【課題を解決するための手段】
【0023】
本発明は、一般式(I)
H
2C=C(R
1)−R
2−O−(−CH
2−CH
2−O−)
k−(−CH
2−CH(R
3)−O−)
l−(−CH
2−CH
2−O−)
m−R
4 (I)
のマクロモノマーMを製造する方法に関し、
式中、(−CH
2−CH
2−O−)
k、及び(−CH
2−CH(R
3)−O−)
l及び場合による−(−CH
2−CH
2−O−)
m単位は、式(I)に示す順序でブロック構造で配置されており、
ラジカル及び添え字は、それぞれ以下のように定義され、
kは、10〜150、好ましくは10〜50、より好ましくは15〜35、最も好ましくは23〜26の数であり、
lは、5〜25、好ましくは7〜18、とりわけ好ましくは8.5〜17.25の数であり、
mは、0〜15、好ましくは0〜10、好ましくは0〜5、とりわけ好ましくは0.1〜10、より好ましくは0.5〜10、より好ましくは0.5〜5の数であり、
R
1は、H又はメチルであり、
R
2は、独立に単結合又は−(C
nH
2n)−及び−O−(C
n’H
2n’)−からなる群から選択される2価結合基であり、nは、1〜6の自然数であり、n’は、2〜6の自然数であり、
R
3は、独立に少なくとも2個の炭素原子を有する、好ましくは2〜14個、とりわけ好ましくは2〜4個の炭素原子を有するヒドロカルビルラジカル、より好ましくはエチル及び/又はn−プロピルであるか、或いは一般式−CH
2−O−R
3’のエーテル基であり、R
3’は、少なくとも2個の炭素原子を有するヒドロカルビルラジカルであり、
R
4は、独立にH又は1〜4個の炭素原子を有するヒドロカルビルラジカルであり、
a)一般式(II)
H
2C=C(R
1)−R
2−OH (II)
(式中、R
1及びR
2ラジカルは、それぞれ上で定義した通りである)
のモノエチレン性不飽和アルコールA1をエチレンオキシドと
KOMe及び/又はNaOMeを含むアルカリ触媒C1の添加により反応させて、アルコキシル化アルコールA2を得る工程と、
b)アルコキシル化アルコールA2を式(Z)
【化2】
(式中、R
3は、上で定義した通りである)
の少なくとも1つのアルキレンオキシドZと
アルカリ触媒C2の添加により反応させ、
工程b)における反応におけるカリウムイオンの濃度が用いるアルコールA2に対して0.9mol%以下、好ましくは0.9mol%未満、好ましくは0.01〜0.9mol%、とりわけ好ましくは0.01〜0.5mol%の範囲にあり、
工程b)における反応を135℃以下、好ましくは135℃未満、より好ましくは130℃以下の温度で行って、
式(III)
H
2C=C(R
1)−R
2−O−(−CH
2−CH
2−O−)
k−(−CH
2−CH(R
3)−O−)
l−R
4 (III)
(式中、R
4=Hであり、R
1、R
2及びR
3ラジカル並びに添え字k及びlは、それぞれ上で定義した通りである)
のアルコキシル化アルコールA3を得る工程と、
c)アルコキシル化アルコールA3の少なくとも一部をエチレンオキシドと場合によって反応させて、式(I)(式中、R
4=H及びmは0より大きい)のマクロモノマーMに対応するアルコキシル化アルコールA4を得る工程と、
d)アルコキシル化アルコールA3及び/又はA4を化合物
R
4−X
(式中、R
4は、上で定義した通りであり、Xは、Cl、Br、I、−O−SO
2−CH
3(メシレート)、−O−SO
2−CF
3(トリフレート)及び−O−SO
2−OR
4から好ましくは選択される、脱離基である)
により場合によってエーテル化して、
R
4=1〜4個の炭素原子を有するヒドロカルビルラジカルである、式(I)及び/又は(III)のマクロモノマーMを得る工程
などの工程を含む。
【0024】
本発明は、一般式(I)のマクロモノマーMを製造する上述の発明の方法に関し、式中、kは、10〜150、好ましくは10〜50、より好ましくは15〜35、とりわけ好ましくは20〜28、最も好ましくは23〜26の数である。
【0025】
さらなる実施形態において、本発明は、上述の発明の方法に関し、
lは、5〜30、好ましくは5〜28、好ましくは5〜25、好ましくは7〜23、より好ましくは7〜18、とりわけ好ましくは8.5〜17.25の数である。
【0026】
本発明は、さらに本発明による方法により得られるマクロモノマーに関する。本発明のマクロモノマーMは、少なくとも1つのモノエチレン性不飽和親水性モノマー(b)と共重合させることができ、得られるコポリマーに疎水会合性を付与する。したがって、それを下文で疎水会合性マクロモノマーMとも呼ぶ。
【0027】
本発明による方法の工程a)は、アルコキシル化アルコールA2を得るためのKOMe(カリウムメトキシド)及び/又はNaOMe(ナトリウムメトキシド)を含むアルカリ触媒C1の添加を伴う、モノエチレン性不飽和アルコールA1とエチレンオキシドとの反応を含む。
【0028】
工程a)、b)、c)及び/又はd)における反応における下文に明記する好ましい条件(例えば、圧力及び/又は温度範囲)は、それぞれの工程が所定の条件下で完全又は部分的に行われることを意味する。
【0029】
工程a)は、好ましくは最初にモノエチレン性不飽和アルコールA1とアルカリ触媒C1との反応を含む。一般的に、この目的のための出発物質として用いるアルコールA1を圧力反応器中でアルカリ触媒C1と混合する。一般的に100ミリバール未満、好ましくは50〜100ミリバールの範囲の減圧及び/又は一般的に30〜150℃の範囲の高温は、混合物中に依然として存在する水及び/又は低沸点溶媒が除去されることを可能にする。その後、アルコールは、対応するアルコキシドの形で本質的に存在する。その後、反応混合物を一般的に不活性ガス(例えば、窒素)で処理する。
【0030】
特に、一般的に100ミリバール未満、好ましくは30〜100ミリバールの範囲の減圧及び/又は一般的に30〜150℃の範囲の高温は、混合物中に依然として存在する水及び/又は低沸点溶媒が除去されることを可能にする。
【0031】
工程a)は、好ましくはアルコールA1とアルカリ触媒C1(上で述べた)との混合物へのエチレンオキシドの添加を含む。エチレンオキシドの添加が終了した後、反応混合物を一般的にさらに反応させる。添加及び/又はさらなる反応を2〜36時間、好ましくは5〜24時間、特に好ましくは5〜15時間、より好ましくは5〜10時間の期間にわたり一般的に実施する。
【0032】
さらなる反応を0.5〜1時間の期間にわたり一般的に実施する。場合による減圧(すなわち、例えば絶対6バールから例えば絶対3バールへの圧力の中間減圧)を含み、さらなる反応を含む添加を一般的に2〜36時間、好ましくは5〜24時間、とりわけ好ましくは5〜15時間、より好ましくは5〜10時間の期間にわたり実施する。
【0033】
工程a)は、一般的に60〜180℃、好ましくは130〜150℃、より好ましくは140〜150℃の温度で一般的に実施する。より詳細には、工程a)は、60〜180℃、好ましくは130〜150℃、より好ましくは140〜150℃の温度でのアルコールA1とアルカリ触媒C1との混合物へのエチレンオキシドの添加を含む。
【0034】
エチレンオキシドは、好ましくは、1〜7バールの範囲、好ましくは1〜5バールの範囲の圧力においてアルコールA1とアルカリ触媒C1との混合物に加える。安全条件を満たすために、工程a)における添加は、一般的に1〜3.1バール、好ましくは1〜2.1バールの範囲の圧力において行う。より詳細には、エチレンオキシドの添加及び/又はさらなる反応は、上述の圧力において行う。
【0035】
エチレンオキシドは、好ましくは1〜7バールの範囲、好ましくは1〜6バールの範囲の圧力においてアルコールA1とアルカリ触媒C1との混合物に加える。安全条件を満たすために、工程a)における添加は、一般的に1〜4バール、好ましくは1〜3.9バール、好ましくは1〜3.1バールの範囲の圧力において行う。より詳細には、エチレンオキシドの添加及び/又はさらなる反応は、上述の圧力において行う。
【0036】
工程a)は、好ましくは、36時間以下の期間にわたる、好ましくは32時間以下、より好ましくは2〜32時間の期間にわたる、とりわけ好ましくは5〜15時間の期間にわたる、5バール以下、好ましくは1〜3.1バール、とりわけ好ましくは1〜2.1バールの圧力におけるアルコールA1とアルカリ触媒C1との混合物へのエチレンオキシドの添加を含む。より詳細には、上で明記した期間は、エチレンオキシドの添加及び/又はさらなる反応を含む。
【0037】
工程a)は、好ましくは、36時間以下の期間にわたる、好ましくは32時間以下、より好ましくは2〜32時間の期間にわたる、特に好ましくは5〜15時間の期間にわたる、5バール以下、好ましくは1〜4バール、好ましくは1〜3.9バール、好ましくは1〜3.1バールの圧力におけるアルコールA1とアルカリ触媒C1との混合物へのエチレンオキシドの添加を含む。より詳細には、上で明記した期間は、エチレンオキシドの添加及び/又はさらなる反応を含む。
【0038】
より詳細には、本発明による方法の工程a)における、KOMe(カリウムメトキシド)及び/又はナトリウムメトキシド(NaOMe)を含むアルカリ触媒C1の添加を伴う、モノエチレン性不飽和アルコールA1とエチレンオキシドとの反応は、1つ又は複数のエトキシル化工程において実施することができる。工程a)が以下の工程を含む上述の方法が優先される。
【0039】
モノエチレン性不飽和アルコールA1とアルカリ触媒C1との反応、アルコールA1と触媒C1との混合物とエチレンオキシドの一部、エチレンオキシドの総量のとりわけ10〜50質量%、とりわけ10〜30質量%との反応、
休止期及び/又は減圧を含む中間工程、並びに
エチレンオキシドの残りの部分との反応。
【0040】
工程a)が以下の工程を含む上述の方法がさらに優先される。
【0041】
モノエチレン性不飽和アルコールA1とアルカリ触媒C1との反応、アルコールA1と触媒C1との混合物とエチレンオキシドの一部、エチレンオキシドの総量のとりわけ50〜98質量%、とりわけ80〜98質量%との反応、
100ミリバール未満、好ましくは50〜100ミリバール、とりわけ好ましくは30〜100ミリバールの圧力への減圧及び/又は一般的に30〜150℃の範囲内の高温による、低沸点溶媒の除去のための工程、
得られたエトキシル化生成物とアルカリ触媒C1との反応及びエチレンオキシドの残りの部分とエトキシル化生成物とアルカリ触媒C1との混合物との反応。
【0042】
アルカリ触媒C1は、とりわけ10〜100質量%、好ましくは20〜90質量%のKOMe及び/又はNaOMeを含む。触媒C1は、KOMe及び/又はNaOMeに加えて、さらなるアルカリ化合物及び/又は溶媒(とりわけC1〜C6アルコール)を含む。例えば、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、C2〜C6カリウムアルコキシド、C2〜C6ナトリウムアルコキシド(好ましくはエトキシド)、アルカリ土類金属アルコキシド(とりわけC1〜C6アルコキシド、好ましくはメトキシド及び/又はエトキシド)から選択されるさらなるアルカリ化合物が存在し得る。触媒C1は、好ましくはKOMe及び/又はNaOMeに加えて、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムから選択される少なくとも1つのさらなるアルカリ化合物を含む。他の好ましい実施形態において、アルカリ触媒C1は、KOMeから又はメタノール(MeOH)中のKOMe溶液からなる。一般的に、メタノール(MeOH)中20〜50質量%のKOMeの溶液を用いることができる。他の好ましい実施形態において、アルカリ触媒C1は、NaOMeから又はメタノール中のNaOMe溶液からなる。さらなる好ましい実施形態において、触媒C1は、KOMeとNaOMeとの混合物又はメタノール中KOMe及びNaOMeの溶液からなる。
【0043】
モノエチレン性不飽和アルコールA1の分解を避けるために、KOMeの2500ppm(約0.4mol%)の上限が用いるアルコールA1に対して維持されるような量で触媒C1を用いることが有利である。工程a)におけるカリウムイオンの濃度は、好ましくは用いるアルコールA1の総量に対して0.4mol%以下、より好ましくは0.1〜0.4mol%である。
【0044】
濃度がアルコキシル化アルコールA2(方法の工程a)の生成物)に対して0.9mol%超であるような量でKOMeを用いる場合、方法の工程b)において0.9mol%未満のカリウムイオン濃度を得るために、KOMeを工程b)の前に完全又は部分的に除去しなければならない。これは、例えば、工程a)の後にアルコキシル化アルコールA2を単離し、場合によって精製することによって達成することができる。
【0045】
さらなる好ましい実施形態において、KOMeは、工程a)における反応の後のカリウムイオンの濃度がA2に対して既に0.9mol%以下であるような量で用いる。
【0046】
本発明による方法の工程b)は、式(III)
H
2C=C(R
1)−R
2−O−(−CH
2−CH
2−O−)
k−(−CH
2−CH(R
3)−O−)
l−R
4 (III)
(式中、R
4=Hであり、R
1、R
2及びR
3ラジカル並びに添え字k及びlは、それぞれ上で定義した通りである)
のアルコキシル化アルコールA3を得るための、アルカリ触媒C2の添加を伴う、アルコキシル化アルコールA2と少なくとも1つのアルキレンオキシドZとの反応を含む。
【0047】
工程b)は、好ましくは最初にアルコキシル化アルコールA2とアルカリ触媒C2との反応を含む。一般的に、アルコールA2をこの目的のために圧力反応器中でアルカリ触媒C2と混合する。一般的に100ミリバール未満、好ましくは50〜100ミリバールの範囲の減圧、とりわけ好ましくは30〜100ミリバール、及び/又は一般的に30〜150℃の範囲の高温は、混合物中に依然として存在する水及び/又は低沸点溶媒が除去されることを可能にする。その後、アルコールは、対応するアルコキシドの形で本質的に存在する。その後、反応混合物を一般的に不活性ガス(例えば、窒素)で処理する。
【0048】
工程b)は、好ましくはアルコールA2とアルカリ触媒C2との上述の混合物への少なくとも1つのアルキレンオキシドZの添加を含む。アルキレンオキシドZの添加が終了した後、反応混合物を一般的にさらに反応させる。添加及び/又はさらなる反応は、一般的に2〜36時間、好ましくは5〜24時間、とりわけ好ましくは5〜20時間、より好ましくは5〜15時間の期間にわたり実施する。特に、場合による減圧を含み、さらなる反応を含む添加は、一般的に2〜36時間、好ましくは5〜30時間、とりわけ好ましくは10〜28時間、より好ましくは11〜24時間の期間にわたり実施する。
【0049】
本発明によれば、工程b)における反応におけるカリウムの濃度は、用いるアルコールA2に対して0.9mol%以下、好ましくは0.9mol%未満、好ましくは0.01〜0.9mol%、より好ましくは0.1〜0.6mol%である。好ましい実施形態において、工程b)における反応におけるカリウムイオンの濃度は、用いるアルコールA2に対して0.01〜0.5mol%である。
【0050】
特に好ましい実施形態において、工程b)における反応におけるカリウムイオンの濃度は、用いるアルコールA2に対して0.9mol%以下、好ましくは0.1〜0.5mol%であり、工程b)における反応は、120〜130℃の温度で行う。
【0051】
アルカリ触媒C2は、好ましくはアルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ金属アルコキシド(とりわけC1〜C6アルコキシド、好ましくはメトキシド及び/又はエトキシド)、アルカリ土類金属アルコキシド(とりわけC1〜C6アルコキシド、好ましくはメトキシド及び/又はエトキシド)から選択される少なくとも1つのアルカリ化合物を含む。触媒C2は、好ましくは、とりわけNaOH、NaOMe及びNaOEtから選択される少なくとも1つの塩基性ナトリウム化合物、より好ましくはNaOMe又はNaOHを含む。用いる触媒C2は、述べたアルカリ化合物の混合物であり得る。触媒C2は、好ましくは述べた塩基性化合物のうちの1つ又は述べたアルカリ化合物の混合物からなる。アルカリ化合物の水溶液が用いられることが多い。他の好ましい実施形態において、アルカリ触媒C2は、NaOMeから又はメタノール(MeOH)中NaOMeの溶液からなる。一般的に、メタノール(MeOH)中20〜50質量%のNaOMeの溶液を用いることができる。触媒C2は、好ましくはKOMeを含まない。
【0052】
工程b)において、とりわけNaOH、NaOMe及びNaOEtから選択される少なくとも1つの塩基性ナトリウム化合物を含む触媒C2を用いることが優先され、工程b)における反応におけるナトリウムイオンの濃度は、用いるアルコールA2に対して3.5〜12mol%、好ましくは3.5〜10mol%、より好ましくは3.5〜7mol%、最も好ましくは4〜5.5mol%の範囲にある。
【0053】
本発明によれば、工程b)における反応は、135℃以下、好ましくは130℃以下の温度で行う。工程b)における反応を60〜135℃、好ましくは100〜135℃、より好ましくは120〜135℃、最も好ましくは120〜130℃の温度で行うことが優先される。より詳細には、工程b)は、135℃以下の温度、好ましくは130℃以下、とりわけ好ましくは60〜135℃、より好ましくは100〜135℃、より好ましくは120〜130℃の温度におけるアルコールA2とアルカリ触媒C2との混合物への少なくとも1つのアルキレンオキシドZの添加を含む。
【0054】
工程b)を1〜6バール、好ましくは1〜3.1バール、より好ましくは1〜2.1バールの範囲の圧力で行うことが優先される。好ましくは工程b)における反応は、R
3が2個の炭素原子を有するヒドロカルビルラジカルである場合には1〜6バール、好ましくは1〜3.1バール又は好ましくは4〜6バールの範囲の圧力で行う。より詳細には、アルキレンオキシドZの添加及び/又はさらなる反応を上述の圧力で行う。
【0055】
工程b)を1〜3.1バール、好ましくは1〜2.1バールの範囲の圧力で行うことが優先される。安全条件を満たすために、工程b)における反応は、好ましくは、R
3が2個の炭素原子を有するヒドロカルビルラジカルである場合には3.1バール以下(好ましくは1〜3.1バール)の範囲の圧力で行うか、又はR
3が2個を超える炭素原子を有するヒドロカルビルラジカルである場合には2.1バール以下(好ましくは1〜2.1バール)の圧力で行う。より詳細には、アルキレンオキシドZの添加及び/又はさらなる反応を上記の圧力で行う。
【0056】
工程b)は、好ましくは、1〜3.1バール、好ましくは1〜2.1バールの範囲の圧力におけるアルコールA2とアルカリ触媒C2との混合物への少なくとも1つのアルキレンオキシドZの添加を含む。好ましくは、R
3は、2個の炭素原子を有するヒドロカルビルラジカルであり、工程b)は、1〜3.1バールの範囲の圧力におけるアルコールA2とアルカリ触媒C2との混合物への少なくとも1つのアルキレンオキシドZの添加を含むか又は好ましくは、R
3は、少なくとも3個の炭素原子を有する(好ましくは3個の炭素原子を有する)ヒドロカルビルラジカルであり、工程b)は、1〜2.1バールの範囲の圧力におけるアルコールA2とアルカリ触媒C2との混合物への少なくとも1つのアルキレンオキシドZの添加を含む。
【0057】
1〜3.1バールの範囲の圧力(好ましくは上述の圧力)において120〜130℃の温度で工程b)を行うことが特に優先される。
【0058】
工程b)は、好ましくは、36時間以下の期間にわたる、好ましくは32時間以下、より好ましくは2〜32時間の期間にわたる、より好ましくは11〜24時間の期間にわたる、最も好ましくは5〜24時間の期間にわたる、3.1バール以下の圧力における(好ましくは上述の圧力における)アルコールA2とアルカリ触媒C2との混合物への少なくとも1つのアルキレンオキシドZの添加を含む。
【0059】
本発明による方法は、アルコキシル化アルコールA3の少なくとも一部をエチレンオキシドと反応させて、R
4=Hであり、mは0より大きく(好ましくは0.1〜15、より好ましくは0.1〜10、とりわけ好ましくは0.5〜5である)、式(I)のマクロモノマーMに対応するアルコキシル化アルコールA4を得る、工程c)を場合によって含み得る。好ましい実施形態において、工程c)は、アルコキシル化アルコールA3のすべてとエチレンオキシドとの反応を含む。
【0060】
本発明の好ましい実施形態によれば、方法は、アルコキシル化アルコールA3の少なくとも一部(好ましくはアルコキシル化アルコールA3のすべて)をエチレンオキシドと反応させて、R
4=Hであり、mが0.1〜15、好ましくは0.1〜10、より好ましくは0.5〜10、とりわけ好ましくは1〜7、さらに好ましくは2〜5の数である式(I)のマクロモノマーMに対応するアルコキシル化アルコールA4を得る、工程c)を含む。
【0061】
場合による工程c)は、とりわけ、アルカリ触媒のさらなる添加なしに実施する。場合による工程c)は、とりわけ、1〜7バール、好ましくは1〜5バールの範囲の圧力において、60〜140℃、好ましくは120〜140℃、より好ましくは125〜135℃の範囲の温度で行う。場合による工程c)におけるエトキシル化は、とりわけ、0.5〜7時間、とりわけ0.5〜5時間、好ましくは0.5〜4時間の期間にわたって実施する。
【0062】
場合による工程c)は、とりわけ、アルカリ触媒のさらなる添加なしに実施する。場合による工程c)は、とりわけ、1〜7バール、好ましくは1〜6バールの範囲の圧力において、60〜140℃、好ましくは120〜140℃、より好ましくは120〜135℃の範囲の温度で行う。場合による工程c)におけるエトキシル化は、とりわけ、0.5〜7時間、とりわけ1〜5時間、好ましくは1〜4時間の期間にわたって実施する。
【0063】
場合による工程c)は、好ましくは、さらなる後処理及び/又は減圧を伴わない、式(III)のアルコシル化アルコールA3を含む、工程b)の後の反応混合物へのエチレンオキシドの添加を含む。エチレンオキシドの添加が終了した後、反応混合物を一般的にさらに反応させる。添加及び/又はさらなる反応は、一般的に0.5〜10時間、とりわけ0.5〜7、とりわけ0.5〜5時間、好ましくは0.5〜4時間の期間にわたり実施する。特に場合による減圧を含み、さらなる反応を含む添加を一般的に0.5〜10時間、好ましくは2〜10時間、とりわけ好ましくは4〜8時間の期間にわたり実施する。
【0064】
場合による工程c)の成果、すなわち、最終エトキシル化の効果は、工程b)の後に反応混合物中に依然として存在するアルキレンオキシドZが枯渇し、除去されることであり得る。
【0065】
工程b)の後に減圧及び/又は温度上昇によって工程b)の後に枯渇しなかったアルキレンオキシドZを除去することがさらに可能である。
【0066】
本発明による方法は、アルコキシル化アルコールA3及び/又はA4を、Xが好ましくはCl、Br、I、−O−SO
2−CH
3(メシレート)、−O−SO
2−CF
3(トリフレート)及び−O−SO
2−CR
4から選択される脱離基である化合物R
4−Xによりエーテル化する、工程d)を場合によって含み得る。式(I)のアルコキシル化アルコールA3を末端OH基(すなわち、R
4=H)によりエーテル化すべきである場合、これは、当業者に原則として公知の常用のアルキル化剤、例えば、アルキル硫酸塩及び/又はハロゲン化アルキルを用いて達成することができる。化合物R
4−Xは、通常ハロゲン化アルキルを含み得る。エーテル化のために、とりわけ硫酸ジメチル又は硫酸ジエチルを用いることも可能である。エーテル化は、コポリマーの所望の特性に応じて当業者により選択することができるただ1つの選択肢である。
【0067】
式(I)の本発明のマクロモノマーMにおいて、エチレン性基H
2C=C(R
1)−は、2価結合基−R
2−O−を介してブロック構造のポリアルキレンオキシラジカル−(−CH
2−CH
2−O−)
k−(−CH
2−CH(R
3)−O−)
l−R
4に結合されており、2つのブロック−(−CH
2−CH
2−O−)
k及び−(−CH
2−CH(R
3)−O−)
lは、式(I)に示す順序で配置されている。場合によって、式(I)のマクロモノマーMは、さらなるポリエチレンオキシブロック−(−CH
2−CH
2−O−)
mを有し得る。末端ポリアルキレンオキシラジカル−(−CH
2−CH(R
3)−O−)
l又は−(−CH
2−CH
2−O−)
mは、末端OH基又は末端エーテル基−OR
4を有する。
【0068】
ヒドロカルビルラジカルR
3の配向がアルコキシル化における条件に、例えば、アルコキシル化のために選択される触媒に依存することは、ポリアルキレンオキシドの分野における当業者には明らかである。したがって、アルキレンオキシ基は、−(−CH
2−CH(R
3)−O−)−という配向で又は−(−CH(R
3)−CH
2−O−)−という逆の配向でモノマーに組み込むことができる。したがって、式(I)における表示は、R
3基の特定の配向に限定されると考えないものとする。
【0069】
結合R
2基は、直接又はエーテル基−O−を介してエチレン性基H
2C=C(R
1)−に結合されている1〜6個の炭素原子を有する直鎖又は分枝脂肪族非環式ヒドロカルビル基をとりわけ含む。−(C
nH
2n)−及び(C
n’H
2n’)−基は、好ましくは直鎖状脂肪族ヒドロカルビル基である。
【0070】
R
2=−(C
nH
2n)−基は、好ましくは−CH
2−、−CH
2−CH
2−及び−CH
2−CH
2−CH
2−から選択される基であり、メチレン基−CH
2−が特に優先される。
【0071】
R
2=−O−(C
n’H
2n’)−基は、好ましくは−O−CH
2−CH
2−、−O−CH
2−CH
2−CH
2−及び−O−CH
2−CH
2−CH
2−CH
2−から選択される基であり、−O−CH
2−CH
2−CH
2−CH
2−が特に優先される。
【0072】
さらに、R
2は、より好ましくは−CH
2−及び−O−CH
2−CH
2−CH
2−CH
2−から選択される基であり、−O−CH
2−CH
2−CH
2−CH
2−が極めて特別に優先される。
【0073】
本発明のマクロモノマー(M)は、(−CH
2−CH
2−O−)
k、(−CH
2−CH(R
3)−O−)
l及び場合による−(CH
2−CH
2−O−)
m単位からなるポリアルキレンオキシラジカルをさらに有し、単位は、式(I)に示す順序でブロック構造で配置されている。ブロック間の移行は、突然又はさもなければ連続的である。
【0074】
−(−CH
2−CH
2−O−)
kブロックは、ポリエチレンオキシラジカルである。
【0075】
アルキレンオキシ単位の数kは、10〜150、好ましくは12〜100、より好ましくは15〜80、より好ましくは23〜26、例えば、約24.5の数である。述べた数が分布の平均値であることは、ポリアルキレンオキシドの分野における当業者には明らかである。
【0076】
第2の末端ブロック−(−CH
2−CH(R
3)−O−)
l−において、R
3ラジカルは、それぞれ独立に少なくとも2個の炭素原子を有する、好ましくは2〜14個の炭素原子、好ましくは2〜4個の炭素原子を有する、より好ましくは2又は3個の炭素原子を有するヒドロカルビルラジカルである。これは、脂肪族及び/又は芳香族、直鎖状若しくは分枝状ヒドロカルビルラジカルであり得る。脂肪族ラジカルが優先される。適切なR
3ラジカルの例は、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル又はn−デシル及びフェニルを含む。好ましいラジカルの例は、n−プロピル、n−ブチル及びn−ペンチルを含む。R
3は、より好ましくはエチル及び/又はn−プロピルである。
【0077】
適切なR
3ラジカルの例は、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、n−ドデシル、n−テトラデシル及びフェニルを含む。
【0078】
マクロモノマーの選択される疎水性を保証するために、R
3又はR
3’ラジカルにおける炭素原子の特定の総数が有利であることが見いだされた。R
3がエーテル基−CH
2−O−R
3’である場合、炭素原子の総数は、すべてのヒドロカルビルラジカルR
3’における炭素原子の総数を意味し、−CH
2−O−R
3’における−CH
2−基の炭素原子を含まないと理解される。
【0079】
すべてのヒドロカルビルラジカルR
3又はR
3’における炭素原子の総数は、好ましくは15〜60、好ましくは15〜56、より好ましくは15〜50、とりわけ好ましくは25.5〜50、さらに好ましくは25.5〜34.5の範囲にある。
【0080】
すべてのヒドロカルビルラジカルR
3又はR
3’における炭素原子の総数は、好ましくは25.5〜34.5の範囲にある。
【0081】
好ましい実施形態は、R
3がエチルであり、lが7.5〜30、好ましくは7.5〜28、好ましくは7.5〜25、より好ましくは12.75〜25、とりわけ好ましくは13〜23、とりわけ好ましくは12.75〜17.25の数、例えば、14、16又は22である、マクロモノマーMを製造する上述の方法に関する。
【0082】
好ましい実施形態は、R
3がエチルであり、lが12.75〜17.25、とりわけ13〜17の数、例えば、14又は16である、マクロモノマーMを製造する上述の方法に関する。
【0083】
さらなる好ましい実施形態は、R
3がn−プロピルであり、lが8.5〜11.5、好ましくは9〜11の数、例えば、10又は11である、マクロモノマーMを製造する上述の方法に関する。
【0084】
R
3ラジカルは、さらに、R
3’が少なくとも2個の炭素原子、好ましくは2〜10個の炭素原子、好ましくは少なくとも3個を有する脂肪族及び/又は芳香族、直鎖状又は分枝状ヒドロカルビルラジカルである、一般式の−CH
2−O−R
3’ のエーテル基であり得る。R
3’ラジカルの例は、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−エチルヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル又はフェニルを含む。適切なR
3’ ラジカルの例は、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、n−ドデシル、n−テトラデシル及びフェニルを含む。
【0085】
−(−CH
2−CH(R
3)−O−)
lブロックは、したがって少なくとも4個の炭素原子、好ましくは少なくとも5個の炭素原子を有するアルキレンオキシ単位及び/又は少なくとも2個、好ましくは少なくとも3個の炭素原子のエーテル基を有するグリシジルエーテルからなるブロックである。第2の末端ブロックの単位は、より好ましくはブチレンオキシ単位及び/又はペンチレンオキシ単位などの少なくとも4個及び/又は5個の炭素原子を含むアルキレンオキシ単位或いは高級アルキレンオキシドの単位である。
【0086】
アルキレンオキシ単位の数lは、5〜25、好ましくは6〜20、より好ましくは8〜18、最も好ましくは8.5〜17.25の数である。述べた数が分布の平均値であることは、ポリアルキレンオキシドの分野における当業者には明らかである。
【0087】
さらなる実施形態において、本発明は、アルキレンオキシ単位の数lが5〜30、好ましくは5〜28、好ましくは5〜25、好ましくは7〜23、より好ましくは7〜18、とりわけ好ましくは8.5〜17.25の数である、上記の方法に関する。述べた数が分布の平均値であることは、ポリアルキレンオキシドの分野における当業者には明らかである。
【0088】
kが23〜26の数であり、lが5〜30、好ましくは5〜28、好ましくは5〜25、好ましくは7〜23、より好ましくは7〜18、とりわけ好ましくは8.5〜17.25の数であり、ただし、すべてのヒドロカルビルラジカルR
3又はR
3’における炭素原子の総数が15〜60、好ましくは15〜56、特に15〜50、好ましくは25.5〜34.5の範囲である、式(I)のマクロモノマーM及びその製造の方法が特に優先される。
【0089】
kが23〜26の数であり、lが8.5〜17.25の数であり、ただし、すべてのヒドロカルビルラジカルR
3又はR
3’における炭素原子の総数が25.5〜34.5の範囲である、式(I)のマクロモノマーM及びその製造の方法が特に優先される。
【0090】
場合による−(−CH
2−CH
2−O−)
mブロックは、ポリエチレンオキシラジカルである。アルキレンオキシ単位の数mは、0〜15、好ましくは0〜10、より好ましくは0.1〜15、より好ましくは0.1〜10、とりわけ好ましくは0.5〜5、さらに好ましくは0.5〜2.5の数である。
【0091】
本発明の好ましい実施形態において、m=0である(すなわち、場合による工程c)が実施されない)。述べた数が分布の平均値であることは、ポリアルキレンオキシドの分野における当業者には明らかである。
【0092】
本発明の好ましい実施形態において、mは、0より大きい(すなわち、場合による工程c)が実施される)。特に、この実施形態において、mは、0.1〜15、好ましくは0.1〜10、より好ましくは0.5〜10、とりわけ好ましくは1〜7、さらに好ましくは2〜5の数である。述べた数が分布の平均値であることは、ポリアルキレンオキシドの分野における当業者には明らかである。
【0093】
より詳細には、本出願は、上述の一般式(I)
H
2C=C(R
1)−R
2−O−(−CH
2−CH
2−O−)
k−(−CH
2−CH(R
3)−O−)
l−(−CH
2−CH
2−O−)
m−R
4 (I)
のマクロモノマーMを製造する方法に関し、マクロモノマーMは、m=0である式(I)のマクロモノマーMとm=1〜15、好ましくは1〜10である式(I)のマクロモノマーMとの混合物である。
【0094】
m=0である式(I)のマクロモノマーMとm=1〜15である式(I)のマクロモノマーMとの質量比は、好ましくは19:1〜1:19の範囲に、好ましくは9:1〜1:9の範囲にある。
【0095】
m=0である式(I)のマクロモノマーMとm=1〜15である式(I)のマクロモノマーMとのこれらの混合物は、好ましくは、m=0.1〜15、好ましくは0.1〜10、より好ましくは0.5〜5、より好ましくは0.5〜3、より好ましくは0.5〜2.5の範囲の平均値(混合物中のすべてのマクロモノマーにわたり平均した)を生じさせる。
【0096】
一般的に、工程c)におけるアルコキシル化アルコールA3のエトキシル化は、既にエトキシル化された鎖において優先的に起こされる。その理由は、第一級アルコキシド基は、アルコールA3の第二級アルコキシド基と比較して活性が高いからである。したがって、より詳細には、工程c)の後に、少なくとも1つの単位を含む末端エチレンオキシブロック−(−CH
2−CH
2−O−)
mを有する鎖(式(I)のマクロモノマー)と末端エチレンオキシブロック−(−CH
2−CH
2−O−)
mを有さない鎖(式(III)のマクロモノマー)との混合物が存在し得る。
【0097】
R
4ラジカルは、H又は好ましくは1〜30個の炭素原子、好ましくは1〜10個、より好ましくは1〜5個の炭素原子を有する脂肪族ヒドロカルビルラジカルである。R
4は、好ましくはH、メチル又はエチル、より好ましくはH又はメチル、最も好ましくはHである。
【0098】
ブロック間の移行が、製造の方法により、突然又はさもなければ連続的であり得ることは、ポリアルキレンオキシブロックコポリマーの分野における当業者には明らかである。連続的な移行の場合、ブロックの間に両方のブロックのモノマーを含む移行帯が存在する。ブロックの境界が移行帯の中間に固定されている場合、これらの単位は、ブロックにわたってランダムに分布せずに、述べた移行帯内に配置されているが、第1のブロック−(−CH
2−CH
2−O−)
kがそれに応じて少量の−CH
2−CH(R
3)−O−単位を、第2のブロック−(−CH
2−CH(R
3)−O−)
l−が少量の−CH
2−CH
2−O−単位を有し得る。特に、場合による第3のブロック−(−CH
2−CH
2−O−)
mは、少量の−(−CH
2−CH(R
3)−O−)−単位を有し得る。
【0099】
本発明は、(−CH
2−CH
2−O−)
k及び(−CH
2−CH(R
3)−O−)
l並びに場合による−(−CH
2−CH
2−O−)
m単位が式(I)に示す順序でブロック構造で配置されている式(I)のマクロモノマーMを製造する方法に関する。本発明との関連での「ブロック構造」は、ブロックが、対応する単位からそれぞれのブロックの総量に対して少なくとも85mol%の程度に、好ましくは少なくとも90mol%の程度に、より好ましくは少なくとも95mol%の程度に形成されていることを意味する。これは、ブロック並びに対応する単位が少量の他の単位(とりわけ他のポリアルキレンオキシ単位)を有し得ることを意味する。より詳細には、場合によるポリエチレンオキシブロック−(−CH
2−CH
2−O−)
mは、単位(−CH
2−CH
2−O−)のポリエチレンオキシブロック−(−CH
2−CH
2−O−)
mの総量に対して少なくとも85mol%、好ましくは少なくとも90mol%を含む。より詳細には、場合によるポリエチレンオキシブロック−(−CH
2−CH
2−O−)
mは、85〜95mol%の(−CH
2−CH
2−O−)単位及び5〜15mol%の(−CH
2−CH(R
3)−O−)単位からなる。
【0100】
ラジカル及び添え字は、好ましくはそれぞれ以下のように定義される。
【0101】
R
2は、独立に2価結合基−O−(C
n’H
2n’)−であり、n’は、2〜6の自然数であり、
R
3は、独立に2〜4個の炭素原子を有するヒドロカルビルラジカルあり、
R
4は、Hである。
【0102】
ラジカル及び添え字は、とりわけ好ましくはそれぞれ以下のように定義される。
【0103】
kは、20〜28の数であり、
lは、5〜30、好ましくは5〜28、好ましくは5〜25の数であり、
mは、0〜15、好ましくは0又は好ましくは0.5〜10の数であり、
R
1は、Hであり、
R
2は、独立に2価結合基−O−(C
n’H
2n’)−であり、n’は、3〜5の自然数であり、
R
3は、独立に2〜4個の炭素原子を有するヒドロカルビルラジカルであり、ただし、すべてのヒドロカルビルラジカルR
3又はR
3’における炭素原子の総数が15〜60、好ましくは5〜56、好ましくは15〜50の範囲にあり、
R
4は、Hである。
【0104】
ラジカル及び添え字は、とりわけ好ましくはそれぞれ以下のように定義される。
【0105】
kは、23〜26の数であり、
lは、5〜30、好ましくは5〜28、好ましくは5〜25の数であり、
mは、0〜15、好ましくは0又は好ましくは0.5〜10の数であり、
R
1は、Hであり、
R
2は、独立に2価結合基−O−(C
n’H
2n’)−であり、n’は、3〜5の自然数であり、
R
3は、独立に2〜4個の炭素原子を有するヒドロカルビルラジカルであり、ただし、すべてのヒドロカルビルラジカルR
3又はR
3’における炭素原子の総数が15〜60、好ましくは15〜56、好ましくは15〜50の範囲にあり、
R
4は、Hである。
【0106】
ラジカル及び添え字は、とりわけ好ましくはそれぞれ以下のように定義される。
【0107】
kは、23〜26の数であり、
lは、5〜30、好ましくは5〜28、好ましくは5〜25の数であり、
mは、0.1〜10、好ましくは0.5〜10、より好ましくは2〜5の数であり、
R
1は、Hであり、
R
2は、独立に2価結合基−O−(C
n’H
2n’)−であり、n’は、3〜5の自然数であり、
R
3は、独立に2〜4個の炭素原子を有するヒドロカルビルラジカルであり、ただし、すべてのヒドロカルビルラジカルR
3又はR
3’における炭素原子の総数が15〜60、好ましくは15〜56、好ましくは15〜50の範囲にあり、
R
4は、Hである。
【0108】
ラジカル及び添え字は、とりわけ好ましくはそれぞれ以下のように定義される。
【0109】
kは、23〜26の数であり、
lは、8.5〜17.25の数であり、
mは、0〜15、好ましくは0又は好ましくは0.5〜10の数であり、
R
1は、Hであり、
R
2は、独立に2価結合基−O−(C
n’H
2n’)−であり、n’は、3〜5の自然数であり、
R
3は、独立に2〜4個の炭素原子を有するヒドロカルビルラジカルであり、ただし、すべてのヒドロカルビルラジカルR
3又はR
3’における炭素原子の総数が25.5〜34.5の範囲にあり、
R
4は、Hである。
【0110】
好ましい実施形態において、本発明は、ラジカル及び添え字がそれぞれ以下のように定義される、式(I)のマクロモノマーMを製造する上述の方法に関する。
【0111】
kは、20〜28の数であり、
lは、7.5〜30、好ましくは7.5〜28、好ましくは7.5〜25、より好ましくは12.75〜25、とりわけ好ましくは13〜23の数、例えば、14、16又は22であり、
mは、0〜15、好ましくは0又は好ましくは0.5〜10の数であり、
R
1は、Hであり、
R
2は、独立に2価結合基−O−(C
n’H
2n’)−であり、n’は、3〜5の自然数であり、
R
3は、エチルであり、
R
4は、Hである。
【0112】
好ましい実施形態において、本発明は、ラジカル及び添え字がそれぞれ以下のように定義される、式(I)のマクロモノマーMを製造する上述の方法に関する。
【0113】
kは、23〜26の数であり、
lは、7.5〜30、好ましくは7.5〜28、好ましくは7.5〜25、より好ましくは12.75〜25、とりわけ好ましくは13〜23の数、例えば、14、16又は22であり、
mは、0〜15、好ましくは0又は好ましくは0.5〜10の数であり、
R
1は、Hであり、
R
2は、独立に2価結合基−O−(C
n’H
2n’)−であり、n’は、3〜5の自然数であり、
R
3は、エチルであり、
R
4は、Hである。
【0114】
好ましい実施形態において、本発明は、ラジカル及び添え字がそれぞれ以下のように定義される、式(I)のマクロモノマーMを製造する上述の方法に関する。
【0115】
kは、23〜26の数であり、
lは、7.5〜30、好ましくは7.5〜28、好ましくは7.5〜25、より好ましくは12.75〜25、とりわけ好ましくは13〜23の数、例えば、14、16又は22であり、
mは、0.1〜10、好ましくは0.5〜10、より好ましくは2〜5の数であり、
R
1は、Hであり、
R
2は、独立に2価結合基−O−(C
n’H
2n’)−であり、n’は、3〜5の自然数であり、
R
3は、エチルであり、
R
4は、Hである。
【0116】
好ましい実施形態において、本発明は、ラジカル及び添え字がそれぞれ以下のように定義される、式(I)のマクロモノマーMを製造する上述の方法に関する。
【0117】
kは、23〜26の数であり、
lは、12.75〜17.25、とりわけ13〜17の数、例えば、14又は16であり、
mは、0〜15、好ましくは0又は好ましくは0.5〜10の数であり、
R
1は、Hであり、
R
2は、独立に2価結合基−O−(C
n’H
2n’)−であり、n’は、3〜5の自然数であり、
R
3は、エチルであり、
R
4は、Hである。
【0118】
さらなる好ましい実施形態において、本発明は、ラジカル及び添え字がそれぞれ以下のように定義される、式(I)のマクロモノマーMを製造する上述の方法に関する。
【0119】
kは、23〜26の数であり、
lは、8.5〜11.5、好ましくは9〜11の数、例えば、10又は11であり、
mは、0〜15、好ましくは0〜10、好ましくは0又は好ましくは0.5〜10の数であり、
R
1は、Hであり、
R
2は、独立に2価結合基−O−(C
n’H
2n’)−であり、n’は、3〜5の自然数であり、
R
3は、n−プロピルであり、
R
4は、Hである。
【0120】
本発明はさらに、本発明による方法により製造される疎水会合性マクロモノマーに関し、マクロモノマーから製造される疎水会合性コポリマーに関する。
【0121】
本発明に関する疎水会合性マクロモノマー又はコポリマーは、外側又は末端疎水基を有する水溶性マクロモノマー又はコポリマーである。水溶液中では、疎水基は、それ自体と又は疎水基を有する他の物質と会合し、この相互作用の結果として水性媒体を濃厚化することができる。
【0122】
当業者は、水中の疎水会合性マクロモノマー又はコポリマーの溶解度が、用いられるモノマーの性質に依存するpHに多かれ少なかれ依存し得ることを認識している。したがって、水溶解度の評価の基準点は、各場合において、コポリマーのそれぞれの末端用途で望ましいpHである。特定のpHにおける想定される末端用途で不十分な溶解度を有するコポリマーは、他のpHにおいて十分な溶解度を有する可能性がある。「水溶性」という用語は、より詳細には、ポリマーのアルカリ可溶性分散体、すなわち、酸性pH範囲では分散体として存在し、アルカリpH範囲においてのみ水に溶解し、それらの増粘作用を示すポリマーも含む。
【0123】
理想的には、本発明のコポリマーは、水とあらゆる比率で混和性であるべきである。しかし、本発明によれば、コポリマーが少なくとも所望の使用濃度及び所望のpHで水溶性であるときに、それが十分である。一般的に、室温における水に対する溶解度は、少なくとも20g/l、好ましくは少なくとも50g/l、より好ましくは少なくとも100g/lであるべきである。
【0124】
本発明は、本発明による上述の方法により得られる一般式(I)
H
2C=C(R
1)−R
2−O−(−CH
2−CH
2−O−)
k−(−CH
2−CH(R
3)−O−)
l−(−CH
2−CH
2−O−)
m−R
4 (I)
のマクロモノマーMに関し、
式中、(−CH
2−CH
2−O−)
k、及び(−CH
2−CH(R
3)−O−)
l及び場合による−(−CH
2−CH
2−O−)
m単位は、式(I)に示す順序でブロック構造で配置されており、
ラジカル及び添え字は、それぞれ以下のように定義され、
kは、10〜150、好ましくは10〜50、より好ましくは15〜35、最も好ましくは23〜26の数であり、
lは、5〜25、好ましくは7〜18、とりわけ好ましくは8.5〜17.25の数であり、
mは、0〜15、好ましくは0〜10、とりわけ好ましくは0.1〜10、より好ましくは0.5〜5、とりわけ好ましくは0.5〜2.5の数であり、
R
1は、H又はメチルであり、
R
2は、独立に単結合又は−(C
nH
2n)−及び−O−(C
n’H
2n’)−からなる群から選択される2価結合基であり、nは、1〜6の自然数であり、n’は、2〜6の自然数であり、
R
3は、独立に少なくとも2個の炭素原子を有する、好ましくは2〜10個、とりわけ好ましくは2〜4個の炭素原子を有するヒドロカルビルラジカルであるか、又は一般式−CH
2−O−R
3’のエーテル基であり、R
3’は、少なくとも2個の炭素原子を有するヒドロカルビルラジカルであり、
R
4は、独立にH又は1〜4個の炭素原子を有するヒドロカルビルラジカルである。
【0125】
さらなる実施形態において、本発明は、上述の発明の方法により得られる一般式(I)の上述のマクロモノマーMに関し、
lは、5〜30、好ましくは5〜28、好ましくは5〜25、好ましくは7〜23、より好ましくは7〜18、とりわけ好ましくは8.5〜17.25の数である。
【0126】
さらなる実施形態において、本発明は、上述の発明の方法により得られる一般式(I)の上述のマクロモノマーMに関し、式中、kは、10〜150、好ましくは10〜50、より好ましくは15〜35、とりわけ好ましくは20〜28、最も好ましくは23〜26の数である。
【0127】
さらなる実施形態において、本発明は、上述の発明の方法により得られる一般式(I)の上述のマクロモノマーMに関し、
mは、0〜15、好ましくは0〜10、とりわけ好ましくは0.1〜10、好ましくは0.5〜5、より好ましくは0.5〜3.5、とりわけ好ましくは0.5〜2.5の数である。
【0128】
とりわけエチレンオキシド(EO)並びにペンチレンオキシド(PeO)及び/又はブチレンオキシド(BuO)ブロックの特定の比を有するマクロモノマーを、本発明による方法により特に有利に製造することができることがさらに見いだされた。
【0129】
本発明は、とりわけ、式(I)のラジカル及び添え字がそれぞれ以下のように定義される、本発明による方法により得られる上述のマクロモノマーMに関する。
【0130】
kは、20〜28の数であり、
lは、5〜30、好ましくは5〜28、好ましくは5〜25の数であり、
mは、0〜15、好ましくは0又は好ましくは0.5〜10の数であり、
R
1は、H又はメチルであり、
R
2は、独立に単結合又は−(C
nH
2n)−及び−O−(C
n’H
2n’)−からなる群から選択される2価結合基であり、nは、1〜6の自然数であり、n’は、2〜6の自然数であり、
R
3は、独立に少なくとも2個の炭素原子を有する、好ましくは2〜4個の炭素原子を有するヒドロカルビルラジカルであり、ただし、すべてのヒドロカルビルラジカルR
3における炭素原子の総数は、15〜60、好ましくは15〜56、好ましくは15〜50の範囲にあり、
R
4は、独立にH又は1〜4個の炭素原子を有するヒドロカルビルラジカルである。
【0131】
本発明は、とりわけ、式(I)のラジカル及び添え字がそれぞれ以下のように定義される、本発明による方法により得られる上述のマクロモノマーMに関する。
【0132】
kは、23〜26の数であり、
lは、5〜30、好ましくは5〜28、好ましくは5〜25の数であり、
mは、0〜15、好ましくは0又は好ましくは0.5〜10の数であり、
R
1は、H又はメチルであり、
R
2は、独立に単結合又は−(C
nH
2n)−及び−O−(C
n’H
2n’)−からなる群から選択される2価結合基であり、nは、1〜6の自然数であり、n’は、2〜6の自然数であり、
R
3は、独立に少なくとも2個の炭素原子を有する、好ましくは2〜4個の炭素原子を有するヒドロカルビルラジカルであり、ただし、すべてのヒドロカルビルラジカルR
3における炭素原子の総数は、15〜60、好ましくは15〜56、好ましくは15〜50の範囲にあり、
R
4は、独立にH又は1〜4個の炭素原子を有するヒドロカルビルラジカルである。
【0133】
本発明は、とりわけ、式(I)のラジカル及び添え字がそれぞれ以下のように定義される、本発明による方法により得られる上述のマクロモノマーMに関する。
【0134】
kは、23〜26の数であり、
lは、8.5〜17.5の数であり、
mは、0〜15、好ましくは0又は好ましくは0.5〜10の数であり、
R
1は、H又はメチルであり、
R
2は、独立に単結合又は−(C
nH
2n)−及び−O−(C
n’H
2n’)−からなる群から選択される2価結合基であり、nは、1〜6の自然数であり、n’は、2〜6の自然数であり、
R
3は、独立に少なくとも2個の炭素原子を有する、好ましくは2〜4個の炭素原子を有するヒドロカルビルラジカルであり、ただし、すべてのヒドロカルビルラジカルR
3における炭素原子の総数は、25.5〜34.5の範囲にあり、
R
4は、独立にH又は1〜4個の炭素原子を有するヒドロカルビルラジカルである。
【0135】
本発明は、とりわけ、式(I)のラジカル及び添え字がそれぞれ以下のように定義される、本発明による方法により得られる上述のマクロモノマーMに関する。
【0136】
kは、20〜28の数であり、
lは、5〜30、好ましくは5〜28、好ましくは5〜25の数であり、
mは、0〜15、好ましくは0又は好ましくは0.5〜10の数であり、
R
1は、Hであり、
R
2は、独立に2価結合基−O−(C
n’H
2n’)−であり、n’は、3〜5の自然数であり、
R
3は、独立に2〜4個の炭素原子を有するヒドロカルビルラジカルであり、ただし、すべてのヒドロカルビルラジカルR
3における炭素原子の総数は、15〜60、好ましくは15〜56、好ましくは15〜50の範囲にあり、
R
4は、Hである。
【0137】
本発明は、とりわけ、式(I)のラジカル及び添え字がそれぞれ以下のように定義される、本発明による方法により得られる上述のマクロモノマーMに関する。
【0138】
kは、23〜26の数であり、
lは、5〜30、好ましくは5〜28、好ましくは5〜25の数であり、
mは、0〜15、好ましくは0又は好ましくは0.5〜10の数であり、
R
1は、Hであり、
R
2は、独立に2価結合基−O−(C
n’H
2n’)−であり、n’は、3〜5の自然数であり、
R
3は、独立に2〜4個の炭素原子を有するヒドロカルビルラジカルであり、ただし、すべてのヒドロカルビルラジカルR
3における炭素原子の総数は、15〜60、好ましくは15〜56、好ましくは15〜50の範囲にあり、
R
4は、Hである。
【0139】
本発明は、とりわけ、式(I)のラジカル及び添え字がそれぞれ以下のように定義される、本発明による方法により得られる上述のマクロモノマーMに関する。
【0140】
kは、23〜26の数であり、
lは、8.5〜17.25の数であり、
mは、0〜15、好ましくは0又は好ましくは0.5〜10の数であり、
R
1は、Hであり、
R
2は、独立に2価結合基−O−(C
n’H
2n’)−であり、n’は、3〜5の自然数であり、
R
3は、独立に2〜4個の炭素原子を有するヒドロカルビルラジカルであり、ただし、すべてのヒドロカルビルラジカルR
3における炭素原子の総数は、25.5〜34.5の範囲にあり、
R
4は、Hである。
【0141】
さらに、本発明による方法に関連して上で述べた本発明による方法により得られるマクロモノマーMに関する好ましい実施形態及び定義が適用される。
【0142】
さらなる態様において、本発明は、一般式(I)
H
2C=C(R
1)−R
2−O−(−CH
2−CH
2−O−)
k−(−CH
2−CH(R
3)−O−)
l−(−CH
2−CH
2−O−)
m−R
4 (I)
のマクロモノマーMに関し、
式中、(−CH
2−CH
2−O−)
k、及び(−CH
2−CH(R
3)−O−)
l及び場合による−(CH
2−CH
2−O−)
m単位は、式(I)に示す順序でブロック構造で配置されており、
ラジカル及び添え字は、それぞれ以下のように定義され、
kは、10〜150、好ましくは10〜50、より好ましくは15〜35、とりわけ好ましくは20〜28、最も好ましくは23〜26の数であり、
lは、5〜30、好ましくは5〜28、好ましくは5〜25、好ましくは7〜23、とりわけ好ましくは8.5〜17.25の数であり、
mは、0〜15、好ましくは0〜10、とりわけ好ましくは0.1〜15、好ましくは0.1〜10、より好ましくは0.5〜10、とりわけ好ましくは1〜7、さらに好ましくは2〜5の数であり、
R
1は、H又はメチルであり、
R
2は、独立に単結合又は−(C
nH
2n)−及び−O−(C
n’H
2n’)−からなる群から選択される2価結合基であり、nは、1〜6の自然数であり、n’は、2〜6の自然数であり、
R
3は、独立に少なくとも2個の炭素原子を有する、好ましくは2〜10個、とりわけ好ましくは2〜4個の炭素原子を有するヒドロカルビルラジカル、より好ましくはエチル及び/又はn−プロピルであるか、或いは一般式−CH
2−O−R
3’のエーテル基であり、R
3’は、少なくとも2個の炭素原子を有するヒドロカルビルラジカルであり、
R
4は、独立にH又は1〜4個の炭素原子を有するヒドロカルビルラジカルである。
【0143】
好ましくは、本発明は、mが0より大きい、上で定義したマクロモノマーMに関する。特に、本発明は、式(I)のラジカル及び添え字がそれぞれ以下のように定義される、上で定義したマクロモノマーMに関する。
【0144】
mは、0.1〜15、好ましくは0.1〜10、より好ましくは0.5〜10、とりわけ好ましくは1〜7、さらに好ましくは2〜5の数である。
【0145】
さらなる態様において、本発明は、好ましくは一般式(I)
H
2C=C(R
1)−R
2−O−(−CH
2−CH
2−O−)
k−(−CH
2−CH(R
3)−O−)
l−(−CH
2−CH
2−O−)
m−R
4 (I)
のマクロモノマーMに関し、
式中、(−CH
2−CH
2−O−)
k、及び(−CH
2−CH(R
3)−O−)
l及び場合による−(−CH
2−CH
2−O−)
m単位は、式(I)に示す順序でブロック構造で配置されており、
ラジカル及び添え字は、それぞれ以下のように定義され、
kは、20〜28の数であり、
lは、5〜30、好ましくは5〜28、好ましくは5〜25、好ましくは7〜23の数であり、
mは、0〜15、好ましくは0〜10、とりわけ好ましくは0.1〜15、好ましくは0.1〜10、より好ましくは0.5〜10、とりわけ好ましくは1〜7、さらに好ましくは2〜5の数であり、
R
1は、Hであり、
R
2は、独立に2価結合基−O−(C
n’H
2n’)−であり、n’は、3〜5の自然数であり、
R
3は、独立に2又は3個の炭素原子を有するヒドロカルビルラジカルであり、
R
4は、Hである。
【0146】
さらなる態様において、本発明は、好ましくは一般式(I)
H
2C=C(R
1)−R
2−O−(−CH
2−CH
2−O−)
k−(−CH
2−CH(R
3)−O−)
l−(−CH
2−CH
2−O−)
m−R
4 (I)
のマクロモノマーMに関し、
式中、(−CH
2−CH
2−O−)
k、及び(−CH
2−CH(R
3)−O−)
l及び場合による−(−CH
2−CH
2−O−)
m単位は、式(I)に示す順序でブロック構造で配置されており、
ラジカル及び添え字は、それぞれ以下のように定義され、
kは、23〜26の数であり、
lは、5〜30、好ましくは5〜28、好ましくは5〜25、好ましくは7〜23の数であり、
mは、0〜15、好ましくは0〜10、とりわけ好ましくは0.1〜15、好ましくは0.1〜10、より好ましくは0.5〜10、とりわけ好ましくは1〜7、さらに好ましくは2〜5の数であり、
R
1は、Hであり、
R
2は、独立に2価結合基−O−(C
n’H
2n’)−であり、n’は、3〜5の自然数であり、
R
3は、独立に2又は3個の炭素原子を有するヒドロカルビルラジカルであり、
R
4は、Hである。
【0147】
さらなる態様において、本発明は、好ましくは一般式(I)
H
2C=C(R
1)−R
2−O−(−CH
2−CH
2−O−)
k−(−CH
2−CH(R
3)−O−)
l−(−CH
2−CH
2−O−)
m−R
4 (I)
のマクロモノマーMに関し、
式中、(−CH
2−CH
2−O−)
k、及び(−CH
2−CH(R
3)−O−)
l及び場合による−(−CH
2−CH
2−O−)
m単位は、式(I)に示す順序でブロック構造で配置されており、
ラジカル及び添え字は、それぞれ以下のように定義され、
kは、23〜26の数であり、
lは、8.5〜17.25の数であり、
mは、0〜15、好ましくは0〜10、とりわけ好ましくは0.1〜10、より好ましくは0.5〜5、とりわけ好ましくは0.5〜2.5の数であり、
R
1は、Hであり、
R
2は、独立に2価結合基−O−(C
n’H
2n’)−であり、n’は、3〜5の自然数であり、
R
3は、独立に2又は3個の炭素原子を有するヒドロカルビルラジカルであり、
R
4は、Hである。
【0148】
さらに、本発明による方法に関連して上で述べたマクロモノマーMに関する好ましい実施形態及び定義が適用される。
【0149】
本発明のマクロモノマーMは、さらなるモノエチレン性不飽和親水性モノマー(b)と反応させて、コポリマーを得ることができる。これらの水溶性疎水会合性コポリマーは、一般的に以下のモノマー
(a)0.1〜20質量%、好ましくは0.5〜12質量%の少なくとも1つの発明のマクロモノマーM、及び
(b)25質量%〜99.9質量%の少なくとも1つの異なるモノエチレン性不飽和親水性モノマー(b)
を含み、述べた量は、それぞれコポリマー中のすべてのモノマーの総量に対するものである。
【0150】
親水性モノマー(b)は、エチレン性基に加えて、1つ又は複数の親水基を含む。これらは、それらの親水性のために本発明のコポリマーに十分な水溶性を付与する。親水基は、とりわけ酸素及び/又は窒素原子を含む官能基である。それらは、とりわけ硫黄及び/又はリン原子をヘテロ原子としてさらに含み得る。
【0151】
モノマー(b)は、より好ましくはあらゆる比率で水と混和性であるが、本発明の疎水会合性コポリマーが最初に述べた水溶性を有することは、本発明の実施に十分である。一般的に、室温における水に対するモノマー(b)の溶解度は、少なくとも100g/l、好ましくは少なくとも200g/l、より好ましくは少なくとも500g/lであるべきである。
【0152】
親水性モノマー(b)は、好ましくはカルボニル基>C=O、エーテル基−O−、とりわけnが好ましくは1〜200の数であるポリエチレンオキシド基−(CH
2−CH
2−O−)
n−、ヒドロキシル基−OH、第一級、第二級若しくは第三級アミノ基、アンモニウム基、アミド基−C(O)−NH−、カルボキサミド基−C(O)−NH
2又はカルボキシル基−COOH、スルホ基−SO
3H、ホスホン酸基−PO
3H
2若しくはリン酸基−OP(OH)
3などの酸性基からなる群から選択される官能基を有する。好ましい官能基の例は、ヒドロキシル基−OH、カルボキシル基−COOH、スルホ基−SO
3H、カルボキサミド基−C(O)−NH
2、アミド基−C(O)−NH−及びnが好ましくは1〜200の数であるポリエチレンオキシド基−(CH
2−CH
2−O−)
n−Hを含む。
【0153】
官能基は、エチレン性基に直接結合させるか、又はさもなければ1つ若しくは複数の結合ヒドロカルビル基を介してエチレン性基に結合させることができる。
【0154】
親水性モノマー(b)は、好ましくは一般式(IV)
H
2C=C(R
5)R
6 (IV)
(式中、R
5は、H又はメチルであり、R
6は、1つ又は複数の上記の親水性基(単数又は複数)である)のモノマーである。
【0155】
少なくとも1つのモノマー(b)は、好ましくはアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPS)、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−アクリルアミドブタンスルホン酸、3−アクリルアミド−3−メチルブタンスルホン酸、2−アクリルアミド−2,4,4−トリメチルペンタンスルホン酸、ビニルホスホン酸、アリルホスホン酸、N−(メタ)アクリルアミドアルキルホスホン酸及び(メタ)アクリロイルオキシアルキルホスホン酸からなる群から選択することができる。
【0156】
モノマー(b)の少なくとも1つは、好ましくは(メタ)アクリル酸、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸又は2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPS)の群から選択されるモノマー、より好ましくはアクリル酸及び/又はAPMS或いはそれらの塩である。
【0157】
少なくとも1つのモノマー(b)は、好ましくは(メタ)アクリル酸、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸又は2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPS)の群から選択されるモノマー、より好ましくはアクリル酸及び/又はAMPS或いはそれらの塩である。
【0158】
本発明は、少なくとも2種の親水性モノマー(b)を含むコポリマーに関し、親水性モノマー(b)は、少なくとも1つの非荷電性親水性モノマー(b1)、並びに−COOH、−SO
3H及び−PO
3H
2の群から選択される少なくとも1つの酸性基を含む少なくとも1つの親水性陰イオン性モノマー(b2)(又はそれらの塩)である。
【0159】
コポリマーは、好ましくはモノマー(b1)としてのアクリルアミド、及びモノマー(b2)としての酸性基を含むモノマーを含むものである。
【0160】
コポリマーは、好ましくはモノマー(b1)としてのアクリルアミド、及びモノマー(b2)としての酸性基を含むモノマーを含むものであり、酸性基は、−SO
3Hである。コポリマーは、とりわけ好ましくはモノマー(b1)としてのアクリルアミド、及びモノマー(b2)としての2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPS)を含むものである。
【0161】
コポリマーは、さらに好ましくはモノマー(b1)としてのアクリルアミド、及び酸性基を含む少なくとも2つのさらなる異なるモノマー(b2)を含むものである。コポリマーは、とりわけ好ましくはモノマー(b1)としてのアクリルアミド、並びに酸性基を含むモノマー(b2)としての−SO
3H基を含むモノマー及び−COOH基を含むモノマーを含むものである。
【0162】
好ましい実施形態において、コポリマーは、好ましくはモノマー(b1)としてのアクリルアミド及びモノマー(b2)としてのアクリル酸を含むものである。
【0163】
コポリマーは、さらに好ましくはモノマー(b1)としてのアクリルアミド、並びにモノマー(b2)としての2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPS)及び−COOH基を含むモノマーを含むものである。コポリマーは、さらに好ましくはモノマー(b1)としてのアクリルアミド、並びにモノマー(b2)としての2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPS)及びアクリル酸を含むものである。
【0164】
本発明のコポリマー中のモノマー(b)の量は、コポリマー中のすべてのモノマーの総量に対して25〜99.9質量%、好ましくは25〜99.5質量%である。正確な量は、疎水会合性コポリマーの性質及び望ましい最終用途によって左右され、当業者によってそれに応じて固定される。
【0165】
さらなる適切なモノエチレン性不飽和親水性モノマー(b)は、国際公開第2010/133527号パンフレット13〜16頁に記載されている。
【0166】
以下のモノマーを含むコポリマーが優先される。
【0167】
(a)0.1〜20質量%、好ましくは0.5〜12質量%の少なくとも1つの発明のマクロモノマーM、並びに
(b)モノエチレン性不飽和親水性モノマー(b)としての40〜60質量%のアクリルアミド及び40〜60質量%のアクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPS)。
【0168】
さらに、地下鉱油及び天然ガス埋蔵物の開発、活用及び仕上げのためにそのようなコポリマーを使用する方法が見いだされた。その理由は、それぞれの使用に好ましいコポリマーの組成を有するからである。したがって、本発明による疎水会合性コポリマーは、既に述べた疎水基に加えて、述べた水溶解度がそれぞれの用途で想定される少なくともpH範囲内で保証されるような量の親水基を含む。