(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6453569
(24)【登録日】2018年12月21日
(45)【発行日】2019年1月16日
(54)【発明の名称】二次電池パック
(51)【国際特許分類】
H01M 2/10 20060101AFI20190107BHJP
H01M 2/34 20060101ALI20190107BHJP
【FI】
H01M2/10 M
H01M2/10 E
H01M2/10 Y
H01M2/34 B
【請求項の数】19
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-143928(P2014-143928)
(22)【出願日】2014年7月14日
(65)【公開番号】特開2015-28937(P2015-28937A)
(43)【公開日】2015年2月12日
【審査請求日】2017年7月13日
(31)【優先権主張番号】61/860,174
(32)【優先日】2013年7月30日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14/229,516
(32)【優先日】2014年3月28日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】590002817
【氏名又は名称】三星エスディアイ株式会社
【氏名又は名称原語表記】SAMSUNG SDI Co., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(72)【発明者】
【氏名】安 秉国
【審査官】
冨士 美香
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2012/0270074(US,A1)
【文献】
特開2004−273371(JP,A)
【文献】
特開2000−021374(JP,A)
【文献】
特開2005−183242(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2012/0028052(US,A1)
【文献】
特開2009−117263(JP,A)
【文献】
特開2000−149892(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2009/0072785(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 2/10
H01M 2/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
単位電池セルと、
前記単位電池セルの外郭側面を囲むフレームと、
前記単位電池セルに電気的に連結され、前記フレーム内で支持される保護回路モジュールと、
前記フレームに結合され、互いに反対側に位置する前記単位電池セルの第1側面および第2側面を覆う一対のケース部材と、
前記フレームは、前記フレームの一側に形成され、前記保護回路モジュールを支持する回路設置部と、を含む二次電池パックであって、
前記単位電池セルは、
正極、負極、および前記正極と負極との間に位置するセパレータを含む電極アセンブリと、
前記電極アセンブリを内蔵するパウチと、
前記正極および負極にそれぞれ電気的に連結され、同一の方向に前記パウチの外部に突出する正極リードタブおよび負極リードタブと、を含み、
前記回路設置部は、1つ以上の第1貫通口と、前記第1貫通口の縁に沿った凹形状の1つ以上の第1突起であって、前記第1突起が前記正極リードタブまたは前記負極リードタブのうちの少なくとも一方の端部を取り囲むことで前記正極リードタブまたは前記負極リードタブのうちの少なくとも一方の位置を設定する第1突起と、を含むことを特徴とする、二次電池パック。
【請求項2】
前記単位電池セルは、第1単位電池セルであり、
第2単位電池セルをさらに含み、
前記回路設置部と前記保護回路モジュールは、前記第1単位電池セルおよび第2単位電池セルの間に位置することを特徴とする、請求項1に記載の二次電池パック。
【請求項3】
前記一対のケース部材のうちの一方のケース部材は、前記回路設置部の前記1つ以上の第1貫通口に対応する1つ以上の第2貫通口を有し、
前記1つ以上の第1貫通口と前記1つ以上の第2貫通口は、前記正極リードタブまたは負極リードタブのうちの少なくとも一方を前記ケース部材の外部に露出させることを特徴とする、請求項1に記載の二次電池パック。
【請求項4】
前記回路設置部は、前記保護回路モジュールの一側を支持する少なくとも1つの第2突起を含むことを特徴とする、請求項1に記載の二次電池パック。
【請求項5】
前記保護回路モジュールは、コネクタを含み、前記フレームは、前記コネクタを前記フレームの外部に露出させる開口を有し、
前記回路設置部は、前記コネクタを支持する第3突起を含むことを特徴とする、請求項1に記載の二次電池パック。
【請求項6】
前記フレームは、合成樹脂材を含み、前記ケース部材は、金属材を含むことを特徴とする、請求項1に記載の二次電池パック。
【請求項7】
前記一対のケース部材のうちの一方のケース部材は、
プレート形状を有し、前記単位電池セルの前記第1および第2側面のうちの1つの側面を覆う板部と、
前記板部の周縁から曲がる挿入部と、
前記フレームに結合され、前記挿入部上に形成される複数の結合突起とを含むことを特徴とする、請求項1に記載の二次電池パック。
【請求項8】
前記フレームは、前記挿入部を収容する挿入溝を含むことを特徴とする、請求項7に記載の二次電池パック。
【請求項9】
前記挿入溝は、前記フレームの第1側面に形成される第1挿入溝であり、前記一対のケース部材のうちの前記ケース部材の前記挿入部を収容し、
前記フレームは、前記第1側面の反対側である第2側面に位置し、仕切り部によって前記第1挿入溝から分離される第2挿入溝をさらに含み、前記第2挿入溝は、前記一対のケース部材のうちの他方のケース部材の挿入部を収容することを特徴とする、請求項8に記載の二次電池パック。
【請求項10】
前記フレームは、前記フレームに前記ケース部材を結合する前記結合突起を収容する複数の結合溝を含むことを特徴とする、請求項7に記載の二次電池パック。
【請求項11】
前記結合溝は、前記フレームの外郭に沿って配列されることを特徴とする、請求項10に記載の二次電池パック。
【請求項12】
前記挿入部は、前記板部から遠ざかる方向に延びる複数の延長部を含み、前記結合突起は、前記延長部に位置することを特徴とする、請求項7に記載の二次電池パック。
【請求項13】
前記延長部は、前記挿入部の周縁から延び、前記板部から遠ざかる方向に減少する幅を有することを特徴とする、請求項12に記載の二次電池パック。
【請求項14】
前記複数の結合突起のうちの1つの結合突起は、一対の側壁と、前記側壁の間で延びる傾斜壁と、前記側壁と前記傾斜壁とを連結する連結壁とを含む3次元構造を有することを特徴とする、請求項7に記載の二次電池パック。
【請求項15】
前記連結壁は、前記挿入部から離間(offset)しており、前記傾斜壁は、前記板部に向かうにつれて前記挿入部から離間する方向に傾斜していることを特徴とする、請求項14に記載の二次電池パック。
【請求項16】
前記フレームは、前記結合突起を収容する結合溝を有し、前記連結壁と前記結合溝は、同一の幅を有することを特徴とする、請求項14に記載の二次電池パック。
【請求項17】
前記フレームは、前記結合突起を収容する結合溝を有し、前記側壁は、前記連結壁の幅が前記結合溝の幅よりも小さく形成される角度で傾斜することを特徴とする、請求項14に記載の二次電池パック。
【請求項18】
前記側壁と前記連結壁は、直線の切開ラインに沿って前記挿入部から離隔することを特徴とする、請求項14に記載の二次電池パック。
【請求項19】
前記側壁と前記連結壁は、凹凸を有する切開ラインに沿って挿入部から離隔することを特徴とする、請求項14に記載の二次電池パック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、平板型(tablet type)二次電池パックに関するものである。
【背景技術】
【0002】
二次電池(rechargeable battery)は、一次電池とは異なり、繰り返して充電および放電を行うことが可能な電池である。小容量の二次電池は、携帯電話やタブレットコンピュータ、ノートパソコンおよびビデオカメラのように携帯可能な小型電子機器に用いられ、大容量の二次電池は、電気自転車、スクータ、電気自動車(Electric Vehicle)、ハイブリッド自動車(hybrid vehicle)およびフォークリフト(fork lift)などのモータ駆動用電源として用いられる。
【0003】
二次電池は、使用される機器の種類によって、単位電池セルまたは複数の単位電池セルを電気的に連結したパック状態で使用できる。例えば、二次電池パックは、複数の単位電池セルと、単位電池セルを電気的に連結して保護する保護回路モジュール(PCM;Protection Circuit Module)と、これらを収容するフレームとを含む。
【0004】
例えば、タブレットコンピュータに用いられる二次電池パックは、フレームに単位電池セルを収容し、単位電池セルとフレームをラベルで付着して構成されてよい。この時、二次電池パックは、落下試験による強度を考慮しない状態で用いられ、使用者によってタブレットコンピュータから分解されない。
【0005】
しかし、二次電池パックは、使用者によってはタブレットコンピュータから分解されることもある。この場合、二次電池パックは、落下試験による要求強度を必要とする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の一実施形態は、落下試験による要求強度を有する平板型の二次電池パックを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態にかかる二次電池パックは、単位電池セルと、前記単位電池セルの外郭側面を囲むフレームと、前記単位電池セルに電気的に連結され、前記フレーム内で支持される保護回路モジュールと、前記フレームに結合され、互いに反対側に位置する前記単位電池セルの第1側面および第2側面を覆う一対のケース部材と、前記フレームは、前記フレームの一側に形成され、前記保護回路モジュールを支持する回路設置部とを含む。
【0008】
前記単位電池セルは、第1単位電池セルであり、前記二次電池パックは、第2単位電池セルをさらに含み、前記回路設置部と前記保護回路モジュールは、前記第1単位電池セルおよび第2単位電池セルの間に位置することができる。
【0009】
前記単位電池セルは、正極、負極、および前記正極と負極との間に位置するセパレータを含む電極アセンブリと、前記電極アセンブリを内蔵するパウチと、前記正極および負極にそれぞれ電気的に連結され、同一の方向に前記パウチの外部に突出する正極リードタブおよび負極リードタブとを含み、前記回路設置部は、前記正極リードタブまたは前記負極リードタブのうちの少なくとも一方の位置を設定する1つ以上の第1突起を含むことができる。
【0010】
前記回路設置部は、1つ以上の第1貫通口を有し、前記一対のケース部材のうちの一方のケース部材は、前記1つ以上の第1貫通口に対応する1つ以上の第2貫通口を有し、前記1つ以上の第1貫通口と前記1つ以上の第2貫通口は、前記正極リードタブまたは負極リードタブのうちの少なくとも一方を前記ケース部材の外部に露出させることができる。
【0011】
前記回路設置部は、前記保護回路モジュールの一側を支持する少なくとも1つの第2突起を含むことができる。
【0012】
前記保護回路モジュールは、コネクタを含み、前記フレームは、前記コネクタを前記フレームの外部に露出させる開口を有し、前記回路設置部は、前記コネクタを支持する第3突起を含むことができる。
【0013】
前記フレームは、合成樹脂材を含み、前記ケース部材は、金属材を含むことができる。
【0014】
前記一対のケース部材のうちの一方のケース部材は、プレート形状を有し、前記単位電池セルの前記第1および第2側面を覆う板部と、前記板部の周縁から曲がる挿入部と、前記フレームに結合され、前記挿入部上に形成される複数の結合突起とを含むことができる。
【0015】
前記フレームは、前記挿入部を収容する挿入溝を含むことができる。
【0016】
前記挿入溝は、前記フレームの第1側面に形成される第1挿入溝であり、前記一対のケース部材のうちの前記ケース部材の前記挿入部を収容し、前記フレームは、前記第1側面の反対側である第2側面に位置し、仕切り部によって前記第1挿入溝から分離される第2挿入溝をさらに含み、前記第2挿入溝は、前記一対のケース部材のうちの他方のケース部材の挿入部を収容することができる。
【0017】
前記フレームは、前記フレームに前記ケース部材を結合する前記結合突起を収容する複数の結合溝を含むことができる。
【0018】
前記結合溝は、前記フレームの外郭に沿って配列されてよい。
【0019】
前記挿入部は、前記板部から遠ざかる方向に延びる複数の延長部を含み、前記結合突起は、前記延長部に位置することができる。
【0020】
前記延長部は、前記挿入部の周縁から延び、前記板部から遠ざかる方向に減少する幅を有することができる。
【0021】
前記複数の結合突起のうちの1つの結合突起は、一対の側壁と、前記側壁の間で延びる傾斜壁と、前記側壁と前記傾斜壁とを連結する連結壁とを含む3次元構造を有することができる。
【0022】
前記連結壁は、前記挿入部からオフセット(offset)され、前記傾斜壁は、前記挿入部から前記板部に向かう方向に傾斜して形成されてよい。
【0023】
前記フレームは、前記結合突起を収容する結合溝を有し、前記連結壁と前記結合溝は、同一の幅を有することができる。
【0024】
前記フレームは、前記結合突起を収容する結合溝を有し、前記側壁は、前記連結壁の幅が前記結合溝の幅よりも小さく形成される角度で傾斜することができる。
【0025】
前記側壁と前記連結壁は、直線の切開ラインに沿って前記挿入部から離隔することができる。
【0026】
前記側壁と前記連結壁は、凹凸を有する切開ラインに沿って挿入部から離隔することができる。
【発明の効果】
【0027】
このように、本発明の一実施形態にかかる二次電池パックは、平板型単位電池セルをフレームで囲み、一対のケースをフレームの両側に結合することで単位電池セルと保護回路モジュールを内蔵する。すなわち、二次電池パックは、平板型からなり、フレームとケースで単位電池セルと保護回路モジュールが内蔵されるため、落下試験による要求強度を有することができる。また、二次電池パックは、使用者によって分解され得るタブレットコンピュータに使用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】本発明の一実施形態にかかる二次電池パックの分解斜視図である。
【
図2】
図1に示された二次電池パックの単位電池セルの分解斜視図である。
【
図3】
図1に示された二次電池パックのフレームと単位電池セルおよび保護回路モジュールを分解した部分斜視図である。
【
図4】
図1に示された二次電池パックのフレームの平面図である。
【
図6】
図1に示された二次電池パックのフレームから一対のケースを分解した部分斜視図である。
【
図7】
図6に示された一対のケースのうちの一方のケースで結合突起を拡大した部分斜視図である。
【
図8】
図6に示されたフレームに一対のケースを結合した部分側面図である。
【
図9】
図8のIX−IX線に沿った部分断面図である。
【
図10】本発明の他の実施形態にかかる二次電池パックにおいて、フレームに一対のケースを結合した部分側面図である。
【
図11】
図10に示されたケースで結合突起を拡大した部分斜視図である。
【
図12】本発明のさらに他の実施形態にかかる二次電池パックにおいて、フレームに一対のケースを結合した部分側面図である。
【
図13】
図12に示されたケースで結合突起を拡大した部分斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施形態について、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。しかし、本発明は、様々な異なる形態で実現可能であり、ここで説明する実施形態に限定されない。図面において、本発明を明確に説明するために説明上不必要な部分は省略し、明細書全体にわたって同一または類似の構成要素については同一の参照符号を付した。
【0030】
図1は、本発明の一実施形態にかかる二次電池パック100の分解斜視図である。
図1を参照すれば、本実施形態の二次電池パック100は、二次電池からなる単位電池セル10と、単位電池セル10を囲むフレーム20と、保護回路モジュール30(
図3参照)と、一対のケース41、42とを含む。
【0031】
本実施形態において、二次電池パック100は、2個の単位電池セル10を含むが、1個または2個よりも多い複数の単位電池セル10を含むことができる。単位電池セル10は、平板型二次電池で形成されてよい。
【0032】
フレーム20は、単位電池セル10の薄い側面外郭を囲み、一対のケース41、42は、単位電池セル10の上下の広い平面を覆う。例えば、フレーム20は、合成樹脂材で形成され、一対のケース41、42は、金属材(例えば、ステンレススチール)で形成されてよい。
【0033】
この時、保護回路モジュール30は、単位電池セル10に電気的に連結され、単位電池セル10を保護する。また、単位電池セル10および保護回路モジュール30は、一対のケース41、42とフレーム20によって外部衝撃から保護できる。保護回路モジュール30は、単位電池セル10を過充電、過放電、過電流および外部短絡から保護できるように、印刷回路基板に回路素子を実装して形成される。
【0034】
ケース41、42は、フレーム20の両面の開口に結合され、単位電池セル10と保護回路モジュール30を保護し、内側面に絶縁テープ(図示せず)を備えることで単位電池セル10および保護回路モジュール30の電気絶縁性をより向上させる。また、絶縁テープは、外部衝撃から単位電池セル10を保護する安全性をより向上させることができる。
【0035】
図2は、
図1に示された二次電池パックの単位電池セル10の分解斜視図である。
図2を参照すれば、単位電池セル10は、パウチ型二次電池からなり、充電および放電作用する電極アセンブリ11と、電極アセンブリ11を収容するパウチ12とを含む。
【0036】
電極アセンブリ11は、セパレータ13を挟んで正極14と負極15を配置し、巻き取って、平板状に形成する。一例として、セパレータ13は、リチウムイオンを通過させるポリマーフイルムで形成されてよい。
【0037】
正極14は、金属薄膜の集電体に活物質を塗布したコーティング部と、活物質を塗布せず露出した集電体に設定される無地部とを含む。例えば、正極14は、アルミニウム薄膜で形成されてよい。正極リードタブ16は、正極14の無地部に連結される。
【0038】
負極15は、正極14の活物質と異なる活物質を金属薄膜の集電体に塗布したコーティング部と、活物質を塗布せず露出した集電体に設定される無地部とを含む。例えば、負極15は、銅薄膜で形成されてよい。負極リードタブ17は、正極リードタブ16と離隔して負極15の無地部に連結される。
【0039】
パウチ12は、電極アセンブリ11の外部を囲むように一方側を凹構造に形成し、他方側を平面構造に形成して、一側で互いに連結された状態で対向する枠を熱融着することにより、電極アセンブリ11を収容することができる。
【0040】
パウチ12は、多層シート構造に形成され、例えば、内側面を形成し、絶縁および熱融着作用するポリマーシート121と、外側面を形成し、保護作用するPET(polyethyleneterephthalate)シート、ナイロンシート、またはPET−ナイロン複合シート122とを含む。
【0041】
一例として、パウチ12は、ポリマーシート121とPET−ナイロン複合シート122との間に備えられ、機械的な強度を提供する金属シート123を含む。例えば、金属シート123は、アルミニウムシートで形成されてよい。
【0042】
正極リードタブ16と負極リードタブ17は、電極アセンブリ11の同一側面に引き出される。正極リードタブ16と負極リードタブ17が熱融着したパウチ12の外部に突出するので、電極アセンブリ11は、パウチ12の外部に電気的に連結できる。
【0043】
この時、絶縁部材161、162は、パウチ12上で正負極リードタブ16、17をそれぞれ被覆して、正負極リードタブ16、17とパウチ12とを電気的に絶縁させ、正負極リードタブ16、17相互間の絶縁性を高めることができる。
【0044】
図3は、
図1に示された二次電池パックのフレーム20と単位電池セル10および保護回路モジュール30を分解した部分斜視図である。
図3および
図1を参照すれば、二次電池パック100において、単位電池セル10は、互いに対向して2個で配置される。
【0045】
フレーム20は、2個の単位電池セル10を囲んで収容し、2個の単位電池セル10が対向する部分の一側に回路設置部21を備える。すなわち、回路設置部21は、フレーム20の長さ方向(すなわち、
図3のx軸方向)の中央で前記フレーム20の高さ方向(すなわち、
図3のz軸方向)の一側に備えられる。前記回路設置部21は、前記フレーム20の長さ方向(すなわち、x軸方向)に前記2個の単位電池セルの間に提供されてよい。
【0046】
したがって、保護回路モジュール30は、2個の単位電池セル10に電気的に連結された状態で回路設置部21上に設けられてよい。すなわち、回路設置部21と保護回路モジュール30は、前記フレーム20の高さ方向(すなわち、z軸方向)に重なる。
【0047】
具体的にみると、回路設置部21は、貫通口211と、位置設定突起212と、回路支持突起213とを含む。貫通口211は、2個の単位電池セル10の正負極リードタブ16、17それぞれに対応する部分に形成され、溶接機(図示せず)の接近を可能にするので、正負極リードタブ16、17を保護回路モジュール30の溶接部32に溶接できるようにする。
【0048】
また、ケース42は、貫通口211および溶接部32に対応する貫通口H(
図1参照)を備え、ケース42にフレーム20を設けた状態で、貫通口H(211)を通して溶接機への接近を可能にする。
【0049】
位置設定突起212は、貫通口211の一側を開放し、三方向から突出して開放側に置かれる正負極リードタブ16、17の位置を設定し、保護回路モジュール30を支持する。すなわち、位置設定突起212は、回路設置部21の底から突出するので、正負極リードタブ16、17の溶接のために単位電池セル10をフレーム20に置く時、正負極リードタブ16、17の位置を設定する。また、位置設定突起212は、前記回路設置部21の表面から突出するので、保護回路モジュール30の回路部分が正負極リードタブ16、17に不要に接触するのを防止することができる。
【0050】
回路支持突起213は、回路設置部21の対角線方向の外郭に配置され(すなわち、回路設置部21の上面とフレーム20の内壁に付着し)、位置設定突起212より高く突出して保護回路モジュール30の側面を支持する。すなわち、保護回路モジュール30は、回路支持突起213によって平面(
図3のx−y平面)で位置が設定され、位置設定突起212によってz軸方向の位置が設定され、安定した構造で回路設置部21に設置および支持できる。
【0051】
保護回路モジュール30は、一側にコネクタ31を備え、フレーム20の外部に引き出すことにより、セットの負荷に電源を供給することができる。このために、フレーム20は、回路設置部21の一側に貫通部22を備える。保護回路モジュール30のコネクタ31は、貫通部22を通してフレーム20の外側に位置することができる。貫通部22の内側に係止突起214を備え、貫通部22に挿入されたコネクタ31の後方を支持するため、保護回路モジュール30は、より安定した設置状態を維持する。
【0052】
図4は、
図1に示された二次電池パックのフレーム20の平面図であり、
図5は、
図4に示されたフレーム20の側面図である。
図4および
図5を参照すれば、フレーム20は、一対のケース41、42の外郭が挿入されるように両面に連続的に形成される挿入溝24、25と、挿入溝24、25からフレーム20の外側に貫通する結合溝26、27とを含む。本実施形態において、挿入溝24、25は、仕切り部23によってそれぞれから分離できる(
図6参照)。
【0053】
結合溝26、27は、一対のケース41、42のそれぞれに対応して結合されるように、フレーム20の高さ方向(z軸方向)で互いに対称構造に配置される。したがって、一対のケース41、42は、結合溝26、27に対応して互いに対称構造に形成される。
【0054】
図6は、
図1に示された二次電池パックのフレーム20から一対のケース41、42を分解した部分斜視図である。
図6を参照すれば、一対のケース41、42は、フレーム20に結合され、単位電池セル10を収容するように、板部411、421と、挿入部412、422と、延長部413、423と、結合突起414、424とを含む。
【0055】
板部411、421は、単位電池セル10とフレーム20の両面に対応するように板状に形成され、単位電池セル10およびフレーム20のz軸方向の両面を覆う。挿入部412、422は、板部411、421から直角に折曲され、フレーム20の高さ方向(すなわち、z軸方向)の両面に形成された挿入溝24、25に挿入される。
【0056】
延長部413、423は、挿入部412、422に沿って挿入溝24、25に対応するように複数配置され、挿入部412、422で狭くなる幅に延びて挿入溝24、25内で各結合溝26、27に対向することができる(
図9参照)。結合突起414、424は、延長部413、423からy軸(またはx軸)方向に突出して各結合溝26、27に結合されてよい(
図6および
図9参照)。
【0057】
図7は、
図6に示された一対のケースのうちの一方のケース41で結合突起414を拡大した部分斜視図である。結合突起414、424が同一に形成されるため、便宜上、一側の結合突起414を例として説明する。
【0058】
図7を参照すれば、結合突起414は、挿入溝24に挿入され、結合溝26に結合されるように延長部413に形成され、一対の側壁141と、傾斜壁142と、連結壁143とを含む立体構造に形成される。
【0059】
一対の側壁141は、延長部413で一辺を切開し、切開ラインLと残りの三辺に区画される部分をプレス加工することにより、切開ラインLの両端から延長部413に垂直に連結される。
【0060】
傾斜壁142は、切開ラインLの反対側の延長部413で一対の側壁141に傾斜して連結される。したがって、傾斜壁142は、挿入溝24に結合突起414の挿入を効果的に誘導する。
【0061】
連結壁143は、傾斜壁142で側壁141を互いに連結し、延長部413と並ぶ状態を維持する。また、切開ラインLで形成される連結壁143の端部と側壁141の端部は、傾斜壁142の反対側で開放構造を形成し、結合溝26に結合される。したがって、結合突起414は、フレーム20で高さ方向(z軸方向)に締結力を維持することができる。
【0062】
図8は、
図6に示されたフレーム20に一対のケース41、42を結合した部分側面図であり、
図9は、
図8のIX−IX線に沿った部分断面図である。
図8および
図9を参照すれば、結合突起414で側壁141と連結壁143および切開されたラインLは、長方形に形成される。
【0063】
ケース41をフレーム20に結合すれば、結合突起414が結合溝26に結合され、この時、連結壁143は、結合溝26の幅Wに対応する幅を有し、連結壁143の両側に備えられる側壁141は、結合溝26の内壁に密着する。
【0064】
したがって、ケース41は、フレーム20でx軸方向またはy軸方向に流動が防止可能になる。説明していないが、さらにケース42をフレーム20に結合すれば、結合突起424が結合溝27に同一の構造で結合される。
【0065】
図10は、本発明の他の実施形態にかかる二次電池パック200において、フレーム20に一対のケース241、242を結合した部分側面図であり、
図11は、
図10に示されたケース241で結合突起243を拡大した部分斜視図である。
【0066】
図10および
図11を参照すれば、結合突起243は、一対の側壁431と、傾斜壁432と、連結壁433とを含む立体構造に形成される。
【0067】
一対の側壁431は、延長部413で一辺を切開し、切開ラインLと残りの三辺に区画される部分をプレス加工することにより、切開ラインLの両端から延長部413に傾斜して連結される。前記側壁431は、前記側壁141(
図7に図示)、すなわち、前記延長部413に垂直な平面に対して傾斜角θで傾斜して形成される。
【0068】
傾斜壁432は、切開ラインLの反対側の延長部413で一対の側壁431に傾斜して連結される。したがって、側壁431および傾斜壁432は、挿入溝24に結合突起243の挿入を効果的に誘導する。
【0069】
連結壁433は、傾斜壁432で側壁431を互いに連結し、延長部413と並ぶ状態を維持する。また、切開ラインLで形成される連結壁433の端部と側壁431の端部は、傾斜壁432の反対側で開放構造を形成し、結合溝26に結合される。したがって、結合突起243は、フレーム20で高さ方向(すなわち、z軸方向)に締結力を維持することができる。
【0070】
側壁431と連結壁433および切開されたラインLは、長方形に形成される。ケース241をフレーム20に結合すれば、結合突起243が結合溝26に結合される。この時、連結壁433は、結合溝26の幅Wより狭い幅W1に形成され、連結壁433の両側に備えられる側壁431は、結合溝26の内壁と離隔する。したがって、ケース241は、フレーム20に結合する時、結合突起243が結合溝26に容易に結合できる。
【0071】
図12は、本発明のさらに他の実施形態にかかる二次電池パック300において、フレーム20に一対のケース341、342を結合した部分側面図であり、
図13は、
図12に示されたケース341で結合突起343を拡大した部分斜視図である。
【0072】
前記実施形態は、結合突起414、424(243)を形成する切開ラインLを直線に形成し、本実施形態は、結合突起343を形成する切開ラインL3を凹凸構造に形成する。
【0073】
図12および
図13を参照すれば、結合突起343は、一対の側壁441と、傾斜壁442と、連結壁443とを含む立体構造に形成される。
【0074】
一対の側壁441は、延長部413で一辺を凹凸構造に切開し、切開ラインL3と残りの三辺に区画される部分をプレス加工することにより、切開ラインL3の両端から延長部413に傾斜して連結される。
【0075】
傾斜壁442は、切開ラインL3の反対側の延長部413で一対の側壁441に傾斜して連結される。したがって、側壁441および傾斜壁442は、挿入溝24に結合突起343の挿入を効果的に誘導する。
【0076】
連結壁443は、傾斜壁442で側壁441を互いに連結し、延長部413と並ぶ状態を維持する。また、切開ラインL3で形成される連結壁443の端部と側壁441の端部は、傾斜壁442の反対側で開放構造を形成し、結合溝26に結合される。
【0077】
この時、連結壁443および側壁441は、開放構造を形成する切開ラインL3に対応して凹凸構造を有する。金属材の結合突起343が合成樹脂材の結合溝26に結合された状態で、連結壁443および側壁441の凹凸構造は、フレーム20の結合溝26に押し込まれてよい。したがって、結合突起343は、フレーム20で長さ方向および高さ方向(すなわち、x軸およびz軸方向)に強い締結力を維持することができる。
【0078】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、特許請求の範囲と発明の詳細な説明および添付した図面の範囲内で多様に変形して実施することが可能であり、これも本発明の範囲に属することは当然である。
【符号の説明】
【0079】
10:単位電池セル
11:電極アセンブリ
12:パウチ
13:セパレータ
14、15:正極、負極
16、17:正極、負極リードタブ
20:フレーム
21:回路設置部
22:貫通部
24、25:挿入溝
26、27:結合溝
30:保護回路モジュール
31:コネクタ
32:溶接部
41、42:ケース
241、242、341、342:ケース
100、200、300:二次電池パック
121:ポリマーシート
122:PET−ナイロン複合シート
123:金属シート
143、433:連結壁
141、431:側壁
142、432:傾斜壁
211、H:貫通口
212:位置設定突起
213:回路支持突起
214:係止突起
411、421:板部
412、422:挿入部
413、423:延長部
414、424、243、343:結合突起
L、L3:切開ライン
W、W1:幅
θ:傾斜角