(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記テクスチャ表面を形成する前記加工特徴が、前記テクスチャ表面の全体にわたって均一の形状、寸法、および分布の少なくとも1つを有する、請求項1に記載の物品。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】一実施形態の処理チャンバ構成要素のテクスチャ表面の部分平面図である。
【
図2】
図1の処理チャンバ構成要素のテクスチャ表面の部分断面図である。
【
図3】レジストマスクが配置された
図2の処理チャンバ構成要素のテクスチャ表面の部分断面図である。
【
図4】レジストマスクの一実施形態の部分平面図である。
【
図5】処理チャンバ構成要素のテクスチャ表面の別の実施形態の部分断面図である。
【
図6】レジストマスクが配置された
図5の処理チャンバ構成要素のテクスチャ表面の部分断面図である。
【
図7】1つまたは複数のテクスチャ表面を有する処理チャンバ構成要素の例示的な実施形態の図である。
【
図8】1つまたは複数のテクスチャ表面を有する処理チャンバ構成要素の例示的な実施形態の図である。
【
図9】別の実施形態の処理チャンバ構成要素のテクスチャ表面の上面図である。
【
図10A】様々な実施形態による断面線10A−−10Aで切り取った
図9の処理チャンバ構成要素のテクスチャ表面の横断面図である。
【
図10B】様々な実施形態による断面線10A−−10Aで切り取った
図9の処理チャンバ構成要素のテクスチャ表面の横断面図である。
【
図11】一実施形態の処理チャンバ構成要素のテクスチャ表面の部分平面図である。
【
図12】断面線12−−12で切り取った
図11の処理チャンバ構成要素のテクスチャ表面の部分横断面図である。
【
図13A】処理チャンバ構成要素上にテクスチャ表面の一実施形態を形成するために利用される製造シーケンスの異なる段階を示す処理チャンバ構成要素の部分横断面図である。
【
図13B】処理チャンバ構成要素上にテクスチャ表面の一実施形態を形成するために利用される製造シーケンスの異なる段階を示す処理チャンバ構成要素の部分横断面図である。
【
図13C】処理チャンバ構成要素上にテクスチャ表面の一実施形態を形成するために利用される製造シーケンスの異なる段階を示す処理チャンバ構成要素の部分横断面図である。
【
図13D】処理チャンバ構成要素上にテクスチャ表面の一実施形態を形成するために利用される製造シーケンスの異なる段階を示す処理チャンバ構成要素の部分横断面図である。
【
図13E】処理チャンバ構成要素上にテクスチャ表面の一実施形態を形成するために利用される製造シーケンスの異なる段階を示す処理チャンバ構成要素の部分横断面図である。
【
図14】膜応力と特徴形状との間の関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
理解を容易にするために、可能な場合、図に共通の同一の要素を指すために、同一の参照番号を使用した。また、一実施形態の要素および特徴は、さらなる記述がなくても、他の実施形態に有益に組み込むことができることが企図される。
本明細書に記載する実施形態は、それによって製造される処理チャンバおよび処理チャンバ構成要素のキット寿命を延ばす方法に関する。本明細書に記載される方法で製造される処理チャンバ構成要素は、膜の保持力が高められたチャンバ構成要素の表面上に少なくともマクロテクスチャを生成することを含み、それによってサービス間隔を延ばし、加えて粒子汚染を低減させる。したがって、新規な処理チャンバ構成要素は、器具のダウンタイムを低減させ、所有コストをより低くすることに寄与する。「処理チャンバ構成要素」は、集積回路、フラットパネルディスプレイ、ソーラーパネル、OLED、LEDなどの製造に使用される処理チャンバ内で利用される構成要素を含むことが企図される。また、本明細書に記載するテクスチャ化技法は、表面に対する膜の保持力が所望される他の適用分野でも有用性を見出すことができることが企図される。
【0008】
本明細書に記載する実施形態は、化学エッチングプロセスとともにリソグラフィ方法を使用してプロセスキット表面(たとえば、チャンバ構成要素の表面)上にマクロテクスチャを作為的に生成することを伴う。マクロテクスチャは、保持される膜の割合を最大にするように、膜の特性に関する知識を使用して設計することができる。圧縮金属膜の例では、膜が裂けた場合でも、凹んだテクスチャを使用して膜を保持することができる。この方法は、特有の膜の特性に合わせて調整されたプロセスキット部分上にパターンを生成すること、ならびに代替の熱パターニング技法の熱負荷を受ける可能性のないパターン部分を生成することを可能にする。処理チャンバ構成要素をテクスチャ化する方法はまた、非常に粗いコーティングを作製する価値のあるものにすることに関連する難題を回避する。場合によっては、欠陥数が実質上低減され、膜応力が低減され、その結果、膜の接着力が増大し、ならびにキット寿命が実質上延びる。本明細書に記載するプロセスは、プロセスチャンバの欠陥の影響を受けやすいすべての部分上で使用することができる。このプロセスは、インシトゥ洗浄能力のないプロセス(たとえば、PVDチャンバおよび一部の金属CVDチャンバ)で特に有用である。
【0009】
図1は、特定の実施形態による処理チャンバ構成要素100のマクロテクスチャ表面102の部分平面図である。マクロテクスチャ表面102は、加工特徴104の事前定義された反復パターンを含む。「加工特徴」という用語は、開孔の事前定義されたパターンが形成されるようにチャンバ構成要素の表面から材料が除去される位置を事前定義するマスクまたは他の精密機械加工技法を利用して、たとえば特徴104の配置を画定するようにマスクによって形成された開孔の形状および配置を利用することによって、特徴の全体的な形状および配置がチャンバ構成要素の表面に転写されることを意味する。たとえば、マスクを使用しない表面エッチングまたはビードブラスティングは、加工特徴を形成することができない。特徴104は、チャンバ構成要素100の事前テクスチャ表面の下に少なくとも部分的に凹んでおり、たとえば特徴104の頂部は、チャンバ構成要素100の事前テクスチャ表面と実質上同一平面上とすることができる。
【0010】
特徴104は、隣接して接続することができ、または個別の形態とすることができる。たとえば、特徴104は、
図2および
図11に示す実施形態に示すように、チャンバ構成要素100の事前テクスチャ表面から材料を除去して材料の「ピラー」を残すことによって形成された隣接して接続された凹みとすることができる。特徴104は、
図5および
図9に示す例示的な実施形態に示すように、チャンバ構成要素100の事前テクスチャ表面内に形成された凹んだ区域を分離する複数の相互接続された壁もしくは隆起の形の個別の凹みとすることができ、または隣接して接続された特徴と個別の特徴の組合せとすることができる。表面102内に形成される特徴104は、反復パターンでまたはランダムに配置することができる。たとえば、特徴104は、たとえばテクスチャ表面102全体にわたって特徴104間に見通し面が形成されるのを防止するパターンまたは他の配置で特徴104を配置することによって、特徴104間に連続する平面の表面が生成されるのを回避するように配置することができる。
【0011】
テクスチャ表面102全体にわたって特徴104間に画定された見通し面のないパターンで配置された特徴104の例を示し、
図9および
図11を参照しながら後述する。有益には、テクスチャ表面102を形成する特徴104間に画定された見通し面のないテクスチャ表面102を有する処理チャンバ構成要素100は、堆積された材料の剥離を受けやすくかつ/または粒子を容易に落とす長い連続する線形の表面をなくす。したがって、特徴104間に画定された見通し面のないテクスチャ表面102を有する処理チャンバ構成要素100は、洗浄間でより長いサービス間隔を可能にしながら、堆積された膜が薄片化するリスクを減らすことができる。その結果、収量を改善することができ、保守要件を低減させることができ、テクスチャ化された処理チャンバ構成要素100が利用される処理チャンバのより収益性の高い動作を実現することができる。
処理チャンバ構成要素100に特徴104を容易に施すことができることで、従来のテクスチャリングでは可能でないはずの位置、または場合によってはチャンバ構成要素100を損傷しうる位置でも、マクロテクスチャ表面102を形成することが可能になる。たとえば、特徴104およびマクロテクスチャ表面102は、ステンレス鋼、アルミニウム、セラミック、または他のパターニング可能な材料から製造された処理チャンバ構成要素100上に形成することができる。
上記で論じたように、特徴104は、任意の数の幾何形状を有することができ、これらの形状は、テクスチャ表面102全体にわたって均一である必要はない。特徴104を平面内に円形(すなわち、円筒)として示すが、特徴104は、溝、多角形または不規則な形状、凹部、および他の類似の特徴を有することができる。別法として、特徴104間の間隔は、テクスチャ表面102全体にわたって均一または不規則な形状、寸法、および分布を有することができる。
【0012】
図2は、
図1の処理チャンバ構成要素100のテクスチャ表面102の部分断面図である。テクスチャ表面102内へ深さ200まで形成され、幅または平均径202および平均間隔204を有する特徴104を示す。特徴104は、以下でさらに論じるように、特徴形成後、テクスチャ表面102にミクロテクスチャリングを施すことができるため、マクロテクスチャと見なされる。深さ200は、100μm〜約200μmの範囲内とすることができ、さらに深さ約1mmとすることができる。幅または平均径202は、約100μm〜約200μmとすることができ、さらに幅約1ミルとすることができる。平均径202と深さ200の比は、約1.0:0.5〜約0.5:1.0の範囲とすることができる。特徴104間の平均間隔204は、特徴104を形成するために利用される以下に論じるレジストマスクの良好な接着にとって十分な表面積(たとえば、隣接する特徴104のエッジ間に画定されたテクスチャ表面102上に残っているウェブ208)を可能にするために、少なくとも約0.5mmとすることができる。
【0013】
図3は、テクスチャ表面102のウェブ208上に配置されたレジストマスク300の一実施形態を示す
図2の処理チャンバ構成要素100の特徴104の部分断面図である。レジストマスク300は、開口302を形成するようにパターニングすることができ、特徴104は、開口302を通って構成要素100内に機械的および/または化学的に形成される。一実施形態では、開口302の形状は、レジストマスク300の開口302を通って処理チャンバ構成要素100に湿式または乾式エッチングを施すことによって、特徴104へ転写することができる。このようにして、個別の特徴104の転写されたパターンを、事前定義されたパターンで形成することができる。レジストマスク300は、後にパターニングされる液体もしくはゲル材料層として、または事前形成されたレジストシートとして、処理チャンバ構成要素100上に施すことができる。
【0014】
レジストマスク300は、開口302を形成するように、リソグラフィまたは他の適した技法を使用してパターニングすることができる。一実施形態では、レジスト材料層は、レジスト材料の一部分が脆化するように、テクスチャリング前に表面102上にパターニングすることができる。レジスト材料層がエッチングされたとき、レジスト材料層の脆性部分は裂けて分離して、開口302を画定し、現在露出されている表面102を、開口302を通って引き続きエッチングすることによって、特徴104が形成される。たとえば、チャンバ構成要素100がアルミニウムを含む場合、チャンバ構成要素100は、表面102をエッチングするためにFeCl
3およびCuCl
2の溶液中に浸すことができる。別の例では、チャンバ構成要素100がステンレス鋼を含む場合、チャンバ構成要素100は、FeCl
3、HCl、NaClなどのエッチング剤によって化学的にエッチングすることができる。たとえば、FeCl
3(約38ボーメ度)を表面102上へ圧力噴霧することができる。FeCl
3は、約40psiなど、約20psi〜約60psiの圧力で噴霧することができる。噴霧プロセスは、約100℃など、約75℃〜約125℃の温度を有する条件下で進めることができる。
レジスト材料層のうちエッチング中に表面102上に残っている部分は、処理チャンバ構成要素100からの材料の除去を防止し、それによってウェブ208を形成する。他の実施形態では、レジスト材料層のうち成長していない部分は、レジストマスク300内に開口302を形成するために、パワー洗浄などの適した技法によって除去することができる。
【0015】
別の実施形態では、レジストマスク300として利用されるレジスト材料層は、レジストシートの形であり、処理チャンバ構成要素100の表面102へ施す前または後にパターニングすることができる。たとえば、レジストシート310は、バッキング314上に配置されたレジスト層312を含むことができる。レジストシート310は、レジストシート310を処理チャンバ構成要素100に固定する感圧接着剤316を含むことができる。レジストシート310は、処理チャンバ構成要素100に結合する前または後にパターニングすることができる。一実施形態では、フォトレジストであるレジストシート300にアートパターンを施すことができ、アートパターンを通ってレジスト300にUV光を露出させることができる。化学エッチングプロセスを実行して、レジスト300によって保護されていない表面102を除去して特徴104を形成することができ、残りのレジスト300は、剥ぎ取り、洗浄、乾燥エッチングなどにより取り除くことができる。このプロセスは、有利には、レジスト300が表面102に粘着して均一の特徴104を形成することを可能にする。
【0016】
さらに別の実施形態では、レジスト層312(
図4にさらに見られるように、バッキング314を有しておらず、構成要素100に取り付ける前に開口302が形成されている)は、処理チャンバ構成要素100に結合する前にレジストシート310の他の部分から分離される。分離されたレジスト層312は非常に可撓性が高いため、レジスト層312は、レジストシート310全体より容易に、複雑なまたは非常に起伏のある表面を有する処理チャンバ構成要素100の表面により共形に施すことができ、それによってマスク層300のしわを防止し、開口302を通って特徴104の形状をより精密に形成することを可能にすることができる。バッキング314を有していないレジスト層312内の開口302は、処理チャンバ構成要素100に結合する前または後にパターニングすることができる。
【0017】
図5および
図6は、処理チャンバ構成要素500のマクロテクスチャ表面502の別の実施形態の部分断面図である。実質上上記のように、処理チャンバ構成要素500内に特徴504が形成されるが、レジストマスク300の下で隣接する特徴504間に形成されるウェブ208は、特徴504より実質上小さくすることができ、それにより、テクスチャ表面502上に存在する主要な構造は、
図2に示すような凹んだ特徴504とは対照的に、浮き出しのウェブ208になる。
マクロテクスチャ表面102、502には、任意選択で、レジストマスク300の適用前またはレジストマスク300の除去後に、ミクロテクスチャリングを施すことができる。ミクロテクスチャリングは、特徴104、504の表面の輪郭に施され、チャンバ構成要素100、500の特徴104、504とウェブ208の両方にビードブラスティングをかけることによって機械的に形成することができる。一実施形態では、本明細書に記載するテクスチャ表面102、502には、約100〜約300R
A(μインチ)の表面仕上げまでビードブラスティングをかけることができる。ミクロテクスチャリングは、任意選択で、適した表面仕上げをもたらすことができる酸腐蝕、プラズマ処理、または他の適した手順など、非機械的な方法によって実現することができる。
【0018】
図9は、処理チャンバ構成要素900のマクロテクスチャ表面902の別の実施形態の部分断面図である。マクロテクスチャ表面902を形成する加工特徴104は、実質上上記のように、処理チャンバ構成要素900の表面内に形成することができるが、特徴104間に画定される構造904は、
図10Aによりよく見られるように、丸くしたエッジ908を有することができる。構造904は、テクスチャ表面の生成中に除去される材料によって形成された特徴104によって囲まれた材料のピラーまたはマウンドの形とすることができる。
図10A〜10Bに関してより詳細に説明するように、構造904内に凹み906を形成することができる。ピラーは、処理チャンバ構成要素900から延びることができ、円筒形、多角形、楕円形、または他の適した形状などの任意の適した幾何プロファイルを有することができる。処理チャンバ構成要素900から延びるピラーは、均一の形状、寸法、および分布とすることができ、またはテクスチャ表面全体にわたって形状、寸法、および分布の1つまたは複数が変動することができる。ピラーは、個別の接続されていない隣接するピラーとすることができ、または2つ以上のピラーを材料のウェブによって接続することができる。
【0019】
図10A〜10Bは、様々な実施形態による断面線10A−−10Aで切り取った
図9の処理チャンバ構成要素のテクスチャ表面の横断面図である。
図10Aに示す実施形態では、構造904内で構造904の中心の位置に、凹み906を形成することができる。凹部などの凹み906は、半円形の横断面を有することができる。特徴104は、凹み906より構成要素100内へさらに延びることができる。前述のように、構造904は、特徴104に隣接して実質上丸くしたエッジ908を有することができる。
【0020】
図10Bは、別の実施形態による同じく断面線10A−−10Aで切り取った
図9の処理チャンバ構成要素のテクスチャ表面の横断面図である。ここで、特徴104は、断面で見ると曲線の外観を有することができる。特徴104の表面1004は、丸くしたエッジ908に当接して、張り出し1002を形成することができる。したがって、張り出し1002は、構造904のうち特徴104の一部分の上へ横方向に外方へ延びる部分とすることができる。
図10Aに関連して記載した実施形態と同様に、構造904内に凹み906を形成することができる。
【0021】
凹み906の表面1004は、実質上凹形の形状とすることができ、有利には、表面1004に対する膜の接着力を高めることができる。凹形の形状の表面は、凹み906内に堆積された膜に圧縮力を作用させることができると考えられる。その結果、表面1004に対する膜の接着力を増大させることができ、これにより処理チャンバ内の粒子の生成を低減させることができる。
一実施形態では、丸くしたエッジ908および表面1004は、有利には、
図13A〜13Eを参照しながら後述するように、上記の化学エッチングプロセス中、または他の適したプロセス中に形成することができ、後のビードブラスティングを必要としない。特定の材料および薄いチャンバ構成要素は、ビードブラスティングの熱および応力に耐えることができないため、化学エッチングは、特徴104、構造904の丸くしたエッジ908、および表面1004、ならびに0.1インチ未満の厚さを有する様々な他のチャンバ構成要素100を、本明細書に記載する実施形態によって処理することを可能にする。
図9および
図10A〜10Bに示す実施形態では、特徴104によって画定された構造904は、テクスチャ表面902の膜保持特性を高めるため、特徴間の見通し面が存在しないように、密集した円形のパターンで配置される。たとえば、
図10Aに示すように、互い違いに形成された構造904は、マクロテクスチャ表面902全体にわたって見通し線を阻止し、それによって膜の接着力を高める。
【0022】
図11は、別の実施形態による処理チャンバ構成要素100のマクロテクスチャ表面1100の部分平面図である。チャンバ構成要素100の表面内に特徴104が形成され、相互接続壁1104によって分離され、それによりテクスチャ表面1100全体にわたって壁上に見通し面が画定されないようになっている。一実施形態では、相互接続壁1104は、複数の円筒形、楕円形、または多角形の形状を形成することができ、たとえば、はちの巣状のパターンを画定するように壁1104を配置することができる。壁1004の頂面1106(
図12参照)は、テクスチャ表面1100とその上に堆積された膜との両方にかかる応力を低減させるために、丸くすることができる。加えて、特徴104によって画定された壁1004の外側エッジ1006は、有利には、加工特徴104の形成中に丸くすることができる。化学エッチングプロセスでは、上記のように、フォトレジストは、アートパターンのエッジでは完全には成長せず、その結果、フォトレジストは、特徴104の化学または機械的形成中に浸食され、
図12に示すように、丸くしたエッジ1006をもたらし、したがって、エッジを丸めるために後にブラスティングを施す必要がなくなる。
【0023】
図12は、断面線12−−12で切り取った
図11の処理チャンバ構成要素のテクスチャ表面の部分横断面図である。チャンバ構成要素100の表面内に形成され、相互接続壁1004によって分離される特徴104は、円筒形、多角形、楕円形、または他の適した形状など、任意の適した幾何プロファイルを有することができる。処理チャンバ構成要素100内に形成された特徴104は、均一の形状、寸法、および分布とすることができ、またはマクロテクスチャ表面1100全体にわたって形状、寸法、および分布の1つまたは複数が変動することができる。特徴104によって画定することができる隣接する壁1104間に、トレンチ1102を形成することができる。トレンチ1102は、トレンチ1104がチャンバ構成要素100内へ延びる深さ1108に応じて、実質上凹形の横断面を含むことができる。一例では、トレンチの深さ1108は、特徴104の深さに実質上等しくすることができる。
【0024】
図13A〜13Eは、加工特徴104を使用して処理チャンバ構成要素100上にテクスチャ表面の一実施形態を形成するために利用される製造シーケンスの異なる段階を示す処理チャンバ構成要素100の部分横断面図である。有利には、
図13A〜3Eに示すプロセスは、張り出し1002が丸くしたエッジ908を有するように、加工特徴104によって画定された構造を形成することを可能にし、それによって堆積された膜をより容易に保持するより応力のかからないテクスチャ表面を形成する。
図13Aをまず参照すると、処理チャンバ構成要素100は、フォトレジスト層314で被覆することができる。フォトレジスト層314を覆って、またはフォトレジスト層314の上に、アートワーク1302を配置することができる。アートワーク1302は、1つまたは複数のタイプの領域を含むことができ、たとえば、エネルギー1304が通過して下にあるフォトレジスト層314を露出させることができる複数の透過領域1306と、不透明領域1308と、エネルギー1304が下にあるフォトレジスト層314を露出させるのを実質上阻止する非透過領域1310とを含むことができる。不透明領域1308は、エネルギー1304の一部分が下にあるフォトレジスト層314を部分的に露出させることを可能にするように選択されたグレースケールを有することができる。
下にあるフォトレジスト層314は、
図13Bに示すように、成長した領域1312、部分的に成長した領域1314、および成長していない領域1316を形成するように、アートワーク1302を通って露出させることができる。成長していない領域1316は、
図13Cに示すように、パターニングされたフォトレジスト層314を通ってチャンバ構成要素100の上面1324を露出させる開口1318、1317を形成するために、たとえばビードブラスティング、エッチング、またはパワー洗浄によって除去することができる。
【0025】
図13D〜13Eを次に参照すると、特徴104は、処理チャンバ構成要素100の上面1324から材料を除去することによって形成することができる。上記で論じたように、材料は、ビードブラスティング、エッチング、またはパワー洗浄によって除去することができる。より柔軟性または脆性の高い(利用されるフォトレジストに応じる)部分的に成長した領域1314は、材料除去プロセス中に迅速に浸食することができ、したがって、特徴104が形成される間に開口1318の開孔(幅または直径1322)を増大させることができる。開口1317の形成などの特定の実施形態では、部分的に成長した領域1314を使用することはできない。材料除去プロセスの完成が近づくと、特徴104を囲む張り出し1002が丸くしたエッジ908を有するように、処理チャンバ構成要素100の下にある上面1324が露出される点まで、部分的に成長した領域1314を浸食することができる。張り出し1002は、有利には、テクスチャ表面1100とその上に堆積された膜との両方にかかる応力を低減させる。
【0026】
上記の方法でエッチングプロセスが利用される場合、所望の特徴104を形成するために、異方性エッチング剤または等方性エッチング剤を利用することができる。たとえば、
図10Aの特徴は、異方性エッチング剤を利用して特徴104の底部に実質上直交する側壁を形成することによって形成することができる。この例では、トレンチの表面は、実質上線形とすることができる。別の例では、
図10Bの特徴は、等方性エッチング剤を利用して特徴104の表面を形成することによって形成することができ、特徴104の表面は、実質上曲線とすることができる。さらに、等方性エッチング剤を利用することで、張り出し1002を得ることができる。
上記の実施形態のいずれにおいても、テクスチャ表面102、502、902、1100を形成する加工特徴には、任意選択で、約100〜約300R
A(μインチ)の表面仕上げまでミクロテクスチャリングを施すことができることに留意されたい。ミクロテクスチャリングは、適した表面仕上げをもたらすことができるビードブラスティング、酸腐蝕、プラズマ処理、または他の適した手順によって施すことができる。
【0027】
図14は、膜応力と特徴104の形状との間の関係を示すグラフを示す。線1402および1404は、特徴が形成された実質上線形の表面を有するマクロ構造を示す。線1406は、実質上凹形で曲線の表面およびその結果生じる膜応力を有するマクロ構造を示す。見ることができるように、線1402および1404の膜応力は、線1406の膜応力より実質上大きい。膜応力の程度が大きいほど、膜の保持力が減少し、粒子生成の増大を招くことがある。凹形の表面は、膜応力の約25%の低減を提供し、テクスチャ表面のマクロ特徴に対する膜の接着力を増大させる。したがって、凹形の特徴およびその中に形成された凹形の凹みを有する構造は、有利には、膜の接着力を高め、粒子の生成を低減させながら、プロセスキットの寿命を延ばすことができる。
【0028】
図7および
図8を再び参照すると、
図7は、特定の実施形態によるPVDチャンバシールドを示す。シールド700は、上記のようにテクスチャリングされた少なくとも1つの表面を含む。たとえば、シールド700の外径表面702または内径表面704(切欠図で示す)の少なくとも1つは、上記で論じた加工特徴を形成するようにマクロテクスチャリングを受け、これらの加工特徴には、任意選択で、ミクロテクスチャリングを施すことができる。
図8を次に参照すると、特定の実施形態によってプロセスキットリング800が提供される。リング800は、上記の実施形態に記載の加工特徴を使用して形成された少なくとも1つのマクロテクスチャ表面を含み、加工特徴には、任意選択で、ミクロテクスチャリングを施すことができる。たとえば、少なくともリング800の上部ディスク状表面802には、マクロおよびミクロの両方のテクスチャリングを施すことができる。リング800は、半導体処理チャンバ内で利用される堆積リング、クランプリング、カバーリング、フォーカスリング、エッジリング、または他のリングとすることができる。
図7および
図8を参照して上記で論じた半導体チャンバ構成要素は、例示を目的としており、サービス寿命が延び、粒子生成特性が小さくなったテクスチャリングされた半導体チャンバ構成要素を形成するために、それだけに限定されるものではないが、とりわけチャンバ本体、ペデスタル、ライナ、コリメータ、シャドウフレーム、およびカバーリングなどの他の半導体チャンバ構成要素にマクロおよびミクロテクスチャリングを施すことができる。
上記は、本開示の実施形態を対象とするが、本開示の基本的な範囲から逸脱することなく、本開示の他のさらなる実施形態を考案することができ、本開示の範囲は、以下の特許請求の範囲によって決定される。