特許第6491428号(P6491428)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6491428
(24)【登録日】2019年3月8日
(45)【発行日】2019年3月27日
(54)【発明の名称】二次電池
(51)【国際特許分類】
   H01M 2/26 20060101AFI20190318BHJP
   H01M 10/6554 20140101ALI20190318BHJP
   H01M 10/613 20140101ALI20190318BHJP
   H01M 10/625 20140101ALI20190318BHJP
   H01M 10/647 20140101ALI20190318BHJP
   H01M 10/651 20140101ALI20190318BHJP
【FI】
   H01M2/26 A
   H01M10/6554
   H01M10/613
   H01M10/625
   H01M10/647
   H01M10/651
【請求項の数】13
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-140826(P2014-140826)
(22)【出願日】2014年7月8日
(65)【公開番号】特開2015-23026(P2015-23026A)
(43)【公開日】2015年2月2日
【審査請求日】2017年6月22日
(31)【優先権主張番号】61/847,798
(32)【優先日】2013年7月18日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14/149,764
(32)【優先日】2014年1月7日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】590002817
【氏名又は名称】三星エスディアイ株式会社
【氏名又は名称原語表記】SAMSUNG SDI Co., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110000981
【氏名又は名称】アイ・ピー・ディー国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】李 致▲ヨン▼
(72)【発明者】
【氏名】劉 錫潤
(72)【発明者】
【氏名】郭 胤▲ジョン▼
(72)【発明者】
【氏名】呉 正元
【審査官】 小森 重樹
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−209238(JP,A)
【文献】 特開平11−354095(JP,A)
【文献】 特開2000−251867(JP,A)
【文献】 特開2012−059361(JP,A)
【文献】 特開2012−227113(JP,A)
【文献】 特開2003−142068(JP,A)
【文献】 特開平03−078964(JP,A)
【文献】 特開平11−111261(JP,A)
【文献】 特開2000−285899(JP,A)
【文献】 特開2012−069268(JP,A)
【文献】 特開2014−170735(JP,A)
【文献】 特開2004−087260(JP,A)
【文献】 特開2013−122910(JP,A)
【文献】 特開2004−111211(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 2/26
H01M 10/613
H01M 10/625
H01M 10/647
H01M 10/651
H01M 10/6554
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケースと、
前記ケースに収容される電極アセンブリと、
前記電極アセンブリに結合される第1部分、端子部に結合される第2部分、および前記第1部分と前記第2部分とを連結し、前記第1部分よりも厚い厚さを有する連結部を含む集電体と、
を含み、
前記連結部は、前記第1部分と前記第2部分とを連結させるボディと、前記ボディから延びて形成される補強部材と、を含み、
前記補強部材は、前記ボディの厚さ方向に垂直な前記ボディの第1面側に設けられた少なくとも1つの第1補強部を含み、
前記第1補強部は、曲げられて前記ボディの前記第1面に結合される、
ことを特徴とする、二次電池。
【請求項2】
前記補強部材は、前記第1面の反対側に位置した前記ボディの第2面側に設けられ、前記ボディの第2面に結合される第2補強部をさらに含むことを特徴とする、請求項に記載の二次電池。
【請求項3】
前記第1補強部の厚さと前記第2補強部の厚さとは、同一であることを特徴とする、請求項に記載の二次電池。
【請求項4】
前記連結部の厚さは、前記ボディの厚さと前記補強部材の厚さとの和であることを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載の二次電池。
【請求項5】
前記連結部は、前記第1部分および前記第2部分の熱伝達性よりも高い熱伝達性を有することを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載の二次電池。
【請求項6】
前記連結部の、前記第1部分と前記第2部分との連結方向での単位長さあたりの表面積は、前記第1部分及び前記第2部分の前記連結方向での単位長さあたりの表面積よりも大きいことを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載の二次電池。
【請求項7】
前記第1部分は、前記ボディから延びる複数の集電片を含むことを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載の二次電池。
【請求項8】
前記補強部材は、前記複数の集電片の間に位置することを特徴とする、請求項に記載の二次電池。
【請求項9】
前記ボディは、前記集電体の前記第1部分に結合される第1ボディ部と、前記集電体の前記第2部分に結合される第2ボディ部とを含むことを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載の二次電池。
【請求項10】
前記補強部材は、前記第1ボディ部から延びることを特徴とする、請求項に記載の二次電池。
【請求項11】
前記補強部材は、前記第2ボディ部から延びることを特徴とする、請求項に記載の二次電池。
【請求項12】
前記連結部の厚さは、前記集電体の前記第2部分の厚さよりも厚いことを特徴とする、請求項1〜11のいずれかに記載の二次電池。
【請求項13】
前記連結部の、前記第1部分と前記第2部分との連結方向での単位長さあたりの熱容量は、前記第1部分および第2部分それぞれの、前記連結方向での単位長さあたりの熱容量よりも大きいことを特徴とする、請求項1〜12のいずれかに記載の二次電池。




【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二次電池に関するものであって、より熱伝導性および耐久性が向上した構造を有する集電体を含む二次電池に関するものである。
【背景技術】
【0002】
二次電池(rechargeable battery)は、充電が不可能な一次電池とは異なり、充電および放電可能な電池である。低容量の二次電池は、携帯電話やノートパソコンおよびビデオカメラのように携帯が可能な小型電子機器に用いられ、大容量の電池は、ハイブリッド自動車などのモータ駆動用電源または大容量電力貯蔵装置として用いられている。
【0003】
最近、高エネルギー密度の非水電解液を用いた高出力二次電池が開発されており、前記高出力二次電池は、大電力を必要とする機器、例えば、電気自動車などのモータの駆動に使用できるように、複数の二次電池を直列に連結し、大容量の電池モジュールとして構成される。このような二次電池は、円筒形や角形などからなっている。
【0004】
また、二次電池を充電または放電するためには、ケースに収容される電極アセンブリと、ケースの外部に突出する端子とを電気的に連結する集電部材が必要である。
【0005】
したがって、集電部材は、二次電池を充電または放電させる時、端子と電極アセンブリとの間に位置し、端子と電極アセンブリとを電気的に連結する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、二次電池の充電および放電が繰り返されると、集電部材を通過する電流が低電流であっても、集電部材の温度が上昇して集電部材が変形する問題が発生する。
【0007】
また、二次電池を充電または放電する時、集電部材に高電流が流れると、集電部材が破損する問題が発生するという問題があった。
【0008】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、熱容量と熱伝達性および耐久性が向上した構造を有する集電体を含む二次電池を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、ケースと、前記ケースに収容される電極アセンブリと、前記電極アセンブリに結合される第1部分、端子部に結合される第2部分、および前記第1部分と前記第2部分とを連結し、前記第1部分よりも厚い厚さを有する連結部を含む集電体と、を含むことを特徴とする、二次電池が提供される。
【0010】
また、前記連結部は、前記第1部分と前記第2部分とを連結させるボディと、補強部材と、を含んでもよい。
【0011】
また、補強部材は、ボディから延びて形成されてもよい。
【0012】
また、前記補強部材は、前記ボディの厚さ方向に垂直な前記ボディの第1面側に設けられた少なくとも1つの第1補強部を含んでもよい。
【0013】
また、前記第1補強部は、前記ボディの前記第1面に結合されてもよい。
【0014】
また、前記補強部材は、前記第1面の反対側に位置した前記ボディの第2面側に設けられ、前記ボディの第2面に結合される第2補強部をさらに含んでもよい。
【0015】
また、前記第1補強部の厚さと前記第2補強部の厚さとは、同一であってもよい。
【0016】
また、前記連結部の厚さは、前記ボディの厚さと前記補強部材の厚さとの和であってもよい。
【0017】
また、前記連結部は、前記第1部分および前記第2部分の熱伝達性よりも高い熱伝達性を有することができる。
【0018】
また、前記連結部の、前記第1部分と前記第2部分との連結方向での単位長さあたりの表面積は、前記第1部分及び前記第2部分の前記連結方向での単位長さあたりの表面積よりも大きくてもよい。
【0019】
また、前記第1部分は、前記ボディから延びる複数の集電片を含んでもよい。
【0020】
また、前記補強部材は、前記複数の集電片の間に位置してもよい。
【0021】
また、前記ボディは、前記集電体の前記第1部分に結合される第1ボディ部と、前記集電体の前記第2部分に結合される第2ボディ部とを含んでもよい。
【0022】
また、前記補強部材は、前記第1ボディ部から延びてもよい。
【0023】
また、前記補強部材は、前記第2ボディ部から延びてもよい。
【0024】
また、前記連結部の厚さは、前記集電体の前記第2部分の厚さよりも厚くてもよい。
【0025】
また、前記連結部の、前記第1部分と前記第2部分との連結方向での単位長さあたりの熱容量は、前記第1部分および第2部分それぞれの、前記連結方向での単位長さあたりの熱容量よりも大きくてもよい。
【発明の効果】
【0026】
以上説明したように本発明によれば、熱容量と熱伝達性および耐久性が向上した構造を有する集電体を含む二次電池を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明の第1実施形態にかかる二次電池の斜視図である。
図2図1におけるII−II線断面図である。
図3A】本発明の第1実施形態にかかる第1集電体の斜視図である。
図3B】本発明の第1実施形態にかかる第1集電体の斜視図である。
図4】本発明の第2実施形態にかかる二次電池の斜視図である。
図5】本発明の第2実施形態の二次電池の部分分解斜視図である。
図6A】本発明の第2実施形態にかかる第1集電体の斜視図である。
図6B】本発明の第2実施形態にかかる第1集電体の斜視図である。
図7A】本発明の第3実施形態にかかる第1集電体の斜視図である。
図7B】本発明の第3実施形態にかかる第1集電体の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0029】
図面において、説明の明確化のために層または領域の寸法は誇張されて示されることがある。1つの層または要素が他の層または基材の「上」にあるというのは、直接的に上にあるか、その間にさらに他の層が介在していると理解される。そして、1つの層が他の層の「下」にあるというのは、直接的に下にあるか、その間に1つ以上のさらに他の層が介在していると理解される。さらに、1つの層が2つの層の「間」にあるというのは、その1つの層が2つの層の間の唯一の層であるか、その間に1つ以上のさらに他の層が介在していると理解される。
【0030】
図1は、本発明の第1実施形態にかかる二次電池を示した斜視図であり、図2は、図1における第1端子部30及び第2端子部40を通りケース26の側面に平行な断面についてのII−II線断面図である。
【0031】
図1および図2を参照して説明すれば、本実施形態にかかる二次電池100は、第1電極11と第2電極12との間にセパレータ13が介在して、第1電極11と第2電極12およびセパレータ13が共に巻き取られて形成された電極アセンブリ10と、電極アセンブリ10が内蔵されるケース26と、電極アセンブリ10と第1集電体50または第2集電体70で連結される第1端子部30および第2端子部40と、ケース26に形成された開口に結合されるキャッププレート20と、ケース26内に設けられる第1および第2絶縁部材60、80とを含む。
【0032】
本実施形態にかかる二次電池100は、リチウムイオン二次電池であって角形のものを例として説明する。
【0033】
ただし、本発明が角形電池に制限されるわけではなく、本発明は、円筒形電池にも適用可能である。
【0034】
また、第1電極11は負極、かつ第2電極12は正極として構成されてもよく、逆に、第1電極11は正極、かつ第2電極12は負極として構成されてもよい。
【0035】
電極アセンブリ10は、第1電極11と第2電極12およびセパレータ13を共に巻き取ることにより、ゼリーロール形態からなってもよい。
【0036】
第1電極11と第2電極12はそれぞれ、薄板の金属箔からなる第1および第2集電体50、70と、それぞれの第1および第2集電体50、70の表面にコーティングされる活物質とを含むことができる。また、第1電極11と第2電極12は、第1および第2集電体50、70に活物質のコーティングされるコーティング部と、第1および第2集電体50、70に活物質のコーティングされない第1電極無地部11aおよび第2電極無地部12aとに区画されてよい。
【0037】
ただし、本発明がこれに制限されるわけではなく、前記電極アセンブリ10は、複数のシート(sheet)からなる第1電極11および第2電極12が、セパレータ13を挟んで積層された構造からなってもよい。
【0038】
このような電極アセンブリ10の第1電極無地部11aには、第1端子部30が第1集電体50を介して電気的に連結されてよく、第2電極無地部12aには、第2端子部40が第2集電体70を介して電気的に連結されてよい。
【0039】
また、第1および第2端子部30、40は、キャッププレート20上の互いに反対側の終端に位置し、キャッププレート20を貫通して二次電池100の外部に露出するように設けられてよい。
【0040】
キャッププレート20は、薄い板材からなり、ケース26の開口に結合されてケース26の内部に電極アセンブリ10が収容された後、ケース26を密閉する。
【0041】
ここで、本発明の一実施形態にかかるケース26は、角形のものを一例として示しているが、ケース26は、角形に限定されず、円筒形の形態であってもよい。
【0042】
キャッププレート20には、密閉されたケース26の内部に電解液を注入する電解液注入口21が形成され、電解液注入口21は、電解液の注入後、密封キャップ22によって密封されてよい。
【0043】
また、キャッププレート20には、密閉されたケース26の内部圧力が設定された圧力以上の時に破断するベントプレート24が設けられるベントホール23が形成されてよい。
【0044】
第1および第2端子部30、40は、第1および第2リベット31、41、第1および第2端子プレート32、42、第1および第2端子プレート32、42とキャッププレート20との間に設けられる第1端子絶縁部材33及び導電性の連結部材43、並びに第1および第2ガスケット34、44を含むことができる。
【0045】
本実施形態によれば、キャッププレート20は、導電性の連結部材43によって第2端子部40と電気的に連結できるため、負極または正極の極性を有することが可能である。
【0046】
また、第1および第2集電体50、70は、第1および第2電極11、12に結合される第1部分51、71と、第1および第2端子部30、40と結合される第2部分52、72とを含む。
【0047】
さらに、キャッププレート20と第2端子プレート42との間には、導電性の連結部材43の代わりに、絶縁性の絶縁部材が設けられることも可能である。したがって、キャッププレート20は、第2端子部40と電気的に連結されていなくてもよい。
【0048】
図3Aおよび図3Bは、本発明の第1実施形態にかかる集電体の斜視図である。
【0049】
図3Aおよび図3Bを参照すれば、本発明の一実施形態にかかる第1集電体50は、電極アセンブリ10の第1無地部11aに結合される第1部分51と、端子部30に結合され、ヒューズホール53aが形成されたヒューズ部53を含む第2部分52と、第1部分51と第2部分52との間に位置し、第1部分51と第2部分52とを結合させる連結部54とを含む。
【0050】
ここで、本実施形態にかかる第1集電体50と第2集電体70は、同一の構造からなり得るので、以下では、第2集電体70に関する詳細な説明は省略する。
【0051】
図2を再び参照すれば、本実施形態にかかる連結部54の厚さtは、第1部分51の厚さt3よりも厚く形成される。
【0052】
ここで、本実施形態にかかる第2部分52の厚さは、第1部分51の厚さt3と同一である。
【0053】
また、本実施形態にかかる連結部54の厚さtは、第2部分52の厚さよりも厚く形成される。
【0054】
より詳細には、本実施形態にかかる連結部54は、第1部分51と第2部分52とを連結するボディ541と、ボディ541に結合される補強部材542とを含む。
【0055】
ここで、本実施形態にかかる補強部材542の厚さは、ボディ541の厚さt1と同一であってよい。
【0056】
本実施形態にかかる補強部材542は、ボディ541から延びて形成された後、曲げられてボディ541に結合されてよい。
【0057】
この時、ボディ541と補強部材542とは、リベッティング、コーキング、または溶接のうちの1つの方法で結合されてよい。
【0058】
また、本実施形態にかかる補強部材542は、ボディ541の厚さ方向に垂直なボディ541の第1面541aに結合される第1補強部542aと、ボディ541の第1面541aの反対側に位置し、ケース26の内側壁に対向するボディ541の第2面541bに結合される第2補強部542bとのうちの1つ以上を含むことができる。
【0059】
より詳細には、本実施形態にかかる第1補強部542aは、ボディ541の第1面541aに隣接する面から第1面541aおよび第2面541bに平行に延びて形成された後、曲げられてボディ541の第1面541aに結合されてよい。
【0060】
また、本実施形態にかかる第2補強部542bは、第1補強部542aが延びた面の反対側に位置する面から第1補強部542aと平行に延びて形成された後、曲げられて前記ボディの第2面541bに結合されてよい。
【0061】
本実施形態によれば、ボディの厚さt1と、第1および第2補強部542a、542bの厚さt2との和は、第1集電体50の連結部54の厚さtとなる。
【0062】
ここで、第1集電体50の第1部分51および第2部分52の厚さt3は、ボディ541の厚さt1と同一である。
【0063】
また、第1および第2補強部542a、542bの厚さt2は、第1および第2部分51、52の厚さt3と同一であるか、第1および第2部分51、52の厚さt3よりも薄くてもよく、厚くてもよい。
【0064】
したがって、本実施形態にかかる連結部54の厚さtは、第1集電体50において連結部54を除いた第1部分51および第2部分52の厚さよりも厚くなる。
【0065】
例えば、第1および第2補強部542a、542bの厚さt2は、第1および第2部分51、52の厚さt3と同一の場合、連結部54の厚さtは、第1および第2部分51、52の厚さよりも略3倍程厚くなる。
【0066】
熱容量は、特定物質の温度を1℃または1K高めるのに必要な熱量で、熱容量の大きさは物質の質量に比例する。
【0067】
したがって、第1集電体50の連結部54の厚さtは第1および第2部分51、52の厚さt3より厚く、連結部54の、第1部分51と第2部分52との連結方向での単位長さあたりの質量が第1および第2部分51、52より重いことから、連結部54の、上記連結方向での単位長さあたりの熱容量が第1および第2部分51、52の、上記連結方向での単位長さあたりの熱容量よりも大きい。
【0068】
また、熱伝達性は、物体表面から熱をよく伝達する性質を意味するもので、熱伝達による放熱効果は物体の表面の面積に比例する。
【0069】
したがって、第1集電体50の連結部54の、上記連結方向での単位長さあたりの表面積は補強部材542の厚さに対応する面積だけ第1および第2部分51、52の、上記連結方向での単位長さあたりの表面積よりも広く形成されるため、連結部54の熱伝達性は、第1および第2部分51、52の熱伝達性よりも高い。
【0070】
本実施形態にかかる連結部54は、第1集電体50と電極アセンブリ10とが結合される部分の第1部分51と、第1端子部30と結合される部分の第2部分52とを連結し、キャッププレート20で密閉されたケース26の内部に位置する。
【0071】
二次電池100を高電圧で充電したり、または高電圧で放電させる時、単位時間あたりに電極アセンブリ10または第1端子部30が収容可能な電流よりも大きい電流が、第1集電体50を通して電極アセンブリ10または第1端子部30に供給されることがある。
【0072】
この時、第1集電体50の第1部分51および第2部分52の間に位置する連結部54には、電極アセンブリ10または第1端子部30に供給された電流を除いた残りの電流が残留することになる。
【0073】
したがって、第1集電体50の連結部54には、残留電流によって第1部分51および第2部分52よりも高い熱が発生し、連結部54の熱によって破損または変形することがある。
【0074】
本実施形態にかかる連結部54の、第1部分51と第2部分52との連結方向での単位長さあたりの熱容量は第1および第2部分51、52の、上記連結方向での単位長さあたりの熱容量より大きく、連結部54の熱伝達性は第1および第2部分51、52の熱伝達性よりも高いことから、連結部54が容易に温度上昇しない上に、連結部54に発生した熱も速やかに放熱できる。
【0075】
したがって、本実施形態によれば、二次電池100の充電および放電が繰り返されても、第1集電体50の連結部54が破損または変形することを防止できる。
【0076】
また、本実施形態にかかる連結部54は、電極アセンブリ10および第1端子部30と物理的に結合されていないため、二次電池100に加えられる外部衝撃によって破損または変形することがある。
【0077】
本実施形態によれば、連結部54の厚さtが第1部分51および第2部分52の厚さt3よりも厚く形成されるため、連結部54の耐久性が高まる。
【0078】
したがって、本実施形態によれば、二次電池100に外部衝撃が加えられても、第1集電体50の連結部54が破損または変形することを防止できる。
【0079】
図4は、本発明の第2実施形態にかかる二次電池の斜視図であり、図5は、本発明の第2実施形態の二次電池の部分分解斜視図である。
【0080】
また、図6Aおよび図6Bは、本発明の第2実施形態にかかる第1集電体の斜視図である。
【0081】
図4図6Bを参照して説明すれば、本実施形態にかかる二次電池200は、第1集電体250を除いて本発明の第1実施形態にかかる二次電池100と同一の構成からなる。
【0082】
したがって、以下では、本発明の第1実施形態にかかる二次電池100と同一の構成に関する詳細な説明は省略する。
【0083】
図4図6Bを参照して説明すれば、本実施形態にかかる電極アセンブリは、複数の電極アセンブリ10を含むことができる。
【0084】
本実施形態によれば、図5に示されているように、2つの電極アセンブリ10がケース26に収容されて二次電池200を構成することができる。
【0085】
また、本実施形態にかかる第1集電体250は、電極アセンブリ10の第1無地部11aに結合される第1部分251と、端子部30に結合され、ヒューズホール253aが形成されたヒューズ部253を含む第2部分252と、第1部分251と第2部分252との間に位置し、第1部分251と第2部分252とを結合させる連結部254とを含む。
【0086】
さらに、本実施形態にかかる連結部254は、第1部分251と第2部分252とを連結するボディ254aと、ボディ254aに結合される補強部材254bとを含む。
【0087】
また、本実施形態にかかるボディ254aは、第1部分251に連結される第1ボディ部254a1と、第2部分に連結される第2ボディ部254a2とを含む。
【0088】
さらに、本実施形態にかかる第1部分251は、連結部254の第1ボディ部254a1から延びて形成され、複数の電極アセンブリ10それぞれと結合される複数の集電片251aを含む。
【0089】
本実施形態にかかる補強部材254bの厚さは、第1ボディ部254a1および第2ボディ部254a2を含むボディ254aの厚さと同一であってよい。
【0090】
本実施形態にかかる補強部材254bは、ボディ254aから延びて形成された後、曲げられてボディ254aに結合されてもよい。
【0091】
また、本実施形態にかかる補強部材254bは、ボディ254aの第1面541aに結合される第2補強部254b2と、ボディ254aの第1面541aの反対側に位置し、ケース26の内側壁に対向する他面541bに結合される第1補強部254b1とのうちの1つ以上を含むことができる。
【0092】
ここで、本実施形態にかかる第1補強部254b1および第2補強部254b2それぞれは、本発明の第1実施形態にかかる第1補強部542aおよび第2補強部542bと同一の構成である。
【0093】
また、本実施形態にかかる第1補強部254b1および第2補強部254b2それぞれとボディ254aとの結合関係は、本発明の第1実施形態にかかる第1補強部542aおよび第2補強部542bそれぞれとボディ541との結合関係と同一である。
【0094】
したがって、以下では、本実施形態にかかる第1補強部254b1および第2補強部254b2に関する詳細な説明と、第1補強部254b1および第2補強部254b2とボディ254aとの結合関係に関する詳細な説明は省略する。
【0095】
結局、本実施形態によれば、複数の電極アセンブリに適用される第1集電体250の連結部254の厚さを、第1集電体の第1部分251および第2部分252の厚さよりも厚く形成し、第1集電体250の連結部254の熱容量、熱伝達性および耐久性を高めることができる。
【0096】
したがって、本実施形態にかかる連結部254の、第1部分251と第2部分252との連結方向での単位長さあたりの熱容量は第1部分251および第2部分252の、上記連結方向での単位長さあたりの熱容量より大きく、連結部254の熱伝達性は第1部分251および第2部分252の熱伝達性より高いことから、連結部254が容易に温度上昇しない上に、連結部254に発生した熱も速やかに放熱できる。
【0097】
したがって、本実施形態によれば、二次電池200の充電および放電が繰り返されても、第1集電体250の連結部254が破損または変形することが防止できる。
【0098】
また、本実施形態によれば、二次電池200に外部衝撃が加えられても、第1集電体250の連結部254が破損または変形することを防止できる。
【0099】
図7Aおよび図7Bは、本発明の第3実施形態にかかる第1集電体の斜視図である。
【0100】
図7Aおよび図7Bを参照すれば、本実施形態にかかる二次電池は、本発明の第2実施形態にかかる二次電池200と第1集電体350を除いては同一の構成からなるので、以下では、本発明の第2実施形態にかかる二次電池200と同一の構成に関する詳細な説明は省略する。
【0101】
本実施形態にかかる第1集電体350は、電極アセンブリ10の第1無地部11aに結合される第1部分351と、端子部30に結合され、ヒューズホール353aが形成されたヒューズ部353を含む第2部分352と、第1部分351と第2部分352との間に位置し、第1部分351と第2部分352とを結合させる連結部354とを含む。
【0102】
また、本実施形態にかかる連結部354は、第1部分351と第2部分352とを連結するボディ354aと、ボディ354aに結合される補強部材354bとを含む。
【0103】
さらに、本実施形態にかかるボディ354aは、第1部分351に連結される第1ボディ部354a1と、第2部分352に連結される第2ボディ部354a2とを含む。
【0104】
また、本実施形態にかかる第1部分351は、連結部354の第1ボディ部354a1から延びて形成され、複数の電極アセンブリ10それぞれと結合される複数の集電片351aを含む。
【0105】
本実施形態にかかる補強部材354bの厚さは、第1ボディ部354a1および第2ボディ部354a2を含むボディ354aの厚さと同一であってよい。
【0106】
本実施形態にかかる補強部材354bは、第1ボディ部354a1から集電片351aと並んで延びて形成された後、曲げられてボディ354aに結合されてよい。
【0107】
ここで、本実施形態にかかる補強部材354bは、第1ボディ部354a1および第2ボディ部354a2を含むボディ354aの形状に相応する形状を有することができる。
【0108】
したがって、本実施形態によれば、連結部354の第1ボディ部354a1および第2ボディ部354a2それぞれが補強部材354bと結合されるため、連結部354の全体的な厚さが略同一に厚くなる。
【0109】
結局、本実施形態によれば、複数の電極アセンブリに適用される第1集電体350の連結部354の厚さを、第1集電体の第1部分351および第2部分352の厚さより厚く形成し、第1集電体350の連結部354の熱容量、熱伝達性および耐久性を高めることができる。
【0110】
したがって、本実施形態にかかる連結部354の第1部分351と第2部分352との連結方向での、単位長さあたりの熱容量は第1部分351および第2部分352の、上記連結方向での、単位長さあたりの熱容量より大きく、連結部354の熱伝達性は第1部分351および第2部分352の、上記連結方向での、単位長さあたりの熱伝達性より高いことから、連結部354が容易に温度上昇しない上に、連結部354に発生した熱も速やかに放熱できる。
【0111】
したがって、本実施形態によれば、二次電池300の充電および放電が繰り返されても、第1集電体350の連結部354が破損または変形することを防止できる。
【0112】
また、本実施形態によれば、二次電池300に外部衝撃が加えられても、第1集電体350の連結部354が破損または変形することを防止できる。
【0113】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0114】
100、200、300:二次電池
10:電極アセンブリ
11:第1電極
12:第2電極
13:セパレータ
30:第1端子部
31:第1リベット
40:第2端子部
50:第1集電体
51、251、351:第1部分
52、252、352:第2部分
53:ヒューズ部
53a:ヒューズホール
54、254、354:連結部
541、254a、354a:ボディ
542、254b、354b:補強部材
542a、254b1:第1補強部
542b、254b2:第2補強部
60:第1絶縁部材
70:第2集電体
80:第2絶縁部材
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6A
図6B
図7A
図7B