(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6486917
(24)【登録日】2019年3月1日
(45)【発行日】2019年3月20日
(54)【発明の名称】スキャトロメトリ測定のための照明配置
(51)【国際特許分類】
G01B 11/02 20060101AFI20190311BHJP
G01N 21/84 20060101ALI20190311BHJP
G01N 21/956 20060101ALN20190311BHJP
【FI】
G01B11/02 G
G01N21/84 E
!G01N21/956 A
【請求項の数】36
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2016-527043(P2016-527043)
(86)(22)【出願日】2014年7月15日
(65)【公表番号】特表2016-527501(P2016-527501A)
(43)【公表日】2016年9月8日
(86)【国際出願番号】US2014046724
(87)【国際公開番号】WO2015009739
(87)【国際公開日】20150122
【審査請求日】2017年7月13日
(31)【優先権主張番号】61/847,883
(32)【優先日】2013年7月18日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500049141
【氏名又は名称】ケーエルエー−テンカー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】特許業務法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】グリュンツヴァイク ツァヒ
(72)【発明者】
【氏名】ヒル アンディ(アンドリュー)
(72)【発明者】
【氏名】ロエフスキー バリー
【審査官】
眞岩 久恵
(56)【参考文献】
【文献】
特開2012−169617(JP,A)
【文献】
特表2008−532320(JP,A)
【文献】
特開2008−083032(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01B 11/00−11/30
G01N 21/84
G01N 21/956
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2つの層と少なくとも2つの周期構造とを含むスキャトロメトリターゲットであって、前記少なくとも2つの周期構造の各周期構造が異なる層に配置され、所定のピッチを有する、スキャトロメトリターゲットと、
検出器と、
前記スキャトロメトリターゲットを、第1の照明ビームによって第1の照明角度で照明し、第2の照明ビームによって第2の照明角度で照明し、イメージング瞳面の開口数の幅の範囲に完全に位置する前記第1の照明ビームと前記第2の照明ビームのそれぞれから少なくとも1つの回折次数を生成するように配置された、照明源と、
を含み、
前記第1の照明角度と前記第2の照明角度の少なくとも1つが、前記イメージング瞳面の前記回折次数の分布が重複しないように、前記ターゲットの格子方向と法線とによって規定される平面の外側にある、
スキャトロメトリ測定システム。
【請求項2】
前記照明源が、前記スキャトロメトリターゲットを、第3の照明ビームによって第3の照明角度で照明し、第4の照明ビームによって第4の照明角度で照明し、イメージング瞳面の開口数の幅の範囲に完全に位置する前記第3の照明ビームと前記第4の照明ビームのそれぞれから少なくとも1つの回折次数を生成するようにさらに配置され、
前記第3の照明角度と前記第4の照明角度の少なくとも1つが、前記イメージング瞳面の前記回折次数の分布が重複しないように、前記ターゲットの格子方向と法線とによって規定される平面の外部にある、請求項1に記載のスキャトロメトリ測定システム。
【請求項3】
前記第1および第2の照明ビームが、2つの測定方向に沿った前記スキャトロメトリターゲットのスキャトロメトリ測定が可能であるように位置決めされている、請求項1に記載のスキャトロメトリ測定システム。
【請求項4】
照明源から、第1の照明ビームと第2の照明ビームとを送るステップと、
少なくとも2つの層と、それぞれが異なる層に配置された少なくとも2つの周期構造とを含むスキャトロメトリターゲットを、前記スキャトロメトリターゲットが前記第1の照明ビームと前記第2の照明ビームとを回折するように、第1の照明ビームによって第1の照明角度で照明し、第2の照明ビームによって第2の照明角度で照明し、イメージング瞳面の開口数の幅の範囲に完全に位置する前記第1の照明ビームと前記第2の照明ビームのそれぞれから少なくとも1つの回折次数を生成する、ステップと、
を含み、
前記第1の照明角度と前記第2の照明角度の少なくとも1つが、前記イメージング瞳面の前記回折次数の分布が重複しないように、前記ターゲットの格子方向と法線によって規定される平面の外側にある、
方法。
【請求項5】
前記照明源から、第3の照明ビームと第4の照明ビームとを送るステップと、
前記スキャトロメトリターゲットを、前記第3の照明ビームによって第3の照明角度で照明し、前記第4の照明ビームによって第4の照明角度で照明して、イメージング瞳面の開口数の幅の範囲に完全に位置する前記第3の照明ビームと前記第4の照明ビームのそれぞれから少なくとも1つの回折次数を生成するステップと、
をさらに含み、
前記第3の照明角度と前記第4の照明角度の少なくとも1つが、前記イメージング瞳面の前記回折次数の分布が重複しないように、前記ターゲットの格子方向と法線によって規定される平面の外部にある、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第1および第2の照明ビームを、2つの測定方向に沿った前記スキャトロメトリターゲットのスキャトロメトリ測定を可能にするように位置決めするステップをさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
少なくとも1つの照明ビームがターゲット軸および前記ターゲット軸に対して垂直な軸の軸外の瞳面中に位置し、前記方法が瞳面の周辺に前記少なくとも1つの照明ビームを配置することをさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
前記少なくとも1つの照明ビームの位置を瞳面に決定するように瞳照明マスクを設定することをさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
特定の範囲内の波長対ピッチ比で前記ターゲットの少なくとも1つの測定可能な1次回折像を生じるように前記少なくとも1つの照明ビームを配置することをさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項10】
前記ターゲットの少なくとも1つの測定可能な2次回折像を生じるように前記少なくとも1つの照明ビームを配置することをさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項11】
イメージング瞳面内の各ビームの特定の回折次数を調整するようにターゲットおよび照明パラメータを設定することをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記少なくとも1つの照明ビームが複数のアポダイズ化ビームを含み、前記ビームの回折像間のオーバーラップを減少させるように前記ビームのアポダイズ化を設定することをさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項13】
前記アポダイズ化が振幅および相の少なくとも1つに関係し、前記方法が、前記ターゲットの各照明スポットのサイズを最小限に抑えつつ、前記ビームの回折像間のオーバーラップを減少させるようにアポダイズ化を設定することをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
各照明ビームから順次回折像を取り込むことをさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項15】
前記ターゲットから回折した少なくとも1つの照明ビームの各々の少なくとも1つの回折像を測定することをさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項16】
測定時間枠内で順次照明ビームを照明することをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
少なくとも1つの照明ビームがインコヒーレントであるように設定することをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記照明源が、前記照明源と前記スキャトロメトリターゲットとの間に位置する照明瞳面を通過させて前記第1の照明ビームを送るように配置されている、請求項1に記載のスキャトロメトリ測定システム。
【請求項19】
前記イメージング瞳面が、前記スキャトロメトリターゲットと前記検出器との間に位置する、請求項1に記載のスキャトロメトリ測定システム。
【請求項20】
前記スキャトロメトリターゲットが格子を含み、
ターゲット測定方向が前記格子の要素に垂直な方向に規定され、
前記第1の照明ビームが、前記ターゲット測定方向に平行な成分と前記ターゲット測定方向に垂直な成分とを含む、請求項1に記載のスキャトロメトリ測定システム。
【請求項21】
前記照明源が、前記照明源と前記スキャトロメトリターゲットとの間に位置する照明瞳面を通過させて前記第2の照明ビームを送るように配置され、
前記イメージング瞳面が、前記スキャトロメトリターゲットと前記検出器との間に位置する、請求項1に記載のスキャトロメトリ測定システム。
【請求項22】
前記スキャトロメトリターゲットが格子を含み、
ターゲット測定方向が前記格子の要素に垂直な方向に規定され、
前記第2の照明ビームが、前記ターゲット測定方向に平行な成分と前記ターゲット測定方向に垂直な成分とを含む、請求項1に記載のスキャトロメトリ測定システム。
【請求項23】
前記照明源が、前記イメージング瞳面上に、
全体が前記イメージング瞳面の前記開口の幅の範囲に配置された第2の0次回折像と、
全体が前記イメージング瞳面の前記開口の幅の範囲に配置された第2の1次回折像と、
を生成するように配置された、請求項1に記載のスキャトロメトリ測定システム。
【請求項24】
前記照明源が、前記照明源と前記スキャトロメトリターゲットとの間に位置する照明瞳面を通過させて前記第3及び第4の照明ビームを送るように配置され、
前記イメージング瞳面が、前記スキャトロメトリターゲットと前記検出器との間に位置する、請求項2記載のスキャトロメトリ測定システム。
【請求項25】
前記スキャトロメトリターゲットが格子を含み、
ターゲット測定方向が前記格子の要素に垂直な方向であるに規定され、
前記第3及び第4の照明ビームが、前記ターゲット測定方向に平行な成分と前記ターゲット測定方向に垂直な成分とをそれぞれ含む、請求項2に記載のスキャトロメトリ測定システム。
【請求項26】
前記照明源が、前記イメージング瞳面上に、
それぞれ全体が前記イメージング瞳面の前記開口の幅内に配置された第2および第3の0次回折像と、
それぞれ全体が前記イメージング瞳面の前記開口の幅内に配置された第2および第3の1次回折像と、
を生成するように配置された、請求項2に記載のスキャトロメトリ測定システム。
【請求項27】
前記照明源から、前記第1の照明ビームを、前記照明源と前記スキャトロメトリターゲットとの間に位置する照明瞳面を通過させて送るステップをさらに含み、
前記イメージング瞳面が前記スキャトロメトリターゲットと検出器との間に位置する、請求項4記載の方法。
【請求項28】
前記スキャトロメトリターゲットが格子を含み、
ターゲット測定方向が前記格子の要素に垂直な方向に規定され、
前記第1の照明ビームが、前記ターゲット測定方向に平行な成分と前記ターゲット測定方向に垂直な成分とを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項29】
前記第1の照明ビームを第1の波長で送るステップと、
前記第1の照明ビームからの第1の回折次数を、前記イメージング瞳面の前記開口数の前記幅内の第1の位置に配置するステップと、
前記第1の照明ビームを前記第1の波長と異なる第2の波長で送るステップと、
前記第1の照明ビームからの第2の回折次数を、前記イメージング瞳面の前記開口数の前記幅内の第2の位置であって、前記第1の位置とは異なる第2の位置に配置するステップと、
を含む、請求項4に記載の方法。
【請求項30】
前記第2の照明ビームを、前記照明源と前記スキャトロメトリターゲットとの間に位置する照明瞳面を通過させて送るステップをさらに含み、
前記イメージング瞳面が前記スキャトロメトリターゲットと検出器との間に位置する、請求項4記載の方法。
【請求項31】
前記スキャトロメトリターゲットが格子を含み、
ターゲット測定方向が前記格子の要素に垂直な方向に規定され、
前記第2の照明ビームが、前記ターゲット測定方向に平行な成分と前記ターゲット測定方向に垂直な成分とを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項32】
前記第3及び第4の照明ビームを、前記照明源と前記スキャトロメトリターゲットとの間に位置する照明瞳面を通過させて送るステップをさらに含み、
前記第4の照明ビームが前記照明瞳面において前記第3の照明ビームに対向し、
前記イメージング瞳面が前記スキャトロメトリターゲットと検出器との間に位置する、請求項5記載の方法。
【請求項33】
前記スキャトロメトリターゲットが格子を含み、
ターゲット測定方向が前記格子の要素に垂直な方向であるに規定され、
前記第3及び第4の照明ビームが、前記ターゲット測定方向に平行な成分と前記ターゲット測定方向に垂直な成分とをそれぞれ含む、請求項5記載の方法。
【請求項34】
前記第1の照明ビームが第1の波長を含み、前記第2の照明ビームが、前記第1の波長とは異なる第2の波長を含む、請求項1に記載のスキャトロメトリ測定システム。
【請求項35】
前記スキャトロメトリターゲットが、前記第1の波長に比例し、前記ピッチに反比例する第1の回折角で前記第1の照明ビームを回折し、前記第2の波長に比例し、前記ピッチに反比例する第2の回折角で前記第2の照明ビームを回折する、請求項34に記載のスキャトロメトリ測定システム。
【請求項36】
前記第1の照明ビームと前記第2の照明ビームのそれぞれからの前記少なくとも1つの回折次数が、0次回折ビームと、±1次回折ビームと、2次回折ビームの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のスキャトロメトリ測定システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、その全体が参照により本明細書中で援用される、2013年7月18日に出願された米国特許仮出願第61/847,883号の利益を請求する。
【0002】
本発明は、スキャトロメトリ計測法の分野に関し、さらに詳細には、スキャトロメトリ(scatterometry)における照明パターンに関する。
【背景技術】
【0003】
計測ターゲットは、ウエハー製造ステップの質を示し、ウエハー上の構造のデザインと実行との間の対応を定量化するパラメータの測定を可能にするように設計されている。スキャトロメトリオーバーレイ(SCOL)ターゲットは周期構造(例えば格子)であり、これを使用して計測のための回折パターンを生じさせる。回折パターンは、例えば以下の
図1で示されるように、周期構造をそれらの測定方向に沿って(例えば、格子の要素に対して垂直に)照明することによって生じる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願公開第2003/0210393号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
現行の四元照明法の欠点は、ゼロ次回折光スポット92Xの存在によって最大回折角が制限されることである。概念上、独立して異なる次数の回折を測定するために異なるマスクを使用することができた。1および−1次回折の両方を同時に測定することによって、総測定時間および機械の複雑さが低減する。しかしながら、両方向からの照明が存在する場合、四元法において1つの開口部から生じる回折次数は、第2開口部の次数のいずれかと重複できない。今日使用されている四元配列では、これは回折角を限定することにより(すなわち、より短い波長またはより長いピッチの格子を使用することにより)実現され、かくして方法の有用性が限定される。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の1つの態様は、少なくとも1つの照明ビーム(illumination beam)を含むスキャトロメトリ測定システムであって、ターゲット平面上の少なくとも1つの照明ビームの垂直投影がターゲット測定方向に関して平行な成分と垂直な成分との両方を含む前記スキャトロメトリ測定システムを提供する。
【0007】
本発明のこれらの態様および/もしくは利点、さらなる態様および/もしくは利点、ならびに/または他の態様および/もしくは利点は、後述の詳細な説明で記載されている、詳細な説明から場合によっては推測できる、および/または本発明の実施により学習可能である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の実施形態をよりよく理解するため、そしてどのようにこれを実行に移すことができるかを示すために、純粋に例示のために添付の図面を参照し、図中、同様の数字は全体にわたって対応する要素または部分を指定する。
【0009】
【
図1】先行技術のスキャトロメトリ照明の高レベル概略図である。
【
図2】本発明のいくつかの実施形態によるスキャトロメトリ測定システムおよび照明ビームの高レベル概略図である。
【
図3A】本発明のいくつかの実施形態による3つの照明ビーム配列例および結果としての回折分布の高レベル概略図である。
【
図3B】本発明のいくつかの実施形態による3つの照明ビーム配列例および結果としての回折分布の高レベル概略図である。
【
図3C】本発明のいくつかの実施形態による3つの照明ビーム配列例および結果としての回折分布の高レベル概略図である。
【
図3D】本発明のいくつかの実施形態による3つの照明ビーム配列例および結果としての回折分布の高レベル概略図である。
【
図3E】本発明のいくつかの実施形態による3つの照明ビーム配列例および結果としての回折分布の高レベル概略図である。
【
図4】本発明のいくつかの実施形態による、x軸に沿ったスキャトロメトリ測定のシミュレーションされた例である。
【
図5】本発明のいくつかの実施形態による、y軸に沿ったスキャトロメトリ測定のシミュレーションされた例である。
【
図6A】本発明のいくつかの実施形態にしたがった、複数の波長でのスキャトロメトリ測定を可能にする照明ビーム配列の高レベル概略図である。
【
図6B】本発明のいくつかの実施形態にしたがった、複数の波長でのスキャトロメトリ測定を可能にする照明ビーム配列の高レベル概略図である。
【
図6C】本発明のいくつかの実施形態にしたがった、複数の波長でのスキャトロメトリ測定を可能にする照明ビーム配列の高レベル概略図である。
【
図7A】本発明のいくつかの実施形態にしたがった、所与の波長でのスキャトロメトリ測定を最適化する照明ビーム配列の高レベル概略図である。
【
図7B】本発明のいくつかの実施形態にしたがった、所与の波長でのスキャトロメトリ測定を最適化する照明ビーム配列の高レベル概略図である。
【
図7C】本発明のいくつかの実施形態にしたがった、所与の波長でのスキャトロメトリ測定を最適化する照明ビーム配列の高レベル概略図である。
【
図8A】本発明のいくつかの実施形態にしたがった波長適合性照明および波長最適化照明の高レベル概略図である。
【
図8B】本発明のいくつかの実施形態にしたがった波長適合性照明および波長最適化照明の高レベル概略図である。
【
図9A】本発明のいくつかの実施形態による、波長適合性照明パターンの高レベル概略図である。
【
図9B】本発明のいくつかの実施形態による、波長適合性照明パターンの高レベル概略図である。
【
図10A】本発明のいくつかの実施形態による波長最適化照明パターンの高レベル概略図である。
【
図10B】本発明のいくつかの実施形態による波長最適化照明パターンの高レベル概略図である。
【
図11】本発明のいくつかの実施形態による、イメージング瞳(pupil)面内の複数の回折次数の調整の高レベル概略図である。
【
図12】本発明のいくつかの実施形態による方法を説明するための高レベル概略的フローチャートである。
【
図12-1】本発明のいくつかの実施形態による方法を説明するための高レベル概略的フローチャートである。
【
図12-2】本発明のいくつかの実施形態による方法を説明するための高レベル概略的フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
詳細な説明を記載する前に、以下で使用する用語の定義を記載することは役立つかもしれない。
【0011】
「周期構造」という語は、本願で用いられる場合、ある周期性を示す少なくとも1つの層中で設計または製造された任意の種類の構造を指す。周期性は、そのピッチ、すなわちその空間発現頻度によって特徴づけられる。「測定方向」という語は、本願中で用いられる場合、周期構造がそれに沿って周期的である方向を指す。例えば、周期構造としての格子の測定方向は、格子の要素に対して垂直である。
【0012】
「対向照明ビーム」という語は、本願で用いられる場合、ターゲット面の法線に関連する照明瞳中の点のまわりに対称的に配置された照明ビームを指す。
【0013】
特に図面を詳細に参照して、示された詳細は一例であり、本発明の好ましい実施形態の例示的議論の目的のためだけであり、最も有用であると考えられるものと本発明の原則および概念的態様の容易に理解される説明とを提供するために提示されることが強調される。この点について、本発明の基本的理解に必要であるよりも詳細に本発明の構造細部を示すつもりはなく、説明は図面とあわせて、本発明のいくつかの形態をどのようにして実際に具体化できるかを当業者に明らかにする。
【0014】
本発明の少なくとも1つの実施形態を詳細に説明する前に、本発明はその応用で、以下の説明で記載されるかまたは図面で示される構造および成分の配列の詳細に限定されないことは理解されなければならない。本発明は、他の実施形態に適用可能であるか、または様々な方法で実施もしくは実行される。また、本明細書中で用いられる表現および用語は説明目的のためであり、限定とみなすべきではないと理解されるべきである。
【0015】
図1は先行技術のスキャトロメトリ照明の高レベル概略図である。入力瞳画像(input pupil image)71は、各ターゲット60の方向XおよびYでの回折測定を可能にするようにX軸およびY軸に沿って配置されているので照明源90(対数強度)を瞳面の周辺で示す(図示されているのはX軸に沿った測定方向を有するターゲット60である)。各測定軸に沿って、そして瞳面の周辺に照明源90を配置することによって、測定方向およびターゲットの面に対する法線によって規定される平面中のターゲット60への照明の入射角は最大になる。検出器の(瞳)面で図示される結果としての画像81は、結果としてのスポット、すなわち回折しないY軸照明源90のスポット92Y、X軸に沿った光源90のゼロ次回折像であるスポット92X、およびX軸に沿った光源90の±1次回折像であるスポット91Xの対数強度を示す(左または右X軸光源90の+1または−1次像の2つの中心点の正確な同一性はそれぞれ測定構造に依存する)。
【0016】
現行の四元照明法の欠点は、ゼロ次回折光スポット92Xの存在によって最大回折角が制限されることである。概念上、独立して異なる次数の回折を測定するために異なるマスクを使用することができた。1および−1次回折の両方を同時に測定することによって、総測定時間および機械の複雑さが低減する。しかしながら、両方向からの照明が存在する場合、四元法において1つの開口部から生じる回折次数は、第2開口部の次数のいずれかと重複できない。今日使用されている四元配列では、これは回折角を限定することにより(すなわち、より短い波長またはより長いピッチの格子を使用することにより)実現され、かくして方法の有用性が限定される。
【0017】
本願では、全ての画像が、瞳の開口数(NA)に関して定義される瞳面相対座標NA
x、NA
yで示されることが注目される。しかしながら、以下で開示される発明は、NA=1用途に限定されず、例えばある液浸対物レンズを使用することによってNA=1.5またはそれ以上のNAが可能になる。注記および図はNA=1の照明システムの非限定例を記載するが、本開示は、さらに高いNA値に適用可能である修正をさらに含む。
【0018】
ターゲット測定方向に関して、平行な成分と垂直な成分との両方を含むターゲット面上に垂直投影を有する照明ビームを含む、スキャトロメトリ測定システム、照明配置および各々の方法が提供される。照明ビームは、測定方向およびターゲット面に対する法線によって規定される平面に対してある角度で伝播し、そしてイメージング瞳面で偏心である回折像を生じる。偏心回折像は、オーバーラップを回避するように、そして例えばスポットサイズ、必要とされる回折次数などの測定要求に対応するように空間的に配置される。照明ビームは、照明瞳マスクを使用して実施してもよく、これによって、スキャトロメトリ測定スループットを増加させる簡単な方法が得られる。ある実施形態では、照明ビームは異なる方法で、例えば視野平面(field plane)に各レーザービームを向けることによって生成させることができ、そして必ずしも瞳マスクを適用することによる必要はない。
【0019】
図2は、本発明のいくつかの実施形態によるスキャトロメトリ測定システム101および照明ビーム100の高レベル概略図である。スキャトロメトリ測定システム101は少なくとも1つの照明ビーム100を含む。ターゲット面上の照明ビーム100の垂直投影は、ターゲット測定方向(x)に関して平行な成分と垂直な成分との両方を含む。照明伝播方向は、ターゲットの格子方向およびターゲットの表面に対する法線によって規定される面、または言い方を変えれば、ターゲット測定方向およびターゲット面に対する法線によって規定される平面から(角度α)外れる。
【0020】
図2は、照明源70、照明瞳面71とレンズ72、ビーム分割器98、対物レンズ77、ビーム100の照明角を示すために使用される、視野平面83でターゲット60を有し、ターゲット60の少し上の平面82を有するウエハー75、および各画像瞳面81を有する検出器80を有する測定システム101を左側に示す(瞳面での検出器80の図は非限定的であるが、スキャトロメトリ画像を取り込むときに通常使用される)。
図2は、右側に、照明ビーム100を創出する照明瞳面71での照明マスク、ビーム100によるターゲット60の照明の上面図、および結果としての回折像の画像瞳面図、非限定的例ではターゲット60上にビーム100が入射することによって画像瞳面81で生じる−1次、0次、+1次の回折像109、110、111を示す(後者は瞳開口数の外側にある)。図示された入力瞳画像71は照明ビーム100の形態および位置を決定する各アポダイザーマスクと理解することができることが注目される。照明ビームウィンドウの形態、サイズおよび正確な位置は非限定的であり、特定の要件に関して最適化することができる。
【0021】
照明瞳面71で、1つの照明ビームまたは複数の照明ビーム100はターゲット軸およびターゲット軸に対して垂直な軸の軸外、すなわち図示された例では、水平な測定方向から距離A
yそして測定方向に対して垂直な方向から距離A
x外れた位置にある。したがって、1つの照明ビームまたは複数の照明ビーム100は、測定方向(x)およびターゲット60に対する法線(本質的にシステムの光軸である)によって規定される平面から角度α外れて伝播する。角度αは、ターゲット面上の照明ビーム100の垂直投影とターゲットの測定方向との間で規定される。結果として、瞳面81でのターゲット60の回折像109、110、111は、開口数の点でA
yに相当する距離でターゲットの測定軸(瞳面でkによって表示、ターゲット60で垂直入射に関連する瞳点を起点とする)から外れている。画像次数間の値幅は、後述するように、照明波長λとターゲットピッチpとの比λ/pに相当する。
【0022】
以下の図で、照明ビーム100は、照明およびイメージング瞳面71、81(それぞれ)で、視野平面82〜83でのターゲット上の照明ビーム100の角度分布を決定する円として示される。照明および測定を最適化するための特定のデザインによると、円で表される瞳面でのビーム100の形態は非限定的であり、瞳面での実際のビーム形態は非円形、例えば楕円形、正方形、円−トーラス交点などであり得ることが注目される。異なるデザインは、例えば照明強度(すなわち、照明ビームによって占有される瞳面での面積)、測定方向に関する形態、照明波長に対する関係およびターゲットピッチ、ビーム生成検討事項(例えば、瞳マスクの生産可能性、または光ファイバー)などの検討によって決定することができる。
【0023】
図3A〜3Eは、本発明のいくつかの実施形態による、3つの照明ビーム配列例および結果としての回折分布の高レベル概略図である。図は、本発明のいくつかの実施形態によるターゲット60の例示的な3種類の照明パターン71および結果としての回折像81を概略的に示す。ターゲットの種類も照明パターンもどちらも本発明を限定するものと理解されるべきではなく、むしろ照明の原理およびシステム構造の原理として理解されるべきである。図中、ターゲット測定方向は、瞳面81で、ターゲット60での垂直入射に関連する瞳を起点とする矢印kによって表されることに注目する。
【0024】
図3Aおよび3Bは、ターゲット60のスキャトロメトリ測定を可能にするように設定された照明ビーム100A、100Bの各対(
図3B)に関して水平な測定軸(x)を有するターゲット60を概略的に示す。
図3Cおよび3Dは、y軸に沿ったターゲット60のスキャトロメトリ測定も同様に可能にするように設定された照明ビーム100C、100Dのさらなる対を有する、垂直測定軸(y)を有するターゲット60を概略的に示す。
図3Eは、水平測定軸(x)および垂直測定軸(y)の両方、ならびに両軸に沿ったターゲット60のスキャトロメトリ測定を同時に可能にするように設定されたそれぞれ2対の照明ビーム100A〜Dを有する二次元ターゲット60を概略的に示す。
【0025】
図3Aは、照明瞳面71でx測定方向からオフセットA
yおよびその垂直方向(y)からオフセットA
xを有する、ターゲット60での垂直入射に関連する瞳点からオフセットAであり、そしてx測定方向からオフセットA
yおよびその垂直方向(y)からオフセットA
xを有する、ターゲット60での垂直入射に関連する瞳点から対応するオフセットA(開口数座標中)でゼロ次回折像110を画像瞳面81で生じる、単一ビーム100、ならびにλ/pに比例した距離Dでイメージング瞳面81内の−1次回折像109を示す。
図3Bは、照明瞳面71での対向照明ビーム対100A、100B(ターゲット60およびその測定方向に対して対向する、すなわちターゲット面に対する法線に関連した照明瞳中の点の周りに対称的に配置された照明ビーム)を概略的に示し、各々は、対応しかつオーバーラップしないゼロ次のターゲット画像110A、110B(それぞれ)および1次のターゲット画像(それぞれ−1次、109Aおよび+1次、111B)を生じる。
【0026】
図3Cは、測定方向xに沿ったスキャトロメトリ測定のためのビーム100A、100Bに加えて、照明瞳面71で測定方向yに沿ったターゲット60からあるオフセットであり、そしてターゲット60から対応するオフセット(開口数座標中)にて画像瞳面81でゼロ次回折像110Cを生じ、同様にλ/pに比例した距離でイメージング瞳面81内に−1次回折像109Cを生じる、単一ビーム100Cを示す。
図3Dは、それぞれ照明瞳面71で2対の対向照明ビーム100A、100B(x方向で)および100C、100D(ターゲット60およびその測定方向に関して対向する)を概略的に示す。ビーム110A、110Bはx方向でゼロ次のターゲット画像110A、110Bを生じ、一方、ビーム100C、100Dは、対応するゼロ次のオーバーラップしないターゲット画像110C、110Dおよびy方向に沿った一次の対応するオーバーラップしないターゲット画像109C、111Dを生じる。ビーム100A〜100Dは、結果としての画像110A〜110D、109C、111Dのオーバーラップを回避または最小限に抑えるように空間的に配置することができる。
【0027】
図3Eは、2つの測定方向x、yを有するターゲット60をそれぞれ照明する2対の対向照明ビーム100A、100Bおよび100C、100Dを概略的に示す。ビーム100A〜100Dは照明瞳面71で示され、生じた対応するオーバーラップしないターゲット画像は画像瞳面81で示され、そしてビーム100A、100Bのx方向対についてはゼロ次像110A、110Bおよび1次像109A、111Bと、ビーム100C、100Dのy方向対についてはゼロ次の対応するオーバーラップしないターゲット画像110C、110Dおよび1次の対応するオーバーラップしないターゲット画像109C、111Dとを含む。ビーム100A〜100Dは、結果としての画像110A〜110D、109A、111B、109C、111Dのオーバーラップを回避または最小限に抑えるように空間的に配置することができる。ある実施形態では、照明スポットのサイズおよび位置(例えば、照明瞳マスク開口部によって決定される)は、回折角の全範囲について、二次元の照明ノード(node)で1つの次元の回折次数のオーバーラップを回避するように最適化することができる。
【0028】
図3Dおよび3Eは四元照明の例であり、一方、
図3Bは双極子照明の一例であり、ある実施形態では、照明ビームはそれぞれ3つまたはそれ以上の測定方向に沿ったスキャトロメトリ測定を可能にするように設定することができる。単一照明ビーム100または照明ビームの対100は各方向に沿って測定するように設定することができ、そして異なるビームからの測定を組み合わせて所与の方向で測定したスキャトロメトリを得ることができる。
【0029】
有利には、開示された実施形態は、xおよびy次元の両方について1つの瞳マスクまた各次元について1つの瞳マスクのいずれかを使用して、大きな値の波長/ピッチの組み合わせで角度分解スキャトロメトリオーバーレイ(SCOL)測定の使用を可能にする。オーバーレイオフセット測定は、角度分解スキャトロメトリ技術、例えばArcher500LCMの4セル測定技術によって実施される。そこでは、「グレーティング・オン・グレーティング(grating on grating)」ターゲットは特定の照明を回折し、結果としての回折光を集め、分析する。回折角は照明波長に比例し、格子のピッチに反比例する。本開示で可能になるさらに長い照明波長およびさらに小さなピッチの格子の使用により、結果としてより大きな回折角が得られる。開示された照明方法では、回折次数間のオーバーラップは本質的に存在せず、したがってその制約(
図1で示したもの)のない四元型照明が得られる。四元照明と同様に、ターゲットを次元(X,Y)ごとに2つの照明で照明してもよく、各々は格子方向とターゲットの表面に対する法線とによって規定される平面の外側にある照明角でターゲットに衝突する。瞳面では、対応するスポットは回折光とは空間的に異なる。これは、瞳面中のマスクでの開口部の使用により実施することができる。マスクは、マスクの中心から空間的に外れ、またターゲットの測定方向およびその垂直方向から空間的に外れた位置の開口部を除いて不透明である。マスク中心は、ターゲットのオン・フェイス(on−face)照明に相当する。
【0030】
図4は、本発明のいくつかの態様にしたがった、x軸に沿ったスキャトロメトリ測定のシミュレーションされた例である。2対の照明ビーム100A、100Bおよび100C、100Dは照明瞳面71で示され、対応するゼロ次像110A〜110Dならびに1次像109A、111Bは画像瞳面81で示されている(
図3Bおよび
図3Dで示されるy軸測定と同様)。照明ビーム100A〜Dを、
図1の左側に示される先行技術の照明に対して非対照的に(例えば、反時計回りに)回転させ、結果としての回折パターンは、±1次回折がゼロ次像とオーバーラップせず、対向する照明ビームの+1および−1次回折像ともオーバーラップしないので、先行技術の照明ビームによる空間的制約を回避することが注目される。
【0031】
図5は、本発明のいくつかの実施形態による、y軸に沿ったスキャトロメトリ測定のシミュレーションされた一例である。
図5では、照明ビーム100A〜Dは照明瞳面71の周辺上に均等に分配されず、それでもxおよびy軸に沿ってターゲットのオーバーラップしないゼロ次および±1次回折像を生じる。
図5は、ターゲット60を異なる方向から直接、すなわち照明瞳アポダイズ化の使用によらず、照明することによって達成することができる照明の類似したパターンを含む別の構成方法を概略的に示す。そのような直接的実行は鏡およびビーム分割器を配置することによって実現することができる。別法として、照明ビームの構造のバリエーションは、ビームの正確な位置を変えることによって誘導することができる。例えば、照明ビームの任意の対を中心軸に関して反射させてもよい。
図5は、ビーム100C、100Bを瞳面のy軸に関して移動(または反射)させた一例を概略的に例示する。同様に、ビーム100A、100Bをx軸に関して反射させることができる。さらに、正確なビーム位置およびビームサイズを、以下で例示されるように修正してもよい。したがって、本開示における任意の特定の照明パターンは、そのような変換によって互いから誘導することができる類似した照明パターンのファミリーであると理解される。
【0032】
図6A〜6Cは、本発明のいくつかの実施形態による、複数の波長でのスキャトロメトリ測定を可能にする照明ビーム配列の高レベル概略図である。非限定的例として
図4(左)で示される照明ビーム100A〜100Dを使用して、
図6A〜6Cは、2つの照明波長λ
1>λ
2、例えばλ
1=800nm、λ
2=250nmについて測定方向xでターゲット60についての結果としての回折像を概略的に示す。
図6Aは、回折像110A〜D、109Aおよび111Bの構造において
図4(右)にほぼ対応する。λ
1がシステム101によって測定される最長の波長である場合、ターゲットピッチpは、画像瞳NAの幅(距離D=λ
1/pを参照)以内で回折像109A、110Aおよび110B、111Bを調整するように選択することができる。より短い波長λ
2では、
図6Bで示されるように、回折像109A、110Aおよび110B、111Bは対ごとで互いにより近くなり、場合によってy方向に沿った回折を測定することを意図した照明ビーム100C、100Dさえも使用して、さらなる±1次回折像109C(−1)、111D(+1)そして場合によってさらには111C(+1)、109D(−1)の一部も得ることができる。照明ビーム100およびその可能なアポダイズ化は、瞳面のNA内で回折像を空間的に調整するように設定することができる。ある実施形態では、アポダイズ化をビームの振幅および/または相に関して実施してもよく、またターゲット上の各照明スポットのサイズを最小限に抑えつつ、ビームの回折像間のオーバーラップを減少させるように設定することができる。
【0033】
図6Cは、短い波長λ
2について、例えば112B、108Aなどの±2次回折など、より高い回折次数を開口数内で調整することができることを概略的に示す。ある実施形態では、照明ビーム100は、指定した範囲内の波長対ピッチ比でターゲット60の少なくとも1つの測定可能な1次回折像を得るように配置することができる。ある実施形態では、照明ビーム100は、ターゲット60の少なくとも1つの測定可能な2次回折像を得るように配置することができる。ある実施形態では、ターゲットパラメータ(例えば、ピッチ)および照明パラメータ(例えば、ビーム100の波長、程度および角度)は、イメージング瞳面81内で各ビームの特定の回折次数を調整するように設定することができる。ある実施形態では、2次(またはさらに高次)の回折像を使用して、さらなる精度データ(例えば、格子などの周期構造の歪みに関連するオーバーレイを越えるもの)を誘導することができ、したがって異なる次数の回折像の比較を使用して、ターゲットの不正確さおよび特定の幾何学的特性の特定の原因を特定することができる。
【0034】
ある実施形態では、システム101および開示された照明デザインは、ポリシリコンから作られた層のスキャトロメトリオーバーレイ測定のために実施することができ、さらに長い波長を使用してポリシリコン層の下のウエハーをプローブする。したがって、波長柔軟な実施形態を使用して、異なるウエハー層のスキャトロメトリ測定を誘導することができる。
【0035】
有利には、スポットサイズおよび位置は、各々の結果としての回折角で、次数間でオーバーラップが生じないことを確実にすることによって、波長/ピッチの組み合わせの完全な柔軟性を可能にするように選択することができる。
【0036】
図7A〜7Cは、本発明のいくつかの実施形態による、所与の波長でのスキャトロメトリ測定を最適化する照明ビーム配列の高レベル概略図である。システム101は、2つの測定方向(例えば、xおよびy)に沿ってターゲット60のスキャトロメトリ測定を可能にするように配置されている照明ビームの単一対100A、100Bを含んでもよい。ある実施形態では、ビーム100A、100Bの程度を画像瞳の開口数内で最大にして、測定精度を最大にすることができる。
図7Aは、2つの対向ビーム100A、100Bを用いる照明瞳71を概略的に示す。
図7B、7Cは、それぞれ測定方向xおよびyを有するターゲット60A、60Bのスキャトロメトリ測定を概略的に示す。各画像瞳81A、81Bは、各ビーム100A、100Bがいずれかの測定方向でそれぞれ1つのゼロ次回折像110A、100Bおよび1つの1次回折像109A(−1)、111B(+1)に寄与することを示す。
【0037】
ある実施形態では、
図7Aは、2つのノード(X測定については左、右、そしてY測定については上、下)を含む、1次元のみ(XまたはY)での測定の双極子型実行例を示す。この実行例では、動作原理は同じであるが、開口部をさらに大きくすることができる(それらは他の次元の照明によって制約されないため)。瞳面中の開口部が大きいほど、ターゲット上のスポットサイズは小さくなり、さらに小さなターゲットの使用が可能になり、このことは望ましい。ある実施形態では、個々の開口部のサイズを最大化して、回折次数間でのオーバーラップを回避しつつ、ターゲット60上で最小スポットサイズを得ることができる。
【0038】
有利には、瞳面71で大きな照明ビーム100A、100Bは、可能な限り最大の照明NAを可能にし、それによってターゲット上で可能な限り最小の照明を可能にする(ターゲット周辺からのシグナル汚染(signal contamination)を最小限に抑える)。さらに、そのようなビームは、瞳の中心を遮る対物レンズに適合し(下記
図8Bを参照)、同じ双極子開口部をXおよびYターゲットの両方に使用できる(
図7B、7C)。
【0039】
図8A、8Bは、それぞれ本発明のいくつかの実施形態による波長適合性照明および波長最適化照明の高レベル概略図である。
図8Aは、x方向に沿った照明ビーム100A、100Bの例示的単一対での測定を概略的に示し(
図8Aについては
図3Aにおいてと同様であり、そして
図8Bについては
図7Aにおいてと同様)、これは600nmのターゲットピッチに関して波長λ
2(例えば、700nm)からλ
1(例えば、260nm)の範囲で実施することができる。異なる波長で、1次回折パターン109A(−1)および111B(+1)はオーバーラップすることなく位置を変える。
図8A、8Bは、先行技術では測定を妨害するが、開示された実施形態では許容される機構である、中心照明を除去するように設定された光吸収ディスク(obscuring disc)105をさらに示す。例えば、光吸収ディスク105は、ある反射屈折(反射型および屈折型)対物レンズでは光ブロックを使用して実行することができる。瞳画像81内で調整される波長(および/またはターゲットピッチ)の範囲は、ゼロ次および1次回折次数間の距離の空間的範囲、すなわち範囲λ
2/p〜λ
1/pに相当する。
【0040】
照明ビーム100A、100Bは、瞳の中心の周りに対称的に配置することができ、そしてオーバーレイシグナルは、1つの照明ビームからの−1次回折(例えば、109A)と他の照明ビームからの+1次回折(例えば、111B)との間の強度差から誘導することができる。瞳中で±1次回折と0次との間の距離は、波長およびターゲットピッチに依存する。ターゲットピッチは、±1次回折が最短の意図される測定波長で0次とオーバーラップせず、最長の意図される測定波長で収集開口部(collection aperture)内に入るように選択することができる。(万一存在する場合は)照明ビーム100を、回折の方向のために回折次数が他のビームとオーバーラップしないように、または瞳における中央不明瞭化が起こらないように、瞳中に配置することができる。有利には、そのような構造により、所与のターゲットピッチのために使用される最大範囲の照明波長が、瞳(105)の中心を覆い隠す対物レンズと適合性であることを可能になる。さらに、より高次の回折が開口部によって部分的に切り取られないように、照明ビームを各測定波長について一意的に配置することができる(切断によって迷光が測定に導入される)。
【0041】
図8Bは、所与のλ/p比について実施され、照明ビーム100A、100Bを有する照明ビーム対による瞳部分の利用を最大化する測定を概略的に示す。例えば、0.74の所与のλ/p比について、351〜946nmの範囲内のピッチを260〜700nmの各波長で使用して、中央が覆い隠されたもの105であっても瞳利用を最適化することができる。照明ビーム100A、100Bを相対する四分円中の瞳の中心の周りに対称的に配置することができる。オーバーレイシグナルは、1つの照明ビームからの−1次回折(109A)と他の照明ビームからの+1次回折(111B)との間の強度差から誘導することができる。±1次回折と0次との間の瞳中の距離は波長およびターゲットピッチに依存するので、ターゲットピッチは、±1次回折が意図される測定波長で0次とオーバーラップせず、そして収集開口部によって切り取られないように選択することができる。
【0042】
図9A、9Bは、本発明のいくつかの実施形態による波長適合性照明パターンの高レベル概略図である。
図10A、10Bは、それぞれ本発明のいくつかの実施形態による波長最適化照明パターンの高レベル概略図である。
【0043】
図9A、9Bは、
図9Aでは
図8Aに類似した照明を、そして
図9Bでは鏡で反射された照明ビームを概略的に示す。鏡で反射された照明ビームの回折像を、110Eおよび110F(ゼロ次)そしてそれぞれ各ビームの±1次について109E、111Eおよび109F、111Fにより示す。
【0044】
図10A、10Bは、
図10A中では
図8Bと類似した照明を概略的に示し、
図10B中では鏡で反射された照明を示す。鏡で反射された照明ビームの回折像を、110Eおよび110F(ゼロ次数)、ならびに各ビームの±1次についてそれぞれ109E、111Eおよび109F、111Fによって示す。
【0045】
図9A、9Bまたは10A、10Bで示されるいずれの場合でも、互いに鏡像である、それぞれが双極子構造(すなわち、照明ビームの対ごとの配列)を有する2つの別の瞳画像を取り込むことによって、測定における完全対称性を達成することができる。オーバーレイシグナルは、2つの+1次の合計と2つの−1次の合計との間の差から誘導することができる。完全対称性は、偏光回転(polarization rotation)などの非対称性によるエラーを最小限に抑えるために望ましい可能性がある。
【0046】
開示された実施形態のいずれにおいても、照明ビームのいずれかをアポダイズ化して各回折像の空間分布を最適化することができる。照明ビームアポダイズ化は、ビームの回折像間のオーバーラップを減少させるように設定することができる。実施形態のいずれにおいても、照明ビームパターンは、開示されたパターンにしたがって瞳面パターン化され、すなわち瞳面71での1つの照明ビームまたは複数の照明ビーム100の位置を決定するように設定され、そして照明ビームの適切なアポダイズ化を潜在的に含む照明マスクを使用して作製することができる。ビーム100の回折像ならびに回折像を含むスキャトロメトリ測定も、ターゲット軸およびターゲット軸に対して垂直な軸の軸外の瞳面中に位置する少なくとも1つの回折像を含むスキャトロメトリ測定のように、本開示の一部である。
【0047】
図9A、10Aを比較すると、照明ビーム100の角度範囲(angular extent)(視野平面83でターゲット60上の照明ビームの角度範囲に相当する)を修正して、照明強度と測定可能なλ/p比の範囲のバランスをとることができることに留意する。例えば、各照明ビーム100によって占有される瞳部分の直径は0.2NA以下(
図9A)から0.4NA以上(
図10A)の間の範囲であり得る。瞳面での照明ビーム100の形状を修飾して、照明を増加させ、所与のターゲット特性ならびに製造および測定検討項目に対する測定感度を増強することができる。
【0048】
図11は、本発明のいくつかの実施形態によるイメージング瞳面81内のいくつかの回折次数の調整の高レベル概略図である。上記の図中、入力瞳画像71は、照明ビーム100の形態および位置を決定するアポダイザーマスクとして理解することができる。ターゲットパラメータ(例えばピッチ)および照明パラメータ(例えば、ビーム100の波長、程度および角度)は、イメージング瞳面81のNA内で各ビームの所定の回折次数を調整するように設定することができる。図示された例では、ターゲットおよび照明パラメータは、イメージング瞳面81内に、照明ビームのゼロ次、1次、および2次回折像、特にビーム100Aの−110Aゼロ次、109A1(−1)次、108A2(−2)次回折像;ビーム100Bの110Bゼロ次、111B1(+1)次、112B2(+2)次回折像)を含むように設定される。ある実施形態では、より大きな回折像次数は、イメージング瞳面81のNA内であるように設定することができる、および/または異なる測定方向での画像の2以上の回折次数をイメージング瞳面81のNAに調整することができる。
【0049】
ある実施形態では、イメージング瞳のNAにおいて1次を越えて回折次数を調節することで、ターゲットシフト(デザインされたオーバーレイf
0)選択を最適化することによってオーバーレイスキャトロメトリ測定の精度が改善される。現行のスキャトロメトリオーバーレイ(SCOL)ターゲットデザインはゼロおよび1次SCOLについて最適化されているが、本開示は、開示された照明パターンによって測定の精度を改善するさらに高次の回折像について最適化されたSCOLターゲットをさらに含む。例えば、本発明は、ゼロ次および1次像を使用する場合、自身をオーバーレイエラーとして表す、オーバーレイ以外の工程変動を区別および定量化することを可能にする。例えば、本発明は、設計ルール適合性でないか、または典型的なデバイスピッチよりも大きなピッチを有するターゲットから生じるターゲット収差を測定することを可能にする。
【0050】
図12は、本発明のいくつかの実施形態による方法200を示す高レベル概略的フローチャートである。方法200は以下の段階のいずれかを含んでもよく、照明パターンを設計し、実際の照明を調節し、そして結果としてのスキャトロメトリ画像を測定することを含む。
【0051】
方法200は、ターゲット平面上のそれらの垂直投影の平行および垂直成分の両方を有する1つの照明ビームまたは複数の照明ビームでスキャトロメトリターゲットを照明すること(段階210)を含み得る。言い方を変えれば、方法200は、照明伝播方向をターゲットの測定方向およびターゲットに対する法線によって規定される平面の面外になるように設定すること(段階212)を含んでもよい。方法200は、対向照明ビームの1以上の対でターゲットを照明すること(段階220)をさらに含んでもよい。
【0052】
方法200は、2つの測定方向に沿ってターゲットのスキャトロメトリ測定を可能にするように照明ビームを配置すること(段階230)を含んでもよい。方法200は、1対、2対またはそれ以上の対向照明ビーム対を使用することを含んでもよい。方法200は、ターゲット軸およびターゲット軸に対して垂直な軸の軸外であるように瞳面中に照明ビームを配置すること(段階240)、瞳面の周辺に1つの照明ビームまたは複数の照明ビームを配置すること(段階250)および瞳面で1つの照明ビームまたは複数の照明ビームの位置を決定するように瞳照明マスクを設定すること(段階260)のいずれかを含んでもよい。
【0053】
ある実施形態では、方法200は、指定した範囲内の波長対ピッチ比でターゲットの1つの測定可能な1次回折像または複数の測定可能な1次回折像を得るために1つの照明ビームまたは複数の照明ビームを配置すること(段階270)および場合によりターゲットの1つの測定可能な2次回折像または複数の測定可能な2次回折像を得るために1つの照明ビームまたは複数の照明ビームを配置すること(段階280)を含んでもよい。方法200は、イメージング瞳面内で各ビームの特定の回折次数を調整するようにターゲットおよび照明パラメータを設定すること(段階282)をさらに含んでもよい。
【0054】
方法200は、ビームの回折像間のオーバーラップを減少させるように照明ビームのアポダイズ化を設定すること(段階290)をさらに含んでもよい。ある実施形態では、アポダイズ化は、ビームの振幅および/または相に関するものであってよく、また方法200は、ターゲット上の各照明スポットのサイズを最小限に抑えつつ、ビームの回折像間のオーバーラップを減少させるようにアポダイズ化を設定すること(段階295)をさらに含んでもよい。
【0055】
方法200は、ターゲットから回折した各1つの照明ビームまたは複数の照明ビームの1つの回折像または複数の回折像を測定すること(段階300)を含んでもよい。
【0056】
ある実施形態では、方法200は、結果としての回折像を測定するために用いられる時間枠内で、照明ビームを順次適用すること(段階310)をさらに含んでもよい。例えば、2つの照明ビーム100の場合、第1ビーム(例えば、100A)は、時間枠の前半でターゲット60を照明するように構成されていてもよく、一方、第2ビーム(例えば、100B)は時間枠の後半でターゲット60を照明するように構成されていてもよく、ビーム100A、100Bによる照明間で部分的な一時的オーバーラップの有無を問わない。4つの照明ビーム100A〜Dの場合、各ビームは測定枠の一部に割り当てられてもよく、またはビームのいずれかを結合させて、例えば一度に1対もしくはターゲット60を照明するために用いられる各対の順次ビームを生じさせてもよい。ビームの一時的構造は、検出器上の2つのノードからの光の相互作用に起因する干渉効果を除去するように選択することができる。クロストークとは、1つのノードからの光が何とかもう1つのノードの関心対象の領域に到達する状況である。この実行例では、クロストークは別々に時間積分された強度の合計である。例えば、ある実施形態では、方法200は、各照明ビームから順次回折像を取り込むこと(段階315)をさらに含んでもよい。対中の照明ビームを切り替えて、ターゲットを同時にではなく順次照明し、それによって、各照明源と回折画像との間の干渉を消去することができる。例えば、1つの照明ビームをオンに切り替えてもよく、このビームから得られる回折次数(例えば、±1、±2、などの一部)を検出器によって取り込むことができ、次いでこのビームをオフに切り替え、対の他方の照明ビームをオンに切り替えて、それから得られる回折次数を取り込んでもよい。特定の構造で照明ビームの任意の順序の切り替えを使用することができる。検出器は連続作動して、すべての各照明ビームから得られる回折像を検出することができる。明らかに、順次照明を同時照明と比較することもできる。照明ビームはまた、対ごとに、例えば異なる測定方向に沿って適用することもできる。
【0057】
ある実施形態では、方法200は、少なくとも1つの照明ビームがインコヒーレントであるように設定すること(段階320)をさらに含んでもよい。インコヒーレント照明は、クロストークを別々に時間積分された強度の合計に等しくするために利用することもできる。
【0058】
本発明は、方法200の任意の段階を実施するスキャトロメトリシステムおよびモジュール、各照明マスク、ならびに方法200によって誘導される回折像およびスキャトロメトリ測定をさらに含む。
【0059】
有利なことに、本発明はさらに長い波長での測定を可能にし、これにより、以前にはできなかった半導体層のプロービングが可能になる。本発明はまた、さらに小さなピッチ格子での測定も可能にし、小さなピッチ格子はそれらの限界寸法(critical dimension)がウエハー上の他の要素の限界寸法と近く、したがって、系統的誤差(systemic error)を低減するので有利である。本発明はさらに、1つの方法および/または実施でより大きな範囲の波長での測定を可能にし、このことは、1つの照明パターンが異なる波長に利用可能な異なる層について使用されるので、操作柔軟性を可能にする。最後に、本発明はより大きなピッチの格子での測定を可能にし、このことは、1つの照明パターンが異なるターゲットに使用されるので、操作柔軟性を可能にする。
【0060】
ある実施形態では、ビーム100は、すでに示された対称的四元型よりも小さなスポットサイズを有する(例えば、
図4と
図1とを比較)。スポットサイズが小さいほどより小さなターゲットが可能になる。あるいは、同じサイズのターゲットについて、スポットサイズが小さいほどターゲットエッジ効果が減少するので性能が増大する。あるいは、同じサイズのターゲットについてスポットサイズが小さいほど、照明スポットをターゲットのより大きな部分にわたってスキャンすることができ、最大空間平均値がターゲットノイズの効果を減少させる働きをするので、性能が増大する。
【0061】
寄生格子(Parasitic lattice)はターゲット中に埋め込まれた二次構造であり、これは照明の一部をターゲットの一次構造から生じる回折角とは異なる角度で回折する。ターゲット格子バーの分割は、さらなるシグナルを導入する可能性があるか、または主ターゲット格子から生じるシグナルを修飾する可能性がある。本発明のある実施形態は寄生格子に対して感度が低い。
【0062】
有利なことに、本開示は、ある実施形態では、現在取り付けられている照明瞳マスクと置換するための新規照明瞳マスクを単に準備することによって、現在達成できない層中のオーバーレイの測定を可能にするように現行の測定技術およびそれを実施するツール(Archer500LCMなど)の使用を拡大する。アルゴリズムおよびソフトウェアの適応は直接的であり、したがって本開示の一部とみなされる。
【0063】
上記説明で、実施形態は本発明の実施例もしくは実行例である。「1つの実施形態」、「実施形態」、「ある実施形態」または「いくつかの実施形態」の様々な表現は必ずしもすべて同じ実施形態を指すとは限らない。
【0064】
本発明の様々な特徴を1つの実施形態の文脈で記載することができるが、特徴は別々に、または任意の好適な組み合わせでも提供できる。反対に、明確にするために本発明を本明細書中では別の実施形態の文脈で記載してもよいが、本発明は1つの実施形態で実行してもよい。
【0065】
本発明のある実施形態は、前記の様々な実施形態からの特徴を含んでもよく、またある実施形態は前記の他の実施形態からの要素を組み入れてもよい。特定の実施形態の文脈で本発明の要素の開示は、特定の実施形態だけで用いられるものに限定されると解釈されるべきではない。
【0066】
さらに、本発明はさまざまな方法で実行または実施することができ、そして上記説明で概要を記載したもの以外のある実施形態で実行することができると理解されるべきである。
【0067】
本発明は、それらの図表または対応する説明に限定されない。例えば、流れは、各々の図示されたボックスもしくは状態を通って、または図示し説明したのと同じ順序で移動する必要はない。
【0068】
本明細書中で用いられる技術および科学用語の意味は、特に規定のない限り、本発明が属する分野の当業者に通常理解されるものである。
【0069】
本発明を少しの実施形態に関して記載したが、これらは本発明の範囲を限定するものとしてではなく、むしろいくつかの好ましい実施形態の例示と解釈されるべきである。他の可能なバリエーション、修正、および応用も本発明の範囲内に含まれる。したがって、本発明の範囲はこれまで記載してきたことによって限定されるべきではなく、添付の特許請求の範囲およびそれらの法的等価物によって限定されるべきである。