(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
道路状況判別部により該当すると判別された状況パターンが2以上あるときに、安全性担保指標決定部は、少なくとも2つの状況パターンに対応する安全性担保指標を決定し、前記警告速度決定部は、これらの安全性担保指標と基準速度に基づいて警告速度を決定する、請求項1に記載の車載装置。
前記基準速度取得部は、通信手段を介して車両の現在位置をサーバに送信し、当該サーバより前記現在位置に応じた基準速度を取得することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の車載装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記特許文献1及び特許文献2記載の車載装置を用いる場合でも、運転時の危険性を完全に排除することはできず、さらなる改善の余地がある。
【0008】
例えば、上記特許文献1記載の車載装置を用いると、運転時に得られるデータに基づいて各運転者の運転の特徴を詳細に把握でき、効果的な運転教育を行うことができるものの、こうした教育は即効性が得られるものとはいえない。また、教育を徹底して行った場合でも、実際の運転時には複数の状況が複雑に絡み合うことで予想外の道路状況が生じ得る上に、運転者の体調や感情の変化による注意力低下が重なることで、運転時の危険を完全には排除できないと考えられる。
【0009】
これに対し、上記特許文献2記載の車載装置を用いると、実際の運転時において運転者に対して警告を発することができるものの、車両の速度と比較する警告速度が、交差点やカーブ等の道路形状に応じて予め設定されたものに過ぎず、運転中に刻々と変わり得る様々な道路状況に対応するものとはなっていないため、本来であれば警告を要する状況下であっても警告を発することができず、運転者に注意を促すことができない可能性がある。
【0010】
本発明は、このような課題を有効に解決することを目的としており、具体的には、運転時における様々な道路状況に応じて適切に運転者に注意を促すことができ、運転時の安全性を高めることが可能な車載装置、車載装置用プログラム及び速度警告システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、かかる目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。
【0012】
すなわち、本発明の車載装置は、車両に搭載するものであって、車両の現在位置に応じて基準速度を取得する基準速度取得部と、車両の周辺を撮像して得られる周辺画像に基づいて
予め設定された道路状況情報である複数の状況パターンに前記周辺画像がそれぞれ該当するか否かを判定することで、道路状況を判別する道路状況判別部と、
予め各状況パターン毎に当該状況パターンに基づいて安全性を確保するための安全性担保指標を対応づけておき、前記道路状況判別部により該当すると判別された状況パターンに対応する安全性担保指標に基づいて安全性を担保するための安全性担保指標を決定する安全性担保指標決定部と、予め定められた演算式を用いて、前記基準速度取得部により取得された基準速度及び
前記安全性担保指標決定部により決定された安全性担保指標に基づいて警告速度を決定する警告速度決定部と、車両の速度が前記警告速度決定部による警告速度以上である場合に報知する報知手段と、を備えることを特徴とする。
【0013】
このように構成すると、車両の現在位置に応じた基準速度を得る一方で、車両周辺の周辺画像より道路状況を判別し、これらに基づいて警告速度を決定することから、刻々と変化する車両周辺の道路状況に応じて適切に警告速度を決定することができる。そして、車両の速度がこの警告速度以上である場合に報知することができるため、運転者に状況に応じた注意を促して、より運転時の安全性を高めることが可能となる。
そして、本発明によれば、上記の警告速度を簡単に得ることができ、警告速度決定の基礎となる道路状況を複数に区分して詳細に判別を行わせることができる。
【0014】
道路状況判別部により該当すると判別された状況パターンが2以上あるときには、安全性担保指標決定部は、少なくとも2つの状況パターンに対応する安全性担保指標を決定することが好ましい。
【0015】
これを具体的に実現するためには、前記安全性担保指標決定部は、前記道路状況判別部により判別された道路状況に基づいて速度安全係数を決定する速度安全係数決定部であり、前記警告速度決定部は、前記演算式として前記基準速度取得部により取得された基準速度に前記速度安全係数を乗算する乗算式を用いて、前記警告速度を生成するように構成することが好適である。
【0016】
また、上記とは異なる構成としながら簡単に実現させるためには、前記安全性担保指標決定部は、前記道路状況判別部により判別された道路状況に基づいて速度引下げ量を決定する速度引下げ量決定部であり、前記警告速度決定部は、前記演算式として前記基準速度取得部により取得された基準速度から前記速度引下げ量を減算する減算式を用いて、前記警告速度を生成するように構成することが好適である。
【0018】
また、適切に基準速度を取得することを可能とするためには、道路情報と関連付けられた基準速度情報が予め記憶されており、前記基準速度取得部は、車両の現在位置及び前記基準速度情報に基づいて前記基準速度を取得するように構成することが好適である。
【0019】
上記とは異なる構成で、適切に基準速度を取得することを可能とする上に、記憶容量の肥大化を抑制して全体構成の簡素化を図るためには、前記基準速度取得部は、通信手段を介して車両の現在位置をサーバに送信し、当該サーバより前記現在位置に応じた基準速度を取得するように構成することが好適である。
【0020】
また、本発明の車載装置用プログラムは、コンピュータに読み込まれることによって、当該コンピュータを車載装置の制御手段として動作させるためのものであって、車両の現在位置に応じて基準速度を取得する基準速度取得ステップと、車両の周辺を撮像して得られる周辺画像に基づいて予め設定された道路状況情報である複数の状況パターンに前記周辺画像がそれぞれ該当するか否かを判定することで、道路状況を判別する道路状況判別ステップと、予め各状況パターン毎に当該状況パターンに基づいて安全性を確保するための安全性担保指標を対応づけておき、前記道路状況判別
ステップにより該当すると判別された状況パターンに対応する安全性担保指標に基づいて安全性を担保するための安全性担保指標を決定する安全性担保指標決定ステップと、予め定められた演算式を用いて、前記基準速度取得ステップにより取得された基準速度及び前記安全性担保指標決定ステップにより決定された安全性担保指標に基づいて警告速度を決定する警告速度決定ステップと、車両の速度が前記警告速度決定ステップにより決定された警告速度以上である場合に報知する報知ステップと、を前記コンピュータに実行させることを特徴とする。このように構成することで、車載装置によって、車両周辺の道路状況に応じて適切に警告速度を決定させ、車両の速度が警告速度以上になった場合に報知させることができるため、運転者に状況に応じた注意を促して、より運転時の安全性を高めることが可能となる。そして、本発明によれば、上記の警告速度を簡単に得ることができ、警告速度決定の基礎となる道路状況を複数に区分して詳細に判別を行わせることができる。
【0021】
また、本発明の速度警告システムは、車両に搭載する車載装置と、当該車載装置と通信
を行うサーバとを含んで構成されるものであって、車両の現在位置に応じて基準速度を取
得する基準速度取得部と、車両の周辺を撮像して得られる周辺画像に基づいて
予め設定された道路状況情報である複数の状況パターンに前記周辺画像がそれぞれ該当するか否かを判定することで、道路状況を判別する道路状況判別部と、
予め各状況パターン毎に当該状況パターンに基づいて安全性を確保するための安全性担保指標を対応づけておき、前記道路状況判別部により該当すると判別された状況パターンに対応する安全性担保指標に基づいて安全性を担保するための安全性担保指標を決定する安全性担保指標決定部と、予め定められた演算式を用いて、前記基準速度取得部により取得された基準速度及び
前記安全性担保指標決定部により決定された安全性担保指標に基づいて警告速度を決定する警告速度決定部と、車両の速度が前記警告速度決定部による警告速度以上である場合に報知する報知手段と、をそれぞれ前記車載装置又は前記サーバに設けたことを特徴とする。このように構成することで、車載装置とサーバを含んで構成されるシステムにより、車両周辺の道路状況に応じて適切に警告速度を決定させ、車両の速度が警告速度以上になった場合に報知させることができるため、運転者に状況に応じた注意を促して、より運転時の安全性を高めることが可能となる。
そして、本発明によれば、上記の警告速度を簡単に得ることができ、警告速度決定の基礎となる道路状況を複数に区分して詳細に判別を行わせることができる。
【発明の効果】
【0022】
以上説明した本発明によれば、運転時における様々な道路状況に応じて適切に警告速度を決定し、この警告速度を基にして、効果的に運転者に注意を促すことで、運転時の安全性を高めることのできる車載装置、車載装置用プログラム及び速度警告システムを提供することが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
<第1実施形態>
【0025】
本発明の第1実施形態に係る車載装置1は、上記引用文献1に記載のドライビングレコーダと同様の基本的構造を備え、車両のフロントガラスの内側に取り付けて、車両の周辺の映像と車両の動作状況とを記録することが可能となっている。
【0026】
この車載装置1は、
図1に示すブロック図のように構成されており、制御手段2と、撮像手段4と、GPS受信手段5と、報知手段6とを備えている。
【0027】
また、この車載装置1は、図示しないインターフェース機器を通じて車両の備える速度検出器7から速度情報を得るとともに、ETC車載器8からETC情報を得ることも可能となっている。なお、こうした構成に代えて、車載コンピュータや、他のナビゲーション装置と接続し、これらを通じて速度情報やETC情報を得るように構成しても良い。
【0028】
撮像手段4はカメラによって構成されており、制御手段2によって制御されることで、車両の前方を中心とする周辺を撮像し、得られた撮像データを制御手段2に出力することが可能となっている。なお、撮像手段4として赤外線カメラを利用することもでき、撮像対象物との距離を把握して撮像データを立体的に捉えるためにレーダ波受発信機器を補充的に利用することもできる。
【0029】
GPS受信手段5は、GPS(Global Positioning System)情報を受信するためのGPS受信機としての機能を備えるものであり、公知の技術を利用して構成されている。
【0030】
報知手段6は、ランプ及びスピーカ、あるいはこれらの何れか1つによって構成されるものであり、ランプの点灯・点滅、スピーカからの警告音出力によって、運転者に注意を促すことができる。
【0031】
制御手段2は、CPU、メモリ及びインターフェースを備えた通常のコンピュータCpにより構成されるものであり、予め処理に必要となる車載装置用プログラムが読み込まれてメモリ内に格納されており、CPUが逐次必要なプログラムを取り出して実行することで周辺ハードリソースと協働して所期の機能を実現するものである。すなわち、コンピュータCpが車載装置用プログラムに従って動作することにより、このコンピュータCpが車載装置1全体を動作させるための制御手段2として機能するように構成されている。
【0032】
具体的には、制御手段2は、図中で示すように、GPS情報取得部21、現在位置判別部としての現在位置情報生成部22、基準速度取得部23、周辺画像取得部24、道路状況判別部25、速度安全係数決定部26、警告速度決定部27、現在速度取得部28、警告判定部29、及び、記憶部30としての機能を備えている。
【0033】
記憶部30は、制御のために必要な情報をデータとして記憶するものであり、道路情報Dm、基準速度情報Dv、道路状況情報Dr、速度安全係数情報Dc、及び、基準速度現在値Dvcを記憶している。
【0034】
記憶部30に記憶される情報のうち、道路情報Dmは、ナビゲーション装置等に用いられるものと同様のものを使用している。なお、道路情報Dmに代えて、これに地形や周辺施設などの関連情報を加えた地図情報を利用することも可能である。
【0035】
基準速度情報Dvは、道路情報Dmと関連づけられて記憶された主要な道路ごとの基準速度Vsをまとめたものである。そのため、地図データDm上の、どの位置に車両が存在するかが分かれば、その道路における基準速度Vsを知ることが可能となっている。なお、本実施形態では、基準速度Vsを、各道路における法定速度としている。
【0036】
また、道路状況情報Drとは、車両が道路を走行する際に危険を伴いやすい状況をパターン化したものであり、具体的には、
図2に示すように、複数の状況パターンPa1〜Pa9に細分化して予め記憶されている。この図に記載しているように、例えば、状況パターンPa1は道幅が所定以下に細くなっていることを示し、状況パターンPa2は、車道と並列に歩道が設置されており、歩行者が道路脇に存在する可能性が高いことを示している。
【0037】
さらに、このような状況パターンPa1〜Pa9とともに、これらに対応する速度安全係数データk1〜k9がデータテーブルDtの形式で記憶されている。なお、
図2では、状況パターンPa1に対応する速度安全係数データk1の具体的な数値は0.7に設定されている。同様に、状況パターンPa2,Pa3,…Pa9に対応する速度安全係数データk2,k3,…k9は、0.9,0.8,…0.5に設定されている。このような全ての状況パターンPa1〜Pa9に対応する速度安全係数データk1〜k9は、まとまって
図1に示す速度安全係数情報Dcを構成している。速度安全係数情報Dcは、図示しない通信手段を介してサーバより情報を入手することで更新されるようにしてもよく、こうすることで、より適正な速度安全係数データk2,k3,…k9に設定することができる。
【0038】
基準速度現在値Dvcとは、車両が走行中の道路における基準速度Vsを現在値として記憶したものである。
【0039】
記憶部30とともに、制御手段2の一部を構成するGPS情報取得部21は、GPS受信手段5を介して、複数のGPS衛星より発信されるGPS情報を取得する。
【0040】
現在位置情報生成部22は車両の現在位置を判別するための現在位置判別部として機能するものであり、記憶部30に記憶された道路情報Dmを参照しながら、GPS情報取得部21によって取得されたGPS情報に基づいて、車両の現在位置に対応する現在位置情報を生成する。さらに、この現在位置情報生成部22は、ETC車載器8を介してETC情報を得ることができ、ETC情報に基づいて、さらに精度良く上記現在位置情報を生成することが可能となっている。そのために、高速道路と一般道路とが上下に並行している地点を走行中の場合であっても、いずれの道路を走行中であるか、より正確に把握することが可能となっている。また、現在位置情報の精度をより高めるために、速度検出器7や、図示しない加速度センサより得られる情報をさらに利用するように構成することも好適である。
【0041】
基準速度取得部23は、現在位置情報生成部22によって生成された現在位置情報を利用して、記憶部30に記憶された基準速度情報Dvより、車両の現在位置に応じた基準速度Vsを取得する。この際、現在位置に対応する基準速度Vsが、基準速度情報Dvに含まれていない場合には、基準速度現在値Dvcとして記憶されている値をそのまま読み込むことで、基準速度Vsを取得する。そして、基準速度Vsを取得した後は、その基準速度Vsを新たな基準速度現在値Dvcとして記憶部30に記憶させる。
【0042】
周辺画像取得部24は、撮像手段4からの信号を通じて、車両周辺を撮像して得られる周辺画像を取得するものである。
【0043】
道路状況判別部25は、周辺画像取得部24より得られる周辺画像を解析することで、各状況パターンPa1〜Pa9(
図2参照)に該当するか否かをそれぞれ判定することで、車両周辺の道路状況を判別する。この周辺画像の解析には、パターンマッチングなどの様々な公知の手法を使用することができる。
【0044】
速度安全係数決定部26は、道路状況に応じて安全性を担保するための安全性担保指標である速度安全係数Ksを決定する安全性担保指標決定部として機能するものであり、上記のように道路状況判別部25によって判別した道路状況に基づいて、速度安全係数Ksを決定するものである。具体的には、道路状況判別部25によって複数の状況パターンPa1〜Pa9(
図2参照)のうち一つだけが該当すると判定された場合には、速度安全係数データk1〜k9のうちの対応する一つを速度安全係数Ksと決定する。さらに、状況パターンPa1〜Pa9のうち複数のものが該当すると判定された場合には、速度安全係数データk1〜k9のうちの対応する複数のものを乗算した値を速度安全係数Ksと決定する。
【0045】
警告速度決定部27は、基準速度取得部23によって取得された基準速度Vsに、速度安全係数決定部26によって決定された速度安全係数Ksを乗算することで、すなわち予め定められた演算式としてのVs×Ksの乗算式を用いて生成した値を、警告速度Vwと決定する。
【0046】
現在速度取得部28は、速度検出器7からの出力に基づいて車両の現在の速度である現在速度Vnを取得する。なお、速度検出器7からの出力の形式によっては、その出力によって得られる情報を基に適宜演算を行うことで現在速度Vnを生成する構成としてもよい。
【0047】
警告判定部29は、警告速度決定部27により決定された警告速度Vwと、現在速度取得部28により得られた現在速度Vnとを比較し、現在速度Vnが警告速度Vw以上であるか否かの判定を行うものであり、現在速度Vnが警告速度Vw以上であると判定した場合には、報知手段6に適宜の出力を生じさせることで報知を行わせることができる。
【0048】
ここで、警告速度Vwの計算例について、
図2を基に再度説明を行う。
【0049】
状況パターンPa1のみに該当し、これに対応する速度安全係数データk1(=0.7)を速度安全係数Ksとした場合、基準速度Vsが50km/hであれば、警告速度Vwは50km/h×0.7=35km/hとなる。同様に、状況パターンPa7のみに該当し、これに対応する速度安全係数データk7(=0.8)を速度安全係数Ksとした場合、基準速度Vsが90km/hであれば、警告速度Vwは90km/h×0.8=72km/hとなる。
【0050】
状況パターンPa1〜Pa9の複数に該当、例えば3つの状況パターンPa1〜Pa3に該当する場合には、これらに対応する速度安全係数データk1(=0.7),k2(=0.9),k3(=0.8)を乗算して、Ks=0.7×0.9×0.8=0.504となる。この際、基準速度Vsが50km/hであれば、警告速度Vwは50km/h×0.504=25.2km/hとなる。
【0051】
上記のように構成される車載装置1の制御手段2は、前述の車載装置用プログラムの一部をなす警告判定プログラムにより、
図3に示すフローチャートに記載されたステップST1〜ST10からなる動作を、予め定められた所定の制御周期で繰り返し実行する。以下、
図1,
図2を参照しつつ
図3を用いて詳細な動作の説明を行う。
【0052】
まず、制御手段2を構成するGPS情報取得部21が、GPS受信手段5を介して、GPS情報を取得する(GPS情報取得ステップST1)。
【0053】
次に、現在位置情報生成部22が、記憶部30に記憶された道路情報Dmを参照しながら、上記GPS情報に基づいて現在位置情報を生成する(現在位置情報生成ステップST2)。これによって、この車載装置1を搭載する車両の現在位置を判別することができる。なお、ETC車載器8を通じて、ETC情報が得られた場合には、上記GPS情報に加え、このETC情報を基づいて現在位置情報を生成する。
【0054】
そして、基準速度取得部23が、記憶部30に記憶された基準速度情報Dvの中から、上記現在位置情報に対応する基準速度Vsを読み出して決定する(基準速度取得ステップST3)。こうすることで、車両の現在位置に応じて基準速度Vsを取得することができる。また、これと同時に、この基準速度Vsによって、記憶部30に記憶された基準速度現在値Dvcが更新されるようになっている。なお、現在位置情報に対応する基準速度Vsが記憶されていない場合には、記憶部30に記憶された基準速度現在値Dvcを読み出して、これを基準速度Vsとして決定すれば良い。
【0055】
その後、周辺画像取得部24が、撮像手段4によって車両周辺を撮像して得られる周辺画像を取得する(周辺画像取得ステップST4)。
【0056】
道路状況判別部25は、その周辺画像を解析することで、記憶部30にデータテーブルDtの形式で記憶された各状況パターンPa1〜Pa9の何れに該当しているかを判定することで、道路状況を判別する(道路状況判別ステップST5)。
【0057】
さらに、速度安全係数決定部26は、上記のように判別された道路状況に対応する速度安全係数データk1〜k9を記憶部30より読み出して、これに基づいて速度安全係数Ksを決定する(速度安全係数決定ステップST6)。この際、道路状況が、状況パターンPa1〜Pa9のうち何れか一つに該当する場合には、速度安全係数データk1〜k9のうちの対応するものをそのまま速度安全係数Ksとして決定し、状況パターンPa1〜Pa9のうち複数のものに該当する場合には、速度安全係数データk1〜k9のうちの対応する複数のものを乗算して得られた値を、速度安全係数Ksとして決定する。
【0058】
そして、警告速度決定部27は、基準速度取得ステップST3によって得られた基準速度Vsに、速度安全係数決定ステップST6によって得られた速度安全係数Ksを乗算することで生成した値を、警告速度Vwと決定する(警告速度決定ステップST7)。
【0059】
次に、現在速度取得部28が、速度検出器7からの出力に基づいて現在速度Vnを得る(現在速度取得ステップST8)。
【0060】
さらに、警告判定部28は、警告速度決定ステップST7によって得られた現在速度Vnと、現在速度取得ステップST8によって得られた警告速度Vwとを比較して、現在速度Vnが警告速度Vw以上であるか否かを判定する(警告判定ステップST9)。この警告判定ステップST9において「No」、すなわち現在速度Vnが警告速度Vwに満たないと判定された場合には、このプログラムを終了する。
【0061】
そして、警告判定ステップST9において「Yes」、すなわち現在速度Vnが警告速度Vw以上であると判別された場合には次のステップに移行して、報知手段6を動作させることで、警告速度Vw以上であることを報知させる(報知ステップ10)。報知手段6は、音声及びランプの発光・点滅の少なくとも何れかによって、運転者に注意を促すことができ、危険状態を抑制することができる。なお、報知手段6を、振動、あるいは文字、画像、映像等の表示によって報知することができるように構成しても良い。報知手段6からの報知が所定時間経過することで、本警告判定プログラムは終了する。
【0062】
以上のように、本実施形態に記載の車載装置1は、車両に搭載するものであって、車両の現在位置に応じて基準速度Vsを取得する基準速度取得部23と、車両の周辺を撮像して得られる周辺画像に基づいて道路状況を判別する道路状況判別部25と、基準速度取得部23により取得された基準速度Vs及び道路状況判別部25により判別された道路状況に基づいて警告速度Vwを決定する警告速度決定部27と、車両の速度である現在速度Vnが警告速度決定部27による警告速度Vw以上である場合に報知する報知手段6と、を備えるように構成したものである。
【0063】
このように構成されていることから、車両の現在位置に応じた基準速度Vsを得る一方で、車両周辺の周辺画像より道路状況を判別し、これらに基づいて警告速度Vwを決定することから、刻々と変化する車両周辺の道路状況に応じて適切に警告速度Vwを決定することができる。そして、現在速度Vnがこの警告速度Vw以上である場合に報知することで、運転者に対して道路状況に応じた注意を促すことができ、より運転時の安全性を高めることが可能となっている。
【0064】
さらに、道路状況判別部25により判別された道路状況に基づいて安全性を担保するための安全性担保指標としての速度安全係数Ksを決定する、安全性担保指標決定部としての速度安全係数決定部26を備えており、警告速度決定部27は、予め定められた演算式を用いて、基準速度取得部23により取得された基準速度Vsと速度安全係数Ksとに基づき警告速度Vwを生成するように構成されていることから、簡単且つ適切に警告速度Vwを得ることが可能となっている。
【0065】
そして、警告速度決定部27は、演算式として基準速度取得部23により取得された基準速度Vsに速度安全係数Ksを乗算する乗算式(Vs×Ks)を用いて、警告速度Vwを生成することから、より簡単に警告速度Vwを得ることが可能となっている。
【0066】
また、道路状況判別部25は、予め設定された複数の状況パターンPa1〜Pa9に周辺画像がそれぞれ該当するか否かを判定することで、道路状況の判別を行うように構成されていることから、減速を行うべき状況を予め状況パターンPa1〜Pa9として複数設定しておき、そうした状況パターンPa1〜Pa9に該当するか否かを判断することで、複数の状況が絡み合う場面でも適切に判断を行わせて、減速を行う状況下にあるか否か、減速すべき状況にある場合にはどの程度の減速を行うべきかを容易に判別することが可能となっている。
【0067】
そしてまた、道路情報Dmと関連付けられた基準速度情報Dvが予め記憶されており、基準速度取得部23は、車両の現在位置及び基準速度情報Dvに基づいて、基準速度Vsを取得するように構成されていることから、走行中の道路に応じた基準速度Vsをより適切に取得することが可能となっている。
【0068】
さらに、GPS情報及びETC情報を基に車両の現在位置を判別する現在位置判別部22を備えるように構成していることから、一般道と高速道とが立体的に交差した地点を走行する場合でも、より高精度に現在位置を判別することが可能となるため、これに伴って基準速度Vsもより適切に得ることが可能となっている。
【0069】
また、上記の構成をプログラムとしての側面から見た場合、この車載装置用プログラムは、コンピュータCpに読み込まれることによって、コンピュータCpを車載装置1の制御手段2として動作させるためのものであって、車両の現在位置に応じて基準速度Vsを取得する基準速度取得ステップST3と、車両の周辺を撮像して得られる周辺画像に基づいて道路状況を判別する道路状況判別ステップST5と、基準速度取得ステップST3により取得された基準速度Vs及び道路状況判別ステップST5により判別された道路状況に基づいて警告速度Vwを決定する警告速度決定ステップST7と、車両の速度Vnが警告速度決定ステップST7により決定された警告速度Vw以上である場合に報知する報知ステップST10と、をコンピュータCpに実行させるように構成したものである。
【0070】
このように構成されていることから、コンピュータCpを車載装置1の制御手段2として適切に動作させ、運転者に対して状況に応じた注意を促し、より運転時の安全性を高めることが可能となっている。
<第2実施形態>
【0071】
本発明の第2実施形態に係る車載装置101のブロック図を
図4に示す。この車載装置101は、第1実施形態の車載装置1(
図1参照)と制御手段102が異なるのみで、他の部分は同じ構成となっている。そのため、同じ部分には同じ符号を付して、説明を省略する。
【0072】
制御手段102は、第1実施形態の制御手段2(
図1参照)と、速度安全係数決定部26に代わり速度引下げ量決定部126を備えている点、警告速度決定部27に代わり警告速度決定部127を備えている点、記憶部130が速度安全係数情報Dcに代わり速度引下げ量情報Ddを備えている点において相違している。
【0073】
速度引下げ量情報Ddとは、
図5に示すように、各状況パターンPa1〜Pa9に対応する速度引下げ量データv1〜v9によって構成されるものであり、これらの状況パターンPa1〜Pa9と速度引下げ量データv1〜v9とはデータテーブルDtの形式で記憶されている。速度引下げ量情報Ddは、図示しない通信手段を介してサーバより情報を入手することで更新されるようにしてもよく、こうすることで、より適正な速度引下げ量データv1〜v9に設定することができる。
【0074】
速度引下げ量決定部126は、道路状況に応じて安全性を担保するための安全性担保指標としての速度引下げ量Vdを決定するための安全性担保指標決定部として機能するものであり、道路状況判別部25によって判別された道路状況に基づいて、速度引下げ量Vdを決定する。具体的には、道路状況判別部25によって複数の状況パターンPa1〜Pa9のうち一つだけに該当すると判定された場合には、速度引下げ量データv1〜v9のうちの対応するものを速度引下げ量Vdと決定する。状況パターンPa1〜Pa9のうち複数のものに該当すると判定された場合には、速度引下げ量データv1〜v9のうちの対応する複数のものを合算した値を速度引下げ量Vdと決定する。
【0075】
さらに、警告速度決定部127は、基準速度取得部23によって取得された基準速度Vsより、速度引下げ量決定部126によって決定された速度引下げ量Vdを減算することで、すなわち予め定められた演算式としてのVs−Vdの減算式を用いて生成した値を警告速度Vwと決定する。こうすることで、道路状況に応じて警告速度Vwを適切に決定することができ、この警告速度Vwを用いることにより、運転者に適切に注意を促して、運転時の安全性を高めることが可能となっている。
【0076】
ここで、警告速度Vwの計算例について、
図5を基に再度説明を行う。
【0077】
状況パターンPa1のみに該当し、これに対応する速度引下げ量データv1(=15km/h)を速度引下げ量Vdとした場合、基準速度Vsが50km/hであれば、警告速度Vwは50km/h−15km/h=35km/hとなる。同様に、状況パターンPa7のみに該当し、これに対応する速度引下げ量データv7(=18km/h)を速度引下げ量Vdとした場合、基準速度Vsが90km/hであれば、警告速度Vwは90km/h−18km/h=72km/hとなる。
【0078】
3つの状況パターンPa1〜Pa3に該当する場合には、これらに対応する速度引下げ量データv1(=15km/h),v2(=6km/h),v3(=12km/h)を合算して、Vd=15+6+12km/h=33km/hとなる。この際、基準速度Vsが60km/hであれば、警告速度Vwは60km/h−33km/h=27km/hとなる。
【0079】
以上のように構成した場合であっても、上述した第1実施形態に準じた効果を得ることが可能となる。
【0080】
さらには、安全性担保指標決定部は、道路状況判別部25により判別された道路状況に基づいて速度引下げ量Vdを決定する速度引下げ量決定部126であり、警告速度決定部127は、演算式として基準速度取得部23により取得された基準速度Vsから速度引下げ量Vdを減算する減算式(Vs−Vd)を用いて、警告速度Vwを生成するように構成されていることから、道路状況に応じて警告速度Vwを簡単且つ適切に取得することが可能となっている。
<第3実施形態>
【0081】
本発明の第3実施形態に係る車載装置201のブロック図を
図6に示す。この車載装置201は、第1実施形態の車載装置1(
図1参照)とは、制御手段202が異なり、さらに通信手段209を備えている点で相違し、他の部分は同じ構成となっている。そのため、同じ部分には同じ符号を付して、説明を省略する。
【0082】
制御手段202は、第1実施形態の制御手段2(
図1参照)と、基準速度取得部123の構成が異なっており、その他の点では共通している。
【0083】
通信手段209は、サーバ(図示せず)との間で情報の伝達を行うための携帯電話回線を使用する無線通信機器として構成されている。
【0084】
基準速度取得部123は、通信手段209を介してサーバに向け、車両の現在位置を現在位置情報の形式で送信するとともに、基準速度データの要求信号を送信する。サーバは、交通情報を蓄積しており、車両の現在位置に対応する基準速度Vsを交通情報の中から読み出して車両側に送信する。こうすることで、基準速度取得部123はサーバより基準速度Vsを取得することができる。
【0085】
以上のように構成した場合であっても、上述した第1実施形態に準じた効果を得ることが可能となる。また、第2実施形態における構成と組み合わせて利用することもできる。
【0086】
さらに、基準速度取得部123は、通信手段209を介して車両の現在位置をサーバに送信し、サーバより現在位置に応じた基準速度Vsを取得するように構成していることから、道路情報や基準速度情報を備える必要がなくなるため、容量の肥大化を抑制するとともに、全体の構成を簡素化することができる。
<第4実施形態>
【0087】
本発明の第4実施形態として、車載装置301とサーバ401を含む速度警告システムSSを構成した例を
図7に示す。
【0088】
この実施形態は、第1実施形態における車載装置1(
図1参照)の一部の機能を、サーバ401に持たせたものであり、車載装置301がサーバ401と協働して1つの速度警告システムSSとして機能することにより、第1実施形態と同様の動作を行うことが可能となっている。そのため、上記の実施形態と同じ部分には同じ符号を付して、説明を省略する。
【0089】
車載装置301を構成する制御手段302は、GPS情報取得部21、現在位置判別部としての現在位置情報生成部22、周辺画像取得部24、道路状況判別部25、現在速度取得部28、警告判定部29、及び、記憶部330としての機能を備えており、サーバ401を構成する情報処理手段402は、基準速度取得部423、速度安全係数決定部426、警告速度決定部427、及び、記憶部430としての機能を備えている。
【0090】
さらに、車載装置301側の記憶部330には道路情報Dm及び道路状況情報Drが記憶され、サーバ401側の記憶部430には道路情報Dmとこれに関連付けられた基準速度情報Dvが記憶されるとともに、道路状況情報Drとこれに関連付けられて記憶された速度安全係数情報Dcが記憶されている。
【0091】
そして、制御手段302と情報処理手段402とは、通信手段209,405を介した通信によって情報の授受を行うことで、下記の動作を行うように構成されている。
【0092】
まず、制御手段302側において、上述の第1実施形態と同様、GPS情報取得部21がGPS情報を取得し、現在位置情報生成部22は記憶部330に記憶された道路情報Dmを参照しながらGPS情報を基にして現在位置情報を生成する。さらに周辺画像取得部24が周辺画像を取得し、道路状況判別部25はこの周辺画像を解析することで、道路状況情報Dr内の各状況パターンPa1〜Pa9(
図2参照)に該当するか否かをそれぞれ判定することで、車両周辺の道路状況を判別する。
【0093】
そして、制御手段302はサーバ401側の情報処理手段402に、通信手段209を介して、現在位置情報を送信するとともに、判別された道路状況を送信する。
【0094】
そうすると、情報処理手段402側において、基準速度取得部423は、上述の第1実施形態における基準速度取得部23(
図1参照)と同様、受信した現在位置情報を利用して、記憶部430に記憶された基準速度情報Dvより、車両の現在位置に応じた基準速度Vsを取得する。
【0095】
さらに、速度安全係数決定部426は、上述の第1実施形態における速度安全係数決定部26(
図1参照)と同様、受信した道路状況に基づいて、速度安全全係数情報Dcに含まれる速度安全係数データk1〜k9を用いて速度安全係数Ksを決定する。
【0096】
そして、警告速度決定部427は、上記の基準速度Vsに速度安全係数Ksを乗算して得た値を警告速度Vwと決定する。この警告速度Vwは、通信手段405を介して車載装置301側の制御手段302に向けて送信される。
【0097】
その後、車載装置301側では、上述の第1実施形態と同様、現在速度取得部28が現在速度Vnを取得し、警告判定部29が、受信した警告速度Vwと現在速度Vnとを比較し、現在速度Vnが警告速度Vw以上であるか否かの判定を行う。そして、現在速度Vnが警告速度Vw以上であると判定した場合には、報知手段6より報知を行わせ、運転者に注意を促すことができるようにしている。
【0098】
以上のように、本実施形態では、車両に搭載する車載装置301と、車載装置301と通信を行うサーバ401とを含んで構成される速度警告システムSSであって、車両の現在位置に応じて基準速度Vsを取得する基準速度取得部423と、車両の周辺を撮像して得られる周辺画像に基づいて道路状況を判別する道路状況判別部25と、基準速度取得部423により取得された基準速度Vs及び道路状況判別部25により判別された道路状況に基づいて警告速度Vwを決定する警告速度決定部427と、車両の速度Vnが警告速度決定部427による警告速度Vw以上である場合に報知する報知手段6と、をそれぞれ車載装置301又はサーバ401に設けるように構成したものである。
【0099】
このように車載装置301と、車載装置301と通信を行うサーバ401とを含むシステムSSとして構成した場合であっても、上述した第1実施形態と同様、運転者に対して道路状況に応じた注意を促すことができ、より運転時の安全性を高めることが可能である。また、制御手段302側より、周辺画像や現在速度のデータを随時、サーバ401側に送信することができる場合には、道路状況判別部25や警告判定部29の機能をサーバ401側の情報処理手段402に持たせる構成としても良い。さらには、この実施形態の構成と第2実施形態における構成とを組み合わせて、速度引下げ量Vdを用いて警告速度Vwを決定する構成とすることもできる。
【0100】
なお、各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではない。
【0101】
例えば、上述した実施形態では、基準速度Vsを、各道路における法定速度と同じものにしていたが、道路の設計速度など他の基準を用いて基準速度Vsを設定してもよい。
【0102】
また、上記第1実施形態では、状況パターンPa1〜Pa9のうち複数のものに該当すると判定した場合において、速度安全係数データk1〜k9のうちの対応する複数のものを乗算することで速度安全係数Ksを生成し、決定していたが、速度安全係数データk1〜k9のうち対応する複数のものを抽出した上で、それらを比較して最も小さい値を抜き出し、速度安全係数Ksとして決定してもよい。さらには、速度安全係数データk1〜k9のうち対応するものが3つ以上ある場合には、それらを比較して小さい方から2つを抜き出し、乗算した値を速度安全係数Ksとして決定してもよい。
【0103】
同様に、第2実施形態でも、状況パターンPa1〜Pa9のうちの複数のものに該当すると判定した場合において、速度引下げ量データv1〜v9のうちの対応する複数のものを合算することで速度引下げ量Vdを生成し、決定していたが、速度引下げ量データv1〜v9のうち対応する複数のものを抽出した上で、それらを比較して最も大きい値を抜き出し、速度引下げ量Vdと決定してもよい。さらには、速度引下げ量データv1〜v9のうち対応するものが3つ以上ある場合には、それらを比較して大きい方から2つを選択して合算した値を速度引下げ量Vdと決定してもよい。
【0104】
さらに、上述した実施形態では、現在速度取得部28を、車両の備える速度検出器7からの出力に基づいて現在速度Vnを取得するように構成していたが、車載装置201の備える加速度センサからの出力を積分したり、あるいは、撮像手段により得られる周辺画像を解析したりすることで、現在速度Vnを得るように構成することもできる。また、GPS情報を基に現在位置情報生成部22によって判別される現在位置の変化より、現在速度Vnを算出するように構成しても良い。これらのように現在速度取得部28を構成した場合には、速度検出器7からの情報は不要となる。
【0105】
さらにまた、上述した第2実施形態では、通信手段209を介してサーバと送受信を行うことで、基準速度Vsを得るようにしていたが、通信手段209を、光ビーコンやFM多重放送を利用するVICS(Vehicle Information and Communication System、登録商標)情報を受信するVICS受信機として構成し、VICS情報に含まれる速度情報や規制情報より基準速度Vsを得るように構成してもよい。
【0106】
加えて、上述した実施形態では、車載装置1をドライビングレコーダとして構成していたが、ナビゲーション装置等の別の装置として構成することもできる。
【0107】
その他の構成も、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。