(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
錯化剤(A)は、メチルグリシン二酢酸のアルカリ金属塩およびグルタミン酸二酢酸のアルカリ金属塩から選択される。
【0010】
本発明の文脈では、メチルグリシン二酢酸のアルカリ金属塩は、メチルグリシン二酢酸のリチウム塩、カリウム塩および好ましくはナトリウム塩から選択される。メチルグリシン二酢酸は、それぞれのアルカリで部分中和または好ましくは全中和されていてもよい。好ましい一実施形態では、平均でMGDAの2.7から3個のCOOH基が、アルカリ金属で、好ましくはナトリウムで中和されている。特に好ましい一実施形態では、錯化剤(A)は、MGDAの三ナトリウム塩である。
【0011】
同様に、グルタミン酸二酢酸のアルカリ金属塩は、グルタミン酸二酢酸のリチウム塩、カリウム塩および好ましくはナトリウム塩から選択される。グルタミン酸二酢酸は、それぞれのアルカリで部分中和または好ましくは全中和されていてもよい。好ましい一実施形態では、平均でMGDAの3.5から4個のCOOH基が、アルカリ金属で、好ましくはナトリウムで中和されている。特に好ましい一実施形態では、錯化剤(A)は、GLDAの四ナトリウム塩である。
【0012】
本発明の一実施形態では、本発明による水溶液は、錯化剤(A)として、30から60質量%の範囲内の、好ましくは35から50質量%、さらにより好ましくは40から45質量%のMGDAのアルカリ金属塩を含有する。別の非常に好ましい実施形態では、本発明による水溶液は、42から48質量%の範囲内のMGDAのアルカリ金属塩を錯化剤(A)として含有する。
【0013】
本発明の一実施形態では、本発明による水溶液は、30から60質量%の範囲内の、好ましくは40から58質量%、さらにより好ましくは44から50質量%のGLDAのアルカリ金属塩を錯化剤(A)として含有する。
【0014】
錯化剤(A)は、MGDAまたはGLDAのアルカリ金属塩のラセミ混合物、およびL−MGDAのアルカリ金属塩、L−GLDAのアルカリ金属塩、D−MGDAのアルカリ金属塩、D−GLDAのアルカリ金属塩などの純粋なエナンチオマー、およびエナンチオマー富化された異性体の混合物から選択することができる。
【0015】
いずれにしても、錯化剤(A)の少量が、アルカリ金属以外のカチオンを有していてもよい。したがって、合計の錯化剤(A)の少量、例えば0.01から5mol%が、Mg
2+やCa
2+などのアルカリ土類金属カチオン、またはFe
2+もしくはFe
3+カチオンを有することが可能である。
【0016】
本発明による水溶液は、ポリマーをさらに含有し、これは以後ポリマー(B)とも称され、その量は700ppmから7質量%の範囲内、好ましくは1,000ppmから5質量%、さらにより好ましくは2.5質量%までである。ポリマー(B)は、アルカリ金属カチオンで部分中和または全中和されているCH
2COOH基でN原子が部分置換または全置換されているポリアミンから選択される。
【0017】
ポリマー(B)との文脈における「ポリアミン」という用語は、繰り返し単位あたり少なくとも1個のアミノ基を含むポリマーおよびコポリマーを指す。前記アミノ基は、NH
2基、NH基および好ましくは第三級アミノ基から選択され得る。ポリマー(B)において、第三級アミノ基が好ましい。これは、ベースのポリアミンがカルボキシメチル誘導体に変換されており、N原子が、アルカリ金属カチオンで部分中和または全中和されているCH
2COOH基で全置換されているか、または好ましくは部分置換されている、例えば50から95mol%、好ましくは70から90mol%が置換されているからである。本発明の文脈では、N原子の95mol%超から100mol%がCH
2COOH基で置換されている、そのようなポリマー(B)は、CH
2COOH基で全置換されていると考えられ得る。例えば、ポリビニルアミンまたはポリアルキレンイミンからのNH
2基は、N原子あたり1個または2個のCH
2COOH基で、好ましくはN原子あたり2個のCH
2COOH基で置換されていてもよい。
【0018】
NH基1個あたり1個のCH
2COOH基およびNH
2基1個あたり2個のCH
2COOH基を想定した、CH
2COOH基の可能な総数で割った、ポリマー(B)中のCH
2COOH基の数を、本発明の文脈では「置換度」とも称する。
【0019】
置換度は、例えば、好ましくはASTM D2074−07によって、ポリマー(B)およびCH
2COOH置換ポリマー(B)に変換する前のそのそれぞれのポリアミンのアミン数(アミン価)を決定することによって、決定することができる。
【0020】
ポリアミンの例は、ポリビニルアミン、ポリアルキレンポリアミン、特にポリプロピレンイミンやポリエチレンイミンなどのポリアルキレンイミンである。
【0021】
本発明の文脈内では、ポリアルキレンポリアミンは、好ましくは1分子あたり少なくとも6個の窒素原子および少なくとも5個のC
2〜C
10−アルキレン単位、好ましくはC
2〜C
3−アルキレン単位、例えばペンタエチレンヘキサミン、特に1分子あたり6から30のエチレン単位を有するポリエチレンイミンを含むこうしたポリマーを意味するものと理解される。本発明の文脈内では、ポリアルキレンポリアミンは、1種または複数の環状イミンの単独または共重合、または(コ)ポリマーに少なくとも1種の環状イミンをグラフトすることにより得られるこうしたポリマー材料を意味するものと理解される。例は、エチレンイミンをグラフトしたポリビニルアミンおよびエチレンイミンをグラフトしたポリイミドアミンである。
【0022】
好ましいポリマー(B)は、ポリエチレンイミンやポリプロピレンイミンなどのポリアルキレンイミンであり、ポリエチレンイミンが好ましい。ポリエチレンイミンやポリプロピレンイミンなどのポリアルキレンイミンは、線状、本質的に線状または分岐型であってもよい。
【0023】
本発明の一実施形態では、ポリエチレンイミンは、高分岐型ポリエチレンイミンから選択される。高分岐型ポリエチレンイミンは、その高い分岐度(DB)により特徴付けられる。分岐度は、例えば、好ましくはD
2O中の、
13C−NMR分光法によって決定することができ、以下の通り定義される:
DB=D+T/D+T+L
[式中、D(樹枝状)は第三級アミノ基の割合に相当し、L(線状)は第二級アミノ基の割合に相当し、T(末端)は第一級アミノ基の割合に相当する]。
【0024】
本発明の文脈内では、高分岐型ポリエチレンイミンは、0.25から0.90の範囲内のDBを有するポリエチレンイミンである。
【0025】
本発明の一実施形態では、ポリエチレンイミンは、600から75000g/molの範囲内、好ましくは800から25000g/molの範囲内の平均分子量M
wを有する高分岐型ポリエチレンイミン(ホモポリマー)から選択される。
【0026】
本発明の別の実施形態では、ポリエチレンイミンは、エチレンイミンのコポリマー、例えば、エチレンイミン以外の、1分子あたり2個のNH
2基を有する少なくとも1種のジアミン、例えばプロピレンイミンとの、または1分子あたり3個のNH
2基を有する少なくとも1種の化合物、例えば、メラミンなどとの、エチレンイミンのコポリマーから選択される。
【0027】
本発明の一実施形態では、ポリマー(B)は、Na
+で部分中和または全中和されたCH
2COOH基で部分置換または全置換されている分岐型ポリエチレンイミンから選択される。
【0028】
本発明の文脈内では、ポリマー(B)は、共有結合的に修飾された形態で使用され、具体的には、ポリマー(B)の第一級および第二級アミノ基の窒素原子の合計で最大100mol%まで、好ましくは合計で50から98mol%−百分率は、ポリマー(B)中の第一級および第二級アミノ基の総N原子に対する−が、少なくとも1種のカルボン酸、例えば、Cl−CH
2COOHなどと、または少なくとも1当量のシアン化水素酸(またはその塩)および1当量のホルムアルデヒドとの反応を経たような形態で使用される。本出願の文脈内では、前記反応(修飾)は、したがって、例えば、アルキル化であり得る。最も好ましくは、ポリマー(B)の第一級および第二級アミノ基の窒素原子の最大100mol%まで、好ましくは合計で50から99mol%が、例えばストレッカー合成によって、ホルムアルデヒドおよびシアン化水素酸(またはその塩)との反応を経ている。ポリマー(B)の基幹を形成し得るポリアルキレンイミンの第三級窒素原子は、一般にCH
2COOH基を有しない。
【0029】
ポリマー(B)は、例えば、少なくとも500g/molの平均分子量(M
n)を有することができ;好ましくは、ポリマー(B)の平均分子量は、500から1,000,000g/molの範囲内、特に好ましくは800から50,000g/molであり、その平均分子量は、例えばASTM D2074−07によって、アルキル化前後のそれぞれのポリアミンのアミン数(アミン価)の決定およびそれぞれのCH
2COOH基の数の算出によって決定される。分子量はそれぞれの過ナトリウム塩を指す。
【0030】
本発明による水溶液において、ポリマー(B)のCH
2COOH基は、アルカリ金属カチオンで部分中和または全中和されている。中和されていないCOOH基は、例えば、遊離酸であり得る。ポリマー(B)のCH
2COOH基の90から100mol%が、中和形態にあることが好ましい。
【0031】
ポリマー(B)の中和されたCH
2COOH基は、錯化剤(A)と同じアルカリ金属で中和されていることが好ましい。
【0032】
ポリマー(B)のCH
2COOH基は、任意の種類のアルカリ金属カチオンで、好ましくはK
+で、特に好ましくはNa
+で部分中和または全中和されていてもよい。
【0033】
本発明の一実施形態では、本発明による水溶液は、9から14、好ましくは9.5から12の範囲内のpH値を有する。
【0034】
本発明の一実施形態では、本発明による水溶液は、少なくとも1種の無機塩基、例えば水酸化カリウムまたは好ましくは水酸化ナトリウムを含有し得る。錯化剤(A)およびポリマー(B)中のCOOH基の合計に対して、0.1から20mol%の量の無機塩基が好ましい。
【0035】
本発明による水溶液は、水をさらに含有する。
【0036】
本発明の一実施形態では、本発明による水溶液において、錯化剤(A)およびポリマー(B)、および任意選択で無機塩基の残部は、水である。他の実施形態では、本発明による水溶液は、錯化剤(A)およびポリマー(B)および水以外の1種または複数の液体または固体を含有し得る。
【0037】
本発明の一実施形態では、本発明による水溶液は、
(C)1から25質量%の範囲内の、好ましくは3から15質量%の、少なくとも1種の有機酸の少なくとも1種の塩であって、以後、塩(C)とも称される塩
をさらに含む。
【0038】
本発明の文脈では、塩(C)は、モノ−およびジカルボン酸の塩から選択される。さらに、塩(C)は、錯化剤(A)およびポリマー(B)のいずれとも異なる。
【0039】
本発明の好ましい一実施形態では、塩(C)は、酢酸、酒石酸、乳酸、マレイン酸、フマル酸、およびリンゴ酸のアルカリ金属塩から選択される。
【0040】
塩(C)の好ましい例は、酢酸カリウムおよび酢酸ナトリウム、ならびに酢酸カリウムと酢酸ナトリウムからの組合せである。
【0041】
本発明の一実施形態では、本発明による水溶液は、
(D)400から10,000g/molの範囲内の、好ましくは600から6,000g/molの平均分子量M
nを有する少なくとも1種のポリエチレングリコールであって、以後「ポリエチレングリコール(D)」とも称される、ポリエチレングリコール
をさらに含む。
【0042】
本発明の一実施形態では、ポリエチレングリコール(D)は、例えば1分子あたり1個のメチル基で、キャッピングされていてもよく、すなわちポリエーテルに変換されていてもよい。別の実施形態では、ポリエチレングリコール(D)は、1分子あたり2個のヒドロキシル基を有する。
【0043】
本発明の一実施形態では、本発明による水溶液は、1から20質量%の範囲内の、好ましくは5から15質量%のポリエチレングリコール(D)を含有し得る。
【0044】
ポリエチレングリコール(D)の平均分子量M
nは、例えば、好ましくはDIN 53240−1:2012−07によって、ヒドロキシル価を決定することによって決定することができる。
【0045】
本発明の他の実施形態では、本発明による水溶液は、ポリエチレングリコール(D)を含有しない。
【0046】
本発明の一実施形態では、本発明による水溶液は、界面活性剤を含有しない。本発明の文脈では、「界面活性剤を含有しない」とは、界面活性剤の総含有量が、それぞれの水溶液の0.1質量%未満であることを意味するものとする。
【0047】
本発明の一実施形態では、錯化剤(A)は、その合成に由来する少量の不純物、例えば乳酸、アラニン、プロピオン酸などを含有し得る。この文脈における「少量」とは、錯化剤(A)に対して、合計で0.1から1質量%を指す。
【0048】
本発明の一実施形態では、本発明による水溶液は、DIN 53018−1:2008−09によって25℃で決定して、55から500mPa・sの範囲内の、好ましくは100mPa・sまでの動的粘度を有し得る。
【0049】
本発明の一実施形態では、本発明による水溶液は、DIN EN 1557:1997−03によって25℃で決定して、15から400の範囲内の、好ましくは360までのハーゼンによる色数を有し得る。
【0050】
本発明の一実施形態では、本発明による水溶液は、30.01から65質量%の範囲内の総固形分を有する。
【0051】
本発明による水溶液は、錯化剤(A)の固体沈殿物または他の固体を有する極端に低い傾向を示す。したがって、これらの水溶液は、それぞれの本発明による水溶液の凝固点に近い温度でも、管および/または容器中で残留物なしに貯蔵および輸送することができる。
【0052】
したがって、本発明の別の態様は、管または容器中で輸送するための、本発明による水溶液を使用する方法である。管または容器中での輸送は、本発明の文脈では、好ましくは錯化剤(A)が製造されるプラントの部分を指さず、錯化剤(A)が製造されたそれぞれの製造プラントの一部を形成する貯蔵庫も指さない。容器は、例えば、タンク、瓶、カート、ロードコンテナ(road container)、およびタンク車から選択することができる。管は任意の、例えば5cmから1mの範囲内の直径を有することができ、管は錯化剤(A)のアルカリ性溶液に対して安定である任意の材料で作製することができる。管における輸送は、輸送システム全体の一部を形成するポンプも含むことができる。
【0053】
本発明の別の態様は、本発明による水溶液を製造するための方法であって、本発明の方法とも称される方法である。本発明の方法は、錯化剤(A)の水溶液とポリマー(B)とを合わせる工程であって、前記ポリマー(B)は固体としてまたは水溶液中で適用される、工程を含む。
【0054】
一実施形態では、前記合わせる工程の後に、過剰な水を除去してもよい。本発明の方法において、目安として、特に錯化剤(A)の水溶液が40質量%未満、特に35質量%未満の濃度を有するような実施形態では、水が除去され得る。
【0055】
本発明の一実施形態では、錯化剤(A)の水溶液とポリマー(B)とを合わせることは、30から85℃の範囲内の温度、好ましくは25から50℃で行ってもよい。本発明の別の実施形態では、錯化剤(A)の水溶液は、周囲温度またはわずかに高温、例えば21から29℃の範囲内で、ポリマー(B)と合わせることができる。
【0056】
本発明の方法は、任意の圧力で、例えば500mbarから25barの範囲内の圧力で行うことができる。常圧が好ましい。
【0057】
本発明の方法は、任意の種類の容器中で、例えば撹拌槽型反応器中で、またはポリマー(B)を投入するための手段を有する管中で、またはビーカー、フラスコもしくは瓶中で行うことができる。
【0058】
水の除去は、例えば、膜を使用してまたは蒸発によって達成することができる。水の蒸発は、20から65℃の範囲内の温度で、撹拌しながらまたは撹拌せずに、水を留去することによって、行うことができる。
【0059】
本発明を以下の実施例によってさらに説明する。
【実施例】
【0060】
百分率は、別段の明記がない限り、質量%を指す。
【0061】
以下の物質を使用した:
錯化剤(A.1):MGDAの三ナトリウム塩、45質量%水溶液、pH値:13として、または粉末、それぞれの1質量%水溶液のpH値:13、残留水分:15質量%として提供
ポリマー(B.1):ポリエチレンイミン、N原子がCH
2COOH基でアルキル化されており、置換度:80.0mol%で、COOH基がNaOHで全中和されている、分岐型。M
n:50,000g/mol、各々がASTM D2074−07、2007年版によって決定された、ポリマー(B.1)およびそのそれぞれのポリエチレンイミンのアミン数の決定、およびそれぞれのCH
2COOH基の数の算出により決定。分子量は全てのCOOH基が中和されたそれぞれのナトリウム塩を指す。ポリマー(B.1)は40質量%水溶液として適用された。
塩(C.1):酢酸ナトリウム、固体
【0062】
I.本発明による高濃度のMGDAを含む水溶液の製造
【0063】
I.1 (A.1)、(B.1)および(C.1)を含有する水溶液の製造
プラスチック栓付きの25mlガラス瓶に、11.8gの、粉末、pH値:13、残留水分:15質量%としての(A.1)、2gの(C.1)および11.2gの脱塩水を入れた。このようにして得たスラリーを、水浴で85℃まで加熱し、澄明な溶液を得た。前記溶液に、85℃で繰り返し振とうしながら、1.56gの(B.1)の40質量%水溶液を加えた。生じた水溶液の総固形分は47.6質量%であった。水溶液を周囲温度まで冷却させた。前記澄明な溶液は、20℃で30日後でも、MGDAの結晶化または沈殿の兆候を示さなかった。
【0064】
I.2 (A.1)、(B.1)および(C.1)を含有する水溶液の製造
プラスチック栓付きの25mlガラス瓶に、13.24gの、粉末、pH値:13、残留水分:15質量%としての(A.1)、0.63gの(C.1)および11.1gの脱塩水を入れた。このようにして得たスラリーを、水浴で85℃まで加熱し、澄明な溶液を得た。前記溶液に、85℃で繰り返し振とうしながら、0.06gの(B.1)の40質量%水溶液を加えた。生じた澄明な溶液を周囲温度まで冷却させた。前記澄明な溶液は、20℃で30日後でも、MGDAの結晶化または沈殿の兆候を示さなかった。
【0065】
I.3 (A.1)、(B.1)および(C.1)を含有する水溶液の製造
プラスチック栓付きの25mlガラス瓶に、12.5gの、粉末、pH値:13、残留水分:15質量%としての(A.1)、10.16gの脱塩水および2.34gの(B.1)の40質量%溶液を入れた。このようにして得たスラリーを、水浴で85℃まで加熱し、澄明な溶液を得た。氷酢酸でpH値を10に調整した。次いで、このようにして得た溶液を周囲温度まで冷却させた。85℃で繰り返し振とうしながら、21.25gの前記溶液に、3.75gの(C.1)を加えた。生じた澄明な溶液を周囲温度まで冷却させた。前記澄明な溶液は、20℃で30日後でも、MGDAの結晶化または沈殿の兆候を示さなかった。