【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明による実施形態の1つは、試験測定システムに関し、これは、光学センサを有し、変調出力信号を出力するよう構成される電気光学電圧アクセサリと、電気光学電圧アクセサリに接続された被試験デバイスと、プロセッサとを有している。このとき、被試験デバイスは、光学センサの線形入力レンジを超える可変入力信号を電気光学電圧アクセサリに供給する。プロセッサは、電気光学電圧アクセサリからの変調出力信号を修正して、電気光学電圧アクセサリの光学センサのパイ電圧を超える可変入力信号を再構築する。
【0007】
本発明による別の実施形態は、電気光学電圧アクセサリ中の光学センサの線形入力レンジを超える被試験デバイスからの可変入力信号を、試験測定装置に接続された電気光学電圧アクセサリを用いて測定する方法である。この方法は、電気光学電圧アクセサリで被試験デバイスの可変入力信号を受ける処理と、この可変入力信号に基いて電気光学電圧アクセサリから変調出力信号を出力する処理と、電気光学電圧アクセサリから変調出力信号をプロセッサで受ける処理と、電気光学電圧アクセサリからの変調出力信号を修正し、電気光学電圧アクセサリの光学センサの線形入力レンジを超える可変入力信号を再構築する処理とを含んでいる。
【0008】
本発明をいくつかの観点から述べれば、本発明の概念1は、試験測定システムであって、
光学センサを有し、変調出力信号を出力するよう構成される電気光学電圧アクセサリと、
該電気光学電圧アクセサリに接続され、上記光学センサの線形入力レンジを超える可変入力信号を供給する被試験デバイスと、
上記電気光学電圧アクセサリからの上記変調出力信号を修正して、上記電気光学電圧アクセサリの上記光学センサの上記線形入力レンジを超える上記可変入力信号を再構築するプロセッサと
を具えている。
【0009】
本発明の概念2は、上記概念1の試験測定システムであって、
アークサイン関数(上記変調出力信号の逆関数)の入力レンジと合うように上記変調出力信号のスケールを調整する処理と、
スケール調整した上記変調出力信号(スケール調整変調出力信号)に上記アークサイン関数を適用して上記スケール調整変調出力信号を線形化し、上記変調出力信号中の複数の変曲点を示す線形化スケール調整変調出力信号を生成する処理と、
複数の上記変曲点のそれぞれにおいて上記線形化スケール調整変調出力信号の傾きの符号を補正し、正しい傾きを形成する処理と、
補正された傾きを上記変調出力信号に組み入れて、上記電気光学電圧アクセサリの上記可変入力信号を再構築する処理と
を上記プロセッサが実行することを特徴としている。
【0010】
本発明の概念3は、上記概念1の試験測定システムであって、
上記電気光学電圧アクセサリが、複数の異なるバイアス電圧レベルにおいて、複数の上記変調出力信号を出力するよう構成され、
上記プロセッサが、上記複数の異なるバイアス電圧レベルを演算で加えることによって、上記電気光学電圧アクセサリの可変入力信号を再構築するよう構成されている。
【0011】
本発明の概念4は、上記概念1の試験測定システムであって、修正された上記変調出力信号(修正変調出力信号)を表示する表示装置を有する試験測定装置を更に具えている。
【0012】
本発明の概念5は、上記概念4の試験測定システムであって、上記プロセッサが、上記変調出力信号が上記表示装置の中央になるように上記表示装置上で上記変調出力信号を調整すると共に、上記変調出力信号の各ポイントにおいて上記光学センサのバイアス電圧レベルを順次調整して表示画面の中央となるよう調整し、上記電気光学電圧アクセサリの上記光学センサの上記線形入力レンジを超える上記可変入力信号を再構築することを特徴としている。
【0013】
本発明の概念6は、上記概念1の試験測定システムであって、上記光学センサがマッハツェンダ光学センサである。
【0014】
本発明の概念7は、上記概念1の試験測定システムであって、上記プロセッサが試験測定装置内か、又は、外部装置内に配置されている。
【0015】
本発明の概念8は、電気光学電圧アクセサリ中の光学センサの線形入力レンジを超える被試験デバイスからの可変入力信号を、試験測定装置に接続された上記電気光学電圧アクセサリを用いて測定する方法であって、
上記電気光学電圧アクセサリで上記被試験デバイスの上記可変入力信号を受ける処理と、
上記可変入力信号に基いて上記電気光学電圧アクセサリから変調出力信号を出力する処理と、
上記電気光学電圧アクセサリから上記変調出力信号をプロセッサで受ける処理と、
上記電気光学電圧アクセサリの上記光学センサの上記線形入力レンジを超える上記可変入力信号を再構築するために、上記電気光学電圧アクセサリからの上記変調出力信号を修正する処理と
を具えている。
【0016】
本発明の概念9は、上記概念8の方法であって、
アークサイン関数(上記変調出力信号の逆関数)の入力レンジと合うように上記変調出力信号のスケールを調整する処理と、
スケール調整した上記変調出力信号(スケール調整変調出力信号)に上記アークサイン関数を適用して上記スケール調整変調出力信号を線形化し、上記変調出力信号中の複数の変曲点を示す線形化スケール調整変調出力信号を生成する処理と、
複数の上記変曲点のそれぞれにおいて上記線形化スケール調整変調出力信号の傾きの符号を補正し、正しい傾きを形成する処理と、
補正された傾きを上記変調出力信号に組み入れて、上記電気光学電圧アクセサリの上記可変入力信号を再構築する処理と
を更に具えている。
【0017】
本発明の概念10は、上記概念8の方法であって、
複数の異なるバイアス電圧レベルにおいて、複数の変調出力信号を出力する処理と、
上記複数の異なるバイアス電圧レベルを加えることによって、上記電気光学電圧アクセサリの可変入力信号を再構築する処理と
を更に具えている。
【0018】
本発明の概念11は、上記概念10の方法であって、複数の上記変調出力信号のそれぞれにアークサイン関数(逆関数)を適用する処理を更に具えている。
【0019】
本発明の概念12は、上記概念10の方法であって、
複数の上記変調出力信号それぞれの変化領域の始め部分を調べると共に、変化の傾きが予期した方向か確認することによって、複数の上記変調出力信号(変調出力波形)から第1波形を1つ選択する処理と、
選択された上記第1波形が線形なレンジの限界に近づくまで、選択された上記第1波形のデータを用いる処理と、
次に高い上記バイアス電圧レベルを用いて、複数の上記変調出力波形から別の第2波形を1つ選択し、選択された上記第2波形の傾きが上記第1波形の傾きと連続するか確認する処理と、
選択された上記第2波形のデータを、選択された上記第1波形に加えて、上記可変入力信号の波形を再構築する処理と
を更に具えている。
【0020】
本発明の概念13は、上記概念8の方法であって、
上記変調出力信号が試験測定装置の表示装置の中央になるように上記変調出力信号を調整する処理と、
上記変調出力信号の各ポイントにおいて、上記光学センサのバイアス電圧レベルを順次調整して表示画面の中央となるよう調整し、上記電気光学電圧アクセサリの上記光学センサの上記線形入力レンジを超える上記可変入力信号を再構築する処理と
を更に具えている。
【0021】
本発明の概念14は、上記概念8の方法であって、上記光学センサは、マッハツェンダ光学センサである。