(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1は、本発明の実施形態の電子カメラ1を説明する図である。
本実施形態の電子カメラ1は、撮像光学系(レンズ鏡筒20)と、撮像素子30と、AFE(Analog front end)回路60と、画像処理部70と、バッファメモリ110と、記録インターフェイス120と、モニタ140と、操作部材90と、メモリ130と、CPU100とから構成され、外部機器のPC
150との接続が可能となっている。
【0009】
レンズ鏡筒20は、複数の光学レンズにより構成され、被写体像を撮像素子30の受光面に結像させる。
図1では光学レンズ系を簡略化して、単レンズLとして図示している。また、光学レンズ群の内、AF用の光学レンズLは、振動アクチュエータ10の駆動により駆動される。
【0010】
撮像素子30は、受光面に受光素子が二次元的に配列されたCMOSイメージセンサなどによって構成される。撮像素子30は、撮像光学系20を通過した光束による
被写体像を光電変換してアナログ画像信号を生成する。アナログ画像信号は、AFE回路60に入力される。
【0011】
AFE回路60は、アナログ画像信号に対するゲイン調整(ISO感度に応じて信号増幅)行う。具体的には、CPU100からの感度設定指示に応じて、撮像感度を所定範囲内で変更する。AFE回路60は、さらに、内蔵するA/D変換回路によってアナログ処理後の画像信号をデジタルデータに変換する。そのデジタルデータは、画像処理部70に入力される。
【0012】
画像処理部70は、デジタル画像データに対して、各種の画像処理を行う。
バッファメモリ110は、画像処理部70による画像処理の前工程や後工程での画像データを一時的に記録する。
【0013】
記録インターフェイス120は、不図示のコネクタを有し、該コネクタにメモリカード121が接続され、接続されたメモリカード121に対して、データの書き込みや、記録媒体からのデータの読み込みを行う。
モニタ140は、液晶パネルによって構成され、CPU100からの指示に応じて画像や操作メニューなどを表示する。
操作部材90は、モードダイヤル、十字キー、決定ボタンやレリーズボタンを示し、各操作に応じた操作信号をCPU100へ送出する。静止画撮影や動画撮影の設定は、該操作部材90により設定される。
【0014】
CPU100は、不図示のROMに格納されたプログラムを実行することによって電子カメラ1が行う動作を統括的に制御する。例えば、AF(オートフォーカス)動作制御、AE(自動露出)動作制御、オートホワイトバランス制御などを行う。
メモリ130は、画像処理した一連の画像データを記録する。
【0015】
図2は、レンズ鏡筒20を説明する図であり、リング状の振動アクチュエータ10をレンズ鏡筒20に組み込んだ状態の図である。また、
図3は、振動子11と移動子15との一部破断斜視図である。
【0016】
振動子11は、電気エネルギ−を機械エネルギ−に変換する電気機械変換素子13や電歪素子等を例とした電気機械変換素子13と、電気機械変換素子13を接合した弾性体12とから構成されている。振動子11には進行波が発生するようにされているが、本実施形態では一例として10波の進行波として説明する。
【0017】
弾性体12は、共振先鋭度が大きな例えば主にSUS材から成り、円環形状を有する。弾性体12における電気機械変換素子13が接合される接合面12dの反対側は溝12cが切ってある。そして、突起部分12b(溝12cがない箇所)の先端面が駆動面12aとなり移動子15に加圧接触される。溝12cを切る理由は、進行波の中立面をできる限り電気機械変換素子13側に近づけ、これにより駆動面12aの進行波の振幅を増幅させるためである。
【0018】
電気機械変換素子13は主にPZTであり、詳細については後に説明する。
電気機械変換素子13の下には、不織布16、加圧板17、加圧部材18が配置されている。
不織布16は、例えばフェルトの材質で製造されて
おり、電気機械変換素子13の下に配置されて、振動子11の振動を加圧板17や加圧部材18に伝えないように機能する。
加圧板17は、加圧部材18の加圧を受ける。
加圧部材18は、加圧板17の下に配置され、加圧力を発生する。本実施形態では、加圧部材18を皿バネとしたが、皿バネでなくともコイルバネやウェーブバネでも良い。加圧部材18は、固定部材14に固定される押さえ環19に固定されることで、保持される。
【0019】
移動子15は、主にアルミニウムといった金属からなり、摺動面15aの表面には耐摩耗性向上のための摺動材料が設けられている。
移動子15の摺動面15aと反対側(
図3のZプラス方向、光軸方向被写体側)には、移動子15の縦方向(
図3のZ方向)の振動を吸収するために、ゴムの様な振動吸収部材23が配置され、さらにそのZプラス方向には、出力伝達部材24が配置されている。
【0020】
出力伝達部材24は、固定部材14に設けられたベアリング25により、加圧方向(Z方向)と径方向とを規制している。これにより移動子15は、加圧方向と径方向とが規制される。
出力伝達部材24は、突起部24aがあり、そこからカム環36に接続されたフォーク35がかん合しており、出力伝達部材24の回転とともに、カム環36が回転される。
【0021】
カム環36には、キー溝37が斜めに切られており、AF環34に設けられた固定ピン38が、キー溝37にかん合していて、カム環36が回転駆動することにより、光軸方向に直進方向にAF環34が駆動され、所望の位置に停止できる様にされている。
出力伝達部材24は、突起部24aがあり、そこからカム環36に接続された
固定部材14は、押さえ環19がネジにより取り付けられ、これを取り付けることで、出力伝達部材24から移動子15、振動子11、加圧部材18までを一つのモータユニットとして構成できるようになる。
【0022】
図4は、振動アクチュエータ10および振動アクチュエータ10の駆動装置40Aを説明するブロック図である。
まず、振動アクチュエータ10の制御部41について説明する。
【0023】
発振部42は、制御部41の指令により所望の周波数の駆動信号を発生する。
移相部43は、制御部41の指令により、該発振部42で発生した駆動信号を位相の異なる2つまたは3つの駆動信号に分ける。
増幅部44は、移相部43によって分けられた2つまたは3つの駆動信号をそれぞれ所望の電圧に昇圧する。
増幅部44からの駆動信号は、振動アクチュエータ10に伝達され、この駆動信号の印加により、後述する振動アクチュエータ10の振動子11に進行波が発生し、移動子15が駆動される。
【0024】
回転検出部46は、光学式エンコーダや磁気エンコ−ダ等により構成され、移動子15の駆動によって駆動された駆動物の位置や速度を検出し、検出値を電気信号として制御部41に伝達する。
【0025】
制御部41は、レンズ鏡筒20内またはカメラ1本体のCPU100からの駆動指令を基に振動アクチュエータ10の駆動および振動アクチュエータ10の動作を制御する。制御部41は、回転検出部46からの検出信号を受け、その値を基に、位置情報と速度情報を得て、目標位置に位置決めされるように発振部42の周波数や位相差等を制御する。
【0026】
(第1実施形態)
図5は第1実施形態の電気機械変換素子13を示した図である。
本実施形態の電気機械変換素子13は、これに限定されるものではないが、進行波を7つ発生させる。
電気機械変換素子13はそれぞれが120度のA領域、B領域、C領域の3つの領域に分かれている。
それぞれの領域は、生じさせる進行波の数の7で全周の360度を割った360/7度を、さらに2つの分割した半波長の、それぞれが角度にして180/7度の小領域が4個設けられている。
A領域の小領域は
B領域側からA1,A2,A3,A4である。
B領域の小領域は
A領域側からB1,B2,B3,B4である。
C領域の小領域はA領域側からC1,C2,C3,C4である。
【0027】
また、A領域とC領域との間には、17.14度(360/7/3)、すなわち進行波の波長の1/3に相当する小領域D1が設けられている。
A領域とB領域との間には、17.14度(360/7/3)、すなわち進行波の波長の1/3に相当する小領域D2が設けられている。
B領域とC領域との間には、17.14度(360/7/3)、すなわち進行波の波長の1/3に相当する小領域D3が設けられている。
【0028】
小領域A,B,Cのそれぞれには、電極が設けられており、電気機械変換素子13の厚さ方向に分極され、互いに隣接する小領域の分極方向は逆方向である。
すなわち、小領域A1,A3の分極方向をA+とすると、小領域A2,A4の分極方向は逆方向のA−である。
小領域B1,B3の分極方向はB−で、小領域B2,B4の分極方向は逆方向のB+である。
小領域C1,C3の分極方向はC−で、小領域C2,C4の分極方向は逆方向のC+である。
+の小領域
と−の小領域の両方に、電極を介して同電圧を印加するとそれぞれが逆方向に変形し、+と−との1組で1波長の波を生じる。
なお、小領域D1、D2、D3は、分極されていなくても、いずれかの方向に分極されても良い。
【0029】
第1実施形態の電気機械変換素子13に生じる進行波の数は7であり、3n+1(n=2)(4,7,10,13波・・・)で表される。
【0030】
このとき、
A領域の小領域は4つ、即ち2波長分であって、n波分、
B領域の小領域が4つ、即ち2波長分であって、n波分、
C領域の小領域が4つ、即ち2波長分であって、n波分、
A領域とC領域との間の小領域D1、A領域とB領域との間の小領域D2、B領域とC領域との間の小領域D3は、それぞれ1/3波長で、それらを合計すると1波長分となる。
【0031】
上式を満たす場合、本実施形態において
図4で示す駆動装置40Aは、電気機械変換素子13に3相の駆動電圧を入力する場合と、2相の駆動電圧を入力する場合との切替が可能である。
例えば、フォーカスレンズが静止している状態から起動させる場合、駆動力が大きくなるように3相の駆動電圧を用い、移動を開始したら消費電力が小さくなるように2相に切り替える。
【0032】
3相入力の場合、駆動装置40Aは、領域A,B,Cにおける小領域A1〜A4,小領域B1〜B4、小領域C1〜C4のそれぞれに、互いに位相が120度ずれた駆動電圧を入力する。すなわち、小領域A1〜A4に入力される駆動電圧と小領域B1〜B4とに入力される駆動電圧とは位相が120度異なる。また、小領域B1〜B4に入力される駆動電圧と小領域C1〜C4とに入力される駆動電圧とは位相が120度異なる。
これによると、電気機械変換素子13に3相の駆動電圧が入力され、3つの波によって進行波が生成されるので、電気機械変換素子13として大きな駆動力を得ることができる。
【0033】
2相入力の場合、小領域D1,D2,D3のみならず、領域Cにおける小領域C1〜C
4の小領域にも駆動電圧は入力されない。
そして、駆動装置40Aは、領域A,Bにおける小領域A1〜A4,小領域B1〜B4のそれぞれに、互いに位相が120度ずれた駆動電圧を入力する。
すなわち、2相入力のときは領域Aと領域Bを用い、領域Cの小領域に駆動電圧は入力しない。これにより、3相入力のときと比べて消費電力を低減することができる。
【0034】
以上、本実施形態によると、電気機械変換素子に生じる波数が3n+1(n=2)のとき、A相に含まれる波数n、B相に含まれる波数n、C相に含まれる波数n、とし、各相の間に波長の1/3の間隔を設けることで、2相及び3相の切替可能な電気機械変換素子13を製造することができる。
【0035】
(第2実施形態)
図6は、本発明の第2実施形態の電気機械変換素子213を示した図である。図示する電気機械変換素子213に生じる進行波の波数は7であり、3n+1(n=2)(4,7,10,13波・・・)で表される。
【0036】
このとき、
A領域の小領域は5つ、即ち2.5波長分であって、n+0.5波分、
B領域の小領域は5つ、即ち2.5波長分であって、n+0.5波分、
C領域の小領域は2つ、即ち1波長分であって、n−1波分であり、
小領域D1,D2,D3は、それぞれ1/3波長で、それらを合計すると1波長分となる。
【0037】
この場合も、
図4で示す駆動装置40Aは、電気機械変換素子13に3相の駆動電圧を入力する場合と、2相の駆動電圧を入力する場合との切替が可能である。
ただし、本実施形態において、2相の駆動電力を入力する場合、第1実施形態と比べて、A領域及びB領域は大きいので、より大きな駆動力を得ることができる。一方、3相の駆動電圧を入力する場合、C領域は小さいので、C領域による進行波に対するアシスト(補助効果)は弱めとなる。
【0038】
ここで、第2実施形態の電気機械変換素子213は、A領域の静電容量とB領域の静電容量は等しいが、C領域の静電容量は小さい。
駆動装置40Aが3相駆動時においてA領域、B領域及びC領域に駆動電圧を入力する場合、それぞれの領域の静電容量が等価であることが好ましく、それぞれの静電容量が異なると、回路構成が複雑化する。
このため、本実施形態では、
図7に示すように、C領域と並列にコンデンサを加え、C領域の静電容量を大きくして、A領域、B領域と揃えてもよい。
なお、静電容量を等しくするために、A領域、B領域での小領域の内外径を狭め(このとき、内外径の平均半径は変えない)てもよい。
【0039】
これによると、駆動装置40Aが3相駆動時においてA領域、B領域及びC領域に駆動電圧を入力する場合、それぞれの静電容量が等しいので、回路構成が簡単になる。
【0040】
(第3実施形態)
図8は、本発明の第3実施形態の電気機械変換素子313を示した図である。図示する電気機械変換素子313に生じる波数は9であり、3n(n=3)(6,9,12,15波・・・・)で表される。
【0041】
このとき、
A領域の小領域は5つ、即ち2.5波長分であって、n−0.5波分、
B領域の小領域は5つ、即ち2.5波長分であって、n−0.5波分、
C領域の小領域は6つ、即ち3波長分であって、n波分であり、
小領域D1,D2,D3は、それぞれ1/3波長で、それらを合計すると1波長分となる。
【0042】
この場合も、
図4で示す駆動装置40Aは、電気機械変換素子313に3相の駆動電圧を入力する場合と、2相の駆動電圧を入力する場合との切替が可能である。
ただし、本実施形態において、2相の駆動電力を入力する場合、第1実施形態と比べて、A領域及びB領域は小さいので、駆動力は小さい。一方、3相の駆動電圧を入力する場合、C領域が大きいので、C領域による進行波に対するアシスト(補助効果)は強めとなる。
【0043】
ここで、第3実施形態の電気機械変換素子313は、A領域の静電容量とB領域の静電容量は等しいが、C領域の静電容量は大きい。
この場合も、駆動装置40Aが3相駆動時においてA領域、B領域及びC領域に駆動電圧を入力する場合、それぞれの静電容量が異なると、回路構成が複雑化する。
このため本実施形態では、
図9に示すように、A領域及びB領域に並列にコンデンサを加え、A領域、B領域の静電容量をC領域と揃える。
なお、静電容量を等しくするために、C領域の小領域の内外径を狭め(このとき、内外径の平均半径は変えない)てもよい。
【0044】
これによると、第2実施形態と同様に、駆動装置40Aが3相駆動時においてA領域、B領域及びC領域に駆動電圧を入力する場合、それぞれの静電容量が等しいので、回路構成が簡単になる。
【0045】
(第4実施形態)
図10は、本発明の第4実施形態の電気機械変換素子413を示した図である。図示する電気機械変換素子413に生じる進行波の数は9であり、3n(n=3)(6,9,12,15波・・・・)で表される。
【0046】
このとき、
A領域の小領域は6つ、即ち3波長分であって、n波分、
B領域の小領域は6つ、即ち3波長分であって、n波分、
C領域の小領域は4つ、即ち2波長分であって、n−1波分、であり、
小領域D1,D2,D3は、それぞれ1/3波長で、それらを合計すると1波長分となる。
【0047】
この場合も、
図4で示す駆動装置40Aは、電気機械変換素子13に3相の駆動電圧を入力する場合と、2相の駆動電圧を入力する場合との切替が可能である。
ただし、本実施形態において、第2実施形態同様に、2相の駆動電力を入力する場合、第1実施形態と比べて、A領域及びB領域は大きいので、より大きな駆動力を得ることができる。一方、3相の駆動電圧を入力する場合、C領域は小さいので、C領域による進行波に対するアシスト(補助効果)は弱めとなる。
【0048】
本実施形態においても、電気機械変換素子413は、A領域の静電容量とB領域の静電容量は等しいが、C領域の静電容量は小さい。
このため、本実施形態では、
図7に示すように、C領域と並列にコンデンサを加え、C領域の静電容量を大きくして、A領域、B領域と揃えてもよい。
なお、静電容量を等しくするために、A領域、B領域での小領域の内外径を狭め(このとき、内外径の平均半径は変えない)てもよい。
【0049】
これによると、駆動装置40Aが3相駆動時においてA領域、B領域及びC領域に駆動電圧を入力する場合、それぞれの静電容量が等しいので、回路構成が簡単になる。
【0050】
(第5実施形態)
図11は、本発明の第5実施形態の電気機械変換素子513を示した図である。図示する電気機械変換素子513に生じる進行波の波数は8であり、3n+2(n=2)(5,8,11,14波・・・・)で表される。
【0051】
このとき、
A領域の小領域は5つ、即ち2.5波長分であって、n+0.5波分、
B領域の小領域も5つ、即ち2.5波長分であって、n+0.5波分、
C領域の小領域は4つ、即ち2波長分であって、n波分、であり、
小領域D1,D2,D3は、それぞれ1/3波長で、それらを合計すると1波長分となる。
【0052】
この場合も、
図4で示す駆動装置40Aは、電気機械変換素子13に3相の駆動電圧を入力する場合と、2相の駆動電圧を入力する場合との切替が可能である。
ただし、本実施形態において、第2実施形態同様に、2相の駆動電力を入力する場合、第1実施形態と比べて、A領域及びB領域は大きいので、より大きな駆動力を得ることができる。一方、3相の駆動電圧を入力する場合、C領域は小さいので、C領域による進行波に対するアシスト(補助効果)は弱めとなる。
【0053】
本実施形態においても、電気機械変換素子413は、A領域の静電容量とB領域の静電容量は等しいが、C領域の静電容量は小さい。
このため、本実施形態では、
図7に示すように、C領域と並列にコンデンサを加え、C領域の静電容量を大きくして、A領域、B領域と揃えてもよい。
なお、静電容量を等しくするために、A領域、B領域での小領域の内外径を狭め(このとき、内外径の平均半径は変えない)てもよい。
【0054】
これによると、駆動装置40Aが3相駆動時においてA領域、B領域及びC領域に駆動電圧を入力する場合、それぞれの静電容量が等しいので、回路構成が簡単になる。
【0055】
(第6実施形態)
図12は、本発明の第6実施形態の電気機械変換素子613を示した図である。図示する電気機械変換素子613に生じる進行波の波数は8であり、3n+2(n=2)(5,8,11,14波・・・・)で表される。
【0056】
このとき、
A領域の小領域は4つ、即ち2波長分であって、n波分、
B領域の小領域も4つ、即ち2波長分であって、n波分、
C領域の小領域は6つ、即ち3波長分であって、n+1波分であり、
小領域D1,D2,D3は、それぞれ1/3波長で、それらを合計すると1波長分となる。
【0057】
この場合も、
図4で示す駆動装置40Aは、電気機械変換素子313に3相の駆動電圧を入力する場合と、2相の駆動電圧を入力する場合との切替が可能である。
ただし、本実施形態において、2相の駆動電力を入力する場合、第1実施形態と比べて、A領域及びB領域は小さいので、駆動力は小さい。一方、3相の駆動電圧を入力する場合、C領域が大きいので、C領域による進行波に対するアシスト(補助効果)は強めとなる。
【0058】
ここで、第3実施形態の電気機械変換素子313は、A領域の静電容量とB領域の静電容量は等しいが、C領域の静電容量は大きい。
この場合も、駆動装置40Aが3相駆動時においてA領域、B領域及びC領域に駆動電圧を入力する場合、それぞれの静電容量が異なると、回路構成が複雑化する。
このため本実施形態では、
図9に示すように、A領域及びB領域に並列にコンデンサを加え、A領域、B領域の静電容量をC領域と揃える。
なお、静電容量を等しくするために、C領域の小領域の内外径を狭め(このとき、内外径の平均半径は変えない)てもよい。
【0059】
これによると、第2実施形態と同様に、駆動装置40Aが3相駆動時においてA領域、B領域及びC領域に駆動電圧を入力する場合、それぞれの静電容量が等しいので、回路構成が簡単になる。