(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記検索リクエストは、検査項目、第1の基準日、及び、第1の遡及日数又は遡及回数を含む第1の検索条件セットと、処方内容、第2の基準日、及び、第2の遡及日数又は遡及回数を含む第2の検索条件セットとを含み、
前記検索結果は、検査日ごとに整序された検査結果と、処方日ごとに整序された処方内容とを含むことを特徴とする
請求項1記載の医療情報検索システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来、標準化ストレージから所望の医療データを取得するためには、規格化されたデータ構造を理解した上で、取得したいデータ項目が含まれているレコード又はファイルを指定し、レコード又はファイルから所望のデータ項目の値を取得するプログラムを書く必要があった。
【0007】
例えば、ある標準化ストレージにおいては、
図1に示すように、患者の診療データを記録したデータファイルが、
図1に示すようなフォルダ構造に従って格納されているとする。ここで、ユーザが、特定の患者について、特定の日付の診療データを取得したいと考えたとする。この場合、ユーザは、まず、上記特定の患者の患者IDに対応するフォルダを探索し、次いで、上記特定の診療日に対応するフォルダ内を探索して、データファイルから所望の診療データを取得するプログラムを作成する必要がある。このように、従来の標準化ストレージにおいては、ユーザが必要とする医療データを取得するために、複雑な前提知識と煩雑な手間が必要であるという問題があった。
【0008】
また、医療現場において、ユーザは、例えばある処方に関連する種々のデータ(処方日、薬剤名、投薬量、投薬経路など)や、同一診療日に実施した複数の検査オーダに関する種々のデータ等を、ひとまとまりの情報として取り扱いたいことがある。これらのデータは、組み合わされることによって意味を形成する性質を有するからである。しかしながら、従来の標準化ストレージにおいては、これらのデータは別のデータ項目として管理されているため、ユーザはこれらのデータを個別に指定して取得する必要があった。すなわち、ユーザ視点でのユースケースに対応して、複数のデータを簡便に取得する方法が提供されていないという問題があった。
【0009】
さらに、臨床研究においては、検査において用いられる測定方法、試薬、及び検査結果の形式(定量値か定性値か)等が異なっていても、検査の目的が同一であれば、いずれも同一の検査として扱われることがある。しかしながら、従来の標準化ストレージにおいては、測定方法、試薬、及び検査結果の形式等が異なれば、使用される検査項目コードも異なるため、全く別の検査として扱われる。そのため、ユーザは、ユーザの視点からは同種と捉えられる複数の検査のデータを取得するために、複数の異なる検査コードを指定する必要がある場合があった。また、この場合、検査コードの指定に漏れがあると、検査データを漏れなく取得することができないという問題もあった。
【0010】
また、医療機関によっては、あるデータ項目に対して、標準コードのほかに施設固有のローカルコードを付与していることがある。このような場合は、データを検索する際、検索条件としてどちらのコードを使用するか指定する必要があるという問題があった。また、医療データが標準化ストレージだけでなく拡張ストレージにも格納されている場合、ユーザは、拡張ストレージの制約条件もさらに知っていなければならないという問題があった。
【0011】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、医療データの格納に関わる制約条件を意識させることなく、医療業務に必要な情報をユーザに提供することができる医療情報検索システム、医療情報検索ゲートウェイ装置、医療情報検索方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明に係る医療情報検索システムは、医療データに関する検索条件の入力を受け付け、前記検索条件を所定のデータ交換フォーマットに従う形式に変換し、検索リクエストとして出力する医療情報検索端末装置と、前記検索リクエストを受信し、前記検索リクエストに対応する検索結果を出力する医療情報検索ゲートウェイ装置と、を有し、前記医療情報検索ゲートウェイ装置は、所定の制約条件に従って前記医療データを格納するストレージと、前記検索リクエストを受信する入力部と、受信した前記検索リクエストから前記検索条件を抽出し、前記検索条件に対応する前記医療データを前記ストレージから取得する検索部と、取得した前記医療データを前記データ交換フォーマットに従う形式に変換し、前記検索結果として出力する出力部と、を有
し、前記検索リクエストは、取得すべき前記医療データの種類、基準日、及び、遡及日数又は遡及回数のいずれかをそれぞれ複数含みうる検索条件セットを複数含むことができ、前記検索結果は、前記検索条件セットそれぞれについて、前記医療データの発生日、及び、前記医療データの内容ごとに整序されていることを特徴とするものである。
【0013】
本発明に係る医療情報検索ゲートウェイ装置は、所定の制約条件に従って医療データを格納するストレージと、検索条件を所定のデータ交換フォーマットに従う形式に変換した検索リクエストを受信する入力部と、受信した前記検索リクエストから前記検索条件を抽出し、前記検索条件に対応する前記医療データを前記ストレージから取得する検索部と、取得した前記医療データを前記データ交換フォーマットに従う形式に変換し、前記検索結果として出力する出力部と、を有
し、前記検索リクエストは、取得すべき前記医療データの種類、基準日、及び、遡及日数又は遡及回数のいずれかをそれぞれ複数含みうる検索条件セットを複数含むことができ、前記検索結果は、前記検索条件セットそれぞれについて、前記医療データの発生日、及び、前記医療データの内容ごとに整序されていることを特徴とするものである。
【0014】
本発明に係る医療情報検索方法は、医療情報検索端末装置が、医療データに関する検索条件の入力を受け付け、前記検索条件を所定のデータ交換フォーマットに従う形式に変換し、検索リクエストとして出力する検索リクエスト生成ステップと、医療情報検索ゲートウェイ装置が、前記検索リクエストを受信する入力ステップと、受信した前記検索リクエストから前記検索条件を抽出し、前記検索条件に対応する前記医療データを、所定の制約条件に従って前記医療データを格納するストレージから取得する検索ステップと、取得した前記医療データを前記データ交換フォーマットに従う形式に変換し、前記検索結果として出力する出力ステップと、を有
し、前記検索リクエストは、取得すべき前記医療データの種類、基準日、及び、遡及日数又は遡及回数のいずれかをそれぞれ複数含みうる検索条件セットを複数含むことができ、前記検索結果は、前記検索条件セットそれぞれについて、前記医療データの発生日、及び、前記医療データの内容ごとに整序されていることを特徴とするものである。
【0015】
本発明に係るプログラムは、前記医療情報検索端末装置及び前記医療情報検索ゲートウェイ装置に、上記医療情報検索方法を実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0016】
本発明により、医療データの格納に関わる制約条件を意識させることなく、医療業務に必要な情報をユーザに提供することができる医療情報検索システム、医療情報検索ゲートウェイ装置、医療情報検索方法及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】SS−MIX2標準化ストレージにおけるフォルダ構成の例を示す図である。
【
図2A】SS−MIX2標準化ストレージにおけるデータファイルの例を示す図である。
【
図2B】JSON形式で出力された検査結果の例を示す図である。
【
図2C】JSON形式で出力された検査結果の例を示す図である。
【
図3】実施例1のユースケースを説明するための図である。
【
図4A】実施例1における検索条件及び検索リクエストの例を示す図である。
【
図4B】実施例1における検索結果の例を示す図である。
【
図4C】実施例1における検索結果の例を示す図である。
【
図4D】実施例1における検索結果の例を示す図である。
【
図4E】実施例1における検索結果の例を示す図である。
【
図5A】ストレージ111がJAHIS標準に従って保持している処方オーダメッセージの例を示す図である。
【
図5B】実施例2における検索条件、検索リクエスト及び検索結果の例を示す図である。
【
図5C】実施例2における検索結果の例を示す図である。
【
図6A】ストレージ111がJAHIS標準に従って保持している検査結果メッセージの例を示す図である。
【
図6B】実施例3における検索条件、検索リクエスト及び検索結果の例を示す図である。
【
図7A】ストレージ111がJAHIS標準に従って保持している検査結果メッセージの例を示す図である。
【
図7B】ストレージ111がJAHIS標準に従って保持している検査結果メッセージの例を示す図である。
【
図7C】実施例3における検索条件、検索リクエスト及び検索結果の例を示す図である。
【
図8A】SS−MIX2(HL7)で使用される検査項目コードJLAC10の構造を示す図である。
【
図8B】実施例4における検索リクエストの例を示す図である。
【
図8C】実施例4における検索結果の例を示す図である。
【
図9A】実施例5における検索リクエストの例を示す図である。
【
図9B】ストレージ111がJAHIS標準に従って保持している検査結果メッセージの例を示す図である。
【
図10A】標準化ストレージに検査結果が格納されていることを示す図である。
【
図10B】拡張ストレージに健診結果が格納されていることを示す図である。
【
図10C】実施例6における検索リクエストの例を示す図である。
【
図10D】実施例6における検索結果の例を示す図である。
【
図11】本発明の実施の形態にかかる医療情報検索システム100の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。まず、
図11を用いて、本発明の実施の形態にかかる医療情報検索システム100の構成について説明する。
【0019】
医療情報検索システム100は、医療情報検索ゲートウェイ装置110、医療情報検索端末装置130を含む情報処理システムである。医療情報検索ゲートウェイ装置110と医療情報検索端末装置130とは、相互に通信可能に接続される。
【0020】
医療情報検索ゲートウェイ装置110は、ストレージ111、入力部112、検索部113、出力部114を含む情報処理装置である。このうち、ストレージ111は、所定の制約条件に従って医療データを格納するストレージである。典型的には、ストレージ111は、SS−MIX2標準化ストレージ及び拡張ストレージである。SS−MIX2標準化ストレージには、Health Level Seven(登録商標)INTERNATIONALが制定したHealth Level Seven Version 2.5(ISO:27931)に準じた保健医療福祉情報システム工業会(JAHIS)標準規格に従う標準化された医療データ(JAHIS標準)が格納される。標準化ストレージにおいては、予め定められたフォルダ構成及びデータファイルの構成に従って医療データが格納される。拡張ストレージには、放射線、内視鏡等の検査及び読影レート、並びにこれに伴う画像情報、未だ標準規格は定められていないが医療施設内で統一した書式にて作成されたデータファイル等が格納される。拡張ストレージにおいては、格納できるファイルの種類が予め規定されている。例えば、拡張ストレージは、フォルダのほか、所定の拡張子を有する構造化テキスト、オフィス文書、プレーンテキスト、ベクターグラフィックス、ラスター画像、音声、動画、医用波形、アーカイブ等を格納できる。
【0021】
図1に、SS−MIX2標準化ストレージ及び拡張ストレージにおけるフォルダ構成の一例を示す。ここでは、患者、診療日、及びデータ種別毎にフォルダが作成され、データ種別フォルダの中にはデータ項目と値とが記録されたデータファイルが格納されている。
図2Aに、SS−MIX2標準化ストレージにおけるデータファイルの一例を示す。このデータファイルには、ある1つの検査オーダに対する検査結果が、JAHIS標準規格に準じて記述されたテキストデータとして記録されている。
【0022】
医療情報検索端末装置130は、医療情報検索ゲートウェイ装置110に対し、医療データの検索リクエストを送信する情報処理装置である。医療情報検索端末装置130は、ユーザが入力する検索条件に応じて、検索リクエストを作成する。ここで、ユーザは、医療情報検索ゲートウェイ装置110のストレージ111が格納する医療データのデータ構造等を予め知っている必要はなく、医療現場においてユーザが実施したいことに従って検索条件を入力することができる。また、医療情報検索端末装置130は、検索条件を、所定のデータ交換フォーマットに従う形式に変換して、検索リクエストを作成する。例えば、JSON(JavaScript Object Notation,なおJavaScriptは登録商標である)は、ユーザにとっても記述内容の理解が容易であり、マシンにとっても生成が容易であるため、データ交換フォーマットとして好適である。
【0023】
医療情報検索ゲートウェイ装置110の入力部112は、医療情報検索端末装置130から検索リクエストを受信する。検索部113は、検索リクエストから検索条件を抽出し、ストレージ111から検索条件に対応する医療データを取得する。ここで、検索部113は、抽出した検索条件に基づいて、ストレージ111のデータ構造等に応じた検索コマンドを生成、発行する。ストレージ111は、検索コマンドに対応する医療データを検索部113に返却する。つまり、医療情報検索ゲートウェイ装置110は、医療現場のユースケースに従って検索条件を作成したいユーザが使用する医療情報検索端末装置と、所定の制約条件に従って医療データを格納しているストレージ111との橋渡しを行うゲートウェイとして機能する。
【0024】
出力部114は、検索部113がストレージ111から取得した医療データを、所定のデータ交換フォーマットに従う形式に変換し、検索結果として医療情報検索端末装置130に対して送信する。例えば、出力部114は、医療情報検索ゲートウェイ装置110が返却したJAHIS標準で記述された医療データを、ユーザによる見読性の高いJSON形式に変換し、検索結果として医療情報検索端末装置130に対して送信することができる。つまり、医療情報検索ゲートウェイ装置110は、ストレージ111が所定の制約条件に従って格納している医療データを、ユーザが取扱いやすい形式の検索結果に変換するゲートウェイとしても機能する。
図2B及び
図2Cに、JSON形式で出力された検査結果の一例を示す。このファイルには、
図2AにおいてJAHIS標準規格で記述されていた検査結果が、JSON形式に変換され、テキストデータとして記録されている。
【0025】
次に、本実施の形態にかかる医療情報検索システム100の動作の態様を、実施例1乃至7として開示する。
【0026】
<実施例1>
診療や臨床研究においては、ある検査結果が、いつ、どのような状況で実施された検査であるのかを識別することが極めて重要である。そこで、実施例1では、ある診療日をベースラインとして、どれほどの期間又は回数分のデータを取得すべきかを指定する検索方法について説明する。ユーザは、検索条件として、検索のベースラインとなる基準日(例えば手術日や入院日等)、検索方向(過去/未来)基準日からの遡及日数又は遡及回数を指定する。これにより、ユーザは、検索結果として、時系列の検査結果を取得することができる。
【0027】
具体的なユースケースを用いて、実施例1について説明する。いま、医療情報検索ゲートウェイ装置110のストレージ111は、肝臓癌切除手術を受けた患者にかかる過去の検査結果及び処方内容を保持しているものとする。そして、医師は、臨床研究のため、肝臓癌切除手術を受けた患者の手術前の肝臓機能状態を示す3種類の検査値AST、ALT及びChEを取得することを所望しているものとする。
【0028】
ここで、これらの検査値は、日々大きく変動することがあるため、なるべく手術日の直近に取得された、すなわち最新の検査値を取得したい。また、上述の3種類の検査値は関連して変動するため、なるべく同一日の3種類の検査値を取得したい。しかし、もし手術日より2週間以上遡らないと同一日の3種類の検査値を発見できないのであれば、やむをえないので、手術日直近の同一日に実施された2種類の検査値を取得したい。また、検査値の多くは服用している処方薬の影響を受けるので、その検査日から遡って1ケ月以内の当該患者に対する処方内容もすべて取得したい。
【0029】
例えば、
図3の例1に示すように、手術日が3月30日であり、3月28日にはASTとALTの検査値が存在するがChEは検査されておらず、3月26日には3種類の検査値が揃っている場合、手術日の直近の3月28日の検査値ではなく、3月26日の3検査値を取得したい。しかし、例2に示すように、もし手術日より2週間以上遡っても同一日の3種類の検査値を発見できない場合は、ASTとALTの2種類の検査値のみが存在する3月28日のデータを取得したい。
【0030】
このようなケースに対応するためには、医療情報検索システム100としては、手術日すなわち3月30日を基準日として、過去2週間以内に実施された検査の結果を取得し、取得された検査値を時系列に整序して医師に提示すれば良い。すなわち、ユーザが時期的範囲を検索条件として指定したとき、医療情報検索システム100は、その時期的範囲内に含まれる検査データを包括的に取得し、ユーザに提示すれば良い。そうすれば、医師は、適切な検査結果のセットを容易に選択することができる。また、医療情報検索システム100は、手術日すなわち3月30日を基準日として、過去6週間以内に実施された処方内容を提示すれば良い。そうすれば、医師は、検査値に対する処方薬の影響を評価するのに十分なデータを入手できる。
【0031】
図4Aの上図は、上述のケースにおいて、ユーザが医療情報検索端末装置130に入力すべき検索条件の例である。まず、どの患者にかかるデータを取得したいかを、患者ID(1234567890)で指定する。また、検査結果として、どの検査項目にかかる検査値を取得したいかを、検査項目コード(3B035000002327201、3B045000002327201、3B110000002327101)で指定する。さらに、上記検査項目のどのような要素を取得したいかをコードで指定する(OBX−5、OBX−6、OBX−7)。なお、検査項目に含まれる要素としては、検査値、検査方法など様々な種類の情報があるが、ここではそのうち検査値を取得するものとする。そして、取得すべき検査値の時間的範囲を、基準日(2016年3月30日)と、遡及日(過去14日間)とにより指定する。また、上記患者に処方された処方オーダ、すなわち医薬品情報を取得する際の時間的範囲を、基準日(2016年3月30日)と、遡及日(過去6週間)とにより指定する。
【0032】
医療情報検索端末装置130は、ユーザがこれらの検索条件を入力するための、ユーザインタフェースを提供することが好ましい。ユーザインタフェースは、例えば、検索条件として指定可能なコードや日付等を予め設定された入力候補のうちから選択させたり、予め定義された検索条件同士の組合せルール等に従って必要なインタフェースのみを表示させるよう制御したりすることで、ユーザが検索条件を容易に入力できるようにしたものであって良い。
【0033】
図4Aの下図は、ユーザが入力した検索条件に従って、医療情報検索端末装置130が作成する検索リクエストの例である。この例では、医療情報検索端末装置130は、検索条件を含むJSON形式のテキストメッセージを作成し、これを検索リクエストとして医療情報検索ゲートウェイ装置110に送信する。
【0034】
医療情報検索ゲートウェイ装置110の入力部112は、医療情報検索端末装置130から、検索条件を含むJSON形式の検索リクエストを受信する。そして、検索部113は、この検索リクエストを、SS−MIX2標準化ストレージ又は拡張ストレージを検索するための電文、すなわち検索コマンドに変換する。ここで、検索コマンドの構文は公知である。したがって、検索部113は、検索リクエストに含まれる検索条件と、検索コマンドに含めるべき検索条件と、の対応関係(マッピング)を予め保持しておくことができる。検索部113は、この対応関係を参照することにより、検索リクエストを検索コマンドに変換できる。
【0035】
検索部113は、作成した検索コマンドを使用して、ストレージ111から医療データを取得する。ここで、取得される医療データの形式は、例えばJAHIS標準である。
【0036】
そして、出力部114は、この医療データを、ユーザが容易に見読可能なデータ形式に変換する。
図4B、
図4C、
図4D及び
図4Eに、JSON形式のテキストデータに変換された医療データの例を示す。最初のブロック(lab)は、検査日毎にさらに複数の小ブロックに分けられ、各小ブロックには、その日に存在する検査項目とその検査値が含まれる。次のブロック(pharm)は、処方日毎にさらに複数の小ブロックに分けられ、各小ブロックには、その日の処方オーダが含まれる。出力部114は、作成した変換された医療データを、検索結果として医療情報検索端末装置130に送信する。
【0037】
医療情報検索端末装置130は、医療情報検索ゲートウェイ装置110から検索結果を受信する。典型的には、医療情報検索端末装置130は、受信した検索結果をそのまま出力できる。又は、医療情報検索端末装置130は、検索結果に基づいて、ユーザがさらに内容を把握しやすいように情報を整理した表示画面を生成し、これを提示することとしても良い。
【0038】
<実施例2>
実施例2では、実施例1にかかる医療情報検索システム100が取得し得る処方オーダの内容について更に詳しく説明する。
【0039】
図5Aは、医療情報検索ゲートウェイ装置110のストレージ111が、JAHIS標準に従って保持している処方オーダの例である。このように、規格化された医療データにおいては、処方日、薬剤名、投薬量、用法、投与経路等が、著しく見読性の低いコードと形式によって記述されている。そのため、この処方オーダメッセージから必要なデータを抽出するための検索条件をユーザが直接作成することは困難である。また、この処方オーダメッセージから抽出された検索結果がユーザに直接返却されても、ユーザはこれを解釈することが困難である。
【0040】
図5B及び
図5Cは、医療情報検索システム100において送受される検索リクエスト及び検索結果の例である。ここで、検索結果は、処方日毎に複数のブロックに分けられている。処方日のブロックはさらに、薬剤名毎に複数の少ブロックに分けられ、各小ブロックには、その薬剤の投薬量、用法、投与経路等が整序されて記載されている。したがって、ユーザは、この検索結果をそのまま提示されたとしても、従来に比べれば著しく容易に処方オーダ(処方日、薬剤名、投与量、剤形、用法、投与経路等)を把握することができる。また、検索結果は加工することが容易であるため、医療情報検索端末装置130が検索結果を加工したうえでユーザに提示することも、従来よりも容易となる。
【0041】
<実施例3>
実施例3では、2つのユースケースを用いて、実施例1にかかる医療情報検索システム100が取得し得る検査結果の内容について更に詳しく説明する。
【0042】
1番目のユースケースは、ある患者について、検査実施日を基準として、一定の回数の検査結果を取得するというものである。
図6Aは、医療情報検索ゲートウェイ装置110のストレージ111がJAHIS標準に従って格納している検査結果の例である。このように、所定の制約条件に従って格納された医療データにおいては、検査結果にかかる様々な情報が、著しく見読性の低いコードと形式によって記述されている。そのため、この検査結果メッセージから必要なデータを抽出するための検索条件をユーザが直接作成することは困難である。また、この検査結果メッセージから抽出された検索結果がユーザに直接返却されても、ユーザはこれを解釈することが困難である。
【0043】
図6Bは、医療情報検索システム100において送受される検索リクエスト及び検索結果の例である。検索リクエストは、医療情報検索端末装置130が、ユーザが入力した検索条件に基づいて作成したものである。検索条件には、例えば「2014年12月10日から過去10回分」などといった、検索範囲を指定する条件が含まれる。医療情報検索ゲートウェイ装置110が、JAHIS標準をJSON形式に変換して出力した検査結果は、検査日毎に複数のブロックに分けられており、各ブロックには、その日の検査結果が整序されて記載されている。もし同一日に複数の検査オーダを実施していれば、それらの検査結果が複数の小ブロックに分けて記載される。すなわち、医療情報検索システム100によれば、ある検索条件を満たす検査結果を、検査実施日毎に、また同一診療日に実施した複数の検査オーダ毎に整序された形で、一括して取得することが可能である。したがって、ユーザは、この検索結果をそのまま提示されたとしても、従来に比べれば著しく容易に検査結果を把握することができる。また、検索結果は加工することが容易であるため、医療情報検索端末装置130が検索結果を加工したうえでユーザに提示することも、従来よりも容易となる。
【0044】
2番目のユースケースは、ある患者に関する検査結果であって、同一オーダに属する複数の検査結果を、まとめて取得したいというものである。なお、この患者に検査指示が出された当日は、患者が食事後であったため、空腹時血糖検査以外の生化学検査と尿検査を実施した。そして、翌日に空腹時血糖検査のみ実施した。
【0045】
図7A及び
図7Bは、医療情報検索ゲートウェイ装置110のストレージ111がJAHIS標準に従って格納している、上述の一連の検査の検査結果の例である。この例では、同一のオーダに基づく検査であっても、異なる日に実施された検査は、異なるフォルダの異なるデータファイルに格納されている。
【0046】
図7Cは、本実施例において送受される検索リクエスト及び検索結果の例である。検索リクエストは、医療情報検索端末装置130が、ユーザが入力した検索条件に基づいて作成したものである。検索条件には、例えば患者IDの指定や、「2014年12月10日から過去10回分」などといった検索条件が含まれる。この場合、医療情報検索ゲートウェイ装置110の検索部113は、検索リクエストに基づき、複数のデータファイルを横断的に検索する検索コマンドを作成する。また、出力部114は、ストレージ111から抽出されたJAHIS標準の医療データをJSON形式に変換し、検索結果を作成する。検索結果では、同一の患者に対する複数の検査結果が、1つのメッセージにまとめられている。検索結果は、検査日毎に複数のブロックに分けられており、各ブロックには、その日の検査結果が整序されて記載されている。もし同一日に複数の検査オーダを実施していれば、それらの検査結果が複数の小ブロックに分けて記載される。すなわち、医療情報検索システム100によれば、ある検索条件を満たす検査結果を、検査実施日毎に、また同一診療日に実施した複数の検査オーダ毎に整序された形で、一括して取得することが可能である。したがって、ユーザは、この検索結果によれば、同一オーダに属する複数の検査結果であっても一括して確認することが可能である。
【0047】
<実施例4>
臨床検査では、同一の検査項目でも、測定方法、試薬、結果形式(定量値か定性値か)等の違いにより、使用する検査項目コードが異なる。しかし、臨床研究においては、それらを同一の検査項目として扱いたい場合が少なくない。そこで、実施例4にかかる医療情報検索システム100は、臨床検査における測定方法、試薬、及び結果形式(定量値か定性値か)の違いを吸収し、同一検査項目として検査結果を取得することが可能な検索手法について説明する。一方、測定方法等を厳密に区別する必要がある場合には、医療情報検索システム100は、測定方法を特定した検索を行うことで、所望の検査結果を取得することも可能である。
【0048】
具体的なユースケースを用いて、実施例4について説明する。A病院のある患者のHbA1cの過去3年間の検査結果を検索したい。ところが、A病院では1年前にHbA1cの測定方法を変更しているため、医療情報検索ゲートウェイ装置110のSS−MIX2ストレージ111には、複数の測定方法によるHbA1cの検査結果が格納されている。すなわち、測定方法変更前に用いられていた免疫学的方法(ラテックス凝集比濁法等)による検査結果と、測定方法変更後に用いられているHPLC(不安定分画除去HPLC法)による検査結果である。
【0049】
このとき、ユーザは、医療情報検索端末装置130が提供するインタフェースを用いて、検索条件として、患者ID、基準日、遡及期間のほか、検査項目として、測定方法、結果形式等を指定する。本実施例においては、ユーザは、2つの異なる測定方法、すなわち免疫学的方法(ラテックス凝集比濁法等)及びHPLC(不安定分画除去HPLC法)の両方を指定する。医療情報検索端末装置130は、ユーザが入力した検索条件に基づいて、検索リクエストを生成する。
【0050】
図8B及び
図8Cは、本実施例において送受される検索リクエスト及び検索結果の例である。検索リクエストでは、取得すべき検査項目が17桁のコードで指定されている。また、17桁のコードのうち、第13桁から第15桁にあたる部分については、正規表現を使用して、2種類の数値「062」「204」が択一的に記述されている。
【0051】
ここで、上述の17桁のコードは、SS−MIX2(HL7)で使用される標準的な検索項目コードJLAC10である。
図8Aに示すように、JLAC10の第13桁から第15桁にあたる部分は、測定方法を示すコードとなっている。例えば、ここが「062」であれば、検査方法として「免疫学的方法(ラテックス凝集比濁法等)」を指定し、「204」であれば、検査方法として「HPLC(不安定分画除去HPLC法)」を指定していることになる。すなわち、上述の検索リクエストは、検査方法が「免疫学的方法(ラテックス凝集比濁法等)」又は「HPLC(不安定分画除去HPLC法)」である検査結果を取得することを要求するものとなっている。
【0052】
検索結果では、検査方法が「免疫学的方法(ラテックス凝集比濁法等)」又は「HPLC(不安定分画除去HPLC法)」である複数の検査結果が、1つのメッセージにまとめられている。すなわち、検索結果は、複数のブロックに分けられており、各ブロックには、検査方法が「免疫学的方法(ラテックス凝集比濁法等)」又は「HPLC(不安定分画除去HPLC法)」のいずれかである検査結果が整序されて記載されている。もし同一患者に対して「免疫学的方法(ラテックス凝集比濁法等)」及び「HPLC(不安定分画除去HPLC法)」による検査を、例えば異なる検査日にそれぞれ実施していれば、双方の検査結果が列挙される。すなわち、医療情報検索システム100によれば、検査方法が異なるが同一とみなしうる検査項目の検査結果を、まとめて取得することが可能である。
【0053】
<実施例5>
SS−MIX2では、検査項目コードの指定方法として、標準コードとローカルコードを併記することができる(
図9B参照)。すなわち、同一の検査項目に対し、検査項目コードとして、標準コード又は施設固有のローカルコードの少なくともいずれか一方を指定することができる。検査項目によっては、標準コードが採番されておらず、ローカルコードしか設定されていないものがある。そのため、従来のようにユーザがSS−MIX2ストレージ111を直接検索しようとすれば、検索条件を指定する際、どちらのコードが利用されているかを意識する必要があった。しかしながら、本実施例によれば、ユーザはコードの違いを意識することなく、検査結果を取得することができる。
【0054】
図9Aは、本実施例において送受される検索リクエストの例である。いま、
図9Bに示すように、医療情報検索ゲートウェイ装置110のストレージ111においては、HbA1cの検査に対し、標準コード「3D046000002226101」及びローカルコード「L1048」のいずれかの検査項目コードが付与されているものとする。この場合、医療情報検索端末装置130は、ユーザからHbA1cの検査結果を取得するよう要求されたならば、上述の標準コード及びローカルコードの双方を指定した検索リクエストを作成する。これにより、ユーザは、標準コード又はローカルコードのいずれが付与されたものであっても、HbA1cの検査結果をもれなく取得することができる。
【0055】
<実施例6>
医師が研究や診療で必要とする情報は、SS−MIX2標準化ストレージだけではなく、拡張ストレージにも格納されている。そこで、標準化ストレージと統一的な方法で、拡張ストレージ内のファイルも検索することが求められる。
【0056】
具体的なユースケースを用いて、実施例6について説明する。ある臨床研究で、医師は、検査結果データと、健診結果データとの両方を使用してデータ解析を行うことを所望しているものとする。ここで、
図10Aに示すように、検査結果データは、SS−MIX2標準化ストレージに格納されている。一方、
図10Bに示すように、健診結果データは、他の標準形式(HL7CDAR2形式)に準拠したXMLデータとして、SS−MIX2拡張ストレージに格納されている。
【0057】
このとき、ユーザは、医療情報検索端末装置130が提供するインタフェースを用いて、検査結果や健診結果を特定するための様々な検索条件を指定する。ここで、ユーザは、検査結果や健診結果がそれぞれどのようなデータ形式で、どのようなストレージに格納されているかを意識する必要はない。医療情報検索端末装置130は、ユーザが入力した検索条件に基づいて、検索リクエストを生成する。
【0058】
図10C及び
図10Dは、本実施例において送受される検索リクエスト及び検索結果の例である。医療情報検索端末装置130は、ユーザが指定した検索条件に従って検索リクエストを作成する。ここで、医療情報検索端末装置130は、検査結果及び健診結果が、標準ストレージ又は拡張ストレージのどちらに、どのようなデータ形式で格納されているかに関する情報を予め保持している。この情報に基づいて、医療情報検索端末装置130は、標準ストレージから検査結果を検索するよう要求するブロックと、拡張ストレージから健診結果を検索するよう要求するブロックと、を含む検索リクエストを作成することができる。そして、医療情報検索ゲートウェイ装置110の検索部113は、ストレージ111の標準ストレージ及び拡張ストレージから医療データを取得するための検索コマンドを作成する。出力部114は、ストレージ111の標準ストレージ及び拡張ストレージ双方から取得された医療データに基づいて検索結果を作成する。検索結果も、標準ストレージから検索された検査結果を含むブロックと、拡張ストレージから検索された健診結果を含むブロックと、を含んでいる。これにより、ユーザは、標準ストレージ又は拡張ストレージのいずれに格納されたものであっても、データ形式や格納場所を意識することなく、所望のデータを取得することができる。
【0059】
本実施の形態により医療情報検索システム100が奏する技術的効果は、例えば以下のとおりである。
【0060】
実施例1においては、医療情報検索端末装置130が、検索条件として、取得すべきデータの時間的範囲の指定を受け付ける。ここで指定された検索条件は、検索リクエストとして医療情報検索ゲートウェイ装置110に出力され、医療情報検索ゲートウェイ装置110の検索部113が、検索リクエストを、ストレージ111が格納する規格化された医療データを検索するための検索コマンドに展開する。これにより、ユーザは、ストレージ111に格納された医療データの構造等の制約条件を意識することなく、所望の期間又は回数等にわたる医療データを容易に取得することができる。
【0061】
実施例2においては、医療情報検索端末装置130が、検索条件として、取得すべきデータの時間的範囲のほか、処方オーダ等のデータ項目の指定を受け付ける。そして、医療情報検索ゲートウェイ装置110は、検索結果として、日付毎及びデータ項目毎に整序された医療データを出力する。これにより、ユーザは、従来に比べて著しく見読性に優れた検索結果を入手することができる。
【0062】
実施例3においては、医療情報検索端末装置130は、基準日と回数との指定を受け付けて、医療データの検索リクエストを作成する。そして、医療情報検索ゲートウェイ装置110は、基準日から過去又は未来にわたり指定の回数分の医療データを検索して出力する。これにより、ユーザは、同一日に複数の検査オーダを実施していたり、同一の検査オーダを複数の日にわたって実施していたりする場合であっても、一連の検査結果をまとめて取得することができる。
【0063】
実施例4においては、医療情報検索端末装置130は、ユーザにより指定された複数の検索条件のうちいずれか1つを含む医療データを検索するための検索リクエストを作成する。そして、医療情報検索ゲートウェイ装置110は、指定された検索条件に合致する医療データを、検索条件毎に整序して出力する。これにより、ユーザは、例えば測定方法、試薬、結果形式(定量値か定性値か)等が異なる検査であっても、同一の検査として扱って、検査結果を集約することができる。
【0064】
実施例5においては、医療情報検索端末装置130は、ユーザにより指定されたデータ項目に対し複数のコードが付与されている場合においては、それらの複数のコードのいずれか一方が付与された医療データを取得できるような検索リクエストを作成する。これにより、ユーザは、例えば標準コード又はローカルコードのいずれが付与されたものであっても、医療データをもれなく取得することができる。
【0065】
実施例6においては、医療情報検索端末装置130は、ユーザにより指定された検索条件に合致する医療データを取得するため、異なる構造を有する複数のストレージを検索可能な検索リクエストを作成する。これにより、ユーザは、例えば医療データが標準ストレージ又は拡張ストレージのいずれに格納されたものであっても、その違いを意識することなく検索を行うことができる。
【0066】
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、上述の実施の形態では、医療情報検索端末装置130が、ユーザの入力した検索条件に応じて検索リクエストを作成し、医療情報検索ゲートウェイ装置110が、検索リクエストを、ストレージ111からデータを取得するための検索コマンドに変換する例を説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものでなく、例えば医療情報検索端末装置130が、ユーザの入力した検索条件を医療情報検索ゲートウェイ装置110に通知し、医療情報検索ゲートウェイ装置110が、それらの検索条件に基づいて直接、ストレージ111からデータを取得するための検索コマンドを作成することとしても良い。
【0067】
また、上述の実施の形態では、ストレージ111の標準化ストレージの形式としてJAHIS標準を、検索リクエスト及び検索結果のデータ交換フォーマットとしてJSON形式を採用した例を示したが、本発明はこれに限定されるものでなく、他の任意の医療データ格納形式及びデータ交換フォーマットを採用してもよい。
【0068】
また、上述の実施の形態では、本発明を主にハードウェアにより構成されるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、任意の処理を、CPU(Central Processing Unit)にコンピュータプログラムを実行させることにより実現することも可能である。この場合、コンピュータプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non−transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(random access memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。