(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ポリマーが、非晶質αポリオレフィン、結晶性ポリオレフィン、エチレン酢酸ビニル、エチレンアクリル酸ブチル、プロピレン−ヘキセンコポリマー、エチレン−プロピレンコポリマーおよびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項2または3に記載の発泡性接着剤組成物。
前記発泡セル形成剤が、アゾジカルボンアミド、オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、トルエンスルホニルヒドラジド、ジフェニルスルホン−3,3’−ジスルホヒドラジド、トリヒドラジノトリアジン、p−トルエンスルホニルセミカルバジド、5−フェニルテトラゾール、無水イサト酸、炭酸水素ナトリウム、クエン酸およびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の発泡性接着剤組成物。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本明細書において引用されるすべての文献は、参照によりそれらの全体が組み込まれる。
【0012】
重量パーセント(wt%)は、別段の記載がない限り、任意の発泡前における接着剤の総重量に対するものである。
【0013】
「ポリマー」という用語が本明細書において使用され、これは、ホモポリマーまたは異なる(コ)ポリマーのブレンドを指す。
【0014】
本発明は、0.1から10wt%の、剛性および弾性セグメントの交互ブロックを含有するブロックコポリマーをホットメルト接着剤中に添加することにより、信頼性のある接着性と改善された耐熱性を有する発泡性ホットメルト接着剤が得られるという発見に基づいている。本明細書において記載される発泡性接着剤組成物は、袋、箱、カートンまたはシーラーなどの慣用の包装製品において有用である可能性がある。発泡性接着剤組成物は、製造工程にほとんど変化を伴わずに、慣用の設備において容易に使用される。本発明の発泡性接着剤組成物の使用を通して、より少ない接着剤およびより少ない廃棄物で包装製品を製造することができる。最終的な結果は、環境および経済的に健全な接着剤および包装製品である。
【0015】
一実施形態では、本発明は、約90から約99.9wt%のホットメルト接着剤と、約0.1から約10wt%の、剛性および弾性セグメントの交互ブロックを含有するブロックコポリマーと、場合により約0.05から約10wt%の発泡セル形成剤とを含む発泡性ホットメルト接着剤組成物を含む。発泡時に、発泡した接着剤は約20から約80V/V%、好ましくは約30から約70V/V%の体積パーセントを有する。
【0016】
ホットメルト接着剤は、任意の数の材料から作られてもよい。望ましくは、ホットメルト接着剤組成物は、ポリマー、粘着付与剤、場合によりワックス、可塑剤、油、安定化剤、および添加剤を含む。ホットメルト接着剤の種類は、最終使用用途および所望される性能特性に依存する。本発明の発泡性ホットメルト接着剤に有用な典型的なホットメルト接着剤は熱可塑性ポリマーであるが、熱硬化型接着剤が企図されている。
【0017】
熱可塑性ホットメルト接着剤は、任意の数のポリマーから作られてもよい。本明細書において使用される場合、ポリマーとして、エチレン−酢酸ビニル;エチレン−アクリレート;ポリオレフィン;ポリアミド;ポリエステル;熱可塑性ポリウレタン;反応性ポリウレタン;スチレンブロックコポリマー;ポリカプロラクトン;ポリカーボネート;フルオロポリマー;シリコーンゴム、熱可塑性エラストマー;およびポリピロールが挙げられる。
【0018】
好ましい実施形態では、発泡性ホットメルト接着剤中のホットメルト接着剤として、エチレン−酢酸ビニルコポリマー;エチレン−アクリレートコポリマーおよびポリオレフィンから選択されるポリマーが挙げられる。
【0019】
エチレン−酢酸ビニルコポリマーは、好ましくは、40%未満の酢酸ビニル含有量を有し、ASTMに従って測定されるメルトインデックスは、約5から約2,500g/10分の範囲である。
【0020】
エチレン−アクリレートコポリマーは、40%未満のアクリレート含有量を有し、ASTM D1238に従って測定されるメルトインデックスは、約5から約2500g/10分の範囲である。エチレン−アクリレートコポリマーの例として、エチレンアクリル酸n−ブチル、エチレン−アクリル酸およびエチレン−酢酸エチルが挙げられる。
【0021】
ポリオレフィンポリマーとして、C
2−C
20コポリマーおよびターポリマーが挙げられる。モノマーおよびコモノマーの選択、ならびに重合における触媒に応じて、ポリオレフィンは実質的に非晶質、半結晶性または結晶性であってもよい。所望される結晶化度および分子量に応じて、ホットメルト接着剤のためのポリマーとして様々なモノマーの組合せを選択してもよい。狭い分子量分布を有するメタロセン触媒ポリオレフィンと非メタロセン触媒(チーグラー−ナッタ触媒)ポリオレフィンの両方を、接着剤のベースポリマーとして選択してもよい。
【0022】
好ましいポリオレフィンの例として、例えば、C
2と、C
3、C
4、C
5、C
6、C
7、C
8、C
9、C
10、C
11および/またはC
12を有し、190℃においてASTM D1238に従って測定される、約
5超えから約2,500g/10
分のメルトインデックスを有し、全体の結晶化度がポリマーの約10%から約25%の範囲である、エチレン−αオレフィンが挙げられる。例えば、C
3と、C
2、C
4、C
5、C
6、C
7、C
8、C
9、C
10、C
11および/またはC
12を有し、190℃においてASTM D1238に従って測定される、約
5超えから約2,500g/10
分のメルトインデックスを有し、全体の結晶化度がポリマーの約10%から約25%の範囲であるプロピレンコポリマーは、もう1つの好ましいオレフィンである。
【0023】
熱可塑性ホットメルト接着剤中のポリマー含有量は、約10から約70wt%、好ましくは約20から約60wt%の範囲である。
【0024】
粘着付与剤は、ホットメルト接着剤のポリマーに基づいて選択する。粘着付与剤とポリマーとの混和性は、ホットメルト接着剤組成物のための特定の粘着付与剤を選択する際の主要な因子だが、発泡性ホットメルト接着剤において混和性のより小さい粘着付与剤を使用してもよい。粘着付与剤成分は、接着剤の総重量に対して典型的には約20から約80wt%、好ましくは約30から約60wt%で存在していてもよい。
【0025】
典型的な粘着付与剤は、ASTM法E28によって決定される、約70℃から約150℃、より好ましくは約95℃から約130℃の環球法軟化点を有する。
【0026】
有用な粘着付与樹脂には、例えば、ガムロジン、ウッドロジン、トール油ロジン、蒸留ロジン、水素化ロジン、二量体化ロジン、樹脂酸塩、および重合化ロジン等の、天然および変性ロジンなどの任意の相溶性樹脂またはその混合物;例えば、淡色ウッドロジンのグリセロールエステル、水素化ロジンのグリセロールエステル、重合化ロジンのグリセロールエステル、水素化ロジンのペンタエリスリトールエステル、およびロジンのフェノール変性ペンタエリスリトールエステルなどの、天然および変性ロジンのグリセロールエステルおよびペンタエリスリトールエステル;例えば、スチレン/テルペンおよびα−メチルスチレン/テルペンを含めた、天然テルペンのコポリマーおよびターポリマー;ASTM法E28−58Tによって決定される、約70から150℃の軟化点を有するポリテルペン樹脂;例えば、酸性媒体中における二環式テルペンとフェノールとの縮合によって生じる樹脂生成物を含めた、フェノール変性テルペン樹脂およびその水素化誘導体;約70℃から135℃の環球法軟化点を有する、脂肪族石油系炭化水素樹脂;芳香族石油系炭化水素樹脂およびその水素化誘導体;ならびに脂環式石油系炭化水素樹脂およびその水素化誘導体が含まれてもよい。特に好適な水素化粘着付与剤の例として、Exxon Mobil Chemicals製のEscorez 5400、Arakawa製のArkon P100、Eastman Chemical製のRegalite S1100等が挙げられる。環式または非環式C
5樹脂および芳香族変性非環式または環式樹脂も挙げられる。本発明を実施するために使用され得る市販のロジンおよびロジン誘導体の例には、Arizona Chemical製のSYLVALITE RE 110L、SYLVARES RE 115およびSYLVARES RE 104;DRT製のDertocal 140;Arakawa Chemical製のLimed Rosin No.1、GB−120およびPencel Cが挙げられる。市販のフェノール変性テルペン樹脂の例は、いずれもArizona Chemicalから入手可能な、Sylvares TP 2040 HMおよびSylvares TP 300である。
【0027】
一実施形態では、粘着付与剤は合成炭化水素樹脂である。脂肪族または脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、芳香族変性脂肪族または脂環式炭化水素およびこれらの混合物が含まれる。
【0028】
非限定的な例として、WINGTACK(登録商標)Extraという商品名でGoodyearから入手可能なもの、およびExxon製のESCOREZ(登録商標)1300シリーズなどの、脂肪族オレフィン由来の樹脂が挙げられる。このクラスにおける一般的なC
5粘着付与樹脂は、約95℃の軟化点を有する、ピペリレンと2−メチル−2−ブテンとのジエン−オレフィンコポリマーである。この樹脂は、Wingtack 95という商品名で市販されている。Eastman製のEastotacシリーズも本発明において有用である。
【0029】
C
9芳香族/脂肪族オレフィン由来であって、Sartomer and Cray ValleyよりNorSoleneの商品名でおよびRutgersからTK芳香族炭化水素樹脂シリーズとして市販されている芳香族炭化水素樹脂も有用である。Norsolene M1090は、95〜105℃の環球法軟化点を有する低分子量熱可塑性炭化水素ポリマーであり、Cray Valleyより市販されている。
【0030】
Eastman Chemicals製のKristalex 3085および3100、Arizona Chemicals製のSylvares SA 100などのα−メチルスチレンも、本発明における粘着付与剤として有用である。このようなα−メチルスチレンと配合された接着剤は、結果として121℃において約1500mPa・s未満の粘度を有する。2種以上の記載された粘着付与樹脂の混合物が、一部の配合に必要となり得る。
【0031】
少量のアルキルフェノール系粘着付与剤を上記で詳説したさらなる粘着付与剤と共にブレンドして、これらの接着剤の高温特性を改善することができる。接着剤の総重量の20wt%未満で添加されるアルキルフェノール樹脂は相溶性であり、適切な組合せにおいて高温接着特性を向上させる。アルキルフェノール樹脂は、Arakawa Chemicalより、Tamanolという商品名で市販されており、Schenectady Internationalによりいくつかの製品種目になっている。
【0032】
本発明のホットメルト接着剤は、場合により、ワックス、可塑剤、油、安定化剤、および添加剤を含んでいてもよい。
【0033】
本発明における使用に適したワックスには、パラフィンワックス、微結晶性ワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、副生成物ポリエチレンワックス、フィッシャー−トロプシュワックス、酸化フィッシャー−トロプシュワックス、ならびにヒドロキシステアラミドワックスおよび脂肪アミドワックスなどの官能基化ワックスが含まれる。高密度低分子量ポリエチレンワックス、副生成物ポリエチレンワックスおよびフィッシャー−トロプシュワックスが、当技術分野において合成高融点ワックスと慣例的に称される。
【0034】
本発明の実施において使用することができるパラフィンワックスとして、Citgo Petroleum,Co.より入手可能なPACEMAKER(登録商標)30、32、35、37、40、42、45および53;Honeywellより入手可能なASTOR OKERIN(登録商標)236;Moore&Mungerより入手可能なR−7152パラフィンワックス;Moore and Mungerより入手可能なR−2540;ならびにSasol WaxよりSasolwax 5603、6203および6805の製品名で入手可能なものなどの他のパラフィンワックスが挙げられる。
【0035】
ここで有用な微結晶性ワックスは、30から100個までの炭素原子の長さを有する環状または分枝状アルカンを50重量パーセント以上有するものである。これらは一般にパラフィンおよびポリエチレンワックスより結晶化度が小さく、約70℃超の融点を有する。例として、Baker Petrolite Corp.より入手可能な70℃融点ワックスである、VICTORY(登録商標)アンバーワックス;Barecoより入手可能な70℃融点ワックスである、BARECO(登録商標)ES−796アンバーワックス;いずれもBaker Petrolite Corp.より入手可能な80℃および90℃融点微結晶性ワックスである、BESQUARE(登録商標)175および195アンバーワックス;Industrial Raw Materialsより入手可能な90℃融点ワックスである、Indramic(登録商標)91;ならびにPetrowaxより入手可能な90℃融点ワックスである、PETROWAX(登録商標)9508 Lightが挙げられる。微結晶性ワックスの他の例は、Sasol Waxより入手可能なSasolwax 3971およびAlfred Kochem GmBHより入手可能なMicrowax K4001である。
【0036】
このカテゴリーに入る例示的な高密度低分子量ポリエチレンワックスとして、Backer Petrolite Corp.よりPOLYWAX(商標)500、POLYWAX(商標)1500およびPOLYWAX(商標)2000として入手可能なエチレンホモポリマーが挙げられる。POLYWAX(商標)2000は約2000の分子量、約1.0のMw/Mn、16℃における約0.97g/cm
3の密度、および約126℃の融点を有する。
【0037】
使用するとき、ワックス成分は、典型的には、熱可塑性ホットメルト接着剤に対して最大で約40wt%の量で存在するものとする。ワックス成分を含む配合物は、より典型的には、最大で約40wt%のワックス成分を含むものとする。好ましいワックスは、49℃から121℃の間、より好ましくは66℃から110℃の間、最も好ましくは82℃から104℃の間の溶融温度を有する。
【0038】
本発明の接着剤は、場合により、油等の可塑剤を含有していてもよい。好適な可塑剤として、ポリブテン、ポリイソブチレン、フタレート、ベンゾエート、アジピン酸エステル等が挙げられる。特に好ましい可塑剤として、ポリブテンおよびポリイソブチレン、ジ−イソ−ウンデシルフタレート(DIUP)、ジ−イソ−ノニルフタレート(DINP)、ジオクチルフタレート(DOP)などのフタレート、鉱油、脂肪族油、オレフィンのオリゴマーおよび低分子量ポリマー、植物油、動物油、パラフィン系油、ナフテン油、芳香族油、長鎖部分エーテルエステル、アルキルモノエステル、エポキシ化油、ジアルキルジエステル、芳香族ジエステル、アルキルエーテルモノエステルならびにこれらの混合物が挙げられる。一実施形態では、可塑剤は1000g/mol超の数平均分子量を有する。別の実施形態では、可塑剤は、典型的には、熱可塑性ホットメルト接着剤の総重量に対して最大で約35wt%、より好ましくは最大で30wt%で存在する。
【0039】
本発明のホットメルト接着剤組成物は、望ましくは、少なくとも1種の安定化剤および/または少なくとも1種の酸化防止剤をさらに含有し得る。これらの化合物は、熱、光、または粘着付与樹脂などの原材料に由来する残留触媒などによって誘導される、酸素との反応に起因する分解から接着剤を保護するために添加される。
【0040】
本明細書において、適用可能な安定化剤または酸化防止剤には、高分子量ヒンダードフェノールならびに硫黄含有フェノールおよびリン含有フェノールなどの多官能性フェノールが含まれる。ヒンダードフェノールは当業者に周知であり、そのフェノール性ヒドロキシル基の近くに立体的に嵩高い基をさらに含むフェノール化合物として特徴付けることができる。特に、第三級ブチル基は一般にベンゼン環を、フェノール性ヒドロキシル基に対して少なくとも1箇所のオルト位において置換する。これらの立体的に嵩高い置換基がヒドロキシル基の近傍に存在することにより、その伸縮振動数、およびそれに対応してその反応性を抑制する働きをし、よって、この障害により、フェノール化合物にその安定化特性がもたらされる。代表的なヒンダードフェノールとして、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−ベンゼン;ペンタエリスリチルテトラキス−3(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート;n−オクタデシル−3(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート;4,4’−メチレンビス(2,6−tert−ブチル−フェノール);4,4’−チオビス(6−tert−ブチル−o−クレゾール);2,6−ジ−tertブチルフェノール;6−(4−ヒドロキシフェノキシ)−2,4−ビス(n−オクチル−チオ)−1,3,5トリアジン;ジ−n−オクチルチオ)エチル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンゾエート;およびソルビトールヘキサ[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−フェニル)−プロピオネート]が挙げられる。
【0041】
このような酸化防止剤はCiba Specialty Chemicalsより市販されており、ヒンダードフェノールであるIRGANOX(登録商標)565、1010、1076および1726が挙げられる。これらはラジカル捕捉剤として作用する一次酸化防止剤であり、これらは単独で使用しても、Ciba Specialty Chemicalsより入手可能なIRGAFOS(登録商標)168などのホスファイト系酸化防止剤などの他の酸化防止剤と組み合わせて使用してもよい。ホスファイト触媒は二次触媒と考えられ、一般に単独では使用されない。これらは主に過酸化物分解剤として使用される。他の利用可能な触媒は、Cytec Industriesより入手可能なCYANOX(登録商標)LTDPおよびAlbemarle Corp.より入手可能なETHANOX(登録商標)330である。多くのこのような酸化防止剤が、単独または他のこのような酸化防止剤と組み合わせて使用するために利用可能である。これらの化合物は、ホットメルト中に少量、典型的には熱可塑性ホットメルト接着剤に対して約10wt%未満で添加され、他の物性に影響を与えない。添加することができ、なおかつ物性に影響を与えない他の化合物は、ほんの数例を挙げると、色を与える顔料、または蛍光剤である。これらのような添加剤は、当業者に公知である。
【0042】
接着剤の企図される最終使用に応じて、ホットメルト接着剤に従来添加されている顔料、染料および充填剤などの他の添加剤を、少量、すなわち、最大で約10重量%で本発明の配合物中に組み込んでもよい。
【0043】
剛性および弾性セグメントの交互ブロックを含有するブロックコポリマーの存在が、安定な発泡体を形成するのに役立ち、発泡接着層の接着性および耐熱性を改善することが発見された。これらのブロックコポリマーは、高分子量で低メルトインデックスのポリマーである。ブロックコポリマーが剛性および弾性セグメントの交互ブロックを含有することが、必須である。高い分子量と低いメルトインデックスとを有するポリマーのすべてが本発明の発泡性ホットメルト接着剤に有用であるとは限らず、それらは発泡した接着剤に所望される特性を付与しない。
【0044】
一実施形態では、剛性および弾性セグメントの交互ブロックは、ゴム系樹脂としても知られるスチレンブロックコポリマーである。スチレンブロックコポリマーは、直鎖状であっても、3つを超える複数の腕を有する放射状であってもよい。スチレンブロックコポリマーとしては、スチレン−ブタジエン−スチレン、スチレン−イソプレン−スチレン、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレン、スチレン−エチレン/プロピレンコポリマー等が挙げられる。
【0045】
別の実施形態では、剛性および弾性セグメント成分の交互ブロック成分は、鎖シャトリングプロセスによって生成される、オレフィンブロックコポリマー(OBC)である。OBCは、「硬い」(高剛性結晶性)セグメントと「軟らかい」(高弾性非晶質)セグメントブロックとを有する。米国特許第7,524,911号およびWO2009/029476は、OBCをベースとする接着剤組成物を記載している。OBCおよびOBCについての様々な応用について記載している他の参考文献として、WO2006/101966、WO2006/102016、WO2008/005501およびWO2008/067503が挙げられる。
【0046】
好ましいOBCポリマー成分は、0.870g/cm
3以上の密度、190℃においてASTM D1238に従って測定される、5g/10分以上のメルトインデックス、および100℃を超えるDSC融点を有する。DSC溶融温度は、当技術分野において公知の様々な手段によって測定することができる。本明細書において与えられているDSC溶融温度値は、TA Instruments Q200示差走査熱量計によって測定されている。約5〜10mgの試料を密封アルミニウムパン中に封入し、窒素ガスをキャリアガスとして用い、空気(空のパン)を基準として測定を行った。試料を試料の融点(典型的には最大で220℃)を超えて加熱し、5分間等温線を保持した。次いで、試料を10℃/分で−50℃に冷却し、等温線をさらに5分間保持し、結晶化させた。試料に対し、10℃/分の速度で二度目の加熱を行った。得られたDSCデータをピークプログラムによって分析し、プログラムソフトウェアによってピーク温度、開始温度および溶融温度を決定した。一実施形態では、OBCはエチレンと、C
3〜10α−オレフィンから選択される少なくとも1種のコモノマーとのコポリマーを含む。別の実施形態では、OBCは、プロピレンと、C
2、4〜10α−オレフィンから選択される少なくとも1種のコモノマーとのコポリマーを含む。特定の一実施形態では、OBC成分は、エチレン−オクテンコモノマーである。上記で記載されたOBCは、Dowより商品名INFUSE(登録商標)で購入することができる。
【0047】
好ましくは、発泡性ホットメルト接着剤中のポリマーは、ホットメルト接着剤ポリマーの、交互ブロックコポリマーに対する比が、約20:1から約2:1である。別の実施形態では、ホットメルト接着剤ポリマーの、交互ブロックコポリマーに対する比が、約15:1から3:1の範囲にある。
【0048】
特定の理論に束縛されるわけではないが、ブロックポリマーの存在により、ホットメルト接着剤の接着性、温度耐性および硬化時間が向上し、これにより、さらに発泡状態にまで延長してこの特性が可能になると考えられる。また、この添加によってホットメルト接着剤の引張特性が向上し、これにより、発泡接着層の凝集破壊を伴うことなく良好な接着が可能になる。独立気泡発泡体は、接着剤のマトリックス中に残存すると考えられ、凝集して接着剤の表面に上昇しおよびつぶれることがないと考えられる。よって、独立気泡構造の発泡した接着剤を基材に塗布することができ、これが基材と接着する。発泡した接着剤はゲル状の特性を有し、圧縮および高温下においてでさえ高いモジュラスを維持する。
【0049】
本発明の発泡性接着剤は、約100℃から約130℃の範囲においてホットメルト接着剤の成分をブレンドし、均一なブレンドを形成することによって調製される。具体的な温度は、発泡剤が発泡する最低温度およびホットメルト接着剤の溶融温度に依存する。様々なブレンド法が当技術分野において公知である。その後、溶融したブレンドを冷却し、貯蔵または輸送用に、ペレット、ブロックまたはフィルムに成形してもよい。次いで、これらの予備成形された接着剤を再加熱し、発泡させて基材に塗布することができる。
【0050】
設備に応じて、発泡性ホットメルト接着剤を発泡させる様々な方法を実施することができる。一般に、発泡体は、ホットメルト接着剤組成物を最初に溶融状態に溶融させるか、再溶融させることによって形成される。好ましい発泡法は、気体、発泡セル形成剤またはミクロスフェアを用いて行われる。
【0051】
気体を用いて発泡させる場合、好適な気体を用いて、溶融した熱可塑性組成物を十分な圧力下において混合して、溶融した熱可塑性組成物中における気体の溶液または分散液を形成することで、発泡性の混合物または溶液を形成する。混合物を大気圧で分配することによって引き起こされる十分な圧力低下時に、溶融した熱可塑性組成物中の気泡の形態で溶液から気体が発生し、かつ/または気体が溶液中に広がり、接着剤のマトリックス中に独立気泡構造が形成される。
【0052】
気体は、好ましくは非反応性で、特に非酸化性であり、窒素、二酸化炭素、アルゴンおよびヘリウムなどの不活性気体、ならびにこれらの混合物が挙げられる。空気などの酸化性気体は典型的には好ましくないものの、熱的に安定かつ低温(例えば、130〜250℃)で適用可能な接着剤のためにこれらを使用してもよい。
【0053】
気体を発泡性ホットメルト接着剤中に組み込む1つの好適な方法では、NORDSON(登録商標)より入手可能な、Foam−Melter 130システムを利用する。発泡性ホットメルト接着剤組成物を、その後接着剤/気体溶液が大気圧で排出されたときに気体が溶液から放出され、熱可塑性材料中に封じ込まれて相対的に均一な発泡体を形成するような圧力下で、気体と共に機械的に混合して、溶融した接着剤/気体溶液を得てもよい。
【0054】
熱可塑性接着剤は、接着剤のマトリックス中の発泡の安定性を維持するために、十分な機械的強度または剛性を有していなければならない。発泡体がつぶれるため、500cP未満の粘度を有する接着剤はマトリックス中の発泡体を保つためには不十分であるが、一方で、1,000,000超の粘度を有する接着剤には高圧が要求される。
【0055】
別の方法では、発泡を促すために、発泡セル形成剤を発泡性ホットメルト接着剤に添加する。発泡セル形成剤を用いて行われる発泡の場合、温度を発泡セル形成剤の分解T2を超える温度に上昇させることにより、発泡性ホットメルト接着剤中に気体が発生し、接着剤マトリックス中に独立気泡構造が形成される。典型的な発泡剤には、アゾビスホルムアミド、セミカルバジド、テトラゾール、ベンゾオキサジン、ヒドラジンおよび液体フルオロカーボンが含まれる。好ましい発泡セル形成剤には、アゾジカルボンアミド、オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、トルエンスルホニルヒドラジド、ジフェニルスルホン−3,3’−ジスルホヒドラジド、トリヒドラジノトリアジン、p−トルエンスルホニルセミカルバジド、5−フェニルテトラゾール、無水イサト酸、炭酸水素ナトリウム、クエン酸、ならびにこれらの誘導体および組合せが含まれる。発泡体は、所定の高温下における発泡セル形成剤の分解によって生成される。発泡セル形成剤は、発泡性接着剤全体に対して約0.05から約10wt%の範囲、好ましくは約0.1から約8wt%まで、より好ましくは約0.5から約7wt%までの範囲であってもよい。
【0056】
発泡セル形成剤の分解により、発泡マトリックスセルを形成するN2、CO、NH3、H2Oおよび/またはCO2の気体/蒸気が放出される。発泡セル形成剤の分解温度に基づき、発泡性ホットメルト接着剤を発泡セル形成剤の分解温度以上の温度に供することにより、接着剤中に気体が放出され、発泡体が作り出される。発泡体は、独立気泡構造である。より効率的なプロセスとするために、発泡性接着剤をある温度(T1)で溶融させて、溶融した接着剤をより高い温度(T2)(T2はT1よりも高い)に設定した別のチャンバまたはノズルに移動させる。T2は、典型的には、発泡セル形成剤の分解温度に基づいて選択され、変動する。圧力を使用することにより、発泡した接着剤は基材に向かって周囲圧力に押し出される。
【0057】
T2の選択は、発泡セル形成剤の分解温度、および塗布温度におけるホットメルトの粘度に依存する。発泡セル形成剤の分解を開始して接着剤を発泡させるために、ホース/ノズルのT2は、発泡セル形成剤の分解温度付近かそれ以上でなければならない。しかし、T2が高すぎて、接着剤の粘度を接着剤マトリックス中の発泡体を支持できないレベル(例えば、500cPs未満)にまで低下させるべきではない。
【0058】
発泡セル形成剤の分解温度を変更するために、分解開始剤(kicker)などのさらなる添加剤を発泡セル形成剤と組み合わせて添加してもよい。分解開始剤の例として、酸化亜鉛、ステアリン酸亜鉛、尿素、トリエタノールアミン等が挙げられる。
【0059】
予備膨張させたおよび膨張性のミクロスフェアを発泡性ホットメルト接着剤に添加することもできる。接着剤の温度を上昇させると、膨張性ミクロスフェアの内部の発泡剤が熱分解し、ミクロスフェアを膨張させる。熱分解が発生する温度に応じて、接着剤の溶融および発泡を制御して、所望される塗布要件に合わせることができる。予備膨張させたミクロスフェアの場合、これらを発泡性ホットメルト接着剤に直接添加して密度を低下させ、独立気泡特性を持たせることができる。
【0060】
発泡した接着剤は、約20から約80V/V%、好ましくは約30%から約70%、より好ましくは約40%から約60%の発泡した気体または空気を含有する。
【0061】
特定の理論に束縛されるわけではないが、剛性および弾性セグメントの交互ブロックと熱可塑性ホットメルト接着剤との組合せは、発泡した接着剤の引張特性を向上させ、したがって、接着剤の密度が低下したときでも接着層の凝集強度が十分なレベルで維持されると考えられる。さらに、発泡した接着剤は高温においてより高い圧縮値およびモジュラス値を有するので、発泡した接着剤の独立気泡構造はゲル状の挙動をとると考えられる。
【0062】
本発明の別の実施形態では、本発明の発泡ホットメルト接着剤組成物の耐熱性は、剛性および弾性セグメントの交互ブロックを有さない発泡ホットメルト接着剤に対して改善されている。この発泡ホットメルト接着剤の耐熱性は、剛性および弾性セグメントの交互ブロックを有するブロックコポリマーを有さない発泡ホットメルト接着剤に対して少なくとも5℃以上増加している。本発明の発泡した接着剤は、ブロックコポリマーを用いていない接着剤に対して、少なくとも5℃、好ましくは少なくとも10℃増加した耐熱性を有する。望ましくは、接着剤は通常かつ低温用途のために配合することができ、すなわち、約177℃(350°F)から下は約93℃(200°F)の温度で塗布することができる配合物である。これらは、広範な温度条件に曝露されても、優れた接着剤結合を可能にする。
【0063】
発泡性接着剤の塗布は、当業者に公知である。本発明の接着剤を当技術分野において公知の任意の方法によって所望の基材に塗布してもよく、方法には、スロットダイ、例えばNordson Foammelt 130が挙げられるが、これに限定されない。
【0064】
発泡した接着剤を、段ボール箱、袋、本、グラフィックアート、トレー、カートンおよびシーラーに塗布してもよい。発泡した接着剤を、フィルム、箔および不織布材料に塗布して積層体を形成してもよい。発泡した接着剤をテープとして形成してもよい。発泡性接着剤をフィルムに塗布し、特定の粘度または温度まで冷却するが、第2のフィルムを発泡した接着剤上に直接載せ、室温まで完全に冷却させて接着テープを形成してもよい。テープは粘着性とすることができ、感圧特性を有することができる。テープを巻いて、輸送および将来の使用のために貯蔵することができる。接着剤中の発泡体のレベルに応じて、接着剤は、断熱特性、クッション特性、保護特性および/または感圧特性を有する。
【実施例】
【0065】
表1〜5に示す成分を用いて、様々な接着剤試料を調製した。均一な混合物が形成されるまで130〜170℃において成分を合わせることにより、接着剤を調製した。
【0066】
【表1】
【0067】
上記の試料について、硬化時間およびパーセント繊維引裂を様々な密度減少量および塗布温度で測定した。パーセント密度減少量を表2に示し、0%は接着剤中に発泡体が存在しないことを表す。試料の密度を、機械的な撹拌およびアプリケーターNordson Foammelt 130を用いて減少させた。密度カップを用いて、接着剤の体積および質量を制御することによってパーセント減少量を測定した。発泡接着剤アプリケーターのノズル温度を塗布温度として以下に示す。ビーズ(重量が表2に列挙されている)を5cm幅の段ボール基材全体に塗布した。次いで、このビーズを、列挙された硬化時間(表2に列挙されている)の間、もう1枚の段ボール基材と手作業で接触させた。次いで、基材を手作業によって分離させた後、繊維で覆われた接着層の%面積を調べることにより、繊維引裂を測定した。繊維引裂(%繊維引裂)の値は、接着剤の強度と直接相関する。
【0068】
【表2】
【0069】
非発泡比較例Aは、3秒の硬化時間と100%繊維引裂を有していたが、接着剤中の発泡体含有量が増加すると(パーセント密度減少量が増加すると)、より長い硬化時間およびより小さい%繊維引裂がもたらされた。さらに、硬化時間および%繊維引裂値は、比較例Cの同じ%密度減少量、塗布温度およびビーズ重量とさえ一致していなかった。少なくとも3秒の硬化時間を有する、ブロックコポリマーを用いた実施例では、ブロックコポリマーを用いていない比較例よりも増加した%繊維引裂値を有していた。
【0070】
熱ストレスは、ストレスを与えられた接着層が破断する温度と定義される。熱ストレス後の実施例では、開裂力下における高温(本明細書において、開裂熱ストレスとも称される)に耐えるホットメルトの能力を使用して、耐熱性を測定した。開裂熱ストレスは、WO2009/1100414に記載されているのと同じプロトコールを使用して測定した。上記試料の耐熱性を、開裂温度を用いて測定した。値を表3に列挙する。記録された開裂温度は、接着剤が軟化して2枚の基材板が互いに剥離する温度を反映している。少なくとも4つの試料を試験した。平均開裂温度値を表3に列挙する。試料を表3に示されるパーセント密度減少量になるまで機械的に撹拌することにより、密度を減少させた。
【0071】
【表3】
【0072】
非発泡の比較例Aについての開裂温度は63℃であったが、密度を減少させることにより55℃未満となった。表3に示すように、ブロックコポリマーを用いた実施例は、30%減少した密度で塗布したときでさえ、55℃を超える耐熱温度を維持した。ブロックコポリマーを用いた発泡接着剤は、ブロックコポリマーを用いていない発泡比較接着剤よりも高い耐熱性をもたらす。
【0073】
比較例Eおよび実施例2の熱ストレスを測定した。2.5gのアゾジカルボンアミドを表4における試料接着剤100gに添加し、均一になるまでブレンドし、記載した塗布温度で塗布した。2”側に丸溝を有する2枚の2”×6”(2”の幅を有する)段ボール板を準備した。接着剤を第1の段ボール板の2”×2”に塗布し、第2の板を2”×2”が重なるように載せた。結果として調製された板は、それぞれの面に2”の重なりと4”の単一の板を有する。重なった部分に、室温で24時間、200gの重量を均等に印加した。24時間後、4”板の一方の側をクランプで固定し、200gの重量を4”板の他の側の端部に印加し、装置全体を表4に列挙された記載の温度中に置いた。それぞれの温度について3回の試験を行い、その温度で合格するかどうかを決定した。24時間の試験中、列挙された温度において、200gの重量を板の一方の端部に掛けた状態で、装置が剥離することなく完全な状態のままであった場合、合格とみなした。
【0074】
【表4】
【0075】
表4に示すように、ブロックコポリマーを用いた接着剤(実施例2)は、ブロックコポリマーを用いていない接着剤(比較例E)よりも高い熱応力値となった。剛性および弾性セグメントの交互ブロックを使用することが、発泡性ホットメルト接着剤の本質的な部分である。発泡した接着剤中に剛性および弾性セグメントの交互ブロックを有さない、高分子量で低メルトインデックスのポリマーを利用することでは、耐熱性を付与することはできない。
【0076】
接着剤のパーセント接着値を表5に列挙する。接着剤の直径約3〜4mmのビーズを、表5に列挙された密度および塗布温度でクラフトライナー紙基材に塗布した。次いで、試験前に、この物品を列挙された貯蔵温度で24時間貯蔵した。2枚の基材を手作業によって引き剥がすことによってパーセント接着を測定し、繊維を有する基材のパーセントを調査した。100%接着は、基材が完全に繊維で覆われていたことを表す。
【0077】
【表5】
【0078】
表5において実証されているように、比較例を発泡させるとより低い%接着となった。さらに、発泡実施例のパーセント接着値は、室温貯蔵条件において、いかなる密度減少も有さない実施例と類似している。加えて、実施例3は、密度減少量が50〜60%であったときでさえ、0℃で類似した接着値を有していた。
【0079】
ブロックコポリマーを用いた接着剤は、ブロックコポリマーを用いていない接着剤よりも高さの高い発泡体の高い割合をより長い期間にわたって有する。比較例Dおよび実施例4を350°Fで同様に発泡させ、発泡した接着剤の高さを時間に対して測定した。
図3に示すように、実施例4は、ブロックコポリマーを用いていない比較例Dよりもはるかに高いピークの発泡体を有しており、発泡体がより長く接着剤中に残存した。
【0080】
ブロックコポリマーを用いた発泡接着剤は、ブロックコポリマーを用いない接着剤よりも高いモジュラスをより高い温度で有する。
図1に示されるように、実施例2のモジュラス(G’)は、ブロックコポリマーも用いないエチレン−酢酸ビニル系接着剤(TECHNOMELT(登録商標)8875接着剤、Henkel Corporation)よりも高い。
【0081】
同じ接着剤を時間掃引条件下で試験し、モジュラスを時間に対して測定した。
図2において実証されているように、実施例2のtanδ曲線は1の値を有している。これは液体と固体との間の遷移値であり、ブロックコポリマーを用いた接着剤のゲル状特性を示している。
【0082】
本発明の多くの変更および変形を、本発明の精神および範囲から逸脱せずに行うことができることは、当業者には明白であろう。本明細書において記載された特定の実施形態は例示のためにのみ提示されており、本発明は添付の特許請求の範囲、およびこのような特許請求の範囲によって権利を与えられる均等物の全範囲によってのみ限定されるものとする。