(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
画像光を投写面に投写する複数の投写部の少なくとも一部によって投写される画像光の投写範囲の投写面上における位置を制御するための駆動機構を制御して、前記複数の投写部の各々によって投写される画像光の投写範囲を合わせた範囲の一方向の長さと、前記複数の投写部の各々によって投写される画像光の投写範囲を合わせた範囲の前記一方向に直交する方向の長さとをそれぞれ変更する制御ステップをコンピュータに実行させるための投写制御プログラムであって、
前記複数の投写部の各々は、光源、前記光源から出射される光を画像データに基づいて空間変調する光変調素子、及び、前記空間変調して得られた画像光を出射する画像光出射部材を含む画像光生成部と、前記画像光出射部材から出射された画像光を拡大して前記投写面に投写する拡大投写部材と、を含み、
前記複数の投写部のうちのいずれか1つの投写部を第一の投写部とし、前記複数の投写部のうちの前記第一の投写部を除く投写部を第二の投写部とし、
前記制御ステップは、前記駆動機構を制御して、前記第二の投写部の画像光生成部から出射される画像光が前記第二の投写部の拡大投写部材に入射する状態と、前記第二の投写部の画像光生成部から出射される画像光が前記第一の投写部の拡大投写部材に入射する状態とを切り替える投写制御プログラム。
画像光を投写面に投写する複数の投写部の少なくとも一部によって投写される画像光の投写範囲の投写面上における位置を制御するための駆動機構を制御して、前記複数の投写部の各々によって投写される画像光の投写範囲を合わせた範囲の一方向の長さと、前記複数の投写部の各々によって投写される画像光の投写範囲を合わせた範囲の前記一方向に直交する方向の長さとをそれぞれ変更する制御ステップをコンピュータに実行させるための投写制御プログラムであって、
前記複数の投写部の各々は、光源、前記光源から出射される光を画像データに基づいて空間変調する光変調素子、及び、前記空間変調して得られた画像光を出射する画像光出射部材を含む画像光生成部と、前記画像光出射部材から出射された画像光を拡大して前記投写面に投写する拡大投写部材と、を含み、
前記複数の投写部のうちのいずれか1つの投写部を第一の投写部とし、前記複数の投写部のうちの前記第一の投写部を除く投写部を第二の投写部とし、
前記駆動機構は、光を反射する第一の反射部材の位置を変更する機構であり、
前記制御ステップは、前記駆動機構を制御して、前記第二の投写部の画像光生成部と拡大投写部材の間に前記第一の反射部材を挿入して前記第二の投写部の画像光生成部から出射される画像光を前記第一の反射部材によって反射させ、前記第一の反射部材により反射された画像光を第二の反射部材に入射させる状態と、前記第二の投写部の画像光生成部と拡大投写部材の間から前記第一の反射部材を退避させて前記第二の投写部の画像光生成部から出射される画像光を前記第二の投写部の拡大投写部材に入射させる状態とを切り替え、
前記第二の反射部材は、前記第一の反射部材により反射された画像光を前記第一の投写部の拡大投写部材に入射させるものである投写制御プログラム。
画像光を投写面に投写する複数の投写部の少なくとも一部によって投写される画像光の投写範囲の投写面上における位置を制御するための駆動機構を制御して、前記複数の投写部の各々によって投写される画像光の投写範囲を合わせた範囲の一方向の長さと、前記複数の投写部の各々によって投写される画像光の投写範囲を合わせた範囲の前記一方向に直交する方向の長さとをそれぞれ変更する制御ステップをコンピュータに実行させるための投写制御プログラムであって、
前記複数の投写部の各々は、光源、前記光源から出射される光を画像データに基づいて空間変調する光変調素子、及び、前記空間変調して得られた画像光を出射する画像光出射部材を含む画像光生成部と、前記画像光出射部材から出射された画像光を拡大して前記投写面に投写する拡大投写部材と、を含み、
前記複数の投写部のうちのいずれか1つの投写部を第一の投写部とし、前記複数の投写部のうちの前記第一の投写部を除く投写部を第二の投写部とし、
前記駆動機構は、前記第二の投写部の画像光生成部及び拡大投写部材を当該画像光生成部から出射される画像光の出射方向の周りに回転させる機構である投写制御プログラム。
画像光を投写面に投写する複数の投写部の少なくとも一部によって投写される画像光の投写範囲の投写面上における位置を制御するための駆動機構を制御して、前記複数の投写部の各々によって投写される画像光の投写範囲を合わせた範囲の一方向の長さと、前記複数の投写部の各々によって投写される画像光の投写範囲を合わせた範囲の前記一方向に直交する方向の長さとをそれぞれ変更する制御ステップをコンピュータに実行させるための投写制御プログラムであって、
前記投写面は乗り物のウインドシールドであり、
前記制御ステップは、前記駆動機構を制御して、前記ウインドシールドにおける、前記乗り物の運転者の眼の高さから求められる前記運転者の見下ろし角度が予め決められた角度となる見下ろし角度範囲内に、前記複数の投写部の各々によって画像光が投写される状態と、前記見下ろし角度範囲と前記見下ろし角度範囲を除く範囲とを含む範囲に前記複数の投写部の各々によって画像光が投写される状態と、を切り替える投写制御プログラム。
画像光を投写面に投写する複数の投写部の少なくとも一部によって投写される画像光の投写範囲の投写面上における位置を制御するための駆動機構を制御して、前記複数の投写部の各々によって投写される画像光の投写範囲を合わせた範囲の一方向の長さと、前記複数の投写部の各々によって投写される画像光の投写範囲を合わせた範囲の前記一方向に直交する方向の長さとをそれぞれ変更する制御ステップをコンピュータに実行させるための投写制御プログラムであって、
前記投写面は乗り物のウインドシールドであり、
前記制御ステップは、前記乗り物の周囲の環境に基づいて前記駆動機構を制御する投写制御プログラム。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0025】
(第一の実施形態)
図1は、本発明の第一の実施形態である投写型表示装置1が搭載される自動車10の構成を示す模式図である。なお、投写型表示装置1は、自動車10以外に、電車、重機、建機、航空機、船舶、又は、農作機械等の乗り物にも搭載可能である。
【0026】
図1に示すように投写型表示装置1は、自動車10のダッシュボード2に内蔵されている。
【0027】
投写型表示装置1は、画像光をウインドシールド3の一部の範囲である投写面4に投写する。投写面4は、投写型表示装置1から投写された画像光を運転者の目の方向に反射するような加工がなされている。
【0028】
ここでは、投写型表示装置1がウインドシールド3に対して画像光を投写する装置としているが、ウインドシールド3付近に配置されるコンバイナに画像光を投写する構成としてもよい。この場合は、コンバイナが投写面を構成する。
【0029】
運転者は、投写面4に投写され、投写面4により反射された画像光に基づく虚像により、運転に関するアイコン又は文字等のコンテンツを視認することができる。また、投写面4は、ウインドシールド3の外部(車外)からの光を透過する機能を持つ。このため、運転者は、画像光に基づく虚像と外界の景色とが重畳された像を視認することができる。
【0030】
図2は、
図1に示す投写型表示装置1の概略構成を示す模式図である。
【0031】
図2に示すように、投写型表示装置1は、画像光を投写面4に投写する第一の投写部11と、画像光を投写面4に投写する第二の投写部12と、を備える。
【0032】
第一の投写部11は、第一の画像光生成部11Aと、第一の拡大投写部材11Bと、を含む。
【0033】
第二の投写部12は、第二の画像光生成部12Aと、第二の拡大投写部材12Bと、駆動機構13と、を含む。
【0034】
第一の画像光生成部11Aと第二の画像光生成部12Aは、光源、光変調素子、及び、画像光出射部材等を有し、投写面4に投写するための画像光を生成する。
【0035】
第一の拡大投写部材11Bと第二の拡大投写部材12Bは、第一の画像光生成部11Aと第二の画像光生成部12Aの各々により生成された画像光を拡大して投写面4に投写する。
【0036】
駆動機構13は、第二の投写部12の第二の画像光生成部12Aから投写される画像光の投写範囲の投写面4上における位置を制御するための機構であって、第二の画像光生成部12Aの位置を変更するための機構である。駆動機構13は、画像光の光路長を制御する光路長制御機構としても機能する。
【0037】
図3は、
図2に示す第一の投写部11と第二の投写部12の配置例を示す模式図である。
【0038】
図3に示すように、第一の画像光生成部11Aと第二の画像光生成部12Aは、自動車10の運転席と助手席が並ぶ方向である方向Xに並んで配置されている。
【0039】
第一の画像光生成部11Aが出射する画像光の光路上には、第一の拡大投写部材11Bが配置されている。
【0040】
第二の画像光生成部12Aが出射する画像光の光路上には、第二の拡大投写部材12Bが配置されている。
【0041】
第一の拡大投写部材11Bと第二の拡大投写部材12Bは、方向Xに並んで配置されている。
【0042】
第一の拡大投写部材11Bは、
図3の例では凹面鏡であり、入射された画像光を拡大して投写面4に投写する。
【0043】
第二の拡大投写部材12Bは、
図3の例では凹面鏡であり、第二の画像光生成部12Aから出射された画像光を拡大して投写面4に投写する。
【0044】
第一の拡大投写部材11Bは、第二の拡大投写部材12Bよりも光の反射面の面積が大きくなっている。
【0045】
なお、第一の拡大投写部材11Bと第二の拡大投写部材12Bは、凹面鏡に限定されるものではなく、画像光を投写面4に投写できる光学部材であればよい。
【0046】
第二の画像光生成部12Aは、駆動機構13によって、方向Xにおける位置と、方向Xに直交しかつ互いに直交する方向Y及び方向Zの各々における位置とが変更可能となっている。方向Yは、重力方向に沿う方向である。
【0047】
投写型表示装置1は、駆動機構13を制御することにより、
図3に示す状態から、第二の画像光生成部12Aの位置を方向Yにおける第一の画像光生成部11Aの下方に移動させて、第二の画像光生成部12Aから出射される画像光を第一の拡大投写部材11Bに入射させる状態に切り替えることができる。
【0048】
このように、第一の拡大投写部材11Bは、第一の画像光生成部11Aから出射された画像光と、第二の画像光生成部12Aから出射された画像光とをそれぞれ拡大して投写面4に投写することができる程度に、第二の拡大投写部材12Bよりも反射面の面積が大きくなっている。
【0049】
図4は、
図2に示す第一の画像光生成部11Aの内部構成の一例を示す図である。
図2に示す第二の画像光生成部12Aの内部構成は
図2と同じであるため、ここでは説明を省略する。
【0050】
第一の画像光生成部11Aは、光源ユニット40と、光変調素子44と、光変調素子44を駆動する駆動部45と、拡散部材50と、制御部60と、を備える。
【0051】
光源ユニット40は、光源制御部40Aと、赤色光を出射する赤色光源であるR光源41rと、緑色光を出射する緑色光源であるG光源41gと、青色光を出射する青色光源であるB光源41bと、ダイクロイックプリズム43と、R光源41rとダイクロイックプリズム43の間に設けられたコリメータレンズ42rと、G光源41gとダイクロイックプリズム43の間に設けられたコリメータレンズ42gと、B光源41bとダイクロイックプリズム43の間に設けられたコリメータレンズ42bと、を備える。R光源41rとG光源41gとB光源41bは光源を構成する。
【0052】
ダイクロイックプリズム43は、R光源41r、G光源41g、及びB光源41bの各々から出射される光を同一光路に導くための光学部材である。ダイクロイックプリズム43は、コリメータレンズ42rによって平行光化された赤色光を透過させて光変調素子44に出射する。
【0053】
また、ダイクロイックプリズム43は、コリメータレンズ42gによって平行光化された緑色光を反射させて光変調素子44に出射する。さらに、ダイクロイックプリズム43は、コリメータレンズ42bによって平行光化された青色光を反射させて光変調素子44に出射する。
【0054】
光を同一光路に導く機能を持つ光学部材としては、ダイクロイックプリズムに限らない。例えば、クロスダイクロイックミラーを用いてもよい。
【0055】
R光源41r、G光源41g、及びB光源41bは、それぞれ、レーザ又はLED(Light Emitting Diode)等の発光素子が用いられる。
【0056】
投写型表示装置1の各投写部の光源は、R光源41rとG光源41gとB光源41bの3つの例に限らず、1つの光源、又は、異なる波長帯域の光を出射する2つ又は4つ以上の光源によって構成されていてもよい。
【0057】
光源制御部40Aは、R光源41r、G光源41g、及びB光源41bの各々を制御し、R光源41r、G光源41g、及び、B光源41bから光を出射させる制御を行う。
【0058】
光変調素子44は、R光源41r、G光源41g、及び、B光源41bから出射され、ダイクロイックプリズム43から出射された光を、制御部60により入力される画像データに基づいて空間変調する。
【0059】
光変調素子44としては、例えば、LCOS(Liquid crystal on silicon)、DMD(Digital Micromirror Device)、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)素子、又は、液晶表示素子等を用いることができる。
【0060】
駆動部45は、制御部60から入力される画像データに基づいて光変調素子44を駆動し、画像データに応じた画像光(赤色画像光、青色画像光、及び、緑色画像光)を、光変調素子44から拡散部材50に出射させる。
【0061】
拡散部材50は、光変調素子44により空間変調された画像光を拡散させて面光源化する部材である。拡散部材50は、表面に微細構造を有するマイクロミラーアレイ、拡散ミラー、又は、反射ホログラフィクディフューザー等が用いられる。拡散部材50は、画像光出射部材を構成する。
【0062】
拡散部材50と第一の拡大投写部材11B(第二の拡大投写部材12B)は、投写面4に投写された画像光に基づく画像が、ウインドシールド3前方の位置において虚像として運転者に視認可能となるように光学設計がなされている。この画像光に基づく画像が、投写面4において実像として運転者に視認可能となるように光学設計がなされていてもよい。
【0063】
第一の画像光生成部11A(第二の画像光生成部12A)の制御部60は、光源制御部40A及び駆動部45を制御して、画像データに基づく画像光を第一の画像光生成部11A(第二の画像光生成部12A)から第一の拡大投写部材11B(第二の拡大投写部材12B)に出射させる。
【0064】
また、第一の画像光生成部11A(第二の画像光生成部12A)の制御部60は、投写型表示装置1に設けられた操作部70からの操作信号に基づいて、駆動機構13を制御する。
【0065】
この制御により、第二の画像光生成部12Aの方向X、方向Y、及び、方向Zの各々における位置を変更することができる。駆動機構13の制御は、第二の画像光生成部12Aの制御部60が行う構成であってもよい。
【0066】
駆動機構13を制御する制御部60は、非一時性の記録媒体ROM(Read Only Memory)に記憶された投写制御プログラムを実行する一つ又は複数のプロセッサにより構成され、この投写制御プログラムを実行することにより、駆動機構13の制御を実行する。
【0067】
操作部70は、物理的な操作ボタン又は自動車10に搭載された表示部に付属するタッチパネル等であり、制御部60に各種情報を入力するためのインターフェースである。
【0068】
投写型表示装置1では、第一の投写部11によって投写面4に投写される画像光の第一の投写範囲及び第二の投写部12によって投写される画像光の第二の投写範囲を合わせた範囲(以下、合計投写範囲という)の一方向である方向Xの長さと、その一方向に直交する方向である方向Yの長さとがそれぞれ異なる複数の表示モードを設定可能である。複数の表示モードは、操作部70を操作することによって設定することができる。
【0069】
なお、生産ラインにおいて投写型表示装置1と接続されるコンピュータによって表示モードを設定する構成であってもよい。この場合は、投写型表示装置1が市場に出荷された後は、投写型表示装置1の表示モードは生産ラインで設定されたものに固定され、運転者による変更はできない。
【0070】
この複数の表示モードは、合計投写範囲の方向Xにおける長さが、合計投写範囲の方向Yにおける長さよりも長い横画面モードと、合計投写範囲の方向Yにおける長さが、合計投写範囲の方向Xにおける長さよりも長い縦画面モードと、を含む。
【0071】
横画面モード時には、制御部60が駆動機構13を制御し、第二の画像光生成部12Aを
図3に示す位置に移動させる。この状態では、第二の画像光生成部12Aから出射される画像光は第二の拡大投写部材12Bに入射する。
【0072】
縦画面モード時には、制御部60が駆動機構13を制御し、第二の画像光生成部12Aを
図3において第一の画像光生成部11Aの下方に移動させる。この状態では、第二の画像光生成部12Aから出射される画像光は第一の拡大投写部材11Bに入射する。
【0073】
制御部60は、操作部70から入力される操作信号に基づいて、これらのモードを切り替えるべく駆動機構13を制御する。
【0074】
投写型表示装置1が、運転者によって表示モードを変更できる装置である場合、横画面モードは、例えば、高速走行時に設定される。また、縦画面モードは、例えば、低速走行時に設定される。
【0075】
また、生産ラインにおいて表示モードを設定する場合、航空機、電車、バス、トラック、重機、又は、建機等では、ウインドシールド3が垂直方向に長手の形状となっており、垂直方向への視線移動が多く行われるため、例えば表示モードが縦画面モードに設定される。一般の自動車では表示モードが例えば横画面モードに設定される。
【0076】
図5は、
図1に示す投写型表示装置1の横画面モード時における画像光の投写状態を方向Yから見た模式図である。
【0077】
図5に示すように、横画面モード時には、第一の画像光生成部11Aから出射された画像光の投写面4における第一の投写範囲11Cと、第二の画像光生成部12Aから出射された画像光の投写面4における第二の投写範囲12Cとが方向Xに隙間なく配列された状態となる。これにより、合計投写範囲は、方向Xが長手方向となる矩形状となる。
【0078】
横画面モード時では、第一の画像光生成部11Aから出射され、第一の拡大投写部材11Bにより反射されて投写面4に到達するまでの画像光の光路長と、第二の画像光生成部12Aから出射され、第二の拡大投写部材12Bにより反射されて投写面4に到達するまでの画像光の光路長とは同じになっている。
【0079】
図6は、
図5に示す投写状態における運転者によって視認される虚像の視認範囲を示す図である。
【0080】
図6に示すように、運転者から見て、第一の画像光生成部11Aから出射された画像光に基づく第一の画像である虚像の視認範囲101と、第二の画像光生成部12Aから出射された画像光に基づく第二の画像である虚像の視認範囲102は方向Xに並ぶこととなる。視認範囲101と視認範囲102は、それぞれの長手方向が方向Xとなっている。
【0081】
また、運転者と視認範囲101で視認される虚像との方向Zにおける距離Lと、運転者と視認範囲102で視認される虚像との方向Zにおける距離Lは同一となる。
【0082】
以上のように、横画面モードに設定された場合には、駆動機構13による第二の画像光生成部12Aの駆動によって、第一の投写範囲11Cと第二の投写範囲12Cが方向Xに並ぶため、方向Xへの投写範囲を広くとることが可能となる。
【0083】
図7は、
図1に示す投写型表示装置1の縦画面モード時における画像光の投写状態を方向Yから見た模式図である。
【0084】
図7では、説明を分かりやすくするため、第一の画像光生成部11Aと第二の画像光生成部12A大きさ及び光線をずらして例示している。
【0085】
図7に示すように、縦画面モード時には、第一の画像光生成部11Aから出射された画像光の投写面4における第一の投写範囲11Cと、第二の画像光生成部12Aから出射された画像光の投写面4における第二の投写範囲12Cとが方向Yに隙間なく配列された状態となる。これにより、合計投写範囲は、方向Yが長手方向となる矩形状となる。
【0086】
図8は、
図1に示す投写型表示装置1の縦画面モード時における画像光の投写状態を方向Xから見た模式図である。
【0087】
図8に示すように、縦画面モード時には、第二の画像光生成部12Aの方向Zにおける位置が、第一の画像光生成部11Aの方向Zにおける位置よりも第一の拡大投写部材11B側にある。
【0088】
これにより、第一の画像光生成部11Aから出射され、第一の拡大投写部材11Bにより反射されて投写面4に到達するまでの画像光の光路長と、第二の画像光生成部12Aから出射され、第一の拡大投写部材11Bにより反射されて投写面4に到達するまでの画像光の光路長とが同じになっている。
【0089】
図9は、
図8に示す投写状態における運転者によって視認される虚像の視認範囲を示す図である。
【0090】
図9に示すように、運転者から見て、第一の画像光生成部11Aから出射された画像光に基づく虚像の視認範囲101と、第二の画像光生成部12Aから出射された画像光に基づく虚像の視認範囲102は方向Yに並ぶ。
【0091】
また、運転者と視認範囲101において視認される虚像との方向Zにおける距離Lと、運転者と視認範囲102において視認される虚像との方向Zにおける距離Lは同一となる。
【0092】
以上のように、縦画面モードに設定された場合には、駆動機構13による第二の画像光生成部12Aの駆動によって、第一の投写範囲11Cと第二の投写範囲12Cが方向Yに並ぶため、方向Yへの投写範囲を広くとることが可能となる。
【0093】
以上のように、投写型表示装置1によれば、縦画面モードと横画面モードとのいずれかによって虚像又は実像を運転者に視認させることができる。このため、運転者の好みに応じて表示モードを変えることができ、投写型表示装置1の付加価値を高めることができる。
【0094】
また、投写型表示装置1によれば、生産ラインにおいて縦画面モード又は横画面モードを設定してから出荷することが可能である。
【0095】
このため、規制が異なる国に出荷する場合であっても、国毎に異なる仕様の投写型表示装置1を製造する必要がなくなり、投写型表示装置1の製造コストを削減することができる。
【0096】
また、投写型表示装置1によれば、第一の拡大投写部材11Bの面積が大きくなっていることによって、第二の画像光生成部12Aの位置を変えるだけで横画面モードと縦画面モードの切り替えが可能である。
【0097】
このように、第二の画像光生成部12Aが、縦画面モード時には第一の拡大投写部材11Bを利用して画像光の投写を行うことで、駆動機構13の構成を簡略化することができ、製造コストを削減することができる。また、装置の小型化も可能となる。
【0098】
なお、投写型表示装置1は、
図6及び
図9に示すように、第一の画像光生成部11Aから出射された画像光に基づく虚像までの距離と、第二の画像光生成部12Aから出射された画像光に基づく虚像までの距離とが同一となる構成であるが、この2つの距離に差を設けた構成とすることも可能である。
【0099】
図10は、
図1に示す投写型表示装置1の縦画面モード時における画像光の投写状態の第一の変形例を示す図であり、方向Xから見た模式図である。
図11は、
図10に示す投写状態における運転者による虚像の視認範囲を示す図である。
【0100】
図10に示す例では、第一の画像光生成部11Aから出射され、第一の拡大投写部材11Bにより反射されて投写面4に到達するまでの画像光の光路長より、第二の画像光生成部12Aから出射され、第一の拡大投写部材11Bにより反射されて投写面4に到達するまでの画像光の光路長が長くなるように、第一の拡大投写部材11Bの設計及び第二の画像光生成部12Aの位置が決められている。
【0101】
これにより、第二の画像光生成部12Aから出射された画像光に基づく虚像と運転者との方向Zにおける距離は、第一の画像光生成部11Aから出射された画像光に基づく虚像と運転者との方向Zにおける距離よりも大きくなる。
【0102】
なお、横画面モード時には、第二の画像光生成部12Aの位置を、駆動機構13によって
図3に示す状態から方向Zに移動させることで、視認範囲101と視認範囲102の距離に差を設けることができる。
【0103】
このように、第二の画像光生成部12Aから出射される画像光の光路長を、第一の画像光生成部11Aから出射される画像光の光路長よりも長くすることによって、遠近差のある2つの虚像を用いた多様な表示が可能となり、表示性能を向上させることができる。
【0104】
図12は、
図1に示す投写型表示装置1の縦画面モード時における画像光の投写状態の第二の変形例を示す図であり、方向Xから見た模式図である。
【0105】
図13は、
図12に示す投写状態における運転者による虚像の視認範囲を示す図である。
【0106】
図12に示す例では、第二の画像光生成部12Aが方向Xに伸びる軸の周りに回転可能に構成されている。また、駆動機構13は、第二の画像光生成部12Aをこの軸の周りに回転させる機能も有している。
【0107】
図12に示す例では、第一の画像光生成部11Aから出射され、第一の拡大投写部材11Bにより反射されて投写面4に到達するまでの画像光の光路長より、第二の画像光生成部12Aから出射され、第一の拡大投写部材11Bにより反射されて投写面4に到達するまでの画像光の光路長の方が長くなるように、第一の拡大投写部材11Bの設計及び第二の画像光生成部12Aの方向Zにおける位置が決められている。
【0108】
また、第二の画像光生成部12Aは駆動機構13によって方向Xの周りに回転され、2つの虚像の視認範囲101,102の方向Yにおける位置が
図10に対して変更されている。
【0109】
これにより、視認範囲102と運転者との距離は、視認範囲101と運転者との距離より長くなり、かつ、視認範囲101と視認範囲102の少なくとも一部が重なる。
【0110】
図13(A)に示すように、運転者から見て視認範囲101と視認範囲102は方向Yに並ぶが、視認範囲101より視認範囲102は遠くに位置する。さらに、視認範囲101と視認範囲102の一部が、方向Yにおいて重なる。
【0111】
図13(B)は、
図13(A)に示す状態から第二の画像光生成部12Aが更に方向Xの周りに回転した状態を示す図である。
図13(B)に示す例では、視認範囲101と視認範囲102が完全に重なっている。
【0112】
なお、横画面モード時には、
図3に示す状態から、駆動機構13によって第二の画像光生成部12Aを方向Xの周りに回転させることによって、視認範囲101と視認範囲102の方向Yにおける位置に差を設けることができる。
【0113】
このように、第二の画像光生成部12Aを方向Xの周りに回転させて、2つの虚像の視認範囲の方向Yにおける位置を変えることによって、多様な表示が可能となり、表示性能を向上させることができる。
【0114】
図14は、
図1に示す投写型表示装置1の縦画面モード時における画像光の投写状態の第三の変形例を示す図であり、方向Xから見た模式図である。
【0115】
図15は、
図14に示す投写状態における運転者による虚像の視認範囲を示す図である。
【0116】
図14に示す変形例は、第二の画像光生成部12Aが第一の拡大投写部材11Bに近づく方向に移動している点が
図10と相違する。
【0117】
図14に示す例では、第一の画像光生成部11Aから出射され、第一の拡大投写部材11Bにより反射されて投写面4に到達するまでの画像光の光路長より、第二の画像光生成部12Aから出射され、第一の拡大投写部材11Bにより反射されて投写面4に到達するまでの画像光の光路長の方が短くなっている。
【0118】
これにより、
図15に示すように、運転者から見て視認範囲101と視認範囲102は方向Yに並ぶこととなるが、視認範囲102は視認範囲101よりも運転者側に位置する。
【0119】
横画面モード時にも同様に、第二の画像光生成部12Aの位置を、駆動機構13によって
図3に示す状態から方向Zに移動させることによって、視認範囲101と視認範囲102の距離に差を設けることができる。
【0120】
このように、第二の画像光生成部12Aから出射される画像光の光路長を、第一の画像光生成部11Aから出射される画像光の光路長よりも短くすることによって、遠近差のある2つの虚像を用いた多様な表示が可能となり、表示性能を向上させることができる。
【0121】
図16は、
図1に示す投写型表示装置1の縦画面モード時における画像光の投写状態の第四の変形例を示す図であり、方向Xから見た模式図である。
【0122】
図17は、
図16に示す投写状態における運転者による虚像の視認範囲を示す図である。
【0123】
図16に示す例では、第二の画像光生成部12Aが方向Xに伸びる軸の周りに回転可能に構成されている。また、駆動機構13は、第二の画像光生成部12Aをこの軸の周りに回転させる機能も有している。
【0124】
図16に示す変形例は、第二の画像光生成部12Aが方向Xの周りに回転している点が
図14と相違する。
【0125】
図16に示す変形例では、第一の画像光生成部11Aから出射され、第一の拡大投写部材11Bにより反射されて投写面4に到達するまでの画像光の光路長より、第二の画像光生成部12Aから出射され、第一の拡大投写部材11Bにより反射されて投写面4に到達するまでの画像光の光路長の方が短くなっている。また、第二の画像光生成部12Aが方向X周りに回転している。
【0126】
これにより、
図17に示すように、運転者から見て、視認範囲101と視認範囲102は方向Yに並ぶこととなるが、視認範囲102は視認範囲101よりも運転者側に位置する。また、視認範囲101と視認範囲102とが重なっている。
【0127】
なお、横画面モード時には、
図3に示す状態から、駆動機構13によって第二の画像光生成部12Aを第一の拡大投写部材11Bに近づけかつ方向Xの周りに回転させることによって、視認範囲101と視認範囲102の方向Yにおける位置と方向Zにおける距離とにそれぞれ差を設けることができる。
【0128】
このように、第二の画像光生成部12Aから出射される画像光の光路長を、第一の画像光生成部11Aから出射される画像光の光路長よりも短くし、かつ、視認範囲102の方向Yの位置を制御することで、遠近差のある2つの虚像を用いた多様な表示が可能となり、表示性能を向上させることができる。
【0129】
なお、
図10〜
図17で説明した例では、第二の画像光生成部12Aの代わりに第一の画像光生成部11Aを方向Zに移動させたり、第一の画像光生成部11Aと第二の画像光生成部12Aの各々を方向Zに移動させたりする機構を用いることによって、第一の画像光生成部11Aから出射される画像光の光路長と、第二の画像光生成部12Aから出射される画像光の光路長との差を形成する構成としてもよい。
【0130】
投写型表示装置1では、第一の投写部11を方向Xに移動させるための駆動機構を更に追加してもよい。
【0131】
この場合は、縦画面モード時において、制御部60がこの駆動機構を制御して、第一の投写部11を第二の投写部12側にずらす。
【0132】
また、制御部60は駆動機構13を制御して、上記の駆動機構によって位置が変えられた第一の画像光生成部11Aの下方に第二の画像光生成部12Aを移動させて、
図7に示した投写状態を実現する。
【0133】
(第二の実施形態)
図18は、本発明の第二の実施形態である投写型表示装置1Aの概略構成を示す図である。
図18において
図2と同じ構成には同一符号を付して説明を省略する。
【0134】
投写型表示装置1Aは、駆動機構13が駆動機構13Aに変更され、第二の拡大投写部材12Bが第二の拡大投写部材12Baに変更された点を除いては、投写型表示装置1と同じ構成である。第二の拡大投写部材12Baは、第一の拡大投写部材11Bと同じ構成である。
【0135】
投写型表示装置1Aは、複数の表示モードとして、横画面モードとL字画面モードの2つの表示モードを設定可能である。L字画面モードは、合計投写範囲の形状がL字状となる表示モードである。
【0136】
駆動機構13Aは、第二の投写部12から投写される画像光の投写範囲の投写面4上における位置を制御するための機構である。駆動機構13Aは、第一の投写部11又は第二の投写部12の制御部60によって制御される。
【0137】
駆動機構13Aを制御する制御部60は、非一時性の記録媒体ROMに記憶された投写制御プログラムを実行する一つ又は複数のプロセッサにより構成され、この投写制御プログラムを実行することにより、駆動機構13Aの制御を実行する。
【0138】
図19は、
図18に示す投写型表示装置1Aの横画面モード時における第一の投写部11と第二の投写部12の配置例を示す模式図である。
【0139】
図19と
図3との違いは、第二の拡大投写部材12Baとして第一の拡大投写部材11Bと同じものを用いている点である。
【0140】
駆動機構13Aは、第二の拡大投写部材12Baと第二の画像光生成部12Aを含む第二の投写部12を方向Xに移動させ、かつ、この第二の投写部12を方向Zの周りに90°回転させるための機構である。
【0141】
図20は、
図18に示す投写型表示装置1Aの横画面モード時における画像光の投写状態を方向Yから見た模式図である。
【0142】
図20に示すように、横画面モード時には、第一の画像光生成部11Aから出射された画像光の投写面4における第一の投写範囲11Cと、第二の画像光生成部12Aから出射された画像光の投写面4における第二の投写範囲12Cとが方向Xに隙間なく配列された状態となる。
【0143】
また、第一の投写範囲11Cと第二の投写範囲12Cの各々は、方向Yが長手方向となる矩形となっている。これにより、合計投写範囲は、方向Xが長手方向となる矩形状となる。
【0144】
この横画面モード時では、第一の画像光生成部11Aから出射され、第一の拡大投写部材11Bにより反射されて投写面4に到達するまでの画像光の光路長と、第二の画像光生成部12Aから出射され、第二の拡大投写部材12Bにより反射されて投写面4に到達するまでの画像光の光路長とは同じになっている。
【0145】
図20に示す投写状態における運転者によって視認される虚像の視認範囲を示す図は、
図6と同じである。
【0146】
図21は、
図18に示す投写型表示装置1AのL字画面モード時における第一の投写部11と第二の投写部12の配置例を示す模式図である。
【0147】
図21に示すように、L字画面モード時には、
図20に示す状態から、第二の投写部12から投写される画像光の出射方向(方向Z)の周りに第二の投写部12が90度回転され、かつ、第二の投写部12が方向Xにおいて第一の投写部11に近づく方向に移動される。
【0148】
図22は、
図18に示す投写型表示装置1AのL字画面モード時における画像光の投写状態を方向Yから見た模式図である。
【0149】
L字画面モードでは、第一の画像光生成部11Aから出射され、第一の拡大投写部材11Bにより反射されて投写面4に到達するまでの画像光の光路長と、第二の画像光生成部12Aから出射され、第一の拡大投写部材11Bにより反射されて投写面4に到達するまでの画像光の光路長とは同じである。
【0150】
図22に示すように、第一の投写部11から出射された画像光の第一の投写範囲11Cは方向Xが長手方向となる矩形である。また、第二の画像光生成部12から出射された画像光の第二の投写範囲12Cは方向Yが長手方向となる矩形である。第一の投写範囲11Cと第二の投写範囲12Cは隙間なく方向Xに配列されている。
【0151】
図23は、
図22に示す投写状態における運転者による虚像の視認範囲を示す図である。
【0152】
図23に示すように、運転者から見て、第一の投写部11から投写される画像光に基づく虚像の視認範囲101と、第二の投写部12から投写される画像光に基づく虚像の視認範囲102は方向Xに並び、視認範囲101の長手方向と視認範囲102の短手方向は一致している。また、視認範囲101と視認範囲102の運転者からの距離は同一となる。
【0153】
以上のように、投写型表示装置1Aによれば、駆動機構13Aによって第二の投写部12を回転させることで、横画面モードとL字画面モードを切り替えることができる。これにより、投写型表示装置1と同様の効果を得ることができる。
【0154】
また、投写型表示装置1Aによれば、第一の拡大投写部材11Bと第二の拡大投写部材12Baとで同じものを用いることができる。このため、部品共通化によって装置の製造コストを抑えることができる。
【0155】
また、投写型表示装置1Aでは、駆動機構13Aによって第二の投写部12の方向Xにおける位置を制御できる。
【0156】
このため、
図22に示した状態から第二の投写部12を更に第一の投写部11に近づけることで、
図24に示したように視認範囲101と視認範囲102を重ねた状態を実現することができる。これにより、多様な表示が可能となり、表示性能を向上させることができる。
【0157】
また、投写型表示装置1Aでは、第二の投写部12を方向Xの周りに回転自在に構成し、駆動機構13Aによって第二の投写部12を方向Xの周りに回転させる構成としてもよい。
【0158】
このようにすることで、例えば
図22に示した状態から、第二の投写部12を更に第一の投写部11に近づけ、かつ、第二の投写部12を更に方向Xの周りに回転させることで、
図25に示したように視認範囲101と視認範囲102を重ねた状態を実現することができる。これにより、多様な表示が可能となり、表示性能を向上させることができる。
【0159】
また、投写型表示装置1Aにおいて、第一の投写部11から出射され、第一の拡大投写部材11Bにより反射されて投写面4に到達するまでの画像光の光路長と、第二の投写部12から出射され、第二の拡大投写部材12Baにより反射されて投写面4に到達するまでの画像光の光路長とに差をつけることで、2つの虚像に遠近差をつけることも可能である。
【0160】
この場合には、例えば、第一の画像光生成部11Aと第二の画像光生成部12Aの少なくとも一方を方向Zに移動させるための光路長変更機構が投写型表示装置1Aに設けられていればよい。
【0161】
投写型表示装置1Aでは、第二の投写部12を方向Zの周りに90度回転させる代わりに、第一の投写部11を方向Zの周りに90度回転させる構成としてもよい。このような構成でも、横画面モードとL字画面モードを切り替えることが可能である。
【0162】
また、投写型表示装置1Aでは、第一の投写部11と第二の投写部12の各々を方向Zの周りに90度回転可能とし、制御部60が第一の投写部11と第二の投写部12の各々を回転させるものとしてもよい。
【0163】
この場合は、横画面モードと、横画面モードの状態から第一の投写部11を方向Zの周りに90度回転させた第一のL字画面モードと、横画面モードの状態から第二の投写部12を方向Zの周りに90度回転させた第二のL字画面モードと、の3つの表示モードを切り替えることができる。
【0164】
このような構成により、例えば、右ハンドルと左ハンドルの違いにも対応することが可能となる。
【0165】
(第三の実施形態)
図26は、本発明の第三の実施形態である投写型表示装置1Bの概略構成を示す図であり、方向Yから見た模式図である。
図26において
図5と同じ構成には同一符号を付して説明を省略する。
【0166】
投写型表示装置1Bは、投写型表示装置1と同様に、横画面モードと縦画面モードを設定可能である。
【0167】
図26に示すように、投写型表示装置1Bは、第一の投写部11と、第二の投写部12と、駆動機構13Bと、第一の反射部材121と、第二の反射部材131,132と、を備える。
【0168】
第一の投写部11の内部構成は、投写型表示装置1と同じである。
【0169】
第二の投写部12の内部構成は、駆動機構13が削除された点を除いては投写型表示装置1と同じである。
【0170】
第一の反射部材121は、第二の画像光生成部12Aから出射される画像光を反射するための部材であり、例えば反射ミラーが用いられる。第一の反射部材121は、第二の画像光生成部12Aから出射される画像光の光路上に挿脱可能に構成されている。
【0171】
駆動機構13Bは、第一の反射部材121の位置を制御するための機構である。
【0172】
第一の投写部11又は第二の投写部12の制御部60は、駆動機構13Bを制御して、第二の画像光生成部12Aと第二の拡大投写部材12Bの間に第一の反射部材121を挿入して第二の画像光生成部12Aから出射される画像光を第一の反射部材121で方向Xに反射させる挿入状態と、第二の画像光生成部12Aと第二の拡大投写部材12Bの間から第一の反射部材121を退避させて第二の画像光生成部12Aから出射される画像光を第二の拡大投写部材12Bに入射させる退避状態とを切り替える。
【0173】
駆動機構13Bを制御する制御部60は、ROMに記憶された投写制御プログラムを実行するプロセッサにより構成され、この投写制御プログラムを実行することにより、駆動機構13Bの制御を実行する。
【0174】
制御部60は、横画面モード時には第一の反射部材121を駆動して上記の退避状態とし、縦画面モード時には第一の反射部材121を駆動して上記の挿入状態とする。
【0175】
第二の反射部材131は、上記の挿入状態において第一の反射部材121により反射された画像光の光路上に設置され、この画像光を反射して、反射光を第二の反射部材132に入射させる。第二の反射部材131は、例えば反射ミラーが用いられる。
【0176】
第二の反射部材132は、方向Yにおいて第一の画像光生成部11Aの下方に配置される。第二の反射部材132は、第二の反射部材131により反射された画像光を反射して、この画像光を第一の拡大投写部材11Bに入射させる。第二の反射部材132は、例えば反射ミラーが用いられる。
【0177】
第二の反射部材132により反射された画像光の光路は、
図1に示した投写型表示装置1の縦画面モード時における第二の画像光生成部12Aから出射される画像光の光路と同じに設計されている。
【0178】
図27は、
図26に示す投写型表示装置1Bの縦画面モード時における投写状態を方向Yから見た模式図である。
図27において、
図26と同じ構成には同一符号を付して説明を省略する。
【0179】
図27に示すように、縦画面モード時には、駆動機構13Bは、第二の画像光生成部12Aと第二の拡大投写部材12Bの間に第一の反射部材121を挿入する。
【0180】
これにより、第二の画像光生成部12Aから出射される画像光は、第一の反射部材121に入射し、ここで反射される。
【0181】
第一の反射部材121により反射された画像光は、第二の反射部材131に入射し、ここで反射される。
【0182】
第二の反射部材131により反射された画像光は、第二の反射部材132に入射し、ここで反射される。
【0183】
第二の反射部材132により反射された画像光は、第一の拡大投写部材11Bに入射し、ここで拡大されて投写面4に投写される。
【0184】
図28は、
図26に示す投写型表示装置1Bの縦画面モード時における画像光の投写状態を方向Xから見た模式図である。
【0185】
縦画面モード時には、第一の画像光生成部11Aから出射され、第一の拡大投写部材11Bにより反射されて投写面4に到達するまでの画像光の光路長と、第二の画像光生成部12Aから出射され、第一の拡大投写部材11Bにより反射されて投写面4に到達するまでの画像光の光路長とは同じになっている。
【0186】
このため、
図28に示す投写状態における運転者によって視認される虚像の視認範囲を示す図は、
図9と同じとなる。
【0187】
以上のように、投写型表示装置1Bによれば、第一の反射部材121を駆動するための駆動機構13Aと、第二の反射部材131,132とによって、横画面モードと縦画面モードを切り替えることができる。これにより、投写型表示装置1と同様の効果をえることができる。
【0188】
また、投写型表示装置1Bによれば、駆動機構13Aの構成が簡素なものとなるため、装置の製造コストを抑えることができる。
【0189】
なお、投写型表示装置1Bにおいて、第一の画像光生成部11A又は第二の反射部材132を方向Xの周りに回転自在に構成し、駆動機構13Aとは別の駆動機構によって、第一の画像光生成部11A又は第二の反射部材132を方向Xの周りに回転させる構成としてもよい。
【0190】
このようにすることで、縦画面モード時に、
図13に示したように視認範囲101と視認範囲102を重ねた状態を実現することができる。これにより、多様な表示が可能となり、表示性能を向上させることができる。
【0191】
また、投写型表示装置1Bにおいて、縦画面モード時に、第一の画像光生成部11Aから出射され、第一の拡大投写部材11Bにより反射されて投写面4に到達するまでの画像光の光路長と、第二の画像光生成部12Aから出射され、第一の拡大投写部材11Bにより反射されて投写面4に到達するまでの画像光の光路長とに差をつけることで、2つの虚像に遠近差をつけることも可能である。
【0192】
この場合には、例えば、第二の反射部材132と第一の画像光生成部11Aの少なくとも一方を方向Zに移動させるための光路長変更機構が投写型表示装置1Bに設けられていればよい。
【0193】
投写型表示装置1、投写型表示装置1A、及び、投写型表示装置1Bは、それぞれ、ウインドシールド3における運転者の眼の高さから求められる運転者の見下ろし角度が予め決められた角度となる見下ろし角度範囲内に、第一の画像光生成部11Aと第二の画像光生成部12Aの各々によって生成された画像光が投写される状態と、ウインドシールド3におけるこの見下ろし角度範囲とこの見下ろし角度範囲を除く範囲とを含む範囲に、第一の画像光生成部11Aと第二の画像光生成部12Aの各々によって生成された画像光が投写される状態とを切り替える構成とするのが好ましい。
【0194】
この構成により、見下ろし角度範囲外への画像光の投写が禁止されている国と、見下ろし角度範囲外への画像光の投写が認められている国とのそれぞれに対応した装置を製造することができる。
【0195】
図29は、運転者の見下ろし角度とウインドシールドとの関係を示す図である。
図29に示す符号Eは、自動車10の運転者の眼の高さの範囲として想定されるアイリプス、アイエリプス、アイレンジ、又は、アイボックスと呼ばれる範囲の中心位置を示す。アイリプス、アイエリプス、アイレンジ、又は、アイボックスの形状は、例えばラグビーボールのような形状である。
【0196】
中心位置Eを含む重力方向に垂直な平面と、この平面を地面側に向かって予め決められた角度θ傾けた平面とで囲まれる範囲が、見下ろし角度範囲である。
【0197】
投写型表示装置1,1A,1Bでは、ウインドシールド3における見下ろし角度範囲と重なる範囲Hを、横画面モード時において画像光が投写される範囲とし、ウインドシールド3における見下ろし角度範囲とこの見下ろし角度範囲外の範囲とを含む範囲を、縦画面モード又はL字画面モード時において画像光が投写される範囲とすることで、国毎の規制に対応した製品を実現することができる。
【0198】
角度θは、国によって異なるが、日本自動車工業会のガイドラインに準拠した範囲とするのが好ましく、具体的には40度以下の範囲とするのが好ましく、30度以下の範囲とするのがより好ましい。角度θを、日本自動車工業会によって推奨されている30度以下の範囲とすることで、少なくとも日本で販売される自動車への適用が可能となる。
【0199】
投写型表示装置1,1A,1Bは、投写部を2つ有するものとしたが、3つ以上の投写部を有する構成であってもよい。
【0200】
この場合は、3つ以上の投写部のうちのいずれか1つの投写部を第一の投写部とし、3つ以上の投写部のうちの残りの投写部を第二の投写部とすることで、縦画面モードと横画面モードを切り替えたり、縦画面モードとL字画面モードを切り替えたりすることが可能である。
【0201】
上述してきた複数の表示モードは、制御部60が自動車10の周囲に環境に基づいて自動的に設定してもよい。具体的には、制御部60は、自動車10の周囲の環境を検出し、検出した環境に基づいて、駆動機構13,13A,13Bを制御する。
【0202】
例えば、建機又は重機等の乗り物であれば、制御部60は、公道走行中と作業現場で作業中とのどちらであるのかを乗り物の速度情報又は位置情報等によって検出する。
【0203】
そして、制御部60は、公道走行中であることを検出した場合には横画面モードを設定し、作業中であることを検出した場合には縦画面モード又はL字画面モードを設定する。
【0204】
また、自動車であれば、制御部60は、高速道路の走行中と高速道路以外の道路を走行中のどちらであるのかを乗り物の速度情報又は位置情報等によって検出する。
【0205】
そして、制御部60は、高速道路の走行中であることを検出した場合には横画面モードを設定し、高速道路以外の道路を走行中であることを検出した場合には縦画面モード又はL字画面モードを設定する。
【0206】
このように表示モードを自動的に変更することで利便性を向上させることができる。
【0207】
以上説明してきたように、本明細書には以下の事項が開示されている。
【0208】
開示された投写型表示装置は、画像光を投写面に投写する複数の投写部と、上記複数の投写部の少なくとも一部によって投写される画像光の投写範囲の投写面上における位置を制御するための駆動機構と、上記駆動機構を制御して、上記複数の投写部の各々によって投写される画像光の投写範囲を合わせた範囲の一方向の長さと、上記複数の投写部の各々によって投写される画像光の投写範囲を合わせた範囲の上記一方向に直交する方向の長さとをそれぞれ変更する制御部と、を備えるものである。
【0209】
開示された投写型表示装置は、上記複数の投写部の各々は、光源、上記光源から出射される光を画像データに基づいて空間変調する光変調素子、及び、上記空間変調して得られた画像光を出射する画像光出射部材を含む画像光生成部と、上記画像光出射部材から出射された画像光を拡大して上記投写面に投写する拡大投写部材と、を含み、上記複数の投写部のうちのいずれか1つの投写部を第一の投写部とし、上記複数の投写部のうちの上記第一の投写部を除く投写部を第二の投写部とし、上記駆動機構は、上記第二の投写部の画像光生成部の位置を変更する機構であり、上記制御部は、上記駆動機構を制御して、上記第二の投写部の画像光生成部から出射される画像光が上記第二の投写部の拡大投写部材に入射する状態と、上記第二の投写部の画像光生成部から出射される画像光が上記第一の投写部の拡大投写部材に入射する状態とを切り替えるものである。
【0210】
開示された投写型表示装置は、上記複数の投写部の各々は、光源、上記光源から出射される光を画像データに基づいて空間変調する光変調素子、及び、上記空間変調して得られた画像光を出射する画像光出射部材を含む画像光生成部と、上記画像光出射部材から出射された画像光を拡大して上記投写面に投写する拡大投写部材と、を含み、上記複数の投写部のうちのいずれか1つの投写部を第一の投写部とし、上記複数の投写部のうちの上記第一の投写部を除く投写部を第二の投写部とし、光を反射する第一の反射部材と、上記第一の反射部材により反射された光を上記第一の投写部の拡大投写部材に入射させる第二の反射部材と、を備え、上記駆動機構は、上記第一の反射部材の位置を変更する機構であり、上記制御部は、上記駆動機構を制御して、上記第二の投写部の画像光生成部と拡大投写部材の間に上記第一の反射部材を挿入して上記第二の投写部の画像光生成部から出射される画像光を上記第一の反射部材によって反射させる状態と、上記第二の投写部の画像光生成部と拡大投写部材の間から上記第一の反射部材を退避させて上記第二の投写部の画像光生成部から出射される画像光を上記第二の投写部の拡大投写部材に入射させる状態とを切り替えるものである。
【0211】
開示された投写型表示装置は、上記第一の投写部の拡大投写部材は、上記第二の投写部の拡大投写部材よりも大きいものである。
【0212】
開示された投写型表示装置は、上記複数の投写部の各々は、光源、上記光源から出射される光を画像データに基づいて空間変調する光変調素子、及び、上記空間変調して得られた画像光を出射する画像光出射部材を含む画像光生成部と、上記画像光出射部材から出射された画像光を拡大して上記投写面に投写する拡大投写部材と、を含み、上記複数の投写部のうちのいずれか1つの投写部を第一の投写部とし、上記複数の投写部のうちの上記第一の投写部を除く投写部を第二の投写部とし、上記駆動機構は、上記第二の投写部の画像光生成部及び拡大投写部材をその画像光生成部から出射される画像光の出射方向の周りに回転させる機構であるものを含む。
【0213】
開示された投写型表示装置は、上記制御部は、上記駆動機構を制御して、上記第一の投写部の画像光出射部材から出射される画像光に基づく第一の画像の長手方向と上記第二の投写部の画像光出射部材から出射される画像光に基づく第二の画像の長手方向とを一致させた状態と、上記第一の画像の長手方向と上記第二の画像の短手方向とを一致させた状態とを切り替えるものである。
【0214】
開示された投写型表示装置は、上記複数の投写部の少なくとも一部から投写される画像光の光路長を制御する光路長制御機構を更に備えるものである。
【0215】
開示された投写型表示装置は、上記投写面は乗り物のウインドシールドであり、上記制御部は、上記駆動機構を制御して、上記ウインドシールドにおける、上記乗り物の運転者の眼の高さから求められる上記運転者の見下ろし角度が予め決められた角度となる見下ろし角度範囲内に、上記複数の投写部の各々によって画像光が投写される状態と、上記見下ろし角度範囲と上記見下ろし角度範囲を除く範囲とを含む範囲に上記複数の投写部の各々によって画像光が投写される状態と、を切り替えるものである。
【0216】
開示された投写型表示装置は、上記予め決められた角度は、40度以下の範囲であるものを含む。
【0217】
開示された投写型表示装置は、上記予め決められた角度は、30度以下の範囲であるものを含む。
【0218】
開示された投写型表示装置は、上記投写面は乗り物のウインドシールドであり、上記制御部は、上記乗り物の周囲の環境に基づいて上記駆動機構を制御するものである。
【0219】
開示された投写制御方法は、画像光を投写面に投写する複数の投写部の少なくとも一部によって投写される画像光の投写範囲の投写面上における位置を制御するための駆動機構を制御して、上記複数の投写部の各々によって投写される画像光の投写範囲を合わせた範囲の一方向の長さと、上記複数の投写部の各々によって投写される画像光の投写範囲を合わせた範囲の上記一方向に直交する方向の長さとをそれぞれ変更する制御ステップを備えるものである。
【0220】
開示された投写制御方法は、上記複数の投写部の各々は、光源、上記光源から出射される光を画像データに基づいて空間変調する光変調素子、及び、上記空間変調して得られた画像光を出射する画像光出射部材を含む画像光生成部と、上記画像光出射部材から出射された画像光を拡大して上記投写面に投写する拡大投写部材と、を含み、上記複数の投写部のうちのいずれか1つの投写部を第一の投写部とし、上記複数の投写部のうちの上記第一の投写部を除く投写部を第二の投写部とし、上記制御ステップは、上記駆動機構を制御して、上記第二の投写部の画像光生成部から出射される画像光が上記第二の投写部の拡大投写部材に入射する状態と、上記第二の投写部の画像光生成部から出射される画像光が上記第一の投写部の拡大投写部材に入射する状態とを切り替えるものである。
【0221】
開示された投写制御方法は、上記複数の投写部の各々は、光源、上記光源から出射される光を画像データに基づいて空間変調する光変調素子、及び、上記空間変調して得られた画像光を出射する画像光出射部材を含む画像光生成部と、上記画像光出射部材から出射された画像光を拡大して上記投写面に投写する拡大投写部材と、を含み、上記複数の投写部のうちのいずれか1つの投写部を第一の投写部とし、上記複数の投写部のうちの上記第一の投写部を除く投写部を第二の投写部とし、上記駆動機構は、光を反射する第一の反射部材の位置を変更する機構であり、上記制御ステップは、上記駆動機構を制御して、上記第二の投写部の画像光生成部と拡大投写部材の間に上記第一の反射部材を挿入して上記第二の投写部の画像光生成部から出射される画像光を上記第一の反射部材によって反射させ、上記第一の反射部材により反射された画像光を第二の反射部材に入射させる状態と、上記第二の投写部の画像光生成部と拡大投写部材の間から上記第一の反射部材を退避させて上記第二の投写部の画像光生成部から出射される画像光を上記第二の投写部の拡大投写部材に入射させる状態とを切り替え、上記第二の反射部材は、上記第一の反射部材により反射された画像光を上記第一の投写部の拡大投写部材に入射させるものであるものを含む。
【0222】
開示された投写制御方法は、上記第一の投写部の拡大投写部材は、上記第二の投写部の拡大投写部材よりも大きいものである。
【0223】
開示された投写制御方法は、上記複数の投写部の各々は、光源、上記光源から出射される光を画像データに基づいて空間変調する光変調素子、及び、上記空間変調して得られた画像光を出射する画像光出射部材を含む画像光生成部と、上記画像光出射部材から出射された画像光を拡大して上記投写面に投写する拡大投写部材と、を含み、上記複数の投写部のうちのいずれか1つの投写部を第一の投写部とし、上記複数の投写部のうちの上記第一の投写部を除く投写部を第二の投写部とし、上記駆動機構は、上記第二の投写部の画像光生成部及び拡大投写部材をその画像光生成部から出射される画像光の出射方向の周りに回転させる機構であるものを含む。
【0224】
開示された投写制御方法は、上記制御ステップは、上記駆動機構を制御して、上記第一の投写部の画像光出射部材から出射される画像光に基づく第一の画像の長手方向と上記第二の投写部の画像光出射部材から出射される画像光に基づく第二の画像の長手方向とを一致させた状態と、上記第一の画像の長手方向と上記第二の画像の短手方向とを一致させた状態とを切り替えるものである。
【0225】
開示された投写制御方法は、上記投写面は乗り物のウインドシールドであり、上記制御ステップは、上記駆動機構を制御して、上記ウインドシールドにおける、上記乗り物の運転者の眼の高さから求められる上記運転者の見下ろし角度が予め決められた角度となる見下ろし角度範囲内に、上記複数の投写部の各々によって画像光が投写される状態と、上記見下ろし角度範囲と上記見下ろし角度範囲を除く範囲とを含む範囲に上記複数の投写部の各々によって画像光が投写される状態と、を切り替えるものである。
【0226】
開示された投写制御方法は、上記予め決められた角度は、40度以下の範囲であるものを含む。
【0227】
開示された投写制御方法は、上記予め決められた角度は、30度以下の範囲であるものを含む。
【0228】
開示された投写制御方法は、上記投写面は乗り物のウインドシールドであり、上記制御ステップは、上記乗り物の周囲の環境に基づいて上記駆動機構を制御するものである。
【0229】
開示された投写制御プログラムは、画像光を投写面に投写する複数の投写部の少なくとも一部によって投写される画像光の投写範囲の投写面上における位置を制御するための駆動機構を制御して、上記複数の投写部の各々によって投写される画像光の投写範囲を合わせた範囲の一方向の長さと、上記複数の投写部の各々によって投写される画像光の投写範囲を合わせた範囲の上記一方向に直交する方向の長さとをそれぞれ変更する制御ステップをコンピュータに実行させるためのプログラムである。