(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記現在のパケットについての前記線量エラーが、前記現在のパケットについての前記線量ターゲットから前記現在のパケットについての前記蓄積されたEUVエネルギを引いたものに等しい、請求項3に記載の方法。
前記蓄積された線量エラーが、前記現在のパケットについての前記線量エラー及び1つ以上の先行するパケットについての前記線量エラーを含む、請求項3に記載の方法。
前記現在のパケットについての前記線量エラーが、前記現在のパケットについての前記線量ターゲットから前記現在のパケットについての前記蓄積されたEUVエネルギを引いたものに等しい、請求項8に記載のシステム。
前記蓄積された線量エラーが、前記現在のパケットについての前記線量エラー及び1つ以上の先行するパケットについての前記線量エラーを含む、請求項8に記載のシステム。
【背景技術】
【0002】
[2] 半導体業界では、更に小型の集積回路寸法のプリントを可能とするリソグラフィ技術の開発が続いている。極端紫外線(「EUV」)光(軟x線とも称されることがある)は、一般に、10nmから110nmの間の波長を有する電磁放射として定義される。EUVリソグラフィは、一般には、10〜14nmの範囲内の波長のEUV光を含むと考えられ、シリコンウェーハ等の基板に極めて小さいフィーチャ(例えば32nm以下のフィーチャ)を生成するために用いられる。これらのシステムは、信頼性が極めて高くなければならず、費用対効果の大きいスループット及び適度なプロセス許容度を与えなければならない。
【0003】
[3] EUV光を生成するための方法は、必ずしも限定されるわけではないが、EUV範囲に1つ以上の輝線を有する1つ以上の元素(例えばキセノン、リチウム、スズ、インジウム、アンチモン、テルル、アルミニウム等)を有する材料をプラズマ状態に変換することを含む。レーザ生成プラズマ(「LPP:laser-produced plasma」)と呼ばれることが多いそのような方法の1つにおいて、必要なプラズマは、所望の輝線を発する元素を有する材料の小滴、流れ、又はクラスタ等のターゲット材料に、照射箇所でレーザビームを照射することによって、生成することができる。
【0004】
[4] 輝線を発する元素は、純粋な形態又は合金の形態(例えば所望の温度において液体である合金)とすることができ、又は、液体等の別の材料と混合するかもしくは分散させることができる。このターゲット材料とレーザビームとを同時に、プラズマ開始のためのLPP EUV放射源プラズマチャンバ内の所望の照射箇所(例えば一次焦点)へ送出することには、タイミング及び制御の点でいくつか課題がある。具体的には、レーザビームがターゲットと適切に衝突して良好なプラズマを得るため、従って良好なEUV光を得るために、レーザビームを、ターゲット材料が通過する位置で合焦させると共に、ターゲット材料がこの位置を通過する時にこれと交差するようにタイミング調整することが必要である。
【0005】
[5] 小滴発生器は、ターゲット材料を収容し、ターゲット材料を、一次焦点のx軸に沿って進む小滴として押し出して、一次焦点のz軸に沿って進んでくるレーザビームと交差させる。理想的には、小滴は一次焦点を通過することが目標とされる。レーザビームが一次焦点で小滴と衝突する時、理論的にはEUV光出力は最大となる。しかしながら実際は、経時的に複数のバーストを通じて最大のEUV出力光を達成することは極めて難しい。これは、ある小滴の照射により発生するエネルギが、別の小滴の照射により発生するエネルギとはランダムに異なっているからである。
【0006】
[6] 従って、最大のEUV光出力は、時々は可能であるが常に実現されるわけではない。この出力の変動性は、EUV光の下流での利用にとって問題である。例えば、変わりやすいEUV光が下流でリソグラフィスキャナにおいて用いられると、ウェーハの処理が非均一になり、この結果、ウェーハから切り出されるダイの品質管理が損なわれる可能性がある。このため、信頼性向上と引き換えに、最大でないEUVを用いるというトレードオフが望ましい場合がある。
【0007】
[7] ストロボパターンでは、ウェーハダイの露光の間を通して短時間露光でEUVを生成する。このバーストパターンは、EUVエネルギ線量の制御には有用であり得るが、必要なのは、下流の目的のために許容可能なレベルのEUVエネルギ出力を高い信頼性で発生する、すなわちEUVエネルギ線量をいっそう正確に制御する方法である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[24] 上述のように、EUVシステムによって出力されるエネルギ(光)は、例えば半導体リソグラフィのような多数の用途のために下流で用いることができる。ある典型的な状況では、EUV光をストロボバーストでリソグラフィスキャナに渡して、連続したウェーハ上のフォトレジストを照射することができる。主発振器が存在しないレーザシステム(すなわち「NOMO(no master oscillator)」システム)では、そのようなストロボバーストのエネルギは、「オン」状態と「オフ」状態との間でレーザを切り換えるようにRFポンプ電力を制御することによって達成される。従って、下流での注入に渡されるエネルギ量は、このRF電力ポンピングにより制御される。
【0016】
[25] MOPAレーザシステム(すなわち主発振器及び電力増幅器を備えるシステムであり、プレパルス構成を有するもの、「MOPA+PPシステム」を含む)は、NOMOシステムに比べ、パルス状レーザ源から高パワー出力を発生することができるので、いくつかの下流の用途には好ましい。しかしながら、MOPAシステムにおける下流の注入は、NOMOシステムよりも制御が簡単でない。これは、MOPAシステムのレーザ起動時の動態(例えば温度に依存する発振)、及び/又はレーザパルス発生中の駆動レーザコンポーネント(例えばミラー及び/又はレンズ)の熱的な不安定性のためである。簡単に言うと、MOPA+PPシステムでは、電力増幅器に対するRF信号をオンに切り換えた直後のある時間期間は、適切な安定したレベルのEUVの生成ができないことが観察されている。このため、MOPA+PPレーザシステムを「オン」状態と「オフ」状態との間で循環させることは、下流の用途向けにEUV注入を制御するための方法として特に実際的でもなく効率的でもない。
【0017】
[26] 様々な実施形態を参照して本明細書において説明するように、問題となるレーザ起動は、レーザを連続的にパルス発生させること、すなわちレーザシステムを「オン」に保つ(すなわちRF信号ゲートを連続的な「オン」状態に維持する)ことによって回避し得る。レーザを「オン」状態と「オフ」状態との間で切り換えるのでなく、レーザビームパルスのタイミングを調整する手順によってエネルギ出力レベルを制御することで、パルスの全てではないが一部が一次焦点において小滴を照射することを可能とする。いくつの小滴がレーザビームパルスによって照射されるかを調節することで、出力エネルギ線量を、所望の(かつ安定した)線量ターゲットレベルに維持することができる。
【0018】
[27] 更に具体的には、駆動レーザ(例えばMOPA)を「オン」に切り換えて長いパルスバースト(例えば2秒)を発射し、次いで短時間「オフ」に切り換え、次いで「オン」に切り換えて長いパルスバーストを発射する等とする。長いバースト内で、駆動レーザは、ストロボで発射するように、すなわち各々が所定数の高速パルスを有する短いミニバースト(又は「パケット」)を連続的に発射するように、タイミング調整される。各パケットの間、パルスは一次焦点で小滴にレーザ光を当てるようにタイミング調整され、これによってEUVエネルギを発生し、これをEUVの線量ターゲットが達成されるまで続ける。いったんパケット内で発生させたEUVエネルギが線量ターゲットに達すると、パケットの残りの間は小滴にレーザ光を当てないようにパルスの発射のタイミングを調整し、これによってパケットのこの部分での追加のEUV光発生を防ぐ。パケットごとに(すなわちパケット間で)、以前のパケットから計算した注入エラー(すなわち、達成された線量がどのくらい線量ターゲットと異なるか)を用いて、次のパケットのために線量ターゲットを微調整する。
【0019】
[28] あるいは、駆動レーザ(例えばMOPA)は、長いパルスバーストの間じゅう連続的に発射する(すなわち連続バーストモードで発射する)ようにタイミング調整することができる。各バーストの間、パルスは一次焦点で小滴にレーザ光を当てるようにタイミング調整され、これによってEUVエネルギを発生し、これを、バースト内で蓄積された線量エラー(すなわち得られたEUVエネルギの所望エネルギ線量ターゲットからの逸脱)が許容可能なエラーレベル未満である限り続ける。いったん、バーストで蓄積された線量エラー(蓄積バーストエラー)が許容可能なエラーレベル以上になったら、次のパルスは小滴にレーザ光を当てないように発射のタイミングを調整し、これによって蓄積バーストエラーを許容可能なレベルまで引き下げる。バーストの線量エラーが許容可能なレベルである場合、次のパルスは、再び一次焦点で小滴にレーザ光を当てるようにタイミング調整され、これによってEUVエネルギを発生させる。
【0020】
[29] 従って、本明細書に記載する方法は、所望の線量ターゲットが得られるようにパルスのタイミングを調節する。例えば、パルスが50,000パルス/秒のレートで発射され、全てのパルスが小滴上に発射される場合、35ワットの平均パケット出力が達成される。しかしながら、線量ターゲットが30ワットでしかない場合、本明細書に記載する方法は、パルスレートが60,000パルス/秒であっても、達成される線量を30ワットに制限する方法を提供する。
【0021】
[30]
図1は、典型的なLPP EUVシステム100のコンポーネントの一部を示す。CO
2レーザ等の駆動レーザ101はレーザビーム102を生成し、レーザビーム102はビームデリバリシステム103及び合焦光学部品104を通過する。合焦光学部品104は、LPP EUV放射源プラズマチャンバ110内の照射箇所に一次焦点105を有する。小滴発生器106は適切なターゲット材料の小滴107を生成して放出し、小滴107は照射箇所においてレーザビーム102に衝突すると、EUV光を発するプラズマを生成する。EUV光は楕円コレクタ108によって収集され、楕円コレクタ108は、生成したEUV光を例えばリソグラフィシステムに送出するため、プラズマからのEUV光を中間焦点109に合焦させる。中間焦点109は典型的に、EUV光に露光されるウェーハのボートを含むスキャナ(図示せず)内にあり、ここではウェーハを含むボートの一部が中間焦点109を通った光によって照射されている。いくつかの実施形態においては、多数の駆動レーザ101が存在し、それらのビームが全て合焦光学部品104上に合焦し得る。LPP EUV光源の1つのタイプでは、反射防止コーティングが施されて約6インチから8インチの開口を有するCO
2レーザ及びセレン化亜鉛(ZnSe)レンズを用いることができる。
【0022】
[31] LPP EUVシステムから出力されるエネルギは、レーザビーム102がどのくらい良好に合焦され得るか、及び小滴発生器106によって発生した小滴107上に経時的に焦点を維持し得るかに基づいて、様々に変動する。小滴がレーザビーム102と衝突する時に一次焦点105に位置決めされていれば、EUVシステム100から最適なエネルギが出力される。そのような液滴の位置決めによって、楕円コレクタ108は、発生したプラズマから最大量のEUV光を収集し、例えばリソグラフィシステムに送出することができる。センサ(図示せず、例えば狭視野(NF)カメラ)は、小滴が小滴発生器106からレーザカーテンを通過して一次焦点105へと進むのを検知し、小滴ごとのフィードバックをEUVシステム100に供給する。この小滴ごとのフィードバックを用いて、小滴発生器106を調整し、小滴107を一次焦点105に再び位置合わせする(すなわち「オンターゲット(on-target)」にする)。
【0023】
[32] ストロボ又は連続バーストモードにおいて駆動レーザ101を発射する場合、EUVシステム100は、当技術において既知の技法に従って、閉ループ(小滴ごと)フィードバックを用いて小滴107を適度にオンターゲットに維持する。しかしながら、小滴がどのくらい良好にオンターゲットに維持されるかとは無関係に、1パケット中に生成される合計エネルギは、照射される各小滴が発生するエネルギ量のランダムな変動のために様々に変わり得る。これらのランダムな変動によって、一定の線量ターゲット出力を維持することが難しくなる。しかしながら、一定レベルの出力エネルギを維持することは下流の目的のために重要である。一定レベルの出力エネルギを維持することができなければ、下流の例えばリソグラフィスキャナ内での出力エネルギの使用は、シリコンウェーハのパターニングに悪影響を及ぼす。
【0024】
[33] 一次焦点への小滴の到着と一次焦点へのレーザの到着との間のタイミングを調整することによって、バースト発射中に発生するエネルギを確実に一定のレベルに維持することができる。これについて、
図2、
図3、及び
図4を参照してこれより説明する。
図2及び
図3はそれぞれ、レーザが小滴を照射するパルスを発する(すなわち「小滴上(on-droplet)」のパルス)ように、及び小滴の照射を回避するパルスを発する(「小滴外れ(off-droplet)」のパルス)ようにタイミング調整された場合の、バースト発射中の小滴107の向きを概略的に示す。
図4は、小滴を照射するレーザパルス発生期間中、及び小滴の照射を回避するタイミングをずらしたレーザパルス発生期間中に発生したエネルギを経時的に示すグラフである。
【0025】
[34] 最初に
図2を参照すると、レーザが小滴上パルスを発するようにタイミング調整された場合(「小滴上パルス発生」)、レーザビーム102のパルスは一次焦点105において小滴107に衝突し、小滴107のターゲット材料は気化し、一次焦点105においてプラズマ202が発生する。プラズマ202から発したEUVエネルギは、楕円コレクタ108によって収集され、中間焦点109に反射されて、例えばリソグラフィシステム内に渡されるか又はリソグラフィシステムによって用いられる。
図4に示すように、小滴上パルス発生401の間に発生したEUVエネルギは、概して平均エネルギ値(ここでは約0.45mJ)の周りに集まっているが、小滴ごとに発生するエネルギのランダムな変動のために極めてばらつきが大きい。このばらつきのために、いずれかの所与のパケットから得られるエネルギ線量が、所望の一定のEUV線量ターゲットから離れてしまい、従って下流の動作に悪影響を及ぼす可能性がある。
【0026】
[35] ここで
図3を参照すると、小滴外れのパルスを発するようにレーザパルスのタイミングをずらしている場合(「小滴外れパルス発生」)、レーザビーム102のパルスは小滴と小滴との間で一次焦点105を通過するので、小滴のターゲット材料は気化されず、一次焦点105においてプラズマは発生しない。MOPA+PPシステムでは、レーザビーム102が小滴107に衝突することなく一次焦点105を通過するように、パルス発生をトリガするタイミングを進ませるか又は遅らせることができる。従って
図4に示すように、小滴外れパルス発生402の場合、EUVエネルギはほとんど又は全く生成されない。
【0027】
[36] ストロボ発射のための本明細書に記載する方法の実施形態は、パケット内のパルスごとに、現在のパケットの所望のエネルギ線量ターゲットが達成されたか否かを判定する。従って、パケット内の小滴にレーザ光を当てた後、そのパケットの合計エネルギ線量を計算し、所望のエネルギ線量ターゲットと比較する。所望のエネルギ線量ターゲットが達成されていない場合、次のパルスのために駆動レーザをトリガするタイミングを、次の小滴上でレーザ光が当たるように調整する。所望のエネルギ線量ターゲットが達成された場合、次のパルスのために駆動レーザをトリガするタイミングをずらして、次の小滴へのレーザ光を小滴外れにすることで、現在のパケット内で追加のエネルギが発生しないようにする。パケット間で(すなわちパケットごとに)、現在のパケットからの計算された線量エラーを、以前のパケットからの線量エラーと合わせて蓄積し、次のパケットについて線量ターゲットを微調整するための「サーボ(servo)」として用いる。
【0028】
[37]
図5のブロック図は、一実施形態による、発生させたEUV光の線量制御に関与するEUVシステムのコンポーネントを示す。レーザコントローラ502は、レーザ101を駆動するトリガをタイミング調整して小滴上パルスを発生させ、小滴が照射されるとEUVエネルギを発するプラズマを生成するようになっている。収集されたEUVエネルギの量は、パルスごとにエネルギ出力センサ501によって検知されてレーザコントローラ502に渡され、レーザコントローラ502は、現在のパケットの間に発生する合計EUVエネルギの現時点までの合計を蓄積する。センサ501は、例えばレーザビーム102に対して90度に位置決めされたEUVサイドセンサのようなLPP EUV放射源プラズマチャンバ110内のセンサであるか、又は中間焦点109を通過したエネルギを測定するスキャナ内のセンサである。蓄積されたEUVが線量ターゲットに等しくなるか又はわずかにでも(minimally)線量ターゲットを超えると、レーザコントローラ502はレーザ101を駆動するトリガのタイミングをずらして、駆動レーザ101が小滴外れのパルスを発生することで追加のEUVエネルギ生成を回避するようになっている。駆動レーザ101は、現在のパケットの残りの間、小滴外れのパルス発生を継続する。現在のパケットが完了すると、レーザコントローラ502は現在のパケットの線量エラーを計算し、その線量エラーを以前のパケットからの線量エラーと合わせて蓄積する。次いでコントローラ502は、蓄積した線量エラーに基づいて線量ターゲットを調整する。次のパケットでは、このターゲットに対して、蓄積された達成EUVエネルギが比較される。
【0029】
[38] ストロボパルス発生のための本明細書に開示するレーザビームパルスタイミング調整方法の実施形態は、パケット内のパルスの一部を小滴外れで発射することによって、平均EUVを調節する。例えばパルスエネルギが増大した場合は、同じ平均EUVを維持するために、小滴上に発射するパルスの数(パルスカウント)を減らす。時間と共に、発生するEUVエネルギのランダムな変動がよりいっそう理解されるので、小滴外れでレーザ光を生成する時間を最小限に抑えるようにパケットサイズを調節することができる。
【0030】
[39] ここで
図6を参照すると、一実施形態による、レーザビームパルスをタイミング調整してストロボEUV線量を制御する方法のフローチャートが示されている。以下のステップを開始する前に、バーストの各パケット内で達成するEUVエネルギの線量ターゲット(すなわちパケットエネルギを調節する設定点)、及びパケットサイズ(すなわち各パケット内の合計パルス数)を、ユーザによって入力するか、又はシステムによって決定する。
【0031】
[40] パケットサイズは、EUVエネルギ線量の制御が可能である最小パケットサイズであるように選択することが好ましい。パケットサイズが小さすぎる場合(例えば1又は2の小滴)、EUVエネルギ線量を適切に制御するために充分な数の小滴についてパルス発生のタイミングをずらすことができない場合がある。パケットサイズが大きすぎる場合(例えば1000の小滴)、パケット全体を通して制御不可能なエラーが(例えば
図4に示すように)蓄積し、その結果、下流の注入のために発生させるEUVの量を良好に制御することができない。このため、パケットサイズは理想的には、パルスタイミングの調節をパケット後部の小滴でのみ実行し得るように選択される。例えば、平均して40の小滴で適切な線量を達成可能である場合、50の小滴のパケットサイズが適切であり得る(この場合、パルスのタイミングずれを最後の10の小滴で実行すればよい)。
【0032】
[41] ステップ601において、レーザコントローラ502は、現在のパケットの線量サーボ値を設定する。線量サーボ値は、以前のパケットにより生成された線量エネルギの関数として線量ターゲットを増大又は低減させる調整率である。すなわち、所望の線量ターゲットは、以前のパケットからのエラーにより(本明細書の他の箇所で検討するように)決定される線量サーボ値によって微調整される。一実施形態では、最初のパケットの線量サーボ値はゼロに設定する。
【0033】
[42] いったん線量サーボ値を設定したら、パケットのレーザパルス発射を開始することができる。ステップ602から607は、パルスごとに、すなわちパケットの各パルスについて実行する。
【0034】
[43] ステップ602において、レーザコントローラ502は、小滴上パルスを発生させるように駆動レーザ101に対するトリガをタイミング調整して、レーザビーム102が一次焦点105で小滴107を照射するようにする。
【0035】
[44] ステップ603において、センサ501は、ステップ602での小滴107の照射によってどのくらいのEUVエネルギが発生されたかを検知する。
【0036】
[45] ステップ604において、レーザコントローラ502は、ステップ603で検知したEUVエネルギを、パケットの最初のパルス以降に(すなわちステップ601以降に)発生したEUVの現時点までの合計に加えることで、EUVエネルギを蓄積する。
【0037】
[46] ステップ605において、レーザコントローラ502は、ステップ604の蓄積EUVエネルギが調整線量ターゲットに等しいか又はわずかにでもそれより大きいか否かを判定する。調整線量ターゲットは、線量ターゲット及びステップ601の線量サーボ値の和である。蓄積EUVエネルギは、様々な理由のために調整線量ターゲットよりわずかに大きい場合がある。様々な理由とは例えば、照射された各小滴により発生するEUVのランダムな変動、及び/又は照射された各小滴により発生するエネルギが(ランダムな変動は存在しないとしても)一定の均一な値でないことである。蓄積EUVエネルギがステップ601の調整線量ターゲット未満である場合、レーザコントローラ502はステップ602に戻って、別の小滴上パルスをトリガし、ステップ603、604、及び605を繰り返す。
【0038】
[47] 蓄積EUVエネルギが調整線量ターゲット以上である場合、ステップ606において、レーザコントローラ502は、駆動レーザ101に小滴外れのパルスを発生させるようにトリガのタイミングをずらして、レーザビーム102が一次焦点105で小滴107を照射しないようにする。タイミングをずらすトリガは、小滴上パルスを発生させる次のトリガのタイミングに対して、すなわち、ステップ604の蓄積EUVエネルギが調整線量ターゲット未満であった場合の小滴上パルスを発生させる次のトリガのタイミングに対して、時間的に遅らせるか又は進ませることができる。
【0039】
[48] ステップ607において、レーザコントローラ502は、パケットが完了したか否か、すなわち駆動レーザ101により発射されたパルス数がパケットサイズに等しいか否かを判定する。レーザコントローラ502がパケットは完了していないと判定した場合、レーザコントローラ502はステップ606に戻って、別のパルスを小滴外れでトリガする。
【0040】
[49] レーザコントローラ502がパケットは完了したと判定した場合、ステップ608からステップ611及び別のステップ601を実行し、その後に次のパケットが開始する。
【0041】
[50] ステップ608において、レーザコントローラ502はパケットの線量エラーを計算する。線量エラーは、線量ターゲットからパケットで蓄積されたEUVエネルギを引いたものとして定義され、数学的には以下のように表される。
線量エラー
パケット=線量ターゲット−ΣEUV
パケット
【0042】
[51] ステップ609において、レーザコントローラ502は、パケットからの線量エラーを、以前のパケットからの線量エラーと合わせて蓄積する。
【0043】
[52] ステップ610において、レーザコントローラ502は、ステップ609で計算した蓄積線量エラーを用いて新しい線量サーボ値を計算する。一実施形態において、新しい線量サーボ値は以下のように計算される。
前のサーボ値+(利得×蓄積線量エラー)
ここで、前のサーボ値はステップ601で設定した線量サーボ値である。利得は好ましくは1.0である。利得は0.01から100の間の範囲とすることができる。
【0044】
[53] ステップ611において、レーザコントローラ502は、次のパケットのための準備として蓄積EUVをゼロにリセットし、ステップ601に戻って、新しい線量サーボ値を次のパケットの線量サーボ値として設定する。
【0045】
[54] 重要なのは、パケットが一定の頻度で繰り返すことである。すなわち、1つのパケット内のいくつのパルスが一次焦点105で小滴に衝突したかとは無関係に、1つのパケット内のパルス数を発射した後、設定された時間にパケットが開始する。しかしながら、1つのパケット内で小滴に衝突するパルス数は、以前の小滴の照射によって発生したエネルギ量に基づいて変わるので、1つのパケット内で小滴に衝突する最後のパルスは、異なるパケット間では様々に変動し得る。
【0046】
[55] 更に、パケットは設定された数のパルスを有するので、図には示さないが、ステップ602から605のループの間にパルスの設定数に達すると、レーザに小滴外れのパルスを発生させるようにトリガのタイミングをずらす必要なくパケットは終了し得る(例えば、パケットの蓄積EUVエネルギがパケットの調整線量ターゲット未満である場合)。具体的には、レーザコントローラ502が、ステップ604でパケットのEUVエネルギを蓄積した後に、パケットが完了したと判定した場合(すなわち、駆動レーザ101により発射したパルス数がパケットサイズに等しい場合)、レーザコントローラ502はステップ602に戻って駆動レーザ101に小滴上パルスを発生させるように別のトリガをタイミング調整するのではなく、ステップ608から611を実行した後に次のパケットが開始する。従って、レーザコントローラ502はパケットの線量エラーを計算し(ステップ608)、パケットからの線量エラーを以前のパケットからの線量エラーと合わせて蓄積し(ステップ609)、ステップ609で計算した蓄積線量エラーを用いて新しい線量サーボ値を計算し(ステップ610)、次のパケットのための準備として蓄積EUVをゼロにリセットした後にステップ601に戻って、新しい線量サーボ値を次のパケットのための線量サーボ値として設定する(ステップ611)。
【0047】
[56]
図7及び
図8は、EUV線量を制御するためのレーザビームパルスタイミング調整方法の一実施形態を用いて2秒バーストで発生したデータを示す時間整合グラフである。
図7は、2秒バーストで達成されるエネルギ線量ターゲットを中心とした百分率変化を示す。図に見られる線量ターゲットを中心としたグラフの百分率線量エネルギ変化によって示されるように、パルスタイミング調整により制御されるパケット注入は、線量ターゲットの±0.5%内(すなわち図においてゼロの±0.5%内)で良好に達成される。
【0048】
[57]
図8の上枠は、2秒バーストで発生したパケットEUVを示す。図からわかるように、エネルギは経時的に線量ターゲット(ここでは約20mJ)に維持され、線量ターゲットの±0.5%内に安定して維持されている。
図8の下枠は、2秒バーストでの対応するパルスカウントを示す。各ひし形は、単一パケット内での小滴上パルス数のカウント(「パルスカウント」)を表す。例示的なパケットEUVエネルギ(上枠)及びパケットパルスカウント(下枠)に、多数の小滴上パルス発生801及び多数の小滴外れパルス発生802(従って、小さいパルスカウント)を矢印によって示す。矢印で示すように、発生するEUVエネルギのランダムな変動に応じて、一定のEUVエネルギを達成するために必要なパルス数が少なくなり得る。
【0049】
[58] 連続バースト発射に適用された場合、本明細書に記載する方法の実施形態は、各バースト内のパルスごとに、各小滴について線量エラー(すなわち得られたEUVエネルギが所望のエネルギ線量ターゲットから逸脱している量)を求める。線量エラーは、バーストが進むにつれて蓄積される。従って、バースト内で1つの小滴にレーザ光を当てた後、その小滴の線量エラーを計算し、そのバースト内のそれまでの小滴の線量エラーと合わせて蓄積する。バーストの蓄積線量エラー(すなわち「蓄積バーストエラー」)が許容可能なバーストエラーレベル(すなわち「閾値バーストエラー」)以上である場合、次のパルスでは駆動レーザに対するトリガのタイミングをずらして、次の小滴へのレーザ光を小滴外れとすることで追加のエネルギを発生しないようにする。追加のエネルギが発生しないので、次の小滴についての線量エラーは、蓄積バーストエラーを許容可能なレベルに(すなわち閾値バーストエラー未満に)戻すのに充分な大きさである。蓄積バーストエラーが閾値バーストエラー未満である場合、次のパルスの駆動レーザに対するトリガは、次の小滴へのレーザ光を小滴上に当てて追加のEUVエネルギを発生させるようにタイミング調整される。
【0050】
[59] ここで
図9を参照すると、一実施形態による、レーザビームパルスをタイミング調整して連続バースト発射中のEUV線量を制御する方法のフローチャートが示されている。以下のステップを開始する前に、各バースト内で達成するEUVエネルギの線量ターゲット(すなわちバーストエネルギを調節する設定点)、及び閾値バーストエラー(すなわち許容可能なバーストエラーレベル)を、ユーザによって入力するか、又はシステムによって決定する。
【0051】
[60] いったん線量ターゲットを設定したら、ステップ901において、バーストのレーザパルス発射を開始することができる。ステップ902から908は、パルスごとに、すなわちバーストの各パルスについて実行する。
【0052】
[61] ステップ902において、レーザコントローラ502は、小滴上パルスを発生させるように駆動レーザ101に対するトリガをタイミング調整して、レーザビーム102が一次焦点105で小滴107を照射するようにする。
【0053】
[62] ステップ903において、センサ501は、ステップ902で現在の小滴107の照射によってどのくらいのEUVエネルギが発生されたかを検知する。
【0054】
[63] ステップ904において、レーザコントローラ502は、現在の小滴107の現在の線量エラーを計算する。現在の線量エラーは、現在の小滴107の照射により発生した(そしてステップ903で検知された)EUVエネルギから線量ターゲットを引いたものとして定義され、数学的には以下のように表される。
現在の線量エラー=EUV
現在の小滴−線量ターゲット
【0055】
[64] ステップ905において、レーザコントローラ502は、ステップ904で計算した現在の線量エラーを、パケットの最初のパルス以降に(すなわちステップ901以降に)蓄積した線量エラーの現時点までの合計に加えることで、バーストエラーを蓄積する。現在の線量エラーは利得によって調整され、この利得は、0.01から100までの範囲とすることができるが、好ましくは1である。一実施形態において、蓄積されたバーストエラーは以下のように計算される。
現時点までのバーストエラー+(利得×現在の線量エラー)
ここで、現時点までのバーストエラーは、バースト内でのそれまでの小滴から蓄積された線量エラーの現時点までの合計である。すなわち、現時点までのバーストエラーは、直前の小滴107についてステップ905で求められた蓄積バーストエラーである。現時点までのバーストエラーは、現在の小滴がバースト内の最初の小滴である場合はゼロに設定される。
【0056】
[65] ステップ906において、レーザコントローラ502はバーストが終了したか否かを判定する。レーザコントローラ502がバーストは終了したと判定した場合、レーザコントローラ502は、パルスタイミング調整方法を終える、及び/又はステップ901に戻って別のバーストを開始する。
【0057】
[66] ステップ906において、レーザコントローラ502がバーストは終了していないと判定した場合、次いでステップ907においてレーザコントローラ502は、ステップ905の蓄積バーストエラーがバーストエラー閾値以上であるか否かを判定する。バーストエラー閾値は、ユーザによって入力されるか又はシステムによって決定される。バーストエラー閾値は好ましくはゼロであるが、ゼロより大きいか又は小さい場合もある。
【0058】
[67] ステップ907においてレーザコントローラ502が、蓄積バーストエラーがバーストエラー閾値未満であると判定した場合、レーザコントローラ502はステップ902に戻り、駆動レーザ101に小滴上パルスを発生させるようにトリガのタイミングを調整して、レーザビーム102が一次焦点105において次の小滴107を照射するようにする。
【0059】
[68] ステップ907においてレーザコントローラ502が、蓄積バーストエラーがバーストエラー閾値以上であると判定した場合、次いでステップ908においてレーザコントローラ502は、駆動レーザ101に小滴外れのパルスを発生させるようにトリガのタイミングをずらして、レーザビーム102が一次焦点105において次の小滴107を照射しないようにする。タイミングをずらしたトリガは、レーザパルスが小滴の到達よりも早く又は遅く一次焦点に到達するように発射させることができる。
【0060】
[69] 次の小滴107について駆動レーザ101に小滴外れのパルスを発生させるようにトリガのタイミングをずらした後、レーザコントローラ502はステップ903に戻り、現在の小滴107の照射によってどのくらいのEUVエネルギが発生したかを検知し、次いでステップ904において、次の小滴107のために現在の線量エラーを計算する。パルスのタイミングをずらしたために次の小滴107についてはEUVが発生しないので、次の小滴107について計算された現在の線量エラーは、線量ターゲットと大きさが等しいが符号が逆である。例えば線量ターゲットが1.75mJである場合、計算された現在の線量エラーは−1.75mJ、すなわち100%となり、照射された小滴についての線量ターゲットの周りのエラー(典型的に40%よりはるかに小さい)に比べて極めて大きい。このため、ステップ905においてレーザコントローラ502が、次の小滴107についての比較的大きな現在の線量エラーを現時点までのバーストエラーに追加することでバーストエラーを蓄積すると、蓄積バーストエラーは典型的に、直前の小滴107の蓄積バーストエラーに比べて低減する。ステップ906において論理コントローラ502が、バーストは終了していないと決定したと仮定すると、ステップ907において論理コントローラ502は、蓄積バーストエラーがバーストエラー閾値以上であるか否かを判定する。レーザコントローラ502が、蓄積バーストエラーがこの時点でバーストエラー閾値未満であると判定した場合、レーザコントローラ502はステップ902に戻り、駆動レーザ101に小滴上パルスを発生させるようにトリガをタイミング調整して、レーザビーム102が一次焦点105で別の小滴107(この時点で現在の小滴107になる)を照射するようにし、
図9のプロセスはそのステップから繰り返す。レーザコントローラ502が、蓄積バーストエラーがバーストエラー閾値以上であると判定した場合は、次いでステップ908において、レーザコントローラ502は駆動レーザ101に小滴外れのパルスを発生させるようにトリガのタイミングをずらして、レーザビーム102が一次焦点105で次の小滴107を照射しないようにし、次いで再びステップ903に戻って、どのくらいのEUVエネルギが発生されたかを検知する。次いで
図9のプロセスはその時点から繰り返す。
【0061】
[70] 別の実施形態においては、ステップ904の現在の線量エラーは、線量ターゲットから、現在の小滴107の照射によって発生した(そしてステップ903で検知された)EUVエネルギを引いたものとして定義され、数学的には以下のように表される。
現在の線量エラー=線量ターゲット−EUV
現在の小滴
【0062】
[71] この実施形態では、ステップ905における蓄積バーストエラーの計算中に、(上述の実施形態の正の利得ではなく)負の利得を用いて現在の線量エラーを調整する。利得は−0.01から−100の間の範囲であり得るが、好ましくは−1である。
【0063】
[72] この方法の態様が、パルスごとにバーストエラーを許容可能バーストエラー閾値と比較し、バースト全体でバーストエラーを蓄積して、次のパルスのタイミングをずらすことでエネルギ発生を制御するか否かの判定を行うという目的を達成するために内部で一貫している限り、これよりも直観的に満足度が低い他の実施形態も可能である(好適ではないが)ことは当業者には認められよう。具体的には、現在の線量エラー計算の数学的処理(ステップ904)、及び蓄積バーストエラーを計算する際に現在の線量エラーに適用される利得(ステップ905)は、相互に一貫していなければならず、蓄積バーストエラーの閾値バーストエラーとの比較(ステップ907)から得られる決定ルール結果と一貫していなければならない。
【0064】
[73]
図10は、一実施形態による、EUV線量を制御するためのレーザビームパルスタイミング調整を用いて連続バースト中に発生させた時間整合EUVエネルギ(上枠)及びエネルギ線量(下枠)のスライディングウィンドウを示す。上枠に見られるように、ほとんどのパルスは小滴上に発射された(例えば小滴上パルス1001)が、ある数のパルスは、線量ターゲット1003(この図では約1.75mJ)の周りのエラーを制御するために小滴外れに発射された(例えば小滴外れパルス1002等、0mJ EUVを発生するパルスによって示されるように)。この結果、下枠に示すように、一定の注入1004が約1.75mJで達成され、参照番号1005によって示されるように線量ターゲット1003の±0.5%内に良好に維持された。
【0065】
[74] 理想的には、ターゲットの条件が正しく、駆動レーザが適切な性能を有するならば、本明細書に記載するレーザビームパルスタイミング調整方法の実施形態は、線量ターゲットの±0.5%内に線量エネルギを維持することができると考えられる。
【0066】
[75] 当技術分野において既知の多種多様な機構によってレーザパルスのタイミングをはずし得ることは、当業者には認められよう。例えば駆動レーザは、レーザパルスが小滴の到達よりも早く又は遅く一次焦点に到達するように発射させることができる。あるいは、システムシャッタ(例えば電気光学変調器又は音響光学変調器)のタイミングを変更することで、増幅器のシード(seed)及びシステム利得の低減のために充分な低レベルの連続波光を通過させることができる。好適な実施形態では、シャッタを早く閉じることで、小滴に対してレーザビームを進ませる。
【0067】
[76] 当技術分野において既知のように、MOPA+PPレーザシステムは、プレパルス及びメインパルスの双方を発する。レーザが小滴上のパルスを発する場合はメインパルス及びプレパルスの双方を用いて小滴にレーザ光を当てること、レーザが小滴外れのパルスを発する場合はメインパルス及びプレパルスのいずれも小滴にレーザ光を当てるために用いられないこと、は当業者には認められよう。
【0068】
[77] 開示する方法及び装置について、いくつかの実施形態を参照して上述した。本開示に照らし合わせて、他の実施形態も当業者には明らかであろう。記載した方法及び装置のいくつかの態様は、上述の実施形態に記載したもの以外の構成を用いて、又は上述したもの以外の要素と組み合わせても、容易に実施可能である。
【0069】
[78] 更に、記載した方法及び装置は、プロセスとして、装置として、又はシステムとして等の多数の方法で実施可能であることは認められよう。本明細書に記載した方法は、そのような方法の実行をプロセッサに命令するためのプログラム命令によって実施可能である。そのような命令は、ハードディスクドライブ、フロッピディスク、コンパクトディスク(CD)もしくはデジタルバーサタイルディスク(DVD)等の光ディスク、フラッシュメモリ等のコンピュータ読み取り可能記憶媒体上に記録されるか、又はコンピュータネットワークにおいてプログラム命令が光通信リンク又は電子通信リンクを介して送信される。本明細書に記載した方法のステップの順序は変えることができ、その場合も本開示の範囲内であり得ることに留意すべきである。
【0070】
[79] ここに与える例は例示の目的のためだけのものであり、異なる慣習及び技法を用いて他の実施及び実施形態に拡張可能であることは理解されよう。多数の実施形態を記載するが、本明細書に開示した実施形態(複数の実施形態)に本開示を限定する意図はなく、反対に、当業者に明らかな全ての代替、変更、及び均等物を包含することが意図される。
【0071】
[80] この明細書において、本発明についてその具体的な実施形態を参照して記載したが、本発明がそれらに限定されないことは当業者には認められよう。上述の発明の様々な特徴及び態様は、個別に又は組み合わせて用いることができる。更に、本発明は、本明細書のいっそう広範な精神及び範囲から逸脱することなく、本明細書に記載したもの以上のいかなる数の環境及び用途においても利用することができる。従って、本明細書及び図面は、限定でなく例示として見なされるものとする。本明細書において用いる場合、「備える」「含む」及び「有する」という言葉は、技術のオープンエンドの用語として読まれることを特に意図していることは認められよう。