【実施例1】
【0021】
図1は、本発明の自動分析装置の一実施形態の試薬容器蓋半開機構100近傍の斜視図である。本来は装置上面から前面にかけて分析操作中のオペレータのアクセスを防止するためのカバーが設けられているが、本発明に関連する機構部を見やすくするために全ての図に関して当該カバーの図示は省略している。ここでは、試料の分析に磁性粒子試薬を用いる自動分析装置を例に挙げて説明するが、試薬の種類等に特に限定はない。
【0022】
図2〜4は、本発明に適用する試薬容器101の一例である。この試薬容器101は、三本の容器で1セットを構成しており、例えば磁性粒子溶液と2種類の試薬で1セットとして構成されている。各容器は、試薬を収容する本体部と、試薬に対してアクセス可能な開口部138と、開口部138を密閉可能な蓋部102からなっている。試薬容器101全体の外形は、肩部103を有する略直方体の形状であり、肩部の上側に三つの開口部138が並んで上側に突出している。試薬容器蓋開閉装置129による開閉動作を可能とするため、蓋部102の一端には丸棒状の突起部126が設けられており、蓋部に対して試薬容器101の側面方向に突出している。
【0023】
図2は密閉状態の試薬容器を示す。初期状態では開口部138は蓋部102によって密閉されている。なお、開口部138を確実に密閉するため、蓋部には開口部138内に挿入して密閉することが可能な密閉部材139が設けられている。密閉部材139は通常、開口部138とほぼ同じ形状を有しているため、密閉状態を開放するためには、突起部を引っ掛けて蓋部を上側に回動する方向に引っ張り、開口部138内に挿入された密閉部材139を引き抜く必要があるため、比較的大きな力が必要となる。
【0024】
図3は、開放状態の試薬容器を示す。蓋部102はヒンジ125を回転軸として回動することにより突起126の方から蓋部102が開く。このとき、密閉部材139は完全に開口部138から取り除かれており、蓋部102はヒンジ125を中心として大きな角度で開放されている。
【0025】
図4には、蓋部102が半開状態の試薬容器の図面を示す。半開状態では、密閉部材139は開口部138から取り除かれ、開口部138の密閉状態は開放されているが、蓋部102は開口部138を覆った状態であり、試薬容器内の試薬が蒸発、劣化等するのを防いでいる。本発明の目的の一つは、試薬保冷庫内に搬入する前に試薬容器101の蓋部102を密閉された状態から半開状態とするものである。なお、以後本発明において半開状態とは、
図4にあるような状態を示すとする。
【0026】
本発明を適用する自動分析装置では、保冷機能を有する試薬保冷庫105内へ試薬の収容された試薬容器101を搭載して分析を行う。試薬保冷庫105内は、試薬容器101を複数組設置可能な試薬ローダ機構104、試薬容器101を複数組搭載可能な試薬ディスク127(
図22に図示)、試薬容器101を試薬ローダ機構104と試薬ディスク127との間で移動可能な試薬容器移動装置128(
図22に図示)、分析過程の中で試薬容器101の蓋部102を開閉可能な試薬容器蓋開閉装置129(
図22に図示)、などを備えている。
【0027】
試薬保冷庫105内へ試薬容器101を搭載するために、試薬ローダ機構104を利用する。
図5および6(試薬容器蓋半開機構の図示は省略)に示すように、試薬ローダ機構104は上下に移動可能な構造となっている。試薬ローダ機構104が最も下方にある状態(
図5)では、試薬保冷庫105の保冷効率向上、ゴミや埃の混入防止のため、試薬保冷庫を密閉できる構造となっている。試薬ローダ機構104が最も上方にある場合(
図6)に、
図7のごとく試薬容器101を設置することができる。その後、試薬ローダ機構104へ設置された試薬容器101を試薬容器移動装置128にて、試薬ディスク127へ移動させる。
【0028】
試薬保冷庫105の外部には、磁性粒子撹拌装置107や試薬分注装置108などを備えており、撹拌分注位置106にて、試薬ディスク127に搭載された試薬容器101内へアクセスできる。
【0029】
試薬ディスク127は、水平方向に回転駆動可能であり、分析過程においては、搭載された試薬容器101を撹拌分注位置106まで移動させ、試薬容器蓋開閉装置129により当該試薬容器101の蓋部102を開けて、磁性粒子撹拌装置107で試薬容器101内の磁性粒子の撹拌、試薬分注装置108にて試薬容器101に収容された試薬の分取、分注を行う。磁性粒子の撹拌および試薬の分取、分注の終了した試薬容器101の蓋部102は、試薬容器蓋開閉装置129により閉められる。
【0030】
前述のように、分析過程において、試薬容器蓋開閉装置129にて試薬容器101の蓋部102を開閉する工程がある。これは、試薬の蒸発や劣化を防止するために、必要な時のみ試薬容器101の蓋部102を開け、それ以外は蓋部102を閉めておくことが望ましい。
【0031】
しかしながら、装置内で試薬容器101の蓋部102が完全に閉じた状態から開ける、あるいは開いた状態から完全に閉じるのは、試薬容器蓋開閉装置129および関連する部材に大きな負荷をかけることとなり、蓋部102が完全に開閉できない恐れや、試薬容器蓋開閉装置129や関連部材が破損する恐れがある。
【0032】
本実施例では、試薬容器101を試薬ローダ機構104に設置した時点で、蓋部102の密閉状態が解除され、半開状態(
図4)となるように、試薬ローダ機構104の前に試薬容器蓋半開機構を設けている。オペレータが試薬容器101を押し入れることを前提とする際に、できるだけ小さい力、かつ小スペースで、蓋部102を半開状態にできる機構となっている。これにより試薬保冷庫内に試薬が長時間保持された状態であっても試薬の蒸発や劣化をある程度抑えられると共に、試薬容器蓋開閉装置129による蓋部102の開閉も小さい負荷で実施できる。また、仮に試薬容器101または蓋部102の製造不良などで、蓋が開けられない場合でも、試薬容器101をオペレータが試薬容器蓋半開機構を通す時点で蓋部102が開けられないことが認識でき、蓋部102の開けられない試薬容器101を装置へ投入することも防止できる。
【0033】
図8および9に本発明の試薬容器蓋半開機構100の全体図を示す。
【0034】
図8は試薬容器蓋半開機構100のカバー109を閉めた状態である。試薬容器蓋半開機構100は試薬ローダ機構104の前側に設けられるため、試薬ローダ機構104が降りている状態でオペレータが試薬容器蓋半開機構100内部にアクセスできないように、カバー109が設けられている。
【0035】
図9はカバー109を開けた状態である。カバー109を開けることで試薬ローダ機構104および試薬容器蓋半開機構100にアクセスできる。なお、本実施例では試薬ローダ機構104上に五つの試薬容器が設置可能である。そのため、試薬容器の蓋を半開状態とするための構成要素110は、試薬ローダ機構104の各スロットの位置に併せて、五つ設けられている。また、オペレータによる試薬の設置を容易にするため、試薬容器蓋半開機構100の前に試薬容器をスライドさせて試薬ローダ機構104のスロットに搬入・搬出できるよう、溝を持つガイド部が設けられている。
【0036】
図10は、試薬容器101の蓋部102を半開状態にするための構成要素110の構造の詳細を示す。機構要素110は、試薬容器蓋半開機構100の上部に取り付けられ、左右対称に小ローラ111、中ローラ112、出口側大ローラ113、入口側大ローラ114、試薬容器肩押え115、バネ117、上下ガイド118などで構成されている。
【0037】
図11は、バネ117の機能を示す図である。機構要素110内にバネ117を組み込むことにより、機構要素110の小ローラ111、中ローラ112、出口側大ローラ113、入口側大ローラ114、肩押え115を一体として(以下、この一体部を機構要素可動部と称する)、上下ガイド118に沿っての上下動を可能とするものである。各部材の機能の説明は後述する。
【0038】
試薬容器蓋半開機構100は、
図1に示すように、試薬保冷庫105の上方で、試薬ローダ機構104の手前側に配置する。蓋部102の完全に閉まった試薬容器101を、試薬容器蓋半開機構100に通して試薬ローダ機構104へ挿入する手順で、試薬容器101の蓋部102を半開状態とする。具体的に、試薬容器101を装置へ投入する方向に対して平行で垂直方向に切断した断面図を用いて、試薬容器蓋半開機構100によって蓋を半開状態とする方法を説明する。
【0039】
なお、本実施例の装置では、試薬容器101は、蓋部102のヒンジ部分が試薬ローダ機構104の奥側となる向きで投入される。オペレータは試薬ローダ機構104の各スロットに搭載するように、試薬蓋半開機構を介して試薬容器101を押し入れる。この際、試薬容器101の押入れ動作に伴い、構成要素110により試薬容器蓋が半開状態とされる。以下、
図12〜16においては、紙面の左から右へ向かって試薬容器101を移動させ、試薬ローダ機構104のスロットに試薬を投入している状態である。
【0040】
図12は、密閉状態を開放するための第一の段階を示す図である。まずオペレータは、試薬容器101の肩103を試薬容器肩押え115の下面に接触させた状態で、試薬容器101を水平に移動させる。すると、蓋の下側に位置する小ローラ111の円周部分が蓋部102に設けられた突起部の下面と接触する。この状態でさらに試薬容器101を試薬ローダ機構104に向かって押し込むと、小ローラ111の円周部分の傾斜により突起部に対して上向の力が働き、小ローラ111の最上部まで試薬容器101の蓋部102を開けることができる。このとき、小ローラ111が回転するので、小ローラ111と蓋部102の間に生じる摩擦を小さくできる。また、小ローラ111と蓋部102が接触する角度をできるだけ小さくすることで、水平方向へ押しこむが小さくても、垂直方向への力を大きくすることができる。つまり、ローラの最上部により近い位置に試薬容器の蓋部102の下部が接触するようにローラの配置を調整することで、試薬容器を自動分析装置へ投入する際に、より軽い力で押し込むことが可能である。
【0041】
図13は、密閉状態を開放するための第二の段階を示す図である。
図12の状態からさらに試薬容器101を押し込むと、蓋部102の突起部は小ローラ111の奥に位置する中ローラ112に接触する。さらに押し込み続けると、小ローラ111よりも径の大きい中ローラ112により蓋部102の開放角度を大きくすることができる。さらに押し込み続けると、
図14および15に示すように、残りの蓋部102も同様に開けることができる。
【0042】
しかしながら、小ローラ111および中ローラ112の上方は、蓋部102が開いた時に余裕を持って通過できるように空間を設けており、両ローラによる蓋部102の開く高さは、蓋部102の開く反動などのために必ずしも一定になるとは限らない。そこで、蓋部102の開く高さを一定にするために、機構要素110の出口の上方に出口側大ローラ113が設けられている。小ローラ111および中ローラ112により密閉状態が開放された蓋部102は、出口側大ローラ113で上方から一定の高さに押されることで、試薬容器101の肩103と蓋部102の間の距離を一定にする、つまり、蓋部102の開く高さを一定にすることができる。
【0043】
さらに試薬容器101を押し込むことで、
図16のように試薬容器を試薬ローダ機構104へ投入することができる。試薬ローダ機構104へ試薬容器101を投入後、試薬容器設置部104を下降させ、試薬保冷庫105内へ試薬容器101を収容する。その後、試薬保冷庫105内の各機構の動作により、試薬ローダ機構104から試薬容器101を移動させ、分析に利用する。
【0044】
なお、試薬容器は厳密に見れば多少の寸法のばらつきを持つと想定される。前述したように、機構要素110内にバネ117を組み込むことにより、機構要素可動部の上下動を可能とし、試薬容器101の高さに多少のばらつきがある場合でも、確実に試薬容器の蓋を半開状態とすることが可能である。つまり、機構要素可動部の初期位置はバネ117に押されて最下部にあるが、試薬容器101を押し込むと、肩103が肩押え115のテーパ116に当たり、さらに押し込むと機構要素可動部は上方に移動し、試薬容器101の肩103と肩押え115の下面が接触でき、押し込むことができるようになる。
【0045】
なお、本発明の試薬容器蓋半開機構100は、試薬容器101を装置から排出する場合に、試薬容器蓋を密閉する機能も兼ねている。
【0046】
図17は、半開状態の蓋を密閉する場合を示す図である。
【0047】
試薬容器101を装置から排出する際には、まず、排出すべき試薬容器101を試薬保冷庫105内の機構により、試薬ローダ機構104へ移動させる。その後、試薬ローダ機構104を上昇させ、オペレータが手動で試薬ローダ機構104に搭載された試薬容器101を、試薬容器蓋半開機構100を通して装置外部に取り出す。
【0048】
試薬容器101を試薬ローダ機構104により試薬保冷庫の外部に排出した時点では、試薬容器101の蓋部102は半開状態である。半開状態のまま試薬容器101を排出すると、試薬容器101を誤って倒したりした場合に、試薬容器101内に残っている試薬がこぼれる危険性がある。そこで、機構要素110の入口側の上方に、出口側よりやや低い位置に入口側大ローラ114を設置している。試薬容器101を排出する際に、半開状態の蓋部102を、この入口側大ローラ114で押し込むことにより密閉部材139を開口部138内に挿入して密閉することができる。これにより排出後に試薬がこぼれる危険性を減らすことができる。なお、試薬容器の排出に際しては、必ずしも開口部138を完全に密閉する必要はない。例えば、蓋部102を入り口側大ローラ114によって押し込むことで、蓋部102が開口部138を覆うような位置に蓋部の位置および角度を調整しても良い。密閉部材139の一部を開口部138内に挿入することで、半開状態よりも蓋部が外れにくいが、密閉状態とまではいかない状態として排出することができる。この場合、試薬容器の排出時に小さい力で取出しが可能である上に、試薬容器を倒した場合でも試薬をこぼすことはない。
【0049】
なお、本発明の試薬容器蓋半開機構100の機構要素110では、小ローラ111、中ローラ112の2段階で試薬容器101の蓋部102を開ける方式を取っている。蓋部102の突起部とローラとの接触角度が小さければ、試薬容器101を押し込む力が小さくても、蓋部102を開ける上方向への力を大きくすることができる。また、ローラが多いと蓋部102が垂直方向へ動く距離が背反して小さくなるため、スペースの都合上、各ローラの直径寸法を十分に大きくできない場合がある。本発明では試薬容器101の蓋部102と肩103の間の寸法制約上、2段階の大きさのローラを適用しているが、より大きな寸法を確保できる場合は、大きなローラを適用して1段階のみでも良いし、逆により小さい寸法しか確保できない場合には、ローラ小さくして2段階より多く配置してもよい。
【0050】
さらに、本発明では、試薬容器101を挿入あるいは排出しやすいように、投入部下面に挿入方向に平行なガイド119を各挿入ポジションに設けているが、ガイド119は必ずしも設けていなくても良い。
【0051】
本実施例では、試薬容器101の投入時および排出時には、
図1のようにカバー109を開けて作業を行う。このカバー109は、横開きとしているが、上下開き、観音開き、横スライド開きなど、どのような形態のカバーでも良い。また、試薬ローダ機構104の動作中にオペレータが手を挟み込む危険を回避するために、当該カバー109用に開閉検知センサ(図示せず)などを設置し、当該カバーが開いた状態では、試薬ローダ機構104が動作しないような仕組みを設けてもよいし、カバー109を閉めることで試薬ローダ機構104の動作を開始するスイッチとしても良い。
【0052】
本実施例の試薬ローダ機構104では、スロットを五つ設けており、一度の作業で最大五個の試薬容器101を投入もしくは排出できるが、必ずしも全てのスロットに試薬容器を設置する必要はなく、五個未満の数だけ投入、排出してもよい。また、試薬ローダ機構104は五個未満あるいは五個以上の試薬容器を搭載できる装置構成としてもよい。
【0053】
また本実施例では、試薬ローダ機構が昇降する構造であり、試薬容器101が試薬ローダ機構104上に放射状に設置可能なスロットを有する構造を持つが、その限りではない。例えば、試薬ローダ機構はロボットアームであって所定の投入位置におかれた試薬容器をロボットアームでチャックして試薬ディスクのスロット内に搬入する方式であっても良い。この場合には、試薬保冷庫内に搬入する試薬容器をロボットアームでチャックするために設置する位置に、本実施例に記載の試薬容器蓋半開機構100に相当する機構を備えていればよく、試薬容器の設置に伴い試薬容器を半開状態とすることができる。
【0054】
図18は、試薬容器蓋半開機構100全体が左端を回転軸として回転開閉可能である構成を示す。試薬容器蓋半開機構100を開閉可能とすることにより、装置の奥側に設けられる磁性粒子撹拌装置107や試薬分注装置108などに対して、オペレータが清掃やメンテナンスを実施する場合に、オペレータのアクセスが容易となる。
【実施例2】
【0055】
本実施例では、実施例1の機能に加えて、オペレータが試薬容器101を投入する時の操作不良に対して発生する問題を回避あるいは発生頻度を少なくできる装置の例を説明する。オペレータ依存にならないように、自動で試薬容器101を投入できる機構を追加することも可能であるが、本実施例では、オペレータが試薬容器101を投入する場合のみを考える。
【0056】
試薬容器蓋半開機構110100を設けると、試薬容器を試薬ローダ機構104に設置する際に多少の押し込み力が必要となるため、押し込みが不十分であり試薬容器が試薬ローダ機構104上に載っていないにもかかわらず、オペレータが試薬ローダ機構104上に載っていると誤認する可能性が考えられる。例えば、
図15にあるような状態で試薬容器を投入し終わったと誤解して放置してしまうと、この状態のまま、試薬ローダ機構104を下降させてしまうと、試薬容器101を近傍の部材で挟み込んでしまい、その後の処理が進められなくなる、あるいは部材が破損するという問題が発生する。
【0057】
本実施例における装置は次のいずれかの機能またはこれらの組み合わせを有する。
(a)試薬容器101挟み込まれない位置まで確実に挿入できる。
(b)試薬容器101が挟み込まれる位置にあることを検出する。
(c)試薬設置部101が下降して試薬容器が挟み込まれたとしても、挟み込んだことを検出して動作を止める。
【0058】
図19は、上記(a)に対応して、試薬ローダ機構104の試薬容器101が接する最奥の壁120に接触センサ121を備えている。試薬容器101が接触センサ121と接触することで、投入したポジションのLEDなどのインジケータを点灯させるなどでオペレータに知らせて、試薬ローダ機構104を下降させる。この機能を設けることにより、試薬ローダ機構への押し込みが十分であるか否かをオペレータが確認することができるため、試薬容器の挟み込みの発生頻度を減らすことができる。
【0059】
図20は、上記(b)に対応して、試薬容器101が挟み込まれる位置にあることを検出できるセンサ、例えば透過型センサ122a(投光側)、122b(受光側)を設置している。透過型センサ122aと122bは直線状に配置されており、試薬ローダ機構104上に試薬容器101が載置されている状態では光路を塞がないような位置に設けられている。透過型センサ122a(投光側)からの光が122b(受光側)へ到達しない場合には、試薬容器が挟み込み位置にあることが検出可能である。その場合は、試薬ローダ機構104を動作させないようにすればよい。
【0060】
図21は、上記(c)に対応して、試薬容器101の投入経路底面123に何かで押されたことを検出できる挟み込みセンサ124を設置する。挟み込みセンサ124を設けることで、試薬容器101が試薬ローダ機構104に挟み込まれる状態を検出することができるため、装置は挟み込みを検出した時点で試薬ローダ機構104の下降動作を停止させることができる。