【実施例】
【0018】
本発明が適用される圃園管理装置1は、一例として
図1、
図2に示すように、茶畝などの被覆対象Tを跨ぐように走行する走行機体2と、この走行機体2によって被覆対象T上面に位置するように支持される被覆資材処理ユニット3とを具えて成るものである。すなわち本実施例で示す圃園管理装置1は、茶園で用いられることが多い乗用式の茶畝跨走型茶園管理機の走行機体2に、被覆資材処理ユニット3を装着する構造を基本構造とする。
【0019】
ここで上記「圃園管理装置1」による「圃園管理作業」について説明する。「圃園管理作業」とは、作業内容に応じて適宜の管理装置ユニットを、走行機体2に取り付けて、目的の作業を行うことを云う。即ち、圃園の一例である茶園を対象とした場合、管理装置ユニットとしては、樹形を整え樹勢の回復を図るために枝幹を剪除する剪枝機ユニットや、茶葉の摘採を行う摘採機ユニット、或いは茶畝に肥料や薬剤等を散布する施肥・防除機ユニットなどがよく知られているが、本実施例では管理装置ユニットとして被覆資材処理ユニット3を適用するものである。
【0020】
また被覆対象Tとしては、茶畝が代表例に挙げられ、本明細書でも茶畝に同じ符号「T」を付すが、被覆対象Tは必ずしも茶畝Tに限定されるものではない。例えばレタス、キャベツ、タマネギ等、茶以外の作物の畝やマルチング対象の土壌面でもよく、その意味で被覆対象Tとしたものである。また、本明細書では、被覆対象Tが茶畝Tのみに限定されないという意味合いで、単に「畝」という用語を使用することがある。
更にまた、以上述べたように被覆対象Tとして種々想定されることから、被覆資材Sとしても茶園で一般的に用いられる寒冷紗に限定されるものではなく、化学繊維シートや不織布シート或いはマルチングシートなどでもよく、更には藁や竹などを長尺シート状に編み込んだものでも適用可能である。
以下、圃園管理装置1を構成する走行機体2と被覆資材処理ユニット3とについて説明する。
【0021】
まず走行機体2について説明する。走行機体2は、茶畝Tを跨いで畝間を接地走行するものであり、走行方向、即ち茶畝Tの長手方向から見て概ね従来手法に従った門型状に形成されたフレーム21を骨格部材とする。このフレーム21は、畝間に立ち上げ状態に入り込んで移動する左右の脚部フレーム21Aと、前後左右の脚部フレーム21Aを上方で繋ぐ連結フレーム21Bと、脚部フレーム21Aに対し昇降自在に取り付けられる昇降ブラケット21Cとを具えて成る。因みに、この昇降ブラケット21Cには、例えば上記摘採機ユニットを取り付けることができ、この場合、摘採機ユニットは走行機体2のほぼ中間(前後方向における中間)位置に設けられる。因みに摘採機ユニットに言及したのは、圃園管理装置1が種々の使用態様を具えていることの理解のためであり、本発明における被覆資材Sの回収等においては摘採機ユニットは取り付けない。
また、脚部フレーム21Aの下端には一例としてクローラを適用した走行体22を設ける。
【0022】
更に連結フレーム21Bの上部には、圃園管理装置1に乗車した作業者が座る操縦席(操縦者用シート)23、操縦桿24、圃園管理装置1の制御や操作等を行うためのコントロールボックス25を設けるものである。そして操縦者用シート23の側傍には、例えばディーゼルエンジン等を適用した原動機26を搭載するものであり、一例として、この原動機26により図示を省略する油圧ポンプを駆動し、この油圧ポンプにより供給される作動油によって前記走行体22の駆動や、後述する被覆資材処理ユニット3の巻取軸40の駆動、更には前記昇降ブラケット21Cの昇降動を担うシリンダ(図示略)等の駆動を行う。
【0023】
このような走行機体2に対して、被覆資材処理ユニット3を茶畝Tの上方に位置するように取り付けるための部材を設ける。
具体的には、フレーム21の前端部に左右一対の昇降ガイドブラケット27Aと昇降受けローラ27Bとから成る昇降案内部材27を設け、これに左右一対の昇降アダプタ28を支持させる。なお左右それぞれの昇降アダプタ28は、各別に昇降位置を変えることができる。昇降アダプタ28の具体的構成は、上下に長杆状に延び、前記昇降案内部材27に直接支持される昇降ポスト28Aとその下方において前方に伸びるアダプタロッド28Bとにより構成される。なお昇降シフトのための機構は、従来公知の機構を採用するものであり、一例として昇降ポスト28Aの下端に接続したシフトケーブルをシリンダ等により、引き上げる等の手法を採る。
【0024】
このような走行機体2における脚部フレーム21Aの周辺には、更にスキッド部材29を設ける。このスキッド部材29は、前記走行機体2における脚部フレーム21A付近が、茶畝Tの茶樹裾部や、茶畝に吊設した被覆資材S等と引っ掛かり干渉を生じないようにするための部材である。
まずスキッド部材29の第一の実施例としては、カバーシート291が適用される。このカバーシート291は、例えば透明な樹脂シート等を適用するものであり、全体として柔軟な部材であるが、茶樹が突き刺さらず、これを弾性的に押し返すだけの一定のコシ強さを有するものであり、厚さ3.0mm程度の透明ビニールシートが適用される。
このものは、例えば脚部フレーム21Aの側面全体を覆うような形態とした長さとしてもよいし、適宜の寸法に分断してもよいが何れにせよカバーシート291の適宜の位置にフック受け孔291aを複数設け、これを例えば脚部フレーム21Aにおけるフック状のスキッド固定部210に嵌め込むようにして固定する。もちろん
図7に示すようにフックストラップ291bを用いてスキッド部材29の一例であるカバーシート291を脚部フレーム21Aの周辺に設けるようしてもよい。
【0025】
スキッド部材29としては、カバーシートタイプのもののほか、脚部フレーム21Aおよびその周辺を駆動用オイルのタンクの補機部類の形状にほぼ馴染んだ外殻形状を有するハードカウル292を適用してもよい。この場合には、スキッド部材29の形状自体がより厳密な寸法設計となり、周辺の資材との引っ掛かり干渉をより効果的に防ぐことができる。このハードカウル292は、例えば左右2分割できるようにして、これを最中合せ状にして前記脚部フレーム21Aの回りをカバーするような形態を採る。なお符号293は、両者を最中合せ状にするとともにフレーム21におけるブラケット状のスキッド固定部210を共締めするようなボルトナットを組み合わせた固定ピンである。もちろん作業性を考慮して、ネジ状の固定手法のほか、クイックファスナと称されるバヨネット係合のピン部材であっても、もとより差し支えない。
なおいずれにしても、これらの固定ピン自体が引っ掛かり干渉の原因とならないようハードカウル292は、固定ピンの受入部210Aにおいて、
図8に示すように凹陥状態に形成されることが好ましい。
【0026】
次に被覆資材処理ユニット3について説明する。被覆資材処理ユニット3は、巻取軸装置4、被覆資材ガイド装置5とこれらを支持するためのフレームとなる部材で構成され、上述したように被覆対象Tたる畝に直接被せた寒冷紗等の被覆資材Sをロール状に巻き取るものである。一方で、このものは展開作業つまりロール状の被覆資材Sを繰り出して茶畝Tに被せる作業を行う場合においても適用できるものである。なお被覆資材Sについては、特に巻き取った状態のものについて必要に応じ巻取ロールSRとしても説明する。
また、本実施例では、上述したように走行機体2に被覆資材処理ユニット3を取り付ける形態であることから、被覆資材処理ユニット3の詳細な説明に先立ち、まずこの取り付け構造から説明する。
被覆資材処理ユニット3は、走行機体2に対し昇降動自在に設けられるものであり、
図2、
図3等に示すように前記アダプタロッド28Bに被覆資材処理ユニット3を挿し込むようにして取り付ける。この際、前述のように左右のアダプタロッド28Bを独立的に高さ設定して、被覆資材処理ユニット3を左右方向に傾けて走行機体2に搭載することもできる。このように傾けた搭載手法は、傾斜地の茶畝Tにおいて作業する場合等に有効である。
なお以下に示す実施例では、このような傾斜搭載を許容しないタイプのものについて説明する。
【0027】
また被覆資材処理ユニット3は、走行機体2の前方部分に取り付けられるが、これは走行機体2を前進させながら、言い換えれば操縦者が普通に前を向いた姿勢で、既に茶畝T上に展開された状態の被覆資材Sの巻取作業が行えるようにしたためである。このため、仮にこの被覆資材処理ユニット3をそのまま流用して被覆資材Sを茶畝T上に展開して行く作業(繰り出してゆく作業)では、操縦者が後方を振り返りつつ、走行機体2を後退させながら行うことになる。因みに実際の作業では、繰り出し専用の処理ユニットを走行機体2後方に設けて前進作業で行うことが多い。
【0028】
以下、被覆資材処理ユニット3について更に詳細に説明する。
まず被覆資材処理ユニット3は、一例として茶園管理機の走行機体2に対して、いわゆるアタッチメントの一つとして用意されるものであり、
図3に示すようにフレーム機能を奏する部材として基部フレーム3A、中間横行フレーム3B、案内作用フレーム3Cを具え、これらを上下に重ね合わせて組み合わせるような構成を採る。なおこのようなフレーム部材が分断構成されているのは、茶畝Tの例えば傾斜等の状況等に応じて被覆資材処理ユニット3を適切な位置に設定できるようにするためである。従って茶畝Tの状況から被覆資材処理ユニット3を一定姿勢のまま作業できる環境にある場合、このようなフレーム部材の構成を採る必要はない。
【0029】
まず基部フレーム3Aについて説明する。この主要部材は、平面視横長の矩形状とした基部枠30であり、この基部枠30の下面側左右両側に寄った位置にロッド受けスリーブ31を具える。このロッド受けスリーブ31は、前述の走行機体2におけるアダプタロッド28Bを受け入れて、走行機体2に取り付けるための部材である。
そしてこのロッド受けスリーブ31は、この実施例では、左右一対のものが固定設置されており、傾斜設定を行わない構造を採る。しかし傾斜設定できるようアダプタロッド28Bの高さを左右変更した場合には、それに対応できるように左右のロッド受けスリーブ31は、両者の幅間隔を可変とする。
更に基部フレーム3Aは、これに支持される中間横行フレーム3Bを左右に横行させるための駆動部材である横行シフトモータ32を搭載するものであって、前記固定側ロッド受けスリーブ31近くに横行シフトモータ32を搭載し、その出力軸に捲回させた中継チェーン322を介してネジシャフト33の回転駆動を行う。
一方基部枠30は、中間横行フレーム3Bを支持する横行支持レール板34を4枚具える。
【0030】
次に中間横行フレーム3Bについて説明する。前述の基部フレーム3Aに対し、中間横行フレーム3Bが横行自在に支持される。まず中間横行フレーム3Bは、中間横行枠35を主要な部材として具えるものであり、全体として矩形状の構成を採る。この中間横行枠35には複数の車輪351を具えるものであり、この車輪351は前記基部枠30における横行支持レール板34上を転動するように構成されている。更に中間横行枠35の下面には、メネジブロック352が固定され、このものが前記基部フレーム3A側のネジシャフト33を受け入れ、いわゆるネジ送り機構を構成している。また中間横行フレーム3Bの上面には、複数本のノックピン353が突き出しており、支持する案内作用フレーム3Cとの組み付けの位置決めを図っている。
【0031】
次に案内作用フレーム3Cについて説明する。
この案内作用フレーム3Cは、平面視で横方向に細長い案内枠36を主要なフレーム機能を奏する部材とし、更にロール支持枠37、ガイド支持ポスト38、延長枠39を含んで構成されている。なお案内枠36には図示を省略したが、前記中間横行枠35に形成されたノックピン353を受け入れるピン孔を具える。
まずこの案内枠36は、ロール支持枠37を左右に立ち上げ状態に設けるとともに、その前方に左右一対のガイド支持ポスト38を設け、ガイド支持ポスト38の前方にはほぼ水平に伸びるような左右一対の延長枠39を具える。これらの部材により以下述べる巻取軸装置4と被覆資材ガイド装置5とを支持する。まず本発明の構成要素に関連する部材である案内枠36におけるロール支持枠37は、支柱状の駆動側の駆動側ロール支持ポスト370と、その反対側の側面に設けられる門型の取出側ロール支持枠371とを具える。この取出側ロール支持枠371は、開閉枠372を実質的な部材とするものであり、このものは、側面視で門型に形成した部材であって、側傍部に立つヒンジ支柱373に対してヒンジ374を介して開閉自在に形成されている。
そして、開閉枠372の上面と、前記駆動側ロール支持ポスト370の上端において後述する巻取軸装置4の巻取軸40を軸受部材を介して支持している。
【0032】
なお取出側ロール支持枠371を構成する開閉枠372は、その閉鎖状態を維持するための部材を具える。即ち、
図5に示すように開閉枠372の自由端側下方にロックピン375を設けるものであって、このものは、ロックピン375を摺動自在に支持するロックピンブラケット375aに支持され、ロックピンスプリング375bを介して自由端を更に前進する方向に常時突出状態となるように付勢されている。そしてロックピン375の先端は、後述するガイド支持ポスト38に支持された板状部材に形成されたロックピン受け孔375cに閂状に嵌り合い、開閉枠372の閉鎖状態を保持するような作用をする。
またヒンジ支柱373の上端と開閉枠372の上面とには、その間に掛け渡されるように開閉維持スプリング378が設けられるものであって、前記ヒンジ374を中心にして、開閉枠372が閉鎖した状態、および開放されている状態、それぞれのポジションを弾性的に維持できるようにしている。
【0033】
次に案内枠36のロール支持枠37の前方に設けられる、ガイド支持ポスト38について説明する。このものは、案内枠36から左右一対立ち上がるように設けられるものであって、このものに対し、上部において前方に突き出すように回動支持ブラケット381が設けられている。この回動支持ブラケット381の自由端側には、回動支点382が設けられ、このものが、後述する被覆資材ガイド装置5における中間ガイド体52と巻取ガイド体53とを反転自在とするための回動ブラケット54の支持を行っている。
【0034】
更に前記案内枠36から前方に張り出すように延長枠39が設けられるものであって、接続部361を介して延長枠基部391が接続される。この延長枠基部391の先端には、折り畳みリンク部392を有し、そこから先端部393が延長形成されている。この先端部393において、後述する被覆資材ガイド装置5の受入ガイド体51を支持する。
被覆資材処理ユニット3におけるフレーム部材の構成は、以上述べたものであり、次に本発明の巻取済被覆資材Sの取外構造を具体化した巻取軸装置4について説明する。
【0035】
巻取軸装置4は、巻取軸40を主要部材とし、更にこれを回転可能に支持する部材を含むものであり、巻取軸40に被覆資材Sを巻き取るようにしている。
まず巻取軸40は、
図4、
図6に示すように本体軸41と切離軸42とが分離自在に組み合わされて構成されており、巻取軸40の巻取作業状態において左右にフランジ43を具える。具体的には巻取軸40は、本体軸41の一端に固定される固定フランジ43Aと、その反対側の切離軸42に設けられた開閉フランジ43Bとを具える。
前記本体軸41は、金属パイプで構成され、その内側に係止ピンユニット410を適宜の数具えるものであり、このものによって、巻取軸40によって巻き取る被覆資材Sの巻取開始端を掛け止める。この係止ピンユニット410は、
図6(b)に拡大して示すようにほぼ円柱状の支持ピース411に対し、スリット状の空間を設け、ここに係止ピン本体412を収めた状態で回動軸412aにおいて回動自在に支持する。この係止ピン本体412の下端にはセットスプリング413を作用させ、図に示すように係止ピン本体412が常時突出するような状態としている。なおこの突出状態は、ストッパ414によってほぼ直立した状態に支持されている。
このような構成から理解できるように、前記係止ピンユニット410における係止ピン本体412は、ストッパ414側からその上端が押圧されたときに、セットスプリング413に抗して倒伏し、本体軸41の周辺から軸内側に退去するような構成となっている。なお符号415は、前記係止ピンユニット410における支持ピース411に形成された固定メネジ415であり、この部分を利用して本体軸41内に挿入された係止ピンユニット410の支持ピース411を本体軸41の外側からネジ固定できるようにしている。
【0036】
一方切離軸42は、その軸部が本体軸41に対し、内嵌め状態に取り付けられるともに、回り止め突起42aを具え、このものは、本体軸41における回り止め切欠416に対し、嵌り込み、本体軸41と切離軸42とは共に回転できるように構成されている。なお本体軸41における切離軸42側の端部を自由端と、他端を基端と称することもある。
【0037】
このような巻取軸40を支持乃至駆動する部材について以下説明する。
まず本体軸受ユニット44は、
図6に示すように巻取軸40における本体軸41側を基端において支持する。即ち本体軸受ユニット44は、本体軸受440を主要部材とするものであり、前記本体軸41をピローブロック状に支持する。この本体軸受440は、前記案内作用フレーム3Cにおける駆動側ロール支持ポスト370に対し支持される水平回動基板441と、これに支持される上下揺動ブラケット442とにより支持されているものであり、結果的に本体軸受440は本体軸41を三次元方向に幾分か偏向できるような支持形態を採る。
まず水平回動基板441は、駆動側ロール支持ポスト370の上面に突出形成された回動支点441aを中心に、水平方向に首振り状に回動できるように支持される。一方、この水平回動基板441は、その左右に翼板状に立ち上がった揺動支持部441bにおいて前記上下揺動ブラケット442をピン支持するものであり、この構成により上下揺動ブラケット442は、水平回動基板441に対して上下に揺動するような動きをとる。
結果的に本体軸受ユニット44は、フレーム部材となる駆動側ロール支持ポスト370に対して三次元方向に幾分か自在に偏向するような動きができるように構成されている。因みにこれは本体軸41と切離軸42とが切り離されて本体軸41の自由端が下がった状態等を許容するものである(
図5(b)参照)。前記上下揺動ブラケット442は、前記本体軸受440を支持するほか更に側方に張り出す位置にモータ支持板443を設け、これによって駆動モータ45を支持する。
この駆動モータ45は、適宜の継手46を介して前記本体軸41の端部と接続され、その駆動を行う。
【0038】
一方、切離軸受ユニット47は、
図4、
図5に示すように本体軸受ユニット44と対向するように設けられるものであって、切離軸受470を主要部材とする。
この切離軸受470は、スライドブラケット471に取り付けられる。このスライドブラケット471の基板部472には、引き出し長孔473が巻取軸40の軸方向に並行して一対設けられている。この引き出し長孔473に対しては、前記案内枠36における開閉枠372に対し突出状態に取り付けられるガイドピン372aがゆるく嵌り込み、その上部のフランジ部位において、引き出し長孔473の上面を覆うように構成されている。この構成により前記切離軸受ユニット47を全体として巻取軸40の軸方向に沿って移動し得るように構成されている。
そして、前記開閉枠372には、ガイドピン372aの近傍にロックメネジ372bが形成され、そのロックメネジ372bに対し、クランプボルト475が捻じ込まれる。このクランプボルト475は、その上端部に操作用のグリップ475aを具えるとともに、スペーサ475bが設けられ、その端部が基板部472における引き出し長孔473の脇縁部を押さえ込むように作用する。これにより切離軸受ユニット47は、取出側ロール支持枠371の開閉枠372に対し、位置決め固定される。そして前記切離軸受470は、基板部472から立ち上がり形成された軸受取付部476に対し固定される。この軸受取付部476に対向して、側方手前側に幾分か基板部472を立ち上げて形成させ、前記切離軸受470を摺動移動させるための手掛りとなる操作部477とする。
【0039】
次に被覆資材ガイド装置5について説明する。
この被覆資材ガイド装置5は、
図2、
図3、
図4、
図5、
図9に示すように被覆資材Sが巻き取られる方向を基準として、巻き取られる前側を前段ないしは前方とし、巻き取られてゆく側を後段ないしは後方とすると、巻取軸40の前段に設けられる。この被覆資材ガイド装置5は、受入ガイド体51、中間ガイド体52、巻取ガイド体53を主要部材とするものであり、更に回動ブラケット54によって中間ガイド体52と巻取ガイド体53とが支持され、全体として設置姿勢を反転状態とすることができるように構成されている。
まず受入ガイド体51について説明すると、このものは、両端に適宜の取付適合するプレート状部材510を具えて前記延長枠39の先端部393に設定角度を幾分か調整自在に取り付けられる。この受入ガイド体51は、パイプ状部材が湾曲して形成され、その湾曲方向は平面視で、中心部が後方に向って湾曲するような構成を採る。この構成は、受入ガイド体51によって、掬い上げられる被覆資材Sが被覆資材ガイド装置5の中央寄りに集中する傾向を付与するものであって、向芯案内構造511とする。
因みに向芯案内構造511自体は、このように湾曲させるほか、鼓状のローラを適用するなど、適宜の手法で被覆資材Sを中心に案内されるような構成を採ることができるものであって、このようなバリエーションについては、本出願人の一方が開発し、特許出願に及んでいる特願2013−102668号に開示しているものが適用できる。なお受入ガイド体51は、前記延長枠39の先端部393には、折り畳みリンク部392により折り畳めるように構成することにより、このもの自体を上方に跳ね上げ状態に折り畳めるようにして圃園管理装置1をトラック等に積載して運搬する際の支障にならないように構成されている。
【0040】
次に中間ガイド体52および巻取ガイド体53について説明する。
この中間ガイド体52は、ガイド面を直管状とした回転自在のローラ状のものであり、前述のとおり側面視で、受入ガイド体51に対し、被覆資材Sの送り方向に見て後方に設けられている。
更に中間ガイド体52の後段に巻取ガイド体53が設けられる。なおこの後段の意味は、被覆資材Sの送り方向に見て、次工程になるという意味であって位置的に後方という意味ではない。実際に位置的に見ると、被覆資材Sを巻き取っている巻取作業状態では、巻取ガイド体53は、側面視では中間ガイド体52より前方、やや上方に位置している。この巻取ガイド体53は、円管状部材が湾曲形成されているものであり、湾曲した中央部は、前方に向って張り出すような形状を採る。このような形状は、ここに案内されてくる被覆資材Sが中央部から外側に広がるように案内されるための構成であり、これを展開案内構造531とする。この展開案内構造531は、受入ガイド体51における向芯案内構造511と同様に、例えば中膨らみの太鼓型のローラ形状を選択することもできる。なお巻取ガイド体53については、巻取軸40とほぼ平行するような直管状の補強バー532が設けられており、補強バー532を伴った巻取ガイド体53は、それらを端部接続板533により一体とされる。
そして端部接続板533は、回動ブラケット54に対して一体となるよう接続される。
【0041】
この回動ブラケット54は、巻取作業状態において上下方向のほぼ中間に回動軸541を具える。この回動軸541は、ガイド支持ポスト38の回動支持ブラケット381における前記回動支点382で支持され、回動ブラケット54は、中間ガイド体52、巻取ガイド体53を伴って、回動自在に取り付けられる。
そして回動ブラケット54の巻取作業状態における下方には、中間ガイド体52が支持されるものであり、一例として中間ガイド体52は、中間ガイド軸受542によって回転自在に支持されている。
なお回動ブラケット54の下方から前方に伸びるハンドル状部材は、操作レバー543であって、後述するように回動ブラケット54を回動させるための手掛りとする。
【0042】
ここで回動ブラケット54の回動操作による中間ガイド体52と巻取ガイド体53との設定状態の反転について説明する。
図2、
図9に示すように回動ブラケット54における操作レバー543を操作することにより、これら中間ガイド体52と巻取ガイド体53の巻取作業状態から設定が切り替わり「巻取準備状態」となる。即ち
図5(c)、
図9に示すように時計方向に回動ブラケット54が回動すると、前記中間ガイド体52が上方に位置するように回動し、一方巻取ガイド体53は、上方から下方に向うような位置となる。
このとき前記上方に位置する状態となった中間ガイド体52と、その下方に位置する状態となった巻取ガイド体53との間に、被覆資材Sが通され、更に被覆資材Sの先端が巻取軸装置4側に向うときには、被覆資材Sそのものの通過経路は直線状に設定され、前記被覆資材Sの巻取軸40への巻き付け操作が極めて行い易い。
一方この状態から、回動ブラケット54を回動させると、
図9(b)〜
図9(e)に示すように前記中間ガイド体52が上方の位置から下方の位置に位置変換し、一方巻取ガイド体53が下方の位置から上方の位置に戻るように移動する。その結果、側面視で被覆資材Sは、受入ガイド体51と中間ガイド体52と巻取ガイド体53、更には巻取軸装置4に向ってジグザグ状の巻取作業状態の案内軌道が設定される。
【0043】
なおこのような回動ブラケット54は、特に巻取作業状態を確実に維持しなければならないために、
図5(c)に示すロック機構を具えている。即ち符号544は、ロックピンであり、このものは、回動ブラケット54に取り付けられたロックピンブラケット544aに対し、摺動自在に案内されるとともに、ロックピンスプリング544bによって、常時下方に突出状態なるように設定される。そしてロックピンスプリング544bの先端の位置における延長枠39の延長枠基部391にはロックピン受け孔544cが形成され、ここにロックピン544の先端が閂状に挿し込まれることにより、回動ブラケット54を巻取作業状に維持する。
【0044】
本発明が適用される圃園管理装置1の構成は、以上述べたような構成を有するものであり、以下その作動態様を作業順序に従って説明する。
(i)被覆資材Sの状況
まず作業対象となる畝の一例である茶畝Tに寒冷紗等の被覆資材Sが設けられている状況について説明する。
この状況は、
図1、
図10に示すように茶畝Tの上面からその側面まで覆うような寒冷紗が適用されるものであり、特にこの被覆資材Sを茶畝Tから巻取る場合に茶畝Tの裾部に垂れ下がるように配設される部位が存在することから、その巻取作業が難しいという問題がある。
【0045】
(ii)圃園管理装置1の設定
そして作業に先立ち、圃園管理装置1に対し、次のような準備がなされる。
(ii−A)スキッド部材29の装着
先に述べたように圃園管理装置1における走行機体2の脚部フレーム21Aおよびその近くの補機類などと茶畝Tの樹枝、そこに被されている被覆資材Sとの干渉が作業支障となることから、これを回避するためにスキッド部材29を装着する。スキッド部材29が柔軟でかつ一定のコシを有するカバーシート291の場合、そこに設けられたフック受け孔291aを走行機体2におけるスキッド固定部210に係止させて、ほぼ吊り下げ状態になるように取り付けたり、
図7に示すようにフックストラップ291bを用いて吊り下げるように取り付ける。これによりカバーシート291は、脚部フレーム21Aの周辺に巻き付けられた状態で取り付けられる。
なおスキッド部材29が、ハードカウル292の場合は、これらは最中合せ状に脚部フレーム21Aを囲むようにして取り付けられるものであり、一対のハードカウル292を合せながら固定ピン293でスキッド固定部210等を利用して固定する。
【0046】
(ii−B)被覆資材処理ユニット3の搭載
被覆資材処理ユニット3は、ほぼ組立状態でその基部フレーム3Aにおけるロッド受けスリーブ31を走行機体2におけるアダプタロッド28Bに挿し込むようにして取り付ける。実際の作業としては、省力化等のために、被覆資材処理ユニット3の全体を可動スタンド等に支持させ、その位置に合せて圃園管理装置1を走行させて、且つ昇降アダプタ28におけるアダプタロッド28Bの高さを設定してそこに挿し込むような形態をとる。なおこの固定にあたっては、常法に従い、適宜のロックピン等によりその差込状態を維持する。
また被覆資材処理ユニット3における被覆資材ガイド装置5の受入ガイド体51については、運搬時等には、案内枠36における延長枠39の中間の折り畳みリンク部392を折り畳んで、その先端部393を上方に向けているが、その先端部393を下方に回転させるような状態として、受入ガイド体51が前方に向うような位置設定とする。
【0047】
(iii)巻取準備
(iii−A)巻取準備状態への設定
被覆資材Sの巻き取りにあたって巻取開始の準備は、従来は常に巻取作業状態の設定にあった受入ガイド体51、中間ガイド体52、巻取ガイド体53との間にジグザグ状に被覆資材Sを通過させ、その後その先端を巻取軸装置4における巻取軸40に固定するという、極めて面倒な作業が行われていた。
本実施例にあっては、巻取準備の際に中間ガイド体52と巻取ガイド体53とを巻取準備状態に設定することにより、このようなジグザグ状に被覆資材Sを通すような設定をする必要がなくなったものである。即ち巻取準備状態への設定は、巻取作業状態に対し、
図9(a)に示すように操作レバー543の操作により回動ブラケット54を、図中、時計方向に約150°程度回動させ、中間ガイド体52と巻取ガイド体53との天地方向の設定を反転させる。その後上方に位置した中間ガイド体52と、下方に位置した巻取ガイド体53との間に、被覆資材Sをほぼ直線状に通過させ、その先端を巻取軸装置4の巻取軸40に固定する。なお巻取軸40への被覆資材Sの設定は、巻取軸40においては常に係止ピン本体412が突き出した状態となっているので、比較的網目が粗い寒冷紗等の網目をこれに係止させ、本体軸41を何回転かさせて、これに被覆資材Sの先端を適宜寸法巻きつけて、巻取開始状態としておく。
【0048】
(iii−B)巻取作業状態への設定
この状態に設定した後、回動ブラケット54を再度操作して、操作レバー543を
図9(b)〜
図9(e)に示すように図中、反時計方向に回動させ、上方に位置した中間ガイド体52が被覆資材Sの上方からこれを下方に押し込むようにする一方、下方に位置した巻取ガイド体53は、下面から被覆資材Sを掬い上げるようにして更に中間ガイド体52の前方上方に案内する。この結果、側面視で被覆資材Sは、受入ガイド体51、中間ガイド体52、巻取ガイド体53、巻取軸40との間にジグザグ状に案内されるようになる。この状態が「巻取作業状態」である。
【0049】
(iv)巻取作業
このような状態で圃園管理装置1を前進させるとともに、巻取軸装置4の巻取軸40を駆動してそこに被覆資材Sを巻き取っていく。
(iv−A)受入ガイド体51の向芯案内構造511(
図10(a)〜(c))
先に述べたように被覆資材Sが特に茶畝Tの裾部までも覆うように設けられているから、この部位が円滑な巻き取りに支障となっている。まず受入ガイド体51が良好に作用する第一の要点は、受入ガイド体51が被覆資材Sを掬い上げるようにして下から案内することである。
そして受入ガイド体51は、更にその中央部位が進行方向に向って、平面視で後方に湾曲した形状となっており、この形状即ち向芯案内構造511が、巻き取られる被覆資材Sを中心に寄せるような作用をしている。
【0050】
(iv−B)中間ガイド体52による予備的な横展開(
図10(d))
このような状態で、中間ガイド体52に至る被覆資材Sは、中間ガイド体52が一例として回転自在であることも助けとなって、このものと摺擦せずに円滑に巻き取られる向きを前方に切り換えられるように案内される。もちろん前方に案内する実質的な作用は、巻取ガイド体53が中間ガイド体52より、前方上方に配置されているからである。
【0051】
(iv−C)巻取ガイド体53による横展開案内
巻取ガイド体53に至った被覆資材Sは、巻取ガイド体53が展開案内構造531を有しているから、平面視で前方に向う湾曲形状に案内されて、横に拡がるような状態となり、全幅に亘って、充分に拡げられた状態を現出させる。
このような状態で巻取軸装置4における巻取軸40は駆動されながら、そこに被覆資材Sを巻き取って行き、巻取ロールSRの状態とする。
この際巻取軸40には、フランジ43が設けられているから、これによって円滑な被覆資材Sの側端縁の案内がされる。
【0052】
(v)スキッド部材の作用
このような作業において、前記圃園管理装置1における脚部フレーム21Aは、茶畝Tと接触することは、避けられない。このとき、スキッド部材29の存在により、脚部フレーム21A等が茶樹裾部等に直接接触せずにスキッド部材29が茶畝Tや、それに被された被覆資材Sに対して、円滑に摺接するような状態となる。この結果従来生じていた脚部フレーム21Aまたはその周辺機材と茶畝Tや被覆資材S等との引っ掛かり干渉を完全に防止することができる。
【0053】
(vi)巻取済みの被覆資材Sの取り外し
このような作業を完了すると、巻取軸40から巻取ロールSRを取り外す作業が行われる。
この作業にあたって、本発明では巻取軸装置4における巻取軸40を本体軸41と切離軸42とに分離自在とし、切離軸42側は、例えば開閉枠372により扉状に開放され、設置位置から退去できるように構成されており、その作業が行い易いのである。
以下、これらの作業について説明する。
【0054】
(vi−A)解し作業
まず巻取軸40に対して、被覆資材Sが固定されているのは、本体軸41における係止ピン本体412に対し、被覆資材Sが係止していることによる。
そして、ここに巻き付けられている被覆資材Sは、巻取動作時に生じるテンションによりある程度強固に係止ピン本体412が突き刺さった状態となっている。
このため、まず開閉フランジ43Bを手掛りに手作業により回転させて、巻取軸40を巻取方向と逆の方向回転をさせる。これにより前記巻取ロールSRとなった被覆資材Sは、その中心部において本体軸41における係止ピン本体412との強固な喰い込みが解除される。
【0055】
(vi―B)巻取軸40の切り離し
このような作業に続いて、巻取軸40を構成している切離軸42を本体軸41から切り離す操作を行う。この操作は、
図5(b)に示すように切離軸受ユニット47におけるスライドブラケット471を外側にずらす操作であって、具体的にはスライドブラケット471におけるクランプボルト475を操作して、これにより基板部472の開閉枠372に対する固定状態を解除する。この操作は、クランプボルト475がその上端に操作用のグリップ475aを具えていることから、工具を要することなく行い得る。
もちろんこのようなクランプボルト475によるスライドブラケット471の固定ないしは解除の構造ではなく、その目的が達成できる範囲でのクイックレリーズ、クイックスナップと称されるロック部材でその操作を行ってももとより差し支えない。
【0056】
このようなクランプボルト475による固定を解除されると、スライドブラケット471が開閉枠372の上面との間で自由に移動し得ようになり、引き出し長孔473が設けられていることによって、スライドブラケット471は、開閉枠372に対し、その外側に移動させることができる。これにより、前記切離軸受ユニット47全体が移動し、切離軸受470は、切離軸42を伴った状態で外側に移動する。その結果、切離軸42は、本体軸41に対して、内嵌め状態に取り付けられた状態から抜け出て、本体軸41と切離軸42とが切り離された状態となる。
なお再度巻取軸40における本体軸41と切離軸42とを設定するにあたっては、切離軸42に設けられた回り止め突起42aと本体軸41における回り止め切欠416とを合せて組み付けることとなる。
【0057】
このように本体軸41と切離軸42とが切り離されると、巻取軸40における本体軸41は、切離軸42側でその支承がなくなり自由状態となり、この自由端部がその位置で垂れ下がる状態となる。この状態を許容するために、本体軸受440は、水平回動基板441と上下揺動ブラケット442との作用で三次元方向に偏向自在となっており、そのような本体軸41の自由端側の垂れ下がりを許容することができる。
このような状態で本体軸41の自由端側から被覆資材Sを抜き取るが、実際には切離軸42がその位置に存在したのでは、それらを避けて充分本体軸41の自由端を上方に向けた状態で抜き取らなくてはならず、作業性は必ずしも良好とはなっていない。このため本発明にあっては、このような切離軸42の切り離しが完了した後、それらを全体としてその位置から更に退去させることが好ましく、これによって本体軸41に残った巻取ロールSRの抜き取りを容易にしているものである。
即ち、
図4(d)に示すように案内枠36のロックピン375を解除操作して開閉枠372がヒンジ支柱373に対して扉状に開放されるような状態とする。このように側方に開放させるような状態とすれば、開閉枠372に支持された切離軸受ユニット47は全体としてその位置から退去する。その結果、切離軸受ユニット47および開閉枠372が設けられた部位が充分に大きく開放され、本体軸41をほぼその位置のまま、本体軸41から巻取ロールSRを引き抜くことができる。
因みに開閉枠372の開放状態は、このような開き扉状ではなくともよい。実質的に定常位置から退去できればよいものであって、下端縁をヒンジとして上縁部を手前側に倒し込む形態や、引き戸状態にスライドして退去する形態等であってもよい。なお係止ピンユニット410おける係止ピン本体412は、その回動方向が巻取ロールSRの抜き取り方向には倒伏し得るように構成されているから、この巻取ロールSRの引き抜きにはあたっては、
図4(d)に一部拡大して示すように係止ピンが巻取ロールSRの芯部に押さえ込まれる状態で倒伏し、その抜き取りが容易に行い得る。
【0058】
(vii)次工程への準備
このような作業のち、まず巻取軸装置4にあっては、開閉枠372を再度閉鎖することにより、切離軸42を元の閉鎖位置に戻した後、切離軸42を本体軸41の自由端側に嵌め込むようにする。その操作は、前記切離軸受ユニット47のスライドブラケット471ごと、本体軸41に向うように押し込むような操作をし、クランプボルト475によりその押し込み状態を維持する。開閉枠372全体としても、ロックピン375の操作により、開閉状態を維持する。
一方、被覆資材ガイド装置5にあっては、回動ブラケット54を操作して、巻取作業状態から再度これを戻すようにして、中間ガイド体52と巻取ガイド体53との位置設定が反転したような巻取準備状態とする。
【0059】
[他の実施の形態]
本発明は以上述べた実施の形態を一つの基本的な技術思想とするものであるが、更に次のような改変が考えられる。
本発明は、主として茶園を対象として説明したが、先にも触れたように他の圃園において用いることももとより差し支えない。例えばマルチングシートの取り扱いにも応用し得るものである。