(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記配電アセンブリは、直径が増加する複数の同心状の円形領域を有する単一の平坦な回路基板であり、各円形領域が前記開口部のうちの1つ又は複数を含む、請求項1に記載のランプヘッドアセンブリ。
前記複数のランプアダプターが、前記配電アセンブリの中心から前記配電アセンブリの端部まで、半径方向外側へ行くに従って徐々に増加する高さを有する、請求項1に記載のランプヘッドアセンブリ。
前記ランプが、前記配電アセンブリの中心から前記配電アセンブリの端部まで、半径方向外側へ行くに従って徐々に増加する高さを有する、請求項1に記載のランプヘッドアセンブリ。
前記配電アセンブリが、異なる高さに配置された複数の同心状のリングタイプの回路基板から成り、各リングタイプの回路基板が前記開口部のうちの1つ又は複数を含む、請求項1に記載のランプヘッドアセンブリ。
前記電圧DAQモジュールが、前記複数のランプの各々の前記電気接触端子と電気通信する電気接触要素を備え、前記複数のランプの各々の前記電気接触端子が、電源端子及びアース端子を含む、請求項10に記載の処理チャンバ。
前記コントローラが、前記ランプのうちの第2のランプの両端子間のゼロ電圧降下に基づいて、前記ランプのうちの第1のランプの開回路状態を検出するように適合される、請求項10に記載の処理チャンバ。
前記ランプのうちの第1のランプの両端子間の電圧降下が、前記ランプのうちの第2のランプの両端子間の電圧降下よりも、閾値量を超えて少ない場合に、前記コントローラが、前記第1のランプの部分的なショートを検出するように適合される、請求項10に記載の処理チャンバ。
前記コントローラが、1以上のランプの各々の両端子間のゼロ電圧降下に基づいて、複数の前記ランプの開回路状態を検出するように適合される、請求項10に記載の処理チャンバ。
【発明を実施するための形態】
【0010】
理解を容易にするために、複数の図面に共通する同一の要素を指し示すために、可能な場合には、同一の参照番号を使用した。一実施形態の要素及び特徴は、更なる記述がなくとも、他の実施形態に有益に組み込まれ得ると想定される。
【0011】
本明細書で説明される実施形態は、広くは、熱処理チャンバ内で使用されるランプヘッドアセンブリのための改良された配電アセンブリに関する。熱処理チャンバは、概して、上側ドーム、下側ドーム、上側ドームと下側ドームとの間に配置された基板支持体、及び下側ドームの下に且つそれと近接して配置されたランプヘッドアセンブリを含む。複数のランプが、ランプヘッドアセンブリ内のそれらのそれぞれの容器内に配置され、光学的に透明な下側ドームを通って、基板支持体上に配置された基板へ放射エネルギーを提供する。ランプヘッドアセンブリは、そこを通って電力が各ランプに供給されるところの、配電アセンブリと電気通信する。配電アセンブリは、単一の平坦な回路基板であるか、又は下側ドームの角度に従って、段差の付いた階段状のやり方で構成された、複数の同心状のリングタイプの回路基板から成り得る。配電アセンブリは、素早いランプの交換及びランプヘッドアセンブリの保守の容易さのために、各々が、そこを通るランプの通過を許容するようにサイズ決定された、複数の開口部を有する。
【0012】
例示的な熱処理チャンバ
図1は、熱処理チャンバ100の概略断面図である。処理チャンバ100は、基板の上面上での材料の堆積を含んで、1以上の基板を処理するために使用され得る。処理チャンバ100は、概して処理チャンバ100の内部領域を画定する、チャンバ本体101、上側ドーム102、及び下側ドーム104を含む。上側ドーム102は、ステンレススチール、アルミニウム、石英、又は被覆された金属若しくはセラミックなどの材料から形成され、一方、下側ドーム104は、石英などの光学的に透明な材料から形成され得る。下方ドーム104は、チャンバ本体101に連結されるか、又はチャンバ本体101と一体化した部分である。その上で基板108を支持するように適合された基板支持体106が、上側ドーム102と下側ドーム104との間で、処理チャンバ100内に配置される。基板支持体106は、支持プレート109に連結され、それらの間にギャップ111を形成する。上側ドーム102及び下側ドーム104の厚さ及び曲がり具合は、処理チャンバ100内の一様な流れの均一性のための平坦な形状を提供するように構成され得る。例えば、上側ドーム102の中央部分188は、基板支持体106の基板受け入れ表面を画定する水平面に対して、約8度から約22度までの角度を形成し得る。同様に、下側ドーム104の底部190は、基板支持体106の基板受け入れ表面を画定する水平面に対して約8度から約22度までの角度にあり得る。
【0013】
支持プレート109は、石英などの光学的に透明な材料から形成され、ランプ142からの放射エネルギーが、基板支持体106を望ましい処理温度まで作用及び加熱することを可能にする。基板支持体106は、炭化ケイ素又は炭化ケイ素で被覆されたグラファイトから形成され、ランプ142からの放射エネルギーを吸収し、放射エネルギーを基板108に伝達する。基板支持体106は、持ち上げられた処理位置で示されているが、処理位置の下方の積み込み位置へ、アクチュエータ112によって垂直に移動され、リフトピン110が、下側ドーム104と接触し、基板108を基板支持体106から持ち上げることを可能にする。次いで、(図示せぬ)ロボット移送ブレードが、処理チャンバ100に入り、スリットバルブなどの開口部114を通して、基板108と係合し且つそこから基板108を除去する。基板支持体106は、アクチュエータ112によって処理中に回転され、基板108の均一な処理を容易にするようにも適合される。
【0014】
基板支持体106は、処理位置に配置されている間に、処理チャンバ100の内部容積を、処理ガス領域116及びパージガス領域118へと分割する。処理ガス領域116は、基板支持体106が処理位置内に配置されている間に、上側ドーム102と基板支持体106の平面120との間に位置決めされた内部チャンバ容積を含む。パージガス領域118は、下側ドーム104と平面120との間に位置決めされた内部チャンバ容積を含む。
【0015】
処理ガス供給源132から供給された処理ガスは、チャンバ本体101の側壁内に形成された処理ガスインレット134を通じて、処理ガス領域116の中へ導入される。処理ガスは、流れの経路136に沿って、基板108の上面上を横方向へ流れる。処理ガスは、処理ガスインレット134と対向する、処理チャンバ100の側部に配置された処理ガスアウトレット138を通じて、処理ガス領域116を出て行く。処理ガスアウトレット138を介した処理ガスの除去は、そこに連結された真空ポンプ140によって促進される。処理ガスインレット134及び処理ガスアウトレット138は、互いに位置合わせされ、ほぼ同じ高さに配置されているので、基板108上の概して平面的で均一なガスの流れを可能にする。
【0016】
パージガス源122から供給されたパージガスは、チャンバ本体101の側壁内に形成されたパージガスインレット124を通じて、パージガス領域118へ導入される。パージガスは、支持体106の裏面にわたる流れの経路126に沿って横方向へ流れ、パージガスインレット124と対向する、処理チャンバ100の側部に配置されたパージガスアウトレット128を通じて、パージガス領域118から排出される。パージガスアウトレット128に連結された排気ポンプ130は、パージガス領域118からのパージガスの除去を促進する。パージガスの流れは、処理ガスの流れがパージガス領域118に入ってくることを妨げ若しくは実質的に避け、又はパージガス領域118に入ってくる処理ガスの拡散を低減させると考えられている。
【0017】
複数のランプ142は、下側ドーム104に隣接して且つその下に配置され、処理ガスがその上を通過する際に基板108を加熱し、基板108の上面上への材料の堆積を促進する。一実施形態では、ランプ142が、下側ドーム104からおよそ1mm〜40mmの位置に配置され得る。ランプ141は、オプションの反射体143によって囲まれたバルブ141を含む。各ランプ142は、そこを通って電力が各ランプ142に供給されるところの配電アセンブリ147に接続される。ランプ142は、基板支持体106の軸127の周りで半径が増大する環状のグループ内に配置される。軸127は石英から形成され、その内部に中空部分又は空洞129を含み、これが基板108の中心付近の放射エネルギーの横方向の変位を低減させ、これにより基板108への均一な放射を促進する。
【0018】
ランプ142は、基板を所定の温度まで加熱し、基板108の表面上への処理ガスの熱分解を促進するように適合される。一実施例では、基板上に堆積する材料は、III族、IV族、及び/又はV族の材料であるか、又はIII族、IV族、及び/又はV族のドーパントを含む材料であり得る。例えば、堆積材料は、ヒ化ガリウム、窒化ガリウム、又は窒化アルミニウムガリウムを含み得る。ランプは、摂氏約300度〜摂氏約950度など、摂氏約300度〜摂氏約1200度の範囲内の温度まで基板を加熱するように適合され得る。集光アセンブリ150が、オプションとして、下側ドーム104の上に且つそれと接触して配置され、放射エネルギーをランプ142から基板支持体106へ制御可能に向け、これにより基板108上のより均一な堆積をもたらし得る。基板108上の均一な堆積は、より高い品質の基板及びより効率的に製造されたデバイスをもたらす。
【0019】
1以上のランプ142が、ランプ142の間の配置されたチャネル149の中へ導入された冷却流体によって、処理の間又はその後に冷却され得るランプヘッドアセンブリ145内に配置される。ランプヘッドアセンブリ145は、ランプヘッドアセンブリ145が下側ドーム104に対して近接していることに部分的に依拠して、下側ドーム104を伝導的に冷却する。ランプヘッドアセンブリ145は、ランプ壁及びリフレクタ143の壁も同様に冷却し得る。
【0020】
図1は、処理チャンバの一実施形態を示しているが、更なる実施形態も考えられ、そのような実施形態は、本開示内で議論される様々な実施形態に適用され得る。例えば、ある実施形態では、基板支持体106が、石英などの光学的に透明な材料から形成され、基板108の直接的な加熱を可能にし得ることが考えられる。ある実施形態では、オプションの円形状のシールド139が、基板支持体106の周りに配置され、チャンバ本体101の側壁に連結され得ることが考えられる。ある実施形態では、処理ガス供給源132が、例えば、III族の前駆体ガス及びV族の前駆体ガスなどの、複数の種類の処理ガスを供給するように適合され得る。複数の処理ガスは、同じ処理ガスインレット134を通じて、又は異なる処理ガスインレット134を通じて、チャンバの中へ導入され得る。更に、ガスインレット124、134、若しくはガスアウトレット128、138のサイズ、幅、及び/又は数は、シャワーヘッドの使用を含み、基板108上の均一な材料の堆積を更に促進するように調整され得ることも考えられる。ある実施形態では、ランプヘッドアセンブリ145が下側ドーム104と接触しないことも考えられる。ある実施形態では、ランプヘッドアセンブリ145が、上側ドーム102の上方に且つそれと隣接して配置されてもよい。ある実施形態では、基板支持体106が、そこを通る中央開口部を有する環状リング又は端部リングであり、基板108の周縁部を支持するように適合され得る。
【0021】
例示的なランプヘッドアセンブリ
図2Aは、本開示の一実施形態による、ランプヘッドアセンブリ200の概略断面図である。ランプヘッドアセンブリ200は、
図1で示されたランプヘッドアセンブリ145の代わりに使用され得る。概して、ランプヘッドアセンブリ200は、基板支持体106の軸127の周りに最も望ましいやり方で下側ドーム104の下に且つそれと近接して配置され、それらは、明瞭さのために部分的に示されている。ランプヘッドアセンブリ200は、それらのそれぞれの容器207内に配置された複数のランプ202、及びランプ202に電力を提供するように構成された配電アセンブリ206を含む。ランプ202の各々は、配電アセンブリ206に接続された、そのそれぞれのランプアダプター204A〜204Jに取り付けられている。ランプアダプター204A〜204Jは、以下に
図5〜
図7に関して議論されるように、望ましいアプローチで1以上のランプ202に対する電力分配を制御するように設計された、配電アセンブリ206と電気通信する。本開示で使用されるように、「ランプアダプター」という用語は、ランプが故障している間に、ランプ内でのアーク放電及び潜在的な爆発を妨げるためのヒューズをオプションとして含む、アダプターを指し得ることに留意せよ。ランプアダプターがヒューズを含まない場合に、ランプは、回路内に含まれたヒューズを有する単純なカプセルスタイルであり得る。
【0022】
一実施形態では、配電アセンブリ206が、直径が増加する複数の同心状の円形領域を有する、プリント基板(PCB)などの単一の平坦な回路基板であり得る。複数の同心状の円形領域は、基板支持体106の軸127を受け入れるために提供された中央開口部208を取り囲む。各円形領域は、配電アセンブリ206の同じ半径に沿って配置され、円を形成するように位置合わせされる、ランプアダプターにほぼ対応する。一実施形態では、同心状の円形領域の各々が、配電アセンブリ206の円周に沿って(より大きい又は小さい半径において)ほぼ放射対称なやり方で、複数のランプ202を収容するように構成される。したがって、配電アセンブリ206は、ランプ202の複数のリングを有し、ランプ202の各同心状のリングは、加熱の「区域」を表す。各円形領域内のランプ202の数は、配電アセンブリ206の半径に沿って変動し得る。例えば、ランプ202の数は、配電アセンブリ206の中心から周縁まで半径方向に沿って徐々に増加し、それによって、配電アセンブリ206の外側半径内のランプ202の数が、内側半径内のそれよりも相対的に多くなる。ある実施形態では、ランプ202が、非対称な方位角の配置(non‐symmetric azimuthal arrangement)を有し得る。例えば、ランプ202は、特定の領域で欠落しており又はある領域内で増加された間隔を有し、基板の移送又は冷却チャネルを許容し得る。
【0023】
ランプ202と下側ドーム104との間の一定の距離を保つために、ランプアダプター204A〜204Jは、下側ドーム104の角度に従って、異なる高さを有するように構成される。例えば、ランプアダプター204A〜204Jの高さは、基板支持体106の軸127から半径方向外側へ徐々に増加し、又は配電アセンブリ206の中心から周縁まで半径方向に沿って徐々に増加し得る。ランプと下側ドームとの間の一定の距離は、基板にわたる均一な加熱プロファイルを保証する。一実施形態では、ランプ202が、下側ドーム104からおよそ1mm〜40mmの位置に配置され得る。ランプアダプター204A〜204Jは、配電アセンブリ206の半径方向に沿って異なる高さとなるように配置されており、ランプ202は、下側ドーム104に沿って同じ普遍的なサイズ及び形状を維持することができる。
【0024】
代替的に、ランプと下側ドームとの間の距離の一部又は全部が、チャンバ又はドームの中心からの増加する距離を従って増加することが許容され、増加された距離は、リフレクタ、中空若しくは中実のライトパイプ、又は他の光学的な要素のために利用される。そのような場合には、ランプ又はランプアダプターが、同じ長さを有し、又はより高度にコリメートされた熱放射が提供され得るならば、少なくとも最も外側の区域が有用となり得る場合において、より短い長さのセットを有し得る。
【0025】
図2Bは、本開示の別の一実施形態による、ランプヘッドアセンブリ250の概略断面図である。
図2Bで示されるランプヘッドアセンブリ250は、ランプ252が、下側ドーム104の角度に従って異なる高さを有する一方で、ランプアダプター254〜254Jが均一なサイズにおいて作られ、ランプ252と下側ドーム104との間の一定の距離を提供するということを除いて、
図2Aで示されたランプヘッドアセンブリ200にほぼ類似する。各ランプ202の高さは、円形領域の半径が増加するに従って増加し得る。すなわち、ランプ202の高さは、基板支持体106の軸127から半径方向外側へ徐々に増加する。ある代替的な実施形態では、ランプ202が、ランプアダプター254A〜254Jを使用することなしに、下側ドーム104の角度に従って異なる高さを有し得る。
【0026】
図2A又は
図2Bで示されるいずれかの実施形態では、配電アセンブリ206に、そこを通るランプ202及び(使用されるとすれば)ランプアダプターの通過を許容するようにサイズ決定された複数の開口部210が提供される。開口部210の位置は、概して、配電アセンブリ206の各円形領域内のランプ202に対応する。したがって、開口部210は、放射対称なやり方で、又は配電アセンブリ206の円周に沿った、より大きい又はより小さい半径内に配置される。開口部210がランプヘッドアセンブリ200、250の底部に配置されているので、オペレーターは、ランプヘッドアセンブリの上側からランプヘッドを回収するために全体のランプヘッドアセンブリが降ろされなければならない、底部加熱構成を有する従来の側方流動チャンバとは異なり、全体のランプヘッドアセンブリを移動または降下させることがない、容易で素早いランプの交換のために、(矢印「A」で示されるように)配電アセンブリ206の側から各個別のランプ202に到達することができる。
【0027】
図3は、本開示の別の一実施形態による、段差の付いた階段状のやり方で構成された配電アセンブリ302を有する、ランプヘッドアセンブリ300の概略断面図である。ランプヘッドアセンブリ300は、
図1で示されたランプヘッドアセンブリ145の代わりに使用され得る。概して、ランプヘッドアセンブリ300は、基板支持体106の軸127の周りに最も望ましいやり方で下側ドーム104の下に且つそれと近接して配置され、それらは、明瞭さのために部分的に示されている。ランプヘッドアセンブリ300は、それらのそれぞれの容器307内に配置された複数のランプ306を有する。配電アセンブリ302は、下側ドーム104の角度に従って異なる高さで構成された、複数の同心状のリングタイプの回路基板304A〜304Eから成る。例えば、複数の同心状のリングタイプの回路基板304A〜304Eの高さは、基板支持体106の軸127から、下側ドーム104の角度に従って、半径方向外側へ徐々に増加され得る。したがって、配電アセンブリ302は、上から見られたときに、ランプ306の複数のリングを有し、ランプ306の各同心状のリングは、加熱の「区域」を表す。複数の同心状のリングタイプの回路基板304A〜304Eは、下側ドーム104の角度に従って異なる高さを有するように構成されるので、ランプ306は、下側ドーム104から一定の距離が保たれ、基板上の均一な加熱プロファイルを保証し得る。回路基板304A〜304Eは、下側ドーム104の角度に従って異なる高さに配置されているので、ランプ306は、下側ドーム104に沿って同じ普遍的なサイズ及び形状を維持することができる。
【0028】
複数の同心状のリングタイプの回路基板304A〜304Eは、ランプヘッド内の温度において機能する適切な熱特性を有する、エポキシ又は他の材料によって互いに固定的に連結され得る。ある場合では、回路基板が、ステンレススチールを含み、構造体の剛性を高め得る。電源から各回路基板304A〜304E上のランプ306へ電力を伝送する一方で、段差の付いた階段状のやり方で回路基板304A〜304Eを連結することができる任意の他の適切なアプローチも考慮される。
【0029】
同心状のリングタイプの回路基板304A〜304Eの各々は、概して、ランプヘッドアセンブリ300の異なる半径において、(基板支持体106の軸127を収容するように提供される)中央開口部310を取り囲む。例えば、回路基板304Aは、軸127に最も近いものであり、軸127から横方向外向きに又は更に離れる回路基板304Bの隣に且つそれによって取り囲まれるように配置される。各回路基板304A〜304Eは、回路基板の円周に沿って複数のランプ306を収容するように構成される。各回路基板304A〜304Eは、
図5〜
図7に関して以下に説明されるように、望ましいアプローチでその上に提供される1以上のランプ306に対する電力分配を制御するように設計されたプリント基板(PCB)であり得る。ランプ306は、オプションとして、それらのそれぞれのランプアダプター308A〜308Jに取り付けられ、ランプアダプター308A〜308Jは、回路基板304A〜304Eと電気通信し得る。
【0030】
同心状のリングタイプの回路基板304A〜304Eの各々は、そこを通るランプ306及び(使用されるとすれば)ランプアダプター308A〜308Jの通過を許容するようにサイズ決定された、複数の開口部312を有する。開口部312の位置は、概して、各リングタイプの回路基板304A〜304E内のランプ306に対応する。したがって、開口部312は、放射対称なやり方で、又は各リングタイプの回路基板304A〜304Eの円周に沿った、より大きい又はより小さい半径内に配置される。開口部312がランプヘッドアセンブリ300の底部に配置されているので、オペレーターは、ランプヘッドアセンブリの上側からランプヘッドを回収するために全体のランプヘッドアセンブリが降ろされなければならない、底部加熱構成を有する従来の側方流動チャンバとは異なり、全体のランプヘッドアセンブリを移動または降下させることがない容易で素早いランプの交換のために、(矢印「A」で示されるように)回路基板304A〜304Eの側から各個別のランプ306に到達することができる。
【0031】
配電アセンブリが、ランプに電力を提供するように示され上述された一方で、電源供給システムは、本明細書で議論されるように、孔を有する「基板」又は平坦な形状に限定されるべきではないことが考慮される。代わりに、電源供給システムは、電気コネクタを有するレールセクション(rail section)などの、任意の適切な電気部品構造体の形態にあり、下側ドームの角度に従ったやり方で配置されたランプに電力を提供することができ、ランプによる種々の電力要求に対処することができる。したがって、配電アセンブリ又は電気部品構造体内の電気トレース(electrical trace)は、絶縁され得るが、同じ平面内の制約から自由であり得る。例えば、PCBは、より低い電流送達(約7アンペア未満)に対して適切であり得る。より高い電力/電流及びより少ないランプに対して、レールシステムは、電源供給のためのより優れた構成であり得る。更に、上側からの加熱アプローチ(すなわち、ランプが基板の上方に配置されて、処理チャンバの上端から加熱する)が採用されるならば、ランプ、アダプター、及び/又は配電アセンブリは、異なる高さ/構成を有し得ることも考えられる。そのような場合には、ランプ、アダプター、及び/又は配電アセンブリが、上側ドーム102の形状を順応させるように、
図2A、
図2B、及び
図3で議論されたものと類似するやり方で構成される。
【0032】
図4Aは、本開示のある実施形態による、
図2Aのランプヘッドアセンブリ200の一部分の拡大された概略断面図である。本明細書で説明される実施形態は、
図2B及び
図3に関して議論された実施形態にも適用可能であることが考えられる。上述されたように、配電アセンブリ206は、そこを通るランプ202及びオプションとして、例えば、ランプアダプター204Eなどのランプアダプター(使用されるとすれば、ランプに取り付けられているランプアダプター)の通過を許容するようにサイズ決定された開口部210を有する。ランプ202及びランプアダプター204Eは、両方とも、ランプヘッド402内に配置され、ランプヘッド402は、下側ドーム104の下に且つそれと近接して配置される。
【0033】
ランプアダプターが使用される一実施形態では、ランプアダプター204Eが、電気接触端子と電気的に接続され、電気接続端子は、電源端子404及びアース端子若しくはリターン端子406を含み、リード線414、416を介して電源からランプ222へ電力を供給する。本明細書で説明されるように、アース端子は、典型的には、電源供給アース端子に接続され、必要であるならば電流のためのリターン経路として働き得ることに留意されたい。したがって、アース端子及びリターン端子は、本開示を通して相互交換可能に使用され得る。電源端子404及びアース端子406は、固定手段を介して、配電アセンブリ206の裏側407に取り外し可能に取り付けられ得る。電源端子404及びアース端子406は、ランプ202又は(使用されるとすれば)ランプアダプター204Eに固定され、それらに電力を供給するために適切な、任意の種類の接触端子であり得る。一実施例では、電源端子404及びアース端子406は、(
図4Bで最もよく見られるように)Oリング(O‐ring)タイプの端子である。Oリングタイプの端子は、配電アセンブリ206内で、ねじ408が、電源端子404及びアース端子406をそれらに対応するドリル穴412に固定することを可能にする、中央開口部410を有し得る。
図4Bは、本開示の一実施例による、開口部210の2つの対向する側上に配置された電源端子404及びアース端子406を示す、
図4Aの概略底面図である。電源端子404及びアース端子406の各々は、ランプアダプター204Eの底部430に接続されたリード線414、416を介して、ランプ202(又は、使用されるならば、ランプアダプター)に電気的に接続される。
【0034】
丸められた頭部を有するボルトが示されている一方で、任意の他の種類のファスナが使用されて、オペレーターの利便性を高め得る。例えば、ある実施形態では、ちょう形ボルト(羽型の頭部を有する切削ねじ)が使用されて、オペレーターが、ツールなしで手によってボルトを配電アセンブリ206内に形成された係合部分へ手動でトルクをかけることを可能にし得る。ある実施形態では、ファスナが、(ねじの丸められた頭部とは異なり)一端においてファスナの外側表面から外向きかつ横方向へ延在する部分的なイヤリングを有し、それによって、ファスナが、ドリル穴412の中へ素早く収まり、ドリル穴412内に形成された係合ノッチ又はカットアウト内のファスナの部分的なイヤリングを締め付けるように捩じられ得る。ある実施形態では、Oリングタイプの端子が、ハンガー(hanger)を有し、ファスナが、Oリングタイプの端子の中央開口部410から完全に飛び出すことを妨げる。すなわち、ハンガーは、ファスナを軸方向に回転可能に保持し、ファスナが、Oリングタイプの端子から取り外されることなしに軸方向に移動することを可能にする。ある実施形態では、ファスナが、配電アセンブリによって保持され、ランプ上のOリングタイプの端子が、C形状の端子又はコネクタで置き換えられ得る。便利で素早いランプの組み立て及び解体は、したがって、これらの様々な実施形態の結果として達成される。
【0035】
ファスナを締め付けるオペレーターに頼ることなしに、優れた電気接続を確立することの確実さを高めるために、ある実施形態では、ランプ又は(使用されるならば)ランプアダプターが、底部から配電アセンブリと係合するように構成された電気的な支持体に接続され、及び該支持体によって支持され得る。
図4Cは、本開示のある代替的な実施形態による、そこを通るランプの通過を許容するように構成された開口部482を有する、配電アセンブリ458を有する
図2Aのランプヘッドアセンブリ200の一部分の拡大された概略断面図である。
図4Dは、
図4Cの配電アセンブリの概略底面図である。
図4Cは、(ランプ202に接続された)ランプアダプター204Eの底部430が、底部430の2つの対向する側における2つの電気的な支持体460、462によって保持されるということを除いて、構造的に
図4Aと類似する。電気的な支持体460、462は、電気接触端子(すなわち、電源端子及びアース端子若しくはリターン端子)として働き、各々は、ランプアダプター204Eの底部430に接続された接続部分464、466、及び金属部分468、470を有し得る。示される一実施例では、金属部分468、470が、(
図4Dで最もよく見られるように)接続部分464、466から内側へ延在する棒形状を有し得る。接続部分464、466は、配電アセンブリ458内に形成された対応するソケット476、478の中へ挿入されるべき、電気コネクタ472、474を有し得る。例えば、電気コネクタ472、474は、
図4Cで示されるように、接続部分464、466の上面から上方へ延在するピンとして構築され、又は単一の若しくは二重の端部のいずれかが保持されたリーフスタイルのコネクタ、又は米国の110〜120Vのプラグで一般に見られるナイフスタイルのコネクタ、又は円筒形状のヨーロッパ式のプラグなどであり得る。
【0036】
作動において、一旦、故障したランプが除去されてしまうと、交換用ランプと共にそこに取り付けられた電気的な支持体460、462を有するランプアダプター304Eが、配電アセンブリ458の開口部482を通って、配電アセンブリ458の裏側480から挿入して戻される。ランプアダプター204Eが完全に挿入されると、電気的なコネクタ472、474が、それぞれ、ソケット476、478の中へ挿入される。代替的に、電気コネクタ472、474及びランプアダプター204Eの長さは、電気コネクタ472、474が、完全に又は部分的にソケット476、478の中へ挿入されることを要求する位置で、電気的な支持体460、462がランプアダプター204Eを保持するように、構成され得る。電気的なコネクタ474、474は、それぞれ、そこを通って電力が電源からランプへ供給されるところの、(図示せぬ)アース端子及び電源供給原子などの、配電アセンブリ458のソケット476、478内に形成された電気接触端子との電気接触を確立する。全ての電気接続の適切な設置を保証するための更なるステップとして、配電アセンブリは、コネクタが完全に設置されたときにのみ設置される、1以上の保護プレートを被せられ得る。例えば、1以上の保護プレートは、電気コネクタ472、474が、配電アセンブリ458内に形成された対応するソケット476、478内に完全に設置されたときにのみ(又は
図5及び
図6A〜
図6Cに関して以下に議論されるように、接触リードが、導電性の容器内に完全に設置されたときにのみ)、配電アセンブリ上への設置が可能となるように構成され得る。スイッチ及びリレーは、ランプ回路が、保護プレートが設置されるまで動作しないように、配電アセンブリに接続され得る。
【0037】
ある代替的な実施形態では、ランプ202又は(使用されるならば)ランプアダプター204A〜204Jが、上述されたような、Oリングタイプの端子及びファスナ又はプラグインタイプの電気的な機構を使用することなしに、電源に電気的に接続され得る。代わりに、電気接触端子は、配電アセンブリ206内で、スナップフィット(snap fit)又はツイストロック(twist lock)の係合が提供され、ランプ202又はランプアダプター204A〜204Jを、電源に電気的に接続し得る。
図5〜
図7は、電気接続フィーチャを有する配電アセンブリの一部分の概略図である。電気接続フィーチャは、
図4で示されたファスナ及びOリングタイプの端子の代わりに使用され、又は
図2A、
図2B、及び
図3で示された配電アセンブリ内で適用され得る。
【0038】
図5は、そこを通るランプ504及びランプアダプター506の通過を許容するようにサイズ決定された開口部502を有する、配電アセンブリ500の概略断面図を描いている。ランプアダプター506は、そこを通って電力が電源からランプ504へ供給されるところの、アース端子514及び電源端子512などの、配電アセンブリ500内に形成された電気接触端子との電気接触を確立するための、ランプアダプター506の底部516において配置された、電気接触要素508、510を含み得る。電気接触要素508、510の各々は、ランプアダプター506の底部516から対称的に且つ外側へ延在する金属接触リードであり得る。一実施形態では、電気接触要素508、510が、各々、その頂点508a、510aを有するほぼV形状のばね部分522、524へと曲がっている。2つの頂点508a、510aの間の半径方向距離は、ランプ504及びランプアダプター506の直径よりも大きく、開口部502の直径よりもわずかに大きくなり得る。開口部502は、開口部502の内側円周表面517内に形成された導電性のV形状の溝520を有し得る。V形状の溝520は、V形状の溝520を介して、それぞれ、電源端子512及びアース端子514上に接触点を確立するために、V形状のばね部分522、524にほぼ一致する対称な又は非対称な断面を有する。
【0039】
作動において、一旦、故障したランプが除去されてしまうと、交換用ランプと共にそこに取り付けられたランプ504を有するランプアダプター506が、配電アセンブリ500の開口部502から挿入して戻される。V形状のばね部分522、524は、内側円周表面517と最初に接触したときに内側に圧縮され、その後、完全な挿入の際にそれらの自然な状態へと外側に跳ね返り、それによって、V形状のばね部分522、524とV形状の溝520との間のスナップフィット(snap fit)係合を確立する。保持フィーチャ518が、ランプアダプター506の底部516において提供され、保持フィーチャ518を有する開口部502からランプアダプター506を引き出すことによって、スナップフィット係合からランプアダプター506を容易に解放することが可能となる。V形状のばね部分又は溝は、例示目的の単なる一実施例であると考えられる。電気接触要素及びその係合溝は、より優れた接触及び係合を達成するために、任意の他の形状又は湾曲を有し得る。
【0040】
図6Aは、本開示の別の一実施形態による、配電アセンブリ600の概略断面図を描いている。
図6Aは、ランプアダプター606の電気接触要素が、通常のヒューズクリップの一般的な形態にあるということを除いて、コンセプトにおいて
図5と類似する。同様に、配電アセンブリ600は、そこを通るランプ604及びランプアダプター606の通過を許容するようにサイズ決定された開口部602を有する。ランプアダプター606は、ランプアダプター606の底部636から対称に且つ外側へ延在する電気接触要素608、610を有する。電気接触要素608、610は、通常のヒューズクリップ、すなわち、各々が、半径方向の湾曲612、614を形成するために外側に且つそこから内側へ曲がる、2つの相対的に弾力性を有する金属アームの形態にあり得る。半径方向の湾曲612、614の間の半径方向の距離は、ランプ604及びランプアダプター606の直径よりも大きく、開口部602の直径よりもわずかに大きくなり得る。半径方向の湾曲612、614は、そこを通って電力が電源からランプ604へ供給されるところの、アース端子624及び電源端子622などの、配電アセンブリ600内に形成された電気接触端子との電気接触を確立するように構成される。電気接触要素608、610の各遠位端618、620は、外側へ広がり、配電アセンブリ600の底面から突き出ている可能性がある。開口部602は、開口部602の内側円周表面617内に形成された導電性の容器616を有し得る。導電性の容器616は、導電性の容器616を介して、それぞれ、電源端子622及びアース端子624上に接触点を確立するために、半径方向の湾曲612、614にほぼ一致する対称な断面を有する。
【0041】
作動において、一旦、故障したランプが除去されてしまうと、交換用ランプと共にそこに取り付けられたランプ604を有するランプアダプター606が、配電アセンブリ600の開口部602の中へ開口部602から挿入して戻される。電気接触端子608、610の半径方向の湾曲612、614は、内側円周表面617と最初に接触したときに内側に圧縮され、その後、完全な挿入の際にそれらの自然な状態へと外側に跳ね返る。結果として、半径方向の湾曲612、614と導電性の容器616との間にスナップフィット係合が確立される。同様に、ランプアダプター606は、その底部636において提供された保持フィーチャ626を有し、保持フィーチャ626を使用して開口部602からランプアダプター606を引き出すことによって、スナップフィット係合からランプアダプター606を容易に解放することを可能にし得る。
【0042】
図6Bは、本開示の代替的な一実施形態による、配電アセンブリ638の概略断面図を描いている。同様に、配電アセンブリ638は、そこを通る(ランプアダプター640によって不明瞭にされている)ランプ及びランプアダプター640の通過を許容するようにサイズ決定された開口部639を有する。本実施形態では、ランプアダプター640が、ランプアダプター640の底部641において配置された電気接触要素642、644を介して、(図示せぬ)電源に電気的に接続されている。電気接触要素642、644は、ランプアダプター640の底部641から対称に且つ外側へ延在するリード線であり得る。電気接触要素642、644の各々は、ランプアダプター640の底部641に取り付けられた第1の端部642a、644a、及び配電アセンブリ638の裏側646上に形成された電気接触端子と係合するのに十分な望ましい距離だけ半径方向外側へ延在する、第2の端部642b、644bを有する。電気接触端子は、アース端子648及び電源端子650を含み、それらは、電気接触要素642、644の第2の端部642b、644bとの電気接触を確立するように構成される。一実施形態では、アース端子648及び電源端子650が、通常のヒューズクリップ、すなわち、各々が、(
図6Aで示された半径方向の湾曲612、614と同様に)半径方向の湾曲を形成するために外側に、それから、内側へ曲がる、2つの相対的に弾力性を有する金属アームの一般的な形態にあり得る。アース端子648及び電源端子650は、アース端子648及び電源端子650の開放端が、底部641と平行な関係にある方向に沿って向いているようなやり方で構成される。第2の端部642b、644bは、概して、少なくともアース端子648及び電源端子650のそれぞれの上に接触点を確立するために、電気接触端子の半径方向の湾曲にほぼ一致する対称な断面を有する。
【0043】
作動において、一旦、故障したランプが除去されてしまうと、交換用ランプと共にそこに取り付けられたランプを有するランプアダプター640が、配電アセンブリ638の開口部639の中へ挿入して戻される。開口部639の中へのランプの完全な挿入の際に、ランプアダプター640は、時計方向へ回転し、電気接触要素642、644の第2の端部642b、644bを、
図6Aで説明されたものと類似するやり方で、半径方向の湾曲内に係合させる。同様に、ランプアダプター640は、その底部641において提供された保持フィーチャ652を有し、保持フィーチャ652を使用してランプアダプター640を反時計回りに回転させることによって、スナップ係合からランプアダプター640を容易に解放することを可能にし得る。
【0044】
図6Cは、本開示の別の代替的な一実施形態による、配電アセンブリ682の底部680の斜視図を描いている。
図6Cは、通常のヒューズクリップの一般的な形態にあり得るアース端子676及び電源端子678が、開放端676a、678aが、配電アセンブリ682の底部680から下向きに面するようなやり方で構成されるということを除いて、コンセプトにおいて
図6Bに類似する。したがって、ランプが、配電アセンブリ682内で形成された開口部686の中へ完全に挿入されたときに、ランプアダプター670の電気接触要素672、674が、保持フィーチャ684を使用して上向きにランプアダプター670の電気接触要素672、674を単に押すことによって、それぞれ、アース端子676及び電源端子678の半径方向の湾曲内に係合され得る。
【0045】
図7は、本開示の別の一実施形態による、配電アセンブリ700の概略断面図を描いている。
図7は、ランプアダプター706の電気接触要素が、配電アセンブリ700内に提供された電気接触端子とツイストロッキング(twist locking)係合にあるということを除いて、コンセプトにおいて
図5に類似する。配電アセンブリ700は、そこを通るランプ704及びランプアダプター706の通過を許容するようにサイズ決定された開口部702を有する。ランプアダプター706は、その底部716から外側へ延在する細長部分707を有し得る。細長部分707は、細長部分707の外側表面709から半径方向に且つ外側へ引き延ばされた、ランプアダプター706の電気接触要素として働く、2つの突出した突起708、710を有する。配電アセンブリ700は、配電アセンブリ700の内側円周表面717上に提供された「L形状」の端子溝720を有し得る。L形状の端子溝720のより短い脚部は、突出した突起708、710を受け入れるように構成された導電性の容器730を形成する。導電性の容器730は、そこを通って電力が電源からランプ704へ供給されるところの、電源端子712及びアース端子714などの、配電アセンブリ700内に形成された電気接触端子と電気通信する。L形状の端子溝がツイストロック係合に対して議論されたが、一方で、ねじを含み、ツイストロック係合を確立するために適切な他の形状/種類の端子フィーチャが考慮される。
【0046】
作動において、一旦、故障したランプが除去されてしまうと、交換用ランプと共にそこに取り付けられたランプ704を有するランプアダプター706が、配電アセンブリ700の開口部702の中へ挿入して戻される。L形状の端子溝720は、完全な挿入の際に(長い軸「A」の周りで)ランプアダプター706の約4分の1回転によって、細長部分707の突出した突起708、710とのツイストロック及びロック解除の作動を可能にし、突出した突起708、710と配電アセンブリ700内に形成された電気接触端子との間の電気接続を確立する。
図5及び
図6A〜
図6Cで示された保持フィーチャと類似する保持フィーチャ718が、細長部分707の底部722において提供され、保持フィーチャ718を使用して、開口部702からランプアダプター706を捩じり且つ引き出すことによって、ツイストロック係合からランプアダプター706を容易に解放することを可能にする。
【0047】
図5〜
図7で議論された実施形態は、例示目的のみであり、配電アセンブリの開口部を通るランプヘッドへの完全な挿入の際に、ランプ又はランプアダプターが、配電アセンブリ内に提供された電気接触端子に固定され且つ電気的に接続され得る限りにおいて、ランプ又は(使用されるならば)ランプアダプターに組み込むために適切な任意の電気接続/ロッキングフィーチャによって、置き代えられ得る。更に、電気接続フィーチャ、及びランプ(又はランプアダプター)保持/位置決めフィーチャは、同じである必要がない。以前に示された電気接続フィーチャの幾つかは、位置決めのために使用され、個別のフィーチャが、電気接続のために使用され得る
【0048】
更に、本開示で議論されるランプアダプターは、ランプ要素及び/又はアダプターが個別に交換できるように、ランプ要素をアダプターと取り外し可能に係合させることによって、ランプ要素の容易で素早い交換を可能にするように変形され得る。本明細書で説明されたランプ要素は、概して、フィラメント、及び光透過カプセルに連結されたプレスシール(press seal)を含む、光透過カプセルを含む。バルブが故障したときに、全体のランプアセンブリを交換するよりも、故障したバルブを含むランプアセンブリのランプ要素だけが交換される。したがって、ランプアダプターは、再使用できる。ランプアダプター及びランプ要素を、ランプアセンブリ内で互いに取り外し可能で相互交換可能にすることは、一旦、アダプターが購入された後でのランプ交換費用を低減させる。
【0049】
ランプ要素は、ランプアセンブリをPCB構造の中へ挿入する圧縮力を処理するのに十分な堅牢さを提供するように構成され得る。ランプアダプターは、オプションとして、アダプターの側部又は底部から交換され得るヒューズを提供し得る。ランプアダプターは、ランプ要素の一部分を受け入れるための容器も提供する。容器は、制御されたやり方で熱放射を目標に向ける助けとなるように、輪郭形成され且つコーティングされ得る。アダプターは、ランプ要素から外側の世界への熱伝達を促進するための、熱伝導特性及び冷却経路を提供し得る。結果として、ランプは、長いランプ寿命を許容するのに十分な低さの温度において作動され得る。様々な例示的ランプアダプターの詳細は、その全体において且つ全ての目的に対して参照されることによって本明細書に組み込まれる、「ADAPTER FOR REPLACEABLE LAMP」という名称の、2013年12月19日に出願された、代理人整理番号021279、米国特許出願番号61/918,451の中で更に説明される。
【0050】
図8Aは、配電アセンブリが、複数の同心状の円形領域を有する単一の平坦な回路基板であるか、又は段差の付いた階段状のやり方で構成された、複数の同心状のリングタイプの回路基板であるかにかかわらず、
図2A〜
図3の実施形態に適用可能なランプ及び電力レール(power rail)の例示的な一構成を示す、配電アセンブリの概略底面図を示している。(ランプ又はランプアダプターの通過のための)開口部は、明瞭さのために
図8A〜
図8Cでは省略されていることに、留意すべきである。
【0051】
図8Aで示される実施形態では、配電アセンブリ804が、基板支持体の軸を収容するために提供された中央開口部807からの増加する直径の複数の同心状の円形領域804a、804b、804cを有する、単一の平坦な回路基板である。それより多い又は少ない数の同心状の円形領域が考慮されることに、留意されたい。各円形領域804a〜804c内の(円で表される)ランプ802は、配電アセンブリの円周に沿って規則的な間隔が空けられている。ランプ802は、放射対称なやり方で配置され得る、複数の区域へグループ分けされ得る。示される一実施例では、ランプ802が、4つの分円(四分円A〜D)へグループ分けされ、分円Aは分円Cの反対側であり、分円Bは分円Dの反対側である。各分円A〜Dは、種々の処理要求に対して基板又は処理チャンバの異なる領域の制御された放射加熱を可能とするように、個別に制御され得る。例えば、(クロスフロー処理チャンバ内のガス注入側に配置された)分円B内のランプに提供される電力信号は、ガス注入側のガス前駆体の活性を高めるために、分円A、C、及びD内のランプに提供される電力信号よりも高くなり得る。
【0052】
図8B内で示されるある実施形態では、ランプ802が、円形領域804a、804b内で直列に配置され、共通のグランドレール(ground rail)850を有する。例えば、円形領域804a及び804b内のランプ802の各々は、それぞれ、第1の電力レール852及び第2の電力レール854によって電力供給され得る。すなわち、個々のランプ802の電気接触要素の各々は、それぞれの電源端子及びアース端子に(
図4A〜
図7に関連して上述されたやり方で)電気的に接続され得る。それらは、それぞれ、第1の電力レール852及び共通グランドレール850並びに第2の電力レール854及び共通グランドレール850と電気通信する。ある場合では、円形領域804a、804b内のランプ802は、方位角的にバイアスされ(個別に区域制御され)、スリットバルブの位置又はガスの流入/流出などによってもたらされた不均一な電気特性のための熱損失における任意のチャンバの非対称性に対する埋め合わせを行い、又はポンプの位置によってもたらされたポンピングの非対称性に対する埋め合わせを行い得る。そのような場合に、個別の区域の電力レールが用いられて、同じ/異なる円形領域に沿った異なる分円内に配置されたランプに別々に電力供給し得る。
【0053】
ある実施形態では、共通の電力レール及びグランドレールの1以上の組が使用されて、同じ円形領域804a〜804cの異なる分円内で直列に配置されたランプ802に電力供給し得る。
図8Cで示される一実施例では、分円A内の円形領域804c内のランプ802aは、コネクタ841及び接続線840を介して直列な分円C内の円形領域804c内の(ランプ802aの反対側に配置された)ランプ802hに接続され得る。分円A内の円形領域804c内のランプ802bは、コネクタ843及び接続線842を介して直列な分円C内の円形領域804c内の(ランプ802bの反対側に配置された)ランプ802gに接続され得る。分円A内の円形領域804c内のランプ802cは、コネクタ845及び接続線844を介して分円C内の円形領域804c内の(ランプ802cの反対側に配置された)ランプ802fに接続され得る。分円A内の円形領域804c内のランプ802dは、コネクタ847及び接続線846を介して分円C内の円形領域804c内の(ランプ802dの反対側に配置された)ランプ802eに接続され得る。ある実施形態では、分円A内の円形領域804c内のランプ802a〜802dの各々、及び分円C内の円形領域804c内のランプ802e〜802hの各々は、共通グランドレール882に接続され、共通の電力レール880によって電力供給され得る。すなわち、個々のランプの電気接触要素の各々は、それぞれの電源端子及びアース端子に(
図4A〜
図7に関連して上述されたやり方で)電気的に接続され得る。それらは、それぞれ、共通の電力レール880及び共通グランドレール882と電気通信する。共通のグランドレール及び共通の電力レールは、示されるように異なる分円A及びC内に配置され、又は同じ分円若しくは2つの隣接する分円内に配置され得る。ある場合では、円形領域804c内のランプ802a〜802hは、方位角的にバイアスされ(個別に区域制御され)、スリットバルブの位置又はガスの流入/流出などによってもたらされた不均一な電気特性のための熱損失におけるチャンバの非対称性に対する埋め合わせを行い、又はポンプの位置によってもたらされたポンピングの非対称性に対する埋め合わせを行い得る。そのような場合に、1以上の個別の区域の電力レールが用いられて、同じ/異なる円形領域に沿った異なる分円内に配置されたランプに別々に電力供給し得る。ランプは、チャンバのデザイン及び/又は処理スキームに依存して、方位角的なバイアスを必要とするかもしれないし又は必要としないかもしれないことが考慮される。
【0054】
共通の電力レール880が共通のグランドレール882の反対側に配置されたが、共通の電力レール及びグランドレールは、同じ分円内に配置され、又は任意の2つの隣接する分円内に配置され得る。代替的に、各区域又は分円内の全てのランプが、共通の電力レール及びグランドレールによって電力供給されるように、各分円又は区域は、それ自身の電力レール及びグランドレールが提供され得る。
【0055】
図8A〜
図8C内で議論された実施形態のコンセプトは、放射対称なやり方で、2つの区域、3つの区域、6つの区域、8つの区域、12の区域、又はそれより多い区域に分割されるランプに対して等しく適用可能である。幾つかの場合では、各区域又は分円内の1以上のランプに提供される電力信号は、基板上の方位角的な温度制御を可能にし、又はその区域若しくは隣接する区域内の他のランプに対する電力供給を増加させることによって、特定の区域でのランプ故障の場合に処理チャンバ内の対称性を補い得るように、独立して制御され得る。
【0056】
例示的なランプ故障検出システム
上述の説明は、ランプヘッドアセンブリのための配電アセンブリ内に開口部を提供することによって、全体のランプヘッドアセンブリを移動させることなしに、ランプの素早い交換を可能にするためのアプローチを開示する。チャンバのダウンタイムを更に低減させるために、背景技術内で上述されたように、どのランプが故障したかを素早く特定し及びどの種類の故障であるかを素早く特定することができる、改良されたランプ故障検出システムを有することが有用である。以下に、
図2A〜
図8Cに関連して上述されたような様々なランプヘッドアセンブリが組み込まれ得る、ランプ故障検出システム及び対応する方法の幾つかの実施形態が、説明される。本発明の方法は、電圧測定を使用し、どのランプが故障したか、及びどの種類の故障であるかの特定を可能にするという利点を有する。この方法を利用するシステムは、先行技術の検出システムよりも、信頼でき且つ精度が高い。ランプ故障検出システムの詳細が、以下に議論される。
【0057】
図9Aは、本開示の実施形態による、配電アセンブリに連結された支持台902を有する、
図2Aのランプヘッドアセンブリ200の一部分の拡大された概略断面図を描いている。支持台902は、電気接触要素906a、906bを介して配電アセンブリ458に接続された、ランプ故障検出システム903を有する。ランプ故障検出システム903は、複数のランプのうちで故障したランプを特定し、故障の種類の特定を提供するように設定される。
図9Bは、ランプ故障検出のための支持台902を通過する例示的な電気接触要素906a、906bを示す、
図9Aの支持台902の拡大された概略断面図である。図解の容易さのために、
図9Aの議論は、支持台902及びランプ故障検出システム903が更に含まれているということを除いて、
図4Cに基づく。本明細書で説明される支持台902及びランプ故障検出システム903は、
図2A、
図2B、及び
図3に関連して上述された配電アセンブリの様々な実施形態に接続され得ることが、注意されるべきである。ここで、配電アセンブリは、種々の高さのランプアダプター(
図2A)若しくは種々の高さを有するランプ(
図2B)に接続された単一の平坦な回路基板として構築され、又は処理チャンバの下側ドームの角度に従って、段差の付いた階段状の様式の複数の同心状のリングタイプの回路基板(
図3)として構築され、ランプと下側ドームとの間に一定の距離を提供する。
【0058】
一実施形態では、支持台902が、2以上のファスナ(2つのファスナ908、910が示されている)を介して、配電アセンブリ458に連結され得る。ファスナ908、910は、配電アセンブリ458との係合のためのボルトなどの、任意の適切な接続アプローチであり得る。ファスナ908、910は、それぞれ、配電アセンブリ458内に形成された対応するソケット912、914の中へ挿入され得る。具体的には、支持台902は、ソケット912、914と位置合わせされたファスナ908、910が、支持台902内のそれぞれの取り付け孔916、918を通して挿入されるように構成される。結果として、ランプアダプター204Eは、支持台902によって支持され且つ固定される。支持台902及び関連する回路の設置は、(電気コネクタの選ばれた組に対して)設置されたランプが全て適切に完全に接続されることも保証する。
【0059】
ソケット912、914の中へファスナ908、910が完全に挿入されると、電気接触要素906a、906bの端部又は先端が、ランプアダプター204Eの底部430に接続されている金属部分468、470と物理的に接触し、接触領域におけるランプの電圧測定が可能になる。ランプの電圧測定値は、その後、導電性トレース920を介してランプ故障検出システム903内に配置された(図示せぬ)データ収集装置へ送られる。以下でより詳細に議論されるように、データ収集装置は、少なくとも2つの直列に接続されたランプによって形成された回線経路に沿って、電圧信号をサンプリングするように設定される。データ収集装置は、アナログ電圧の入力をデジタル値に変換する任意の適切な回路を含み、それらのデジタル値は、ランプ故障検出システム903内の(図示せぬ)コントローラに送られ、各ランプの両端子間の電圧降下が測定されて、ランプが故障状態にあるか否か及び故障状態の種類を決定する。本明細書で議論される電圧測定は、ランプアダプター204Eの底部430に接続された金属部分468、470と関連付けられて実行されるが、電圧測定値は、電気支持体460、462の任意の適切な位置で取得され、又は直接的にであれ間接的にであれランプの電圧測定が実行され得る限りにおいて、本開示の様々な実施形態内で議論される(ランプアダプターを有する又は有しない)ランプと電気通信する、任意の他の導電性構成要素の任意の適切な位置で取得され得ることが、理解されるべきである。電圧測定値は、ランプピン若しくは電力リード(power lead)などの、ランプ、又はランプに接続されたランプアダプターに関連付けられた任意の電気部品においても取得され得る。
【0060】
支持台902は、必要不可欠な機械強度、電気特性、及び望ましい低熱伝導率を有する、任意の適切な材料から作られ得る。そのような材料は、エポキシベースの材料又は樹脂ベースの材料を含み得るが、それらに限定されるものではない。約0.8W/(K‐m)未満の熱伝導率を有する、他の適切な、硬い、電気的に孤立した、熱的に絶縁された材料も使用され、それは未だ本開示の範囲内に含まれ得る。代替的な実施形態では、支持台902が、一体的な構造としてランプ故障検出システム903を含むプリント基板(PCB)であり得る。ランプ故障検出システム903の詳細が、
図10〜
図18との関連で、以下に更に議論される。
【0061】
一実施形態では、電気接触要素906a、906bが、
図9Bで示されるばね式のピンであり得る。支持台902は、電気接触要素906a、906bが通過することを許容するようにサイズ決定された、通路930、932を有し得る。電気接触要素906a、906bは、それぞれの導電性パッド922、924上に配置され得る。それらは、導電性トレース920を介して、ランプ故障検出システム903内のデータ収集装置と電気通信する。電気接触要素906a、906bの各々は、導電性パッド922、924上に取り付けられたチューブ926、928内に、軸方向に包囲され得る。チューブ926、928は、それぞれ、電気接触要素906a、906bが金属部分468、470と位置合わせされることを容易にする。
図4Cで上述されたように、金属部分468、470は、ランプアダプター204Eを適切な位置に保持し、電気コネクタ472、474がソケット476、478の中へ挿入されることを可能にする。電気的なコネクタ472、474は、それぞれ、そこを通って電力が電源からランプへ供給されるところの、(図示せぬ)アース端子及び電源供給原子などの、配電アセンブリ458のソケット476、478内に形成された電気接触端子との電気接触を確立する。電気接触要素906a、906bは、
図10〜
図18に関連して以下に議論される方法を使用して、金属部分468、470の電圧を測定し、ランプが故障したか否か及び故障の種類を特定する。
【0062】
代替的に、電気接触要素906a、906bは、ランプアダプター204Eの金属部分468、470との柔和な(gentle)電気接触を確立することができる、任意の他の適切な接触手段であり得る。例えば、
図9Cは、本開示の別の一実施形態による、例示的な電気接触要素968を示している。
図9Cは、電圧測定のために、電気接触要素906a、906bが電気接触要素968で置き代えられているということを除いて、ほぼ
図9Bと一致する。電気接触要素968は、概して、各々が、カンチレバーアーム980a、9890bの遠位端において形成されたマイクロプローブ982a、982bを有する、カンチレバーアーム980a、980bを含む。マイクロプローブ982a、982bが配置されるところの端部は、支持台902から上向きに曲がっていてもよい。ある場合では、カンチレバーアーム980a、980bが、平坦な支持領域を可能とするために窪み得る。マイクロプローブ982a、982bは、上部に先端を有し且つ底部に大きな基部を有する円錐形状を有し得る。先端は、
図10〜
図18に関連して以下に議論される方法を使用して、金属部分468、470と接触し、且つ金属部分468、470の電圧を測定するために使用され、ランプが故障したか否か及び故障の種類を特定する。
【0063】
カンチレバーアーム980a、980bは、Cu、Al、AlCuの合金、又は任意の他の適切な材料から形成され得る。マイクロプローブ982a、982bは、Cr又はNiから形成され、又はカンチレバーアーム980a、980bと同じ材料から形成され得る。カンチレバーアーム980a、980bの各々は、それぞれ、導電性パッド986、988上に取り付けられた導電性ポール984a、984bに接続され、導電性パッド986、988は、導電性トレース920を介してランプ故障検出システム903内のデータ収集装置と電気通信する。同様に、導電性ポール984a、984bの各々は、導電性パッド986、988上に取り付けられたチューブ990、992内に、軸方向に包囲され得る。チューブ990、992は、それぞれ、導電性ポール984a、984bを固定し、マイクロプローブ982a、982bが金属部分468、470と位置合わせされることを容易にする。チューブ990、992は、オプションであり、必ずしも必要とされないことに留意されたい。電気接触要素が、電圧測定の目的で、ランプピン又は電力リードと適正に接触することができる限り、他の種類の電気接触要素が考慮される。
【0064】
ランプ故障検出システム903の様々な実施形態が、今や、より詳細に議論される。上述されたように、ランプヘッドは、何百ものタングステンハロゲンランプを含み得る。それらは、複数の放射対称な区域に分割され、各区域は、ランプの電力が各区域に対して調整され得るように、ドライバーによって個別に電力供給され得る。複数のランプが各区域内に含まれ、ランプは、典型的には、各ランプペアがドライバーに接続されるように、ペアへと分割される。各ペアの2つのランプは、
図8A〜
図8Cで上述されたように直列に接続され得る。
【0065】
図10は、1つのランプペアと電気通信するランプ故障検出システムを示している。ただ1つのランプペアが示されているが、複数のランプペアが、同じ電源と並列に接続され、使用される回路が各ランプペア内の各ランプの両端子間の電圧降下の測定を可能にする限り、同じ故障検出システム及び方法が、各ランプに対して使用され得る。
図10に戻ると、2つのランプL1及びL2が、電源1100と直列に接続されている。この実施例では、電源は、ACであるが、DC電源でもあってもよい。本実施例では、電源が、ACであり、シリコン制御整流器(SCR)ドライバーなどの、任意の適切な回路を含み得る。
【0066】
データ収集装置(DAQ)1108が使用されて、ポイントA、B、及びCにおける電圧測定値を取得する。前述したように、電圧測定値は、電気支持体460、462の任意の適切な位置で取得され、又は直接的にであれ間接的にであれランプの電圧測定が実行され得る限りにおいて、本開示の様々な実施形態内で議論される(ランプアダプターを有する又は有しない)ランプと電気通信する、任意の他の導電性構成要素の任意の適切な位置で取得され得る。データ収集装置1108は、マルチプレクサ(MUX)及びアナログデジタル変換器(ADC)などの、任意の適切な回路を含み得る。ADC変換器は、アナログの電圧入力V’
A、V’
B、及びV’
Cを、コントローラ1110へ送られるデジタル値V
A、V
B、及びV
Cに変換する。コントローラ1110で、各ランプの両端子間の電圧降下が決定される。本実施例では、ランプL1の両端子間の電圧降下が、V
A−V
B=V
L1であり、ランプL2の両端子間の電圧降下が、V
C−V
B=V
L2である。コントローラ1110は、電圧降下値V
L1及びV
L2を一組の条件式に適用し、ランプが故障状態にあるか否かを決定する。このプロセスは、区域内の各ランプペアに対して繰り返され、ランプアレイの各区域に対して繰り返され得る。
【0067】
コントローラ1110は、中央処理装置(CPU)1104、メモリ1105、及び支持回路(I/O)1106などの、任意の適切な構成要素を含み得る。CPU1104は、ランプの作動を制御及び/又は監視し得る、任意の形態のコンピュータプロセッサであり得る。メモリ1105は、CPU1104によって実行されるために、ソフトウェア命令及びデータが符号化され且つメモリ1105内に記憶され得るような、任意の種類であり得る。例えば、支持回路1106は、電源、入力/出力回路、アナログデジタル変換器などを含み得る。
【0068】
図11A〜
図11Fは、ランプが故障状態にあるか否か及び故障状態の種類を決定するために、各ランプの両端子間の電圧降下がどのようにして使用されるかを示している。V
1及びV
2は、それぞれ、ランプL1及びL2に対して測定されたデジタル電圧降下値を表している。
図11A〜
図11Fによって表された各回路では、AC電圧V’が、ランプペアに印加され、対応するデジタル電圧はVである。相ΦA及びΦBは、電源が3相ACであることを示し、ランプペアは、これらの2つの相のライン間電圧を横断して接続される。
【0069】
図11A〜
図11Fで説明されるランプ故障検出システムでは、ランプが、開状態、閉状態すなわち通常の状態、又は部分的にショートした状態の3つの状態のうちの1つにあると想定される。開状態は、内部ランプ回路がオープンであり、ランプを通って電流が流れることができないことを示している。白熱ランプの場合では、壊れたフィラメントが、開ランプ状態をもたらし得る。閉状態は、内部ランプ回路がクローズしており、通常のランプの作動の場合のように、電流はランプを通って流れることができる。部分的にショートしたランプに対して、ランプ抵抗は、その通常値未満であり、これは、ランプの両端子間の電圧降下における低減をもたらし得るが、電圧降下はゼロではないままである。完全にショートしたランプは、ランプ抵抗がゼロになった限定的な場合を表しており、ランプの両端子間の電圧降下もゼロになる。しかしながら、完全にショートしたランプの状態は、2つの理由で本方法の本実施形態に含まれない。先ず第1に、最も一般的なランプ故障のモードは、開状態又は部分的にショートした状態であり、完全にショートしたランプは起こりにくい。典型的には、ショートしたランプは、ゼロではない且つ測定可能な電圧降下を生み出すのに十分な抵抗を有する。第2に、ランプが完全にショートしたとするならば、直列な2つのランプに対する抵抗における全体の低減は、典型的には、残っている正常なランプに過負荷をかけ、それが、開状態になることをもたらす電流の大きさをもたらし得る。したがって、本実施形態に対して、ランプの両端子間のゼロ電圧降下は、ランプを通って電流が流れていないことを意味し、ランプが完全にショートしたことを意味しない。
【0070】
図11Aは、ランプL1及びL2の両方が通常の作動状態にあることを示している。L1の両端子間の電圧は、ゼロではない値V
1を有し、L2の両端子間の電圧は、ゼロではない値V
2を有する。両方のランプに対する通常の作動状態は、以下のように表現することができる。すなわち、V
L1≠0且つV
L2≠0且つ|V
L1−V
L2|≦αならば、L1及びL2は正常である。ここで、αは、通常のランプの作動状態を規定するために使用される、差動電圧閾値を表す。この閾値は、典型的には、使用されるランプの種類の経験則(experience)及び許容可能な変動に基づいて選択される。急速加熱処理(RTP)の場合では、許容可能な閾値が、各ランプの両端子間の平均電圧の5パーセント未満であり得る。代替的に、V
L1≠0且つV
L2≠0且つ|V
L1−V
L2|>αならば、L1及びL2は正常な作動状態ではなく、故障状態がランプペアに対して規定され得る。
【0071】
図11Bでは、ランプL1が開状態にあり、ランプL2が閉状態且つ通常の状態にある。この状況は、示されている電圧測定値を生み出し得る。ランプを通る電流を許容する完全な回路がもはや存在しないので、L
2の両端子間の電圧はゼロになる。しかし、L2は開状態ではないので、L1を横断して測定された電圧は、今や、ランプペアに普通に印加された電圧である値Vを有する。この状態は、以下のように表現され得る。すなわち、V
L1≠0且つV
L2=0ならば、L1は開状態であり、L2は閉状態である。ランプL1に対する故障状態が存在し、信号がディスプレイスクリーンに送られ、L1及びL2のペアのランプが故障したことを特定し得る。V
L1=Vが、上述のイフゼン(if‐then)文の中でV
L1≠0の代わりに使用されることができたが、V
L1≠0は、L1が開状態であるという結論を変えることなしに、その文を単純化する。更に、このイフゼン文は、以下のように更に短くすることができる。すなわち、V
L2=0ならば、L1は開状態である。この文は、L2の状態を示していないが、L1が開状態であるときに常に正しい。
【0072】
図11Cは、ランプL2が開状態であり、ランプL1が閉状態である場合を示しており、それは、上述された状況に類似する。この状態は、以下のように表現され得る。すなわち、V
L1=0且つV
L2≠0ならば、L2は開状態であり、L1は閉状態である。更に、このイフゼン文は、以下のように更に短くすることができる。すなわち、V
L1=0ならば、L2は開状態である。
【0073】
図11Dでは、L1及びL2の両方のランプが、開状態である。
図11Dで示されるような、ある実施形態に対して、ランプ故障検出システムは、ゼロ電圧の測定値を提供するために、開回路のイベントにおいて設計され得る。この場合では、両方のランプが開状態であるときに、各ランプL1及びL2を横断して示された電圧がゼロである。開状態にある両方のランプに対する条件は、以下のように表現され得る。すなわち、V
L1=0且つV
L2=0ならば、L1及びL2は開状態である。他の実施形態では、ランプ故障検出システムが、両方のランプが開状態であるときに、開回路が検出されたことを示すように設計され得るが、ゼロ電圧の測定値を提供しない。
【0074】
別の1つの故障状態が、ランプペアに対して可能である。
図11Eでは、ランプL1が部分的な内部ショートを有し、ランプL2が正常である。この場合では、ランプL1及びL2が、両方とも開状態になく、各ランプはゼロでない電圧降下を有する。ランプL1内での部分的なショートは、ランプ抵抗をその通常の値未満に低減させ、これは、ランプL1の両端子間の電圧降下における低減をもたらすことが理解され得る。この観察は、一方のランプ内での部分的な内部ショートが、通常のランプ作動に対して予期する値を超えた、各ランプに対する電圧降下の間の差異を増加させることを示唆する。この状態は、電圧V
L2及びV
L1における差異が差動電圧閾値に対して比較される条件式によって表現され得る。この差異が閾値を超えるならば、そのとき、受け入れ不可能な部分的ショート状態がランプL1に対して特定され、故障状態が存在する。この条件式は、以下のように表現され得る。すなわち、V
L1≠0且つV
L2≠0且つ(V
L2−V
L1)>Δならば、ランプL1は部分的なショートを有する。差動電圧の閾値Δの選択は、ランプ強度における許容可能な変動に依存するが、それは、RTPへの適用に対して各ランプの両端子間の平均電圧の8パーセント未満であり得る。更に、このイフゼン文は、以下のように更に短くすることができる。すなわち、(V
L2−V
L1)>Δならば、ランプL1は部分的なショートを有する。V
L1=0又はV
L2=0のいずれかならば、ランプは開状態であり、故障状態が検出される。
【0075】
図11Fは、ランプL2が部分的なショートを有し、ランプL1が正常である場合を示している。以前の故障状態に関する類似の論法が、ここで、適用される。この条件式は、以下のように表現され得る。すなわち、V
L1≠0且つV
L2≠0且つ(V
L1−V
L2)>Δならば、ランプL2は部分的なショートを有する。上の事例で使用されたのと同じ閾値Δが、ここで、適用され、イフゼン文は更に短くされ得る。すなわち、(V
L1−V
L2)>Δならば、ランプL2は部分的なショートを有する。
【0076】
図12は、直列の3つのランプが存在するときのランプ故障検出システムに対する別の1つの実施形態である。しかしながら、本実施形態は、システムのランプを作動させるのに十分な電圧供給が存在する限り、4つ以上のランプと共に使用され得ることが、理解されるべきである。ランプヘッドは、何百ものタングステンハロゲンランプを含み得る。それらは、複数の放射対称な区域に分割され、各区域は、SCRドライバーによって個別に電力供給され、それによって、ランプの電力が各区域に対して調整され得る。複数のランプが各区域内に含まれ、ランプは、各ランプグループがSCRドライバーに接続されるように、(この実施例では)3つのランプを有するグループへと分割される。各グループの3つのランプは、直列に接続される。
【0077】
図12は、ランプ故障検出システムと電気通信する1つのランプグループを示している。ランプL1、L2、及びL3は、電源1154と直列に接続される。前述のように、電源は、ACであるが、DC電源であってもよい。この実施例では、電源が、ACであり、シリコン制御整流器(SCR)ドライバーを表す。データ収集装置(DAQ)1150が、示されるように回路に接続されて、ポイントA、B、C、及びDにおける電圧測定値を取得する。前述したように、電圧測定値は、電気支持体460、462の任意の適切な位置で取得され、又は直接的にであれ間接的にであれランプの電圧測定が実行され得る限りにおいて、本開示の様々な実施形態内で議論される(ランプアダプターを有する又は有しない)ランプと電気通信する、任意の他の導電性構成要素の任意の適切な位置で取得され得る。ADCは、直列な全てのランプに対して、アナログの電圧入力V’
A、V’
B、V’
C、及びV’
Dをデジタル値V
A、V
B、V
C、及びV
Dに変換する。これらの値は、各ランプの両端子間の電圧降下を決定するコントローラ1152へ送られる。本実施例では、ランプL1の両端子間の電圧降下が、V
A−V
C=V
L1であり、ランプL2の両端子間の電圧降下が、V
C−V
D=V
L2であり、ランプL3の両端子間の電圧降下が、V
D−V
B=V
L3である。
【0078】
コントローラ1152は、電圧降下値V
L1、V
L2、及びV
L3を一組の条件式に適用し、ランプが故障状態にあるか否かを決定する。このプロセスは、区域内の各ランプグループに対して繰り返され、ランプアレイの各区域に対して繰り返される。
【0079】
図13A〜
図13Eは、ランプが故障状態にあるか否か及び故障状態の種類を決定するために、各ランプの両端子間の電圧降下がどのようにして使用されるかを示している。V
1、V
2、及びV
3は、それぞれ、ランプL1、L2、及びL3に対して測定されたデジタル電圧降下値を表している。
図13A〜
図13Eによって表された各回路では、AC電圧V’が、ランプグループに印加され、対応するデジタル電圧はVである。相ΦA及びΦBは、電源が3相ACであることを示し、ランプのシリーズは、これらの2つの相のライン間電圧を横断して接続される。2つのランプの事例に対して前述したように、且つ類似の理由で、ランプの両端子間のゼロ電圧降下は、ランプを通って電流が流れていないことを意味し、ランプが完全にショートしたことを意味しない。
【0080】
図13Aは、全てのランプが通常の作動状態にあることを示している。L1の両端子間の電圧は、ゼロではない値V
1を有し、L2の両端子間の電圧は、ゼロではない値V
2を有し、L3の両端子間の電圧は、ゼロではない値V
3を有する。全てのランプに対する通常の作動状態は、以下のように表現することができる。すなわち、直列の各ランプがゼロではない電圧値を有し、隣接するランプペアの間の電圧差の大きさが、ある閾値以下であるならば、そのとき、全てのランプは正常である。例えば、|V
L1−V
L2|≦α且つ|V
L2−V
L3|≦αならば、ランプL1、L2、及びL3は正常である。他の実施形態では、故障検出方法が、隣接しないランプペアの間の電圧差の大きさも含み得る。例えば、|V
L1−V
L3|≦αならば、ランプL1及びL3は正常である。2つのランプの事例におけるように、αは、通常のランプの作動状態を規定するために使用される、差動電圧閾値を表す。この閾値は、典型的には、使用されるランプの種類の経験則及び許容可能な変動に基づいて、選択される。RTPの場合では、許容可能な閾値が、各ランプの両端子間の平均電圧の5パーセント未満であり得る。直列の2つの隣接するランプがゼロではない電圧値を有し、このペアに対する電圧差の大きさが、この閾値よりも大きいならば、そのとき、ランプは、通常の作動状態にはなく、ランプペアに対して故障状態が規定され得る。例えば、|V
L1−V
L2|>αならば、ランプL1及びL2は通常の作動状態ではなく、故障状態がランプペアに対して規定され得る。
【0081】
図13Bでは、ランプL2が、開状態であり、他の全てのランプが、閉状態である。開状態は、内部ランプ回路がオープンであり、ランプを通って電流が流れることができないことを示している。ランプを通る電流を許容する完全な回路がもはや存在しないので、L1及びL3の両端子間の電圧はゼロになる。しかし、L2を除いてランプは閉状態なので、L2を横断して測定された電圧は、今や、3つのランプのシリーズに印加された電圧である値Vを有する。この状態は、直列の3つ以上のランプに一般化されて、以下のように表現され得る。すなわち、ゼロではない電圧を有する1つのランプを除いてランプの電圧がゼロであるならば、そのとき、ゼロではない電圧を有するランプは、開状態であり、電圧降下Vを有し、直列の他の全てのランプは、閉状態である。開状態のランプに対する故障状態が存在し、信号がディスプレイスクリーンに送られて、直列にあるどのランプが故障したかを特定する。
【0082】
図13Cでは、全てのランプが、開状態である。前述したように、ある実施形態では、DAQが開回路のイベントにおいて設計され、
図13C及び
図13Dで示されるように、ゼロ電圧の測定値を提供する。この事例では、全てのランプが開状態であるときに、各ランプの両端子間の電圧がゼロであり、ゼロではない電圧値は、電圧測定がランプのシリーズを横断して行われる場合にのみ得られることができ、この場合の値はVである。他の実施形態では、ランプ故障検出システムが、全てのランプが開状態であるときに開回路が検出されたことを示すように設計され、ゼロ電圧測定値を提供し得ない。
図13Dでは、2つのランプ、L1及びL2のみが開状態である。シリーズが3つ以上のランプから成り、2つ以上のランプが開状態であるときに、どのランプが開状態であり且つそうでないかを決定するために、個々のランプの両端子間の電圧降下のみを使用する不十分な情報が存在し得る。この場合の条件式は、以下のようになる。すなわち、直列の3つ以上のランプに対して、シリーズの各ランプの両端子間の電圧降下がゼロであるならば、そのとき、2つ以上のランプが開状態にある。
【0083】
別の1つの故障状態が、ランプのシリーズに対して可能である。
図13Eは、ランプL
2が部分的な内部ショートを有し、他の全てのランプが正常である場合を示している。この事例では、いずれのランプも開状態ではなく、各ランプはゼロでない電圧降下を有する。ランプL
2内の部分的なショートは、ランプ抵抗をその通常の値未満に低減させ、これはランプL
2の両端子間の電圧降下における低減をもたらすことが、理解され得る。この観察は、1つのランプ内の部分的な内部ショートが、通常のランプ作動に対して予期する値を超えた、各ランプに対する電圧降下の間の差異を増加させることを示唆する。この状態は、閾値に対して電圧V
L2及びV
L1における差異が比較される条件式によって、表現され得る。この差異が閾値を超えるならば、そのとき、許容不可能な部分的ショート状態がランプL
2に対して特定され、故障状態が存在する。この条件式は、以下のように表現され得る。すなわち、全てのランプの電圧がゼロではなく且つ(V
L1−V
L2)>Δならば、ランプL
2は部分的なショートを有する。3つ以上のランプの事例では、他の隣接するランプが、ランプL
2がショートを有するか否かを試験するために使用されることに注意せよ。具体的には、(V
L3−V
L2)>Δならば、そのときも、L
2はショートを有すると特定される。同じ方法論が、直列の任意のランプに対して適用され、ランプがショートしているか否かを試験し得る。更に、このイフゼン文は、以下のように更に短くすることができる。すなわち、(V
L1−V
L2)>Δならば、ランプL
2は部分的なショートを有する。他の実施形態では、故障検出方法が、隣接しないランプペアの間の電圧差の大きさも含み得る。例えば、(V
L1−V
L3)>Δならば、ランプL
3は部分的なショートを有する。前述のように、閾値Δの選択は、ランプ強度における許容可能な変動に依存するが、それは、RTPへの適用に対して各ランプの両端子間の平均電圧の8パーセント未満であり得る。
【0084】
図14は、直列に接続された2つのランプに対するランプ故障を検出するために使用される、電子部品の概略的な表現である。SCRドライバーは、ランプヘッド内の全てのランプを含む、分電盤に接続され得る。この実施例では、単一のペアのみが示されている。ランプヘッド内の全てのランプは、放射対称な区域へと分割され、各区域は、各区域に対して電力が調整され得るように、別々のSCRドライバーに接続される。各区域は、ランプペアへと分割され、各ペアは、故障検出システムに接続される。1つのそのようなランプペアL1及びL2が、ここで示されている。
【0085】
分電盤は、電圧測定がランプのいずれの側のポイントでも行われ得るように、各ランプのいずれの側のポイントにも接続している、送電線を有する。V’
1、V’
2、及びV’
3は、それぞれ、ポイント1160、1162、及び1164におけるアナログ電圧を表し、V
1、V
2、及びV
3は、対応するデジタル値を表す。各送電線は、およそ1メガオームの安定抵抗器を有する。本実施形態は、約1メガオームの安定抵抗器を示しているが、他の抵抗値が使用されてもよい。この実施形態では、安定抵抗器が、分電盤内に含まれているが、他の実施形態では、ランプ故障検出器(LFD)の制御盤内に含まれてもよい。
【0086】
ランプ故障検出器(LFD)の制御盤は、DAQモジュール及びコントローラモジュールを含む。コントローラは、デジタル電圧値V
1、V
2、及びV
3を使用して、各ランプの両端子間の電圧降下を計算する。L1の両端子間の電圧降下は、V
L1=V
1−V
3であり、L2の両端子間の電圧降下は、V
L2=V
2−V
3である。その後、コントローラが、図面で示される条件式を適用し、ランプ故障状態が存在するか否かを決定する。ランプが開状態であり又は内部ショートを有するならば、コントローラは、故障状態が検出されること及び故障したランプが特定されることを可能にする、ユーザインターフェース装置に信号を送る。
図14で示されるように、本実施形態では、ランプ故障検出システムが、ゼロ電圧の測定値を提供するために、開回路のイベントにおいて設計され得る。他の実施形態では、システムが、開回路が検出されたことのみを示し、その場合には、
図14で示される全てのランプの開状態に対する条件式が、もはや無関係であり得る。
【0087】
図15Aは、先行技術のランプ故障検出装置の概略図であり、
図15Bは、本開示の一実施形態の図である。両方の図面の比較は、LFDの制御盤と分電盤との間の接続方法における差異を示している。15の区域が示され、各区域がSCRドライバーを含む。15の区域が
図15Bで示されているが、本開示の他の実施形態において、異なる区域の数が使用されてもよい。先行技術の実施例では、各区域及び関連付けられたドライバーが、ランプ故障検出器(LFD)の制御盤1170に接続され、LFDの制御盤は、分電(PD)盤1172に接続される。PD盤1172に対するLFDの制御盤1170の接続は、多くの異なるコネクタの位置合わせを必要とし、これは時間がかかるプロセスである。また、この構成は、任意の電力がPD盤1172及びその中のランプに供給され得る前に、LFDの制御盤1170が存在することを必要とする。
図15Bを参照すると、本実施形態は、異なる接続構成を示している。PD盤1174及びその中のランプが、LFDの制御盤1176なしに作動可能となり得るように、各区域内のSCRドライバーが、PD盤1174に直接的に接続される。単一のコネクタ1178は、PD盤1174及びLFDの制御盤1176が、共に接続されることを可能にし、2つの盤の接続を大幅に単純化する。更に、LFDの制御盤1176によって受信される電圧信号は、およそ1メガオームの安定抵抗器のために、約5V及び約0.1mAまでである。フィルター回路1180は、LFD制御盤によって見られる信号電圧を最大で約5Vまでに制限し得る。
【0088】
図16では、本開示のLFDの制御盤の一実施形態の構造が、より詳細に示されている。(
図9A及び
図9Bで示された電気コネクタ906a、906bなどの)マルチピンコネクタは、LFDの制御盤が、分電盤に接続されることを可能にする。各ランプ区域内の各ランプペアからの電圧信号は、通信チャネル1196を介してプロセッサ1210によって指示されたように、これらの信号をサンプリングする、マルチプレクサ(MUX)の中へ入力される。ADCは、アナログ信号を、プロセッサ1210へ送られるデジタル値へと変換する。本実施形態では、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)がプロセッサとして使用されるが、他のプロセッサが使用されてもよい。FPGAは、各ランプペアの各ランプの両端子間の電圧降下を計算し得る。FPGAは、ランプ故障条件式が予めプログラムされ、これらの条件式を適用して、ランプが開状態にあるか又は内部ショートを有しているかを決定する。DC/DC変換器が、LFDの制御盤の部分として示されている。24VのDC電源入力1200が、DC間変換器によって降圧され、LFDの構成要素に電力を提供する。入力/出力回路1190は、データインDIN1194及びデータアウトDOUT1192によって表されるように、FPGAとの電気通信を可能にする。
【0089】
本開示の以前の実施形態では、2つ以上の直列のランプが考慮されてきた。ある用途では、電源の両端子間のただ1つのランプを接続することが、望ましい又は必要であり得る。例えば、ランプヘッド内のランプの全体の数が奇数ならば、但し、ランプペアが各故障検出回路のための基本直列ユニットとして使用されるべきならば、そのとき、単一のランプがペアになっていないままである。各ランプの両端子間の電圧降下を使用する故障検出方法は、検出回路がわずかに修正されなければ、単一のランプの場合に使用されることができず、又は代替的な方法が使用される。以下のランプ故障検出方法は、単一のランプの事例を取り扱う。
【0090】
図17は、ランプが1以上の更なるランプと直列に配置できない場合に、ランプ故障検出方法が、どのように使用され得るかを示している。2つのランプL1及びL2は、ランプヘッド内の複数の放射対称な区域のうちの1つの区域を表し得るように示されたSCRドライバーなどの、電源と並列に接続される。各ランプは、電源を横断して個々に接続される。ホール効果電流センサが、分電盤内の各ランプの近傍に配置される。電流出力信号I
L1及びI
L2は、信号をサンプリングし且つそれらをADCへ送ってアナログ信号をデジタルに変換することができる、LFDの制御盤及びマルチプレクサ(MUX)へ送られる。デジタル信号は、その後、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などのプロセッサ1310へ送られ、それは、イフゼン文を電流信号に適用して、L1又はL2が故障状態にあるか否かを決定することができる。イフゼン文は、単に、各ランプの電流信号と比較される閾値電流値βであり得る。例えば、I
L1<βならば、故障状態がランプL1に対して存在し得る。電流出力信号は、非常に弱い可能性があるので、1以上の増幅器1300が、LFDの制御盤内に含まれて、信号の電圧を上げることができ、ランプ故障のイフゼン文が、増幅された信号に適用され得る。
【0091】
図18は、典型的なRTPの時間対温度の曲線を示している。温度の安定状態1410は、電圧が印加されるが非常に低い電力設定で印加されたランプを表しており、それは、RTPサイクルの開始直前である。RTPサイクルの開始は、温度傾斜1420によって表される。開状態のランプに対する検出方法は、そのような温度の安定状態1410において適用され、又は非常に遅い温度傾斜の間に適用され得る。ランプ故障検出装置は、十分に短い時間間隔においてランプヘッドの各ランプが開状態にあるかチェックし、各RTPチャンバに対してRTPサイクルの開始の直前に検出方法の適用を可能にすることができる。ショートした可能性があるランプに対する故障検出は、頻繁ではない間隔において、可能であれば、一日に一回又は二回、且つチャンバのスループットに対する影響がないときに実行され得る。他の実施形態では、ランプ故障検出方法が、RTPシステムの予定された保守の間に実行され得る。
【0092】
ランプ故障検出方法は、ランプ故障情報に基づいて、基板処理のための熱処理パラメータを調整するためにも使用され得る。一実施形態では、ショートした状態又はランプの開状態に対する検出方法が、ランプ強度における変動に対して最も敏感なそれらのランプ区域に対する基板処理の間に実行され、故障ランプの効果を埋め合わせるために、対応するランプ電力の調整が、ランプ故障信号を使用して行われ得る。他の実施形態では、基板処理の前、間、又は後に、種々のランプ区域に対する電力供給量が変更され、又は種々の処理パラメータが変化され、故障ランプの影響を補うことができる。
【0093】
本開示の利益は、ランプヘッドアセンブリのための配電アセンブリ内に開口部を提供することによって、全体のランプヘッドアセンブリを移動させることなしに、ランプの容易で素早い交換を行い得ることを含む。開口部は、配電アセンブリを通るランプの通過を許容するようにサイズ決定される。更に、本開示は、各RTPチャンバのためのRTPサイクルの開始の直前に、それぞれ別の時間に、開状態のランプのみチェックすることによって、RTPシステムのスループットを低減させることを避け、システムのダウンタイムを最小化する、ランプ故障検出方法も提供する。開状態のランプのみをチェックすることは、開状態のランプ及びショートしたランプの両方をチェックするよりも時間がかからないが、開状態のランプは、典型的には、部分的にのみショートしたランプよりも、放射の均一性に対するより大きな影響を有する。
【0094】
以上の説明は、本開示の実施形態を対象としているが、本開示の基本的な範囲を逸脱することなく本開示の他の更なる実施形態を考案することができ、本開示の範囲は以下の特許請求の範囲によって定められる。