特許第6466056号(P6466056)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6466056試験測定装置における領域横断型トリガ処理
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6466056
(24)【登録日】2019年1月18日
(45)【発行日】2019年2月6日
(54)【発明の名称】試験測定装置における領域横断型トリガ処理
(51)【国際特許分類】
   G01R 13/20 20060101AFI20190128BHJP
【FI】
   G01R13/20 N
【請求項の数】4
【外国語出願】
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2013-156898(P2013-156898)
(22)【出願日】2013年7月29日
(65)【公開番号】特開2014-25941(P2014-25941A)
(43)【公開日】2014年2月6日
【審査請求日】2016年7月14日
(31)【優先権主張番号】13/560,735
(32)【優先日】2012年7月27日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】391002340
【氏名又は名称】テクトロニクス・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】TEKTRONIX,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】110001209
【氏名又は名称】特許業務法人山口国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ケネス・ピー・ドビンズ
(72)【発明者】
【氏名】ギャリー・ジェイ・ワルド
(72)【発明者】
【氏名】ケビン・イー・コスグローブ
【審査官】 名取 乾治
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−073240(JP,A)
【文献】 特表2005−513442(JP,A)
【文献】 特開2010−217179(JP,A)
【文献】 特開2009−092459(JP,A)
【文献】 特表2007−531542(JP,A)
【文献】 特開2011−145070(JP,A)
【文献】 特開2012−073236(JP,A)
【文献】 特開2006−186994(JP,A)
【文献】 実開平06−002249(JP,U)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0027675(US,A1)
【文献】 特開2005−513442(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 13/20
G01R 23/00−23/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
周波数領域において第1信号及び第2信号を処理するよう構成されたオシロスコープにトリガをかけるための方法であって、
上記第1信号について第1周波数領域トリガ形式を選択するステップと、
上記第2信号について上記第1周波数領域トリガ形式と異なる第2周波数領域トリガ形式を選択するステップと、
選択された上記第1周波数領域トリガ形式又は上記第2周波数領域トリガ形式のトリガの発生に応答して上記第1及び第2信号を取込むステップと、
記第1及び第2信号を上記周波数領域において処理するステップと
を具えるトリガ方法。
【請求項2】
上記第1周波数領域トリガ形式が周波数マスク・トリガであり、上記第2周波数領域トリガ形式が周波数密度トリガである請求項1のトリガ方法。
【請求項3】
周波数領域において第1信号及び第2信号を処理するよう構成された試験測定装置であって、
上記第1信号について第1周波数領域トリガ形式が与えられると共に、上記第2信号について上記第1周波数領域トリガ形式と異なる第2周波数領域トリガ形式が与えられるよう構成されるプロセッサと、
上記第1及び第2信号並びに上記第1及び第2周波数領域トリガ形式に基づいて、トリガ出力信号を生成するよう構成されるトリガ検出部と
を具え、
上記プロセッサは、上記トリガ出力信号に応答して上記第1及び第2信号を取り込むよう構成され、
上記プロセッサは、記第1及び第2信号を上記周波数領域において処理するよう構成され試験測定装置。
【請求項4】
上記第1周波数領域トリガ形式が周波数マスク・トリガであり、上記第2周波数領域トリガ形式が周波数密度トリガである請求項3の試験測定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、試験測定装置に関し、特に、ミックスド・ドメイン・オシロスコープ用のトリガ技術に関する。
【背景技術】
【0002】
現代のデジタル・オシロスコープは、所与の入力信号の時間領域(時間ドメイン)波形を生成する能力を提供する。伝統的に、トリガ処理に関しては時間領域の現象の評価に限定されていた。同様に、リアルタイム・スペクトラム・アナライザは、周波数領域(周波数ドメイン)の現象の評価に的を絞っており、時間領域の基準(外部ゲートなど)は限定的で補助的なものであった。また、ワイヤレス・コミュニケーション・アナライザは、信号を取り込んで復調し、変調領域特性を評価する。ミックスド・ドメイン・オシロスコープを導入すれば、時間及び周波数領域の両方の観点から同時に、時間を相互に関係させつつ信号を取込み及び表示し、モニタ(監視)できる。米国テクトロニクス社から入手できるMDO4000シリーズ・ミックスド・ドメイン・オシロスコープが、こうしたミックスド・ドメイン・オシロスコープとして知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013−057663号公報
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】テクトロニクスによるMDO4000シリーズ・ミックスド・ドメイン・オシロスコープのホームページ[オンライン]、[2013年7月29日検索]インターネット<http://www1.tek.com/ja/products/oscilloscopes/mdo4000/>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、既存のミックスド・ドメイン・オシロスコープは、十分なトリガ機能が欠けている。従って、この新しい種類の装置の測定能力を拡張できる改善されたトリガ技術を提供するというニーズが存在している。
【課題を解決するための手段】
【0006】
オシロスコープにトリガをかける方法が開示される。このオシロスコープは、第1信号を第1領域で処理し、第2信号を第2領域で処理する。この方法には、第1及び第2信号の夫々を処理するために異なる領域(ドメイン)を夫々選択する処理が含まれる。選択された領域について、所望のトリガ形式が選択される。第1及び第2信号は、選択されたトリガ形式のトリガの発生に応答して取り込まれる。第1及び第2信号は、選択された異なる領域に応じて処理される。この方法は、上記処理の結果を表示画面上に表示する処理を含んでいても良い。
【0007】
第1領域及び第2領域は、時間領域、周波数領域、RF時間領域及び変調領域のいずれかとしても良い。トリガは、第1及び第2領域で生じる複数のイベントの論理的組み合わせに基いても良い。トリガは、第1及び第2領域で生じる複数のイベントのシーケンス(連続的な事象)に基いても良い。トリガは、第1及び第2領域で生じる複数のイベントの論理的組み合わせ及びシーケンスに基いても良い。トリガは、エッジ、幅、タイムアウト、パルス幅、ロジック(論理演算)、セットアップ/ホールド、立ち上がり時間、立ち下がり時間、ビデオ及びバスといった時間領域イベントの少なくとも1つに基いても良い。トリガは、周波数マスク及び周波数密度といった周波数領域イベントの少なくとも1つに基いても良い。トリガは、エッジ、パルス幅、タイムアウト、ラント、ロジック、セットアップ/ホールド、立ち上がり時間及び立ち下がり時間といったRF時間領域イベントの少なくとも1つに基いても良い。トリガは、コンスタレーション・マスク・イベント、エラー・ベクトル・マグニチュード(EVM)、マグニチュード・エラー、位相エラー、相補累積分布関数(CCDF)、変調エラー比及びシンボル・エラー・カウント/レートといった変調領域イベントの少なくとも1つに基いても良い。
【0008】
オシロスコープにトリガをかける別の方法も開示される。このオシロスコープは、1つの信号を第1領域と第2領域で処理するよう構成される。この方法は、この信号を処理する2つの異なる領域を選択する処理を含む。選択された領域のいずれかに関する所望のトリガ形式が選択される。この信号は、選択されたトリガ形式のトリガの発生に応答して取り込まれる。信号は、選択された異なる領域に応じて処理される。この方法は、上記処理の結果を表示画面上に表示する処理を含んでいても良い。
【0009】
ミックスド・ドメイン試験測定装置が開示される。この装置は、第1信号を第1領域で処理し、第2信号を第2領域で処理する。この装置は、領域選択を与えられるよう構成されたプロセッサを含み、このとき、第1及び第2信号の夫々を処理するために、異なる領域が夫々選択される。プロセッサは、選択された領域に関して所望のトリガ形式を与えられるように構成される。トリガ検出部は、第1及び第2信号並びに所望トリガ形式に基づいてトリガ出力信号を生成するように構成される。プロセッサは、トリガ出力信号に応答して第1及び第2信号を取り込むように構成される。プロセッサは、選択された異なる領域に応じて第1及び第2信号を処理するよう構成される。この装置は、上記処理の結果を表示する表示画面を含んでいても良い。
【0010】
第1領域及び第2領域は、時間領域、周波数領域、RF時間領域及び変調領域のいずれかとしても良い。トリガ出力信号は、第1及び第2領域で生じる複数のイベントの論理的組み合わせに基いても良い。トリガ出力信号は、第1及び第2領域で生じる複数のイベントのシーケンス(連続的な事象)に基いても良い。トリガ出力信号は、第1及び第2領域で生じる複数のイベントの論理的組み合わせ及びシーケンスに基いても良い。トリガ出力信号は、エッジ、幅、タイムアウト、パルス幅、ロジック(論理演算)、セットアップ/ホールド、立ち上がり時間、立ち下がり時間、ビデオ及びバスといった時間領域イベントの少なくとも1つに基いても良い。トリガ出力信号は、周波数マスク及び周波数密度といった周波数領域イベントの少なくとも1つに基いても良い。トリガ出力信号は、エッジ、パルス幅、タイムアウト、ラント、ロジック、セットアップ/ホールド、立ち上がり時間及び立ち下がり時間といったRF時間領域イベントの少なくとも1つに基いても良い。トリガ出力信号は、コンスタレーション・マスク・イベント、エラー・ベクトル・マグニチュード(EVM)、マグニチュード・エラー、位相エラー、相補累積分布関数(CCDF)、変調エラー比及びシンボル・エラー・カウント/レートといった変調領域イベントの少なくとも1つに基いても良い。
【0011】
別のミックスド・ドメイン試験測定装置も開示される。この装置は、1つの信号を第1領域と第2領域で処理するよう構成される。この装置は、この信号を処理する2つの異なる領域の選択を与えられるプロセッサを含む。このプロセッサは、選択された領域のいずれかに関する所望のトリガが与えられるよう構成される。トリガ検出部は、この信号及び所望トリガ形式に基づいてトリガ出力信号を生成するように構成される。プロセッサは、トリガ出力信号に応答して信号を取り込むように構成される。プロセッサは、選択された異なる領域に応じて信号を処理するよう構成される。この装置は、上記処理の結果を表示する表示画面を含んでいても良い。
【0012】
オシロスコープにトリガをかける別の方法も開示されている。このオシロスコープは、第1信号及び第2信号を周波数領域で処理するよう構成される。この方法は、第1信号及び第2信号の夫々に関して異なる所望トリガ形式を選択する処理を含む。第1信号及び第2信号は、選択されたトリガ形式のトリガの発生に応答して取り込まれる。第1及び第2信号は、周波数領域に応じて処理される。
【0013】
この方法は、上記処理の結果を表示画面上に表示する処理を含んでいても良い。トリガは、上記周波数領域で生じる複数のイベントの論理的組み合わせに基いても良い。トリガは、上記周波数領域で生じる複数のイベントのシーケンスに基いても良い。トリガは、上記周波数領域で生じる複数のイベントの論理的組み合わせ及びシーケンスに基いても良い。トリガは、周波数マスク及び周波数密度といった周波数領域イベントの少なくとも1つに基いても良い。
【0014】
別の試験測定装置も開示される。この装置は、第1信号及び第2信号を周波数領域で処理するよう構成される。この装置は、第1信号及び第2信号の夫々に関して異なる所望トリガ形式の選択を与えられるよう構成されたプロセッサを含む。トリガ検出部は、第1及び第2信号並びに所望トリガ形式に基いて、トリガ出力信号を生成するよう構成される。プロセッサは、トリガ出力信号に応答して第1及び第2信号を取り込むように構成される。プロセッサは、周波数領域に応じて第1及び第2信号を処理するよう構成される。
【0015】
この装置は、上記処理の結果を表示する表示画面を含んでいても良い。トリガ出力信号は、上記周波数領域で生じる複数のイベントの論理的組み合わせに基いても良い。トリガ出力信号は、上記周波数領域で生じる複数のイベントのシーケンスに基いても良い。トリガ出力信号は、上記周波数領域で生じる複数のイベントの論理的組み合わせ及びシーケンスに基いても良い。トリガ出力信号は、周波数マスク及び周波数密度といった周波数領域イベントの少なくとも1つに基いても良い。
【0016】
本発明の概念1は、オシロスコープにトリガをかける方法であって、上記オシロスコープは、第1信号を第1領域において、第2信号を第2領域において処理するよう構成されており、上記方法が、
上記第1及び第2信号の夫々を処理する異なる領域を夫々選択するステップと、
上記選択領域の夫々に関して所望トリガ形式を選択するステップと、
上記選択所望トリガ形式のトリガの発生に応答して上記第1及び第2信号を取込むステップと、
上記異なる選択領域に応じて上記第1及び第2信号を処理するステップと
を具えている。
【0017】
本発明の概念2は、上記概念1の方法であって、上記処理の結果を表示画面上に表示するステップを更に具えている。
【0018】
本発明の概念3は、上記概念1の方法であって、このとき、上記第1領域及び第2領域は、時間領域、周波数領域、RF時間領域及び変調領域のいずれかであることを特徴としている。
【0019】
本発明の概念4は、上記概念1の方法であって、このとき、上記トリガは、上記第1及び第2領域で生じる複数イベントの論理的組み合わせに基づいている。
【0020】
本発明の概念5は、上記概念1の方法であって、このとき、上記トリガは、上記第1及び第2領域で生じる複数イベントのシーケンスに基づいている。
【0021】
本発明の概念6は、上記概念1の方法であって、このとき、上記トリガは、上記第1及び第2領域で生じる複数イベントの論理的組み合わせ及びシーケンスに基づいている。
【0022】
本発明の概念7は、上記概念1の方法であって、このとき、上記トリガは、エッジ、幅、タイムアウト、パルス幅、ロジック(論理演算)、セットアップ/ホールド、立ち上がり時間、立ち下がり時間、ビデオ及びバスといった時間領域イベントの少なくとも1つに基いている。
【0023】
本発明の概念8は、上記概念1の方法であって、このとき、上記トリガは、周波数マスク及び周波数密度といった周波数領域イベントの少なくとも1つに基いている。
【0024】
本発明の概念9は、上記概念1の方法であって、このとき、上記トリガは、エッジ、パルス幅、タイムアウト、ラント、ロジック、セットアップ/ホールド、立ち上がり時間及び立ち下がり時間といったRF時間領域イベントの少なくとも1つに基いている。
【0025】
本発明の概念10は、上記概念1の方法であって、このとき、上記トリガは、コンスタレーション・マスク・イベント、エラー・ベクトル・マグニチュード(EVM)、マグニチュード・エラー、位相エラー、相補累積分布関数(CCDF)、変調エラー比及びシンボル・エラー・カウント/レートといった変調領域イベントの少なくとも1つに基いている。
【0026】
本発明の概念11は、オシロスコープにトリガをかける方法であって、上記オシロスコープは、1つの信号を第1領域及び第2領域において処理するよう構成されており、上記方法が、
上記信号を処理する2つの異なる領域を選択するステップと、
上記選択領域の夫々に関して所望トリガ形式を選択するステップと、
上記選択所望トリガ形式のトリガの発生に応答して上記信号を取込むステップと、
上記異なる選択領域に応じて上記信号を処理するステップと
を具えている。
【0027】
本発明の概念12は、上記概念11の方法であって、上記処理の結果を表示画面上に表示するステップを更に具えている。
【0028】
本発明の概念13は、第1信号を第1領域において、第2信号を第2領域において処理するよう構成されたミックスド・ドメイン試験測定装置であって、該装置は、
上記第1及び第2信号の夫々を処理するための異なる領域が夫々選択されるべく、領域選択が与えられるよう構成されるプロセッサと、
上記第1及び第2信号並びに所望トリガ形式に基いてトリガ出力信号を生成するよう構成されるトリガ検出部と
を具え、
上記プロセッサは、上記選択領域の夫々に関して所望トリガ形式を与えられるよう構成され、
上記プロセッサは、上記トリガ出力信号に応答して上記第1及び第2信号を取り込むように構成され、
上記プロセッサは、上記異なる選択領域に応じて上記第1及び第2信号を処理するよう構成されることを特徴としている。
【0029】
本発明の概念14は、上記概念13の装置であって、上記処理の結果を表示するよう構成された表示画面を更に具えている。
【0030】
本発明の概念15は、上記概念13の装置であって、このとき、上記第1領域及び第2領域が、時間領域、周波数領域、RF時間領域及び変調領域のいずれかであることを特徴としている。
【0031】
本発明の概念16は、上記概念13の装置であって、このとき、上記トリガ出力信号は、上記第1及び第2領域で生じる複数イベントの論理的組み合わせに基づいている。
【0032】
本発明の概念17は、上記概念13の装置であって、このとき、上記トリガ出力信号は、上記第1及び第2領域で生じる複数イベントのシーケンスに基づいている。
【0033】
本発明の概念18は、上記概念13の装置であって、このとき、上記トリガ出力信号は、上記第1及び第2領域で生じる複数イベントの論理的組み合わせ及びシーケンスに基づいている。
【0034】
本発明の概念19は、上記概念13の装置であって、このとき、上記トリガ出力信号は、エッジ、幅、タイムアウト、パルス幅、ロジック(論理演算)、セットアップ/ホールド、立ち上がり時間、立ち下がり時間、ビデオ及びバスといった時間領域イベントの少なくとも1つに基いている。
【0035】
本発明の概念20は、上記概念13の装置であって、このとき、上記トリガ出力信号は、周波数マスク及び周波数密度といった周波数領域イベントの少なくとも1つに基いている。
【0036】
本発明の概念21は、上記概念13の装置であって、このとき、上記トリガ出力信号は、エッジ、パルス幅、タイムアウト、ラント、ロジック、セットアップ/ホールド、立ち上がり時間及び立ち下がり時間といったRF時間領域イベントの少なくとも1つに基いている。
【0037】
本発明の概念22は、上記概念13の装置であって、このとき、上記トリガ出力信号は、コンスタレーション・マスク・イベント、エラー・ベクトル・マグニチュード(EVM)、マグニチュード・エラー、位相エラー、相補累積分布関数(CCDF)、変調エラー比及びシンボル・エラー・カウント/レートといった変調領域イベントの少なくとも1つに基いている。
【0038】
本発明の概念23は、1つの信号を第1領域及び第2領域において処理するよう構成されたミックスド・ドメイン試験測定装置であって、該装置は、
上記信号を処理するための2つの異なる領域の選択が与えられるよう構成されるプロセッサと、
上記信号及び所望トリガ形式に基いてトリガ出力信号を生成するよう構成されるトリガ検出部と
を具え、
上記プロセッサは、上記選択領域の夫々に関して所望トリガ形式を与えられるよう構成され、
上記プロセッサは、上記トリガ出力信号に応答して上記信号を取り込むように構成され、
上記プロセッサは、上記異なる選択領域に応じて上記信号を処理するよう構成されることを特徴としている。
【0039】
本発明の概念24は、概念23の装置であって、上記処理の結果を表示するよう構成された表示画面を更に具えている。
【0040】
本発明の概念25は、オシロスコープにトリガをかける方法であって、上記オシロスコープは、時間領域、周波数領域、RF時間領域又は変調領域のいずれかにおいて、複数の信号を夫々処理するよう構成されており、上記方法が、
上記複数の信号の夫々を処理する領域を選択するステップと、
上記複数の信号の夫々の領域について所望トリガ形式を選択するステップと、
上記選択トリガ形式のトリガの発生に応答して上記複数の信号を取込むステップと、
上記選択信号領域に応じて上記複数の信号を処理するステップと
を具えている。
【0041】
本発明の概念26は、概念25の方法であって、上記処理の結果を表示画面上に表示するステップを更に具えている。
【0042】
本発明の概念27は、概念25の方法であって、このとき、少なくとも1つのトリガは、時間領域、周波数領域、RF時間領域又は変調領域で生じる複数イベントの論理的組み合わせに基づいている。
【0043】
本発明の概念28は、概念25の方法であって、このとき、少なくとも1つのトリガは、時間領域、周波数領域、RF時間領域又は変調領域で生じる複数イベントのシーケンスに基づいている。
【0044】
本発明の概念29は、概念25の方法であって、このとき、少なくとも1つのトリガは、時間領域、周波数領域、RF時間領域又は変調領域で生じる複数イベントの論理的組み合わせ及びシーケンスに基づいている。
【0045】
本発明の概念30は、概念25の方法であって、このとき、少なくとも1つのトリガは、エッジ、幅、タイムアウト、パルス幅、ロジック(論理演算)、セットアップ/ホールド、立ち上がり時間、立ち下がり時間、ビデオ及びバスといった時間領域イベントの少なくとも1つに基いている。
【0046】
本発明の概念31は、概念25の方法であって、このとき、少なくとも1つのトリガは、周波数マスク及び周波数密度といった周波数領域イベントの少なくとも1つに基いている。
【0047】
本発明の概念32は、概念25の方法であって、このとき、少なくとも1つのトリガは、エッジ、パルス幅、タイムアウト、ラント、ロジック、セットアップ/ホールド、立ち上がり時間及び立ち下がり時間といったRF時間領域イベントの少なくとも1つに基いている。
【0048】
本発明の概念33は、概念25の方法であって、このとき、少なくとも1つのトリガは、コンスタレーション・マスク・イベント、エラー・ベクトル・マグニチュード(EVM)、マグニチュード・エラー、位相エラー、相補累積分布関数(CCDF)、変調エラー比及びシンボル・エラー・カウント/レートといった変調領域イベントの少なくとも1つに基いている。
【0049】
本発明の概念34は、オシロスコープにトリガをかける方法であって、上記オシロスコープは、時間領域、周波数領域、RF時間領域又は変調領域から選択された複数の領域において1つの信号を処理するように構成されており、上記方法が、
上記信号を処理するための2つの異なる領域を選択するステップと、
上記選択領域の夫々について所望トリガ形式を選択するステップと、
上記選択トリガ形式のトリガの発生に応答して上記信号を取り込むステップと、
上記異なる選択領域に応じて上記信号を処理するステップと
を具えている。
【0050】
本発明の概念35は、概念34の方法であって、上記処理の結果を表示画面上に表示するステップを更に具えている。
【0051】
本発明の概念36は、概念34の方法であって、このとき、上記トリガは、時間領域、周波数領域、RF時間領域又は変調領域において生じる複数イベントの論理的組み合わせに基づいている。
【0052】
本発明の概念37は、概念34の方法であって、このとき、上記トリガは、時間領域、周波数領域、RF時間領域又は変調領域において生じる複数イベントのシーケンスに基づいている。
【0053】
本発明の概念38は、概念34の方法であって、このとき、上記トリガは、時間領域、周波数領域、RF時間領域又は変調領域において生じる複数イベントの論理的組み合わせ及びシーケンスに基づいている。
【0054】
本発明の概念39は、概念34の方法であって、このとき、上記トリガは、エッジ、幅、タイムアウト、パルス幅、ロジック(論理演算)、セットアップ/ホールド、立ち上がり時間、立ち下がり時間、ビデオ及びバスといった時間領域イベントの少なくとも1つに基いている。
【0055】
本発明の概念40は、概念34の方法であって、このとき、上記トリガは、周波数マスク及び周波数密度といった周波数領域イベントの少なくとも1つに基いている。
【0056】
本発明の概念41は、概念34の方法であって、このとき、上記トリガは、エッジ、パルス幅、タイムアウト、ラント、ロジック、セットアップ/ホールド、立ち上がり時間及び立ち下がり時間といったRF時間領域イベントの少なくとも1つに基いている。
【0057】
本発明の概念42は、概念34の方法であって、このとき、上記トリガは、コンスタレーション・マスク・イベント、エラー・ベクトル・マグニチュード(EVM)、マグニチュード・エラー、位相エラー、相補累積分布関数(CCDF)、変調エラー比及びシンボル・エラー・カウント/レートといった変調領域イベントの少なくとも1つに基いている。
【0058】
本発明の概念43は、オシロスコープにトリガをかけるための方法であって、上記オシロスコープは、周波数領域において第1信号及び第2信号を処理するよう構成されており、上記方法が、
上記第1及び第2信号の夫々について異なる所望トリガ形式を選択するステップと、
上記選択トリガ形式のトリガの発生に応答して上記第1及び第2信号を取込むステップと、
上記周波数領域に応じて上記第1及び第2信号を処理するステップと
を具えている。
【0059】
本発明の概念44は、概念43の方法であって、上記処理の結果を表示画面上に表示するステップを更に具えている。
【0060】
本発明の概念45は、概念43の方法であって、このとき、上記複数トリガは、上記周波数領域で生じる複数イベントの論理的組み合わせに基づいている。
【0061】
本発明の概念46は、概念43の方法であって、このとき、上記複数トリガは、上記周波数領域で生じる複数イベントのシーケンスに基づいている。
【0062】
本発明の概念47は、概念43の方法であって、このとき、上記複数トリガは、上記周波数領域で生じる複数イベントの論理的組み合わせ及びシーケンスに基づいている。
【0063】
本発明の概念48は、概念43の方法であって、このとき、上記複数のトリガは、周波数マスク及び周波数密度といった周波数領域イベントの少なくとも1つに基いている。
【0064】
本発明の概念49は、周波数領域において第1信号及び第2信号を処理するよう構成された試験測定装置であって、該装置は、
上記第1及び第2信号の夫々について異なる所望トリガ形式が与えられるよう構成されるプロセッサと、
上記第1及び第2信号並びに上記所望トリガ形式に基いて、トリガ出力信号を生成するよう構成されるトリガ検出部と
を具え、
上記プロセッサは、上記トリガ出力信号に応答して上記上記第1及び第2信号を取り込むよう構成され、
上記プロセッサは、上記周波数領域に応じて上記第1及び第2信号を処理するよう構成されることを特徴としている。
【0065】
本発明の概念50は、概念49の装置であって、上記処理の結果を表示するよう構成された表示画面を更に具えている。
【0066】
本発明の概念51は、概念49の装置であって、このとき、上記トリガ出力信号は、上記周波数領域で生じる複数イベントの論理的組み合わせに基づいている。
【0067】
本発明の概念52は、概念49の装置であって、このとき、上記トリガ出力信号は、上記周波数領域で生じる複数イベントのシーケンスに基づいている。
【0068】
本発明の概念53は、概念49の装置であって、このとき、上記トリガ出力信号は、上記周波数領域で生じる複数イベントの論理的組み合わせ及びシーケンスに基づいている。
【0069】
本発明の概念54は、概念49の装置であって、このとき、上記トリガ出力信号は、周波数マスク及び周波数密度といった周波数領域イベントの少なくとも1つに基いている。
【図面の簡単な説明】
【0070】
図1図1は、複数の表示エリアに分割された表示装置を有するミックスド・ドメイン・オシロスコープのブロック図である。
図2A図2Aは、トリガ検出部のブロック図の一部分である。
図2B図2Bは、トリガ検出部のブロック図の残りの部分である。
図3図3は、各領域における種々のトリガ形式を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0071】
本願では、この新しい種類の装置で可能となる種々の複合トリガ機能を1つ1つ列挙する。加えて、本願は、従来実現されていない単一領域(ドメイン)のいくつかのバリエーションを開示する。
【0072】
ミックスド・ドメイン・オシロスコープは、4つの形式のデータをリアルタイムで視覚化できる。1)時間領域:例えば、伝統的なオシロスコープのT対V信号、2)周波数領域:例えば、時間領域信号からFFTによって導かれる。3)RF時間領域:例えば、時間領域信号からIQデータ処理によって導かれる。4)変調領域データ:RF時間領域信号から復調によって導かれる。
【0073】
オシロスコープのような測定装置は、一般に3つの方法のいずれかでトリガを生成できる。1)単一チャンネル:例えば、エッジや周波数変化のような識別可能な現象について、単一の信号を観測する。2)複数チャンネルの論理演算(Logic):例えば、論理状態やセットアップ/ホールド違反のような識別可能な現象の組み合わせに関して複数の入力信号を観測するもので、複数チャンネルの論理的判定基準は、例えば、AND、OR、NAND、NOR若しくはこれらのいくつかの組み合わせなど、論理的に組み合わせることができる。又は、3)複数チャンネルのシーケンス:例えば、特定のシリアル・ワードがあるチャンネルで認識された後における、もう1つのチャンネルでの電圧ディップ(一時的低下)というように、識別可能な現象のシーケンス(連続的な事象)に関して複数の入力信号を観測する。複数チャンネル・シーケンス・トリガのバリエーション(変化形)が、単一チャンネル・シーケンス・トリガであり、このとき、複数イベントのシーケンスが単一チャンネルについて定義されることに注意されたい。
【0074】
図1は、ミックスド・ドメイン・オシロスコープ10のブロック図であり、表示装置12を有し、これは、複数の表示エリア(グリッド)14、16に分割されている。グリッド14、16は、少なくとも1つの波形24、26と、例えば、軸、グラフィカル情報及びテキストなど、他のグラフィカルな指標34、36をグラフィカルに表示するよう構成される。オシロスコープ10には、ユーザの入力用に構成された複数のユーザ・コントローラ18と、試験信号などを受けるように構成される複数の電気入力端子20などもある。この例では、ユーザ・コントローラ18は、ズーム係数及びパン位置(ズーム・ボックスの位置)を変化させるよう構成されたズーム入力17(内側ノブ)及びパン入力19(外側ノブ)を含む。
【0075】
この例では、オシロスコープ10は、スタンドアロン(単独型)ユニットとして実現されており、信号取込み(アクジション)システム21には、プログラム情報及びデータを蓄積するよう構成された関連するメモリ23を有するプロセッサ22が含まれている。プロセッサ22は、当然ながら、I/O、グラフィック生成ハードウェアなどの付加的な回路に結合されていても良い。プロセッサ22は、ユーザ・コントローラ18からの複数の入力の少なくとも一部分を受けるように構成される。アナログ・デジタル(A/D)コンバータ25は、電気入力端子20で受けた信号をデジタル化するよう構成される。トリガ検出部(トリガ・システム)27は、後述するように、信号取込み処理を制御するタイミング信号を供給する。種々のトリガ・モードが、米国特許第7,191,079号に開示されており、これはここに全部含まれている。
【0076】
また、プロセッサ22は、グリッド14、16内に表示される情報の少なくとも一部分を生成するよう構成される。オシロスコープは、例えば、デスクトップ、ラップトップ、タブレット、スマートフォンその他のコンピュータ・デバイスを用いて実現される実施形態を含む種々のハードウェア及びソフトウェアを用いて実現されても良く、当然ながら、これらシステムの中には、表示装置を提供するものもあるが、提供しないものもあり、また、表示装置を必要とするものもあるが、必要としないものもある。デジタイザは、表示装置又はグリッドのないシステムの例である。
【0077】
図2は、トリガ検出部27のブロック図である。トリガ検出部27は、入力部101、トリガ領域部103、トリガ集約(aggregation)部105及び出力部107を含んでいる。この例では、第1及び第2入力端子102及び152に関する詳細なブロック図が示されている。当然ながら、参照番号202及び252で大雑把に示されている第3及び第4入力端子のような追加の入力端子にも、トリガ領域回路が用意されていて良いことは言うまでもない。トリガ領域部103は、大雑把に言えば、入力マルチプレクサ104、154、出力マルチプレクサ114、164、そして、例えば、時間領域トリガ回路106、156、周波数領域トリガ回路108、158、RF時間領域トリガ回路110、160及び変調領域トリガ回路112、162のような複数の特定領域トリガ回路を含んでいる。適切なトリガ領域回路の構成は、当業者には周知である。
【0078】
トリガ集約部105は、ロジック(条件付き)トリガ処理部172と、トリガ出力マルチプレクサ176に結合されたシーケンス・トリガ処理部174とを含んでいる。この構成によって、複数領域の信号に基づいてトリガ出力信号178を生成することが可能になる。
【0079】
大雑把に言えば、トリガ処理を、条件付きトリガ処理(複数チャンネル論理演算)又はシーケンス・トリガ処理(複数チャンネル・シーケンス)によって実現できる。一般に、イベントとは、ある特定の時点で発生する1つ以上の入力信号の特性である。つまり、イベントは、ある特定の時点で生じる。状態とは、ある期間について存在する1つ以上の入力信号の特性である。つまり、状態は、存在するか、又は、存在しないかである。条件付きトリガ処理では、トリガ検出部は、イベントを探す。トリガ検出部は、また、1つ以上の状態もモニタする。トリガ検出部は、状態が真(true)の場合にだけ、イベントが発生したときにトリガを生成する。シーケンス・トリガ処理では、トリガ検出部は、第1イベントを探す。第1イベントを認識した後、トリガ検出部は準備態勢に入り(arm)、後続する1つ以上のイベントを探す。トリガ検出部は、最後又は最終イベントが発生すると、トリガを生成する。ロジック及びシーケンス・トリガは、一緒に用いても良く、この場合、条件を満たす状態が存在している間に、複数イベントのシーケンスが発生した後にだけトリガが生成される。
【0080】
図3は、各領域における種々のトリガ形式を示すブロック図である。時間領域は、一般に、時間対電圧を視覚化するのに利用される。典型的な時間領域イベントは、上述のように「エッジ、パルス幅、タイムアウト、ラント、ロジック、セットアップ/ホールド、立ち上がり時間、立ち下がり時間、ビデオ及びバス」を含む。典型的な時間領域状態は、「単一のチャンネル・レベルを含むロジック」を含む。典型的な周波数イベントは、「周波数マスク及び周波数密度」を含む。典型的な周波数領域状態は、「周波数マスクに基づく状態」を含む。
【0081】
RF時間領域は、一般に、時間対IQ(これは、時間に対する振幅、位相及び周波数を含む)を視覚化するのに利用される。典型的なRF時間領域イベントは、「エッジ、パルス幅、タイムアウト、ラント、ロジック、セットアップ/ホールド、立ち上がり時間及び立ち下がり時間」を含む。典型的なRF時間領域状態は、「単一チャンネル・レベルを含むロジック」を含む。変調時間領域は、一般に、時間対シンボルを視覚化するのに利用される。典型的な変調時間領域イベントは、「コンスタレーション・マスク、エラー・ベクトル・マグニチュード(EVM)、マグニチュード・エラー、位相エラー、相補累積分布関数(CCDF)エラー、変調エラー比、シンボル・エラー・カウント及びシンボル・エラー比」を含む。典型的な変調時間領域状態は、「コンスタレーション・マスク、CCDFマスク、シンボル・エラー・カウント及びシンボル・エラー比」を含む。
【0082】
本願は、以下の例を含む多種多様なミックスド・ドメイン・トリガ・モードを網羅しているが、当然ながら、以下の例に限定されるわけではない。
【0083】
複数チャンネル・ロジック:周波数領域:
【0084】
周波数マスク又は周波数密度トリガで、2つの異なる周波数領域信号をモニタ(monitor:監視)する。両方の信号に同時にイベントがあるときにトリガがかかる。
【0085】
複数チャンネル・ロジック:時間及び周波数領域:
【0086】
1つの時間領域及び1つの周波数領域信号をモニタする。時間領域信号がハイ(high:高)のときにだけ、周波数マスク・イベントでトリガがかかる。
【0087】
複数チャンネル・ロジック:時間及びRF時間領域:
【0088】
1つの時間領域及び1つのRF時間領域信号をモニタする。時間領域信号がハイ(high:高)のときにだけ、RF時間領域信号の振幅でトリガがかかる。
【0089】
複数チャンネル・ロジック:変調領域及びRF時間領域:
【0090】
1つの変調領域信号及び1つのRF時間領域信号をモニタする。RF時間領域チャンネルがあるしきい値を超えると、変調領域コンスタレーション・マスク・イベントでトリガがかかる。
【0091】
複数チャンネル・ロジック:変調領域及び周波数領域:
【0092】
1つの変調領域信号及び1つの周波数領域信号をモニタする。変調領域シンボル・エラー・レートがしきい値を超えると、周波数領域密度イベントでトリガがかかる。
【0093】
複数チャンネル・ロジック:変調領域及び時間領域:
【0094】
1つの変調領域信号及び1つの時間領域信号をモニタする。時間領域バス・イベントの後、変調領域コンスタレーション・マスク・イベントでトリガがかかる。
【0095】
複数チャンネル・ロジック:周波数及びRF時間領域:
【0096】
1つの周波数領域信号及び1つのRF時間領域信号をモニタする。RF時間領域信号の振幅が所定レベルを超えている場合にだけ、周波数密度イベントでトリガがかかる。
【0097】
複数チャンネル・ロジック:時間、周波数及びRF時間領域:
【0098】
複数の時間領域信号、1つの周波数領域信号及び1つのRF時間領域信号をモニタする。周波数マスク・イベントでトリガがかかるが、残りのRF時間領域信号及び時間領域信号の論理状態が所定ワードに合致する場合に限られる。
【0099】
複数チャンネル・シーケンス:周波数領域:
【0100】
周波数マスク又は周波数密度トリガを用いて、2つの異なる周波数領域信号をモニタする。1つ目の周波数領域信号のイベントを用いてトリガ・システムを準備態勢にし(arm)、2つ目の周波数領域信号のイベントを探す。
【0101】
複数チャンネル・シーケンス:周波数領域:

【0102】
2つの異なる周波数領域信号をモニタする。第1周波数領域信号のパワー・レベルが所定振幅を超えると、トリガ・システムを準備態勢にして、第2周波数領域信号の周波数密度イベントでトリガがかかる。
【0103】
複数チャンネル・シーケンス:時間及び周波数領域:
【0104】
1つの時間領域及び1つの周波数領域信号をモニタする。時間領域信号にラント(Runt:期待される大きさに満たないもの)が検出されると、トリガ・システムを準備態勢にして、周波数領域信号の周波数マスクの不成立を探す。なお、ラント・トリガとは、2つのしきい値を利用し、被試験信号が一方のしきい値は超えるものの、他方のしきい値は超えないときに、トリガ信号を供給するものである。
【0105】
複数チャンネル・シーケンス:時間及びRF時間領域:
【0106】
1つの時間領域及び1つのRF時間領域信号をモニタする。RF時間領域信号にセットアップ/ホールド・イベントが検出されると、トリガ・システムを準備態勢にして、時間領域信号でシリアル・ワードが認識されるとトリガがかかる。
【0107】
複数チャンネル・シーケンス:周波数及びRF時間領域:
【0108】
1つの周波数領域及び1つのRF時間領域信号をモニタする。RF時間領域信号のパルス幅が特定時間を超えると、トリガ・システムを準備態勢にして、残りの周波数領域信号における周波数密度イベントでトリガがかかる。
【0109】
複数チャンネル・シーケンス:時間、周波数及びRF時間領域:
【0110】
複数の時間領域、1つの周波数領域及び1つのRF時間領域信号をモニタする。時間領域信号の論理状態が所定ワードに合致すると、周波数領域信号を観測する。上記周波数領域信号に周波数マスク・イベントが見つかると、トリガ・システムを準備態勢にし、RF時間領域信号においてタイムアウト・イベントが生じると、トリガがかかる。
【0111】
本願での開示に基いて、多様な変形が可能なことはいうまでもない。上述の複数の機能及び複数の構成要素は、特定の組み合わせにおけるものであったが、各機能及び構成要素は、残りの機能及び構成要素なしに単独でも利用可能であり、残りの機能及び構成要素を用いたり、用いなかったりして、種々の組み合わせで利用可能である。本願で開示した装置又は方法は、汎用コンピュータ又はプロセッサで実行するようにコンピュータ読み出し可能な(非一時的:non-transitory)記憶媒体に組み込まれたコンピュータ・プログラム、ソフトウェア又はファームウェアで実現されても良い。コンピュータ読み出し可能な記憶媒体の例には、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、レジスタ、キャッシュ・メモリ、半導体メモリ・デバイス、内部ハード・ディスクやリムーバブル・ディスクのような磁気媒体、光磁気媒体、CD−ROMやデジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)のような光学式媒体が含まれる。
【0112】
適切なプロセッサには、例として、汎用プロセッサ、特定用途プロセッサ、従来型プロセッサ、デジタル・シグナル・プロセッサ(DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つ以上のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、ASIC(特定用途向けIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、種々のIC、ステート・マシーンなどが含まれる。
【符号の説明】
【0113】
27 トリガ検出部
101 入力部
102 第1入力端子
103 トリガ領域部
104 入力マルチプレクサ
105 トリガ集約部
106 時間領域トリガ回路
107 出力部
108 周波数領域トリガ回路
110 RF時間領域トリガ回路
112 変調領域トリガ回路
114 出力マルチプレクサ
152 第2入力端子
154 入力マルチプレクサ
156 時間領域トリガ回路
158 周波数領域トリガ回路
160 RF時間領域トリガ回路
162 変調領域トリガ回路
164 出力マルチプレクサ
172 ロジック・トリガ部
174 シーケンス・トリガ部
176 トリガ出力マルチプレクサ
178 トリガ出力信号
202 第3入力端子
252 第4入力端子
図1
図2A
図2B
図3