(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記光吸収部材はPP(polypropylene)、PE(polyethylene)およびEPDM(ethylene propylene diene methylene linkage)からなる群から選択されたいずれか一つであることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の2次電池。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、このような製造工程はレーザビームが電極板組立の内部にまで流入することによって、電極板組立の内部に不具合を生ずるという問題があった。例えば、活物質非コーティング部の内部にまでレーザビームが流入することによって、セパレータおよび/または電極板が損傷しやすく、したがって電極板の間に内部短絡が発生するという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、レーザビームによって集電板が電極組立体に溶接されるとき、レーザビームおよび/またはスパッタが電極組立体の内部に流入しないようにして、電極板組立の内部に不具合を生ずることを防止することが可能な、新規かつ改良された2次電池を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上説明したように本発明によれば、ケース、前記ケースに収容された電極組立体、前記電極組立体に結合した光吸収部材、前記電極組立体に溶接され前記光吸収部材に密着した集電板、および、前記集電板に連結され、前記ケースの外側に延長された端子を含むことを特徴とする2次電池が提供される。
【0007】
前記光吸収部材は電気的に絶縁体であってもよい。
【0008】
前記光吸収部材の色は黒色であってもよい。
【0009】
前記光吸収部材はPP(polypropylene)、PE(polyethylene)およびEPDM(ethylene propylene diene methylene linkage)からなる群から選択されたいずれか一つであってもよい。
【0010】
前記電極組立体は活物質コーティング部および活物質非コーティング部を含み、前記集電板は前記活物質非コーティング部に溶接され、前記光吸収部材は前記活物質非コーティング部に結合してもよい。
【0011】
前記電極組立体は、第1電極板、第2電極板、および、前記第1、第2電極板の間に介在したセパレータにより構成される積層体からなり、前記集電板は前記活物質非コーティング部の前記積層体を積層する方向に垂直な方向又は前記積層体を巻き取る軸方向の端部に溶接され、前記光吸収部材は前記積層体を積層する方向に垂直な方向又は前記積層体を巻き取る軸方向に対して垂直方向に位置してもよい。
【0012】
前記活物質コーティング部は前記光吸収部材によって前記集電板から隔離されてもよい。
【0013】
前記電極組立体は前記活物質コーティング部に密着したセパレータをさらに含み、前記セパレータは前記光吸収部材によって前記集電板から隔離されてもよい。
【0014】
前記電極組立体は、第1電極板、第2電極板、および、前記第1、第2電極板の間に介在したセパレータにより構成される積層体からなり、前記集電板は、前記端子に連結された第1領域、前記第1領域から延長され、前記電極組立体のうち前記活物質非コーティング部の前記積層体を積層する方向に垂直な方向又は前記積層体を巻き取る軸方向の端部に溶接された第2領域、および前記第1領域と前記第2領域との間に形成された折り曲げ領域を含んでもよい。
【0015】
前記電極組立体は、第1電極板、第2電極板、および、前記第1、第2電極板の間に介在したセパレータにより構成される積層体からなり、前記活物質非コーティング部は、前記積層体を積層する方向に垂直な方向又は前記積層体を巻き取る軸方向に対して水平な第1領域、前記集電板の前記活物質非コーティング部が溶接される面に対して垂直な第2領域、および前記第1領域と前記第2領域との間に形成された折り曲げ領域を含んでもよい。
【0016】
前記電極組立体は、第1電極板、第2電極板、および、前記第1、第2電極板の間に介在したセパレータにより構成される積層体からなり、前記集電板は前記積層体を積層する方向に垂直な方向又は前記積層体を巻き取る軸方向に対して垂直な方向の面を有してもよい。
【0017】
前記電極組立体は、第1活物質コーティング部と第1活物質非コーティング部とを含む第1電極板、第2活物質コーティング部と第2活物質非コーティング部とを含む第2電極板、および、前記第1、第2電極板の間に介在したセパレータを含み、前記光吸収部材は、前記第1活物質非コーティング部に結合した第1光吸収部材、および前記第2活物質非コーティング部に結合した第2光吸収部材を含んでもよい。
【0018】
前記集電板と電極組立体とのレーザ溶接の際、前記第1光吸収部材によって前記第1電極板の第1活物質コーティング部、第2電極板の第2活物質コーティング部およびセパレータ側にレーザの流入が遮断されてもよい。
【0019】
前記集電板と電極組立体とのレーザ溶接の際、前記第2光吸収部材によって前記第1電極板の第1活物質コーティング部、第2電極板の第2活物質コーティング部およびセパレータ側にレーザの流入が遮断されてもよい。
【発明の効果】
【0020】
以上説明したように本発明によれば、レーザビームによって集電板が電極組立体に溶接されるとき、レーザビームおよび/またはスパッタが電極組立体の内部に流入しないようにして電極板組立の内部に不具合を生ずることを防止することが可能である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、添付図面を参照して本発明の望ましい実施例を詳しく説明する。
本発明の実施例は当該技術分野において通常の知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものであり、下記実施例は様々な他の形態に変形することができ、本発明の範囲が下記実施例に限定されるものではない。むしろ、これら実施例は本開示をより充実かつ完全になるようにし、当業者に本発明の思想を完全に伝達するために提供されるものである。
【0023】
また、以下の図面において、各層の厚さや大きさは説明の便宜および明確性のために誇張されたものであり、図面上で同一符号は同一な要素を示す。本明細書で用いられたように、‘および/または’という用語は当該記載された項目のうちいずれか一つおよび一つ以上のすべての組み合わせを含む。
【0024】
本明細書で用いられる用語は、特定の実施例を説明するために用いられ、本発明を限定しようとするものではない。本明細書に用いられたように、単数形は文脈上異なる場合を明白に指摘するものでない限り、複数形を含むことができる。また、本明細書で用いられる‘含む(comprise)’および/または‘含んでいる(comprising)’は言及された形状、数字、段階、動作、部材、要素および/またはこれらの組み合わせが存在することを特定するものであり、一つ以上の他の形状、数字、段階、動作、部材、要素および/またはこれらの組み合わせの存在または付加を排除するものではない。
【0025】
本明細書で第1、第2などの用語が多様な部材、部品、領域、層および/または部分を説明するために用いられるが、これら部材、部品、領域、層および/または部分は、前記用語によって限定されてはならないということは明らかであろう。前記用語は一つの部材、部品、領域、層または部分を他の部材、部品、領域、層または部分から区別する目的にのみ用いられる。したがって、以下に説明する第1部材、部品、領域、層または部分は、本発明の思想を外れなくても第2部材、部品、領域、層または部分を指称することができる。
【0026】
図1aは本発明の一実施例による2次電池を示した斜視図であり、
図1bは
図1aの第1端子170a及び第2端子170bを通りキャッププレート160に垂直な1b−1b線断面図であり、
図1cは
図1aの1b−1b線断面及びキャッププレート160に垂直な1c−1c線断面図であり、
図1dは集電板およびその周辺構造を示した部分斜視図である。また、
図2は本発明の一実施例による集電板と電極組立体との溶接構造を示した断面図である。
【0027】
図1a〜
図1d及び
図2に示されているように、本発明の一実施例による2次電池100はケース110、電極組立体120、第1集電板130a、第1光吸収部材140a、第1絶縁部材150a、第2集電板130b、第2光吸収部材140b、第2絶縁部材150b、キャッププレート160、第1端子170aおよび第2端子170bを含む。
【0028】
ここで、
図1cを参照すれば、電極組立体120は一つが示されているが、これよりも多くの個数が存在してもよい。また、ケース110はカン(can)と称することがあり、場合によってはキャッププレート160を含む概念であり得る。
【0029】
ケース110はほぼ平らで互いに向き合う一対の長側壁111a、111b、前記長側壁111a、111bを連結し互いに向き合う一対の短側壁112a、112b、および前記長側壁111a、111bと前記短側壁112a、112bとを連結する一つの底壁113を含む。ここで、長側壁の面積は短側壁の面積より相対的に大きい。また、ケース110は上部の開放された領域がキャッププレート160で密閉される。このようなケース110には電極組立体120が電解液と共に収容される。また、ケース110はアルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、鉄、鉄合金、ステンレススチールおよびその等価物の中から選択されたいずれか一つからなるが、これらに限定されるものではない。
【0030】
電極組立体120は、長側壁111a、111bに対向し、ほぼ平らで互いに向き合う一対の長側面120a、120bと、底壁113に対向し、長側面120a、120bを連結し互いに向き合う一対の短側面120c、120dとを含む。ここで、長側面120a、120bの面積は短側面120c、120dの面積に比べて相対的に広い。
【0031】
また、電極組立体120の第1活物質がコーティングされない第1活物質非コーティング部121a(第1無地部)、および第2活物質がコーティングされない第2活物質非コーティング部122a(第2無地部)は互いにセパレータ123に対して反対方向に一定の長さ突出されている。つまり、第1活物質非コーティング部121aは長側面120a、120bおよび短側面120c、120dに平行に一側方向に一定の長さ突出し、第2活物質非コーティング部122aは長側面120a、120bおよび短側面120c、120dに平行に前記一側方向の反対である他側方向に一定の長さ突出している。また、電極組立体120の第1活物質非コーティング部121aおよび第2活物質非コーティング部122aはそれぞれケース110に具備された短側壁112a、112bに向かって突出されている。
【0032】
さらに、電極組立体120は薄い板型あるいは膜型からなる第1電極板121、第2電極板122、および第1、第2電極板121、122の間に介在したセパレータ123の積層体が巻き取られるか、または重なって形成される。ここで、第1電極板121は正極として動作することができ、第2電極板122は陰極として動作することができる。もちろん、その逆も可能である。
【0033】
第1電極板121はアルミニウムまたはアルミニウム合金のような金属箔からなる第1電極集電体121bに遷移金属酸化物などの第1電極活物質121c(場合によっては、第1活物質コーティング部という)が塗布されて形成され、第1活物質が塗布されない領域である第1活物質非コーティング部121aを含む。第1活物質非コーティング部121aは第1電極板121と第1集電板130aとの間の電流の通路となる。なお、本発明において本実施例は前記第1電極板121の材質を限定するものではない。
【0034】
第2電極板122は銅、銅合金またはニッケルのような金属箔からなる第2電極集電体122bに黒鉛または炭素などの第2電極活物質122c(場合によっては、第2活物質コーティング部という)が塗布されて形成され、第2活物質が塗布されない領域である第2活物質非コーティング部122aを含む。第2活物質非コーティング部122aは第2電極板122と第2集電板130bとの間の電流の通路となる。なお、本発明において本実施例は前記第2電極板122の材質を限定するものではない。このような第1電極板121および第2電極板122は極性を異にして配置されることができる。
【0035】
セパレータ123は第1電極板121と第2電極板122との間に位置して相互間で短絡を防止しリチウムイオンの移動を可能にする役割を果たし、ポリエチレンやポリプロピレンやポリエチレンとポリプロピレンの複合フイルムからなる。なお、本発明において本実施例は前記セパレータ123の材質を限定するものではない。
【0036】
このような電極組立体120は前述のように電解液と共にケース110に収容される。前記電解液はEC(ethylene carbonate)、PC(propylene carbonate)、DEC(diethyl carbonate)、EMC(ethyl methyl carbonate)、DMC(dimethyl carbonate)のような有機溶媒にLiPF6、LiBF4のようなリチウム塩からなることができる。また、前記電解液は液体、固体またはゲル状であり得る。
【0037】
第1光吸収部材140aは第1活物質非コーティング部121aに結合している。つまり、第1光吸収部材140aは多数の第1活物質非コーティング部121aがなす空間で第1活物質非コーティング部121aに挟まれている。このようにして、第1光吸収部材140aの一側に位置した第1電極板121の第1活物質121c、セパレータ123および第2電極板122は第1光吸収部材140aを通じて外側に露出しない。言い換えれば、第1電極板121の第1活物質121c、セパレータ123および第2電極板122は第1光吸収部材140aによって第1集電板130aから隔離される。したがって、後述する第1集電板130aと第1活物質非コーティング部121aの間のレーザ溶接工程で、レーザビームおよびスパッタなどが第1電極板121の第1活物質121c、セパレータ123および第2電極板122に流入しない。
【0038】
一方、第1光吸収部材140aは電気的に絶縁体であり得る。さらに、後述するレーザ溶接工程でレーザビームの吸収率が高くなるように第1光吸収部材140aの色は黒色系であり得る。ただし、本発明はこのような色相に限定されるものではない。
【0039】
具体的に、第1光吸収部材140aはPP(polypropylene)、PE(polyethylene)、EPDM(ethylene propylene diene methylene linkage)およびその等価物からなる群から選択されたいずれか一つであり得る。ただし、本発明はこのような材質に限定されるものではない。一例として、電解液と反応しない材料であれば、第1光吸収部材140aとして用いられる。
【0040】
第1集電板130aはケース110の内側に位置し、第1端子170aと電極組立体120の間に電気的に接続する。具体的に、第1集電板130aは第1端子170aに電気的に連結されるほぼ平らな第1領域131a、第1領域131aから折り曲げられて電極組立体120の第1活物質非コーティング部121aに電気的に連結されるほぼ平らな第2領域132a、そして第1領域131aと第2領域132aとの間に形成された折り曲げ領域133aを含む。さらに、第2領域132aには最外郭の第1活物質非コーティング部121aを囲むように第2領域132aから折り曲げられた第3領域134aをさらに形成することができる。
【0041】
ここで、第1集電板130aのうち平らな第2領域132aは第1活物質非コーティング部121aの積層体を積層する方向に垂直な方向又は積層体を巻き取る軸方向(以下、第1方向と呼ぶ。)の端部に溶接される。このため、第1集電板130aのうち平らな第2領域132aの面は上記第1方向に対してほぼ垂直であってもよい。また、第1集電板130aのうち第2領域132aと第1活物質非コーティング部121aの上記第1方向の端部とをレーザ溶接する際にレーザ溶接を妨害しないように、第1光吸収部材140aは上記第1方向に対してほぼ垂直に位置することができる。
【0042】
また、第1集電板130aのうち第1領域131aにはほぼ四角形状のヒューズホール135aが形成され、また、ヒューズホール135aの両側には相対的に断面積が小さい一対のヒューズ部136aが形成される。つまり、ヒューズ部136aの幅は第1領域131aまたは第2領域132aの幅より小さく形成される。図においてはヒューズ部136aの形成のために第1領域131aに貫通ホールが形成されたことを示しているが、切開部の形成も可能である。このようなヒューズ部136aは2次電池100の外部短絡または過充電時に流れる過電流によって発生する熱で溶融することによって、充電および/または放電電流を遮断する役割を果たす。もちろん、これによって2次電池100の安全性が向上する。
【0043】
また、第1集電板130aのうち第1領域131aには後述する第1端子170aの締結領域171aおよび結合突起174aが結合する結合ホール137a、138aを形成することができる。
【0044】
ここで、第1集電板130aはアルミニウム、アルミニウム合金、チタニウム、ステンレス、金、タンタル、ニオビウム、ハフニウム、ジルコニウム、バナジウム、インジウム、コバルト、タングステン、錫、ベリリウム、モリブデンまたはこれらの合金を含むことができる。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。一例として、第1集電板130aがアルミニウムからなる場合、ヒューズ部136aもアルミニウムからなる。アルミニウムの場合、溶融点がほぼ659℃であるため、過電流によってヒューズ部136aの温度がほぼ659℃に到達すれば、ヒューズ部136aは自然に溶融して切れる。
【0045】
第1絶縁部材150aは第1集電板130aの第1領域131aをほぼ囲む形状である。具体的に、第1絶縁部材150aはキャッププレート160と第1集電板130aの第1領域131aの間に位置し、第1端子170aの締結領域171a、フランジ173a、および第1集電板130aの第1領域131aを囲む。さらに具体的に、第1絶縁部材150aは第1集電板130aの第1領域131aおよび第1端子170aのフランジ173aと、キャッププレート160の間に介在した上部領域151a、そして第1集電板130aの第1領域131aのうち側部領域、第1端子170aの締結領域171aおよびフランジ173aの側部領域を囲むほぼ4つの側部領域152aを含む。このような第1絶縁部材150aは電解液と反応しないPPS(Polyphenylene Sulfide)およびその等価物の中から選択されたいずれか一つからなるが、本発明はこのような材質に限定されるものではない。
【0046】
キャッププレート160は第1端子170aが外部に露出または突出するようにしながら、前記ケース110の開放された領域を覆う。もちろん、前記ケース110とキャッププレート160との境界はレーザビームで溶接することができる。さらに、キャッププレート160には電解液の注液口161が形成され、このような注液口はキャップ162で塞ぐことができ、相対的に薄い厚さを有する安全ベント163を形成することもできる。実質的に、このようなキャッププレート160はケース110と同一材質からなることができる。
【0047】
第1端子170aは第1集電板130aに電気的に連結され、キャッププレート160を貫通して外側に延長される。つまり、第1端子170aは第1集電板130aの第1領域131aに結合し、第1絶縁部材150aおよびキャッププレート160を貫通して外側に延長される。このような第1端子170aは第1集電板130aの第1領域131aに具備された結合ホール137aに電気的および機構的に結合し、柱形状の締結領域171aと、ケース110またはキャッププレート160の外側の締結領域171aに固定されバスバー(図示せず)などが結合する固定領域172aを含む。また、締結領域171aのうちケース110またはキャッププレート160の内側には水平方向に延長された板状のフランジ173aがさらに形成され、このようなフランジ173aは下部に延長されて第1集電板130aの第1領域131aに具備されたまた他の結合ホール138aに結合する結合突起174aを含む。ここで、フランジ173aの上面が第1絶縁部材150aの上部領域151aに密着し、第1集電板130aのヒューズ部136aおよび折り曲げ領域133aなどは前述した第1絶縁部材150aに形成された4つの側部領域152aがなす空間に収容される。
【0048】
ここで、第1端子170aをなす締結領域171a、固定領域172a、フランジ173aおよび結合突起174aなどはいずれもアルミニウム、アルミニウム合金およびその等価物の中から選択されたいずれか一つであることができるが、本発明はこのような材質に限定されるものではない。
さらに、キャッププレート160の上方の締結領域171aは固定領域172aに結合した後リベッティングまたは溶接され、キャッププレート160の下方の締結領域171aおよび結合突起174aは第1集電板130aの第1領域131aに具備された結合ホール137a、138aに結合した後リベッティングまたは溶接される。
【0049】
また、第1端子170aのうち締結領域171aがキャッププレート160を貫通するが、その外周縁にはシールガスケット181aをさらに形成することができる。したがって、第1端子170aはキャッププレート160から絶縁されてもよい。一例として、シールガスケット181aは電解液と反応しないPFA(Perfluoroalkoxy)とすることができるが、本発明はこのような材質に限定されるものではない。
【0050】
さらに、固定領域172aとケース110との間には上部絶縁部182aが介在する。このような上部絶縁部182aはシールガスケット181aに密着することもできる。このような上部絶縁部182aは第1固定領域172aとキャッププレート160とを絶縁させる。一例として、上部絶縁部182aはPPS(Polyphenylene Sulfide)とすることができるが、本発明はこれに限定されるものではない。また、ケース110およびキャッププレート160が正極に帯電した電池の場合には固定領域172aとキャッププレート160が示されていない高抵抗部材を通して相互間で電気的に接続することもできる。
【0051】
一方、第2集電板130b、第2光吸収部材140bおよび第2端子170bの構造は基本的に前述した第1集電板130a、第1光吸収部材140aおよび第1端子170aの構造と同一または類似する。さらに、第2集電板130bにはヒューズホール135bおよびヒューズ部136bが存在する。もちろん、場合によってはヒューズホール135bおよびヒューズ部136bは存在しないこともある。
【0052】
ただし、第2光吸収部材140bは第2活物質非コーティング部122aに結合している。つまり、第2光吸収部材140bは多数の第2活物質非コーティング部122aがなす空間で第2活物質非コーティング部122aに挟まれている。このようにして、第2光吸収部材140bの一側に位置した第2電極板122の第2活物質122c、セパレータ123および第1電極板121は第2光吸収部材140bを通じて外側に露出しない。言い換えれば、第2電極板122の第2活物質122c、セパレータ123および第1電極板121は第2光吸収部材140bによって第2集電板130bから隔離される。したがって、後述する第2集電板130bと第2活物質非コーティング部122bの間のレーザ溶接工程でレーザビームおよびスパッタなどが第2電極板122の第2活物質122c、セパレータ123および第1電極板121に流入しない。
【0053】
また、第1光吸収部材140aおよび第2光吸収部材140bは互いに反対方向に一定の長さ延長されている。つまり、第1光吸収部材140aは電極組立体120の長側面120a、120bおよび短側面120c、120dに平行に一側方向に一定の長さ延長され、第2光吸収部材140bは電極組立体120の長側面120a、120bおよび短側面120c、120dに平行に前記一側方向の反対である他側方向に延長されている。また、第1光吸収部材140aおよび第2光吸収部材140bはそれぞれケース110に具備された短側壁112a、112bに向かって延長されている。
【0054】
一方、電極組立体120のうち最外郭の活物質非コーティング部121a、122aの外側には、
図2に示されているように、光吸収部材140a、140bが位置したり(
図2の右側領域を参照)または位置しない(
図2の左側領域を参照)ことがある。このような最外郭の光吸収部材140a、140bは集電板130a、130bの大きさやデザインによって存在したり存在しないことがあるが、本発明はこれに限定されない。
以下、第1集電板130aおよび第2集電板130b、第1光吸収部材140aおよび第2光吸収部材140bの形状は同一または類似するので、第1集電板130aおよび第1光吸収部材140aを中心に説明する。
【0055】
図3は本発明のまた他の実施例による集電板と電極組立体との溶接構造を示した断面図である。
【0056】
図3に示されているように、第1活物質非コーティング部121aは上記第1方向に対してほぼ水平な第1領域121a_a、第1集電板130aのうち平らな第2領域132aの面に対してほぼ垂直な第2領域121a_c、および第1領域121a_aと第2領域121a_cとの間に形成された折り曲げ領域121a_bを含むことができる。例えば、スタックされた二つの第1電極板121の間には一つの第2電極板122と、二つのセパレータ123が介在するため、スタックされた二つの第1活物質非コーティング部121aの間に第1光吸収部材140aを介在しても、二つの第1活物質非コーティング部121aがなす厚さは電極組立体120の全厚さより相対的に小さくなることがある。したがって、
図3に示されているように、第1活物質非コーティング部121aおよび第1光吸収部材140aが加圧され、これによって、第1活物質非コーティング部121aおよび第1光吸収部材140aがなす厚さは電極組立体120の全厚さより相対的に薄くなることがある。もちろん、これによって第1集電板130aの幅も電極組立体120の全厚さに比べて相対的に小さく設計される。
【0057】
図4は本発明の一実施例による2次電池のうち電極組立体の巻き取り方法を示した斜視図である。
【0058】
図4に示されているように、2次電池100の製造工程の中で1つの第1電極板121、1つの第2電極板122、および2つのセパレータ123が具備される。
【0059】
ここで、第1電極板121は第1活物質コーティング部121cおよび第1電極板121の一側の縁部に形成される第1活物質非コーティング部121aを有し、第1活物質非コーティング部121aの上面および/または下面には第1光吸収部材140aが位置し、または付着する。また、第1光吸収部材140aの幅は第1活物質非コーティング部121aの幅と同一または小さくてもよい。もちろん、第1集電板130aとの容易な溶接のために第1活物質非コーティング部121aの端部は第1光吸収部材140aを通じて外部に露出する。
【0060】
また、第2電極板122は第2活物質コーティング部122cおよび第2電極板122の一側の縁部に形成される第2活物質非コーティング部122aを有し、第2活物質非コーティング部122aの上面および/または下面には第2光吸収部材140bが位置し、または付着する。また、第2光吸収部材140bの幅は第2活物質非コーティング部122aの幅と同一または小さくてもよい。もちろん、第2集電板122との容易な溶接のために第2活物質非コーティング部122aの端部は第2光吸収部材140bを通じて外側に露出する。
【0061】
一方、第2電極板122の上面と下面にそれぞれ位置した二つのセパレータ123の上記縁部の延在する方向の長さを第1、第2電極板121、122の上記各々の縁部の延在する方向の長さよりさらに長く形成することによって、電極組立体120の最外郭がセパレータ123で囲まれ、よって2次電池100の安全性が向上する。
【0062】
最後に、このような構造体の上部の一側端にワインダ190が密着し、例えば、ワインダ190が上記縁部の延在する方向に回転することによって、
図2に示されたような巻き取られた電極組立体120が得られる。
【0063】
図5a〜
図5dは本発明の一実施例による2次電池のうち集電板と電極組立体との溶接方法を示した断面図である。
【0064】
図5aに示されているように、電極組立体120の巻取り前に第1光吸収部材140aは第1活物質非コーティング部121aの下面に位置し、第2光吸収部材140bは第2活物質非コーティング部122aの下面に位置する。逆に、電極組立体120の巻取り前に第1光吸収部材140aは第1活物質非コーティング部121aの上面に位置してもよく、第2光吸収部材140bは第2活物質非コーティング部122aの上面に位置してもよい。また、電極組立体120の巻取り前に第1光吸収部材140aは第1活物質非コーティング部121aの上面および下面に位置してもよく、第2光吸収部材140bは第2活物質非コーティング部122aの上面および下面に位置してもよい。
【0065】
図5bに示されているように、電極組立体120の巻取り後に、例えば、第1光吸収部材140aは2つの第1活物質非コーティング部121aの間に介在する。もちろん、第1活物質非コーティング部121aの端部は第1光吸収部材140aを通じて外側に露出する。さらに、このような第1光吸収部材140aを通じて、第1電極板121の第1活物質コーティング部121c、セパレータ123および第2電極板122が外側に露出しなくなる。
【0066】
図5cに示されているように、電極組立体120の巻取り後に、第1集電板130aが第1活物質非コーティング部121aに結合する。つまり、第1集電板130aのうち上記第1方向に対してほぼ垂直方向の面を有するほぼ平らな第2領域132aが第1活物質非コーティング部121aおよび第1光吸収部材140aに密着する。さらに、第1集電板130aのうち第3領域134aは最外郭の第1活物質非コーティング部121aに密着する。
【0067】
図5dに示されているように、第1集電板130aのうち平らな第2領域132aにレーザビームが入射される。このとき、レーザビームの入射方向が上記第1方向に対してほぼ水平方向をなす。したがって、第1集電板130aのうち平らな第2領域132aおよび第1活物質非コーティング部121aの端部が溶融および冷却されながら相互間で溶接される。このとき、レーザビームが第1集電板130aのうち平らな第2領域132aを通過しても、第1光吸収部材140aがこれを吸収することによって、レーザビームおよび/またはスパッタが第1電極板121の第1活物質コーティング部121c、セパレータ123および第2電極板122に入射されない。
【0068】
したがって、レーザビームおよび/またはスパッタによるセパレータ123および/または第1、第2電極板121、122の損傷現象および内部短絡現象が防止できる。
【0069】
さらに、レーザビームによる溶接方向が上記第1方向に垂直方向ではなく、上記第1方向にほぼ水平方向になることによって、電極組立体120の内部マージン(つまり、第1活物質コーティング部121cの面積)が増加するだけでなく、第1集電板130aのデザインが単純化され、製造工程数が低減される。
【0070】
図6a〜
図6dは本発明の他の実施例による2次電池のうち集電板と電極組立体との溶接方法を示した断面図である。
【0071】
図6aに示されているように、バラの第1光吸収部材140aの厚さは第1電極板121または第2電極板122の厚さと同程度とすることができる。また、第1光吸収部材140aの厚さはセパレータ123の厚さと同程度とすることができる。さらに、このような第1光吸収部材140aは第1活物質非コーティング部121aの上面および/または下面に位置する。
【0072】
このようにして、第1活物質非コーティング部121aの折り曲げ前には隣接した第1光吸収部材140aが相互間で接触せずに離隔できる。
【0073】
図6bに示されているように、第1活物質非コーティング部121aの加圧工程によって、第1活物質非コーティング部121aの間の距離が最小化され、したがって、隣接した第1光吸収部材140aが相互で間密着できる。もちろん、このような加圧工程によって第1活物質非コーティング部121aの全体的な厚さは電極組立体120の全体的な厚さに比べて薄くなる。
【0074】
図6cに示されているように、圧縮された第1活物質非コーティング部121aに第1集電板130aが結合する。このとき、第1集電板130aの平らな第2領域132aは第1活物質非コーティング部121aの端部に接触し、また、第3領域134aは最外郭の第1活物質非コーティング部121aまたは最外郭の第1光吸収部材140aに密着する。
【0075】
図6dに示されているように、レーザビームが第1集電板130aの第2領域132aに入射される。つまり、レーザビームが上記第1方向にほぼ水平方向に入射される。したがって、第1集電板130aの第2領域132aおよび第1活物質非コーティング部121aが溶融および冷却されながら相互間で電気的に連結される。
【0076】
もちろん、このとき、レーザビームおよび/またはスパッタは第1光吸収部材140aによって第1電極板121の第1活物質コーティング部121c、セパレータ123および第2電極板122に流入せず、したがって、第1、第2電極板121、122、およびセパレータ123の損傷現象が防止され、また、第1、第2電極板121、122の内部短絡が防止される。さらに、第1活物質非コーティング部121aの加圧工程によって第1活物質非コーティング部121aおよび第1光吸収部材140aがなす厚さを低減することによって、これに接続する第1集電板130aつまり、平らな第2領域132aの幅も低減できる。
【0077】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。