特許第6493775号(P6493775)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6493775液晶組成物及び液晶表示素子
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6493775
(24)【登録日】2019年3月15日
(45)【発行日】2019年4月3日
(54)【発明の名称】液晶組成物及び液晶表示素子
(51)【国際特許分類】
   C09K 19/38 20060101AFI20190325BHJP
   C09K 19/30 20060101ALI20190325BHJP
   C09K 19/12 20060101ALI20190325BHJP
   C09K 19/14 20060101ALI20190325BHJP
   C09K 19/16 20060101ALI20190325BHJP
   C09K 19/18 20060101ALI20190325BHJP
   C09K 19/20 20060101ALI20190325BHJP
   C09K 19/32 20060101ALI20190325BHJP
   C09K 19/34 20060101ALI20190325BHJP
   C09K 19/24 20060101ALI20190325BHJP
   C09K 19/54 20060101ALI20190325BHJP
   C09K 19/56 20060101ALI20190325BHJP
   G02F 1/13 20060101ALI20190325BHJP
【FI】
   C09K19/38
   C09K19/30
   C09K19/12
   C09K19/14
   C09K19/16
   C09K19/18
   C09K19/20
   C09K19/32
   C09K19/34
   C09K19/24
   C09K19/54 Z
   C09K19/56
   G02F1/13 500
【請求項の数】10
【全頁数】173
(21)【出願番号】特願2018-555994(P2018-555994)
(86)(22)【出願日】2018年6月14日
(86)【国際出願番号】JP2018022689
【審査請求日】2018年10月25日
(31)【優先権主張番号】特願2017-127451(P2017-127451)
(32)【優先日】2017年6月29日
(33)【優先権主張国】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000002886
【氏名又は名称】DIC株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100177471
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 眞治
(74)【代理人】
【識別番号】100163290
【弁理士】
【氏名又は名称】岩本 明洋
(74)【代理人】
【識別番号】100149445
【弁理士】
【氏名又は名称】大野 孝幸
(74)【代理人】
【識別番号】100159293
【弁理士】
【氏名又は名称】根岸 真
(72)【発明者】
【氏名】山本 淳子
(72)【発明者】
【氏名】間宮 純一
(72)【発明者】
【氏名】井ノ上 雄一
(72)【発明者】
【氏名】木村 正臣
【審査官】 井上 恵理
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−168826(JP,A)
【文献】 特表2013−543526(JP,A)
【文献】 国際公開第2016/117271(WO,A1)
【文献】 国際公開第2016/152340(WO,A1)
【文献】 国際公開第2016/015803(WO,A1)
【文献】 国際公開第2016/114093(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C09K 19/00−19/60
G02F 1/13
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1メソゲン骨格と、前記第1メソゲン骨格に連結された一般式(PG1)で表される少なくとも一つの重合性基と、前記メソゲン骨格または前記重合性基に連結された少なくとも一つの極性基とを有する第1モノマーを1種または2種以上含有し、
第2メソゲン骨格と、前記第2メソゲン骨格に連結された一般式(PG2)で表される重合性基とを有し、前記第1のモノマーとは異なる化学構造を備えた第2モノマーを1種または2種以上0.4質量%超含有し、
前記極性基が以下の一般式(K)で表される液晶組成物。
【化1】
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(上記式中、前記P11およびP21はそれぞれ独立して、以下の式(R−I)〜式(R−IX)で表される基であり、
【化2】
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(前記式(R−I)〜(R−IX)中、R21、R31、R41、R51およびR61はお互いに独立して、水素原子、炭素原子数1〜5個のアルキル基または炭素原子数1〜5個のハロゲン化アルキル基であり、Wは単結合、−O−またはメチレン基であり、Tは単結合または−COO−であり、p、tおよびqはそれぞれ独立して、0、1または2であり、前記重合性基P11の1つ以上の水素原子は前記極性基に置換されてもよく、または前記極性基は前記一般式(PG1)で表される重合性基を置換基として有してもよい。)
11およびS21はそれぞれ独立して、単結合又は炭素原子数1〜15のアルキレン基を表し、該アルキレン基中の1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は、酸素原子が直接隣接しないように、前記極性基、−O−、−OCO−又は−COO−で置換されても良く、上記化学式中の*は結合手を表す。)
【化3】
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(上記一般式(K)中、Sikは、単結合又は炭素原子数1〜15のアルキレン基を表し、該アルキレン基中の1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は、酸素原子が直接隣接しないように、−O−、−OCO−又は−COO−で置換されても良く、
前記Kikは、以下の式(K−1)〜(K−19)又は式(K−24)〜(K−28)で表される。
【化4】
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(上記式(K−1)〜(K−19)中、K1およびRK2はそれぞれ独立して、水素原子または炭素原子数1〜5の直鎖または分岐のアルキル基またはアルキルオキシ基を表し、RK3は、水素原子又は1〜20の直鎖または分岐のアルキル基を表し、このアルキル基中の1個又は隣接しない2個以上の−CH−は−O−、−COO−又は−OCO−で置換されてもよく、
K1は、メチン基、≡C−CH、≡C−C、≡C−C、≡C−C、≡C−C11または≡C−C13表し、
K1及びXK2はそれぞれ独立して、−CH−、酸素原子または−C(=O)を表し、
K1は酸素原子を表し、ZK2は炭素原子またはケイ素原子を表し、ZK4は単結合または二重結合を表す。)上記Sikまたは上記Kikの1以上の水素原子が一般式(PG1)で表される重合性基に置換されてもよい。上記化学式中の*は結合手を表す。))
【化5】
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(式中、Yi1は、炭素原子数3〜20の直鎖又は分岐のアルキル基又はハロゲン化アルキル基を表し、これらのアルキル基中の少なくとも2個以上の第二級炭素原子は−(C=Xi1)で置換されており、また、該アルキル基中の第二級炭素原子は酸素原子が直接隣接しないように−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−NH−、−COO−又は−OCO−で置換されてもよく、Xi1は、酸素原子を表し、
i1及びSi3はそれぞれ独立して炭素原子数1〜6のアルキレン基又は単結合を表し、該アルキレン基中の−CH−は酸素原子が直接隣接しないように−CH=CH−、−C≡C−、−C(=CH)−、−C(=CHRi3)−、−C(=CRi3)−、−O−、−NH−、−C=O−、−COO−又は−OCO−で置換されてもよく、
i2は炭素原子又はケイ素原子を表し、
i2は水素原子、炭素原子数1〜20の直鎖又は分岐のアルキル基を表し、これらの基中の第二級炭素原子は酸素原子が直接隣接しないように−O−、−CH=CH−又は−C≡C−で置換されてもよく、
i1は重合性基を表し、
Spi1はスペーサー基又は単結合を表し、
i1は1〜3の整数を表し、ni2及びni3はそれぞれ独立して0〜2の整数を表すが、Si2が炭素原子又はケイ素原子を表す場合、ni1+ni2+ni3は3である。
i3は炭素原子数1〜10の直鎖又は分岐のアルキル基であって、該アルキル基中の第二級炭素原子は酸素原子が直接隣接しないように−O−、−CH=CH−又は−C≡C−で置換されてもよく、一般式(K−24)中にRi2、Xi1、Yi1、Si3、Pi1及びSpi1が複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていても良い。)
【化6】
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(式中、Si1、Pi1及びSpi1は一般式(K−24)中のSi1、Pi1及びSpi1とそれぞれ同じ意味を表し、RK21は炭素原子数1〜10の直鎖又は分岐のアルキル基又はハロゲン化アルキル基を表し、これらのアルキル基中の少なくとも2個以上の第二級炭素原子は酸素原子が直接隣接しないように−CH=CH−、−C≡C−、−O−、又は−NH−で置換されてもよく、ni4、niK21はそれぞれ独立して0又は1を表す。)
【請求項2】
前記一般式(K)で表される極性基を有する前記第1モノマーと、
前記一般式(K)で表される極性基を含まない第2モノマーと、を含有する請求項1に記載の液晶組成物。
【請求項3】
前記第1モノマーと前記第2モノマーとの含有質量比率(第1モノマー/第2モノマー)は、0.5〜10である、請求項1又は2に記載の液晶組成物。
【請求項4】
前記前記第1メソゲン骨格が一般式(Me1)で表される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の液晶組成物。
【化7】
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(上記一般式(Me1)中、ZMe1は、単結合、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−、−COO−、−OCO−、−OCOO−、−OOCO−、−CFO−、−OCF−、−CH=CHCOO−、−OCOCH=CH−、−CH−CHCOO−、−OCOCH―CH−、−CH=C(CH)COO−、−OCOC(CH)=CH−、−CH−CH(CH)COO−、−OCOCH(CH)―CH−、−OCHCHO−、又は炭素原子数2〜20のアルキレン基を表し、このアルキレン基中の1個又は隣接しない2個以上の−CH−は−O−、−COO−又は−OCO−で置換されてもよい、AMe1は、2価の6員環芳香族基、2価の6員環複素芳香族基、2価の6員環脂肪族基、2価の6員環複素脂肪族基を表し、これらの環構造中の水素原子はハロゲン原子、又は−S11−P11、及び極性基で置換されていてもよい。ZMe1及びAMe1がそれぞれ複数存在する場合は、それぞれ互いに同一であっても異なっていてもよく、
Me1は、1〜5の整数を表し、式(Me1)中、左端の黒点および右端の黒点は結合手を表す。)
【請求項5】
前記極性基は、以下の式(K−1−1)〜(K−28)である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の液晶組成物。
【化8】
[この文献は図面を表示できません]
(上記式中、RK4’およびRK5’はそれぞれ独立して、炭素原子数1〜5のアルキル基を表し、上記化学式中の*は結合手を表す。)
【化9】
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(式中、Yi1は、炭素原子数3〜20の直鎖又は分岐のアルキル基又はハロゲン化アルキル基を表し、これらのアルキル基中の少なくとも2個以上の第二級炭素原子は−(C=Xi1)で置換されており、また、該アルキル基中の第二級炭素原子は酸素原子が直接隣接しないように−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−NH−、−COO−又は−OCO−で置換されてもよく、Xi1は、酸素原子を表し、
i1及びSi3はそれぞれ独立して炭素原子数1〜6のアルキレン基又は単結合を表し、該アルキレン基中の−CH−は酸素原子が直接隣接しないように−CH=CH−、−C≡C−、−C(=CH)−、−C(=CHRi3)−、−C(=CRi3)−、−O−、−NH−、−C=O−、−COO−又は−OCO−で置換されてもよく、
i2は炭素原子又はケイ素原子を表し、
i2は水素原子、炭素原子数1〜20の直鎖又は分岐のアルキル基を表し、これらの基中の第二級炭素原子は酸素原子が直接隣接しないように−O−、−CH=CH−又は−C≡C−で置換されてもよく、
i1は重合性基を表し、
Spi1はスペーサー基又は単結合を表し、
i1は1〜3の整数を表し、ni2及びni3はそれぞれ独立して0〜2の整数を表すが、Si2が炭素原子又はケイ素原子を表す場合、ni1+ni2+ni3は3である。Ri3は前記同様であり、一般式(K−24)中にRi2、Xi1、Yi1、Si3、Pi1及びSpi1が複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていても良い。)
【化10】
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(式中、Si1、Pi1及びSpi1は一般式(K−24)中のSi1、Pi1及びSpi1とそれぞれ同じ意味を表し、RK21は炭素原子数1〜10の直鎖又は分岐のアルキル基又はハロゲン化アルキル基を表し、これらのアルキル基中の少なくとも2個以上の第二級炭素原子は酸素原子が直接隣接しないように−CH=CH−、−C≡C−、−O−、又は−NH−で置換されてもよく、ni4、niK21はそれぞれ独立して0又は1を表す。)
【請求項6】
前記第1モノマーの含有量は、0.2〜5.0質量%である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の液晶組成物。
【請求項7】
前記第2モノマーの含有量は、0.4超〜3.0質量%である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の液晶組成物。
【請求項8】
前記第2モノマーは、以下の一般式(RM−1)および(RM−2)
【化11】
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「上記一般式(RM−1)中、ZM1およびZM2は以下で表され、
【化12】
[この文献は図面を表示できません]
(上記式(ZM1)中、XM11〜XM15はそれぞれ独立的に、炭素原子数1〜15個のアルキル基、−CF基、フッ素原子、炭素原子数1〜15個のアルコキシ基および塩素原子からなる群から選択される1種または2種以上または式(RM−S11)を表すが、XM11〜XM15の内の少なくとも1つは、式(RM−S11)を表す。)
【化13】
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(上記式(ZM2)中、XM21〜XM25はそれぞれ独立的に、炭素原子数1〜15個のアルキル基、−CF基、フッ素原子、炭素原子数1〜15個のアルコキシ基および塩素原子からなる群から選択される1種または2種以上または式(RM−S21)を表すが、XM21〜XM25の内の少なくとも1つは、式(RM−S21)を表す。)
(上記式(RM−S11)および上記式(RM−S21)中、SM11およびSM21はそれぞれ独立的に、炭素原子数1〜12のアルキレン基または単結合を表し、該アルキレン基中の−CH−は酸素原子同士が直接結合しないものとして−O−、−COO−、−OCO−または−OCOO−に置き換えられても良く、
M11およびRM21はそれぞれ独立的に、上記式(R−I)から式(R−IX)のいずれかを表し、
M1及びLM2は、それぞれ独立的に、単結合、−O−、−CH−、−OCH−、−CHO−、−CO−,−C−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−COO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−OCO−、−COOC−、−OCOC−、−COCO−、−CCOO−、−OCOCH−、−CHCOO−、−CH=CH−、−CF=CH−、−CH=CF−、−CF=CF−、−CF−、−CFO−、−OCF−、−CFCH−、−CHCF−、−CFCF−または−C≡C−を表し、LM2が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。)
M1は、1,4−フェニレン基、1,4−シクロへキシレン基またはナフタレン−2,6−ジイル基を表すが、これらの基中に含まれる水素原子がフッ素原子、塩素原子または炭素原子数1〜8のアルキル基、ハロゲン化アルキル基、ハロゲン化アルコキシ基、アルコキシ基、ニトロ基または
【化14】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、SM1は、炭素原子数1〜12のアルキレン基または単結合を表し、該アルキレン基中の−CH−は酸素原子同士が直接結合しないものとして酸素原子、−COO−、−OCO−または−OCOO−に置き換えられても良く、RM1は上記式(R−I)から式(R−IX)のいずれかを表す。)
に置換されていてもよく、MM1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよく、
M1は0、1または2を表す。
M11、SM21、SM1、RM11、RM21及び/またはRM1が複数存在する場合にはそれらは同一であっても異なっていてもよく、上記化学式中の*は結合手を表す。)
【化15】
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「上記一般式(RM−2)中、XM1〜XM8は、それぞれ独立的に、水素原子またはフッ素原子を表し、
M2およびSM3は、それぞれ独立的に、炭素原子数1〜12のアルキレン基または単結合を表し、該アルキレン基中の−CH−は酸素原子同士が直接結合しないものとして酸素原子、−COO−、−OCO−または−OCOO−に置き換えられても良く、
M2およびRM3は上記式(R−I)から式(R−IX)のいずれかを表す。」で表される重合性化合物からなる群から選択される1種または2種以上である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の液晶組成物。
【請求項9】
更に一般式(N−1)、(N−2)及び(N−3):
【化16】
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(式中、RN11、RN12、RN21、RN22、RN31及びRN32はそれぞれ独立して炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、該アルキル基中の1個又は非隣接の2個以上の−CH−はそれぞれ独立して−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−によって置換されていてもよく、
N11、AN12、AN21、AN22、AN31及びAN32はそれぞれ独立して
(a) 1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は−O−に置き換えられてもよい。)及び
(b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられてもよい。)
(c) ナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又はデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基(ナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられても良い。)
(d) 1,4−シクロヘキセニレン基からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(a)、基(b)、基(c)及び基(d)はそれぞれ独立してシアノ基、フッ素原子又は塩素原子で置換されていても良く、
N11、ZN12、ZN21、ZN22、ZN31及びZN32はそれぞれ独立して単結合、−CHCH−、−(CH−、−OCH−、−CHO−、−COO−、−OCO−、−OCF−、−CFO−、−CH=N−N=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−を表し、
N21は水素原子又はフッ素原子を表し、
N31は−CH−又は酸素原子を表し、
N11、nN12、nN21、nN22、nN31及びnN32はそれぞれ独立して0〜3の整数を表すが、nN11+nN12、nN21+nN22及びnN31+nN32はそれぞれ独立して1、2又は3であり、AN11〜AN32、ZN11〜ZN32が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良い。)で表される化合物群から選ばれる化合物を含有する請求項1〜8のいずれか1項に記載の液晶組成物。
【請求項10】
更に一般式(L)
【化17】
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(式中、RL1及びRL2はそれぞれ独立して炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、該アルキル基中の1個又は非隣接の2個以上の−CH−はそれぞれ独立して−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−によって置換されていてもよく、
L1は0、1、2又は3を表し、
L1、AL2及びAL3はそれぞれ独立して
(a) 1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は−O−に置き換えられてもよい。)及び
(b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられてもよい。)
(c) ナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又はデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基(ナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられても良い。)
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(a)、基(b)及び基(c)はそれぞれ独立してシアノ基、フッ素原子又は塩素原子で置換されていても良く、
L1及びZL2はそれぞれ独立して単結合、−CHCH−、−(CH−、−OCH−、−CHO−、−COO−、−OCO−、−OCF−、−CFO−、−CH=N−N=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−を表し、
L1が2又は3であってAL2が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良く、nL1が2又は3であってZL2が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良いが、一般式(N−1)、(N−2)及び(N−3)で表される化合物を除く。)
で表される化合物を含有する請求項1〜9のいずれか1項に記載の液晶組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自発配向性モノマーを含有する液晶組成物及びこれを使用した液晶表示素子に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、液晶パネルや液晶ディスプレイなどの液晶表示素子は、液晶分子の配列の状態を電場等の外部刺激によって変化させて、これに伴う光学特性の変化を表示に利用している。このような液晶表示素子は、二枚の透明基板の間隙に液晶分子を充填された状態の構成をしており、当該液晶分子と当接する基板の表面には液晶分子を予め特定の方向に配列させるための配向膜を形成しているのが一般的である。
【0003】
しかし、液晶表示素子の製造工程において配向膜表面に生じた傷やほこりが原因で配向欠陥が発生する問題や基板のサイズが大型化に伴い、基板全面に亘って、かつ長期間均一な配向を得るための配向膜の設計および管理が困難になるという問題がある。
【0004】
そこで、近年、液晶分子の配向を制御する自発配向材を含む液晶組成物を液晶層に用いることで、配向膜を必要としない液晶表示素子の開発が求められている。
【0005】
例えば、特許文献1では、液晶分子との相互作用が比較的弱いラウリルアクリレートの代わりに、オクチル基を備えた高い直線性を示す単官能のビフェニルモノマーと、ステアリル基を備えた低い直線を示す二官能のビフェニルモノマーとを含む液晶組成物により、電圧保持率の低下を抑制する自発配向材を含む液晶組成物が記載されている。また、特許文献2では、配向層の代わりに液晶分子の配向を制御する自己配向添加剤を含む液晶組成物について種々開示されており、ネマチックLC媒体と、自己配向添加剤と、必要により重合性化合物とを含む液晶組成物をプレ配向層なしの試験セル中に充填すると、基板表面に関して自発的なホメオトロピック(垂直)配向を有することおよびこの垂直配向は、透明点までずっと安定であり、形成したVAセルを、電圧印加により可逆的に切り換えることができると記載している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許公開2017−0123275号公報
【特許文献2】特表2016−501938号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記の特許文献1で示すようなアルキル鎖が長くビフェニル骨格を備えた疎水性のモノマーを2種含む組成物は、一対の基板間に充填された液晶層の液晶分子との相互作用はラウリルアクリレートより強くなると考えられるが、基板に対する吸着力が低いことことに起因して液晶分子の配向方向を規制できないという問題が生じる。
【0008】
特許文献2では、初期のプレチルト角(プレティルト)を考慮しているが、電圧のオンオフを繰り返し行う液晶表示素子ではプレチルト角の経時的変化について考慮していない。そのため、折角引用文献2の水酸基の極性基を備えた自己配向添加剤によりパッシベーション層を構築し、初期のプレチルト角(プレティルト)を所望の大きさに制御できたとしても、経時的にプレチルト角が変化することで表示ムラが発生するという新たな問題が生じる。特に、自己配向添加剤および添加される重合性化合物の組合せやその含有量の関係と、また、自己配向添加剤および重合性化合物の含有量と、プレチルト角の経時的変化との関係については何ら検討していないのが現状である。
【0009】
そこで本発明が解決しようとする課題は、垂直配向性と焼き付き特性(プレチルト角の経時的変化)と相溶性とに優れた液晶組成物を提供すること、及びこれを用いた液晶表示素子を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らが鋭意検討した結果、1種または2種以上の自己配向重合性化合物と、特定量の1種または2種以上の重合性化合物を含む液晶組成物およびそれを用いた液晶表示素子により、上記課題を解決できることを見出し、本願発明を完成するに至った。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る液晶組成物は、高い相溶性と液晶分子に対する優れた垂直配向性とを示す。
【0012】
本発明に係る液晶組成物は、1種または2種以上の自己配向重合性化合物と、特定量の1種または2種以上の重合性化合物を含むことでプレチルト角の経時的変化がないまたは少ないことを示す。
【0013】
本発明に係る液晶組成物は、1種または2種以上の自己配向重合性化合物(第1モノマー)と、特定量の1種または2種以上の重合性化合物を含むことで配向ムラが無いまたは配向ムラを低減することができる。
【0014】
本発明に係る液晶表示素子は、配向ムラが無いまたは低減された配向ムラを示す。
【0015】
本発明に係る液晶組成物およびそれを備えた液晶表示素子は、高い信頼性を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の第一は、第1メソゲン骨格と、前記第1メソゲン骨格に連結された一般式(PG1)で表される少なくとも一つの重合性基と、前記メソゲン骨格または前記重合性基に連結された少なくとも一つの極性基とを有する第1モノマーを1種または2種以上含有し、
第2メソゲン骨格と、前記第2メソゲン骨格に連結された一般式(PG2)で表される重合性基とを有し、前記第1のモノマーとは異なる化学構造を備えた第2モノマーを1種または2種以上0.4質量%超含有する液晶組成物である。
【0017】
【化1】
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【0018】
(上記式中、前記P11およびP21はそれぞれ独立して、以下の式(R−I)〜式(R−IX)で表される基であり、
【0019】
【化2】
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【0020】
(前記式(R−I)〜(R−IX)中、R21、R31、R41、R51およびR61はお互いに独立して、水素原子、炭素原子数1〜5個のアルキル基または炭素原子数1〜5個のハロゲン化アルキル基であり、Wは単結合、−O−またはメチレン基であり、Tは単結合または−COO−であり、p、tおよびqはそれぞれ独立して、0、1または2であり、前記重合性基P11の1つ以上の水素原子は前記極性基に置換されてもよく、または前記極性基は前記一般式(PG1)で表される重合性基を置換基として含んでもよい。上記化学式中の*は結合手を表す。)
11およびS21はそれぞれ独立して、単結合又は炭素原子数1〜15のアルキレン基を表し、該アルキレン基中の1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は、酸素原子が直接隣接しないように、前記極性基、−O−、−OCO−又は−COO−で置換されても良い。)
これにより、垂直配向性と焼き付き特性(プレチルト角の経時的変化)と相溶性とに優れた液晶組成物が得られる。
【0021】
なお、本明細書でのアルキル基は、直鎖状または分岐状のいずれでも良いが、直鎖状が好ましく、具体例としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、イソプロピル基、イソブチル基等が挙げられる。なお、本明細書でのアルキレン基は、直鎖状または分岐状のいずれでも良いが、直鎖状が好ましく、具体例としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基及びオクチレン基などが挙げられる。なお、本明細書でのアルコキシ基は、直鎖状または分岐状のいずれでも良いが、直鎖状が好ましく、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペントキシ基などが挙げられる。
【0022】
本発明に係る第1メソゲン骨格は、一般式(Me1):
【0023】
【化3】
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【0024】
(上記一般式(Me1)中、ZMe1は、単結合、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−、−COO−、−OCO−、−OCOO−、−OOCO−、−CFO−、−OCF−、−CH=CHCOO−、−OCOCH=CH−、−CH−CHCOO−、−OCOCH―CH−、−CH=C(CH)COO−、−OCOC(CH)=CH−、−CH−CH(CH)COO−、−OCOCH(CH)―CH−、−OCHCHO−、又は炭素原子数2〜20のアルキレン基を表し、このアルキレン基中の1個又は隣接しない2個以上の−CH−は−O−、−COO−又は−OCO−で置換されてもよい、AMe1は、2価の6員環芳香族基、2価の6員環複素芳香族基、2価の6員環脂肪族基、2価の6員環複素脂肪族基を表し、これらの環構造中の水素原子はハロゲン原子、又はP11−Sp11−、及び極性基で置換されていてもよいZMe1及びAMe1がそれぞれ複数存在する場合は、それぞれ互いに同一であっても異なっていてもよく、
Me1は、1〜5の整数を表し、式(Me1)中、左端の黒点および右端の黒点は結合手を表す。)であることが好ましい。
【0025】
本発明に係る式(Me1)で表されるメソゲン骨格は、以下の式(Me1−1)〜(Me1−16)のいずれかであることが好ましい。
【0026】
【化4】
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【0027】
【化5】
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【0028】
【化6】
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【0029】

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【0030】
本発明に係る一般式(PG1)で表される重合性基は、以下の式(R−I)〜(R−IX)のいずれかである。
【0031】
【化7】
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【0032】
(前記式(R−I)〜(R−IX)中、R21、R31、R41、R51およびR61はお互いに独立して、水素原子、炭素原子数1〜5個のアルキル基または炭素原子数1〜5個のハロゲン化アルキル基であり、Wは単結合、−O−またはメチレン基であり、Tは単結合または−COO−であり、p、tおよびqはそれぞれ独立して、0、1または2であり、上記式(R−I)〜(R−IX)の1つ以上の水素原子は、前記極性基に置換されてもよい。上記化学式中の*は結合手を表す。)
これらのうち、上記(PG1)、(PG2)において、P11はそれぞれ独立して、式(R−I)、式(R−II)、式(R−III)、式(R−IV)、式(R−V)または式(R−VII)であることが好ましく、式(R−I)、式(R−II)、式(R−III)または式(R−IV)であることがより好ましく、式(R−I)であることがより好ましく、アクリル基またはメタクリル基であることが更に好ましく、メタクリル基であることがよりさらに好ましく、1つ以上の水素原子は前記極性基に置換されてもよい。
【0033】
上記一般式(PG1)において、S11は、単結合又は極性基に置換されてもよい炭素原子数1〜5のアルキレン基であることが好ましく、極性基に置換されてもよい炭素原子数2〜5のアルキレン基である事がより好ましく、S11の少なくとも一つの水素原子は、後述の一般式(K)で表される極性基で置換されることが好ましい。
【0034】
本発明に係る一般式(PG1)で表される重合性基の数は、1個〜5個であることが好ましく、1個〜4個であることがより好ましく、1個〜3個であることがさらに好ましい。
【0035】
本発明に係る極性基は、基板や膜、電極などと相互作用(例えば吸着)する相互作用部位の役割を備えていることが好ましく、第1モノマーとは異なる部材(基板(ガラスまたは金属酸化物を含む)、膜または電極)と非共有結合性の相互作用をする基であることがより好ましい。当該極性基は、N、O、S、PおよびSiからなる群から選択されたヘテロ原子を有する極性要素の原子団であることが好ましく、当該極性基は、N、O、S、PおよびSiからなる群から選択されたヘテロ原子を有する極性要素の原子団であり、かつ前記第1モノマー以外の部材に対し相互作用を示すことがさらに好ましく、以下の一般式(K)で表されることが好ましい。なお、本発明に係る極性基は、上記一般式(PG1)で表される重合性基と連結してもよい(前記極性基は前記一般式(PG1)で表される重合性基を置換基として含んでも良い)。
【0036】
【化8】
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【0037】
(上記一般式(K)中、Sikは、単結合又は炭素原子数1〜15のアルキレン基を表し、該アルキレン基中の1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は、酸素原子が直接隣接しないように、−O−、−OCO−又は−COO−で置換されても良く、
前記Kikは、以下の式(K−1)〜式(K−28)で表される。
【0038】
【化9】
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【0039】
(上記式(K−1)〜(K−23)中、RK1およびRK2はそれぞれ独立して、水素原子または炭素原子数1〜5の直鎖または分岐のアルキル基またはアルキルオキシ基を表し、RK3は、水素原子又は1〜20の直鎖または分岐のアルキル基を表し、このアルキル基中の1個又は隣接しない2個以上の−CH−は−O−、−COO−又は−OCO−で置換されてもよく、RK4およびRK5はそれぞれ独立して、水素原子または炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、
K1は、メチン基、≡C−CH、≡C−C、≡C−C、≡C−C、≡C−C11、≡C−C13または窒素原子を表し、
K1及びXK2はそれぞれ独立して、−CH−、酸素原子、−C(=O)−又は硫黄原子を表し、
K1、YK2及びYK3はそれぞれ独立して、メチン基又は窒素原子を表し、
K1は酸素素原子または硫黄原子を表し、ZK2は炭素原子、硫黄原子またはケイ素原子を表し、ZK3は酸素原子を表し、ZK4は単結合または二重結合を表す。)上記Sikまたは上記Kikの1以上の水素原子が前記一般式(PG1)で表される重合性基に置換されてもよい。)上記化学式中の*は結合手を表す。)
【0040】
【化10】
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【0041】
(式中、Yi1は、炭素原子数3〜20の直鎖又は分岐のアルキル基、ハロゲン化アルキル基又はシアノ化アルキル基を表し、これらのアルキル基中の少なくとも2個以上の第二級炭素原子は−(C=Xi1)−及び/又は−(CH−CN)−で置換されており、また、該アルキル基中の第二級炭素原子は酸素原子が直接隣接しないように−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−NH−、−COO−又は−OCO−で置換されてもよく、Xi1は、酸素原子、硫黄原子、NH又はNRilを表し、
i1及びSi3はそれぞれ独立して炭素原子数1〜6のアルキレン基又は単結合を表し、該アルキレン基中の−CH−は酸素原子が直接隣接しないように−CH=CH−、−C≡C−、−C(=CH)−、−C(=CHRi3)−、−C(=CRi3)−、−O−、−NH−、−C=O−、−COO−又は−OCO−で置換されてもよく、
i2は炭素原子、窒素原子又はケイ素原子を表し、
i2は水素原子、炭素原子数1〜20の直鎖又は分岐のアルキル基を表し、これらの基中の第二級炭素原子は酸素原子が直接隣接しないように−O−、−CH=CH−又は−C≡C−で置換されてもよく、
i1は重合性基を表し、
Spi1はスペーサー基又は単結合を表し、
i1は1〜3の整数を表し、ni2及びni3はそれぞれ独立して0〜2の整数を表すが、Si2が炭素原子又はケイ素原子を表す場合、ni1+ni2+ni3は3であり、Si2が窒素原子を表す場合、ni1+ni2+ni3は2である。Ri3は一般式(i)中のRi3と同じ意味を表し、一般式(K−1)中にRi2、Xi1、Yi1、Si1、Si3、Pi1及びSpi1が複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていても良い。)
【0042】
【化11】
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【0043】
(式中、Si1、Pi1及びSpi1は一般式(K−1)中のSi1、Pi1及びSpi1とそれぞれ同じ意味を表し、RK21は炭素原子数1〜10の直鎖又は分岐のアルキル基、ハロゲン化アルキル基又はシアノ化アルキル基を表し、これらのアルキル基中の少なくとも2個以上の第二級炭素原子は酸素原子が直接隣接しないように−CH=CH−、−C≡C−、−O−、又は−NH−で置換されてもよく、ni4、niK21はそれぞれ独立して0又は1を表す。)
本発明に係る自発配向性モノマーは、少なくとも一つの極性基と、メソゲン基と、少なくとも一つの重合性基とを備えており、かつ本発明に係る第2モノマーとは異なる化学構造を備えている。当該極性基はスペーサーを介して、メソゲン基または重合性基と結合してもよい。
【0044】
本発明に係る第1モノマーは、1メソゲン骨格と、前記第1メソゲン骨格に連結された一般式(PG1)で表される少なくとも一つの重合性基と、前記メソゲン骨格または前記重合性基に連結された少なくとも一つの極性基とを備えており、第1メソゲン骨格と、前記第1メソゲン骨格に連結された一般式(PG1)で表される少なくとも一つの重合性基と、前記メソゲン骨格または前記重合性基に連結された一般式(K)で表された極性基の少なくとも一つとを有することが好ましい。当該極性基はスペーサーSikを介して、メソゲン基または重合性基と結合してもよい。
【0045】
当該Sikとしては、単結合又は炭素原子数1〜8のアルキレン基を表すことが好ましく、該アルキレン基中の1つ又は2つ以上の−CH−は、酸素原子が直接隣接しないように、−O−、−OCO−又は−COO−で置換されてよい。また、前記一般式(PG1)で表される重合性基に置換されてもよい。
【0046】
本発明に係る極性基において、Kikは、以下の式(K−1−1)〜(K−23−1)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
【0047】
【化12】
[この文献は図面を表示できません]
【0048】
(上記式中、RK4’およびRK5’はそれぞれ独立して、炭素原子数1〜5のアルキル基を表す。前記一般式(PG1)で表される重合性基に置換されてもよい。上記化学式中の*は結合手を表す。)が好ましい。
【0049】
上記のうち本発明に係る極性基としては、式(K−1−1)、(K−2−1)、(K−7−1)
(K−20−1)または(K−22−1)が好ましい。
【0050】
本発明に係る第1モノマーにおいて、極性基は、第1メソゲン骨格に直接連結しても、または一般式(PG1)で表される重合性基と連結してもよい。極性基が一般式(PG1)で表される重合性基と連結する場合(前記極性基が前記一般式(PG1)で表される重合性基を置換基として有する)の好ましい形態としては、極性基が一般式(K)で表される場合、上記Sikまたは上記Kikの1以上の水素原子が一般式(PG1)で表される重合性基に置換されてもよい。
【0051】
また、本発明に係る第1モノマーにおいて、一般式(PG1)で表される重合性基の1以上の水素原子は、極性基に置換されてもよい。この場合の好ましい形態としては、重合性基P11またはS11の1以上の水素原子が極性基に置換されている形態が挙げられ、より好ましい形態としては、重合性基P11またはS11の1以上の水素原子が一般式(K)で表される極性基に置換されている形態が挙げられる。例えば、極性基が一般式(PG1)で表される重合性基に直接連結した形態としては、以下の式(P−K−1)、(P−K−2)、(P−K−3)または(P−K−4)などの構造が挙げられる。
【0052】
【化13】
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【0053】
(上記式中、Rnk1は、水素原子または炭素原子数1〜5のアルキル基を表し、nk1およびnk2はそれぞれ独立して、0〜8の整数を表す。)
本発明に係る第1モノマーは、液晶分子の配向を制御する自発配向性を示すことが好ましく、一般式(i)、一般式(ii)、一般式(iii)及び一般式(iv)で表される化合物からなる群から選択される1種または2種以上の化合物であることがより好ましい。
【0054】
【化14】
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【0055】
(上記一般式(i)中、Ral1、Ral2、Zal1、Zal2、Lal1、Lal2、Lal3、Spal1、Spal2、Spal3、Xal1、Xal2、Xal3、mal1、mal2、mal3、nal1、nal2、nal3、pal1およびpal2はそれぞれ互いに独立して、
al1は、水素原子、ハロゲン原子、1〜20個の炭素原子を有する直鎖状、分枝状もしくは環状アルキルを示し、ここで当該アルキル基において、1または2つ以上の隣接していないCH基は、−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−によって、Oおよび/またはS原子が互いに直接結合しないように置換されてもよく、さらに1個または2個以上の水素原子は、FまたはClによって置き換えられていてもよい、
al2は、以下のいずれかの部分構造を備えた極性基を表し、
【0056】
【化15】
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【0057】
【化16】
[この文献は図面を表示できません]
【0058】
Spal1、Spal2およびSpal3はそれぞれ互いに独立して、炭素原子数1〜12個のアルキル基または単結合を表し、
al1、Xal2およびXal3はそれぞれ互いに独立して、アルキル基、アクリル基、メタクリル基またはビニル基を示し、
al1は、−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−OCO−、−O−CO−O−、−OCH−、−CHO−、−SCH−、−CHS−、−CFO−、−OCF−、−CFS−、−SCF−、−(CHal−、−CFCH−、−CHCF−、−(CFal−、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−(CRal3al4a1−、−CH(−Spal1−Xal1)−、−CHCH(−Spal1−Xal1)−、−CH(−Spal1−Xal1)CH(−Spal1−Xal1)−を示し、
al2はそれぞれ互いに独立して、単結合、−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−OCO−、−O−CO−O−、−OCH−、−CHO−、−SCH−、−CHS−、−CFO−、−OCF−、−CFS−、−SCF−、−(CH)n1−、−CFCH−、−CHCF−、−(CFal−、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−(CRal3al4na1−、−CH(−Spal1−Xal1)−、−CHCH(−Spal1−Xal1)−、−CH(−Spal1−Xal1)CH(−Spal1−Xal1)−を示し、
al1、Lal2、Lal3はそれぞれ互いに独立して、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、−CN、−NO、−NCO、−NCS、−OCN、−SCN、−C(=O)N(Ral3、−C(=O)Ral3、3〜15個の炭素原子を有する任意に置換されたシリル基、任意に置換されたアリール基もしくはシクロアルキル基または1〜25個の炭素原子を表すが、ここで、1個もしくは2個以上の水素原子がハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子)によって置き換えられていてもよく、
上記Ral3は、1〜12個の炭素原子を有するアルキル基を表し、上記Ral4は、水素原子または1〜12個の炭素原子を有するアルキル基を表し、上記nalは、1〜4の整数を表し、
al1およびpal2はそれぞれ互いに独立して、0または1を表し、mal1、mal2およびmal3はそれぞれ互いに独立して、0〜3の整数を表し、nal1、nal2およびnal3はそれぞれ互いに独立して、0〜3の整数を表す。)
一般式(ii):
【0059】
【化17】
[この文献は図面を表示できません]
【0060】
(式中、Zii1は、単結合、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−、−COO−、−OCO−、−OCOO−、−OOCO−、−CFO−、−OCF−、−CH=CHCOO−、−OCOCH=CH−、−CH−CHCOO−、−OCOCH―CH−、−CH=C(CH)COO−、−OCOC(CH)=CH−、−CH−CH(CH)COO−、−OCOCH(CH)―CH−、−OCHCHO−、又は炭素原子数2〜20のアルキレン基を表し、このアルキレン基中の1個又は隣接しない2個以上の−CH−は−O−、−COO−又は−OCO−で置換されてもよく、
ii1は、2価の6員環芳香族基、2価の6員環複素芳香族基、2価の6員環脂肪族基、2価の6員環複素脂肪族基を表し、これらの環構造中の水素原子はハロゲン原子、又はP11−S11−、及び一般式(K)で表される極性基を有する1価の有機基又はRi1で置換されていてもよいが、少なくとも一つはP11−S11−で置換されており、
ii1及びAii1がそれぞれ複数存在する場合は、それぞれ互いに同一であっても異なっていてもよく、
ii1は、1〜5の整数を表し、
ii1及びRii2はそれぞれ独立して、水素原子、炭素原子数1〜40の直鎖又は分岐のアルキル基、ハロゲン化アルキル基、又はPi1−Spi1−を表し、該アルキル基中の−CH−は−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−NH−、−COO−又は−OCO−で置換されてもよいが−O−は連続にはならなく、Rii1及びRii2は少なくとも一つは、一般式(K)で表される極性基を有する1価の有機基を表し、一般式(ii)中に1つ又は2つ以上のP11−S12−を有しており、1つ又は2つ以上の一般式(K)で表される極性基を有する1価の有機基を有しておりかつ1つ又は2つ以上のRii1を有している。
上記P11−S12−(P11は、重合性基を表し、上記の一般式(R−I)〜一般式(R−IX)で表される群より選ばれる置換基を表し、一般式(K)で表される極性基を有する1価の有機基(一般式(K)は、上記の一般式(K−1)〜一般式(K−23)で表される部分構造を有する。)及びRi1(Ri1は、水素原子、炭素原子数1〜40の直鎖又は分岐のアルキル基、ハロゲン化アルキル基、又はPi1−Spi1−を表し、該アルキル基中の−CH−は−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−NH−、−COO−又は−OCO−で置換されてもよいが、−O−は連続にはならない)
上記一般式(ii)において、Zii1は、好ましくは、単結合、−CH=CH−、−C≡C−、−COO−、−OCO−、−OCOO−、−OOCO−、−CH=CHCOO−、−OCOCH=CH−、−CH−CHCOO−、−OCOCH―CH−、−CH=C(CH)COO−、−OCOC(CH)=CH−、−CH−CH(CH)COO−、−OCOCH(CH)―CH−、−OCHCHO−、又は炭素原子数1〜40の直鎖状又は分岐状のアルキレン基、又は該アルキレン基中の1個又は隣接しない2個以上の−CH−が−O−で置換された基を表し、より好ましくは、単結合、−COO−、−OCO−、−CH=CHCOO−、−OCOCH=CH−、−CH−CHCOO−、−OCOCH―CH−、−CH=C(CH)COO−、−OCOC(CH)=CH−、−CH−CH(CH)COO−、−OCOCH(CH)―CH−、−OCHCHO−、又は炭素原子数1〜40の直鎖状又は分岐状のアルキレン基、又は該アルキレン基中の1個又は隣接しない2個以上の−CH−が−O−で置単結合、炭素原子数2〜15の直鎖状のアルキレン基、又は該アルキレン基中の1個又は隣接しない2個以上の−CH−が−O−で置換された基を表し、更に好ましくは、単結合、CH−CHCOO−、−OCOCH―CH−、−CH=C(CH)COO−、−OCOC(CH)=CH−、−CH−CH(CH)COO−、−OCOCH(CH)―CH−、−OCHCHO−、又は炭素原子数2のアルキレン基(エチレン基(−CHCH−))若しくはエチレン基中の−CH−の1個が−O−で置換された基(−CHO−、−OCH−)、又は炭素原子数3〜13の直鎖状のアルキレン基若しくは該アルキレン基中の1個又は隣接しない2個以上の−CH−が−O−で置換された基を表す。
【0061】
ii1は、好ましくは、2価の6員環芳香族基又は2価の6員環脂肪族基を表すが、2価の無置換の6員環芳香族基、2価の無置換の6員環脂肪族基又はこれらの環構造中の水素原子は、置換されていないか炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のアルコキシ基、ハロゲン原子で置換されていていることが好ましく、2価の無置換の6員環芳香族基若しくはこの環構造中の水素原子がフッ素原子で置換された基、又は2価の無置換の6員環脂肪族基が好ましく、置換基上の水素原子が、ハロゲン原子、アルキル基又はアルコキシ基によって置換されていても良い1,4−フェニレン基、2,6−ナフタレン基又は1,4−シクロヘキシル基が好ましいが、少なくとも一つの置換基はPi1−Spi1−で置換されている。
【0062】
ii1は、好ましくは2〜5の整数を表し、更に好ましくは2〜4の整数を表す。
【0063】
一般式(iii);
【0064】
【化18】
[この文献は図面を表示できません]
【0065】
(上記一般式(iii)中、Riii1は、炭素原子数1から15のアルキル基であり、当該アルキル基において、少なくとも1つの−CH−は、−O−または−S−で置換されてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置換されてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素原子は、ハロゲン原子で置換されてもよく、
iii1およびAiii4はそれぞれ独立して、1,4−シクロへキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,4−フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、フルオレン−2,7−ジイル、フェナントレン−2,7−ジイル、アントラセン−2,6−ジイル、ペルヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン−3,17−ジイル、または2,3,4,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17−テトラデカヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン−3,17−ジイルであり、これらの環において、少なくとも1つの水素原子は、フッ素原子、塩素原子、炭素原子数1から12のアルキル基、炭素原子数2から12のアルケニル基、炭素原子数1から11のアルコキシ基、または炭素原子数2から11のアルケニルオキシ基で置換されてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素原子は、フッ素原子または塩素原子で置換されてもよく、
iii1は、単結合または炭素原子数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置換されてもよく、少なくとも1つの−(CH2)2−は、−CH=CH−または−C≡C−で置換されてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素原子は、ハロゲン原子で置換されてもよく、
iii1は、単結合または炭素原子数1から10のアルキレン基であり、当該アルキレン基において、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置換されてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置換されてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、ハロゲン原子で置換されてもよく,
iii1およびKiii2はそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜5のアルキル基、または少なくとも1つの水素原子がハロゲン原子(例えばフッ素原子)で置換された炭素原子数1から5のアルキル基であり、
iii1は0、1、2、3、または4であり,
iii2は、式(iii−1)または式(iii−2)で表される基であり,
【0066】
【化19】
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【0067】
式式(iii−1)および式(iii−2)において、
iii2およびSiii3はそれぞれ独立して、単結合または炭素原子数1から10のアルキレン基であり、当該アルキレン基において、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−NH−、−CO−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置換されてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置換されてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素原子は、ハロゲン原子で置換されてもよく、
iii1は、=CH−または=N−であり,
iii1は、−OH、−NH、−OR、−N(R、式(Xiii1)、−COOH、−SH、−B(OH)、または−Si(Rで表される基であり、ここで、Rは、水素原子または炭素原子数1から10のアルキル基であり、当該アルキル基において、少なくとも1つの−CH−は、−O−または−CH=CH−で置換されてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素原子は、ハロゲン原子で置換されてもよく、
式(Xiii1):
【0068】
【化20】
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【0069】
(niii2は、1〜5の整数ある。)
一般式(iv);
【0070】
【化21】
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【0071】
一般式(iv)で表される化合物は、特にKi1で表される部分構造を有するため、液晶組成物に用いられた際に、液晶組成物(液晶層)を挟持する基板に配向し、液晶分子を垂直方向に配向させた状態で保持することができる。一般式(iv)で表される化合物は、Ki1で表される部分構造が極性を有するため、液晶組成物(液晶層)を挟持する基板に吸着し、また、該化合物はKi1で表される部分構造を化合物の末端に有するため、液晶分子を垂直方向に配向させた状態で保持すると考えられる。したがって、本実施形態の重合性化合物を用いた液晶組成物によれば、PI層を設けなくとも液晶分子を配向させる(電圧無印加時に液晶分子の垂直配向を誘起し、電圧印加時に液晶分子の水平配向を実現する)ことが可能となる。このため、化合物(iv)を含む液晶組成物は、液晶分子の垂直配向を助けるために好適に使用される。
【0072】
加えて、本発明者らは、本実施形態における化合物(iv)を含む液晶組成物がKi1で表される部分構造を有することにより、液晶分子の配向のみならず、液晶組成物の保存性安定性を確保できることを見出した。
【0073】
更に、一般式(iv)で表される化合物(iv)を含む液晶組成物は、Ai2又はAi3の置換基として、或いは、Ki1の置換基として、特定の位置に重合性基を有するため、より良好な配向性を維持できる。
【0074】
以上の観点から、本実施形態の液晶組成物における化合物(iv)は、分子の末端、好ましくは分子の主鎖の末端に、Ki1で表される部分構造を有していればよく、Ki1で表される部分構造が結合する結合先の化学構造は、液晶組成物の機能を阻害しない範囲であれば特に制限されない。
【0075】
以下、一般式(iv)で表される化合物の具体例について説明する。
【0076】
一般式(iv)中のKi1は好ましくは、直鎖又は分岐の炭素原子数3〜40のアルキル基、炭素原子数3〜40の直鎖又は分岐のハロゲン化アルキル基、炭素原子数3〜40の直鎖又は分岐のシアノ化アルキル基であり、ここで、Ki1中の少なくとも2個以上の第二級炭素原子は−(C=Xi1)−及び/又は−(CH−CN)−で置換されており、Ki1中の少なくとも2個以上の第二級炭素原子は−(C=Xi1)−で置換されていることが好ましく、少なくとも3個以上の第二級炭素原子は−(C=Xi1)−で置換されていることが好ましく、少なくとも4個以上の第二級炭素原子は−(C=Xi1)−で置換されていることが好ましい。Xi1は電圧保持率(VHR)向上の観点から酸素原子が好ましい。Ki1は、好ましくは、炭素原子数3〜30の直鎖又は分岐のアルキル基、直鎖又は分岐のハロゲン化アルキル基、直鎖又は分岐のシアノ化アルキル基を表し、該アルキル基中の第二級炭素原子は酸素原子が直接隣接しないように−(C=CH)−、−(C=CHRi3)−、−(C=CRi3)−、−CH=CH−、−C≡C−、−O−で置換されてもよく、より好ましくは、炭素原子数3〜20の直鎖又は分岐のアルキル基又は直鎖又は分岐のシアノ化アルキル基を表し、該アルキル基中の第二級炭素原子は酸素原子が直接隣接しないように−(C=CH)−、−(C=CHRi3)−、−(C=CRi3)−、−O−で置換されてもよく、より好ましくは、炭素原子数3〜20の分岐のアルキル基又は分岐のシアノ化アルキル基を表し、該アルキル基中の第二級炭素原子は酸素原子が直接隣接しないように−(C=CH)−、−O−で置換されてもよい。Ri3は炭素原子数1〜10の直鎖又は分岐のアルキル基が好ましく、炭素原子数1〜7のアルキル基が好ましく、炭素原子数1〜3のアルキル基が好ましく、該アルキル基中の第二級炭素原子は酸素原子が直接隣接しないように−O−、−CH=CH−又は−C≡C−で置換されてもよい。
【0077】
また、Ki1中の水素原子は重合性基、すなわちPi1−Spi1−で置換されていることが好ましい。Ki1中に極性基と重合性基が存在していることで、より良好な配向性が得られる。
【0078】
i1は、一般式(K−24)を表すことが好ましい。
【0079】
【化22】
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【0080】
(式中、Yi1は、炭素原子数3〜20の直鎖又は分岐のアルキル基、ハロゲン化アルキル基又はシアノ化アルキル基を表し、これらのアルキル基中の少なくとも2個以上の第二級炭素原子は−(C=Xi1)−及び/又は−(CH−CN)−で置換されており、また、該アルキル基中の第二級炭素原子は酸素原子が直接隣接しないように−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−NH−、−COO−又は−OCO−で置換されてもよく、また、これらのアルキル基中の水素原子はPi1−Spi1−で置換されてもよく、Xi1は、酸素原子、硫黄原子、NH又はNRi3を表し、
i1及びSi3はそれぞれ独立して炭素原子数1〜6のアルキレン基又は単結合を表し、該アルキレン基中の−CH−は酸素原子が直接隣接しないように−CH=CH−、−C≡C−、−(C=CH)−、−(C=CHRi3)−、−(C=CRi3)−、−O−、−NH−、−(C=O)−、−COO−又は−OCO−で置換されてもよく、
i2は炭素原子、窒素原子又はケイ素原子を表し、
i2は水素原子、炭素原子数1〜20の直鎖又は分岐のアルキル基、ハロゲン化アルキル基又はシアノ化アルキル基を表し、これらの基中の第二級炭素原子は酸素原子が直接隣接しないように−O−、−CH=CH−、−C≡C−、−C(=Xi1)−又は−CH(−CN)−で置換されてもよく、
i1は重合性基を表し、
Spi1はスペーサー基又は単結合を表し、
i1は1〜3の整数を表し、ni2及びni3はそれぞれ独立して0〜2の整数を表すが、Si2が炭素原子又はケイ素原子を表す場合、ni1+ni2+ni3は3であり、Si2が窒素原子を表す場合、ni1+ni2+ni3は2である。Ri3は一般式(i)中のRi3と同じ意味を表し、一般式(K−1)中にRi2、Xi1、Yi1、Si1、Si3、Pi1及びSpi1が複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていても良い。)
一般式(K−1)中のSi1及びSi3は好ましくは、炭素原子数1〜6の直鎖又は分岐のアルキレン基又は単結合であり、該アルキレン基中の−CH−は酸素原子が直接隣接しないように−CH=CH−、−(C=CH)−、−O−、−(C=O)−、−COO−又は−OCO−で置換されてもよく、より好ましくは、単結合、炭素原子数1〜6の直鎖状のアルキレン基、又は該アルキレン基中の−CH−は酸素原子が直接隣接しないように−O−で置換された基であることが好ましい。Si1及びSi3は、具体的には−(CH)n−、−O−(CH)n−、−(CH)n−O−、−(CH)n−O−(CH)m−、−COO−(CH)n−、−OCO−(CH)n−を表すことが好ましい(n及びmは、1〜6の整数を表す。)
i2は炭素原子であることが好ましい。Ri2は好ましくは、水素原子又は炭素原子数1〜10の直鎖又は分岐のアルキル基を表し、該アルキル基中の−CH−は−O−、−C(=Xi1)−又は−CH(−CN)−で置換されてもよく(ただし−O−は連続にはならない)、好ましくは、水素原子又は炭素原子数1〜7の直鎖又は分岐のアルキル基を表し、該アルキル基中の−CH−は−O−、−C(=Xi1)−又は−CH(−CN)−で置換(ただし−O−は連続にはならない)されてもよく、より好ましくは、水素原子、炭素原子数1〜3の直鎖アルキル基が好ましい。
【0081】
i1は炭素原子数3〜20のアルキル基、炭素原子数3〜20の直鎖又は分岐のハロゲン化アルキル基、炭素原子数3〜20の直鎖又は分岐のシアノ化アルキル基であり、ここで、Yi1中の少なくとも2個以上の第二級炭素原子は−(C=Xi1)−及び/又は−(CH−CN)−で置換されており、Yi1中の少なくとも2個以上の第二級炭素原子は−(C=Xi1)−で置換されていることが好ましい。Xi1は電圧保持率(VHR)向上の観点から酸素原子が好ましい。Yi1は、好ましくは、炭素原子数3〜10の直鎖又は分岐のアルキル基、ハロゲン化アルキル基、シアノ化アルキル基を表し、該アルキル基中の第二級炭素原子は酸素原子が直接隣接しないように−(C=CH)−、−(C=CHRi3)−、−(C=CRi3)−、−CH=CH−、−C≡C−、−O−で置換されてもよく、より好ましくは、炭素原子数3〜7の直鎖又は分岐のアルキル基又はシアノ化アルキル基を表し、該アルキル基中の第二級炭素原子は酸素原子が直接隣接しないように−(C=CH)−、−(C=CHRi3)−、−(C=CRi3)−、−O−で置換されてもよく、より好ましくは、炭素原子数3〜7の直鎖又は分岐のアルキル基を表し、該アルキル基中の第二級炭素原子は酸素原子が直接隣接しないように−O−で置換されてもよい。また、アルキル基中の水素原子はPi1−Spi1−で置換されてもよい。
【0082】
i1は、一般式(Y−1)から選ばれる基を表すことが、液晶の配向性を向上させる観点から好ましい。
【0083】
【化23】
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【0084】
(式中、WiY1は単結合又は酸素原子を表し、破線は単結合又は二重結合を表し、RiY1は、破線が単結合を表す場合、水素原子、炭素原子数1〜20の直鎖又は分岐のアルキル基又はPi1−Spi1−を表し、該アルキル基中の第二級炭素原子は酸素原子が直接隣接しないように−O−、−CH=CH−、−C≡C−又は−CO−で置換されてもよく、破線が二重結合を表す場合、=CH、=CHRiY4、又は=CRiY4を表し、RiY4は水素原子、炭素原子数1〜20の直鎖又は分岐のアルキル基を表し、該アルキル基中の第二級炭素原子は酸素原子が直接隣接しないように−O−、−CH=CH−又は−C≡C−で置換されてもよく、RiY3は、破線が単結合を表す場合のRiY1と同じ意味を表し、RiY2は水素原子、炭素原子数1〜20の直鎖又は分岐のアルキル基、ハロゲン化アルキル基、シアノ化アルキル基を表し、これらのアルキル基中の第二級炭素原子は酸素原子が直接隣接しないように−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−NH−、−COO−、−OCO−、−C(=O)−又は−CH(−CN)−で置換されてもよく、また、RiY2はPi1−Spi1−を表し、niY1は破線が二重結合を表す場合0であり、破線が単結合を表す場合1であり、niY2は0〜5の整数を表し、Pi1は重合性基を表し、Spi1はスペーサー基又は単結合を表し、RiY1、RiY3、RiY4、Pi1及びSpi1が複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていてもよく、*でSi3と結合する。)
iY1は、破線が単結合を表す場合、水素原子又は炭素原子数1〜10の直鎖又は分岐のアルキル基が好ましく、水素原子又は炭素原子数1〜7のアルキル基が好ましく、水素原子又は炭素原子数1〜3のアルキル基が好ましく、該アルキル基中の第二級炭素原子は酸素原子が直接隣接しないように−O−、−CH=CH−又は−C≡C−で置換されてもよい。具体的には、水素原子を表すことが好ましく、また、耐熱性向上の観点から、炭素原子数1〜3のアルキル基、炭素原子数1〜3のアルコキシ基、−CO−CH、−CH−O−CHを表すことが好ましい。また、RiY1は耐熱性向上の観点からPi1−Spi1−表すことも好ましい。RiY1がPi1−Spi1−を表す場合、一般式(i)で表される化合物が熱により分解してしまうことにより生じる分解物が重合されることから、不純物の増加を防ぐことができ、液晶組成物への悪影響が少なくなると考えられる。Pi1は重合性基を表し、アクリロイル基、メタクリロイル基、又は後述する一般式(P−1)〜(P−15)で表される群より選ばれる置換基を表すことが好ましい。Spi1は好ましくは炭素原子数1〜18の直鎖状アルキレン基又は単結合を表し、より好ましくは炭素原子数2〜15の直鎖状アルキレン基又は単結合を表し、更に好ましくは炭素原子数2〜8の直鎖状アルキレン基又は単結合を表す。
【0085】
また、破線が二重結合を表す場合、=CH、=CHRiY4、又は=CRiY4を表し、=CHを表すことが好ましい。RiY4は炭素原子数1〜10の直鎖又は分岐のアルキル基が好ましく、炭素原子数1〜7のアルキル基が好ましく、炭素原子数1〜3のアルキル基が好ましく、該アルキル基中の第二級炭素原子は酸素原子が直接隣接しないように−O−、−CH=CH−又は−C≡C−で置換されてもよい。
【0086】
iY3の好ましい基は、破線が単結合を表す場合のRiY1の好ましい基と同じである。niY1は0が好ましい。
【0087】
iY1及びRiY3の好ましい組み合わせとして、共に水素原子、共に炭素原子数1〜3のアルキル基、共に炭素原子数1〜3のアルコキシ基、共に−CH−O−CH等があげられる。RiY1及びRiY3のいずれか一方がPi1−Spi1−又は−CO−CHを表す場合、他方は水素原子を表すことが好ましい。 niY2は0〜3の整数が好ましく、0、1又は2がより好ましく、0又は1がより好ましい。
【0088】
iY2は、水素原子又は炭素原子数1〜10のアルキル基、ハロゲン化アルキル基又はシアノ化アルキル基が好ましく、炭素原子数1〜7のアルキル基、ハロゲン化アルキル基又はシアノ化アルキル基が好ましく、炭素原子数1〜3のアルキル基が好ましい。また、該アルキル基中の第二級炭素原子は酸素原子が直接隣接しないように−O−、−(C=Xi2)−又は−(CH−CN)−で置換されていることが好ましい。Xi2はVHR向上の観点から酸素原子が好ましい。また、RiY2は、Pi1−Spi1−を表すことが好ましい。RiY2がPi1−Spi1−を表す場合、一般式(i)で表される化合物が熱により分解してしまうことにより生じる分解物が重合されることから、不純物の増加を防ぐことができ、液晶組成物への悪影響が少なくなると考えられる。
【0089】
一般式(Y−1)は、より具体的には、式(Y−1−1)、(Y−1−2)、(Y−1−3a)、(Y−1−3b)、(Y−1−4)が好ましい。
【0090】
【化24】
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【0091】
(式中、niY11は0又は1を表し、RiY21は炭素原子数1〜10のアルキル基、ハロゲン化アルキル基、シアノ化アルキル基を表し、これらのアルキル基中の第二級炭素原子は酸素原子が直接隣接しないように−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−NH−、−COO−、−OCO−、−(C=O)−又は−(CH−CN)−で置換されてもよく、また、RiY21はPi1−Spi1−を表し、RiY31及びRiY32はそれぞれ独立して水素原子、炭素原子数1〜10の直鎖又は分岐のアルキル基を表し、該アルキル基中の第二級炭素原子は酸素原子が直接隣接しないように−O−、−CH=CH−、−C≡C−又は−CO−で置換されてもよく、また、RiY31及びRiY32はPi1−Spi1−を表す。)
iY21は、炭素原子数1〜7のアルキル基、ハロゲン化アルキル基又はシアノ化アルキル基が好ましく、炭素原子数1〜3のアルキル基が好ましい。また、RiY21は、Pi1−Spi1−を表すことが好ましい。RiY31及びRiY32は水素原子、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数1〜5のアルコキシ基が好ましく、水素原子又、炭素原子数1〜3のアルキル基、炭素原子数1〜3のアルコキシ基、−CO−CH、−CH−O−CHを表すことが好ましい。また、RiY31及びRiY32の少なくともいずれか一方は、Pi1−Spi1−を表すことが好ましい。
【0092】
液晶化合物との相溶性を向上させる観点からは、式(Y−1−1)の構造を有することが好ましい。式(Y−1−1)としては、式(Y−1−1a)〜式(Y−1−1h)が好ましい。
【0093】
【化25】
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【0094】
(式中、niY11は0又は1を表す。)
液晶化合物との相溶性、耐熱性を向上させる観点からは、式(Y−1−2)の構造を有することが好ましい。式(Y−1−2)としては、式(Y−1−2a)〜式(Y−1−2f)が好ましい。
【0095】
【化26】
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【0096】
(式中、niY11は0又は1を表す。) 耐熱性を向上させる観点からは、式(Y−1−3a)及び式(Y−1−3b)の構造を有することが好ましい。式(Y−1−3a)としては、式(Y−1−3aa)、式(Y−1−3b)としては、式(Y−1−3ba)が好ましい。
【0097】
【化27】
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【0098】
(式中、niY11は0又は1を表す。)
液晶組成物の配向性、電圧保持率を向上させる観点からは、式(Y−1−4)の構造を有することが好ましい。式(Y−1−4)としては、式(Y−1−4a)〜式(Y−1−4f)が好ましい。特に、(Y−1−4a)〜(Y−1−4c)の構造は、液晶化合物との相溶性と液晶組成物の配向性のバランスがとれていて好ましい。
【0099】
【化28】
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【0100】
(式中、niY11は0又は1を表す。)
また、Yi1は、一般式(Y−2)から選ばれる基を表すことが、好ましい。
【0101】
【化29】
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【0102】
(式中、WiY1、RiY3及びRiY2は一般式(Y−1)中のWiY1、RiY3及びRiY2と同じ意味を表す。)
一般式(Y−2)は、一般式(Y−2−1)を表すことが好ましい。
【0103】
【化30】
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【0104】
(式中、niY11、RiY21及びRi31は一般式(Y−1−1)中のniY11、RiY21及びRi31と同じ意味を表す。)
また、Yi1は、一般式(Y−3)から選ばれる基を表すことが、耐熱性向上の観点から好ましい。
【0105】
【化31】
[この文献は図面を表示できません]
【0106】
(式中、RiY1、RiY2、RiY3、niY1及びniY1は一般式(Y−1)中のRiY1、RiY2、RiY3、niY1及びniY1とそれぞれ同じ意味を表す。)
一般式(Y−3)は、一般式(Y−3−1)〜一般式(Y−3−4)を表すことが好ましい。
【0107】
【化32】
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【0108】
(式中、RiY21、RiY31、RiY32及びniY11は一般式(Y−1−1)中のRiY21、RiY31、RiY32及びniY11とそれぞれ同じ意味を表す。)
より具体的には、一般式(Y−3−1)は一般式(Y−3−11)が好ましい。
【0109】
【化33】
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【0110】
(式中、RiY21は一般式(Y−3−1)中のRiY21と同じ意味を表す。)
また、Yi1は、一般式(Y−4)から選ばれる基を表すことが、耐熱性向上の観点から好ましい。
【0111】
【化34】
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【0112】
(式中、RiY1、RiY2、RiY3、niY1及びniY1は一般式(Y−1)中のRiY1、RiY2、RiY3、niY1及びniY1とそれぞれ同じ意味を表す。)
一般式(Y−4)は、一般式(Y−4−1)〜一般式(Y−4−3b)を表すことが好ましい。
【0113】
【化35】
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【0114】
(式中、RiY21、RiY31、RiY32及びniY11は一般式(Y−1−1)中のRiY21、RiY31、RiY32及びniY11とそれぞれ同じ意味を表す。)
より具体的には、一般式(Y−4−1)は一般式(Y−4−11)が好ましい。
【0115】
【化36】
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【0116】
(式中、RiY21は一般式(Y−4−1)中のRiY21と同じ意味を表す。)
i1は以下の式(P−1)〜一般式(P−15)で表される群より選ばれる置換基を表すことが好ましい。取り扱いの簡便性、反応性の点から、式(P−1)〜(P−3)、(P−14)、(P−15)のいずれかの置換基が好ましく、式(P−1)、(P−2)が、さらに好ましい。
【0117】
【化37】
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【0118】
(式中、右端の黒点は結合手を表す。)
【0119】
Spi1は、好ましくは炭素原子数1〜18の直鎖状アルキレン基又は単結合を表し、より好ましくは炭素原子数2〜15の直鎖状アルキレン基又は単結合を表し、更に好ましくは炭素原子数2〜8の直鎖状アルキレン基又は単結合を表す。
【0120】
i1は、液晶の配向性と液晶化合物への溶解性を向上させる観点から、1又は2を表すことが好ましい。ni2は0又は1を表すことが好ましく、配向性を向上させる観点から1を表すことがより好ましい。ni3は、0又は1を表すことが好ましい。
【0121】
一般式(K−24)は、一般式(K−24A)又は(K−24B)から選ばれる基を表すことが好ましい。
【0122】
【化38】
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【0123】
(式中、Si1、Si2、Si3、Yi1、Pi1及びSpi1は、一般式(K−1)中のSi1、Si2、Si3、Yi1、Pi1及びSpi1とそれぞれ同じ意味を表し、niA1は1〜3の整数を表し、niA3は0〜2の整数を表し、niB1は1〜2の整数を表し、niB3は0又は1を表すが、Si2が炭素原子又はケイ素原子を表す場合、niA1+niA3は3であり、niB1+niB3は2であり、Si2が窒素原子を表す場合、niA1+niA3は2であり、niB1 は1、niB3は0を表す。)
【0124】
式(i)中のKi1は液晶組成物を垂直配向させるために重要な構造であり、極性基と重合基が隣接していることで、より良好な配向性が得られ、また液晶組成物への良好な溶解性を示す。従って、液晶の配向性を重要視する場合は、一般式(K−24B)が好ましい。一方、液晶化合物への溶解性を重要視する場合は、一般式(K−24A)が好ましい。 一般式(K−24A)〜(K−24B)の好ましい例としては以下の式(K−24A−1)〜(K−24A−4)及び式(K−24B−1)〜(K−24B−6)が挙げられるが、液晶組成物への溶解性の点から、式(K−24A−1)〜(K−24A−3)が好ましく、配向性の点からは、式(K−24B−2)〜(K−24B−4)が好ましく、特に好ましくは式(K−24A−1)、(K−24B−2)及び(K−24B−4)が挙げられる。
【0125】
【化39】
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【0126】
(式中、Si1、Yi1及びPi1はそれぞれ独立して一般式(K−24)中のSi1、Yi1及びPi1と同じ意味を表す。)
また、一般式(K−24)は、一般式(K−24−1)、(K−24−2)、(K−24−3a)、(K−24−3b)、(K−24−4a)、(K−24−4b)(K−24−Y2)、(K−24−Y3)及び(K−24−Y4)から選ばれる基を表すことが好ましい。
【0127】
【化40】
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【0128】
【化41】
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【0129】
【化42】
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【0130】
(式中、niY11、RiY21、RiY31及びRiY32はそれぞれ独立して一般式(Y−1−1)〜(Y−4)中のniY11、RiY21、RiY31及びRiY32とそれぞれ同じ意味を表し、Spi1及びPi1は一般式(i)中のSpi1及びPi1とそれぞれ同じ意味を表し、RiK1は炭素原子数1〜6のアルキレン基又は単結合を表し、該アルキレン基中の−CH−は酸素原子が直接隣接しないように−CH=CH−、−C≡C−又は−O−で置換されてもよく、niK1は及びniK2はそれぞれ独立して0又は1を表す。)
iK1は炭素原子数1〜6の直鎖のアルキレン基が好ましく、炭素原子数1〜3の直鎖のアルキレン基が好ましい。なお、RiY21、RiY31、RiY32、Spi1及びPi1の好ましい基は一般式(Y−1−1)〜(Y−1−4)、(Y−2)〜(Y−4)、一般式(i)中のRiY21、RiY31、RiY32、Spi1、Pi1と同様である。
【0131】
また、Ki1は、一般式(K−25)〜(K−28)を表すことが好ましい。
【0132】
【化43】
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【0133】
(式中、Si1、Pi1及びSpi1は一般式(K−24)中のSi1、Pi1及びSpi1とそれぞれ同じ意味を表し、RK21は炭素原子数1〜10の直鎖又は分岐のアルキル基、ハロゲン化アルキル基又はシアノ化アルキル基を表し、これらのアルキル基中の少なくとも1個以上の第二級炭素原子は酸素原子が直接隣接しないように−CH=CH−、−C≡C−、−O−、又は−NH−で置換されてもよく、ni4、niK21はそれぞれ独立して0又は1を表す。)
K21は炭素原子数1〜5の直鎖又は分岐のアルキル基、ハロゲン化アルキル基又はシアノ化アルキル基を表すことが好ましく、炭素原子数1〜3の直鎖アルキル基又はシアノ化アルキル基を表すことがより好ましい。また、これらのアルキル基中の少なくとも1個以上の第二級炭素原子は酸素原子が直接隣接しないように−O−で置換されていることが好ましい。RK21は具体的には、炭素原子数1〜3のアルキル基、炭素原子数1〜3のアルコキシ基、炭素原子数1〜3のシアノ化アルキル基が好ましい。
【0134】
一般式(K−25)は、以下の一般式(K−25−1)〜(K−25−3)を表すことが好ましい。
【0135】
【化44】
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【0136】
(式中、Si1、Pi1、Spi1、ni4及びniK21は一般式(K−25)中のSi1、Pi1、Spi1、ni4及びniK21とそれぞれ同じ意味を表し、RK211は炭素原子数1〜3の直鎖又は分岐のアルキル基、ハロゲン化アルキル基又はシアノ化アルキル基を表す。)
一般式(K−26)は、以下の一般式(K−26−1)及び(K−26−2)を表すことが好ましい。
【0137】
【化45】
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【0138】
(式中、Si1は一般式(K−26)中のSi1と同じ意味を表し、RK211は炭素原子数1〜3の直鎖又は分岐のアルキル基、ハロゲン化アルキル基又はシアノ化アルキル基を表す。)
一般式(K−27)は、以下の一般式(K−27−1)を表すことが好ましい。
【0139】
【化46】
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【0140】
(式中、Si1、Pi1、Spi1及びni4は一般式(K−27)中のSi1、Pi1、Spi1及びniK21とそれぞれ同じ意味を表し、RK211は炭素原子数1〜3の直鎖又は分岐のアルキル基、ハロゲン化アルキル基又はシアノ化アルキル基を表す。)
一般式(K−28)は、以下の一般式(K−28−1)を表すことが好ましい。
【0141】
【化47】
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【0142】
(式中、Si1、Pi1、Spi1及びni4は一般式(K−28)中のSi1、Pi1、Spi1及びniK21とそれぞれ同じ意味を表し、RK211は炭素原子数1〜3の直鎖又は分岐のアルキル基、ハロゲン化アルキル基又はシアノ化アルキル基を表す。)
なお、Si1、Pi1及びSpi1の好ましい基は、一般式(K−24)中のSi1、Pi1及びSpi1と同様である。
【0143】
式(i)中、Zi1及びZi1は、好ましくは、単結合、−CH=CH−、−C≡C−、−COO−、−OCO−、−OCOO−、−OOCO−、−CH=CHCOO−、−OCOCH=CH−、−CH=C(CH)COO−、−OCOC(CH)=CH−、−CH−CH(CH)COO−、−OCOCH(CH)―CH−、−OCHCHO−、炭素原子数1〜40の直鎖状又は分岐状のアルキレン基、又は該アルキレン基中の1個又は隣接しない2個以上の−CH−が−O−で置換された基を表し、より好ましくは、単結合、−COO−、−OCO−、−CH=CHCOO−、−OCOCH=CH−、−CH=C(CH)COO−、−OCOC(CH)=CH−、−CH−CH(CH)COO−、−OCOCH(CH)―CH−、−OCHCHO−、炭素原子数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキレン基、又は該アルキレン基中の1個又は隣接しない2個以上の−CH−が−O−で置換された基を表し、より好ましくは、単結合、炭素原子数2〜15の直鎖状のアルキレン基、又は該アルキレン基中の1個又は隣接しない2個以上の−CH−が−O−で置換された基を表し、更に好ましくは、単結合、−COO−、−OCO−、−OCOO−、−OOCO−、−OCHCHO−、又は炭素原子数2のアルキレン基(エチレン基(−CHCH−))若しくはエチレン基中の−CH−の1個が−O−で置換された基(−CHO−、−OCH−)、若しくはエチレン基中の−CH−の1個が−COO−、−OCO−で置換された基(−CH−CHCOO−、−OCOCH−CH−)である。
【0144】
i1は、好ましくは炭素原子数1〜20の直鎖又は分岐のアルキル基、又はハロゲン化アルキル基を表し、該アルキル基中の第二級炭素原子は、酸素原子が直接隣接しないように−O−、置換されることが良く、より好ましくは、炭素原子数3〜18の直鎖又は分岐のアルキル基を表し、該アルキル基中の第二級炭素原子は、酸素原子が直接隣接しないように−O−で置換されても良い。液晶化合物の配向性を向上させる観点から、Ri1の炭素原子数は3以上が好ましく、4以上が好ましく、5以上が好ましい。
【0145】
i1は、2価の6員環芳香族基、2価の6員環複素芳香族基、2価の6員環脂肪族基、又は2価の6員環複素脂肪族基、2価の5員環芳香族基、2価の5員環複素芳香族基、2価の5員環脂肪族基、又は2価の5員環複素脂肪族基が好ましく、具体的には、1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、アントラセン−2,6−ジイル基、フェナントレン−2,7−ジイル基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、シクロペンタン−1,3−ジイル基、インダン−2,5−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基及び1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基から選択される環構造を表すことが好ましく、該環構造は無置換であるか又はLi1で置換されていることが好ましい。Li1は炭素原子数1〜12のアルキル基、炭素原子数1〜12のハロゲン化アルキル基、炭素原子数1〜12のアルコキシ基、炭素原子数1〜12のハロゲン化アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基を表すことが好ましい。Ai1は好ましくは、2価の6員環芳香族基又は2価の6員環脂肪族基を表すが、2価の無置換の6員環芳香族基、2価の無置換の6員環脂肪族基、又はこれらの環構造中の水素原子が炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のアルコキシ基又はハロゲン原子で置換された基であることが好ましく、2価の無置換の6員環芳香族基若しくはこの環構造中の水素原子がフッ素原子で置換された基、又は2価の無置換の6員環脂肪族基が好ましく、置換基上の水素原子がハロゲン原子、アルキル基又はアルコキシ基によって置換されていても良い1,4−フェニレン基、2,6−ナフタレン基又は1,4−シクロヘキシル基がより好ましい。
【0146】
i2及びAi3はそれぞれ独立して、2価の6員環芳香族基、2価の6員環複素芳香族基、2価の6員環脂肪族基、又は2価の6員環複素脂肪族基、2価の5員環芳香族基、2価の5員環複素芳香族基、2価の5員環脂肪族基、又は2価の5員環複素脂肪族基が好ましく、具体的には、1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、アントラセン−2,6−ジイル基、フェナントレン−2,7−ジイル基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、シクロペンタン−1,3−ジイル基、インダン−2,5−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基及び1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基から選択される環構造を表すことが好ましく、該環構造は無置換であるか、又はLi1、Pi1−Spi1−若しくはKi1で置換されていることが好ましい。また、Ai3は1,3−フェニレン基、1,3−シクロヘキシレン基、ナフタレン2,5−ジイル基から選択される環構造を表すことも好ましい。
【0147】
i1の好ましい基は、Ai1中のLi1と同様である。Ai2及びAi3は好ましくは、2価の6員環芳香族基又は2価の6員環脂肪族基を表すが、2価の無置換の6員環芳香族基、2価の無置換の6員環脂肪族基、又はこれらの環構造中の水素原子が炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のアルコキシ基、ハロゲン原子又はP−Sp−で置換された基であることが好ましく、2価の無置換の6員環芳香族基若しくはこの環構造中の水素原子がフッ素原子で置換された基、又は2価の無置換の6員環脂肪族基が好ましく、置換基上の水素原子がハロゲン原子、アルキル基又はアルコキシ基、P−Sp−によって置換されていても良い1,4−フェニレン基、2,6−ナフタレン基又は1,4−シクロヘキシル基がより好ましい。また、Ai3はKi1で置換されていることも好ましい。
【0148】
ここで、一般式(i)は、Ai2又はAi3の置換基として、或いは、Ki1の置換基として、少なくとも1つ以上のPi1−Spi1−を有するが、信頼性をより向上させる観点から、一般式(i)中の重合性基の数は2以上が好ましく、3以上が好ましい。信頼性を重視する場合は、Ai2又はAi3部に重合基を導入することで容易に多官能化が図れ、強固なポリマーを構築することができる。Ai2又はAi3中のPi1−Spi1−の置換される位置は、Ki1の近傍が好ましく、Ai3がPi1−Spi1−で置換されていることがより好ましい。
【0149】
i1は、好ましくは0〜3の整数を表し、更に好ましくは0〜1の整数を表す。
【0150】
一般式(iv)で表される化合物は、以下の一般式(iv―1)で表される化合物であることが好ましい。
【0151】
【化48】
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【0152】
(式中、Ri1、Ai1、Ai2、Zi1、Zi2、mi1、Pi1及びSpi1はそれぞれ独立して一般式(iv)中のRi1、Ai1、Ai2、Zi1、Zi2、mi1、Pi1及びSpi1と同じ意味を表し、Yi1はそれぞれ独立して一般式(K−24)中のYi1と同じ意味を表し、RiK1、niK1、niK2はそれぞれ独立して一般式(K−24−1)中のRiK1、niK1、niK2と同じ意味を表し、Li11は炭素原子数1〜3のアルキル基を表し、mi3は0〜3の整数を表し、mi4は0〜3の整数を表すが、mi3+mi4は0〜4を表す。)
一般式(iv−1)で表される化合物は、以下の一般式(iv―1−1)、(iv−1−2)、(iv−1−3a)、(iv−1−3b)、(iv−1−4)、(iv−1−Y2)、(iv−1−Y3)及び(iv−1−Y4)であることが好ましい。
【0153】
【化49】
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【0154】
【化50】
[この文献は図面を表示できません]
【0155】
【化51】
[この文献は図面を表示できません]
【0156】
(式中、Ri1、Ai1、Ai2、Zi1、Zi2、mi1、Pi1及びSpi1はそれぞれ独立して一般式(iv)中のRi1、Ai1、Ai2、Zi1、Zi2、mi1、Pi1及びSpi1と同じ意味を表し、RiK1、RiY21、Ri3Y1、Ri3Y2、niK1、niK2、niY11はそれぞれ独立して一般式(K−24−1)〜(K−24−3)中のRiK1、RiY21、Ri31、Ri32、niK1、niK2、niY11と同じ意味を表し、Li11は炭素原子数1〜3のアルキル基を表し、mi3は0〜3の整数を表し、mi4は0〜3の整数を表すが、mi3+mi4は0〜4を表す。)
なお、一般式(iv―1)及び一般式(iv―1−1)、(iv−1−2)、(iv−1−3)中の各符号の好ましい基は、上記一般式(i)、一般式(K−1)及び一般式(K−1−1)〜(K−1−3)中の好ましい基と同様である。
【0157】
また、一般式(iv)で表される化合物は、以下の一般式(iv―2)〜(iv−5)で表される化合物であることが好ましい。
【0158】
【化52】
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【0159】
(式中、Ri1、Ai1、Ai2、Zi1、Zi2、mi1、Pi1及びSpi1はそれぞれ独立して一般式(iv)中のRi1、Ai1、Ai2、Zi1、Zi2、mi1、Pi1及びSpi1と同じ意味を表し、ni4、niK21、RK21はそれぞれ独立して一般式(K−24)中のni4、niK21、RK21と同じ意味を表し、Ri22は炭素原子数1〜6のアルキレン基又は単結合を表し、該アルキレン基中の−CH−は酸素原子が直接隣接しないように−CH=CH−、−C≡C−又は−O−で置換されてもよく、Li11は炭素原子数1〜3のアルキル基を表し、ni22は0又は1を表し、mi23は0〜3の整数を表し、mi24は0〜3の整数を表すが、mi23+mi24は0〜4を表す。)
i22は炭素原子数1〜6の直鎖のアルキレン基が好ましく、炭素原子数1〜3の直鎖のアルキレン基が好ましい。なお、RiY21、RiY31、RiY32、Spi1及びPi1の好ましい基は一般式(Y−1−1)〜(Y−1−3)、一般式(i)中のRiY21、RiY31、RiY32、Spi1、Pi1と同様である。なお、一般式(iv―2)中の各符号の好ましい基は、上記一般式(iv)、一般式(K−24)中の好ましい基と同様である。
【0160】
一般式(iv)は、以下の一般式(R−1)〜(R−6)を表すことが好ましい。
【0161】
【化53】
[この文献は図面を表示できません]
【0162】
(式中、Ri1、Ki1及びLi1は一般式(iv)中のRi1、Ki1及びLi1とそれぞれ同じ意味を表す。)
一般式(iv)のより具体的な例としては、下記式(R−1−1)〜(R−6−7)に表すがこれに限られたものではない。
【0163】
【化54】
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【0164】
【化55】
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【0165】
【化56】
[この文献は図面を表示できません]
【0166】
(式中、Ri1、Pi1、Si1及びYi1はそれぞれ独立して一般式(iv)及び一般式(K−1)中のRi1、Pi1、Si1及びYi1と同じ意味を表す。)

本発明の液晶組成物における第1モノマーの含有量の下限は、0.4質量%が好ましく、0.43質量%が好ましく、0.44質量%が好ましく、0.45質量%が好ましく、0.46質量%が好ましく、0.47質量%が好ましく、0.48質量%が好ましく、0.49質量%が好ましく、0.5質量%が好ましく、0.52質量%が好ましく、0.55質量%が好ましく、0.57質量%が好ましく、0.6質量%が好ましく、0.62質量%が好ましく、0.65質量%が好ましく、0.67質量%が好ましく、0.7質量%が好ましく、0.72質量%が好ましく、0.75質量%が好ましく、0.77質量%が好ましく、0.8質量%が好ましく、0.82質量%が好ましく、0.84質量%が好ましく、0.87質量%が好ましく、0.9質量%が好ましい。本発明の液晶組成物における第1モノマーの含有量の上限は、6.0質量%が好ましく、5.7質量%が好ましく、5.5質量%が好ましく、5.3質量%が好ましく、5.0質量%が好ましく、4.8質量%が好ましく、4.5質量%が好ましく、4.0質量%が好ましく、3.8質量%が好ましく、3.6質量%が好ましく、3.5質量%が好ましく、3.0質量%が好ましく、2.5質量%が好ましく、2.3質量%が好ましく、2.1質量%が好ましく、2質量%が好ましく、1.8質量%が好ましく、1.6質量%が好ましく、1.5質量%が好ましく、1質量%が好ましく、0.95質量%が好ましく、0.9質量%が好ましく、0.85質量%が好ましく、0.8質量%が好ましく、0.75質量%が好ましく、0.7質量%が好ましく、0.65質量%が好ましく、0.6質量%が好ましく、0.55質量%が好ましく、0.53質量%が好ましく、0.5質量%が好ましく、0.48質量%が好ましい。
【0167】
具体的には、好ましい自発配向性を示す第1モノマーして、以下の式(P−K−1)から(P−39)で表される化合物が挙げられる。
【0168】
【化57】
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【0169】
【化58】
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【0170】
【化59】
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【0171】
【化60】
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【0172】
【化61】
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【0173】
【化62】
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【0174】
【化63】
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【0175】
【化64】
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【0176】
【化65】
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【0177】
【化66】
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【0178】
【化67】
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【0179】
【化68】
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【0180】
【化69】
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【0181】
【化70】
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【0182】
【化71】
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【0183】
【化72】
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【0184】
【化73】
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【0185】
【化74】
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【0186】
【化75】
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【0187】
【化76】
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【0188】
【化77】
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【0189】
【化78】
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【0190】
【化79】
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【0191】
本発明に係る第2モノマーは、第2メソゲン骨格と、前記第2メソゲン骨格に連結された一般式(PG2)で表される重合性基とを有し、かつ前記第1のモノマーとは異なる化学構造を備えており、上記一般式(K)で表される極性基を含まないことが好ましい。
【0192】
本発明に係る第2メソゲン骨格は、一般式(Me2):
【0193】
【化80】
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【0194】
(上記一般式(Me2)中、ZMe2は、単結合、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−、−COO−、−OCO−、−OCOO−、−OOCO−、−CFO−、−OCF−、−CH=CHCOO−、−OCOCH=CH−、−CH−CHCOO−、−OCOCH―CH−、−CH=C(CH)COO−、−OCOC(CH)=CH−、−CH−CH(CH)COO−、−OCOCH(CH)―CH−、−OCHCHO−、又は炭素原子数2〜20のアルキレン基を表し、このアルキレン基中の1個又は隣接しない2個以上の−CH−は−O−、−COO−又は−OCO−で置換されてもよい、AMe2は、1,4−フェニレン基、1,4−シクロへキシレン基、2,7−フェナントレン基またはナフタレン−2,6−ジイル基を表し、これらの環構造中の水素原子はハロゲン原子、炭素原子数1〜10個のアルコキシ基又はP21−Sp21−で置換されていてもよいZMe2及びAMe2がそれぞれ複数存在する場合は、それぞれ互いに同一であっても異なっていてもよく、
Me2は、1〜5の整数を表し、式(Me2)中、左端の黒点および右端の黒点は結合手を表す。)であることが好ましい。
【0195】
本発明に係る一般式(PG2)で表される重合性基は、以下の式(R−I)〜(R−IX)のいずれかである。
【0196】
【化81】
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【0197】
(前記式(R−I)〜(R−IX)中、R21、R31、R41、R51およびR61はお互いに独立して、水素原子、炭素原子数1〜5個のアルキル基または炭素原子数1〜5個のハロゲン化アルキル基であり、Wは単結合、−O−またはメチレン基であり、Tは単結合または−COO−であり、p、tおよびqはそれぞれ独立して、0、1または2である。)
これらのうち、上記(PG1)、(PG2)において、P11はそれぞれ独立して、式(R−I)、式(R−II)、式(R−III)、式(R−IV)、式(R−V)または式(R−VII)であることが好ましく、式(R−I)、式(R−II)、式(R−III)または式(R−IV)であることがより好ましく、式(R−I)であることがより好ましく、アクリル基またはメタクリル基であることが更に好ましく、メタクリル基であることがよりさらに好ましい。
【0198】
上記一般式(PG2)において、S21は、単結合又は炭素原子数1〜3のアルキレン基であることが好ましく、単結合であることが更に好ましい。
【0199】
本発明に係る第2モノマー一分子中における一般式(PG2)で表される重合性基の数は、2個〜4個であることが好ましく、2個〜3個であることがより好ましい。
【0200】
第1モノマーの役割は、極性基が、基板や膜、電極などと吸着し、第1モノマーのメソゲン基が液晶分子との相溶性を確保しつつ、さらに重合性基で他のモノマーとの連結部位を備える。一方、第2モノマーの役割は、第1モノマーとの連結と、プレチルト角付与とプレチルト角の安定性と考えられる。そのため第2モノマーの含有量が所定量ない場合は、架橋度が低く、安定したポリマー層が形成できず、プレチルト角の安定性(経時変化)が低下すると考えられる。
【0201】
本発明に係る第2モノマーは、以下の一般式(RM−1)および(RM−2)
【0202】
【化82】
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【0203】
「上記一般式(RM−1)中、ZM1およびZM2は以下で表され、
【0204】
【化83】
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【0205】
(上記式(ZM1)中、XM11〜XM15はそれぞれ独立的に、炭素原子数1〜15個のアルキル基、−CF基、フッ素原子、炭素原子数1〜15個のアルコキシ基および塩素原子からなる群から選択される1種または2種以上または式(RM−S11)を表すが、XM11〜XM15の内の少なくとも1つは、式(RM−S11)を表す。)
【0206】
【化84】
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【0207】
(上記式(ZM2)中、XM21〜XM25はそれぞれ独立的に、炭素原子数1〜15個のアルキル基、−CF基、フッ素原子、炭素原子数1〜15個のアルコキシ基および塩素原子からなる群から選択される1種または2種以上または式(RM−S21)を表すが、XM21〜XM25の内の少なくとも1つは、式(RM−S21)を表す。)
(上記式(RM−S11)および上記式(RM−S21)中、SM11およびSM21はそれぞれ独立的に、炭素原子数1〜12のアルキレン基または単結合を表し、該アルキレン基中の−CH−は酸素原子同士が直接結合しないものとして−O−、−COO−、−OCO−または−OCOO−に置き換えられても良く、
M11およびRM21はそれぞれ独立的に、上記式(R−I)から式(R−IX)のいずれかを表し、
M1及びLM2は、それぞれ独立的に、単結合、−O−、−CH−、−OCH−、−CHO−、−CO−,−C−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−COO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−OCO−、−COOC−、−OCOC−、−COCO−、−CCOO−、−OCOCH−、−CHCOO−、−CH=CH−、−CF=CH−、−CH=CF−、−CF=CF−、−CF−、−CFO−、−OCF−、−CFCH−、−CHCF−、−CFCF−または−C≡C−を表し、LM2が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。)
M1は、1,4−フェニレン基、1,4−シクロへキシレン基またはナフタレン−2,6−ジイル基を表すが、これらの基中に含まれる水素原子がフッ素原子、塩素原子または炭素原子数1〜8のアルキル基、ハロゲン化アルキル基、ハロゲン化アルコキシ基、アルコキシ基、ニトロ基または
【0208】
【化85】
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【0209】
(式中、SM1は、炭素原子数1〜12のアルキレン基または単結合を表し、該アルキレン基中の−CH−は酸素原子同士が直接結合しないものとして酸素原子、−COO−、−OCO−または−OCOO−に置き換えられても良く、RM1は上記式(R−I)から式(R−IX)のいずれかを表す。)
に置換されていてもよく、MM1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよく、
M1は0、1または2を表す。
【0210】
M11、SM21、SM1、RM11、RM21及び/またはRM1が複数存在する場合にはそれらは同一であっても異なっていてもよい。」
【0211】
【化86】
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【0212】
「上記一般式(RM−2)中、XM1〜XM8は、それぞれ独立的に、水素原子またはフッ素原子を表し、
M2およびSM3は、それぞれ独立的に、炭素原子数1〜12のアルキレン基または単結合を表し、該アルキレン基中の−CH−は酸素原子同士が直接結合しないものとして酸素原子、−COO−、−OCO−または−OCOO−に置き換えられても良く、
M2およびRM3は上記式(R−I)から式(R−IX)のいずれかを表す。」で表される重合性化合物からなる群から選択される1種または2種以上であることが好ましい。
【0213】
本発明の液晶組成物における第2モノマーの含有量の下限は、0.4質量%超が好ましく、0.43質量%が好ましく、0.44質量%が好ましく、0.45質量%が好ましく、0.46質量%が好ましく、0.47質量%が好ましく、0.48質量%が好ましく、0.49質量%が好ましく、0.5質量%が好ましく、0.52質量%が好ましく、0.55質量%が好ましく、0.57質量%が好ましく、0.6質量%が好ましく、0.62質量%が好ましく、0.65質量%が好ましく、0.67質量%が好ましく、0.7質量%が好ましく、0.72質量%が好ましく、0.75質量%が好ましく、0.77質量%が好ましく、0.8質量%が好ましく、0.82質量%が好ましく、0.84質量%が好ましく、0.87質量%が好ましく、0.9質量%が好ましい。本発明の液晶組成物における第2モノマーの含有量の上限は、3質量%が好ましく、2.5質量%が好ましく、2.3質量%が好ましく、2.1質量%が好ましく、2質量%が好ましく、1.8質量%が好ましく、1.6質量%が好ましく、1.5質量%が好ましく、1質量%が好ましく、0.95質量%が好ましく、0.9質量%が好ましく、0.85質量%が好ましく、0.8質量%が好ましく、0.75質量%が好ましく、0.7質量%が好ましく、0.65質量%が好ましく、0.6質量%が好ましく、0.55質量%が好ましく、0.53質量%が好ましく、0.5質量%が好ましく、0.48質量%が好ましい。
【0214】
上記一般式(RM−1)において、ZM1は、一般式(ZM1
【0215】
【化87】
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【0216】
を表し、XM11〜XM15の内の1つまたは2つが一般式(RM−S11)を表すことが好ましく、XM13が一般式(RM−S11)を表すことがより好ましい。
【0217】
前記一般式(RM−1)において、ZM2は、一般式(ZM2
【0218】
【化88】
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【0219】
を表し、XM21〜XM25の内の1つまたは2つが一般式(RM−S21)を表すことが好ましく、XM23が一般式(RM−S21)を表すことがより好ましい。
M11およびRM21はそれぞれ独立的に、式(R−1)または式(R−2)を表すことが好ましい。
【0220】
前記一般式(RM−1)において、MM1は、1,4−フェニレン基であることが好ましく、これらの基中に含まれる水素原子がフッ素原子、塩素原子または炭素原子数1〜8のアルキル基、ハロゲン化アルキル基、ハロゲン化アルコキシ基、ア炭素原子数1〜8のルコキシ基、ニトロ基または前記一般式(RM−S11)に置換されていてもよい。
【0221】
M1が1,4−フェニレン基である重合性化合物は、重合速度が十分に速くなる。
【0222】
前記一般式(RM−1)において、LM1、LM2はそれぞれ独立的に、−OCH−、−CHO−、−C−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−COO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−OCO−、−COOC−、−OCOC−、−COCO−、−CCOO−、−CH=CH−、−CF=CH−、−CH=CF−、−CF=CF−、−CFO−、−OCF−、−CFCH−、−CHCF−、−CFCF−、−C≡C−または単結合が好ましい。また、LM1、LM2は、液晶分子との相溶性を高めるために、環を連結する連結基の長さが偶数の原子数であることがより好ましい。
【0223】
前記一般式(RM−1)において、mM1は0または1を表すことが好ましい。mM1が0または1を表す第2モノマーは、他の液晶化合物との高い相溶性を示す。
【0224】
本発明に係る液晶組成物において、一般式(RM−1)で表される第2モノマーの液晶組成物全体に対する含有量は、0.4質量%超が好ましく、0.43質量%が好ましく、0.44質量%が好ましく、0.45質量%が好ましく、0.46質量%が好ましく、0.47質量%が好ましく、0.48質量%が好ましく、0.49質量%が好ましく、0.5質量%が好ましく、0.52質量%が好ましく、0.55質量%が好ましく、0.57質量%が好ましく、0.6質量%が好ましく、0.62質量%が好ましく、0.65質量%が好ましく、0.67質量%が好ましく、0.7質量%が好ましく、0.72質量%が好ましく、0.75質量%が好ましく、0.77質量%が好ましく、0.8質量%が好ましく、0.82質量%が好ましく、0.84質量%が好ましく、0.87質量%が好ましく、0.9質量%が好ましい。本発明の液晶組成物におけて、一般式(RM−1)で表される第2モノマーの含有量の上限は、3質量%が好ましく、2.5質量%が好ましく、2.3質量%が好ましく、2.1質量%が好ましく、2質量%が好ましく、1.8質量%が好ましく、1.6質量%が好ましく、1.5質量%が好ましく、1.4質量%が好ましく、1.2質量%が好ましく、1質量%が好ましく、0.95質量%が好ましく、0.9質量%が好ましく、0.85質量%が好ましく、0.8質量%が好ましく、0.75質量%が好ましく、0.7質量%が好ましく、0.65質量%が好ましく、0.6質量%が好ましく、0.55質量%が好ましく、0.53質量%が好ましく、0.5質量%が好ましく、0.48質量%が好ましい。また、一般式(RM−1)の含有量の好ましい範囲は、0.4質量%超〜1.4質量%が好ましく、0.45質量%超〜1.3質量%がより好ましい。
【0225】
本発明に係る一般式(RM−1)で表される第2モノマーとして、具体的には、以下の一般式(RM−1−1)及び一般式(RM−1−2)で表される重合性化合物群から選択される1種または2種以上であることが好ましい。
【0226】
【化89】
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【0227】
(上記一般式(RM−1−1)及び一般式(RM−1−2)中、R107は、P107−S107−を表し、R110は、P110−S110−を表し、P107及びP110は、それぞれ独立的に上記式(R−1)から式(R−15)のいずれかを表し、S107及びS110は、それぞれ独立的に単結合または炭素数1〜15のアルキレン基を表し、該アルキレン基中の1つまたは2つ以上の−CH−は、酸素原子が直接隣接しないように、−O−、−OCO−または−COO−で置換されて良く、
108、R109、R111及びR112は、それぞれ独立的に、炭素原子数1から3のアルキル基、炭素原子数1から3のアルコキシ基、フッ素原子、水素原子または上記式(R−1)から式(R−15)のいずれかを表し、
15は、1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、インダン−2,5−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基または1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基を表すが、基は無置換であるかまたは炭素原子数1から12のアルキル基、ハロゲン(フッ素原子、塩素原子)、シアノ基またはニトロ基で置換されていても良く、
15は単結合、−OCH−、−CHO−、−C−、−COO−、−OCO−、−CH=CR−COO−、−CH=CR−OCO−、−COO−CR=CH−、−OCO−CR=CH−、−(CH−COO−、−(CH−OCO−、−OCO−(CH−、−COO−(CH−、−CH=CH−、−CFO−、−OCF−または−C≡C−(式中、Rはそれぞれ独立的に、水素原子または炭素原子数1から3のアルキル基を表し、前記式中、Yは1から4の整数を表す。)を表し、
15、X16、X17及びX18は、それぞれ独立的に水素原子、炭素原子数1から3のアルキル基またはフッ素原子を表す。)
上記一般式(RM−1−1)及び一般式(RM−1−2)において、S107及びS110は、単結合または炭素数1〜6のアルキレン基(該アルキレン基中の1つまたは2つ以上の−CH−は、酸素原子が直接隣接しないように、−O−で置換されて良い。)であることが好ましく、単結合であることが特に好ましい。
【0228】
上記一般式(RM−1−1)において、A15は、無置換、炭素原子数1から12のアルキル基、ハロゲン(フッ素原子、塩素原子)、シアノ基もしくはニトロ基で置換された1,4−フェニレン基またはナフタレン−2,6−ジイル基であることが好ましく、無置換、炭素原子数1から3のアルキル基もしくはフッ素原子で置換された1,4−フェニレン基またはナフタレン−2,6−ジイル基であることがより好ましい。この場合、A15の置換基数は、0〜2個であることが好ましい。
【0229】
上記一般式(RM−1−1)及び一般式(RM−1−2)において、L15は、相溶性の観点から、単結合または環と環とを結ぶ連結部分の原子数が偶数であることが好ましい(例えば、Yは2または4が好ましい。)。
【0230】
本発明に係る液晶組成物において、一般式(RM−1−1)及び一般式(RM−1−2)で表される第2モノマーの液晶組成物全体に対する含有量は、0.4質量%超が好ましく、0.43質量%が好ましく、0.44質量%が好ましく、0.45質量%が好ましく、0.46質量%が好ましく、0.47質量%が好ましく、0.48質量%が好ましく、0.49質量%が好ましく、0.5質量%が好ましく、0.52質量%が好ましく、0.55質量%が好ましく、0.57質量%が好ましく、0.6質量%が好ましく、0.62質量%が好ましく、0.65質量%が好ましく、0.67質量%が好ましく、0.7質量%が好ましく、0.72質量%が好ましく、0.75質量%が好ましく、0.77質量%が好ましく、0.8質量%が好ましく、0.82質量%が好ましく、0.84質量%が好ましく、0.87質量%が好ましく、0.9質量%が好ましい。本発明の液晶組成物におけて、一般式一般式(RM−1−1)及び一般式(RM−1−2)で表される第2モノマーの含有量の上限は、3質量%が好ましく、2.5質量%が好ましく、2.3質量%が好ましく、2.1質量%が好ましく、2質量%が好ましく、1.8質量%が好ましく、1.6質量%が好ましく、1.5質量%が好ましく、1.4質量%が好ましく、1.2質量%が好ましく、1質量%が好ましく、0.95質量%が好ましく、0.9質量%が好ましく、0.85質量%が好ましく、0.8質量%が好ましく、0.75質量%が好ましく、0.7質量%が好ましく、0.65質量%が好ましく、0.6質量%が好ましく、0.55質量%が好ましく、0.53質量%が好ましく、0.5質量%が好ましく、0.48質量%が好ましい。
【0231】
本発明に係る一般式(RM−1−2)で表される第2モノマーは、一般式(IV)で表される重合性化合物を1種または2種以上であることが好ましい。
【0232】
【化90】
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【0233】
上記一般式(IV)中、R及びRは、それぞれ独立的に上記の式(R−1)から式(R−15)のいずれかを表し、XからXは、それぞれ独立的にトリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、メトキシ基、メチル基、フッ素原子または水素原子を表す。
【0234】
前記一般式(IV)におけるビフェニル骨格の構造は、式(IV−11)から式(IV−21)であることが更に好ましく、式(IV−20)であることが特に好ましい。
【0235】
【化91】
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【0236】
式(IV−11)から式(IV−21)で表される骨格を含む重合性化合物は重合後の配向規制力が最適であり、良好な配向状態が得られる。
【0237】
本発明に係る一般式(RM−1)で表される化合物は、具体的には、例えば式(XX−1)から一般式(XX−29)で表される化合物が好ましく、式(XX−1)から式(XX−7)および、式(XX−23)が更に好ましい。
【0238】
【化92】
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【0239】
【化93】
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【0240】

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【0241】
式(XX−1)から一般式(XX−29)中、Spxxは炭素原子数1〜8のアルキレン基または−O−(CH−(式中、sは2から7の整数を表し、酸素原子は環に結合するものとする。)を表す。
【0242】
式(XX−1)から一般式(XX−29)中、1,4−フェニレン基中の水素原子は、更に、−F、−Cl、−CF、−CH、式(R−1)から式(R−15)のいずれかによって置換されていても良い。
【0243】
また、一般式(RM−1)で表される化合物として、例えば、式(M1)から式(M18)のような重合性化合物が好ましい。
【0244】
【化94】
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【0245】
また、式(M19)から式(M34)のような重合性化合物も好ましい。
【0246】
【化95】
[この文献は図面を表示できません]
【0247】
【化96】
[この文献は図面を表示できません]
【0248】
式(M19)から式(M34)中の1,4−フェニレン基及びナフタレン基中の水素原子は、更に、−F、−Cl、−CF、−CHによって置換されていても良い。
【0249】
また、式(M35)〜式(M65)のような重合性化合物も好ましい。
【0250】
【化97】
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【0251】
【化98】
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【0252】
【化99】
[この文献は図面を表示できません]
【0253】
【化100】
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【0254】
【化101】
[この文献は図面を表示できません]
【0255】
【化102】
[この文献は図面を表示できません]
【0256】
本発明に係る液晶組成物において、式(M1)〜式(M67)で表される第2モノマーの液晶組成物全体に対する含有量は、0.4質量%超が好ましく、0.43質量%が好ましく、0.44質量%が好ましく、0.45質量%が好ましく、0.46質量%が好ましく、0.47質量%が好ましく、0.48質量%が好ましく、0.49質量%が好ましく、0.5質量%が好ましく、0.52質量%が好ましく、0.55質量%が好ましく、0.57質量%が好ましく、0.6質量%が好ましく、0.62質量%が好ましく、0.65質量%が好ましく、0.67質量%が好ましく、0.7質量%が好ましく、0.72質量%が好ましく、0.75質量%が好ましく、0.77質量%が好ましく、0.8質量%が好ましく、0.82質量%が好ましく、0.84質量%が好ましく、0.87質量%が好ましく、0.9質量%が好ましい。本発明の液晶組成物におけて、一般式(RM−1)で表される第2モノマーの含有量の上限は、3質量%が好ましく、2.5質量%が好ましく、2.3質量%が好ましく、2.1質量%が好ましく、2質量%が好ましく、1.8質量%が好ましく、1.6質量%が好ましく、1.5質量%が好ましく、1.4質量%が好ましく、1.2質量%が好ましく、1質量%が好ましく、0.95質量%が好ましく、0.9質量%が好ましく、0.85質量%が好ましく、0.8質量%が好ましく、0.75質量%が好ましく、0.7質量%が好ましく、0.65質量%が好ましく、0.6質量%が好ましく、0.55質量%が好ましく、0.53質量%が好ましく、0.5質量%が好ましく、0.48質量%が好ましい。また、式(M1)〜式(M67)で表される第2モノマーの液晶組成物全体に対する含有量の好ましい範囲は、0.4質量%超〜1.4質量%が好ましく、0.45質量%超〜1.3質量%がより好ましい。
【0257】
上記一般式(RM−2)において、RM2およびRM3は、それぞれ独立的に、上記の式(R−1)または式(R−2)のいずれかを表すことが好ましい。
【0258】
上記一般式(RM−2)において、SM2およびSM3は、それぞれ独立的に、炭素原子数1〜6のアルキレン基(該アルキレン基中の−CH−は酸素原子同士が直接結合しないものとして酸素原子、−COO−、−OCO−または−OCOO−に置き換えられても良い。)または単結合であることが好ましい。
【0259】
本発明に係る液晶組成物において、一般式(RM−2)で表される第2モノマーの液晶組成物全体に対する含有量は、0.4質量%超が好ましく、0.43質量%が好ましく、0.44質量%が好ましく、0.45質量%が好ましく、0.46質量%が好ましく、0.47質量%が好ましく、0.48質量%が好ましく、0.49質量%が好ましく、0.5質量%が好ましく、0.52質量%が好ましく、0.55質量%が好ましく、0.57質量%が好ましく、0.6質量%が好ましく、0.62質量%が好ましく、0.65質量%が好ましく、0.67質量%が好ましく、0.7質量%が好ましく、0.72質量%が好ましく、0.75質量%が好ましく、0.77質量%が好ましく、0.8質量%が好ましく、0.82質量%が好ましく、0.84質量%が好ましく、0.87質量%が好ましく、0.9質量%が好ましい。本発明の液晶組成物におけて、一般式(RM−1)で表される第2モノマーの含有量の上限は、3質量%が好ましく、2.5質量%が好ましく、2.3質量%が好ましく、2.1質量%が好ましく、2質量%が好ましく、1.8質量%が好ましく、1.6質量%が好ましく、1.5質量%が好ましく、1.4質量%が好ましく、1.2質量%が好ましく、1質量%が好ましく、0.95質量%が好ましく、0.9質量%が好ましく、0.85質量%が好ましく、0.8質量%が好ましく、0.75質量%が好ましく、0.7質量%が好ましく、0.65質量%が好ましく、0.6質量%が好ましく、0.55質量%が好ましく、0.53質量%が好ましく、0.5質量%が好ましく、0.48質量%が好ましい。
【0260】
本発明に係る一般式(RM−2)で表される化合物の好ましい例として、下記式(RM−2−1)〜式(RM−2−52)で表される重合性化合物が挙げられる。
【0261】
【化103】
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【0262】
【化104】
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【0263】
【化105】
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【0264】
また、上記式(RM−2−1)〜(RM−2−52)で表される重合性モノマーの具体的な含有量としては、0.4質量%超〜1.4質量%以下が好ましく、0.42質量%〜1.3質量%以下がより好ましく、0.43質量%〜1.2質量%以下が更に好ましく、0.44質量%〜1質量%以下が特に好ましく、0.45質量%〜0.8質量%以下が最も好ましい。
【0265】
本発明に係る液晶組成物において、第1モノマーと第2モノマーとの含有質量比率(第1モノマー/第2モノマー)は、0.5〜10であることが好ましく、0.6〜8であることが好ましく、0.7〜6であることが好ましく、0.72〜5.5であることが好ましく、0.73〜5.2であることが好ましく、0.74〜4.5であることが好ましく、0.75〜4であることが好ましく、0.77〜3.5であることが好ましく、0.8〜3.3であることが好ましく、0.82〜3であることが好ましい。
【0266】
第1モノマーと第2モノマーの混合比が、上記の範囲であると、プレチルト角の安定性、低温安定性および垂直配向性の観点で好ましく、特に、第1モノマーと第2モノマーとの含有質量比率(第1モノマー/第2モノマー)の下限値が0.7だと、プレチルト角の安定性、低温安定性および垂直配向性の3つの効果を奏する。
【0267】
本発明に係る液晶組成物において、第1モノマーとして、一般式(K)で表される極性基を有する化合物を1種又は2種以上含有し、第2モノマーとして、一般式(RM−1)および(RM−2)から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有することが好ましい。第一モノマー及び第二モノマーは、それぞれ1種ずつとしてもよいが、骨格の異なるモノマーを組み合わせて、第一モノマーを1種及び第二モノマーを2種としてもよく、第一モノマーを2種及び第二モノマーを1種としてもよく、第一モノマー及び第二モノマーをともに2種としてもよい。
【0268】
本発明に係る液晶組成物は、(25℃)において液晶相を呈することが好ましく、ネマチック相を呈することが更に好ましく、誘電率異方性が負のネマチック液晶組成物が好ましい。
【0269】
本発明に係る液晶組成物は第1モノマーおよび第2モノマー以外に、一般式(N−1)、(N−2)及び(N−3)で表される化合物から選ばれる化合物を1種類又は2種類以上含有することが好ましい。これら化合物は誘電的に負の化合物(Δεの符号が負で、その絶対値が2より大きい。)に該当する。
【0270】
また、尚、化合物のΔεは、25℃において誘電的にほぼ中性の組成物に添加して調製した組成物の誘電率異方性の測定値から外挿した値である。なお、以下含有量を%で記載するが、これは質量%を意味する。
【0271】
【化106】
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【0272】
(式中、RN11、RN12、RN21、RN22、RN31及びRN32はそれぞれ独立して炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、該アルキル基中の1個又は非隣接の2個以上の−CH−はそれぞれ独立して−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−によって置換されていてもよく、
N11、AN12、AN21、AN22、AN31及びAN32は、それぞれ独立して
(a) 1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は−O−に置き換えられてもよい。)
(b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられてもよい。)
(c) ナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又はデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基(ナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられても良い。)及び
(d) 1,4−シクロヘキセニレン基
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(a)、基(b)、基(c)及び基(d)はそれぞれ独立してシアノ基、フッ素原子又は塩素原子で置換されていても良く、
N11、ZN12、ZN21、ZN22、ZN31及びZN32はそれぞれ独立して単結合、−CHCH−、−(CH−、−OCH−、−CHO−、−COO−、−OCO−、−OCF−、−CFO−、−CH=N−N=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−を表し、
N21は水素原子又はフッ素原子を表し、
N31は−CH−又は酸素原子を表し、
N11、nN12、nN21、nN22、nN31及びnN32はそれぞれ独立して0〜3の整数を表すが、nN11+nN12、nN21+nN22及びnN31+nN32はそれぞれ独立して1、2又は3であり、AN11〜AN32、ZN11〜ZN32が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良い。)
一般式(N−1)、(N−2)及び(N−3)で表される化合物は、Δεが負でその絶対値が3よりも大きな化合物であることが好ましい。
【0273】
一般式(N−1)、(N−2)及び(N−3)中、RN11、RN12、RN21、RN22、RN31及びRN32はそれぞれ独立して、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基、炭素原子数2〜8のアルケニル基又は炭素原子数2〜8のアルケニルオキシ基が好ましく、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数1〜5のアルコキシ基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数2〜5のアルケニルオキシ基が好ましい。R11、R21およびR31はそれぞれ独立して、炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が更に好ましく、R12、R22およびR32はそれぞれ独立して、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数1〜5のアルコキシ基又は炭素原子数2〜5のアルケニルオキシ基がより好ましい。
【0274】
また、末端基(RN11、RN12、RN21、RN22、RN31及びRN32)の結合する環構造がフェニル基(芳香族)である場合には、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び炭素原子数4〜5のアルケニル基が好ましく、前記末端基の結合する環構造がシクロヘキサン、ピラン及びジオキサンなどの飽和した環構造の場合には、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び直鎖状の炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましい。ネマチック相を安定化させるためには炭素原子及び存在する場合酸素原子の合計が5以下であることが好ましく、直鎖状であることが好ましい。
【0275】
アルケニル基としては、式(R1)から式(R5)のいずれかで表される基から選ばれることが好ましい。(各式中の黒点は環構造中の炭素原子を表す。)
【0276】
【化107】
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【0277】
N11、AN12、AN21、AN22、AN31及びAN32はそれぞれ独立してΔnを大きくすることが求められる場合には芳香族であることが好ましく、応答速度を改善するためには脂肪族であることが好ましく、トランス−1,4−シクロへキシレン基、1,4−フェニレン基、2−フルオロ−1,4−フェニレン基、3−フルオロ−1,4−フェニレン基、3,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン基、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキセニレン基、1,4−ビシクロ[2.2.2]オクチレン基、ピペリジン−1,4−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基を表すことが好ましく、下記の構造を表すことがより好ましく、
【0278】
【化108】
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【0279】
トランス−1,4−シクロへキシレン基、1,4−シクロヘキセニレン基又は1,4−フェニレン基を表すことがより好ましい。
【0280】
N11、ZN12、ZN21、ZN22、ZN31及びZN32はそれぞれ独立して−CHO−、−CFO−、−CHCH−、−CFCF−又は単結合を表すことが好ましく、−CHO−、−CHCH−又は単結合が更に好ましく、−CHO−又は単結合が特に好ましい。
【0281】
N21はフッ素原子が好ましい。
【0282】
N31は酸素原子が好ましい。
【0283】
N11+nN12、nN21+nN22及びnN31+nN32は1又は2が好ましく、nN11が1でありnN12が0である組み合わせ、nN11が2でありnN12が0である組み合わせ、nN11が1でありnN12が1である組み合わせ、nN11が2でありnN12が1である組み合わせ、nN21が1でありnN22が0である組み合わせ、nN21が2でありnN22が0である組み合わせ、nN31が1でありnN32が0である組み合わせ、nN31が2でありnN32が0である組み合わせ、が好ましい。
【0284】
本発明の組成物の総量に対しての式(N−1)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、10%であり、20%であり、30%であり、40%であり、50%であり、55%であり、60%であり、65%であり、70%であり、75%であり、80%である。好ましい含有量の上限値は、95%であり、85%であり、75%であり、65%であり、55%であり、45%であり、35%であり、25%であり、20%である。
【0285】
本発明の組成物の総量に対しての式(N−2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、10%であり、20%であり、30%であり、40%であり、50%であり、55%であり、60%であり、65%であり、70%であり、75%であり、80%である。好ましい含有量の上限値は、95%であり、85%であり、75%であり、65%であり、55%であり、45%であり、35%であり、25%であり、20%である。
【0286】
本発明の組成物の総量に対しての式(N−3)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、10%であり、20%であり、30%であり、40%であり、50%であり、55%であり、60%であり、65%であり、70%であり、75%であり、80%である。好ましい含有量の上限値は、95%であり、85%であり、75%であり、65%であり、55%であり、45%であり、35%であり、25%であり、20%である。
【0287】
本発明の組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値が低く上限値が低いことが好ましい。さらに、本発明の組成物のTniを高く保ち、温度安定性の良い組成物が必要な場合は上記の下限値が低く上限値が低いことが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高く上限値が高いことが好ましい。
【0288】
一般式(N−1)で表される化合物として、下記の一般式(N−1a)〜(N−1g)で表される化合物群を挙げることができる。
【0289】
【化109】
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【0290】
(式中、RN11及びRN12は一般式(N−1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表し、nNa12は0又は1を表し、nNb11は0又は1を表し、nNc11は0又は1を表し、nNd11は0又は1を表し、nNe11は1又は2を表し、nNf12は1又は2を表し、nNg11は1又は2を表し、ANe11はトランス−1,4−シクロへキシレン基又は1,4−フェニレン基を表し、ANg11はトランス−1,4−シクロへキシレン基、1,4−シクロヘキセニレン基又は1,4−フェニレン基を表すが、nNg11が1の場合、ANg11は1,4−シクロヘキセニレン基を表し、nNg11が2の場合、少なくとも1つのANg11は1,4−シクロヘキセニレン基を表し、ZNe11は単結合又はエチレン基を表すが、nNe11が1の場合、ZNe11はエチレン基を表す。nNe11が2の場合、少なくとも1つのZNe11はエチレン基を表す。)
より具体的には、一般式(N−1)で表される化合物は一般式(N−1−1)〜(N−1−22)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0291】
一般式(N−1−1)で表される化合物は下記の化合物である。
【0292】
【化110】
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【0293】
(式中、RN111及びRN112はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N111は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、プロピル基、ペンチル基又はビニル基が好ましい。RN112は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基又はブトキシ基が好ましい。
【0294】
一般式(N−1−1)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0295】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量を少なめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0296】
本発明の組成物の総量に対しての式(N−1−1)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%であり、23%であり、25%であり、27%であり、30%であり、33%であり、35%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、50%であり、40%であり、38%であり、35%であり、33%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、7%であり、6%であり、5%であり、3%である。
【0297】
さらに、一般式(N−1−1)で表される化合物は、式(N−1−1.1)から式(N−1−1.22)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N−1−1.1)〜(N−1−1.4)で表される化合物であることが好ましく、式(N−1−1.1)及び式(N−1−1.3)で表される化合物が好ましい。
【0298】
【化111】
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【0299】
式(N−1−1.1)〜(N−1−1.22)で表される化合物は単独で使用することも、組み合わせて使用することも可能であるが、本発明の組成物の総量に対しての単独又はこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%であり、23%であり、25%であり、27%であり、30%であり、33%であり、35%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、50%であり、40%であり、38%であり、35%であり、33%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、7%であり、6%であり、5%であり、3%である。
【0300】
一般式(N−1−2)で表される化合物は下記の化合物である。
【0301】
【化112】
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【0302】
(式中、RN121及びRN122はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N121は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基、ブチル基又はペンチル基が好ましい。RN122は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、メチル基、プロピル基、メトキシ基、エトキシ基又はプロポキシ基が好ましい。
【0303】
一般式(N−1−2)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0304】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を少なめに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0305】
本発明の組成物の総量に対しての式(N−1−2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、7%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%であり、23%であり、25%であり、27%であり、30%であり、33%であり、35%であり、37%であり、40%であり、42%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、50%であり、48%であり、45%であり、43%であり、40%であり、38%であり、35%であり、33%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、7%であり、6%であり、5%である。
【0306】
さらに、一般式(N−1−2)で表される化合物は、式(N−1−2.1)から式(N−1−2.22)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N−1−2.3)から式(N−1−2.7)、式(N−1−2.10)、式(N−1−2.11)、式(N−1−2.13)及び式(N−1−2.20)で表される化合物であることが好ましく、Δεの改良を重視する場合には式(N−1−2.3)から式(N−1−2.7)で表される化合物が好ましく、TNIの改良を重視する場合には式(N−1−2.10)、式(N−1−2.11)及び式(N−1−2.13)で表される化合物であることが好ましく、応答速度の改良を重視する場合には式(N−1−2.20)で表される化合物であることが好ましい。
【0307】
【化113】
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【0308】
式(N−1−2.1)から式(N−1−2.22)で表される化合物は単独で使用することも、組み合わせて使用することも可能であるが、本発明の組成物の総量に対しての単独又はこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%であり、23%であり、25%であり、27%であり、30%であり、33%であり、35%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、50%であり、40%であり、38%であり、35%であり、33%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、7%であり、6%であり、5%であり、3%である。
【0309】
一般式(N−1−3)で表される化合物は下記の化合物である。
【0310】
【化114】
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【0311】
(式中、RN131及びRN132はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N131は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。RN132は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数3〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、1−プロペニル基、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
【0312】
一般式(N−1−3)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0313】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量をおおめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0314】
本発明の組成物の総量に対しての式(N−1−3)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0315】
さらに、一般式(N−1−3)で表される化合物は、式(N−1−3.1)から式(N−1−3.21)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N−1−3.1)〜(N−1−3.7)及び式(N−1−3.21)で表される化合物であることが好ましく、式(N−1−3.1)、式(N−1−3.2)、式(N−1−3.3)、式(N−1−3.4)及び式(N−1−3.6)で表される化合物が好ましい。
【0316】
【化115】
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【0317】
式(N−1−3.1)〜式(N−1−3.4)、式(N−1−3.6)及び式(N−1−3.21)で表される化合物は単独で使用することも、組み合わせて使用することも可能であるが、式(N−1−3.1)及び式(N−1−3.2)の組み合わせ、式(N−1−3.3)、式(N−1−3.4)及び式(N−1−3.6)から選ばれる2種又は3種の組み合わせが好ましい。本発明の組成物の総量に対しての単独又はこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0318】
一般式(N−1−4)で表される化合物は下記の化合物である。
【0319】
【化116】
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【0320】
(式中、RN141及びRN142はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N141及びRN142はそれぞれ独立して、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、メチル基、プロピル基、エトキシ基又はブトキシ基が好ましい。
【0321】
一般式(N−1−4)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0322】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量を少なめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0323】
本発明の組成物の総量に対しての式(N−1−4)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、3%であり、5%であり、7%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、11%であり、10%であり、8%である。
【0324】
さらに、一般式(N−1−4)で表される化合物は、式(N−1−4.1)から式(N−1−4.14)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N−1−4.1)〜(N−1−4.4)で表される化合物であることが好ましく、式(N−1−4.1)、式(N−1−4.2)及び式(N−1−4.4)で表される化合物が好ましい。
【0325】
【化117】
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【0326】
式(N−1−4.1)〜(N−1−4.14)で表される化合物は単独で使用することも、組み合わせて使用することも可能であるが、本発明の組成物の総量に対しての単独又はこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、3%であり、5%であり、7%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、11%であり、10%であり、8%である。
【0327】
一般式(N−1−5)で表される化合物は下記の化合物である。
【0328】
【化118】
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【0329】
(式中、RN151及びRN152はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N151及びRN152はそれぞれ独立して、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましくエチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。
【0330】
一般式(N−1−5)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0331】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を少なめに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0332】
本発明の組成物の総量に対しての式(N−1−5)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、33%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0333】
さらに、一般式(N−1−5)で表される化合物は、式(N−1−5.1)から式(N−1−5.6)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N−1−5.1)、式(N−1−5.2)及び式(N−1−5.4)で表される化合物が好ましい。
【0334】
【化119】
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【0335】
式(N−1−5.1)、式(N−1−5.2)及び式(N−1−5.4)で表される化合物は単独で使用することも、組み合わせて使用することも可能であるが、本発明の組成物の総量に対しての単独又はこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、33%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0336】
一般式(N−1−10)で表される化合物は下記の化合物である。
【0337】
【化120】
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【0338】
(式中、RN1101及びRN1102はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N1101は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基、ブチル基、ビニル基又は1−プロペニル基が好ましい。RN1102は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
【0339】
一般式(N−1−10)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0340】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0341】
本発明の組成物の総量に対しての式(N−1−10)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0342】
さらに、一般式(N−1−10)で表される化合物は、式(N−1−10.1)から式(N−1−10.14)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N−1−10.1)〜(N−1−10.5)式(N−1−10.13)及び式(N−1−10.14)で表される化合物であることが好ましく、式(N−1−10.1)、式(N−1−10.2)、式(N−1−10.13)及び式(N−1−10.14)で表される化合物が好ましい。
【0343】
【化121】
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【0344】
式(N−1−10.1)、式(N−1−10.2)、式(N−1−10.13)及び式(N−1−10.14)で表される化合物は単独で使用することも、組み合わせて使用することも可能であるが、本発明の組成物の総量に対しての単独又はこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0345】
一般式(N−1−11)で表される化合物は下記の化合物である。
【0346】
【化122】
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【0347】
(式中、RN1111及びRN1112はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N1111は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基、ブチル基、ビニル基又は1−プロペニル基が好ましい。RN1112は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
【0348】
一般式(N−1−11)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0349】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を低めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0350】
本発明の組成物の総量に対しての式(N−1−11)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0351】
さらに、一般式(N−1−11)で表される化合物は、式(N−1−11.1)から式(N−1−11.14)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N−1−11.1)〜(N−1−11.14)で表される化合物であることが好ましく、式(N−1−11.2)及び式(N−1−11.4)で表される化合物が好ましい。
【0352】
【化123】
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【0353】
式(N−1−11.2)及び式(N−1−11.4)で表される化合物は単独で使用することも、組み合わせて使用することも可能であるが、本発明の組成物の総量に対しての単独又はこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0354】
一般式(N−1−12)で表される化合物は下記の化合物である。
【0355】
【化124】
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【0356】
(式中、RN1121及びRN1122はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N1121は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。RN1122は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
【0357】
一般式(N−1−12)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0358】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量をおおめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0359】
本発明の組成物の総量に対しての式(N−1−12)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0360】
一般式(N−1−13)で表される化合物は下記の化合物である。
【0361】
【化125】
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【0362】
(式中、RN1131及びRN1132はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N1131は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。RN1132は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
【0363】
一般式(N−1−13)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0364】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量をおおめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0365】
本発明の組成物の総量に対しての式(N−1−13)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0366】
一般式(N−1−14)で表される化合物は下記の化合物である。
【0367】
【化126】
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【0368】
(式中、RN1141及びRN1142はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N1141は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。RN1142は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
【0369】
一般式(N−1−14)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0370】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量をおおめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0371】
本発明の組成物の総量に対しての式(N−1−14)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0372】
一般式(N−1−15)で表される化合物は下記の化合物である。
【0373】
【化127】
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【0374】
(式中、RN1151及びRN1152はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N1151は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。RN1152は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
【0375】
一般式(N−1−15)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0376】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量をおおめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0377】
本発明の組成物の総量に対しての式(N−1−15)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0378】
一般式(N−1−16)で表される化合物は下記の化合物である。
【0379】
【化128】
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【0380】
(式中、RN1161及びRN1162はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N1161は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。RN1162は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
【0381】
一般式(N−1−16)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0382】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量をおおめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0383】
本発明の組成物の総量に対しての式(N−1−16)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0384】
一般式(N−1−17)で表される化合物は下記の化合物である。
【0385】
【化129】
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【0386】
(式中、RN1171及びRN1172はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N1171は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。RN1172は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
【0387】
一般式(N−1−17)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0388】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量をおおめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0389】
本発明の組成物の総量に対しての式(N−1−17)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0390】
一般式(N−1−18)で表される化合物は下記の化合物である。
【0391】
【化130】
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【0392】
(式中、RN1181及びRN1182はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N1181は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。RN1182は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
【0393】
一般式(N−1−18)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0394】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量をおおめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0395】
本発明の組成物の総量に対しての式(N−1−18)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0396】
さらに、一般式(N−1−18)で表される化合物は、式(N−1−18.1)から式(N−1−18.5)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N−1−18.1)〜(N−1−18.3)で表される化合物であることが好ましく、式(N−1−18.2)及び式(N−1−18.3)で表される化合物が好ましい。
【0397】
【化131】
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【0398】
一般式(N−1−20)で表される化合物は下記の化合物である。
【0399】
【化132】
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【0400】
(式中、RN1201及びRN1202はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N1201及びRN1202はそれぞれ独立して、炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。
【0401】
一般式(N−1−20)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0402】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量をおおめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0403】
本発明の組成物の総量に対しての式(N−1−20)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0404】
一般式(N−1−21)で表される化合物は下記の化合物である。
【0405】
【化133】
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【0406】
(式中、RN1211及びRN1212はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N1211及びRN1212はそれぞれ独立して、炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。
【0407】
一般式(N−1−21)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0408】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量をおおめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0409】
本発明の組成物の総量に対しての式(N−1−21)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0410】
一般式(N−1−22)で表される化合物は下記の化合物である。
【0411】
【化134】
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【0412】
(式中、RN1221及びRN1222はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N1221及びRN1222はそれぞれ独立して、炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。
【0413】
一般式(N−1−22)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0414】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量をおおめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0415】
本発明の組成物の総量に対しての式(N−1−22)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、5%である。
【0416】
さらに、一般式(N−1−22)で表される化合物は、式(N−1−22.1)から式(N−1−22.12)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N−1−22.1)〜(N−1−22.5)で表される化合物であることが好ましく、式(N−1−22.1)〜(N−1−22.4)で表される化合物が好ましい。
【0417】
【化135】
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【0418】
一般式(N−2)で表される化合物は、以下の一般式(N−2−1)〜(N−2−3)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0419】
一般式(N−2−1)で表される化合物は下記の化合物である。
【0420】
【化136】
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【0421】
(式中、RN211及びRN212はそれぞれ独立して、一般式(N−2)におけるRN21及びRN22と同じ意味を表す。)
一般式(N−2−2)で表される化合物は下記の化合物である。
【0422】
【化137】
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【0423】
(式中、RN221及びRN222はそれぞれ独立して、一般式(N−2)におけるRN21及びRN22と同じ意味を表す。)
一般式(N−2−3)で表される化合物は下記の化合物である。
【0424】
【化138】
[この文献は図面を表示できません]
【0425】
(式中、RN231及びRN232はそれぞれ独立して、一般式(N−2)におけるRN21及びRN22と同じ意味を表す。)
一般式(N−3)で表される化合物は一般式(N−3−2)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0426】
【化139】
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【0427】
(式中、RN321及びRN322はそれぞれ独立して、一般式(N−3)におけるRN31及びRN32と同じ意味を表す。)
N321及びRN322は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、プロピル基又はペンチル基が好ましい。
【0428】
一般式(N−3−2)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0429】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量を少なめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0430】
本発明の組成物の総量に対しての式(N−3−2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、3%であり、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%であり、23%であり、25%であり、27%であり、30%であり、33%であり、35%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、50%であり、40%であり、38%であり、35%であり、33%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、7%であり、6%であり、5%である。
【0431】
さらに、一般式(N−3−2)で表される化合物は、式(N−3−2.1)から式(N−3−2.3)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0432】
【化140】
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【0433】

本発明に係る液晶組成物は、第1モノマーおよび第2モノマーで表される化合物以外に、一般式(L)で表される化合物を1種類又は2種類以上含有することが好ましい。一般式(L)で表される化合物は誘電的にほぼ中性の化合物(Δεの値が−2〜2)に該当する。
【0434】
【化141】
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【0435】
(式中、RL1及びRL2はそれぞれ独立して炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、該アルキル基中の1個又は非隣接の2個以上の−CH−はそれぞれ独立して−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−によって置換されていてもよく、
L1は0、1、2又は3を表し、
L1、AL2及びAL3はそれぞれ独立して
(a) 1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は−O−に置き換えられてもよい。)
(b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられてもよい。)及び
(c) ナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又はデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基(ナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられても良い。)
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(a)、基(b)及び基(c)はそれぞれ独立してシアノ基、フッ素原子又は塩素原子で置換されていても良く、
L1及びZL2はそれぞれ独立して単結合、−CHCH−、−(CH−、−OCH−、−CHO−、−COO−、−OCO−、−OCF−、−CFO−、−CH=N−N=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−を表し、
L1が2又は3であってAL2が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良く、nL1が2又は3であってZL2が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良いが、一般式(N−1)、(N−2)及び(N−3)で表される化合物を除く。)
一般式(L)で表される化合物は単独で用いてもよいが、組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの所望の性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類である。あるいは本発明の別の実施形態では2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類であり、6種類であり、7種類であり、8種類であり、9種類であり、10種類以上である。
【0436】
本発明の組成物において、一般式(L)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整する必要がある。
【0437】
本発明の組成物の総量に対しての式(L)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、10%であり、20%であり、30%であり、40%であり、50%であり、55%であり、60%であり、65%であり、70%であり、75%であり、80%である。好ましい含有量の上限値は、95%であり、85%であり、75%であり、65%であり、55%であり、45%であり、35%であり、25%である。
【0438】
本発明の組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値が高く上限値が高いことが好ましい。さらに、本発明の組成物のTniを高く保ち、温度安定性の良い組成物が必要な場合は上記の下限値が高く上限値が高いことが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を低く上限値が低いことが好ましい。
【0439】
信頼性を重視する場合にはRL1及びRL2はともにアルキル基であることが好ましく、化合物の揮発性を低減させることを重視する場合にはアルコキシ基であることが好ましく、粘性の低下を重視する場合には少なくとも一方はアルケニル基であることが好ましい。
【0440】
分子内に存在するハロゲン原子は0、1、2又は3個が好ましく、0又は1が好ましく、他の液晶分子との相溶性を重視する場合には1が好ましい。
【0441】
L1及びRL2の結合する環構造がフェニル基(芳香族)である場合には、RL1及びRL2はそれぞれ独立して、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び炭素原子数4〜5のアルケニル基が好ましく、RL1及びRL2の結合する環構造がシクロヘキサン、ピラン及びジオキサンなどの飽和した環構造の場合には、RL1及びRL2はそれぞれ独立して、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び直鎖状の炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましい。ネマチック相を安定化させるためには炭素原子及び存在する場合酸素原子の合計が5以下であることが好ましく、直鎖状であることが好ましい。
【0442】
アルケニル基としては、式(R1)から式(R5)のいずれかで表される基から選ばれることが好ましい。(各式中の黒点は環構造中の炭素原子を表す。)
【0443】
【化142】
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【0444】
L1は応答速度を重視する場合には0が好ましく、ネマチック相の上限温度を改善するためには2又は3が好ましく、これらのバランスをとるためには1が好ましい。また、組成物として求められる特性を満たすためには異なる値の化合物を組み合わせることが好ましい。
【0445】
L1、AL2及びAL3はΔnを大きくすることが求められる場合には芳香族であることが好ましく、応答速度を改善するためには脂肪族であることが好ましく、それぞれ独立してトランス−1,4−シクロへキシレン基、1,4−フェニレン基、2−フルオロ−1,4−フェニレン基、3−フルオロ−1,4−フェニレン基、3,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキセニレン基、1,4−ビシクロ[2.2.2]オクチレン基、ピペリジン−1,4−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基を表すことが好ましく、下記の構造を表すことがより好ましく、
【0446】
【化143】
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【0447】
トランス−1,4−シクロへキシレン基又は1,4−フェニレン基を表すことがより好ましい。
【0448】
L1及びZL2は応答速度を重視する場合には単結合であることが好ましい。
【0449】
一般式(L)で表される化合物は分子内のハロゲン原子数が0個又は1個であることが好ましい。当該ハロゲン原子としてはフッ素原子または塩素原子が好ましく、フッ素原子がより好ましい。
【0450】
一般式(L)で表される化合物は一般式(L−1)〜(L−7)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0451】
一般式(L−1)で表される化合物は下記の化合物である。
【0452】
【化144】
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【0453】
(式中、RL11及びRL12はそれぞれ独立して、一般式(L)におけるRL1及びRL2と同じ意味を表す。)
L11及びRL12は、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び直鎖状の炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましい。
【0454】
一般式(L−1)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0455】
好ましい含有量の下限値は、本発明の組成物の総量に対して、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%であり、15%であり、20%であり、25%であり、30%であり、35%であり、40%であり、45%であり、50%であり、55%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、95%であり、90%であり、85%であり、80%であり、75%であり、70%であり、65%であり、60%であり、55%であり、50%であり、45%であり、40%であり、35%であり、30%であり、25%である。
【0456】
本発明の組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値が高く上限値が高いことが好ましい。さらに、本発明の組成物のTniを高く保ち、温度安定性の良い組成物が必要な場合は上記の下限値が中庸で上限値が中庸であることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値が低く上限値が低いことが好ましい。
【0457】
一般式(L−1)で表される化合物は一般式(L−1−1)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0458】
【化145】
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【0459】
(式中RL12は一般式(L−1)における意味と同じ意味を表す。)
一般式(L−1−1)で表される化合物は、式(L−1−1.1)から式(L−1−1.3)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(L−1−1.2)又は式(L−1−1.3)で表される化合物であることが好ましく、特に、式(L−1−1.3)で表される化合物であることが好ましい。
【0460】
【化146】
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【0461】
本発明の組成物の総量に対しての式(L−1−1.3)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、20%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、7%であり、6%であり、5%であり、3%である。
【0462】
一般式(L−1)で表される化合物は一般式(L−1−2)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0463】
【化147】
[この文献は図面を表示できません]
【0464】
(式中RL12は一般式(L−1)における意味と同じ意味を表す。)
本発明の組成物の総量に対しての式(L−1−2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、5%であり、10%であり、15%であり、17%であり、20%であり、23%であり、25%であり、27%であり、30%であり、35%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、60%であり、55%であり、50%であり、45%であり、42%であり、40%であり、38%であり、35%であり、33%であり、30%である。
【0465】
さらに、一般式(L−1−2)で表される化合物は、式(L−1−2.1)から式(L−1−2.4)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(L−1−2.2)から式(L−1−2.4)で表される化合物であることが好ましい。特に、式(L−1−2.2)で表される化合物は本発明の組成物の応答速度を特に改善するため好ましい。また、応答速度よりも高いTniを求めるときは、式(L−1−2.3)又は式(L−1−2.4)で表される化合物を用いることが好ましい。式(L−1−2.3)及び式(L−1−2.4)で表される化合物の含有量は、低温での溶解度を良くするために30%以上にすることは好ましくない。
【0466】
【化148】
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【0467】
本発明の組成物の総量に対しての式(L−1−2.2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、10%であり、15%であり、18%であり、20%であり、23%であり、25%であり、27%であり、30%であり、33%であり、35%であり、38%であり、40%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、60%であり、55%であり、50%であり、45%であり、43%であり、40%であり、38%であり、35%であり、32%であり、30%であり、27%であり、25%であり、22%である。
【0468】
本発明の組成物の総量に対しての式(L−1−1.3)で表される化合物及び式(L−1−2.2)で表される化合物の合計の好ましい含有量の下限値は、10%であり、15%であり、20%であり、25%であり、27%であり、30%であり、35%であり、40%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、60%であり、55%であり、50%であり、45%であり、43%であり、40%であり、38%であり、35%であり、32%であり、30%であり、27%であり、25%であり、22%である。
【0469】
一般式(L−1)で表される化合物は一般式(L−1−3)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0470】
【化149】
[この文献は図面を表示できません]
【0471】
(式中RL13及びRL14はそれぞれ独立して炭素原子数1〜8のアルキル基又は炭素原子数1〜8のアルコキシ基を表す。)
L13及びRL14は、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び直鎖状の炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましい。
【0472】
本発明の組成物の総量に対しての式(L−1−3)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%であり、23%であり、25%であり、30%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、60%であり、55%であり、50%であり、45%であり、40%であり、37%であり、35%であり、33%であり、30%であり、27%であり、25%であり、23%であり、20%であり、17%であり、15%であり、13%であり、10%である。
【0473】
さらに、一般式(L−1−3)で表される化合物は、式(L−1−3.1)から式(L−1−3.13)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(L−1−3.1)、式(L−1−3.3)又は式(L−1−3.4)で表される化合物であることが好ましい。特に、式(L−1−3.1)で表される化合物は本発明の組成物の応答速度を特に改善するため好ましい。また、応答速度よりも高いTniを求めるときは、式(L−1−3.3)、式(L−1−3.4)、式(L−1−3.11)及び式(L−1−3.12)で表される化合物を用いることが好ましい。式(L−1−3.3)、式(L−1−3.4)、式(L−1−3.11)及び式(L−1−3.12)で表される化合物の合計の含有量は、低温での溶解度を良くするために20%以上にすることは好ましくない。
【0474】
【化150】
[この文献は図面を表示できません]
【0475】
本発明の組成物の総量に対しての式(L−1−3.1)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、20%であり、17%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、7%であり、6%である。
【0476】
一般式(L−1)で表される化合物は一般式(L−1−4)及び/又は(L−1−5)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0477】
【化151】
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【0478】
(式中RL15及びRL16はそれぞれ独立して炭素原子数1〜8のアルキル基又は炭素原子数1〜8のアルコキシ基を表す。)
L15及びRL16は、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び直鎖状の炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましい。
【0479】
本発明の組成物の総量に対しての式(L−1−4)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、25%であり、23%であり、20%であり、17%であり、15%であり、13%であり、10%である。
【0480】
本発明の組成物の総量に対しての式(L−1−5)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、25%であり、23%であり、20%であり、17%であり、15%であり、13%であり、10%である。
【0481】
さらに、一般式(L−1−4)及び(L−1−5)で表される化合物は、式(L−1−4.1)から式(L−1−5.3)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(L−1−4.2)又は式(L−1−5.2)で表される化合物であることが好ましい。
【0482】
【化152】
[この文献は図面を表示できません]
【0483】
本発明の組成物の総量に対しての式(L−1−4.2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、20%であり、17%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、7%であり、6%である。
【0484】
式(L−1−1.3)、式(L−1−2.2)、式(L−1−3.1)、式(L−1−3.3)、式(L−1−3.4)、式(L−1−3.11)及び式(L−1−3.12)で表される化合物から選ばれる2種以上の化合物を組み合わせることが好ましく、式(L−1−1.3)、式(L−1−2.2)、式(L−1−3.1)、式(L−1−3.3)、式(L−1−3.4)及び式(L−1−4.2)で表される化合物から選ばれる2種以上の化合物を組み合わせることが好ましく、これら化合物の合計の含有量の好ましい含有量の下限値は、本発明の組成物の総量に対して、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%であり、23%であり、25%であり、27%であり、30%であり、33%であり、35%であり、上限値は、本発明の組成物の総量に対して、80%であり、70%であり、60%であり、50%であり、45%であり、40%であり、37%であり、35%であり、33%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%である。組成物の信頼性を重視する場合には、式(L−1−3.1)、式(L−1−3.3)及び式(L−1−3.4))で表される化合物から選ばれる2種以上の化合物を組み合わせることが好ましく、組成物の応答速度を重視する場合には、式(L−1−1.3)、式(L−1−2.2)で表される化合物から選ばれる2種以上の化合物を組み合わせることが好ましい。
一般式(L−1)で表される化合物は一般式(L−1−6)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0485】
【化153】
[この文献は図面を表示できません]
【0486】
(式中RL17及びRL18はそれぞれ独立してメチル基又は水素原子を表す。)
本発明の組成物の総量に対しての式(L−1−6)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、5%であり、10%であり、15%であり、17%であり、20%であり、23%であり、25%であり、27%であり、30%であり、35%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、60%であり、55%であり、50%であり、45%であり、42%であり、40%であり、38%であり、35%であり、33%であり、30%である。
【0487】
さらに、一般式(L−1−6)で表される化合物は、式(L−1−6.1)から式(L−1−6.3)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0488】
【化154】
[この文献は図面を表示できません]
【0489】
一般式(L−2)で表される化合物は下記の化合物である。
【0490】
【化155】
[この文献は図面を表示できません]
【0491】
(式中、RL21及びRL22はそれぞれ独立して、一般式(L)におけるRL1及びRL2と同じ意味を表す。)
L21は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、RL22は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましい。
【0492】
一般式(L−1)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0493】
低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、反対に、応答速度を重視する場合は含有量を少なめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0494】
本発明の組成物の総量に対しての式(L−2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、20%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、7%であり、6%であり、5%であり、3%である。
【0495】
さらに、一般式(L−2)で表される化合物は、式(L−2.1)から式(L−2.6)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(L−2.1)、式(L−2.3)、式(L−2.4)及び式(L−2.6)で表される化合物であることが好ましい。
【0496】
【化156】
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【0497】
一般式(L−3)で表される化合物は下記の化合物である。
【0498】
【化157】
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【0499】
(式中、RL31及びRL32はそれぞれ独立して、一般式(L)におけるRL1及びRL2と同じ意味を表す。)
L31及びRL32はそれぞれ独立して炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましい。
【0500】
一般式(L−3)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0501】
本発明の組成物の総量に対しての式(L−3)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、20%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、7%であり、6%であり、5%であり、3%である。
【0502】
高い複屈折率を得る場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、反対に、高いTniを重視する場合は含有量を少なめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0503】
さらに、一般式(L−3)で表される化合物は、式(L−3.1)から式(L−3.7)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(L−3.2)から式(L−3.7)で表される化合物であることが好ましい。
【0504】
【化158】
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【0505】
一般式(L−4)で表される化合物は下記の化合物である。
【0506】
【化159】
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【0507】
(式中、RL41及びRL42はそれぞれ独立して、一般式(L)におけるRL1及びRL2と同じ意味を表す。)
L41は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、RL42は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましい。)
一般式(L−4)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0508】
本発明の組成物において、一般式(L−4)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整する必要がある。
【0509】
本発明の組成物の総量に対しての式(L−4)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%であり、14%であり、16%であり、20%であり、23%であり、26%であり、30%であり、35%であり、40%である。本発明の組成物の総量に対しての式(L−4)で表される化合物の好ましい含有量の上限値は、50%であり、40%であり、35%であり、30%であり、20%であり、15%であり、10%であり、5%である。
【0510】
一般式(L−4)で表される化合物は、例えば式(L−4.1)から式(L−4.3)で表される化合物であることが好ましい。
【0511】
【化160】
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【0512】
低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて、式(L−4.1)で表される化合物を含有していても、式(L−4.2)で表される化合物を含有していても、式(L−4.1)で表される化合物と式(L−4.2)で表される化合物との両方を含有していても良いし、式(L−4.1)から式(L−4.3)で表される化合物を全て含んでいても良い。本発明の組成物の総量に対しての式(L−4.1)又は式(L−4.2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、3%であり、5%であり、7%であり、9%であり、11%であり、12%であり、13%であり、18%であり、21%であり、好ましい上限値は、45であり、40%であり、35%であり、30%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%である。
【0513】
式(L−4.1)で表される化合物と式(L−4.2)で表される化合物との両方を含有する場合は、本発明の組成物の総量に対しての両化合物の好ましい含有量の下限値は、15%であり、19%であり、24%であり、30%であり、好ましい上限値は、45であり、40%であり、35%であり、30%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0514】
一般式(L−4)で表される化合物は、例えば式(L−4.4)から式(L−4.6)で表される化合物であることが好ましく、式(L−4.4)で表される化合物であることが好ましい。
【0515】
【化161】
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【0516】
低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて、式(L−4.4)で表される化合物を含有していても、式(L−4.5)で表される化合物を含有していても、式(L−4.4)で表される化合物と式(L−4.5)で表される化合物との両方を含有していても良い。
【0517】
本発明の組成物の総量に対しての式(L−4.4)又は式(L−4.5)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、3%であり、5%であり、7%であり、9%であり、11%であり、12%であり、13%であり、18%であり、21%である。好ましい上限値は、45であり、40%であり、35%であり、30%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%である。
【0518】
式(L−4.4)で表される化合物と式(L−4.5)で表される化合物との両方を含有する場合は、本発明の組成物の総量に対しての両化合物の好ましい含有量の下限値は、15%であり、19%であり、24%であり、30%であり、好ましい上限値は、45であり、40%であり、35%であり、30%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0519】
一般式(L−4)で表される化合物は、式(L−4.7)から式(L−4.10)で表される化合物であることが好ましく、特に、式(L−4.9)で表される化合物が好ましい。
【0520】
【化162】
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【0521】
一般式(L−5)で表される化合物は下記の化合物である。
【0522】
【化163】
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【0523】
(式中、RL51及びRL52はそれぞれ独立して、一般式(L)におけるRL1及びRL2と同じ意味を表す。)
L51は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、RL52は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましい。
【0524】
一般式(L−5)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0525】
本発明の組成物において、一般式(L−5)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整する必要がある。
【0526】
本発明の組成物の総量に対しての式(L−5)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%であり、14%であり、16%であり、20%であり、23%であり、26%であり、30%であり、35%であり、40%である。本発明の組成物の総量に対しての式(L−5)で表される化合物の好ましい含有量の上限値は、50%であり、40%であり、35%であり、30%であり、20%であり、15%であり、10%であり、5%である。
【0527】
一般式(L−5)で表される化合物は、式(L−5.1)又は式(L−5.2)で表される化合物であることが好ましく、特に、式(L−5.1)で表される化合物であることが好ましい。
【0528】
本発明の組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%である。これら化合物の好ましい含有量の上限値は、20%であり、15%であり、13%であり、10%であり、9%である。
【0529】
【化164】
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【0530】
一般式(L−5)で表される化合物は、式(L−5.3)又は式(L−5.4)で表される化合物であることが好ましい。
【0531】
本発明の組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%である。これら化合物の好ましい含有量の上限値は、20%であり、15%であり、13%であり、10%であり、9%である。
【0532】
【化165】
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【0533】
一般式(L−5)で表される化合物は、式(L−5.5)から式(L−5.7)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、特に式(L−5.7)で表される化合物であることが好ましい。
【0534】
本発明の組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%である。これら化合物の好ましい含有量の上限値は、20%であり、15%であり、13%であり、10%であり、9%である。
【0535】
【化166】
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【0536】
一般式(L−6)で表される化合物は下記の化合物である。
【0537】
【化167】
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【0538】
(式中、RL61及びRL62はそれぞれ独立して、一般式(L)におけるRL1及びRL2と同じ意味を表し、XL61及びXL62はそれぞれ独立して水素原子又はフッ素原子を表す。)
L61及びRL62はそれぞれ独立して炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、XL61及びXL62のうち一方がフッ素原子他方が水素原子であることが好ましい。
【0539】
一般式(L−6)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0540】
本発明の組成物の総量に対しての式(L−6)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%であり、14%であり、16%であり、20%であり、23%であり、26%であり、30%であり、35%であり、40%である。本発明の組成物の総量に対しての式(L−6)で表される化合物の好ましい含有量の上限値は、50%であり、40%であり、35%であり、30%であり、20%であり、15%であり、10%であり、5%である。Δnを大きくすることに重点を置く場合には含有量を多くした方が好ましく、低温での析出に重点を置いた場合には含有量は少ない方が好ましい。
【0541】
一般式(L−6)で表される化合物は、式(L−6.1)から式(L−6.9)で表される化合物であることが好ましい。
【0542】
【化168】
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【0543】
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、これらの化合物の中から1種〜3種類含有することが好ましく、1種〜4種類含有することがさらに好ましい。また、選ぶ化合物の分子量分布が広いことも溶解性に有効であるため、例えば、式(L−6.1)又は(L−6.2)で表される化合物から1種類、式(L−6.4)又は(L−6.5)で表される化合物から1種類、式(L−6.6)又は式(L−6.7)で表される化合物から1種類、式(L−6.8)又は(L−6.9)で表される化合物から1種類の化合物を選び、これらを適宜組み合わせることが好ましい。その中でも、式(L−6.1)、式(L−6.3)式(L−6.4)、式(L−6.6)及び式(L−6.9)で表される化合物を含むことが好ましい。
【0544】
さらに、一般式(L−6)で表される化合物は、例えば式(L−6.10)から式(L−6.17)で表される化合物であることが好ましく、その中でも、式(L−6.11)で表される化合物であることが好ましい。
【0545】
【化169】
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【0546】
本発明の組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%である。これら化合物の好ましい含有量の上限値は、20%であり、15%であり、13%であり、10%であり、9%である。
【0547】
一般式(L−7)で表される化合物は下記の化合物である。
【0548】
【化170】
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【0549】
(式中、RL71及びRL72はそれぞれ独立して一般式(L)におけるRL1及びRL2と同じ意味を表し、AL71及びAL72はそれぞれ独立して一般式(L)におけるAL2及びAL3と同じ意味を表すが、AL71及びAL72上の水素原子はそれぞれ独立してフッ素原子によって置換されていてもよく、ZL71は一般式(L)におけるZL2と同じ意味を表し、XL71及びXL72はそれぞれ独立してフッ素原子又は水素原子を表す。)
式中、RL71及びRL72はそれぞれ独立して炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、AL71及びAL72はそれぞれ独立して1,4−シクロヘキシレン基又は1,4−フェニレン基が好ましく、AL71及びAL72上の水素原子はそれぞれ独立してフッ素原子によって置換されていてもよく、ZL71は単結合又は−COO−が好ましく、単結合が好ましく、XL71及びXL72は水素原子が好ましい。
【0550】
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて組み合わせる。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類である。
【0551】
本発明の組成物において、一般式(L−7)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整する必要がある。
【0552】
本発明の組成物の総量に対しての式(L−7)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%であり、14%であり、16%であり、20%である。本発明の組成物の総量に対しての式(L−7)で表される化合物の好ましい含有量の上限値は、30%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、10%であり、5%である。
【0553】
本発明の組成物が高いTniの実施形態が望まれる場合は式(L−7)で表される化合物の含有量を多めにすることが好ましく、低粘度の実施形態が望まれる場合は含有量を少なめにすることが好ましい。
【0554】
さらに、一般式(L−7)で表される化合物は、式(L−7.1)から式(L−7.4)で表される化合物であることが好ましく、式(L−7.2)で表される化合物であることが好ましい。
【0555】
【化171】
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【0556】
さらに、一般式(L−7)で表される化合物は、式(L−7.11)から式(L−7.13)で表される化合物であることが好ましく、式(L−7.11)で表される化合物であることが好ましい。
【0557】
【化172】
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【0558】
さらに、一般式(L−7)で表される化合物は、式(L−7.21)から式(L−7.23)で表される化合物である。式(L−7.21)で表される化合物であることが好ましい。
【0559】
【化173】
[この文献は図面を表示できません]
【0560】
さらに、一般式(L−7)で表される化合物は、式(L−7.31)から式(L−7.34)で表される化合物であることが好ましく、式(L−7.31)又は/及び式(L−7.32)で表される化合物であることが好ましい。
【0561】
【化174】
[この文献は図面を表示できません]
【0562】
さらに、一般式(L−7)で表される化合物は、式(L−7.41)から式(L−7.44)で表される化合物であることが好ましく、式(L−7.41)又は/及び式(L−7.42)で表される化合物であることが好ましい。
【0563】
【化175】
[この文献は図面を表示できません]
【0564】
さらに、一般式(L−7)で表される化合物は、式(L−7.51)から式(L−7.53)で表される化合物であることが好ましい。
【0565】
【化176】
[この文献は図面を表示できません]
【0566】
本発明の液晶組成物は、上述の化合物以外に、通常のネマチック液晶、スメクチック液晶、コレステリック液晶、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤又は赤外線吸収剤等を含有しても良い。
【0567】
酸化防止剤として、一般式(H−1)から一般式(H−4)で表されるヒンダードフェノールが挙げられる。
【0568】
【化177】
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【0569】
一般式(H−1)から一般式(H−4)中、RH1は炭素原子数1から10のアルキル基、炭素原子数1から10のアルコキシ基、炭素原子数2から10のアルケニル基又は炭素原子数2から10のアルケニルオキシ基を表すが、基中に存在する1個の−CH−又は非隣接の2個以上の−CH−はそれぞれ独立的に−O−又は−S−に置換されても良く、また、基中に存在する1個又は2個以上の水素原子はそれぞれ独立的にフッ素原子又は塩素原子に置換されても良い。更に具体的には、炭素原子数2から7のアルキル基、炭素原子数2から7のアルコキシ基、炭素原子数2から7のアルケニル基又は炭素原子数2から7のアルケニルオキシ基であることが好ましく、炭素原子数3から7のアルキル基又は炭素原子数2から7のアルケニル基であることが更に好ましい。
【0570】
一般式(H−4)中、MH4は炭素原子数1から15のアルキレン基(該アルキレン基中の1つ又は2つ以上の−CH−は、酸素原子が直接隣接しないように、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−に置換されていても良い。)、−OCH−、−CHO−、−COO−、−OCO−、−CFO−、−OCF−、−CFCF−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−C≡C−、単結合、1,4−フェニレン基(1,4−フェニレン基中の任意の水素原子はフッ素原子により置換されていても良い。)又はトランス−1,4−シクロヘキシレン基を表すが、炭素原子数1から14のアルキレン基であることが好ましく、揮発性を考慮すると炭素原子数は大きい数値が好ましいが、粘度を考慮すると炭素原子数は大き過ぎない方が好ましいことから、炭素原子数2から12が更に好ましく、炭素原子数3から10が更に好ましく、炭素原子数4から10が更に好ましく、炭素原子数5から10が更に好ましく、炭素原子数6から10が更に好ましい。
【0571】
一般式(H−1)から一般式(H−4)中、1,4−フェニレン基中の1個又は非隣接の2個以上の−CH=は−N=によって置換されていても良い。また、1,4−フェニレン基中の水素原子はそれぞれ独立的に、フッ素原子又は塩素原子で置換されていても良い。
【0572】
一般式(H−1)から一般式(H−4)中、1,4−シクロヘキシレン基中の1個又は非隣接の2個以上の−CH−は−O−又は−S−によって置換されていても良い。また、1,4−シクロヘキシレン基中の水素原子はそれぞれ独立的に、フッ素原子又は塩素原子で置換されていても良い。
【0573】
更に具体的には、例えば、式(H−11)から式(H−15)が挙げられる。
【0574】
【化178】
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【0575】
本発明の液晶組成物に酸化防止剤が含有する場合、10質量ppm以上が好ましく、20質量ppm以上が好ましく、50質量ppm以上が好ましい。酸化防止剤の含有する場合の上限は10000質量ppmであるが、1000質量ppmが好ましく、500質量ppmが好ましく、100質量ppmが好ましい。
【0576】
本発明の液晶組成物は、20℃における誘電率異方性(Δε)が−2.0から−8.0であるが、−2.0から−6.0が好ましく、−2.0から−5.0がより好ましく、−2.5から−5.0が特に好ましい。
【0577】
本発明の液晶組成物は、20℃における屈折率異方性(Δn)が0.08から0.14であるが、0.09から0.13がより好ましく、0.09から0.12が特に好ましい。更に詳述すると、薄いセルギャップに対応する場合は0.10から0.13であることが好ましく、厚いセルギャップに対応する場合は0.08から0.10であることが好ましい。
【0578】
本発明の液晶組成物は、20℃における粘度(η)が10から50mPa・sであるが、10から45mPa・sであることが好ましく、10から40mPa・sであることが好ましく、10から35mPa・sであることが好ましく、10から30mPa・sであることが好ましく、10から25mPa・sであることが更に好ましく、10から22mPa・sであることが特に好ましい。
【0579】
本発明の液晶組成物は、20℃における回転粘性(γ)が50から160mPa・sであるが、55から160mPa・sであることが好ましく、60から160mPa・sであることが好ましく、60から150mPa・sであることが好ましく、60から140mPa・sであることが好ましく、60から130mPa・sであることが好ましく、60から125mPa・sであることが好ましく、60から120mPa・sであることがより好ましく、60から115mPa・sであることがより好ましく、60から110mPa・sであることがより好ましく、60から100mPa・sであることが特に好ましい。
【0580】
本発明の液晶組成物は、ネマチック相−等方性液体相転移温度(Tni)が60℃から120℃であるが、70℃から100℃がより好ましく、70℃から85℃が特に好ましい。
【0581】
例えば、本発明に係る液晶組成物全体が負の誘電率異方性を示す場合、第1および第2モノマーと、一般式(N−1)、(N−2)及び(N−3)で表される化合物から選ばれる化合物を1種類又は2種類以上と、一般式(L)で表される化合物と、を含むことが好ましい。
【0582】
本発明に係る液晶組成物全体のうち、1種または2種以上の第1モノマーと、1種または2種以上の第2モノマーと、一般式(N−1)、一般式(N−2)、一般式(N−3)および一般式(L)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の上限値は、100質量%、99質量%、98質量%、97質量%、96質量%、95質量%、94質量%、93質量%、92質量%、91質量%、90質量%、89質量%、88質量%、87質量%、86質量%、85質量%、84質量%であることが好ましい。
【0583】
また、本発明に係る液晶組成物全体のうち、1種または2種以上の第1モノマーと、1種または2種以上の第2モノマーと、一般式(N−1)、一般式(N−2)、一般式(N−3)および一般式(L)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の下限値は、78質量%、80質量%、81質量%、83質量%、85質量%、86質量%、87質量%、88質量%、89質量%、90質量%、91質量%、92質量%、93質量%、94質量%、95質量%、96質量%、97質量%、98質量%、99質量%であることが好ましい。
【0584】
本発明に係る液晶組成物全体のうち、1種または2種以上の第1モノマーと、1種または2種以上の第2モノマーと、一般式(N−1a)、一般式(N−1b)、一般式(N−1c)、一般式(N−1d)、一般式(N−1e)および一般式(L)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の上限値は、100質量%、99質量%、98質量%、97質量%、96質量%、95質量%、94質量%、93質量%、92質量%、91質量%、90質量%、89質量%、88質量%、87質量%、86質量%、85質量%、84質量%であることが好ましい。
【0585】
また、本発明に係る液晶組成物全体のうち、1種または2種以上の第1モノマーと、1種または2種以上の第2モノマーと、一般式(N−1a)、一般式(N−1b)、一般式(N−1c)、一般式(N−1d)、一般式(N−1e)および一般式(L)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の下限値は、78質量%、80質量%、81質量%、83質量%、85質量%、86質量%、87質量%、88質量%、89質量%、90質量%、91質量%、92質量%、93質量%、94質量%、95質量%、96質量%、97質量%、98質量%、99質量%であることが好ましい。
【0586】
本発明に係る液晶組成物全体のうち、1種または2種以上の第1モノマーと、1種または2種以上の第2モノマーと、一般式(N−1a)、一般式(N−1b)、一般式(N−1c)、一般式(N−1d)、一般式(N−1e)および一般式(L)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の上限値は、100質量%、99質量%、98質量%、97質量%、96質量%、95質量%、94質量%、93質量%、92質量%、91質量%、90質量%、89質量%、88質量%、87質量%、86質量%、85質量%であることが好ましい。
【0587】
また、本発明に係る液晶組成物全体のうち、1種または2種以上の第1モノマーと、1種または2種以上の第2モノマーと、一般式(N−1a)、一般式(N−1b)、一般式(N−1c)、一般式(N−1d)、一般式(N−1e)および一般式(L)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の下限値は、78質量%、80質量%、81質量%、83質量%、85質量%、86質量%、87質量%、88質量%、89質量%、90質量%、91質量%、92質量%、93質量%、94質量%、95質量%、96質量%、97質量%、98質量%であることが好ましい。
【0588】
本発明に係る液晶組成物全体のうち、1種または2種以上の第1モノマーと、1種または2種以上の第2モノマーと、一般式(N−1a)、一般式(N−1b)、一般式(N−1c)、一般式(N−1d)、一般式(N−1e)および一般式(L)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の上限値は、100質量%、99質量%、98質量%、97質量%、96質量%、95質量%、94質量%、93質量%、92質量%、91質量%、90質量%、89質量%、88質量%、87質量%、86質量%、85質量%であることが好ましい。
【0589】
また、本発明に係る液晶組成物全体のうち、1種または2種以上の第1モノマーと、1種または2種以上の第2モノマーと、一般式(N−1a)、一般式(N−1b)、一般式(N−1c)、一般式(N−1d)、一般式(N−1e)および一般式(L)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の下限値は、78質量%、80質量%、81質量%、83質量%、85質量%、86質量%、87質量%、88質量%、89質量%、90質量%、91質量%、92質量%、93質量%、94質量%、95質量%、96質量%、97質量%、98質量%であることが好ましい。
【0590】
本発明に係る液晶組成物全体のうち、1種または2種以上の第1モノマーと、1種または2種以上の第2モノマーと、一般式(N−1a)、一般式(N−1b)、一般式(N−1c)、一般式(N−1d)、一般式(N−1e)および一般式(L)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の上限値は、100質量%、99質量%、98質量%、97質量%、96質量%、95質量%、94質量%、93質量%、92質量%、91質量%、90質量%、89質量%、88質量%、87質量%、86質量%、85質量%であることが好ましい。
【0591】
また、本発明に係る液晶組成物全体のうち、1種または2種以上の第1モノマーと、1種または2種以上の第2モノマーと、一般式(N−1a)、一般式(N−1b)、一般式(N−1c)、一般式(N−1d)、一般式(N−1e)および一般式(L)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の下限値は、78質量%、80質量%、81質量%、83質量%、85質量%、86質量%、87質量%、88質量%、89質量%、90質量%、91質量%、92質量%、93質量%、94質量%、95質量%、96質量%、97質量%、98質量%であることが好ましい。
【0592】
また、本発明に係る液晶組成物は、配向性を重視する場合は、11種または2種以上の第1モノマーと、1種または2種以上の第2モノマーと、を必須に含み、一般式(N−1−1)、一般式(N−1−2)、一般式(N−1−3)または一般式(N−1−4)を含むことが好ましい。
【0593】
また、本発明に係る液晶組成物は、応答速度を重視する場合は、1種または2種以上の第1モノマーと、1種または2種以上の第2モノマーと、を必須に含み、一般式(N−1−10)または一般式(N−1−11)を含むことが好ましい。
【0594】
また、本発明に係る液晶組成物は、配向性を重視する場合は、11種または2種以上の第1モノマーと、1種または2種以上の第2モノマーと、を必須に含み、一般式(N−1−1)、一般式(N−1−2)、一般式(N−1−3)または一般式(N−1−4)を含むことが好ましい。
【0595】
また、本発明に係る液晶組成物は、応答速度を重視する場合は、1種または2種以上の第1モノマーと、1種または2種以上の第2モノマーと、を必須に含み、一般式(N−1−10)または一般式(N−1−11)を含むことが好ましい。
【0596】
また、本発明に係る液晶組成物は、配向性を重視する場合は、1種または2種以上の第1モノマーと、1種または2種以上の第2モノマーと、を必須に含み、一般式(N−1−1)、一般式(N−1−2)、一般式(N−1−3)または一般式(N−1−4)を含むことが好ましい。
【0597】
また、本発明に係る液晶組成物は、応答速度を重視する場合は、1種または2種以上の第1モノマーと、1種または2種以上の第2モノマーと、を必須に含み、一般式(N−1−10)または一般式(N−1−11)を含むことが好ましい。
【0598】
本発明に係る液晶組成物全体のうち、一般式(N−1−4)、一般式(N−1b)、一般式(N−1c)、一般式(N−1d)、一般式(N−1e)および一般式(L)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の上限値は、99質量%、98質量%、97質量%、96質量%、95質量%、94質量%、93質量%、92質量%、91質量%、90質量%、89質量%、88質量%、87質量%、86質量%、85質量%、84質量%であることが好ましい。
【0599】
また、本発明に係る液晶組成物全体のうち、一般式(N−1−4)、一般式(N−1b)、一般式(N−1c)、一般式(N−1d)、一般式(N−1e)および一般式(L)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の下限値は、78質量%、80質量%、81質量%、83質量%、85質量%、86質量%、87質量%、88質量%、89質量%、90質量%、91質量%、92質量%、93質量%、94質量%、95質量%、96質量%、97質量%、98質量%であることが好ましい。
【0600】
本発明に係る液晶組成物全体のうち、一般式(N−1a)、一般式(N−1b)、一般式(N−1c)、一般式(N−1d)、一般式(N−1e)、一般式(L−1)、一般式(L−3)、一般式(L−4)、一般式(L−5)および一般式(L−6)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の上限値は、99質量%、98質量%、97質量%、96質量%、95質量%、94質量%、93質量%、92質量%、91質量%、90質量%、89質量%、88質量%、87質量%、86質量%、85質量%、84質量%、83質量%、82質量%、81質量%、80質量%であることが好ましい。
【0601】
また、本発明に係る液晶組成物全体のうち、一般式(N−1a)、一般式(N−1b)、一般式(N−1c)、一般式(N−1d)、一般式(N−1e)および一般式(L−1)、一般式(L−3)、一般式(L−4)、一般式(L−5)および一般式(L−6)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の下限値は、68質量%、70質量%、71質量%、73質量%、75質量%、78質量%、80質量%、81質量%、83質量%、85質量%、86質量%、87質量%、88質量%、89質量%、90質量%、91質量%、92質量%、93質量%、94質量%、95質量%、96質量%、97質量%、98質量%であることが好ましい。
【0602】
本発明の液晶組成物を用いた液晶表示素子は、高速応答という顕著な特徴を有しており、加えて、チルト角が十分に得られ、未反応の重合性化合物がないか、問題にならないほど少なく、電圧保持率(VHR)が高いため、配向不良や表示不良といった不具合がないか、十分に抑制されている。また、チルト角及び重合性化合物の残留量を容易に制御できるため、製造のためのエネルギーコストの最適化及び削減が容易であるため、生産効率の向上と安定した量産に最適である。
【0603】
本発明の液晶組成物を用いた液晶表示素子は、特に、アクティブマトリックス駆動用液晶表示素子に有用であり、PSAモード、PSVAモード、VAモード、PS−IPSモード又はPS−FFSモード用液晶表示素子に用いることができる。
【0604】
本発明に係る液晶表示素子は、対向に配置された第1の基板および第2の基板と、前記第1の基板または前記第2の基板に設けられる共通電極と、前記第1の基板または前記第2の基板に設けられ、薄膜トランジスタを有する画素電極と、前記第1の基板と第2の基板間に設けられる液晶組成物を含有する液晶層と、を有することが好ましい。必要により前記液晶層と当接するように第1の基板および/または第2の基板の少なくとも一つの基板の対向面側に、液晶分子の配向方向を制御する配向膜を設けてもよい。該配向膜としては、液晶表示素子の駆動モードに併せて、垂直配向膜や水平配向膜など適宜選択することができ、ラビング配向膜(例えば、ポリイミド)または光配向膜(分解型ポリイミドなど)などの公知の配向膜を使用することができる。さらに、カラーフィルターを、第1の基板または第2の基板上に適宜設けてもよく、また前記画素電極や共通電極上にカラーフィルターを設けることができる。
【0605】
本発明に係る液晶表示素子に使用される液晶セルの2枚の基板はガラス又はプラスチックの如き柔軟性をもつ透明な材料を用いることができ、一方はシリコン等の不透明な材料でも良い。透明電極層を有する透明基板は、例えば、ガラス板等の透明基板上にインジウムスズオキシド(ITO)をスパッタリングすることにより得ることができる。
【0606】
カラーフィルターは、例えば、顔料分散法、印刷法、電着法又は、染色法等によって作成することができる。顔料分散法によるカラーフィルターの作成方法を一例に説明すると、カラーフィルター用の硬化性着色組成物を、該透明基板上に塗布し、パターニング処理を施し、そして加熱又は光照射により硬化させる。この工程を、赤、緑、青の3色についてそれぞれ行うことで、カラーフィルター用の画素部を作成することができる。その他、該基板上に、TFT、薄膜ダイオード、金属絶縁体金属比抵抗素子等の能動素子を設けた画素電極を設置してもよい。
【0607】
前記第1の基板および前記第2の基板を、共通電極や画素電極層が内側となるように対向させることが好ましい。
【0608】
第1の基板と第2の基板との間隔はスペーサーを介して、調整してもよい。このときは、得られる調光層の厚さが1〜100μmとなるように調整するのが好ましい。1.5から10μmが更に好ましく、偏光板を使用する場合は、コントラストが最大になるように液晶の屈折率異方性Δnとセル厚dとの積を調整することが好ましい。又、二枚の偏光板がある場合は、各偏光板の偏光軸を調整して視野角やコントラトが良好になるように調整することもできる。更に、視野角を広げるための位相差フィルムも使用することもできる。スペーサーとしては、例えば、ガラス粒子、プラスチック粒子、アルミナ粒子、フォトレジスト材料等が挙げられる。その後、エポキシ系熱硬化性組成物等のシール剤を、液晶注入口を設けた形で該基板にスクリーン印刷し、該基板同士を貼り合わせ、加熱しシール剤を熱硬化させる。
【0609】
2枚の基板間に液晶組成物を狭持させる方法は、通常の真空注入法又はODF法などを用いることができる。
【0610】
本発明の第2は、対向に配置された第一の基板および第二の基板と、前記第一の基板と前記第二の基板との間に充填された液晶層と、前記第一の基板上に、マトリクス状に配置される複数個のゲートバスライン及びデータバスライン、前記ゲートバスラインとデータバスラインとの交差部に設けられる薄膜トランジスタならびに前記薄膜トランジスタにより駆動される画素電極を画素毎に有する電極層と、前記第一の基板または前記第二の基板上に形成された共通電極と、前記第一の基板および前記第二の基板の間に2種以上のビフェニル骨格を有する重合性化合物が硬化された樹脂成分と、を有する、少なくとも一方の基板表面に配向膜を備えていない液晶表示素子である。
【0611】
本発明の液晶組成物に含まれる重合性化合物または重合性モノマーおよび自発配向性モノマーを重合させる方法としては、液晶の良好な配向性能を得るためには、適度な重合速度が望ましいので、紫外線又は電子線等の活性エネルギー線を単一又は併用又は順番に照射することによって重合させる方法が好ましい。紫外線を使用する場合、偏光光源を用いても良いし、非偏光光源を用いても良い。また、液晶組成物を2枚の基板間に挟持させた状態で重合を行う場合には、少なくとも照射面側の基板は活性エネルギー線に対して適当な透明性が与えられていなければならない。また、光照射時にマスクを用いて特定の部分のみを重合させた後、電場や磁場又は温度等の条件を変化させることにより、未重合部分の配向状態を変化させて、更に活性エネルギー線を照射して重合させるという手段を用いても良い。特に紫外線露光する際には、液晶組成物に交流電界を印加しながら紫外線露光することが好ましい。印加する交流電界は、周波数10Hzから10kHzの交流が好ましく、周波数60Hzから10kHzがより好ましく、電圧は液晶表示素子の所望のプレチルト角に依存して選ばれる。つまり、印加する電圧により液晶表示素子のプレチルト角を制御することができる。PSVAモードの液晶表示素子においては、配向安定性及びコントラストの観点からプレチルト角を80度から89.9度に制御することが好ましい。
【0612】
本発明の液晶組成物に含まれる重合性化合物を重合させる際に使用する紫外線又は電子線等の活性エネルギー線の照射時の温度は特に制限されることはない。例えば、配向膜を有する基板を備えた液晶表示素子に本発明の液晶組成物を適用する場合は、前記液晶組成物の液晶状態が保持される温度範囲内であることが好ましい。室温に近い温度、即ち、典型的には15〜35℃で重合させることが好ましい。
【0613】
一方、例えば、配向膜を有していない基板を備えた液晶表示素子に本発明の液晶組成物を適用する場合は、上記の配向膜を有する基板を備えた液晶表示素子に適用する照射時の温度範囲より広い温度範囲でもよい。
【0614】
紫外線を発生させるランプとしては、メタルハライドランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ等を用いることができる。また、照射する紫外線の波長としては、液晶組成物の吸収波長域でない波長領域の紫外線を照射することが好ましく、必要に応じて、紫外線をカットして使用することが好ましい。照射する紫外線の強度は、0.1mW/cm〜100W/cmが好ましく、2mW/cm〜50W/cmが更に好ましい。照射する紫外線のエネルギー量は、適宜調整することができるが、10mJ/cmから500J/cmが好ましく、100mJ/cmから200J/cmが更に好ましい。紫外線を照射する際に、強度を変化させても良い。紫外線を照射する時間は照射する紫外線強度により適宜選択されるが、10秒から3600秒が好ましく、10秒から600秒が更に好ましい。
【実施例】
【0615】
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳述するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。また、以下の実施例及び比較例の組成物における「%」は「質量%」を意味する。実施例において化合物の記載について以下の略号を用いる。
【0616】
実施例中、測定した特性は以下の通りである。
【0617】
ni :ネマチック相−等方性液体相転移温度(℃)
Δn :20℃における屈折率異方性
η :20℃における粘度(mPa・s)
γ :20℃における回転粘性(mPa・s)
Δε :20℃における誘電率異方性
33 :20℃における弾性定数K33(pN)
実施例において化合物の記載について以下の略号を用いる。
【0618】
(側鎖)
−n −C2n+1 炭素数nの直鎖状のアルキル基
n− C2n+1− 炭素数nの直鎖状のアルキル基
−On −OC2n+1 炭素数nの直鎖状のアルコキシ基
nO− C2n+1O− 炭素数nの直鎖状のアルコキシ基
−V −CH=CH
V− CH=CH−
−V1 −CH=CH−CH
1V− CH−CH=CH−
−2V −CH−CH−CH=CH
V2− CH=CH−CH−CH
−2V1 −CH−CH−CH=CH−CH
1V2− CH−CH=CH−CH−CH
(連結基)
−CFFO− −CF−O−
−OCFF− −O−CF
−1O− −CH−O−
−O1− −O−CH
−COO− −COO−
−OCO− −OCO−
<環構造>
【0619】
【化179】
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【0620】
本実施例および比較例における「低温保存性」、「垂直配向性」、「焼き付試験(プレチルト角の経時変化)」および「信頼性」の評価は以下の方法で行った。
【0621】
(低温保存性の評価試験)
液晶組成物をメンブレンフィルター(Agilent Technologies社製、PTFE 13m−0.2μm)にてろ過を行い、真空減圧条件にて15分間静置し溶存空気の除去を行った。これをアセトンにて洗浄し十分に乾燥させたバイアル瓶に0.5g秤量し、−20℃の環境下に20日間静置した。その後、目視にて析出の有無を観察し、以下の4段階で判定した。
【0622】
A:析出が確認できない。
【0623】
B:2週間後に析出する。
C:1週間後に析出する。
【0624】
D:析出が確認できる。
【0625】
(垂直配向性の評価試験1)
全面が一様に透明な共通電極からなる透明電極層及びカラーフィルター層を具備した配向膜を有さない第一の基板(共通電極基板)と、アクティブ素子により駆動される透明画素電極を有する画素電極層を有する配向膜を有さない第二の基板(画素電極基板)とを作製した。第一の基板上に液晶組成物を滴下し、第二の基板上で挟持し、シール材を常圧で110℃2時間の条件で硬化させ、セルギャップ3.2μmの液晶セル(絶縁膜無し)を得た。このときの垂直配向性および滴下痕などの配向ムラを、偏光顕微鏡を用いて観察し、以下の4段階で評価した。
【0626】
A:全面に渡り、均一に垂直配向
B:ごく僅かに配向欠陥が有るも許容できるレベル
C:配向欠陥が有り許容できないレベル
D:配向不良がかなり劣悪

(垂直配向性の評価試験2)
絶縁層上にパターン化された透明な共通電極からなる透明電極層を有し、カラーフィルター層を具備した配向膜を有さない第一の基板(共通電極基板)と、アクティブ素子により駆動される透明画素電極を有する画素電極層を有する配向膜を有さない第二の基板(画素電極基板)とを作製した。第一の基板上に液晶組成物を滴下し、第二の基板上で挟持し、シール材を常圧で110℃2時間の条件で硬化させ、セルギャップ3.2μmの液晶セル(絶縁膜有)を得た。このときの垂直配向性および滴下痕などの配向ムラを、偏光顕微鏡を用いて観察し、以下の4段階で評価した。
偏光顕微鏡を用いて観察し、以下の4段階で評価した。
【0627】
A:全面に渡り、均一に垂直配向
B:ごく僅かに配向欠陥が有るも許容できるレベル
C:配向欠陥が有り許容できないレベル
D:配向不良がかなり劣悪

(液晶焼き付き評価方法(プレチルト角の経時変化))
まず、垂直配向を誘起するポリイミド配向膜をITO付き基板に塗布した後、前記ポリイミド配向膜をラビング処理したITO付き基板を含む液晶セル(セルギャップ3.5μm)間に、真空注入法で注入した。その後、液晶組成物を注入した液晶セルに周波数100Hzで電圧を10V印加した状態で高圧水銀灯を用い、325nm以下の紫外線をカットするフィルターを介して紫外線を照射した。このとき、中心波長365nmの条件で測定した照度が100mW/cmになるように調整し、積算光量10J/cmの紫外線を照射した。前記の紫外線照射条件を照射条件1とした。この照射条件1により液晶セル中の液晶分子にプレチルト角が付与される。
【0628】
次に、蛍光UVランプを用いて、中心波長313nmの条件で測定した照度が3mW/cmになるように調整し、積算光量20J/cmの紫外線を更に照射し、液晶表示素子を得た。前記の紫外線照射条件を照射条件2とした。照射条件2により、照射条件1で未反応の液晶セル中の重合性化合物の残留量を低減させる。
【0629】
紫外線照射後、プレチルト角の変化による表示不良(焼き付き)評価を行った。まず、液晶表示素子のプレチルト角を測定し、プレチルト角(初期)とした。この液晶表示素子に周波数100Hzで電圧を矩形波30V印加しながらバックライトを10時間照射した。その後、プレチルト角を測定し、プレチルト角(試験後)とした。測定したプレチルト角(初期)からプレチルト角(試験後)を引いた値をプレチルト角変化量(=プレチルト角変化の絶対値)[°]とした。プレチルト角は、シンテック製OPTIPROを用いて測定した。なお、30Vの電圧の大きさは通常の駆動電圧の数倍大きく、加速試験となっている。
【0630】
プレチルト角変化量は、0[°]に近いほどプレチルト角の変化による表示不良が発生する可能性がより低くなる。本検討では、変化量1.3[°]以下を表示ムラの許容限界範囲とした。
【0631】
(液晶組成物の調製と評価結果)
本実施例では、以下の式(P−1)から(P−35)までで表される第1モノマーをもちいた。
【0632】
【化180】
[この文献は図面を表示できません]
【0633】
【化181】
[この文献は図面を表示できません]
【0634】
【化182】
[この文献は図面を表示できません]
【0635】
【化183】
[この文献は図面を表示できません]
【0636】
【化184】
[この文献は図面を表示できません]
【0637】
【化185】
[この文献は図面を表示できません]
【0638】
【化186】
[この文献は図面を表示できません]
【0639】
【化187】
[この文献は図面を表示できません]
【0640】
(比較例1、実施例1〜実施例3)
以下のLC−Aの液晶組成物を調製し、その物性値を測定した。液晶組成物の構成とその物性値の結果は表のとおりであった。
【0641】
【表1】
[この文献は図面を表示できません]
【0642】
実施例1として、液晶組成物LC−Aを100重量部に対して、式(P−1)で表される化合物を1.50重量部及び式(XX−5)で表される化合物を0.50重量部添加した液晶組成物LC−1を調整した。実施例2として、液晶組成物LC−Aを100重量部に対して、式(P−1)で表される化合物を1.50重量部及び式(XX−5)で表される化合物を1.00重量部添加した液晶組成物LC−2を調整した。実施例3として、液晶組成物LC−Aを100重量部に対して、式(P−1)で表される化合物を1.50重量部及び式(XX−5)で表される化合物を1.50重量部添加した液晶組成物LC−3を調整した。実施例4として、液晶組成物LC−Aを100重量部に対して、式(P−1)で表される化合物を0.50重量部及び式(XX−5)で表される化合物を1.50重量部添加した液晶組成物LC−4を調整した。また、LC−Aを100重量部の式(P−1)で表される化合物を1.50重量部及び式(XX−5)で表される化合物を0.30重量部添加した液晶組成物LC−5を比較例1とした。
【0643】
【表2】
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【0644】
低温保存性、垂直配向性(1)、垂直配向性(2)、プレチルト角変化量の結果は表のとおりであった
【0645】
【表3】
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【0646】
実施例1〜4は、比較例1よりも十分に小さなプレチルト角変化量を示し、表示ムラ、焼き付きが少ないことを確認した。実施例1〜4は比較例1と比較し、第二モノマー(XX−5)の添加量が多いため、ポリマーの強度が高くなり、安定性が優れると考えられる。また、実施例1〜3は、第2モノマー(XX−5)に対する第1モノマー(P−1)の割合が充分であるため、垂直配向性が高いと考えられる。
【0647】
(比較例2、実施例5〜実施例8)
以下のLC−Bの液晶組成物を調製し、その物性値を測定した。液晶組成物の構成とその物性値の結果は表のとおりであった。
【0648】
【表4】
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【0649】
実施例5として、液晶組成物LC−Bを100重量部に対して、式(P−26)で表される化合物を0.50重量部及び式(XX−2)で表される化合物を0.50重量部添加した液晶組成物LC−6を調整した。実施例6として、液晶組成物LC−Bを100重量部に対して、式(P−26)で表される化合物を0.50重量部及び式(XX−2)で表される化合物を1.00重量部添加した液晶組成物LC−7を調整した。実施例7として、液晶組成物LC−Bを100重量部に対して、式(P−26)で表される化合物を0.50重量部及び式(XX−2)で表される化合物を1.50重量部添加した液晶組成物LC−8を調整した。実施例8として、液晶組成物LC−Bを100重量部に対して、式(P−26)で表される化合物を0.50重量部及び式(XX−2)で表される化合物を1.50重量部添加した液晶組成物LC−9を調整した。また、LC−Bを100重量部の式(P−26)で表される化合物を1.50重量部及び式(XX−2)で表される化合物を0.30重量部添加した液晶組成物LC−10を比較例2とした。
【0650】
【表5】
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【0651】
低温保存性、垂直配向性(1)、垂直配向性(2)、プレチルト角変化量を以下に示す。
【0652】
【表6】
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【0653】
実施例5〜7は、比較例2よりも十分に小さなプレチルト角変化量を示し、表示ムラ、焼き付きが少ないことを確認した。実施例5〜7は比較例2と比較し、第二モノマー(R−1)の添加量が多いため、ポリマーの強度が高くなり、安定性が優れると考えられる。また、実施例4〜6は、第2モノマー(式(XX−2))に対する第1モノマー(式(P−26))の割合が充分であるため、垂直配向性が高いと考えられる。
【0654】
(実施例9〜実施例29)
液晶組成物LC−Aを100重量部に対して、第1モノマーである、式(P−2)、式(P−4)、式(P−5)、式(P−6)、式(P−13)、式(P−14)、または式(P−15)で表される化合物をそれぞれ添加し、加えて第2モノマー(XX−5)を添加した液晶組成物を調整し、実施例9から実施例29とした。各実施例の割合を下記表に示す。
【0655】
【表7】
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【0656】
低温保存性、垂直配向性(1)、垂直配向性(2)、プレチルト角変化量を以下に示す
【0657】
【表8】
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【0658】
実施例9〜29は、比較例よりも十分に小さなプレチルト角変化量を示し、表示ムラ、焼き付きが少ないことを確認した。実施例9〜29は比較例2と比較し、第2モノマー(XX−5)の添加量が多いため、ポリマーの強度が高くなり安定性が優れると考えられる。
【0659】
(実施例30〜実施例36)
液晶組成物LC−Bを100重量部に対して、第1モノマーである、式(P−20)、式(P−25)、式(P−27)、式(P−28)、式(P−29)、式(P−22)または式(P−35)で表される化合物を0.50重量部それぞれ加えて、第2モノマーである式(XX−2)で表される化合物を0.50重量部添加した液晶組成物を調製し、実施例30から実施例36とした。各実施例の割合を下記表に示す。
【0660】
【表9】
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【0661】
低温保存性、垂直配向性(1)、垂直配向性(2)、プレチルト角変化量を表に示す。
【0662】
【表10】
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【0663】
実施例30から36おいて、比較例よりも充分小さなプレチルト変化量を示すことを確認した。第2モノマー量が増加することでポリマーの強度が高くなり、安定性に優れ、チルト角安定性が向上したと考えられる。
【0664】
(実施例37〜実施例45)
液晶組成物LC−Aを100重量部に対して、第1モノマーである、式(P−1)、式(P−4)、式(P−5)または、式(P−26)で表される化合物と、第2モノマー(XX−5)、式(XX−1)、式(XX−7)または、式(XX−15)で表される化合物をそれぞれ添加した液晶組成物を調整し、実施例37から実施例45とした。各実施例の割合を下記に示す。
【0665】
【表11】
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【0666】
低温保存性、垂直配向性(1)、垂直配向性(2)、プレチルト角変化量を表に示す。
【0667】
【表12】
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【0668】
実施例37から45においても、比較例よりも充分小さなプレチルト変化量を示すことを確認した。第2モノマー量が増加することでポリマーの安定性が高くなり、チルト角安定性が向上したと考えられる。
【0669】
実施例37から45においては第1モノマーを2種類、第2モノマーを2種類用いた場合の低温保存性と垂直配向性、プレチルト変化量を評価した。比較例よりも充分小さなプレチルト変化量を示すことを確認した。二種類のモノマーを添加しても同様に比較例より充分小さなプレチルト変化量を示すことが確認された。さらに新たに重合性化合物を添加することにより低温保存性が改善されることも確認された。第1モノマー及び第2モノマーの液晶への溶解性が低い場合、一成分の濃度を下げ、さらに異なる自発配向性モノマーを加え、垂直配向性を向上させることができる。
【0670】
さらに、上記液晶組成物LC−AおよびLC−Bに代えて、下記に示す通りの化合物及び混合比率で構成される組成物を調製し、調製した液晶組成物をLC−CからLC−Hとした。
【0671】
【表13】
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【0672】
上記液晶組成物LC−CからLC−Hに対して、第1モノマー式(P−1)、(P−2)、(P−3)、(P−7)、(P−15)、(P−28)または(P−32)で表される化合物と、第2モノマー式(XX−1)、(XX−2)、(XX−5)、(XX−7)、(XX−15)で表される化合物と、を適切な濃度で混合し、上記と同様に配向性試験の評価を行ったところ、比較例より配向性が向上することを確認した。
(実施例46〜実施例53)
以下のLC−Aの液晶組成物を調製し、その物性値を測定した。液晶組成物の構成とその物性値の結果は表のとおりであった。
【0673】
液晶組成物LC−Aを100重量部に対して、第1モノマーである、式(P−36)、式(P−37)、式(P−48)、式(P−49)、式(P−50)、式(P−51)、式(P−52)または、式(P−53)で表される化合物と、第2モノマー(XX−5)または、式(XX−21)で表される化合物をそれぞれ添加した液晶組成物を調整し、実施例46から実施例53とした。各実施例の割合を下記に示す。
【0674】
【表14】
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【0675】
低温保存性、垂直配向性(1)、垂直配向性(2)、プレチルト角変化量を表に示す。
【0676】
【表15】
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【0677】
実施例46から53においても、比較例よりも充分小さなプレチルト変化量を示すことを確認した。第2モノマー量が増加することでポリマーの安定性が高くなり、チルト角安定性が向上したと考えられる。
【0678】
実施例46から53においては第1モノマーを2種類、第2モノマーを2種類用いた場合の低温保存性と垂直配向性、プレチルト変化量を評価した。比較例よりも充分小さなプレチルト変化量を示すことを確認した。二種類のモノマーを添加しても同様に比較例より充分小さなプレチルト変化量を示すことが確認された。さらに新たに重合性化合物を添加することにより低温保存性が改善されることも確認された。第1モノマー及び第2モノマーの液晶への溶解性が低い場合、一成分の濃度を下げ、さらに異なる自発配向性モノマーを加え、垂直配向性を向上させることができる。
【0679】
また、セルに第1モノマー及び第2モノマーを含有した液晶組成物を封入したセルを偏光子と検光子が直交して配置された偏光顕微鏡にセットし、透過光を観察した。液晶分子が垂直配向すれば、偏光板の作用により光は透過できず、セルは黒く表示される。この試験法により上記サンプルを評価したところ、すべてのサンプルにおいて配向ムラは生じず、一様な垂直配向性を示すことが確認された。
【0680】
また、紫外光照射による重合によって生じるプレチルト角を評価したところ、すべてのサンプルにおいて適切なチルト角が付与されていることを確認した。これらを使用した液晶表示素子は、十分なプレチルト角が付与されているため、十分に高速応答であることが確認された。
【0681】
また、本評価では、初期プレチルト角を一定とした状態で、各モノマーのポリマー安定性を評価するために、プレチルト角変化量を確認する際に、垂直配向を誘起するポリイミド配向膜付きの基板を用いた。追加して配向膜を有さない第一の基板(共通電極基板)と、配向膜を有さない第二の基板(画素電極基板)とで作製し、第一の基板上に液晶組成物を滴下し、第二の基板上で挟持し、シール材を硬化させた、セルギャップ3.2μm液晶セルを用いた場合も、同様の結果を示すことを確認した。
【0682】
また、本発明におけるのプレチルトの経時変化は、ポリマー膜の硬さが影響していると考えられ、本発明の条件で作成する事により、より硬いポリマー膜が形成されると考えている。
【要約】
本発明が解決しようとする課題は、垂直配向性、焼き付きと相溶性に優れた液晶組成物を提供すること、及びこれを用いた液晶表示素子を提供することにある。
本発明は、第1メソゲン骨格と、前記第1メソゲン骨格に連結された一般式(PG1)で表される少なくとも一つの重合性基と、前記メソゲン骨格または前記重合性基に連結された少なくとも一つの極性基とを有する第1モノマーを1種または2種以上含有し、第2メソゲン骨格と、前記第2メソゲン骨格に連結された一般式(PG2)で表される重合性基とを有し、前記第1のモノマーとは異なる化学構造を備えた第2モノマーを1種または2種以上0.4質量%超含有する液晶組成物であり、垂直配向性と焼き付き特性(プレチルト角の経時的変化)と相溶性とに優れた液晶組成物を提供すること、及びこれを用いた液晶表示素子を提供することにある。