【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成26年度独立行政法人科学技術振興機構、戦略的イノベーション創造プログラム「インフラ維持管理・更新・マネジメント技術」、産業技術力強化法第19条の適用を受けるもの
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
コンクリート舗装上に、当該コンクリートの機能を向上させる機能性材料を含み、コンクリートまたはモルタルからなる機能性層を形成したコンクリート舗装構造体の施工方法であって、
前記機能性材料に、粗骨材最大寸法を当該コンクリートに使用される粗骨材よりも小粒径の粗骨材を使用したコンクリート、または、前記小粒径の粗骨材を使用したポーラスコンクリートを用い、
前記コンクリート舗装を形成するコンクリートを敷きならすとともに、当該コンクリート上に前記機能性層を形成するコンクリートまたはモルタルを敷きならし、両者を打設する、ことを特徴とするコンクリート舗装構造体の施工方法。
コンクリート舗装上に、当該コンクリートの機能を向上させる機能性材料を含み、コンクリートまたはモルタルからなる機能性層を形成したコンクリート舗装構造体の施工方法であって、
前記機能性材料に、高炉スラグ微粉末、フライアッシュ、短繊維、膨張材、遮熱材およびポリマーの少なくとも1つを含むものを用い、
前記コンクリート舗装を形成するコンクリートを敷きならすとともに、当該コンクリート上に前記機能性層を形成するコンクリートまたはモルタルを敷きならし、両者を打設する、ことを特徴とするコンクリート舗装構造体の施工方法。
コンクリート舗装上に、当該コンクリートの機能を向上させる機能性材料を含み、コンクリートまたはモルタルからなる機能性層を形成したコンクリート舗装構造体の施工方法であって、
前記コンクリート舗装を形成するコンクリートを敷きならすとともに、当該コンクリート上に前記機能性層を形成するコンクリートまたはモルタルを敷きならし、両者を打設し、
前記機能性層の上面にアスファルト混合物層を構築し、前記機能性層を普通モルタルとする、ことを特徴とするコンクリート舗装構造体の施工方法。
コンクリート舗装上に、当該コンクリートの機能を向上させる機能性材料を含み、コンクリートまたはモルタルからなる機能性層を形成したコンクリート舗装構造体の施工方法であって、
前記コンクリート舗装を形成するコンクリートを敷きならすとともに、当該コンクリート上に前記機能性層を形成するコンクリートまたはモルタルを敷きならし、両者を打設し、
前記コンクリート舗装を形成するコンクリートを敷きならす第1のスクリードと、
前記機能性層を形成するコンクリートまたはモルタルを敷きならす第2のスクリードと、を有する装置を用いて施工し、
前記機能性層を形成するコンクリートまたはモルタルを、供給装置を用いて第1のスクリードと第2のスクリードの間に供給し、
前記第1のスクリードの後方に爪および防振ゴムを設置して、前記防振ゴムによりスクリード振動を遮断した爪が、敷きならした前記コンクリート舗装を形成するコンクリートに干渉して進行方向に対して左右に搖動することで、敷きならした前記コンクリート舗装を形成するコンクリートの上面を粗面に仕上げる、ことを特徴とするコンクリート舗装構造体の施工方法。
鋼床版または鉄筋コンクリート床版上に、繊維補強コンクリート層および鋼床版または鉄筋コンクリート床版の機能を向上させる機能性材料を含み、コンクリートまたはモルタルからなる機能性層を形成したコンクリート舗装構造体の施工方法であって、
前記機能性材料に、粗骨材最大寸法を当該コンクリートに使用される粗骨材よりも小粒径の粗骨材を使用したコンクリート、または、前記小粒径の粗骨材を使用したポーラスコンクリートを用い、
前記繊維補強コンクリート層を形成するコンクリートを敷きならすとともに、当該コンクリート上に前記機能性層を形成するコンクリートまたはモルタルを敷きならし、両者を打設する、ことを特徴とするコンクリート舗装構造体の施工方法。
鋼床版または鉄筋コンクリート床版上に、繊維補強コンクリート層および鋼床版または鉄筋コンクリート床版の機能を向上させる機能性材料を含み、コンクリートまたはモルタルからなる機能性層を形成したコンクリート舗装構造体の施工方法であって、
前記機能性材料に、高炉スラグ微粉末、フライアッシュ、短繊維、膨張材、遮熱材およびポリマーの少なくとも1つを含むものを用い、
前記繊維補強コンクリート層を形成するコンクリートを敷きならすとともに、当該コンクリート上に前記機能性層を形成するコンクリートまたはモルタルを敷きならし、両者を打設する、ことを特徴とするコンクリート舗装構造体の施工方法。
鋼床版または鉄筋コンクリート床版上に、繊維補強コンクリート層および鋼床版または鉄筋コンクリート床版の機能を向上させる機能性材料を含み、コンクリートまたはモルタルからなる機能性層を形成したコンクリート舗装構造体の施工方法であって、
前記繊維補強コンクリート層を形成するコンクリートを敷きならすとともに、当該コンクリート上に前記機能性層を形成するコンクリートまたはモルタルを敷きならし、両者を打設し、
前記機能性層の上面にアスファルト混合物層を構築し、前記機能性層を普通モルタルとする、ことを特徴とするコンクリート舗装構造体の施工方法。
鋼床版または鉄筋コンクリート床版上に、繊維補強コンクリート層および鋼床版または鉄筋コンクリート床版の機能を向上させる機能性材料を含み、コンクリートまたはモルタルからなる機能性層を形成したコンクリート舗装構造体の施工方法であって、
前記繊維補強コンクリート層を形成するコンクリートを敷きならすとともに、当該コンクリート上に前記機能性層を形成するコンクリートまたはモルタルを敷きならし、両者を打設し、
前記繊維補強コンクリート層を形成するコンクリートを敷きならす第1のスクリードと、
前記機能性層を形成するコンクリートまたはモルタルを敷きならす第2のスクリードと、を有する装置を用いて施工し、
前記機能性層を形成するコンクリートまたはモルタルを、供給装置を用いて第1のスクリードと第2のスクリードの間に供給し、
前記第1のスクリードの後方に爪および防振ゴムを設置して、前記防振ゴムによりスクリード振動を遮断した爪が、敷きならした前記繊維補強コンクリート層を形成するコンクリートに干渉して進行方向に対して左右に搖動することで、敷きならした前記繊維補強コンクリート層を形成するコンクリートの上面を粗面に仕上げる、ことを特徴とするコンクリート舗装構造体の施工方法。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明のコンクリート舗装構造体の施工方法について図面を参照して説明する。
【0021】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態のコンクリート舗装構造体の施工方法により施工される構造体1の一例を示す図である。まず、本実施の形態のコンクリート舗装構造体1について簡単に説明する。
【0022】
図1に示すように、コンクリート舗装構造体1は、コンクリート舗装11上に機能性層12が形成されている。
【0023】
本発明に用いられるコンクリート舗装11としては、国道や高速道路などに一般的に使用されるコンクリート舗装等が挙げられる。
【0024】
本発明に用いられる機能性層12は、機能性材料を含み、コンクリートまたはモルタルから形成されている。例えば、セメント、骨材(砂)、機能性材料および水を含むコンクリート(モルタル)をコンクリート舗装11上に被覆施工することにより、コンクリート舗装11上に機能性層12を形成することができる。
【0025】
本発明に用いられるセメントとしては、通常用いられるセメント、例えば、気硬性セメント、水硬性セメント等のセメント類が使用可能である。特に、ポルトランドセメント、アルミナセメント、ジェットセメント、混合セメント等、一般に広く用いられているセメントを使用することができる。
【0026】
本発明に用いられる骨材としては、細骨材および粗骨材がある。細骨材としては、川砂、山砂などの天然砂と、砕砂および高炉スラグ細骨材などの人工砂を用いることができる。粗骨材としては、砂利および砕石などを用いることができる。
【0027】
ここで、機能性層12は、粗骨材最大寸法が当該コンクリートに使用される粗骨材よりも小粒径のものを使用したコンクリート、ポーラスのコンクリートまたはポーラスのモルタルから形成されることが可能である。特に、機能性層12は、その空隙率が15%〜25%であることが好ましい。かかる範囲とすることにより、コンクリート舗装構造体1の滑り抵抗性と排水機能が向上するとともに、騒音低減性が向上する。
【0028】
例えば、コンクリート舗装用粗骨材の最大寸法40mmを建築で使用される20mm、あるいはアスファルト混合物で使用される13mmもしくは5mmを使用することで供用後に粗骨材が露出しても発生騒音は小さくなる。
【0029】
また、上記20mm、13mm、5mmの粗骨材を主骨材としたポーラスコンクリートとすることで、供用開始時からの騒音を3〜5dB低減することも可能である。
【0030】
本発明に用いられる機能性材料としては、施工されるコンクリート舗装構造体1の低騒音性、切削保護機能を有する材料や、防水性、水密性、凍害抵抗性、塩分浸透抵抗性、アルカリシリカ反応抵抗性、遮熱性等の機能を有する材料をいい、例えば、高炉スラグ微粉末、フライアッシュ、短繊維、膨張材、ポリマー、遮熱材の少なくとも1つを含むことが好ましい。
【0031】
また、温度応力低減のため遮熱材を路面上面に構築することで、温度応力の発生を抑制し、結果としてコンクリート舗装厚を薄く経済的に構築することが可能である。
【0032】
一方、機能性材料として、高炉スラグ微粉末をコンクリート(モルタル)の1.0〜20質量%添加することで、硬化後の空気孔径が小さくなり緻密となる。これにより、防水性、水密性、塩分浸透抵抗性およびアルカリシリカ反応抵抗性が向上する。
【0033】
また、機能性材料として、フライアッシュをコンクリート(モルタル)の1.0〜20質量%添加することで、硬化後の空気孔径が小さくなり緻密となる。これにより、防水性、水密性、塩分浸透抵抗性およびアルカリシリカ反応抵抗性が向上する。
【0034】
また、機能性材料として、高炉スラグ微粉末およびフライアッシュを1.5〜2.5:1の割合で混合したものをコンクリート(モルタル)の1.0〜25質量%添加することで、硬化後の空気孔径が小さくなり緻密となる。これにより、防水性、水密性、塩分浸透抵抗性およびアルカリシリカ反応抵抗性が向上する。
【0035】
また、機能性材料として、短繊維をコンクリート(モルタル)の0.1〜2.0質量%添加することで、引張力に強くなり、引張力によるひび割れを抑制することができる。これにより、ひび割れからの水分および塩分の侵入を防ぎ、防水性、塩分浸透抵抗性が向上する。短繊維としては、例えば、鋼繊維、ガラス繊維、有機系繊維、炭素繊維などが挙げられる。
【0036】
また、機能性材料として、ポリマーをコンクリート(モルタル)の1.0〜20質量%添加することで、引張力が強くなり、引張力によるひび割れを抑制することができる。これにより、ひび割れからの水分および塩分の侵入を防ぎ、防水性、塩分浸透抵抗性が向上する。ポリマーとしては、例えば、SBR、EVA、PAEなどが挙げられる。
【0037】
さらに、機能性材料として、膨張材をコンクリート(モルタル)の0.1〜15質量%添加することで、引張力が強くなり、引張力によるひび割れを抑制することができる。これにより、ひび割れからの水分および塩分の侵入を防ぎ、防水性、水密性、凍害抵抗性、塩分浸透抵抗性が向上する。膨張材としては、例えば、生石灰−石膏系膨張材、石膏系膨張材、カルシウムサルフォアルミネート系膨張材などが挙げられる。
【0038】
また、機能性材料として、遮熱材を骨材に対して0.1〜25質量%添加することで、コンクリート舗装構造体1に発生する温度応力を抑制することができる。これにより、コンクリート舗装の版厚を薄くすることができる。遮熱材としては、例えば、ガラス質断熱材、石綿、鉱滓綿、パーライト、バーミキュライトのような鉱物質遮熱材、多孔質シリカ、多孔質アルミナ、アルミナ、マグネシア、ジルコニア、耐火煉瓦などのセラミックス系遮熱材、黒鉛、炭素繊維などの炭素系遮熱材などが挙げられる。
【0039】
さらに、舗装面上に遮熱性塗料を塗布することで、コンクリート舗装構造体1に発生する温度応力をより抑制することができる。これにより、コンクリート舗装の版厚を薄くすることができる。遮熱性塗料としては、例えば、赤外線を反射する効果を持つ遮熱顔料を含む遮熱性塗料などが挙げられる。
【0040】
機能性層12は、1mm〜50mmの厚さに形成され、耐久性を向上させる構造体1の表層を構築する。機能性層12の厚さが1mmより薄いと構造体1の耐久性を向上させることが困難となり、高耐久性層12の厚さが50mmより厚いと、コンクリート舗装11と同時に打設することが困難となるためである。
【0041】
このように、機能性層12に防水性、水密性、凍害抵抗性、塩分浸透抵抗性、アルカリシリカ反応抵抗性などの耐久性を付与し、かつ、表面に構築することでコンクリート舗装構造体1の耐久性を向上させることができる。
【0042】
次に、本実施の形態のコンクリート舗装構造体の施工方法について説明する。
【0043】
まず、新設の場合、設置式コンクリートプラントにて、セメント、骨材および水などを所定の撹拌速度、撹拌時間で混練することにより一般的なコンクリート舗装11を施工するためのコンクリートを製造する。さらに、同様の設置式コンクリートプラント、あるいは、移動式コンクリート製造装置を用いて、セメント、骨材(砂)、水および機能性材料などを所定の撹拌速度、撹拌時間で混練することにより機能性層12を施工するためのコンクリート(またはモルタル)を製造する。
【0044】
次に、コンクリート仕上げ装置を用いて、製造されたコンクリート舗装11を施工するためのコンクリートを所定の位置に敷きならすとともに、敷きならされたコンクリート上に、製造された機能性層12を施工するためのコンクリート(またはモルタル)を、その厚さが1mm〜50mmとなるように敷きならす。
【0045】
既設のコンクリート舗装上に施工する場合は、移動式コンクリート製造装置を用いて、セメント、骨材(砂)、水および機能性材料などを所定の撹拌速度、撹拌時間で混練することにより機能性層12を施工するためのコンクリート(またはモルタル)を製造する。既設のコンクリート舗装上面を切削し、切削面に接着剤を塗布し、コンクリート仕上げ装置を用いて、製造された機能性層12を施工するためのコンクリート(またはモルタル)を、その厚さが1mm〜50mmとなるように敷きならす。
【0046】
図3にコンクリート仕上げ装置の主要部の構造を示す。例えば、
図3に示すように、供給されたコンクリート舗装11を施工するためのコンクリート111がコンクリート仕上げ装置3の下層スクリード31により敷きならされるとともに、供給された機能性層12を施工するためのコンクリート(またはモルタル)121がコンクリート仕上げ装置3の上層スクリード32により敷きならされ、高周波振動を与える。続いて、仕上げスクリード33によって舗設表面を仕上げる。これにより、コンクリート舗装11を施工するためのコンクリート111上に機能性層12を施工するためのコンクリート(またはモルタル)121が同時に敷きならされ、締め固められる。
【0047】
続いて、コンクリート仕上げ装置3の上層スクリード32によって高周波振動を与えることにより、コンクリート舗装11を施工するためのコンクリート111と、機能性層12を施工するためのコンクリート(またはモルタル)121とが同時に打設される(締め固められる)。
なお、機能性層12を施工するためのコンクリート(またはモルタル)121は、供給装置を用いて下層スクリード31と上層スクリード32の間から敷きならされたコンクリート111上に供給される。
【0048】
このように、コンクリート舗装11を打設後、時間を置かずに機能性層12を打設することにより両者を一体化させることができるので、構造体1の耐久性を向上させることができる。また、耐久性を向上させることができる機能性層12を薄層で経済的に提供することができる。
【0049】
供給装置としては、
図4のようにコンクリートホッパ43を用いるか、
図5のように、ベルトコンベア44を用いることが好ましい。これらを用いてコンクリートをコンクリート運搬車または移動式コンクリート製造装置から供給する。
【0050】
なお、
図4のように、下層スクリード31の後方に爪41をコンクリート111の上面に干渉するように設置し、爪41を進行方向に対し左右に搖動させることが好ましい。これにより、コンクリート舗装11の表面が粗面に仕上がり、機能性層12との接着性を向上させることができる。また、爪41に防振ゴム42を設置することで、下層スクリード31の振動が爪41に伝わりコンクリート111の粗面が平滑になることを防止することができる。
【0051】
爪41がコンクリート111に干渉する深さは、コンクリート111の表面から10〜30mmが好ましい。
【0052】
また、
図4のように上層スクリード32の後方に、敷きならされた機能性層12を施工するためのコンクリート(またはモルタル)121を仕上げるための仕上げスクリードを備えることが好ましい。
【0053】
(第2の実施の形態)
図2は、本発明の第2の実施の形態のコンクリート舗装構造体の施工方法により施工されるコンクリート舗装構造体2の一例を示す図である。まず、本実施の形態のコンクリート舗装構造体2について簡単に説明する。
【0054】
図2に示すように、コンクリート舗装構造体2は、床版21上に、繊維補強コンクリート層22、機能性層23、アスファルト混合物層24が形成されている。
【0055】
本発明に用いられる床版21としては、橋梁や高速道路などに使用される鉄筋コンクリート床版(RC床版)や鋼床版などが挙げられる。
【0056】
本発明に用いられる繊維補強コンクリート層22は、セメント、骨材、繊維および水を含むコンクリートを所定の撹拌速度、撹拌時間で混練することにより形成することができる。そして、この繊維補強コンクリートをコンクリート床版21上に被覆施工することにより、コンクリート床版21上に繊維補強コンクリート層22を形成することができる。
【0057】
本発明に用いられるセメントは、通常用いられるセメント、例えば、気硬性セメント、水硬性セメント等のセメント類が使用可能である。特に、ポルトランドセメント、アルミナセメント、ジェットセメント、混合セメント等、一般に広く用いられているセメントを使用することができる。
本発明に用いられる骨材としては、細骨材および粗骨材がある。細骨材としては、川砂、山砂などの天然砂と、砕砂および高炉スラグ細骨材などの人工砂を用いることができる。粗骨材としては、砂利および砕石などを用いることができる。
【0058】
ここで、機能性層23は、粗骨材最大寸法が当該コンクリートに使用される粗骨材よりも小粒径のものを使用したコンクリート、ポーラスのコンクリートまたはポーラスのモルタルから形成されることが可能である。特に、機能性層23は、その空隙率が15%〜25%であることが好ましい。かかる範囲とすることにより、コンクリート舗装構造体2の滑り抵抗性と排水機能が向上するとともに、騒音低減性が向上する。
【0059】
例えば、コンクリート舗装用粗骨材の最大寸法40mmを建築で使用される20mm、あるいはアスファルト混合物で使用される13mmもしくは5mmを使用することで供用後に粗骨材が露出しても発生騒音は小さくなる。
【0060】
また、上記20mm、13mm、5mmの粗骨材を主骨材としたポーラスコンクリートとすることで、供用開始時からの騒音を3〜5dB低減することも可能である。
【0061】
本発明に用いられる機能性層23は、機能性材料を含み、コンクリートまたはモルタルから形成されている。例えば、セメント、骨材(砂)、機能性材料および水を含むコンクリート(モルタル)を繊維補強コンクリート層22上に被覆施工することにより、繊維補強コンクリート層22上に機能性層23を形成することができる。機能性層23で用いられるセメントおよび骨材は、第1の実施の形態の機能性層12で用いられるセメントおよび骨材と同様である。
【0062】
本発明に用いられる機能性材料としては、施工されるコンクリート舗装構造体2の防水性、水密性、凍害抵抗性、塩分浸透抵抗性、アルカリシリカ反応抵抗性等の耐久性に優れた材料をいい、例えば、高炉スラグ微粉末、フライアッシュ、短繊維、膨張材、ポリマーの少なくとも1つを含むことが好ましい。
【0063】
例えば機能性材料として、高炉スラグ微粉末をコンクリート(モルタル)の1.0〜20質量%添加することで、硬化後の空気孔径が小さくなり緻密となる。これにより、防水性、水密性、塩分浸透抵抗性およびアルカリシリカ反応抵抗性が向上する。
【0064】
また、機能性材料として、フライアッシュをコンクリート(モルタル)の1.0〜20質量%添加することで、硬化後の空気孔径が小さくなり緻密となる。これにより、防水性、水密性、塩分浸透抵抗性およびアルカリシリカ反応抵抗性が向上する。
【0065】
さらに、機能性材料として、高炉スラグ微粉末およびフライアッシュをコンクリート(モルタル)の1.5〜2.5:1の割合で混合したものを1.0〜25質量%添加することで、硬化後の空気孔径が小さくなり緻密となる。これにより、防水性、水密性、塩分浸透抵抗性およびアルカリシリカ反応抵抗性が向上する。
【0066】
さらに、機能性材料として、短繊維をコンクリート(モルタル)の0.1〜2.0容積%添加することで、引張力に強くなり、引張力によるひび割れを抑制することができる。これにより、ひび割れからの水分および塩分の侵入を防ぎ、防水性、塩分浸透抵抗性が向上する。短繊維としては、例えば、鋼繊維、ガラス繊維、有機系繊維、炭素繊維などが挙げられる。
【0067】
また、機能性材料として、ポリマーをコンクリート(モルタル)の1.0〜20質量%添加することで、引張力が強くなり、引張力によるひび割れを抑制することができる。これにより、ひび割れからの水分および塩分の侵入を防ぎ、防水性、塩分浸透抵抗性が向上する。ポリマーとしては、例えば、SBR、EVA、PAEなどが挙げられる。
【0068】
さらに、機能性材料として、膨張材をコンクリート(モルタル)の0.1〜15質量%添加することで、引張力が強くなり、引張力によるひび割れを抑制することができる。これにより、ひび割れからの水分および塩分の侵入を防ぎ、防水性、水密性、凍害抵抗性、塩分浸透抵抗性が向上する。膨張材としては、例えば、生石灰−石膏系膨張材、石膏系膨張材、カルシウムサルフォアルミネート系膨張材などが挙げられる。
【0069】
また、機能性材料として、遮熱材を骨材に対して0.1〜25質量%添加することで、コンクリート舗装構造体1に発生する温度応力を抑制することができる。これにより、コンクリート舗装の版厚を薄くすることができる。遮熱材としては、例えば、ガラス質断熱材、石綿、鉱滓綿、パーライト、バーミキュライトのような鉱物質遮熱材、多孔質シリカ、多孔質アルミナ、アルミナ、マグネシア、ジルコニア、耐火煉瓦などのセラミックス系遮熱材、黒鉛、炭素繊維などの炭素系遮熱材などが挙げられる。
【0070】
さらに、舗装面上に遮熱性塗料を塗布することで、コンクリート舗装構造体2に発生する温度応力をより抑制することができる。
【0071】
機能性層23は、1mm〜30mmの厚さに形成されている。機能性層23の厚さが1mmより薄いとコンクリート舗装構造体2の耐久性を向上させることが困難となり、機能性層23の厚さが30mmより厚いと、繊維補強コンクリート層22と同時に打設することが困難となるためである。
【0072】
また、機能性層23の乾燥収縮率は、繊維補強コンクリート層22の乾燥収縮率と大きく異ならないことが好ましい。機能性層23の乾燥収縮率と繊維補強コンクリート層22の乾燥収縮率とが大きく異なると、収縮率の差異からひび割れが発生する恐れが生じるためである。
【0073】
このように、機能性層23に防水性、水密性、凍害抵抗性、塩分浸透抵抗性、アルカリシリカ反応抵抗性などの耐久性を付与し、かつ、表面に構築することで構造体2の耐久性を向上させることができる。
【0074】
本発明に用いられるアスファルト混合物層24は、アスファルト混合物を被覆施工することにより形成される。本発明に用いられるアスファルト混合物としては、通常用いられるアスファルト混合物、例えば、密粒度アスファルト混合物、密粒度ギャップアスファルト混合物、細粒度ギャップアスファルト混合物、ポーラスアスファルト混合物などの各種のアスファルト混合物が挙げられる。
【0075】
次に、本実施の形態のコンクリート舗装構造体の施工方法について説明する。
【0076】
まず、新規の鋼床版上に施工する場合、移動式コンクリート製造装置を用いて、セメント、骨材、繊維および水などを所定の撹拌速度、撹拌時間で混練することにより一般的な繊維補強コンクリート22を施工するためのコンクリートを製造する。また、移動式コンクリート製造装置を用いて、セメント、骨材(砂)、水および機能性材料などを所定の撹拌速度、撹拌時間で混練することにより機能性層23を施工するためのコンクリート(またはモルタル)を製造する。
【0077】
次に、コンクリート仕上げ装置を用いて、床版21上の所定の位置に、製造された繊維補強コンクリート22を施工するためのコンクリートを敷きならすとともに、敷きならされたコンクリート上に、製造された機能性層23を施工するためのコンクリート(またはモルタル)を、その厚さが1mm〜30mmとなるように敷きならす。
【0078】
また、既設のコンクリート床版上に施工する場合は、既設のコンクリート床版の上面を切削し、接着剤を塗布し、コンクリート仕上げ装置を用いて、床版21上の所定の位置に、製造された繊維補強コンクリート22を施工するためのコンクリートを敷きならすとともに、敷きならされたコンクリート上に、製造された機能性層23を施工するためのコンクリート(またはモルタル)を、その厚さが1mm〜30mmとなるように敷きならす。
【0079】
ここで、第1の実施の形態と同様に、
図3に示すコンクリート仕上げ装置3を用い、供給された繊維補強コンクリート22を施工するためのコンクリート111が下層スクリード31により敷きならされるとともに、供給された機能性層23を施工するためのコンクリート(またはモルタル)121が上層スクリード32により敷きならされる。
【0080】
続いて、コンクリート仕上げ装置3の上層スクリードによって高周波振動を与えることにより、繊維補強コンクリート22を施工するためのコンクリート111と、機能性層23を施工するためのコンクリート(またはモルタル)121とが同時に打設され、締め固められる。
なお、機能性層12を施工するためのコンクリート(またはモルタル)121は、供給装置を用いて下層スクリード31と上層スクリード32の間から敷きならされたコンクリート111上に供給される。
【0081】
供給装置としては第1の実施の形態と同様に、
図4のようにコンクリートホッパ43を用いるか、
図5のように、ベルトコンベア44を用いることが好ましい。これらを用いてコンクリートをコンクリート運搬車または移動式コンクリート製造装置から供給する。
【0082】
なお、第1の実施の形態と同様に、
図4に示す下層スクリード31の後方に爪41をコンクリート111の上面に干渉するように設置し、爪41を進行方向に対し左右に搖動させることが好ましい。これにより、繊維補強コンクリート22の表面が粗面に仕上がり、機能性層23との接着性を向上させることができる。また、爪41に防振ゴム42を設置することで、下層スクリード31の振動が爪41に伝わりコンクリート111の粗面が平滑になることを防止することができる。
【0083】
爪41がコンクリート111に干渉する深さは、コンクリート111の表面から10〜30mmが好ましい。
【0084】
また、
図4のように上層スクリード32の後方に、敷きならされた機能性層12を施工するためのコンクリート(またはモルタル)121を仕上げるための仕上げスクリード33を備えることが好ましい。
【0085】
最後に、アスファルトフィニッシャを用いて、アスファルト混合物を機能性層23上に被覆施工することにより、床版21上に繊維補強コンクリート22、機能性層23およびアスファルト混合物層24が形成されたコンクリート舗装構造体2が施工される。
【0086】
このように、繊維補強コンクリート22を打設後、時間を置かずに機能性層23を打設することにより両者を一体化させることができるので、コンクリート舗装構造体2の耐久性を向上させることができる。また、耐久性を向上させることができる機能性層23を薄層で経済的に提供することができる。
【0087】
また、舗装打ち換え時には、機能性層23の上部のみを切削すればよく、繊維補強コンクリート層22を切削することがなくなる。
【0088】
なお、本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。例えば、上記実施の形態では、例えば、機能性材料として、高炉スラグ微粉末、フライアッシュ、短繊維、膨張材、ポリマーを例に本発明を説明したが、施工される構造体の防水性、水密性、凍害抵抗性、塩分浸透抵抗性、アルカリシリカ反応抵抗性等の耐久性に優れた材料であればよく、これら以外の材料であってもよい。
【実施例】
【0089】
機能性材料である高炉スラグ微粉末およびフライアッシュの塩分浸透抵抗性を検証した。表1に示す配合で40×40×160mmの角柱モルタル供試体を作成した。浸積面を除く5面をエポキシ被覆し、3%NaCl水溶液中に垂直に設置し、下面から塩分を1年間浸透させた。なお、3%NaCl水溶液の水位は浸せき面から70mmで一定とした。ディスクグラインダで表層6mmまでは1mmごと、以降は3mmごとに研削して粉体を採取し、電位差滴定装置で全塩分量を測定した。
【0090】
【表1】
【0091】
各供試体の全塩分量測定結果を
図6に示す。普通モルタルである供試体1は浸漬3ヶ月で表面から21mm、浸漬1年で33mm、浸漬2年ではさらに深くまで塩分が浸透して行くことが確認される。それに対し、高炉スラグ微粉末を配合した供試体2は浸漬1年で表面から21mmと普通モルタルより塩化物の浸透深さが浅く、浸漬2年でも21mmで浸透が止まることが確認され、供試体1よりも塩分浸透抵抗性が高いといえる。また、フライアッシュを配合した供試体3は浸漬3ヶ月で表面から15mm、浸漬1年でも18mmで浸透が止まることが確認され、供試体1より塩分浸透抵抗性が優れることを示す。さらに、高炉スラグ微粉末およびフライアッシュを配合した供試体4は浸漬3ヶ月で表面から18mm、浸漬1年でも18mmで浸透が止まることが確認され、供試体1より塩分浸透抵抗性が優れることが確認できた。
【0092】
以上のことから、高炉スラグ微粉末およびフライアッシュが機能性材料として有効であることを確認した。