(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
監視対象として選定された保守部品を監視する監視項目を表示する監視項目情報と、前記保守部品の閾値を設定する設定情報、前記保守部品の監視データ、及び前記保守部品を初期化したリセット回数を含む監視情報とをそれぞれ保持する監視項目一覧情報と、前記監視項目に応じて前記保守部品で構成されるユニット毎の前記監視情報を保持する部品管理情報と、をそれぞれ保持するデータ収集コントローラと、
前記ユニットから収集した装置データから前記監視データを前記データ収集コントローラに転送する操作部と、を有し、
前記データ収集コントローラは、前記部品管理情報及び前記監視項目一覧情報のうち少なくともどちらか一方に含まれる前記監視データが前記閾値に到達したことを前記操作部に通知し、
前記操作部は、前記閾値に到達した監視データが生成された前記ユニットにおけるメンテナンスの終了後、前記監視データを初期化する指示を前記データ収集コントローラに送信し、
前記データ収集コントローラは、前記部品管理情報の前記監視データを初期化して前記リセット回数をカウントアップし、前記メンテナンスの内容に応じて、前記監視項目一覧情報の前記監視データを初期化するように構成されている基板処理装置。
前記監視項目と前記監視項目により選定される保守部品の関係に応じて、前記部品管理情報と前記監視項目一覧情報のそれぞれの前記監視データの初期化及び前記リセット回数のカウントアップが可能なように構成されている請求項1記載の基板処理装置。
監視対象として選定された保守部品を監視する監視項目を表示する監視項目情報と、前記保守部品の閾値を設定する設定情報、前記保守部品の監視データ、及び前記保守部品を初期化したリセット回数を含む監視情報とをそれぞれ保持する監視項目一覧情報と、前記監視項目に応じて前記保守部品で構成されるユニット毎の前記監視情報を保持する部品管理情報と、をそれぞれ保持するデータ収集部と、前記ユニットから収集した装置データから前記監視データを前記データ収集部に転送する操作部と、を有するコンピュータにおいて、
前記部品管理情報及び前記監視項目一覧情報のうち少なくともどちらか一方に含まれる前記監視データが前記閾値に到達したことを前記操作部に通知する手順と、前記閾値に到達した監視データが生成された前記ユニットにおけるメンテナンスの終了後、前記監視データを初期化する指示を前記データ収集部に送信する手順と、前記部品管理情報内の前記監視データを初期化して前記リセット回数をカウントアップし、前記メンテナンスの内容に応じて、前記監視項目一覧情報の前記監視データを初期化する手順と、をコンピュータに実行させる部品管理プログラム。
監視対象として選定された保守部品を監視する監視項目を表示する監視項目情報と、前記保守部品の閾値を設定する設定情報、前記保守部品の監視データ、及び前記保守部品を初期化したリセット回数を含む監視情報とを有する監視項目一覧情報と、前記監視項目に応じて前記保守部品で構成されるユニット毎の前記監視情報を有する部品管理情報と、をそれぞれ保持する工程と、
基板を処理する工程と、
前記基板を処理する際に、少なくとも保守部品で構成されるユニットから収集した装置データから前記監視情報を収集する工程と、
前記監視データが前記閾値に到達し、前記保守部品で構成されるユニットをメンテナンスする工程と、
前記閾値に到達した監視データが生成された前記ユニットにおけるメンテナンスの終了後、前記保守部品の前記監視データを初期化する指示を受け付ける工程と、
前記部品管理情報の前記監視データを初期化して前記リセット回数をカウントアップし、前記メンテナンスの内容に応じて、監視項目一覧情報の前記監視データを初期化する工程と、
を有する半導体装置の製造方法。
監視対象として選定された監視項目により選定された保守部品に関して、前記保守部品の閾値を設定する設定情報、前記保守部品の監視データ、及び前記保守部品を初期化したリセット回数を含む監視情報を保持する部品管理情報を、保持するデータ収集コントローラと、
少なくとも前記保守部品で構成されるユニットから収集した装置データから前記監視データを前記データ収集コントローラに転送する操作部と、を有し、
前記データ収集コントローラは、前記部品管理情報に含まれる前記監視データが前記閾値に到達したことを前記操作部に通知し、
前記操作部は、前記閾値に到達した監視データが生成された前記ユニットにおけるメンテナンス終了後、前記監視データを初期化する指示を前記データ収集コントローラに送信し、
前記データ収集コントローラは、前記監視データを初期化して前記リセット回数をカウントアップする基板処理装置。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照しつつ本発明の一実施形態について説明する。先ず、
図1、
図2に於いて、本発明が実施される基板処理装置1について説明する。
【0009】
基板処理装置1は筐体2を備え、該筐体2の正面壁3の下部にはメンテナンス可能な様に設けられた開口部としての正面メンテナンス口4が開設され、該正面メンテナンス口4は正面メンテナンス扉5によって開閉される。
【0010】
前記筐体2の前記正面壁3にはポッド搬入搬出口6が前記筐体2の内外を連通する様に開設されており、前記ポッド搬入搬出口6はフロントシャッタ(搬入搬出口開閉機構)7によって開閉され、前記ポッド搬入搬出口6の正面前方側にはロードポート(基板搬送容器受渡し台)8が設置されており、該ロードポート8は載置されたポッド9を位置合せする様に構成されている。
【0011】
該ポッド9は密閉式の基板搬送容器であり、図示しない工程内搬送装置によって前記ロードポート8上に搬入され、又、該ロードポート8上から搬出される様になっている。
【0012】
前記筐体2内の前後方向の略中央部に於ける上部には、回転式ポッド棚(基板搬送容器格納棚)11が設置されており、該回転式ポッド棚11は複数個のポッド9を格納する様に構成されている。
【0013】
前記回転式ポッド棚11は垂直に立設されて間欠回転される支柱12と、該支柱12に上中下段の各位置に於いて放射状に支持された複数段の棚板(基板搬送容器載置棚)13とを備えており、該棚板13は前記ポッド9を複数個宛載置した状態で格納する様に構成されている。
【0014】
前記回転式ポッド棚11の下方には、ポッドオープナ(基板搬送容器蓋体開閉機構)14が設けられ、該ポッドオープナ14は前記ポッド9を載置し、又該ポッド9の蓋を開閉可能な構成を有している。
【0015】
前記ロードポート8と前記回転式ポッド棚11、前記ポッドオープナ14との間には、ポッド搬送機構(容器搬送機構)15が設置されており、該ポッド搬送機構15は、前記ポッド9を保持して昇降可能、水平方向に進退可能となっており、前記ロードポート8、前記回転式ポッド棚11、前記ポッドオープナ14との間で前記ポッド9を搬送する様に構成されている。
【0016】
前記筐体2内の前後方向の略中央部に於ける下部には、サブ筐体16が後端に亘って設けられている。該サブ筐体16の正面壁17にはウェーハ(基板)18を前記サブ筐体16内に対して搬入搬出する為のウェーハ搬入搬出口(基板搬入搬出口)19が一対、垂直方向に上下2段に並べられて開設されており、上下段のウェーハ搬入搬出口19,19に対して前記ポッドオープナ14がそれぞれ設けられている。
【0017】
該ポッドオープナ14は前記ポッド9を載置する載置台21と、前記ポッド9の蓋を開閉する開閉機構22とを備えている。前記ポッドオープナ14は前記載置台21に載置された前記ポッド9の蓋を前記開閉機構22によって開閉することにより、前記ポッド9のウェーハ出入口を開閉する様に構成されている。
【0018】
前記サブ筐体16は前記ポッド搬送機構15や前記回転式ポッド棚11が配設されている空間(ポッド搬送空間)から気密となっている移載室23を構成している。該移載室23の前側領域にはウェーハ移載機構(基板移載機構)24が設置されており、該ウェーハ移載機構24は、ウェーハ18を載置する所要枚数(図示では5枚)のウェーハ載置プレート25を具備し、該ウェーハ載置プレート25は水平方向に直動可能、水平方向に回転可能、又昇降可能となっている。前記ウェーハ移載機構24はボート(基板保持体)26に対してウェーハ18を装填及び払出しする様に構成されている。
【0019】
前記移載室23の後側領域には、前記ボート26を収容して待機させる待機部27が構成され、該待機部27の上方には縦型の処理炉28が設けられている。該処理炉28は内部に処理室29を形成し、該処理室29の下端部は炉口部となっており、該炉口部は炉口シャッタ(炉口開閉機構)31により開閉される様になっている。
【0020】
前記筐体2の右側端部と前記サブ筐体16の前記待機部27の右側端部との間には前記ボート26を昇降させる為のボートエレベータ(基板保持具昇降機構)32が設置されている。該ボートエレベータ32の昇降台に連結されたアーム33には蓋体としてのシールキャップ34が水平に取付けられており、該シールキャップ34は前記ボート26を垂直に支持し、該ボート26を前記処理室29に装入した状態で前記炉口部を気密に閉塞可能となっている。
【0021】
前記ボート26は、複数枚(例えば、50枚〜125枚程度)のウェーハ18をその中心に揃えて水平姿勢で多段に保持する様に構成されている。
【0022】
前記ボートエレベータ32側と対向した位置にはクリーンユニット35が配設され、該クリーンユニット35は、清浄化した雰囲気若しくは不活性ガスであるクリーンエア36を供給する様供給ファン及び防塵フィルタで構成されている。前記ウェーハ移載機構24と前記クリーンユニット35との間には、ウェーハ18の円周方向の位置を整合させる基板整合装置としてのノッチ合せ装置(図示せず)が設置されている。
【0023】
前記クリーンユニット35から吹出された前記クリーンエア36は、ノッチ合せ装置(図示せず)及び前記ウェーハ移載機構24、前記ボート26に流通された後に、図示しないダクトにより吸込まれて、前記筐体2の外部に排気がなされるか、若しくは前記クリーンユニット35によって前記移載室23内に吹出されるように構成されている。
【0024】
次に、前記基板処理装置1の作動について説明する。
【0025】
前記ポッド9が前記ロードポート8に供給されると、前記ポッド搬入搬出口6が前記フロントシャッタ7によって開放される。前記ロードポート8上の前記ポッド9は前記ポッド搬送装置15によって前記筐体2の内部へ前記ポッド搬入搬出口6を通して搬入され、前記回転式ポッド棚11の指定された前記棚板13へ載置される。前記ポッド9は前記回転式ポッド棚11で一時的に保管された後、前記ポッド搬送装置15により前記棚板13からいずれか一方のポッドオープナ14に搬送されて前記載置台21に移載されるか、若しくは前記ロードポート8から直接前記載置台21に移載される。
【0026】
この際、前記ウェーハ搬入搬出口19は前記開閉機構22によって閉じられており、前記移載室23には前記クリーンエア36が流通され、充満している。例えば、前記移載室23には前記クリーンエア36として窒素ガスが充満することにより、酸素濃度が20ppm以下と、前記筐体2の内部(大気雰囲気)の酸素濃度よりも遙かに低く設定されている。
【0027】
前記載置台21に載置された前記ポッド9はその開口側端面が前記サブ筐体16の前記正面壁17に於ける前記ウェーハ搬入搬出口19の開口縁辺部に押付けられると共に、蓋が前記開閉機構22によって取外され、ウェーハ出入口が開放される。
【0028】
前記ポッド9が前記ポッドオープナ14によって開放されると、ウェーハ18は前記ポッド9から前記ウェーハ移載機構24によって取出され、ノッチ合せ装置(図示せず)に移送され、該ノッチ合せ装置にてウェーハ18を整合した後、前記ウェーハ移載機構24はウェーハ18を前記移載室23の後方にある前記待機部27へ搬入し、前記ボート26に装填(チャージング)する。
【0029】
該ボート26にウェーハ18を受渡した前記ウェーハ移載機構24は前記ポッド9に戻り、次のウェーハ18を前記ボート26に装填する。
【0030】
一方(上端又は下段)のポッドオープナ14に於ける前記ウェーハ移載機構24によりウェーハ18の前記ボート26への装填作業中に、他方(下段又は上段)のポッドオープナ14には前記回転式ポッド棚11から別のポッド9が前記ポッド搬送装置15によって搬送されて移載され、前記他方のポッドオープナ14によるポッド9の開放作業が同時進行される。
【0031】
予め指定された枚数のウェーハ18が前記ボート26に装填されると前記炉口シャッタ31によって閉じられていた前記処理炉28の炉口部が前記炉口シャッタ31によって開放される。続いて、前記ボート26は前記ボートエレベータ32によって上昇され、前記処理室29に搬入(ローディング)される。
【0032】
ローディング後は、前記シールキャップ34によって炉口部が気密に閉塞される。尚、本実施の形態において、このタイミングで(ローディング後)、前記処理室29が不活性ガスに置換されるパージ工程(プリパージ工程)を有する。
【0033】
前記処理室29が所望の圧力(真空度)となる様にガス排気機構(図示せず)によって真空排気される。又、前記処理室29が所望の温度分布となる様にヒータ駆動部(図示せず)によって所定温度迄加熱される。
【0034】
又、ガス供給機構(図示せず)により、所定の流量に制御された処理ガスが供給され、処理ガスが前記処理室29を流通する過程で、ウェーハ18の表面と接触し、ウェーハ18の表面上に所定の処理が実施される。更に、反応後の処理ガスは、前記ガス排気機構により前記処理室29から排気される。
【0035】
予め設定された処理時間が経過すると、前記ガス供給機構により不活性ガス供給源(図示せず)から不活性ガスが供給され、前記処理室29が不活性ガスに置換されると共に、前記処理室29の圧力が常圧に復帰される(アフターパージ工程)。そして、前記ボートエレベータ32により前記シールキャップ34を介して前記ボート26が降下される。
【0036】
処理後のウェーハ18の搬出については、上記説明と逆の手順で、ウェーハ18及びポッド9は前記筐体2の外部へ払出される。未処理のウェーハ18が、更に前記ボート26に装填され、ウェーハ18のバッチ処理が繰返される。
【0037】
前記処理炉28、少なくとも基板を搬送する機構であるポッド搬送機構15、ウェーハ移載機構24、ボートエレベータ32等を含む搬送機構、前記処理炉28に処理ガス等を供給するガス供給機構、前記処理炉28内を排気するガス排気機構、前記処理炉28を所定温度に加熱するヒータ駆動部、及び前記処理炉28、前記搬送機構、前記ガス供給機構、前記ガス排気機構、前記ヒータ駆動部をそれぞれ制御する制御システム240について、
図3、
図4を参照して説明する。
【0038】
次に、
図3を参照して、主コントローラとしての操作部201を中心とした制御システム240の構成について説明する。
図3に示すように、主コントローラ201と、搬送制御部としての搬送系コントローラ211と、処理制御部としてのプロセス系コントローラ212と、管理装置と、データ監視部としてのデータ収集コントローラ215と、を備えている。主コントローラ201は、例えば100BASE−T等のLAN(Local Area Network)により搬送系コントローラ211及びプロセス系コントローラ212と電気的に接続されているため、各装置データの送受信や各ファイルのダウンロード及びアップロード等が可能な構成となっている。
【0039】
主コントローラ201には、外部記憶装置としての記録媒体であるUSBメモリ等が挿脱される装着部としてのポートが設けられている。主コントローラ201には、このポートに対応するOSがインストールされている。また、主コントローラ201は、図示しない外部上位コンピュータと、例えば通信ネットワークを介して接続される。このため、基板処理装置1がクリーンルーム内に設置されている場合であっても上位コンピュータがクリーンルーム外の事務所等に配置されることが可能である。また、管理装置は、基板処理装置1とLAN回線で接続され、操作部201から装置データを収集する機能を有する。
【0040】
データ収集コントローラ215は、操作部201とLAN回線で接続され、操作部201から装置データのうち予め設定されている保守部品の監視データを収集する機能を有する。ここで、監視データは、基板処理装置1を構成する各構成部品の保守情報を監視するためのデータである。ここで、監視対象となる保守部品の種類は、後述する
図5に示されるように、予め3つに定義されている。
【0041】
更に、
図10を用いてデータ収集コントローラ215について説明する。
図10に示すように、データ収集コントローラ215は、操作部201と各種データの送受信を行う通信部と、この通信部を介して基板処理装置から送信される装置データを受付け、この装置データを含む要求メッセージや通知メッセージをそのメッセージの内容に従い、各部へ割り振るメッセージ解析部と、通信部から受け取ったデータを参照し、監視データの場合は監視データを更新し、装置データの場合は装置データを更新する装置データ制御部と、この監視データを画面表示用のデータに加工して画面表示データを更新する監視データ制御部と、各種データを画面に表示する画面表示部を有する。本機能構成は一例であり、画面表示部は無くてよく、代わりに操作部201及び画面参照のために接続された端末等で代替してもよい。データ収集コントローラ215は、装置データを収集するデータベースの機能を有し、後述する
図11のように、蓄積した監視データ又は装置データを利用して、時系列にグラフ化することが可能である。また、装置データを加工して監視データを作成する機能は、操作部としての主コントローラ201、搬送制御部としての搬送系コントローラ211と、処理制御部としてのプロセス系コントローラ212と、データ監視部としてのデータ収集コントローラ215のどのコントローラに組み込まれていても構わない。また、本実施形態では、操作部201はウェーハ処理(基板処理)と上位報告機能のみとしているが、このような形態に限定されない。例えば、データ収集コントローラ215が有する保守部品に関するデータ(監視データ)を収集し、管理する機能を主コントローラ201に集約してもよいのは言うまでもない。言い換えると、後述する
図10に示される各部を主コントローラ(操作部)201に集約してもよいのは言うまでもない。
【0042】
搬送系コントローラ211は、主に回転式ポッド棚11、ボートエレベータ32、ポッド搬送装置(基板収容器搬送装置)15、ウェーハ移載機構(基板移載機構)24、ボート26及び回転機構(図示せず)により構成される基板搬送系211Aに接続されている。搬送系コントローラ211は、回転式ポッド棚11,ボートエレベータ32、ポッド搬送装置(基板収容器搬送装置)15、ウェーハ移載機構(基板移載機構)24、ボート26及び回転機構(図示せず)の搬送動作をそれぞれ制御するように構成されている。特に、搬送系コントローラ211は、モーションコントローラ216を介してボートエレベータ32、ポッド搬送装置(基板収容器搬送装置)15、ウェーハ移載機構(基板移載機構)24の搬送動作をそれぞれ制御するように構成されている。
【0043】
プロセス系コントローラ212は、温度コントローラ212a、圧力コントローラ212b及びガス流量コントローラ212c、シーケンサ212dを備えている。これら温度コントローラ212a、圧力コントローラ212b及びガス流量コントローラ212c、シーケンサ212dは、サブコントローラを構成し、プロセス系コントローラ212と電気的に接続されているため、各データの送受信や各ファイルのダウンロード及びアップロード等が可能となっている。尚、プロセス系コントローラ212とサブコントローラは、別体で図示されているが、一体構成でも構わない。
【0044】
温度コントローラ212aには、主にヒータ及び温度センサ等により構成される加熱機構212Aが接続されている。温度コントローラ212aは、処理炉28のヒータの温度を制御することで処理炉28内の温度を調節するように構成されている。なお、温度コントローラ212aは、サイリスタのスイッチング(オンオフ)制御を行い、ヒータ素線に供給する電力を制御するように構成されている。
【0045】
圧力コントローラ212bには、主に圧力センサ、圧力バルブとしてのAPCバルブ及び真空ポンプにより構成されるガス排気機構212Bが接続されている。圧力コントローラ212bは、圧力センサにより検知された圧力値に基づいて、処理室29内の圧力が所望のタイミングにて所望の圧力となるように、APCバルブの開度及び真空ポンプのスイッチング(オンオフ)を制御するように構成されている。
【0046】
ガス流量コントローラ212cは、MFC(Mass Flow Controller)により構成される。シーケンサ212dは、処理ガス供給管,パージガス供給管からのガスの供給や停止を、バルブ212Dを開閉させることにより制御するように構成されている。また、プロセス系コントローラ212は、処理室29内に供給するガスの流量が所望のタイミングにて所望の流量となるように、ガス流量コントローラ212c(MFC)、シーケンサ212d(バルブ212D)を制御するように構成されている。
【0047】
尚、本発明の実施の形態にかかる主コントローラ201、搬送系コントローラ211、プロセス系コントローラ212は、専用のシステムによらず、通常のコンピュータシステムを用いて実現可能である。例えば、汎用コンピュータに、上述の処理を実行するためのプログラムを格納した記録媒体(フレキシブルディスク、CD−ROM、USBなど)から当該プログラムをインストールすることにより、所定の処理を実行する各コントローラを構成することができる。
【0048】
そして、これらのプログラムを供給するための手段は任意である。上述のように所定の記録媒体を介して供給できる他、例えば、通信回線、通信ネットワーク、通信システムなどを介して供給してもよい。この場合、例えば、通信ネットワークの掲示板に当該プログラムを掲示し、このプログラムをネットワークを介して搬送波に重畳して提供してもよい。そして、このように提供されたプログラムを起動し、OSの制御下で、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、所定の処理を実行することができる。
【0049】
次に、操作部201の構成を、
図4を参照しながら説明する。
【0050】
操作部201は、処理部としてのCPU(中央処理装置)224、一時記憶部としてのメモリ(RAM、ROM等)226、記憶部としてのハードディスク(HDD)222、通信部としての送受信モジュール228、表示部としての表示装置218、時計機能(図示せず)を備えたコンピュータとして構成されている。ハードディスク222には、処理条件及び処理手順が定義されたレシピ等の各レシピファイル、これら各レシピファイルを実行させるための制御プログラムファイル、処理条件及び処理手順を設定するためのパラメータファイル、また、エラー処理プログラムファイル及びエラー処理のパラメータファイルの他、プロセスパラメータを入力する入力画面を含む各種画面ファイル、各種アイコンファイル等(いずれも図示せず)が格納されている。本実施の形態においては、半導体製造装置の保守部品を管理するための部品管理プログラム(
図6)等が格納される。また、後述する
図7〜
図9、
図11、
図12及び
図14〜
図20に示される各画面の画面テーブル(ファイル)が格納される。
【0051】
表示部としての表示装置218には基板処理装置1を操作するための操作画面が表示されるように構成されている。表示装置218の操作画面は、例えば液晶表示パネルである。表示装置218の操作画面には、基板搬送系や基板処理系の状態を確認するための画面を有する。例えば、表示装置218の操作画面には、
図3に示す、基板搬送系211Aや基板処理系(加熱機構212A、ガス排気機構212B及びガス供給系212C)への動作指示を入力したりする入力部としての各操作ボタンを設けることも可能である。表示装置218は、操作画面を介して基板処理装置100内で生成される情報を操作画面に表示する。また、表示装置218は、操作画面に表示された情報を主コントローラ201に挿入されたUSBメモリなどのデバイスに出力させる。表示装置218は、操作画面からの作業者の入力データ(入力指示)を受け付け、入力データを主コントローラ201に送信する。また、表示装置218は、後述のメモリ(RAM)等に展開されたレシピ若しくは後述する記憶部に格納された複数のレシピのうち任意の基板処理レシピ(プロセスレシピともいう)を実行させる指示(制御指示)を受け付け、主コントローラ201に送信するようになっている。更に、データ収集コントローラ215が部品管理プログラムを実行することにより、格納された各画面テーブルを展開し、データを読み込むことにより、
図7〜
図9、
図11、
図12及び
図14〜
図20に示される各画面が表示部218に表示されるよう構成される。
【0052】
なお、操作部201の送受信モジュール228には、スイッチングハブ等が接続されており、操作部201が、ネットワークを介して外部のコンピュータ等とデータの送信及び受信を行うように構成されている。また、操作部201は、CPU224及びメモリ226などを少なくとも含む主制御部220と、ネットワークを介して外部のコンピュータなどとデータの送信及び受信を行う通信部228と、ハードディスクドライブなどの記憶部222の他、液晶ディスプレイなどの表示部並びにキーボード及びマウス等のポインティングデバイスを含むユーザインタフェース(UI)部などを含む構成でも構わない。また、制御部220は、更に通信部228を含む構成としても良い。
【0053】
また、主コントローラ201は、図示しないネットワークを介して外部の上位コンピュータ、例えば、ホストコンピュータに対して基板処理装置1の状態など装置データを送信する。基板処理装置1は、例えば基板に酸化並びに拡散処理及びCVD処理などを行なう縦型の装置である。尚、基板処理装置1は、記憶部222に記憶されている各レシピファイル、各パラメータファイル等に基づいて、制御システム240により制御される。
【0054】
(基板処理方法)次に、本実施形態に係る基板処理装置1を用いて実施する所定の処理工程を有する基板処理方法について説明する。ここで、所定の処理工程は、半導体デバイスの製造工程の一工程である基板処理工程を実施する場合を例に挙げる。
【0055】
基板処理工程の実施にあたって、実施すべき基板処理に対応する基板処理レシピ(プロセスレシピ)が、例えば、プロセス系コントローラ212内のRAM等のメモリに展開される。そして、必要に応じて、主コントローラ201からプロセス系コントローラ212や搬送系コントローラ211へ動作指示が与えられる。このようにして実施される基板処理工程は、搬入工程と、成膜工程と、ボート移送工程とを少なくとも有する。また、移載工程(後述する基板投入工程を含めてもよい)は、基板処理工程に含むようにしてもよい。
【0056】
(移載工程) 主コントローラ201からは、搬送系コントローラ211に対して、ウェーハ移載機構24の駆動指示が発せられる。そして、搬送系コントローラ211からの指示に従いつつ、ウェーハ移載機構24は載置台としての授受ステージ21上のポッド9からボート26へのウェーハ18の移載処理を開始する。この移載処理は、予定された全てのウェーハ18のボート26への装填(ウエハチャージ)が完了するまで行われる。
【0057】
(搬入工程) 指定枚数のウェーハ18がボート26に装填されると、ボート26は、搬送系コントローラ211からの指示に従って動作するボートエレベータ32によって上昇されて、処理炉28内に形成される処理室29に装入(ボートロード)される。ボート26が完全に装入されると、ボートエレベータ32のシールキャップ34は、処理炉28のマニホールドの下端を気密に閉塞する。
【0058】
(成膜工程) その後は、処理室29内は、圧力制御部212bからの指示に従いつつ、所定の成膜圧力(真空度)となるように真空排気装置によって真空排気される。この際、処理室29内の圧力は圧力センサで測定され、この測定された圧力情報に基づき圧力調整装置がフィードバック制御される。また、処理室29内は、温度制御部212aからの指示に従いつつ、所定の温度となるようにヒータによって加熱される。この際、処理室29内の温度が所定の温度(成膜温度)となるように、温度検出器としての温度センサが検出した温度情報に基づきヒータへの通電具合がフィードバック制御される。続いて、搬送系コントローラ211からの指示に従いつつ、回転機構によるボート26及びウェーハ18の回転を開始する。そして、所定の圧力、所定の温度に維持された状態で、ボート26に保持された複数枚のウェーハ18に所定のガス(処理ガス)を供給して、ウェーハ18に所定の処理(例えば成膜処理)がなされる。
【0059】
(搬出工程) ボート26に載置されたウェーハ18に対する成膜工程が完了すると、搬送系コントローラ211からの指示に従いつつ、その後、回転機構によるボート26及びウェーハ18の回転を停止させ、ボートエレベータ32によりシールキャップ34を下降させてマニホールドの下端を開口させるとともに、処理済のウェーハ18を保持したボート26を処理炉28の外部に搬出(ボートアンロード)する。
【0060】
(回収工程) そして、処理済のウェーハ18を保持したボート26は、クリーンユニット35から吹出されるクリーンエア36によって極めて効果的に冷却される。そして、例えば150℃以下に冷却されると、ボート26から処理済のウェーハ18を脱装(ウエハディスチャージ)してポッド9に移載した後に、新たな未処理ウェーハ18のボート26への移載が行われる。
【0061】
プロセスレシピを実行することにより、以上のような各工程を繰り返すことで、本実施形態に係る基板処理装置1は、例えば、ウェーハ18上へのシリコン膜の形成を、高スループットで行うことができる。
【0062】
(半導体製造装置の保守部品について)
図5を用いて、監視対象となる保守部品について説明する。半導体製造装置の保守部品は、通常、スペアパーツリストに記載されて顧客に提供される。またスペアパーツは部品カテゴリとして、3つのカテゴリが定義されている。即ち、
図5で定義されたカテゴリに相当する部品が、スペアパーツリストに記載されている保守(メンテナンス)が必要な部品(つまり、保守部品)である。また、
図5には示されていないが、スペアパーツリストには、スペアパーツ部品ごとに部品寿命、メンテナンス周期が記載されている。
【0063】
半導体製造装置の保守部品のうち、高額な部品、オーバーホールが必要な部品、装置メーカーサービス会社と保守契約すべき部品として、それぞれ経過日数以外の指標を必要としている。
【0064】
半導体製造装置の保守部品のうち、高額な部品としては、各種石英部品、ヒータ(ジャケットヒータ含む)、熱電対(TC)、磁気シール、APCバルブ、ドライバ等の搬送系部品、各種コントローラが挙げられる。
【0065】
半導体製造装置の保守部品のうち、オーバーホールが必要な部品としては、各種石英部品、ヒータ(ジャケットヒータ含む)、熱電対(TC)、磁気シール用モータ、ドライバ等の搬送系部品が挙げられる。
【0066】
半導体製造装置の保守部品のうち、装置メーカーサービス会社と保守契約すべき部品としては、APCバルブ、磁気シール、ドライバ等の搬送系部品のうち移載機としてのウェーハ移載機構(基板移載機構)24が挙げられる。
【0067】
(半導体製造装置の保守部品管理機能)
図6A、
図6Bは、本実施形態において、基板処理装置1における保守部品管理機能の処理フローを説明するフローチャートである。
【0068】
保守部品管理機能の処理フローの前半部分を示す
図6Aについて説明する。処理制御部212より、装置データが一定周期で操作部201に報告される。操作部201は収集した装置データから監視対象である部品監視データを抽出し、この部品監視データを一定周期でデータ収集コントローラ215に報告し、データ収集コントローラ215は、収集した部品監視データが、それぞれの部品監視データ毎に設定された閾値との比較を行う。後述する監視項目一覧画面(
図8)内の部品監視データ及び後述する部品管理画面(
図9)内の部品監視データのうち少なくともどちらか一方の部品監視データが、この閾値を超えた場合、この閾値を超えたという情報(閾値オーバー情報)を操作部201に通知(閾値オーバー通知)する。そして、操作部201は、保守部品で監視データが閾値を超えたことを示すアラート情報、若しくはアラーム情報を表示部218に表示する。ここで、監視項目一覧画面(
図8)内の部品監視データが閾値を超えた場合、操作部201は、交換作業を促す画面を表示するようにしてもよい。
【0069】
操作部201は、記憶部222に予め格納されている装置状態を管理している装置管理データを参照して、監視データが閾値を超えた保守部品で構成されているモジュールの状態が、次動作実行待ち状態等のメンテナンス指定が可能な状態であるか判断し、メンテナンス移行可能な条件であれば、メンテナンス指定を指示する。処理制御部212はメンテナンス指定を受信し、該当する前記モジュールの状態をメンテナンス待ち状態へ移行して、次動作の実行を不可にする。
【0070】
メンテナンス移行表示ステップで、メンテナンス対象モジュールのみをメンテナンス指定する。このメンテナンス指定は、特に、複数のプロセスモジュールを持つ装置の場合、必須となる。例えば、メンテナンス指定することで該当するプロセスモジュールを自動運転から切り離し、メンテナンス指定されたプロセスモジュール以外のプロセスモジュールにより処理継続を可能とする縮退運用が可能になる。
【0071】
メンテナンス指定の後、メンテナンス指定されたプロセスモジュールに対してメンテナンスが実行される。例えば、プロセスモジュールの累積膜厚が異常な場合には、クリーニングレシピが実行される、または、縦型装置であれば、ボート26の交換が行われる等の復旧処理が実施される。復旧処理後、所定のセットアップ作業が行われ、メンテナンスが終了する。
【0072】
(メンテナンス解除指示)装置管理者または、装置エンジニアが対象のモジュールをメンテナンスした後、操作部201の操作画面よりメンテナンス解除指定を前記処理制御部212にコマンドを発行する。例えば、プロセスモジュールの石英のセットアップが終了してウェーハ処理可能な状態になったタイミングでメンテナンス指定を解除するコマンドを制御部212に発行し、制御部212は、対象のモジュールの状態を、例えば、次動作実行待ち状態に変更し、制御部212が使用可能なモジュールとする。
【0073】
次に、
図6Bについて説明する。まず、操作部201はメンテナンス解除指定を実行したあと、保守部品の部品監視データの初期化を促す内容のログを表示して初期化、若しくは再設定を促す。但し、このダイアログボックスを表示する機能は必須ではないので、このフローチャートから省略してもよい。尚、部品監視データの初期化を促す画面を表示部218に表示することにより、メンテナンス後に部品監視データの初期化忘れを抑制する効果が期待できるのは言うまでもない。
【0074】
(初期化工程)操作部201は、保守対象の部品監視データの初期化を促すための画面を表示すると共に、保守対象の部品監視データの初期化の有無を判定するように構成されている。初期化する必要が無い場合にはフローチャートを終了させ、初期化が必要な部品監視データがある場合、どの部品が初期化対象部品であるかが選択される。初期化対象部品が選択されると、操作部201は、データ収集コントローラ215へメンテナンス実施済みモジュールに関連する保守部品の部品監視データを初期化するように指示する。
【0075】
データ収集コントローラ215は、操作部201からの指示に基づいて、初期化対象の部品監視データを初期化するように構成されている。例えば、初期化対象の部品監視データのモニタ値がゼロクリア(リセットともいう場合がある)されると、リセット回数がカウントアップされるように構成されている。このような構成であるので、メンテナンス後の初期化忘れを抑えることができる。また、操作部201が、表示部218から操作員の入力を受付け、部品監視データのモニタ値をゼロクリアできるように構成してもよく、このようにしておくと部品寿命の監視という観点からより効率よく部品の動作状況の把握が可能となる。例えば、本実施形態において、後述する
図8の監視項目データ一覧画面のモニタ値は、部品管理プログラム上でモニタ値のゼロクリアできないように構成され、後述する
図9の部品管理画面のモニタ値だけをゼロクリア可能に構成されている。
【0076】
次に、
図7について説明する。
図7は、保守部品を管理する画面を選択する選択画面の図示例である。
【0077】
データ収集コントローラ215が部品管理プログラムを実行することにより、
図7に示す保守部品管理選択画面が表示される。
図7には、保守部品に関する監視項目データ一覧画面への移行するための選択ボタンと、保守部品で構成された各ユニットに関する部品管理画面へ移行するための選択ボタンと、が少なくとも表示されている。そして、各選択ボタンには、各ユニット内のある監視項目で警告(アラート)が発生している場合に「ALT」を明示されるように構成されている。尚、
図7は、監視項目データ一覧画面のある監視項目で警告(アラート)が発生している例である。また、同様に各ユニットのある監視項目で異常(アラーム)が発生している場合に「ALM」が明示されるように構成されている。このように、
図7の選択画面上で、基板処理装置1を構成する保守部品で何かの異常が発生しているか把握できるようにしている。
【0078】
そして、ALMが明示(例えば、赤字)している間、アラームが発生している管理領域としての各ユニットは、そのアラームの要因を取り除くまで稼働不可とするように構成してもよい。例えば、部品寿命のアラームが発生しているユニットを備えた装置では、安定な稼働が保障できないためである。また、この部品保守機能の画面(
図7に示す保守部品管理選択画面)は、運用方法によって特殊な端末を接続した場合にのみ表示可能としてもよい。
【0079】
次に、保守部品に関する監視項目データ一覧画面の図示例である
図8について説明する。
図8は、
図7と同様にデータ収集コントローラ215が部品管理プログラムを実行することにより、監視項目データ一覧画面を表示するよう構成されている。この
図8は、
図7において、監視項目データ一覧ボタンが押下されると表示されるように構成されている。監視項目データ一覧画面は、主に、各ユニットで保守部品として選定された監視項目が一覧で表示される。尚、ここで表示される監視情報としてのモニタ情報を生涯情報と呼ぶ場合がある。尚、生涯情報は、アラート又はアラームを通知する閾値を設定する設定情報と前記モニタ情報を含む構成としてもよい。この
図8に示す監視項目データ一覧画面も、
図7と同様、特殊な端末を接続した場合にのみ表示可能としてもよい。
【0080】
図8の監視項目データ一覧画面に示す監視項目は、保守部品として監視対象とされる保守部品の移動距離や使用頻度、通電時間などの部品監視データとしてのモニタ値を監視する監視情報の元となる情報である。この監視項目に対する生涯情報は、部品交換やメンテナンスなどの際にも初期化せずに保持するように構成されている。各ユニットを構成する保守部品についての監視対象となる監視項目の選定は、例えば、後述するGas System部品管理画面で必要となるAVオープン回数やMFC積算流量は、成膜で特に重要視される項目に絞って監視対象とされる。また、この監視項目は、それぞれのユニットに対して、追加や削除などが任意に可能なように構成されている。
【0081】
データ収集コントローラ215は、
図8の監視項目データ一覧画面において、部品監視データが設定情報で指定された閾値を超えると、アラート又はアラームを操作部201に通知する。通知した後の部品管理プログラムのフローは、
図6の説明と重複するので異なる点のみを説明する。
図6に示す初期化工程に移行するための操作部201からのデータ初期化指示により、データ収集コントローラ215は、後述する
図9A〜
図9G上で、この部品監視データ(モニタ値)を初期化(モニタ値を0に)するように構成されている。ここで、
図6に示す部品管理プログラムにより初期化させる対象は、後述する
図9(
図9A〜
図9G)に示す部品管理画面の部品監視データである。
【0082】
また、この場合、後述する
図9A〜
図9G上でリセット回数がカウントアップされるが、
図8の監視項目データ一覧画面におけるリセット回数はそのままである。このように、部品監視データが生涯情報(累積情報)として、部品交換やメンテナンスなどの際にも部品管理プログラムでは初期化されないように構成される。尚、部品監視データが、
図8の監視項目データ一覧画面における設定情報で指定された閾値を超えた場合、基本的に保守部品の交換が行われる。なぜなら、
図8の監視項目データ一覧画面における設定情報は、各部品の寿命が考慮された設定値(回数及び時間など)が選ばれるため、保守部品が正常に稼働する限界値に達したと見なせる、つまり部品寿命に到達したと考えられるからである。ここで、
図9での設定情報は、石英部品におけるクリーニング処理、搬送系におけるグリスアップ処理など回復処理により交換する周期を延長できる場合等、同じ保守部品に関する設定であっても異なることがある。
【0083】
ここで、保守員が、
図8の画面上で直接所定の操作を行うことにより、モニタ情報であるモニタ値やリセット回数を更新することができるよう構成されている。これにより、保守員が画面上で初期化した場合のみ、モニタ値を0にできる。例えば、ヒータ、ボート等の消耗部品を新品へ交換した場合、初期化できるようにするためである。この場合、保守員は、モニタ情報と同様に所定の操作により、リセット回数を0に戻す処理を行うことができる。反対に、保守員が、リセット回数を1加えることも可能であるのは言うまでもない。また、
図9の画面におけるリセット回数も保守員が操作しないとリセット回数を0に戻せないように構成されている。
【0084】
尚、設定情報についても適宜修正できるよう構成されているが、適切な設定値(閾値)にしないと、無駄にアラート及びアラームが発生する現象、反対に、すでに部品交換が必要な状態であっても、アラート及びアラームが発生しないという現象が生じて、この保守部品管理機能が意味を持たない可能性が生じる。
【0085】
また、監視項目データとしてのモニタ値を少なくとも保存するために、定期的に、例えば、1日単位または1ヶ月単位で自動的にCSVファイル化するように構成してもよい。例えば、ファイル名を日付や監視項目名にしておくなど、すぐにファイルを確認しなくてもよいようにするのが好ましい。
【0086】
次に、
図9A〜
図9Gを用いて、各ユニットの部品管理画面について詳細に説明する。
図7及び
図8と同様に、
図9(
図9A〜
図9G)についても、データ収集コントローラ215が部品管理プログラムを実行することにより、各部品管理画面が表示される。尚、
図7及び
図8と同様に、特殊な端末を接続した場合にのみ表示可能としてもよい。
【0087】
また、
図9(
図9A〜
図9G)に示される各ユニットの部品管理画面に表示される保守部品は、
図8の監視項目に基づいて保守部品及び該保守部品の詳細が適宜選定される。そして、前記保守部品の閾値を設定する設定情報、前記保守部品の部品監視データ、及び前記保守部品を初期化したリセット回数を含むモニタ情報が、この監視項目に関する部品管理情報として
図9の各画面にそれぞれ示されている。
【0088】
そして、データ収集コントローラ215は、
図9(
図9A〜
図9G)に示される各ユニットの部品管理画面において、部品監視データが設定情報で指定された閾値を超えると、アラート又はアラームを操作部201に通知する。通知した後の部品管理プログラムのフローは、
図6の説明と重複するので簡単に説明する。
図6に示す初期化工程に移行するための操作部201からのデータ初期化指示により、データ収集コントローラ215は、後述する
図9(
図9A〜
図9G)に表示される部品監視データ(モニタ値)を初期化(モニタ値を0に)するように構成されている。更に、
図6に関していえば、
図9(
図9A〜
図9G)に表示されるリセット回数をカウントアップするように構成されている。これらの初期化及びリセット回数の更新は、基本的に、
図9(
図9A〜
図9G)で共通であるので、以下、各ユニットの説明では省略し、必要に応じて補足説明するに留める。
【0089】
図9Aは、
図7及び
図8に示すFurnace Unitを示す部品管理画面の図示例である。
図9Aには、炉口部に関連した保守部品の監視データが表示される。炉口部を構成する部品のうち、下記(1)〜(4)に該当する部品を保守部品の対象とする。(1)スペアパーツリストに記載されている。(2)装置メーカエンジニアによるオーバーホールやメンテナンスが必要である。(3)装置安定稼働させるうえで重要な部品である。(4)高額な部品で交換前に事前にサービス拠点に連絡しておく必要がある。
【0090】
本実施の形態において、このヒータ熱電対は、監視項目として、ヒータのON時間で管理するように構成されている。更に、監視項目として、ヒータ温度履歴をするように構成され、具体的には、ヒータONの時に、どの温度帯で使用しているかを表示するように構成している。例えば、ヒータの寿命は、800℃を超えると、顕著に寿命に影響してくるので、保守部品の管理という意味では、どの温度帯で使用しているかまで表示する必要がある。例えば、当初、ヒータのON時間の設定値(例えば、10000H)が、温度400℃の低温成膜での設定であった場合に、仕様変更等で実際のプロセスが、温度800℃のアニール処理を行っている場合に、アラート(若しくはアラーム)が発生しなくても、設定値の変更(10000H→5000H)を保守員に促すことができる。また、設定値を変更した後でも当初の仕様と変更しているので、アラート(警告)の時点でヒータの交換をメーカに提案する等のサービスが提供できる。
図9Aでは、保守部品としてヒータ熱電対(T/C)だけ表示されているが一例であり、当然、他の熱電対についても監視項目として追加されうるのは言うまでもない。
【0091】
近年の半導体製造装置の中古販売において、購入者向けに最適な部品交換やメンテナンスを実施して引き渡すことができる。例えば、ヒータは高温の温度帯である温度(例えば、800℃)を超えた使用が多い場合、顕著にヒータ寿命に影響することがわかっているため、中古装置のヒータの監視データを参照して高温での利用実績が高い場合には、経過時間が交換目安でなくても、今後の安定稼働のために交換しておくといったことが可能となる。
【0092】
図9Bは、
図7及び
図8に示すDviceMechanisms Unitを示す部品管理画面の図示例である。主に、基板18を搬送する機構であるポッド搬送機構15、ウェーハ移載機構24、ボートエレベータ32等を含む搬送機構を構成する保守部品を監視するための画面である。また、
図9Bには、これら搬送機構を含む駆動系に関連した保守部品の監視データが表示される。駆動系を構成する部品のうち、
図9Aと同様に、下記(1)〜(4)に該当する部品を保守部品の対象とする。(1)スペアパーツリストに記載されている。(2)装置メーカエンジニアによるオーバーホールやメンテナンスが必要である。(3)安定稼働させるうえで重要な部品である。(4)高額な部品で交換前に事前にサービス拠点に連絡しておく必要がある。
【0093】
図9Bにおいて、No.1〜No.7のユニットは、AirN2を利用したON/OFFで動作するユニットである。各搬送機構は、電源ON時間で管理されるほか、特に、ポッド搬送機構15、ウェーハ移載機構24等は、ON/OFFの回数でも管理する。なぜなら、電源ON時間だけでは、ONしたままで実際に装置が稼働していない場合がある為である。また、No.8〜No.17のユニットは、モータ制御による動作をするユニットである。これらポッド搬送機構15、ウェーハ移載機構24等の各軸は、同様に電源ONであっても実際に搬送機構の動作が行われていない時間があるため、電源ON時間だけでなく、移動距離でも管理する。これにより、現状は、半年などの期間でメンテナンスを提案しているが、電源ON時間とON/OFFの回数から、適切なメンテナンスの提案が期待される。
【0094】
例えば、
図8の監視項目がZ軸(No.9)の場合を例示すれば、この
図8の監視項目(No.9)により選定された保守部品が、
図9Bの監視項目(No.10:移載機のZ軸)である。メンテナンスの内容が、搬送系、例えば、移載機のZ軸をグリスアップであれば、
図9Bの監視項目(No.10:移載機のZ軸)のモニタ値は、ゼロクリアされ、リセット回数がカウントアップされるように構成される。しかしながら、
図8の監視項目がZ軸(No.9)のモニタ値はそのままである。よって、リセット回数もカウントアップされない。ここで、グリスアップに関して補足説明する。グリスアップは、繰り返し稼働によるグリスの消耗、汚れがあるため、除去して新しいグリスを駆動軸に塗布する作業である。一般に、搬送系の移載機やボートエレベータは、3か月に1度を目安にグリスアップが行われ、このタイミングでは部品交換などは通常行われない。尚、
図9Bの保守部品(No.10:移載機のZ軸)の設定情報を、このグリスアップの周期に合わせて設定し、
図8の監視項目(No.9)は、部品寿命を意識した設定が行われる。このように、同じ部品に対する保守タイミングの設定情報を異ならせることにより、効率的な部品管理を行うことができる場合がある。
【0095】
一方、メンテナンスの内容が、交換であれば、
図9Bの監視項目(No.10:移載機のZ軸)のモニタ値は、ゼロクリアされ、リセット回数がカウントアップされるように構成される。この場合、移載機のZ軸という項目で、
図8の監視項目と
図9の保守部品が1:1の関係であるので、
図8の監視項目(No.9)も、操作部201の指示より、モニタ値は、ゼロクリアとされ、リセット回数もカウントアップされる。
【0096】
例えば、
図8の監視項目が、仮に、『移載機』の場合を例示すれば、この
図8の監視項目(移載機)により選定される保守部品は、
図9Bの監視項目(No.10:移載機のZ軸、No.11:移載機のY軸、No.12:移載機のX軸、No.13:移載機のV軸)である。つまり、
図8の一つの監視項目に対して
図9の複数の保守部品が選定される場合の例である。上記と同様に、メンテナンスの内容が、移載機のZ軸をグリスアップであれば、
図9Bの監視項目(No.10:移載機のZ軸)のモニタ値は、ゼロクリアされ、リセット回数がカウントアップされるように構成される。しかしながら、
図8の監視項目が移載機のモニタ値は、そのままである。また、メンテナンスの内容が、移載機のZ軸の部品交換であれば、
図9Bの監視項目(No.10:移載機のZ軸)のモニタ値は、ゼロクリアされ、リセット回数がカウントアップされるように構成される。しかしながら、
図8の監視項目が移載機のモニタ値は、そのままである。そして、メンテナンスとして移載機が新品と交換される場合、
図8の監視項目のモニタ値、
図9の監視項目により選定される保守部品のモニタ値はそれぞれゼロクリアされ、リセット回数もカウントアップされる。
【0097】
このように、監視項目と監視項目により選定される保守部品との関係によって、メンテナンス後の監視項目一覧画面(
図8)上の操作が異なる。更に、リセット回数のカウントアップに関しても、監視項目と監視項目により選定される保守部品との関係によって異なってくるため、メンテナンス後の扱いを簡単にするために、
図8で選択される監視項目とこの監視項目により選定される保守部品の関係は、1:1の関係が好ましい。
【0098】
図9Cは、
図7及び
図8に示すGasSystem Unitを示す部品管理画面の図示例である。主に、ガス供給系に関連した保守部品の監視データが表示される。ガス系を構成する部品のうち、下記(1)〜(3)に該当する部品を保守部品の対象とする。(1)スペアパーツリストに記載されていている。(2)装置メーカエンジニアによるオーバーホールやメンテナンスが必要である。(3)安定稼働させるうえで重要な部品である。
【0099】
図9Cにおいて、保守部品としては、MFC(Mass Flow Controller)またはバルブAVが該当する。また、必要に応じてMFC(又はバルブ)の追加だけでなく、他の部品(例えば、ガスを炉内に供給する配管に設けられた配管ヒータ)の追加等も適宜できるようになっている。この部品管理画面では、保守部品のメンテナンスに関する情報が表示される。MFC及びバルブは、監視項目として、それぞれ電源ON時間でメンテナンスの実施を決定するだけでなく、MFCは積算流量値、バルブはオープン回数を監視項目としてメンテナンス時期を判定できるように構成されている。
【0100】
特に、MFC及びバルブは、装置におけるたくさんの数が使用されるため、
図8で選択される監視項目とこの監視項目により選定される保守部品の関係は、1:1の関係が好ましい。しかしながら、数が多いため、全部のMFC及びバルブを監視項目として選択するのは、現実的ではない。従い、成膜に係る重要なガス系に配置されている部品のみを監視項目に特定する必要がある。これにより、実際のMFC及びバルブの実施状況が把握でき、適切な交換時期を推測できる。
【0101】
図9Dは、
図7及び
図8に示すExhaustSystem Unitを示す部品管理画面の図示例である。主に、監視項目として、APC(Auto Pressure Controller)バルブ等を含む排気系を構成する保守部品を監視するための画面である。また、
図9Dには、これら排気系に関連した保守部品の監視データが表示される。排気系を構成する部品のうち、
図9A等と同様に、下記(1)〜(4)に該当する部品を保守部品の対象とする。(1)スペアパーツリストに記載されている。(2)装置メーカエンジニアによるオーバーホールやメンテナンスが必要である。(3)安定稼働させるうえで重要な部品である。(4)高額な部品で交換前に事前にサービス拠点に連絡しておく必要がある。
【0102】
図9Dにおいて、保守部品としては、APCバルブを含むバルブAV(No.4〜No.6)、ドライポンプ及びメカニカルブースタポンプを含む真空装置系(No.1〜No.3)、圧力センサ類(No.7〜No.9)が該当する。また、必要に応じてMFC(又はバルブ)の追加だけでなく、他の部品(例えば、ガスを炉内から排気する配管に設けられた配管ヒータ)の追加等も適宜できるようになっている。
【0103】
また、
図9Dにおいて、APCバルブを含むバルブAVに関しては、
図9Cのガス供給系で上述したバルブと同様に、装置電源ON時間でだけでなく、バルブAVは、オープン回数でメンテナンス時期を判定できるように構成されている。また、ポンプ系も略同様に、ON時間だけでなく、累積膜厚でメンテナンス時期を判定できるように構成されている。
【0104】
図9E〜
図9Gは、
図7及び
図8に示すEquipment Unitを示す部品管理画面の図示例である。
図9Eは、装置搭載コントローラに関連した保守部品を監視するための画面である。また、
図9Fは、装置筐体を構成する保守部品を監視するための画面である。また、
図9Gは、石英部品に関連した保守部品を監視するための画面である。
図9Eに示す装置搭載コントローラに関連した部品のうち、下記(1)〜(3)に該当する部品を保守部品の対象とする。(1)スペアパーツリストに記載されている。(2)安定稼働させるうえで重要な部品である。(3)高額な部品で交換前に事前にサービス拠点に連絡しておく必要がある。
【0105】
また、
図9Fに示す装置筐体を構成する部品、
図9Gに示す石英部品のうち、下記(1)〜(4)に該当する部品を保守部品の対象とする。(1)スペアパーツリストに記載されている。(2)装置メーカエンジニアによるオーバーホールやメンテナンスが必要である。(3)安定稼働させるうえで重要な部品である。(4)高額な部品で交換前に事前にサービス拠点に連絡しておく必要がある。
【0106】
図9Eには、装置搭載コントローラに関連した保守部品の監視データが表示される。
図9Fには、装置筐体に関連した保守部品の監視データが表示される。
図9Gには、石英部品に関連した保守部品の監視データが表示される。
【0107】
図9Eにおいて、保守部品としてコントローラは、監視項目として装置電源ON時間が監視される。また、
図9Fにおいて、保守部品としてのクリーンユニットは、監視項目としてフィルタの装置経過時間が監視される。
【0108】
図9Gにおいて、保守部品としての各石英部品は、監視項目として装置電源ON時間だけでなく、累積膜厚値が監視される。また、監視項目として基板処理時に、石英部品は、どれくらいの時間、どのような温度帯(処理温度)に晒されていたかの履歴で監視される。
【0109】
具体的には、
図9Gにおいて、石英部品は、累積膜厚値で管理する。更に、ヒータ温度履歴管理として、ヒータONの時に、どの温度帯で使用しているかを表示するように構成している。例えば、ヒータの寿命は、800℃を超えると、顕著に寿命に影響してくるので、保守部品の管理という意味では、どの温度帯で使用しているかまで表示する必要がある。例えば、累積膜厚値の設定値(例えば、1000nm)が、温度400℃の低温成膜での設定であった場合に、仕様変更等で実際のプロセスが、温度800℃のアニール処理を行っている場合に、アラート(若しくはアラーム)が発生しなくても、設定値の変更(1000H→500H)を保守員に促すことができる。また、設定値を変更した後でも当初の仕様と変更しているので、アラート(警告)の時点でヒータの交換をメーカに提案する等のサービスが提供できる。
【0110】
このように、本実施形態によれば、
図8に示す監視項目一覧画面及び
図9A〜
図9Gに示す保守部品管理画面上で保守部品の監視項目データを参照することにより、メンテナンスや交換を推奨するリミットに到達している保守部品をピックアップしてサービス提案を実施することができる。
【0111】
まず、
図7に示す保守部品管理選択画面上で保守対象の部品に発生したエラー(若しくはアラート)を把握する。例えば、GasSystem管理でアラームが発生した場合、
図7において、GasSystem管理がボタンとなっているので押下することにより、
図9の保守部品管理画面(GasSystem管理)に移行して、アラームの詳細内容を確認することができる。ここで、バルブAVの使用回数が多いので、メンテナンスとして交換作業の提案等が、画面を確認しつつ行うことができる。
【0112】
また、
図7に示す保守部品管理選択画面上で保守対象の部品に発生したエラー(若しくはアラート)を把握する。例えば、DviceMechanisms Unit管理でアラートが発生した場合、
図7において、DviceMechanisms Unit管理がボタンとなっているので押下することにより、
図9の保守部品管理画面(DviceMechanisms Unit管理)に移行して、アラートの詳細を確認する。例えば、今回修理した移載機以外のユニットについて、アラートが発生しているのでサービス提案することができる。また、今回メンテナンスした移載機のモニタ値をリセットすることが可能である。
【0113】
図11に、縦型装置の移載機(X軸)の移動距離と日時(時間)の関係を示す。これにより、縦型装置の移載機(X軸)の移動距離とオーバーホール閾値とを比較して、移動距離の推移を画面上で見ながら適切なメンテナンス時期を決定することができる。
【0114】
データ収集コントローラ215は、
図11のようにウェーハ移載機構24のX軸(移載機X軸)の移動距離積算値をグラフ化して表示することができるように構成されている。これにより、
図11に示すように、移動距離の積算値とオーバーホール推奨予定日と保守(メンテナンス)実施後の経過時間によるオーバーホール推奨予定日とを比較可能としている。縦型装置の移載機(ウェーハ移載機構24)は、定期的にオーバーホールを実施する必要がある。従来は、移載機の軸の移動距離データは取得できていないため、経過日時を目安にオーバーホールを行っている。一方、本実施の形態において、本保守部品管理機能の移載機X軸の移動距離データを取得することで、最適なオーバーホール予定日を予測することが可能となる。更に、これまでの経過日数にて推奨されていた予定日をグラフに重ねることで、よりはやく到達する日時をオーバーホール予定日として認識することが可能となる。
【0115】
尚、実際の移載機のオーバーホールは、装置稼働の停止期間を短くするために半導体製造装置メーカのサービス部門(又はサービス会社)が移載機ユニットごと交換しているため、事前に装置メーカのサービス部門(又はサービス会社)にオーバーホールの準備を依頼することが可能となる。
【0116】
また、
図12のようにAPCバルブのオープン回数から交換時期を予測することで、装置メーカのサービス部門(又はサービス会社)へ事前に部品の発注や交換の予約を可能とする。排気系で利用するAPCバルブは、石英部品のクリーニングや交換のタイミングでメンテナンスを合わせて実施する。
【0117】
これまでは、メンテナンスが実施されると、回数がゼロクリアされていたため、オープン回数でのメンテナンス時期を設定できなかったが、交換の目安としてオープン回数を規定することができるため、オープン回数の累積値を監視項目データとして保持することで、交換予定日を予測することができる。
【0118】
これまで、部品の交換、保守(メンテナンス)は装置稼働後の経過時間で設定されており、軸の移動距離などの部品の稼働状況に基づいた数値で判断できていないという問題があった。本実施の形態において、装置管理者は、データ収集コントローラの保守部品管理機能のメイン画面(
図7)を参照することで、監視データが閾値を超えた部品をもつ管理領域を把握する。その管理領域のボタンをタッチして、閾値を超えている保守部品で構成されるユニットを確認する。このように、装置管理者は、保守部品管理のメイン画面を参照し、経過時間以外に装置の稼働状況を加味した具体的な数値を見て、交換やメンテナンスを判断することが可能となる。
【0119】
また、本実施の形態において、装置メーカのサービスエンジニアは、装置部品の故障対応などにより、デバイスメーカに設置されている半導体製造装置の故障対応を行う。例えば、故障対応実施後に、保守部品の監視データを参照し、グラフ表示して監視データの蓄積傾向を見ることで、今後の装置メンテナンスサービスの提案を行うことができる。また、保守契約していた場合には、装置稼働状況や監視データの蓄積値をデバイスメーカーから入手することで、より装置安定稼働に寄与できるメンテナンスサービスの提案が可能となる。また、交換リミットに近い保守部品のみ計画的に準備することでストックの適正化を図ることが可能となる。また、交換やメンテナンス予定日が近い保守部品をまとめて実施することで装置の停止回数を減らす提案が可能となる。
【0120】
(他の実施形態)次に、図面を参照しつつ本発明の他の実施形態について説明する。本発明は、
図13に示すクラスタ型の枚葉半導体製造装置としての基板処理装置1についても適用できる。
図13に示すように、本発明の他の実施形態における基板処理装置1は、基板を処理する処理室としてのプロセスチャンバ(Process Chamber,略称:PM)と、基板を減圧状態で搬送する真空ロボット(図示せず)を有する搬送室としてのトランスファーモジュール(Transfer Module,略称TM)と、大気圧又は減圧の状態の圧力が安定するまで、基板を待機させる予備室としてのロードロックモジュール(Loadlock Module,略称:LM)と、基板を大気圧で搬送する大気ロボットを有する大気搬送室としての装置フロントエンドモジュール(Equipment Front End Module,略称EFEM)と、基板が収納されたキャリア受け渡し用のロードポート(Load Port,略称:LP)と、を含むクラスタ型の枚葉半導体製造装置である。
【0121】
尚、コントローラ構成に関しては、枚葉半導体製造装置になると、基板を処理する処理室としてのプロセスモジュール(PM)の数が多くなる点が明らかに異なるが、その点以外は大した違いはないので、説明は省略する。
【0122】
図14は、クラスタ型の枚葉半導体製造装置に本発明を適用したときの保守部品管理選択画面であり、そして、
図15は、監視項目データ一覧画面である。ここでは、縦型の基板処理装置1に適用した場合と比較して異なる点について主に説明し、重複する部分は省略する。
【0123】
図14に示す監視項目のうち、縦型装置と枚葉装置との構成の違いにより差異があるユニットに関して、
図15以降図面を用いて説明する。また、各監視項目内でアラート及びアラームが発生すると、ALTアイコン若しくはALMアイコンが明示される。例えば、アラートであればALTアイコンが黄色で表示され、アラームであれば、ALMアイコンが赤色で表示される。また、アラート及びアラームの詳細内容を確認するには、それぞれ監視国目がそれぞれボタンとなっており、このボタンを押下することにより、部品管理画面に移行することができる。
【0124】
また、
図15乃至
図20における基板処理装置を構成する部品のうち、下記(1)〜(4)に該当する部品を、抑えておくべき保守部品の対象とする。(1)スペアパーツリストに記載されている。(2)装置メーカエンジニアによるオーバーホールやメンテナンスが必要である。(3)安定稼働させるうえで重要な部品である。(4)高額な部品で交換前に事前にサービス拠点に連絡しておく必要がある。
【0125】
図15は、監視項目データ一覧画面である。EFEM管理、LM管理、TM管理、PM管理等を示す項目があり、これら選択された監視データは一例である。また、Equipmentは、装置全体に寄与する監視データである。本実施形態においても、
図15の監視項目に従い選定された保守部品は、
図16〜
図20の部品管理画面において、それぞれ管理されるように構成されている。
【0126】
図16は、EFEM管理を押下したときの部品管理画面の図示例である。
図16には、主に、ロードポート上におけるFOUP等に関連した保守部品の監視データが表示される。ここで、FOUPは、装置電源ON時間だけでなく、オープンした回数またはマッピングした回数でメンテナンス時期の判定を行うことができる。
【0127】
図17は、LM管理を押下したときの部品管理画面の図示例である。
図17には、主に、LMを構成する部品に関連した保守部品の監視データが表示される。ここで、ゲートバルブは、装置電源ON時間だけでなく、オープンした回数でメンテナンス時期の判定を行うことができる。
【0128】
図18は、TM管理を押下したときの部品管理画面の図示例である。
図18には、主に、TMを構成する部品に関連した保守部品の監視データが表示される。ここで、ゲートバルブは、監視項目として、装置電源ON時間だけでなく、オープンした回数でメンテナンス時期の判定を行うことができる。また、TM内に配置される真空ロボットTHについては、監視項目として、装置電源ON時間だけでなく、真空ロボットの移動距離でメンテナンス時期の判定を行うことができる。
【0129】
図19は、PM(Heater)管理を押下したときの部品管理画面の図示例である。
図19には、主に、プロセスモジュール(PM)のヒータに関連した保守部品の監視データが表示される。ここで、ヒータは、監視項目としてヒータON時間で判定される。また、ヒータを上下させる機構は、監視項目として装置電源ON時間だけでなく、ヒータポジション昇降距離で判定される。
【0130】
図20は、PM(Chamber)管理を押下したときの部品管理画面の図示例である。
図20には、主に、プロセスモジュール(PM)の処理室(チャンバ)に関連した保守部品の監視データが表示される。ここで、チャンバを構成する部品に関しては、監視項目として装置電源ON時間だけでなく、成膜回数でメンテナンス時期の判定を行うことができる。ランプに関しては、監視項目としてランプON時間及びランプON回数でメンテナンス時期の判定を行うことができる。更に、RF電源に関しては、監視項目としてRF印加時間でメンテナンス時期の判定を行うことができる。
【0131】
また、
図15に示す監視項目データ一覧画面で、ControllerBox管理、PM(GasUnit)管理、PM(ChamberExhaust)管理のそれぞれに関する保守部品管理画面は、縦型装置におけるContrller管理、GasSystem管理、ExhaustSystem管理のそれぞれに相当する保守部品管理画面とほぼ同じ構成及び項目、又は監視データであるため、ここでは省略する。
【0132】
本実施の形態において、それぞれ対象とする保守部品で構成されるユニットが、縦型装置と枚葉装置との構成の違いにより異なるため、上述のように保守部品の監視項目が異なっているだけで、本発明における技術的思想は同じである。
【0133】
従い、本実施の形態において、基板処理装置の構成部品の保守タイミングを把握することで、基板処理装置の安定した稼働とロットアウト比率の低減を図ることができるという効果について、その基板処理装置が縦型装置であろうと枚葉装置であろうと同じ効果を奏するのは言うまでもない。
【0134】
このように、本発明の各実施形態(本実施形態)によれば、以下の(a)〜(k)のうち、少なくとも一つ以上の効果を奏する。
【0135】
(a) 本実施形態によれば、保守部品の移動距離、使用頻度、通電時間などの監視する監視情報とメンテナンス後の前記保守部品の監視情報を初期化した回数を保持することができるので、保守部品の故障前に推奨の保守タイミングを把握できることで、装置のより安定した稼働とロットアウト比率の低減を図ることが可能となる。また、保守部品の監視情報を初期化した回数を参照することで、部品の交換やメンテナンス回数を把握できるため、部品固有の性質(たとえば、キャリブレーションのずれ安さ)や、メンテナンス回数による交換の目安を知ることができる。 (b)特に、縦型半導体製造装置は、処理炉に300mmウェーハを最大200枚程度装入して処理するため、プロセス中に異常となりロットアウトした場合、損失が高額となる。本実施形態によれば、対象の保守部品で構成されたモジュールや搬送機構をメンテナンス待ち状態として使用不可とし、動作中の場合は次実行動作しないようにする障害発生後のウェーハの回収時間や装置エンジニアの復旧作業工数、縦型装置の停止時間のロスを未然に防ぐ利点がある。 (c) 本実施形態によれば、保守部品の移動距離、使用頻度、通電時間などの監視する監視情報と前記保守部品の監視情報を初期化した回数を保持することができるので、メンテナンスを複数回実施した後に交換周期がある保守部品の場合は、メンテナンスのタイミングで初期化されないモニタ値として残しておくことができ、メンテナンス周期と部品交換周期の両方にあわせた使い分けが可能となる。 (d)また、半導体製造装置は中古転売されるケースが一般的になってきている。本実施形態によれば、半導体製造装置システムの共通する生涯情報として監視項目の情報が装置に残るため、装置を再稼働させるために必要な部品交換やメンテナンスを保持している情報を元に必要最低限の保守費用に抑える、今後の使用状況を考慮して早めに交換する等、中古の半導体製造装置に対しての適切な対応を行うことが可能となる。 (e) 本実施形態によれば、メンテナンス終了時に作業者が忘れずに初期化することができるので、交換や調整、メンテナンス時に正しく対象の保守部品情報が初期化されるため、正確な保守部品管理の運用が行える。 (f)通常、エンジニアが保守部品のメンテナンスを実施する場合、対象のモジュールや搬送機構をメンテナンス指定などのコマンドを装置に設定して、対象モジュールが保守可能な状態に指定する。本実施形態によれば、保守部品機能の監視データの初期化を促すようにダイアログを表示し、対象モジュールの部品保守画面に自動で切り替わる、あるいは対象モジュールに関連した保守部品の監視データを自動で初期化する構成であるので、メンテナンス作業終了後、装置を生産可能なモジュールに戻す場合メンテナンス指定の解除を確実に行うことが可能となる。 (g) 本実施形態によれば、保守部品の監視情報を時間軸でグラフ表示をすることができるので、操作画面上で、監視対象の部品のモニタ値の増加傾向からメンテナンス時期を予測することができ、事前に保守部品を準備することができる。 (h) 本実施形態によれば、半導体製造装置の固有の情報や蓄積データを盛り込んだ解析を行うことで、基板処理装置の装置安定稼働に貢献することができる。
【0136】
(i) 本実施形態によれば、従来、部品の交換、保守(メンテナンス)は装置稼働後の経過時間で設定されており、軸の移動距離などの部品の稼働状況に基づいた数値で判断できていない問題があったが、本実施の形態において、デバイスメーカー装置管理者は、保守部品管理のメイン画面を参照することで、監視データが閾値を超えた部品をもつ管理領域を把握する。その管理領域のボタンをタッチして、閾値を超えている保守部品ユニットを確認する。このように、デバイスメーカー装置管理者は、保守部品管理のメイン画面を参照し、経過時間以外に装置の稼働状況を加味した具体的な数値を見て、交換やメンテナンスを判断することが可能となる。
【0137】
(j) 本実施形態によれば、装置メーカのサービスエンジニアは、装置部品の故障対応などにより、デバイスメーカーに設置されている半導体製造装置の故障対応を行う。例えば、故障対応実施後に、保守部品の監視データを参照し、グラフ表示して監視データの蓄積傾向を見ることで、今後の装置メンテナンスサービスの提案を行うことができる。また、保守契約していた場合には、装置稼働状況や監視データの蓄積値をデバイスメーカーから入手することで、より装置安定稼働に寄与できるメンテナンスサービスの提案が可能となる。また、交換リミットに近い保守部品のみ計画的に準備することでストックの適正化を図ることが可能となる。また、交換やメンテナンス予定日が近い保守部品をまとめて実施することで装置の停止回数を減らす提案が可能となる。
【0138】
(k) 本実施形態によれば、近年の半導体製造装置の中古販売において、購入者向けに最適な部品交換やメンテナンスを実施して引き渡すことができる。例えば、ヒータは高温の温度帯である温度を超えた使用が多い場合、顕著にヒータ寿命に影響することがわかっているため、中古装置のヒータの監視データを参照して高温での利用実績が高い場合には、経過時間が交換目安でなくても、今後の安定稼働のために交換しておくといったことが可能となる。
【0139】
尚、本発明の実施形態に於ける基板処理装置1は、半導体を製造する半導体製造装置だけではなく、LCD装置の様なガラス基板を処理する装置でも適用可能である。又、露光装置、リソグラフィ装置、塗布装置、プラズマを利用した処理装置等の各種基板処理装置にも適用可能であるのは言う迄もない。
【0140】
更に、成膜処理には、CVD、PVD等の薄膜を形成する処理や酸化膜、窒化膜を形成する処理、金属を含む膜を形成する処理でも実施可能である。
【0141】
又、本発明は以下の実施の態様を付記として含む。
【0142】
(付記1)本発明の一態様によれば、監視対象として選定された保守部品を監視する監視項目を表示する監視項目情報と、前記保守部品の閾値を設定する設定情報、前記保守部品の監視データ、及び前記保守部品を初期化したリセット回数を含む監視情報とをそれぞれ保持する監視項目一覧情報と、前記監視項目に応じて前記保守部品で構成されるユニット毎の前記監視情報を保持する部品管理情報と、をそれぞれ保持するデータ収集コントローラと、前記ユニットから収集した装置データから前記監視データを前記データ収集コントローラに転送する操作部と、を有し、前記データ収集コントローラは、前記部品管理情報及び前記監視項目一覧情報のうち少なくともどちらか一方に含まれる前記監視データが前記閾値に到達したことを前記操作部に通知し、前記操作部は、前記閾値に到達した監視データが生成された前記ユニットにおけるメンテナンス終了後、前記監視データを初期化する指示を前記データ収集コントローラに送信し、前記データ収集コントローラは、前記部品管理情報の前記監視データを初期化して前記リセット回数をカウントアップし、前記メンテナンスの内容に応じて、前記監視項目一覧情報の前記監視データを初期化するように構成されている基板処理装置が提供される。
【0143】
(付記2)好ましくは、付記1記載の基板処理装置において、所定の周期で前記装置データを前記操作部に報告する制御部(処理制御部)と、対象とする保守部品又は保守部品で構成されたユニット(例えば、モジュール、搬送機構等)の状態、これらに関連する各バルブ等の開閉状態等を管理する装置管理データを記憶する記憶部を備え、前記操作部は、前記監視データが前記閾値に到達したタイミングで、前記記憶部を参照して前記ユニットの状態が、次動作実行待ちの状態であれば、前記制御部にメンテナンス指定を指示し、前記制御部は、前記ユニットの状態をメンテナンス待ち状態に変更して、次の実行動作をしないように構成されている。
【0144】
(付記3)好ましくは、付記2記載の基板処理装置において、前記操作部は、前記保守部品で構成されたユニットが動作中の場合は、前記制御部にメンテナンス指定を指示しないように構成されている。
【0145】
(付記4)好ましくは、付記1記載の基板処理装置において、前記操作部は、前記監視データを時系列にグラフ表示する表示部を備え、前記データ収集コントローラは、前記監視データの値を時間軸で前記表示部に表示させるよう構成されている請求項1記載の基板処理装置。
【0146】
(付記5)好ましくは、付記4記載の基板処理装置において、前記操作部は、メンテナンスを実施した後、前記監視データの初期化を促す画面を前記表示部に表示するよう構成されている。
【0147】
(付記6)好ましくは、付記2記載の基板処理装置において、前記操作部は、メンテナンス指定を解除する解除指示を前記制御部に指示した後、前記監視データの初期化を促す画面を前記表示部に表示させるよう構成されている。
【0148】
(付記7)好ましくは、付記1記載の基板処理装置において、前記監視項目一覧情報は、前記部品管理情報の基の情報である。
【0149】
(付記8)好ましくは、付記1記載の基板処理装置において、前記監視項目一覧情報の監視項目情報に基づいて、前記部品管理情報で設定される保守部品が選定されるよう構成されている。
【0150】
(付記9)好ましくは、付記1記載の基板処理装置において、前記監視項目一覧情報で設定される設定情報と前記部品管理情報で設定される設定情報は、それぞれの閾値が異なるように構成されている。
【0151】
(付記10)好ましくは、付記1記載の基板処理装置において、前記監視項目と前記監視項目により選定される保守部品の関係に応じて、前記部品管理情報と前記監視項目一覧情報のそれぞれの前記監視データの初期化及び前記リセット回数のカウントアップが可能なように構成されている。
【0152】
(付記11)好ましくは、付記1記載の基板処理装置において、前記操作部は、前記監視項目一覧情報の前記監視データが前記閾値に到達した場合、前記メンテナンスは交換作業を促すように構成されている。
【0153】
(付記12)本発明の他の態様によれば、監視対象として選定された保守部品を監視する項目を表示する監視項目と、前記保守部品の閾値を設定する設定情報、前記保守部品の監視データ、及び前記保守部品を初期化したリセット回数を含む監視情報とをそれぞれ保持する監視項目一覧情報と、前記監視項目に応じて前記保守部品で構成されるユニット毎の前記監視情報を保持する部品管理情報と、をそれぞれ保持するデータ収集部と、前記ユニットから収集した装置データから前記監視データを前記データ収集部に転送する操作部と、を有するコンピュータにおいて、前記部品管理情報及び前記監視項目一覧情報のうち少なくともどちらか一方に含まれる前記監視データが前記閾値に到達したことを前記操作部に通知する手順と、前記閾値に到達した監視データが生成された前記ユニットにおけるメンテナンス終了後、前記監視データを初期化する指示を前記データ収集部に送信する手順と、前記部品管理情報の前記監視データを初期化して前記リセット回数をカウントアップし、前記メンテナンスの内容に応じて、前記監視項目一覧情報の前記監視データを初期化する手順と、をコンピュータに実行させる部品管理プログラムまたは該部品管理プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体が提供される。
【0154】
(付記13)本発明の更に他の態様によれば、監視対象として選定された保守部品を監視する監視項目を表示する監視項目情報と、前記保守部品の閾値を設定する設定情報、前記保守部品の監視データ、及び前記保守部品を初期化したリセット回数を含む監視情報とを有する監視項目一覧情報と、前記監視項目に応じて前記保守部品で構成されるユニット毎の前記監視情報を有する部品管理情報と、をそれぞれ保持する工程と、基板を処理する工程と、前記基板を処理する工程において、少なくとも保守部品で構成されるユニットから収集した装置データから保守部品の閾値を設定する設定情報、前記保守部品の監視データ、及び前記保守部品を初期化したリセット回数を含む監視情報を収集する工程と、前記監視データがある閾値に到達し、前記保守部品で構成されるユニットをメンテナンスする工程と、前記閾値に到達した監視データが生成された前記ユニットにおけるメンテナンス終了後、前記保守部品の前記監視データを初期化する指示を受け付ける工程と、前記部品管理情報の前記監視データを初期化して前記リセット回数をカウントアップし、前記メンテナンスの内容に応じて、前記監視項目一覧情報の前記監視データを初期化する工程と、を有する半導体装置の製造方法が提供される。
【0155】
(付記14)監視対象として選定された保守部品を監視する監視項目を表示する監視項目情報と、前記保守部品の閾値を設定する設定情報、前記保守部品の監視データ、及び前記保守部品を初期化したリセット回数を含む監視情報とを有する監視項目一覧情報と、前記監視項目に応じて前記保守部品で構成されるユニット毎の前記監視情報を有する部品管理情報と、をそれぞれ保持する工程と、基板を処理する際に、少なくとも保守部品で構成されるユニットから収集した装置データから前記監視情報を収集する工程と、前記閾値に到達した監視データが生成された前記ユニットにおけるメンテナンス終了後、前記保守部品の前記監視データを初期化する指示を受け付ける工程と、前記部品管理情報の前記監視データを初期化して前記リセット回数をカウントアップし、前記メンテナンスの内容に応じて、前記監視項目一覧情報の前記監視データを初期化する工程と、を有する部品管理方法が提供される。
【0156】
(付記15)本発明の更に他の態様によれば、監視対象として選定された監視項目により選定された保守部品に関して、前記保守部品の閾値を設定する設定情報、前記保守部品の監視データ、及び前記保守部品を初期化したリセット回数を含む監視情報を保持する部品管理情報を、保持するデータ収集コントローラと、少なくとも前記保守部品で構成されるユニットから収集した装置データから前記監視データを前記データ収集コントローラに転送する操作部と、を有し、前記データ収集コントローラは、前記部品管理情報に含まれる前記監視データが前記閾値に到達したことを前記操作部に通知し、前記操作部は、前記閾値に到達した監視データが生成された前記ユニットにおけるメンテナンス終了後、前記監視データを初期化する指示を前記データ収集コントローラに送信し、前記データ収集コントローラは、前記監視データを初期化して前記リセット回数をカウントアップする基板処理装置が提供される。
【0157】
(付記16)好ましくは、付記15記載の基板処理装置において、所定の周期で前記装置データを前記操作部に報告する制御部(処理制御部)と、対象とする保守部品又は保守部品で構成されたユニット(例えば、モジュール、搬送機構等)の状態、これらに関連する各バルブ等の開閉状態等を管理する装置管理データを記憶する記憶部を備え、前記操作部は、前記監視データが前記閾値に到達したタイミングで、前記記憶部を参照して前記ユニットの状態が、次動作実行待ちの状態であれば、前記制御部にメンテナンス指定を指示し、前記制御部は、前記ユニットの状態をメンテナンス待ち状態に変更して、次の実行動作をしないように構成されている。
【0158】
(付記17)好ましくは、付記16記載の基板処理装置において、前記操作部は、前記保守部品で構成されたユニットが動作中の場合は、前記制御部にメンテナンス指定を指示しないように構成されている。
【0159】
(付記18)好ましくは、付記15記載の基板処理装置において、前記操作部は、前記監視データを時系列にグラフ表示する表示部を備え、前記データ収集コントローラは、前記監視データの値を時間軸で前記表示部に表示させるよう構成されている請求項1記載の基板処理装置。
【0160】
(付記19)好ましくは、付記18記載の基板処理装置において、前記操作部は、メンテナンスを実施した後、前記監視データの初期化を促す画面を前記表示部に表示するよう構成されている。
【0161】
(付記20)好ましくは、付記16記載の基板処理装置において、前記操作部は、メンテナンス指定を解除する解除指示を前記制御部に指示した後、前記監視データの初期化を促す画面を前記表示部に表示させるよう構成されている。
【0162】
(付記21)本発明の更に他の態様によれば、監視対象として選定された監視項目により選定された保守部品に関して、前記保守部品の閾値を設定する設定情報、前記保守部品の監視データ、及び前記保守部品を初期化したリセット回数を含む監視情報を収集するデータ収集部と、少なくとも前記保守部品で構成されるユニットから収集した装置データから前記監視情報を前記データ収集部に転送する操作部と、を有するコンピュータで実行される部品管理プログラムまたは該部品管理プログラムが記録された記録媒体であって、前記コンピュータに、前記部品管理情報に含まれる前記監視データが前記閾値に到達したことを前記操作部に通知する手順と、前記閾値に到達した監視データが生成された前記ユニットにおけるメンテナンス終了後、前記保守部品の前記監視情報を初期化する指示を受け付ける手順と、前記監視情報を初期化して前記リセット回数をカウントアップする手順と、を実行させる部品管理プログラムまたは該部品管理プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体が提供される。
【0163】
(付記22)本発明の更に他の態様によれば、基板を処理する工程と、前記基板を処理する際に、少なくとも保守部品で構成されるユニットから収集した装置データから前記保守部品の閾値を設定する設定情報、前記保守部品の監視データ、及び前記保守部品を初期化したリセット回数を含む監視情報を収集する工程と、前記監視データが前記閾値に到達し、前記保守部品で構成されるユニットをメンテナンスする工程と、前記閾値に到達した監視データが生成された前記ユニットにおけるメンテナンス終了後、前記保守部品の前記監視データを初期化する指示を受け付ける工程と、前記監視データを初期化して前記リセット回数をカウントアップする工程と、を有する半導体装置の製造方法が提供される。
【0164】
(付記23)本発明の更に他の態様によれば、基板を処理する際に、少なくとも保守部品で構成されるユニットから収集した装置データから保守部品の閾値を設定する設定情報、前記保守部品の監視データ、及び前記保守部品を初期化したリセット回数を含む監視情報を収集する工程と、前記閾値に到達した監視データが生成された前記ユニットにおけるメンテナンス終了後、前記保守部品の前記監視データを初期化する指示を受け付ける工程と、前記監視データを初期化して前記リセット回数をカウントアップする工程と、を有する部品管理方法が提供される。