイズ処理の指示命令を出力するカスタマイズ処理決定手順と、
位置管理部でユーザ及びファンクションのネットワーク上の位置を管理する位置管理手順と、
前記カスタマイズ処理決定手順からの前記指示命令に応じてネットワークを介して接続されたファンクション配置用装置にファンクションを配置し、前記ファンクション配置用装置に配置したファンクションの制御を行い、ファンクションの配置が完了した後に当該のファンクションの位置を前記位置管理部に登録するファンクション制御手順と、
前記カスタマイズ処理決定手順からの指示命令に応じてネットワークを介して接続されたネットワーク装置の設定を更新し経路制御を行うネットワーク制御手順と、
をコンピュータに実行させることを特徴とするカスタマイズドサービス管理制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークを介してデータの送受信を行うアプリケーションや、ネットワークを介したデータの送受信によって実現されるサービスに対し、動的・柔軟な機能付加や細やかなカスタマイズを可能としアプリケーションやサービスを高度化するための、データ処理システム、データ処理方法、カスタマイズドサービス管理制御装置及びカスタマイズドサービス管理制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、SDN(Software Defined Network)(例えば、非特許文献1を参照。)やNFV(Network Functions Virtualization)(例えば、非特許文献2を参照。)などの技術の登場により、ソフトウェア制御によるネットワークの動的な構成や、ソフトウェアによるネットワーク機能の提供が可能となっている。またService Chaining技術(例えば、非特許文献3を参照。)などの登場により、データを適切な順序で適切なネットワーク機能に転送することで、ネットワークサービスを動的かつ柔軟にカスタマイズし提供する事が可能となりつつある。
【0003】
一方で、ネットワークを介してデータの送受信を行うアプリケーションや、ネットワークを介したデータの送受信によって実現されるサービスにおいて、特定のデータ処理を組み込むためのAPI(Application Programming Interface)の公開がさまざまな組織によって行われている。
【0004】
例えば音声認識を行うWeb APIでは、インターネット上に存在するサーバ等に対してAPIで定められたフォーマットに沿って音声データを転送し入力することで、音声認識結果の文字列などをAPIで定められたフォーマットで出力として得ることが可能である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】Open Networking Foundation White paper, “Software−Defined Networking: The New Norm for Networks”, https://www.opennetworking.org/images/stories/downloads/sdn−resources/white−papers/wp−sdn−newnorm.pdf
【非特許文献2】ETSI White paper, “Network Functions Virtualisation”, https://portal.etsi.org/Portals/0/TBpages/NFV/Docs/NFV_White_Paper3.pdf
【非特許文献3】QOSMOS White paper, “Service Chaining in Carrier Networks”, http://www.qosmos.com/wp−content/uploads/2015/02/Service−Chaining−in−Carrier−Networks_WP_Heavy−Reading_Qosmos_Feb2015.pdf
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ネットワークサービス分野では、マスユーザ向けサービス分野と比較して要求されるサービス種別が少なく、少数の機能の組み合わせで実現されるサービスを多数のユーザが共通して利用するという性質があり、Service Chainingのようなユーザ毎にカスタマイズされたサービスであるカスタマイズドサービスの提供においても利用されるネットワーク機能の種別は限定的である。
【0007】
このため、例えば各ネットワーク機能のベンダを統一するなどして、個々のユーザの要求に応じて各ネットワーク機能間でフォーマットの整合性が取れたサービスを設計、開発、提供する事は比較的容易である。
【0008】
一方で、マスユーザ向けのサービス分野では、ユーザの要求するサービス種別は多岐に渡り、ユーザが要求する機能の組み合わせも個々人によって異なり無数の組み合わせが存在する。したがって、アプリケーション開発者やサービス開発者がユーザの個々の要求に応じてカスタマイズされたアプリケーションやサービスを個別に設計、開発、提供することは不可能である。
【0009】
そこで、より多くのユーザの要求を満たすために、マスユーザ自身やカスタマイズドサービス提供者が、既存のアプリケーションや既存のサービスに対してWeb API等を通じて提供されるデータ処理機能を組み合わせて動的、柔軟に機能を付加し、細やかなカスタマイズを可能とすることを考えた時、次のような問題がある。
【0010】
多くの既存のアプリケーションや既存のサービスはWeb API等を通じて提供されるデータ処理機能を追加して利用する事を前提として作られていないため、アプリケーションやサービスのデータの宛先にデータ処理機能を持つサーバ等を設定し、追加のデータ処理を行う事は難しい。また、既存のアプリケーションや既存のサービスが取り扱う事のできるデータのフォーマットは固定的であり、既存のアプリケーションや既存のサービスとフォーマットが異なるAPIとの間で直接データの送受信を行うことはできない。
【0011】
つまり、既存アプリケーションや既存サービスに改変を加える事なく追加のデータ処理機能を組み合わせて機能追加や高度化などのカスタマイズを容易に実現できないという課題がある。
【0012】
前記課題を解決するために、本発明は、ネットワークサービスの提供や単純なデータの転送のみを目的として利用されていたネットワークおよびネットワーク制御部を、カスタマイズ処理決定部を介してファンクション制御部と連携させることで、アプリケーション開発者がアプリケーションそのものに改変を加えることなくマスユーザに対してアプリケーションやサービスのカスタマイズを提供可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するため、本発明では、既存アプリケーションや既存サービスに改変を加えることなく、Web API等を通じて提供されるデータ処理機能を動的かつ柔軟に組み合わせる。
【0014】
具体的には、本発明に係るデータ処理システムは、
ネットワークを介してデータを送受信し、前記データに応じてアプリケーション及びサービスに対し追加で行うデータ処理を含めたカスタマイズドサービスを管理制御するとともに前記データ処理の指示命令を出力し、ファンクションを管理制御するカスタマイズドサービス管理制御装置と、
入力された前記指示命令により前記データ処理を行い、前記データ処理の処理結果に応じて前記カスタマイズドサービス管理制御装置から取得した前記ファンクションを配置するファンクション配置用装置と、
前記ネットワークを制御し前記指示命令に応じてデータを外部に転送するネットワーク装置と、を備える。
【0015】
具体的には、本発明に係るデータ処理方法は、
ネットワークを介してデータを送受信し、前記データに応じてアプリケーション及びサービスに対し追加で行うデータ処理を含めたカスタマイズドサービスを管理制御するとともに前記データ処理の指示命令を出力し、ファンクションを管理制御するカスタマイズドサービス管理制御手順と、
入力された前記指示命令により前記データ処理を行い、前記データ処理の処理結果に応じて前記カスタマイズドサービス管理制御手順で取得した前記ファンクションを配置するファンクション配置用手順と、
前記ネットワークを制御し前記指示命令に応じてデータを外部に転送するネットワーク制御手順と、を行う。
【0016】
具体的には、本発明に係るカスタマイズドサービス管理制御装置は、
カスタマイズドサービスに使用するファンクションの情報、アプリケーションとファンクション間の接続可否の情報、ファンクションとファンクション間の接続可否の情報を管理するファンクション管理部と、
前記ファンクション管理部から前記情報を取得し、前記情報に応じて前記カスタマイズドサービスの提供要求を受け付け、受付内容を出力する要求処理部と、
前記要求処理部から入力された前記受付内容に応じてカスタマイズ処理を決定し、前記カスタマイズ処理の指示命令を出力するカスタマイズ処理決定部と、
ユーザ及びファンクションのネットワーク上の位置を管理する位置管理部と、
前記カスタマイズ処理決定部からの前記指示命令に応じてネットワークを介して接続されたファンクション配置用装置にファンクションを配置し、前記ファンクション配置用装置に配置したファンクションの制御を行い、ファンクションの配置が完了した後に当該のファンクションの位置を前記位置管理部に登録するファンクション制御部と、
前記カスタマイズ処理決定部からの指示命令に応じてネットワークを介して接続されたネットワーク装置の設定を更新し経路制御を行うネットワーク制御部と、を備える。
【0017】
具体的には、本発明に係るカスタマイズドサービス管理制御プログラムは、
カスタマイズドサービスに使用するファンクションの情報、アプリケーションとファンクション間の接続可否の情報、ファンクションとファンクション間の接続可否の情報を管理するファンクション管理手順と、
前記ファンクション管理手順から前記情報を取得し、前記情報に応じて前記カスタマイズドサービスの提供要求を受け付け、受付内容を出力する要求処理手順と、
前記要求処理手順から入力された前記受付内容に応じてカスタマイズ処理を決定し、前記カスタマイズ処理の指示命令を出力するカスタマイズ処理決定手順と、
位置管理部でユーザ及びファンクションのネットワーク上の位置を管理する位置管理手順と、
前記カスタマイズ処理決定手順からの前記指示命令に応じてネットワークを介して接続されたファンクション配置用装置にファンクションを配置し、前記ファンクション配置用装置に配置したファンクションの制御を行い、ファンクションの配置が完了した後に当該のファンクションの位置を前記位置管理部に登録するファンクション制御手順と、
前記カスタマイズ処理決定手順からの指示命令に応じてネットワークを介して接続されたネットワーク装置の設定を更新し経路制御を行うネットワーク制御手順と、をコンピュータに実行させる。
【0018】
なお、上記各発明は、可能な限り組み合わせることができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、ネットワークサービスの提供や単純なデータの転送のみを目的として利用されていたネットワークおよびネットワーク制御部を、カスタマイズ処理決定部を介してファンクション制御部と連携させることで、アプリケーション開発者がアプリケーションそのものに改変を加えることなくマスユーザに対してアプリケーションやサービスのカスタマイズを提供可能とすることができる。
【0020】
また、本発明によって、マスユーザ自身やカスタマイズドサービス提供者が、Web API等を通じて提供されるデータ処理機能や、データ処理を行うソフトウェアモジュールを組み合わせて動的、柔軟に既存のアプリケーションや既存のサービスに対して機能を付加し、ユーザに合わせた細やかなカスタマイズを実施することを可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本実施形態に係るデータ処理システムの構成図の一例を示す図である。
図2】本実施形態に係るデータ処理のフローの一例を示す図である。
図3】本実施形態におけるサービス提供前の通常の通話アプリケーションのデータの流れの一例を示す図である。
図4】本実施形態におけるサービス提供した際のシステム全体の概要及びデータの流れの一例を示す図である。
図5】本実施形態におけるデータの送信端末が複数存在する場合のシステム全体の概要およびデータの流れの一例を示す図である。
図6】本実施形態におけるデータの受信端末が複数存在する場合のシステム全体の概要およびデータの流れの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下に示す実施形態に限定されるものではない。これらの実施の例は例示に過ぎず、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した形態で実施することができる。なお、本明細書及び図面において符号が同じ構成要素は、相互に同一のものを示すものとする。
【0023】
(実施形態1)
本実施形態に係るデータ処理システムは、カスタマイズドサービス管理制御装置と、ファンクション配置用装置と、ネットワーク装置と、を備える。また、カスタマイズドサービス管理制御装置は、ファンクション管理部として機能するファンクション管理DBと、要求処理部と、カスタマイズ処理決定部と、位置管理部として機能する位置管理DBと、ファンクション制御部と、ネットワーク制御部と、を備える。
【0024】
図1は本発明のデータ処理システムの概略構成を示した図である。図1で示すようにデータ処理システムは、ネットワークを介してデータを送受信するアプリケーションやサービスが動作する端末22と、ネットワークを介してデータの送受信を行うアプリケーションやサービスに対して追加で行うデータ処理を含めたカスタマイズドサービス全体を管理制御するカスタマイズドサービス管理制御装置11と、追加のデータ処理を行うファンクションを配置するためのファンクション配置用装置19と、ネットワークを構成しデータの転送などのネットワーク処理を行うネットワーク装置21とからなる。
【0025】
これらの構成は一例であり、各装置は必ずしも物理的に独立している必要はなく、またある装置上で行われる処理がソフトウェアで実装され別の装置上で動作していても良い。例えば、ファンクション配置用装置19はネットワーク装置21に含まれていても良いし、カスタマイズドサービス管理制御装置11とネットワーク装置21とファンクション配置用装置19とは端末22に含まれていても良い。
【0026】
各装置の動作を以下に説明する。端末22は、ネットワークを介してデータの送信や受信を行う。例えば動画視聴サービスであれば送信側の端末22はビデオ配信サーバであり、受信側の端末22はパソコンやスマートフォンやタブレットなどである。また、例えば通話アプリケーションであれば端末22は携帯電話やスマートフォンなどであり、一つの端末22はデータの送信と受信の両方を行う。
【0027】
カスタマイズドサービス管理制御装置11は、カスタマイズドサービスの提供に必要となる処理全体の管理制御を行う。カスタマイズドサービス管理制御装置11は例えばサーバである。カスタマイズドサービス管理制御装置11は機能部として、要求処理部12と、ファンクション管理DB13と、カスタマイズ処理決定部14と、位置管理DB15と、ネットワーク制御部16と、ファンクション制御部17とをもつ。
【0028】
要求処理部12は、カスタマイズドサービスのユーザもしくはカスタマイズドサービス提供者に対してカスタマイズドサービスのデザインに必要な情報を提供する。情報を提示するユーザインターフェイスは要求処理部12が直接提供しても良いし、外部に用意されたユーザインターフェイスに対して要求処理部12が情報を提供することで情報を提示しても良い。
【0029】
要求処理部12は、カスタマイズドサービスのデザインに必要な情報として、カスタマイズドサービスに使用可能なファンクションの情報、アプリケーションとファンクション間の接続可否情報、ファンクションとファンクション間の接続可否情報などをファンクション管理DB13から取得し提供する。
【0030】
また要求処理部12は、デザインされたカスタマイズドサービスの提供要求を受け付け、カスタマイズ処理決定部14に受付内容を通知する。この時に端末22のネットワーク上の位置情報を合わせて取得しても良い。カスタマイズ処理決定部14は、要求に基づきカスタマイズドサービスの実現に必要な処理全体を決定する。このときカスタマイズ処理決定部14が要求を解釈し実現に必要な処理を決定しても良いし、要求時点で必要な処理内容そのものを伝えても良い。
【0031】
位置管理DB15は、端末22およびファンクションのネットワーク上の位置を管理しDB上に記憶する。ネットワーク上の位置とは、端末22およびファンクション間の通信が可能であればIPアドレスでも良いし、MACアドレスでも良いし、またそれらの組み合わせでも良いし、なんらかの独自のIDでも良い。
【0032】
ファンクション管理DB13は、カスタマイズドサービスのデザインに必要な情報として、カスタマイズドサービスに使用可能なファンクションの情報、アプリケーションとファンクション間の接続可否情報、ファンクションとファンクション間の接続可否情報などを管理しDB上に記憶する。
【0033】
ここで例えば使用可能なファンクションの情報とは、ファンクションの名前や、ファンクションが行う処理の概要や、ファンクションが処理を行うのに必要となる時間や、ファンクションが処理を行うのに必要とする資源の量や、ファンクションが行う処理を実現するためのプログラムのソースコードなどである。
【0034】
これらの情報は全てがユーザインターフェイスを通じて提供される必要はなく、一部のみが提供されても良い。アプリケーションとファンクション間の接続可否情報およびファンクションとファンクション間の接続可否情報とは、あるアプリケーションから出力されたデータがあるファンクションの入力として使用され処理が可能であるかどうか、あるファンクションで処理され出力されたデータがあるファンクションの入力として使用され処理可能であるか、などである。
【0035】
これらの接続はアプリケーションとファンクション間にデータの変換ファンクションを挟み込む事で間接的に実現されても良い。また前記のカスタマイズドサービスのデザインに必要な情報は例であり、他の情報を用いても良い。
【0036】
ファンクション制御部17は、カスタマイズ処理決定部14からの命令にしたがってファンクション配置用装置19にファンクションを配置する、ファンクション配置用装置19に配置されたファンクションを削除するなどファンクションに関する制御を行う。ファンクションの配置とは、例えばソフトウェアとして実装されたファンクションをファンクション配置用装置19にコピーする事であり、ハードウェアとして実装されたファンクションをネットワーク装置21から到達可能な位置に接続することである。
【0037】
配置は必ずしもカスタマイズ処理決定部14からの命令後に実行される必要はなく、あらかじめソフトウェアをファンクション配置用装置19に配置しておいても良いし、あらかじめ何らかの手段でハードウェアをネットワーク装置21から到達可能な位置に接続しても良い。ファンクション制御部17は、全てのファンクションの配置が完了した後に当該のファンクションの位置を位置管理DB15に登録し、カスタマイズ処理決定部14に制御完了を通知する。
【0038】
ネットワーク制御部16は、カスタマイズ処理決定部14からの命令にしたがってネットワーク装置21の設定を更新し、経路制御を行う。また、必要であれば経路制御以外の処理を実行するための設定を更新する。経路制御以外の処理とは、例えばデータを複数のファンクション・アプリケーションに出力するためのパケットコピー、特定の条件に合致したパケットのフィルタリングやドロップなどである。
【0039】
例えば通話アプリケーションにおいて、送受信端末間でやり取りされる音声を翻訳するデータ処理を追加するカスタマイズドサービスを提供するとき、端末#Aから端末#Bに送信された音声データを翻訳する事を考える。
【0040】
カスタマイズドサービス管理制御装置11では、ファンクション制御部17に音声翻訳機能を有するファンクションを配置する命令を出し、ネットワーク制御部16に端末22間の音声データが音声翻訳ファンクションが配置されたサーバを通過するよう経路制御を行う命令を出す。
【0041】
ネットワーク制御部16は、カスタマイズ処理決定部14からの命令に応じて、ネットワーク装置21に経路制御設定を行う。端末#AのIPアドレスが192.168.1.1、端末#BのIPアドレスが192.168.2.1であり、音声翻訳データ処理機能が10.10.1.1の翻訳サーバに配置されているとする。
【0042】
この時、端末#Aから端末#Bにあてて送信されたデータの宛先は192.168.2.1である。このデータを翻訳サーバに通すため、ネットワーク装置21にデータの宛先を192.168.2.1から10.10.1.1に書き換える設定を行う。
【0043】
翻訳サーバは翻訳後のデータをあらかじめ設定された適当な宛先に対して出力するとした場合、翻訳サーバが接続されたネットワーク装置21において翻訳サーバから出力されたデータの宛先を、本来の宛先である192.168.2.1に書き換え、送信元を本来の送信元である192.168.1.1に書き換える設定を行う。
【0044】
このとき、ネットワーク制御部16が翻訳サーバ内の音声翻訳データファンクションと連携し、ファンクションから出力される翻訳後のデータの宛先を192.168.2.1として出力しても良い。
【0045】
ただし、その場合でも送信元の書き換えは必要となる。また、IPアドレスについてのみ記載しているが、ネットワーク装置21においてはその他MACアドレスの書き換えなど端末22やサーバがデータの送受信に必要なその他の情報の書き換えも必要であり、ネットワーク制御部16はそれらの設定も行う。
【0046】
ファンクション制御部17は、音声を翻訳するデータ処理を行うファンクションや、音声データが暗号化されている場合、翻訳処理を行う事ができるよう、暗号化されたデータを復号化するファンクションや、翻訳後のデータを再度暗号化するファンクションなど多様な種別のファンクションの制御を行う。
【0047】
通話アプリケーションAと通話アプリケーションB間で通話を行うようなカスタマイズドサービスを考えた場合、通話アプリケーションAのフォーマットの音声データを通話アプリケーションBのフォーマットに変換するようなファンクションも考えられる。
【0048】
また、データを送受信する端末22は一対一とは限らず、複数端末22間でデータを送受信する事も考えられる。例えば複数の端末22からの映像データを適宜切り替えて受信端末に送るようなカスタマイズドサービスを考えた場合、複数のデータを入力として受け取り単一あるいは複数の宛先に送信するようなファンクションも考えられる。逆に、単一の入力を複数の宛先に送信するようなファンクションも考えられる。
【0049】
これらの処理の中にはネットワーク装置21でも実現できる処理もあり、その場合はファンクション配置用装置19にデータを転送することなく、ネットワーク装置21で同様の処理を実現しても良い。その場合はカスタマイズ処理決定部14がネットワーク制御部16に前記のような設定を行う命令を出すことで実現できる。
【0050】
ファンクションがソフトウェアで実装されていた場合、ファンクション制御部17はサーバ等に保存されたソフトウェアを読み出し、ファンクション配置用装置19に配置する。ソフトウェアファンクションは、例えばファンクション管理DB13にその実体あるいは位置を保存しておいても良いし、外部のサーバ等に実体を保存しておいても良い。
【0051】
ファンクションの種別や数が固定的な場合など、あらかじめ全てのファンクション配置用装置19に全てのファンクションを配置しておいても良い。ファンクションはソフトウェアである必要はなく、例えば映像のエンコードやデコードでは、ハードウェアのエンコード装置やデコード装置を用意しても良い。その場合はファンクション配置用装置19がハードウェアのエンコード装置、デコード装置で置き換わったとみなすことができる。
【0052】
ファンクション配置用装置19は、前記のようにソフトウェアファンクションやハードウェアファンクションが配置される装置であり、例えばパソコンやサーバなどである。ネットワーク装置21は、ネットワーク制御部16によって設定されたパラメータに応じて、データの転送、データの宛先や送信元の書き換えなどを行う装置であり、例えばスイッチやルータ、サーバ上に実装されたソフトウェアスイッチなどである。
【0053】
ネットワーク装置21は、端末22に対してネットワークへのゲートウェイの役割も果たす。ネットワークへのゲートウェイはデータの宛先の書き換えや復元などに必要となるが、端末22で宛先の書き換えや復元が可能であれば端末22内に存在していても良い。
【0054】
図2は一般的なデータ処理のフローを示した図である。例として、通話アプリケーションにおいて、送受信端末間でやり取りされる音声を翻訳するデータ処理を追加するカスタマイズドサービスを提供する場合のフローを示す。図3はその際のシステム全体の概要およびカスタマイズドサービス提供前の通常の通話アプリケーションのデータの流れを示した図であり、図4はカスタマイズドサービスを提供した際のシステム全体の概要およびデータの流れを示した図である。
【0055】
<本実施形態に係るフロー>
1.通話アプリケーションのユーザあるいはカスタマイズドサービスの提供者は、初期状態から(ステップS101)、カスタマイズドサービス管理制御装置11の要求処理部12に対して、送信端末で使用する通話アプリケーションと宛先端末で使用するアプリケーションと、翻訳に使用するファンクションを指定する(ステップS102)。複数のデータ処理を行う場合はデータ処理の順番なども合わせて指定する。これはGUI等で指定しても良いし、CLI等で指定しても良い。またユーザやカスタマイズドサービスの提供者が明示的に具体的なファンクションや処理順序を指定するのではなく、ソフトウェアプログラムなどを用いてユーザの要望を解釈することでカスタマイズドサービスを組み立てて要求処理部12に指示しても良い。
2.ユーザあるいはカスタマイズサービスの提供者はカスタマイズドサービスの提供開始を要求処理部12に指示する(ステップS103)。これはGUI上の処理開始ボタンなどを押下することで明示的に指示しても良いし、カスタマイズドサービス管理制御装置11側で通話アプリケーションが通話開始したタイミングなど、イベントを検知して開始しても良い。
3.カスタマイズ処理決定部14はファンクション制御部17に翻訳に使用するファンクションの配置を指示する(ステップS104)。この時、配置するファンクションはステップ1で指定されたものだけではなく、例えばある通話アプリケーションの音声データを翻訳データ処理する際に必要となるフォーマット変換や復号・暗号化の処理を行うために必要となる処理ファンクションおよび鍵・証明書の配置などをカスタマイズ処理決定部14が選択し、配置を指示しても良い。また全てのファンクションがファンクション制御部17の管理下にある必要はなく、例えばインターネット上で公開されているWeb APIなどを通じて提供されるデータ処理をファンクションとして使用しても良い。
4.ファンクション制御部17は翻訳ファンクションを読み出し、ファンクション配置用装置19にソフトウェアをコピーする(ステップS105)。あるいは、ファンクションがソフトウェアである場合、翻訳ファンクションを事前に適当なファンクション配置用装置19に配置しておいても良い(ステップS105〜107)。
5.ファンクション制御部17は配置完了後に位置管理DB15にファンクションのネットワーク上の位置を登録する(ステップS108)。ファンクションが公開されているWeb API通じて提供されるデータ処理などの場合は、Web APIサーバの位置を通知する。ここでネットワーク上の位置とは、通信が可能であればIPアドレスでも良いし、なんらかの独自のIDでも良い。
6.カスタマイズ処理決定部14は送信端末、受信端末のネットワーク上のアドレスを取得する。これはステップ1の段階で端末22から取得しておいても良いし、なんらかの検索やデータベースの照会によって取得しても良い。端末22およびファンクションの位置取得後に(ステップS108)、ネットワーク制御部16に送信端末/受信端末/使用するファンクション配置用装置19のネットワーク上の位置と経由すべき順番を通知する(ステップS112)。
7.ネットワーク制御装置は通知された情報に基づき必要となるネットワーク制御をなんらかの方法で決定しネットワーク装置21に設定を投入する(ステップS113)。ネットワーク制御とはネットワーク装置21における宛先IPアドレスの書き換え、宛先IPアドレスの復元、送信元IPアドレスの書き換え、送信元IPアドレスの復元、ポート番号の書き換えなどである。この時、ファンクションの設定と連携し、出力した結果データの宛先が次のファンクションあるいは次のネットワーク装置21となるように設定されていても良いし、ファンクションは適当な宛先に結果データを出力し、最初に到達したネットワーク装置21で次のファンクションあるいは次のネットワーク装置21の宛先に書き換えるように設定しても良い。
8.以上のようなステップによって、送受信端末上で動作する通話アプリケーションに改変を加える事なく音声翻訳機能を付加されたカスタマイズドサービスを提供する事が可能となる(ステップS114)。またユーザあるいはカスタマイズドサービス提供者がネットワーク制御の方法やファンクション配置用装置19の存在を考慮することなく容易にカスタマイズドサービスを実現することが可能となる。
9.カスタマイズドサービスの提供を中止する場合には、例えば処理中止ボタンが押されるなどして要求処理部12にカスタマイズドサービス提供の中止が伝えられた事を契機として、ネットワーク制御部16にネットワーク装置21の設定を元に戻し、通常通り送信端末が指定した宛先に音声データを送信すれば良い。また必要であればファンクション配置用装置19からファンクションを削除し、ファンクション配置用装置19の資源を節約することができる。
【0056】
次に、データを送受信する端末22が一対一ではない例について記述する。図5はデータの送信端末が複数存在する場合のシステム全体の概要およびデータの流れを示した図である。本実施形態では、映像を送信する機能を持ったアプリケーションが複数あった場合に、それらの複数の映像の合成映像を提供するカスタマイズドサービスにおいて、前記のフローにしたがって、複数の端末22から送信された映像データがそれぞれ映像合成ファンクションに送られ、合成された映像が受信端末に送られている。
【0057】
図6はデータの受信端末が複数存在する場合のシステム全体の概要およびデータの流れを示した図である。本実施形態では、単一の入力を複数の宛先に送信するようなファンクションをネットワーク装置21上で実現しており、映像を送信する機能を持ったアプリケーションから送信された映像を、ネットワーク装置21でコピーしている。
【0058】
データの一方は映像の受信端末に送られ、非カスタマイズドサービスとして提供されている。もう一方のデータは映像分析ファンクションに送られ、混雑情報のデータに変換されることで混雑状況表示サービスとしてカスタマイズされ提供されている。なお、本実施形態に係るカスタマイズドサービス管理制御装置11は、コンピュータとプログラムによっても実現でき、プログラムを記録媒体に記録することも、ネットワークを通して提供することも可能である。
【0059】
上述で示したように、本実施形態に係るデータ処理システムでは、カスタマイズドサービス管理制御装置11において、ユーザからの要望等に応じて使用するアプリ/ファンクション、データがファンクションを経由する順番の決定を行う。また、ファンクション配置用装置13において、必要なファンクションを実際に配置する指示を出し配置する。カスタマイズドサービス管理制御装置11において、ファンクションの位置が決定したため送信元から宛先までデータがファンクションを順番通りに経由して届くようネットワーク設定を行う指示を行い実際に設定する。ネットワーク装置21において、実際に送信元からデータが送信され、ファンクションに届き処理され、宛先に届けることが出来る。なお、カスタマイズドサービス管理制御装置11は、ファンクションとネットワークの両方を管理制御する。
【0060】
本実施形態のデータ処理システムによれば、以下の作用効果を奏する。第1において、要求処理部12と、ファンクション管理DB13と、カスタマイズ処理決定部14と、位置管理DB15と、ネットワーク制御部16と、ファンクション制御部17とを備え、これらの機能部が連携して動作することで、要求に応じて自動的にカスタマイズドサービスの提供に必要なファンクションを配置しそれらのファンクションと端末22を接続することが可能となり、カスタマイズドサービスの提供に必要となる処理全体の管理制御を行うことが可能となる。
【0061】
第2において、端末22やアプリケーションに改変を加える事なく、データ処理を加える事ができる。これによって、送受信端末や既存のアプリケーション・サービスに改変を加える事なく新たな機能の付加や高度化を実現することが可能となる。
【0062】
アプリケーションのユーザやサービスのユーザが、アプリケーションやサービスの入出力データフォーマットに改変を加える事は通常困難であるが、アプリケーション開発者が追加の開発を行うことなくアプリケーションやサービスの機能拡張、フォーマットの異なるアプリケーション間での連携動作などが実現可能となる。
【0063】
第3において、ネットワーク制御やファンクションによるデータ処理を行う事で、データのコピーや宛先の変更、受信データの切り替えなどを行う事が可能となる。これによって、一対一での通信を想定しているアプリケーションを用いた複数の端末22間での通信を実現することができる。またコピーされたデータに対してそれぞれ異なるデータ処理を行うことで一つの出力データを複数の異なるアプリケーションの入力とする事ができる。
【0064】
例えば道路状況を監視しているカメラ端末から映像を送信することを考えた場合、映像を二分岐し、一つの映像は受信端末にそのまま送信することで道路状況を確認する映像配信サービスとして利用し、もう一つの映像は画像認識データ処理を加えて人間や車の多さなどの混雑状況として出力することで交通経路案内アプリケーションの入力とする事ができる。
【0065】
第4において、本発明はマスユーザ向けのサービスのように関連するアプリケーション/サービス、ファンクションが多い場面でより効果が高くなるが、ネットワークサービスを含む他のサービス分野においてもフォーマット変換データ処理によって柔軟なカスタマイズを可能とするなど、同等の効果がある。第5において、ファンクション配置用装置19上でデータ処理を行う事で、スマートフォンのような性能の低い端末上では処理能力が不足しており実行できない処理を必要とするアプリケーションを実現することができる。またネットワーク機能およびネットワーク制御を用いて複数のファンクション配置用装置19にデータを分散して送信し処理を行うなどの負荷分散を行う事で、より負荷の高いデータ処理を実現することもできる。
【産業上の利用可能性】
【0066】
本発明は情報通信産業に適用することができる。
【符号の説明】
【0067】
11:カスタマイズドサービス管理制御装置
12:要求処理部
13:ファンクション管理DB
14:カスタマイズ処理決定部
15:位置管理DB
16:ネットワーク制御部
17:ファンクション制御部
19:ファンクション配置用装置
21:ネットワーク装置
22:端末
23:アプリケーション
図1
図2
図3
図4
図5
図6