(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下の実施形態は、エッジランピングを実施するためのシステムおよび方法を説明している。これらの実施形態は、これらの具体的詳細の一部または全部を伴わずとも実施されてよいことが明らかである。また、これらの実施形態を不必要に不明瞭にしないために、周知のプロセス動作の説明は省かれている。
【0027】
図1は、プラズマインピーダンスの変化が従属無線周波数(RF)信号に及ぼす影響を軽減するためにエッジランピングを実施するためのシステム100の一実施形態を示した図である。プラズマチャンバ124は、下方電極130と、上方電極126と、例えば上方電極126を取り巻く上方誘電体リング、上方電極リングを取り巻く
上方電極延長部、下方電極130を取り巻く下方誘電体リング、下方誘電体リングを取り巻く下方電極延長部、上方プラズマ排除区域(PEZ)リング、下方PEZリングなどのその他の構成部品(不図示)とを含む。上方電極126は、下方電極130の向かい側に、下方電極130の方を向くように位置付けられる。例えば半導体ウエハなどの基板128は、下方電極130の上表面132上で支えられる。例えば特殊用途向け集積回路(ASIC)やプログラム可能論理デバイス(PLD)などの集積回路が、基板
128上に展開され、例えば携帯電話、タブレット、スマートフォン、コンピュータ、ラップトップ型コンピュータ、ネットワーキング機器などの多様なデバイスに使用される。下方電極130は、例えば陽極酸化アルミニウムやアルミニウム合金などの金属で作成される。上方電極126もまた、例えばアルミニウムやアルミニウム合金などの金属で作成される。
【0028】
一実施形態では、上方電極126は、中央のガス供給部(不図示)につながれた穴を含む。中央ガス供給部は、1種以上のプロセスガスをガス供給部(不図示)から受け取る。プロセスガスの例として、O
2などの酸素含有ガスが挙げられる。プロセスガスのその他の例として、例えば四フッ化メタン(CF
4)、六フッ化硫黄(SF
6)、六フッ化エタン(C
2F
6)などのフッ素含有ガスが挙げられる。上方電極126は、接地される。下方電極130は、インピーダンス整合回路176を通じてメガヘルツ(MHz)RF駆動・増幅システムにつながれる。
【0029】
上方電極126と下方電極130との間にプロセスガスが供給され、DAS161がインピーダンス整合回路176を通じて下方電極130に電力を供給するときに、プロセスガスは、プラズマチャンバ124内にプラズマを発生させるために、点火される。例えば、DAS161は、プロセスガスを点火してプラズマを発生させるために、インピーダンス整合回路176を通じて電力を供給する。
【0030】
インピーダンス整合回路は、インピーダンス整合回路につながれた電源のインピーダンスを、インピーダンス整合回路につながれた負荷のインピーダンスに一致させるために、例えばインダクタやコンデンサなどの電気回路部品を含む。例えば、インピーダンス整合回路176は、DAS161のインピーダンスを、プラズマチャンバ124内に発生するプラズマのインピーダンスに一致させる。さらに別の一例では、インピーダンス整合回路176は、DAS161のインピーダンスを、例えばプラズマチャンバ124内のプラズマや、上方電極126、下方電極130、プラズマチャンバ124のその他の構成部品などの、1つまたはそれ以上の部分のインピーダンスに一致させる。一実施形態では、インピーダンス整合回路は、インピーダンス整合回路につながれたDASのインピーダンスと、負荷のインピーダンスとの一致を促すように調整される。電源と負荷とのインピーダンスの一致は、負荷から電源へ電力が反射される可能性を小さくする。
【0031】
デジタル信号プロセッサ(DSP)160には、ホストコンピュータ158がつながれる。ホストコンピュータ158は、トランジスタ−トランジスタ論理(TTL)信号106を生成し、デジタル信号プロセッサ(DSP)160に提供する。TTL信号106は、デジタルパルス信号の一例である。一実施形態では、コンピュータは、TTL信号106を生成するTTL回路を含む。本明細書では、コンピュータの代わりに、プロセッサ、コントローラ、ASIC、またはPLDが使用され、これらの用語は、本明細書のなかで区別なく使用される。TTL信号106は、状態S1と、状態S0とを含む。TTL信号106は、50%のデューティサイクルを有する。一実施形態では、TTL信号106は、5%から95%までの範囲のデューティサイクルを有する。状態S1の例として、値1を有するオン状態、すなわちハイの状態が挙げられる。状態S0の例として、値0を有するオフ状態、すなわちロウの状態が挙げられる。ハイの状態は、ロウの状態を上回る大きさを有する。
【0032】
別の一実施形態では、アナログクロック信号を生成するために、コンピュータの代わりに例えば水晶発振器などのクロック発振器が使用される。アナログクロック信号は、アナログ−デジタル変換器によって、TTL信号106に類似したデジタル信号に変換される。例えば、水晶発振器は、水晶発振器上のまたは水晶発振器近くの電極に電圧を印加することによって電場を振動させるように作成される。
【0033】
TTL信号106は、DSP160に送信される。DSP160は、TTL信号106を受信し、TTL信号106の状態S0およびS1を識別する。例えば、DSP160は、状態S0と状態S1とを見分ける。別の一例として、DSP160は、TTL信号106が第1の群の期間中は例えば値1やハイの状態値などの第1の大きさを有し、第2の群の期間中は例えば値0やロウの状態値などの第2の大きさを有することを決定する。DSP
160は、TTL信号106が第1の群の期間中は状態S1を有し、第2の群の期間中は状態S0を有することを決定する。さらに別の一例として、DSP160は、TTL信号106の大きさを事前に記憶された値と比較し、TTL信号106の大きさが第1の群の期間中は事前記憶値を上回ること、および状態S0中におけるTTL信号106の大きさが第2の群の期間中は事前記憶値以下であること、を決定する。クロック発振器が使用される実施形態では、DSP160は、クロック発振器からアナログクロック信号を受信し、そのアナログ信号をデジタル形式に変換し、次いで、2つの状態S0およびS1を識別する。
【0034】
TTL信号106の状態がS1であると識別されたときは、DSP160は、周波数/電力コントローラ168に、電力値P1および/または周波数値F1を提供する。さらに、TTL信号106の状態がS0であると識別されたときは、DSP160は、周波数/電力コントローラ170に、電力値P0および/または周波数値F0を提供する。abマイクロ秒である状態S1から状態S0へのまたは状態S0から状態S1への遷移時間TT中、DSP160は、1つもしくはそれ以上の遷移周波数FTおよび/または1つもしくはそれ以上の電力値PTをコントローラ168に提供する。ここで、aおよびbは、整数である。一実施形態では、電力値PTは、電力値P1からP0までの範囲であり、且つ/または周波数値FTは、周波数値F1からF0までの範囲である。一実施形態では、DSP160は、遷移時間TTを、状態S1も状態S0も識別されない期間であるとも見なす。
【0035】
遷移時間TT中、コントローラ168は、遷移周波数FTを受信し、例えば2MHz DAS、27MHz DAS、60
MHz DASなどのDASのドライバに駆動周波数を提供する。一実施形態では、駆動周波数は、周波数FTと同じである。駆動器は、それらの駆動周波数を有するRF信号を生成し、そのRF信号を増幅器、伝送路178、およびインピーダンス整合回路176を通じて下方電極130に提供する。一実施形態では、駆動周波数と、DSP160から受信された遷移周波数FTとの間の対応関係が、駆動周波数を受信するコントローラのメモリデバイスに記憶される。メンバデバイスの例として、ランダムアクセスメモリ(RAM)および読み出し専用メモリ(ROM)が挙げられる。メモリデバイスは、フラッシュメモリ、ハードディスク、ストレージデバイス、コンピュータ可読媒体などであってよい。
【0036】
一実施形態では、駆動周波数と、DSP160から受信された遷移周波数FTとの間の対応関係が、駆動周波数を受信するコントローラのメモリデバイスに記憶される。この実施形態では、コントローラは、駆動器に駆動周波数を提供するために、DSP160から受信された遷移周波数FTを駆動周波数に対応付けている。
【0037】
さらに、遷移時間TT中、コントローラ168は、電力値PTを受信し、DASの駆動器に駆動電力値を提供する。一実施形態では、駆動電力値は、電力値PTと同じである。駆動器は、駆動電力値PTを有するRF信号を生成し、それらの駆動電力値を、下方電極130を駆動するために伝送路178およびインピーダンス整合回路176を通じて提供する。
【0038】
一実施形態では、駆動電力値と、DSP160から受信された遷移電力値PTとの間の対応関係が、駆動電力値を受信するコントローラのメモリデバイスに記憶される。この実施形態では、コントローラは、駆動器に駆動電力値を提供するために、DSP160から受信された遷移電力値PTを駆動電力値に対応付けている。
【0039】
電力値P1、P0、PT、電力値P1と状態S1との間の対応関係、電力値P0と状態S0との間の対応関係、電力値PTと遷移時間TTとの間の対応関係、周波数値F1、F0、FT、周波数値F1と状態S1との間の対応関係、周波数値F0と状態S0との間の対応関係、周波数値FTと遷移時間TTとの間の対応関係、またはそれらの組み合わせは、ホストコンピュータ158のメモリデバイスに記憶される生成器パラメータセット180のなかにある。ホストコンピュータ158は、生成器パラメータセット
180を実行するために、論理A、B、......、Nも含んでいる。例えば、ホストコンピュータ158は、生成器パラメータセット180を実行するために、例えばLinux(登録商標)オペレーティングシステムやWindows(登録商標)オペレーティングシステムなどのオペレーティングシステムと、例えばコンピュータプログラムなどの1つまたはそれ以上のプログラミングアプリケーションとを含んでいる。
【0040】
一実施形態において、電力値PT、周波数値FT、またはそれらの組み合わせは、パラメータ値の例である。
【0041】
図2は、エッジランピングを実施するためのシステム190の一実施形態を示したブロック図である。システム190は、xMHz生成器102と、yMHz生成器112とを含む。xMHz生成器102の例として、2MHz生成器が挙げられ、yMHz生成器112の例として、60MHz生成器が挙げられる。xMHz生成器102の別の例として、60MHz生成器が挙げられ、yMHz生成器112の一例として、2MHz生成器が挙げられる。xMHz生成器102のさらに別の例として、2MHz生成器が挙げられ、yMHz生成器112の一例として、27MHz生成器が挙げられる。xMHz生成器102の別の例として、27MHz生成器が挙げられ、yMHz生成器112の一例として、2MHz生成器が挙げられる。xMHz生成器102は、ベースRF生成器すなわち一次生成器の例であり、yMHz生成器112は、二次RF生成器すなわち二次生成器の例である。
【0042】
xMHz生成器102は、RF信号を生成するDAS116を含む。さらに、xMHz生成器102は、DSP104を含む。DSP104は、TTL信号106を受信し、TTL信号106の状態を識別する。TTL信号106の状態がS1であるとき、DSP104は、周波数値F11を生成し、その周波数値F11をAFT108に提供する。AFTの一例は、参照によってその全体を本明細書に組み込まれる米国特許第6,020,794号で提供されている。一実施形態において、調整器およびコントローラという用語は、本明細書のなかで区別なく使用される。同様に、TTL信号106の状態がS0であるときは、DSP104は、周波数値F10を生成し、その周波数値F10をAFT110に提供する。
【0043】
TTL信号106が状態S1にある間は、DSP104におよびDAS116につながれたAFT108は、DSP104から周波数値F11を受信し、DAS116によって生成されるRF信号の周波数を、例えば収束させるなどのように調整し、プラズマチャンバ124内のプラズマのインピーダンスの周波数と、周波数値F11との間に例えば一致や所定の差などの所定の対応関係を達成する。例えば、AFT108は、DAS116の駆動器に提供するための駆動周波数を探索する。駆動周波数は、AFT108のメモリデバイスに記憶されている。一実施形態では、駆動周波数は、周波数値F11と同じである。駆動周波数は、AFT108によって、DAS116の駆動器に提供される。DAS116の駆動器は、その駆動周波数を有するRF信号を生成し、その信号を、DAS116の増幅器に提供する。DAS116は、その駆動周波数で下方電極130を駆動するために、その駆動周波数を有するRF信号を生成し、そのRF信号を、伝送路152およびインピーダンス整合回路
148を通じて下方電極130に送信する。
【0044】
センサ144は、伝送路152上の反射電力を測定し、その測定された反射電力を、DSP104に提供する。DSP104は、反射電力に基づいて、プラズマチャンバ124内のプラズマのインピーダンスを決定し、そのインピーダンスは、周波数を含んでいる。DSP104は、そのインピーダンスの周波数が周波数F11の範囲内であるかどうかを決定する。周波数が周波数F11の範囲内でないと決定されると、AFT108は、DAS116の駆動器に提供するための、周波数値F11に対応する別の駆動周波数を探索する。AFT108は、インピーダンスの周波数が周波数F11の範囲内になるまで、周波数値F11に対応する様々な駆動周波数を提供し続ける。なお、この例では、AFT108は、AFT108のストレージデバイスのなかに、周波数値F11に対応する様々な駆動周波数を記憶していることに留意されたい。同様に、TTL信号106が状態S0にある間は、DSP104におよびDAS116につながれたAFT110は、DSP104から周波数値F10を受信し、DAS116によって生成されるRF信号の周波数を調整し、プラズマチャンバ124内のプラズマのインピーダンスの周波数と、周波数値F10との間に所定の対応関係を達成する。
【0045】
TTL信号106が状態S1から状態S0へ遷移するときは、DAS116によって生成されるRF信号の周波数は、第1の速度で、周波数値F11から周波数値F10へ遷移する。一実施形態では、第1の速度は、状態S1から状態S0へのTTL信号106の遷移速度と同じである。一実施形態では、第1の速度は、TTL信号106の遷移速度に近く、例えばTTL信号106の遷移速度のdefマイクロ秒以内である。ここで、d、e、およびfは、それぞれ整数である。一実施形態では、第1の速度は、一次遷移速度の一例である。
【0046】
システム190は、さらに、yMHz生成器112を含み、該生成器は、RF信号を生成するためのDAS114を含む。yMHz生成器112は、さらに、TTL信号106の状態を識別するDSP118を含む。DSP118は、TTL信号106を受信し、TTL信号106の状態を識別する。TTL信号106の状態がS1であるときに、DSP118は、周波数値F21を生成し、その周波数値F21をAFT120に提供する。同様に、TTL信号106の状態がS0であるときは、DSP118は、周波数値F20を生成し、その周波数値F20をAFT122に提供する。
【0047】
TTL信号106が状態S1にある間は、DSP118におよびDAS114につながれたAFT120は、DSP118から周波数値F21を受信し、DAS114によって生成されるRF信号の周波数を、例えば収束させるなどのように調整し、プラズマチャンバ124内のプラズマのインピーダンスの周波数と、周波数値F21との間に所定の対応関係を達成する。例えば、AFT120は、DAS114の駆動器に提供するための駆動周波数を探索する。駆動周波数は、AFT120のメモリデバイスに記憶されている。一実施形態では、駆動周波数は、周波数値F21と同じである。駆動周波数は、AFT120によって、DAS114の駆動器に提供される。駆動器は、その駆動周波数を有するRF信号を生成し、そのRF信号を、DAS114の増幅器に提供する。DAS114は、その駆動周波数で下方電極130を駆動するために、駆動周波数を有するRF信号を生成し、そのRF信号を、伝送路154およびインピーダンス整合回路150を通じて下方電極130に送信する。
【0048】
センサ146は、伝送路154上の反射電力を測定し、その測定された反射電力を、DSP118に提供する。DSP118は、反射電力に基づいて、プラズマチャンバ124内のプラズマのインピーダンスを決定し、そのインピーダンスは、周波数を含んでいる。DSP118は、そのインピーダンスの周波数が周波数F21の範囲内であるかどうかを決定する。周波数が周波数F21の範囲内でないと決定されると、AFT120は、DAS114の駆動器に提供するための、周波数値F21に対応する別の駆動周波数を探索する。AFT120は、インピーダンスの周波数が周波数F21の範囲内になるまで、周波数値F21に対応する様々な駆動周波数を提供し続ける。なお、この例では、AFT120は、AFT120のストレージデバイスのなかに、周波数値F21に対応する様々な駆動周波数を記憶していることに留意されたい。同様に、TTL信号106が状態S0にある間は、DSP118におよびDAS114につながれたAFT122は、DSP118から周波数値F20を受信し、DAS118によって生成されるRF信号の周波数を調整し、プラズマチャンバ124内のプラズマのインピーダンスの周波数と、周波数値F20との間に所定の対応関係を達成する。
【0049】
TTL信号106が状態S1から状態S0へ遷移するときは、DAS114によって生成されるRF信号の周波数は、第2の速度で、周波数値F21から周波数値F20へ遷移する。一実施形態では、第2の速度は、二次遷移速度の一例である。一実施形態では、DAS114によって生成されるRF信号は、プラズマチャンバ124内のプラズマのプラズマインピーダンスを安定化させるように遷移する。一実施形態では、第2の速度は、第1の速度未満である。例えば、DAS114によって供給されるRF信号が周波数値F21から周波数値F20へ遷移するためには、DAS116によって供給されるRF信号が周波数値F11から周波数値F10へ遷移するのにかかる時間よりも長い時間を要する。
【0050】
周波数値F21から周波数値F20への遷移の間に、DSP118は、1つまたはそれ以上の遷移周波数FT_S1−S0をAFT120に提供する。遷移周波数FT_S1−S0は、コンピュータ198のメモリデバイスに記憶されており、DSP118によって、コンピュータ198から生成器パラメータセット180に取り込まれる。該コンピュータ198は、ホストコンピュータ158(
図1)の一例である。一実施形態では、コンピュータ198のメモリデバイスに、遷移周波数FT_S1−S0と、状態S1から状態S0への状態遷移との間の対応関係が記憶されている。TTL信号106が状態S1にある間は、AFT120は、遷移周波数FT_S1−S0を受信し、例えば対応付けられているなどの対応する駆動遷移周波数をDAS114に提供する。一実施形態において、遷移中における駆動周波数は、遷移周波数FT_S1−S0と同じである。DAS114は、これらの駆動周波数を有するRF信号を生成し、そのRF信号を、伝送路154およびインピーダンス整合回路150を通じてプラズマチャンバ124の下方電極130に提供する。
【0051】
一実施形態において、遷移周波数FT_S1−S0が印加される時間の長さは、インピーダンス整合回路150がプラズマチャンバ124の1つまたはそれ以上の部分のインピーダンスをDAS114のインピーダンスに一致させるために要する時間の長さよりも短い。一例として、プラズマチャンバ124の1つまたはそれ以上の部分のインピーダンスは、伝送路154上の反射電力対伝送路154上の順方向電力の比が、例えば0からある範囲内であるなどのようにゼロに近いときに、DAS114のインピーダンスに一致する。順方向電力および反射電力は、センサ146によって感知される。センサ146は、順方向電力および反射電力の測定値をDSP118に提供し、DSP118は、それらの測定値をアナログ形式からデジタル形式に変換し、比を計算する。
【0052】
一実施形態において、遷移周波数FT_S1−S0が印加される時間の長さは、プラズマチャンバ124内のプラズマのインピーダンスがある値に例えば収束するなどのように安定化するために要する時間よりも短い。一例として、DSP118は、比がゼロに近いときに、プラズマインピーダンスがある値に収束すると決定する。一実施形態では、遷移周波数FT_S1−S0が印加される時間の長さが、インピーダンス整合回路150がプラズマチャンバ124の1つまたはそれ以上の部分のインピーダンスをDAS114のインピーダンスに一致させるために要する時間の長さよりも短いかどうかを決定するために、またはプラズマチャンバ124内のプラズマのインピーダンスが安定化されているかどうかを決定するために、比の代わりに、DSP118によって電圧定在波比(VSWR)が計算される。VSWRは、RCを反射係数として、RC−1対RC+1の比に等しいものとして計算される。
【0053】
一実施形態では、第2の遷移速度は、DAS114の増幅器と、インピーダンス整合回路150と、下方電極130とを含むRF伝送経路の帯域幅の発生時間よりも短い時間の間に生じる。一実施形態では、第2の遷移速度は、DAS116によって生成されるRF信号のRFパルスの幅の発生時間よりも短い時間の間に生じる。RFパルスは、TTL信号
106が状態S1または状態S0にあるときのRF信号の一部分である。
【0054】
さらに、TTL信号106の状態がS1であるときに、DSP104は、電力値P11を生成し、その電力値P11を、電力コントローラ136に提供する。同様に、TTL信号106の状態がS0であるときに、DSP104は、電力値P10を生成し、その電力値P10を、電力コントローラ138に提供する。
【0055】
TTL信号106が状態S1にある間は、DSP104におよびDAS116につながれた電力コントローラ136は、DSP104から電力値P11を受信し、DAS116によって生成されるRF信号の電力を調整し、プラズマチャンバ124内のプラズマのインピーダンスを対応する値にする。例えば、電力コントローラ136は、DAS116の駆動器に提供するための駆動電力値を探索する。駆動電力値は、プラズマインピーダンスZ1に対応している。駆動電力値およびプラズマインピーダンスZ1は、電力コントローラ136のメモリデバイスに記憶されている。一実施形態では、駆動電力値は、電力値P11と同じである。駆動電力値は、電力コントローラ136によって、DAS116の駆動器に提供される。駆動器は、駆動電力値を有するRF信号を生成し、そのRF信号を、DAS116の増幅器に提供する。増幅器は、駆動電力値を増幅させ、増幅電力値を生成してよく、該増幅電力値は、増幅器がDAS116の駆動器から受信するRF信号の電力値と同じであってよい。下方電極130を増幅電力値で駆動するために、増幅電力値を有するRF信号は、DAS116によって、伝送路152およびインピーダンス整合回路148を通じて下方電極130に供給される。
【0056】
センサ144は、伝送路152上の反射電力を測定し、その測定された反射電力を、DSP104に提供する。DSP104は、反射電力に基づいて、プラズマチャンバ124内のプラズマのインピーダンスを決定し、そのインピーダンスは、周波数を含んでいる。DSP104は、電圧対電流の比に基づいてインピーダンスを決定し、電圧および電流は、電力の変数である。DSP104は、インピーダンスがインピーダンスZ1の範囲内であるかどうかを決定する。インピーダンスがインピーダンスZ1の範囲内でないと決定されると、電力コントローラ136は、DAS116の駆動器に提供するための、インピーダンスZ1に対応する別の駆動電力値を探索する。電力コントローラ136は、伝送路152上の反射電力に基づいてDSP104によって決定されるインピーダンスがインピーダンスZ1の範囲内になるまで、インピーダンスZ1に対応する様々な駆動電力値を提供し続ける。なお、この例では、電力コントローラ136は、電力コントローラ136のストレージデバイスに、インピーダンスZ1に対応する様々な駆動電力値を記憶していることに留意されたい。同様に、TTL信号106が状態S0にある間は、DSP104におよびDAS116につながれた電力コントローラ138は、DSP104から電力値P10を受信し、DAS116によって生成されるRF信号の電力を調整し、プラズマチャンバ124内のプラズマのインピーダンスを対応する値にする。
【0057】
TTL信号106が状態S1から状態S0へ遷移するときは、DAS116によって供給されるRF信号の電力値は、第3の速度で、電力値P11から電力値P10へ遷移する。一実施形態では、第3の速度は、状態S1から状態S0へのTTL信号106の遷移速度と同じである。一実施形態では、第3の速度は、TTL信号106の遷移速度に近く、例えばTTL信号106の遷移速度のghiマイクロ秒以内である。ここで、g、h、およびiは、それぞれ整数である。一実施形態では、第3の速度は、一次遷移速度の一例である。
【0058】
周波数値がF11からF10に変化するときにおよび/または電力値がP11からP10に変化するときに、プラズマチャンバ124内のプラズマのプラズマインピーダンスは変化する。また、周波数値がF10からF11に変化するときにおよび/または電力値がP10からP11に変化するときに、プラズマチャンバ124内のプラズマのプラズマインピーダンスは変化する。
【0059】
さらに、TTL信号106の状態がS1であるときに、DSP118は、電力値P21を生成し、その電力値P21を、電力コントローラ140に提供する。同様に、TTL信号106の状態がS0であるときに、DSP118は、電力値P20を生成し、その電力値P20を、電力コントローラ142に提供する。
【0060】
TTL信号106が状態S1にある間は、DSP118におよびDAS114につながれた電力コントローラ140は、DSP118から電力値P21を受信し、DAS114によって生成されるRF信号の電力を調整し、プラズマチャンバ124内のプラズマのインピーダンスを対応する値にする。例えば、電力コントローラ140は、DAS114の駆動器を駆動するための駆動電力値を探索する。駆動電力値は、プラズマインピーダンスZ2に対応している。駆動電力値およびプラズマインピーダンスZ2は、電力コントローラ140のメモリデバイスに記憶されている。一実施形態では、駆動電力値は、電力値P21と同じである。駆動電力値は、電力コントローラ140によって、DAS116の駆動器に提供される。この駆動器は、駆動電力値を有するRF信号を生成するためのDAS114の増幅器につながれている。増幅器は、駆動電力値を増幅させてよい。一実施形態では、増幅RF信号は、DAS114の増幅器によってDAS114の駆動器から受信されるRF信号の電力値と同じ電力値を有する。DAS114によって生成されるRF信号は、下方電極130を駆動電力値で駆動するために、伝送路154およびインピーダンス整合回路150を通じて下方電極130に供給される。
【0061】
センサ146は、伝送路154上の反射電力を測定し、その測定された反射電力を、DSP118に提供する。DSP118は、反射電力に基づいて、プラズマチャンバ124内のプラズマのインピーダンスを決定し、そのインピーダンスは、周波数を含んでいる。DSP118は、インピーダンスがインピーダンスZ2の範囲内であるかどうかを決定する。インピーダンスがインピーダンスZ2の範囲内でないと決定されると、電力コントローラ140は、DAS114の駆動器に提供するための、インピーダンスZ2に対応する別の駆動電力値を探索する。電力コントローラ140は、伝送路154上の反射電力に基づいてDSP118によって決定されるインピーダンスがインピーダンスZ2の範囲内になるまで、インピーダンスZ2に対応する様々な駆動電力値を提供し続ける。なお、この例では、電力コントローラ140は、電力コントローラ140のストレージデバイスのなかに、インピーダンスZ2に対応する様々な駆動電力値を記憶していることに留意されたい。同様に、TTL信号106が状態S0にある間は、DSP118におよびDAS114につながれた電力コントローラ142は、DSP118から電力値P20を受信し、DAS114によって生成されるRF信号の電力を調整し、プラズマチャンバ124内のプラズマのインピーダンスを対応する値にする。
【0062】
TTL信号106が状態S1から状態S0へ遷移するときは、DAS114によって生成されるRF信号の電力値は、第4の速度で、電力値P21から電力値P20へ遷移する。一実施形態では、第4の速度は、第3の速度未満である。例えば、DAS114によって供給されるRF信号が電力値P21から電力値P20へ遷移するためには、DAS116によって供給されるRF信号が電力値P11から電力値P10へ遷移するためにかかる時間よりも長い時間を要する。一実施形態では、第4の速度は、二次遷移速度の一例である。
【0063】
電力値P21から電力値P20への遷移の間に、DSP118は、1つまたはそれ以上の遷移電力値PT_S1−S0を電力コントローラ140に提供する。遷移電力値PT_S1−S0は、コンピュータ198のメモリデバイスに記憶されており、DSP118によって、生成器パラメータセット180に取り込まれる。一実施形態では、コンピュータ198のメモリデバイスに、遷移電力値PT_S1−S0と、状態S1から状態S0への状態遷移との間の対応関係が記憶されている。電力値P21から電力値P20への遷移の間は、電力コントローラ140は、遷移電力値PT_S1−S0を受信し、駆動遷移電力値をDAS114に提供する。DAS114は、遷移電力値PT_S1−S0を有するRF信号を生成し、そのRF信号を、伝送路154およびインピーダンス整合回路150を通じてプラズマチャンバ124に提供する。
【0064】
一実施形態において、遷移電力値PT_S1−S0が印加される時間の長さは、インピーダンス整合回路150がプラズマチャンバ124の1つまたはそれ以上の部分のインピーダンスをDAS114のインピーダンスに一致させるために要する時間の長さよりも短い。一例として、プラズマチャンバ124の1つまたはそれ以上の部分のインピーダンスは、伝送路154上の反射電力対伝送路154上の順方向電力の比が、例えば0からある範囲内であるなどのようにゼロに近いときに、DAS114のインピーダンスに一致する。
【0065】
一実施形態において、遷移電力値PT_S1−S0が印加される時間の長さは、プラズマチャンバ124内のプラズマのインピーダンスがある値に例えば収束するなどのように安定化するために要する時間よりも短い。一実施形態では、遷移電力値PT_S1−S0が印加される時間の長さが、インピーダンス整合回路150がプラズマチャンバ124の1つまたはそれ以上の部分のインピーダンスをDAS114のインピーダンスに一致させるために要する時間の長さよりも短いかどうかを決定するために、またはプラズマチャンバ124内のプラズマのインピーダンスが安定化されているかどうかを決定するために、比の代わりに、DSP118によってVSWRが計算される。
【0066】
一実施形態では、第4の遷移速度は、DAS114の増幅器と、インピーダンス整合回路150と、下方電極130とを含むRF伝送経路の帯域幅の発生に関連する時間よりも短い時間の間に生じる。一実施形態では、第4の遷移速度は、DAS116によって生成されるRF信号のRFパルスの幅の発生時間よりも短い時間の間に生じる。
【0067】
一実施形態では、遷移周波数値FT_S1−S0および遷移電力値PT_S1−S0は、ともに、DSP118によって同時にまたは実質的に同時に電力コントローラ140およびAFT120に提供される。この実施形態では、DSP118は、遷移電力値PT_S1−S0を電力コントローラ140に提供し、遷移周波数値FT_S1−S0をAFT120に提供する。実質的に同時の一例として、遷移電力値PT_S1−S0または遷移周波数値FT_S1−S0の提供の、例えば幾マイクロ秒などの所定の期間内であることが挙げられる。
【0068】
上記の実施形態は、状態S1から状態S0への遷移に関して説明されているが、一実施形態では、これらの実施形態が、状態S0から状態S1への遷移に適用するように変更されている。例えば、TTL信号106が状態S0からS1へ遷移する間は、遷移周波数値FT_S1−S0と比較して同じまたは異なる一群の遷移周波数値FT_S0−S1が使用されてよい。この例では、遷移周波数値FT_S0−S1は、AFT120の代わりにAFT122によってDSP118に提供される。別の例として、状態S0からS1への遷移の間は、遷移電力値PT_S1−S0と比較して同じまたは異なる一群の遷移電力値PT_S0−S1が使用されてよい。この例では、遷移電力値PT_S0−S1は、電力コントローラ140の代わりに電力コントローラ142によって、DSP118に提供される。また、別の一例として、状態S0から状態S1への遷移の間は、同じまたは異なる一群の遷移周波数値と、同じまたは異なる一群の遷移電力値とが、同時にまたは実質的に同時に提供される。例えば、遷移周波数値FT_S0−S1は、DSP118から電力コントローラ142への遷移電力値PT_S1−S0の提供と同時にDSP118によってAFT122に提供される。
【0069】
一実施形態では、DSP118によって実施される機能を、AFTまたは電力コントローラによって実施することができる。例えば、DSP118が、状態遷移が状態S1から状態S0であるかまたは状態S0から状態S1であるかに基づいてどの遷移周波数値が印加されるかを決定するのに代わり、AFT120またはAFT122が、状態遷移が状態S1から状態S0であるかまたは状態S0から状態S1であるかに基づいてどの遷移周波数値が印加されるかを決定する。別の一例として、DSP118が、遷移電力値を電力コントローラに提供するのに代わり、電力コントローラが、状態が遷移しているという決定をDSP118から受信する。決定を受信すると、電力コントローラは、電力コントローラのメモリデバイスから遷移電力値を取り出し、それらの遷移電力値をDAS114に提供する。さらに別の一例として、DSP118が、遷移周波数値をAFTに提供するのに代わり、AFTが、状態が遷移しているという決定をDSP118から受信する。決定を受信すると、AFTは、AFTのメモリデバイスから遷移周波数値を取り出し、それらの遷移周波数値をDAS114に提供する。
【0070】
一実施形態では、生成器のDSP内に、生成器のAFTおよび/または電力コントローラが含まれている。例えば、AFT120および122、ならびに電力コントローラ140および142が、DSP118内に含まれている。
【0071】
一実施形態では、電力コントローラ140およびAFT120の代わりに1つのコントローラが使用され、電力コントローラ142およびAFT122に代わり、1つのコントローラが使用され、電力コントローラ136およびAFT108の代わりに1つのコントローラが使用され、且つ/または電力コントローラ138およびAFT110の代わりに1つのコントローラが使用される。
【0072】
DSP114および116の使用に加えて追加のDASが使用される実施形態では、zMHz生成器は、DAS114の代わりにzMHzDASを含むことを除いてyHMz生成器112と同様である。zMHz生成器は、インピーダンス整合回路(不図示)および伝送路(不図示)を通じてプラズマチャンバ124の下方電極130につながれている。さらに、zMHzDASは、TTL信号106を受信するために、ツールUI191につながれている。zMHz生成器は、2つの電力コントローラと、2つのAFTと、DSPと、ADCと、センサと、zMHzDASとを含む。zMHzの一例は、27MHzである。zMHzの別の一例は、30MHzである。
【0073】
一実施形態において、1つまたはそれ以上の遷移周波数FT_S1−S0、1つまたはそれ以上の遷移周波数FT_S0−S1、1つまたはそれ以上の遷移電力値PT_S1−S0、1つまたはそれ以上の遷移電力値PT_S0−S1、またはそれらの組み合わせは、パラメータ値の例である。
【0074】
一実施形態において、DAS116は、一次駆動・増幅器の一例であり、DSP104は、一次DSPの一例であり、AFT108は、第1の一次AFTの一例であり、AFT110は、第2の一次AFTの一例である。さらに、一実施形態において、DSP118は、二次DSPの一例であり、AFT120は、第1の二次AFTの一例であり、AFT122は、第2の二次AFTの一例である。
【0075】
また、一実施形態において、周波数値F11は、第1の一次周波数入力の一例であり、周波数値F10は、第2の一次周波数入力の一例であり、電力値P11は、第1の一次電力入力の一例であり、電力値P10は、第2の一次電力入力の一例である。さらに、一実施形態において、周波数値F10は、第1の一次周波数入力の一例であり、周波数値F11は、第2の一次周波数入力の一例であり、電力値P10は、第1の一次電力入力の一例であり、電力値P11は、第2の一次電力入力の一例である。
【0076】
さらに、一実施形態において、周波数値F21は、第1の二次周波数入力の一例であり、周波数値F20は、第2の二次周波数入力の一例であり、電力値P21は、第1の二次電力入力の一例であり、電力値P20は、第2の二次電力入力の一例である。さらに、一実施形態において、周波数値F20は、第1の二次周波数入力の一例であり、周波数値F21は、第2の二次周波数入力の一例であり、電力値P20は、第1の二次電力入力の一例であり、電力値P21は、第2の二次電力入力の一例である。
【0077】
一実施形態において、1つまたはそれ以上の一次コントローラは、xMHz生成器102内のコントローラであり、1つまたはそれ以上の二次コントローラは、yMHz生成器112内のコントローラである。一実施形態において、一次RF信号は、伝送路152を通じてプラズマチャンバ124に送信されるためにxMHz生成器102のDAS116によって生成されるRF信号であり、二次RF信号は、伝送路154を通じてプラズマチャンバ124に送信されるためにyMHz生成器112のDAS114によって生成されるRF信号である。
【0078】
一実施形態では、コントローラまたは調整器の代わりに、プロセッサによって実行される例えばコンピュータプログラムなどの制御論理ブロックが使用される。例えば、生成器の各AFTが、生成器のプロセッサによって実行される論理ブロックである。別の一例では、生成器の各電力コントローラが、生成器のプロセッサによって実行される論理ブロックである。コンピュータプログラムは、以下で例を挙げられる非一過性のコンピュータ可読媒体に実装される。
【0079】
図3は、エッジランピングが実施されてよい期間を例示するためのグラフ201および203の実施形態を示している。グラフ201は、信号の電圧を時間に対してプロットしてある。プロット202は、チャンバ124内のプラズマの電圧の、時間にともなう変化を示している。プロット204は、60MHzRF信号の電圧の、時間にともなう変化を示しており、プロット208は、2MHzRF信号の電圧の、時間にともなう変化を示している。2MHzRF信号が高電力値から低電力値へ遷移する部分206の発生中は、エッジランピングが実施されてよい。高電力値は、低電力値よりも大きい。
【0080】
グラフ203は、部分206を拡大したものである。グラフ203では、プロット208は、チャンバ124内のプラズマの電圧の、時間にともなう変化を示している。プロット212は、60MHzRF信号の電圧の、時間にともなう変化を示しており、プロット210は、2MHzRF信号の電圧の、時間にともなう変化を示している。60MHz信号のエッジランピングは、グラフ203の部分214内に示された期間中に実施されてよい。エッジランピングが実施されるときに、最終的に、2MHz信号は、低電力値を達成するが、60MHz信号は、まだその高電力値から低電力値への遷移中である。
【0081】
図4は、60MHz信号のエッジランピングを例示するためのグラフ220および222の実施形態を示している。グラフ220は、信号の電圧を時間に対してプロットしてあり、グラフ222は、RF信号の高速フーリエ変換(FFT)振幅をFFT周波数に対してプロットしてある。グラフ220の部分224では、2MHz信号および60MHz信号の両方がオンである。グラフ
220の部分226では、2MHz信号がオンにされており、60MHz信号が遷移中である。エッジランピングは、60MHz信号が2MHz信号よりも長い時間を状態S1から状態S0への遷移のためにかけることを可能にするために使用される。
【0082】
プロット228は、2MHz信号のFFT振幅の変化を示しており、プロット230は、60MHz信号のFFT振幅の変化を示している。2MHz信号のピーク308と60MHz信号のピーク306との間の差によって示されるような遷移期間中は、エッジランピングを実施するために、60MHz信号のFFT振幅が増加される。
【0083】
図5は、エッジランピングが適用されないときにプラズマが安定化するためにかかる時間の長さと、エッジランピングが適用されるときにプラズマが安定化するためにかかる時間の長さとの差を例示するためのグラフ290および292を示している。各グラフ290および292は、オシロスコープによって測定された電圧を時間に対してプロットしてある。プロット296は、プラズマの電圧を示しており、プロット298は、2MHz信号の電圧を示しており、プロット302は、60MHz信号の電圧を示している。さらに、プロット304は、プラズマの電圧を示しており、プロット306は、2MHz信号の電圧を示しており、プロット308は、60MHz信号の電圧を示している。部分294および303によって示されるように、エッジランピングが適用されないときにプラズマが安定化するためには、エッジランピングが適用されるときにプラズマが安定化するためにかかる時間よりも長い時間がかかる。エッジランピングは、グラフ292では適用されており、グラフ290では適用されていない。
【0084】
図6は、エッジランピングが実施されないときの順方向電力と、エッジランピングが実施されるときの順方向電力との間の差を例示するためのグラフ254および256を示している。各グラフ254および256は、60MHz信号の順方向電力を時間に対してプロットしてある。グラフ254の部分258に示されるように、グラフ256の部分260に示されるよりも大量のリンギングがある。グラフ254は、エッジランピングの実施を伴わずに生成されたものであり、グラフ256は、エッジランピングの実施を伴って生成されたものである。
【0085】
図7は、発光分光計(OES)によって感知される信号にエッジランピングが及ぼす影響を例示したグラフ250を示している。グラフ250は、例えばプラズマの電力やプラズマの電圧などの任意の単位を時間に対してプロットしてある。図に示されるように、エッジランピングを伴わないと、任意の単位は、値V1から値V2にシュートし、エッジランピングを伴うと、任意の単位は、値V1からV3にシュートし、これは、値V2の場合よりも小さい。したがって、エッジランピングの結果は、エッジランピングが実施されるときよりもプラズマの乱れを少なくする。
【0086】
図8は、エッジランピングが実施されないときの順方向電力と、エッジランピングが実施されるときの順方向電力との間の差を例示するためのグラフ272、およびエッジランピングが実施されるときのプラズマインピーダンスと、エッジランピングが実施されないときのプラズマインピーダンスとの間の差を例示するためのグラフ274を示している。グラフ272は、60MHz信号の順方向電力を時間に対してプロットしてある。グラフ274は、例えばプラズマの電力やプラズマの電圧などの任意の単位を時間に対してプロットしてある。エッジランピングが実施されないときは、60MHz信号は、レベルL1より下のレベルL2にシュートし、エッジランピングが実施されるときは、60MHz信号は、レベルL1にシュートする。さらに、エッジランピングが実施されないときは、任意の単位は、レベルL3からレベルL5にシュートし、エッジランピングが実施されるときは、任意の単位は、レベルL3からレベル4にシュートし、これは、レベルL5の場合よりも小さく、プラズマの乱れが少ない結果になる。
【0087】
図9は、エッジランピングが実施されるときのエネルギの標準偏差と、エッジランピングが実施されないときのエネルギの標準偏差との間の差を例示するためにプラズマのエネルギをジュール単位で時間に対してプロットしたグラフ252を示している。図に示されるように、エッジランピングが実施されるときのエネルギの標準偏差SD1は、プラズマが不安定であってエッジランピングが実施されないときのエネルギの標準偏差SD2よりも小さく、且つプラズマが安定していてエッジランピングが実施されないときのエネルギの標準偏差SD3よりも小さい。
【0088】
図10は、エッジランピングの一実施形態を例示するためのグラフ381および383を示している。グラフ381は、ワットを単位とした順方向電力を、秒を単位とした時間に対してプロットしてある。グラフ383は、TTL信号106の状態を、秒を単位とした時間に対してプロットしてある。
図10に示されるように、TTL信号106が状態S1から状態S0へ遷移するときに、例えば2MHz信号や27MHz信号などのA MHz信号は、高電力入力P1から低電力入力P2へ遷移する。図に示されるように、例えば27MHz信号や60MHz信号などのB MHz信号は、高電力入力P1から低電力入力P2へのA MHz信号の遷移速度と同じ速度では遷移しない。B MHz信号は、高電力入力P1から低電力入力P2へのA MHz信号の遷移速度よりも低い速度で遷移する。例えば、B MHz信号は、高電力入力P1から低電力入力P2へのA MHz信号の遷移中に、無限ではない傾きを有する。別の例として、B MHz信号は、高電力入力P1から低電力入力P2へのA MHz信号の遷移中に、負の傾きを有する。一実施形態では、A MHz信号は、電力入力P1から電力入力P2への遷移中に、無限の傾きを有する。高電力入力P1から低電力入力P2へのA MHz信号の遷移中におけるB MHz信号の傾きの例として、傾き1、曲線状の傾き、変化する傾きなどが挙げられる。B MHz信号は、高電力入力P3から低電力入力P2へ遷移する。B MHz信号の遷移中に、B MHz信号は、エッジランプER1を有する。エッジランプER1は、高電力入力P3から低電力入力P2への遷移中にB MHz信号の電力および/または周波数を制御することによって生成される。
【0089】
同様に、TTL信号106が状態S0から状態S1へ遷移するときに、A MHz信号は、低電力入力P2から高電力入力P1へ遷移する。図に示されるように、B MHz信号は、低電力入力P2から高電力入力P1へのA MHz信号の遷移速度と同じ速度では遷移しない。B MHz信号は、低電力入力P2から高電力入力P1へのA MHz信号の遷移速度よりも低い速度で遷移する。例えば、B MHz信号は、低電力入力P2から高電力入力P1へのA MHz信号の遷移中に、無限ではない傾きを有する。別の例として、B MHz信号は、低電力入力P2から高電力入力P1へのA MHz信号の遷移中に、正の傾きを有する。一実施形態では、A MHz信号は、低電力入力P2から高電力入力P1への遷移中に、無限の傾きを有する。低電力入力P2から高電力入力P1へのA MHz信号の遷移中におけるB MHz信号の傾きの例としては、傾き1、曲線状の傾き、変化する傾きなどが挙げられる。B MHz信号は、低電力入力P2から高電力入力P3へ遷移する。B MHz信号の遷移中に、B MHz信号は、エッジランプER2を有する。エッジランプER2は、低電力入力P2から高電力入力P3への遷移中にB MHz信号の電力および/または周波数を制御することによって生成される。
【0090】
一実施形態では、B MHz信号は、電力入力P3から低電力入力P2ではない低電力入力へ遷移する。一実施形態では、B MHz信号は、A MHz信号が高電力入力P1から低電力入力P2へ遷移するときに、電力入力P3から電力入力P3よりも高い高電力入力へ遷移し、A MHz信号が低電力入力P2から高電力入力P1へ遷移するときに、上記の高電力入力から電力入力P3へ遷移する。
【0091】
なお、A MHz信号は、電力入力P1においてある状態にあり、電力入力P2において別の状態にあることに留意されたい。同様に、B MHz信号は、電力入力P3においてある状態にあり、電力入力P2において別の状態にある。
【0092】
図11は、RF信号をエッジランピングするための方法350の一実施形態のフローチャートである。方法
350は、DSP160(
図1)またはDSP118(
図2)によって実行される。一実施形態では、方法350は、AFT、または電力コントローラ、またはそれらの組み合わせによって実行される。例えば、方法350は、コントローラ168、170、AFT120、AFT122、電力コントローラ140、電力コントローラ142、またはそれらの組み合わせによって実行される(
図1および
図2)。
【0093】
動作352では、状態遷移が起き始めたかどうかが決定される。例えば、TTL信号106が状態S1から状態S0へまたは状態S0から状態S1へ遷移しているかどうかが決定される。状態遷移が起き始めていないとの決定を受けたら、方法350は、終了する。
【0094】
他方、状態遷移が起き始めているとの決定を受けたら、動作354において、状態遷移を達成するためにRF DASに印加するための周波数入力が決定される。例えば、TTL信号106の状態S1から状態S0への状態遷移が起き始めていると決定されたら、メモリデバイスから、1つまたはそれ以上の周波数値FT_S1−S0が得られる。別の例として、状態S0から状態S1への状態遷移が起き始めていると決定されたら、メモリデバイスから、1つまたはそれ以上の周波数値FT_S0−S1が得られる。
【0095】
動作356では、周波数入力を印加する期間が決定される。例えば、この期間は、xMHz生成器のDAS116によって生成されるRF信号が高電力値から低電力値へ遷移するための期間よりも長く、かつ、TTL信号106の例えば50%などのデューティサイクルよりも短い。この例において、もし、TTL信号106のデューティサイクルが70%であるならば、周波数入力が印加される期間は、DAS116によって生成されるRF信号が高電力値から低電力値へ遷移するための期間よりも長く、かつ、残りのデューティサイクル30%よりも短い。別の例として、周波数入力が印加される期間は、DAS116によって生成されるRF信号が高電力値から低電力値へ遷移するための期間よりも長く、かつ、状態S0中にプラズマチャンバ124内のプラズマのプラズマインピーダンスが安定化するためにかかる時間の長さよりも短い。さらに別の一例として、周波数入力が印加される期間は、DAS116によって生成されるRF信号が高電力値から低電力値へ遷移するための期間よりも長く、かつ、インピーダンス整合回路150が例えばDAS114、AFT108、AFT110、電力コントローラ136、電力コントローラ138などのxMHz生成器102の一部分または全部分のインピーダンスをプラズマチャンバ124の1つまたはそれ以上の部分のインピーダンスに一致させるためにかかる時間の長さよりも短い。
【0096】
さらに、動作358では、状態遷移を達成するためにRF DASに印加される電力入力が決定される。例えば、TTL信号106の状態S1から状態S0への状態遷移が起き始めたと決定されたら、1つまたはそれ以上の電力値PT_S1−S0がメモリデバイスから得られる。別の例として、TTL信号106の状態S0から状態S1への状態遷移が起き始めたと決定されたら、1つまたはそれ以上の電力値PT_S0−S1がメモリデバイスから得られる。
【0097】
動作360では、電力入力を印加する期間が決定される。例えば、この期間は、DAS116によって生成されるRF信号が高電力値から低電力値へ遷移するための期間よりも長く、かつ、TTL信号106の例えば50%などのデューティサイクルよりも短い。この例において、もし、TTL信号106のデューティサイクルが60%であるならば、電力入力が印加される期間は、DAS116によって生成されるRF信号が高電力値から低電力値へ遷移するための期間よりも長く、かつ、残りのデューティサイクル40%よりも短い。別の例として、電力入力が印加される期間は、DAS116によって生成されるRF信号が高電力値から低電力値へ遷移するための期間よりも長く、かつ、状態S0中にプラズマチャンバ124内のプラズマのプラズマインピーダンスが安定化するためにかかる時間の長さよりも短い。さらに別の一例として、電力入力が印加される期間は、DAS116によって生成されるRF信号が高電力値から低電力値へ遷移するための期間よりも長く、かつ、インピーダンス整合回路150が例えばDAS114、AFT120、AFT122、電力コントローラ140、電力コントローラ142などのyMHz生成器112の一部分または全部分のインピーダンスをプラズマチャンバ124の1つまたはそれ以上の部分のインピーダンスに一致させるためにかかる時間の長さよりも短い。
【0098】
一実施形態において、周波数入力および電力入力は、ともに、期間中に同時にまたは実質的に同時に印加される。
【0099】
上述された実施形態は、2MHz RF信号 および/または60MHz RF信号 および/または27MHz信号を下方電極130に提供し、上方電極126を接地することに関するものであるが、幾つかの実施形態では、上方電極126に2MHz信号、60MHz信号、および27MHz信号が提供され、下方電極130が接地される。
【0100】
一実施形態では、例えば周波数入力や電力入力などの入力、または例えば電力レベルや周波数レベルなどのレベルは、別の値の閾値以内の1つまたはそれ以上の値を含む。例えば、電力レベルは、電力値P21と、電力値P21の閾値以内のその他の電力値とを含む。この例では、電力レベルは、例えば状態S0のための電力値P20などの、別の状態のための電力値を除外している。別の例として、周波数入力は、周波数値F11と、周波数値F11の閾値以内のその他の周波数値とを含む。この例では、周波数入力は、例えば状態S0のための周波数値F10などの、別の状態のための周波数値を除外している。
【0101】
上述された実施形態は、一実施形態においてk平行平板型プラズマチャンバに言及して説明されているが、上述された実施形態は、例えば誘導結合プラズマ(ICP)リアクタを含むプラズマチャンバや、電子サイクロトロン共鳴(ECR)リアクタを含むプラズマチャンバなどの、その他のタイプのプラズマチャンバにも適用されることに留意されたい。例えば、2MHz電力供給および60MHz電力供給は、ICPプラズマチャンバ内のインダクタにつながれる。
【0102】
さらに、一実施形態において、DASという用語および駆動・増幅器という用語は、本明細書のなかで区別なく使用される。
【0103】
本明細書で説明される実施形態は、ハンドヘルドデバイス、マイクロプロセッサシステム、マイクロプロセッサベースのもしくはプログラム可能な家庭用電子機器、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータなどの、様々なコンピュータシステム構成によって実施されてよい。これらの実施形態は、また、ネットワークを通じてリンクされた遠隔処理装置によってタスクを実施される分散コンピューティング環境でも実施することができる。
【0104】
上記の実施形態を念頭におくと、実施形態は、コンピュータシステムに記憶されたデータを伴う様々なコンピュータ実行動作を利用可能であることが理解される。これらの動作は、物理量の物理的操作を必要とする動作である。本明細書で説明されて実施形態の一部を構成しているいずれの動作も、有用なマシン動作である。実施形態は、これらの動作を実施するためのデバイスまたは装置にも関する。装置は、特殊用途コンピュータ用に、特別に構築されてよい。特殊用途コンピュータとして定義されるときは、そのコンピュータは、特殊用途のために尚も動作可能でありつつも、特殊用途の一部ではないその他の処理、プログラム実行、またはルーチンも実施することができる。或いは、動作は、コンピュータメモリやキャッシュに記憶されたまたはネットワークを通じて得られる1つまたはそれ以上のコンピュータプログラムによって選択的にアクティブにされるまたは構成される汎用コンピュータによって処理されてよい。ネットワークを通じてデータが得られるときは、そのデータは、例えばコンピューティングリソースのクラウドなどの、ネットワーク上のその他のコンピュータによって処理されてよい。
【0105】
1つまたはそれ以上の実施形態は、コンピュータ可読媒体上のコンピュータ可読コードとしても作成することができる。コンピュータ可読媒体は、コンピュータシステムによって後ほど読み出し可能なデータを記憶することができる任意のデータストレージデバイスである。コンピュータ可読媒体の例には、ハードドライブ、ネットワーク接続ストレージ(NAS)、ROM、RAM、コンパクトディスクROM(CD−ROM)、一度のみ記録可能なCD(CD−R)、書き換え可能なCD(CD−RW)、磁気テープ、ならびにその他の光および非光データストレージデバイスがある。コンピュータ可読媒体としては、コンピュータ可読コードが分散方式で記憶および実行されるようにネットワーク結合コンピュータシステムに分散されたコンピュータ可読有形媒体が挙げられる。
【0106】
方法動作は、特定の順序で説明されたが、オーバーレイ動作の処理が所望の形で実施される限り、動作と動作の間にその他のハウスキーピング動作が実施されてよいこと、僅かに異なる時点で発生するように動作が調節されてよいこと、または処理に関連した様々な間隔での処理動作の発生を可能にするシステムに動作が分散されてよいことが理解される。
【0107】
任意の実施形態からの1つまたはそれ以上の特徴は、本開示に記載された様々な実施形態で説明される範囲から逸脱することなくその他の任意の実施形態の1つまたはそれ以上の特徴と組み合わされてよい。
【0108】
以上の実施形態は、理解を明瞭にする目的で幾らか詳細に説明されてきたが、添付の特許請求の範囲内で、特定の変更および修正が可能であることが明らかである。したがって、これらの実施形態は、例示的且つ非限定的であると見なされ、これらの実施形態は、本明細書で与えられる詳細に限定されず、添付の特許請求の範囲およびそれらに等価な形態の範囲内で変更されてよい。
本発明は、たとえば、以下のような態様で実現することもできる。
適用例1:
システムであって、
第1のRF信号を生成するためのベースRF生成器であって、前記第1のRF信号は、ある状態から別の状態へ遷移し、前記第1のRF信号のある状態から別の状態への遷移は、プラズマインピーダンスの変化をもたらす、ベースRF生成器と、
第2のRF信号を生成するための二次RF生成器であって、前記第2のRF信号は、前記プラズマインピーダンスの変化を安定化させるために、ある状態から別の状態へ遷移する、二次RF生成器と、
前記二次RF生成器につながれたコントローラであって、前記第2のRF信号がある状態から別の状態へ遷移するときに前記第2のRF信号のエッジランピングを実施するために、前記二次RF生成器にパラメータ値を提供するためのものであるコントローラと、
を備えるシステム。
適用例2:
適用例1に記載のシステムであって、
前記エッジランピングは、正または負の傾きを有する、システム。
適用例3:
適用例1に記載のシステムであって、
前記パラメータ値は、周波数値、電力値、またはそれらの組み合わせを含む、システム。
適用例4:
無線周波数(RF)信号の電力レベルの変化がプラズマインピーダンスに及ぼす影響を軽減するためのシステムであって、
一次生成器と、
二次生成器と、を備え、
前記一次生成器は、
一次RF信号を生成するための一次駆動・増幅器と、
デジタルパルス信号の状態を識別するための一次デジタル信号プロセッサ(DSP)であって、前記状態は、第1の状態と、第2の状態とを含み、前記一次DSPは、前記デジタルパルス信号が前記第1の状態にあるときの第1の一次周波数入力を識別するため、および前記デジタルパルス信号が前記第2の状態にあるときの第2の一次周波数入力を識別するため、のものである、一次DSPと、
前記一次DSPにおよび前記一次駆動・増幅器につながれた第1の一次自動周波数調整器(AFT)であって、前記第1の一次AFTは、前記一次DSPから前記第1の一次周波数入力を受信するため、および前記第1の一次周波数入力に対応するプラズマインピーダンスを達成するように前記一次RF信号を調整するため、のものである、第1の一次AFTと、
前記一次DSPにおよび前記一次駆動・増幅器につながれた第2の一次AFTであって、前記第2の一次AFTは、前記一次DSPから前記第2の一次周波数入力を受信するため、および前記第2の一次周波数入力に対応するプラズマインピーダンスを達成するように前記一次RF信号を調整するため、のものである、第2の一次AFTと、を含み、
前記一次RF信号は、前記第1の一次周波数入力から前記第2の一次周波数入力への一次遷移速度を有し、
前記二次生成器は、
二次RF信号を生成するための二次駆動・増幅器と、
前記デジタルパルス信号の状態を識別するための二次デジタル信号プロセッサ(DSP)であって、前記二次DSPは、前記デジタルパルス信号が前記第1の状態にあるときの第1の二次周波数入力を識別するため、および前記デジタルパルス信号が前記第2の状態にあるときの第2の二次周波数入力を識別するため、のものである、二次DSPと、
前記二次DSPにおよび前記二次駆動・増幅器につながれた第1の二次AFTであって、前記第1の二次AFTは、前記二次DSPから前記第1の二次周波数入力を受信するため、および前記第1の二次周波数入力に対応するプラズマインピーダンスを達成するように前記二次RF信号を調整するため、のものである、第1の二次AFTと、
前記二次DSPにおよび前記二次駆動・増幅器につながれた第2の二次AFTであって、前記第2の二次AFTは、前記二次DSPから前記第2の二次周波数入力を受信するため、および前記第2の二次周波数入力に対応するプラズマインピーダンスを達成するように前記二次RF信号を調整するため、のものである、第2の二次AFTと、を含み、
前記二次DSPは、前記第1の二次周波数入力から前記第2の二次周波数入力への二次遷移速度を決定するように構成され、前記二次遷移速度は、前記一次遷移速度と異なる、システム。
適用例5:
適用例4に記載のシステムであって、
前記二次遷移速度は、前記一次遷移速度未満である、システム。
適用例6:
適用例4に記載のシステムであって、
前記第1の二次周波数入力から前記第2の二次周波数入力への遷移にかかる第1の時間の長さは、前記第1の一次周波数入力から前記第2の一次周波数入力への遷移にかかる第2の時間の長さよりも長い、システム。
適用例7:
適用例6に記載のシステムであって、
前記第1の時間の長さは、プラズマインピーダンスが安定化するためにかかる第3の時間の長さよりも短い、システム。
適用例8:
適用例6に記載のシステムであって、
前記第1の時間の長さは、インピーダンス整合回路が前記二次RF生成器の1つまたはそれ以上の部分のインピーダンスをプラズマチャンバの1つまたはそれ以上の部分のインピーダンスに一致させるためにかかる第3の時間の長さよりも短い、システム。
適用例9:
適用例4に記載のシステムであって、
前記第1の状態は、ハイの状態であり、前記第2の状態は、ロウの状態である、システム。
適用例10:
適用例4に記載のシステムであって、
前記第1の状態は、オン状態であり、前記第2の状態は、オフ状態である、システム。
適用例11:
無線周波数(RF)信号の電力レベルの変化がプラズマインピーダンスに及ぼす影響を軽減するためのシステムであって、
一次生成器と、
二次生成器と、を備え、
前記一次生成器は、
一次RF信号を生成するための一次駆動・増幅器と、
前記一次駆動・増幅器につながれた1つまたはそれ以上の一次コントローラであって、
前記デジタルパルス信号の状態を識別することであって、前記状態は、第1の状態と、第2の状態とを含む、前記デジタルパルス信号の状態の識別と、
前記デジタルパルス信号が前記第1の状態にあるときに、第1の一次電力入力に対応するプラズマインピーダンスを達成するように前記一次RF信号を調整することと、
前記デジタルパルス信号が前記第2の状態にあるときに、第2の一次電力入力に対応するプラズマインピーダンスを達成するように前記一次RF信号を調整することと、を行うように構成された1つまたはそれ以上の一次コントローラと、を含み、
前記一次RF信号は、前記第1の一次電力入力から前記第2の一次電力入力への一次遷移速度を有し、
前記二次生成器は、
二次RF信号を生成するための二次駆動・増幅器と、
前記二次駆動・増幅器につながれた1つまたはそれ以上の二次コントローラであって、
前記デジタルパルス信号が前記第1の状態にあるときに、第1の二次電力入力に対応するプラズマインピーダンスを達成するように前記二次RF信号を調整することと、
前記デジタルパルス信号が前記第2の状態にあるときに、第2の二次電力入力に対応するプラズマインピーダンスを達成するように前記二次RF信号を調整することと、
前記第1の二次電力入力から前記第2の二次電力入力への二次遷移速度を決定することと、を行うように構成された1つまたはそれ以上の二次コントローラと、を含み、
前記二次遷移速度は、前記一次遷移速度と異なる、システム。
適用例12:
適用例11に記載のシステムであって、
前記二次遷移速度は、前記一次遷移速度未満である、システム。
適用例13:
適用例11に記載のシステムであって、
前記第1の二次電力入力から前記第2の二次電力入力への遷移にかかる第1の時間の長さは、前記第1の一次電力入力から前記第2の一次電力入力への遷移にかかる第2の時間の長さよりも長い、システム。
適用例14:
適用例13に記載のシステムであって、
前記第1の時間の長さは、プラズマインピーダンスが前記第2の状態で安定化するためにかかる第3の時間の長さよりも短い、システム。
適用例15:
適用例13に記載のシステムであって、
前記第1の時間の長さは、インピーダンス整合回路が前記二次生成器の1つまたはそれ以上の部分のインピーダンスをプラズマチャンバの1つまたはそれ以上の部分のインピーダンスに一致させるためにかかる第3の時間の長さよりも短い、システム。
適用例16:
適用例11に記載のシステムであって、
前記第1の状態は、ハイの状態であり、前記第2の状態は、ロウの状態である、システム。
適用例17:
適用例11に記載のシステムであって、
前記第1の状態は、オン状態であり、前記第2の状態は、オフ状態である、システム。
適用例18:
無線周波数(RF)信号の電力レベルの変化がプラズマインピーダンスに及ぼす影響を軽減するための方法であって、
デジタルパルス信号の状態を識別することであって、前記状態は、第1の状態と、第2の状態とを含む、前記デジタルパルス信号の状態の識別と、
前記デジタルパルス信号が前記第1の状態にあるときの第1の一次周波数入力を識別することと、
前記デジタルパルス信号が前記第2の状態にあるときの第2の一次周波数入力を識別することと、
前記デジタルパルス信号が前記第1の状態にあるときに、前記第1の一次周波数入力に対応するプラズマインピーダンスを達成するように一次RF信号を調整することと、
前記デジタルパルス信号が前記第2の状態にあるときに、前記第2の一次周波数入力に対応するプラズマインピーダンスを達成するように前記一次RF信号を調整することであって、前記一次RF信号は、前記第1の一次周波数入力から前記第2の一次周波数入力への一次遷移速度を有する、前記一次RF信号の調整と、
前記デジタルパルス信号が前記第1の状態にあるときの第1の二次周波数入力を識別することと、
前記デジタルパルス信号が前記第2の状態にあるときの第2の二次周波数入力を識別することと、
前記デジタルパルス信号が前記第1の状態にあるときに、前記第1の二次周波数入力に対応するプラズマインピーダンスを達成するように二次RF信号を調整することと、
前記デジタルパルス信号が前記第2の状態にあるときに、前記第2の二次周波数入力に対応するプラズマインピーダンスを達成するように前記二次RF信号を調整することと、
前記第1の二次周波数入力から前記第2の二次周波数入力への二次遷移速度を決定することであって、前記二次遷移速度は、前記一次遷移速度と異なる、二次遷移速度の決定と、を備える方法。
適用例19:
適用例18に記載の方法であって、
前記二次遷移速度は、前記一次遷移速度未満である、方法。
適用例20:
適用例18に記載の方法であって、
前記第1の二次周波数入力から前記第2の二次周波数入力への遷移にかかる第1の時間の長さは、前記第1の一次周波数入力から前記第2の一次周波数入力への遷移にかかる第2の時間の長さよりも長い、方法。
適用例21:
適用例20に記載の方法であって、
前記第1の時間の長さは、プラズマインピーダンスが前記第2の状態で安定化するためにかかる第3の時間の長さよりも短い、方法。
適用例22:
適用例20に記載の方法であって、
前記第1の時間の長さは、前記二次生成器の1つまたはそれ以上の部分のインピーダンスをプラズマチャンバの1つまたはそれ以上の部分のインピーダンスに一致させるためにかかる第3の時間の長さよりも短い、方法。
適用例23:
適用例20に記載の方法であって、
前記第1の状態は、ハイの状態であり、前記第2の状態は、ロウの状態である、方法。