(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6498896
(24)【登録日】2019年3月22日
(45)【発行日】2019年4月10日
(54)【発明の名称】多層麺
(51)【国際特許分類】
A23L 7/109 20160101AFI20190401BHJP
A23L 7/122 20160101ALI20190401BHJP
【FI】
A23L7/109 B
A23L7/122
【請求項の数】4
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2014-188736(P2014-188736)
(22)【出願日】2014年9月17日
(65)【公開番号】特開2016-59303(P2016-59303A)
(43)【公開日】2016年4月25日
【審査請求日】2017年2月21日
(73)【特許権者】
【識別番号】301049777
【氏名又は名称】日清製粉株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002170
【氏名又は名称】特許業務法人翔和国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100101292
【弁理士】
【氏名又は名称】松嶋 善之
(74)【代理人】
【識別番号】100112818
【弁理士】
【氏名又は名称】岩本 昭久
(72)【発明者】
【氏名】宮田 敦行
(72)【発明者】
【氏名】大森 彬史
【審査官】
田中 晴絵
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2010/055860(WO,A1)
【文献】
特開2001−352926(JP,A)
【文献】
特開昭58−175461(JP,A)
【文献】
特開2012−235746(JP,A)
【文献】
特開平06−007101(JP,A)
【文献】
特開2001−252035(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
α化処理後の多層構造の麺線の表面に、油脂とグリセリン脂肪酸エステルとの混合物を付着させてなり、
前記麺線に対する前記油脂の付着量が、該麺線の全質量に対して1.5〜3質量%であり、前記麺線に対する前記グリセリン脂肪酸エステルの付着量が、該麺線に付着させる前記油脂の全質量に対して1〜3質量%である、多層麺。
【請求項2】
請求項1に記載の多層麺を炒め調理する工程を有する麺料理の製造方法。
【請求項3】
α化処理後の多層構造の麺線の表面に、油脂とグリセリン脂肪酸エステルとの混合物を付着させる工程を具備し、
前記麺線に対する前記油脂の付着量を、該麺線の全質量に対して1.5〜3質量%とし、前記麺線に対する前記グリセリン脂肪酸エステルの付着量を、該麺線に付着させる前記油脂の全質量に対して1〜3質量%とする、多層麺の製造方法。
【請求項4】
前記麺線が、麺帯から切り出された生麺線をα化処理して得られるα化麺線、又は該生麺線を乾燥処理した半生麺線若しくは乾麺線をα化処理して得られるα化麺線である、請求項3に記載の多層麺の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の層が複合一体化された多層構造の麺線を有する多層麺に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の麺帯を重ね合わせ圧延して得た多層麺帯を麺線状に切り出してなる多層麺が知られている。例えば特許文献1には、内層用及び外層用原料粉を別々に圧延して内層用及び外層用麺帯をそれぞれ製造し、1枚の内層用麺帯を2枚の外層用麺帯で挟んで圧延して3層麺帯を製造する工程を経て得られる、3層麺が記載されている。尚、特許文献1には多層麺の麺線表面に油脂等の処理剤を付着させることは記載されていない。
【0003】
また麺類は通常、麺帯から切り出された生麺線を水分と共に加熱することによりα化してから可食状態とされるところ、可食状態の麺線中におけるα化された澱粉の粘着性等により、麺線どうしが互いに結着して団子状になり、ほぐれが悪くなる場合がある。そこで、麺線をほぐれやすくするために、麺線表面に油脂や乳化油脂等を含むほぐれ改良剤を付着させることが従来行われており、例えば特許文献2〜4には、油脂及び/又はグリセリン脂肪酸を含むほぐれ改良剤が記載されている。尚、特許文献2〜4には、多層麺については記載されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−252035号公報
【特許文献2】特開2001−352926号公報
【特許文献3】特開2005−13135号公報
【特許文献4】特開2012−235746号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、粘弾性に優れ適度な硬さと滑らかさとを有し、食感に優れる多層麺に関する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、前記課題を解決するべく種々検討した結果、粘弾性に優れ適度な硬さと滑らかさとを有する多層麺を得るためには、多層構造の麺線の表面に、油脂及びグリセリン脂肪酸エステルを付着させることが有効であるとの知見を得た。本発明で用いる「油脂及びグリセリン脂肪酸エステル」は、特許文献2〜4に記載の如き、麺線のほぐれを改良するほぐれ改良剤ではなく、食感、特に麺線の硬さを適切にコントロールする剤であり、「食感改良剤」とも言うべきものである。ほぐれ改良剤は通常、喫食直前の麺線の表面に付着させて使用され、ほぐれ改良剤が付着した麺線を加熱調理することは、ほぐれ改良剤の麺線表面からの脱落を招き所望の効果が十分に得られないおそれがあることから通常行われないが、麺線表面に「油脂及びグリセリン脂肪酸エステル」が付着した本発明の多層麺は、加熱調理してもその特長である、「粘弾性に優れ適度な硬さ」を失わず、加熱調理が可能である。特許文献2〜4には、単層構造の麺線の表面に油脂及び/又はグリセリン脂肪酸を含むほぐれ改良剤を付着させて該麺線をほぐれやすくすることは記載されているが、多層構造の麺線については記載されておらず、また、麺線の食感(硬さ)を適切な範囲にコントロールする技術についても記載されていない。
【0007】
本発明は、前記知見に基づきなされたもので、多層構造の麺線の表面に、油脂及びグリセリン脂肪酸エステルを付着させてなる多層麺である。
また本発明は、前記多層麺を加熱調理する工程を有する麺料理の製造方法である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、粘弾性に優れ適度な硬さと滑らかさとを有し、食感に優れる多層麺が提供される。本発明の多層麺は、その製造工程中で蒸煮、茹で等のα化処理を経ている場合は、そのまま食することができるし、α化処理済みであっても加熱調理してから食することもできる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の多層麺は、その麺線が多層構造であり、該麺線の表面を形成する外層と、該外層よりも内側に存する内層とを含んで構成される。通常、外層と内層とは互いに組成が異なる。
【0010】
多層構造の麺線の一例として、内層の両面側それぞれに外層が積層された積層構造が挙げられる。斯かる積層構造の麺線における内層は、単一の層であっても良く、組成が互いに同一又は異なる複数の層の積層構造であっても良い。積層構造の麺線の典型例は、2層の外層の間に1層の内層が介在配置された積層三層構造であるが、本発明の多層麺(多層構造の麺線)はこれに限定されず、四層以上が積層された積層多層構造であっても良い。
【0011】
また、多層構造の麺線の他の一例として、外層が内層を同心状に覆う同心状構造が挙げられる。斯かる同心状構造の麺線における内層は、単一の層であっても良く、相対的に外側に位置する層が相対的に内側に位置する層を覆う同心状構造であっても良い。同心状構造の麺線の典型例は、外層及び内層がそれぞれ単一の層である同心状二層構造であるが、本発明の多層麺(多層構造の麺線)はこれに限定されず、三層以上が同心状に積層された同心状多層構造であっても良い。
【0012】
本発明の多層麺を構成する外層及び内層は、それぞれ穀粉を含有する。穀粉としては、うどん、冷麦、素麺、きしめん、中華麺、つけめん、焼そば、パスタ、そば、麺皮等の麺類の製造に用いられるものを特に制限なく用いることができ、例えば、強力粉、中力粉、薄力粉、デュラム小麦粉等の小麦粉の他、コーンフラワー、大麦粉、ライ麦粉、オーツ麦粉、そば粉、米粉、豆粉等が挙げられ、多層麺の用途等に応じて、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0013】
本発明の多層麺を構成する外層及び内層は、穀粉以外の他の成分を含有していても良い。この他の成分としては、例えば、タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉、コーンスターチ、ワキシーコーンスターチ、小麦澱粉、米澱粉等の澱粉、及びこれらにα化、アセチル化、エーテル化、エステル化、酸化処理、架橋処理等の処理を施した加工澱粉;小麦グルテン、大豆蛋白質、卵黄粉、卵白粉、全卵粉、脱脂粉乳等の蛋白質素材;動植物油脂、粉末油脂等の油脂類;食物繊維、膨張剤、増粘剤、乳化剤、かんすい、食塩、糖類、甘味料、香辛料、調味料、ビタミン類、ミネラル類、色素、香料、デキストリン、アルコール、酵素剤等が挙げられ、多層麺の用途等に応じて、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0014】
本発明の多層麺の一実施形態として、麺線が前記積層三層構造を有し、その外層と内層とで互いに組成が異なり、外層が中力粉を好ましくは50質量%以上、さらに好ましくは75〜100質量%含有し、内層が強力粉を50質量%以上、さらに好ましくは75〜100質量%含有するものが挙げられる。
【0015】
本発明の多層麺が前記積層三層構造(外層/内層/外層)を有している場合、三層全体の厚みは1〜3mmであることが好ましく、また、各層の厚みの比は、粘弾性のバランスを良好にし且つ食感を向上させる観点から、好ましくは外層/内層/外層=2/1/2〜1/6/1、更に好ましくは外層/内層/外層=2/1/2〜1/4/1である。前記積層三層構造において、2層の外層の厚みは、互いに異なっていても良いが、同程度の厚みであることが好ましい。
【0016】
多層構造の麺線は、公知の多層麺の製造方法に従って製造することができる。例えば、前述した積層構造(積層三層構造)の麺線の製造方法の一例として、外層用麺原料に水を添加し混捏して外層用麺生地を得ると共に、内層用麺原料に水を添加し混捏して内層用麺生地を得、両麺生地を重ね合わせ、圧延して多層構造の麺帯を作製し、該麺帯を麺線に加工する工程を有する製造方法が挙げられる。
【0017】
本発明の多層麺は、前述の如き多層構造の麺線の表面に、油脂及びグリセリン脂肪酸エステルを付着させてなる。前述した通り、多層麺の麺線表面に油脂及びグリセリン脂肪酸エステルを付着させることで、該麺線に粘弾性に優れ適度な硬さを付与することができる。麺線表面に油脂及びグリセリン脂肪酸エステルを付着させる方法は特に制限されず、これらを麺線に塗布、噴霧、滴下する方法、あるいは、油脂及びグリセリン脂肪酸エステルを含む液中に麺線を浸漬する方法等が挙げられる。油脂及びグリセリン脂肪酸エステルはそれぞれ単独で麺線に付着させても良く、それらの混合物を麺線に付着させても良く、後者の場合は付着操作が1回で完了し得る。
【0018】
本発明で用いる油脂としては、一般に食品に使用される油脂を特に制限なく用いることができ、例えば、バター、牛脂、豚脂等の動物性油脂;サラダ油、コーン油、菜種油、大豆油、紅花油、なたね油、パーム油、綿実油、ひまわり油、米ぬか油、ゴマ油、オリーブ油等の植物性油脂;これらの硬化油脂;これらの混合油脂等が挙げられ、本発明ではこれらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの油脂の中でも特にサラダ油は、油味にくせがないため本発明で好ましく用いられる。
【0019】
本発明において、油脂及びグリセリン脂肪酸エステルの付着対象となる多層構造の麺線は、麺帯(複数の麺帯を重ね合わせ圧延して得た多層麺帯)から切り出された生麺線等をα化処理して得られるα化麺線が好ましい。α化処理前の生麺線に油脂及びグリセリン脂肪酸エステルを付着させると、それらを付着させた後の生麺線を可食状態にするためのα化処理(蒸煮、茹で等)によって、それらが麺線から脱落する場合がある。α化麺線の表面に油脂及びグリセリン脂肪酸エステルを付着させて得られた本発明の多層麺は、そのまま食することもできるし、加熱調理してから食することもできる。
【0020】
生麺線のα化処理は、蒸煮、茹で等の公知のα化処理に従って行うことができる。α化処理の対象となるのは生麺線に限定されず、生麺線を乾燥処理した半生麺線、乾麺線でも良い。半生麺線と乾麺線とは乾燥の程度が互いに異なり、半生麺線の含水率は好ましくは22〜26質量%、乾麺線の含水率は好ましくは12〜16質量%である。
【0021】
多層構造の麺線の表面に対する油脂の付着量は、油脂を付着させる直前の麺線(生麺線又はα化麺線)の全質量に対して、好ましくは1〜3質量%、さらに好ましくは1.5〜2.5質量%である。
また、多層構造の麺線の表面に対するグリセリン脂肪酸エステルの付着量は、併用する油脂の全質量に対して、好ましくは1〜3質量%、さらに好ましくは1.5〜2.5質量%である。
油脂及びグリセリン脂肪酸エステルの付着量が少なすぎると、所望の効果(食感向上)が十分に得られないおそれがあり、逆に、油脂及びグリセリン脂肪酸エステルの付着量が多すぎると、硬さが強く食感を害するおそれがある。
【0022】
本発明の多層麺は、麺の種類が制限されるものではないが、パスタ、中華麺、うどん、そばであることが好ましく、中華麺であることがより好ましい。また本発明の多層麺は、前述の通り、多層構造の麺線(生麺線又はα化麺線)の表面に油脂及びグリセリン脂肪酸エステルを付着させて食感の向上を図ったものであるが、加熱してもその食感の向上効果は低減しないため、該多層麺を加熱調理する工程を有する麺料理の製造方法に用いることができる。多層麺の加熱調理方法は特に制限されず、例えば、電子レンジ調理、オーブン調理、スチームオーブン調理等の、加熱手段を備えた調理器具による加熱調理;炒め調理、焼き調理、揚げ調理、茹で調理、蒸し調理;前記調理の2種以上の組み合わせ等を利用することができる。本明細書において、炒め調理は、揚げ調理よりも少量の食用油を用いて食材(多層麺)を焼く調理方法である。また焼き調理は、火若しくは熱源で直接食材を加熱するか、石、鉄板等の固体の媒体を介して食材を加熱するか、又はオーブンや釜等の密閉空間内で食材を加熱する調理方法である。また蒸し調理は、食材を湯に浸すことなく、高温の水蒸気を用いて食材を加熱する調理方法である。前記各調理は、フライパン等の、加熱手段を備えていない調理器具を用いて行っても良い。加熱調理の条件は、多層麺の用途、使用する調理器具等に応じて調理者が適宜設定すれば良い。
【実施例】
【0023】
本発明を具体的に説明するために実施例及び比較例を挙げるが、本発明は以下の実施例によって制限されるものではない。
【0024】
〔実施例1〜3〕
下記表1に示す配合の麺原料100質量部に、かんすい(オリエンタル酵母工業社製「かんすいCS」)1質量部、食塩1質量部を溶解させた水を加え、製麺用ミキサーを用いて高速2分間混捏した後、さらに高速で8分間混捏して、外層用シート状麺生地及び内層用のシート状麺生地をそれぞれ作製した。
2枚の前記外層用麺生地の間に1枚の前記内層用麺生地を介在配置させ、その積層物を圧延して外層/内層/外層の三層麺帯とした後、切り刃(♯18真丸)を通して1.7mm厚の麺線とし、麺線が三層構造の生中華麺を得た。
得られた三層構造の生麺線を沸騰水中で茹でることによってα化処理し、そうして得られたα化麺線の表面に、油脂としてのサラダ油とグリセリン脂肪酸エステルとの混合物を噴霧により所定量付着させて、α化処理済みの多層麺からなる中華麺を得た。
【0025】
〔比較例1及び2〕
油脂及びグリセリン脂肪酸エステルの付着対象の麺線として、麺線が単層構造の生中華麺を用いた以外は実施例1と同様にして、α化処理済みの単層麺からなる中華麺を得た。麺線が単層構造の生中華麺は、下記表1に示す配合の麺原料を用い常法に従って製造した。比較例1の単層構造の生中華麺の麺線は、実施例1の麺線の内層と組成が同じであり、比較例2の単層構造の生中華麺の麺線は、実施例1の麺線の外層と組成が同じである。
【0026】
〔比較例3〕
α化麺線の表面にグリセリン脂肪酸エステルを付着させなかった以外は実施例1と同様にして、α化処理済みの多層麺からなる中華麺を得た。
【0027】
〔比較例4〕
α化麺線の表面に油脂を付着させなかった以外は実施例2と同様にして、α化処理済みの多層麺からなる中華麺を得た。
【0028】
〔評価試験〕
フライパンにサラダ油を15g投入して1分間加熱した後、評価対象の中華麺を500g投入し3分間炒め調理した。その炒め調理後の中華麺の硬さ及び滑らかさをそれぞれ下記評価基準に基づいて10名のパネラーに評価してもらった。その評価結果(パネラー10名の平均点)を下記表1に示す。
【0029】
(硬さの評価基準)
5点:粘弾性ある硬さで、極めて良好。
4点:やや粘弾性ある硬さで、良好。
3点:標準的な硬さ。
2点:やや軟らかめでやや不良。
1点:軟らかくて不良。
【0030】
(滑らかさの評価基準)
5点:滑らかで極めて良好。
4点:やや滑らかで良好。
3点:標準的な滑らかさ。
2点:やや滑らかさが劣り、やや不良。
1点:滑らかさが劣り、不良。
【0031】
【表1】
【0032】
表1から明らかなように、食感改良剤として「油脂及びグリセリン脂肪酸エステル」を用い、これを麺線表面に付着させてなる実施例1〜3の中華麺は、何れも硬さ及び滑らかさが標準レベルの3.0点を大きく超える高評価であった。
実施例2と比較例1及び2との対比から、前記食感改良剤は、単層構造の麺線表面に付着させても十分な効果は得られず、多層構造の麺線表面に付着させて初めて意義あるものとなることがわかる。
実施例2と比較例3及び4との対比から、麺線の硬さ及び滑らかさを改善して食感を向上させるためには、油脂及びグリセリン脂肪酸エステルの一方のみを麺線表面に付着させるだけでは足らず、両方を付着させる必要があることがわかる。