特許第6513075号(P6513075)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6513075オートタキシン阻害活性を有する縮合ピラゾール誘導体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6513075
(24)【登録日】2019年4月19日
(45)【発行日】2019年5月15日
(54)【発明の名称】オートタキシン阻害活性を有する縮合ピラゾール誘導体
(51)【国際特許分類】
   C07D 487/04 20060101AFI20190425BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20190425BHJP
   A61P 13/12 20060101ALI20190425BHJP
   A61K 31/4985 20060101ALI20190425BHJP
   A61K 31/5377 20060101ALI20190425BHJP
   C07D 491/147 20060101ALI20190425BHJP
   A61K 31/55 20060101ALI20190425BHJP
   C07D 519/00 20060101ALI20190425BHJP
   C07D 487/18 20060101ALI20190425BHJP
   A61K 31/4995 20060101ALI20190425BHJP
   A61P 13/00 20060101ALI20190425BHJP
   A61P 11/00 20060101ALI20190425BHJP
   A61P 17/00 20060101ALI20190425BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20190425BHJP
   A61P 21/00 20060101ALI20190425BHJP
   A61P 19/02 20060101ALI20190425BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20190425BHJP
   A61P 9/10 20060101ALI20190425BHJP
   A61P 27/02 20060101ALI20190425BHJP
   A61P 25/28 20060101ALI20190425BHJP
   A61P 17/02 20060101ALI20190425BHJP
   A61P 37/06 20060101ALI20190425BHJP
   A61P 15/00 20060101ALI20190425BHJP
   A61P 1/16 20060101ALI20190425BHJP
【FI】
   C07D487/04 141
   C07D487/04CSP
   A61P43/00 111
   A61P13/12
   A61K31/4985
   A61K31/5377
   C07D491/147
   A61K31/55
   C07D519/00 311
   C07D487/18
   A61K31/4995
   A61P13/00
   A61P11/00
   A61P17/00
   A61P29/00
   A61P21/00
   A61P29/00 101
   A61P19/02
   A61P35/00
   A61P9/10 101
   A61P27/02
   A61P25/28
   A61P17/02
   A61P37/06
   A61P15/00
   A61P1/16
【請求項の数】16
【全頁数】152
(21)【出願番号】特願2016-505304(P2016-505304)
(86)(22)【出願日】2015年2月26日
(86)【国際出願番号】JP2015055693
(87)【国際公開番号】WO2015129821
(87)【国際公開日】20150903
【審査請求日】2018年2月23日
(31)【優先権主張番号】特願2014-37591(P2014-37591)
(32)【優先日】2014年2月27日
(33)【優先権主張国】JP
(31)【優先権主張番号】特願2014-176146(P2014-176146)
(32)【優先日】2014年8月29日
(33)【優先権主張国】JP
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成22年度、文部科学省、科学技術試験研究委託事業、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
(73)【特許権者】
【識別番号】504137912
【氏名又は名称】国立大学法人 東京大学
(73)【特許権者】
【識別番号】504157024
【氏名又は名称】国立大学法人東北大学
(73)【特許権者】
【識別番号】000001926
【氏名又は名称】塩野義製薬株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100100158
【弁理士】
【氏名又は名称】鮫島 睦
(74)【代理人】
【識別番号】100138900
【弁理士】
【氏名又は名称】新田 昌宏
(74)【代理人】
【識別番号】100156144
【弁理士】
【氏名又は名称】落合 康
(72)【発明者】
【氏名】長野 哲雄
(72)【発明者】
【氏名】岡部 隆義
(72)【発明者】
【氏名】小島 宏建
(72)【発明者】
【氏名】川口 充康
(72)【発明者】
【氏名】濡木 理
(72)【発明者】
【氏名】石谷 隆一郎
(72)【発明者】
【氏名】西増 弘志
(72)【発明者】
【氏名】青木 淳賢
(72)【発明者】
【氏名】藤越 千明
(72)【発明者】
【氏名】加藤 学
(72)【発明者】
【氏名】大段 正英
(72)【発明者】
【氏名】田中 伸幸
(72)【発明者】
【氏名】舘野 佑介
(72)【発明者】
【氏名】山根 潤二
【審査官】 谷尾 忍
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2005/021550(WO,A1)
【文献】 国際公開第2006/030847(WO,A1)
【文献】 特開平04−191736(JP,A)
【文献】 国際公開第2015/073767(WO,A1)
【文献】 特開2015−059118(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0202614(US,A1)
【文献】 国際公開第2014/133112(WO,A1)
【文献】 特表2016−524620(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/192350(WO,A1)
【文献】 国際公開第2013/192346(WO,A1)
【文献】 国際公開第2013/192347(WO,A1)
【文献】 特表2013−545822(JP,A)
【文献】 特表2009−513640(JP,A)
【文献】 特表2008−502741(JP,A)
【文献】 国際公開第2006/050803(WO,A1)
【文献】 ZAREMBA,O.V. et al,Facile one-pot synthesis of the pyrazolo[1,5-a]pyrazine scaffold,Chemistry of Heterocyclic Compounds(New York, NY, United States),2013年 9月,Vol.49, No.6,p.915-921
【文献】 BARF,T. et al,Structure-based lead identification of ATP-competitive MK2 inhibitors,Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters,2011年,Vol.21, No.12,p.3818-3822
【文献】 LANGFORD,H.M. et al,Design and synthesis of substituted 4-oxo-4,5,6,7-tetrahydropyrazolo[1,5-a]pyrazine-2-carboxamides, novel HIV-1 integrase inhibitors,Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters,2008年,Vol.18, No.2,p.721-725
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D 487/04
A61K 31/4985
A61K 31/4995
A61K 31/5377
A61K 31/55
C07D 487/18
C07D 491/147
C07D 519/00
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】

(式中、
は置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基または置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基であり、
は水素であり、
は水素、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換のアルキルカルボニル、置換もしくは非置換のアルケニルカルボニル、置換もしくは非置換のアルキニルカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシカルボニル、置換もしくは非置換のアルケニルオキシカルボニル、置換もしくは非置換のアルキニルオキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換のカルバモイル、置換もしくは非置換のスルファモイル、置換もしくは非置換のアルキルスルホニル、置換もしくは非置換のアルケニルスルホニル、置換もしくは非置換のアルキニルスルホニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環スルホニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環スルホニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環スルホニルまたは置換もしくは非置換の芳香族複素環スルホニルであり、
4aおよびR4bはそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ホルミル、カルボキシ、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換のアミノ、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアルケニルオキシ、置換もしくは非置換のアルキニルオキシ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシ、置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシ、置換もしくは非置換のアルキルチオ、置換もしくは非置換のアルケニルチオ、置換もしくは非置換のアルキニルチオ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環チオ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環チオ、置換もしくは非置換の非芳香族複素環チオ、置換もしくは非置換の芳香族複素環チオ、置換もしくは非置換のアルキルカルボニル、置換もしくは非置換のアルケニルカルボニル、置換もしくは非置換のアルキニルカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシカルボニル、置換もしくは非置換のアルケニルオキシカルボニル、置換もしくは非置換のアルキニルオキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換のカルバモイル、置換もしくは非置換のスルファモイル、置換もしくは非置換のアルキルスルフィニル、置換もしくは非置換のアルケニルスルフィニル、置換もしくは非置換のアルキニルスルフィニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環スルフィニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環スルフィニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環スルフィニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環スルフィニル、置換もしくは非置換のアルキルスルホニル、置換もしくは非置換のアルケニルスルホニル、置換もしくは非置換のアルキニルスルホニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環スルホニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環スルホニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環スルホニルまたは置換もしくは非置換の芳香族複素環スルホニルであり、
5aは水素、ハロゲン、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアルケニルオキシ、置換もしくは非置換のアルキニルオキシ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシまたは置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシであり、
5bはハロゲン、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアルケニルオキシ、置換もしくは非置換のアルキニルオキシ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシまたは置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシであるか、または
4bとR5aが一緒になって結合を形成してもよく、R上の置換基とR5bが一緒になって置換若しくは非置換の非芳香族炭素環または置換若しくは非置換の非芳香族複素環を形成してもよく、またはR4bとR5bが一緒になって置換もしくは非置換の非芳香族炭素環または置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成してもよい)で示される化合物、
(ただし、
(i)以下に示す化合物:
ならびに
(ii)Rが水素または非置換のメチルであり、かつR5aおよびR5bのいずれか一方または両方がそれぞれ独立して非置換のメチルオキシまたは非置換のエチルオキシである化合物を除く。)またはその製薬上許容される塩。
【請求項2】
が置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基である、請求項1記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【請求項3】
が置換もしくは非置換のフェニルである、請求項1記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【請求項4】
が置換フェニルであり、ここで置換基は、それぞれハロゲン、シアノ、ホルミル、カルボキシ、トリハロアルキル、シアノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルケニル、アルキルオキシ、トリハロアルキルオキシ、アルキルオキシアルキル、アルキルカルバモイルアルキル、アルキルアミノアルキル、ジアルキルアミノアルキル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シアノアルキルアミノ、トリハロアルキルアミノ、アルキルカルボニルアミノ、モノハロアルキルカルボニルアミノ、トリハロアルキルカルボニルアミノ、非芳香族炭素環カルボニルアミノ、ヒドロキシアルキルカルボニルアミノ、アルキルオキシカルボニルアミノ、アルキルオキシアルキルカルボニルアミノ、アルキルアミノカルボニルアミノ、ジアルキルアミノカルボニルアミノ、アルキルスルホニルアミノ、芳香族複素環アミノ、トリハロアルキルカルバモイル、アルキルオキシアルキルカルバモイル、ペンタフルオロチオおよび芳香族炭素環式基からなる群から選択される少なくとも1つの置換基である、請求項記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【請求項5】
が置換基群A’’から選択される1以上の基で置換されたアルキル(ここで置換基群A’’は、ヒドロキシ、カルボキシ、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアルケニルオキシ、置換もしくは非置換のアルキニルオキシ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族炭素環オキシ、置換若しくは非置換のアルキルカルボニル、置換若しくは非置換のアルケニルカルボニル、置換若しくは非置換のアルキニルカルボニル、置換若しくは非置換の芳香族炭素環カルボニル、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環カルボニル、置換若しくは非置換の芳香族複素環カルボニル、置換若しくは非置換の非芳香族複素環カルボニル、置換若しくは非置換のアルキルオキシカルボニル、置換もしくは非置換のアミノ、置換もしくは非置換のカルバモイルおよび置換もしくは非置換のスルファモイルからなる)、置換基群A’’から選択される1以上の基で置換されたアルケニルまたは置換基群A’’から選択される1以上の基で置換されたアルキニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基または置換もしくは非置換の芳香族複素環式基である、請求項1〜のいずれか記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【請求項6】
置換基群A’’から選択される基が、ヒドロキシ、カルボキシ、置換基群α’’から選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族炭素環式基、置換基群α’’から選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族複素環式基、カルボキシで置換されていてもよい芳香族複素環式基、
置換基群β’’から選択される1以上の基で置換されていてもよいカルバモイル、
置換基群γ’’から選択される1以上の基で置換されていカルボニルおよび
置換基群δ’’から選択される1以上の基で置換されていてもよいアミノのいずれかであり、
ここで
置換基群α’’は、ヒドロキシ、カルボキシ、シアノ、アルキル、ヒドロキシアルキル、カルボキシアルキル、シアノアルキル、カルバモイル、アルキルオキシカルボニル、アルキルオキシカルボニルアルキル、芳香族炭素環スルホニルアルキル、アルキルオキシ、アルキルカルボニルオキシ、アルキルアミノアルキルオキシ、ジアルキルアミノアルキルオキシ、芳香族炭素環オキシ、アルキルカルボニル、ヒドロキシ非芳香族複素環カルボニル、アルキルカルボニルアミノ、アルキルスルホニルおよび非芳香族複素環スルホニルからなり、
置換基群β’’は、アルキル、シアノアルキル、ジシアノアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ジ(ヒドロキシ)アルキル、トリハロ(ヒドロキシ)アルキル、ヒドロキシアルキルオキシアルキル、芳香族炭素環アルキル、芳香族炭素環(シアノ)アルキル、ヒドロキシ芳香族炭素環アルキル、芳香族複素環アルキル、ヒドロキシ芳香族複素環アルキル、オキソ非芳香族複素環アルキル、ヒドロキシアルキル非芳香族複素環アルキル、アルキルアミノアルキル、ジアルキルアミノアルキル、カルバモイルアルキル、アルキルカルバモイルアルキル、ジアルキルカルバモイルアルキル、カルボキシ非芳香族炭素環アルキル、芳香族炭素環(カルボキシ)アルキル、芳香族炭素環(ヒドロキシ)アルキル、カルボキシ芳香族炭素環アルキル、カルボキシ芳香族炭素環式基、カルボキシアルキル芳香族炭素環式基、シアノ非芳香族炭素環式基、ヒドロキシ非芳香族炭素環式基、カルボキシ非芳香族炭素環式基、芳香族複素環式基、非芳香族炭素環式基、芳香族炭素環式基、カルボキシ芳香族炭素環式基、アルキルオキシカルボニル非芳香族炭素環式基およびアルキルオキシカルボニルからなり、
置換基群γ’’は、アルキル、アルキルオキシ、非芳香族複素環アルキルオキシ、カルバモイル芳香族炭素環式基、非芳香族炭素環式基、カルボキシ芳香族複素環式基、非芳香族複素環式基、ヒドロキシ非芳香族複素環式基、シアノ非芳香族複素環式基、アルキル非芳香族複素環式基、ジアルキル非芳香族複素環式基、ヒドロキシアルキル非芳香族複素環式基、ヒドロキシアルキルオキシ非芳香族複素環式基、カルボキシアルキル非芳香族複素環式基、芳香族炭素環アルキル非芳香族複素環式基、非芳香族複素環アルキル非芳香族複素環式基、非芳香族複素環カルボニル非芳香族複素環式基、アルキルオキシカルボニル非芳香族複素環式基、カルボキシ非芳香族複素環式基、カルバモイル非芳香族複素環式基、シアノアルキルカルバモイル非芳香族炭素環基、シアノ非芳香族炭素環カルバモイル非芳香族複素環式基、アルキルアミノ非芳香族複素環式基、ジアルキルアミノ非芳香族複素環式基、オキソ非芳香族複素環式基および芳香族炭素環非芳香族複素環式基からなり、
置換基群δ’’は、アルキル、カルボキシアルキル、アルキルカルボニル、ヒドロキシアルキルカルボニル、シアノアルキルカルボニルおよびアルキルオキシカルボニルからなる、
請求項記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【請求項7】
4aおよびR4bがいずれも水素である、請求項1〜のいずれか記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【請求項8】
4bとR5bが一緒になって、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環または置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成している、請求項1〜のいずれか記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【請求項9】
5aは水素、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニルまたは置換もしくは非置換のアルキニルであり、
5bは置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニルまたは置換もしくは非置換のアルキニルである、請求項1〜のいずれか記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【請求項10】
5aは水素または置換もしくは非置換のアルキルであり、
5bは置換もしくは非置換のC2−C10アルキルである、請求項1〜のいずれか記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【請求項11】
5aは水素であり、
5bは置換もしくは非置換のC2−C10アルキルである、請求項1〜のいずれか記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【請求項12】
5aは水素であり、
5bは置換アルキルであり、ここで置換基は、ヒドロキシ、ハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよいアルキルオキシ、芳香族炭素環式基および芳香族炭素環アルキルオキシからなる群から選択される、請求項1〜のいずれか記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【請求項13】
は、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基または置換もしくは非置換の非芳香族複素環カルボニルであり、ここで置換基はそれぞれハロゲン、シアノ、ホルミル、カルボキシ、ヒドロキシアルキル、トリハロアルキル、シアノアルキル、アルキルアミノアルキル、アルキルアミノカルボニルアルキル、アルキルオキシ、トリハロアルキルオキシ、アミノ、アルキルアミノ、トリハロアルキルアミノ、シアノアルキルアミノ、アルキルカルボニルアミノ、ヒドロキシアルキルカルボニルアミノ、ハロアルキルカルボニルアミノ、トリハロアルキルカルボニルアミノ、アルキルオキシカルボニルアミノ、アルキルオキシアルキルカルボニルアミノ、非芳香族炭素環カルボニルアミノ、アルキルスルホニルアミノ、芳香族炭素環式基、ペンタフルオロチオおよび芳香族複素環式基からなる群から選択され、
は水素であり、
は、水素、置換基群A’’から選択される1以上の基で置換されたアルキル、カルボキシで置換されていてもよい芳香族炭素環式基、トリハロアルキルもしくはシアノアルキルで置換されていてもよいオキソ非芳香族複素環式基、または芳香族複素環式基であり、
該置換基群A’’から選択される基は、ヒドロキシ、カルボキシ、置換基群α’’から選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族炭素環式基、非芳香族複素環式基、置換基群α’’から選択される1以上の基で置換されていてもよいオキソ非芳香族複素環式基、カルボキシで置換されていてもよい芳香族複素環式基、置換基群β’’から選択される1以上の基で置換されていてもよいカルバモイル、置換基群γ’’から選択される1以上の基で置換されていカルボニルまたは置換基群δ’’から選択される1以上の基で置換されていてもよいアミノのいずれかであり、
ここで
該置換基群α’’から選択される基は、ヒドロキシ、カルボキシ、シアノ、アルキル、ヒドロキシアルキル、カルボキシアルキル、シアノアルキル、カルバモイル、アルキルオキシカルボニル、アルキルオキシカルボニルアルキル、芳香族炭素環スルホニルアルキル、アルキルカルボニルオキシ、アルキルアミノアルキルオキシ、ジアルキルアミノアルキルオキシ、芳香族炭素環オキシ、アルキルカルボニル、ヒドロキシ非芳香族複素環カルボニル、アルキルカルボニルアミノ、アルキルスルホニルまたは非芳香族複素環スルホニルのいずれかであり、
該置換基群β’’から選択される基は、アルキル、シアノアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、芳香族炭素環アルキル、芳香族複素環アルキル、オキソ非芳香族複素環アルキル、アルキルアミノアルキル、ジアルキルアミノアルキル、アルキルカルバモイルアルキル、カルボキシ非芳香族炭素環アルキル、カルボキシ芳香族炭素環アルキル、芳香族炭素環(カルボキシ)アルキル、カルボキシ芳香族炭素環アルキル、カルボキシアルキル芳香族炭素環式基、シアノ非芳香族炭素環式基、カルボキシ非芳香族炭素環式基、芳香族複素環式基、芳香族炭素環式基、カルボキシ芳香族炭素環式基、またはアルキルオキシカルボニル非芳香族炭素環式基のいずれかであり、
該置換基群γ’’から選択される基は、アルキル、アルキルオキシ、非芳香族複素環アルキルオキシ、非芳香族炭素環式基、非芳香族複素環式基、ヒドロキシ非芳香族複素環式基、シアノ非芳香族複素環式基、アルキル非芳香族複素環式基、ヒドロキシアルキル非芳香族複素環式基、カルボキシアルキル非芳香族複素環式基、芳香族炭素環アルキル非芳香族複素環式基、非芳香族複素環アルキル非芳香族複素環式基、非芳香族複素環カルボニル非芳香族複素環式基、アルキルオキシカルボニル非芳香族複素環式基、カルボキシ非芳香族複素環式基、カルバモイル非芳香族複素環式基、シアノアルキルカルバモイル非芳香族炭素環基、シアノ非芳香族炭素環カルバモイル非芳香族複素環式基、アルキルアミノ非芳香族複素環式基、オキソ非芳香族複素環式基または芳香族炭素環非芳香族複素環式基のいずれかであり、
該置換基群δ’’から選択される基は、アルキルカルボニル、シアノアルキルカルボニル、ヒドロキシアルキルカルボニルまたはアルキルオキシカルボニルであり、
4aおよびR4bはいずれも水素であり、R5aは水素または非置換のアルキルであり、R5bは置換または非置換のアルキル(ここで置換基は、ヒドロキシ、ハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよいアルキルオキシ、非芳香族炭素環式基、芳香族炭素環式基または芳香族炭素環アルキルオキシである)であるか、あるいは
4aおよびR5aはいずれも水素であり、R4bおよびR5bは一緒になって置換もしくは非置換の非芳香族炭素環または置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成する、
請求項1記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【請求項14】
請求項1〜13のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩を有効成分として含有する医薬組成物。
【請求項15】
オートタキシン阻害剤である、請求項14記載の医薬組成物。
【請求項16】
オートタキシンが関与する疾患を治療または予防するための、請求項1〜13のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はオートタキシン阻害活性を有する縮合ピラゾール誘導体、ならびに該縮合ピラゾール誘導体を有効成分とする医薬に関する。
【背景技術】
【0002】
リゾホスファチジン酸(Lysophosphatidic acid、LPA)は、細胞増殖、細胞内カルシウム流入、細胞骨格変化、細胞遊走など多彩な作用を発揮する脂質メディエーターであり、細胞膜表面上に発現するG蛋白質共役型受容体(LPA1-6)を介するシグナル伝達に関与している。この脂質は、線維化、疼痛、癌、炎症、動脈硬化などの生体の異常に関与することが報告されている(非特許文献1)。
【0003】
LPAはいくつかの代謝経路により生合成されうるが、主な経路はリゾホスファチジルコリンがオートタキシン(autotaxin、ENPP2、ATX)によって加水分解されて産生されることによる。ATXはENPP(Ectonucleotide pyrophosphatase and phosphodiesterase)ファミリー(ENPP1-7)に属する分泌型蛋白でありENPP2とも呼ばれているが、ファミリーのうち、リゾホスホリパーゼD活性を有してLPA産生に関わるのはATXのみである。ATXの酵素活性を阻害してLPAの生成を抑えることが線維化疾患の治療に有効であることが報告されている(非特許文献1)。
【0004】
線維化はあらゆる組織で起こりうるが、その発症の引き金の種類に関わらず、共通した機序で進行しうる。
一方、動物の組織や臓器は、コラーゲン等の線維により構造が維持されているが、組織が何らかの傷害を受けると、コラーゲン産生を伴う創傷治癒の過程により元の組織に修復される。しかしながら、組織が免疫的、化学的、機械的、代謝的、あるいはその他の傷害を複数回にわたって受けたり、その傷害の程度が大きいと、過剰な線維性結合組織の蓄積が生じる場合がある。このような結合組織の蓄積は不可逆的であり、線維が異常に増えてしまうと、組織や臓器が正常な機能を果たさなくなる線維化疾患が引き起こされる。
【0005】
例えば、慢性腎臓病の病理学的特徴として糸球体や尿細管間質の線維化が挙げられる。末期腎不全の病理像は実質細胞の脱落と線維化が顕著である。慢性腎臓病患者において尿細管間質の線維化を示す患者は、線維化を示さない患者と比較してより腎機能悪化の進行が早いことが知られている。
【0006】
慢性腎臓病の予防・治療法として、生活指導・食事指導に加えて、アンギオテンシン受容体拮抗薬やカルシウム拮抗薬などの降圧療法による治療が行われている。しかし、既存の治療法によって得られる効果は十分とは言えず、より優れた腎機能障害の予防・治療剤が求められている。
【0007】
特許文献1〜3および6には、mGluR5受容体アロステリックモジュレーターであるジヒドロピラゾロピラジノン誘導体が開示されている。
非特許文献2には、MK2阻害作用を有するジヒドロピラゾロピラジノン誘導体が開示されている。
特許文献4、5および非特許文献3には、HIVインテグレース阻害作用を有するジヒドロピラゾロピラジノン誘導体が開示されている。
しかしながら、これらの文献には、化合物がオートタキシン阻害作用を有することや慢性腎臓病の治療剤になりうることについては何ら記載も示唆もされていない。
一方、特許文献7には、オートタキシン阻害活性を有するイミダゾピリミジノン誘導体が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】国際公開第2013/192350号
【特許文献2】国際公開第2013/192346号
【特許文献3】国際公開第2012/83224号
【特許文献4】国際公開第2007/50510号
【特許文献5】国際公開第2005/120516号
【特許文献6】国際公開第2014/195311号
【特許文献7】国際公開第2014/133112号
【非特許文献】
【0009】
【非特許文献1】Nature, 411巻、494−498頁、2001年
【非特許文献2】Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters, Volume: 21, Issue: 12, 3818−3822
【非特許文献3】Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters, Volume: 18, Issue: 2, 721−725
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、優れたオートタキシン阻害活性を有する縮合ピラゾール誘導体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者らは、鋭意研究の結果、優れたオートタキシン阻害活性を有する縮合ピラゾール誘導体を見出し、本願発明を達成した。
【0012】
すなわち、本発明は、以下に関する。
(1)
式(I):
【化1】

(式中、
は置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換のカルバモイル、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアルケニルオキシ、置換もしくは非置換のアルキニルオキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシ、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシまたは置換もしくは非置換のアミノであり、
は水素、ハロゲン、シアノ、ホルミル、カルボキシ、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換のアミノ、置換もしくは非置換のアルキルチオ、置換もしくは非置換のアルケニルチオ、置換もしくは非置換のアルキニルチオ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環チオ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環チオ、置換もしくは非置換の非芳香族複素環チオ、置換もしくは非置換の芳香族複素環チオ、置換もしくは非置換のアルキルカルボニル、置換もしくは非置換のアルケニルカルボニル、置換もしくは非置換のアルキニルカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシカルボニル、置換もしくは非置換のアルケニルオキシカルボニル、置換もしくは非置換のアルキニルオキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換のカルバモイル、置換もしくは非置換のスルファモイル、置換もしくは非置換のアルキルスルフィニル、置換もしくは非置換のアルケニルスルフィニル、置換もしくは非置換のアルキニルスルフィニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環スルフィニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環スルフィニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環スルフィニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環スルフィニル、置換もしくは非置換のアルキルスルホニル、置換もしくは非置換のアルケニルスルホニル、置換もしくは非置換のアルキニルスルホニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環スルホニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環スルホニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環スルホニルまたは置換もしくは非置換の芳香族複素環スルホニルであり;
は水素、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換のアルキルカルボニル、置換もしくは非置換のアルケニルカルボニル、置換もしくは非置換のアルキニルカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシカルボニル、置換もしくは非置換のアルケニルオキシカルボニル、置換もしくは非置換のアルキニルオキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換のカルバモイル、置換もしくは非置換のスルファモイル、置換もしくは非置換のアルキルスルホニル、置換もしくは非置換のアルケニルスルホニル、置換もしくは非置換のアルキニルスルホニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環スルホニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環スルホニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環スルホニルまたは置換もしくは非置換の芳香族複素環スルホニルであり、
4aおよびR4bはそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ホルミル、カルボキシ、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換のアミノ、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアルケニルオキシ、置換もしくは非置換のアルキニルオキシ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシ、置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシ、置換もしくは非置換のアルキルチオ、置換もしくは非置換のアルケニルチオ、置換もしくは非置換のアルキニルチオ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環チオ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環チオ、置換もしくは非置換の非芳香族複素環チオ、置換もしくは非置換の芳香族複素環チオ、置換もしくは非置換のアルキルカルボニル、置換もしくは非置換のアルケニルカルボニル、置換もしくは非置換のアルキニルカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシカルボニル、置換もしくは非置換のアルケニルオキシカルボニル、置換もしくは非置換のアルキニルオキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換のカルバモイル、置換もしくは非置換のスルファモイル、置換もしくは非置換のアルキルスルフィニル、置換もしくは非置換のアルケニルスルフィニル、置換もしくは非置換のアルキニルスルフィニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環スルフィニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環スルフィニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環スルフィニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環スルフィニル、置換もしくは非置換のアルキルスルホニル、置換もしくは非置換のアルケニルスルホニル、置換もしくは非置換のアルキニルスルホニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環スルホニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環スルホニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環スルホニルまたは置換もしくは非置換の芳香族複素環スルホニルであり、
5aは水素、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアルケニルオキシ、置換もしくは非置換のアルキニルオキシ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシまたは置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシであり、
5bは置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアルケニルオキシ、置換もしくは非置換のアルキニルオキシ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシまたは置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシであるか、または
4bとR5bが一緒になって結合を形成してもよく、またはR4bとR5bが一緒になって置換もしくは非置換の非芳香族炭素環または置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成してもよい)で示される化合物、
(ただし、
(i)Rが置換もしくは非置換のフェニルオキシメチルまたは置換もしくは非置換のピリジルオキシメチルであり、Rが水素であり、R5aが水素であり、かつR5bが置換もしくは非置換のメチルである化合物、
(ii)Rが水素またはメチルであり、かつR5aおよびR5bのいずれか一方または両方がそれぞれ独立して非置換のメチルオキシまたは非置換のエチルオキシである化合物、
および
(iii)以下に示す化合物:
【化2】
を除く。)またはその製薬上許容される塩。
(2)Rが置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換のカルバモイル、置換もしくは非置換のアルケニルオキシ、置換もしくは非置換のアルキニルオキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシ、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシまたは置換もしくは非置換のアミノである、上記(1)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(3)Rが置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基または置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基である、上記(1)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(4)Rが置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基である、上記(1)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(5)Rが水素である、上記(1)〜(4)のいずれか記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(6)Rが置換基群Aから選択される1以上の基で置換されたアルキル(ここで置換基群Aは、ヒドロキシ、カルボキシ、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアルケニルオキシ、置換もしくは非置換のアルキニルオキシ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換のアミノ、置換もしくは非置換のカルバモイル、置換もしくは非置換のカルボニルおよび置換もしくは非置換のスルファモイルからなる)、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されたアルケニルまたは置換基群Aから選択される1以上の基で置換されたアルキニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基または置換もしくは非置換の芳香族複素環式基である、上記(1)〜(5)のいずれか記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(7)置換基群Aから選択される基が、ヒドロキシ、カルボキシ、置換基群αから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族炭素環式基、カルボキシで置換されていてもよい芳香族複素環式基、置換基群βから選択される1以上の基で置換されていてもよいカルバモイル、置換基群γから選択される1以上の基で置換されていてもよいカルボニルおよび置換基群δから選択される1以上の基で置換されていてもよいアミノのいずれかであり、
ここで
置換基群αは、ヒドロキシ、カルボキシ、シアノ、アルキル、ヒドロキシアルキル、カルボキシアルキル、カルボキシ(アルキル)、カルバモイル、アルキルオキシカルボニル、アルキルオキシカルボニルアルキル、芳香族炭素環スルホニルアルキル、アルキルオキシ、アルキルカルボニルオキシ、アルキルアミノアルキルオキシ、芳香族炭素環オキシ、アルキルカルボニル、ヒドロキシ非芳香族複素環カルボニル、アルキルカルボニルアミノ、アルキルスルホニルおよび非芳香族複素環スルホニルからなり、
置換基群βは、
アルキル、カルボキシアルキル、芳香族炭素環アルキル、芳香族炭素環アルキル(カルボキシ)、カルボキシアルキル(アルキル)、アルキルアミノアルキル、アルキルアミノアルキル(アルキル)、アルキルカルバモイルアルキル、カルボキシ非芳香族炭素環アルキル、芳香族炭素環(カルボキシ)アルキル、カルボキシ芳香族炭素環アルキル、カルボキシ芳香族炭素環式基、カルボキシアルキル芳香族炭素環式基、シアノ非芳香族炭素環式基、カルボキシ非芳香族炭素環式基、芳香族複素環式基、非芳香族炭素環式基、芳香族炭素環式基、カルボキシ芳香族炭素環式基、アルキルオキシカルボニル非芳香族炭素環式基およびアルキルオキシカルボニルからなり、
置換基群γは、アルキルオキシ、非芳香族複素環アルキルオキシ、カルバモイル芳香族炭素環式基、カルボキシ芳香族複素環式基、非芳香族複素環式基、ヒドロキシ非芳香族複素環式基、アルキル非芳香族複素環式基、ヒドロキシアルキル非芳香族複素環式基、カルボキシアルキル非芳香族複素環式基、芳香族炭素環アルキル非芳香族複素環式基、非芳香族複素環アルキル非芳香族複素環式基、非芳香族複素環カルボニル非芳香族複素環式基、アルキルオキシカルボニル非芳香族複素環式基、カルボキシ非芳香族複素環式基、カルバモイル非芳香族複素環式基、アルキルアミノ非芳香族複素環式基、オキソ非芳香族複素環式基および芳香族炭素環非芳香族複素環式基からなり、
置換基群δは、アルキル、カルボキシアルキル、アルキルカルボニルおよびアルキルオキシカルボニルからなる、上記(6)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(8)R4aおよびR4bがいずれも水素である、上記(1)〜(7)のいずれか記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(9)R4bとR5bが一緒になって置換もしくは非置換の非芳香族炭素環または置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成している、上記(1)〜(7)のいずれか記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(10)R5aは水素、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニルまたは置換もしくは非置換のアルキニルであり、
5bは置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニルまたは置換もしくは非置換のアルキニルである、上記(1)〜(8)のいずれか記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(11)R5aは水素または置換もしくは非置換のアルキルであり、
5bは置換もしくは非置換のC2−C10アルキルである、上記(1)〜(8)のいずれか記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(12)R5aは水素であり、
5bは置換もしくは非置換のC2−C10アルキルである、上記(1)〜(8)のいずれか記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(13)Rは、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基または置換もしくは非置換の非芳香族複素環カルボニルであり、ここで置換基はそれぞれハロゲン、シアノ、カルボキシ、トリハロアルキル、シアノアルキル、トリハロアルキルオキシおよびアルキルカルボニルアミノからなる群から選択され、
は水素であり、
は、水素、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されたアルキル、カルボキシで置換されていてもよい芳香族炭素環式基、または芳香族複素環式基であり、
該置換基群Aから選択される基は、ヒドロキシ、カルボキシ、置換基群αから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族炭素環式基、カルボキシで置換されていてもよい芳香族複素環式基、置換基群βから選択される1以上の基で置換されていてもよいカルバモイル、置換基群γから選択される1以上の基で置換されていてもよいカルボニルまたは置換基群δから選択される1以上の基で置換されていてもよいアミノのいずれかであり、
ここで
該置換基群αから選択される基は、ヒドロキシ、カルボキシ、シアノ、アルキル、ヒドロキシアルキル、カルボキシアルキル、カルバモイル、アルキルオキシカルボニル、アルキルオキシカルボニルアルキル、芳香族炭素環スルホニルアルキル、アルキルカルボニルオキシ、アルキルアミノアルキルオキシ、芳香族炭素環オキシ、アルキルカルボニル、ヒドロキシ非芳香族複素環カルボニル、アルキルカルボニルアミノ、アルキルスルホニルまたは非芳香族複素環スルホニルのいずれかであり、
該置換基群βから選択される基は、アルキル、カルボキシアルキル、芳香族炭素環アルキル、芳香族炭素環アルキル(カルボキシ)、カルボキシアルキル(アルキル)、アルキルアミノアルキル、アルキルアミノアルキル(アルキル)、アルキルカルバモイルアルキル、カルボキシ非芳香族炭素環アルキル、カルボキシ芳香族炭素環アルキル、芳香族炭素環(カルボキシ)アルキル、カルボキシ芳香族炭素環アルキル、カルボキシアルキル芳香族炭素環式基、シアノ非芳香族炭素環式基、カルボキシ非芳香族炭素環式基、芳香族複素環式基、芳香族炭素環式基、カルボキシ芳香族炭素環式基、またはアルキルオキシカルボニル非芳香族炭素環式基のいずれかであり、
該置換基群γから選択される基は、アルキルオキシ、非芳香族複素環アルキルオキシ、非芳香族複素環式基、ヒドロキシ非芳香族複素環式基、アルキル非芳香族複素環式基、ヒドロキシアルキル非芳香族複素環式基、カルボキシアルキル非芳香族複素環式基、芳香族炭素環アルキル非芳香族複素環式基、非芳香族複素環アルキル非芳香族複素環式基、非芳香族複素環カルボニル非芳香族複素環式基、アルキルオキシカルボニル非芳香族複素環式基、カルボキシ非芳香族複素環式基、カルバモイル非芳香族複素環式基、アルキルアミノ非芳香族複素環式基、オキソ非芳香族複素環式基または芳香族炭素環非芳香族複素環式基のいずれかであり、
該置換基群δから選択される基は、アルキルカルボニルまたはアルキルオキシカルボニルであり、
4aおよびR4bはいずれも水素であり、R5aは水素または非置換のアルキルであり、R5bは置換または非置換のアルキル(ここで置換基は、ヒドロキシ 、ハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよいアルキルオキシ、芳香族炭素環式基または芳香族炭素環アルキルオキシである)であるか、あるいは
4aおよびR5aはいずれも水素であり、R4bおよびR5bは一緒になって置換もしくは非置換の非芳香族炭素環または置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成する、
上記(1)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(14)上記(1)〜(13)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩を有効成分として含有する医薬組成物。
(15)オートタキシン阻害剤である、上記(14)記載の医薬組成物。
(16)上記(1)〜(13)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩を投与することを特徴とする、オートタキシンが関与する疾患の治療または予防方法。
(17)オートタキシンが関与する疾患を治療または予防するための、上記(1)〜(13)のいずれかに記載の化合物、またはその製薬上許容される塩。
(18)オートタキシンが関与する疾患の治療剤または予防剤を製造するための、上記(1)〜(13)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩の使用。
(1’)
式(I):
【化3】

(式中、
は置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換のカルバモイル、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアルケニルオキシ、置換もしくは非置換のアルキニルオキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシ、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシまたは置換もしくは非置換のアミノであり、
は水素、ハロゲン、シアノ、ホルミル、カルボキシ、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換のアミノ、置換もしくは非置換のアルキルチオ、置換もしくは非置換のアルケニルチオ、置換もしくは非置換のアルキニルチオ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環チオ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環チオ、置換もしくは非置換の非芳香族複素環チオ、置換もしくは非置換の芳香族複素環チオ、置換もしくは非置換のアルキルカルボニル、置換もしくは非置換のアルケニルカルボニル、置換もしくは非置換のアルキニルカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシカルボニル、置換もしくは非置換のアルケニルオキシカルボニル、置換もしくは非置換のアルキニルオキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換のカルバモイル、置換もしくは非置換のスルファモイル、置換もしくは非置換のアルキルスルフィニル、置換もしくは非置換のアルケニルスルフィニル、置換もしくは非置換のアルキニルスルフィニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環スルフィニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環スルフィニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環スルフィニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環スルフィニル、置換もしくは非置換のアルキルスルホニル、置換もしくは非置換のアルケニルスルホニル、置換もしくは非置換のアルキニルスルホニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環スルホニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環スルホニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環スルホニルまたは置換もしくは非置換の芳香族複素環スルホニルであり、
は水素、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換のアルキルカルボニル、置換もしくは非置換のアルケニルカルボニル、置換もしくは非置換のアルキニルカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシカルボニル、置換もしくは非置換のアルケニルオキシカルボニル、置換もしくは非置換のアルキニルオキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換のカルバモイル、置換もしくは非置換のスルファモイル、置換もしくは非置換のアルキルスルホニル、置換もしくは非置換のアルケニルスルホニル、置換もしくは非置換のアルキニルスルホニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環スルホニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環スルホニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環スルホニルまたは置換もしくは非置換の芳香族複素環スルホニルであり、
4aおよびR4bはそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ホルミル、カルボキシ、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換のアミノ、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアルケニルオキシ、置換もしくは非置換のアルキニルオキシ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシ、置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシ、置換もしくは非置換のアルキルチオ、置換もしくは非置換のアルケニルチオ、置換もしくは非置換のアルキニルチオ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環チオ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環チオ、置換もしくは非置換の非芳香族複素環チオ、置換もしくは非置換の芳香族複素環チオ、置換もしくは非置換のアルキルカルボニル、置換もしくは非置換のアルケニルカルボニル、置換もしくは非置換のアルキニルカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシカルボニル、置換もしくは非置換のアルケニルオキシカルボニル、置換もしくは非置換のアルキニルオキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換のカルバモイル、置換もしくは非置換のスルファモイル、置換もしくは非置換のアルキルスルフィニル、置換もしくは非置換のアルケニルスルフィニル、置換もしくは非置換のアルキニルスルフィニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環スルフィニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環スルフィニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環スルフィニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環スルフィニル、置換もしくは非置換のアルキルスルホニル、置換もしくは非置換のアルケニルスルホニル、置換もしくは非置換のアルキニルスルホニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環スルホニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環スルホニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環スルホニルまたは置換もしくは非置換の芳香族複素環スルホニルであり、
5aは水素、ハロゲン、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアルケニルオキシ、置換もしくは非置換のアルキニルオキシ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシまたは置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシであり、
5bはハロゲン、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアルケニルオキシ、置換もしくは非置換のアルキニルオキシ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシまたは置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシであるか、または
4bとR5bが一緒になって結合を形成してもよく、R上の置換基とR5bが一緒になって置換若しくは非置換の非芳香族炭素環または置換若しくは非置換の非芳香族複素環を形成してもよく、またはR4bとR5bが一緒になって置換もしくは非置換の非芳香族炭素環または置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成してもよい)で示される化合物、
(ただし、
(i)Rが置換もしくは非置換のフェニルオキシメチルまたは置換もしくは非置換のピリジルオキシメチルであり、Rが水素であり、R5aが水素または置換もしくは非置換のメチルであり、かつR5bが置換もしくは非置換のメチルである化合物、
(ii)Rが水素または非置換のメチルであり、かつR5aおよびR5bのいずれか一方または両方がそれぞれ独立して非置換のメチルオキシまたは非置換のエチルオキシである化合物、
および
(iii)以下に示す化合物:
【化4】
を除く。)またはその製薬上許容される塩。
(1’’)
式(I):
【化5】

(式中、
は置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換のカルバモイル、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアルケニルオキシ、置換もしくは非置換のアルキニルオキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシ、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシまたは置換もしくは非置換のアミノであり、
は水素、ハロゲン、シアノ、ホルミル、カルボキシ、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換のアミノ、置換もしくは非置換のアルキルチオ、置換もしくは非置換のアルケニルチオ、置換もしくは非置換のアルキニルチオ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環チオ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環チオ、置換もしくは非置換の非芳香族複素環チオ、置換もしくは非置換の芳香族複素環チオ、置換もしくは非置換のアルキルカルボニル、置換もしくは非置換のアルケニルカルボニル、置換もしくは非置換のアルキニルカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシカルボニル、置換もしくは非置換のアルケニルオキシカルボニル、置換もしくは非置換のアルキニルオキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換のカルバモイル、置換もしくは非置換のスルファモイル、置換もしくは非置換のアルキルスルフィニル、置換もしくは非置換のアルケニルスルフィニル、置換もしくは非置換のアルキニルスルフィニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環スルフィニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環スルフィニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環スルフィニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環スルフィニル、置換もしくは非置換のアルキルスルホニル、置換もしくは非置換のアルケニルスルホニル、置換もしくは非置換のアルキニルスルホニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環スルホニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環スルホニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環スルホニルまたは置換もしくは非置換の芳香族複素環スルホニルであり、
は水素、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換のアルキルカルボニル、置換もしくは非置換のアルケニルカルボニル、置換もしくは非置換のアルキニルカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシカルボニル、置換もしくは非置換のアルケニルオキシカルボニル、置換もしくは非置換のアルキニルオキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換のカルバモイル、置換もしくは非置換のスルファモイル、置換もしくは非置換のアルキルスルホニル、置換もしくは非置換のアルケニルスルホニル、置換もしくは非置換のアルキニルスルホニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環スルホニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環スルホニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環スルホニルまたは置換もしくは非置換の芳香族複素環スルホニルであり、
4aおよびR4bはそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ホルミル、カルボキシ、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換のアミノ、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアルケニルオキシ、置換もしくは非置換のアルキニルオキシ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシ、置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシ、置換もしくは非置換のアルキルチオ、置換もしくは非置換のアルケニルチオ、置換もしくは非置換のアルキニルチオ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環チオ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環チオ、置換もしくは非置換の非芳香族複素環チオ、置換もしくは非置換の芳香族複素環チオ、置換もしくは非置換のアルキルカルボニル、置換もしくは非置換のアルケニルカルボニル、置換もしくは非置換のアルキニルカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシカルボニル、置換もしくは非置換のアルケニルオキシカルボニル、置換もしくは非置換のアルキニルオキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換のカルバモイル、置換もしくは非置換のスルファモイル、置換もしくは非置換のアルキルスルフィニル、置換もしくは非置換のアルケニルスルフィニル、置換もしくは非置換のアルキニルスルフィニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環スルフィニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環スルフィニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環スルフィニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環スルフィニル、置換もしくは非置換のアルキルスルホニル、置換もしくは非置換のアルケニルスルホニル、置換もしくは非置換のアルキニルスルホニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環スルホニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環スルホニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環スルホニルまたは置換もしくは非置換の芳香族複素環スルホニルであり、
5aは水素、ハロゲン、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアルケニルオキシ、置換もしくは非置換のアルキニルオキシ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシまたは置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシであり、
5bはハロゲン、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアルケニルオキシ、置換もしくは非置換のアルキニルオキシ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシまたは置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシであるか、または
4bとR5aが一緒になって結合を形成してもよく、R上の置換基とR5bが一緒になって置換若しくは非置換の非芳香族炭素環または置換若しくは非置換の非芳香族複素環を形成してもよく、またはR4bとR5bが一緒になって置換もしくは非置換の非芳香族炭素環または置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成してもよい)で示される化合物、
(ただし、
(i)Rが置換もしくは非置換のフェニルオキシメチルまたは置換もしくは非置換のピリジルオキシメチルであり、Rが水素であり、R5aが水素または置換もしくは非置換のメチルであり、かつR5bが置換もしくは非置換のメチルである化合物、
(ii)Rが水素または非置換のメチルであり、かつR5aおよびR5bのいずれか一方または両方がそれぞれ独立して非置換のメチルオキシまたは非置換のエチルオキシである化合物、
および
(iii)以下に示す化合物:
【化6】
を除く。)またはその製薬上許容される塩。
(2’)Rが置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換のカルバモイル、置換もしくは非置換のアルケニルオキシ、置換もしくは非置換のアルキニルオキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシ、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシまたは置換もしくは非置換のアミノである、上記(1’)または(1’’)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(3’)Rが置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基または置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基である、上記(1’)または(1’’)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(4’)Rが置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基である、上記(1’)または(1’’)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(4’’)Rが置換もしくは非置換のフェニルである、上記(1’)または(1’’)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(4’’’)Rが置換フェニルであり、ここで置換基は、それぞれハロゲン、シアノ、ホルミル、カルボキシ、トリハロアルキル、シアノアルキル、ヒドロキシアルキル、トリハロアルキルオキシ、アルキルオキシアルキル、アルキルカルバモイルアルキル、アルキルアミノアルキル、ジアルキルアミノアルキル、アミノ、アルキルアミノ、シアノアルキルアミノ、アルキルカルボニルアミノ、モノハロアルキルカルボニルアミノ、トリハロアルキルカルボニルアミノ、非芳香族炭素環カルボニルアミノ、ヒドロキシアルキルカルボニルアミノ、アルキルアミノカルボニルアミノ、ジアルキルアミノカルボニルアミノ、アルキルスルホニルアミノ、芳香族複素環アミノ、トリハロアルキルカルバモイル、アルキルオキシアルキルカルバモイル、芳香族炭素環式基からなる群から選択される少なくとも1つの置換基である、上記(1’)または(1’’)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(4’’’’)Rが置換フェニルであり、ここで置換基は、それぞれハロゲン、シアノ、ホルミル、カルボキシ、トリハロアルキル、シアノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルケニル、アルキルオキシ、トリハロアルキルオキシ、アルキルオキシアルキル、アルキルカルバモイルアルキル、アルキルアミノアルキル、ジアルキルアミノアルキル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シアノアルキルアミノ、トリハロアルキルアミノ、アルキルカルボニルアミノ、モノハロアルキルカルボニルアミノ、トリハロアルキルカルボニルアミノ、非芳香族炭素環カルボニルアミノ、ヒドロキシアルキルカルボニルアミノ、アルキルオキシカルボニルアミノ、アルキルオキシアルキルカルボニルアミノ、アルキルアミノカルボニルアミノ、ジアルキルアミノカルボニルアミノ、アルキルスルホニルアミノ、芳香族複素環アミノ、トリハロアルキルカルバモイル、アルキルオキシアルキルカルバモイル、ペンタフルオロチオおよび芳香族炭素環式基からなる群から選択される少なくとも1つの置換基である、上記(1’)または(1’’)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(5’)Rが水素である、上記(1’)〜(4’’’’)のいずれか記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(6’)Rが置換基群A’から選択される1以上の基で置換されたアルキル(ここで置換基群A’は、ヒドロキシ、カルボキシ、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアルケニルオキシ、置換もしくは非置換のアルキニルオキシ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換のアルキルカルボニル、置換若しくは非置換のアルケニルカルボニル、置換若しくは非置換のアルキニルカルボニル、置換若しくは非置換の芳香族炭素環カルボニル、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環カルボニル、置換若しくは非置換の芳香族複素環カルボニル、置換若しくは非置換の非芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換のアミノ、置換もしくは非置換のカルバモイル、置換もしくは非置換のカルボニルおよび置換もしくは非置換のスルファモイルからなる)、置換基群A’から選択される1以上の基で置換されたアルケニルまたは置換基群A’から選択される1以上の基で置換されたアルキニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基または置換もしくは非置換の芳香族複素環式基である、上記(1’)〜(5’)のいずれか記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(6’’)Rが置換基群A’’から選択される1以上の基で置換されたアルキル(ここで置換基群A’’は、ヒドロキシ、カルボキシ、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアルケニルオキシ、置換もしくは非置換のアルキニルオキシ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族炭素環オキシ、置換若しくは非置換のアルキルカルボニル、置換若しくは非置換のアルケニルカルボニル、置換若しくは非置換のアルキニルカルボニル、置換若しくは非置換の芳香族炭素環カルボニル、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環カルボニル、置換若しくは非置換の芳香族複素環カルボニル、置換若しくは非置換の非芳香族複素環カルボニル、置換若しくは非置換のアルキルオキシカルボニル、置換もしくは非置換のアミノ、置換もしくは非置換のカルバモイル、置換もしくは非置換のカルボニルおよび置換もしくは非置換のスルファモイルからなる)、置換基群A’’から選択される1以上の基で置換されたアルケニルまたは置換基群A’’から選択される1以上の基で置換されたアルキニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基または置換もしくは非置換の芳香族複素環式基である、上記(1’)〜(5’)のいずれか記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(7’)置換基群A’または置換基群A’’から選択される基が、ヒドロキシ、カルボキシ、置換基群α’から選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、カルボキシで置換されていてもよい芳香族複素環式基、置換基群β’から選択される1以上の基で置換されていてもよいカルバモイル、置換基群γ’から選択される1以上の基で置換されていてもよいカルボニルおよび置換基群δ’から選択される1以上の基で置換されていてもよいアミノのいずれかであり、
ここで
置換基群α’は、ヒドロキシ、カルボキシ、シアノ、アルキル、ヒドロキシアルキル、カルボキシアルキル、カルボキシ(アルキル)、カルバモイル、アルキルオキシカルボニル、アルキルオキシカルボニルアルキル、芳香族炭素環スルホニルアルキル、アルキルオキシ、アルキルカルボニルオキシ、アルキルアミノアルキルオキシ、芳香族炭素環オキシ、アルキルカルボニル、ヒドロキシ非芳香族複素環カルボニル、アルキルカルボニルアミノ、アルキルスルホニルおよび非芳香族複素環スルホニルからなり、
置換基群β’は、アルキル、シアノアルキル、ジシアノアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ジ(ヒドロキシ)アルキル、トリハロ(ヒドロキシ)アルキル、ヒドロキシアルキルオキシアルキル、芳香族炭素環アルキル、芳香族炭素環(シアノ)アルキル、ヒドロキシ芳香族炭素環アルキル、芳香族複素環アルキル、ヒドロキシ芳香族複素環アルキル、芳香族炭素環アルキル(カルボキシ)、オキソ非芳香族複素環アルキル、ヒドロキシアルキル非芳香族複素環アルキル、カルボキシアルキル(アルキル)、アルキルアミノアルキル、アルキルアミノアルキル(アルキル)、カルバモイルアルキル、アルキルカルバモイルアルキル、ジアルキルカルバモイルアルキル、カルボキシ非芳香族炭素環アルキル、芳香族炭素環(カルボキシ)アルキル、芳香族炭素環(ヒドロキシ)アルキル、カルボキシ芳香族炭素環アルキル、カルボキシ芳香族炭素環式基、カルボキシアルキル芳香族炭素環式基、シアノ非芳香族炭素環式基、ヒドロキシ非芳香族炭素環式基、カルボキシ非芳香族炭素環式基、芳香族複素環式基、非芳香族炭素環式基、芳香族炭素環式基、カルボキシ芳香族炭素環式基、芳香族複素環式基、非芳香族炭素環式基、芳香族炭素環式基、カルボキシ芳香族炭素環式基、アルキルオキシカルボニル非芳香族炭素環式基およびアルキルオキシカルボニルからなり、
置換基群γ’は、アルキルオキシ、非芳香族複素環アルキルオキシ、カルバモイル芳香族炭素環式基、カルボキシ芳香族複素環式基、非芳香族複素環式基、ヒドロキシ非芳香族複素環式基、シアノ非芳香族複素環式基、アルキル非芳香族複素環式基、ジアルキル非芳香族複素環式基、ヒドロキシアルキル非芳香族複素環式基、ヒドロキシアルキルオキシ非芳香族複素環式基、カルボキシアルキル非芳香族複素環式基、芳香族炭素環アルキル非芳香族複素環式基、非芳香族複素環アルキル非芳香族複素環式基、非芳香族複素環カルボニル非芳香族複素環式基、アルキルオキシカルボニル非芳香族複素環式基、カルボキシ非芳香族複素環式基、カルバモイル非芳香族複素環式基、シアノアルキルカルバモイル非芳香族炭素環基、アルキルアミノ非芳香族複素環式基、オキソ非芳香族複素環式基および芳香族炭素環非芳香族複素環式基からなり、
置換基群δ’は、アルキル、カルボキシアルキル、アルキルカルボニル、シアノアルキルカルボニルおよびアルキルオキシカルボニルからなる、上記(6’)または(6’’)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(7’’)置換基群A’または置換基群A’’から選択される基が、ヒドロキシ、カルボキシ、置換基群α’’から選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族炭素環式基、置換基群α’’から選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族複素環式基、カルボキシで置換されていてもよい芳香族複素環式基、置換基群β’’から選択される1以上の基で置換されていてもよいカルバモイル、置換基群γ’’から選択される1以上の基で置換されていてもよいカルボニルおよび置換基群δ’’から選択される1以上の基で置換されていてもよいアミノのいずれかであり、
ここで
置換基群α’’は、ヒドロキシ、カルボキシ、シアノ、アルキル、ヒドロキシアルキル、カルボキシアルキル、カルボキシ(アルキル)、シアノアルキル、カルバモイル、アルキルオキシカルボニル、アルキルオキシカルボニルアルキル、芳香族炭素環スルホニルアルキル、アルキルオキシ、アルキルカルボニルオキシ、アルキルアミノアルキルオキシ、ジアルキルアミノアルキルオキシ、芳香族炭素環オキシ、アルキルカルボニル、ヒドロキシ非芳香族複素環カルボニル、アルキルカルボニルアミノ、アルキルスルホニルおよび非芳香族複素環スルホニルからなり、
置換基群β’’は、アルキル、シアノアルキル、ジシアノアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ジ(ヒドロキシ)アルキル、トリハロ(ヒドロキシ)アルキル、ヒドロキシアルキルオキシアルキル、芳香族炭素環アルキル、芳香族炭素環(シアノ)アルキル、ヒドロキシ芳香族炭素環アルキル、芳香族複素環アルキル、ヒドロキシ芳香族複素環アルキル、芳香族炭素環アルキル(カルボキシ)、オキソ非芳香族複素環アルキル、ヒドロキシアルキル非芳香族複素環アルキル、カルボキシアルキル(アルキル)、アルキルアミノアルキル、ジアルキルアミノアルキル、アルキルアミノアルキル(アルキル)、カルバモイルアルキル、アルキルカルバモイルアルキル、ジアルキルカルバモイルアルキル、カルボキシ非芳香族炭素環アルキル、芳香族炭素環(カルボキシ)アルキル、芳香族炭素環(ヒドロキシ)アルキル、カルボキシ芳香族炭素環アルキル、カルボキシ芳香族炭素環式基、カルボキシアルキル芳香族炭素環式基、シアノ非芳香族炭素環式基、ヒドロキシ非芳香族炭素環式基、カルボキシ非芳香族炭素環式基、芳香族複素環式基、非芳香族炭素環式基、芳香族炭素環式基、カルボキシ芳香族炭素環式基、芳香族複素環式基、非芳香族炭素環式基、芳香族炭素環式基、カルボキシ芳香族炭素環式基、アルキルオキシカルボニル非芳香族炭素環式基およびアルキルオキシカルボニルからなり、
置換基群γ’’は、アルキル、アルキルオキシ、非芳香族複素環アルキルオキシ、カルバモイル芳香族炭素環式基、非芳香族炭素環式基、カルボキシ芳香族複素環式基、非芳香族複素環式基、ヒドロキシ非芳香族複素環式基、シアノ非芳香族複素環式基、アルキル非芳香族複素環式基、ジアルキル非芳香族複素環式基、ヒドロキシアルキル非芳香族複素環式基、ヒドロキシアルキルオキシ非芳香族複素環式基、カルボキシアルキル非芳香族複素環式基、芳香族炭素環アルキル非芳香族複素環式基、非芳香族複素環アルキル非芳香族複素環式基、非芳香族複素環カルボニル非芳香族複素環式基、アルキルオキシカルボニル非芳香族複素環式基、カルボキシ非芳香族複素環式基、カルバモイル非芳香族複素環式基、シアノアルキルカルバモイル非芳香族炭素環基、シアノ非芳香族炭素環カルバモイル非芳香族複素環式基、アルキルアミノ非芳香族複素環式基、ジアルキルアミノ非芳香族複素環式基、オキソ非芳香族複素環式基および芳香族炭素環非芳香族複素環式基からなり、
置換基群δ’’は、アルキル、カルボキシアルキル、アルキルカルボニル、ヒドロキシアルキルカルボニル、シアノアルキルカルボニルおよびアルキルオキシカルボニルからなる、上記(6’)または(6’’)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(8’)R4aおよびR4bがいずれも水素である、上記(1’)〜(7’’)のいずれか記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(9’)R4bとR5bが一緒になって、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環または置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成している、上記(1’)〜(7’’)のいずれか記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(10’)R5aは水素、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニルまたは置換もしくは非置換のアルキニルであり、
5bは置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニルまたは置換もしくは非置換のアルキニルである、上記(1’)〜(8’)のいずれか記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(11’)R5aは水素または置換もしくは非置換のアルキルであり、
5bは置換もしくは非置換のC2−C10アルキルである、上記(1’)〜(8’)のいずれか記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(12’)R5aは水素であり、
5bは置換もしくは非置換のC2−C10アルキルである、上記(1’)〜(8’)のいずれか記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(12’’)R5aは水素であり、
5bは置換アルキルであり、ここで置換基は、ヒドロキシ、ハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよいアルキルオキシ、芳香族炭素環式基および芳香族炭素環アルキルオキシからなる群から選択される、上記(1’)〜(8’)のいずれか記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(13’)Rは、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基または置換もしくは非置換の非芳香族複素環カルボニルであり、ここで置換基はそれぞれハロゲン、シアノ、カルボキシ、トリハロアルキル、シアノアルキル、トリハロアルキルオキシおよびアルキルカルボニルアミノからなる群から選択され、
は水素であり、
は、水素、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されたアルキル、カルボキシで置換されていてもよい芳香族炭素環式基、トリハロアルキルもしくはシアノアルキルで置換されていてもよいオキソ非芳香族複素環式基、または芳香族複素環式基であり、
該置換基群A’から選択される基は、ヒドロキシ、カルボキシ、置換基群α’から選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族炭素環式基、非芳香族複素環式基、置換基群α’から選択される1以上の基で置換されていてもよいオキソ非芳香族複素環式基、カルボキシで置換されていてもよい芳香族複素環式基、置換基群β’から選択される1以上の基で置換されていてもよいカルバモイル、置換基群γ’から選択される1以上の基で置換されていてもよいカルボニルまたは置換基群δ’から選択される1以上の基で置換されていてもよいアミノのいずれかであり、
ここで
該置換基群α’から選択される基は、ヒドロキシ、カルボキシ、シアノ、アルキル、ヒドロキシアルキル、カルボキシアルキル、カルバモイル、アルキルオキシカルボニル、アルキルオキシカルボニルアルキル、芳香族炭素環スルホニルアルキル、アルキルカルボニルオキシ、アルキルアミノアルキルオキシ、芳香族炭素環オキシ、アルキルカルボニル、ヒドロキシ非芳香族複素環カルボニル、アルキルカルボニルアミノ、アルキルスルホニルまたは非芳香族複素環スルホニルのいずれかであり、
該置換基群β’から選択される基は、アルキル、シアノアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、芳香族炭素環アルキル、芳香族複素環アルキル、芳香族炭素環アルキル(カルボキシ)、オキソ非芳香族複素環アルキル、カルボキシアルキル(アルキル)、アルキルアミノアルキル、アルキルアミノアルキル(アルキル)、アルキルカルバモイルアルキル、カルボキシ非芳香族炭素環アルキル、カルボキシ芳香族炭素環アルキル、芳香族炭素環(カルボキシ)アルキル、カルボキシ芳香族炭素環アルキル、カルボキシアルキル芳香族炭素環式基、シアノ非芳香族炭素環式基、カルボキシ非芳香族炭素環式基、芳香族複素環式基、芳香族炭素環式基、カルボキシ芳香族炭素環式基、またはアルキルオキシカルボニル非芳香族炭素環式基のいずれかであり、
該置換基群γ’から選択される基は、アルキルオキシ、非芳香族複素環アルキルオキシ、非芳香族複素環式基、ヒドロキシ非芳香族複素環式基、シアノ非芳香族複素環式基、アルキル非芳香族複素環式基、ヒドロキシアルキル非芳香族複素環式基、カルボキシアルキル非芳香族複素環式基、芳香族炭素環アルキル非芳香族複素環式基、非芳香族複素環アルキル非芳香族複素環式基、非芳香族複素環カルボニル非芳香族複素環式基、アルキルオキシカルボニル非芳香族複素環式基、カルボキシ非芳香族複素環式基、カルバモイル非芳香族複素環式基、シアノアルキルカルバモイル非芳香族炭素環基、アルキルアミノ非芳香族複素環式基、オキソ非芳香族複素環式基または芳香族炭素環非芳香族複素環式基のいずれかであり、
該置換基群δ’から選択される基は、アルキルカルボニル、シアノアルキルカルボニルまたはアルキルオキシカルボニルであり、
4aおよびR4bはいずれも水素であり、R5aは水素または非置換のアルキルであり、R5bは置換または非置換のアルキル(ここで置換基は、ヒドロキシ、ハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよいアルキルオキシ、芳香族炭素環式基または芳香族炭素環アルキルオキシである)であるか、あるいは
4aおよびR5aはいずれも水素であり、R4bおよびR5bは一緒になって置換もしくは非置換の非芳香族炭素環または置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成する、
上記(1’)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(13’’)Rは、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基または置換もしくは非置換の非芳香族複素環カルボニルであり、ここで置換基はそれぞれハロゲン、シアノ、ホルミル、カルボキシ、ヒドロキシアルキル、トリハロアルキル、シアノアルキル、アルキルアミノアルキル、アルキルアミノカルボニルアルキル、アルキルオキシ、トリハロアルキルオキシ、アミノ、アルキルアミノ、トリハロアルキルアミノ、シアノアルキルアミノ、アルキルカルボニルアミノ、ヒドロキシアルキルカルボニルアミノ、ハロアルキルカルボニルアミノ、トリハロアルキルカルボニルアミノ、アルキルオキシカルボニルアミノ、アルキルオキシアルキルカルボニルアミノ、非芳香族炭素環カルボニルアミノ、アルキルスルホニルアミノ、芳香族炭素環式基、ペンタフルオロチオおよび芳香族複素環式基からなる群から選択され、
は水素であり、
は、水素、置換基群A’’から選択される1以上の基で置換されたアルキル、カルボキシで置換されていてもよい芳香族炭素環式基、トリハロアルキルもしくはシアノアルキルで置換されていてもよいオキソ非芳香族複素環式基、または芳香族複素環式基であり、
該置換基群A’’から選択される基は、ヒドロキシ、カルボキシ、置換基群α’’から選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族炭素環式基、非芳香族複素環式基、置換基群α’’から選択される1以上の基で置換されていてもよいオキソ非芳香族複素環式基、カルボキシで置換されていてもよい芳香族複素環式基、置換基群β’’から選択される1以上の基で置換されていてもよいカルバモイル、置換基群γ’’から選択される1以上の基で置換されていてもよいカルボニルまたは置換基群δ’’から選択される1以上の基で置換されていてもよいアミノのいずれかであり、
ここで
該置換基群α’’から選択される基は、ヒドロキシ、カルボキシ、シアノ、アルキル、ヒドロキシアルキル、カルボキシアルキル、シアノアルキル、カルバモイル、アルキルオキシカルボニル、アルキルオキシカルボニルアルキル、芳香族炭素環スルホニルアルキル、アルキルカルボニルオキシ、アルキルアミノアルキルオキシ、ジアルキルアミノアルキルオキシ、芳香族炭素環オキシ、アルキルカルボニル、ヒドロキシ非芳香族複素環カルボニル、アルキルカルボニルアミノ、アルキルスルホニルまたは非芳香族複素環スルホニルのいずれかであり、
該置換基群β’’から選択される基は、アルキル、シアノアルキル、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、芳香族炭素環アルキル、芳香族複素環アルキル、芳香族炭素環アルキル(カルボキシ)、オキソ非芳香族複素環アルキル、カルボキシアルキル(アルキル)、アルキルアミノアルキル、ジアルキルアミノアルキル、アルキルアミノアルキル(アルキル)、アルキルカルバモイルアルキル、カルボキシ非芳香族炭素環アルキル、カルボキシ芳香族炭素環アルキル、芳香族炭素環(カルボキシ)アルキル、カルボキシ芳香族炭素環アルキル、カルボキシアルキル芳香族炭素環式基、シアノ非芳香族炭素環式基、カルボキシ非芳香族炭素環式基、芳香族複素環式基、芳香族炭素環式基、カルボキシ芳香族炭素環式基、またはアルキルオキシカルボニル非芳香族炭素環式基のいずれかであり、
該置換基群γ’’から選択される基は、アルキル、アルキルオキシ、非芳香族複素環アルキルオキシ、非芳香族炭素環式基、非芳香族複素環式基、ヒドロキシ非芳香族複素環式基、シアノ非芳香族複素環式基、アルキル非芳香族複素環式基、ヒドロキシアルキル非芳香族複素環式基、カルボキシアルキル非芳香族複素環式基、芳香族炭素環アルキル非芳香族複素環式基、非芳香族複素環アルキル非芳香族複素環式基、非芳香族複素環カルボニル非芳香族複素環式基、アルキルオキシカルボニル非芳香族複素環式基、カルボキシ非芳香族複素環式基、カルバモイル非芳香族複素環式基、シアノアルキルカルバモイル非芳香族炭素環基、シアノ非芳香族炭素環カルバモイル非芳香族複素環式基、アルキルアミノ非芳香族複素環式基、オキソ非芳香族複素環式基または芳香族炭素環非芳香族複素環式基のいずれかであり、
該置換基群δ’’から選択される基は、アルキルカルボニル、シアノアルキルカルボニル、ヒドロキシアルキルカルボニルまたはアルキルオキシカルボニルであり、
4aおよびR4bはいずれも水素であり、R5aは水素または非置換のアルキルであり、R5bは置換または非置換のアルキル(ここで置換基は、ヒドロキシ 、ハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよいアルキルオキシ、非芳香族炭素環式基、芳香族炭素環式基または芳香族炭素環アルキルオキシである)であるか、あるいは
4aおよびR5aはいずれも水素であり、R4bおよびR5bは一緒になって置換もしくは非置換の非芳香族炭素環または置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成する、
上記(1’’)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(14’)上記(1’)〜(13’’)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩を有効成分として含有する医薬組成物。
(15’)オートタキシン阻害剤である、上記(14’)記載の医薬組成物。
(16’)上記(1’)〜(13’’)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩を投与することを特徴とする、オートタキシンが関与する疾患の治療または予防方法。
(17’)オートタキシンが関与する疾患を治療または予防するための、上記(1’)〜(13’’)のいずれかに記載の化合物、またはその製薬上許容される塩。
(18’)オートタキシンが関与する疾患の治療剤または予防剤を製造するための、上記(1’)〜(13’’)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩の使用。
(19’)式(I):
【化7】

(式中、
は置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換のカルバモイル、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアルケニルオキシ、置換もしくは非置換のアルキニルオキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシ、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシまたは置換もしくは非置換のアミノであり、
は水素、ハロゲン、シアノ、ホルミル、カルボキシ、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換のアミノ、置換もしくは非置換のアルキルチオ、置換もしくは非置換のアルケニルチオ、置換もしくは非置換のアルキニルチオ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環チオ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環チオ、置換もしくは非置換の非芳香族複素環チオ、置換もしくは非置換の芳香族複素環チオ、置換もしくは非置換のアルキルカルボニル、置換もしくは非置換のアルケニルカルボニル、置換もしくは非置換のアルキニルカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシカルボニル、置換もしくは非置換のアルケニルオキシカルボニル、置換もしくは非置換のアルキニルオキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換のカルバモイル、置換もしくは非置換のスルファモイル、置換もしくは非置換のアルキルスルフィニル、置換もしくは非置換のアルケニルスルフィニル、置換もしくは非置換のアルキニルスルフィニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環スルフィニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環スルフィニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環スルフィニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環スルフィニル、置換もしくは非置換のアルキルスルホニル、置換もしくは非置換のアルケニルスルホニル、置換もしくは非置換のアルキニルスルホニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環スルホニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環スルホニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環スルホニルまたは置換もしくは非置換の芳香族複素環スルホニルであり、
は水素、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換のアルキルカルボニル、置換もしくは非置換のアルケニルカルボニル、置換もしくは非置換のアルキニルカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシカルボニル、置換もしくは非置換のアルケニルオキシカルボニル、置換もしくは非置換のアルキニルオキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換のカルバモイル、置換もしくは非置換のスルファモイル、置換もしくは非置換のアルキルスルホニル、置換もしくは非置換のアルケニルスルホニル、置換もしくは非置換のアルキニルスルホニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環スルホニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環スルホニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環スルホニルまたは置換もしくは非置換の芳香族複素環スルホニルであり、
4aおよびR4bはそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ホルミル、カルボキシ、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換のアミノ、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアルケニルオキシ、置換もしくは非置換のアルキニルオキシ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシ、置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシ、置換もしくは非置換のアルキルチオ、置換もしくは非置換のアルケニルチオ、置換もしくは非置換のアルキニルチオ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環チオ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環チオ、置換もしくは非置換の非芳香族複素環チオ、置換もしくは非置換の芳香族複素環チオ、置換もしくは非置換のアルキルカルボニル、置換もしくは非置換のアルケニルカルボニル、置換もしくは非置換のアルキニルカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシカルボニル、置換もしくは非置換のアルケニルオキシカルボニル、置換もしくは非置換のアルキニルオキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換のカルバモイル、置換もしくは非置換のスルファモイル、置換もしくは非置換のアルキルスルフィニル、置換もしくは非置換のアルケニルスルフィニル、置換もしくは非置換のアルキニルスルフィニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環スルフィニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環スルフィニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環スルフィニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環スルフィニル、置換もしくは非置換のアルキルスルホニル、置換もしくは非置換のアルケニルスルホニル、置換もしくは非置換のアルキニルスルホニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環スルホニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環スルホニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環スルホニルまたは置換もしくは非置換の芳香族複素環スルホニルであり、
5aは水素、ハロゲン、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアルケニルオキシ、置換もしくは非置換のアルキニルオキシ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシまたは置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシであり、
5bはハロゲン、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアルケニルオキシ、置換もしくは非置換のアルキニルオキシ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシであるか、または
4bとR5bが一緒になって結合を形成してもよく、またはR4bとR5bが一緒になって置換もしくは非置換の非芳香族炭素環または置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成してもよい)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を含有するオートタキシン阻害剤。
【発明の効果】
【0013】
本発明化合物は優れたオートタキシン阻害活性を示し、特にオートタキシンが関与する疾患の治療または予防において有用である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に本明細書中で使用する各用語を説明する。なお、本明細書中、各用語は単独で使用されている場合もまたは他の用語と一緒になって使用されている場合も、特に記載の無い限り、同一の意義を有する。
【0015】
「ハロゲン」とは、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を包含する。特にフッ素および塩素が好ましい。
【0016】
「アルキル」とは、炭素数1〜10の直鎖または分枝状の炭化水素基を意味する。炭素数1〜6のアルキル、炭素数1〜4のアルキル、炭素数1〜3のアルキル等を包含する。例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、n−へプチル、イソヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、n−ノニル、n−デシル等が挙げられる。
における「アルキル」としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル等が挙げられる。特に、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチルが好ましい。
5aおよびR5bにおける「アルキル」としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソヘキシル等が挙げられる。特に、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、メチルブチル、n−ヘキシル、イソヘキシル、エチルペンチルが好ましい。
5aにおける「アルキル」としては、特に、メチル、エチルが好ましい。
5bにおける「アルキル」としては、特に、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、n−ペンチルが好ましく、さらに、n−ブチル、n−ペンチルが好ましい。
【0017】
「アルキルオキシ」、「アルキルオキシカルボニル」、「アルキルカルボニル」、「アルキルスルフィニル」、「アルキルスルホニル」、「アルキルチオ」、「アルキルアミノ」、「アルキルアミノアルキル」、「アルキルアミノアルキル(アルキル)」、「アルキルアミノアルキルオキシ」、「アルキルアミノカルボニルアミノ」、「アルキルアミノカルボニルアルキル」、「アルキルアミノ非芳香族複素環式基」、「アルキルオキシアルキル」、「アルキルオキシアルキルカルボニルアミノ」、「アルキルオキシカルボニルアルキル」、「アルキルオキシカルボニル非芳香族炭素環式基」、「アルキルカルバモイルアルキル」、「アルキルカルボニルアミノ」、「アルキルカルボニルオキシ」、「アルキルスルホニルアミノ」、「アルキル非芳香族複素環式基」、「オキソ非芳香族複素環アルキル」、「カルバモイルアルキル」、「カルボキシ(アルキル)」、「カルボキシアルキル」、「カルボキシアルキル(アルキル)」、「カルボキシアルキル非芳香族複素環式基」、「カルボキシアルキル芳香族炭素環式基」、「カルボキシ非芳香族炭素環アルキル」、「カルボキシ芳香族炭素環アルキル」、「ジ(ヒドロキシ)アルキル」、「シアノアルキル」、「シアノアルキルアミノ」、「ジアルキルアミノアルキル」、「ジアルキルアミノアルキルカルボニルアミノ」、「ジアルキルカルバモイルアルキル」、「ジアルキル非芳香族複素環式基」、「ジシアノアルキル」、「トリハロ(ヒドロキシ)アルキル」、「トリハロアルキル」、「トリハロアルキルオキシ」、「ハロアルキルカルボニルアミノ」、「トリハロアルキルカルボニルアミノ」、「ヒドロキシアルキル」、「ヒドロキシアルキルオキシアルキル」、「ヒドロキシアルキルオキシ非芳香族複素環式基」、「ヒドロキシアルキルカルボニルアミノ」、「ヒドロキシアルキル非芳香族複素環アルキル」、「ヒドロキシアルキル非芳香族複素環式基」、「ヒドロキシ芳香族炭素環アルキル」、「ヒドロキシ芳香族複素環アルキル」、「モノハロアルキルカルボニルアミノ」、「非芳香族複素環アルキルオキシ」、「非芳香族複素環アルキル非芳香族複素環式基」、「芳香族炭素環(カルボキシ)アルキル」、「芳香族炭素環(シアノ)アルキル」、「芳香族炭素環(ヒドロキシ)アルキル」、「芳香族炭素環アルキル」、「芳香族炭素環アルキル(カルボキシ)」、「芳香族炭素環アルキル非芳香族複素環式基」、「芳香族炭素環スルホニルアルキル」、「芳香族複素環アルキル」、「ジアルキルアミノ」、「トリハロアルキルアミノ」、「アルキルオキシカルボニルアミノ」、「ジアルキルアミノアルキルオキシ」、「ジアルキルアミノ非芳香族複素環式基」、「ヒドロキシアルキルカルボニル」のアルキル部分は、上記「アルキル」と同意義である。
したがって、例えば「アルキルオキシ」の場合には、メチルオキシ、エチルオキシ、n−プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、tert−ブチルオキシ、n−オクチルオキシ、イソブチルメチルヘキシルオキシ、n−ノニルオキシ等が挙げられる、特に、メチルオキシ、エチルオキシ、n−プロピルオキシ等が挙げられる。
5bにおける「アルキルオキシ」としては、特に、メチルオキシ、エチルオキシが好ましい。
【0018】
「ハロアルキル」および「ハロアルキルオキシ」とは、アルキルおよびアルキルオキシのアルキル部分に、1〜5個(好ましくは、1〜3個)の上記「ハロゲン」が置換可能な任意の位置に置換した基を意味する。
5bにおける「ハロアルキル」としては、モノハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル等が挙げられる。特に、トリフルオロメチル、トリフルオロエチル、ヘプタフルオロブチルが好ましい。
【0019】
「アルケニル」とは、任意の位置に1以上の二重結合を有する炭素数2〜10の直鎖または分枝状の炭化水素基を意味し、炭素数2〜8のアルケニル、炭素数3〜6のアルケニル等を包含する。例えば、ビニル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、イソブテニル、プレニル、ブタジエニル、ペンテニル、イソペンテニル、ペンタジエニル、ヘキセニル、イソヘキセニル、ヘキサジエニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、デセニル等が挙げられる。
「アルケニルオキシ」、「アルケニルオキシカルボニル」、「アルケニルカルボニル」、「アルケニルスルフィニル」、「アルケニルスルホニル」および「アルケニルチオ」のアルケニル部分は、上記「アルケニル」と同意義である。
【0020】
「アルキニル」とは、任意の位置に1以上の三重結合を有する炭素数2〜10の直鎖状または分枝状の炭化水素基を意味し、炭素数2〜6のアルキニル、炭素数2〜4のアルキニル等を包含する。例えば、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、ヘプチニル、オクチニル、ノニニル、デシニル等が挙げられる。アルキニルは任意の位置の1以上の三重結合の他、さらに二重結合を有していてもよい。
「アルキニルオキシ」、「アルキニルオキシカルボニル」、「アルキニルカルボニル」、「アルキニルスルフィニル」、「アルキニルスルホニル」および「アルキニルチオ」のアルキニル部分は、上記「アルキニル」と同意義である。
【0021】
「非芳香族炭素環式基」とは、炭素数3〜8の環状飽和炭化水素基、およびこれらの環状飽和炭化水素基にさらに3〜8員の環が1または2個縮合した基、ならびに炭素数3〜8個の環状不飽和脂肪族炭化水素基、およびこれらの環状不飽和脂肪族炭化水素基にさらに3〜8員の環が1または2個縮合した基を意味する。
炭素数3〜8の環状飽和炭化水素基としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロへプチル、シクロオクチル等が挙げられる。炭素数3〜6の環状飽和炭化水素基、特に炭素数5または6の環状飽和炭化水素基が好ましい。
炭素数3〜8の環状飽和炭化水素基に縮合する環としては、非芳香族炭素環(例えば、シクロアルカン環(例:シクロヘキサン環、シクロペンタン環等)、シクロアルケン環(例:シクロヘキセン環、シクロペンテン環)等)、非芳香族複素環(例えば、ピペリジン環、ピペラジン環、モルホリン環等)が挙げられる。なお、結合手は、炭素数3〜8の環状飽和炭化水素基から出ているものとする。
炭素数3〜8の環状不飽和脂肪族炭化水素基に縮合する環としては、炭素環(芳香族炭素環(例えば、ベンゼン環、ナフタレン環等)、非芳香族炭素環(例えば、シクロアルカン環(例:シクロヘキサン環、シクロペンタン環等)、シクロアルケン環(例:シクロヘキセン環、シクロペンテン環等)等))、複素環(芳香族複素環(ピリジン環、ピリミジン環、ピロール環、イミダゾール環等)、非芳香族複素環(例えば、ピペリジン環、ピペラジン環、モルホリン環等)が挙げられる。なお、結合手は、炭素数3〜8の環状不飽和脂肪族炭化水素基から出ているものとする。
【0022】
例えば、以下の基も非芳香族炭素環式基に例示され、非芳香族炭素環式基に含まれる。なお、これらの基は置換可能な任意の位置で置換されていてもよい。
【化8】

【化9】

【化10】

【化11】

【化12】

【化13】

【化14】

における「非芳香族炭素環式基」としては、シクロアルキル、シクロアルケニル等が挙げられる。特に、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル等が好ましい。
における「非芳香族炭素環式基」としては、シクロアルキル、シクロアルケニル等が挙げられる。特に、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル等が好ましい。
「非芳香族炭素環オキシ」、「非芳香族炭素環オキシカルボニル」、「非芳香族炭素環カルボニル」、「非芳香族炭素環スルフィニル」、「非芳香族炭素環スルホニル」、「非芳香族炭素環チオ」、「アルキルオキシカルボニル非芳香族炭素環式基」、「カルボキシ非芳香族炭素環アルキル」、「カルボキシ非芳香族炭素環式基」、「シアノ非芳香族炭素環式基」、「ヒドロキシ非芳香族炭素環式基、」、「非芳香族炭素環カルボニルアミノ」、「シアノ非芳香族炭素環カルバモイル非芳香族複素環式基」等の非芳香族炭素環部分は、上記「非芳香族炭素環」と同意義である。
【0023】
「芳香族炭素環式基」とは、単環または多環の芳香族炭素環式基、およびこれらの単環または多環の芳香族炭素環式基にさらに3〜8員の環が1または2個縮合した基を意味する。単環または多環の芳香族炭素環式基としては、例えば、フェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリルが挙げられる。特にフェニルが好ましい。
単環または多環の芳香族炭素環式基に縮合する環としては、非芳香族炭素環(例えば、シクロアルカン環(例:シクロヘキサン環、シクロペンタン環等)、シクロアルケン環(例:シクロヘキセン環、シクロペンテン環等)等)、非芳香族複素環(例えば、ピペリジン環、ピペラジン環、モルホリン環等)が挙げられる。なお、結合手は、単環または多環の芳香族炭素環式基から出ているものとする。
例えば、以下の基も芳香族炭素環式基として例示され、芳香族炭素環式基に含まれる。なお、これらの基は置換可能な任意の位置で置換されていてもよい。
【化15】

【化16】

における「芳香族炭素環式基」としては、フェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリル等が挙げられる。特に、フェニルが好ましい。
「芳香族炭素環オキシ」、「芳香族炭素環オキシカルボニル」、「芳香族炭素環カルボニル」、「芳香族炭素環スルフィニル」、「芳香族炭素環スルホニル」、「芳香族炭素環チオ」、「カルバモイル芳香族炭素環式基」、「カルボキシアルキル芳香族炭素環式基」、「カルボキシ芳香族炭素環」、「カルボキシ芳香族炭素環アルキル」、「カルボキシ芳香族炭素環式基」、「芳香族炭素環(カルボキシ)アルキル」、「芳香族炭素環アルキル」、「芳香族炭素環アルキル非芳香族複素環式基」、「芳香族炭素環スルホニルアルキル」、「芳香族炭素環非芳香族複素環式基」、「芳香族炭素環(シアノ)アルキル」、「ヒドロキシ芳香族炭素環アルキル」、「芳香族炭素環(ヒドロキシ)アルキル」の芳香族炭素環部分は、上記「芳香族炭素環」と同意義である。
【0024】
「芳香族複素環式基」とは、O、SおよびNから任意に選択されるヘテロ原子を環内に1以上有する単環または多環の芳香族複素環式基、およびこれらの単環または多環の芳香族複素環式基にさらに3〜8員の環が1または2個縮合した基を意味する。
「単環の芳香族複素環式基」としては、特に5員または6員の芳香族複素環式基が好ましく、例えば、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアゾリル、トリアジニル、テトラゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、イソチアゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、フリル、チエニル等が挙げられる。
「多環の芳香族複素環式基」としては、特に5員または6員の環が縮合した芳香族複素環式基が好ましく、例えば、インドリル、イソインドリル、インダゾリル、インドリジニル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、ナフチリジニル、キノキサリニル、プリニル、プテリジニル、ベンズイミダゾリル、ベンズイソオキサゾリル、ベンズオキサゾリル、ベンズオキサジアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾフリル、イソベンゾフリル、ベンゾチエニル、ベンゾトリアゾリル、イミダゾピリジル、トリアゾロピリジル、イミダゾチアゾリル、ピラジノピリダジニル、オキサゾロピリジル、チアゾロピリジル等の2環の芳香族複素環式基;カルバゾリル、アクリジニル、キサンテニル、フェノチアジニル、フェノキサチニル、フェノキサジニル、ジベンゾフリル等の3環の芳香族複素環式基等が挙げられる。多環の芳香族複素環式基である場合、結合手をいずれの環に有していてもよい。
単環または多環の芳香族複素環式基に縮合する環としては、非芳香族炭素環(例えば、シクロアルカン環(例:シクロヘキサン環、シクロペンタン環等)、シクロアルケン環(例:シクロヘキセン環、シクロペンテン環等)等)、非芳香族複素環(例えば、ピペリジン環、ピペラジン環、モルホリン環等)が挙げられる。なお、結合手は、単環または多環の芳香族複素環式基から出ているものとする。
【0025】
例えば、以下の基も芳香族複素環式基として例示され、芳香族複素環式基に含まれる。なお、これらの基は置換可能な任意の位置で置換されていてもよい。
【化17】

【化18】

における「芳香族複素環式基」としては、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアゾリル、トリアジニル、テトラゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、イソチアゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、フリル、チエニル等が挙げられる。特に、ピリジルが好ましい。さらには、2−ピリジル、3−ピリジルが好ましい。
における「芳香族複素環式基」としては、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアゾリル、トリアジニル、テトラゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、イソチアゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、フリル、チエニル等が挙げられる。特に、ピリジルが好ましい。
「芳香族複素環オキシ」、「芳香族複素環オキシカルボニル」、「芳香族複素環カルボニル」、「芳香族複素環スルフィニル」、「芳香族複素環スルホニル」、「芳香族複素環チオ」、「芳香族複素環アルキル」、「ヒドロキシ芳香族複素環アルキル」、「芳香族複素環アミノ」等の芳香族複素環部分は、上記「芳香族複素環」と同意義である。
【0026】
「非芳香族複素環式基」とは、O、SおよびNから任意に選択されるヘテロ原子を環内に1以上有する非芳香族複素環式基、およびこれらの非芳香族複素環式基にさらに3〜8員の環が1または2個縮合した基を意味し、単環の非芳香族複素環式基または多環の非芳香族複素環式基を包含する。
「単環の非芳香族複素環式基」として、具体的には、ジオキサニル、チイラニル、オキシラニル、オキサチオラニル、アゼチジニル、チアニル、ピロリジニル、ピロリニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピペリジル、ピペリジノ、ピペラジニル、ピペラジノ、モルホリニル、モルホリノ、オキサジアジニル、ジヒドロピリジル、チオモルホリニル、チオモルホリノ、テトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチアゾリル、テトラヒドロイソチアゾリル、オキサゾリジル、チアゾリジル等が挙げられる。
「多環の非芳香族複素環式基」として、具体的には、インドリニル、イソインドリニル、クロマニル、イソクロマニル、イソマンニル等が挙げられる。多環の非芳香族複素環式基である場合、結合手をいずれの環に有していてもよい。
【0027】
例えば、以下の基も非芳香族複素環式基に含まれる。
【化19】

【化20】

【化21】

【化22】

における「非芳香族複素環式」としては、アセチジニル、ピペリジル、ピペリジノ、ピペラジニル、ピペラジノ、モルホリニル、モルホリノ等が挙げられる。特に、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、モルホリノ、アゼパニル、イソインドリニル等が挙げられる。特に、アセチジニル、ピペリジニル、イソインドリニル等が好ましい。
「非芳香族複素環オキシ」、「非芳香族複素環オキシカルボニル」、「非芳香族複素環カルボニル」、「非芳香族複素環スルフィニル」、「非芳香族複素環スルホニル」、「非芳香族複素環チオ」、「アルキルアミノ非芳香族複素環式基」、「アルキル非芳香族複素環式基」、「オキソ非芳香族複素環式基」、「カルバモイル非芳香族複素環式基」、「カルボキシアルキル非芳香族複素環式基」、「カルボキシ非芳香族複素環式基」、「ヒドロキシアルキル非芳香族複素環式基」、「ヒドロキシ非芳香族複素環カルボニル」、「ヒドロキシ非芳香族複素環式基」、「非芳香族複素環アルキルオキシ」、「非芳香族複素環アルキル非芳香族複素環式基」、「非芳香族複素環カルボニル非芳香族複素環式基」、「非芳香族複素環スルホニル」、「オキソ非芳香族複素環アルキル」、「ヒドロキシアルキル非芳香族複素環アルキル」、「シアノ非芳香族複素環式基」、「ジアルキル非芳香族複素環式基」、「ヒドロキシアルキルオキシ非芳香族複素環式基」、「シアノ非芳香族炭素環カルバモイル非芳香族複素環式基」、「ジアルキルアミノ非芳香族複素環式基」、「シアノ非芳香族炭素環カルバモイル非芳香族複素環式基」等の非芳香族複素環部分は、上記「非芳香族複素環」と同意義である。
【0028】
置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基または置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基は、1または2個のオキソ、チオキソまたは置換もしくは非置換のイミノで置換されていてもよい。
【0029】
「置換アルキル」、「置換アルケニル」、「置換アルキニル」、「置換非芳香族炭素環式基」、「置換芳香族炭素環式基」、「置換芳香族複素環式基」または「置換非芳香族複素環式基」の置換基としては、ハロゲン、ヒドロキシ、メルカプト、ニトロ、ニトロソ、シアノ、アジド、ホルミル、アミノ、カルボキシ、アルキル、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、非芳香族炭素環式基、芳香族炭素環式基、芳香族複素環式基、非芳香族複素環式基、置換カルバモイル、置換スルファモイル、置換アミジノ、式:−O−Rで示される基、式:−O−C(=O)−Rで示される基、式:−C(=O)−Rで示される基、式:−C(=O)−O−Rで示される基、式:−S−Rで示される基または式:−SO−Rで示される基(ここでRは、アルキル、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、非芳香族炭素環式基、芳香族炭素環式基、芳香族複素環式基、非芳香族複素環式基、カルバモイル、スルファモイルまたはアミジノ)が挙げられる。これらの置換基で、置換可能な任意の位置が1〜数個、置換されていてもよい。
における「置換アルキル」の置換基としては、
ヒドロキシ、カルボキシ、上記置換基群α’’から選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族炭素環式基、カルボキシで置換されていてもよい芳香族複素環式基、上記置換基群β’’から選択される1以上の基で置換されていてもよいカルバモイル、置換基群γ’’から選択される1以上の基で置換されていてもよいカルボニル、置換基群δ’’から選択される1以上の基で置換されていてもよいアミノ等が挙げられる。
5aおよびR5bにおける「置換アルキル」の置換基としては、ヒドロキシ、ハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよいアルキルオキシ、芳香族炭素環式基、芳香族炭素環アルキルオキシ等が挙げられる。
における「置換芳香族炭素環式基」、「置換非芳香族複素環式基」「置換非芳香族複素環カルボニル」の置換基としては、ハロゲン、シアノ、ホルミル、カルボキシ、トリハロアルキル、シアノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルケニル、アルキルオキシ、トリハロアルキルオキシ、アルキルオキシアルキル、アルキルカルバモイルアルキル、アルキルアミノアルキル、ジアルキルアミノアルキル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シアノアルキルアミノ、トリハロアルキルアミノ、アルキルカルボニルアミノ、モノハロアルキルカルボニルアミノ、トリハロアルキルカルボニルアミノ、ヒドロキシアルキルカルボニルアミノ、アルキルオキシカルボニルアミノ、アルキルオキシアルキルカルボニルアミノ、非芳香族炭素環カルボニルアミノ、アルキルアミノカルボニルアミノ、ジアルキルアミノカルボニルアミノ、アルキルスルホニルアミノ、芳香族複素環アミノ、トリハロアルキルカルバモイル、アルキルオキシアルキルカルバモイル、ジアルキルアミノカルボニルアミノ、ペンタフルオロチオ、芳香族炭素環式基等が挙げられる。
【0030】
「置換アミノ」、「置換カルバモイル」、「置換スルファモイル」、「置換アミジノ」または「置換イミノ」の置換基としては、ヒドロキシ、シアノ、ホルミル、アルキル、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、非芳香族炭素環式基、芳香族炭素環式基、芳香族複素環式基、非芳香族複素環式基、カルバモイル、スルファモイル、アミジノ、式:−O−Rで示される基、式:−C(=O)−Rで示される基、式:−C(=O)−O−Rで示される基、または式:−SO−Rで示される基(ここでRは、アルキル、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、非芳香族炭素環式基、芳香族炭素環式基、芳香族複素環式基または非芳香族複素環式基)が挙げられる。これらの置換基で、置換可能な任意の位置が1〜2個、置換されていてもよい。
における「置換アミノ」の置換基としては、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルキルオキシアルキル、カルボキシアルキル、アルキルアミノアルキル、芳香族炭素環アルキル、アルキルオキシ芳香族炭素環アルキル、アルキルオキシカルボニルアルキル、カルボキシ芳香族炭素環式基アルキル、アルキルアミノ芳香族炭素環アルキル、メチレンジオキシ芳香族炭素環アルキル、芳香族複素環アルキル、アルキル芳香族複素環アルキル、非芳香族複素環アルキル、アルキル非芳香族複素環アミノ、アルキルカルボニルアミノアルキル、非芳香族炭素環式基、アルキルアミノスルホニル等が挙げられる。
【0031】
ペンタフルオロチオとは、式:
【化23】
で示される基を示す。
【0032】
式(I)中、「R4bとR5aが一緒になって結合を形成してもよく」の場合、式(I)は次式:
【化24】

で示される。
【0033】
式(I):
【化25】

で示される化合物における、R、R、R、R4a、R4b、R5aおよびR5bの好ましい態様を以下に示す。下記の可能な組合せの化合物が好ましい。
は置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換のカルバモイル、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアルケニルオキシ、置換もしくは非置換のアルキニルオキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシ、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシまたは置換もしくは非置換のアミノが挙げられる。
の好ましい態様としては、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換のカルバモイル、置換もしくは非置換のアルケニルオキシ、置換もしくは非置換のアルキニルオキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシ、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシまたは置換もしくは非置換のアミノが挙げられる。
のさらに別の好ましい態様としては、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基または置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基が挙げられる。
のさらに別の好ましい態様としては、置換基群B(ハロゲン、シアノ、ホルミル、カルボキシ、ヒドロキシアルキル、シアノアルキル、トリハロアルキル、アルキルオキシアルキル、アルキルカルバモイルアルキル、アルキルアミノアルキル、ジアルキルアミノアルキル、アルキルアミノカルボニルアミノ、アルキルオキシ、トリハロアルキルオキシ、アミノ、アルキルアミノ、シアノアルキルアミノ、アルキルカルボニルアミノ、モノハロアルキルカルボニルアミノ、トリハロアルキルカルボニルアミノ、ヒドロキシアルキルカルボニルアミノ、アルキルアミノカルボニルアミノ、ジアルキルアミノアルキルカルボニルアミノ、非芳香族炭素環カルボニルアミノ、アルキルアミノカルボニルアミノ、アルキルオキシアルキルカルボニルアミノ、アルキルスルホニルアミノ、芳香族複素環アミノ、トリハロアルキルカルバモイル、アルキルオキシアルキルカルバモイルおよび芳香族炭素環式基)から選択される1以上の置換基で置換されていてもよい非芳香族炭素環式基、置換基群Bから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい芳香族炭素環式基、置換基群Bから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい非芳香族複素環式基、置換基群Bから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい非芳香族複素式基が挙げられる。
のさらに別の好ましい態様としては、置換基群Bから選択される1以上の置換基で置換されている若しくは置換されていない芳香族炭素環式基が挙げられる。
のさらに別の好ましい態様としては、置換基群C(ハロゲン、シアノ、ホルミル、カルボキシ、トリハロアルキル、シアノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルケニル、アルキルオキシ、トリハロアルキルオキシ、アルキルオキシアルキル、アルキルカルバモイルアルキル、アルキルアミノアルキル、ジアルキルアミノアルキル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シアノアルキルアミノ、トリハロアルキルアミノ、アルキルカルボニルアミノ、モノハロアルキルカルボニルアミノ、トリハロアルキルカルボニルアミノ、非芳香族炭素環カルボニルアミノ、ヒドロキシアルキルカルボニルアミノ、アルキルオキシカルボニルアミノ、アルキルオキシアルキルカルボニルアミノ、アルキルアミノカルボニルアミノ、ジアルキルアミノカルボニルアミノ、アルキルスルホニルアミノ、芳香族複素環アミノおよびトリハロアルキルカルバモイル、アルキルオキシアルキルカルバモイルおよび芳香族炭素環式基)から選択される1以上の置換基で置換されたフェニルが挙げられる。
のさらに別の好ましい態様としては、式:
【化26】

(式中、R1aはハロゲン、シアノ、置換アルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換アルキルオキシ、置換若しくは非置換のアルケニルオキシ、置換若しくは非置換のアルキニルオキシ、置換若しくは非置換のアルキルチオ、置換若しくは非置換のアルケニルチオ、置換若しくは非置換のアルキニルチオであり、R1bはハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、ホルミル、カルボキシ、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換のアルキルオキシ、置換若しくは非置換のアルケニルオキシ、置換若しくは非置換のアルキニルオキシ、置換若しくは非置換の芳香族炭素環オキシ、置換若しくは非置換の芳香族複素環オキシ、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシ、置換若しくは非置換のアルキルカルボニル、置換若しくは非置換のアルケニルカルボニル、置換若しくは非置換のアルキニルカルボニル、置換若しくは非置換の芳香族炭素環カルボニル、置換若しくは非置換の芳香族複素環カルボニル、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環カルボニル、置換若しくは非置換の非芳香族複素環カルボニル、置換若しくは非置換のアルキルオキシカルボニル、置換若しくは非置換のアルケニルオキシカルボニル、置換若しくは非置換のアルキニルオキシカルボニル、置換若しくは非置換の芳香族炭素環オキシカルボニル、置換若しくは非置換の芳香族複素環オキシカルボニル、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシカルボニル、置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシカルボニル、置換若しくは非置換のカルバモイル、置換若しくは非置換のアルキルチオ、置換若しくは非置換のアルケニルチオ、置換若しくは非置換のアルキニルチオ、置換若しくは非置換の芳香族炭素環チオ、置換若しくは非置換の芳香族複素環チオ、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環チオ、置換若しくは非置換の非芳香族複素環チオ、置換若しくは非置換のアルキルスルフィニル、置換若しくは非置換のアルケニルスルフィニル、置換若しくは非置換のアルキニルスルフィニル、置換若しくは非置換の芳香族炭素環スルフィニル、置換若しくは非置換の芳香族複素環スルフィニル、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環スルフィニル、置換若しくは非置換の非芳香族複素環スルフィニル、置換若しくは非置換のアルキルスルホニル、置換若しくは非置換のアルケニルスルホニル、置換若しくは非置換のアルキニルスルホニル、置換若しくは非置換の芳香族炭素環スルホニル、置換若しくは非置換の芳香族複素環スルホニル、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環スルホニル、置換若しくは非置換の非芳香族複素環スルホニル、置換若しくは非置換のカルバモイル、置換若しくは非置換のスルファモイルまたは置換若しくは非置換のアミノであり、
mは0〜3の整数である。)で示される基が挙げられる。
1aのさらに別の好ましい態様としては、ハロゲン、シアノ、トリハロアルキル、アルキルオキシ、トリハロアルキルオキシが挙げられる。
1bのさらに別の好ましい態様としては、ハロゲン、ホルミル、シアノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルキルオキシアルキル、アルキルアミノアルキル、ジアルキルアミノアルキル、アルケニル、アミノ、アルキルアミノ、シアノアルキルアミノ、トリハロアルキルアミノ、アルキルカルボニルアミノ、ハロアルキルカルボニルアミノ、トリハロアルキルカルボニルアミノ、ヒドロキシアルキルカルボニルアミノ、アルキルオキシアルキルカルボニルアミノ、アルキルオキシカルボニルアミノ、アルキルアミノカルボニルアミノ、ジアルキルアミノアルキルカルボニルアミノ、非芳香族炭素環カルボニルアミノ、アルキルスルホニルアミノ、芳香族炭素環アミノが挙げられる。
【0034】
は水素、ハロゲン、シアノ、ホルミル、カルボキシ、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換のアミノ、置換もしくは非置換のアルキルチオ、置換もしくは非置換のアルケニルチオ、置換もしくは非置換のアルキニルチオ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環チオ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環チオ、置換もしくは非置換の非芳香族複素環チオ、置換もしくは非置換の芳香族複素環チオ、置換もしくは非置換のアルキルカルボニル、置換もしくは非置換のアルケニルカルボニル、置換もしくは非置換のアルキニルカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシカルボニル、置換もしくは非置換のアルケニルオキシカルボニル、置換もしくは非置換のアルキニルオキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換のカルバモイル、置換もしくは非置換のスルファモイル、置換もしくは非置換のアルキルスルフィニル、置換もしくは非置換のアルケニルスルフィニル、置換もしくは非置換のアルキニルスルフィニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環スルフィニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環スルフィニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環スルフィニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環スルフィニル、置換もしくは非置換のアルキルスルホニル、置換もしくは非置換のアルケニルスルホニル、置換もしくは非置換のアルキニルスルホニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環スルホニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環スルホニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環スルホニルまたは置換もしくは非置換の芳香族複素環スルホニルが挙げられる。
の好ましい態様としては、水素が挙げられる。
【0035】
は水素、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換のアルキルカルボニル、置換もしくは非置換のアルケニルカルボニル、置換もしくは非置換のアルキニルカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシカルボニル、置換もしくは非置換のアルケニルオキシカルボニル、置換もしくは非置換のアルキニルオキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換のカルバモイル、置換もしくは非置換のスルファモイル、置換もしくは非置換のアルキルスルホニル、置換もしくは非置換のアルケニルスルホニル、置換もしくは非置換のアルキニルスルホニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環スルホニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環スルホニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環スルホニルまたは置換もしくは非置換の芳香族複素環スルホニルが挙げられる。
の好ましい態様としては、上記置換基群A’’から選択される1以上の基で置換されたアルキル、上記置換基群A’’から選択される1以上の基で置換されたアルケニルまたは上記置換基群A’’から選択される1以上の基で置換されたアルキニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基または置換もしくは非置換の芳香族複素環式基が挙げられる。
のさらに別の好ましい態様としては、該置換基群A’’から選択される1以上の基は、ヒドロキシ、カルボキシ、上記置換基群α’’から選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、カルボキシで置換されていてもよい芳香族複素環式基、上記置換基群β’’から選択される1以上の基で置換されていてもよいカルバモイル、上記置換基群γ’’から選択される1以上の基で置換されていてもよいカルボニルおよび上記置換基群δ’’から選択される1以上の基で置換されていてもよいアミノのいずれかである。
【0036】
4aおよびR4bはそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ホルミル、カルボキシ、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換のアミノ、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアルケニルオキシ、置換もしくは非置換のアルキニルオキシ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシ、置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシ、置換もしくは非置換のアルキルチオ、置換もしくは非置換のアルケニルチオ、置換もしくは非置換のアルキニルチオ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環チオ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環チオ、置換もしくは非置換の非芳香族複素環チオ、置換もしくは非置換の芳香族複素環チオ、置換もしくは非置換のアルキルカルボニル、置換もしくは非置換のアルケニルカルボニル、置換もしくは非置換のアルキニルカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシカルボニル、置換もしくは非置換のアルケニルオキシカルボニル、置換もしくは非置換のアルキニルオキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換のカルバモイル、置換もしくは非置換のスルファモイル、置換もしくは非置換のアルキルスルフィニル、置換もしくは非置換のアルケニルスルフィニル、置換もしくは非置換のアルキニルスルフィニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環スルフィニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環スルフィニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環スルフィニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環スルフィニル、置換もしくは非置換のアルキルスルホニル、置換もしくは非置換のアルケニルスルホニル、置換もしくは非置換のアルキニルスルホニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環スルホニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環スルホニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環スルホニルまたは置換もしくは非置換の芳香族複素環スルホニルが挙げられる。
4aおよびR4bの好ましい態様としては、いずれも水素が挙げられる。
4aおよびR5bの好ましい態様としては、一緒になって、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環または置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成している場合が挙げられる。
4aおよびR5bの別のさらに好ましい態様としては、一緒になって結合を形成する場合が挙げられる。
4bおよびR5bの好ましい態様としては、一緒になって置換もしくは非置換の非芳香族炭素環または置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成する場合が挙げられる。
【0037】
5aは水素、ハロゲン、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアルケニルオキシ、置換もしくは非置換のアルキニルオキシ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシまたは置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシが挙げられる。
5aの好ましい態様としては、水素、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニルまたは置換もしくは非置換のアルキニルが挙げられる。
5aのさらに別の好ましい態様としては、水素または置換もしくは非置換のアルキルが挙げられる。
5aのさらに別の好ましい態様としては、水素が挙げられる。
【0038】
5bはハロゲン、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアルケニルオキシ、置換もしくは非置換のアルキニルオキシ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシまたは置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシが挙げられる。
5bの好ましい態様としては、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニルまたは置換もしくは非置換のアルキニルが挙げられる。
5bのさらに別の好ましい態様としては、置換もしくは非置換のC2−C10アルキルが挙げられる。
5bのさらに別の好ましい態様としては、置換または非置換のアルキル(ここで置換基は、ヒドロキシ、ハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよいアルキルオキシ、芳香族炭素環式基または芳香族炭素環アルキルオキシである)が挙げられる。
【0039】
本発明化合物において、特に好ましい態様を以下に示す。
一般式(I)で示される化合物において、好ましいR、R、R、R4a、R4b、R5aおよびR5bを(Ia)〜(Iz)および(Ia’)〜(Ie’)に示す。それらの可能な組合せの化合物が好ましい。
【0040】
は、(Ia)置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環カルボニルまたは置換もしくは非置換の非芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換のカルバモイル、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアルケニルオキシ、置換もしくは非置換のアルキニルオキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシ、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシまたは置換もしくは非置換のアミノ、(Ib)置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基または置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、(Ic)置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基または置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、(Id)置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニルまたは置換もしくは非置換のアルキニル、(Ie)置換もしくは非置換の芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環カルボニルまたは置換もしくは非置換の非芳香族複素環カルボニルまたは置換もしくは非置換のカルバモイル、または(If)置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアルケニルオキシ、置換もしくは非置換のアルキニルオキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシ、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシまたは置換もしくは非置換のアミノ、(If’)置換基群B(ハロゲン、シアノ、ホルミル、カルボキシ、ヒドロキシアルキル、シアノアルキル、トリハロアルキル、アルキルオキシアルキル、アルキルカルバモイルアルキル、アルキルアミノアルキル、ジアルキルアミノアルキル、アルキルアミノカルボニルアミノ、アルキルオキシ、トリハロアルキルオキシ、アミノ、アルキルアミノ、シアノアルキルアミノ、アルキルカルボニルアミノ、モノハロアルキルカルボニルアミノ、トリハロアルキルカルボニルアミノ、ヒドロキシアルキルカルボニルアミノ、アルキルアミノカルボニルアミノ、ジアルキルアミノアルキルカルボニルアミノ、非芳香族炭素環カルボニルアミノ、アルキルアミノカルボニルアミノ、アルキルオキシアルキルカルボニルアミノ、アルキルスルホニルアミノ、芳香族複素環アミノ、トリハロアルキルカルバモイル、アルキルオキシアルキルカルバモイルおよび芳香族炭素環式基)から選択される1以上の置換基で置換されていてもよい非芳香族炭素環式基、置換基群Bから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい芳香族炭素環式基、置換基群Bから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい非芳香族複素環式基、置換基群Bから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい非芳香族複素式基、(If’’)置換基群Bから選択される1以上の置換基で置換若しくは非置換のされていてもよい芳香族炭素環式基、(If’’’)置換基群C(ハロゲン、シアノ、ホルミル、カルボキシ、トリハロアルキル、シアノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルケニル、アルキルオキシ、トリハロアルキルオキシ、アルキルオキシアルキル、アルキルカルバモイルアルキル、アルキルアミノアルキル、ジアルキルアミノアルキル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シアノアルキルアミノ、トリハロアルキルアミノ、アルキルカルボニルアミノ、モノハロアルキルカルボニルアミノ、トリハロアルキルカルボニルアミノ、非芳香族炭素環カルボニルアミノ、ヒドロキシアルキルカルボニルアミノ、アルキルオキシカルボニルアミノ、アルキルオキシアルキルカルボニルアミノ、アルキルアミノカルボニルアミノ、ジアルキルアミノカルボニルアミノ、アルキルスルホニルアミノ、芳香族複素環アミノおよびトリハロアルキルカルバモイル、アルキルオキシアルキルカルバモイルおよび芳香族炭素環式基)から選択される1以上の置換基で置換されたフェニル、(If’’’’)式:
【化27】

(式中、R1aはハロゲン、シアノ、置換アルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換アルキルオキシ、置換若しくは非置換のアルケニルオキシ、置換若しくは非置換のアルキニルオキシ、置換若しくは非置換のアルキルチオ、置換若しくは非置換のアルケニルチオ、置換若しくは非置換のアルキニルチオであり、R1bはハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、ホルミル、カルボキシ、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換のアルキルオキシ、置換若しくは非置換のアルケニルオキシ、置換若しくは非置換のアルキニルオキシ、置換若しくは非置換の芳香族炭素環オキシ、置換若しくは非置換の芳香族複素環オキシ、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシ、置換若しくは非置換のアルキルカルボニル、置換若しくは非置換のアルケニルカルボニル、置換若しくは非置換のアルキニルカルボニル、置換若しくは非置換の芳香族炭素環カルボニル、置換若しくは非置換の芳香族複素環カルボニル、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環カルボニル、置換若しくは非置換の非芳香族複素環カルボニル、置換若しくは非置換のアルキルオキシカルボニル、置換若しくは非置換のアルキニルオキシカルボニル、置換若しくは非置換のアルキニルオキシカルボニル、置換若しくは非置換の芳香族炭素環オキシカルボニル、置換若しくは非置換の芳香族複素環オキシカルボニル、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシカルボニル、置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシカルボニル、置換若しくは非置換のカルバモイル、置換若しくは非置換のアルキルチオ、置換若しくは非置換のアルケニルチオ、置換若しくは非置換のアルキニルチオ、置換若しくは非置換の芳香族炭素環チオ、置換若しくは非置換の芳香族複素環チオ、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環チオ、置換若しくは非置換の非芳香族複素環チオ、置換若しくは非置換のアルキルスルフィニル、置換若しくは非置換のアルケニルスルフィニル、置換若しくは非置換のアルキニルスルフィニル、置換若しくは非置換の芳香族炭素環スルフィニル、置換若しくは非置換の芳香族複素環スルフィニル、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環スルフィニル、置換若しくは非置換の非芳香族複素環スルフィニル、置換若しくは非置換のアルキルスルホニル、置換若しくは非置換のアルケニルスルホニル、置換若しくは非置換のアルキニルスルホニル、置換若しくは非置換の芳香族炭素環スルホニル、置換若しくは非置換の芳香族複素環スルホニル、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環スルホニル、置換若しくは非置換の非芳香族複素環スルホニル、置換若しくは非置換のカルバモイル、置換若しくは非置換のスルファモイルまたは置換若しくは非置換のアミノであり、
mは0〜3の整数である。)で示される基、(If’’’’’)
式:
【化28】

(式中、R1aはハロゲン、シアノ、トリハロアルキル、アルキルオキシ、トリハロアルキルオキシであり、R1bはハロゲン、ホルミル、シアノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルキルオキシアルキル、アルキルアミノアルキル、ジアルキルアミノアルキル、アルケニル、アミノ、アルキルアミノ、シアノアルキルアミノ、トリハロアルキルアミノ、アルキルカルボニルアミノ、ハロアルキルカルボニルアミノ、トリハロアルキルカルボニルアミノ、ヒドロキシアルキルカルボニルアミノ、アルキルオキシアルキルカルボニルアミノ、アルキルオキシカルボニルアミノ、アルキルアミノカルボニルアミノ、ジアルキルアミノアルキルカルボニルアミノ、非芳香族炭素環カルボニルアミノ、アルキルスルホニルアミノ、芳香族炭素環アミノであり、mが0〜3の整数である。)で示される基が好ましい。
は、(Ig)水素、ハロゲン、シアノ、ホルミル、カルボキシ、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換のアミノ、置換もしくは非置換のアルキルチオ、置換もしくは非置換のアルケニルチオ、置換もしくは非置換のアルキニルチオ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環チオ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環チオ、置換もしくは非置換の非芳香族複素環チオ、置換もしくは非置換の芳香族複素環チオ、置換もしくは非置換のアルキルカルボニル、置換もしくは非置換のアルケニルカルボニル、置換もしくは非置換のアルキニルカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシカルボニル、置換もしくは非置換のアルケニルオキシカルボニル、置換もしくは非置換のアルキニルオキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換のカルバモイル、置換もしくは非置換のスルファモイル、置換もしくは非置換のアルキルスルフィニル、置換もしくは非置換のアルケニルスルフィニル、置換もしくは非置換のアルキニルスルフィニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環スルフィニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環スルフィニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環スルフィニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環スルフィニル、置換もしくは非置換のアルキルスルホニル、置換もしくは非置換のアルケニルスルホニル、置換もしくは非置換のアルキニルスルホニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環スルホニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環スルホニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環スルホニルまたは置換もしくは非置換の芳香族複素環スルホニル、(Ih)水素、ハロゲン、シアノ、ホルミル、カルボキシ、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニルまたは置換もしくは非置換のアルキニル、または(Ii)水素、が好ましい。
は(Ij)水素、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換のアルキルカルボニル、置換もしくは非置換のアルケニルカルボニル、置換もしくは非置換のアルキニルカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシカルボニル、置換もしくは非置換のアルケニルオキシカルボニル、置換もしくは非置換のアルキニルオキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換のカルバモイル、置換もしくは非置換のスルファモイル、置換もしくは非置換のアルキルスルホニル、置換もしくは非置換のアルケニルスルホニル、置換もしくは非置換のアルキニルスルホニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環スルホニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環スルホニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環スルホニルまたは置換もしくは非置換の芳香族複素環スルホニル、(Ik)置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニルまたは置換もしくは非置換のアルキニル、(Il)置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基または置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基または置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、(Im)置換もしくは非置換のアルキルカルボニル、置換もしくは非置換のアルケニルカルボニル、置換もしくは非置換のアルキニルカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシカルボニル、置換もしくは非置換のアルケニルオキシカルボニル、置換もしくは非置換のアルキニルオキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換のカルバモイル、置換もしくは非置換のスルファモイル、置換もしくは非置換のアルキルスルホニル、置換もしくは非置換のアルケニルスルホニル、置換もしくは非置換のアルキニルスルホニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環スルホニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環スルホニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環スルホニルまたは置換もしくは非置換の芳香族複素環スルホニル、(In)上記置換基群A’’から選択される1以上の基で置換されたアルキル、上記置換基群Aから選択される1以上の基で置換されたアルケニルまたは上記置換基群Aから選択される1以上の基で置換されたアルキニル、(Io)上記置換基群A’’から選択される1以上の基で置換されたアルキル、(Ip)置換群Dから選択される1以上の基(ここで置換基群Dは、ヒドロキシ、カルボキシ、
上記置換基群α’’から選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族炭素環式基、カルボキシで置換されていてもよい芳香族複素環式基、
上記置換基群β’’から選択される1以上の基で置換されていてもよいカルバモイル、
上記置換基群γ’’から選択される1以上の基で置換されていてもよいカルボニル、
上記置換基群δ’’から選択される1以上の基で置換されていてもよいアミノから選択される置換基)で置換されたアルキル、または(Ip’)上記置換基群A’’から選択される1以上の基で置換されたアルキル(ここで、置換基群A’’から選択される基が、ヒドロキシ、カルボキシ、置換基群α’’から選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族炭素環式基、置換基群α’’から選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族複素環式基、カルボキシで置換されていてもよい芳香族複素環式基、
置換基群β’’から選択される1以上の基で置換されていてもよいカルバモイル、
置換基群γ’’から選択される1以上の基で置換されていてもよいカルボニルおよび
置換基群δ’’から選択される1以上の基で置換されていてもよいアミノのいずれかである)
が好ましい。
4aおよびR4bは、(Iq)それぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ホルミル、カルボキシ、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換のアミノ、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアルケニルオキシ、置換もしくは非置換のアルキニルオキシ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシ、置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシ、置換もしくは非置換のアルキルチオ、置換もしくは非置換のアルケニルチオ、置換もしくは非置換のアルキニルチオ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環チオ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環チオ、置換もしくは非置換の非芳香族複素環チオ、置換もしくは非置換の芳香族複素環チオ、置換もしくは非置換のアルキルカルボニル、置換もしくは非置換のアルケニルカルボニル、置換もしくは非置換のアルキニルカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシカルボニル、置換もしくは非置換のアルケニルオキシカルボニル、置換もしくは非置換のアルキニルオキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換のカルバモイル、置換もしくは非置換のスルファモイル、置換もしくは非置換のアルキルスルフィニル、置換もしくは非置換のアルケニルスルフィニル、置換もしくは非置換のアルキニルスルフィニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環スルフィニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環スルフィニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環スルフィニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環スルフィニル、置換もしくは非置換のアルキルスルホニル、置換もしくは非置換のアルケニルスルホニル、置換もしくは非置換のアルキニルスルホニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環スルホニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環スルホニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環スルホニルまたは置換もしくは非置換の芳香族複素環スルホニルであるか、
4bとR5bが一緒になって結合を形成する、またはR4bとR5bが一緒になって置換もしくは非置換の非芳香族炭素環または置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成する;(Ir)それぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ホルミル、カルボキシ、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換のアミノ、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアルケニルオキシ、置換もしくは非置換のアルキニルオキシ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシ、置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシ、置換もしくは非置換のアルキルチオ、置換もしくは非置換のアルケニルチオ、置換もしくは非置換のアルキニルチオ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環チオ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環チオ、置換もしくは非置換の非芳香族複素環チオ、置換もしくは非置換の芳香族複素環チオ、置換もしくは非置換のアルキルカルボニル、置換もしくは非置換のアルケニルカルボニル、置換もしくは非置換のアルキニルカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシカルボニル、置換もしくは非置換のアルケニルオキシカルボニル、置換もしくは非置換のアルキニルオキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換のカルバモイル、置換もしくは非置換のスルファモイル、置換もしくは非置換のアルキルスルフィニル、置換もしくは非置換のアルケニルスルフィニル、置換もしくは非置換のアルキニルスルフィニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環スルフィニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環スルフィニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環スルフィニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環スルフィニル、置換もしくは非置換のアルキルスルホニル、置換もしくは非置換のアルケニルスルホニル、置換もしくは非置換のアルキニルスルホニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環スルホニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環スルホニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環スルホニルまたは置換もしくは非置換の芳香族複素環スルホニル、(Is)それぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ホルミル、カルボキシ、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニルまたは置換もしくは非置換のアミノ、(It)それぞれ独立して、水素、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基または置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、(Iu)R4bとR5bが一緒になって、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環または置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成する、(Iv)R4bとR5bが一緒になって、結合を形成する、または(Iw)R4aおよびR4bのいずれも水素、が好ましい。
【0041】
5aは、(Ix)水素、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアルケニルオキシ、置換もしくは非置換のアルキニルオキシ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシまたは置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシ、(Iy)水素、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニルまたは置換もしくは非置換のアルキニル、または(Iz)水素、が好ましい。
5bは、(Ia’)置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアルケニルオキシ、置換もしくは非置換のアルキニルオキシ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシまたは置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシ、(Ib’)置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニルまたは置換もしくは非置換のアルキニル、(Ic’)置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基または置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、(Id’)置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアルケニルオキシ、置換もしくは非置換のアルキニルオキシ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシまたは置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシ、または(Ie’)置換もしくは非置換のC2−C10アルキル、が好ましい。
【0042】
以下に示す化合物またはその製薬上許容される塩も、本発明の好ましい態様である。
【化29】
【0043】
本発明化合物は、特定の異性体に限定されるわけではなく、全ての可能な異性体(例えば、ケト−エノール異性体、イミン−エナミン異性体、ジアステレオ異性体、光学異性体、回転異性体等)、ラセミ体またはそれらの混合物も包含する。
【0044】
本発明化合物の一つ以上の水素、炭素および/または他の原子は、それぞれ水素、炭素および/または他の原子の同位体で置換され得る。そのような同位体の例としては、それぞれH、H、11C、13C、14C、15N、18O、17O、31P、32P、35S、18F、123Iおよび36Clのように、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素、ヨウ素および塩素が包含される。本発明化合物は、そのような同位体で置換された化合物も包含する。該同位体で置換された化合物は、医薬品としても有用であり、本発明化合物のすべての放射性標識体を包含する。また該「放射性標識体」を製造するための「放射性標識化方法」も本発明に包含され、代謝薬物動態研究、結合アッセイにおける研究および/または診断のツールとして有用である。
【0045】
本発明化合物の放射性標識体は、当該技術分野で周知の方法で調製できる。例えば、式(I)で示されるトリチウム標識化合物は、例えば、トリチウムを用いた触媒的脱ハロゲン化反応によって、式(I)で示される特定の化合物にトリチウムを導入することで調製できる。この方法は、適切な触媒、例えばPd/Cの存在下、塩基の存在下または非存在下で、式(I)で示される化合物が適切にハロゲン置換された前駆体とトリチウムガスとを反応させることを包含する。他のトリチウム標識化合物を調製するための適切な方法としては、文書Isotopes in the Physical and Biomedical Sciences,Vol.1,Labeled Compounds (Part A),Chapter 6 (1987年)を参照にできる。14C−標識化合物は、14C炭素を有する原料を用いることによって調製できる。
【0046】
本発明化合物の製薬上許容される塩としては、例えば、式(I)で示される化合物と、アルカリ金属(例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム等)、アルカリ土類金属(例えば、カルシウム、バリウム等)、マグネシウム、遷移金属(例えば、亜鉛、鉄等)、アンモニア、有機塩基(例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、メグルミン、エチレンジアミン、ピリジン、ピコリン、キノリン等)およびアミノ酸との塩、または無機酸(例えば、塩酸、硫酸、硝酸、炭酸、臭化水素酸、リン酸、ヨウ化水素酸等)、および有機酸(例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸、乳酸、酒石酸、シュウ酸、マレイン酸、フマル酸、マンデル酸、グルタル酸、リンゴ酸、安息香酸、フタル酸、アスコルビン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸等)との塩が挙げられる。特に塩酸、硫酸、リン酸、酒石酸、メタンスルホン酸との塩等が挙げられる。これらの塩は、通常行われる方法によって形成させることができる。
【0047】
本発明化合物またはその製薬上許容される塩は、溶媒和物(例えば、水和物等)および/または結晶多形を形成する場合があり、本発明はそのような各種の溶媒和物および結晶多形も包含する。「溶媒和物」は、本発明化合物に対し、任意の数の溶媒分子(例えば、水分子等)と配位していてもよい。本発明化合物またはその製薬上許容される塩を、大気中に放置することにより、水分を吸収し、吸着水が付着する場合や、水和物を形成する場合がある。また、本発明化合物またはその製薬上許容される塩を、再結晶することでそれらの結晶多形を形成する場合がある。
【0048】
本発明化合物またはその製薬上許容される塩は、プロドラッグを形成する場合があり、本発明はそのような各種のプロドラッグも包含する。プロドラッグは、化学的または代謝的に分解できる基を有する本発明化合物の誘導体であり、加溶媒分解によりまたは生理学的条件下でインビボにおいて薬学的に活性な本発明化合物となる化合物である。プロドラッグは、生体内における生理条件下で酵素的に酸化、還元、加水分解等を受けて本発明化合物に変換される化合物、胃酸等により加水分解されて本発明化合物に変換される化合物等を包含する。適当なプロドラッグ誘導体を選択する方法および製造する方法は、例えばDesign of Prodrugs, Elsevier, Amsterdam 1985に記載されている。プロドラッグは、それ自身が活性を有する場合がある。
【0049】
本発明化合物またはその製薬上許容される塩がヒドロキシル基を有する場合は、例えばヒドロキシル基を有する化合物と適当なアシルハライド、適当な酸無水物、適当なスルホニルクロライド、適当なスルホニルアンハイドライドおよびミックスドアンハイドライドとを反応させることにより或いは縮合剤を用いて反応させることにより製造されるアシルオキシ誘導体やスルホニルオキシ誘導体のようなプロドラッグが例示される。例えばCHCOO−、CCOO−、t−BuCOO−、C1531COO−、PhCOO−、(m−NaOOCPh)COO−、NaOOCCHCHCOO−、CHCH(NH)COO−、CHN(CHCOO−、CHSO−、CHCHSO−、CFSO−、CHFSO−、CFCHSO−、p-CH-O-PhSO−、PhSO−、p-CHPhSO−が挙げられる。
【0050】
「慢性腎臓病」とは、(1)腎臓の障害(微量アルブミン尿を含む蛋白尿などの尿異常、尿沈渣の異常、片腎や多発性のう胞腎などの画像異常、血清クレアチニン値上昇などの腎機能低下、尿細管障害による低K血症などの電解質異常、腎生検などで病理組織検査の異常など)もしくは(2)GFR(糸球体濾過量)が60mL/分/1.73m未満の腎機能低下のいずれか、または両方が3ヶ月以上持続するものを意味する。
【0051】
以下に、本発明化合物の一般的な製造方法を説明する。なお、本発明化合物は以下に示す合成方法以外の方法でも、有機化学の知識に基づいて、製造することができる。
【0052】
化合物a2の製造方法
【化30】

(式中、PGはBoc等のアミノ基の保護基、その他の記号は上記と同意義。)
化合物a1に、アンモニウムヒドロキシドを反応させた後、保護化剤を反応させることにより、化合物a2を得ることができる。
反応溶媒としては、2−プロパノール、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、エタノール、水、トルエン、アセトニトリル、1,4−ジオキサン等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
アンモニウムヒドロキシドは、化合物a1に対して、1〜50当量、好ましくは5〜30当量用いることができる。
反応温度は、室温〜200℃、好ましくは50℃〜150℃であり、必要に応じて封管下で反応することも可能である。
反応時間は、0.1時間〜24時間、好ましくは1時間〜12時間である。
アミノ基の保護化剤としては、(Boc)O、Fmoc−Cl、ベンジルオキシクロリド、ベンジルブロミド等が挙げられ、化合物a1に対して、1〜50当量、好ましくは1〜10当量用いることができる。
アミノ基の保護化の溶媒としては、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、水、1,2−ジメトキシエタン、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、1,4−ジオキサン、アセトン等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
アミノ基の保護化の反応温度は、0℃〜100℃、好ましくは室温である。
アミノ基の保護化の反応時間は、0.1時間〜24時間、好ましくは1時間〜5時間である。
【0053】
化合物a4の製造方法
【化31】

(式中、Ra1は置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニルまたは置換もしくは非置換のアルキニル、その他の記号は上記と同意義。)
化合物a3の溶液に、トリフェニルホスフィンおよび縮合剤の存在下、化合物a2を反応させることにより、化合物a4を得ることができる。
反応溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、酢酸エチル、水、メタノール、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、1,4−ジオキサン、トルエン等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
トリフェニルホスフィンは、化合物a3に対して、1〜10当量、好ましくは1〜3当量用いることができる。
縮合剤としては、アゾジカルボン酸 ジイソプロピル、アゾジカルボン酸 ジ−tert−ブチル、アゾジカルボン酸 ジエチル、酸化アルミニウム、硫酸、五酸化二リン、三酸化硫黄、ジシクロヘキシルカルボジイミド等が挙げられ、化合物a3に対して、1〜10当量、好ましくは1〜3当量用いることができる。
反応温度は、0℃〜加熱還流下、好ましくは0℃〜室温である。
反応時間は、0.1時間〜24時間、好ましくは1時間〜5時間である。
【0054】
化合物a5の製造方法
【化32】

(式中の記号は上記と同意義。)
化合物a4の溶液に、脱保護剤と反応させることにより、化合物a5を得ることができる。用いる脱保護剤の種類によって、種々の塩として得ることができる。
反応溶媒としては、酢酸エチル、メタノール、水、エタノール、2−プロパノール、ジクロロメタン、THF、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
脱保護剤としては、塩酸/酢酸エチル、水酸化ナトリウム、パラジウム炭素、トリクロロエチルクロロホルメート、ピペリジン、モルホリン、テトラブチルアンモニウムフルオリド等が挙げられ、化合物a4に対して、1〜100当量、好ましくは1〜20当量用いることができる。
反応温度は、0℃〜加熱還流下、好ましくは室温である。
反応時間は、0.1時間〜24時間、好ましくは1時間〜5時間である。
【0055】
化合物a6の製造方法
【化33】

(式中の記号は上記と同意義。)
化合物a5を加熱することにより、化合物a6を得ることができる。化合物a5が塩の場合は、塩基存在下で反応させることができる。
反応溶媒としては、エタノール、水、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、メタノール、1,4−ジオキサン、アセトニトリル、トルエン、酢酸エチル等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
塩基としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム等が挙げられ、化合物a4に対して、1〜10当量、好ましくは1〜5当量用いることができる。
反応温度は、50℃〜加熱還流下、好ましくは加熱還流下である。
反応時間は、0.1時間〜24時間、好ましくは1時間〜5時間である。
【0056】
化合物a7の製造方法
【化34】

(式中、R3’は置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニルまたは置換もしくは非置換のアルキニル、その他の記号は上記と同意義。)
化合物a6を、塩基存在下、求電子剤と反応させることにより、化合物a7を得ることができる。
反応溶媒としては、テトラヒドロフラン、エタノール、水、ジクロロメタン、N,N−ジメチルホルムアミド、メタノール、1,4−ジオキサン、アセトニトリル、トルエン、酢酸エチル等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
求電子剤としては、ハロゲン化物、メシレート、トシレート等が挙げられ、化合物a6に対して、1〜10当量、好ましくは1〜5当量用いることができる。
塩基としては、tert−ブトキシカリウム、水素化ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、DBU等が挙げられ、化合物a6に対して、1〜10当量、好ましくは1〜5当量用いることができる。
反応温度は、氷冷下〜加熱還流下、好ましくは氷冷下〜室温である。
反応時間は、0.1時間〜24時間、好ましくは0.1時間〜5時間である。
【0057】
化合物a9の製造方法
【化35】

(式中、Ra2は置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基または置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、Ra3は、置換もしくは非置換のアルキレン、置換もしくは非置換のアルケニレン、置換もしくは非置換のアルキニレン、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環、置換もしくは非置換の芳香族炭素環、置換もしくは非置換の非芳香族複素環、置換もしくは非置換の芳香族複素環、置換もしくは非置換のアルキルカルボニル、置換もしくは非置換のアルケニルカルボニル、置換もしくは非置換のアルキニルカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換のカルバモイル、置換もしくは非置換のスルファモイル、置換もしくは非置換のアルキルスルホニル、置換もしくは非置換のアルケニルスルホニル、置換もしくは非置換のアルキニルスルホニル、その他の記号は上記と同意義。)
化合物a8を、加水分解することにより、化合物a9を得ることができる。
反応溶媒としては、テトラヒドロフラン、エタノール、水、ジクロロメタン、N,N−ジメチルホルムアミド、メタノール、1,4−ジオキサン、アセトニトリル、トルエン、酢酸エチル等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム等が挙げられ、化合物a8に対して、1〜10当量、好ましくは1〜5当量用いることができる。
反応温度は、氷冷下〜加熱還流下、好ましくは室温である。
反応時間は、0.1時間〜24時間、好ましくは0.1時間〜5時間である。
【0058】
化合物a10の製造方法
【化36】

(式中、Ra4およびRa5は、それぞれ独立して、水素、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、またはRa4およびRa5が結合する窒素原子と一緒になって、置換もしくは非置換の含窒素非芳香族複素環式基、その他の記号は上記と同意義。)
化合物a9を、塩基および縮合剤の存在下、アミンと反応させることにより、化合物a10を得ることができる。
反応溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、エタノール、水、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、メタノール、1,4−ジオキサン、アセトニトリル、トルエン、酢酸エチル等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
塩基としては、トリエチルアミン、tert−ブトキシカリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、ジイソプロピルエチルアミン、DBU等が挙げられ、化合物a9に対して、1〜10当量、好ましくは1〜5当量用いることができる。
縮合剤としては、HATU、WSC、DCC等が挙げられ、化合物a9に対して、1〜10当量、好ましくは1〜5当量用いることができる。
アミンは、化合物a9に対して、1〜10当量、好ましくは1〜5当量用いることができる。
反応温度は、氷冷下〜加熱還流下、好ましくは室温である。
反応時間は、0.1時間〜24時間、好ましくは1時間〜5時間である。
【0059】
化合物a11の製造方法
【化37】

(式中の記号は上記と同意義。)
化合物a9を、塩基存在下、DPPAと反応させることにより、化合物a11を得ることができる。
反応溶媒としては、tert−ブタノール、水、ジクロロメタン、N,N−ジメチルホルムアミド、エタノール、テトラヒドロフラン、メタノール、1,4−ジオキサン、アセトニトリル、トルエン、酢酸エチル、ベンゼン等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
塩基としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、等が挙げられ、化合物a9に対して、1〜10当量、好ましくは1〜3当量用いることができる。
DPPAは、化合物a9に対して、1〜10当量、好ましくは1〜5当量用いることができる。
反応温度は、室温〜加熱還流下、好ましくは加熱還流下である。
反応時間は、1時間〜24時間、好ましくは1時間〜5時間である。
【0060】
化合物a12の製造方法
【化38】

(式中、Ra6は、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基または置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、その他の記号は上記と同意義。)
化合物a11を、脱保護剤と反応させた後に、塩基存在下、酸無水物または酸ハロゲン化物と反応させることにより、化合物a12を得ることができる。
脱保護の溶媒としては、酢酸エチル、水、ジクロロメタン、N,N−ジメチルホルムアミド、エタノール、テトラヒドロフラン、メタノール、1,4−ジオキサン、アセトニトリル、トルエン、等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
脱保護剤としては、塩酸/酢酸エチル、メタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、硫酸、ヨードトリメチルシラン、三塩化アルミニウム、ブロモカテコールボラン、トリメチルシリルクロリド、トリメチルシリルトリフレート等が挙げられ、化合物a11に対して、1〜100当量、好ましくは1〜50当量用いることができる。
塩基としては、トリエチルアミン、炭酸セシウム、炭酸カリウム、ジイソプロピルエチルアミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム等が挙げられ、化合物a11に対して、1〜10当量、好ましくは1〜5当量用いることができる。
酸無水物または酸ハロゲン化物は、化合物a11に対して、1〜5当量、好ましくは1〜3当量用いることができる。
反応溶媒としては、メタノール、水、ジクロロメタン、N,N−ジメチルホルムアミド、エタノール、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、アセトニトリル、トルエン、酢酸エチル等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
反応温度は、0℃〜加熱還流下、好ましくは室温である。
反応時間は、1時間〜24時間、好ましくは1時間〜12時間である。
【0061】
化合物a13の製造方法
【化39】

(式中の記号は上記と同意義。)
化合物a9を、塩基およびエチルクロロホルメート存在下、還元剤と反応させることにより、化合物a13を得ることができる。
反応溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
塩基としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム等が挙げられ、化合物a9に対して、1〜10当量、好ましくは1〜3当量用いることができる。
還元剤としては、水素化ホウ素ナトリウム、水素化アルミニウムリチウム、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム等が挙げられ、化合物a9に対して、1〜10当量、好ましくは1〜5当量用いることができる。
エチルクロロホルメートは、化合物a9に対して、1〜10当量、好ましくは1〜3当量用いることができる。
反応温度は、氷冷下〜加熱還流下、氷冷下〜室温である。
反応時間は、0.1時間〜24時間、好ましくは0.1時間〜5時間である。
【0062】
化合物a15の製造方法
【化40】

(式中の記号は上記と同意義。)
化合物a14に、添加剤の存在下、アジド化合物を反応させることにより、化合物a15を得ることができる。
反応溶媒としては、メタノール、水、ジエチルエーテル、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、エタノール、トルエン、アセトニトリル、ベンゼン等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
アジド化合物としては、アジ化ナトリウム、アジ化トリメチルシラン、アジ化リチウム等が挙げられ、化合物a14に対して、1〜50当量、好ましくは1〜10当量用いることができる。
添加剤としては、塩化アンモニウム、二塩化亜鉛、テトラブチルアンモニウムクロリド、テトライソプロポキシチタン、三フッ化ホウ素/エーテル、三塩化セリウム、硝酸セリウムアンモニウム等が挙げられ、化合物a14に対して、1〜20当量、好ましくは1〜10当量用いることができる。
反応温度は、室温〜加熱還流下、好ましくは加熱還流下である。
反応時間は、0.1時間〜24時間、好ましくは1時間〜5時間である。
【0063】
化合物a17の製造方法
【化41】

(式中の記号は上記と同意義。)
化合物a16を、トリフェニルホスフィン存在下、加熱することにより、化合物a17を得ることができる。
反応溶媒としては、テトラヒドロフラン、水、メタノール、酢酸エチル、ジクロロメタン、N,N−ジメチルホルムアミド、エタノール、1,4−ジオキサン、アセトニトリル、トルエン等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
トリフェニルホスフィンとしては、化合物a16に対して、1〜10当量、好ましくは1〜5当量用いることができる。トリフェニルホスフィンは、ポリマーバウンドトリフェニルホスフィンを用いることができる。
反応温度は、50℃〜加熱還流下、好ましくは加熱還流下である。
反応時間は、1時間〜24時間、好ましくは1時間〜12時間である。
【0064】
化合物a19の製造方法
【化42】

(式中、Ra7は置換もしくは非置換のアルキレン、置換もしくは非置換のアルケニレン、置換もしくは非置換のアルキニレン、置換もしくは非置換のアルキレンオキシ、置換もしくは非置換のアルケニレンオキシまたは置換もしくは非置換のアルキニレンオキシ、Ra8は、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニルまたは置換もしくは非置換のアルキニル、その他の記号は上記と同意義。)
化合物a18を、脱保護剤と反応させることにより、化合物a19を得ることができる。
反応溶媒としては、ジクロロメタン、エタノール、メタノール、2−プロパノール、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、酢酸、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、ベンゼン、トルエン、アセトニトリル、1,4−ジオキサン、ジエチルエーテル等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
脱保護剤としては、三臭化ホウ素、パラジウム炭素、ラネーニッケル、ナトリウム/アンモニア、ヨウ化トリメチルシラン、四塩化錫、三塩化鉄、三酸化クロム等が挙げられ、化合物a18に対して、1〜20当量、好ましくは3〜10当量用いることができる。
反応温度は、氷冷下〜加熱還流下、好ましくは室温である。
反応時間は、0.1時間〜24時間、好ましくは0.1時間〜5時間である。
【0065】
このようにして得られた本発明化合物は、各種の溶媒で結晶化させて精製することができる。用いられる溶媒としては、アルコール(メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール等)、エーテル(ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル等)、酢酸メチルエステル、酢酸エチルエステル、クロロホルム、塩化メチレン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、トルエン、ベンゼン、キシレン、アセトニトリル、ヘキサン、ジオキサン、ジメトキシエタン、水またはそれらの混合溶媒等が挙げられる。これらの溶媒に加温下で溶解し、不純物を除去した後、徐々に温度を下げて、析出した固形物または結晶を濾取すればよい。
【0066】
本発明に係る化合物は、オートタキシン阻害活性を有する。したがって、本発明に係る化合物を含有する医薬組成物は、オートタキシンが関与する疾患の治療剤及び/又は予防剤として有用である。オートタキシンが関与する疾患としては、例えば、尿排泄障害、慢性腎臓病もしくは腎線維症、間質性肺炎もしくは肺線維症、強皮症、疼痛、線維筋痛症、関節炎リウマチ、血管新生、癌、腫瘍の形成、成長および伝播、動脈硬化症、眼疾患、脈絡膜血管新生および糖尿病網膜症、炎症性疾患、関節炎、神経変性、再狭窄、創傷治癒もしくは移植片拒絶反応または子宮内膜症等が知られており、本発明の化合物を含有する医薬組成物は、これら疾患の治療剤および/または予防剤として有用である。さらに好ましくは、本発明の化合物を含有する医薬組成物は、尿排出障害、間質性肺炎もしくは肺線維症、腎線維症、肝線維症、強皮症、疼痛、線維筋痛症、関節炎リウマチ、多発性硬化症または子宮内膜症等の治療剤および/または予防剤として有用である。本発明化合物は、オートタキシン阻害活性のみならず、医薬としての有用性を備えており、下記いずれか、あるいは全ての優れた特徴を有し得る。
a)CYP酵素(例えば、CYP1A2、CYP2C9、CYP3A4等) に対する阻害作用が弱い。
b)高いバイオアベイラビリティー、適度なクリアランス等良好な薬物動態を示す。
c)貧血誘発作用等の毒性が低い。
d)代謝安定性が高い。
e)水溶性が高い。
f)脳移行性が高い。
g)消化管障害(例えば、出血性腸炎、消化管潰瘍、消化管出血等)を起こさない。
【0067】
さらに、本発明化合物はENPP1、3〜7受容体に対する親和性は低く、高いENPP2受容体選択性を有し得る。
【0068】
本発明の医薬組成物を投与する場合、経口的、非経口的のいずれの方法でも投与することができる。経口投与は常法に従って錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤、丸剤、液剤、シロップ剤、バッカル剤または舌下剤等の通常用いられる剤型に調製して投与すればよい。非経口投与は、例えば筋肉内投与、静脈内投与等の注射剤、坐剤、経皮吸収剤、吸入剤等、通常用いられるいずれの剤型でも好適に投与することができる。
【0069】
本発明化合物の有効量にその剤型に適した賦形剤、結合剤、湿潤剤、崩壊剤、滑沢剤、希釈剤等の各種医薬用添加剤を必要に応じて混合し医薬組成物とすることができる。注射剤の場合には適当な担体と共に滅菌処理を行なって製剤とすればよい。
【0070】
賦形剤としては乳糖、白糖、ブドウ糖、デンプン、炭酸カルシウムまたは結晶セルロ−ス等が挙げられる。結合剤としてはメチルセルロ−ス、カルボキシメチルセルロ−ス、ヒドロキシプロピルセルロ−ス、ゼラチンまたはポリビニルピロリドン等が挙げられる。崩壊剤としてはカルボキシメチルセルロ−ス、カルボキシメチルセルロ−スナトリウム、デンプン、アルギン酸ナトリウム、カンテン末またはラウリル硫酸ナトリウム等が挙げられる。滑沢剤としてはタルク、ステアリン酸マグネシウムまたはマクロゴ−ル等が挙げられる。坐剤の基剤としてはカカオ脂、マクロゴ−ルまたはメチルセルロ−ス等を用いることができる。また、液剤または乳濁性、懸濁性の注射剤として調製する場合には通常使用されている溶解補助剤、懸濁化剤、乳化剤、安定化剤、保存剤、等張剤等を適宜添加しても良い。経口投与の場合には嬌味剤、芳香剤等を加えても良い。
【0071】
本発明の医薬組成物の投与量は、患者の年齢、体重、疾病の種類や程度、投与経路等を考慮した上で設定することが望ましいが、成人に経口投与する場合、通常0.05〜100mg/kg/日であり、好ましくは0.1〜10mg/kg/日の範囲内である。非経口投与の場合には投与経路により大きく異なるが、通常0.005〜10mg/kg/日であり、好ましくは0.01〜1mg/kg/日の範囲内である。これを1日1回〜数回に分けて投与すれば良い。
【実施例】
【0072】
以下に本発明の実施例および試験例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。
【0073】
また、本明細書中で用いる略語は以下の意味を表す。
Me:メチル
Et:エチル
Bu:ブチル
Ph:フェニル
PPh、TPP:トリフェニルホスフィン
AcOEt:酢酸エチル
DMF:N,N−ジメチルホルムアミド
TFA:トリフルオロ酢酸
DMSO:ジメチルスルホキシド
THF:テトラヒドロフラン
DIEA、Hunig‘s Base:N,N−ジイソプロピルエチルアミン
TBAF:テトラブチルアンモニウムフルオライド
SEM:2−(トリメチルシリル)エトキシメチル
OAc:酢酸基
mCPBA:メタクロロ過安息香酸
NMP:1−メチルピロリジン−2−オン
LAH:水素化リチウムアルミニウム
DBU:1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン
DCM:塩化メチレン
TEA:トリエチルアミン
TMS:テトラメチルシラン
HATU:O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’,−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロりん酸塩
DPPA:ジフェニルリン酸アジド
PdCl(dppf)−DCM:1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−パラジウム(II)ジクロリド−ジクロロメタン錯体
【0074】
各実施例で得られたNMR分析は400MHzで行い、重ジメチルスルホキシド(d−DMSO)あるいは重クロロホルム(CDCl)を用いて測定した。
LC/MSは以下の条件で測定した。
【0075】
(Method A)
カラム:ACQUITY UPLC BEH C18 (1.7μm i.d.2.1x50mm) (Waters)
流速:0.8mL/分
UV検出波長:254nm
移動相:[A]は0.1%ギ酸含有水溶液、[B]は0.1%ギ酸含有アセトニトリル溶液
グラジェント:3.5分間で10%−100%溶媒[B]のリニアグラジエントを行い、0.5分間、100%溶媒[B]を維持した。
(Method B)
カラム:Shim−pack XR−ODS (2.2μm、i.d.50x3.0mm) (Shimadzu)
流速:1.6mL/分
UV検出波長:254nm
移動相:[A]は0.1%ギ酸含有水溶液、[B]は0.1%ギ酸含有アセトニトリル溶液
グラジェント:3分間で10%−100%溶媒[B]のリニアグラジエントを行い、0.5分間、100%溶媒[B]を維持した。
(Method C)
カラム:ACQUITY UPLC(登録商標)BEH C18
流速:0.55 mL/分
UV検出波長:254nm
移動相:[A]は0.1%ギ酸含有水溶液、[B]は0.1%ギ酸含有アセトニトリル溶液
グラジェント:3分間で5%−100%溶媒[B]のリニアグラジエントを行い、0.5分間、100%溶媒[B]を維持した。
【0076】
実施例1 化合物2の製造方法
【化43】

第1工程
化合物1(300 mg, 2.63 mmol)の2-プロパノール(1 mL)溶液に、アンモニウムヒドロキシド(2 mL, 51.4 mmol)を加え、封管下100℃で4時間30分撹拌し、さらに80℃で6時間攪拌した。反応液を減圧濃縮した後、ジクロロメタン(2 mL)に溶解させ、ジ-tert-ブチルカーボネート(0.671 mL, 2.89 mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応液を減圧濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール)で精製することにより、化合物2(400 mg, 収率: 66%)を無色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 4.90 (br s, 1H), 3.74-3.54 (m, 1H), 3.40-3.24 (m, 1H), 3.05-2.95 (m, 1H), 2.24 (br s, 1H), 1.50-1.25 (m, 17H), 0.89 (t, 3H, J = 6.8 Hz).
【0077】
実施例2 化合物8(I−0001)の製造方法
第1工程 化合物6の製造方法
【化44】

化合物5(100 mg, 0.399 mmol)のテトラヒドロフラン(2 mL)溶液に、トリフェニルホスフィン(126 mg, 0.479 mmol)および化合物2(111 mg, 0.479 mmol)を加えた。氷冷下、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(0.093 mL, 0.479 mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応液を減圧濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製することにより、化合物6(126 mg, 収率: 68%)を無色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 7.75 (d, 2H, J = 8.5 Hz), 7.38 (d, 2H, J = 8.5 Hz), 7.09 (s, 1H), 5.50-5.43 (m, 1H), 4.83 (br s, 1H), 4.36 (q, 2H, J = 7.1 Hz), 3.62 (t, 2H, J = 5.9 Hz), 2.05-1.93 (m, 1H), 1.83-1.72 (m, 1H), 1.45-1.38 (m, 11H), 1.32-1.09 (m, 5H), 0.91-0.79 (m, 5H).

第2工程 化合物7の製造方法
【化45】

化合物6(124 mg, 0.267 mmol)の酢酸エチル(1 mL)溶液に、4mol/L塩酸/酢酸エチル溶液(1 mL, 4.00 mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応液を減圧濃縮することにより、化合物7(100 mg, 収率: 94%)を白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-D6)δ: 8.00-7.90 (m, 5H), 7.53-7.49 (m, 2H), 5.54-5.46 (m, 1H), 4.36 (q, 2H, J = 7.1 Hz), 3.51 (t, 1H, J = 11.0 Hz), 1.88-1.77 (m, 2H), 1.35 (t, 3H, J = 7.1 Hz), 1.25-1.10 (m, 6H), 0.97 (br s, 1H), 0.78 (t, 3H, J = 6.5 Hz).

第3工程 化合物8(I−0001)の製造方法
【化46】

化合物7(98 mg, 0.245 mmol)のエタノール溶液に、トリエチルアミン(0.136mL, 0.979 mmol)を加え、8時間30分加熱還流した。反応液を減圧濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製することにより、化合物8((I−0001), 70 mg, 収率: 90%)を白色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 7.75 (dt, 2H, J = 9.0, 2.2 Hz), 7.38 (dt, 2H, J = 9.0, 2.2 Hz), 7.13 (s, 1H), 6.02 (s, 1H), 4.44 (dt, 1H, J = 13.3, 5.0 Hz), 3.91 (dq, 1H, J = 12.9, 2.2 Hz), 3.57 (ddd, 1H, J = 13.0, 5.0, 3.7 Hz), 2.21-2.13 (m, 1H), 1.89-1.80 (m, 1H), 1.50-1.30 (m, 6H), 0.90 (t, 3H, J = 7.3 Hz).
【0078】
実施例3 化合物9(I−0002)の製造方法
第1工程
【化47】

化合物8(63 mg, 0.198 mmol)のテトラヒドロフラン(1 mL)溶液に、氷冷下、tert-ブトキシカリウム(26.7 mg, 0.238 mmol)を加え、10分間攪拌した。エチル2-ブロモアセテート(0.026mL, 0.238 mmol)を氷冷下で加え、30分間攪拌した。反応液を10%クエン酸水溶液に滴下後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層を減圧濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製することにより、化合物9((I−0002), 75 mg, 収率: 94%)を白色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 7.75 (dt, 2H, J = 9.0, 2.2 Hz), 7.38 (dt, 2H, J = 9.0, 2.2 Hz), 7.13 (s, 1H), 4.53-4.43 (m, 1H), 4.33 (s, 2H), 4.24 (q, 2H, J = 7.1 Hz), 4.00 (dd, 1H, J = 12.8, 4.5 Hz), 3.62 (dd, 1H, J = 12.8, 5.5 Hz), 2.25-2.17 (m, 1H), 1.95-1.82 (m, 1H), 1.51-1.24 (m, 6H), 1.30 (t, 3H, J = 7.1 Hz), 0.90 (t, 3H, J = 7.0 Hz).
【0079】
実施例4 化合物10(I−0003)の製造方法
第1工程
【化48】

化合物9(65 mg, 0.161 mmol)のテトラヒドロフラン(1 mL)およびエタノール(1 mL)の混合溶液に、2mol/L水酸化ナトリウム水溶液(0.241 mL, 0.483 mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応液に2mol/L塩酸水溶液(0.240 mL, 0.483 mmol)を加え、反応液を減圧濃縮した。残渣に水を加え、酢酸エチルで2回抽出した後、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層を減圧濃縮して、化合物10((I−0003), 58 mg, 収率: 96%)を白色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 7.74 (dt, 2H, J = 8.9, 2.1 Hz), 7.38 (dt, 2H, J = 8.9, 2.1 Hz), 7.14 (s, 1H), 4.54-4.45 (m, 1H), 4.39 (s, 2H), 4.01 (dd, 1H, J = 12.7, 4.6 Hz), 3.63 (dd, 1H, J = 12.7, 5.5 Hz), 2.25-2.14 (m, 1H), 1.93-1.82 (m, 1H), 1.53-1.21 (m, 7H), 0.89 (t, 3H, J = 7.0 Hz).
【0080】
実施例5 化合物11(I−0004)の製造方法
第1工程
【化49】

化合物10(48 mg, 0.128 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(0.5 mL)溶液に、トリエチルアミン(0.021mL, 0.153 mmol)、HATU(58.3 mg, 0.153 mmol)およびエチルピペリジン-4-カルボキシレート(0.024 mL, 0.153 mmol)を加え、室温で1時間30分攪拌した。反応液に10%クエン酸水溶液を加え、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を10%クエン酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層を減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製することにより、化合物11((I−0004), 65 mg, 収率: 99%)を白色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 7.74 (d, 2H, J = 8.5 Hz), 7.37 (d, 2H, J = 8.5 Hz), 7.11 (s, 1H), 4.56-4.22 (m, 4H), 4.16 (q, 2H, J = 7.2 Hz), 4.00 (ddd, 1H, J = 28.4, 12.6, 4.3 Hz), 3.86 (d, 1H, J = 14.1 Hz), 3.75-3.65 (m, 1H), 3.28-3.14 (m, 1H), 2.97-2.85 (m, 1H), 2.56 (br s, 1H), 2.28-2.15 (m, 1H), 1.99 (t, 2H, J = 10.8 Hz), 1.89-1.67 (m, 3H), 1.50-1.31 (m, 6H), 1.27 (t, 3H, J = 7.2 Hz), 0.90 (t, 3H, J = 7.0 Hz).
【0081】
実施例6 化合物12(I−0007)の製造方法
第1工程
【化50】

化合物11(53 mg, 0.103 mmol)のエタノール(1 mL)溶液に、2mol/L水酸化ナトリウム水溶液(0.154 mL, 0.309 mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応液に2mol/L塩酸水溶液(0.150 mL, 0.300 mmol)を加え、減圧濃縮した。水(5 mL)を加えて、室温で30分攪拌した。析出した固体を濾取することにより、化合物12((I−0007), 40 mg, 収率: 80%)を白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-D6)δ: 7.90 (2H, d, J = 7.5 Hz), 7.48 (2H, d, J = 7.8 Hz), 7.28 (1H, s), 4.59-4.49 (1H, m), 4.48-4.34 (2H, m), 4.23-4.12 (1H, m), 4.04-3.92 (1H, m), 3.85-3.74 (1H, m), 3.68-3.59 (1H, m), 3.13 (1H, t, J = 11.7 Hz), 2.83-2.71 (1H, m), 2.09-1.93 (1H, m), 1.92-1.73 (3H, m), 1.64-1.48 (1H, m), 1.48-1.34 (3H, m), 1.34-1.23 (4H, m), 0.92-0.82 (3H, m).
【0082】
実施例7 化合物13(I−0005)の製造方法
第1工程
【化51】

化合物10(90 mg, 0.239 mmol)のtert-ブタノール(2 mL)溶液に、トリエチルアミン(0.050 mL, 0.359 mmol)およびDPPA(77 uL, 0.359 mmol)を加え、4時間加熱還流した。反応液を減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製することにより、化合物13((I−0005), 35 mg, 収率: 33%)を白色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 7.74 (dt, 2H, J = 9.0, 2.2 Hz), 7.38 (dt, 2H, J = 9.0, 2.2 Hz), 7.10 (s, 1H), 5.58 (t, 1H, J = 7.0 Hz), 4.85 (dq, 2H, J = 30.5, 7.0 Hz), 4.46-4.38 (m, 1H), 4.08 (dd, 1H, J = 13.2, 4.4 Hz), 3.85 (dd, 1H, J = 13.2, 4.4 Hz), 2.10-1.98 (m, 1H), 1.85-1.73 (m, 1H), 1.53-1.24 (m, 6H), 1.45 (s, 9H), 0.89 (t, 3H, J = 7.0 Hz).
【0083】
実施例8 化合物14(I−0151)の製造方法
第1工程
【化52】

化合物13(30 mg, 0.067 mmol)の酢酸エチル(0.5 mL)およびクロロホルム(0.2 mL)の混合溶液に、4mol/L塩酸/酢酸エチル溶液(0.5 mL, 2.000 mmol)を加え、室温で3時間30分攪拌した。反応液を減圧濃縮し、得られた残渣にメタノール(1mL)を加えた。反応液にトリエチルアミン(0.279 mL, 0.201 mmol)および無水酢酸(0.00952 uL, 0.101 mmol)を加え、室温で5時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製することにより、化合物14((I−0151), 19 mg, 収率: 73%)を白色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 7.74 (dt, 2H, J = 9.0, 2.2 Hz), 7.38 (dt, 2H, J = 9.0, 2.2 Hz), 7.10 (s, 1H), 6.58 (t, 1H, J = 6.7 Hz), 4.93 (d, 2H, J = 6.7 Hz), 4.42 (dt, 1H, J = 13.3, 5.3 Hz), 4.08 (dd, 1H, J = 13.3, 4.5 Hz), 3.85 (dd, 1H, J = 13.3, 5.3 Hz), 2.13-2.02 (m, 1H), 2.02 (s, 3H), 1.82-1.72 (m, 1H), 1.50-1.30 (m, 6H), 0.93-0.88 (m, 3H).
【0084】
実施例9 化合物15(I−0006)の製造方法
第1工程
【化53】

化合物10(50 mg, 0.133 mmol)のテトラヒドロフラン(1 mL)溶液に、トリエチルアミン(0.022 mL, 0.160 mmol)を加えた。氷冷下、エチルクロロホルメート(0.015 mL, 0.160 mmol)を加え、30分攪拌した。水素化ホウ素ナトリウム(15.1 mg, 0.399 mmol)を加え、室温で30分攪拌した。反応液に飽和塩化ナトリウムを加え、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥して減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製することにより、化合物15((I−0006), 30 mg, 収率: 62%)を無色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 7.74 (dt, 2H, J = 8.9, 2.1 Hz), 7.38 (dt, 2H, J = 8.9, 2.1 Hz), 7.10 (s, 1H), 4.44 (dt, 1H, J = 13.4, 5.1 Hz), 4.03 (dd, 1H, J = 13.1, 4.5 Hz), 3.92 (t, 2H, J = 5.0 Hz), 3.82-3.65 (m, 3H), 2.28-2.09 (m, 2H), 1.88-1.77 (m, 1H), 1.50-1.24 (m, 6H), 0.93-0.88 (m, 3H).
【0085】
実施例10 化合物19(I−0024)の製造方法
第1工程
【化54】

化合物16(0.187 mL, 1.218 mmol)のメタノール(1 mL)および水(0.1 mL)の混合溶液に、アジ化ナトリウム(396 mg, 6.09 mmol)および塩化アンモニウム(195 mg, 3.65 mmol)を加え、2時間加熱還流した。反応液に酢酸エチルを加え、不溶物を濾去した。濾液を減圧濃縮して、化合物17を粗生成物として得た。

第2工程
【化55】

第1工程で得た化合物17のテトラヒドロフラン(2 mL)溶液に、化合物5(218 mg, 0.870 mmol)、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(0.220 mL, 1.131 mmol)およびトリフェニルホスフィン(297 mg, 1.131 mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製することにより、化合物18(335 mg, 収率: 88%)を無色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 7.74 (dt, 2H, J = 9.0, 2.1 Hz), 7.37 (dt, 2H, J = 9.0, 2.1 Hz), 7.32-7.21 (m, 5H), 7.14 (s, 1H), 5.82-5.76 (m, 1H), 4.51 (dd, 2H, J = 17.1, 12.0 Hz), 4.37 (q, 2H, J = 7.2 Hz), 4.01 (dd, 1H, J = 12.8, 8.8 Hz), 3.89 (ddd, 2H, J = 24.2, 9.9, 6.6 Hz), 3.74 (dd, 1H, J = 12.5, 4.5 Hz), 1.40 (t, 3H, J = 7.2 Hz).

第3工程
【化56】

第2工程で得た化合物18のテトラヒドロフラン(2 mL)および水(0.4 mL)の混合溶液に、ポリマーバウンドトリフェニルホスフィン(751 mg, 2.251 mmol)を加え、5時間加熱還流した。反応液を室温に冷却後、酢酸エチルを加えた。不溶物をセライト濾去し、減圧濃縮した。得られた残渣に酢酸エチル(10 mL)を加え、析出した固体を濾取することにより、化合物19((I−0024), 210 mg, 収率: 76%)を白色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 7.73 (d, 2H, J = 8.3 Hz), 7.41-7.29 (m, 7H), 7.13 (s, 1H), 5.85 (s, 1H), 4.68 (td, 1H, J = 8.8, 4.4 Hz), 4.59 (dd, 2H, J = 18.1, 11.8 Hz), 3.98-3.83 (m, 4H).
【0086】
実施例11 化合物21(I−0173)の製造方法
第1工程
【化57】

化合物19(1.0 g, 2.72 mmol)のテトラヒドロフラン(2 mL)溶液に、メチル 3-(ブロモメチル)ベンゾエート(685 mg, 2.99 mmol)およびtert-ブトキシカリウム(366 mg, 3.26 mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応液に2mol/L塩酸水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧濃縮して、化合物20(1.62 g, 収率: quant.)の粗生成物を淡褐色油状物として得た。
LC/MS Method:C、保持時間:2.83分

第2工程
【化58】

第1工程で得られた化合物20(1.62 g)のテトラヒドロフラン(16 mL)溶液に、2mol/L水酸化ナトリウム水溶液(3.92 mL, 7.85 mmol)を加え、50℃で2時間攪拌した。反応液に2mol/L塩酸水溶液(5 mL)および水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥して減圧濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルおよびヘキサンで懸濁精製することにより、化合物21((I−0173), 855 mg, 収率: 54%)を白色固体として得た。
1H-NMR (δppm TMS/CDCl3) 7.94 (1H, s), 7.93-7.84 (3H, m), 7.61 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.52-7.45 (3H, m), 7.37 (1H, s), 7.31-7.24 (3H, m), 7.18-7.11 (2H, m), 4.92 (1H, d, J = 14.9 Hz), 4.82-4.74 (1H, m), 4.60 (1H, d, J = 14.9 Hz), 4.35 (2H, dd, J = 26.2, 12.0 Hz), 4.06-3.93 (1H, m), 3.78-3.65 (3H, m).
【0087】
実施例12 化合物22(I−0174)の製造方法
第1工程
【化59】

化合物21(700 mg, 1.395 mmol)のジクロロメタン(5 mL)懸濁溶液に、1.0mol/L 三臭化ホウ素ジクロロメタン溶液(7 mL, 7 mmol)を加え、室温で3時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥して減圧濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルおよびヘキサンで懸濁精製することにより、化合物22((I−0174), 460 mg, 収率: 80%)を無色固体として得た。
1H-NMR (δppm TMS/DMSO-D6) 7.97-7.85 (4H, m), 7.61 (1H, d, J = 7.5 Hz), 7.54-7.45 (3H, m), 7.35 (1H, s), 5.21 (1H, br s), 4.78 (2H, dd, J = 26.3, 15.0 Hz), 4.58-4.48 (1H, m), 3.88 (1H, dd, J = 13.2, 5.0 Hz), 3.84-3.68 (3H, m).
【0088】
実施例13 化合物23(I−0176)の製造方法
第1工程
【化60】

化合物22(75 mg, 0.182 mmol)のテトラヒドロフラン(5 mL)懸濁溶液に、水素化ナトリウム(145.6 mg, 3.64 mmol)および1-ヨードプロパン(618.7 mg, 3.64 mmol)を加え、60℃で4時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥して減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール)で精製することにより、化合物23((I−0176), 32.5 mg, 収率: 39%)を無色固体として得た。
1H-NMR (δppm TMS/CDCl3) 8.10-8.03 (2H, m), 7.73 (2H, d, J = 8.5 Hz), 7.64 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.49 (1H, t, J = 7.7 Hz), 7.38 (2H, d, J = 8.5 Hz), 7.17 (1H, s), 5.04 (1H, d, J = 14.7 Hz), 4.65-4.54 (2H, m), 3.87 (1H, dd, J = 13.1, 4.6 Hz), 3.81-3.71 (2H, m), 3.52 (1H, t, J = 9.3 Hz), 3.32-3.24 (1H, m), 3.17-3.07 (1H, m), 1.48-1.37 (2H, m), 0.79 (3H, t, J = 7.4 Hz).
【0089】
実施例14 化合物25(I−0179)の製造方法
第1工程
【化61】

化合物8(100 mg, 0.315 mmol)のDMA(3ml)溶液に、ヨウ化銅(I)(5.99 mg, 0.031 mmol)、2-(ジメチルアミノ)酢酸(9.73 mg, 0.094 mmol)、炭酸セシウム(308 mg, 0.944 mmol)および4-ヨウ化安息香酸エチル(87 mg, 0.315 mmol)を加え、MW照射下、150℃で30分間撹拌した。反応液に2mol/L塩酸水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥して減圧濃縮して、化合物24(209 mg)の粗生成物を得た。

第2工程
【化62】

化合物24(209 mg)のテトラヒドロフラン(4ml)溶液に、2mol/L水酸化ナトリウム水溶液(400 ul)を加え、50℃で2時間撹拌した。反応液に2mol/L塩酸水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥して減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール)で精製することにより、化合物25((I−0179), 64mg, 収率: 46%)を無色固体として得た。
1H-NMR (δppm TMS/CDCl3) 8.19 (2H, d, J = 8.0 Hz), 7.78 (2H, d, J = 7.9 Hz), 7.51 (2H, d, J = 8.0 Hz), 7.40 (2H, d, J = 7.8 Hz), 7.23 (1H, s), 4.65-4.56 (1H, m), 4.40 (1H, dd, J = 12.7, 4.0 Hz), 4.02 (1H, dd, J = 12.4, 4.9 Hz), 2.32-2.19 (1H, m), 1.99-1.85 (2H, m), 1.54-1.42 (2H, m), 1.42-1.26 (4H, m), 0.89 (3H, t, J = 6.6 Hz).
【0090】
実施例15 化合物29(I−0180)の製造方法
第1工程
化合物26はジメチル 1H-ピラゾール-3,5-ジカルボキシレートを原料とし、実施例10に準じて合成した。

第2工程
【化63】
化合物26(530 mg, 2.00 mmol)のテトラヒドロフラン(5 mL)溶液に、4-(ブロモメチル)ベンゾニトリル(431 mg, 2.197 mmol)およびtert-ブトキシカリウム(247 mg, 2.197 mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応液にメタノール(5 mL)および2mol/L水酸化ナトリウム水溶液(2 mL)を加え、室温で20分攪拌した。反応液に1mol/L塩酸水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール)で精製することにより、化合物28(404 mg, 収率: 55%)を白色固体として得た。
LC/MS Method:B、保持時間:1.86分、M+H : 367

第3工程
【化64】

化合物28(30 mg, 0.082 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(0.5 mL)溶液に、トリエチルアミン(0.034.0 mL, 0.246 mmol)、HATU(37.4 mg, 0.098 mmol)およびピペリジン-4-カルボニトリル(13.53 mg, 0.123 mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層を減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製することにより、化合物29((I−0180), 32 mg, 収率: 86%)を無色油状物として得た。
LC/MS Method:B、保持時間:2.04分、M+H:459
1H-NMR (δppm TMS/CDCl3) 8.02 (s, 1H), 7.67 (d, 2H, J = 7.5 Hz), 7.45 (d, 2H, J = 7.5 Hz), 4.98 (d, 1H, J = 15.1 Hz), 4.61 (d, 1H, J = 15.1 Hz), 4.39-4.36 (m, 1H), 4.13-3.74 (m, 5H), 3.42 (dd, 1H, J = 12.8, 4.5 Hz), 2.05-1.95 (m, 5H), 1.25-1.17 (m, 6H), 0.86 (t, 3H, J = 5.8 Hz).
【0091】
実施例16 化合物32(I−0182)および化合物33(I−0181)の製造方法
第1工程
化合物30はエチル 3-ブロモ-1H-ピラゾール-5-カルボキシレートを原料とし、実施例10に準じて合成した。

第2工程
【化65】

化合物30(350 mg, 1.356 mmol)のテトラヒドロフラン(5 mL)溶液に、氷冷下、4-(ブロモメチル)ベンゾニトリル(319 mg, 1.627 mmol)およびtert-ブトキシカリウム(183 mg, 1.627 mmol)を加え、室温で20分間攪拌した。反応液にメタノール(5 mL)および2mol/L水酸化ナトリウム水溶液(2 mL)を加え、室温で20分攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製することにより、化合物31(520 mg, 収率: quant.)を白色固体として得た。
LC/MS Method:B、保持時間:2.14分、M+H:373

第3工程
【化66】

窒素雰囲気下、酢酸パラジウム(1.203 mg, 5.36 μmol)、RuPhos(7.50 mg, 0.016 mmol)の1,4-ジオキサン(0.5 mL)溶液を室温で15分間攪拌した。窒素雰囲気下、反応液に化合物31(20 mg, 0.054 mmol)、4-(トリフルオロメチル)ピペリジン(16.41 mg, 0.107 mmol)およびtert-ブトキシナトリウム(7.72 mg, 0.080 mmol)を加え、100℃で1時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層を減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製することにより、化合物32((I−0182), 11.4 mg, 収率: 48%)を白色固体として得た。
LC/MS Method:B、保持時間:2.42分、M+H:446
1H-NMR (δppm TMS/CDCl3) 7.66 (d, 2H, J = 7.8 Hz), 7.44 (d, 2H, J = 7.8 Hz), 6.29 (s, 1H), 4.94 (d, 1H, J = 15.1 Hz), 4.59 (d, 1H, J = 15.1 Hz), 4.19-4.17 (m, 1H), 3.84 (t, 2H, J = 11.7 Hz), 3.75 (dd, 1H, J = 12.8, 4.3 Hz), 3.33 (dd, 1H, J = 12.9, 4.6 Hz), 2.70 (t, 2H, J = 12.3 Hz), 2.16-2.13 (m, 1H), 1.93-1.90 (m, 3H), 1.75-1.69 (m, 2H), 1.50-1.49 (m, 1H), 1.27-1.13 (m, 2H), 0.85 (t, 3H, J = 7.2 Hz).

第3工程
【化67】

化合物31(20 mg, 0.054 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(0.5 mL)溶液に、4-クロロフェニルボロン酸(12.57 mg, 0.080 mmol)、PdCl2(dppf)ジクロロメタン錯体(4.4 mg, 0.0054 mmol)および2mol/L炭酸ナトリウム水溶液(0.107 mL, 0.214 mmol)を加え、100℃で1時間30分攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製することにより、化合物33((I−0181)、14.8 mg, 収率: 68%)を白色固体として得た。
LC/MS Method:B、保持時間:2.55分、M+H:405
1H-NMR (δppm TMS/CDCl3) 7.74 (d, 2H, J = 7.8 Hz), 7.68 (d, 2H, J = 7.8 Hz), 7.47 (d, 2H, J = 7.8 Hz), 7.38 (d, 2H, J = 8.0 Hz), 7.16 (s, 1H), 4.98 (d, 1H, J = 15.3 Hz), 4.64 (d, 1H, J = 15.1 Hz), 4.42-4.40 (m, 1H), 3.83 (dd, 1H, J = 13.1, 4.3 Hz), 3.42 (dd, 1H, J = 13.1, 4.8 Hz), 2.06-1.97 (m, 1H), 1.33-1.22 (m, 2H), 0.89 (t, 3H, J = 7.3 Hz).
【0092】
実施例17 化合物35の製造方法
【化68】

化合物34(20 mg, 0.05 mmol)のジクロロメタン(1 mL)溶液に、トリエチルアミン(35 ul, 0.26 mmol)および塩化ブチリル(8.2 mg, 0.08 mmol)を加え、室温で40分間攪拌した。反応液に1mol/L塩酸水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥して減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)にて精製することにより、化合物35(18 mg, 収率:76%)を白色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 11.03 (1H, s), 8.78 (1H, s), 7.69 (2H, d, J = 7.8 Hz), 7.56 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.47 (2H, d, J = 7.8 Hz), 7.10 (1H, d, J = 8.3 Hz), 4.89-4.80 (2H, m), 4.59-4.57 (1H, m), 3.69 (1H, dd, J = 12.8, 4.3 Hz), 3.55-3.49 (1H, m), 2.38 (2H, dd, J = 9.8, 5.3 Hz), 1.82-1.77 (2H, m), 1.64 (3H, d, J = 6.3 Hz), 1.00 (3H, t, J = 7.3 Hz).
LC-MS: m/z=462. [M+H]+
【0093】
実施例18 化合物36の製造方法
【化69】

化合物34(20 mg, 0.05 mmol)のジクロロメタン(200 uL)溶液に、水(4.6 ul, 0.26 mmol)、アセトアルデヒド(28.5 ul, 0.51 mmol)およびシアノトリメチルシラン(63.3 ul, 0.51 mmol)を加え、室温で1時間30分攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥して減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)にて精製することにより、化合物36(16 mg, 収率:71%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.89-7.87 (1H, m), 7.68 (2H, d, J = 7.5 Hz), 7.53 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.46 (2H, d, J = 7.8 Hz), 7.24 (1H, s), 6.86 (1H, t, J = 4.3 Hz), 6.79 (1H, s), 4.90-4.77 (2H, m), 4.58-4.50 (1H, m), 4.40-4.36 (1H, m), 3.69-3.62 (1H, m), 3.52-3.47 (1H, m), 1.77 (3H, d, J = 7.0 Hz).
LC-MS: m/z=445. [M+H]+

実施例19 化合物37の製造方法
【化70】

化合物34(20 mg, 0.05 mmol)の2-プロパノール(500 uL)溶液に、2-ブロモチアゾール(45.5 ul, 0.51 mmol)およびp-トルエンスルホン酸水和物(9.7 mg, 0.05 mmol)を加え、120℃で1時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥して減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)にて精製することにより、化合物37(21 mg, 収率:87%)を灰色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 11.23 (1H, s), 8.53 (1H, s), 7.68 (2H, d, J = 7.8 Hz), 7.58 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.47 (2H, d, J = 7.5 Hz), 7.35 (1H, d, J = 3.5 Hz), 7.02 (1H, d, J = 8.3 Hz), 6.71 (1H, d, J = 3.3 Hz), 4.88-4.80 (2H, m), 4.63-4.60 (1H, m), 3.68 (1H, dd, J = 12.7, 4.4 Hz), 3.54-3.48 (1H, m), 1.68 (3H, d, J = 6.5 Hz).
LC-MS: m/z=475. [M+H]+

実施例20 化合物38の製造方法
【化71】

化合物34(50 mg, 0.13 mmol)のアセトニトリル(600 uL)溶液に、亜硝酸tert-ブチル(45.9 ul, 0.38 mmol)および臭化銅(I)(54.9 mg, 0.38 mmol)を加え、室温で1時間30分攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥して減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)にて精製することにより、化合物38(48 mg, 収率:83%)を黄色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.68-7.65 (4H, m), 7.47 (2H, d, J = 7.8 Hz), 7.41 (1H, s), 7.35 (1H, d, J = 8.3 Hz), 4.83 (2H, s), 4.59-4.55 (1H, m), 3.73-3.70 (1H, m), 3.45 (1H, dd, J = 12.5, 8.0 Hz), 1.60-1.58 (3H, m).
LC-MS: m/z=454. [M+H]+

実施例21 化合物40の製造方法
【化72】

化合物39(20 mg, 0.05 mmol)のテトラヒドロフラン(500 uL)およびメタノール(500 uL)の混合溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(18.7 mg, 0.49 mmol)を加え、室温で50分間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥して減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)にて精製することにより、化合物40(15 mg, 収率:75%)を白色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.68 (2H, d, J = 7.5 Hz), 7.53 (1H, t, J = 4.1 Hz), 7.47 (3H, d, J = 8.5 Hz), 7.37 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.18 (1H, s), 4.94-4.91 (1H, m), 4.84 (2H, s), 4.62-4.55 (3H, m), 3.73-3.68 (1H, m), 3.52-3.47 (1H, m), 1.62-1.59 (3H, m).
LC-MS: m/z=407. [M+H]+

実施例22 化合物41の製造方法
【化73】

化合物40(8 mg, 0.02 mmol)のテトラヒドロフラン(800 uL)溶液に、氷冷下、水素化ナトリウム(3.9 mg, 0.10 mmol)を加え、10分間攪拌した。反応液にヨウ化メチル(6.2 ul, 0.10 mmol)を加え、室温で一晩攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥して減圧濃縮した。得られた残渣を逆相シリカゲルカラムクロマトグラフィー(アセトニトリル/水)にて精製することにより、化合物41(6 mg, 収率:73%)を黄色粘性固体として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.68 (2H, d, J = 8.3 Hz), 7.59 (1H, d, J = 2.0 Hz), 7.55 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.47 (2H, d, J = 8.0 Hz), 7.32 (1H, dd, J = 8.3, 2.3 Hz), 7.11 (1H, s), 4.83 (2H, s), 4.62 (2H, s), 4.58-4.56 (1H, m), 3.71 (1H, dd, J = 12.9, 4.6 Hz), 3.48-3.46 (1H, m), 3.43 (3H, s), 1.63-1.59 (3H, m).
LC-MS: m/z=421. [M+H]+

実施例23 化合物51(I−0356)の製造方法
第1工程
【化74】

化合物42(2 g, 8.02 mmol)のテトラヒドロフラン(800 uL)溶液に、−10℃で硫酸(20 ml, 8.02 mmol)を加え、40分間攪拌した。反応液を氷水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥して減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)にて精製することにより、化合物43および44の混合物(2.2 g, 収率:93%)を得た。
LC/MS Method:B、保持時間:2.18分

第2工程
【化75】

化合物43および44の混合物(1.7 g, 5.77 mmol)のテトラヒドロフラン(20 mL)溶液に、−78℃で水素化ジイソブチルアルミニウム(14.4 ml, 14.4 mmol)を加え、徐々に0℃まで昇温した。反応液を酢酸エチルとメタノールの混合溶媒に注ぎ、その後にロッシェル塩水溶液を加えた。分液後、有機層を水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥して減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)にて精製することにより、化合物45および46の混合物(1.65 g, 収率:quant)を得た。
LC/MS Method:B、保持時間:1.79分 1.87分

第3工程
【化76】

化合物45および46の混合物(1.55 g, 5.82 mmol)のエタノール(10 mL)および水(2.5 mL)の混合溶液に、塩化アンモニウム(933 mg, 17.45 mmol)および鉄(974 mg, 17.45 mmol)を加え、80℃で20分間攪拌した。反応液を濾過し、濾液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥して減圧濃縮した。得られた残渣を酢酸エチル/ヘキサンにて懸濁精製することにより、化合物47(620 mg, 収率:45%)を白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 6.74 (1H, d, J = 2.8 Hz), 6.69 (1H, d, J = 2.5 Hz), 5.58 (2H, s), 5.41 (1H, t, J = 5.6 Hz), 4.40 (2H, d, J = 5.0 Hz).
LC-MS: m/z=235. [M+H]+

第4工程
【化77】
化合物48(100 mg, 0.29 mmol)の1,4-ジオキサン(1.5 mL)溶液に、ピナコールジボロン(176 mg, 0.70 mmol)、PdCl2(dppf)-DCM(47.2 mg, 0.06 mmol)および酢酸カリウム(170 mg, 1.74 mmol)を加え、100℃で2時間30分攪拌した。反応液を濾過し、濾液を減圧濃縮した。得られた残渣をジオールシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)にて精製することにより、化合物49の粗生成物を褐色油状物として得た。
LC-MS: m/z=311. [M-C6H13]+

第5工程
【化78】

化合物49(50 mg, 0.13 mmol)のテトラヒドロフラン(500 uL)溶液に、化合物47(45.2 mg, 0.19 mmol)、クロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピル-1,1’-ビフェニル)[2-(2’-アミノ-1,1’-ビフェニル)]パラジウム(II)(9.1 mg, 0.01 mmol)および2mmol/Lリン酸三カリウム水溶液(127 ul, 0.26 mmol)を加え、60℃で45分間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥して減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール)にて精製することにより、化合物50(35 mg, 収率:65%)を褐色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.69 (2H, d, J = 7.4 Hz), 7.48 (2H, d, J = 7.4 Hz), 7.18 (1H, s), 6.88 (1H, s), 6.74 (1H, s), 4.84 (2H, s), 4.59-4.58 (1H, m), 4.26 (2H, d, J = 5.9 Hz), 4.05 (2H, s), 3.74-3.68 (2H, m), 3.53-3.48 (1H, m), 1.59 (3H, d, J = 6.4 Hz), 1.14-1.13 (1H, m).
LC-MS: m/z=422. [M+H]+

第6工程
【化79】

化合物50(17 mg, 0.04 mmol)のジクロロメタン(1 mL)溶液に、-20℃でアセトアルデヒド(4.5 ul, 0.08 mmol)、酢酸(4.6 ul, 0.08 mmol)およびナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(12.8 mg, 0.06 mmol)を加え、40分間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥して減圧濃縮した。得られた残渣を逆相シリカゲルカラムクロマトグラフィー(アセトニトリル/水)にて精製することにより、化合物51(I−0356)(5 mg, 収率:28%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.69-7.68 (2H, m), 7.49-7.48 (2H, m), 7.13 (1H, s), 6.81 (1H, d, J = 2.0 Hz), 6.64 (1H, d, J = 2.0 Hz), 4.84 (2H, s), 4.60-4.58 (1H, m), 4.26-4.21 (3H, m), 3.72 (1H, dd, J = 12.9, 4.6 Hz), 3.53-3.49 (2H, m), 3.16-3.09 (2H, m), 1.62-1.60 (3H, m), 1.21 (3H, t, J = 7.2 Hz).
LC-MS: m/z=450. [M+H]+

実施例24 化合物55(I−0355)の製造方法
第1工程
【化80】
化合物52(16 mg, 0.03 mmol)のジクロロメタン(600 uL)溶液に、Grubbs II触媒(8.2 mg, 0.001 mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥して減圧濃縮した。得られた残渣を逆相シリカゲルカラムクロマトグラフィー(アセトニトリル/水)にて精製することにより、化合物53(I−0358)(2 mg, 収率:15%)と化合物54(I−0357)(4 mg, 収率:29%)を得た。
化合物53
1H-NMR (CDCl3) δ: 11.11 (1H, s), 8.35 (1H, d, J = 2.0 Hz), 7.69 (2H, d, J = 8.3 Hz), 7.47-7.44 (3H, m), 7.14-7.12 (1H, m), 7.10 (1H, d, J = 3.3 Hz), 5.83-5.77 (2H, m), 4.93 (1H, d, J = 15.1 Hz), 4.76-4.70 (2H, m), 4.05-4.00 (1H, m), 3.37 (1H, dd, J = 13.1, 3.3 Hz), 3.20 (1H, dd, J = 15.8, 9.0 Hz), 3.06-3.03 (1H, m), 2.45-2.39 (1H, m), 2.12-2.09 (2H, m), 1.87-1.80 (1H, m).
LC-MS: m/z=472. [M+H]+
化合物54
1H-NMR (CDCl3) δ: 11.20 (1H, s), 8.74 (1H, d, J = 2.0 Hz), 7.69 (2H, d, J = 8.3 Hz), 7.47 (3H, dd, J = 8.3, 5.0 Hz), 7.19 (1H, s), 7.11 (1H, dd, J = 8.3, 2.3 Hz), 5.85-5.78 (1H, m), 5.71-5.67 (1H, m), 4.83 (2H, dd, J = 22.6, 15.3 Hz), 4.47-4.45 (1H, m), 3.59 (2H, d, J = 7.3 Hz), 3.13 (2H, d, J = 7.3 Hz), 2.56-2.53 (1H, m), 2.38-2.24 (2H, m), 2.02-1.96 (1H, m).
LC-MS: m/z=472. [M+H]+

第2工程
【化81】
化合物53および54の混合物(20 mg, 0.04 mmol)のテトラヒドロフラン(1 mL)溶液に、白金炭素(26.3 mg, 0.13 mmol)を加え、水素雰囲気下、室温で1時間攪拌した。反応液を濾過し、濾液を減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール)に付した後、酢酸エチル/ヘキサンにて懸濁精製することにより、化合物55(I−0355)(17 mg, 収率:85%)を灰色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 10.86 (1H, s), 8.47 (1H, d, J = 2.3 Hz), 7.68 (2H, d, J = 8.3 Hz), 7.52 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.46 (2H, d, J = 8.3 Hz), 7.20 (1H, s), 7.13 (1H, dd, J = 8.4, 2.1 Hz), 4.82 (2H, s), 4.44-4.43 (1H, m), 3.68 (1H, dd, J = 12.9, 4.6 Hz), 3.51 (1H, dd, J = 12.9, 8.2 Hz), 2.51-2.46 (2H, m), 1.94-1.85 (4H, m), 1.64-1.58 (3H, m), 1.31-1.28 (1H, m).
LC-MS: m/z=474. [M+H]+

実施例25 化合物59の製造方法
第1工程
【化82】

化合物56(5 g, 34.3 mmol)のジクロロメタン(60 mL)溶液に氷冷下でピリジン(4.2 ml, 51.5 mmol)を加え、臭素(1.8 ml, 34.3 mmol)のジクロロメタン(40 mL)溶液を滴下し、1時間攪拌した。反応液にチオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥して減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)にて精製することにより、化合物57(6.4 g, 収率:83%)を橙色固体として得た。
LC-MS: m/z=223. [M+H]+

第2工程
【化83】
化合物57(600 mg, 2.67 mmol)の1,4-ジオキサン(6 mL)溶液に、ピナコールジボロン(815 mg, 3.21 mmol)、PdCl2(dppf)-DCM(218 mg, 0.27 mmol)および酢酸カリウム(787 mg, 8.02 mmol)を加え、100℃で1時間攪拌した。反応液を濾過し、濾液を減圧濃縮した。得られた残渣をジオールシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)にて精製することにより、化合物59の粗生成物を黒色油状物として得た。
LC-MS: m/z=188. [M+H]+
【0094】
実施例26 化合物60の製造方法
第1工程
【化84】

化合物50(20 mg, 0.047 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(1 mL)溶液に、炭酸カリウム(9.8 mg, 0.071 mmol)を加え、ヨウ化メチル(57 ul, 0.91 mmol)を加え、70℃で3時間半攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥して減圧濃縮した。得られた残渣を逆相シリカゲルカラムクロマトグラフィー(アセトニトリル/水)にて精製することにより、化合物60(11.3 mg, 収率:53%)を黄色粘性固体として得た。
LC/MS Method:B、LC-MS: m/z=450. [M+H]+ 、保持時間:1.84分
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.69 (2H, d, J = 8.0 Hz), 7.49 (2H, d, J = 8.0 Hz), 7.27 (2H, d, J = 8.5 Hz), 7.06 (1H, d, J = 1.8 Hz), 7.01 (1H, d, J = 1.8 Hz), 4.84 (2H, dd, J = 18.3, 15.3 Hz), 4.61-4.55 (2H, m), 4.23-4.20 (2H, m), 3.73 (1H, dd, J = 12.8, 4.5 Hz), 3.48 (1H, dd, J = 12.9, 8.2 Hz), 2.54 (6H, s), 1.55 (3H, dd, J = 13.4, 6.7 Hz).
【0095】
実施例27 化合物63の製造方法
第1工程
【化85】

化合物61(900 mg, 4.85 mmol)のテトラヒドロフラン(10 mL)溶液に、N-ブロモスクシンイミド(906 mg, 15.09 mmol)を-20℃で加えた後、室温に昇温し、10分攪拌した。反応液に10%チオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥して減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)にて精製することにより、化合物62(600 mg, 収率:47%)を白色固体として得た。
LC/MS Method:B、LC-MS: m/z=263. [M+H]+、保持時間:1.86分
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 7.91 (1H, s), 6.86 (1H, s), 6.38 (2H, s), 3.76 (3H, s).
【0096】
第2工程
【化86】

化合物62(300 mg, 1.13 mmol)のテトラヒドロフラン(10 mL)溶液に、ジイソブチルアルミニウムヒドリドの1mol/Lヘキサン溶液(5.67 mL, 5.67 mmol)を-78℃で加えた。反応液を0℃に昇温し、30分攪拌した。反応液を−78℃に冷却後、メタノールを加え、酢酸エチルと酒石酸ナトリウムカリウム水溶液の混合溶液中に加えた。混合液を抽出し、有機層を水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥して減圧濃縮した。得られた残渣を酢酸エチル/ヘキサンにて懸濁精製することにより、化合物63(250 mg, 収率:93%)を白色固体として得た。
LC/MS Method:B、LC-MS: m/z=235. [M+H]+、保持時間:1.35分
【0097】
実施例28 化合物65の製造方法
第1工程
【化87】


化合物51(22 mg, 0.049 mmol)のジクロロメタン(1 mL)溶液に、デスマーチン試薬(31.1 mg, 0.073 mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥して減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)にて精製することにより、化合物64(22 mg, 収率:100%)を黄色アモルファスとして得た。
LC/MS Method:B、LC-MS: m/z=448. [M+H]+ 、保持時間:2.35分
1H-NMR (CDCl3) δ: 9.82 (1H, s), 7.69 (2H, d, J = 8.0 Hz), 7.49 (2H, d, J = 8.3 Hz), 7.00 (1H, s), 6.83 (1H, d, J = 1.8 Hz), 5.02 (1H, s), 4.84 (2H, s), 4.63-4.60 (1H, m), 3.73 (1H, dd, J = 12.9, 4.4 Hz), 3.65-3.64 (1H, m), 3.51 (1H, dd, J = 13.1, 8.3 Hz), 3.17-3.15 (2H, m), 1.60 (3H, d, J = 6.5 Hz), 1.24 (3H, t, J = 7.2 Hz).
【0098】
第2工程
【化88】


カリウムtert-ブトキシド(20 mg, 0.179 mmol)のテトラヒドロフラン(500 uL)溶液に、p-トルエンスルホニルメチルイソシアニド(17.4 mL, 0.089 mmol)を-78℃で加え、10分間攪拌した。反応液に化合物64(20 mg, 0.045 mmol)のテトラヒドロフラン(500 uL)溶液を−78℃で加え、1時間攪拌した。反応液にメタノール(500 uL)を加え、30分間加熱還流した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥して減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)にて精製することにより、化合物65(4.5 mg, 収率:22%)を黄色油状物として得た。
LC/MS Method:B、LC-MS: m/z=458. [M+H]+、保持時間:2.63分
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.68 (2H, d, J = 7.9 Hz), 7.53 (2H, d, J = 8.9 Hz), 7.48 (2H, d, J = 7.9 Hz), 7.39 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.10 (1H, s), 4.99 (1H, d, J = 15.2 Hz), 4.65 (1H, d, J = 15.1 Hz), 4.43-4.41 (1H, m), 4.14 (2H, s), 3.83 (1H, dd, J = 12.9, 4.6 Hz), 3.47 (1H, dd, J = 12.9, 5.5 Hz), 2.05-2.03 (1H, m), 1.66-1.62 (3H, m), 1.30-1.14 (6H, m), 0.87 (3H, t, J = 6.8 Hz).
【0099】
実施例29 化合物68の製造方法
第1工程
【化89】

化合物66(14 mg, 0.026 mmol)のN,N-ジメチルアセトアミド(800 uL)溶液に、シアン化銅(7.06 mg, 0.079 mmol)を150℃で30分攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥して減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(メタノール/クロロホルム)にて精製した後、酢酸エチル/ヘキサン/ジイソプロピルエーテルにて懸濁精製することにより、化合物67(12 mg, 収率:57%)を白色固体として得た。
LC/MS Method:B、LC-MS: m/z=432. [M+H]+、保持時間:1.91分
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.71 (4H, dd, J = 15.0, 7.8 Hz), 7.48 (2H, d, J = 7.7 Hz), 7.37 (1H, s), 4.84 (2H, s), 4.62-4.60 (1H, m), 4.42 (2H, d, J = 7.0 Hz), 4.02-4.00 (1H, m), 3.72 (1H, dd, J = 13.2, 4.3 Hz), 3.53-3.51 (1H, m), 1.60 (3H, d, J = 6.3 Hz).
【0100】
第2工程
【化90】

化合物67(30 mg, 0.069 mmol)のN,N-ジメチルアセトアミド(1 mL)溶液に、窒素雰囲気下、亜鉛(13.6 mg, 0.208 mmol)、ジシアノ亜鉛(41.4 mg, 0.097 mmol)およびパラジウム(40.7 mg, 0.021 mmol)を加え、100℃で2時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥して減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(メタノール/クロロホルム)にて精製した後、逆相シリカゲルカラムクロマトグラフィー(アセトニトリル/水)にて精製することにより、化合物68(10 mg, 収率:34%)を白色油状物として得た。
LC/MS Method:B、LC-MS: m/z=423. [M+H]+、保持時間:1.91分
1H-NMR (CDCl3) δ: 8.03 (2H, dd, J = 18.7, 1.6 Hz), 7.69 (2H, d, J = 8.3 Hz), 7.49 (2H, d, J = 8.3 Hz), 7.42 (1H, s), 4.84 (2H, s), 4.66-4.63 (1H, m), 4.53 (2H, d, J = 5.3 Hz), 3.86 (1H, br s), 3.74 (1H, dd, J = 13.1, 4.5 Hz), 3.56-3.49 (1H, m).
【0101】
実施例30 化合物69の製造方法
第1工程
【化91】

化合物39(28 mg, 0.069 mmol)のアセトニトリル(1 mL)溶液に、プロピオンアルデヒド(12 uL, 0.173 mmol)、マロノニトリル(22.8 mg, 0.346 mmol)および酢酸(16 uL, 0.277 mmol)を加え、室温で10分攪拌した。反応液に酢酸アンモニウム(13.3 mg, 0.173 mmo)を加え、80℃で8時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥して減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)にて精製した後、酢酸エチル/ヘキサンにて懸濁精製することにより、化合物69(4 mg, 収率:14%)を白色固体として得た。
LC/MS Method:B、LC-MS: m/z=417. [M+H]+、保持時間:1.55分
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.69 (2H, d, J = 8.3 Hz), 7.48-7.45 (3H, m), 7.37-7.34 (2H, m), 7.08 (1H, d, J = 8.0 Hz), 4.87-4.81 (4H, m), 4.56-4.55 (1H, m), 4.47 (1H, br s), 3.80-3.71 (2H, m), 3.51-3.48 (1H, m), 2.19-2.18 (1H, m), 1.57 (4H, dd, J = 6.5, 2.7 Hz), 1.04-0.96 (3H, m).
【0102】
実施例31 化合物79の製造方法
第1工程
【化92】

化合物70(2.75 g, 15.27 mmol)のトルエン(10 mL)溶液に、2-メチルプロパン-1-オール(10 mL, 15.27 mmol)およびp-トルエンスルホン酸(263 mg, 1.527 mmol)を加え、2時間加熱還流した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥して減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)にて精製することにより、化合物71(3.4 g, 収率:94%)を無色油状物として得た。
LC/MS Method:B、LC-MS: m/z=236.、保持時間:2.12分
【0103】
第2工程
【化93】

化合物71(3.4 g, 14.39 mmol)のテトラヒドロフラン(30 mL)溶液に、氷冷下、水素化アルミニウムリチウム(546 mg, 14.39 mmol)を加え、1時間攪拌した。反応液に2 mol/L塩酸水溶液(36 mL, 72.0 mmol)を加え、室温で21時間攪拌した。反応液に水を加え、ジエチルエーテルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥して減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)にて精製することにより、化合物72(1.4 g, 収率:59%)を無色油状物として得た。
LC/MS Method:B、LC-MS: m/z=165. [M+H]+、保持時間:1.46分
1H-NMR (CDCl3) δ: 6.98 (1H, ddd, J = 9.9, 6.1, 2.7 Hz), 6.14-6.10 (1H, m), 2.89-2.80 (1H, m), 2.71-2.64 (2H, m), 2.52-2.43 (2H, m).
【0104】
第3工程
【化94】

化合物72(1.4 g, 8.53 mmol)のジクロロメタン(14 mL)溶液に、氷冷下、臭素(484 mL, 9.38 mmol)を加え、15分攪拌した。反応液にトリエチルアミン(2.01 mL, 14.50 mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応液にチオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥して減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)にて精製することにより、化合物73(800 mg, 収率:39%)を白色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.40-7.37 (1H, m), 2.97-2.91 (2H, m), 2.75-2.54 (3H, m).
【0105】
第4工程
【化95】


化合物73(800 mg, 3.29 mmol)のメタノール(10 mL)溶液に、塩化セリウム(1.35 g, 3.62 mmol)を加え、-25℃で水素化ホウ素ナトリウム(137 mg, 3.62 mmol)を加え、-20℃で40分間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥して減圧濃縮することにより、化合物74(780 mg, 収率:97%)を無色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 6.15-6.15 (1H, m), 4.35-4.32 (1H, m), 2.54-2.44 (2H, m), 2.30-2.24 (3H, m), 1.73 (1H, td, J = 13.1, 10.1 Hz).
【0106】
第5工程
【化96】

化合物74(38 mg, 0.155 mmol)のテトラヒドロフラン(1 mL)溶液に、安息香酸(24.6 mg, 0.202 mmol)およびアゾジカルボン酸ジイソプロピル(39.2 uL, 0.202 mmol)を加え、氷冷下、トリフェニルホスフィン(48.8 mg, 0.186 mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応液を減圧濃縮後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)にて精製することにより、化合物75(50 mg, 収率:92%)を黄色油状物として得た
1H-NMR (CDCl3) δ: 8.07 (2H, d, J = 7.7 Hz), 7.62-7.58 (1H, m), 7.47 (2H, t, J = 7.7 Hz), 6.41 (1H, dd, J = 5.8, 2.3 Hz), 5.76 (1H, s), 2.64-2.62 (1H, m), 2.50-2.47 (1H, m), 2.37-2.24 (2H, m), 2.03-1.99 (1H, m).
【0107】
第6工程
【化97】

化合物75(50 mg, 0.143 mmol)のテトラヒドロフラン(1 mL)およびメタノール(500 uL)溶液に、2 mol/L水酸化ナトリウム水溶液(215 uL, 0.430 mmol)を加え、室温で1晩攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥して減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)にて精製することにより、化合物76(30 mg, 収率:86%)を黄色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 6.19 (1H, dd, J = 5.8, 2.3 Hz), 4.34 (1H, s), 2.67-2.61 (1H, m), 2.42-2.34 (1H, m), 2.21-2.17 (2H, m), 1.83 (1H, td, J = 13.4, 4.1 Hz).
【0108】
第7工程
【化98】

化合物76(30 mg, 0.122 mmol)のテトラヒドロフラン(1 mL)溶液に、イソインドリン-1,3-ジオン(21.6 mg, 0.147 mmol)およびアゾジカルボン酸ジイソプロピル(28.6 uL, 0.147 mmol)を加え、氷冷下、トリフェニルホスフィン(35.3 mg, 0.135 mmol)を加えた。反応液を氷冷下で40分攪拌した。反応液を減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)にて精製することにより、化合物77(30 mg, 収率:66%)を無色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.88-7.85 (1H, m), 7.77-7.75 (1H, m), 6.34-6.33 (0H, m), 5.09-5.06 (0H, m), 2.67-2.49 (1H, m), 2.43-2.42 (1H, m), 2.28-2.25 (1H, m).
【0109】
第8工程
【化99】

化合物77(150 mg, 0.401 mmol)のエタノール(1 mL)溶液に、ヒドラジン水和物(197 uL, 4.01 mmol)を加え、80℃で3時間攪拌した。不溶物を濾去後、反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥して減圧濃縮することにより、化合物78(100 mg)を無色油状物として得た。得られた粗生成物を精製することなく次の反応に使用した。
LC/MS Method:B、LC-MS: m/z=243. [M+H]、保持時間:0.74分
【0110】
第9工程
【化100】

化合物78(100 mg, 0.410 mmol)のジクロロメタン(2 mL)溶液に、ピリジン(49.6 uL, 0.615 mmol)および無水酢酸(46.5 uL, 0.492 mmol)を加え、室温で30分攪拌した。反応液にメタノールを加えた後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)にて精製することにより、化合物79(110 mg, 収率:94%)を白色固体として得た。
LC/MS Method:B、LC-MS: m/z=285. [M+H]+、保持時間:1.59分
1H-NMR (CDCl3) δ: 6.24-6.23 (1H, m), 5.89 (1H, d, J = 8.0 Hz), 4.85-4.81 (1H, m), 2.58-2.45 (2H, m), 2.36-2.28 (1H, m), 2.24-2.16 (1H, m), 2.05 (3H, s), 1.60 (1H, td, J = 12.6, 10.6 Hz).
【0111】
実施例32 化合物82の製造方法
第1工程
【化101】

化合物70(450 mg, 2.498 mmol)のトルエン(5 mL)溶液に、酢酸アンモニウム(193 mg, 2.498 mmol)を加え、1時間30分還流した。反応液を減圧濃縮し、化合物80(440 mg, 収率:98%)を得た。
LC/MS Method:B、LC-MS: m/z=179. [M+H]+、保持時間:0.87分
1H-NMR (CDCl3) δ: 5.33 (1H, s), 4.61 (2H, s), 2.91-2.81 (2H, m), 2.64-2.55 (2H, m), 2.46-2.43 (1H, m).
【0112】
第2工程
【化102】

化合物80(440 mg, 2.456 mmol)のテトラヒドロフラン(5 mL)溶液に、ピリジン(496 uL, 6.14 mmol)およびアセチルクロリド(351 uL, 4.91 mmol)を加え、60℃で1時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥して減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)にて精製することにより、化合物81(180 mg, 収率:33%)を黄色固体として得た。
LC/MS Method:B、LC-MS: m/z=221. [M+H]+、保持時間:1.20分
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.98 (1H, s), 6.60 (1H, d, J = 1.5 Hz), 2.90-2.62 (4H, m), 2.42-2.38 (1H, m), 2.17 (3H, s).
【0113】
第3工程
【化103】

化合物81(150 mg, 0.678 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(3 mL)溶液に、氷冷下、N-ブロモスクシンイミド(133 mg, 0.746 mmol)を加え、室温で1晩攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥して減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)にて精製することにより、化合物82(230 mg, 収率:quant.)を黄色固体として得た。
LC/MS Method:B、LC-MS: m/z=301. [M+H]+、保持時間:1.52分
1H-NMR (CDCl3) δ: 8.02-7.99 (1H, m), 3.83-3.78 (1H, m), 3.10 (1H, dd, J = 18.6, 11.0 Hz), 2.96-2.81 (2H, m), 2.61 (1H, dd, J = 16.1, 12.8 Hz), 2.29 (3H, s).
【0114】
実施例33 化合物85の製造方法
第1工程
【化104】

化合物83(50 mg, 0.103 mmol)のメタノール(1 mL)溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(19.5 mg, 0.515 mmol)を-40℃で加え、-30℃から0℃で30分間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥して減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(メタノール/クロロホルム)および酢酸エチル/イソプロピルエーテルで懸濁精製することにより、化合物84(20 mg, 収率:40%)を白色固体として得た。
LC/MS Method:B、LC-MS: m/z=488. [M+H]+、保持時間:1.78分、1.80分
1H-NMR (CDCl3) δ: 10.54-10.53 (1H, m), 7.67 (2H, d, J = 8.0 Hz), 7.45 (2H, d, J = 8.0 Hz), 7.12-7.10 (1H, m), 4.89-4.75 (3H, m), 4.55-4.49 (1H, m), 3.64 (1H, dd, J = 12.8, 4.3 Hz), 3.50-3.33 (2H, m), 2.97-2.93 (1H, m), 2.53-2.37 (2H, m), 2.12-2.12 (3H, m), 2.03-1.99 (1H, m), 1.72-1.53 (7H, m).
【0115】
第2工程
【化105】

化合物84(22 mg, 0.045 mmol)のテトラヒドロフラン(1.5 mL)溶液に、過塩素酸リチウム(240 mg, 2.256 mmol)およびトリエチルシラン(36.0 uL, 0.226 mmol)を加え、マイクロウェーブ照射下40分間攪拌した。反応液を逆相シリカゲルカラムクロマトグラフィー(水/アセトニトリル)にて精製することにより、化合物85(3 mg, 収率:14%)を白色固体として得た。
LC/MS Method:B、LC-MS: m/z=472. [M+H]+、保持時間:2.12分
1H-NMR (CDCl3) δ: 10.80 (1H, s), 7.67 (2H, d, J = 8.3 Hz), 7.46 (2H, d, J = 8.3 Hz), 6.88 (1H, s), 4.82 (2H, ddd, J = 21.1, 15.4, 3.7 Hz), 4.56-4.48 (1H, m), 3.65-3.62 (1H, m), 3.51-3.45 (1H, m), 3.33-3.25 (1H, m), 3.03-2.94 (1H, m), 2.61-2.58 (1H, m), 2.49-2.45 (1H, m), 2.35-2.33 (1H, m), 2.15-2.05 (4H, m), 1.68-1.63 (3H, m).


同様にして、以下の化合物を合成した。
【0116】
【表1】
【0117】
【表2】
【0118】
【表3】
【0119】
【表4】
【0120】
【表5】
【0121】
【表6】
【0122】
【表7】
【0123】
【表8】
【0124】
【表9】
【0125】
【表10】
【0126】
【表11】
【0127】
【表12】
【0128】
【表13】
【0129】
【表14】
【0130】
【表15】
【0131】
【表16】
【0132】
【表17】
【0133】
【表18】
【0134】
【表19】
【0135】
【表20】
【0136】
【表21】
【0137】
【表22】
【0138】
【表23】
【0139】
【表24】
【0140】
【表25】
【0141】
【表26】
【0142】
【表27】
【0143】
【表28】
【0144】
【表29】
【0145】
【表30】
【0146】
【表31】
【0147】
【表32】
【0148】
【表33】
【0149】
【表34】
【0150】
【表35】
【0151】
【表36】
【0152】
【表37】
【0153】
【表38】
【0154】
【表39】
【0155】
【表40】
【0156】
【表41】
【0157】
【表42】
【0158】
【表43】
【0159】
【表44】
【0160】
【表45】
【0161】
【表46】
【0162】
【表47】
【0163】
【表48】
【0164】
【表49】
【0165】
【表50】
【0166】
【表51】
【0167】
【表52】
【0168】
【表53】
【0169】
試験例1(Method A)オートタキシン阻害剤の評価
25mM Tris-HCl緩衝液 (pH7.5)、100mM NaCl、5mM MgCl2、0.1% BSAからなる溶液Aを調製し、DMSOに溶解した化合物に、溶液Aで希釈したマウスオートタキシン酵素(R&D systems社製)5μlを添加した。さらに、溶液Aで希釈した0.5μM TG-mTMPを5μl添加し、室温で2時間反応させた後、反応液に、溶液Aで希釈した150mM EDTAを5μl添加して反応を停止させ、反応により生成した蛍光色素TokyoGreenを検出した。
TokyoGreenの検出には測定機器ViewLux(PerkinElmer社製)を用い、励起波長480nm/蛍光波長540nmの条件で蛍光を測定した。
化合物を含まない時の値を0%阻害、酵素添加なしの時の値を100%阻害とし、化合物の各濃度での阻害率をプロットした濃度依存性曲線を作成した。50%阻害を示す化合物濃度をIC50値とした。
【0170】
【化106】
【0171】
試験例2(Method B)オートタキシン阻害剤の評価
25mM Tris-HCl緩衝液 (pH7.5)、100mM NaCl、5mM MgCl2、0.1% BSAからなる溶液Aを調製し、DMSOに溶解した化合物に、溶液Aで希釈したヒトオートタキシン酵素(R&D systems社製)を5μl添加した。さらに、溶液Aで希釈した0.5μM TG-mTMPを5μl添加し、室温で2時間反応させた後、反応液に、溶液Aで希釈した150mM EDTAを5μl添加して反応を停止させ、反応により生成した蛍光色素TokyoGreenを検出した。
TokyoGreenの検出には測定機器ViewLux(PerkinElmer社製)を用い、励起波長480nm/蛍光波長540nmの条件で蛍光を測定した。
化合物を含まない時の値を0%阻害、酵素添加なしの時の値を100%阻害とし、化合物の各濃度での阻害率をプロットした濃度依存性曲線を作成した。50%阻害を示す化合物濃度をIC50値とした。
【0172】
試験例3(Method C)オートタキシン阻害剤の評価
100mM Tris-HCl緩衝液 (pH7.5)、150mM NaCl、5mM MgCl2、0.05% Triton X-100からなる溶液Bを調製し、DMSOに溶解した化合物に、溶液Bで希釈したヒトオートタキシン酵素(R&D systems社製)を2.5μl添加した。さらに、溶液Bで希釈した200μM 18:0 Lyso PC(Avanti Polar Lipids社製)を2.5μl添加し、室温で2時間反応させた。次いで、100mM Tris-HCl緩衝液(pH7.5)、5mM MgCl2、77μg/mlコリンオキシダーゼ、10μg/ml ペルオキシダーゼ、25μM 10-アセチル-3,7-ジヒドロキシフェノキサジン、過剰のオートタキシン阻害剤からなるコリン定量試薬を15μl添加して室温で20分間反応させた。反応により生成した蛍光色素レゾルフィンを検出した。
レゾルフィンの検出には測定機器ViewLux(PerkinElmer社製)を用い、励起波長531nm/蛍光波長598nmの条件で蛍光を測定した。
化合物を含まない時の値を0%阻害、酵素添加なしの時の値を100%阻害とし、化合物の各濃度での阻害率をプロットした濃度依存性曲線を作成した。50%阻害を示す化合物濃度をIC50値とした。
【0173】
本発明化合物について、上記試験例3に記載した試験方法により得られた結果を以下の表に示す。
アッセイ方法:
Method A:試験例1;Method B:試験例2;Method C:試験例3
酵素阻害活性:
A:IC50 < 10 nM, B:10 nM ≦ IC50 < 100 nM, C:100 nM ≦ IC50 < 1000 nM,
D:1000 nM ≦ IC50
【0174】
【表54】
【0175】
【表55】
【0176】
【表56】
【0177】
【表57】
【0178】
【表58】
【0179】
試験例4 CYP阻害試験
市販のプールドヒト肝ミクロソームを用いて、ヒト主要CYP5分子種(CYP1A2、2C9、2C19、2D6、3A4)の典型的基質代謝反応として7−エトキシレゾルフィンのO−脱エチル化(CYP1A2)、トルブタミドのメチル−水酸化(CYP2C9)、メフェニトインの4’−水酸化(CYP2C19)、デキストロメトルファンのO脱メチル化(CYP2D6)、テルフェナジンの水酸化(CYP3A4)を指標とし、それぞれの代謝物生成量が被検化合物によって阻害される程度を評価した。
【0180】
反応条件は以下のとおり:基質、0.5 μmol/L エトキシレゾルフィン(CYP1A2)、100 μmol/L トルブタミド(CYP2C9)、50 μmol/L S−メフェニトイン(CYP2C19)、5μmol/L デキストロメトルファン(CYP2D6)、1 μmol/L テルフェナジン(CYP3A4);反応時間、15分;反応温度、37℃;酵素、プールドヒト肝ミクロソーム 0.2mg タンパク質/mL;被検化合物濃度、1、5、10、20 μmol/L(4点)。
【0181】
96穴プレートに反応溶液として、50mM Hepes 緩衝液中に各5種の基質、ヒト肝ミクロソーム、被検化合物を上記組成で加え、補酵素であるNADPHを添加して、指標とする代謝反応を開始し、37℃、15分間反応した後、メタノール/アセトニトリル=1/1(v/v)溶液を添加することで反応を停止した。3000rpm、15分間の遠心操作後、遠心上清中のレゾルフィン(CYP1A2代謝物)を蛍光マルチラベルカウンタで、トルブタミド水酸化体 (CYP2C9代謝物)、メフェニトイン4’水酸化体(CYP2C19代謝物)、デキストロルファン(CYP2D6代謝物)、テルフェナジンアルコール体(CYP3A4代謝物)をLC/MS/MSで定量した。
【0182】
被検化合物を溶解した溶媒であるDMSOのみを反応系に添加したものをコントロール(100%)とし、被検化合物溶液を加えたそれぞれの濃度での残存活性(%)を算出し、濃度と抑制率を用いて、ロジスティックモデルによる逆推定によりIC50を算出した。
【0183】
試験例5 代謝安定性の評価
ヒト肝ミクロソームによる代謝安定性評価:トリス塩酸バッファー(pH7.4)中にNADPH(終濃度1mM,酸化的代謝の場合)、肝ミクロソーム(終濃度0.5 mg protein/ml)および被検化合物(終濃度2μM)を添加し、37℃で0分および30分間反応させた。グルクロン酸抱合の場合は、NADPHに代えてUDPGA(終濃度5mM)を添加した。反応液の倍量のアセトニトリル/メタノール=1/1(v/v)を添加し反応を停止した後、その遠心上清中の化合物をHPLCで測定した。0分および30分の値の比較から代謝反応による消失量を算出し、本発明化合物の代謝安定性を確認した。
【0184】
試験例6 粉末溶解度試験
適当な容器に検体を適量入れ、JP−1液(塩化ナトリウム2.0g、塩酸7.0mLに水を加えて1000mLとした)、JP−2液(pH6.8のリン酸塩緩衝液500mLに水500mLを加えた)、20mmol/L TCA(タウロコール酸ナトリウム)/JP−2液(TCA 1.08gに水を加え100mLとした)を200μLずつ添加した。試験液添加後に溶解した場合には、適宜原末を追加した。密閉し37℃で1時間振とうした。濾過し、各濾液100μLにメタノール100μLを添加して2倍希釈を行った。希釈倍率は、必要に応じて変更した。気泡および析出物がないかを確認し、密閉して振とうした。HPLCを用い、絶対検量線法により定量を行った。
【0185】
製剤例
以下に示す製剤例は例示にすぎないものであり、発明の範囲を何ら限定することを意図するものではない。
製剤例1 錠剤
本発明化合物 15mg
デンプン 15mg
乳糖 15mg
結晶性セルロース 19mg
ポリビニルアルコール 3mg
蒸留水 30ml
ステアリン酸カルシウム 3mg
ステアリン酸カルシウム以外の成分を均一に混合し、破砕造粒して乾燥し、適当な大きさの顆粒剤とする。次にステアリン酸カルシウムを添加して圧縮成形して錠剤とする。
【0186】
製剤例2 カプセル剤
本発明化合物 10mg
ステアリン酸マグネシウム 10mg
乳糖 80mg
上記成分を均一に混合して粉末または細粒状として散剤をつくる。それをカプセル容器に充填してカプセル剤とする。
【0187】
製剤例3 顆粒剤
本発明化合物 30g
乳糖 265g
ステアリン酸マグネシウム 5g
上記成分をよく混合し、圧縮成型した後、粉砕、整粒し、篩別して適当な大きさの顆粒剤とする。
【産業上の利用可能性】
【0188】
本発明は、医薬品の分野、例えば線維化疾患等の治療薬の開発および製造の分野において利用可能である。