特許第6465255号(P6465255)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ DIC株式会社の特許一覧

特許6465255液晶組成物及び液晶表示素子
この文献は図面が300枚以上あるため,図面を表示できません.
<>
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6465255
(24)【登録日】2019年1月18日
(45)【発行日】2019年2月6日
(54)【発明の名称】液晶組成物及び液晶表示素子
(51)【国際特許分類】
   C09K 19/54 20060101AFI20190128BHJP
   C09K 19/30 20060101ALI20190128BHJP
   C09K 19/12 20060101ALI20190128BHJP
   C09K 19/14 20060101ALI20190128BHJP
   C09K 19/32 20060101ALI20190128BHJP
   C09K 19/34 20060101ALI20190128BHJP
   C09K 19/20 20060101ALI20190128BHJP
   C09K 19/38 20060101ALI20190128BHJP
   G02F 1/13 20060101ALI20190128BHJP
   G02F 1/1337 20060101ALI20190128BHJP
【FI】
   C09K19/54 Z
   C09K19/30
   C09K19/12
   C09K19/14
   C09K19/32
   C09K19/34
   C09K19/20
   C09K19/38
   G02F1/13 500
   G02F1/1337 520
【請求項の数】7
【全頁数】153
(21)【出願番号】特願2018-533273(P2018-533273)
(86)(22)【出願日】2017年11月28日
(86)【国際出願番号】JP2017042548
(87)【国際公開番号】WO2018123396
(87)【国際公開日】20180705
【審査請求日】2018年6月22日
(31)【優先権主張番号】特願2016-251163(P2016-251163)
(32)【優先日】2016年12月26日
(33)【優先権主張国】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000002886
【氏名又は名称】DIC株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100177471
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 眞治
(74)【代理人】
【識別番号】100163290
【弁理士】
【氏名又は名称】岩本 明洋
(74)【代理人】
【識別番号】100149445
【弁理士】
【氏名又は名称】大野 孝幸
(74)【代理人】
【識別番号】100159293
【弁理士】
【氏名又は名称】根岸 真
(72)【発明者】
【氏名】後藤 麻里奈
(72)【発明者】
【氏名】井ノ上 雄一
(72)【発明者】
【氏名】楠本 哲生
(72)【発明者】
【氏名】大橋 裕二
【審査官】 井上 恵理
(56)【参考文献】
【文献】 特開2016−113555(JP,A)
【文献】 特開2016−056106(JP,A)
【文献】 特開2016−047813(JP,A)
【文献】 特開2011−246696(JP,A)
【文献】 特開2013−163672(JP,A)
【文献】 特開2014−009351(JP,A)
【文献】 特開2011−057635(JP,A)
【文献】 特開2013−006979(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C09K 19/00−19/60
G02F 1/13
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1以上の環式基および1以上の重合性基を一分子内に備えた重合性化合物と、液晶化合物と、を備えた重合性化合物含有液晶組成物であって、
前記重合性化合物の一分子中の重合性基以外の部位にルイス塩基性を示す部位を有し、
前記ルイス塩基性を示す部位は、下記式
【化1】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される基であり、
前記液晶化合物が一般式(N−1)、(N−2)及び(N−3)
【化2】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、RN11、RN12、RN21、RN22、RN31及びRN32は、それぞれ独立して、炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、該アルキル基中の1個又は非隣接の2個以上の−CH−はそれぞれ独立して−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−によって置換されていてもよく、
N11、AN12、AN21、AN22、AN31及びAN32は、それぞれ独立して
(a) 1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は−O−に置き換えられてもよい。)
(b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられてもよい。)
(c) ナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又はデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基(ナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられても良い。)及び
(d) 1,4−シクロヘキセニレン基
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(a)、基(b)、基(c)及び基(d)はそれぞれ独立してシアノ基、フッ素原子又は塩素原子で置換されていても良く、
N11、ZN12、ZN21、ZN22、ZN31及びZN32は、それぞれ独立して、単結合、−CHCH−、−(CH−、−OCH−、−CHO−、−COO−、−OCO−、−OCF−、−CFO−、−CH=N−N=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−を表し、
N21は水素原子又はフッ素原子を表し、
N31は−CH−又は酸素原子を表し、
N11、nN12、nN21、nN22、nN31及びnN32は、それぞれ独立して、0〜3の整数を表すが、nN11+nN12、nN21+nN22及びnN31+nN32は、それぞれ独立して、1、2又は3であり、AN11〜AN32、ZN11〜ZN32が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良い。)で表される化合物から選ばれる化合物の1種類又は2種類以上と、一般式(L)
【化3】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、RL1及びRL2は、それぞれ独立して、炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、該アルキル基中の1個又は非隣接の2個以上の−CH−はそれぞれ独立して−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−によって置換されていてもよく、
L1は0、1、2又は3を表し、
L1、AL2及びAL3は、それぞれ独立して
(a) 1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は−O−に置き換えられてもよい。)
(b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられてもよい。)及び
(c) ナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又はデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基(ナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられても良い。)
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(a)、基(b)及び基(c)は、それぞれ独立して、シアノ基、フッ素原子又は塩素原子で置換されていても良く、
L1及びZL2は、それぞれ独立して、単結合、−CHCH−、−(CH−、−OCH−、−CHO−、−COO−、−OCO−、−OCF−、−CFO−、−CH=N−N=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−を表し、
L1が2又は3であってAL2が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良く、nL1が2又は3であってZL2が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良いが、前記一般式(N−1)、(N−2)及び(N−3)で表される化合物を除く。)で表される化合物から選ばれる化合物の1種類又は2種類以上とを含有することを特徴とする重合性化合物含有液晶組成物。
【請求項2】
前記重合性化合物として、以下の一般式(i):
【化4】
[この文献は図面を表示できません]
(上記一般式(i)中、Ri1〜Ri4はそれぞれ独立して、Pi3−Si3−、フッ素原子に置換されてもよい炭素原子数1から18のアルキル基、フッ素原子に置換されてもよい炭素原子数1から18のアルコキシ基、フッ素原子又は水素原子のいずれかを表し、該アルキル基またはアルコキシ基中の1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は、酸素原子が直接隣接しないように、−O−、−S−、−N=CH−、−CH=N−N=CH−又は−CH−CH−N=CH−で置換されてもよく、
i1、Si2及びSi3は、それぞれ独立して、単結合又は炭素原子数1〜15のアルキレン基を表し、該アルキレン基中の1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は、酸素原子が直接隣接しないように、−O−、−S−、−N=CH−、−CH=N−N=CH−、−CH−CH−N=CH−、−OCO−又は−COO−で置換されても良く、
i1、Pi2及びPi3はそれぞれ独立して、式(R−1)から式(R−9)
【化5】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、R11、R12、R13、R14及びR15は、それぞれ独立して、炭素原子数1から5のアルキル基、フッ素原子又は水素原子のいずれかを表し、mr5、mr7、nr5及びnr7は、それぞれ独立して、0、1、又は2を表す。)から選ばれる重合性基を表し、
i1およびAi2はそれぞれ独立して、
(a) 1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は−O−に置き換えられてもよい。)
(b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられてもよい。)
(c) ナフタレン−2,6−ジイル基もしくは1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又はデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基(ナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられても良い。)、および
(d) チオフェン−2,5−ジイル基、ピロール−2,5−ジイル基もしくはフラン−2,5−ジイル基(チオフェン−2,5−ジイル基、ピロール−2,5−ジイル基またはフラン−2,5−ジイル基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられても良い。)
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(a)、基(b)、基(c)および基(d)はそれぞれ独立して、炭素原子数1〜12のアルキル基、炭素原子数1〜12のアルコキシ基、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基又はPi3−Si3−で置換されていても良く、
i1およびLi2はそれぞれ独立して、単結合、−OCH−、−CHO−、−C−、−COO−、−OCO−、−CH=CR−COO−、−CH=CR−OCO−、−COO−CR=CH−、−OCO−CR=CH−、−(CH−COO−、−(CH−OCO−、−OCO−(CH−、−COO−(CH−、−CH=CH−、−CFO−、−OCF−、−N=CH−、−CH=N−N=CH−、−CH−CH−N=CH−又は−C≡C−(式中、Rはそれぞれ独立して水素原子又は炭素原子数1〜3のアルキル基を表し、前記式中、zはそれぞれ独立して1〜4の整数を表す。)を表し、
i1〜Ri4、Si1、Si2、Si3、Ai1、Ai2、Li1またはLi2に、−O−、−S−及び−N=からなる群から選択される1種または2種以上の基を有し、
i1およびni2はそれぞれ独立して、0、1又は2を表し、
i1〜Ri4、Li1、Li2、Pi3、Si3及びAi2が複数存在する場合は、それぞれ同一であっても異なっていても良い。)化合物から選ばれる化合物を1種類又は2種類以上含有する、請求項1に記載の液晶組成物。
【請求項3】
前記液晶化合物は、一般式(J)
【化6】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、RJ1は炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、該アルキル基中の1個又は非隣接の2個以上の−CH−は、それぞれ独立して、−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−によって置換されていてもよく、
J1は、0、1、2、3又は4を表し、
J1、AJ2及びAJ3は、それぞれ独立して、
(a) 1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は−O−に置き換えられてもよい。)
(b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられてもよい。)及び
(c) ナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又はデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基(ナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられても良い。)
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(a)、基(b)及び基(c)はそれぞれ独立してシアノ基、フッ素原子、塩素原子、メチル基、トリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基で置換されていても良く、
J1及びZJ2は、それぞれ独立して、単結合、−CHCH−、−(CH−、−OCH−、−CHO−、−OCF−、−CFO−、−COO−、−OCO−又は−C≡C−を表し、
J1が2、3又は4であってAJ2が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良く、nJ1が2、3又は4であってZJ1が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良く、
J1は、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基又は2,2,2−トリフルオロエチル基を表す。)で表される化合物から選ばれる化合物を1種類又は2種類以上含有する請求項1又は2に記載の液晶組成物。
【請求項4】
更に一般式(II)
【化7】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、R201、R202、R203、R204、R205、R206、R207、R208、R209及びR210は、それぞれ独立して、P21−S21−、フッ素原子に置換されてもよい炭素原子数1から18のアルキル基、フッ素原子に置換されてもよい炭素原子数1から18のアルコキシ基、フッ素原子又は水素原子のいずれかを表し、
21は請求項記載の式(R−1)から式(R−9)のいずれかを表し、
21は、単結合又は炭素数1〜15のアルキレン基を表し、該アルキレン基中の1つ又は2つ以上の−CH−は、酸素原子が直接隣接しないように、−O−、−OCO−又は−COO−で置換されてよく、
21は、0、1又は2を表し、
21は、
(a) 1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は−O−に置き換えられてもよい。)
(b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられてもよい。)及び
(c) ナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又はデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基(ナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられても良い。)
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(a)、基(b)及び基(c)は、それぞれ独立して、炭素原子数1〜12のアルキル基、炭素原子数1〜12のアルコキシ基、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基又はP21−S21−で置換されていても良く、
上記式(II)の分子内に少なくとも1又は2以上のP21−S21−を有し、
21は、単結合、−OCH−、−CHO−、−C−、−COO−、−OCO−、−CH=CR−COO−、−CH=CR−OCO−、−COO−CR=CH−、−OCO−CR=CH−、−(CH−COO−、−(CH−OCO−、−OCO−(CH−、−COO−(CH−、−CH=CH−、−CFO−、−OCF−又は−C≡C−(式中、Rはそれぞれ独立して水素原子又は炭素原子数1〜3のアルキル基を表し、前記式中、zはそれぞれ独立して1〜4の整数を表す。)を表すが、
21、S21、及びA21が複数存在する場合は、それぞれ同一であっても異なっていても良いが、一般式(i)で表される化合物を除く。)で表される化合物群から選ばれる重合性化合物を1種又は2種以上含有する請求項に記載の液晶組成物。
【請求項5】
請求項1からのいずれか1項に記載の液晶組成物を用いた液晶表示素子。
【請求項6】
請求項1からのいずれか1項に記載の液晶組成物を用いたアクティブマトリックス駆動用液晶表示素子。
【請求項7】
請求項1からのいずれか1項に記載の液晶組成物を用いたPSAモード、PSVAモード、PS−IPSモード又はPS−FSSモード用液晶表示素子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は重合性化合物を含有する液晶組成物及びこれを使用した液晶表示素子に関する。
【背景技術】
【0002】
PSA(Polymer Sustained Alignment)型液晶表示装置は、液晶分子のプレチルト角を制御するためにセル内にポリマー構造物を形成した構造を有するものであり、高速応答性や高いコントラストから液晶表示素子として開発が進められている。
【0003】
PSA型液晶表示素子の製造は、重合性化合物を含有する液晶組成物を基板間に注入し、電圧を印加して液晶分子を配向させた状態で紫外線を照射し、重合性化合物を重合させて液晶分子の配向を固定することにより行われる。そのため、PSA型液晶表示素子に使用される液晶組成物中の重合性化合物を重合させる工程において、前記重合性化合物の重合速度は非常に重要である。重合速度が適度に速いと、短い紫外線照射時間で重合性化合物の残留量が少なくなるため、紫外線による液晶組成物の劣化等が生じにくい。
【0004】
一方、重合性化合物の重合速度が遅いと、重合性化合物の残留量を少なくするため、長い紫外線照射時間が必要になる。このように、重合させる工程において強い紫外線を長時間照射する場合、製造装置の大型化、製造効率の低下を招くことになるとともに、紫外線による液晶組成物の劣化等が生じてしまう。しかし、紫外線の照射時間を短くすると、重合性化合物の重合速度が遅いため、重合性化合物の残留量が多くなり、残存した重合性化合物によって生じる表示不良のひとつである焼き付きの発生が避けられない。
【0005】
また、PSA型液晶表示素子では、ディスプレイ内にプレチルト角を生成するための重合工程後における、未重合の重合性化合物の残存の問題やその除去の問題だけでなく、低いVHR(電圧保持率)を示す表示素子は、焼き付きなどの表示不良を発生することがある。例えば、特許文献1では、紫外線曝露後の高い信頼性および高い値の電圧保持率(VHR)を有する液晶組成物として、屈曲型のターフェニル骨格を備え、かつスペーサーを有するモノマー化合物を重合性化合物として使用する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2016−44183号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
当該特許文献1に記載の屈曲型のターフェニルモノマー化合物(式Iの化合物)を使用した例(段落「0536」)をみると、特にアルケニル化合物を有する液晶組成物の場合に、紫外線照射後のVHR値の低下率が低いことは窺えるが、当該特許文献1に記載の屈曲型のターフェニルモノマー化合物を用いた場合のVHR値の変化率(紫外線照射後のVHR値−紫外線照射前のVHR値/紫外線照射前のVHR値)は総じて0または負の値を示す。また、重合工程の紫外線照射は、液晶組成物中の液晶化合物の分解反応を引き起こすだけでなく、イオン性又はフリーラジカルの不純物を生成し、焼き付きなどの表示不良を発生することがある。さらには、水平または垂直配向膜を備える液晶表示素子の場合、配向膜由来の不純物が液晶層に移行するため、当該配向膜由来の不純物により焼き付きなどの表示不良を発生する問題も生じる。
【0008】
しかしながら、上記特許文献1の技術では、このようなイオン性もしくはフリーラジカルの不純物または配向膜由来の不純物に由来する表示不良に関しての問題は依然として解決されていないのが現状である。
【0009】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、重合工程の紫外線照射によって生じる液晶化合物の分解反応由来の不純物、イオン性もしくはフリーラジカルの不純物または配向膜由来の不純物による表示不良の低下を抑制・防止しうるPSA型又はPSVA型液晶表示素子を製造するための重合性化合物を含む重合性化合物含有液晶組成物を提供すること、及び、これを用いた液晶表示素子を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らが鋭意検討した結果、特定の化学構造を有する重合性化合物を含む液晶組成物により、上記課題を解決できることを見出し、本願発明を完成するに至った。
【発明の効果】
【0011】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物は、液晶組成物中に含まれる化合物の析出のない液晶組成物である。
【0012】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物を用いた液晶表示素子は、重合性化合物の残留量が少なく、高い電圧保持率(VHR)と、高速応答を示し、配向不良や焼き付きといった表示不良がない又は抑制された、優れた表示品位を示す。
【0013】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物を用いた液晶表示素子は、紫外線照射前後のVHR値の変化率が正又は0に近い値を示すため、配向不良や焼き付きといった表示不良がない又は抑制された、優れた表示品位を示す。
【0014】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物は、液晶化合物の分解反応由来の不純物、イオン性もしくはフリーラジカルの不純物または配向膜由来の不純物をトラップして硬化できる重合性化合物を含んでいるため、紫外線照射後は高い電圧保持率を維持できる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の第一は、1以上の環式基および1以上の重合性基を一分子内に備えた重合性化合物と、液晶化合物と、を備えた重合性化合物含有液晶組成物であって、
前記重合性化合物の一分子中の重合性基以外の部位にルイス塩基性を示す部位を有することを特徴とする重合性化合物含有液晶組成物である。
【0016】
本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物は、液晶化合物の分解反応由来の不純物、イオン性もしくはフリーラジカルの不純物または配向膜由来の不純物をトラップして硬化できる重合性化合物を含んでいるため、当該重合性化合物に紫外線を照射すると、これら不純物をトラップしたまま硬化物を形成しうるため、高い電圧保持率を維持できると考えられる。
【0017】
また、本発明に係るルイス塩基性を示す部位は、重合性化合物の一分子中の重合性基以外の部位に存在することが好ましい。換言すると、本発明に係る重合性化合物は、ルイス塩基性を示す部位、1以上の重合性基及び1以上の環式基を一分子内に備え、必要により当該重合性基と当該環式基とを結ぶスペーサー基および/または環式基を連結する連結基を一分子内に備えており、前記ルイス塩基性を示す部位は、前記1以上の環式基内、必要により有する前記スペーサー基内及び必要により有する前記環式基内からなる群から選択される少なくとも1つに存在することが好ましい。
【0018】
本発明における環式基は、構成する原子が環状に結合した原子団をいい、炭素環、複素環、飽和または不飽和環式構造、単環、2環式構造、多環式構造、芳香族、非芳香族などを含む。また、環式基は、少なくとも1つのヘテロ原子を含んでもよく、さらに、少なくとも1つの置換基(反応性官能基、有機基(アルキル、アリール等)によって置換されてもよい。
【0019】
本発明に係る重合性化合物において、環式基の数の下限値は1以上が好ましく、2以上が好ましく、3以上が好ましく、4以上が好ましい。また、環式基の数の上限値は6以下が好ましく、5以下が好ましく、4以下が好ましく、3以下が好ましく、2以下が好ましい。
【0020】
環式基が、1以上6以下であると、液晶組成物への溶解性の観点で好ましい。
【0021】
上記環式基は、具体的には、1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は−O−に置き換えられてもよい。)、1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられてもよい。)、ナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又はデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基(ナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられても良い。)、チオフェン−2,5−ジイル基、ピロール−2,5−ジイル基およびフラン−2,5−ジイル基(チオフェン−2,5−ジイル基、ピロール−2,5−ジイル基またはフラン−2,5−ジイル基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられても良い。)からなる群より選ばれる基を表し、上記の基はそれぞれ独立して、炭素原子数1〜12のアルキル基、炭素原子数1〜12のアルコキシ基、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基又は「重合性基−スペーサー基−」で置換されていても良い。
【0022】
本発明における重合性基は、以下の式(R−1)〜(R−9)
【0023】
【化1】
[この文献は図面を表示できません]
【0024】
(式中、R11、R12、R13、R14及びR15は、それぞれ独立して、炭素原子数1から5のアルキル基、フッ素原子又は水素原子のいずれかを表し、mr5、mr7、nr5及びnr7は、それぞれ独立して、0、1、又は2を表す。)から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
【0025】
上記スペーサー基は、それぞれ独立して、単結合又は炭素原子数1〜15のアルキレン基を表し、該アルキレン基中の1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は、酸素原子が直接隣接しないように、−O−、−OCO−又は−COO−で置換されても良い。
【0026】
本発明に係るルイス塩基性を示す部位は、孤立電子対があるため、液晶化合物の分解反応由来の不純物、イオン性もしくはフリーラジカルの不純物または配向膜由来の不純物と結合もしくは相互作用することができ、これら不純物をトラップしたままルイス塩基性を示す部位を有する重合性化合物は硬化物を形成することができると考えられる。
【0027】
上記ルイス塩基性を示す部位としては、−N=、−S−および−O−からなる群から選択される1種または2種以上であることが好ましい。より好ましくは、以下の基があげられる。
【0028】
【化2】
[この文献は図面を表示できません]
【0029】
本発明に係るルイス塩基性を示す部位は、重合性化合物の一分子中に1つまたは2つ以上存在すればよく、例えば、環式基内に存在する形態など挙げられる。また、本発明の重合性化合物が連結基を介して2以上の環式基を有する場合、当該連結基にルイス塩基性を示す部位を有してもよい。
【0030】
本発明に係る重合性化合物は、以下の一般式(i)で表されることが好ましい。
【0031】
【化3】
[この文献は図面を表示できません]
【0032】
(上記一般式(i)中、Ri1〜Ri4はそれぞれ独立して、Pi3−Si3−、フッ素原子に置換されてもよい炭素原子数1から18のアルキル基、フッ素原子に置換されてもよい炭素原子数1から18のアルコキシ基、フッ素原子又は水素原子のいずれかを表し、該アルキル基またはアルコキシ基中の1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は、酸素原子が直接隣接しないように、−O−、−S−、−N=CH−、−CH=N−N=CH−又は−CH−CH−N=CH−で置換されてもよく、
i1、Si2及びSi3は、それぞれ独立して、単結合又は炭素原子数1〜15のアルキレン基を表し、該アルキレン基中の1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は、酸素原子が直接隣接しないように、−O−、−S−、−N=CH−、−CH=N−N=CH−、−CH−CH−N=CH−、−OCO−又は−COO−で置換されても良く、
i1、Pi2及びPi3はそれぞれ独立して、式(R−1)から式(R−9)
【0033】
【化4】
[この文献は図面を表示できません]
【0034】
(式中、R11、R12、R13、R14及びR15は、それぞれ独立して、炭素原子数1から5のアルキル基、フッ素原子又は水素原子のいずれかを表し、mr5、mr7、nr5及びnr7は、それぞれ独立して、0、1、又は2を表す。)から選ばれる重合性基を表し、
i1およびAi2はそれぞれ独立して、
(a) 1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は−O−に置き換えられてもよい。)
(b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられてもよい。)
(c) ナフタレン−2,6−ジイル基もしくは1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又はデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基(ナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられても良い。)、および
(d) チオフェン−2,5−ジイル基、ピロール−2,5−ジイル基もしくはフラン−2,5−ジイル基(チオフェン−2,5−ジイル基、ピロール−2,5−ジイル基またはフラン−2,5−ジイル基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられても良い。)
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(a)、基(b)、基(c)および基(d)はそれぞれ独立して、炭素原子数1〜12のアルキル基、炭素原子数1〜12のアルコキシ基、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基又はPi3−Si3−で置換されていても良く、
i1およびLi2はそれぞれ独立して、単結合、−O−、−S−、−OCH−、−CHO−、−C−、−COO−、−OCO−、−CH=CR−COO−、−CH=CR−OCO−、−COO−CR=CH−、−OCO−CR=CH−、−(CH−COO−、−(CH−OCO−、−OCO−(CH−、−COO−(CH−、−CH=CH−、−CFO−、−OCF−、−N=CH−、−CH=N−N=CH−、−CH−CH−N=CH−又は−C≡C−(式中、Rはそれぞれ独立して水素原子又は炭素原子数1〜3のアルキル基を表し、前記式中、zはそれぞれ独立して1〜4の整数を表す。)を表し、
i1〜Ri4、Si1、Si2、Si3、Ai1、Ai2、Li1またはLi2に、−O−、−S−及び−N=からなる群から選択される1種または2種以上の基を有し、
i1およびni2はそれぞれ独立して、0、1又は2を表し、
i1〜Ri4、Li1、Li2、Pi3、Si3、Ai2およびRi1〜Ri4が複数存在する場合は、それぞれ同一であっても異なっていても良い。)
一般式(i)において、上記Ri1〜Ri4はそれぞれ独立して、Pi3−Si3−、フッ素原子に置換されてもよい炭素原子数1から3のアルキル基、フッ素原子に置換されてもよい炭素原子数1から3のアルコキシ基、フッ素原子又は水素原子のいずれかを表すことが好ましく、Pi3−Si3−、フッ素原子に置換されてもよい炭素原子数1から3のアルコキシ基、フッ素原子又は水素原子のいずれかを表すことがより好ましい。また、該アルキル基またはアルコキシ基中の1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は、酸素原子が直接隣接しないように、−O−、−S−、−N=CH−、−CH=N−N=CH−又は−CH−CH−N=CH−で置換されてもよい。
【0035】
一般式(i)において、上記Si1、Si2及びSi3はそれぞれ独立して、単結合又は炭素原子数1〜5のアルキレン基であることが好ましく、単結合又は炭素原子数1〜3のアルキレン基であることがより好ましく、単結合であることが特に好ましい。また、該アルキレン基中の1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は、酸素原子が直接隣接しないように、−O−、−S−、−N=CH−、−CH=N−N=CH−又は−CH−CH−N=CH−で置換されても良い。
【0036】
一般式(i)において、Pi1、Pi2及びPi3はそれぞれ独立して、式(R−1)または式(R−4)であることが好ましく、アクリル基又はメタクリル基であることがより好ましい。
【0037】
一般式(i)において、Ai1およびAi2はそれぞれ独立して、1,4−シクロヘキシレン基、1,4−フェニレン基、ナフタレン−2,6−ジイル基、チオフェン−2,5−ジイル基、ピロール−2,5−ジイル基、フラン−2,5−ジイル基又は以下の式(A−1)〜式(A−6)
【0038】
【化5】
[この文献は図面を表示できません]
【0039】
であることが好ましく、1,4−フェニレン基又は式(A−1)〜式(A−6)であることがより好ましく、1,4−フェニレン基又は式(A−1)であることが特に好ましい。
【0040】
一般式(i)において、Li1およびLi2はそれぞれ独立して、単結合、−OCH−、−CHO−、−C−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−C−COO−、−C−OCO−、−OCO−C−、−COO−C−、−CH=CH−、−CFO−、−OCF−、−N=CH−、−CH=N−N=CH−、−CH−CH−N=CH−又は−C≡C−を表すことが好ましく、単結合、−N=CH−、−CH=N−N=CH−又は−CH−CH−N=CH−を表すことがより好ましい。
【0041】
一般式(i)において、−O−、−S−および−N=からなる群から選択される基は、上記Ri1〜Ri4、Si1、Si2、Si3、Ai1、Ai2、Li1またはLi2に存在することが好ましく、Ai1、Ai2、Li1またはLi2に存在することがより好ましい。
【0042】
一般式(i)において、Ri1〜Ri4、Si1、Si2、Si3、Ai1、Ai2、Li1またはLi2に置換される基として、−O−、−S−、−N=CH−、−CH=N−N=CH−又は−CH−CH−N=CH−が好ましく、−N=CH−、−CH=N−N=CH−又は−CH−CH−N=CH−がより好ましい。
【0043】
一般式(i)において、Ri1〜Ri4、Si1、Si2、Si3、Ai1、Ai2、Li1またはLi2に、−O−、−S−及び−N=からなる群から選択される基の置換数は、1〜5が好ましく、1〜3がより好ましく、1又は2が特に好ましい。
【0044】
一般式(i)において、上記ni1およびni2はそれぞれ独立して、0、1又は2を表すことが好ましく、0又は1を示すことがより好ましい。また、ni1+ni2は、0〜3が好ましく、0〜2がより好ましく、1又は2が特に好ましい。一般式(i)において、重合性化合物の環構造は、2〜3環が特に好ましい。
【0045】
本発明の液晶組成物における一般式(i)で表される重合性化合物の含有量の下限は、0.01質量%が好ましく、0.02質量%が好ましく、0.03質量%が好ましく、0.04質量%が好ましく、0.05質量%が好ましく、0.06質量%が好ましく、0.07質量%が好ましく、0.08質量%が好ましく、0.09質量%が好ましく、0.1質量%が好ましく、0.12質量%が好ましく、0.15質量%が好ましく、0.17質量%が好ましく、0.2質量%が好ましく、0.22質量%が好ましく、0.25質量%が好ましく、0.27質量%が好ましく、0.3質量%が好ましく、0.32質量%が好ましく、0.35質量%が好ましく、0.37質量%が好ましく、0.4質量%が好ましく、0.42質量%が好ましく、0.45質量%が好ましく、0.5質量%が好ましく、0.55質量%が好ましい。
【0046】
本発明の液晶組成物における一般式(i)で表される重合性化合物の含有量の上限は、5質量%が好ましく、4.5質量%が好ましく、4質量%が好ましく、3.5質量%が好ましく、3質量%が好ましく、2.5質量%が好ましく、2質量%が好ましく、1.5質量%が好ましく、1質量%が好ましく、0.95質量%が好ましく、0.9質量%が好ましく、0.85質量%が好ましく、0.8質量%が好ましく、0.75質量%が好ましく、0.7質量%が好ましく、0.65質量%が好ましく、0.6質量%が好ましく、0.55質量%が好ましく、0.5質量%が好ましく、0.45質量%が好ましく、0.4質量%が好ましい。
【0047】
更に詳述すると、重合性化合物の少ない残留量又は高い電圧保持率(VHR)を得るには、その含有量は0.01から0.6質量%が好ましい。低温における析出の抑制を重視する場合にはその含有量は0.005から0.4質量%が好ましい。また、一般式(I)で表される重合性化合物を複数含有する場合は、それぞれの含有量が0.01から0.4質量%であることが好ましい。従って、これら全ての課題を解決するためには、一般式(I)で表される重合性化合物を0.01から0.6質量%の範囲で調整することが特に望ましい。
【0048】
本発明に係る一般式(i)で表される重合性化合物として、具体的には、一般式(i−1−1)〜一般式(i−1−11)、一般式(i−2−1)〜一般式(i−2−5)、一般式(i−3−1)〜一般式(i−3−4)、一般式(i−4−1)〜一般式(i−4−6)、一般式(i−5−1)〜一般式(i−5−3)、一般式(i−6−1)〜一般式(i−6−3)及び一般式(i−7−1)〜一般式(i−7−3)で表される化合物が好ましい。
【0049】
【化6】
[この文献は図面を表示できません]
【0050】
【化7】
[この文献は図面を表示できません]
【0051】
【化8】
[この文献は図面を表示できません]
【0052】
【化9】
[この文献は図面を表示できません]
【0053】
【化10】
[この文献は図面を表示できません]
【0054】
【化11】
[この文献は図面を表示できません]
【0055】
【化12】
[この文献は図面を表示できません]
【0056】
上記式中、RM1、RM2及びRM3は、それぞれ独立して、炭素原子数1から5のアルキル基、フッ素原子又は水素原子のいずれかを表すが、炭素原子数1のアルキル基又は水素原子を表すことがより好ましい。
【0057】
上記一般式(i−1−1)〜一般式(i−1−11)、一般式(i−2−1)〜一般式(i−2−5)、一般式(i−3−1)〜一般式(i−3−4)、一般式(i−4−1)〜一般式(i−4−6)、一般式(i−5−1)〜一般式(i−5−3)、一般式(i−6−1)〜一般式(i−6−3)及び一般式(i−7−1)〜一般式(i−7−3)で表される化合物のうち、一般式(i−1−1)〜一般式(i−1−11)及び一般式(i−3−1)〜一般式(i−3−4)がより好ましく、一般式(i−1−2)〜一般式(i−1−4)及び一般式(i−3−1)〜一般式(i−3−3)が更に好ましく、一般式(i−1−2)、一般式(i−1−3)及び一般式(i−3−1)が特に好ましい。
【0058】
上記一般式一般式(i−1−2)、一般式(i−1−3)及び一般式(i−3−1)のような重合性化合物を含有する液晶組成物は、低温保存安定性に優れ、応答性能に優れ、なおかつ高いVHR値を維持またはVHRの変化率が正又は0に近い値を示し、重合性化合物の残留量が少なく、配向不良や表示不良といった不具合が無いか、あるいは極めて少ないPSA型又はPSVA型、PS−FFS型液晶表示素子を効率よく製造できるため、特に好ましい。
【0059】
本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物は、一般式(i)で表される化合物以外に、液晶化合物を含有する。当該液晶化合物は、一般式(N−1)、(N−2)及び(N−3)で表される化合物から選ばれる化合物を1種類又は2種類以上含有することが好ましい。これら化合物は誘電的に負の化合物(Δεの符号が負で、その絶対値が2より大きい。)に該当する。
【0060】
また、尚、化合物のΔεは、25℃において誘電的にほぼ中性の組成物に添加して調製した組成物の誘電率異方性の測定値から外挿した値である。なお、以下含有量を%で記載するが、これは質量%を意味する。
【0061】
【化13】
[この文献は図面を表示できません]
【0062】
(式中、RN11、RN12、RN21、RN22、RN31及びRN32は、それぞれ独立して、炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、該アルキル基中の1個又は非隣接の2個以上の−CH−はそれぞれ独立して−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−によって置換されていてもよく、
N11、AN12、AN21、AN22、AN31及びAN32は、それぞれ独立して、
(a) 1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は−O−に置き換えられてもよい。)
(b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられてもよい。)
(c) ナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又はデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基(ナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられても良い。)及び
(d) 1,4−シクロヘキセニレン基
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(a)、基(b)、基(c)及び基(d)はそれぞれ独立して、シアノ基、フッ素原子又は塩素原子で置換されていても良く、
N11、ZN12、ZN21、ZN22、ZN31及びZN32は、それぞれ独立して、単結合、−CHCH−、−(CH−、−OCH−、−CHO−、−COO−、−OCO−、−OCF−、−CFO−、−CH=N−N=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−を表し、
N21は水素原子又はフッ素原子を表し、
N31は−CH−又は酸素原子を表し、
N11、nN12、nN21、nN22、nN31及びnN32はそれぞれ独立して0〜3の整数を表すが、nN11+nN12、nN21+nN22及びnN31+nN32はそれぞれ独立して1、2又は3であり、AN11〜AN32、ZN11〜ZN32が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良い。)
一般式(N−1)、(N−2)及び(N−3)で表される化合物は、Δεが負でその絶対値が3よりも大きな化合物であることが好ましい。
【0063】
一般式(N−1)、(N−2)及び(N−3)中、RN11、RN12、RN21、RN22、RN31及びRN32はそれぞれ独立して、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基、炭素原子数2〜8のアルケニル基又は炭素原子数2〜8のアルケニルオキシ基が好ましく、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数1〜5のアルコキシ基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数2〜5のアルケニルオキシ基が好ましい。RN11、RN21およびRN31はそれぞれ独立して、炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が更に好ましく、RN12、RN22およびRN32はそれぞれ独立して、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数1〜5のアルコキシ基又は炭素原子数2〜5のアルケニルオキシ基がより好ましい。
【0064】
また、末端基(RN11、RN12、RN21、RN22、RN31及びRN32)の結合する環構造がフェニル基(芳香族)である場合には、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び炭素原子数4〜5のアルケニル基が好ましく、前記末端基の結合する環構造がシクロヘキサン、ピラン及びジオキサンなどの飽和した環構造の場合には、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び直鎖状の炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましい。ネマチック相を安定化させるためには炭素原子及び存在する場合酸素原子の合計が5以下であることが好ましく、直鎖状であることが好ましい。
【0065】
アルケニル基としては、式(R1)から式(R5)のいずれかで表される基から選ばれることが好ましい。(各式中の黒点は環構造中の炭素原子を表す。)
【0066】
【化14】
[この文献は図面を表示できません]
【0067】
N11、AN12、AN21、AN22、AN31及びAN32はそれぞれ独立してΔnを大きくすることが求められる場合には芳香族であることが好ましく、応答速度を改善するためには脂肪族であることが好ましく、トランス−1,4−シクロへキシレン基、1,4−フェニレン基、2−フルオロ−1,4−フェニレン基、3−フルオロ−1,4−フェニレン基、3,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン基、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキセニレン基、1,4−ビシクロ[2.2.2]オクチレン基、ピペリジン−1,4−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基を表すことが好ましく、下記の構造を表すことがより好ましく、
【0068】
【化15】
[この文献は図面を表示できません]
【0069】
トランス−1,4−シクロへキシレン基、1,4−シクロヘキセニレン基又は1,4−フェニレン基を表すことがより好ましい。
【0070】
N11、ZN12、ZN21、ZN22、ZN31及びZN32はそれぞれ独立して−CHO−、−CFO−、−CHCH−、−CFCF−又は単結合を表すことが好ましく、−CHO−、−CHCH−又は単結合が更に好ましく、−CHO−又は単結合が特に好ましい。
【0071】
N21はフッ素原子が好ましい。
【0072】
N31は酸素原子が好ましい。
【0073】
N11+nN12、nN21+nN22及びnN31+nN32は1又は2が好ましく、nN11が1でありnN12が0である組み合わせ、nN11が2でありnN12が0である組み合わせ、nN11が1でありnN12が1である組み合わせ、nN11が2でありnN12が1である組み合わせ、nN21が1でありnN22が0である組み合わせ、nN21が2でありnN22が0である組み合わせ、nN31が1でありnN32が0である組み合わせ、nN31が2でありnN32が0である組み合わせ、が好ましい。
【0074】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(N−1)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、10%であり、20%であり、30%であり、40%であり、50%であり、55%であり、60%であり、65%であり、70%であり、75%であり、80%である。好ましい含有量の上限値は、95%であり、85%であり、75%であり、65%であり、55%であり、45%であり、35%であり、25%であり、20%である。
【0075】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(N−2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、10%であり、20%であり、30%であり、40%であり、50%であり、55%であり、60%であり、65%であり、70%であり、75%であり、80%である。好ましい含有量の上限値は、95%であり、85%であり、75%であり、65%であり、55%であり、45%であり、35%であり、25%であり、20%である。
【0076】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(N−3)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、10%であり、20%であり、30%であり、40%であり、50%であり、55%であり、60%であり、65%であり、70%であり、75%であり、80%である。好ましい含有量の上限値は、95%であり、85%であり、75%であり、65%であり、55%であり、45%であり、35%であり、25%であり、20%である。
【0077】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値が低く上限値が低いことが好ましい。さらに、本発明の重合性化合物含有液晶組成物のTniを高く保ち、温度安定性の良い組成物が必要な場合は上記の下限値が低く上限値が低いことが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高く上限値が高いことが好ましい。
【0078】
一般式(N−1)で表される化合物として、下記の一般式(N−1a)〜(N−1g)で表される化合物群を挙げることができる。
【0079】
【化16】
[この文献は図面を表示できません]
【0080】
(式中、RN11及びRN12は一般式(N−1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表し、nNa12は0又は1を表し、nNb11は1又は2を表し、nNc11は0又は1を表し、nNd11は1又は2を表し、nNe11は1又は2を表し、nNf12は1又は2を表し、nNg11は1又は2を表し、ANe11はトランス−1,4−シクロへキシレン基又は1,4−フェニレン基を表し、ANg11はトランス−1,4−シクロへキシレン基、1,4−シクロヘキセニレン基又は1,4−フェニレン基を表すが、nNg11が1の場合、ANg11は1,4−シクロヘキセニレン基を表し、nNg11が2の場合、少なくとも1つのANg11は1,4−シクロヘキセニレン基を表し、ZNe11は単結合又はエチレン基を表すが、nNe11が1の場合、ZNe11はエチレン基を表す。nNe11が2の場合、少なくとも1つのZNe11はエチレン基を表す。)
より具体的には、一般式(N−1)で表される化合物は、以下に示す一般式(N−1−1)〜(N−1−22)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0081】
一般式(N−1−1)で表される化合物は下記の化合物である。
【0082】
【化17】
[この文献は図面を表示できません]
【0083】
(式中、RN111及びRN112はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N111は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、プロピル基、ペンチル基又はビニル基が好ましい。RN112は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基又はブトキシ基が好ましい。
【0084】
一般式(N−1−1)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0085】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量を少なめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0086】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(N−1−1)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%であり、23%であり、25%であり、27%であり、30%であり、33%であり、35%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対して、50%であり、40%であり、38%であり、35%であり、33%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、7%であり、6%であり、5%であり、3%である。
【0087】
さらに、一般式(N−1−1)で表される化合物は、式(N−1−1.1)から式(N−1−1.22)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N−1−1.1)〜(N−1−1.4)で表される化合物であることが好ましく、式(N−1−1.1)及び式(N−1−1.3)で表される化合物が好ましい。
【0088】
【化18】
[この文献は図面を表示できません]
【0089】
式(N−1−1.1)〜(N−1−1.22)で表される化合物は単独で使用することも、組み合わせて使用することも可能であるが、本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての単独又はこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%であり、23%であり、25%であり、27%であり、30%であり、33%であり、35%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対して、50%であり、40%であり、38%であり、35%であり、33%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、7%であり、6%であり、5%であり、3%である。
【0090】
一般式(N−1−2)で表される化合物は下記の化合物である。
【0091】
【化19】
[この文献は図面を表示できません]
【0092】
(式中、RN121及びRN122はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N121は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基、ブチル基又はペンチル基が好ましい。RN122は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、メチル基、プロピル基、メトキシ基、エトキシ基又はプロポキシ基が好ましい。
【0093】
一般式(N−1−2)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0094】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を少なめに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0095】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(N−1−2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、7%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%であり、23%であり、25%であり、27%であり、30%であり、33%であり、35%であり、37%であり、40%であり、42%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対して、50%であり、48%であり、45%であり、43%であり、40%であり、38%であり、35%であり、33%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、7%であり、6%であり、5%である。
【0096】
さらに、一般式(N−1−2)で表される化合物は、式(N−1−2.1)から式(N−1−2.22)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N−1−2.3)から式(N−1−2.7)、式(N−1−2.10)、式(N−1−2.11)、式(N−1−2.13)及び式(N−1−2.20)で表される化合物であることが好ましく、Δεの改良を重視する場合には式(N−1−2.3)から式(N−1−2.7)で表される化合物が好ましく、TNIの改良を重視する場合には式(N−1−2.10)、式(N−1−2.11)及び式(N−1−2.13)で表される化合物であることが好ましく、応答速度の改良を重視する場合には式(N−1−2.20)で表される化合物であることが好ましい。
【0097】
【化20】
[この文献は図面を表示できません]
【0098】
式(N−1−2.1)から式(N−1−2.22)で表される化合物は単独で使用することも、組み合わせて使用することも可能であるが、本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての単独又はこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%であり、23%であり、25%であり、27%であり、30%であり、33%であり、35%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対して、50%であり、40%であり、38%であり、35%であり、33%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、7%であり、6%であり、5%であり、3%である。
【0099】
一般式(N−1−3)で表される化合物は下記の化合物である。
【0100】
【化21】
[この文献は図面を表示できません]
【0101】
(式中、RN131及びRN132はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N131は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。RN132は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数3〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、1−プロペニル基、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
【0102】
一般式(N−1−3)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0103】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量をおおめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0104】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(N−1−3)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0105】
さらに、一般式(N−1−3)で表される化合物は、式(N−1−3.1)から式(N−1−3.21)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N−1−3.1)〜(N−1−3.7)及び式(N−1−3.21)で表される化合物であることが好ましく、式(N−1−3.1)、式(N−1−3.2)、式(N−1−3.3)、式(N−1−3.4)及び式(N−1−3.6)で表される化合物が好ましい。
【0106】
【化22】
[この文献は図面を表示できません]
【0107】
式(N−1−3.1)〜式(N−1−3.4)、式(N−1−3.6)及び式(N−1−3.21)で表される化合物は単独で使用することも、組み合わせて使用することも可能であるが、式(N−1−3.1)及び式(N−1−3.2)の組み合わせ、式(N−1−3.3)、式(N−1−3.4)及び式(N−1−3.6)から選ばれる2種又は3種の組み合わせが好ましい。本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての単独又はこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0108】
一般式(N−1−4)で表される化合物は下記の化合物である。
【0109】
【化23】
[この文献は図面を表示できません]
【0110】
(式中、RN141及びRN142はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N141及びRN142はそれぞれ独立して、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、メチル基、プロピル基、エトキシ基又はブトキシ基が好ましい。
【0111】
一般式(N−1−4)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0112】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量を少なめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0113】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(N−1−4)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、3%であり、5%であり、7%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、11%であり、10%であり、8%である。
【0114】
さらに、一般式(N−1−4)で表される化合物は、式(N−1−4.1)から式(N−1−4.14)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N−1−4.1)〜(N−1−4.4)で表される化合物であることが好ましく、式(N−1−4.1)、式(N−1−4.2)及び式(N−1−4.4)で表される化合物が好ましい。
【0115】
【化24】
[この文献は図面を表示できません]
【0116】
式(N−1−4.1)〜(N−1−4.14)で表される化合物は単独で使用することも、組み合わせて使用することも可能であるが、本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての単独又はこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、3%であり、5%であり、7%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、11%であり、10%であり、8%である。
【0117】
一般式(N−1−5)で表される化合物は下記の化合物である。
【0118】
【化25】
[この文献は図面を表示できません]
【0119】
(式中、RN151及びRN152はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N151及びRN152はそれぞれ独立して、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましくエチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。
【0120】
一般式(N−1−5)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0121】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を少なめに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0122】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(N−1−5)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対して、35%であり、33%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0123】
さらに、一般式(N−1−5)で表される化合物は、式(N−1−5.1)から式(N−1−5.6)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N−1−5.1)、式(N−1−5.2)及び式(N−1−5.4)で表される化合物が好ましい。
【0124】
【化26】
[この文献は図面を表示できません]
【0125】
式(N−1−5.1)、式(N−1−5.2)及び式(N−1−5.4)で表される化合物は単独で使用することも、組み合わせて使用することも可能であるが、本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての単独又はこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対して、35%であり、33%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0126】
一般式(N−1−10)で表される化合物は下記の化合物である。
【0127】
【化27】
[この文献は図面を表示できません]
【0128】
(式中、RN1101及びRN1102はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N1101は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基、ブチル基、ビニル基又は1−プロペニル基が好ましい。RN1102は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
【0129】
一般式(N−1−10)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0130】
上記一般式(N−1−10)で表される化合物はΔεの絶対値が大きい傾向を示すため、液晶組成物中の減粘剤の含有量を増すことができ、液晶組成物全体として高い応答速度を示すが、その構造上イオン性不純物を取り込みやすい特徴がある。しかし、一般式(i)で表される重合性化合物と組み合わせることにより、紫外線照射後の高いVHRまたは紫外線照射前後でVHRの低下がないまたは極めて小さいという効果を奏するため、表示不良の軽減と高い応答速度とを両立できる。
【0131】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0132】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(N−1−10)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0133】
さらに、一般式(N−1−10)で表される化合物は、式(N−1−10.1)から式(N−1−10.14)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N−1−10.1)〜(N−1−10.5)式(N−1−10.13)及び式(N−1−10.14)で表される化合物であることが好ましく、式(N−1−10.1)、式(N−1−10.2)、式(N−1−10.13)及び式(N−1−10.14)で表される化合物が好ましい。
【0134】
【化28】
[この文献は図面を表示できません]
【0135】
式(N−1−10.1)、式(N−1−10.2)、式(N−1−10.13)及び式(N−1−10.14)で表される化合物は単独で使用することも、組み合わせて使用することも可能であるが、本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての単独又はこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0136】
一般式(N−1−11)で表される化合物は下記の化合物である。
【0137】
【化29】
[この文献は図面を表示できません]
【0138】
(式中、RN1111及びRN1112はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N1111は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基、ブチル基、ビニル基又は1−プロペニル基が好ましい。RN1112は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
【0139】
一般式(N−1−11)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0140】
上記一般式(N−1−11)で表される化合物はΔεの絶対値が大きい傾向を示すため、液晶組成物中の減粘剤の含有量を増すことができ、液晶組成物全体として高い応答速度を示すが、その構造上イオン性不純物を取り込みやすい特徴がある。しかし、一般式(i)で表される重合性化合物と組み合わせることにより、紫外線照射後の高いVHRまたは紫外線照射前後でVHRの低下がないまたは極めて小さいという効果を奏するため、表示不良の軽減と高い応答速度とを両立できる。
【0141】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を低めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0142】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(N−1−11)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0143】
さらに、一般式(N−1−11)で表される化合物は、式(N−1−11.1)から式(N−1−11.14)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N−1−11.1)〜(N−1−11.14)で表される化合物であることが好ましく、式(N−1−11.2)及び式(N−1−11.4)で表される化合物が好ましい。
【0144】
【化30】
[この文献は図面を表示できません]
【0145】
式(N−1−11.2)及び式(N−1−11.4)で表される化合物は単独で使用することも、組み合わせて使用することも可能であるが、本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての単独又はこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0146】
一般式(N−1−12)で表される化合物は下記の化合物である。
【0147】
【化31】
[この文献は図面を表示できません]
【0148】
(式中、RN1121及びRN1122はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N1121は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。RN1122は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
【0149】
一般式(N−1−12)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0150】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量をおおめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0151】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(N−1−12)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0152】
一般式(N−1−13)で表される化合物は下記の化合物である。
【0153】
【化32】
[この文献は図面を表示できません]
【0154】
(式中、RN1131及びRN1132はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N1131は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。RN1132は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
【0155】
一般式(N−1−13)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0156】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量をおおめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0157】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(N−1−13)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0158】
一般式(N−1−14)で表される化合物は下記の化合物である。
【0159】
【化33】
[この文献は図面を表示できません]
【0160】
(式中、RN1141及びRN1142はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N1141は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。RN1142は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
【0161】
一般式(N−1−14)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0162】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量をおおめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0163】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(N−1−14)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0164】
一般式(N−1−15)で表される化合物は下記の化合物である。
【0165】
【化34】
[この文献は図面を表示できません]
【0166】
(式中、RN1151及びRN1152はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N1151は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。RN1152は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
【0167】
一般式(N−1−15)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0168】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量をおおめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0169】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(N−1−15)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0170】
一般式(N−1−16)で表される化合物は下記の化合物である。
【0171】
【化35】
[この文献は図面を表示できません]
【0172】
(式中、RN1161及びRN1162はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N1161は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。RN1162は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
【0173】
一般式(N−1−16)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0174】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量をおおめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0175】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(N−1−16)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0176】
一般式(N−1−17)で表される化合物は下記の化合物である。
【0177】
【化36】
[この文献は図面を表示できません]
【0178】
(式中、RN1171及びRN1172はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N1171は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。RN1172は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
【0179】
一般式(N−1−17)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0180】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量をおおめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0181】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(N−1−17)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0182】
一般式(N−1−18)で表される化合物は下記の化合物である。
【0183】
【化37】
[この文献は図面を表示できません]
【0184】
(式中、RN1181及びRN1182はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N1181は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。RN1182は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
【0185】
一般式(N−1−18)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0186】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量をおおめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0187】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(N−1−18)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0188】
さらに、一般式(N−1−18)で表される化合物は、式(N−1−18.1)から式(N−1−18.5)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N−1−18.1)〜(N−1−18.3)で表される化合物であることが好ましく、式(N−1−18.2)及び式(N−1−18.3)で表される化合物が好ましい。
【0189】
【化38】
[この文献は図面を表示できません]
【0190】
一般式(N−1−20)で表される化合物は下記の化合物である。
【0191】
【化39】
[この文献は図面を表示できません]
【0192】
(式中、RN1201及びRN1202はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N1201及びRN1202はそれぞれ独立して、炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。
【0193】
一般式(N−1−20)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0194】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量をおおめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0195】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(N−1−20)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0196】
一般式(N−1−21)で表される化合物は下記の化合物である。
【0197】
【化40】
[この文献は図面を表示できません]
【0198】
(式中、RN1211及びRN1212はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N1211及びRN1212はそれぞれ独立して、炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。
【0199】
一般式(N−1−21)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0200】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量をおおめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0201】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(N−1−21)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0202】
一般式(N−1−22)で表される化合物は下記の化合物である。
【0203】
【化41】
[この文献は図面を表示できません]
【0204】
(式中、RN1221及びRN1222はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N1221及びRN1222はそれぞれ独立して、炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。
【0205】
一般式(N−1−22)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0206】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量をおおめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0207】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(N−1−22)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、5%である。
【0208】
さらに、一般式(N−1−22)で表される化合物は、式(N−1−22.1)から式(N−1−22.12)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N−1−22.1)〜(N−1−22.5)で表される化合物であることが好ましく、式(N−1−22.1)〜(N−1−22.4)で表される化合物が好ましい。
【0209】
【化42】
[この文献は図面を表示できません]
【0210】
一般式(N−2)で表される化合物は、以下の一般式(N−2−1)〜(N−2−3)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0211】
一般式(N−2−1)で表される化合物は下記の化合物である。
【0212】
【化43】
[この文献は図面を表示できません]
【0213】
(式中、RN211及びRN212はそれぞれ独立して、一般式(N−2)におけるRN21及びRN22と同じ意味を表す。)
一般式(N−2−2)で表される化合物は下記の化合物である。
【0214】
【化44】
[この文献は図面を表示できません]
【0215】
(式中、RN221及びRN222はそれぞれ独立して、一般式(N−2)におけるRN21及びRN22と同じ意味を表す。)
一般式(N−2−3)で表される化合物は下記の化合物である。
【0216】
【化45】
[この文献は図面を表示できません]
【0217】
(式中、RN231及びRN232はそれぞれ独立して、一般式(N−2)におけるRN21及びRN22と同じ意味を表す。)
一般式(N−3)で表される化合物は一般式(N−3−2)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0218】
【化46】
[この文献は図面を表示できません]
【0219】
(式中、RN321及びRN322はそれぞれ独立して、一般式(N−3)におけるRN31及びRN32と同じ意味を表す。)
N321及びRN322は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、プロピル基又はペンチル基が好ましい。
【0220】
一般式(N−3−2)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0221】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量を少なめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0222】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(N−3−2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、3%であり、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%であり、23%であり、25%であり、27%であり、30%であり、33%であり、35%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対して、50%であり、40%であり、38%であり、35%であり、33%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、7%であり、6%であり、5%である。
【0223】
さらに、一般式(N−3−2)で表される化合物は、式(N−3−2.1)から式(N−3−2.3)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0224】
【化47】
[この文献は図面を表示できません]
【0225】
本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物は、一般式(i)で表される化合物以外に、液晶化合物を含有する。当該液晶化合物は、一般式(J)で表される化合物を1種類又は2種類以上含有することが好ましい。これら化合物は誘電的に正の化合物(Δεが2より大きい。)に該当する。
【0226】
【化48】
[この文献は図面を表示できません]
【0227】
(式中、RJ1は炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、該アルキル基中の1個又は非隣接の2個以上の−CH−はそれぞれ独立して−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−によって置換されていてもよく、
J1は、0、1、2、3又は4を表し、
J1、AJ2及びAJ3は、それぞれ独立して、
(a) 1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は−O−に置き換えられてもよい。)
(b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられてもよい。)及び
(c) ナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又はデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基(ナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられても良い。)
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(a)、基(b)及び基(c)はそれぞれ独立してシアノ基、フッ素原子、塩素原子、メチル基、トリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基で置換されていても良く、
J1及びZJ2は、それぞれ独立して、単結合、−CHCH−、−(CH−、−OCH−、−CHO−、−OCF−、−CFO−、−COO−、−OCO−又は−C≡C−を表し、
J1が2、3又は4であってAJ2が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良く、nJ1が2、3又は4であってZJ1が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良く、
J1は、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基又は2,2,2−トリフルオロエチル基を表す。)
一般式(J)中、RJ1は、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基、炭素原子数2〜8のアルケニル基又は炭素原子数2〜8のアルケニルオキシ基が好ましく、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数1〜5のアルコキシ基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数2〜5のアルケニルオキシ基が好ましく、炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が更に好ましく、炭素原子数2〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜3のアルケニル基が更に好ましい。
【0228】
信頼性を重視する場合にはRJ1はアルキル基であることが好ましく、粘性の低下を重視する場合にはアルケニル基であることが好ましい。
【0229】
また、RJ1の結合する環構造がフェニル基(芳香族)である場合には、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び炭素原子数4〜5のアルケニル基が好ましく、RJ1の結合する環構造がシクロヘキサン、ピラン及びジオキサンなどの飽和した環構造の場合には、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び直鎖状の炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましい。ネマチック相を安定化させるためには炭素原子及び存在する場合酸素原子の合計が5以下であることが好ましく、直鎖状であることが好ましい。
【0230】
アルケニル基としては、式(R1)から式(R5)のいずれかで表される基から選ばれることが好ましい。(各式中の黒点はアルケニル基が結合している環構造中の炭素原子を表す。)
【0231】
【化49】
[この文献は図面を表示できません]
【0232】
J1、AJ2及びAJ3はそれぞれ独立してΔnを大きくすることが求められる場合には芳香族であることが好ましく、応答速度を改善するためには脂肪族であることが好ましく、トランス−1,4−シクロへキシレン基、1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキセニレン基、1,4−ビシクロ[2.2.2]オクチレン基、ピペリジン−1,4−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基を表すことが好ましく、それらはフッ素原子により置換されていてもよく、下記の構造を表すことがより好ましく、
【0233】
【化50】
[この文献は図面を表示できません]
【0234】
下記の構造を表すことがより好ましい。
【0235】
【化51】
[この文献は図面を表示できません]
【0236】
J1及びZJ2はそれぞれ独立して−CHO−、−OCH−、−CFO−、−CHCH−、−CFCF−又は単結合を表すことが好ましく、−OCH−、−CFO−、−CHCH−又は単結合が更に好ましく、−OCH−、−CFO−又は単結合が特に好ましい。
【0237】
J1はフッ素原子又はトリフルオロメトキシ基が好ましく、フッ素原子が好ましい。
【0238】
J1は、0、1、2又は3が好ましく、0、1又は2が好ましく、Δεの改善に重点を置く場合には0又は1が好ましく、Tniを重視する場合には1又は2が好ましい。
【0239】
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの所望の性能に応じて組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類である。またさらに、本発明の別の実施形態では4種類であり、5種類であり、6種類であり、7種類以上である。
【0240】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物において、一般式(J)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整する必要がある。
【0241】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての一般式(J)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、10%であり、20%であり、30%であり、40%であり、50%であり、55%であり、60%であり、65%であり、70%であり、75%であり、80%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対して、例えば本発明の一つの形態では95%であり、85%であり、75%であり、65%であり、55%であり、45%であり、35%であり、25%である。
【0242】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。さらに、本発明の重合性化合物含有液晶組成物のTniを高く保ち、温度安定性の良い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高めに、上限値を高めにすることが好ましい。
【0243】
信頼性を重視する場合にはRJ1はアルキル基であることが好ましく、粘性の低下を重視する場合にはアルケニル基であることが好ましい。
【0244】
一般式(J)で表される化合物としては一般式(M)で表される化合物及び一般式(K)で表される化合物が好ましい。
【0245】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物は、一般式(M)で表される化合物を1種類又は2種類以上含有することが好ましい。これら化合物は誘電的に正の化合物(Δεが2より大きい。)に該当する。
【0246】
【化52】
[この文献は図面を表示できません]
【0247】
(式中、RM1は炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、該アルキル基中の1個又は非隣接の2個以上の−CH−はそれぞれ独立して−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−によって置換されていてもよく、
M1は、0、1、2、3又は4を表し、
M1及びAM2はそれぞれ独立して、
(a) 1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は−O−又は−S−に置き換えられてもよい。)及び
(b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられてもよい。)
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(a)及び基(b)上の水素原子はそれぞれ独立してシアノ基、フッ素原子又は塩素原子で置換されていても良く、
M1及びZM2はそれぞれ独立して単結合、−CHCH−、−(CH−、−OCH−、−CHO−、−OCF−、−CFO−、−COO−、−OCO−又は−C≡C−を表し、
M1が2、3又は4であってAM2が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良く、nM1が2、3又は4であってZM1が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良く、
M1及びXM3はそれぞれ独立して水素原子、塩素原子又はフッ素原子を表し、
M2は、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基又は2,2,2−トリフルオロエチル基を表す。)
一般式(M)中、RM1は、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基、炭素原子数2〜8のアルケニル基又は炭素原子数2〜8のアルケニルオキシ基が好ましく、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数1〜5のアルコキシ基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数2〜5のアルケニルオキシ基が好ましく、炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が更に好ましく、炭素原子数2〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜3のアルケニル基が更に好ましい。
【0248】
信頼性を重視する場合にはRM1はアルキル基であることが好ましく、粘性の低下を重視する場合にはアルケニル基であることが好ましい。
【0249】
また、RM1の結合する環構造がフェニル基(芳香族)である場合には、RM1は直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び炭素原子数4〜5のアルケニル基が好ましく、RM1の結合する環構造がシクロヘキサン、ピラン及びジオキサンなどの飽和した環構造の場合には、RM1は直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び直鎖状の炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましい。ネマチック相を安定化させるためには炭素原子及び存在する場合酸素原子の合計が5以下であることが好ましく、直鎖状であることが好ましい。
【0250】
アルケニル基としては、式(R1)から式(R5)のいずれかで表される基から選ばれることが好ましい。(各式中の黒点はアルケニル基が結合している環構造中の炭素原子を表す。)
【0251】
【化53】
[この文献は図面を表示できません]
【0252】
M1及びAM2はそれぞれ独立してΔnを大きくすることが求められる場合には芳香族であることが好ましく、応答速度を改善するためには脂肪族であることが好ましく、トランス−1,4−シクロへキシレン基、1,4−フェニレン基、2−フルオロ−1,4−フェニレン基、3−フルオロ−1,4−フェニレン基、3,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン基、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキセニレン基、1,4−ビシクロ[2.2.2]オクチレン基、ピペリジン−1,4−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基を表すことが好ましく、下記の構造を表すことがより好ましく、
【0253】
【化54】
[この文献は図面を表示できません]
【0254】
下記の構造を表すことがより好ましい。
【0255】
【化55】
[この文献は図面を表示できません]
【0256】
M1及びZM2はそれぞれ独立して−CHO−、−CFO−、−CHCH−、−CFCF−又は単結合を表すことが好ましく、−CFO−、−CHCH−又は単結合が更に好ましく、−CFO−又は単結合が特に好ましい。
【0257】
M1は、0、1、2又は3が好ましく、0、1又は2が好ましく、Δεの改善に重点を置く場合には0又は1が好ましく、Tniを重視する場合には1又は2が好ましい。
【0258】
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの所望の性能に応じて組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類である。またさらに、本発明の別の実施形態では4種類であり、5種類であり、6種類であり、7種類以上である。
【0259】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物において、一般式(M)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整する必要がある。
【0260】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(M)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、10%であり、20%であり、30%であり、40%であり、50%であり、55%であり、60%であり、65%であり、70%であり、75%であり、80%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対して、例えば本発明の一つの形態では95%であり、85%であり、75%であり、65%であり、55%であり、45%であり、35%であり、25%である。
【0261】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。さらに、本発明の重合性化合物含有液晶組成物のTniを高く保ち、温度安定性の良い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高めに、上限値を高めにすることが好ましい。
【0262】
一般式(M)で表される化合物は、例えば一般式(M−1)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0263】
【化56】
[この文献は図面を表示できません]
【0264】
(式中、RM11は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表し、XM11からXM15はそれぞれ独立して水素原子又はフッ素原子を表し、YM11はフッ素原子又はOCFを表す。)
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの所望の性能に応じて組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類以上である。
【0265】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(M−1)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%であり、22%であり、25%であり、30%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0266】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。さらに、本発明の重合性化合物含有液晶組成物のTniを高く保ち、温度安定性の良い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高めに、上限値を高めにすることが好ましい。
【0267】
さらに、一般式(M−1)で表される化合物は、具体的には式(M−1.1)から式(M−1.4)で表される化合物であることが好ましく、式(M−1.1)又は式(M−1.2)で表される化合物が好ましく、式(M−1.2)で表される化合物がさらに好ましい。また、式(M−1.1)又は式(M−1.2)で表される化合物を同時に使用することも好ましい。
【0268】
【化57】
[この文献は図面を表示できません]
【0269】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(M−1.1)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、5%であり、6%である。好ましい含有量の上限値は、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0270】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(M−1.2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、5%であり、6%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%である。
【0271】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(M−1.1)及び式(M−1.2)で表される化合物の合計の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、5%であり、6%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%である。
【0272】
さらに、一般式(M)で表される化合物は、例えば一般式(M−2)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0273】
【化58】
[この文献は図面を表示できません]
【0274】
(式中、RM21は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表し、XM21及びXM22はそれぞれ独立して水素原子又はフッ素原子を表し、YM21はフッ素原子、塩素原子又はOCFを表す。)
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(M−2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%であり、22%であり、25%であり、30%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0275】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。さらに、本発明の重合性化合物含有液晶組成物のTniを高く保ち、焼きつきの発生しにくい組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高めに、上限値を高めにすることが好ましい。
【0276】
さらに、一般式(M−2)で表される化合物は、式(M−2.1)から式(M−2.5)で表される化合物であることが好ましく、式(M−2.3)又は/及び式(M−2.5)で表される化合物であることが好ましい。
【0277】
【化59】
[この文献は図面を表示できません]
【0278】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(M−2.2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、5%であり、6%である。好ましい含有量の上限値は、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0279】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(M−2.3)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、5%であり、6%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%である。
【0280】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(M−2.5)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、5%であり、6%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%である。
【0281】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(M−2.2)、(M−2.3)及び式(M−2.5)で表される化合物の合計の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、5%であり、6%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%である。
【0282】
含有量は、本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対して1%以上であることが好ましく、5%以上がより好ましく、8%以上がさらに好ましく、10%以上がさらに好ましく、14%以上がさらに好ましく、16%以上が特に好ましい。また、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性などを考慮して、最大比率を30%以下にとどめることが好ましく、25%以下がさらに好ましく、22%以下がより好ましく、20%未満が特に好ましい。
【0283】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物に使用される一般式(M)で表される化合物は、一般式(M−3)で表される化合物であることが好ましい。
【0284】
【化60】
[この文献は図面を表示できません]
【0285】
(式中、RM31は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表し、XM31からXM36はそれぞれ独立して水素原子又はフッ素原子を表し、YM31はフッ素原子、塩素原子又はOCFを表す。)
組み合わせることのできる化合物に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などを考慮して1種から2種類以上組み合わせることが好ましい。
【0286】
一般式(M−3)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの特性を考慮して実施形態ごとに上限値と下限値がある。
【0287】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(M−3)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0288】
さらに、本発明の重合性化合物含有液晶組成物に使用される一般式(M−3)で表される化合物は、具体的には式(M−3.1)から式(M−3.4)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(M−3.1)及び/又は式(M−3.2)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0289】
【化61】
[この文献は図面を表示できません]
【0290】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(M−3.1)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0291】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(M−3.2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0292】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(M−3.1)及び式(M−3.2)で表される化合物の合計の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0293】
さらに、一般式(M)で表される化合物は、一般式(M−4)で表される群より選ばれる化合物であることが好ましい。
【0294】
【化62】
[この文献は図面を表示できません]
【0295】
(式中、RM41は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表し、XM41からXM48はそれぞれ独立してフッ素原子又は水素原子を表し、YM41はフッ素原子、塩素原子又はOCFを表す。)
組み合わせることのできる化合物に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などを考慮して1種、2種又は3種類以上組み合わせることが好ましい。
【0296】
一般式(M−4)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの特性を考慮して実施形態ごとに上限値と下限値がある。
【0297】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(M−4)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0298】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物が、セルギャップの小さい液晶表示素子用に用いられる場合は、一般式(M−4)で表される化合物の含有量を多めにすることが適している。駆動電圧の小さい液晶表示素子用に用いられる場合は、一般式(M−4)で表される化合物の含有量を多めにすることが適している。また、低温の環境で用いられる液晶表示素子用に用いられる場合は一般式(M−4)で表される化合物の含有量を少なめにすることが適している。応答速度の速い液晶表示素子に用いられる組成物である場合は、一般式(M−4)で表される化合物の含有量を少なめにすることが適している。
【0299】
さらに、本発明の重合性化合物含有液晶組成物に使用される一般式(M−4)で表される化合物は、具体的には式(M−4.1)から式(M−4.4)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(M−4.2)から式(M−4.4)で表される化合物を含有することが好ましく、式(M−4.2)で表される化合物を含有することがより好ましい。
【0300】
【化63】
[この文献は図面を表示できません]
【0301】
さらに、一般式(M)で表される化合物は、一般式(M−5)で表される化合物であることが好ましい。
【0302】
【化64】
[この文献は図面を表示できません]
【0303】
(式中、RM51は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表し、XM51及びXM52はそれぞれ独立して水素原子又はフッ素原子を表し、YM51はフッ素原子、塩素原子又はOCFを表す。)
組み合わせることのできる化合物の種類に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などを考慮して、実施形態ごとに適宜組み合わせて使用する。例えば、本発明の一つの実施形態では1種類、別の実施形態では2種類、さらに別の実施形態では3種類、またさらに別の実施形態では4種類、またさらに別の実施形態では5種類、またさらに別の実施形態では6種類以上組み合わせる。
【0304】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(M−5)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%であり、22%であり、25%であり、30%である。好ましい含有量の上限値は、50%であり、45%であり、40%であり、35%であり、33%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0305】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。さらに、本発明の重合性化合物含有液晶組成物のTniを高く保ち、焼きつきの発生しにくい組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高めに、上限値を高めにすることが好ましい。
【0306】
さらに、一般式(M−5)で表される化合物は、式(M−5.1)から式(M−5.4)で表される化合物であることが好ましい。
【0307】
【化65】
[この文献は図面を表示できません]
【0308】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0309】
さらに、一般式(M−5)で表される化合物は、式(M−5.11)から式(M−5.17)で表される化合物であることが好ましく、式(M−5.11)、式(M−5.13)及び式(M−5.17)で表される化合物であることが好ましい。
【0310】
【化66】
[この文献は図面を表示できません]
【0311】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0312】
さらに、一般式(M−5)で表される化合物は、式(M−5.21)から式(M−5.28)で表される化合物であることが好ましく、式(M−5.21)、式(M−5.22)、式(M−5.23)及び式(M−5.25)で表される化合物であることが好ましい。
【0313】
【化67】
[この文献は図面を表示できません]
【0314】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%であり、22%であり、25%であり、30%である。好ましい含有量の上限値は、40%であり、35%であり、33%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0315】
さらに、一般式(M)で表される化合物は、一般式(M−6)で表される化合物であることが好ましい。
【0316】
【化68】
[この文献は図面を表示できません]
【0317】
(式中、RM61は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表し、XM61からXM64はそれぞれ独立してフッ素原子又は水素原子を表し、YM61はフッ素原子、塩素原子又はOCFを表す。)
組み合わせることのできる化合物の種類に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などを考慮して実施形態ごとに適宜組み合わせる。
【0318】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(M−6)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0319】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物が、駆動電圧の小さい液晶表示素子用に用いられる場合は、一般式(M−6)で表される化合物の含有量を多めにすることが適している。また応答速度の速い液晶表示素子に用いられる組成物である場合は、一般式(M−6)で表される化合物の含有量を少なめにすることが適している。
【0320】
さらに、一般式(M−6)で表される化合物は具体的には式(M−6.1)から式(M−6.4)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(M−6.2)及び式(M−6.4)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0321】
【化69】
[この文献は図面を表示できません]
【0322】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0323】
さらに、一般式(M−6)で表される化合物は具体的には式(M−6.11)から式(M−6.14)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(M−6.12)及び式(M−6.14)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0324】
【化70】
[この文献は図面を表示できません]
【0325】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0326】
さらに、一般式(M−6)で表される化合物は具体的には式(M−6.21)から式(M−6.24)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(M−6.21)、式(M−6.22)及び式(M−6.24)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0327】
【化71】
[この文献は図面を表示できません]
【0328】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0329】
さらに、一般式(M−6)で表される化合物は具体的には式(M−6.31)から式(M−6.34)で表される化合物が好ましい。中でも式(M−6.31)及び式(M−6.32)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0330】
【化72】
[この文献は図面を表示できません]
【0331】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0332】
さらに、一般式(M−6)で表される化合物は具体的には式(M−6.41)から式(M−6.44)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(M−6.42)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0333】
【化73】
[この文献は図面を表示できません]
【0334】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0335】
更に、一般式(M)で表される化合物は、一般式(M−7)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0336】
【化74】
[この文献は図面を表示できません]
【0337】
(式中、XM71からXM76はそれぞれ独立してフッ素原子又は水素原子を表し、RM71は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表し、YM71はフッ素原子又はOCFを表す。)
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、これらの化合物の中から1種〜2種類含有することが好ましく、1種〜3種類含有することがより好ましく、1種〜4種類含有することが更に好ましい。
【0338】
一般式(M−7)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの特性を考慮して実施形態ごとに上限値と下限値がある。
【0339】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(M−7)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0340】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物が、セルギャップの小さい液晶表示素子用に用いられる場合は、一般式(M−7)で表される化合物の含有量を多めにすることが適している。駆動電圧の小さい液晶表示素子用に用いられる場合は、一般式(M−7)で表される化合物の含有量を多めにすることが適している。また、低温の環境で用いられる液晶表示素子用に用いられる場合は一般式(M−7)で表される化合物の含有量を少なめにすることが適している。応答速度の速い液晶表示素子に用いられる組成物である場合は、一般式(M−7)で表される化合物の含有量を少なめにすることが適している。
【0341】
さらに、一般式(M−7)で表される化合物は、式(M−7.1)から式(M−7.4)で表される化合物であることが好ましく、式(M−7.2)で表される化合物であることが好ましい。
【0342】
【化75】
[この文献は図面を表示できません]
【0343】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0344】
さらに、一般式(M−7)で表される化合物は、式(M−7.11)から式(M−7.14)で表される化合物であることが好ましく、式(M−7.11)及び式(M−7.12)で表される化合物であることが好ましい。
【0345】
【化76】
[この文献は図面を表示できません]
【0346】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0347】
さらに、一般式(M−7)で表される化合物は、式(M−7.21)から式(M−7.24)で表される化合物であることが好ましく、式(M−7.21)及び式(M−7.22)で表される化合物であることが好ましい。
【0348】
【化77】
[この文献は図面を表示できません]
【0349】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0350】
さらに、一般式(M)で表される化合物は、一般式(M−8)で表される化合物であることが好ましい。
【0351】
【化78】
[この文献は図面を表示できません]
【0352】
(式中、XM81からXM84はそれぞれ独立してフッ素原子又は水素原子を表し、YM81はフッ素原子、塩素原子又は−OCFを表し、RM81は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表し、AM81及びAM82はそれぞれ独立して、1,4−シクロヘキシレン基、1,4−フェニレン基又は
【0353】
【化79】
[この文献は図面を表示できません]
【0354】
を表すが、1,4−フェニレン基上の水素原子はフッ素原子によって置換されていてもよい。)
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての一般式(M−8)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0355】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。さらに、焼き付きの発生しにくい組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高めに、上限値を高めにすることが好ましい。
【0356】
さらに、本発明の重合性化合物含有液晶組成物に使用される一般式(M−8)で表される化合物は、具体的には式(M−8.1)から式(M−8.4)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(M−8.1)及び式(M−8.2)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0357】
【化80】
[この文献は図面を表示できません]
【0358】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0359】
さらに、本発明の重合性化合物含有液晶組成物に使用される一般式(M−8)で表される化合物は、具体的には式(M−8.11)から式(M−8.14)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(M−8.12)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0360】
【化81】
[この文献は図面を表示できません]
【0361】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0362】
さらに、本発明の重合性化合物含有液晶組成物に使用される一般式(M−8)で表される化合物は、具体的には式(M−8.21)から式(M−8.24)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(M−8.22)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0363】
【化82】
[この文献は図面を表示できません]
【0364】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0365】
さらに、本発明の重合性化合物含有液晶組成物に使用される一般式(M−8)で表される化合物は、具体的には式(M−8.31)から式(M−8.34)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(M−8.32)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0366】
【化83】
[この文献は図面を表示できません]
【0367】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0368】
さらに、本発明の重合性化合物含有液晶組成物に使用される一般式(M−8)で表される化合物は、具体的には式(M−8.41)から式(M−8.44)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(M−8.42)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0369】
【化84】
[この文献は図面を表示できません]
【0370】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0371】
さらに、本発明の重合性化合物含有液晶組成物に使用される一般式(M−8)で表される化合物は、具体的には式(M−8.51)から式(M−8.54)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(M−8.52)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0372】
【化85】
[この文献は図面を表示できません]
【0373】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0374】
さらに、一般式(M)で表される化合物は、その構造中に下記の部分構造を有していてもよい。
【0375】
【化86】
[この文献は図面を表示できません]
【0376】
(式中の黒点は上記部分構造が結合している環構造中の炭素原子を表す。)
上記部分構造を有する化合物として、一般式(M−10)〜(M−18)で表される化合物であることが好ましい。
【0377】
一般式(M−10)で表される化合物は下記のものである。
【0378】
【化87】
[この文献は図面を表示できません]
【0379】
(式中、XM101及びXM102はそれぞれ独立してフッ素原子又は水素原子を表し、YM101はフッ素原子、塩素原子又は−OCFを表し、RM101は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表し、WM101及びWM102はそれぞれ独立して、−CH−又は−O−を表す。)
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての一般式(M−10)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0380】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。さらに、焼き付きの発生しにくい組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高めに、上限値を高めにすることが好ましい。
【0381】
さらに、本発明の重合性化合物含有液晶組成物に使用される一般式(M−10)で表される化合物は、具体的には式(M−10.1)から式(M−10.12)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(M−10.5)から式(M−10.12)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0382】
【化88】
[この文献は図面を表示できません]
【0383】
【化89】
[この文献は図面を表示できません]
【0384】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0385】
一般式(M−11)で表される化合物は下記のものである。
【0386】
【化90】
[この文献は図面を表示できません]
【0387】
(式中、XM111〜XM114はそれぞれ独立してフッ素原子又は水素原子を表し、YM111はフッ素原子、塩素原子又は−OCFを表し、RM111は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表す。)
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての一般式(M−11)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0388】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。さらに、焼き付きの発生しにくい組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高めに、上限値を高めにすることが好ましい。
【0389】
さらに、本発明の重合性化合物含有液晶組成物に使用される一般式(M−11)で表される化合物は、具体的には式(M−11.1)から式(M−11.8)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(M−11.1)から式(M−11.4)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0390】
【化91】
[この文献は図面を表示できません]
【0391】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0392】
一般式(M−12)で表される化合物は下記のものである。
【0393】
【化92】
[この文献は図面を表示できません]
【0394】
(式中、XM121及びXM122はそれぞれ独立してフッ素原子又は水素原子を表し、YM121はフッ素原子、塩素原子又は−OCFを表し、RM121は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表し、WM121及びWM122はそれぞれ独立して、−CH−又は−O−を表す。)
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての一般式(M−12)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0395】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。さらに、焼き付きの発生しにくい組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高めに、上限値を高めにすることが好ましい。
【0396】
さらに、本発明の重合性化合物含有液晶組成物に使用される一般式(M−12)で表される化合物は、具体的には式(M−12.1)から式(M−12.12)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(M−12.5)から式(M−12.8)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0397】
【化93】
[この文献は図面を表示できません]
【0398】
【化94】
[この文献は図面を表示できません]
【0399】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0400】
一般式(M−13)で表される化合物は下記のものである。
【0401】
【化95】
[この文献は図面を表示できません]
【0402】
(式中、XM131〜XM134はそれぞれ独立してフッ素原子又は水素原子を表し、YM131はフッ素原子、塩素原子又は−OCFを表し、RM131は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表し、WM131及びWM132はそれぞれ独立して、−CH−又は−O−を表す。)
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての一般式(M−13)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0403】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。さらに、焼き付きの発生しにくい組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高めに、上限値を高めにすることが好ましい。
【0404】
さらに、本発明の重合性化合物含有液晶組成物に使用される一般式(M−13)で表される化合物は、具体的には式(M−13.1)から式(M−13.28)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(M−13.1)から(M−13.4)、(M−13.11)から(M−13.14)、(M−13.25)から(M−13.28)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0405】
【化96】
[この文献は図面を表示できません]
【0406】
【化97】
[この文献は図面を表示できません]
【0407】
【化98】
[この文献は図面を表示できません]
【0408】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0409】
一般式(M−14)で表される化合物は下記のものである。
【0410】
【化99】
[この文献は図面を表示できません]
【0411】
(式中、XM141〜XM144はそれぞれ独立してフッ素原子又は水素原子を表し、YM141はフッ素原子、塩素原子又は−OCFを表し、RM141は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表す。)
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての一般式(M−14)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0412】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。さらに、焼き付きの発生しにくい組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高めに、上限値を高めにすることが好ましい。
【0413】
さらに、本発明の重合性化合物含有液晶組成物に使用される一般式(M−14)で表される化合物は、具体的には式(M−14.1)から式(M−14.8)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(M−14.5)及び式(M−14.8)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0414】
【化100】
[この文献は図面を表示できません]
【0415】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0416】
一般式(M−15)で表される化合物は下記のものである。
【0417】
【化101】
[この文献は図面を表示できません]
【0418】
(式中、XM151及びXM152はそれぞれ独立してフッ素原子又は水素原子を表し、YM151はフッ素原子、塩素原子又は−OCFを表し、RM151は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表し、WM151及びWM152はそれぞれ独立して、−CH−又は−O−を表す。)
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての一般式(M−15)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0419】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。さらに、焼き付きの発生しにくい組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高めに、上限値を高めにすることが好ましい。
【0420】
さらに、本発明の重合性化合物含有液晶組成物に使用される一般式(M−15)で表される化合物は、具体的には式(M−15.1)から式(M−15.14)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(M−15.5)から式(M−15.8)、式(M−15.11)から式(M−15.14)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0421】
【化102】
[この文献は図面を表示できません]
【0422】
【化103】
[この文献は図面を表示できません]
【0423】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0424】
一般式(M−16)で表される化合物は下記のものである。
【0425】
【化104】
[この文献は図面を表示できません]
【0426】
(式中、XM161〜XM164はそれぞれ独立してフッ素原子又は水素原子を表し、YM161はフッ素原子、塩素原子又は−OCFを表し、RM161は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表す。)
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての一般式(M−16)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0427】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。さらに、焼き付きの発生しにくい組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高めに、上限値を高めにすることが好ましい。
【0428】
さらに、本発明の重合性化合物含有液晶組成物に使用される一般式(M−16)で表される化合物は、具体的には式(M−16.1)から式(M−16.8)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(M−16.1)から式(M−16.4)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0429】
【化105】
[この文献は図面を表示できません]
【0430】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0431】
一般式(M−17)で表される化合物は下記のものである。
【0432】
【化106】
[この文献は図面を表示できません]
【0433】
(式中、XM171〜XM174はそれぞれ独立してフッ素原子又は水素原子を表し、YM171はフッ素原子、塩素原子又は−OCFを表し、RM171は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表し、WM171及びWM172はそれぞれ独立して、−CH−又は−O−を表す。)
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての一般式(M−17)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0434】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。さらに、焼き付きの発生しにくい組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高めに、上限値を高めにすることが好ましい。
【0435】
さらに、本発明の重合性化合物含有液晶組成物に使用される一般式(M−17)で表される化合物は、具体的には式(M−17.1)から式(M−17.52)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(M−17.9)から式(M−17.12)、式(M−17.21)から式(M−17.28)、式(M−17.45)から式(M−17.48)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0436】
【化107】
[この文献は図面を表示できません]
【0437】
【化108】
[この文献は図面を表示できません]
【0438】
【化109】
[この文献は図面を表示できません]
【0439】
【化110】
[この文献は図面を表示できません]
【0440】
【化111】
[この文献は図面を表示できません]
【0441】
【化112】
[この文献は図面を表示できません]
【0442】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0443】
一般式(M−18)で表される化合物は下記のものである。
【0444】
【化113】
[この文献は図面を表示できません]
【0445】
(式中、XM181〜XM186はそれぞれ独立してフッ素原子又は水素原子を表し、YM181はフッ素原子、塩素原子又は−OCFを表し、RM181は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表す。)
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての一般式(M−18)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0446】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。さらに、焼き付きの発生しにくい組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高めに、上限値を高めにすることが好ましい。
【0447】
さらに、本発明の重合性化合物含有液晶組成物に使用される一般式(M−18)で表される化合物は、具体的には式(M−18.1)から式(M−18.12)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(M−18.5)から式(M−18.8)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0448】
【化114】
[この文献は図面を表示できません]
【0449】
【化115】
[この文献は図面を表示できません]
【0450】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0451】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物は、一般式(K)で表される化合物を1種類又は2種類以上含有することが好ましい。これら化合物は誘電的に正の化合物(Δεが2より大きい。)に該当する。
【0452】
【化116】
[この文献は図面を表示できません]
【0453】
(式中、RK1は炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、該アルキル基中の1個又は非隣接の2個以上の−CH−はそれぞれ独立して−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−によって置換されていてもよく、
K1は、0、1、2、3又は4を表し、
K1及びAK2はそれぞれ独立して、
(a) 1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は−O−又は−S−に置き換えられてもよい。)及び
(b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられてもよい。)
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(a)及び基(b)上の水素原子はそれぞれ独立してシアノ基、フッ素原子又は塩素原子で置換されていても良く、
K1及びZK2はそれぞれ独立して単結合、−CHCH−、−(CH−、−OCH−、−CHO−、−OCF−、−CFO−、−COO−、−OCO−又は−C≡C−を表し、
K1が2、3又は4であってAK2が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良く、nK1が2、3又は4であってZK1が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良く、
K1及びXK3はそれぞれ独立して水素原子、塩素原子又はフッ素原子を表し、
K2は、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基又は2,2,2−トリフルオロエチル基を表す。)
一般式(K)中、RK1は、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基、炭素原子数2〜8のアルケニル基又は炭素原子数2〜8のアルケニルオキシ基が好ましく、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数1〜5のアルコキシ基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数2〜5のアルケニルオキシ基が好ましく、炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が更に好ましく、炭素原子数2〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜3のアルケニル基が更に好ましい。
【0454】
信頼性を重視する場合にはRK1はアルキル基であることが好ましく、粘性の低下を重視する場合にはアルケニル基であることが好ましい。
【0455】
また、RK1の結合する環構造がフェニル基(芳香族)である場合には、RK1は直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び炭素原子数4〜5のアルケニル基が好ましく、RK1の結合する環構造がシクロヘキサン、ピラン及びジオキサンなどの飽和した環構造の場合には、RK1は直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び直鎖状の炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましい。ネマチック相を安定化させるためには炭素原子及び存在する場合酸素原子の合計が5以下であることが好ましく、直鎖状であることが好ましい。
【0456】
アルケニル基としては、式(R1)から式(R5)のいずれかで表される基から選ばれることが好ましい。(各式中の黒点はアルケニル基が結合している環構造中の炭素原子を表す。)
【0457】
【化117】
[この文献は図面を表示できません]
【0458】
K1及びAK2はそれぞれ独立してΔnを大きくすることが求められる場合には芳香族であることが好ましく、応答速度を改善するためには脂肪族であることが好ましく、トランス−1,4−シクロへキシレン基、1,4−フェニレン基、2−フルオロ−1,4−フェニレン基、3−フルオロ−1,4−フェニレン基、3,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン基、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキセニレン基、1,4−ビシクロ[2.2.2]オクチレン基、ピペリジン−1,4−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基を表すことが好ましく、下記の構造を表すことがより好ましく、
【0459】
【化118】
[この文献は図面を表示できません]
【0460】
下記の構造を表すことがより好ましい。
【0461】
【化119】
[この文献は図面を表示できません]
【0462】
K1及びZK2はそれぞれ独立して−CHO−、−CFO−、−CHCH−、−CFCF−又は単結合を表すことが好ましく、−CFO−、−CHCH−又は単結合が更に好ましく、−CFO−又は単結合が特に好ましい。
【0463】
K1は、0、1、2又は3が好ましく、0、1又は2が好ましく、Δεの改善に重点を置く場合には0又は1が好ましく、Tniを重視する場合には1又は2が好ましい。
【0464】
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの所望の性能に応じて組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類である。またさらに、本発明の別の実施形態では4種類であり、5種類であり、6種類であり、7種類以上である。
【0465】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物において、一般式(K)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整する必要がある。
【0466】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(K)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、10%であり、20%であり、30%であり、40%であり、50%であり、55%であり、60%であり、65%であり、70%であり、75%であり、80%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対して、例えば本発明の一つの形態では95%であり、85%であり、75%であり、65%であり、55%であり、45%であり、35%であり、25%である。
【0467】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。さらに、本発明の重合性化合物含有液晶組成物のTniを高く保ち、温度安定性の良い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高めに、上限値を高めにすることが好ましい。
【0468】
一般式(K)で表される化合物は、例えば一般式(K−1)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0469】
【化120】
[この文献は図面を表示できません]
【0470】
(式中、RK11は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表し、XK11〜XK14はそれぞれ独立して水素原子又はフッ素原子を表し、YK11はフッ素原子又はOCFを表す。)
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの所望の性能に応じて組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類以上である。
【0471】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(K−1)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%であり、22%であり、25%であり、30%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0472】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。さらに、本発明の重合性化合物含有液晶組成物のTniを高く保ち、温度安定性の良い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高めに、上限値を高めにすることが好ましい。
【0473】
さらに、一般式(K−1)で表される化合物は、具体的には式(K−1.1)から式(K−1.4)で表される化合物であることが好ましく、式(K−1.1)又は式(K−1.2)で表される化合物が好ましく、式(K−1.2)で表される化合物がさらに好ましい。また、式(K−1.1)又は式(K−1.2)で表される化合物を同時に使用することも好ましい。
【0474】
【化121】
[この文献は図面を表示できません]
【0475】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0476】
一般式(K)で表される化合物は、例えば一般式(K−2)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0477】
【化122】
[この文献は図面を表示できません]
【0478】
(式中、RK21は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表し、XK21〜XK24はそれぞれ独立して水素原子又はフッ素原子を表し、YK21はフッ素原子又はOCFを表す。)
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの所望の性能に応じて組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類以上である。
【0479】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(K−2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%であり、22%であり、25%であり、30%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0480】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。さらに、本発明の重合性化合物含有液晶組成物のTniを高く保ち、温度安定性の良い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高めに、上限値を高めにすることが好ましい。
【0481】
さらに、一般式(K−2)で表される化合物は、具体的には式(K−2.1)から式(K−2.8)で表される化合物であることが好ましく、式(K−2.5)又は式(K−2.6)で表される化合物が好ましく、式(K−2.6)で表される化合物がさらに好ましい。また、式(K−2.5)又は式(K−2.6)で表される化合物を同時に使用することも好ましい。
【0482】
【化123】
[この文献は図面を表示できません]
【0483】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0484】
一般式(K)で表される化合物は、例えば一般式(K−3)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0485】
【化124】
[この文献は図面を表示できません]
【0486】
(式中、RK31は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表し、XK31〜XK36はそれぞれ独立して水素原子又はフッ素原子を表し、YK31はフッ素原子又はOCFを表す。)
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの所望の性能に応じて組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類以上である。
【0487】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(K−3)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%であり、22%であり、25%であり、30%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0488】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。さらに、本発明の重合性化合物含有液晶組成物のTniを高く保ち、温度安定性の良い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高めに、上限値を高めにすることが好ましい。
【0489】
さらに、一般式(K−3)で表される化合物は、具体的には式(K−3.1)から式(K−3.4)で表される化合物であることが好ましく、式(K−3.1)又は式(K−3.2)で表される化合物であることがより好ましい。また、式(K−3.1)および式(K−3.2)で表される化合物を同時に使用することも好ましい。
【0490】
【化125】
[この文献は図面を表示できません]
【0491】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0492】
一般式(K)で表される化合物は、例えば一般式(K−4)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0493】
【化126】
[この文献は図面を表示できません]
【0494】
(式中、RK41は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表し、XK41〜XK46はそれぞれ独立して水素原子又はフッ素原子を表し、YK41はフッ素原子又はOCFを表し、ZK41は−OCH−、−CHO−、−OCF−又は−CFO−を表す。)
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの所望の性能に応じて組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類以上である。
【0495】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(K−4)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%であり、22%であり、25%であり、30%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0496】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。さらに、本発明の重合性化合物含有液晶組成物のTniを高く保ち、温度安定性の良い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高めに、上限値を高めにすることが好ましい。
【0497】
さらに、一般式(K−4)で表される化合物は、具体的には式(K−4.1)から式(K−4.18)で表される化合物であることが好ましく、式(K−4.1)、式(K−4.2)、式(K−4.11)、(K−4.12)で表される化合物がより好ましい。また、式(K−4.1)、式(K−4.2)、式(K−4.11)、(K−4.12)で表される化合物を同時に使用することも好ましい。
【0498】
【化127】
[この文献は図面を表示できません]
【0499】
【化128】
[この文献は図面を表示できません]
【0500】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0501】
一般式(K)で表される化合物は、例えば一般式(K−5)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0502】
【化129】
[この文献は図面を表示できません]
【0503】
(式中、RK51は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表し、XK51〜XK56はそれぞれ独立して水素原子又はフッ素原子を表し、YK51はフッ素原子又はOCFを表し、ZK51は−OCH−、−CHO−、−OCF−又は−CFO−を表す。)
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの所望の性能に応じて組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類以上である。
【0504】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(K−5)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%であり、22%であり、25%であり、30%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0505】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。さらに、本発明の重合性化合物含有液晶組成物のTniを高く保ち、温度安定性の良い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高めに、上限値を高めにすることが好ましい。
【0506】
さらに、一般式(K−5)で表される化合物は、具体的には式(K−5.1)から式(K−5.18)で表される化合物であることが好ましく、式(K−5.11)から式(K−5.14)で表される化合物が好ましく、式(K−5.12)で表される化合物がさらに好ましい。
【0507】
【化130】
[この文献は図面を表示できません]
【0508】
【化131】
[この文献は図面を表示できません]
【0509】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0510】
一般式(K)で表される化合物は、例えば一般式(K−6)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0511】
【化132】
[この文献は図面を表示できません]
【0512】
(式中、RK61は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表し、XK61〜XK68はそれぞれ独立して水素原子又はフッ素原子を表し、YK61はフッ素原子又はOCFを表し、ZK61は−OCH−、−CHO−、−OCF−又は−CFO−を表す。)
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの所望の性能に応じて組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類以上である。
【0513】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(K−6)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%であり、22%であり、25%であり、30%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0514】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。さらに、本発明の重合性化合物含有液晶組成物のTniを高く保ち、温度安定性の良い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高めに、上限値を高めにすることが好ましい。
【0515】
さらに、一般式(K−6)で表される化合物は、具体的には式(K−6.1)から式(K−6.18)で表される化合物であることが好ましく、式(K−6.15)から式(K−6.18)で表される化合物が好ましく、式(K−6.16)及び式(K−6.17)で表される化合物がさらに好ましい。また、式(K−6.16)と式(K−6.17)で表される化合物を同時に使用することも好ましい。
【0516】
【化133】
[この文献は図面を表示できません]
【0517】
【化134】
[この文献は図面を表示できません]
【0518】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、4%であり、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、5%である。
【0519】
本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物は、一般式(i)で表される化合物以外に、液晶化合物を含有する。当該液晶化合物は、一般式(i)で表される化合物以外に、一般式(L)で表される化合物を1種類又は2種類以上含有することが好ましい。一般式(L)で表される化合物は誘電的にほぼ中性の化合物(Δεの値が−2〜2)に該当する。
【0520】
【化135】
[この文献は図面を表示できません]
【0521】
(式中、RL1及びRL2はそれぞれ独立して炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、該アルキル基中の1個又は非隣接の2個以上の−CH−はそれぞれ独立して−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−によって置換されていてもよく、
L1は0、1、2又は3を表し、
L1、AL2及びAL3はそれぞれ独立して
(a) 1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は−O−に置き換えられてもよい。)
(b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられてもよい。)及び
(c) ナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又はデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基(ナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられても良い。)
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(a)、基(b)及び基(c)はそれぞれ独立してシアノ基、フッ素原子又は塩素原子で置換されていても良く、
L1及びZL2はそれぞれ独立して単結合、−CHCH−、−(CH−、−OCH−、−CHO−、−COO−、−OCO−、−OCF−、−CFO−、−CH=N−N=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−を表し、
L1が2又は3であってAL2が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良く、nL1が2又は3であってZL2が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良いが、一般式(N−1)、(N−2)及び(N−3)で表される化合物を除く。)
一般式(L)で表される化合物は単独で用いてもよいが、組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの所望の性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類である。あるいは本発明の別の実施形態では2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類であり、6種類であり、7種類であり、8種類であり、9種類であり、10種類以上である。
【0522】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物において、一般式(L)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整する必要がある。
【0523】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(L)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、10%であり、20%であり、30%であり、40%であり、50%であり、55%であり、60%であり、65%であり、70%であり、75%であり、80%である。好ましい含有量の上限値は、95%であり、85%であり、75%であり、65%であり、55%であり、45%であり、35%であり、25%である。
【0524】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値が高く上限値が高いことが好ましい。さらに、本発明の重合性化合物含有液晶組成物のTniを高く保ち、温度安定性の良い組成物が必要な場合は上記の下限値が高く上限値が高いことが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を低く上限値が低いことが好ましい。
【0525】
信頼性を重視する場合にはRL1及びRL2はともにアルキル基であることが好ましく、化合物の揮発性を低減させることを重視する場合にはアルコキシ基であることが好ましく、粘性の低下を重視する場合には少なくとも一方はアルケニル基であることが好ましい。
【0526】
分子内に存在するハロゲン原子は0、1、2又は3個が好ましく、0又は1が好ましく、他の液晶分子との相溶性を重視する場合には1が好ましい。
【0527】
L1及びRL2の結合する環構造がフェニル基(芳香族)である場合には、RL1及びRL2はそれぞれ独立して、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び炭素原子数4〜5のアルケニル基が好ましく、RL1及びRL2の結合する環構造がシクロヘキサン、ピラン及びジオキサンなどの飽和した環構造の場合には、RL1及びRL2はそれぞれ独立して、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び直鎖状の炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましい。ネマチック相を安定化させるためには炭素原子及び存在する場合酸素原子の合計が5以下であることが好ましく、直鎖状であることが好ましい。
【0528】
アルケニル基としては、式(R1)から式(R5)のいずれかで表される基から選ばれることが好ましい。(各式中の黒点は環構造中の炭素原子を表す。)
【0529】
【化136】
[この文献は図面を表示できません]
【0530】
L1は応答速度を重視する場合には0が好ましく、ネマチック相の上限温度を改善するためには2又は3が好ましく、これらのバランスをとるためには1が好ましい。また、組成物として求められる特性を満たすためには異なる値の化合物を組み合わせることが好ましい。
【0531】
L1、AL2及びAL3はΔnを大きくすることが求められる場合には芳香族であることが好ましく、応答速度を改善するためには脂肪族であることが好ましく、それぞれ独立してトランス−1,4−シクロへキシレン基、1,4−フェニレン基、2−フルオロ−1,4−フェニレン基、3−フルオロ−1,4−フェニレン基、3,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキセニレン基、1,4−ビシクロ[2.2.2]オクチレン基、ピペリジン−1,4−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基を表すことが好ましく、下記の構造を表すことがより好ましく、
【0532】
【化137】
[この文献は図面を表示できません]
【0533】
トランス−1,4−シクロへキシレン基又は1,4−フェニレン基を表すことがより好ましい。
【0534】
L1及びZL2は応答速度を重視する場合には単結合であることが好ましい。
【0535】
一般式(L)で表される化合物は分子内のハロゲン原子数が0個又は1個であることが好ましい。当該ハロゲン原子としてはフッ素原子または塩素原子が好ましく、フッ素原子がより好ましい。
【0536】
一般式(L)で表される化合物は一般式(L−1)〜(L−7)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0537】
一般式(L−1)で表される化合物は下記の化合物である。
【0538】
【化138】
[この文献は図面を表示できません]
【0539】
(式中、RL11及びRL12はそれぞれ独立して、一般式(L)におけるRL1及びRL2と同じ意味を表す。)
L11及びRL12は、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び直鎖状の炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましい。
【0540】
一般式(L−1)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0541】
好ましい含有量の下限値は、本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対して、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%であり、15%であり、20%であり、25%であり、30%であり、35%であり、40%であり、45%であり、50%であり、55%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対して、95%であり、90%であり、85%であり、80%であり、75%であり、70%であり、65%であり、60%であり、55%であり、50%であり、45%であり、40%であり、35%であり、30%であり、25%である。
【0542】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値が高く上限値が高いことが好ましい。さらに、本発明の重合性化合物含有液晶組成物のTniを高く保ち、温度安定性の良い組成物が必要な場合は上記の下限値が中庸で上限値が中庸であることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値が低く上限値が低いことが好ましい。
【0543】
一般式(L−1)で表される化合物は一般式(L−1−1)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0544】
【化139】
[この文献は図面を表示できません]
【0545】
(式中RL12は一般式(L−1)における意味と同じ意味を表す。)
一般式(L−1−1)で表される化合物は、式(L−1−1.1)から式(L−1−1.3)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(L−1−1.2)又は式(L−1−1.3)で表される化合物であることが好ましく、特に、式(L−1−1.3)で表される化合物であることが好ましい。
【0546】
【化140】
[この文献は図面を表示できません]
【0547】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(L−1−1.3)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対して、20%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、7%であり、6%であり、5%であり、3%である。
【0548】
一般式(L−1)で表される化合物は一般式(L−1−2)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0549】
【化141】
[この文献は図面を表示できません]
【0550】
(式中RL12は一般式(L−1)における意味と同じ意味を表す。)
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(L−1−2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、5%であり、10%であり、15%であり、17%であり、20%であり、23%であり、25%であり、27%であり、30%であり、35%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対して、60%であり、55%であり、50%であり、45%であり、42%であり、40%であり、38%であり、35%であり、33%であり、30%である。
【0551】
さらに、一般式(L−1−2)で表される化合物は、式(L−1−2.1)から式(L−1−2.4)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(L−1−2.2)から式(L−1−2.4)で表される化合物であることが好ましい。特に、式(L−1−2.2)で表される化合物は本発明の重合性化合物含有液晶組成物の応答速度を特に改善するため好ましい。また、応答速度よりも高いTniを求めるときは、式(L−1−2.3)又は式(L−1−2.4)で表される化合物を用いることが好ましい。式(L−1−2.3)及び式(L−1−2.4)で表される化合物の含有量は、低温での溶解度を良くするために30%以上にすることは好ましくない。
【0552】
【化142】
[この文献は図面を表示できません]
【0553】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(L−1−2.2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、10%であり、15%であり、18%であり、20%であり、23%であり、25%であり、27%であり、30%であり、33%であり、35%であり、38%であり、40%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対して、60%であり、55%であり、50%であり、45%であり、43%であり、40%であり、38%であり、35%であり、32%であり、30%であり、27%であり、25%であり、22%である。
【0554】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(L−1−1.3)で表される化合物及び式(L−1−2.2)で表される化合物の合計の好ましい含有量の下限値は、10%であり、15%であり、20%であり、25%であり、27%であり、30%であり、35%であり、40%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対して、60%であり、55%であり、50%であり、45%であり、43%であり、40%であり、38%であり、35%であり、32%であり、30%であり、27%であり、25%であり、22%である。
【0555】
一般式(L−1)で表される化合物は一般式(L−1−3)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0556】
【化143】
[この文献は図面を表示できません]
【0557】
(式中RL13及びRL14はそれぞれ独立して炭素原子数1〜8のアルキル基又は炭素原子数1〜8のアルコキシ基を表す。)
L13及びRL14は、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び直鎖状の炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましい。
【0558】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(L−1−3)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%であり、23%であり、25%であり、30%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対して、60%であり、55%であり、50%であり、45%であり、40%であり、37%であり、35%であり、33%であり、30%であり、27%であり、25%であり、23%であり、20%であり、17%であり、15%であり、13%であり、10%である。
【0559】
さらに、一般式(L−1−3)で表される化合物は、式(L−1−3.1)から式(L−1−3.13)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(L−1−3.1)、式(L−1−3.3)又は式(L−1−3.4)で表される化合物であることが好ましい。特に、式(L−1−3.1)で表される化合物は本発明の重合性化合物含有液晶組成物の応答速度を特に改善するため好ましい。また、応答速度よりも高いTniを求めるときは、式(L−1−3.3)、式(L−1−3.4)、式(L−1−3.11)及び式(L−1−3.12)で表される化合物を用いることが好ましい。式(L−1−3.3)、式(L−1−3.4)、式(L−1−3.11)及び式(L−1−3.12)で表される化合物の合計の含有量は、低温での溶解度を良くするために20%以上にすることは好ましくない。
【0560】
【化144】
[この文献は図面を表示できません]
【0561】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(L−1−3.1)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対して、20%であり、17%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、7%であり、6%である。
【0562】
一般式(L−1)で表される化合物は一般式(L−1−4)及び/又は(L−1−5)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0563】
【化145】
[この文献は図面を表示できません]
【0564】
(式中RL15及びRL16はそれぞれ独立して炭素原子数1〜8のアルキル基又は炭素原子数1〜8のアルコキシ基を表す。)
L15及びRL16は、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び直鎖状の炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましい。
【0565】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(L−1−4)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対して、25%であり、23%であり、20%であり、17%であり、15%であり、13%であり、10%である。
【0566】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(L−1−5)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対して、25%であり、23%であり、20%であり、17%であり、15%であり、13%であり、10%である。
【0567】
さらに、一般式(L−1−4)及び(L−1−5)で表される化合物は、式(L−1−4.1)から式(L−1−5.3)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(L−1−4.2)又は式(L−1−5.2)で表される化合物であることが好ましい。
【0568】
【化146】
[この文献は図面を表示できません]
【0569】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(L−1−4.2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対して、20%であり、17%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、7%であり、6%である。
【0570】
式(L−1−1.3)、式(L−1−2.2)、式(L−1−3.1)、式(L−1−3.3)、式(L−1−3.4)、式(L−1−3.11)及び式(L−1−3.12)で表される化合物から選ばれる2種以上の化合物を組み合わせることが好ましく、式(L−1−1.3)、式(L−1−2.2)、式(L−1−3.1)、式(L−1−3.3)、式(L−1−3.4)及び式(L−1−4.2)で表される化合物から選ばれる2種以上の化合物を組み合わせることが好ましく、これら化合物の合計の含有量の好ましい含有量の下限値は、本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対して、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%であり、23%であり、25%であり、27%であり、30%であり、33%であり、35%であり、上限値は、本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対して、80%であり、70%であり、60%であり、50%であり、45%であり、40%であり、37%であり、35%であり、33%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%である。組成物の信頼性を重視する場合には、式(L−1−3.1)、式(L−1−3.3)及び式(L−1−3.4))で表される化合物から選ばれる2種以上の化合物を組み合わせることが好ましく、組成物の応答速度を重視する場合には、式(L−1−1.3)、式(L−1−2.2)で表される化合物から選ばれる2種以上の化合物を組み合わせることが好ましい。
一般式(L−1)で表される化合物は一般式(L−1−6)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0571】
【化147】
[この文献は図面を表示できません]
【0572】
(式中RL17及びRL18はそれぞれ独立してメチル基又は水素原子を表す。)
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(L−1−6)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、5%であり、10%であり、15%であり、17%であり、20%であり、23%であり、25%であり、27%であり、30%であり、35%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対して、60%であり、55%であり、50%であり、45%であり、42%であり、40%であり、38%であり、35%であり、33%であり、30%である。
【0573】
さらに、一般式(L−1−6)で表される化合物は、式(L−1−6.1)から式(L−1−6.3)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0574】
【化148】
[この文献は図面を表示できません]
【0575】
一般式(L−2)で表される化合物は下記の化合物である。
【0576】
【化149】
[この文献は図面を表示できません]
【0577】
(式中、RL21及びRL22はそれぞれ独立して、一般式(L)におけるRL1及びRL2と同じ意味を表す。)
L21は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、RL22は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましい。
【0578】
一般式(L−1)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0579】
低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、反対に、応答速度を重視する場合は含有量を少なめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0580】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(L−2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対して、20%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、7%であり、6%であり、5%であり、3%である。
【0581】
さらに、一般式(L−2)で表される化合物は、式(L−2.1)から式(L−2.6)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(L−2.1)、式(L−2.3)、式(L−2.4)及び式(L−2.6)で表される化合物であることが好ましい。
【0582】
【化150】
[この文献は図面を表示できません]
【0583】
一般式(L−3)で表される化合物は下記の化合物である。
【0584】
【化151】
[この文献は図面を表示できません]
【0585】
(式中、RL31及びRL32はそれぞれ独立して、一般式(L)におけるRL1及びRL2と同じ意味を表す。)
L31及びRL32はそれぞれ独立して炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましい。
【0586】
一般式(L−3)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0587】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(L−3)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対して、20%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、7%であり、6%であり、5%であり、3%である。
【0588】
高い複屈折率を得る場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、反対に、高いTniを重視する場合は含有量を少なめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0589】
さらに、一般式(L−3)で表される化合物は、式(L−3.1)から式(L−3.7)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(L−3.2)から式(L−3.7)で表される化合物であることが好ましい。
【0590】
【化152】
[この文献は図面を表示できません]
【0591】
一般式(L−4)で表される化合物は下記の化合物である。
【0592】
【化153】
[この文献は図面を表示できません]
【0593】
(式中、RL41及びRL42はそれぞれ独立して、一般式(L)におけるRL1及びRL2と同じ意味を表す。)
L41は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、RL42は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましい。)
一般式(L−4)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0594】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物において、一般式(L−4)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整する必要がある。
【0595】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(L−4)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%であり、14%であり、16%であり、20%であり、23%であり、26%であり、30%であり、35%であり、40%である。本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(L−4)で表される化合物の好ましい含有量の上限値は、50%であり、40%であり、35%であり、30%であり、20%であり、15%であり、10%であり、5%である。
【0596】
一般式(L−4)で表される化合物は、例えば式(L−4.1)から式(L−4.3)で表される化合物であることが好ましい。
【0597】
【化154】
[この文献は図面を表示できません]
【0598】
低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて、式(L−4.1)で表される化合物を含有していても、式(L−4.2)で表される化合物を含有していても、式(L−4.1)で表される化合物と式(L−4.2)で表される化合物との両方を含有していても良いし、式(L−4.1)から式(L−4.3)で表される化合物を全て含んでいても良い。本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(L−4.1)又は式(L−4.2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、3%であり、5%であり、7%であり、9%であり、11%であり、12%であり、13%であり、18%であり、21%であり、好ましい上限値は、45であり、40%であり、35%であり、30%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%である。
【0599】
式(L−4.1)で表される化合物と式(L−4.2)で表される化合物との両方を含有する場合は、本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての両化合物の好ましい含有量の下限値は、15%であり、19%であり、24%であり、30%であり、好ましい上限値は、45%であり、40%であり、35%であり、30%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0600】
一般式(L−4)で表される化合物は、例えば式(L−4.4)から式(L−4.6)で表される化合物であることが好ましく、式(L−4.4)で表される化合物であることが好ましい。
【0601】
【化155】
[この文献は図面を表示できません]
【0602】
低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて、式(L−4.4)で表される化合物を含有していても、式(L−4.5)で表される化合物を含有していても、式(L−4.4)で表される化合物と式(L−4.5)で表される化合物との両方を含有していても良い。
【0603】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(L−4.4)又は式(L−4.5)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、3%であり、5%であり、7%であり、9%であり、11%であり、12%であり、13%であり、18%であり、21%である。好ましい上限値は、45%であり、40%であり、35%であり、30%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%である。
【0604】
式(L−4.4)で表される化合物と式(L−4.5)で表される化合物との両方を含有する場合は、本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての両化合物の好ましい含有量の下限値は、15%であり、19%であり、24%であり、30%であり、好ましい上限値は、45であり、40%であり、35%であり、30%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0605】
一般式(L−4)で表される化合物は、式(L−4.7)から式(L−4.10)で表される化合物であることが好ましく、特に、式(L−4.9)で表される化合物が好ましい。
【0606】
【化156】
[この文献は図面を表示できません]
【0607】
一般式(L−5)で表される化合物は下記の化合物である。
【0608】
【化157】
[この文献は図面を表示できません]
【0609】
(式中、RL51及びRL52はそれぞれ独立して、一般式(L)におけるRL1及びRL2と同じ意味を表す。)
L51は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、RL52は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましい。
【0610】
一般式(L−5)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0611】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物において、一般式(L−5)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整する必要がある。
【0612】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(L−5)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%であり、14%であり、16%であり、20%であり、23%であり、26%であり、30%であり、35%であり、40%である。本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(L−5)で表される化合物の好ましい含有量の上限値は、50%であり、40%であり、35%であり、30%であり、20%であり、15%であり、10%であり、5%である。
【0613】
一般式(L−5)で表される化合物は、式(L−5.1)又は式(L−5.2)で表される化合物であることが好ましく、特に、式(L−5.1)で表される化合物であることが好ましい。
【0614】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%である。これら化合物の好ましい含有量の上限値は、20%であり、15%であり、13%であり、10%であり、9%である。
【0615】
【化158】
[この文献は図面を表示できません]
【0616】
一般式(L−5)で表される化合物は、式(L−5.3)又は式(L−5.4)で表される化合物であることが好ましい。
【0617】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%である。これら化合物の好ましい含有量の上限値は、20%であり、15%であり、13%であり、10%であり、9%である。
【0618】
【化159】
[この文献は図面を表示できません]
【0619】
一般式(L−5)で表される化合物は、式(L−5.5)から式(L−5.7)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、特に式(L−5.7)で表される化合物であることが好ましい。
【0620】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%である。これら化合物の好ましい含有量の上限値は、20%であり、15%であり、13%であり、10%であり、9%である。
【0621】
【化160】
[この文献は図面を表示できません]
【0622】
一般式(L−6)で表される化合物は下記の化合物である。
【0623】
【化161】
[この文献は図面を表示できません]
【0624】
(式中、RL61及びRL62はそれぞれ独立して、一般式(L)におけるRL1及びRL2と同じ意味を表し、XL61及びXL62はそれぞれ独立して水素原子又はフッ素原子を表す。)
L61及びRL62はそれぞれ独立して炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、XL61及びXL62のうち一方がフッ素原子他方が水素原子であることが好ましい。
【0625】
一般式(L−6)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0626】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(L−6)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%であり、14%であり、16%であり、20%であり、23%であり、26%であり、30%であり、35%であり、40%である。本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(L−6)で表される化合物の好ましい含有量の上限値は、50%であり、40%であり、35%であり、30%であり、20%であり、15%であり、10%であり、5%である。Δnを大きくすることに重点を置く場合には含有量を多くした方が好ましく、低温での析出に重点を置いた場合には含有量は少ない方が好ましい。
【0627】
一般式(L−6)で表される化合物は、式(L−6.1)から式(L−6.9)で表される化合物であることが好ましい。
【0628】
【化162】
[この文献は図面を表示できません]
【0629】
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、これらの化合物の中から1種〜3種類含有することが好ましく、1種〜4種類含有することがさらに好ましい。また、選ぶ化合物の分子量分布が広いことも溶解性に有効であるため、例えば、式(L−6.1)又は(L−6.2)で表される化合物から1種類、式(L−6.4)又は(L−6.5)で表される化合物から1種類、式(L−6.6)又は式(L−6.7)で表される化合物から1種類、式(L−6.8)又は(L−6.9)で表される化合物から1種類の化合物を選び、これらを適宜組み合わせることが好ましい。その中でも、式(L−6.1)、式(L−6.3)式(L−6.4)、式(L−6.6)及び式(L−6.9)で表される化合物を含むことが好ましい。
【0630】
さらに、一般式(L−6)で表される化合物は、例えば式(L−6.10)から式(L−6.17)で表される化合物であることが好ましく、その中でも、式(L−6.11)で表される化合物であることが好ましい。
【0631】
【化163】
[この文献は図面を表示できません]
【0632】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%である。これら化合物の好ましい含有量の上限値は、20%であり、15%であり、13%であり、10%であり、9%である。
【0633】
一般式(L−7)で表される化合物は下記の化合物である。
【0634】
【化164】
[この文献は図面を表示できません]
【0635】
(式中、RL71及びRL72はそれぞれ独立して一般式(L)におけるRL1及びRL2と同じ意味を表し、AL71及びAL72はそれぞれ独立して一般式(L)におけるAL2及びAL3と同じ意味を表すが、AL71及びAL72上の水素原子はそれぞれ独立してフッ素原子によって置換されていてもよく、ZL71は一般式(L)におけるZL2と同じ意味を表し、XL71及びXL72はそれぞれ独立してフッ素原子又は水素原子を表す。)
式中、RL71及びRL72はそれぞれ独立して炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、AL71及びAL72はそれぞれ独立して1,4−シクロヘキシレン基又は1,4−フェニレン基が好ましく、AL71及びAL72上の水素原子はそれぞれ独立してフッ素原子によって置換されていてもよく、ZL71は単結合又は−COO−が好ましく、単結合が好ましく、XL71及びXL72は水素原子が好ましい。
【0636】
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて組み合わせる。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類である。
【0637】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物において、一般式(L−7)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整する必要がある。
【0638】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(L−7)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%であり、14%であり、16%であり、20%である。本発明の重合性化合物含有液晶組成物の総量に対しての式(L−7)で表される化合物の好ましい含有量の上限値は、30%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、10%であり、5%である。
【0639】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物が高いTniの実施形態が望まれる場合は式(L−7)で表される化合物の含有量を多めにすることが好ましく、低粘度の実施形態が望まれる場合は含有量を少なめにすることが好ましい。
【0640】
さらに、一般式(L−7)で表される化合物は、式(L−7.1)から式(L−7.4)で表される化合物であることが好ましく、式(L−7.2)で表される化合物であることが好ましい。
【0641】
【化165】
[この文献は図面を表示できません]
【0642】
さらに、一般式(L−7)で表される化合物は、式(L−7.11)から式(L−7.13)で表される化合物であることが好ましく、式(L−7.11)で表される化合物であることが好ましい。
【0643】
【化166】
[この文献は図面を表示できません]
【0644】
さらに、一般式(L−7)で表される化合物は、式(L−7.21)から式(L−7.23)で表される化合物である。式(L−7.21)で表される化合物であることが好ましい。
【0645】
【化167】
[この文献は図面を表示できません]
【0646】
さらに、一般式(L−7)で表される化合物は、式(L−7.31)から式(L−7.34)で表される化合物であることが好ましく、式(L−7.31)又は/及び式(L−7.32)で表される化合物であることが好ましい。
【0647】
【化168】
[この文献は図面を表示できません]
【0648】
さらに、一般式(L−7)で表される化合物は、式(L−7.41)から式(L−7.44)で表される化合物であることが好ましく、式(L−7.41)又は/及び式(L−7.42)で表される化合物であることが好ましい。
【0649】
【化169】
[この文献は図面を表示できません]
【0650】
さらに、一般式(L−7)で表される化合物は、式(L−7.51)から式(L−7.53)で表される化合物であることが好ましい。
【0651】
【化170】
[この文献は図面を表示できません]
【0652】
本発明に係る液晶組成物は、一般式(i)で表される重合性化合物を含有するが、その他の重合性化合物を併用しても良い。当該その他の重合性化合物としては、一般式(II):
【0653】
【化171】
[この文献は図面を表示できません]
【0654】
(式中、R201、R202、R203、R204、R205、R206、R207、R208、R209及びR210は、それぞれ独立して、P21−S21−、フッ素原子に置換されてもよい炭素原子数1から18のアルキル基、フッ素原子に置換されてもよい炭素原子数1から18のアルコキシ基、フッ素原子又は水素原子のいずれかを表し、P21は上記一般式(i)の式(R−1)から式(R−9)のいずれかを表し、
21は、単結合又は炭素数1〜15のアルキレン基を表し、該アルキレン基中の1つ又は2つ以上の−CH−は、酸素原子が直接隣接しないように、−O−、−OCO−又は−COO−で置換されてよく、
21は、0、1又は2を表し、
21は、
(a) 1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は−O−に置き換えられてもよい。)
(b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられてもよい。)及び
(c) ナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又はデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基(ナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられても良い。)
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(a)、基(b)及び基(c)は、それぞれ独立して、炭素原子数1〜12のアルキル基、炭素原子数1〜12のアルコキシ基、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基又はP21−S21−で置換されていても良く、
上記一般式(II)の1分子内に少なくとも1以上のP21−S21−を有し、
21は単結合、−OCH−、−CHO−、−C−、−OCO−、−COO−、−OCO−、−CH=CR−COO−、−CH=CR−OCO−、−COO−CR=CH−、−OCO−CR=CH−、−(CH−COO−、−(CH−OCO−、−OCO−(CH−、−COO−(CH−、−CH=CH−、−CFO−、−OCF−又は−C≡C−(式中、Rはそれぞれ独立して水素原子又は炭素原子数1〜3のアルキル基を表し、前記式中、zはそれぞれ独立して1〜4の整数を表す。)を表すが、
21、S21、及びA21が複数存在する場合は、それぞれ同一であっても異なっていても良いが、但し、一般式(i)で表される化合物を除く。)で表される重合性化合物が好ましい。
【0655】
一般式(i)で表される重合性化合物と、上記一般式(II)で表される重合性化合物とを含む液晶組成物は、プレチルト角の変化による表示不良の発生をより低減できるという観点で効果がある。
【0656】
上記一般式(II)において、当該一般式(II)で表される化合物の1分子内に1又は2以上のP21−S21−を有することが好ましく、4以下のP21−S21−を有することが好ましく、前記一般式(II)の1分子内に存在するP21−S21−の数は、1以上4以下が好ましく、1以上3以下がより好ましく、上記一般式(II)で表される化合物の分子内におけるP21−S21−の数は、2又は3であることが特に好ましい。
【0657】
すなわち、一般式(II)で表される化合物は、2つのベンゼン環と、必要により環A21とが連結した構造であり、これら2つのベンゼン環および環A21においてP21−S21−を少なくとも一つ有していることから、一般式(II)で表される化合物は重合性化合物としての作用・効果を奏する。
【0658】
上記一般式(II)において、R201、R202、R203、R204、R205、R206、R207、R208、R209及びR210からなる群から選択される1種または2種以上がP21−S21−である場合は、R201、R202、R204、R207、R209又はR210のいずれか1種または2種以上がP21−S21−であることが好ましく、R201及びR210がP21−S21−であることがより好ましい。
【0659】
上記一般式(II)において、R201及びR210は、それぞれ独立して、P21−S21−であることが好ましく、この場合、R201及びR210は同一のP21−S21−であっても、異なるP21−S21−であってもよい。
【0660】
上記一般式(II)において、R201、R202、R203、R204、R205、R206、R207、R208、R209及びR210は、それぞれ独立して、P21−S21−、フッ素原子に置換されてもよい炭素原子数1から18のアルキル基、フッ素原子に置換されてもよい炭素原子数1から18のアルコキシ基、フッ素原子又は水素原子のいずれかを表すが、この場合、前記アルキル基およびアルコキシ基の好ましい炭素原子数は、1〜16であり、より好ましくは1〜10であり、さらに好ましくは1〜8であり、よりさらに好ましくは1〜6であり、さらにより好ましくは1〜4であり、特に好ましくは1〜3である。また、前記アルキル基およびアルコキシ基は、直鎖状または分岐状であってもよいが、直鎖状が特に好ましい。
【0661】
上記一般式(II)において、R202、R203、R204、R205、R206、R207、R208及びR209は、それぞれ独立して、P21−S21−、炭素原子数1から3のアルキル基、フッ素原子又は水素原子であることが好ましく、P21−S21−、フッ素原子又は水素原子であることが更に好ましく、フッ素原子又は水素原子であることがより好ましい。
【0662】
21は式(R−1)であることが好ましく、アクリル基またはメタクリル基であることがより好ましく、メタクリル基であることがさらに好ましい。
【0663】
21は、単結合又は炭素数1〜3のアルキレン基であることが好ましく、単結合であることが更に好ましい。
【0664】
上記一般式(II)において、n21は、0又は1が好ましい。
【0665】
上記一般式(II)において、A21は、1,4−フェニレン基又はナフタレン−2,6−ジイル基であることが好ましく、1,4−フェニレン基であることが更に好ましい。
【0666】
上記一般式(II)において、L21は、単結合、−OCH−、−CHO−、−C−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−C−COO−、−C−OCO−、−OCO−C−、−COO−C−、−CH=CH−、−CFO−、−OCF−又は−C≡C−が好ましい。
【0667】
一般式(II)で表される重合性化合物の含有量は、0.01から5質量%含有するが、含有量の下限は0.02質量%が好ましく、0.03質量%が好ましく、0.04質量%が好ましく、0.05質量%が好ましく、0.06質量%が好ましく、0.07質量%が好ましく、0.08質量%が好ましく、0.09質量%が好ましく、0.1質量%が好ましく、0.15質量%が好ましく、0.2質量%が好ましく、0.25質量%が好ましく、0.3質量%が好ましく、0.35質量%が好ましく、0.4質量%が好ましく、0.5質量%が好ましく、0.55質量%が好ましく、含有量の上限は、4.5質量%が好ましく、4質量%が好ましく、3.5質量%が好ましく、3質量%が好ましく、2.5質量%が好ましく、2質量%が好ましく、1.5質量%が好ましく、1質量%が好ましく、0.95質量%が好ましく、0.9質量%が好ましく、0.85質量%が好ましく、0.8質量%が好ましく、0.75質量%が好ましく、0.7質量%が好ましく、0.65質量%が好ましく、0.6質量%が好ましく、0.55質量%が好ましい。
【0668】
本発明に係る液晶組成物全体(100質量%)のうち、一般式(i)および一般式(II)で表される重合性化合物との合計含有量の上限値は、6質量%が好ましく、5.8質量%が好ましく、5.5質量%が好ましく、5.2質量%が好ましく、5質量%が好ましく、4.8質量%が好ましく、4.6質量%が好ましく、4.4質量%が好ましく、4.2質量%が好ましく、4質量%が好ましく、3.5質量%が好ましく、3質量%が好ましく、2.5質量%が好ましく、2質量%が好ましく、1.5質量%が好ましく、1質量%が好ましく、0.95質量%が好ましく、0.9質量%が好ましく、0.85質量%が好ましく、0.8質量%が好ましく、0.75質量%が好ましく、0.7質量%が好ましく、0.65質量%が好ましく、0.6質量%が好ましく、0.55質量%が好ましい。
前記合計含有量の下限値は、0.02質量%が好ましく、0.03質量%が好ましく、0.04質量%が好ましく、0.05質量%が好ましく、0.06質量%が好ましく、0.07質量%が好ましく、0.08質量%が好ましく、0.09質量%が好ましく、0.1質量%が好ましく、0.15質量%が好ましく、0.2質量%が好ましく、0.25質量%が好ましく、0.3質量%が好ましく、0.35質量%が好ましく、0.4質量%が好ましく、0.5質量%が好ましい。
【0669】
本発明に係る一般式(II)で表される化合物は、一般式(IV)で表される重合性化合物であることが好ましい。
【0670】
【化172】
[この文献は図面を表示できません]
【0671】
上記一般式(IV)中、R及びRは、それぞれ独立して、上記の式(R−1)から式(R−9)のいずれかを表し、XからXは、それぞれ独立して、トリフルオロメチル基、フッ素原子、水素原子または炭素原子数1〜5のアルコキシ基を表す。
【0672】
上記一般式(IV)中、R及びRは、それぞれ独立して、メタクリル基またはアクリル基であることが好ましい。
【0673】
前記一般式(IV)で表される化合物は、式(IV−11)〜式(IV−19)からなる群から選択される1種または2種以上であることが更に好ましく、式(IV−11)、式(IV−16)、式(IV−17)であることが特に好ましい。
【0674】
【化173】
[この文献は図面を表示できません]
【0675】
式(IV−11)から式(IV−15)で表される重合性化合物と一般式(i)とを併用した場合、更に良好な配向状態が得られる。
【0676】
本発明に係る一般式(II)で表される化合物は、具体的には、例えば式(XX−1)から一般式(XX−21)で表される化合物が好ましく、式(XX−1)から式(XX−7)、式(XX−14)から式(XX−29)が更に好ましい。
【0677】
【化174】
[この文献は図面を表示できません]
【0678】
【化175】
[この文献は図面を表示できません]
【0679】
【化176】
[この文献は図面を表示できません]
【0680】
式(XX−1)から一般式(XX−29)中、Spxxは炭素原子数1〜8のアルキレン基または−O−(CH−(式中、sは1から7の整数を表し、酸素原子は環に結合するものとする。)を表す。
【0681】
式(XX−1)から一般式(XX−29)中、1,4−フェニレン基中の水素原子は、更に、−F、−Cl、−CF、−CHまたは式(R−1)から式(R−15)のいずれかによって置換されていても良い。
【0682】
また、一般式(II)で表される化合物として、例えば、式(M1)から式(M18)で表される重合性化合物が好ましい。
【0683】
【化177】
[この文献は図面を表示できません]
【0684】
また、式(M19)から式(M34)のような重合性化合物も好ましい。
【0685】
【化178】
[この文献は図面を表示できません]
【0686】
【化179】
[この文献は図面を表示できません]
【0687】
式(M19)から式(M34)中の1,4−フェニレン基及びナフタレン基中の水素原子は、更に、−F、−Cl、−CF、−CHによって置換されていても良い。
【0688】
また、一般式(II)で表される化合物は、式(M35)〜式(M65)で表される重合性化合物も好ましい。
【0689】
【化180】
[この文献は図面を表示できません]
【0690】
【化181】
[この文献は図面を表示できません]
【0691】
【化182】
[この文献は図面を表示できません]
【0692】
【化183】
[この文献は図面を表示できません]
【0693】
【化184】
[この文献は図面を表示できません]
【0694】
本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物において、式(M1)〜式(M65)で表される重合性化合物の液晶組成物全体に対する含有量は、0.01から5質量%含有するが、含有量の下限は0.02質量%が好ましく、0.03質量%が好ましく、0.04質量%が好ましく、0.05質量%が好ましく、0.06質量%が好ましく、0.07質量%が好ましく、0.08質量%が好ましく、0.09質量%が好ましく、0.1質量%が好ましく、0.15質量%が好ましく、0.2質量%が好ましく、0.25質量%が好ましく、0.3質量%が好ましく、0.35質量%が好ましく、0.4質量%が好ましく、0.5質量%が好ましく、0.55質量%が好ましく、含有量の上限は4.5質量%が好ましく、4質量%が好ましく、3.5質量%が好ましく、3質量%が好ましく、2.5質量%が好ましく、2質量%が好ましく、1.5質量%が好ましく、1質量%が好ましく、0.95質量%が好ましく、0.9質量%が好ましく、0.85質量%が好ましく、0.8質量%が好ましく、0.75質量%が好ましく、0.7質量%が好ましく、0.65質量%が好ましく、0.6質量%が好ましく、0.55質量%が好ましい。
【0695】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物は、上述の化合物以外に、通常のネマチック液晶、スメクチック液晶、コレステリック液晶、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤又は赤外線吸収剤等を含有しても良い。
【0696】
酸化防止剤として、一般式(H−1)から一般式(H−4)で表されるヒンダードフェノールが挙げられる。
【0697】
【化185】
[この文献は図面を表示できません]
【0698】
一般式(H−1)から一般式(H−4)中、RH1は炭素原子数1から10のアルキル基、炭素原子数1から10のアルコキシ基、炭素原子数2から10のアルケニル基又は炭素原子数2から10のアルケニルオキシ基を表すが、基中に存在する1個の−CH−又は非隣接の2個以上の−CH−はそれぞれ独立的に−O−又は−S−に置換されても良く、また、基中に存在する1個又は2個以上の水素原子はそれぞれ独立的にフッ素原子又は塩素原子に置換されても良い。更に具体的には、炭素原子数2から7のアルキル基、炭素原子数2から7のアルコキシ基、炭素原子数2から7のアルケニル基又は炭素原子数2から7のアルケニルオキシ基であることが好ましく、炭素原子数3から7のアルキル基又は炭素原子数2から7のアルケニル基であることが更に好ましい。
【0699】
一般式(H−4)中、MH4は炭素原子数1から15のアルキレン基(該アルキレン基中の1つ又は2つ以上の−CH−は、酸素原子が直接隣接しないように、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−に置換されていても良い。)、−OCH−、−CHO−、−COO−、−OCO−、−CFO−、−OCF−、−CFCF−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−C≡C−、単結合、1,4−フェニレン基(1,4−フェニレン基中の任意の水素原子はフッ素原子により置換されていても良い。)又はトランス−1,4−シクロヘキシレン基を表すが、炭素原子数1から14のアルキレン基であることが好ましく、揮発性を考慮すると炭素原子数は大きい数値が好ましいが、粘度を考慮すると炭素原子数は大き過ぎない方が好ましいことから、炭素原子数2から12が更に好ましく、炭素原子数3から10が更に好ましく、炭素原子数4から10が更に好ましく、炭素原子数5から10が更に好ましく、炭素原子数6から10が更に好ましい。
【0700】
一般式(H−1)から一般式(H−4)中、1,4−フェニレン基中の1個又は非隣接の2個以上の−CH=は−N=によって置換されていても良い。また、1,4−フェニレン基中の水素原子はそれぞれ独立的に、フッ素原子又は塩素原子で置換されていても良い。
【0701】
一般式(H−1)から一般式(H−4)中、1,4−シクロヘキシレン基中の1個又は非隣接の2個以上の−CH−は−O−又は−S−によって置換されていても良い。また、1,4−シクロヘキシレン基中の水素原子はそれぞれ独立的に、フッ素原子又は塩素原子で置換されていても良い。
【0702】
更に具体的には、例えば、式(H−11)から式(H−15)が挙げられる。
【0703】
【化186】
[この文献は図面を表示できません]
【0704】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物に酸化防止剤が含有する場合、10質量ppm以上が好ましく、20質量ppm以上が好ましく、50質量ppm以上が好ましい。酸化防止剤の含有する場合の上限は10000質量ppmであるが、1000質量ppmが好ましく、500質量ppmが好ましく、100質量ppmが好ましい。
【0705】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物は、20℃における誘電率異方性(Δε)が−2.0から−8.0であるが、−2.0から−6.0が好ましく、−2.0から−5.0がより好ましく、−2.5から−5.0が特に好ましい。
【0706】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物は、20℃における屈折率異方性(Δn)が0.08から0.14であるが、0.09から0.13がより好ましく、0.09から0.12が特に好ましい。更に詳述すると、薄いセルギャップに対応する場合は0.10から0.13であることが好ましく、厚いセルギャップに対応する場合は0.08から0.10であることが好ましい。
【0707】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物は、20℃における粘度(η)が10から50mPa・sであるが、10から45mPa・sであることが好ましく、10から40mPa・sであることが好ましく、10から35mPa・sであることが好ましく、10から30mPa・sであることが好ましく、10から25mPa・sであることが更に好ましく、10から22mPa・sであることが特に好ましい。
【0708】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物は、20℃における回転粘性(γ)が50から160mPa・sであるが、55から160mPa・sであることが好ましく、60から160mPa・sであることが好ましく、60から150mPa・sであることが好ましく、60から140mPa・sであることが好ましく、60から130mPa・sであることが好ましく、60から125mPa・sであることが好ましい。
【0709】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物は、ネマチック相−等方性液体相転移温度(Tni)が60℃から120℃であるが、70℃から100℃がより好ましく、70℃から85℃が特に好ましい。
【0710】
本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物の好適な実施形態は、液晶組成物全体が正の誘電率異方性を示す場合と、液晶組成物全体が負の誘電率異方性を示す場合と、に分けることが好ましい。
【0711】
例えば、本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物全体が正の誘電率異方性を示す場合、一般式(i)で表される重合性化合物と、一般式(J)で表される化合物から選ばれる化合物を1種類又は2種類以上と、一般式(L)で表される化合物と、を含むことが好ましい。
【0712】
本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物全体のうち、一般式(i)、一般式(J)および一般式(L)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の上限値は、100質量%、99質量%、98質量%、97質量%、96質量%、95質量%、94質量%、93質量%、92質量%、91質量%、90質量%、89質量%、88質量%、87質量%、86質量%、85質量%、84質量%であることが好ましい。
【0713】
また、本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物全体のうち、一般式(i)、一般式(J)および一般式(L)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の下限値は、78質量%、80質量%、81質量%、83質量%、85質量%、86質量%、87質量%、88質量%、89質量%、90質量%、91質量%、92質量%、93質量%、94質量%、95質量%、96質量%、97質量%、98質量%、99質量%であることが好ましい。
【0714】
本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物全体のうち、一般式(i)、一般式(M)および一般式(L)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の上限値は、100質量%、99質量%、98質量%、97質量%、96質量%、95質量%、94質量%、93質量%、92質量%、91質量%、90質量%、89質量%、88質量%、87質量%、86質量%、85質量%、84質量%であることが好ましい。
【0715】
また、本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物全体のうち、一般式(i)、一般式(M)および一般式(L)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の下限値は、78質量%、80質量%、81質量%、83質量%、85質量%、86質量%、87質量%、88質量%、89質量%、90質量%、91質量%、92質量%、93質量%、94質量%、95質量%、96質量%、97質量%、98質量%、99質量%であることが好ましい。
【0716】
例えば、本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物全体が負の誘電率異方性を示す場合、一般式(i)で表される重合性化合物と、一般式(N−1)、(N−2)及び(N−3)で表される化合物から選ばれる化合物を1種類又は2種類以上と、一般式(L)で表される化合物と、を含むことが好ましい。
【0717】
本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物全体のうち、一般式(i)、一般式(N−1)、一般式(N−2)、一般式(N−3)および一般式(L)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の上限値は、100質量%、99質量%、98質量%、97質量%、96質量%、95質量%、94質量%、93質量%、92質量%、91質量%、90質量%、89質量%、88質量%、87質量%、86質量%、85質量%、84質量%であることが好ましい。
【0718】
また、本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物全体のうち、一般式(i)、一般式(N−1)、一般式(N−2)、一般式(N−3)および一般式(L)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の下限値は、78質量%、80質量%、81質量%、83質量%、85質量%、86質量%、87質量%、88質量%、89質量%、90質量%、91質量%、92質量%、93質量%、94質量%、95質量%、96質量%、97質量%、98質量%、99質量%であることが好ましい。
【0719】
本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物全体のうち、一般式(i)、一般式(N−1a)、一般式(N−1b)、一般式(N−1c)、一般式(N−1d)、一般式(N−1e)および一般式(L)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の上限値は、100質量%、99質量%、98質量%、97質量%、96質量%、95質量%、94質量%、93質量%、92質量%、91質量%、90質量%、89質量%、88質量%、87質量%、86質量%、85質量%、84質量%であることが好ましい。
【0720】
また、本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物全体のうち、一般式(i)、一般式(N−1a)、一般式(N−1b)、一般式(N−1c)、一般式(N−1d)、一般式(N−1e)および一般式(L)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の下限値は、78質量%、80質量%、81質量%、83質量%、85質量%、86質量%、87質量%、88質量%、89質量%、90質量%、91質量%、92質量%、93質量%、94質量%、95質量%、96質量%、97質量%、98質量%、99質量%であることが好ましい。
【0721】
本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物全体のうち、一般式(i)、一般式(N−1−4)、一般式(N−1b)、一般式(N−1c)、一般式(N−1d)、一般式(N−1e)および一般式(L)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の上限値は、100質量%、99質量%、98質量%、97質量%、96質量%、95質量%、94質量%、93質量%、92質量%、91質量%、90質量%、89質量%、88質量%、87質量%、86質量%、85質量%、84質量%であることが好ましい。
【0722】
また、本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物全体のうち、一般式(i)、一般式(N−1−4)、一般式(N−1b)、一般式(N−1c)、一般式(N−1d)、一般式(N−1e)および一般式(L)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の下限値は、78質量%、80質量%、81質量%、83質量%、85質量%、86質量%、87質量%、88質量%、89質量%、90質量%、91質量%、92質量%、93質量%、94質量%、95質量%、96質量%、97質量%、98質量%、99質量%であることが好ましい。
【0723】
本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物全体のうち、一般式(i)、一般式(N−1a)、一般式(N−1b)、一般式(N−1c)、一般式(N−1d)、一般式(N−1e)、一般式(L−1)、一般式(L−3)、一般式(L−4)、一般式(L−5)および一般式(L−6)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の上限値は、100質量%、99質量%、98質量%、97質量%、96質量%、95質量%、94質量%、93質量%、92質量%、91質量%、90質量%、89質量%、88質量%、87質量%、86質量%、85質量%、84質量%、83質量%、82質量%、81質量%、80質量%であることが好ましい。
【0724】
また、本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物全体のうち、一般式(i)、一般式(N−1a)、一般式(N−1b)、一般式(N−1c)、一般式(N−1d)、一般式(N−1e)および一般式(L−1)、一般式(L−3)、一般式(L−4)、一般式(L−5)および一般式(L−6)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の下限値は、68質量%、70質量%、71質量%、73質量%、75質量%、78質量%、80質量%、81質量%、83質量%、85質量%、86質量%、87質量%、88質量%、89質量%、90質量%、91質量%、92質量%、93質量%、94質量%、95質量%、96質量%、97質量%、98質量%、99質量%であることが好ましい。
【0725】
本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物全体のうち、一般式(i)、一般式(N−1a)、一般式(L−1)、一般式(L−3)、一般式(L−4)、一般式(L−5)および一般式(L−6)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の上限値は、100質量%、99質量%、98質量%、97質量%、96質量%、95質量%、94質量%、93質量%、92質量%、91質量%、90質量%、89質量%、88質量%、87質量%、86質量%、85質量%、84質量%、83質量%、82質量%、81質量%、80質量%、79質量%、78質量%、77質量%、76質量%、75質量%、74質量%、73質量%、72質量%、71質量%、70質量%、69質量%、68質量%、67質量%、66質量%、65質量%、64質量%、63質量%、62質量%、であることが好ましい。
【0726】
また、本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物全体のうち、一般式(i)、一般式(N−1a)、一般式(L−1)、一般式(L−3)、一般式(L−4)、一般式(L−5)および一般式(L−6)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の下限値は、38質量%、40質量%、41質量%、43質量%、45質量%、48質量%、50質量%、61質量%、63質量%、65質量%、66質量%、67質量%、68質量%、69質量%、70質量%、72質量%、74質量%、76質量%、78質量%、80質量%、82質量%、84質量%、86質量%、88質量%、90質量%、92質量%であることが好ましい。
【0727】
本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物全体のうち、一般式(i)、一般式(N−1d)、一般式(L−1)、一般式(L−3)、一般式(L−4)、一般式(L−5)および一般式(L−6)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の上限値は、100質量%、99質量%、98質量%、97質量%、96質量%、95質量%、94質量%、93質量%、92質量%、91質量%、90質量%、89質量%、88質量%、87質量%、86質量%、85質量%、84質量%、83質量%、82質量%、81質量%、80質量%、79質量%、78質量%、77質量%、76質量%、75質量%、74質量%、73質量%、72質量%、71質量%、70質量%、69質量%、68質量%、67質量%、66質量%、65質量%、64質量%、63質量%、62質量%、であることが好ましい。
【0728】
また、本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物全体のうち、一般式(i)、一般式(N−1d)、一般式(L−1)、一般式(L−3)、一般式(L−4)、一般式(L−5)および一般式(L−6)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の下限値は、38質量%、40質量%、41質量%、43質量%、45質量%、48質量%、50質量%、61質量%、63質量%、65質量%、66質量%、67質量%、68質量%、69質量%、70質量%、72質量%、74質量%、76質量%、78質量%、80質量%、82質量%、84質量%、86質量%、88質量%、90質量%、92質量%であることが好ましい。
【0729】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物を用いた液晶表示素子は、高速応答という顕著な特徴を有しており、加えて、チルト角が十分に得られ、未反応の重合性化合物がないか、問題にならないほど少なく、電圧保持率(VHR)が高いため、配向不良や表示不良といった不具合がないか、十分に抑制されている。また、チルト角及び重合性化合物の残留量を容易に制御できるため、製造のためのエネルギーコストの最適化及び削減が容易であるため、生産効率の向上と安定した量産に最適である。
【0730】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物を用いた液晶表示素子は、特に、アクティブマトリックス駆動用液晶表示素子に有用であり、PSAモード、PSVAモード、VAモード、PS−IPSモード又はPS−FFSモード用液晶表示素子に用いることができる。
【0731】
本発明に係る液晶表示素子は、対向に配置された第1の基板および第2の基板と、前記第1の基板または前記第2の基板に設けられる共通電極と、前記第1の基板または前記第2の基板に設けられ、薄膜トランジスタを有する画素電極と、前記第1の基板と第2の基板間に設けられる液晶組成物を含有する液晶層と、を有することが好ましい。必要により前記液晶層と当接するように第1の基板および/または第2の基板の少なくとも一つの基板の対向面側に、液晶分子の配向方向を制御する配向膜を設けてもよい。該配向膜としては、液晶表示素子の駆動モードに併せて、垂直配向膜や水平配向膜など適宜選択することができ、ラビング配向膜(例えば、ポリイミド)または光配向膜(分解型ポリイミドなど)などの公知の配向膜を使用することができる。さらに、カラーフィルターを、第1の基板または第2の基板上に適宜設けてもよく、また前記画素電極や共通電極上にカラーフィルターを設けることができる。
【0732】
本発明に係る液晶表示素子に使用される液晶セルの2枚の基板はガラス又はプラスチックの如き柔軟性をもつ透明な材料を用いることができ、一方はシリコン等の不透明な材料でも良い。透明電極層を有する透明基板は、例えば、ガラス板等の透明基板上にインジウムスズオキシド(ITO)をスパッタリングすることにより得ることができる。
【0733】
カラーフィルターは、例えば、顔料分散法、印刷法、電着法又は、染色法等によって作成することができる。顔料分散法によるカラーフィルターの作成方法を一例に説明すると、カラーフィルター用の硬化性着色組成物を、該透明基板上に塗布し、パターニング処理を施し、そして加熱又は光照射により硬化させる。この工程を、赤、緑、青の3色についてそれぞれ行うことで、カラーフィルター用の画素部を作成することができる。その他、該基板上に、TFT、薄膜ダイオード、金属絶縁体金属比抵抗素子等の能動素子を設けた画素電極を設置してもよい。
【0734】
前記第1の基板および前記第2の基板を、共通電極や画素電極層が内側となるように対向させることが好ましい。
【0735】
第1の基板と第2の基板との間隔はスペーサーを介して、調整してもよい。このときは、得られる調光層の厚さが1〜100μmとなるように調整するのが好ましい。1.5から10μmが更に好ましく、偏光板を使用する場合は、コントラストが最大になるように液晶の屈折率異方性Δnとセル厚dとの積を調整することが好ましい。又、二枚の偏光板がある場合は、各偏光板の偏光軸を調整して視野角やコントラトが良好になるように調整することもできる。更に、視野角を広げるための位相差フィルムも使用することもできる。スペーサーとしては、例えば、ガラス粒子、プラスチック粒子、アルミナ粒子、フォトレジスト材料等が挙げられる。その後、エポキシ系熱硬化性組成物等のシール剤を、液晶注入口を設けた形で該基板にスクリーン印刷し、該基板同士を貼り合わせ、加熱しシール剤を熱硬化させる。
【0736】
2枚の基板間に液晶組成物を狭持させる方法は、通常の真空注入法又はODF法などを用いることができる。
【0737】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物に含まれる重合性化合物を重合させる方法としては、液晶の良好な配向性能を得るためには、適度な重合速度が望ましいので、紫外線又は電子線等の活性エネルギー線を単一又は併用又は順番に照射することによって重合させる方法が好ましい。紫外線を使用する場合、偏光光源を用いても良いし、非偏光光源を用いても良い。また、液晶組成物を2枚の基板間に挟持させた状態で重合を行う場合には、少なくとも照射面側の基板は活性エネルギー線に対して適当な透明性が与えられていなければならない。また、光照射時にマスクを用いて特定の部分のみを重合させた後、電場や磁場又は温度等の条件を変化させることにより、未重合部分の配向状態を変化させて、更に活性エネルギー線を照射して重合させるという手段を用いても良い。特に紫外線露光する際には、液晶組成物に交流電界を印加しながら紫外線露光することが好ましい。印加する交流電界は、周波数10Hzから10kHzの交流が好ましく、周波数60Hzから10kHzがより好ましく、電圧は液晶表示素子の所望のプレチルト角に依存して選ばれる。つまり、印加する電圧により液晶表示素子のプレチルト角を制御することができる。PSVAモードの液晶表示素子においては、配向安定性及びコントラストの観点からプレチルト角を80度から89.9度に制御することが好ましい。
【0738】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物に含まれる重合性化合物を重合させる際に使用する紫外線又は電子線等の活性エネルギー線の照射時の温度は特に制限されることはない。例えば、配向膜を有する基板を備えた液晶表示素子に本発明の液晶組成物を適用する場合は、前記液晶組成物の液晶状態が保持される温度範囲内であることが好ましい。室温に近い温度、即ち、典型的には15〜35℃で重合させることが好ましい。
【0739】
一方、例えば、配向膜を有していない基板を備えた液晶表示素子に本発明の液晶組成物を適用する場合は、上記の配向膜を有する基板を備えた液晶表示素子に適用する照射時の温度範囲より広い温度範囲でもよい。
【0740】
紫外線を発生させるランプとしては、メタルハライドランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ等を用いることができる。また、照射する紫外線の波長としては、液晶組成物の吸収波長域でない波長領域の紫外線を照射することが好ましく、必要に応じて、紫外線をカットして使用することが好ましい。照射する紫外線の強度は、0.1mW/cm〜100W/cmが好ましく、2mW/cm〜50W/cmが更に好ましい。照射する紫外線のエネルギー量は、適宜調整することができるが、10mJ/cmから500J/cmが好ましく、100mJ/cmから200J/cmが更に好ましい。紫外線を照射する際に、強度を変化させても良い。紫外線を照射する時間は照射する紫外線強度により適宜選択されるが、10秒から3600秒が好ましく、10秒から600秒が更に好ましい。
【実施例】
【0741】
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳述するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。また、以下の実施例及び比較例の組成物における「%」は「質量%」を意味する。実施例において化合物の記載について以下の略号を用いる。
【0742】
(側鎖)
−n −C2n+1 炭素数nの直鎖状のアルキル基
n− C2n+1− 炭素数nの直鎖状のアルキル基
−On −OC2n+1 炭素数nの直鎖状のアルコキシ基
V− CH=CH−
−V1 −CH=CH−CH
(連結基)
−1O− −CH−O−
(環構造)
【0743】
【化187】
[この文献は図面を表示できません]
【0744】
実施例中、測定した特性は以下の通りである。
【0745】
ni :ネマチック相−等方性液体相転移温度(℃)
Δn :20℃における屈折率異方性
γ :20℃における回転粘性(mPa・s)
Δε :20℃における誘電率異方性
33 :20℃における弾性定数K33(pN)
低温保存安定性 :液晶組成物適量を0.5gバイアル瓶に入れ、温度−20℃下で1週間保管し、析出の有無を目視観察し、析出が確認された場合は×、析出がない場合は○とした。
【0746】
(液晶表示素子の製造方法およびその評価方法)
本発明の重合性化合物含有液晶組成物をセルギャップ3.5μmで垂直配向を誘起するポリイミド配向膜を塗布した後、前記ポリイミド配向膜をラビング処理したITO付き基板を含む液晶セルに真空注入法で注入した。垂直配向膜形成材料として、JSR社製のJALS2096を用いた。その後、周波数0.6Hz、印加電圧1Vの条件下で333Kにおける電圧保持率(VHR)(%)を測定し、その値を初期VHRとした。
【0747】
次に、液晶セルに周波数100Hzで電圧を10V印加した状態で、325nm以下の紫外線をカットするフィルターを介し高圧水銀灯を用いて紫外線を照射した。このとき、中心波長365nmの条件で測定した照度が100mW/cmになるように調整し、積算光量30J/cmの紫外線を照射した。次に、蛍光UVランプを用いて、中心波長313nmの条件で測定した照度が3mW/cmになるように調整し、積算光量10J/cmの紫外線を照射した。その後、周波数0.6Hz、印加電圧1Vの条件下で333KにおけるVHR(%)を測定し、その値を紫外線照射後VHRとした。
【0748】
以下の式を用いて、VHR変化率(%)を算出した。VHR変化率が正の場合、紫外線照射後によりVHRが上昇したことを示し、VHR変化率が0の場合、紫外線照射前後でVHRに変化がなかったことを示し、VHR変化率が負の場合、紫外線照射後によりVHRが低下したことを示す。VHR変化率が0又は正の値に近いほど、不純物に由来する表示不良が発生する可能性がより低くなると考えられる。
VHR変化率(%)=(紫外線照射後VHR−初期VHR)/初期VHR×100
次に、上述の紫外線照射後の液晶表示素子中の重合性化合物の残留量(ppm)を測定した。この重合性化合物の残留量の測定方法を説明する。まず液晶表示素子を分解し、当該液晶表示素子の液晶層の成分(液晶組成物、重合物、未反応の重合性化合物)である溶出成分のアセトニトリル溶液を得た。これを高速液体クロマトグラフで分析し、各成分のピーク面積を測定した。指標とする液晶化合物のピーク面積と未反応の重合性化合物のピーク面積比から、残存する重合性化合物の量を決定した。この値と当初添加した重合性化合物の量から重合性化合物の残留量を決定した。なお、重合性化合物の残留量の検出限界は100ppmであった。紫外線照射後に重合性化合物が残存している場合は、残存した重合性化合物による表示不良が発生する可能性が高くなる。
【0749】
(液晶組成物の調製と評価結果)
LC−001からLC−003の液晶組成物を調製し、その物性値を測定した。液晶組成物の組成構成とその物性値の結果は表1のとおりであった。
【0750】
(表1)
【0751】
【表1】
[この文献は図面を表示できません]
【0752】
(比較例1、比較例2、実施例1及び実施例2)
液晶組成物LC−001に対して重合性化合物を未添加の液晶組成物を比較例1とした。
【0753】
また、液晶組成物LC−001を99.7質量部に対して、式(RM−R1)で表される重合性化合物を0.3質量部添加した液晶組成物を比較例2とした。
【0754】
液晶組成物LC−001を99.7質量部に対して、式(RM−1)で表される重合性化合物を0.3質量部添加した重合性化合物含有液晶組成物を実施例1とした。
【0755】
液晶組成物LC−001を99.7質量部に対して、式(RM−2)で表される重合性化合物を0.3質量部添加した重合性化合物含有液晶組成物を実施例2とした。
【0756】
【化188】
[この文献は図面を表示できません]
【0757】
比較例1、比較例2、実施例1及び実施例2のVHR変化率及び低温保存安定性は以下の表2のとおりであった。
【0758】
(表2)
【0759】
【表2】
[この文献は図面を表示できません]
【0760】
重合性化合物を含有しない比較例1のVHR変化率は−67%であり、大幅なVHR低下が確認された。比較例2のVHR変化率は−2%であった。実施例1のVHR変化率は+75%、実施例2のVHR変化率は+58%であり、実施例1,2の重合性化合物含有液晶組成物に関しては、紫外線照射後にVHRの上昇が確認された。これらのことから、本発明の重合性化合物含有液晶組成物中の重合性化合物は、紫外線照射により液晶表示素子中の不純物をトラップして硬化したことが示唆された。
【0761】
また、比較例2の重合性化合物の残留量は202[ppm]であったのに対して、実施例1及び実施例2の重合性化合物の残留量は検出下限未満であった。
【0762】
さらに、−20℃保存安定性試験において、実施例1及び実施例2は特に問題なく、1週間後にもネマチック液晶相を保持できていたため、○と判定した。
【0763】
これらのことから、実施例1及び実施例2はVHR変化率が正の値を示し、重合性化合物の残留量が十分に少なく、低温保存安定性に優れる液晶組成物であることが確認された。
【0764】
(実施例3〜実施例8)
液晶組成物LC−002を99.7質量部に対して、式(RM−1)で表される重合性化合物を0.3質量部添加した重合性化合物含有液晶組成物を実施例3とした。
【0765】
液晶組成物LC−002を99.7質量部に対して、式(RM−2)で表される重合性化合物を0.3質量部添加した重合性化合物含有液晶組成物を実施例4とした。
【0766】
液晶組成物LC−003を99.7質量部に対して、式(RM−1)で表される重合性化合物を0.3質量部添加した重合性化合物含有液晶組成物を実施例5とした。
【0767】
液晶組成物LC−003を99.7質量部に対して、式(RM−2)で表される重合性化合物を0.3質量部添加した重合性化合物含有液晶組成物を実施例6とした。
【0768】
液晶組成物LC−001を99.7質量部に対して、式(RM−R1)で表される重合性化合物を0.27質量部及び式(RM−1)で表される重合性化合物を0.03質量部添加した重合性化合物含有液晶組成物を実施例7とした。
【0769】
液晶組成物LC−001を99.7質量部に対して、式(RM−R1)で表される重合性化合物を0.27質量部及び式(RM−2)で表される重合性化合物を0.03質量部添加した重合性化合物含有液晶組成物を実施例8とした。
【0770】
実施例3〜実施例8のVHR変化率及び低温保存安定性は以下の表3及び表4のとおりであった。
【0771】
(表3)
【0772】
【表3】
[この文献は図面を表示できません]
【0773】
(表4)
【0774】
【表4】
[この文献は図面を表示できません]
【0775】
実施例3〜実施例6の重合性化合物の残留量は検出下限未満であり、実施例7及び実施例8の重合性化合物の残留量は、不具合を起こさない程度に十分少ない量であった。
【0776】
実施例3〜8の重合性化合物含有液晶組成物に関しては、実施例1及び2と同様に紫外線照射後にVHRの上昇が確認されたことから、本発明の重合性化合物含有液晶組成物中の重合性化合物は、紫外線照射により液晶表示素子中の不純物をトラップして硬化したことが示唆された。
【0777】
したがって、実施例3〜8も実施例1及び実施例2と同様に、VHR変化率が正の値を示し重合性化合物の残留量が十分に少なく、低温保存安定性に優れる液晶組成物であることが確認された。
【0778】
(実施例9及び実施例10)
実施例1及び実施例2の重合性化合物を含有する液晶組成物をセルギャップ3.0μmのFFSモードの液晶セルに真空注入法で注入した。その後、液晶セルに325nm以下の紫外線をカットするフィルターを介し高圧水銀灯を用いて紫外線を照射した。このとき、中心波長365nmの条件で測定した照度が100mW/cmになるように調整し、積算光量30J/cmの紫外線を照射した。次に、蛍光UVランプを用いて、中心波長313nmの条件で測定した照度が3mW/cmになるように調整し、積算光量10J/cm2の紫外線を照射した。実施例1〜8と同様にVHR変化率(%)を算出し、実施例9及び実施例10とした。
【0779】
実施例9及び実施例10のVHR変化率は表5のとおりであった。
【0780】
(表5)
【0781】
【表5】
[この文献は図面を表示できません]
【0782】
実施例9〜10の重合性化合物含有液晶組成物に関しては、実施例1〜8と同様に紫外線照射後にVHRの上昇が確認されたことから、本発明の重合性化合物含有液晶組成物中の重合性化合物は、紫外線照射により液晶表示素子中の不純物をトラップして硬化したことが示唆された。
【0783】
FFSモードの液晶セルで評価した実施例9及び実施例10も実施例1〜実施例8と同様に、VHR変化率が正の値を示すことが確認された。