(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、
図18に示すように、二流体噴流を構成する液滴は、通常、数十μmのサイズであるのに対して、基板W上の微小なパーティクルは100nm以下のサイズである。このため、
図19に示すように、液滴は、基板表面上に形成された凹部(例えば、パターン段差やスクラッチ)には進入できず、これら凹部内に存在する微小なパーティクルを除去することができなかった。
【0007】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、二流体の液滴をより小さくして基板の洗浄効果を向上させることができる基板洗浄装置
および基板洗浄方法を提供することを目的とする。また、本発明は、そのような基板洗浄装置を備えた基板処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した目的を達成するために、本発明の一態様は、基板を保持する基板保持部と、前記基板の表面に二流体噴流を供給する二流体ノズルと、前記二流体ノズルに接続された気体供給ラインと、前記二流体ノズル内に配置された液体移送管と、前記液体移送管に接続された液体供給ラインと、前記液体移送管を流れる液体を吸引する液体吸引ラインと、前記液体吸引ラインの液体流路を開閉する液体吸引弁と、前記液体吸引弁の開閉動作を制御するバルブ制御部とを備え、前記バルブ制御部は、前記液体吸引弁の開閉動作を所定の周期で繰り返させることにより、前記液体移送管を流れる液体を液滴に変換し、前記液滴と前記気体供給ラインから供給された気体とを混合させて二流体噴流を形成し、該二流体噴流を前記基板に衝突させるように構成されたことを特徴とする基板洗浄装置である。
【0009】
本発明の好ましい態様は、
前記気体供給ラインに設けられたフィルタと、前記液体
供給ラインの液体流路を開閉する液体供給弁
とをさらに備え、前記液体供給弁の開閉動作は前記バルブ制御部によって制御され
、前記液体供給弁および前記液体吸引弁
は、同じ周期で交互に開閉
されるように構成されたことを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記液体移送管に配置された超音波振動子をさらに備えたことを特徴とする。
本発明の他の態様は、基板を研磨する研磨ユニットと、前記研磨ユニットで研磨された基板を洗浄する上記基板洗浄装置とを備えたことを特徴とする基板処理装置である。
本発明の一態様は、基板を保持し、気体を二流体ノズルに供給しながら、前記二流体ノズルへの液体の供給と、前記二流体ノズル内の液体の吸引を所定の周期で繰り返し、前記二流体ノズル内で形成された二流体噴流を前記基板の上面に供給することを特徴とする基板洗浄方法である。
【0010】
本発明の一参考例は、基板を保持する基板保持部と、前記基板の表面に二流体噴流を供給する二流体ノズルと、前記二流体ノズル内の混合室に気体を供給する気体供給ラインと、前記二流体ノズル内に液体を供給する液体供給ラインと、前記二流体ノズル内に供給された液体から液滴を形成し、該液滴を前記混合室に供給する液滴形成装置とを備えたことを特徴とする基板洗浄装置である。
上記参考例の好ましい態様は、前記液滴形成装置は、前記液体供給ラインに接続され、前記混合室に連通する液体移送管と、前記液体供給ラインの液体流路を開閉する液体供給弁と、前記液体移送管を流れる前記液体を吸引する液体吸引ラインと、前記液体吸引ラインの液体流路を開閉する液体吸引弁と、前記液体供給弁と前記液体吸引弁を交互に開閉させるバルブ制御部とを備えることを特徴とする。
【0011】
上記参考例の好ましい態様は、前記液滴形成装置は、前記液体供給ラインに連通する液体室と、前記液体室内の前記液体を押し出して前記液滴を形成するピエゾ素子とを備えることを特徴とする。
上記参考例の好ましい態様は、前記二流体ノズルは、前記気体供給ラインからの気体を前記混合室に導く気体室を有しており、前記液滴形成装置の液滴吐出口は、前記気体室に囲まれていることを特徴とする。
上記参考例の好ましい態様は、前記液滴形成装置は、前記液滴吐出口から外側に突出するフランジを有することを特徴とする。
上記参考例の好ましい態様は、前記液体を振動させる超音波振動子を備えることを特徴とする。
本発明の他の参考例は、基板を研磨する研磨ユニットと、前記研磨ユニットで研磨された基板を洗浄する上記基板洗浄装置とを備えたことを特徴とする基板処理装置である。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、液滴は混合室内で気流によって破砕されて微小な液滴が形成される。この微小な液滴は、基板の表面に形成されている凹部に容易に入り込み、凹部内に存在するパーティクルを除去する。したがって、基板の洗浄効果を向上させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る基板洗浄装置を備えた基板処理装置の全体構成を示す平面図である。
図1に示すように、基板処理装置は、略矩形状のハウジング10と、多数のウェーハ等の基板を収容する基板カセットが載置されるロードポート12を備えている。ロードポート12は、ハウジング10に隣接して配置されている。ロードポート12には、オープンカセット、SMIF(Standard Manufacturing Interface)ポッド、またはFOUP(Front Opening Unified Pod)を搭載することができる。SMIF、FOUPは、内部に基板カセットを収納し、隔壁で覆うことにより、外部空間とは独立した環境を保つことができる密閉容器である。
【0015】
ハウジング10の内部には、複数(この実施形態では4つ)の研磨ユニット14a〜14dと、研磨後の基板を洗浄する第1洗浄ユニット16及び第2洗浄ユニット18と、洗浄後の基板を乾燥させる乾燥ユニット20が収容されている。研磨ユニット14a〜14dは、基板処理装置の長手方向に沿って配列され、洗浄ユニット16,18及び乾燥ユニット20も基板処理装置の長手方向に沿って配列されている。
【0016】
ロードポート12、研磨ユニット14a、及び乾燥ユニット20に囲まれた領域には、第1基板搬送ロボット22が配置され、また研磨ユニット14a〜14dと平行に、基板搬送ユニット24が配置されている。第1基板搬送ロボット22は、研磨前の基板をロードポート12から受け取って基板搬送ユニット24に渡すとともに、乾燥後の基板を乾燥ユニット20から受け取ってロードポート12に戻す。基板搬送ユニット24は、第1基板搬送ロボット22から受け取った基板を搬送して、各研磨ユニット14a〜14dとの間で基板の受け渡しを行う。各研磨ユニットは、研磨面に研磨液(スラリー)を供給しながら、ウェーハなどの基板を研磨面に摺接させることで、基板の表面を研磨する。
【0017】
第1洗浄ユニット16と第2洗浄ユニット18の間に位置して、これらの洗浄ユニット16,18および基板搬送ユニット24の間で基板を搬送する第2基板搬送ロボット26が配置され、第2洗浄ユニット18と乾燥ユニット20との間に位置して、これらの各ユニット18,20の間で基板を搬送する第3基板搬送ロボット28が配置されている。更に、ハウジング10の内部に位置して、基板処理装置の各ユニットの動きを制御する動作制御部30が配置されている。
【0018】
第1洗浄ユニット16として、薬液の存在下で、基板の表裏両面にロールスポンジを擦り付けて基板を洗浄する基板洗浄装置が使用されている。第2洗浄ユニット18として、本発明の実施形態に係る二流体タイプの基板洗浄装置が使用されている。また、乾燥ユニット20として、基板を保持し、移動するノズルからIPA蒸気を噴出して基板を乾燥させ、更に高速で回転させることによって基板を乾燥させるスピン乾燥装置が使用されている。
【0019】
基板は、研磨ユニット14a〜14dの少なくとも1つにより研磨される。研磨された基板は、第1洗浄ユニット16と第2洗浄ユニット18により洗浄され、さらに洗浄された基板は乾燥ユニット20により乾燥される。
【0020】
図2は、第2洗浄ユニット18に使用されている本発明の実施形態に係る基板洗浄装置を示す斜視図である。
図2に示すように、この基板洗浄装置は、基板の一例であるウェーハWを水平に保持して回転させる基板保持部41と、ウェーハWの上面に二流体噴流を供給する二流体ノズル42と、この二流体ノズル42を保持するノズルアーム44とを備えている。二流体ノズル42には、気体供給ライン55と、液体供給ライン57と、液体吸引ライン58が接続されている。
【0021】
基板保持部41は、ウェーハWの周縁部を保持する複数の(
図2では4つの)チャック45と、チャック45に連結されたモータ48とを備えている。チャック45はウェーハWを水平に保持し、この状態でウェーハWはその中心軸線まわりにモータ48によって回転される。
【0022】
二流体ノズル42はウェーハWの上方に配置されている。ノズルアーム44の一端に二流体ノズル42が取り付けられ、ノズルアーム44の他端には旋回軸50が連結されている。二流体ノズル42は、ノズルアーム44および旋回軸50を介してノズル移動機構51に連結されている。より具体的には、旋回軸50には、ノズルアーム44を旋回させるノズル移動機構51が連結されている。ノズル移動機構51は、旋回軸50を所定の角度だけ回転させることにより、ノズルアーム44をウェーハWと平行な平面内で旋回させるようになっている。ノズルアーム44の旋回により、これに支持された二流体ノズル42がウェーハWの半径方向に移動する。
【0023】
ノズル移動機構51は、旋回軸50を上下動させるノズル昇降機構52に接続されており、これにより二流体ノズル42は、ウェーハWに対して相対的に上下動することができるようになっている。このノズル昇降機構52は、二流体ノズル42とウェーハWの表面との距離を変える距離調整機構として機能する。
【0024】
ウェーハWは次のようにして洗浄される。まず、基板保持部41は、ウェーハWをその中心軸線まわりに回転させる。この状態で、二流体ノズル42は、ウェーハWの上面に二流体噴流を供給し、さらにウェーハWの半径方向に移動する。ウェーハWの上面は、二流体噴流によって洗浄される。
【0025】
図3は、基板洗浄装置の構造の一実施形態を示す模式図である。
図3に示すように、二流体ノズル42には、その内部に形成されている気体室60を通じて混合室61に気体を供給する気体供給ライン55と、混合室61に連通する
液体移送管77に液体(例えば、純水)を供給する液体供給ライン57と、
液体移送管77を流れる液体を吸引する液体吸引ライン58が接続されている。
【0026】
気体室60、混合室61、および
液体移送管77は、二流体ノズル42内に配置されている。
液体移送管77は外筒78に囲まれており、
液体移送管77と外筒78との間に気体室60が形成される。混合室61は外筒78の内部に形成されており、
液体移送管77および気体室60の下方に位置している。気体室60は混合室61に連通しており、気体供給ライン55からの気体は、気体室60を通じて混合室61に導かれる。
【0027】
気体供給ライン55にはフィルタ72が設けられている。気体供給ライン55を流れる気体(例えば、窒素ガスなどの不活性ガス)は、フィルタ72を通過し、二流体ノズル42の気体室60内に流入する。
【0028】
液体供給ライン57には、その液体流路を開閉する液体供給弁81が設けられており、液体吸引ライン58には、その液体流路を開閉する液体吸引弁82が設けられている。液体供給弁81および液体吸引弁82としては、流量制御弁(例えば、マスフローコントローラ)、エアオペレーションバルブ、開閉弁(ON−OFFバルブ)などが使用される。
【0029】
液体吸引ライン58の一端は、
液体移送管77の側面に接続されている。すなわち、
液体移送管77は、その側面に液体吸引ポート79を有しており、液体吸引ライン58はこの液体吸引ポート79に接続されている。液体吸引ライン58の他端は、吸液ポンプ88に接続されている。液体供給ライン57は
液体移送管77の上端開口部に接続されている。液体供給弁81および液体吸引弁82はバルブ制御部75に接続されており、液体供給弁81および液体吸引弁82の開閉動作はバルブ制御部75によって制御される。より具体的には、
液体移送管77への液体の供給と、
液体移送管77からの液体の吸引が交互に繰り返されるように、液体供給弁81および液体吸引弁82の開閉動作は所定の周期で繰り返される。
【0030】
図4は、液体供給弁81および液体吸引弁82の開閉状態を示すグラフである。
図4において、縦軸は液体供給弁81および液体吸引弁82が開状態にあるか、または閉状態にあるかを示し、横軸は時間を表している。
図4から分かるように、液体供給弁81および液体吸引弁82は同じ周期で開閉動作を繰り返すが、液体吸引弁82の開閉状態は液体供給弁81の開閉状態と反対である。すなわち、液体供給弁81が開くと同時に液体吸引弁82が閉じ、液体供給弁81が閉じると同時に液体吸引弁82が開くようになっている。
【0031】
このように液体供給弁81および液体吸引弁82が同じ周期で交互に開閉されることにより、
液体移送管77への液体の供給と、
液体移送管77からの液体の吸引が交互に行われる。液体供給弁81および液体吸引弁82の開閉動作は、バルブ制御部75によって制御される。
図4に示すように、バルブ制御部75は、液体供給弁81および液体吸引弁82を同じ周期で交互に開閉させる。
【0032】
図5は、
図4に示すタイミングで液体供給弁81および液体吸引弁82が周期的に開閉しているときの液体の流量を示すグラフである。液体の供給と吸引が交互に行われるので、
図5に示すように、
液体移送管77を流れる液体の流量が大きく変動する。結果として、液体は、液滴となって
液体移送管77の下端の液滴吐出口80から吐出される。液滴は、
液体移送管77の下方に形成された混合室61に供給される。
【0033】
図6は、液体吸引弁82を閉じた状態で、液体供給弁81を周期的に開閉させたときの液体の流量を示すグラフである。
図6に示すように、液体供給弁81のみを開閉させたとき、
液体移送管77を流れる液体の流量は大きく変動しない。
図5のグラフと
図6のグラフとの対比から分かるように、液体の供給と吸引を交互に繰り返すことにより、
液体移送管77を流れる液体を液滴に変換することができる。
【0034】
気体室60は
液体移送管77を囲むように形成されており、
液体移送管77の液滴吐出口80は気体室60に囲まれている。この気体室60には、混合室61に向かって進行する気流が形成される。液滴吐出口80から吐出された液滴は、混合室61内で気流によって破砕され、より微小な液滴となる。このような微小な液滴と気体とが混合室61内で混合されて、二流体噴流を形成する。
【0035】
図7は、ウェーハWの表面に衝突する二流体噴流を示す模式図である。
図7に示すように、二流体噴流を構成する微小な液滴は、ウェーハWの表面に形成されている微小な凹部(例えば、パターン段差やスクラッチ)に進入し、これら凹部内に存在する100nm以下の微小なパーティクルを除去することができる。
【0036】
本実施形態では、液滴形成装置90は、液体供給ライン57に接続され、混合室61に連通する
液体移送管77と、液体供給ライン57の液体流路を開閉する液体供給弁81と、
液体移送管77を流れる液体を吸引する液体吸引ライン58と、液体吸引ライン58の液体流路を開閉する液体吸引弁82と、液体供給弁81と液体吸引弁82を交互に開閉させるバルブ制御部75とから構成される。
【0037】
図8は、基板洗浄装置の構造の他の実施形態を示す模式図である。特に説明しない本実施形態の構成は、
図3に示す実施形態の構成と同じであるので、その重複する説明を省略する。
【0038】
図8に示すように、本実施形態の液滴形成装置90は、ピエゾインジェクター(ピエゾ式噴射装置)95を備えている。ピエゾインジェクター95は、二流体ノズル42内に配置されている。気体室60はピエゾインジェクター95の周囲に形成され、混合室61はピエゾインジェクター95の下方に位置している。このピエゾインジェクター95は、液体供給ライン57に接続されており、この液体供給ライン57を通じて液体が供給される。液体は、ピエゾインジェクター95によって液滴に変換され、これら液滴は混合室61に供給される。本実施形態では、上述した液体吸引ライン58、液体吸引弁82、およびバルブ制御部75は設けられていない。液体供給弁81は設けられなくてもよい。
【0039】
図9は、ピエゾインジェクター95の縦断面図であり、
図10は、ピエゾインジェクター95の底面図である。ピエゾインジェクター95は、複数の液体室97と、これら液体室97に隣接する複数のピエゾ素子98と、複数の液体室97に接続された分散流路99とを有している。複数の液体室97は、分散流路99を通じて液体供給ライン57に連通している。さらに、複数の液体室97は、複数の液滴吐出口80にそれぞれ連通している。これら液滴吐出口80は、ピエゾインジェクター95の下面に形成されている。液滴吐出口80は、気体室60に囲まれている。各ピエゾ素子98には図示しない電源が接続されており、ピエゾ素子98に電圧が周期的に印加されるようになっている。
【0040】
図11は、
図9に示す液体室97およびピエゾ素子98を示す拡大図であり、
図12は、
図11に示すピエゾ素子98に電圧を印加したときの状態を示す図である。ピエゾ素子98は、液体室97内の液体に接している。ピエゾ素子98に電圧が印加されると、
図12に示すように、ピエゾ素子98が変形する。その結果、液体室97を満たす液体は変形したピエゾ素子98に押し出され、液滴となって液滴吐出口80から吐出される。
【0041】
電圧はピエゾ素子98に周期的に印加され、ピエゾ素子98は液滴を連続的に混合室61内に噴出する。液滴は、混合室61内で気流によって破砕され、さらに微小な液滴となる。このような微小な液滴と気体とが混合室61内で混合されて、二流体噴流を形成する。
図7に示すように、二流体噴流を構成する微小な液滴は、ウェーハの表面に形成されている微小な凹部(例えば、パターン段差やスクラッチ)に進入し、これら凹部内に存在する100nm以下の微小なパーティクルを除去することができる。
【0042】
上述した実施形態では、液滴が混合室61に供給され、気流との衝突によりさらに微小な液滴となる。液滴と気流との衝突を促進させるために、混合室61に気体の乱流を起こさせることが好ましい。具体的には、
図13および
図14に示すように、液滴形成装置90は、液滴吐出口80から外側に突出するフランジ105を有してもよい。
図13に示す例では、フランジ105は
液体移送管77の下端に形成されており、
図14に示す例では、フランジ105はピエゾインジェクター95の下端に形成されている。
【0043】
フランジ105は、気体室60内に位置している。気流がフランジ105を乗り越えるとき、気流が乱れて内側に向かう渦流を形成する。このような渦流は、液滴吐出口80から吐出された液滴に衝突し、液滴をさらに微小な液滴にする。より強い気体の渦流を発生させるために、気体の流速は音速以上であることが好ましい。
【0044】
二流体噴流の洗浄効果をさらに向上させるために、
図15および
図16に示すように、液滴を形成する前の液体を振動させる超音波振動子107を設けてもよい。
図15に示す例では、超音波振動子107は
液体移送管77の一部を囲むように設けられ、
図16に示す例では、超音波振動子107はピエゾインジェクター95内の分散流路99の一部を囲むように設けられている。超音波振動子107を液体供給ライン57に設けてもよい。超音波振動子107の振動周波数は、数十Hz〜数MHzであることが好ましい。さらに、振動周波数の異なる複数の超音波振動子107を
液体移送管77または分散流路99に沿って設けてもよい。このように異なる周波数で液体を振動させることによって、異なるサイズのパーティクルをウェーハWから除去することができる。超音波振動子107は、液滴吐出口80から吐出される液滴を振動させることができ、これによってウェーハ上のパーティクルをより効果的に除去することができる。
【0045】
上述した実施形態は、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が本発明を実施できることを目的として記載されたものである。上記実施形態の種々の変形例は、当業者であれば当然になしうることであり、本発明の技術的思想は他の実施形態にも適用しうる。したがって、本発明は、記載された実施形態に限定されることはなく、特許請求の範囲によって定義される技術的思想に従った最も広い範囲に解釈されるものである。