特許第6420104号(P6420104)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6420104
(24)【登録日】2018年10月19日
(45)【発行日】2018年11月7日
(54)【発明の名称】増幅回路
(51)【国際特許分類】
   H03F 3/45 20060101AFI20181029BHJP
【FI】
   H03F3/45 B
【請求項の数】14
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2014-187343(P2014-187343)
(22)【出願日】2014年9月16日
(65)【公開番号】特開2016-63281(P2016-63281A)
(43)【公開日】2016年4月25日
【審査請求日】2017年7月31日
(73)【特許権者】
【識別番号】308033711
【氏名又は名称】ラピスセミコンダクタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079119
【弁理士】
【氏名又は名称】藤村 元彦
(74)【代理人】
【識別番号】100147728
【弁理士】
【氏名又は名称】高野 信司
(72)【発明者】
【氏名】一倉 宏嘉
(72)【発明者】
【氏名】樋口 鋼児
【審査官】 緒方 寿彦
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−060934(JP,A)
【文献】 特開2004−245965(JP,A)
【文献】 特開2009−157393(JP,A)
【文献】 特開平04−165801(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0097791(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H03F 1/00− 3/45、3/50− 3/52、
3/62− 3/64、3/68− 3/72
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力ラインを介して供給された入力信号を増幅して得られた信号を出力ラインを介して出力する増幅回路であって、
第1の差動増幅器と、
前記第1の差動増幅器よりも入力容量が大きい第2の差動増幅器と、
高速モードを示す増幅モード設定信号が供給された場合には前記第1の差動増幅器及び前記第2の差動増幅器のうちの前記第1の差動増幅器だけに前記入力信号を供給すると共に前記第1の差動増幅器で前記入力信号を増幅して得られた信号を前記出力ラインを介して出力させる一方、小オフセットモードを示す前記増幅モード設定信号が供給された場合には前記第2の差動増幅器にて前記入力信号を増幅して得られた信号を前記出力ラインを介して出力させる増幅切替部と、を有することを特徴とする増幅回路。
【請求項2】
前記入力信号のレベルが増加又は低下を開始する遷移開始時点から前記入力信号のレベルが一定となるまでの期間だけ前記高速モードを示す前記増幅モード設定信号を生成し、その他の期間では前記小オフセットモードを示す前記増幅モード設定信号を生成する制御部を、含むことを特徴とする請求項1記載の増幅回路。
【請求項3】
前記入力ラインは前記第1の差動増幅器の入力端子に接続されており、前記出力ラインは前記第1の差動増幅器の出力端子に接続されており、
前記増幅切替部は、前記増幅モード設定信号が前記小オフセットモードを示す場合には前記入力ラインを前記第2の差動増幅器の入力端子に接続すると共に前記第2の差動増幅器の出力端子と前記出力ラインとを接続する一方、前記増幅モード設定信号が前記高速モードを示す場合には前記出力ラインと前記第2の差動増幅器の前記入力端子とを接続すると共に前記出力ラインと前記第2の差動増幅器の前記出力端子との接続を遮断することを特徴とする請求項1又は2記載の増幅回路。
【請求項4】
前記増幅切替部は、前記増幅モード設定信号が前記小オフセットモードを示す場合には前記入力ラインを前記第2の差動増幅器の前記入力端子に接続する一方、前記増幅モード設定信号が前記高速モードを示す場合には前記出力ラインを前記第2の差動増幅器の前記入力端子に接続する第1スイッチと、
前記増幅モード設定信号が前記小オフセットモードを示す場合には前記出力ラインを前記第2の差動増幅器の前記出力端子に接続する一方、前記増幅モード設定信号が前記高速モードを示す場合には前記出力ラインと前記第2の差動増幅器の前記出力端子との接続を遮断する第2スイッチと、を有することを特徴とする請求項3記載の増幅回路。
【請求項5】
前記出力ラインと負荷とを接続する出力スイッチを含み、
前記出力スイッチは、前記増幅モード設定信号が前記小オフセットモードを示す状態から前記高速モードを示す状態、又は前記高速モードを示す状態から前記小オフセットモードを示す状態への遷移時点から所定の切替待機期間の間だけ前記出力ラインと負荷との接続を遮断することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載の増幅回路。
【請求項6】
クロック信号のエッジ部毎に、前記高速モードを示す状態から前記小オフセットモードを示す状態、又は前記小オフセットモードを示す状態から前記高速モードを示す状態に交互に切り替わる前記増幅モード設定信号を生成する制御部を、含むことを特徴とする請求項1記載の増幅回路。
【請求項7】
タイマによって計時された所定期間毎に、前記高速モードを示す状態から前記小オフセットモードを示す状態、又は前記小オフセットモードを示す状態から前記高速モードを示す状態に交互に切り替わる前記増幅モード設定信号を生成する制御部を、含むことを特徴とする請求項1記載の増幅回路。
【請求項8】
入力ラインを介して供給された入力信号を増幅して得られた信号を出力ラインを介して出力する増幅回路であって、
ゲート端子に供給された信号レベルに対応した電流を第1ラインに流す第1トランジスタと、ゲート端子に供給された信号レベルに対応した電流を第2ラインに流す第2トランジスタとを有する第1の差動対と、
前記第1トランジスタ及び前記第2トランジスタよりも大なる入力容量を有し、ゲート端子に供給された信号レベルに対応した電流を前記第1ラインに流す第3トランジスタと、前記第1トランジスタ及び前記第2トランジスタよりも大なる入力容量を有し、ゲート端子に供給された信号レベルに対応した電流を前記第2ラインに流す第4トランジスタとを有する第2の差動対と、
前記第1ラインに流れる電流と前記第2ラインに流れる電流との合成電流を生成する電流源と、
前記第1ラインの電圧に応じた電流を前記出力ラインに送出する出力トランジスタと、
高速モードを示す増幅モード設定信号が供給された場合には前記第1の差動対及び前記第2の差動対のうちの前記第1の差動対の前記第1トランジスタのゲート端子に前記入力信号を供給すると共に前記出力ラインと前記第2トランジスタのゲート端子とを接続する一方、小オフセットモードを示す前記増幅モード設定信号が供給された場合には前記第1の差動対及び前記第2の差動対のうちの前記第2の差動対の前記第3トランジスタのゲート端子に前記入力信号を供給すると共に前記出力ラインと前記第4トランジスタのゲート端子とを接続する増幅切替部と、を有することを特徴とする増幅回路。
【請求項9】
前記入力信号のレベルが増加又は低下を開始する遷移開始時点から前記入力信号のレベルが一定となるまでの期間だけ前記高速モードを示す前記増幅モード設定信号を生成し、その他の期間では前記小オフセットモードを示す前記増幅モード設定信号を生成する制御部を、含むことを特徴とする請求項8記載の増幅回路。
【請求項10】
前記増幅切替部は、前記増幅モード設定信号が前記高速モードを示す場合には前記出力ラインと前記第2の差動対の前記第3トランジスタ及び前記第4トランジスタ各々のゲート端子とを接続することを特徴とする請求項8又は9記載の増幅回路。
【請求項11】
前記増幅切替部は、前記増幅モード設定信号が前記高速モードを示す場合にオン状態となって前記入力ラインと前記第1トランジスタのゲート端子とを接続する第5トランジスタと、
前記増幅モード設定信号が前記高速モードを示す場合にオン状態となって前記出力ラインと前記第2トランジスタのゲート端子とを接続する第6トランジスタと、
前記増幅モード設定信号が前記高速モードを示す場合にオン状態となって前記出力ラインと前記第3トランジスタのゲート端子とを接続する第7トランジスタと、
前記増幅モード設定信号が前記小オフセットモードを示す場合にオン状態となって前記入力ラインと前記第3トランジスタのゲート端子とを接続する第8トランジスタと、を有することを特徴とする請求項8〜10のいずれか1に記載の増幅回路。
【請求項12】
前記出力ラインと負荷とを接続する出力スイッチを含み、
前記出力スイッチは、前記増幅モード設定信号が前記小オフセットモードを示す状態から前記高速モードを示す状態、又は前記高速モードを示す状態から前記小オフセットモードを示す状態への遷移時点から所定の切替待機期間の間だけ前記出力ラインと負荷との接続を遮断することを特徴とする請求項8〜11のいずれか1に記載の増幅回路。
【請求項13】
クロック信号のエッジ部毎に、前記高速モードを示す状態から前記小オフセットモードを示す状態、又は前記小オフセットモードを示す状態から前記高速モードを示す状態に交互に切り替わる前記増幅モード設定信号を生成する制御部を、含むことを特徴とする請求項8記載の増幅回路。
【請求項14】
タイマによって計時された所定期間毎に、前記高速モードを示す状態から前記小オフセットモードを示す状態、又は前記小オフセットモードを示す状態から前記高速モードを示す状態に交互に切り替わる前記増幅モード設定信号を生成する制御部を、含むことを特徴とする請求項8記載の増幅回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、増幅回路、特に差動増幅器を含む増幅回路に関する。
【背景技術】
【0002】
表示パネルとしての例えば液晶表示パネルを駆動するドライバには、入力映像信号によって表される輝度レベルに対応した電圧値を有する階調電圧を、液晶表示パネルのデータラインに夫々印加する複数のアンプが設けられている。
【0003】
このようなアンプとして、1つの階調電圧を出力する1つの差動増幅器内に、2系統の入力を夫々受ける2系統の差動対を設けるようにしたものが提案されている(例えば特許文献1参照)。かかる差動増幅器では、入力された2系統の階調電圧の組み合わせ方により、これら2系統の階調電圧の他に、それよりも大(又は小)なる2系統分の階調電圧を出力できるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−130332号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、近年の液晶表示パネルの高解像度化に伴い、ドライバのアンプには高速応答且つ高電流出力が望まれている。しかしながら、差動増幅器の出力電流を高めるには、差動増幅器を形成する差動段のトランジスタの素子サイズを大きくする必要がある為、その分だけ入力容量が増加して応答速度が低下してしまう。
【0006】
そこで、本発明は、高電流出力及び高速応答が可能な増幅回路を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る増幅回路は、入力ラインを介して供給された入力信号を増幅して得られた信号を出力ラインを介して出力する増幅回路であって、第1の差動増幅器と、前記第1の差動増幅器よりも入力容量が大きい第2の差動増幅器と、高速モードを示す増幅モード設定信号が供給された場合には前記第1の差動増幅器及び前記第2の差動増幅器のうちの前記第1の差動増幅器だけに前記入力信号を供給すると共に前記第1の差動増幅器で前記入力信号を増幅して得られた信号を前記出力ラインを介して出力させる一方、小オフセットモードを示す前記増幅モード設定信号が供給された場合には前記第2の差動増幅器にて前記入力信号を増幅して得られた信号を前記出力ラインを介して出力させる増幅切替部と、を有する。
【0008】
また、本発明に係る増幅回路は、入力ラインを介して供給された入力信号を増幅して得られた信号を出力ラインを介して出力する増幅回路であって、ゲート端子に供給された信号レベルに対応した電流を第1ラインに流す第1トランジスタと、ゲート端子に供給された信号レベルに対応した電流を第2ラインに流す第2トランジスタとを有する第1の差動対と、前記第1トランジスタ及び前記第2トランジスタよりも大なる入力容量を有し、ゲート端子に供給された信号レベルに対応した電流を前記第1ラインに流す第3トランジスタと、前記第1トランジスタ及び前記第2トランジスタよりも大なる入力容量を有し、ゲート端子に供給された信号レベルに対応した電流を前記第2ラインに流す第4トランジスタとを有する第2の差動対と、前記第1ラインに流れる電流と前記第2ラインに流れる電流との合成電流を生成する電流源と、前記第1ラインの電圧に応じた電流を前記出力ラインに送出する出力トランジスタと、高速モードを示す増幅モード設定信号が供給された場合には前記第1の差動対及び前記第2の差動対のうちの前記第1の差動対の前記第1トランジスタのゲート端子に前記入力信号を供給すると共に前記出力ラインと前記第2トランジスタのゲート端子とを接続する一方、小オフセットモードを示す前記増幅モード設定信号が供給された場合には前記第1の差動対及び前記第2の差動対のうちの前記第2の差動対の前記第3トランジスタのゲート端子に前記入力信号を供給すると共に前記出力ラインと前記第4トランジスタのゲート端子とを接続する増幅切替部と、を有する。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る増幅回路は、第1の差動増幅器(第1の差動対)と、第1の差動増幅器よりも入力容量が小さい第2の差動増幅器(第2の差動対)とを備え、増幅モード設定信号により、第1の差動増幅器(第1の差動対)及び第2の差動増幅器(第2の差動対)を切り替えて、入力信号に対する増幅処理を行えるようにしている。これにより、増幅回路の高電流出力及び高速応答化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明に係る増幅回路10の構成を示す回路図である。
図2】制御部1が生成する増幅モード設定信号Sの一例を示すタイムチャートである。
図3】小オフセットモードでの増幅回路10の等価回路図である。
図4】高速モードでの増幅回路10の等価回路図である。
図5】本発明に係る増幅回路の他の実施例としての増幅回路50の構成を示す回路図である。
図6】増幅回路50における小オフセットモードでの等価回路図である。
図7】増幅回路50における高速モードでの等価回路図である。
図8】制御部1が生成する増幅モード設定信号Sの他の一例を示すタイムチャートである。
図9】制御部1が生成する増幅モード設定信号Sの他の一例を示すタイムチャートである。
図10】増幅回路10の変形例を示す回路図である。
図11】増幅回路50の変形例を示す回路図である。
図12】制御部100が生成する増幅モード設定信号S及び出力遮断信号CUTの一例を示すタイムチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0012】
図1は、本発明に係る増幅回路10の構成の一例を示す回路図である。図1に示すように、増幅回路10は、制御部1、スイッチ素子2、3、差動増幅器4及び5を含む。
【0013】
制御部1は、入力信号INのレベルが増加又は低下を開始した時点、いわゆる遷移開始時点を検出したときに、その遷移開始時点から所定のレベル遷移期間T1の間だけ論理レベル1となり、その他の期間は論理レベル0となる増幅モード設定信号Sを生成する。すなわち、制御部1は、高電力出力モードを示す論理レベル0、又は高速モードを示す論理レベル1を有する増幅モード設定信号Sを生成する。制御部1は、かかる増幅モード設定信号Sをクロック信号CLKに同期したタイミングでスイッチ素子2及び3に供給する。
【0014】
スイッチ素子2は、増幅モード設定信号Sが論理レベル0である場合には入力ラインLINと差動増幅器5の非反転入力端子とを電気的に接続する。一方、増幅モード設定信号Sが論理レベル1である場合には、スイッチ素子2は、出力ラインLOTと差動増幅器5の非反転入力端子とを電気的に接続する。
【0015】
スイッチ素子3は、増幅モード設定信号Sが論理レベル0である場合にオン状態となり、差動増幅器5の出力端子に接続されているラインLQと出力ラインLOTとを電気的に接続する。一方、増幅モード設定信号Sが論理レベル1である場合には、スイッチ素子3は、オフ状態となり、ラインLQをハイインピーダンス状態に設定する。
【0016】
差動増幅器4の非反転入力端子は入力ラインLINに接続されており、その出力端子は出力ラインLOTに接続されている。更に、差動増幅器4の出力端子と反転入力端子とが電気的に接続されている。かかる構成により、差動増幅器4はボルテージフォロワで動作し、入力ラインLINを介して供給された入力信号INを利得1で増幅して得られた電圧を出力ラインLOTに送出する。
【0017】
差動増幅器5の非反転入力端子は、上記したようにスイッチ素子2に接続されている。更に、差動増幅器5の出力端子と反転入力端子とが電気的に接続されている。かかる構成により、差動増幅器5はボルテージフォロワで動作し、スイッチ素子2を介して供給された電圧を利得1で増幅して得られた電圧をラインLQに送出する。
【0018】
なお、上記した差動増幅器5は、差動増幅器4に比して入力容量が大である。よって、差動増幅器5は、差動増幅器4に比して高電流を出力することが可能である。一方、差動増幅器4は、差動増幅器5よりも入力容量が小である為、差動増幅器5に比して出力電流が低いものの、差動増幅器5よりも高速応答が可能となる。従って、差動増幅器5は、高電流出力型の差動増幅器であり、差動増幅器4は、高速応答型の差動増幅器である。
【0019】
図1に示す増幅回路10は、これら差動増幅器4及び5、或いは両者のうちの一方から出力ラインLOT上に送出された電圧に対応した出力信号OUTを出力する。
【0020】
以下に、増幅回路10の動作について、図2に示すタイムチャートを参照しつつ説明する。
【0021】
先ず、図2に示すように、入力信号INがレベルV1の状態を維持している間、或いはそのレベル変化が微量な場合は、制御部1は、論理レベル0の増幅モード設定信号Sをスイッチ素子2及び3に供給する。かかる論理レベル0の増幅モード設定信号Sに応じて、スイッチ素子2は入力信号INを差動増幅器5の非反転入力端子に供給し、スイッチ素子3は差動増幅器5の出力端子を出力ラインLOTに接続する。これにより、図1に示す増幅回路10は、等価的に図3(a)に示すような接続状態となる(小オフセットモード)。
【0022】
小オフセットモードでは、図3(a)に示すように差動増幅器4及び5が並列に接続される。よって、差動増幅器4及び5の各々は、入力信号INを増幅して得られた電圧を出力ラインLOTに送出する。これにより、小オフセットモードでは、差動増幅器4及び5の各々から送出された電流を合成した高電流が、出力ラインLOTを介して負荷(図示せぬ)に供給される。なお、小オフセットモードでは、図3(a)に示すように差動増幅器4及び5各々の非反転入力端子同士、及び出力端子同士が電気的に接続されるので、オフセット量が低減される。
【0023】
ここで、図2に示すように、時点P1において入力信号INがレベルV1の状態からレベルV2の状態に遷移すると、制御部1は、論理レベル1の増幅モード設定信号Sをレベル遷移期間T1の間だけスイッチ素子2及び3に供給する。論理レベル1の増幅モード設定信号Sに応じて、スイッチ素子2は出力ラインLOTと差動増幅器5の非反転入力端子とを接続し、スイッチ素子3はオフ状態となり、差動増幅器5の出力端子をハイインピーダンス状態に設定する。これにより、図1に示す増幅回路10は、等価的に図4に示すような接続状態となる(高速モード)。
【0024】
高速モードでは、図4に示すように差動増幅器4から出力された出力信号OUTが差動増幅器5の非反転入力端子に供給されると共に、この差動増幅器5の出力端子がハイインピーダンス状態となる。よって、高速モードでは、差動増幅器4及び5のうちの差動増幅器4だけに入力信号INが供給され、この差動増幅器4が入力信号INを増幅して得た電圧が出力信号OUTとして出力ラインLOTに送出される。この際、差動増幅器4は、差動増幅器5に比して入力容量が小さいので、入力信号INのレベル遷移に迅速に応答したレベル遷移を有する出力信号OUTを出力することが可能となる。
【0025】
尚、高速モードの実施期間であるレベル遷移期間T1とは、入力信号INが最小レベル(又は最大レベル)の状態から最小レベル(又は最大レベル)の状態に遷移した際に、その遷移開始時点から差動増幅器4の出力が安定状態に到るまでに掛かる時間に所定のマージン時間を加えた期間である。
【0026】
かかるレベル遷移期間T1の経過後、制御部1は、図2に示すように、増幅モード設定信号Sを論理レベル1から論理レベル0に切り替える。論理レベル0の増幅モード設定信号Sに応じて、スイッチ素子2は入力信号INを差動増幅器5の非反転入力端子に供給し、スイッチ素子3は差動増幅器5の出力端子を出力ラインLOTに接続する。
【0027】
これにより、図1に示す増幅回路10は、入力信号INを差動増幅器4及び5の双方で増幅し、これら差動増幅器4及び5の各々から出力された電流を合成して得られた高電流を出力ラインLOTを介して負荷に送出する小オフセットモードに遷移する。
【0028】
この際、小オフセットモードの直前の高速モードでは、差動増幅器5による入力信号INに対する増幅動作を停止させるものの、この間、差動増幅器4から出力された電圧を差動増幅器5の非反転入力端子に供給してその入力容量を充電しておくようにしている。これにより、高速モードから小オフセットモードへの切替時における差動増幅器5の応答時間が短縮されるのである。
【0029】
以上のように、図1に示す増幅回路10は、高速応答型の差動増幅器4と、高電流出力型の差動増幅器5とを備え、入力信号INにレベル遷移が生じたが故に高速応答が必要となる際には高速応答型の差動増幅器4だけを用いて入力信号INに対する増幅を行う(高速モード)。これにより、入力信号INにレベル遷移が生じた時には、差動増幅器4によって、このレベル遷移に迅速に応答させた高速な増幅処理が為される。一方、入力信号INのレベルが一定又はレベル変化が少なくなった際には、図1に示す増幅回路10は、差動増幅器4及び5の双方で入力信号INを増幅して得た電圧を出力するようにしている(小オフセットモード)。これにより、差動増幅器4及び5の各々から出力された電流を合成した高電流を負荷に供給することが可能となる。更に、小オフセットモードでは、差動増幅器4と、差動増幅器5との入力端子同士が接続されるので、オフセット量の低減が図られる。尚、高速モード時には、出力信号を利用して差動増幅器5の入力容量を充電しておくようにしたので、高速モードから小オフセットモードへの切替直後における差動増幅器5の応答時間が短縮される。
【0030】
よって、図1に示す増幅回路10によれば、オフセット量を低減させると共に、高電流出力及び高速応答を実現することが可能となる。
【0031】
尚、図1に示す実施例では、小オフセットモードにおいて、差動増幅器4及び5を図3(a)に示すように並列に接続して、両者で入力信号INを増幅するようにしているが、この際、例えば図3(b)に示すように、入力ラインLINと差動増幅器4との接続を遮断して、高電流出力型の差動増幅器5だけで入力信号INを増幅するようにしても良い。すなわち、小オフセットモード時には、差動増幅器4及び5のうちの高電流出力型の差動増幅器5だけで入力信号INを増幅する一方、高速モード時には高速応答型の差動増幅器4だけで入力信号INを増幅するのである。
【0032】
要するに、図1に示す増幅回路10としては、増幅切替部(2、3)により、第1の差動増幅器(4)と、第1の差動増幅器よりも入力容量が大きい第2の差動増幅器(5)とを、以下のように切り替えて、入力信号に対する増幅を行えるものであれば良いのである。つまり、小オフセットモードを示す増幅モード設定信号(S)が供給された場合には第2の差動増幅器を用いて増幅を行い、高速モードを示す増幅モード設定信号が供給された場合に第1の差動増幅器に切り替えて増幅を行うのである。
【0033】
また、図1に示す実施例では、高速応答の差動増幅器4、及び高電流出力型の差動増幅器5を用いているが、1つの差動増幅器内に形成される差動対として、高速応答型の差動対、及び高電流出力型の差動対の2系統の差動対を設けた構成を採用しても良い。
【0034】
図5は、かかる点に鑑みて為された他の実施例としての増幅回路50の構成を示す回路図である。
【0035】
増幅回路50は、差動増幅器の差動段として第1の差動対TG1と第2の差動対TG2を備える。第1の差動対TG1はnチャネルMOS(Metal-Oxide-Semiconductor)型のトランジスタQ1及びQ2からなる。第2の差動対TG2はnチャネルMOS型のトランジスタQ3及びQ4からなる。
【0036】
トランジスタQ1〜Q4各々のソース端子は、電流源としてのnチャネルMOS型のトランジスタQaのドレイン端子に接続されている。トランジスタQaのゲート端子には差動段駆動用のバイアス電圧Vbcが印加されており、そのソース端子には接地電圧Vss(例えば0ボルト)が印加されている。
【0037】
トランジスタQ1及びQ3各々のドレイン端子は、ラインL1を介してpチャネルMOS型のトランジスタQcのドレイン端子と、pチャネルMOS型のトランジスタQbのゲート端子と、コンデンサC1の一端とに夫々接続されている。コンデンサC1の他端には出力ラインLOTが接続されている。出力トランジスタとしての上記トランジスタQbのソース端子には電源電圧Vddが印加されており、そのドレイン端子は出力ラインLOTに接続されている。
【0038】
トランジスタQ2及びQ4各々のドレイン端子はラインL2を介してトランジスタQcのゲート端子と、pチャネルMOS型のトランジスタQdのドレイン端子及びゲート端子とに夫々接続されている。トランジスタQc及びQd各々のソース端子には電源電圧Vddが印加されている。
【0039】
差動対TG1における一方のトランジスタQ1のゲート端子にはnチャネルMOS型のトランジスタQ5のドレイン端子が接続されている。トランジスタQ5のソース端子は入力ラインLINに接続されている。差動対TG1における他方のトランジスタQ2のゲート端子にはnチャネルMOS型のトランジスタQ6のドレイン端子が接続されている。トランジスタQ6のソース端子は出力ラインLOTに接続されている。
【0040】
差動対TG2における一方のトランジスタQ3のゲート端子にはnチャネルMOS型のトランジスタQ7及びQ8各々のドレイン端子が接続されている。トランジスタQ7のソース端子は出力ラインLOTに接続されており、トランジスタQ8のソース端子は入力ラインLINに接続されている。差動対TG2における他方のトランジスタQ4のゲート端子は出力ラインLOTに接続されている。出力ラインLOTには、更にnチャネルMOS型のトランジスタQeのドレイン端子が接続されている。トランジスタQeのゲート端子には出力段駆動用のバイアス電圧Vbtが印加されており、そのソース端子には接地電圧Vss(例えば0ボルト)が印加されている。
【0041】
制御部1は、入力信号INのレベルが増加又は低下を開始した時点、いわゆる遷移開始時点を検出したときに、その遷移開始時点から所定のレベル遷移期間T1の間だけ論理レベル1となり、その他の期間は論理レベル0となる増幅モード設定信号Sを生成する。すなわち、制御部1は、高電力出力モードを示す論理レベル0、又は高速モードを示す論理レベル1を有する増幅モード設定信号Sを生成する。制御部1は、かかる増幅モード設定信号Sをクロック信号CLKに同期したタイミングで、トランジスタQ5〜Q7各々のゲート端子、及びインバータIVに供給する。インバータIVは、増幅モード設定信号Sの論理レベルを反転させた反転増幅モード設定信号をトランジスタQ8のゲート端子に供給する。
【0042】
尚、差動対TG1におけるトランジスタQ1及びQ2各々の素子サイズは、差動対TG2におけるトランジスタQ3及びQ4各々の素子サイズよりも小さい。よって、トランジスタQ1及びQ2の各々は、トランジスタQ3及びQ4の各々よりもその入力容量が小であり、それ故、トランジスタQ3及びQ4の各々よりも高速応答が可能である。一方、トランジスタQ3及びQ4の各々は、トランジスタQ1及びQ2の各々よりもその入力容量が大であり、それ故、トランジスタQ1及びQ2の各々よりも高い電流を出力することが可能である。
【0043】
要するに、差動対TG1はTG2に比して高速応答が可能な高速応答型の差動対であり、差動対TG2はTG1に比して高い電流出力が可能な高電流出力型の差動対である。
【0044】
以下に、図5に示す増幅回路50の動作について説明する。先ず、図2に示すように、入力信号INがレベルV1の状態を維持している間、或いはそのレベル変化が微量な場合は、制御部1は、論理レベル0の増幅モード設定信号SをトランジスタQ5〜Q7各々のゲート端子、及びインバータIVに供給する。これにより、トランジスタQ5〜Q7がオフ状態、トランジスタQ8がオン状態に設定される。よって、この際、図5に示す増幅回路50は、図6に示す回路と等価な回路構成となる(小オフセットモード)。
【0045】
図6に示すように、小オフセットモードでは、差動対TG1及びTG2のうちのTG2が用いられる。つまり、図5に示す増幅回路50は、小オフセットモード時には、差動対TG2における一方のトランジスタQ3のゲート端子に入力信号INが供給され、他方のトランジスタQ4のゲート端子に出力信号OUTが供給される、ボルテージフォロワ構成となる。 トランジスタQ3は、入力信号INに対応した電流I1をラインL1に流し、トランジスタQ4は、出力信号OUTに対応した電流I2をラインL2に流す。この際、電流源としてのトランジスタQaは、バイアス電圧Vbcに基づき、ラインL1に流れる電流I1と、ラインL2に流れる電流I2とを合成した電流IOを生成する。よって、トランジスタQ3及びQ4は、IO=I1+I2の関係を満たすように、ラインL1及びL2に夫々電流I1及びI2を流す。
【0046】
これにより、ラインL1上には、入力信号INと出力信号OUTとの差分値に対応したレベルを有する出力電圧駆動信号PGが生成され、これが出力トランジスタとしてのトランジスタQbのゲート端子及びコンデンサC1の一端に供給される。トランジスタQbは、そのゲート端子に供給された出力電圧駆動信号PGに基づく出力電流を出力ラインLOTに送出する。この際、トランジスタQeは、バイアス電圧Vbtに応じたバイアス電流を出力ラインLOTから引き抜く。よって、出力ラインLOTには、トランジスタQbが送出した出力電流から、上記バイアス電流を引いた電流値に対応した電圧値を有する出力信号OUTが生成される。
【0047】
一方、図2に示すように、時点P1において入力信号INがレベルV1の状態からレベルV2の状態に遷移すると、制御部1は、論理レベル1の増幅モード設定信号Sをレベル遷移期間T1の間だけトランジスタQ5〜Q7各々のゲート端子、及びインバータIVに供給する。これにより、トランジスタQ5〜Q7がオン状態、トランジスタQ8がオフ状態に設定される。よって、この際、図5に示す増幅回路50は、図7に示す回路と等価な回路構成となる(高速モード)。
【0048】
図7に示すように、高速モードでは、入力信号INが差動対TG1及びTG2のうちのTG1のトランジスタQ1のゲート端子に供給され、出力信号OUTがTG1のトランジスタQ2のゲート端子に供給される、ボルテージフォロワ構成となる。更に、高速モードでは、出力信号OUTが差動対TG2のトランジスタQ3及びQ4各々のゲート端子に供給される。トランジスタQ1は、入力信号INに対応した電流I1をラインL1に流し、トランジスタQ2は、出力信号OUTに対応した電流I2をラインL2に流す。この際、電流源としてのトランジスタQaは、バイアス電圧Vbcに基づいてラインL1に流れる電流I1と、ラインL2に流れる電流I2とを合成した電流IOを生成する。よって、差動対TG1のトランジスタQ1及びQ2は、IO=I1+I2の関係を満たすように、ラインL1及びL2に夫々電流I1及びI2を流す。
【0049】
これにより、ラインL1上には、入力信号INと出力信号OUTとの差分値に対応したレベルを有する出力電圧駆動信号PGが生成され、これが出力トランジスタとしてのトランジスタQbのゲート端子及びコンデンサC1の一端に供給される。トランジスタQbは、そのゲート端子に供給された出力電圧駆動信号PGに基づく出力電流を出力ラインLOTに送出する。この際、トランジスタQeは、バイアス電圧Vbtに応じたバイアス電流を出力ラインLOTから引き抜く。よって、出力ラインLOTには、トランジスタQbが送出した出力電流から、上記バイアス電流を引いた電流値に対応した電圧値を有する出力信号OUTが生成される。
【0050】
以上のように、図5に示す増幅回路50は、差動増幅器の差動段として、高速応答型の差動対TG1と、高電流出力型の差動対TG2とを備える。増幅回路50では、入力信号INにレベル遷移が生じたが故に高速応答が必要となる際には、差動対TG1及びTG2のうちの高速応答型のTG1を用いて増幅処理を行う(高速モード)。一方、入力信号INのレベルが一定又はレベル変化が少なくなった際には、増幅回路50は、差動対TG1及びTG2のうちの高電流出力型のTG2を用いて増幅処理を行う(小オフセットモード)。尚、高速モード時には、出力信号を利用して差動対TG2のトランジスタQ3及びQ4各々の入力容量を充電しておくようにしたので、高速モードから小オフセットモードへの切替直後における差動対TG2の応答時間が短縮される。更に、小オフセットモードでは、差動対TG1を為すトランジスタ(Q1、Q2)よりも入力容量が大きいトランジスタ(Q3、Q4)から為る差動対TG2を用いているので、オフセット量が小さい。
【0051】
よって、図5に示す増幅回路50によれば、オフセット量を低減させると共に、高電流出力及び高速応答を実現することが可能となる。
【0052】
要するに、増幅回路50は、第1及び第2の差動対(TG1、TG2)を含む差動段と、これら差動対に接続されている第1及び第2ライン(L1、L2)に流れる電流の合成電流を生成する電流源(Qa)と、第1ラインの電圧に応じた電流を出力ライン(LOT)に送出する出力トランジスタ(Qb)と、を含む差動増幅器である。この際、第1の差動対(TG1)は、ゲート端子に供給された信号レベルに対応した電流を第1ライン(L1)に流す第1トランジスタ(Q1)と、ゲート端子に供給された信号レベルに対応した電流を第2ライン(L2)に流す第2トランジスタ(Q2)とを有する。第2の差動対(TG2)は、上記第1及び第2トランジスタよりも大なる入力容量を有し、ゲート端子に供給された信号レベルに対応した電流を上記第1ラインに流す第3トランジスタ(Q3)と、第1及び第2トランジスタよりも大なる入力容量を有し、ゲート端子に供給された信号レベルに対応した電流を上記第2ラインに流す第4トランジスタ(Q4)とを有する。そして、増幅切替部(Q5〜Q8、IV)が、増幅モード設定信号(S)に基づき、第1及び第2の差動対のうちの一方を選択的に用いる為に、以下のような接続切替を行う。すなわち、高速モードを示す増幅モード設定信号(論理レベル1)が供給された場合には、増幅切替部は、第1及び第2の差動対のうちの第1の差動対の第1トランジスタのゲート端子に入力信号を供給すると共に出力ラインと第2トランジスタのゲート端子とを接続する。一方、小オフセットモードを示す増幅モード設定信号(論理レベル0)が供給された場合には、増幅切替部は、第1及び第2の差動対のうちの第2の差動対の第3トランジスタのゲート端子に入力信号を供給すると共に出力ラインと第4トランジスタのゲート端子とを接続するのである。
【0053】
尚、上記実施例において、制御部1は、入力信号INにおけるレベルの遷移開始時点を起点として、高速モード及び小オフセットモードの切り替えを行うようにしているが、この切替を、入力信号INに拘わらず、周期的に実行するようにしても良い。
【0054】
例えば図8に示すように、制御部1は、クロック信号CLKの立ち上がりエッジ部毎に、論理レベルを反転させた増幅モード設定信号Sを生成するようにしても良い。これにより、クロック信号CLKの立ち上がりエッジ部毎に、小オフセットモードから高速モードへの切り替え、又は高速モードから小オフセットモードへの切り替えを交互に周期的に実行するのである。
【0055】
また、例えば図9に示すように、制御部1は、タイマによって計時した計時時間が「N」(Nは2以上の整数)に到る度に、そのタイマの計時時間を0に初期化すると共に、論理レベルが反転する増幅モード設定信号Sを生成するようにしても良い。これにより、時間「N」毎に、小オフセットモードから高速モードへの切り替え、又は高速モードから小オフセットモードへの切り替えを交互に周期的に実行するのである。
【0056】
また、図1又は図5に示す増幅回路を負荷に接続するにあたり、この負荷が例えば液晶表示パネルのような容量性負荷である場合には、増幅回路内に、容量性負荷との電気的な接続を一時的に遮断するスイッチを設けるようにしても良い。
【0057】
例えば、図1に示す増幅回路10に対しては図10に示すように、その出力ラインLOTに出力スイッチSWの一端を接続し、出力スイッチSWの他端に負荷を接続する。また、図5に示す増幅回路50に対しては、図11に示すように、出力ラインLOTに出力スイッチSWの一端を接続し、出力スイッチSWの他端に負荷を接続する。尚、図10及び図11に示す増幅回路では、上記した制御部1に代えて制御部100を用いる。
【0058】
制御部100は、図12に示すように、制御部1と同様に増幅モード設定信号Sを生成する。更に、制御部100は、図12に示すように、増幅モード設定信号Sによるモード切り替え時に所定の切替待機期間TWの間だけ出力スイッチSWをオフ状態に設定し、その他の期間ではオン状態に設定する出力遮断信号CUTを生成し、これを出力スイッチSWに供給する。尚、切替待機期間TWとは、増幅モード設定信号Sによってモードの切り替えが開始されてから、切り替え後のモードにおいて出力信号OUTが安定するまでに費やされる時間に、所定のマージン期間を加えた期間である。
【0059】
よって、図10又は図11に示す構成によれば、モード切替時において出力信号OUTのレベルが瞬間的に低下するものの、この間(TW)、容量性負荷と増幅回路との電気的接続が遮断されるので、出力信号OUTの低下の影響が負荷側に反映されることは無い。尚、この負荷が容量性負荷である為、増幅回路との電気的接続が遮断されていても、負荷側ではその直前の電圧が維持されている。
【0060】
従って、図10又は図11に示す増幅回路を、液晶表示パネル等の容量性表示パネルに階調電圧を供給するドライバの出力アンプとして用いれば、そのモード切替時における画像歪みを回避した良好な画像を表示させることが可能となる。
【符号の説明】
【0061】
1、100 制御部
2、3 スイッチ素子
4、5 差動増幅器
10、50 増幅回路
SW 出力スイッチ
TG1、TG2 差動対
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12