(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6543363
(24)【登録日】2019年6月21日
(45)【発行日】2019年7月10日
(54)【発明の名称】原子力発電使用済み燃料プール水の浄化法及び装置並びに使用済み燃料プール水の処理方法及び装置
(51)【国際特許分類】
G21C 19/07 20060101AFI20190628BHJP
G21C 19/307 20060101ALI20190628BHJP
G21F 9/12 20060101ALI20190628BHJP
G21F 9/06 20060101ALI20190628BHJP
【FI】
G21C19/07 200
G21C19/307 400
G21F9/12 512A
G21F9/12 512H
G21F9/06 Z
【請求項の数】6
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2018-13364(P2018-13364)
(22)【出願日】2018年1月30日
(62)【分割の表示】特願2013-221135(P2013-221135)の分割
【原出願日】2013年10月24日
(65)【公開番号】特開2018-84590(P2018-84590A)
(43)【公開日】2018年5月31日
【審査請求日】2018年1月30日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000239
【氏名又は名称】株式会社荏原製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100112634
【弁理士】
【氏名又は名称】松山 美奈子
(74)【代理人】
【識別番号】100146710
【弁理士】
【氏名又は名称】鐘ヶ江 幸男
(72)【発明者】
【氏名】出水 丈志
(72)【発明者】
【氏名】小松 誠
【審査官】
大門 清
(56)【参考文献】
【文献】
特開平10−066984(JP,A)
【文献】
特開2007−185587(JP,A)
【文献】
特開2011−164077(JP,A)
【文献】
特開2008−232773(JP,A)
【文献】
特開2003−156589(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2008/0128360(US,A1)
【文献】
特開2006−192354(JP,A)
【文献】
特開2002−282850(JP,A)
【文献】
特開平11−352280(JP,A)
【文献】
特開平10−111387(JP,A)
【文献】
特開2000−002787(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
IPC G21C19/06、19/07、19/307
G21F 9/06、 9/12
C02F 1/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
イオン交換樹脂の表層に2cm以上10cm以下の層高で積層させた金属担持樹脂を充填してなる原子力発電使用済み燃料プール水浄化装置に、原子力発電使用済み燃料プール水を通水線流速30m/h以上50m/h以下で通水して、使用済み燃料プール水に含まれている酸化促進物質を分解し、次いで、イオン交換樹脂に接触させることを含む、原子力発電使用済み燃料プール水浄化方法であって、
酸化促進物質が過酸化水素を含み、使用済み燃料プール水中の過酸化水素の分解率が90%以上である、上記方法。
【請求項2】
前記金属担持樹脂に担持されている金属は、パラジウム、白金、マンガン、鉄又はチタンの微粒子から選択される、請求項1に記載の原子力発電使用済み燃料プール水浄化方法。
【請求項3】
前記酸化促進物質は、さらにヒドロペルオキシラジカル、ヒドロキシラジカル、またはこれらの組み合せを含む、請求項1又は2に記載の原子力発電使用済み燃料プール水浄化方法。
【請求項4】
原子力発電使用済み燃料プールからの使用済み燃料プール水を、請求項1〜3のいずれか1項に記載の原子力発電使用済み燃料プール水浄化方法により前記原子力発電使用済み燃料プール水浄化装置で浄化した後、再び原子力発電使用済み燃料プールに戻して利用する、原子力発電使用済み燃料プール水処理方法。
【請求項5】
イオン交換樹脂の表層に2cm以上10cm以下の層高で積層させた金属担持樹脂を充填してなる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法に用いるための原子力発電使用済み燃料プール水浄化装置。
【請求項6】
原子力発電プラント使用済み燃料プールと、
イオン交換樹脂の表層に2cm以上10cm以下の層高で積層させた金属担持樹脂を充填してなる原子力発電使用済み燃料プール水浄化装置と、
該原子力発電プラント使用済み燃料プールから、該原子力発電使用済み燃料プール水浄化装置へ、原子力発電使用済み燃料プール水を送液する送液ラインと、
該原子力発電使用済み燃料プール水浄化装置にて浄化された使用済み燃料プール水を該原子力発電使用済み燃料プールへ戻す使用済み燃料プール水循環ラインと、
を具備する、請求項4に記載の方法に用いるための原子力発電使用済み燃料プール水処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原子力発電所にて発生する使用済み燃料プール水の処理方法及び装置に関し、特に、使用済み燃料プール水流に含まれる過酸化水素などの酸化促進物質を分解除去する浄化方法及び装置並びに当該浄化方法及び装置を組み込んだ使用済み燃料プール水処理方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
原子力発電所にて発生する使用済み燃料プール水を浄化して再び使用済み燃料棒の冷却水として循環使用する目的で、粒状イオン交換樹脂を用いた脱塩装置が燃料プール水浄化装置として設けられている。この脱塩装置は、保管されている使用済み燃料や種々の材料の腐食を抑止し、プール水中の放射性物質を除去することにより作業員の被ばく量を低減するなど健全性を長期間にわたり維持する目的で設置されている。
【0003】
脱塩装置においては、イオン交換樹脂の能力低下時にはイオン交換樹脂を交換することが必要になり、その際には、新しいイオン交換樹脂の費用に加えて、使用済みイオン交換樹脂が放射性廃棄物として発生するため、放射性廃棄物の処理に伴う費用及び場所が必要になる。そのため、イオン交換樹脂の長寿命化を図ることが望まれている。
【0004】
しかし、加圧水型原子力発電プラントにおいて発生する使用済み燃料プール水には、燃料棒から発生する放射線の照射を受けて水が分解されることにより発生する過酸化水素、及び過酸化水素から生成するヒドロペルオキシラジカルやヒドロキシラジカルなどの酸化促進物質(以下「酸化促進物質」という。)や、燃料の核分裂反応を制御するために添加されるホウ酸に由来するホウ素が含まれている。通常、過酸化水素は数ppmオーダーで含まれ、ホウ素は2000〜3000ppm程度含まれている。これらの使用済み燃料水は、燃料プール水浄化装置で直接イオン交換処理される。しかし、粒状イオン交換樹脂を使用した脱塩装置では、これら酸化促進物質を除去することはできない。このため、燃料プール水、サイトバンカープール水及びこれらを浄化した後回収され、貯蔵される復水貯蔵プール水には、酸化促進物質が含まれたままとなっている。加えて、この酸化促進物質は、非常に強力な酸化作用を有するため、イオン交換樹脂のカチオン樹脂を酸化し、ポリスチレンスルホン酸(PSS)を溶出させる。溶出したPSSは、アニオン交換樹脂
に付着し、アニオン交換樹脂の反応速度を低下させる。さらに、過酸化水素によりカチオン交換樹脂が酸化され劣化するため、カチオン交換樹脂から硫酸イオン等が溶出し、イオン交換樹脂の出口の導電率を上昇させる。さらに、酸化促進物質の強力な酸化作用により、配管やタンク等の鋼材の腐食の一因ともなっている。
【0005】
イオン交換樹脂の劣化の主原因は、水中に含まれる酸化促進物質が接触してカチオン交換樹脂を酸化することによるものと考えられている。そこで、カチオン交換樹脂と接触する前に、酸化促進物質を含む水をアニオン交換樹脂と接触させてアルカリ分解する方法(特許文献1)、粒状活性炭と接触させて酸化促進物質を除去する方法や白金族系触媒粒子を担持させたイオン交換樹脂と接触させて酸化促進物質を除去する方法(特許文献2)、白金をコーティングした触媒コーティング膜に通水させて酸化促進物質を除去する方法(特許文献3)、活性炭と接触させて酸化促進物質を吸着させて除去する方法(特許文献4)、マンガンフィルタに通水して酸化促進物質を除去する方法(特許文献5)が提案されている。しかし、これまでに提案されている方法は、原子炉冷却水系や放射性廃液など酸化促進物質の濃度が0.01〜0.001mg/L程度の低い水の浄化処理に関し、1mg/L以上の高濃度の酸化促進物質、さらにはホウ酸(例えば2000〜3000mg/
L程度)を含む使用済み燃料プール水の浄化に用いられた例はない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2000−002787号公報
【特許文献2】特開平10−111387号公報
【特許文献3】特開2003−156589号公報
【特許文献4】特開2008−232773号公報
【特許文献5】特願2012−217133号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、原子力発電プラント、特に加圧水型原子力発電プラントにおいて発生する使用済み燃料プール水中の酸化促進物質を低減させ、燃料プール水浄化装置におけるイオン交換樹脂を長寿命化させ、イオン交換樹脂の交換頻度を減少させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によれば、加圧水型原子力発電プラントの使用済み燃料プール水中において水の放射線分解により発生する過酸化水素などの酸化促進物質を含む被処理水をイオン交換樹脂により脱塩処理する前に、特定の金属担持樹脂と接触させて被処理水中の酸化促進物質を低減させ、脱塩装置の負荷を低減させて処理水の水質を高純度に維持すると共に、イオン交換樹脂の寿命を延長し、放射性二次廃棄物となる使用済みイオン交換樹脂の発生量を低減させる、加圧水型原子力発電プラントにおける水処理技術が提供される。
【0009】
具体的には、本発明は以下の態様を含む。
[1]イオン交換樹脂の表層に2cm以上の層高で積層させた金属担持樹脂を充填してなる原子力発電使用済み燃料プール水浄化装置に、原子力発電使用済み燃料プール水を通水線流速50m/h以下で通水して、使用済み燃料プール水に含まれている酸化促進物質を分解し、次いで、イオン交換樹脂に接触させることを含む、原子力発電使用済み燃料プール水浄化方法。
[2]前記金属担持樹脂に担持されている金属は、パラジウム、白金、マンガン、鉄又はチタンの微粒子から選択される、[1]に記載の原子力発電使用済み燃料プール水浄化方法。
[3]前記酸化促進物質は、過酸化水素、ヒドロペルオキシラジカル又はヒドロキシラジカルである、[1]又は[2]に記載の原子力発電使用済み燃料プール水浄化方法。
[4]原子力発電使用済み燃料プールからの使用済み燃料プール水を、[1]〜[3]のいずれかに記載の原子力発電使用済み燃料プール水浄化方法により前記原子力発電使用済み燃料プール水浄化装置で浄化した後、再び原子力発電使用済み燃料プールに戻して利用する、原子力発電使用済み燃料プール水処理方法。
[5]イオン交換樹脂の表層に2cm以上の層高で積層させた金属担持樹脂を充填してなる原子力発電使用済み燃料プール水浄化装置。
[6]原子力発電プラント使用済み燃料プールと、
イオン交換樹脂の表層に2cm以上の層高で積層させた金属担持樹脂を充填してなる原子力発電使用済み燃料プール水浄化装置と、
該原子力発電プラント使用済み燃料プールから、該原子力発電使用済み燃料プール水浄化装置へ、原子力発電使用済み燃料プール水を送液する送液ラインと、
該原子力発電使用済み燃料プール水浄化装置にて浄化された使用済み燃料プール水を該原子力発電使用済み燃料プールへ戻す使用済み燃料プール水循環ラインと、
を具備する、原子力発電使用済み燃料プール水処理装置。
【発明の効果】
【0010】
本発明の原子力発電プラントの使用済み燃料プールの水処理方法及び装置によれば、使用済み燃料から発生する放射線により、水の放射線分解により生成する過酸化水素などの酸化促進物質を効率よく分解できるので、脱塩装置に充填されているイオン交換樹脂の酸化劣化を防止し、処理水の水質を高純度に維持できるとともに、イオン交換樹脂の寿命を長くして放射性二次廃棄物となる使用済みイオン交換樹脂の発生量を低減することができる。加圧水型原子力発電プラントの使用済み燃料プールにおける水処理にとって、放射性二次廃棄物の減容化は重要な課題であり、これらを達成することができる本発明の意義は大きい。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、原子力発電プラントの使用済み燃料プール水を処理する場合の本発明の水処理装置のフローを示す概略構成図である。
【
図2】
図2は、実施例1の処理結果を示すグラフである。
【
図3】
図3は、実施例2の処理結果を示すグラフである。
【
図4】
図4は、実施例3の処理結果を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付図面を参照しながら本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
図1に、原子力発電プラントの使用済み燃料プール水を処理する場合の本発明の水処理装置の概略フローを示す。使用済み燃料プール1には、原子炉から取り出された使用済み燃料棒を冷却保管するため冷却水(「使用済み燃料プール水」ともいう)が充てんされている。原子炉から取り出された使用済み燃料棒は、燃料プール水中に保管されている間にも放射線を放出し続けるため、使用済み燃料プール水は放射線分解され、過酸化水素、ヒドロキシラジカル、ヒドロキシペルオキシラジカルが発生する。使用済み燃料プール1(被処理水貯留槽)からの使用済み燃料プール水(被処理水)は、移送ポンプ2によって燃料プール浄化装置3に送られる。燃料プール浄化装置3は、イオン交換樹脂が充てんされてなるイオン交換樹脂層3aと、イオン交換樹脂層の表層上に2cm以上、より好ましくは5cm以上の層高で充てんされてなる金属担持樹脂層3bと、を含む。2cm未満であると、酸化促進物質の分解が十分ではない。金属担持樹脂層の層高の上限は特に制限はないが、およそ10cmを超えると流速が遅くなり処理水量が減少するので適切な層高を決定するとよい。使用済み燃料プール水中の酸化促進物質は、金属担持樹脂層を通過する際に分解される。続いてイオン交換樹脂層で不純物イオンが除去される。脱塩処理後の処理水は使用済み燃料プール1に戻され、冷却水として再び使用される。脱塩装置3への被処理水の通水流量は、通水線流速で10〜50m/h程度の範囲とする。10m/h未満では循環水量が少なくなり使用済み燃料棒の冷却効果が低下する。50m/hを超えると、酸化促進物質と金属担持樹脂との接触効率が低下し、分解能が低下する。
【0013】
本発明で用いるイオン交換樹脂は、通常の原子力発電プラントの使用済み燃料プール水浄化装置に用いられるイオン交換樹脂でよく、アニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂との混床型が好ましい。例えば、混床イオン交換樹脂(三菱化学株式会社SNM1)が好適である。
【0014】
本発明で用いる金属担持樹脂としては、パラジウム、白金、マンガン、鉄又はチタンの微粒子から選択される金属粒子をポリマー樹脂上に担持させてなる強塩基性ゲルタイプ球形樹脂が好ましい。
【実施例】
【0015】
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。
[実施例1]
金属担持樹脂を用いて、浸漬試験により過酸化水素の分解能力を確認した。
【0016】
まず、金属担持樹脂として、ランクセス社のPd担持樹脂Lewatit(登録商標)K7333を用いた。200mlビーカーに、20mg/L過酸化水素水と2800mg/L(B濃度として)になるようにホウ酸を溶解した原液100mlを入れ、Pd担持樹脂を1ml投入し、時間経過による過酸化水素濃度を測定した。尚、この過酸化水素濃度とホウ素濃度は、加圧水型(PWR)原子力発電プラントの燃料プール水の水質を模擬したものである。参考として、ホウ酸を添加しない原液、即ち、過酸化水素のみ添加した水で同じ試験を実施した。過酸化水素濃度はヨウ素法(日本原子力学会PWR化学分析標準法2006)を用い、分光光度計にて350nmの波長における吸光度を測定し算出した。結果を表1及び
図2に示す。
【0017】
【表1】
【0018】
図2より、Pd担持樹脂の過酸化水素分解能力が高く、浸漬後2時間で添加した過酸化水素の50%以上を分解していることがわかる。また、ホウ酸を添加したことによる過酸化水素分解能力への影響は認められなかった。
【0019】
[実施例2]
金属担持樹脂を用いて、カラム通水試験により過酸化水素の分解能力を確認した。
まず、金属担持樹脂として、ランクセス社のPd担持樹脂Lewatit(登録商標)K7333を用い、内径16mmのガラスカラムに1〜10cmの層高で充填した。約2mg/Lに調整した過酸化水素水を通水線速度LV=10〜70m/hで通水することによって金属担持樹脂の過酸化水素除去性能を調べた。結果を表2及び
図3に示す。
【0020】
【表2】
【0021】
図3より、層高は2cm以上、通水LVは50m/h以下の範囲であれば、90%以上の過酸化水素を分解可能であることがわかる。
[実施例3]
過酸化水素によるイオン交換樹脂の劣化への影響を確認した。
【0022】
種々の過酸化水素濃度の溶液にカチオン樹脂を24時間浸漬して、全有機炭素(TOC)濃度を島津製作所製TOC−Vにて測定した。
図4に示すとおり、過酸化水素濃度が1ppm未満であれば樹脂劣化への影響はほとんどないことが確認された。従って、数pp
mオーダーで燃料プール内に存在する過酸化水素を90%以上分解すればよいと言える。
【0023】
通常、TOC濃度が20ppmを超えるとイオン交換樹脂の交換が行われる。
図4から、過酸化水素濃度が約3.5ppmを越えるとTOC濃度が20ppmを越え、イオン交換樹脂の交換が必要となることがわかる。
図2及び
図4から、原水(過酸化水素濃度20ppm)のままでは1回の通水でもイオン交換樹脂の交換が必要となるほど過酸化水素濃度が高いが、本発明の処理方法を用いることによって、95%の過酸化水素分解率が達成され、イオン交換樹脂に通水される被処理水中の過酸化水素濃度は1ppm以下となり、イオン交換樹脂の交換頻度は大幅に減少することがわかる。
【産業上の利用可能性】
【0024】
本発明によれば、加圧水型原子力発電プラントの使用済み燃料プール水中において水の放射線分解により発生する過酸化水素などの酸化促進物質を含む被処理水をイオン交換樹脂による脱塩処理する前に、被処理水中の酸化促進物質を低減させ、脱塩装置の負荷を低減させて処理水の水質を高純度に維持すると共に、イオン交換樹脂の寿命を延長し、放射性二次廃棄物となる使用済みイオン交換樹脂の発生量を低減させることが出来るため、発明の意義は大きい。