特許第6503102号(P6503102)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6503102窒化チタンハードマスク及びエッチ残留物除去
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6503102
(24)【登録日】2019年3月29日
(45)【発行日】2019年4月17日
(54)【発明の名称】窒化チタンハードマスク及びエッチ残留物除去
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/308 20060101AFI20190408BHJP
【FI】
   H01L21/308 F
【請求項の数】22
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2018-36368(P2018-36368)
(22)【出願日】2018年3月1日
(62)【分割の表示】特願2016-92808(P2016-92808)の分割
【原出願日】2016年5月2日
(65)【公開番号】特開2018-93225(P2018-93225A)
(43)【公開日】2018年6月14日
【審査請求日】2018年4月3日
(31)【優先権主張番号】62/155,794
(32)【優先日】2015年5月1日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/164,293
(32)【優先日】2015年5月20日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/281,658
(32)【優先日】2016年1月21日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】15/138,835
(32)【優先日】2016年4月26日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517114182
【氏名又は名称】バーサム マテリアルズ ユーエス,リミティド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100195213
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 健治
(74)【代理人】
【識別番号】100173107
【弁理士】
【氏名又は名称】胡田 尚則
(72)【発明者】
【氏名】リウ ウエン ダル
(72)【発明者】
【氏名】リ イー−チーア
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアム ジャック キャスティール,ジュニア
(72)【発明者】
【氏名】ティエンニウ チェン
(72)【発明者】
【氏名】ラジーヴ クリシャン アガーウォール
(72)【発明者】
【氏名】ムドゥカル バースカラ ラーオ
【審査官】 宇多川 勉
(56)【参考文献】
【文献】 特表2016−536785(JP,A)
【文献】 特表2016−535819(JP,A)
【文献】 特表2017−502491(JP,A)
【文献】 国際公開第2015/031620(WO,A1)
【文献】 特表2008−536312(JP,A)
【文献】 特表2015−506583(JP,A)
【文献】 特開2014−093407(JP,A)
【文献】 特開2001−257191(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/308
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
PVD窒化チタンと、Cu、Co、CVD窒化チタン、誘電体材料、低−k誘電体材料、及びそれらの組み合わせからなる群より選択される第2の材料とを含む半導体デバイスから、PVD窒化チタン(TiN又はTiNxy、x=0〜1.3かつy=0〜2)を選択的に除去するための組成物であって、
1〜20wt%の過酸化物、
1〜5wt%の塩基、
0.1〜1wt%の弱酸、
0.5〜2wt%のアンモニウム塩、
25〜5000ppmの腐食防止剤又は1〜15wt%の、水酸化トリメチルフェニルアンモニウム(TMPAH)、水酸化コリン、水酸化テトラブチルアンモニウム及びそれらの組み合わせからなる群より選択される長鎖若しくは混合水酸化アルキルアンモニウム、並びに

を含み、7〜11.5のpHを有する組成物。
【請求項2】
前記過酸化物が、過酸化水素、過硫酸アンモニウム、過酢酸、ペルオキシ安息香酸、及びそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記塩基が、水酸化テトラエチルアンモニウム(TEAH)、水酸化トリメチルフェニルアンモニウム、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラブチルアンモニウム、水酸化コリン、水酸化アンモニウム、及びそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記弱酸が、クエン酸、シュウ酸、マロン酸、乳酸、アジピン酸、酢酸、イミノ二酢酸、及びそれらの組み合わせからなる群より選択されるカルボン酸である、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記アンモニウム塩が、クエン酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、マロン酸アンモニウム、アジピン酸アンモニウム、乳酸アンモニウム、イミノ二酢酸アンモニウム、塩化アンモニウム、臭化アンモニウム、フッ化アンモニウム、二フッ化アンモニウム、硫酸アンモニウム、及びそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
前記腐食防止剤が、1,2,4−トリアゾール、ベンゾトリアゾール、メチル−1H−ベンゾトリアゾール、2−アミノベンゾチアゾール、ベンズイミダゾール、2−メルカプト−5−メチルベンズイミダゾール、8−ヒドロキシキノリン、1−チオグリセロール、アスコルビン酸、ピラゾール、及びそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
前記溶媒が、脱イオン水(DI水)、精製水、蒸留水、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルスルホン(DMSO2)、スルホラン((CH24SO2)、n−メチルピロリドン、ジプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、及びそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
リシン、イミノ二酢酸、ニトリロ三酢酸、グルタミン酸、ピコリン酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、及びそれらの組み合わせからなる群より選択される0.01〜1wt%のキレート剤
マンニトール、ポリアルキルアミン、(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−イル)オキシル(TEMPO)、ジフェニルアミン、及びそれらの組み合わせからなる群より選択される100〜1000ppmのラジカル消去剤、並びに
10〜5000ppmの有機酸又はアミン
からなる群より選択される少なくとも1つをさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
前記有機酸、デカン酸、ドデカン酸、ダイマー酸、及びそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項に記載の組成物。
【請求項10】
前記組成物が、過酸化水素、水酸化テトラエチルアンモニウム、クエン酸、クエン酸アンモニウム、メチル−1H−ベンゾトリアゾール、及び水を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項11】
前記組成物が、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)をさらに含む、請求項10に記載の組成物。
【請求項12】
前記組成物が、過酸化水素、水酸化テトラエチルアンモニウム、クエン酸、クエン酸アンモニウム、水酸化トリメチルフェニルアンモニウム(TMPAH)、及び水を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項13】
前記組成物が、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)をさらに含む、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
前記組成物が、過酸化水素、水酸化テトラエチルアンモニウム、クエン酸、クエン酸アンモニウム、ベンゾトリアゾール、及び水を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項15】
前記組成物が、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)をさらに含む、請求項14に記載の組成物。
【請求項16】
前記過酸化物が約3〜約15wt%で存在する、請求項1に記載の組成物。
【請求項17】
前記pHが8〜10.5である、請求項1に記載の組成物。
【請求項18】
より大きい前記第2の材料に対するPVD窒化チタンの除去選択性を示す、請求項1に記載の組成物。
【請求項19】
前記過酸化物が1〜9wt%で存在する、請求項1に記載の組成物。
【請求項20】
前記過酸化物が約15wt%で存在する、請求項に記載の組成物。
【請求項21】
マイクロ電子デバイスの表面からPVD窒化チタン(TiN又はTiNxy、x=0〜1.3かつy=0〜2)を選択的に除去するためのシステムであって、
前記PVD窒化チタンと、Cu、Co、CVD窒化チタン、誘電体材料、低−k誘電体材料及びそれらの組み合わせから選択される第2の材料とを含む半導体デバイスと
求項1〜20のいずれか1項に記載の組成物と
を含み、前記PVD窒化チタン及び前記第2の材料が前記組成物と直接接触しているシステム。
【請求項22】
PVD窒化チタン(TiN又はTiNxy、x=0〜1.3かつy=0〜2)を選択的に除去するプロセスであって、
前記PVD窒化チタンと、Cu、Co、CVD窒化チタン、誘電体材料、低−k誘電体材料から選択される第2の材料とを含む半導体デバイスを提供する工程、
前記半導体デバイスを請求項1〜20のいずれか1項に記載の組成物に接触させる工程、並びに
前記PVD窒化チタンを選択的に除去する工程を含み、
前記PVD窒化チタン及び前記第2の材料が前記組成物と直接接触しており、かつ、前記第2の材料がCVD窒化チタンである場合に、前記組成物が、2より大きいCVD窒化チタンに対するPVD窒化チタンの除去選択性を示すプロセス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、合衆国法典第35巻119条(e)項の下で、2015年5月1日に出願された先の出願である米国特許出願第62/155794号、2015年5月20日に出願された先の出願である米国特許出願第62/164293号、及び2016年1月21日に出願された先の出願である米国特許出願第62/281658号の優先権の利益を主張し、これらの出願の開示は参照することにより、本明細書に含まれる。
【背景技術】
【0002】
縮小化が続き徐々に小さいフィーチャサイズになるにつれ、IC製作技術において、集積回路(IC)の信頼性への関心が高まっている。トレース相互接続破損機構のデバイス性能及び信頼性への影響は、集積スキーム、相互接続材料及びプロセスからより多くのことを要求する。最適な低−k誘電体材料及びその関連堆積、パターンリソグラフィ、エッチング並びに洗浄が、デュアルダマシン相互接続パターンを形成するために要求される。相互接続パターニングウエハ製作におけるハードマスクスキームの手法は、最も厳しい最適な寸法制御によって下層にパターンを転写することができる。
【0003】
テクノロジーノードがナノテクノロジーへと進み、TiNのような金属ハードマスク材料が、パターンエッチングプロセス中に良好なエッチング/除去選択性、良好なパターン保持性及び低−k材料のプロファイル制御を得るために使用される。
【0004】
これらの種類の金属ハードマスクを基材から引き戻すか又は除去するための組成物が開発されてきた。以下の特許は代表的なものである。
【0005】
米国特許出願公開第2006/0226122号明細書では、過酸化水素、有機オニウム水酸化物、及び酸を含むウェットエッチング組成物を開示している。別の実施形態において、その発明は、ケイ素、酸化ケイ素、ガラス、PSG、BPSG、BSG、酸窒化ケイ素、窒化ケイ素、酸炭化ケイ素の1つ又は複数、それらの組み合わせ及び混合物、並びに/又はフォトレジスト材料を含む周囲構造に対して金属窒化物を選択的にウェットエッチングする方法に関連し、かつ、過酸化水素、水酸化有機オニウム、及び有機酸を含むウェットエッチング組成物を提供する工程、並びに、周囲構造に対して金属窒化物を選択的にエッチングするのに効果的な時間及び温度で、ウェットエッチング組成物にエッチングされるべき金属窒化物を曝露する工程を含む、金属窒化物を選択的にウェットエッチングする方法に関連している。
【0006】
米国特許出願公開第2011/0147341号明細書では、チタン系金属、タングステン系金属、チタン/タングステン系金属又はそれらの窒化物用のエッチング液を開示している。そのエッチング液は、10〜40質量%の過酸化水素、0.1〜15質量%の有機酸塩、及び水を含有している。
【0007】
米国特許第7922824号明細書では、ポストプラズマエッチ残留物及び/又はハードマスク材料を、その上に前記残留物を有するマイクロ電子デバイスから洗浄するための酸化性水性洗浄組成物及びプロセスを開示している。その酸化性水性洗浄組成物は、少なくとも1種の酸化剤と、第1級アミン、第2級アミン、第3級アミン及びアミン−N−オキシドから成る群より選択されるアミン種を含む少なくとも1種の酸化剤安定剤と、任意選択で少なくとも1種の助溶媒と、任意選択で少なくとも1種の金属キレート剤と、任意選択で少なくとも1種の緩衝種と、水とを含む。その組成物は、マイクロ電子デバイスからの残留物材料を非常に効果的に洗浄しながら、同時に、同じくデバイス上に存在するレベル間誘電体及び金属相互接続材料を損傷しない。
【0008】
米国特許第7928046号明細書では、水性で、ケイ酸塩を含有しないpH約9以下のマイクロ電子基材を洗浄するための洗浄組成物及びその洗浄組成物の使用方法を開示しており、その組成物は、そのような基材を本質的に完全に洗浄することができ、そのような基材の金属元素の金属腐食を本質的にもたらさないことができる。この発明の水性洗浄組成物は、(a)水、(b)少なくとも1種のアンモニウムイオン及び第四級アンモニウムイオン、並びに(c)少なくとも1種の次亜リン酸イオン(H2PO2-)及び/又はリン酸イオン(HPO32-)を有している。その洗浄組成物はまた、フッ化物イオンを含有してもよい。任意選択で、その組成物は、有機溶媒、酸化剤、界面活性剤、腐食防止剤及び金属錯化剤のような他の成分を含有してもよい。
【0009】
米国特許出願公開第2013/0045908号明細書では、銅、低−k誘電体材料及びTiN、TiNxy又はWを含む基材からフォトレジスト、高分子材料、エッチング残留物、及び酸化銅を除去するための半導体処理組成物及び方法を開示しており、その組成物は、水と、Cu腐食防止剤と、Cl-又はBr-から選択される少なくとも1種のハロゲン化物陰イオンとを含み、金属ハードマスクがTiN又はTiNxyを含む場合には、少なくとも1種の水酸化物源を含む。
【0010】
国際公開第2013/101907号では、ヘキサフルオロケイ酸及びヘキサフルオロチタン酸塩を含むエッチング液と、高原子価金属と、過酸化物又は高酸化状態種を含む少なくとも1種の酸化剤と、少なくとも1種の溶媒とを含む組成物を開示している。
【0011】
米国特許出願公開第2013/0157472号明細書では、銅、低−k誘電体材料及びTiN、TiNxy又はWを含む基材からフォトレジスト、高分子材料、エッチング残留物、及び酸化銅を除去するための半導体処理組成物及び方法を開示しており、その組成物は、水と、Cl-又はBr-から選択される少なくとも1種のハロゲン化物陰イオンとを含み、金属ハードマスクはTiN又はTiNxyのみを含む場合には、少なくとも1種の水酸化物源を含む。
【0012】
米国特許出願公開第2012/0058644号明細書A1(BASF)では、N−アルキルピロリドン及びヒドロキシアミン及びその誘導体を含まず、50℃において回転粘度計により測定して1〜10mPasの動的せん断粘度を有し、かつ、その組成物の全質量に対して、溶解した水酸化テトラメチルアンモニウム(B)の存在下で、深紫外線吸収発色団を含有する30nm厚の高分子障壁反射防止層について、50℃で一定の除去速度を示す、40〜99.95質量%の極性有機溶媒(A)と、0.05〜0.5%未満の水酸化第4級アンモニウム(B)と、5wt%未満の水(C)とを含む液体組成物、その製造方法、電気装置を製造する方法、並びに、パターニングケイ素貫通電極方法によって及び/又はめっき及びバンプ形成によってDD積層型集積回路及び3Dウエハレベルパッケージングを製造する際の、ネガ型及びポジ型フォトレジスト及びエッチ後残留物を除去するために液体組成物を使用する方法を開示している。
【0013】
米国特許出願公開第2009/0131295号明細書A1では、レジスト、エッチング残留物、平坦化残留物、金属フッ化物及び/又は金属酸化物を基材から除去及び洗浄するための組成物が提供され、その組成物が金属イオンを含まないフッ素化合物及び水を含むことを開示している。レジスト、エッチング残留物、平坦化残留物、金属フッ化物及び/又は金属酸化物は、金属ハードマスクが使用される1つ又は複数のパターニングプロセス中に発生する。
【0014】
TiNを除去するための過酸化物系の組成物は、先行技術で説明されている。これらは、水性溶媒システム及び溶媒リッチシステムにアルコールアミン塩基を取り入れている。従来の組成物における重要な問題は、一度過酸化物を加えると組成物が不安定になることである。これは、組成物の過酸化水素の分解及びその非活性化をもたらす組成物の酸化性成分を使用するためであると考えられる。この固有の不安定性は、組成物の残成分との過酸化物の高価な使用場所での混合を必要とし、再利用モードにおいて先行技術の化学成分を使用する能力を制限する。
【0015】
ハードマスク材料としての使用に加えて、TiNはまた、しばしば、MOレベルでの金属プラグに対する金属接着層又はライナー層として使用される。PVD TiNは、プラズマエッチングの前にウエハの広範囲にわたるハードマスクを形成するために使用されるが、PVD堆積方法では、高アスペクト比の金属プラグを堆積する前にライナーに堆積するのに要するコンフォーマルな堆積種を容易に得られない。化学気相成長(CVD)はそのようなコンフォーマル被膜を堆積するのに理想的に適しており、TiN接着層を形成するのに典型的に使用される。理想的には、プラズマエッチングプロセス後のTiNハードマスク除去のために設計された湿式化学成分は、TiNライナーをエッチングすべきでない。ハードマスク及び接着層のTiNはしばしば化学組成が非常に似ているため、金属プラグの種類によっては、これは難しい挑戦になる場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
先行技術における組成物は、金属ライナー層又は接着層に使用されるCVD TiNエッチングに対する、ハードマスクに使用されるPVD TiNエッチングについての選択性を示さない。このような組成物においては、高いTiNハードマスク除去はまた、あるライナー/接着層の損失と同時に起こるであろう。したがって、当技術分野において上で述べた欠点に悩まされることのない剥離剤組成物へのニーズが存在する。
【0017】
[要約]
本発明では、ハードマスク層並びに、エッチ残留物を、存在する金属導体層及び低−k誘電体層に対して選択的に除去/エッチングするための組成物、システム及びプロセスを提供する。より具体的には、本発明は、PVD窒化チタンハードマスク並びに/又はエッチ残留物を、銅(Cu)、コバルト(Co)、金属ライナー層若しくは接着層に使用されるCVD窒化チタン、TEOS、PETEOSのような誘電体材料、及び低−k誘電体層に対して、選択的に除去/エッチングするための組成物、システム及びプロセスに関連する。
【課題を解決するための手段】
【0018】
1つの態様では、PVD窒化チタンと、Cu、Co、CVD窒化チタン、誘電体材料、低−k誘電体材料、及びそれらの組み合わせからなる群より選択される第2の材料とを含む半導体デバイスから、PVD窒化チタン(TiN又はTiNxy、x=0〜1.3かつy=0〜2)を選択的に除去/エッチングするための組成物であって、その組成物は、
1〜20wt%の過酸化物、
1〜5wt%の塩基、
0.1〜1wt%の弱酸、
0.5〜2wt%のアンモニウム塩、
25〜5000ppmの腐食防止剤又は1〜15wt%の長鎖若しくは混合水酸化アルキルアンモニウム、
10〜5000ppmの長鎖有機アミン又はポリアルキルアミン、及び
残部は溶媒
を含み、7〜11.5、好ましくは8〜10.5、より好ましくは8.5〜9.5のpHを有し、かつ、第2の材料がCVD窒化チタンである場合に、2より大きいCVD窒化チタンに対するPVD窒化チタンの除去/エッチ選択性を示す。
【0019】
別の態様では、マイクロ電子デバイスの表面からPVD窒化チタン(TiN又はTiNxy、x=0〜1.3かつy=0〜2)を選択的に除去/エッチングするためのシステムであって、
PVD窒化チタンと、Cu、Co、CVD窒化チタン、誘電体材料、低−k誘電体材料及びそれらの組み合わせをから選択される第2の材料とを含む半導体デバイスと、
窒化チタンを半導体デバイスから選択的に除去するための組成物であって、
1〜20wt%の過酸化物、
1〜5wt%の塩基、
0.1〜1wt%の弱酸、
0.5〜2wt%のアンモニウム塩、
25〜5000ppmの腐食防止剤又は1〜15wt%の長鎖若しくは混合水酸化アルキルアンモニウム、
10〜5000ppmの長鎖有機アミン又はポリアルキルアミン、及び
残部は溶媒
を含む組成物とを含み、その組成物が、7〜11.5、好ましくは8〜10.5、より好ましくは8.5〜9.5のpHを有し、かつ、PVD窒化チタン及び第2の材料がその組成物と直接接触しているシステムである。
【0020】
さらに別の態様では、PVD窒化チタン(TiN又はTiNxy、x=0〜1.3かつy=0〜2)を選択的に除去/エッチングするプロセスであって、
PVD窒化チタンと、Cu、Co、CVD窒化チタン、誘電体材料、低−k誘電体材料から選択される第2の材料とを含む半導体デバイスを提供する工程、
その半導体デバイスを組成物に接触させる工程であって、その組成物が
1〜20wt%の過酸化物、
1〜5wt%の塩基、
0.1〜1wt%の弱酸、
0.5〜2wt%のアンモニウム塩、
25〜5000ppmの腐食防止剤又は1〜15wt%の長鎖若しくは混合水酸化アルキルアンモニウム、
10〜5000ppmの長鎖有機アミン若しくはポリアルキルアミン及び/又は長鎖有機酸、並びに
残部は溶媒
を含み、7〜11.5、好ましくは8〜10.5、より好ましくは8.5〜9.5のpHを有する、半導体デバイスを組成物に接触させる工程、及び
PVD窒化チタンを選択的に除去する工程を含み、
PVD窒化チタン及び第2の材料が組成物と直接接触しており、かつ、第2の材料がCVD窒化チタンである場合に、CVD窒化チタンに対するPVD窒化チタンの除去選択性が2より大きいプロセスである。
【0021】
組成物に使用されるべき過酸化物としては、限定されないが、過酸化水素、過硫酸アンモニウム、過酢酸、ペルオキシ安息香酸、及びそれらの組み合わせを挙げることができる。その過酸化物は、組成物中に1〜20wt%、好ましくは3〜15wt%、より好ましくは6〜9wt%の濃度で使用することができる。
【0022】
組成物に使用されるべき塩基としては、限定されないが、水酸化テトラエチルアンモニウム(TEAH)、水酸化トリメチルフェニルアンモニウム(TMPAH)、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラブチルアンモニウム、水酸化コリン、水酸化アンモニウム、及びそれらの組み合わせを挙げることができる。その塩基は、1〜5wt%、好ましくは2〜4wt%、より好ましくは2〜3wt%の濃度で使用することができる。
【0023】
組成物に使用されるべき弱酸としては、限定されないが、クエン酸、シュウ酸、マロン酸、乳酸、アジピン酸、酢酸、イミノ二酢酸、及びそれらの組み合わせを含むカルボン酸を挙げることができる。その弱酸は、0.1〜1wt%、好ましくは0.2〜0.8wt%、より好ましくは0.4〜0.6wt%の濃度で使用することができる。
【0024】
組成物に使用されるべきアンモニウム塩としては、限定されないが、弱塩基のアンモニウム塩を挙げることができ、クエン酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、マロン酸アンモニウム、アジピン酸アンモニウム、乳酸アンモニウム、イミノ二酢酸アンモニウム、塩化アンモニウム、臭化アンモニウム、フッ化アンモニウム、二フッ化アンモニウム、硫酸アンモニウム、及びそれらの組み合わせを挙げることができる。そのアンモニウム緩衝塩は、0.5〜2wt%、好ましくは0.75〜1.5wt%、より好ましくは1〜1.5wt%の濃度で使用することができる。
【0025】
組成物に使用されるべき腐食防止剤としては、限定されないが、1,2,4−トリアゾール、ベンゾトリアゾール、メチル−1H−ベンゾトリアゾール、2−アミノベンゾチアゾール、ベンズイミダゾール、2−メルカプト−5−メチルベンズイミダゾール、8−ヒドロキシキノリン、1−チオグリセロール、アスコルビン酸、ピラゾール、及びそれらの組み合わせが挙げられる。その腐食防止剤は、25〜5000ppm、好ましくは100〜3000ppm、より好ましくは1000〜3000ppmの濃度で使用することができる。
【0026】
組成物に使用されるべき長鎖又は混合水酸化アルキルアンモニウムとしては、限定されないが、水酸化トリメチルフェニルアンモニウム(TMPAH)、水酸化コリン、水酸化テトラブチルアンモニウム及び混合水酸化テトラアルキルアンモニウムが挙げられ、そのアルキルアンモニウムのカチオンが少なくとも2つの異なる鎖長のアルキル基を含有している。
【0027】
非腐食防止剤タイプの化学添加剤の濃度は、1〜15wt%、好ましくは1〜10wt%、より好ましくは1〜5wt%の範囲である。
【0028】
組成物は、その組成物のCo適合性を改善するために、嵩高若しくは長鎖の有機酸、アミン、又はポリアルキルアミンを含むことができる。
【0029】
長鎖有機アミン又はポリアルキルアミンとしては、限定されないが、ヘキシルアミン、ヘキシルアミンの界面活性剤塩、オクチルアミン、オクチルアミンの界面活性剤塩、デシルアミン、デシルアミンの界面活性剤塩、ドデシルアミン、ドデシルアミンの界面活性剤塩、ジシクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミンの界面活性剤塩のような長鎖の有機アミン、600〜1000000の分子量(MW)を持つポリエチレンイミン(PEI)、ポリエチレンイミンの界面活性剤塩、及びそれらの組み合わせが挙げられる。
【0030】
嵩高又は長鎖有機アミンは、10〜5000ppm、好ましくは25〜3500ppm、より好ましくは50〜2500ppmの濃度で使用することができる。
【0031】
組成物は、完全に水性、すなわち溶媒が水であることができるか、又は追加の非水性溶媒を加えることができる。その水は脱イオン水(DI水)、精製水、又は蒸留水であることができる。
【0032】
組成物に使用されるべき非水性溶媒としては、限定されないが、ジメチルスルフィド(DMS)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルスルホン(DMSO2)、スルホラン((CH24SO2)、n−メチルピロリドン、ジプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、及びそれらの組み合わせを挙げることができる。
【0033】
その非水性溶媒は0〜50wt%、好ましくは0〜30wt%、より好ましくは0〜20wt%の範囲の濃度で使用することができる。
【0034】
組成物としては、限定されないが、グリシン、イミノ二酢酸、ニトリロ三酢酸、グルタミン酸、ピコリン酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、及びそれらの組み合わせを含むキレート剤を挙げることができる。そのキレート剤は、0.01〜1wt%、好ましくは0.1〜1wt%、より好ましくは0.1〜0.6wt%の濃度で使用することができる。
【0035】
組成物は、微量金属による酸化剤の分解を防止するために、ラジカル抑制剤を含むことができる。過酸化水素が酸化剤である場合においては、酸素と水の形成をもたらす微量金属カチオンによって典型的に作り出される水酸化ラジカル及び過酸化ラジカルの形成を防止するために、ラジカル消去剤が使用される。
【0036】
組成物としては、限定されないが、マンニトール、ポリアルキルアミン、(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−イル)オキシル(TEMPO)、ジフェニルアミン、及びそれらの組み合わせを含むラジカル消去剤を挙げることができる。そのラジカル消去剤は、100〜1000ppm、好ましくは100〜500ppm、より好ましくは100〜250ppmの範囲の濃度で使用することができる。
【0037】
組成物は、その組成物のCo適合性を改善するために、嵩高若しくは長鎖の有機酸又はアミンを含むことができる。長鎖有機酸の例としては、限定されないが、デカン酸、ドデカン酸、ダイマー酸が挙げられ、長鎖アミンの例としては、ヘキシルアミン、ヘキシルアミンの界面活性剤塩、オクチルアミン、オクチルアミンの界面活性剤塩、ジシクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミンの界面活性剤塩、デシルアミン、デシルアミンの界面活性剤塩、ドデシルアミン、ドデシルアミンの界面活性剤塩、及びそれらの組み合わせが挙げられる。嵩高若しくは長鎖の有機酸又はアミンは、10〜5000ppm、好ましくは25〜3500ppm、より好ましくは50〜2500ppmの濃度で使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
図1】PDEMs2.2パターンウエハ洗浄後のトレンチの損傷を示した顕微鏡写真。
図2(a)】H22に対しての、腐食防止剤を含む本発明の組成物の安定性を図示したグラフ。
図2(b)】図2(a)の組成物のpH安定性を図示したグラフ。
図3】緩衝システムのpH安定化効果を図示したグラフ。
図4】キレート剤の有無による本発明の組成物の安定性を図示した一連のグラフ。
図5(a)】H22に対しての、非腐食防止剤タイプの化学添加剤を含有する組成物のpH安定性を図示したグラフ。
図5(b)】H22に対しての、非腐食防止剤タイプの化学添加剤を含有する組成物の過酸化水素の安定性を図示したグラフ。
図6(a)】非腐食防止剤タイプの化学添加剤を含有する組成物を使用したときのCuに対するエッチ速度を図示したグラフ。
図6(b)】非腐食防止剤タイプの化学添加剤を含有する組成物を使用したときのTiNに対するエッチ速度を図示したグラフ。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下の詳細な説明は、好ましい例示的実施形態を提供しているにすぎず、本発明の範囲、利用可能性、又は構成を限定することを意図するものでない。むしろ、好ましい例示的実施形態における以下の詳細な説明は、当業者に本発明の好ましい例示的実施形態を実施するのを可能とする説明を提供する。添付の特許請求の範囲に規定された本発明の趣旨及び範囲に逸脱することなく、要素の機能及び配置に様々な変更を施してもよい。
【0040】
特許請求の範囲においては、請求項に記載された方法の工程を識別するために文字を使用することがある(例えば、a、b、及びc)。これらの文字は、その方法の工程を言い表すために用いられ、そのような順序が特許請求の範囲において明確に記載されない限りかつ明確に記載されている範囲でのみ、請求項に記載された工程を実施する順序を表すことを意図するものでない。
【0041】
本開発技術では、28nmウエハ及びそれより大きいウエハ上でPVD TiNハードマスク除去又はエッチング(本明細書内で使用される場合、「除去」と「エッチング」は相互互換である)をするための化学剥離剤である洗浄組成物を開示している。PVD TiNハードマスクは、28nmテクノロジーノード及びより小さいノードにおいて、プラズマエッチング中に細かなフィーチャ制御を提供するためのハードマスクとして使用される。適切な剥離剤/洗浄化学成分は、PVD TiNハードマスクとプラズマエッチプロセスからの任意の残留物とを引き戻すことができなければならないか又は完全に除去することができなければならない。しかしながら、その化学成分は、金属プラグに対するライナー層又は接着層として使用されるCVD TiNに対する適合性を与えなければならない。
【0042】
本発明の洗浄組成物は、過酸化物、塩基、弱酸、アンモニウム塩、銅損を防止するための腐食防止剤又は非腐食防止剤タイプの化学添加剤、長鎖有機アミン又はポリアルキルアミン、及び残部は実質的に溶媒を含む。
【0043】
洗浄組成物は、過酸化物、例えば、過酸化水素を、洗浄組成物のpHを7より大きく、好ましくは7と10.5の間、より好ましくは8と10の間、及び最も好ましくは8.5と9.5の間で維持するように、塩基と、弱酸と、塩基と弱酸の間で形成されるアンモニウム塩緩衝システムとともに、TiNハードマスク除去のための酸化剤として用いる。
【0044】
洗浄組成物は、組成物からの銅損を最小化するために腐食防止剤、組成物の安定性を改善するためにキレート剤を用いることができる。
【0045】
組成物は完全に水性であることができるが、代替の実施形態では、TiNのエッチ性能を向上する又は選択性を改善するために溶剤を使用することができる。別の態様では、組成物の安定性を改善するためにラジカル防止剤を用いる。
【0046】
組成物に使用されるべき過酸化物としては、限定されないが、過酸化水素、過硫酸アンモニウム、過酢酸、ペルオキシ安息香酸、及びそれらの組み合わせを挙げることができる。
【0047】
過酸化物は、組成物中に1〜20wt%、好ましくは3〜15wt%、より好ましくは6〜9wt%の濃度で用いることができる。他の実施形態では、過酸化物は、組成物中に1〜9wt%、好ましくは3〜9wt%の濃度で用いることができる。また他の実施形態では、過酸化物の濃度は3〜15wt%であり、好ましくは15wt%である。
【0048】
組成物に使用されるべき塩基としては、限定されないが、水酸化テトラエチルアンモニウム(TEAH)、水酸化トリメチルフェニルアンモニウム(TMPAH)、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラブチルアンモニウム、水酸化コリン、水酸化アンモニウム、及びそれらの組み合わせを挙げることができる。
【0049】
塩基は、1〜5wt%、好ましくは2〜4wt%、より好ましくは2〜3wt%の濃度で用いることができる。
【0050】
組成物に用いられるべき弱酸としては、限定されないが、クエン酸、シュウ酸、マロン酸、乳酸、アジピン酸、酢酸、イミノ二酢酸、及びそれらの組み合わせを含むカルボン酸を挙げることができる。
【0051】
酸は、0.1〜1wt%、好ましくは0.2〜0.8wt%、より好ましくは0.4〜0.6wt%の濃度で用いることができる。
【0052】
組成物に用いられるべきアンモニウム塩としては、限定されないが、弱塩基のアンモニウム塩を挙げることができ、クエン酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、マロン酸アンモニウム、アジピン酸アンモニウム、乳酸アンモニウム、イミノ二酢酸アンモニウム、塩化アンモニウム、臭化アンモニウム、フッ化アンモニウム、二フッ化アンモニウム、硫酸アンモニウム、及びそれらの組み合わせを挙げることができる。
【0053】
アンモニウム緩衝塩は、0.5〜2wt%、好ましくは0.75〜1.5wt%、より好ましくは1〜1.5wt%の濃度で用いることができる。
【0054】
緩衝塩は、前述した化合物として加えることができ、又は前述した塩の、水酸化アンモニウムと共役酸の組み合わせを通じて加えることができる。
【0055】
組成物は、銅損を防止するために腐食防止剤又は非腐食防止剤タイプの化学添加剤を含む。
【0056】
組成物に使用されるべき腐食防止剤としては、限定されないが、1,2,4−トリアゾール、ベンゾトリアゾール、メチル−1H−ベンゾトリアゾール、2−アミノベンゾチアゾール、ベンズイミダゾール、2−メルカプト−5−メチルベンズイミダゾール、8−ヒドロキシキノリン、1−チオグリセロール、アスコルビン酸、ピラゾール、及びそれらの組み合わせが挙げられる。
【0057】
腐食防止剤は、25〜5000ppm、好ましくは100〜3000ppm、より好ましくは1000〜3000ppmの濃度で使用することができる。
【0058】
長鎖又は混合水酸化アルキルアンモニウムとしては、限定されないが、水酸化トリメチルフェニルアンモニウム(TMPAH)、水酸化コリン、水酸化テトラブチルアンモニウム及び混合水酸化テトラアルキルアンモニウムが挙げられ、混合水酸化テトラアルキルアンモニウムのカチオンが少なくとも2つの異なる鎖長のアルキル基を含有している。
【0059】
長鎖又は混合水酸化アルキルアンモニウムの濃度は、1〜15wt%、好ましくは1〜10wt%、より好ましくは1〜5wt%の範囲である。
【0060】
組成物は、ハードマスクを製作するのに使用されるPVD TiNと、金属プラグに対するライナー層又は接着層として使用されるCVD TiNとの間の除去/エッチ選択性を改善するために添加物を含む。
【0061】
CVD TiNに対するPVD TiNの除去/エッチ選択性は、CVD TiNに対するエッチ速度(又は除去速度)に対してのPVD TiNに対するエッチ速度(又は除去速度)の比として規定される。
【0062】
【数1】
【0063】
添加剤としては、限定されないが、長鎖有機アミン又はポリアルキルアミンが挙げられる。長鎖有機アミン又はポリアルキルアミンとしては、限定されないが、ヘキシルアミン、ヘキシルアミンの界面活性剤塩、オクチルアミン、オクチルアミンの界面活性剤塩、ジシクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミンの界面活性剤塩、ポリエチレンイミン(PEI)、ポリエチレンイミンの界面活性剤塩、デシルアミン、デシルアミンの界面活性剤塩、ドデシルアミン、ドデシルアミンの界面活性剤塩、及びそれらの組み合わせが挙げられる。
【0064】
添加剤は、10〜5000ppm、好ましくは25〜3500ppm、より好ましくは50〜2500ppmの濃度で使用することができる。
【0065】
理論によって拘束することを意図しているわけではないが、これらの化合物は、PVD TiN結晶形態よりもCVD TiN結晶形態とより強固に結合すると考えられ、その結果、PVD TiNより多くCVD TiNをエッチングするのを抑制する。
【0066】
本発明の組成物はまた、金属キレート剤を含むことができる。金属キレート剤は、組成物の再生利用中に組成物中に蓄積することがある微量金属を錯体化し、微量金属が組成物中の酸化剤を分解するのを防止する。遊離した微量金属のカチオン、特に銅イオンは、触媒作用によって過酸化水素の不均化を引き起こし、継時的に組成物のエッチング性能及び洗浄性能の低下を加速させる酸素と水に変換する。
【0067】
組成物に使用されるべきキレート剤としては、限定されないが、グリシン、イミノ二酢酸、ニトリロ三酢酸、グルタミン酸、ピコリン酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、及びそれらの組み合わせを挙げることができる。本発明のより生分解性のあるキレート剤は、エチレンジアミン−N,N′−ジコハク酸(EDDS)及びシクロヘキサンジアミン四酢酸(CDTA)である。
【0068】
キレート剤は、0.01〜1wt%、好ましくは0.1〜1wt%、より好ましくは0.1〜0.6wt%の濃度で使用することができる。
【0069】
組成物はまた、Co適合性を改善するために1種又は複数種の添加剤を含むことができる。そのような添加剤としては、限定されないが、嵩高若しくは長鎖の有機酸又はアミンが挙げられる。
【0070】
長鎖有機酸の例としては、限定されないが、デカン酸、ドデカン酸、ダイマー酸が挙げられ、長鎖のアミンの例としては、ヘキシルアミン、ヘキシルアミンの界面活性剤塩、オクチルアミン、オクチルアミンの界面活性剤塩、ジシクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミンの界面活性剤塩、デシルアミン、デシルアミンの界面活性剤塩、ドデシルアミン、ドデシルアミンの界面活性剤塩、及びそれらの組み合わせが挙げられる。アミンの界面活性剤塩の例としては、限定されないが、アミンのアンモニウム塩が挙げられる。
【0071】
嵩高若しくは長鎖の有機酸又はアミンは、10〜5000ppm、好ましくは25〜3500ppm、より好ましくは50〜2500ppmの濃度で使用することができる。
【0072】
別の実施形態では、本発明の組成物は、微量金属による酸化剤の分解を防止するために、ラジカル消去剤又はラジカル抑制剤を含むことができる。過酸化水素が酸化剤である場合には、酸素と水の形成をもたらす微量金属カチオンによって典型的に作り出される水酸化ラジカル及び過酸化ラジカルの形成を防止するために、ラジカル消去剤が使用される。
【0073】
組成物で使用されるべきラジカル消去剤としては、限定されないが、マンニトール、ポリアルキルアミン、(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−イル)オキシル(TEMPO)、ジフェニルアミン、及びそれらの組み合わせを挙げることができる。
【0074】
ラジカル消去剤は、100〜1000ppm、好ましくは100〜500ppm、より好ましくは100〜250ppmの範囲の濃度で使用することができる。
【0075】
本発明の組成物は完全に水性、すなわち溶媒が水であることができるか、又は追加の非水性溶媒を加えることができる。水は脱イオン水(DI水)、精製水、又は蒸留水であることができる。
【0076】
組成物で使用されるべき非水性溶媒としては、限定されないが、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルスルホン(DMSO2)、スルホラン((CH24SO2)、n−メチルピロリドン、ジプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、及びそれらの組み合わせを挙げることができる。
【0077】
非水性溶媒は、0〜50wt%、好ましくは0〜30wt%、より好ましくは0〜20wt%の範囲の濃度で使用することができる。
【0078】
高いpHの、本発明に記載される過酸化水素組成物は、ブランケット及びパターンウエハの研究に基づいて開発された。このプラットフォームにおいては、いくつかの明確な特徴が存在する。
1.高速のPVD TiNエッチが、35〜55℃の範囲の適温で測定される。プラズマエッチ残留物は、パターンウエハから容易に除去される。
2.Cuエッチ速度は、新規の腐食防止剤、例えば、メチルベンゾトリアゾール/TTLを加えることで抑制される。あるいはまた、Cuエッチ速度は、新規の非腐食防止剤タイプの化学添加剤、例えば、嵩高水酸化トリメチルフェニルアンモニウムを使用することで抑制することができる。
3.ライナー層又は接着層に使用されるCVD TiNに対してのハードマスクに使用されるPVD TiNのエッチ選択性は、嵩高有機アミン、例えば、オクチルアミン又はポリエチレンイミンを使用して有意に改善することができる。
4.Coエッチ速度は、長鎖有機酸又はアミン、例えば、デカン酸を加えることでさらに抑制することができる。
【0079】
以下の実施例は、本発明をさらに説明する目的で提供されるが、決して制限を課すものではない。別段の記載がない限り、全ての配合量は質量比(wt%)で表される。
【実施例】
【0080】
エッチ速度を室温から55℃で測定し、PVD TiN、CVD TiN及びCoのエッチング時間は、それぞれ0〜2分間、0〜0.5分間、及び0〜10分間であった。エッチ速度を、ResMap4探針抵抗率計を用いて測定した。エッチ速度を、処理前後の厚みの差を浸漬時間で割ることで算出した。
【0081】
PVD TiN及びCVD TiNは、Silicon Valley Microelectronics(Santa Clara,CA)を含む多くの販売先から入手することができる。
【0082】
[例1:組成物の調製]
特定量のクエン酸及びクエン酸三アンモニウムを秤量し、ビーカー中のDI水に溶解してクエン酸緩衝溶液を得た。TEAH(35%)をそのクエン酸緩衝溶液中にゆっくり加えた。次いで、メチル−1H−ベンゾトリアゾールを、EDTA及びPEI溶液と一緒にその溶液中に加えた。もしスルホランを加える場合は、この時点で加えることができた。その溶液を撹拌して、メチル−1H−ベンゾトリアゾール及びEDTAを溶解した。オクチルアミンをこの時点で原液のまま加えることができ、又は水に溶解したクエン酸オクチルアンモニウム塩として加えることができた。H22をその溶液に加えた。その溶液を均一に混合した。全ての工程は室温で実施した。
【0083】
[例2:CVD TiNに対するPVD TiNのエッチ選択性を改善する添加剤]
組成物E21334−136I、E61412−106Q、E61412−106R、E61412−107C、及びE61412−107Kを調製して、それらを表1に示した。
【0084】
表1は、添加剤を含有する組成物及び含有しない組成物を示している。全ての組成物は、クエン酸、クエン酸三アンモニウム、TTL、H22、EDTA、TEAH、及びDI水を含有していた。
【0085】
添加剤を含まない組成物E21334−136Iを比較の組成物として使用した。その組成物により得られたCVD TiNに対するPVD TiNのエッチ選択性は、その組成物については1未満であった。表1によると、過酸化物は30%の過酸化物溶液であった。
【0086】
【表1】
【0087】
ポリエチレンイミン(PEI)及び/又はオクチルアミンのような添加剤を組成物に加えると、両TiN材料に対するエッチ速度が減少した。しかしながら、CVD TiNに対するエッチ速度は、PVD TiNに対するエッチ速度よりも極めて早く減少し、PVD TiN/CVD TiNエッチ選択性が2より大きい及び3より大きいという大きな増加をもたらした一方で、ハードマスク除去に対する高いPVD TiNエッチ速度をなおも維持した。
【0088】
[例3:Co適合性]
組成物E61412−106U、及びE61412−106U2を調製して、それらを表2に示した。両組成物は、同量の水酸化アンモニウム、クエン酸三アンモニウム、TTL、H22、EDTA、TEAH、分子量10000を持つPEI、及びDI水を含有していた。2つの組成物の唯一の相違点は、E61412−106U2に0.1wt%のデカン酸を使用したことであった。表2のデータは、必要なグラム数で示した。
【0089】
表2のデータは、組成物E61412−106Uが高いPVD TiNエッチ速度及び2より大きいPVD TiN/CVD TiNエッチ選択性をもたらし、その組成物はまた、Coに対しても高いエッチ速度をもたらしたことを示した。0.1wt%のデカン酸を含有するE61412−106U2は、Coエッチ速度を169Å/分から3Å/分にと、大きく減少させることに成功した。低濃度のデカン酸、すなわち長鎖有機酸の追加により、組成物のCo適合性が回復した。表2によると、過酸化物は30%の過酸化物溶液であった。
【0090】
【表2】
【0091】
表2のデータは、幾つかの条件下、例えば、高いアンモニウムイオン濃度の条件下では、本発明の組成物のCo適合性が大きく悪化する場合があることを示した。したがって、低濃度の長鎖有機酸、例えば、デカン酸の追加は組成物のCo適合性を回復することができる。
【0092】
[例4:Co適合性を持つ調整可能なTiNエッチ速度]
組成物E21334−193I、E21334−193K、E21334−193L、E21334−193M、E21334−193Nを調製して、それらを表3に示した。表3のデータを必要なグラム数で示した。
【0093】
全ての組成物は、同量のクエン酸、クエン酸三アンモニウム(TAC)、TTL、H22、EDTA、TEAH、及びDMSOを含有していた。しかしながら、配合193I中の0.2グラムのDIWを、193K、193L、193M、及び193Nにおいて、同量の異なる長鎖有機アミンの、1−ヘキシルアミン、1−オクチルアミン、n−デシルアミン又は1−ドデシルアミンのアルキルアミンにそれぞれ置き換えた。
【0094】
表3のデータは、組成物E21334−193I、E21334−193K、及びE21334−193Lは高いPVD TiNエッチ速度をもたらし、E21334−193M及びE21334−193Nは比較的低いPVD TiNエッチ速度をもたらしたことを示した。すなわち、異なる長鎖有機アミンを使用することで、調整可能なTiNエッチ速度を達成した。
【0095】
【表3】
【0096】
TiNハードマスクを完全に除去することが望ましくない幾つかの用途では、過酸化物化学成分を使用してTiNハードマスクを部分的にのみ除去するか又は「引き戻す」。これらの状況では、低いTiNエッチ速度を持つ過酸化物化学成分が必要とされる。
【0097】
エッチ速度の結果は、E21334−193M及びE21334−193NがTiNハードマスクを「引き戻す」用途に適していたことを示した。193M及び193Nについての結果は、幾つかの長鎖アルキルアミン界面活性剤は、TiNを不動態化するために使用されることができ、かつ、PVD TiNに対する腐食防止剤であることを示した。
【0098】
本結果は、本発明の組成物に使用される長鎖有機アミンが、TiNハードマスク除去用途又は引き戻し用途のいずれかに対し調整可能なエッチ速度を提供することを示した。
【0099】
[例5:組成物の調製]
表5に示される組成物e21334−111及びe21334−111Sを、以下の工程にしたがって調製した。
【0100】
【表4】
【0101】
特定量のクエン酸及びクエン酸三アンモニウムを秤量し、ビーカー中のDI水に溶解して、クエン酸緩衝溶液を得た。TEAH(35%)をそのクエン酸緩衝溶液にゆっくり加えた。次いで、メチル−1−ベンゾトリアゾールをその溶液に加え、その溶液を撹拌してメチル−1−ベンゾトリアゾールを溶解した。H22をその溶液に加えた。その溶液を均一に混合した。全ての工程は室温で実施した。
【0102】
エッチ速度(Å/分)を室温から55℃で測定し、TiNエッチ速度に対する時間はCuに対して5分間及び30分間であった。Cu、TiN、Co及びWのエッチ速度を、ResMap4探針抵抗率計を用いて測定した。TEOS、SiN、低K膜を偏光解析法によって測定した。エッチ速度を、処理前後の厚みの差を浸漬時間で割ることで算出した。
【0103】
[例6:例5の組成物の性能(エッチ速度測定)]
組成物e21334−111SのTiN除去能力及び洗浄性能を表6に示した。
【0104】
【表5】
【0105】
パターン低k材料との化学的適合性を図1に示した。そのデータは、本発明の組成物がCuに対するTiN選択性(エッチ速度比、TiNのエッチ速度:Cuのエッチ速度)を30:1より大きく増加させたことを示した。組成物はまた、パターン低k材料と適合性があった。
【0106】
[例7:60℃での組成物安定性]
図2は、60℃での時間に対する過酸化水素濃度及びpHのプロットを示している。そのプロットは、e21334−111S組成物の安定性を示した。
【0107】
そのデータは、調製された組成物が過酸化物及び構成成分の分解に対して安定であったことを示している。
【0108】
[例8:銅腐食防止剤の使用]
Cu腐食防止剤を使用した組成物及び使用しない組成物を、表7に示した。組成物e21334−106Rとe21334−106Sの間の相違点は、e21334−106Sがチオグリセロールを有することであった。組成物e21334−107Aとe21334−107Xの間の相違点は、e21334−107Xがメチル−1H−ベンゾトリアゾール(TTL)を有することであった。
【0109】
表7のデータは、本発明の組成物にCu腐食防止剤を追加することで、銅のエッチングを抑制することができたことを示している。防止剤がない場合では、組成物の酸化性の影響により銅エッチ速度が極めて高くなった。組成物にチオグリセロール及び/又はメチル−1H−ベンゾトリアゾール(TTL)を加えることで、60℃でのCuエッチ速度が大きく減少した。
【0110】
【表6】
【0111】
70mLのこれらの各配合を30mLの30%のH22と混ぜて、腐食防止剤実験用の最終配合物を作成した。
【0112】
[例9:TiN及びCuエッチ速度へのpHの影響]
表8(a−c)のデータは、TiN及びCuエッチ速度に対しての、組成物のpHを7〜10.4に変更したことによる影響を示している。表8(a−c)の組成物はまた、異なる濃度のH22を有していた。
【0113】
【表7】
【0114】
【表8】
【0115】
【表9】
【0116】
データは、pH及びH22濃度が増加したことに伴い、TiN及びCuの両エッチ速度が増加したことを示している。腐食防止剤の存在下でさえ、60℃で1Å/分未満の銅エッチ速度を達成するために9.0未満のpHを要した。
【0117】
残留物除去能力はまた、pH8未満かつより低いH22濃度で大きく影響を受けた。
【0118】
[例10:緩衝剤としてのクエン酸三アンモニウムの使用]
緩衝剤としてクエン酸三アンモニウムを含有する組成物及び含有しない組成物の両方を表9に示した。
【0119】
図3は、塩基濃度が変化したときでさえ、クエン酸三アンモニウムを含有する組成物を狙いのpH範囲近傍で容易に維持したことを図示している。
【0120】
【表10】
【0121】
[例11:改善した浴寿命]
e21334−111S組成物が、これらの組成物による遅い(<1Å/分)銅のエッチングからでさえ生じた金属不純物、例えば、微量濃度の銅イオンに曝露すると、組成物中の過酸化水素はすぐに酸素ガスと水に分解した。過酸化物の分解により、洗浄性能及びTiNエッチ速度が害される。
【0122】
図4のデータは、キレート剤としてのe21334−111S中のグリシンを含有させることで過酸化物を効果的に安定化させ、(45℃での)e21334−111Sの浴寿命を延ばしたことを示している。
【0123】
得られた過酸化物の組成物の高い安定性のため、その場で混合する方法よりも追加の過酸化物を事前に混合する方法が、組成物の資本コストをしたがって減らすことを実現することができる。
【0124】
[例12:ベンゾトリアゾールを含有しない組成物]
ベンゾトリアゾール(BAT)及びその誘導体は、Cu腐食防止剤として使用することができる。それらの腐食防止剤は、更なる腐食から金属を保護するCu−BATの靱性被膜を形成することができる。しかしながら、そのCu−BATの靱性被膜は、電気試験測定中に高い抵抗を生み出す可能性が高い。
【0125】
ベンゾトリアゾールを含有しない組成物、e21334−135Sを開発して、表10に記載した。
【0126】
【表11】
【0127】
e21334−135S組成物の安定性を図5に示している。
【0128】
Cu及びTiNに対してe21334−135S組成物を使用したときの、時間(日)の関数としたエッチングデータを図6に示している。
【0129】
e21334−135S組成物を使用したときのTiNエッチ速度は、ベンゾトリアゾール(BAT)及びその誘導体の使用をせずとも、同等のエッチ速度及び残留物除去能力を提供した。
【0130】
このデータはまた、水酸化トリメチルフェニルアンモニウム(TMPAH)が、組成物の銅エッチ速度を最小化するのに効果的であったことを示した。
【0131】
[例13:排水モード運転のための組成物]
本発明の1つの実施形態では、組成物を排水モードで使用する場合があり、すなわち、化学成分をシングルウエハツールのウエハ上に分配し、次いで処分する。この運転モードでは、再利用モード運転よりも極めて希薄な濃度のキレート剤の使用が可能となる。
【0132】
排水モードのための組成物を開発し、それらを表11に示した。
【0133】
【表12】
【0134】
[例14:再利用モード運転のための組成物]
本発明の別の実施形態では、組成物を再利用モードで使用する場合があり、その場合、化学成分をウエハ上に供給し、次いで、再循環下で貯蔵タンクに戻す。このモードにおいては、化学成分を多くのウエハを洗浄するために効果的に再利用することができる。
【0135】
再利用モード用組成物を開発し、それらを表12に示した。
【0136】
【表13】
【0137】
[例15:異なるアンモニウムカチオンによるTiNエッチ速度の向上]
様々なアンモニウム緩衝塩を含有する組成物を開発して、それらを表13に示した。組成物のエッチ速度(Å/分)性能をまた、表13に示した。このデータは、組成物中にアンモニウムのカチオンが存在することが、高いTiNエッチ速度及び良好なTiNハードマスク除去を達成するために重要であることを示した。表13によると、過酸化物は水に30%で溶解している。
【0138】
【表14】
【0139】
[例16:クエン酸三アンモニウムをECP Cleanと置き換え]
クエン酸三アンモニウム(TAC)以外に、ECP Cleanを含有する組成物を調製して、それらを表14及び表15に示した。
【0140】
ECP Cleanは、Air Products(登録商標)製の水、クエン酸及び水酸化アンモニウム水溶液の商用混合物である。
【0141】
【表15】
【0142】
表14及び表15のデータは、ECP Cleanを含有する組成物は、排水モード運転及び再利用モード運転の両方で同等の性能を提供したことを示している。
【0143】
【表16】
【0144】
[例17:(有機溶媒を含有する)半水性の組成物]
有機溶媒のスルホラン及びジプロピレングリコールメチルエーテルを含有する組成物を調製して、それらを表16に示した。
【0145】
表16のデータからの組成物のエッチ性能は、有機溶媒を含有する組成物はTiNエッチ速度が改善したことを示している。
【0146】
【表17】
【0147】
前述した実施例及び好ましい実施形態の説明は、特許請求の範囲の記載によって規定される本発明を限定するものではなく、例示するものとみなすべきである。すぐに理解できるように、前述した特徴の多くの変形態様及び組み合わせを、後述の特許請求の範囲に記載される本発明から逸脱することなく利用することができる。そのような変形態様は、本発明の趣旨及び範囲から逸脱しているものとしてみなさず、全てのそのような変形態様は、以下の特許請求の範囲の記載の範囲内に含まれることを意図するものである。
図1
図2(a)】
図2(b)】
図3
図4
図5(a)】
図5(b)】
図6(a)】
図6(b)】