(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6543711
(24)【登録日】2019年6月21日
(45)【発行日】2019年7月10日
(54)【発明の名称】太陽熱収集装置
(51)【国際特許分類】
F24S 20/40 20180101AFI20190628BHJP
F24S 80/453 20180101ALI20190628BHJP
【FI】
F24S20/40
F24S80/453
【請求項の数】2
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2017-525775(P2017-525775)
(86)(22)【出願日】2015年7月2日
(86)【国際出願番号】JP2015069151
(87)【国際公開番号】WO2017002263
(87)【国際公開日】20170105
【審査請求日】2017年12月4日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003285
【氏名又は名称】千代田化工建設株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109081
【弁理士】
【氏名又は名称】三木 友由
(72)【発明者】
【氏名】金光 雅也
(72)【発明者】
【氏名】白井 城太郎
(72)【発明者】
【氏名】甲斐田 隆一
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 靖
(72)【発明者】
【氏名】西島 靖之
【審査官】
佐々木 訓
(56)【参考文献】
【文献】
特表2014−523997(JP,A)
【文献】
国際公開第2013/085001(WO,A1)
【文献】
実公昭61−025314(JP,Y2)
【文献】
特表2014−531552(JP,A)
【文献】
特開2014−159892(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2010/0175689(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2014/0270740(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2014/0238523(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2009/0050194(US,A1)
【文献】
中国実用新案第203731722(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24S 10/00 − 90/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽熱を受ける溶融塩が流れる熱媒流路と、
前記熱媒流路を支持する架台と、
前記熱媒流路に電流を流すためのケーブルと、
を備え、
前記架台は、強磁性体材料から成る第1部材を含んで構成された閉ループを有し、
前記ケーブルは、前記閉ループを貫くように配索されており、
前記閉ループの途中に非磁性体材料から成る第2部材が設けられ、
前記閉ループは、少なくとも2つの前記第1部材を含み、
少なくとも2つの前記第1部材は、前記第2部材を介して連結されることを特徴とする太陽熱収集装置。
【請求項2】
前記第1部材は、強磁性の鋼鉄から成り、
前記第2部材は、非磁性のステンレス鋼から成ることを特徴とする請求項1に記載の太陽熱収集装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽光を集光することで、熱媒流路内を流れる熱媒を加熱する太陽熱収集装置に関する。
【背景技術】
【0002】
反射鏡を用いて太陽光を熱媒流路に集光させて熱媒流路内を流れる熱媒を加熱し、加熱された熱媒を利用して蒸気を発生させ、蒸気タービンを回すことにより発電を行う太陽熱発電システムが知られている。太陽熱発電システムは、太陽光発電システムよりも導入費用が安い他に蓄熱により24時間の発電が可能である。従来では、熱媒にオイルを用いた太陽熱発電システムが提案されている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
近年、太陽熱発電システムに用いる熱媒として溶融塩が注目されている。溶融塩は沸点が高いため、溶融塩によれば運転温度を比較的高くでき高温蒸気を発生させることにより発電効率が向上する。
【0004】
溶融塩は250℃程度で固化してしまうため、スタートアップやメンテナンス後に熱媒流路に溶融塩を流し込むとき、熱媒流路の温度が比較的低い状態にあると熱媒流路に熱を奪われて溶融塩が固化しうる。そのため、熱媒流路に溶融塩を流し込む前に熱媒流路を所定の温度以上に温めておく必要がある。
【0005】
熱媒流路を温めるひとつの手法として、熱媒流路に電流を流すことが考えられる。電流を流すと、そのときのジュール熱で熱媒流路を温めることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2014−102013号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
太陽光を集光することで熱媒流路内を流れる熱媒を加熱する太陽熱収集装置において、反射鏡および熱媒流路は、架台により回転可能に支持される。この架台は、複数の柱状部材を三角形状に連結したトラス構造を有するものが多い。柱状部材としては、通常、安価な鋼鉄が用いられる。
【0008】
このような架台に対して熱媒流路に電流を流すためのケーブルを配索するとき、複数の柱状部材から成る閉ループ(例えば三角形状)を貫くようにケーブルを配索しなければならない場合がある。架台の閉ループを貫くケーブルに電流が流れると、その電流によって閉ループに誘導磁界が発生し、その影響でケーブルを流れる電流に損失が生じる可能性がある。
【0009】
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、熱媒流路に電流を流すためのケーブルが配索された架台を備える太陽熱収集装置において、ケーブルを流れる電流の損失を低減できる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明のある態様の太陽熱収集装置は、太陽熱を受ける熱媒が流れる熱媒流路と、熱媒流路を支持する架台と、熱媒流路に電流を流すためのケーブルとを備える。架台は、強磁性体材料から成る第1部材を含んで構成された閉ループを有する。ケーブルは、閉ループを貫くように配索されており、閉ループの途中に非磁性体材料から成る第2部材が設けられる。
【0011】
この態様によると、強磁性体材料から成る第1部材を含んで構成された閉ループの途中に非磁性体材料から成る第2部材を設けることにより、ケーブルに電流が流れた際に閉ループに誘導磁界が発生することを防止できる。これにより、ケーブルに流れる電流の損失を低減できる。
【0012】
閉ループは、少なくとも2つの第1部材を含んでもよい。少なくとも2つの第1部材は、第2部材を介して連結されてもよい。
【0013】
第1部材は、強磁性の鋼鉄から成ってもよい。第2部材は、非磁性のステンレス鋼から成ってもよい。
【0014】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を装置、方法、システムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、熱媒流路に電流を流すためのケーブルが配索された架台を備える太陽熱収集装置において、ケーブルを流れる電流の損失を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の実施形態に係る太陽熱発電システムを説明するための図である。
【
図2】本発明の実施形態に係る太陽熱収集装置を説明するための図である。
【
図3】本発明の実施形態に係る太陽熱収集装置の一部を示す斜視図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る架台の構造を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、各図面に示される同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、各図面における部材の寸法は、理解を容易にするために適宜拡大、縮小して示される。また、各図面において実施の形態を説明する上で重要ではない部材の一部は省略して表示する。
【0018】
図1は、本発明の実施形態に係る太陽熱発電システム100を説明するための図である。太陽熱発電システム100は、集光エリア121、蓄熱エリア122、発電エリア123の3つのエリアを含む。
【0019】
集光エリア121は、主に太陽熱収集装置8を含む。太陽熱収集装置8は、熱媒を流すための熱媒流路11と、太陽光を熱媒流路に集光して熱媒を加熱する複数の反射板13とを備える。加熱された熱媒は、蓄熱エリア122に送られる。
【0020】
蓄熱エリア122は、ホットタンク102と、コールドタンク103と、を含む。加熱された熱媒の熱をホットタンク102に蓄えておくことにより、必要なときに発電できる。例えば夜間や日中の悪天候時の発電が可能となる。
【0021】
発電エリア123は、蒸気発生器104と、蒸気タービン発電機106と、復水器108と、を含む。蒸気発生器104は、冷却水と加熱された熱媒との熱交換により蒸気を発生させ、蒸気タービン発電機106は蒸気によりタービンを回転させる。この回転により発電する。復水器108は蒸気を冷却水に戻す。
【0022】
図2は、本発明の実施形態に係る太陽熱収集装置8を説明するための図である。
図2に示すように、太陽熱収集装置8は、複数(
図1では4つ)の集光ユニット10と、連結流路50とを含む。各集光ユニット10は、熱媒流路11と、複数の反射板13と、を含む。熱媒流路11は、熱媒流路11に沿って配置された複数の架台(
図3参照)によって支持される。また、反射板13は、架台によって回転可能に支持される。
【0023】
反射板13は、熱媒流路11に太陽光を集光させ、熱媒流路11内を流れる熱媒を加熱する。反射板13には、回転装置(図示せず)が接続されている。回転装置は、例えば太陽の位置に応じて反射板13を回転させる。これにより、熱媒は断続的に加熱される。
【0024】
各熱媒流路11は、U字状に形成され、互いに平行な長直線部11aおよび11bと、長直線部11aおよび11bの一端部同士をつなぐ短直線部11cとから成る。長直線部11aおよび11bは、それぞれ、直線状に配置された複数の集熱管12から成る。隣接する2つの集熱管12のそれぞれの端部には、フレキシブルホース(図示せず)が接続される。これら2つのフレキシブルホースは、配管(図示せず)により接続される。短直線部11cは、連結配管14から成る。長直線部11a、11bの長さAは約500〜600mであってよく、各集熱管12の長さは約100〜200mであってよく、長直線部11aは2〜3本の集熱管12から構成されてよい。また、短直線部11cの長さBは20〜30mであってよい。
【0025】
集熱管12は、直線的に延びる管であり、その中心が反射板13の放物柱面状の反射面の焦点に位置するように支持される。連結配管14は、長直線部11aと長直線部11bの端に位置する集熱管12同士を連通している。集熱管12および連結配管14は、異なる金属材料から形成されてもよいし、同じ金属材料から形成されてもよい。また、集熱管12は、断熱のために真空ガラス管で覆われてもよい。
【0026】
熱媒流路11内には、太陽熱を受ける熱媒としての溶融塩が流れる。溶融塩は、太陽熱収集装置において従来使用されてきた合成オイルよりも沸点が高いため、より高温に温められる。これにより、太陽熱発電システム100の発電効率が向上する。一方で、溶融塩は、250℃程度で固化してしまう。溶融塩は、運転時は太陽熱で加熱されているため基本的に固化することはないが、例えばスタートアップ時やメンテナンス後に熱媒流路11に溶融塩を流し込むとき、熱媒流路11の温度が比較的低い状態にあると熱媒流路11に熱を奪われて固化しうる。そのため、熱媒流路11に溶融塩を流し込む前に、熱媒流路11を所定の温度以上に温めておく必要がある。
【0027】
熱媒流路11を温める手法としては、熱媒流路11に電熱線を這わせ、そこに電流を流して熱媒流路11を温めることが考えられる。しかしながら、熱媒流路11の集熱管12は、断熱のために真空ガラス管で覆われている場合には、電熱線を這わせることができない。
【0028】
そこで、本実施形態の集光ユニット10は、熱媒流路11自体に電流を流し、そのときに発生するジュール熱で熱媒流路11を温める加熱装置32を備える。この加熱装置32は、電源23と、第1ケーブル34と、第2ケーブル36とを備える。第1ケーブル34は、電源23の一方の極と熱媒流路11の長直線部11aとを電気的に接続している。第2ケーブル36は、電源23の他方の極と熱媒流路11の長直線部11bとを電気的に接続している。また、長直線部11aと11bとを接続する接続配線5aおよび5bが設けられている。第1ケーブル34、第2ケーブル36、接続配線5aおよび5b、熱媒流路11の長直線部11aおよび11bは、電源23からの電流を流す電流経路を形成している。この電流経路に電源23から電流を流すと、熱媒流路11が有する電気抵抗によりジュール熱が発生する。これにより、熱媒流路11を温めることができる。
【0029】
連結流路50は、環状の流路であり、各熱媒流路11と接続される。また連結流路50は、蓄熱エリア122のホットタンク102およびコールドタンク103とも接続される。したがって、連結流路50を介して、各熱媒流路11と、ホットタンク102およびコールドタンク103とが連結される。連結流路50にはコールドタンク103から熱媒が流れこむ。連結流路50を流れる熱媒は、各熱媒流路11の長直線部11aに流し込まれる。長直線部11aの集熱管12を通って加熱された熱媒は、連結配管14を通って長直線部11bに流れる。長直線部11bの集熱管12を通って加熱された熱媒は、連結流路50に戻り、ホットタンク102に流れ込む。
【0030】
図3は、本発明の実施形態に係る太陽熱収集装置8の一部を示す斜視図である。
図3に示すように、太陽熱収集装置8は、地盤上の第1架台30および第2架台31と、第1架台30および第2架台31により回転可能に支持された熱媒流路11および反射板13とを備える。
図3に示す第1架台30および第2架台31は、熱媒流路11の長直線部11aを支持している。
【0031】
また、太陽熱収集装置8は、熱媒流路11に電流を流し、そのときに発生するジュール熱で熱媒流路11を温める加熱装置32を備える。上述したように、加熱装置32は、電源23と、第1ケーブル34と、第2ケーブル36とを備える。
【0032】
電源23は、単相電流を送電可能な電源であり、第1架台30の内部に配置されている。第1ケーブル34は、第1架台30に配索されており、電源23の一方の極と熱媒流路11の長直線部11aとを電気的に接続している。第2ケーブル36は、電源23の他方の極と熱媒流路11の長直線部11bとを電気的に接続している。第2ケーブル36は、熱媒流路11の長直線部11bを支持する架台に配索されている。
【0033】
上述したように、第1ケーブル34および第2ケーブル36を介して電源23から熱媒流路11に電流を流すと、熱媒流路11が有する電気抵抗によりジュール熱が発生する。これにより、熱媒流路11を温めることができる。
【0034】
図4は、本発明の実施形態に係る架台の構造を説明するための図である。
図4では、第1架台30について説明するが、第2架台31についても同様である。
図4に示すように、第1架台30は、複数の柱状の第1部材40を三角形状に連結したトラス構造を有する。第1部材40は、強磁性体材料から成る。強磁性体材料としては、強磁性の鋼鉄を例示できる。
【0035】
第1架台30は、第1部材40を含んで構成された複数の閉ループを有する。例えば、3つの第1部材40a,40bおよび40cは、三角形状の閉ループ42を構成している。
図3で説明したように、本実施形態に係る太陽熱収集装置8では、第1架台30の内部に電源23が配置されている。そして、第1架台30の内部から外部に第1ケーブル34を配索するために、第1ケーブル34は閉ループ42を貫いている。
【0036】
ここで、本実施形態に係る太陽熱収集装置8においては、閉ループ42を構成する3つの第1部材のうち2つの第1部材40aおよび40bが板状の第2部材44を介して連結されている。第1部材40a,40bと、第2部材44とは、ボルト45によって接続されている。第2部材44は、非磁性体材料から成る。非磁性体材料としては、非磁性のステンレス鋼を例示できる。このように閉ループ42の殆どの部分は、3つの第1部材40a,40bおよび40cから構成されているが、閉ループ42の途中に非磁性体材料から成る第2部材44が設けられている。
【0037】
このように、本実施形態に係る太陽熱収集装置8においては、閉ループ42の途中に非磁性体材料から成る第2部材44を設けることにより、閉ループ42は、強磁性体材料のみから成る閉ループではなくなる。強磁性体材料のみから成る閉ループの場合、閉ループを貫くケーブルに電流が流れると、その電流によって閉ループに誘導磁界が発生し、その影響でケーブルを流れる電流に損失が生じる可能性がある。一方、本実施形態においては、閉ループ42の途中に非磁性体材料から成る第2部材44が設けられているので、第1ケーブル34に電流が流れても、閉ループ42に誘導磁界は発生しない。そのため、第1ケーブル34に流れる電流の損失を低減することができる。
【0038】
トラス構造を有する架台に対してケーブルを配索するとき、架台の外部に電源を配置して、架台の閉ループを貫かないようにケーブルを配索すれば、誘導磁界の発生は抑えられ、電流の損失を低減できる。しかしながら、この場合、架台の周囲に大きなスペースが必要となる。本実施形態に係る太陽熱収集装置8によれば、ケーブルの配索条件に縛られずに第1架台30の内部に電源23を配置できるため、省スペース化を実現できる。
【0039】
なお、架台における全ての第1部材40を非磁性体材料で形成すれば、本実施形態のように閉ループ42の途中に第2部材44を設けずとも誘導磁界を防止でき、電流損失を低減できる。しかしながら、このように全ての第1部材40を非磁性体材料で形成することは、コスト面から好ましくない。本実施形態に係る太陽熱収集装置8では、架台の大部分を比較的安価な強磁性体材料の第1部材40で形成し、第1部材40の連結部分にのみ非磁性体材料の第2部材44を用いているので、コスト面で有利である。
【0040】
図4では、閉ループ42を構成する3つの第1部材のうち2つの第1部材40aおよび40bの間に第2部材44を介在させることで、強磁性体材料および非磁性体材料から成る閉ループ42を形成した。しかしながら、非磁性体材料から成る第2部材の形態およびそれが設けられる閉ループ上の位置は特に限定されない。例えば、強磁性体材料から成る1つの第1部材(例えば第1部材40a)の途中に、非磁性体材料から成る第2部材が設けられてもよい。また、強磁性体材料から成る1つの第1部材(例えば第1部材40a)に代えて、強磁性体材料から成る柱状の第2部材が配置されてもよい。
【0041】
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【符号の説明】
【0042】
8 太陽熱収集装置、 10 集光ユニット、 11 熱媒流路、 12 集熱管、 13 反射板、 14 連結配管、 23 電源、 30 第1架台、 31 第2架台、 32 加熱装置、 34 第1ケーブル、 36 第2ケーブル、 40、40a、40b、40c 第1部材、 42 閉ループ、 44 第2部材。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明は、太陽熱発電システムで使用される太陽熱収集装置に利用できる。