特許第6413772号(P6413772)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 住友金属鉱山株式会社の特許一覧
<>
  • 特許6413772-クロム含有水の処理方法 図000002
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6413772
(24)【登録日】2018年10月12日
(45)【発行日】2018年10月31日
(54)【発明の名称】クロム含有水の処理方法
(51)【国際特許分類】
   C02F 1/70 20060101AFI20181022BHJP
   C22B 3/00 20060101ALI20181022BHJP
   C02F 1/62 20060101ALI20181022BHJP
【FI】
   C02F1/70 B
   C22B3/00
   C02F1/62 B
【請求項の数】5
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2015-4374(P2015-4374)
(22)【出願日】2015年1月13日
(65)【公開番号】特開2016-129867(P2016-129867A)
(43)【公開日】2016年7月21日
【審査請求日】2017年4月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】000183303
【氏名又は名称】住友金属鉱山株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【弁理士】
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【弁理士】
【氏名又は名称】林 一好
(72)【発明者】
【氏名】三ツ井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】中井 修
(72)【発明者】
【氏名】柴山 敬介
(72)【発明者】
【氏名】白井 翔
【審査官】 高橋 成典
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−022926(JP,A)
【文献】 特開2010−227737(JP,A)
【文献】 特開昭63−001497(JP,A)
【文献】 特開昭48−036962(JP,A)
【文献】 特開2006−281651(JP,A)
【文献】 特開平06−169977(JP,A)
【文献】 特開2001−259355(JP,A)
【文献】 特開2005−095783(JP,A)
【文献】 特開2014−218719(JP,A)
【文献】 特開2005−161116(JP,A)
【文献】 特開2004−209424(JP,A)
【文献】 特開昭51−113357(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2002/0195405(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C02F 1/70 − 1/78、
1/58 − 1/64
C22B 1/00 − 61/00
B01D 53/34 − 53/73、
53/74 − 53/85、
53/92、 53/96
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
クロムを含む水と、工場から排出されるプロセス水であって5ppm〜50ppmの硫化水素を含む液体とを混合し、酸を添加することによってpH3.5以下、及びORP200mV〜400mVに調整し、該水に含まれるクロムを還元する還元工程と、
前記還元工程を経て得られる溶液に中和剤を添加してpH8〜9に調整することによって、該溶液に含まれる還元されたクロムを水酸化物として沈殿させ、該水酸化物の沈殿を分離する沈殿分離工程と
を有することを特徴とするクロム含有水の処理方法。
【請求項2】
前記酸は、硫酸であることを特徴とする請求項1に記載のクロム含有水の処理方法。
【請求項3】
前記中和剤は、酸化カルシウム、炭酸カルシウム、水酸化カルシウムのいずれか1つ以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載のクロム含有水の処理方法。
【請求項4】
前記還元工程において、前記クロムを含む水と前記硫化水素を含む液体との混合溶液に、3価の鉄化合物を共存させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のクロム含有水の処理方法。
【請求項5】
前記3価の鉄化合物は、水酸化鉄であることを特徴とする請求項4に記載のクロム含有水の処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クロムを含有した水の処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
金属元素を含む水を工場等の外に排出するには、残存しているその金属元素を何らかの方法で除去する必要がある。水から金属元素を除去する方法としては、凝集沈殿法、イオン交換法、活性炭等の吸着剤に吸着させる吸着法、電気的吸着法、磁気吸着法などがあるが、一般的な方法として中和剤を用いた凝集沈殿方法が多用されている。
【0003】
具体的に、凝集沈殿法としては、処理対象の水に対して中和剤を添加しpHを上昇させることで金属を水酸化物として固体化させた後、ろ過等の操作で固体と液体を分離し、液体は工場外へ排出し、固体は廃棄場等で処理する方法が採られている。凝集沈殿法にて用いる中和剤としては、石灰石や消石灰等の安価なカルシウム系の中和剤が一般的に用いられている。
【0004】
しかしながら、金属元素としてクロム(Cr)を含む水を処理するにあたっては、上述した凝集沈澱方法では、十分に効率的に且つ効果的にクロムを分離できないことがある。
【0005】
具体的には、クロムを水酸化物として効果的に固定するには、一度そのクロムを6価のクロムから3価のクロムに還元してから反応させる必要があり、そのために還元剤を使用して還元処理を行う必要があるが、還元剤を使用することによりコストが掛かってしまうことになる。
【0006】
このようなことから、クロムを含む水を安価に処理する方法が求められている。
【0007】
例えば、特許文献1には、6価クロムを含有する水に第一鉄イオンを添加して6価クロムを3価クロムに還元する還元工程と、その還元工程での流出水にアルカリを添加して還元工程で生成した3価クロムを不溶性の水酸化物とする不溶化工程と、その不溶化工程での流出水から不溶性の水酸化物を分離する汚泥分離工程とを有するクロム含有排水の処理方法において、汚泥分離工程で分離された汚泥の一部を還元工程に導入するクロム含有排水の処理方法が開示されている。
【0008】
しかしながら、この特許文献1に記載の技術では、6価クロムを3価クロムに還元するために、還元剤をわざわざ用意する必要が生じ、高価な処理コストが掛ってしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平7−80478号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上述したような実情に鑑みて提案されたものであり、クロムを含有する水(クロム含有水)を低コストで処理することができるクロム含有水の処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者らは、上述した課題を解決するために鋭意検討を重ねた。その結果、様々な工場やプラント等のプロセスから排出される濃度の薄い硫化水素を用いて処理対象の水に含まれるクロムを還元することにより、低コストで効果的に処理できることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、以下のものを提供する。
【0012】
(1)本発明の第1の発明は、クロムを含む水と、5ppm〜50ppmの硫化水素を含む液体とを混合し、酸を添加することによってpH3.5以下、及びORP200mV〜400mVに調整し、該水に含まれるクロムを還元する還元工程と、前記還元工程を経て得られる溶液に中和剤を添加してpH8〜9に調整することによって、該溶液に含まれる還元されたクロムを水酸化物として沈殿させ、該水酸化物の沈殿を分離する沈殿分離工程とを有することを特徴とするクロム含有水の処理方法である。
【0013】
(2)本発明の第2の発明は、第1の発明において、前記酸が、硫酸であることを特徴とするクロム含有水の処理方法である。
【0014】
(3)本発明の第3の発明は、第1又は第2の発明において、前記中和剤が、酸化カルシウム、炭酸カルシウム、水酸化カルシウムのいずれか1つ以上であることを特徴とするクロム含有水の処理方法である。
【0015】
(4)本発明の第4の発明は、第1乃至第3のいずれかの発明において、前記還元工程では、前記クロムを含む水と前記硫化水素を含む液体との混合溶液に、3価の鉄化合物を共存させることを特徴とするクロム含有水の処理方法である。
【0016】
(5)本発明の第5の発明は、第4の発明において、前記3価の鉄化合物が、水酸化鉄であることを特徴とするクロム含有水の処理方法である。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、低コストで効果的にクロムを含有する水を処理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】クロム含有水の処理方法を実行する反応槽の一例を示した模式図であり、(A)は還元工程における処理を行う反応槽の模式図であり、(B)は沈殿分離工程における処理を行う反応槽の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の具体的な実施形態(以下、「本実施の形態」という)について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更が可能である。
【0020】
本実施の形態に係るクロムを含有する水(以下、「クロム含有水」ともいう)の処理方法は、水に含まれるクロムを還元する還元工程と、その還元工程を経て得られる溶液に中和剤を添加してクロムの水酸化物沈殿を生成させて分離する沈殿分離工程とを有する。
【0021】
<還元工程>
還元工程では、処理対象の水に含まれるクロムを還元する。より具体的に、この還元工程では、クロム含有水と、5ppm〜50ppmの硫化水素を含む液体とを混合し、酸を添加してpHを3.5以下に調整し、また酸化還元電位(ORP)を200mV〜400mVに調整して、水中のクロムを還元する。
【0022】
図1は、クロム含有水の処理方法を実行する反応槽の一例を示した模式図である。先ず、還元工程では、図1(A)に示すように、所望の容量の反応槽1A内に、処理対象であるクロム含有水11と、5ppm〜50ppmの硫化水素を含む液体12とを装入して混合し、そのクロム含有水11に含まれる6価のクロムを3価のクロムに還元する。
【0023】
なお、還元工程における還元処理は、例えば、攪拌羽根2aを有する攪拌装置2を反応槽1Aに設置して攪拌しながら行うことが好ましい。また、図1(A)に示すように、例えばエアーブロワー3により混合溶液を攪拌させて反応効率を高めるようにしてもよい。
【0024】
本実施の形態に係るクロム含有水の処理方法では、このように還元工程において、クロム含有水11に含まれるクロムを還元するために、5ppm〜50ppmの濃度の硫化水素を含む液体12を使用することを特徴としている。
【0025】
クロムを還元するに際して、一般的な還元剤をわざわざ用意して使用すると高価な処理コストが発生する。一方で、様々な工場やプラント等のプロセスからは、濃度の低い硫化水素が排出されることがある。本件発明者は、このような工場等から排出される硫化水素をクロムの還元処理に活用できないか検討した。その結果、工場やプラント等のプロセス水である、5ppm〜50ppmの濃度範囲の硫化水素を含む液体であれば、低コストで処理対象である水に含まれるクロムを効率的に且つ効果的に還元できることを見出した。
【0026】
このように、本実施の形態に係るクロム含有水の処理方法では、工場やプラント等のプロセスから排出される所定の濃度の硫化水素が含まれる液体12、つまりプロセス水を用いてクロムを還元することにより、新規の還元剤を用意することなく、低いコストで還元処理を施すことができる。
【0027】
また、5ppm〜50ppmという濃度の硫化水素を含む液体(プロセス水)12は、その硫化水素濃度が低いために、例えば硫化剤等の使用用途としては使用できない。このことから、従来、工場等から排出された当該プロセス水は、その硫化水素を硫黄として固定して無害化処理を施す必要があった。ところが、その無害化処理においてもコストが発生してしまう。これに対して、本実施の形態においては、当該プロセス水12を、クロム含有水11の処理におけるクロムを還元するために使用しているため、従来のようなプロセス水に対する無害化処理を行う必要もなくなり、その処理に要するコストも効果的に削減することができる。
【0028】
硫化水素の濃度に関して、濃度が5ppm未満であると、濃度が低すぎるために還元反応を十分に進めることができない。一方で、硫化水素の濃度が50ppmを超えると、例えば硫化剤等の主な使用用途として使用する可能性が生じる。
【0029】
また、液体ではなく、硫化水素を含む気体を用いると、反応槽1A内でクロム含有水11と混合する際に十分に効果的に混合させることができず、還元効率が低下してしまう。したがって、5ppm〜50ppmの硫化水素を含む液体12を使用してクロム含有水12と混合させる。なお、硫化水素を含む気体を使用し、それを液体に吹き込むことで5ppm〜50ppmの硫化水素濃度となるように調整した液体を使用してもよい。
【0030】
還元工程においては、クロム含有水11と硫化水素を含む液体12との混合溶液のpHを3.5以下、ORPを200mV〜400mVに調整して還元反応を生じさせる。
【0031】
混合溶液のpHの調整は、図1に示すように酸13を添加することによって行う。具体的に、酸としては、特に限定されず、例えば硫酸、塩酸、硝酸等を用いて行うことができ、特に硫酸を用いることが好ましい。硫酸は、様々な工場やプラントにおいて一般的に使用されており、貯留設備等の新たな投資を行うことなく容易に使用することができる。
【0032】
混合溶液のpHに関して、pHが3.5を超えると、還元反応を効率よく進めることができない。そのため、混合溶液に酸を添加することによってpHを3.5以下に調整して還元処理を施し、より好ましくは3.0以下に調整する。なお、pHの上限値としては、特に限定されないが、酸の使用量を適度な範囲とする観点から1.0以上であることが好ましい。
【0033】
混合溶液のORPの調整は、反応槽内に添加して混合させるクロム含有水11の量と硫化水素の量(硫化水素を含む液体12の量)とを増減させることによって行う。
【0034】
混合溶液のORPに関して、ORPが200mV未満であると、多量の硫化水素が必要となって効率的な処理を行うことが困難となる。一方で、ORPが400mVを超えると、還元されたクロムが酸化してしまう。そのため、ORPを200mV〜400mVに調整して還元処理を施し、より好ましくは250mV〜350mVに調整する。
【0035】
ここで、還元工程においては、クロム含有水11と、5ppm〜50ppmの硫化水素を含む液体12とを混合する際に、3価の鉄化合物14を添加して共存させることが好ましい。単一の反応槽1Aで、クロム含有水11と5ppm〜50ppmの硫化水素を含む液体12とを混合する場合、その硫化水素を含む液体12に含まれる硫化水素の量の方が、クロムの還元に必要な硫化水素の量よりも多くなる場合がある。特に、本実施の形態においては、上述したように、工場やプラント等から排出されるプロセス水である、5ppm〜50ppmの硫化水素を含む液体12をクロムの還元処理に用いていることにより、そのクロムの還元に必要な硫化水素の量よりもプロセス水12に含まれる硫化水素の量の方が実質的に多くなる。このような場合において、混合溶液中に3価の鉄化合物14を共存させることによって、反応槽1Aにおける混合溶液中で余剰となる硫化水素を有効に無害化することができる。
【0036】
3価の鉄化合物14としては、特に限定されないが、水酸化鉄(Fe(OH))であることが好ましい。例えば処理対象である水に鉄分が含まれるような場合には、本実施の形態における凝集沈殿の処理の後に得られる澱物として水酸化鉄を容易に得ることができ、より一層に低コストでクロム含有水11を処理することができる。
【0037】
3価の鉄化合物14の添加量としては、特に限定されず、過剰量を添加することができる。また、添加のタイミングについても、特に限定されず、例えばクロム含有水11や硫化水素を含有する液体12を添加して還元反応を生じさせた後に添加することができる。
【0038】
還元工程における処理の終了後、払出しポンプ4により、還元処理により得られた溶液(クロム含有溶液)11’を回収し、次工程の沈殿分離工程での処理を実施する反応槽1Bに移送する。また、還元反応において発生したガス(環集ガス)15は、スクラバーに接続する環集ライン5を通過して回収される。
【0039】
<沈殿分離工程>
沈殿分離工程では、還元工程を経て得られた溶液に中和剤を添加してクロムの水酸化物沈殿を生成させて分離する。より具体的に、この沈殿分離工程では、還元処理後の溶液に中和剤を添加してpHを8〜9に調整することによって、還元されたクロムを水酸化物として凝集沈殿させて分離する。
【0040】
図1(B)は、沈殿分離工程での処理を行う反応槽の一例を示した模式図である。図1(B)に示すように、沈殿分離工程では、所望の容量の反応槽1Bに、還元工程での処理に用いた反応槽1Aから移送されてきたクロム含有溶液11’を装入し、そのクロム含有溶液11’に対して中和剤16を添加することによって溶液のpHを8〜9に調整する。これにより、溶液中の還元されたクロムを水酸化物として凝集させ沈殿物とし、クロムを除去した処理後液20を得ることができる。
【0041】
なお、図1(B)の模式図において、図1(A)と同様の装置構成については同じ符号を付して説明する。この沈殿分離工程での処理においても、例えば、攪拌羽根2aを有する攪拌装置2を反応槽1Bに設置して攪拌しながら行うことが好ましい。また、図1(B)に示すように、例えばエアーブロワー3により溶液を攪拌させて反応効率を高めるようにしてもよい。
【0042】
中和剤16としては、特に限定されないが、酸化カルシウム、炭酸カルシウム、水酸化カルシウムのいずれか1種以上であることが好ましい。これらの中和剤16は、安価であり、入手も容易である点で特に好ましい。
【0043】
溶液のpHに関して、pHが8未満では、クロムの水酸化物が効果的に生成しないことがある。一方で、pHが9を超えると、添加する中和剤16の量が増加するため好ましくない。
【0044】
沈殿分離工程における処理の終了後、固液分離操作により、クロムの水酸化物沈殿と、クロムを除去した溶液(処理後液)20とを分離し、その処理後液20のみを回収する。なお、処理後液20の回収は、例えば払出しポンプ4により回収することができる。
【実施例】
【0045】
以下、実施例及び比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
【0046】
[実施例1]
先ず、還元工程として、クロムを0.39mg/Lの濃度で含有する水250m/hrと、硫化水素を5ppmの濃度で含む液体10m/hrとを反応槽内に装入して混合し、ORPを200mV〜400mVに調整するとともに、硫酸を添加して混合溶液のpHを2.71に調整して還元処理を施した。なお、混合溶液には、3価の鉄化合物として水酸化鉄を同時に添加した。
【0047】
次に、沈殿分離工程として、還元処理により得られた溶液に、中和剤である炭酸カルシウムと水酸化カルシウムとを添加してpHを8.5とし、還元されたクロムを水酸化物の沈殿として分離した。
【0048】
このような方法によりクロム含有水を処理した結果、水中のクロム濃度は0.39mg/Lから0.02mg/Lとなり、効果的にクロムを低減させることができた。
【0049】
[実施例2]
硫化水素が50ppmの濃度で含む液体を混合させたこと以外は、実施例1と同様にしてクロム含有水を処理した。
【0050】
その結果、水中のクロム濃度は0.39mg/Lから0.01mg/Lとなり、効果的にクロムを低減させることができた。
【0051】
[比較例1]
クロム濃度が0.39mg/Lの水250m/hrに、中和剤として炭酸カルシウムと水酸化カルシウムとを添加してpHを8.5とし、水中のクロムを水酸化物として沈殿分離した。
【0052】
このような処理方法、つまり中和剤の添加のみの処理により得られた水中のクロム濃度は0.38mg/Lとなり、僅かに減少したにとどまった。
【符号の説明】
【0053】
1A,1B 反応槽
2 攪拌装置
11 クロム含有水
11’ クロム含有溶液
12 硫化水素を含む液体(プロセス水)
13 酸
14 3価の鉄化合物
15 環集ガス
16 中和剤
20 処理後液
図1