特許第6551119号(P6551119)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6551119
(24)【登録日】2019年7月12日
(45)【発行日】2019年7月31日
(54)【発明の名称】発光装置の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/48 20100101AFI20190722BHJP
   H01L 21/301 20060101ALI20190722BHJP
【FI】
   H01L33/48
   H01L21/78 Q
【請求項の数】10
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-196583(P2015-196583)
(22)【出願日】2015年10月2日
(65)【公開番号】特開2017-69509(P2017-69509A)
(43)【公開日】2017年4月6日
【審査請求日】2018年4月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】000226057
【氏名又は名称】日亜化学工業株式会社
(72)【発明者】
【氏名】前河 宏佳
(72)【発明者】
【氏名】白浜 恭平
【審査官】 吉岡 一也
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−138088(JP,A)
【文献】 特開2014−110271(JP,A)
【文献】 特開2011−222651(JP,A)
【文献】 特開2003−046055(JP,A)
【文献】 特開2003−309087(JP,A)
【文献】 特開2007−048876(JP,A)
【文献】 特開2007−125667(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0233743(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0037837(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00−33/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の発光装置からなる集合体が、一方向に少なくとも2つ以上配列される複数の集合体と、前記集合体と隣接する集合体との間に配置される連結部と、を備える集合基板を準備する工程と、
前記集合基板の前記連結部が載置される領域の摩擦係数が、前記集合体が載置される領域の摩擦係数よりも小さい土台を準備する工程と、
前記集合基板を前記土台に載置し、前記複数の集合体と前記連結部を切り離す工程と、
前記集合体を切断して個片化する工程と、
を備える発光装置の製造方法。
【請求項2】
前記土台は、前記集合基板の前記連結部が載置される領域に難溶性粒子が形成されている請求項1に記載の発光装置の製造方法。
【請求項3】
前記集合基板を切り離す工程は、前記集合基板に切削剤及び/又はエアーをかけながら行われる請求項1又は請求項2に記載の発光装置の製造方法。
【請求項4】
前記難溶性粒子を形成する工程は、マスクを用いて行われる請求項2又は請求項2に従属する請求項3に記載の発光装置の製造方法。
【請求項5】
前記難溶性粒子を形成した後に、さらに前記マスク及び前記土台を洗浄する工程を備える請求項4に記載の発光装置の製造方法。
【請求項6】
前記複数の集合体を切り離す工程は、前記土台と、前記集合基板の下面の前記複数の集合体に相当する領域とを吸着して行われる請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の発光装置の製造方法。
【請求項7】
前記集合基板は、リードフレームと成形体とからなる樹脂成形体である請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の発光装置の製造方法。
【請求項8】
前記難溶性粒子はタルクである請求項2又は請求項2に従属する請求項3乃至請求項7のいずれか1項に記載の発光装置の製造方法。
【請求項9】
前記連結部は貫通孔を有する請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の発光装置の製造方法。
【請求項10】
前記土台の前記集合基板が載置される領域は弾性部材からなる請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の発光装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、発光装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の発光素子が搭載された集合基板を個片化し、複数の発光装置を得る製造方法が知られている。このような集合基板は、複数の発光装置が連なる製品部と、製造工程の中で端材と呼ばれる非製品部とを有する。特許文献1は、このような集合基板の一例である集合基板を開示している。特許文献1のような集合基板を切断する際には、発生する端材やコンタミが治具の上に残らないように、切削水を用いて端材等を流したり、若しくは端材等を吹き飛ばしながら切断工程が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015−37100号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1のような集合基板においては、全ての端材等が流されることはなく、例えば比較的大きな端材は治具上に残留することがある。このように残留した端材等は、切断工程により切り離された個々の発光装置に付着したり、切断工程中に切削ブレードと接触して切削ブレードを破損させるなどの不具合を生じさせる可能性がある。そのため、治具上の端材等を取り除く工程が新たに必要となり、製造工程の増加や作業時間が増大する虞がある。
【0005】
そこで本実施形態では、端材等を取り除く工程を必要としない発光装置の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本実施形態の発光装置の製造方法は、複数の発光装置からなる集合体が、一方向に少なくとも2つ以上配列される複数の集合体と、集合体と隣接する集合体との間に配置される連結部とを備える集合基板を準備する工程と、集合基板の連結部が載置される領域の摩擦係数が、集合体が載置される領域の摩擦係数よりも小さい土台を準備する工程と、集合基板を土台に載置し、集合基板を複数の集合体と連結部とに切り離す工程と、集合体を切断して個片化する工程を備える。
【発明の効果】
【0007】
本実施形態によれば、治具の上に端材等が残る虞を回避することができ、作業時間が短い発光装置の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1A】本実施形態のリードフレームを示す模式平面図である。
図1B図1Aの破線で囲んだ部分を詳細に示した図である。
図2A】本実施形態の集合基板を示す模式平面図である。
図2B図2Aの破線で囲んだ部分を詳細に示した図である。
図3】本実施形態の土台とマスクを示す模式平面図である。
図4】本実施形態の難溶性粒子が形成されている状態を示す模式平面図である。
図5】本実施形態の土台の上に集合基板が載置される様子を示す模式斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本実施形態について図面を参照して説明する。ただし、以下に説明する実施形態は、本開示の技術思想を具体化するためのものであり、本開示の技術的範囲を限定することを意図したものではない。1つの実施形態において説明する構成は、特段の断りがない限り、他の実施形態にも適用可能である。以下の説明では、必要に応じて特定の方向や位置を示す用語(例えば、「上」、「下」、「右」、「左」及びそれらの用語を含む別の用語)を用いるが、それらの用語の使用は図面を参照した発明の理解を容易にするためであって、それらの用語の意味によって本開示の技術的範囲が制限されるものではない。
各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため、誇張していることがある点も留意されたい。また、複数の図面に表れる同一符号の部分は同一の部分又は部材を示す。
【0010】
本開示に係る発光装置100の製造方法は、集合基板1を準備する工程と、摩擦係数が領域によって異なる土台5を準備する工程と、集合基板1を土台5に載置し、集合基板1を複数の集合体2と連結部3とに切り離す工程と、集合体2を切断して個片化された発光装置100を得る工程とを備える。
以下、図面を用いて各工程を詳細に説明する。
【0011】
(集合基板を準備する工程)
図1A図2Bを参照して、集合基板1を準備する工程について説明する。ここでは、集合基板1として、リードフレーム7と成形体8を構成要素とする樹脂成形体を例にとって説明する。なお、集合基板1は樹脂成形体に限定されず、例えば、セラミックやガラス等を主材料とする集合基板を用いることができる。また、ここでは集合基板を形成する工程を示しているが、予め形成された集合基板を購入する等して、準備してもよい。
【0012】
まず、金属板をパンチングして、複数の発光装置が形成される領域X(後に集合体2となる領域)と、その領域X間を連結する連結部3(ハッチングを施した領域)とに区画されたリードフレーム7を形成する。図1Aはこのようなリードフレーム7を示す模式平面図であり、図1B図1Aの破線で囲まれた部分を詳細に示した図である。複数の発光装置が形成される領域Xは、一方向に少なくとも2つ以上配列されており、図1Aでは、当該領域Xは4つ形成され、連結部3は3つ形成されている。図1Aで示すように、本実施形態の連結部3は貫通孔9を有する。連結部3に貫通孔9を設けることで、集合基板1が反った場合であっても、集合基板1の反りの応力を連結部3で緩和することができる。連結部3において貫通孔9が占める割合は、貫通孔9が無かった場合の連結部3の平面積の30%以上であることが好ましく、50%以上であることがより好ましく、70%以上であることがさらに好ましい。なお、貫通孔9を考慮しない場合の連結部3の形状は、図1Aで示すような長方形の形状だけでなく、その他の多角形、円形又はその組み合わせ等の種々の形状を有することができる。また、貫通孔9を備えていない平板状の連結部3であってもよい。リードフレーム7は、さらに複数の発光装置が形成される領域X及び連結部3の外側であって、各部と連結して形成される枠体4を備えていてもよい。連結部3及び枠体4は非製品部であるので、リードフレーム7から切断された後は端材となる。
リードフレーム7はエッチングやプレス等の加工により表面に凹凸が設けられていてもよい。このような凹凸は、リードフレーム7と成形体8との密着強度を向上させる。また、リードフレーム7の表面には、Ni、Pd、Au、Ag等のメッキ層が施されるが、メッキ層を形成する工程は成形体8を形成する前であってもよいし、成形体8を形成した後でもよい。
【0013】
次に、凸部を有する上金型と下金型を備える金型を用いてリードフレーム7を挟み込む。そして、金型内に成形体8をトランスファモールドしてリードフレーム7に成形体8を形成する。この時、複数の発光装置が形成される領域Xにおいて、凸部に挟みこまれる領域は発光装置100の凹部に相当し、凸部に挟みこまれない領域は空隙となりこの空隙に成形体8が形成される。図2Aは、このように形成された集合基板を示す模式平面図であり、図2B図2Aの破線で囲まれた部分を詳細に示した図である。成形体8を形成する方法は、トランスファモールドに限られず、射出成形法や圧縮成形法等の種々の成形方法を用いることが出来る。
【0014】
次に、複数の発光装置が形成される領域Xにおいて、樹脂成形体の複数の凹部に発光素子10が載置される。この時、発光素子10はダイボンド材を用いて実装され、ワイヤによって発光素子10の電極とリードフレーム7が電気的に接続される。ただし、発光素子10は半田等の導電性部材を介してフリップチップ実装されてもよい。
【0015】
そして、発光素子10を被覆するように凹部の中に透光性部材が形成される。透光性部材の材料としては、例えば、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂またはこれらを1つ以上含む樹脂を用いることができる。また、透光性部材には、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、窒化アルミニウムなどの光散乱粒子や、発光素子10からの発光の波長を変換する蛍光体等を含有させてもよい。
【0016】
以上の工程により、複数の発光装置100からなる集合体2が、一方向に少なくとも2つ以上配列される複数の集合体2と、前記集合体2と隣接する集合体2との間に配置される連結部を備える集合基板1を準備することができる。
【0017】
(土台を準備する工程)
次に、摩擦係数が領域によって異なる土台5を準備する工程を説明する。具体的には、土台5として、集合基板1の連結部3が載置される領域の摩擦係数が、集合体2が載置される領域の摩擦係数よりも小さい土台5が用いられる。この時の土台5とは、ダイシング装置において、被加工物が載置されダイシング工程が行われる作業台のことを指す。土台5は、被加工物を固定するために真空吸着用の吸着孔が設けられていることが好ましい。 図3図4を参照して、マスクMを用いて難溶性粒子6が形成された土台5を準備する工程について、詳細に説明をする。
【0018】
まず、図3で示すようにダイシング装置の土台5の上面にダミーの集合基板Dを載置する。この時用いられるダミーの集合基板Dは、先の工程で得られた集合基板1の外形と略同じ外形を有する集合基板が用いられる。例えば、ダミーの集合基板Dとして、先の工程で不良となった集合基板1を用いることができる。
この時の土台5とは、ダイシング装置を構成する一部位であり、集合基板1を載置する台のことを指す。土台5の表面には、土台5と集合基板1とを真空吸着させるための多数の吸着孔が設けられている。土台5の集合基板1が載置される表面は、弾性部材からなることが好ましく、例えば、シリコーン樹脂組成物、変性シリコーン樹脂組成物、エポキシ樹脂組成物、変性エポキシ樹脂組成物、フッ素樹脂組成物等の材料で形成される。
【0019】
次に、ダミーの集合基板Dを土台5に真空吸着してダミーの集合基板Dを固定する。この時、ダミーの集合基板Dの連結部3に相当する部位は土台5と吸着されない、もしくは集合体2に相当する部位の吸着力よりも弱い吸着力で土台5と吸着される。また、ダミーの集合基板Dと土台5は、切断されるダミーの集合基板Dの切断予定線とダイシング装置のブレードとが平行になるように配置される。
【0020】
そして、ダミーの集合基板Dの連結部3及び枠体4に相当する部位(図3の斜線部分)は、ダイシング装置のブレードによる切断によってダミーの集合基板Dから切り離される。この時の切断工程は、通常のダイシング装置による切断工程と同じ手順で切断される。また、土台5及びダミーの集合基板Dの切断箇所に切削剤をかけながら切断が行われる。切削剤は、切削する領域を潤滑又は冷却することにより工具の摩耗を抑制することや、ダイシング装置の土台5から端材を洗い流し、端材が土台5の上に堆積することによる切削不良の発生を抑えるために用いられる。切削剤としては、水等の水溶性の切削水や油性の切削油を用いることができる。また、切削剤の代わりにエアーを噴射させながらダイシング装置による切断が行われてもよいし、切削剤とエアーを同時にかけながら切断が行われてもよい。切削剤とエアーを同時に用いることで、端材等を浮かせやすくなり洗浄力が向上する。
このように、切削剤をかけながら切断が行われることで、ダミーの集合基板Dの集合体2に相当する部位は真空吸着によって土台5の上に残るが、連結部3に相当する部位は切削剤によって土台5の上から取り除かれる。なお、切削剤により連結部3が除去出来ない場合は、複数回の切削剤による除去作業やピンセット等で除去を行う。この結果、土台5の上面において、難溶性粒子6を形成する粒子形成領域のみを露出するマスクMを得ることができる。
【0021】
次に、図4で示すように、先の工程で露出した粒子形成領域に難溶性粒子6を形成する。この時の「難溶性粒子」とは、水等の切削剤によって溶けにくい性質を持つ粒子のことを指す。したがって切削剤に完全に溶解しなければよく、粒子の一部が切削剤に溶解する場合も含む。難溶性粒子6は、その上に載置された連結部3を切削剤等により除去しやすくするものであり、言い換えると、土台5と連結部3との粘着力を緩和させるものである。したがって、集合基板1の連結部3が載置される領域の摩擦係数は、集合体2が載置される領域の摩擦係数よりも小さくなる。
この時、難溶性粒子6は例えばモース硬度1〜2の硬度を有する粒子を用いることが好ましい。このように軟らかい粒子を用いることで、粒子形成領域に形成された難溶性粒子6の表面に凹凸ができることを抑制することができ、難溶性粒子6を均一に形成することができる。また、難溶性粒子6は平均粒径が1〜50μm程度の粒子を用いることが好ましい。難溶性粒子6として粒径が小さい粒子を用いることで、弾性体からなる土台5に馴染みやすくなるので好ましい。
難溶性粒子6としては、例えば、タルクを用いることができる。
【0022】
粒子形成領域に難溶性粒子6を形成する方法としては、スクリーン印刷、ポッティング、トランスファモールド、コンプレッションモールド等の公知の方法により形成することができる。また、難溶性粒子6は、粒子形成領域の幅よりも小さい幅を有する綿棒等の治具を用いて形成してもよい。このように綿棒等の治具を用いることで、難溶性粒子6が形成されにくい角部等の部位に確実に難溶性粒子6を形成することができる。
【0023】
難溶性粒子6を形成した後に、土台5及びマスクMは水等の切削剤で洗浄する工程を行ってもよい。これにより、粒子形成領域に形成された難溶性粒子6の塗布分布を均一にさせることができるとともに、粒子形成領域以外の領域に付着した粒子を洗い流すことができる。
【0024】
ここまで、難溶性粒子6を形成する工程は、ダミー基板Dを用いて土台5に難溶性粒子6を形成する方法を説明してきた。しかし、これに限らず、土台5上に集合体2の形状や大きさに応じたマスクMを複数個配置して、難溶性粒子6を形成してもよい。これにより、ダミー基板Dを準備し不要な部位を切断する等の複雑な工程を要する必要が無いので、簡易にマスクMを配置することができる。
また、難溶性粒子6は最初から土台5に形成されていてもよい。つまり、土台5の表面に難溶性粒子6が最初から埋め込まれ、又は貼付されていてもよい。このようにすることで、マスクM等を用いる工程を省略することができるので、簡易な製造方法とすることができる。
【0025】
また、土台5の別の形態として、集合体2が載置される領域にブラスト処理を施した土台5を用いてもよい。このように土台5の表面にブラスト処理を施すことで、ブラスト処理が施された表面が粗面化し、その表面の摩擦係数が増大する。これにより、連結部3が載置される領域の摩擦係数を、集合体2が載置される領域の摩擦係数よりも小さくすることができる。
【0026】
(集合体と連結部を切り離す工程)
次に、集合体2と連結部3とを切り離す工程を説明する。
まず、図5で示すように、集合基板1を土台5に載置する。この時、集合基板1の連結部3と、土台5の難溶性粒子6が形成された領域とが合致するように配置される。この場合の「合致」とは、完全に一致するだけでなく、予め設定された誤差範囲内に存在する場合も含む。
【0027】
次に、集合基板1を土台5に真空吸着させ、集合基板1を複数の集合体2と連結部3とに切り離すための切断が行われる。この時の切断は、マスクMの切断工程と同様に切断箇所に水等の切削剤やエアーをかけながら、ダイシング装置のブレードによって切断が行われる。連結部3と土台5との間には吸着を抑制する難溶性粒子6が形成されているので、連結部3は水等の切削剤やエアーをかけることで容易に土台5の上から取り除くことができる。一方で、複数の発光装置100からなる集合体2は、土台5に真空吸着されているのでそのまま土台5の上に残る。
【0028】
(個片化工程)
次に、土台5に残った集合体2を切断して個片化する。
以上に説明した製造方法により、個片化された発光装置100を得ることができる。
【0029】
以上、実施形態について説明したが、これらの説明は特許請求の範囲に記載された構成を何ら限定するものではない。
【符号の説明】
【0030】
100 発光装置
10 発光素子
1 集合基板
2 集合体
3 連結部
4 枠体
5 土台
6 難溶性粒子
7 リードフレーム
8 成形体
9 貫通孔
D ダミーの集合基板
M マスク
X 複数の発光装置が形成される領域
図1A
図1B
図2A
図2B
図3
図4
図5